JP5193561B2 - 油圧シリンダを使用した昇降装置及び該昇降装置における緊急制御方法 - Google Patents

油圧シリンダを使用した昇降装置及び該昇降装置における緊急制御方法 Download PDF

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Description

本発明は昇降高さ10m程度の昇降装置、例えば段差解消機,立体倉庫における荷役用エレベータ,業務用エレベータ,ホームエレベータ等に適用して有用な油圧シリンダを使用した昇降装置及び該昇降装置における緊急制御方法に関し、特には機械室不要で設置スペースが少なく、施工が簡単で、設計の自由度が高いとともに、障害発生時においても、障害の発生に感応して安全に停止・下降することのできる緊急制御機構を具備したものである。
各種昇降装置は、油圧シリンダを使用した油圧式の昇降装置と、巻上機を使用した電気式の昇降装置に大別される。油圧式の昇降装置は電気式の昇降装置に比較して、(1)機械室を任意の位置に設置可能であること、(2)停電時でも手動で下降できること、(3)シリンダで荷重を支えるため、建物強度に影響せずに積載荷重の大きいものに対応できること等の長所を有するが、一方で(イ)駆動動力が大きいこと、(ロ)高速に昇降できないこと(一般に60m/分程度)、(ハ)油圧シリンダの座屈強度の関係から、昇降高さをあまり高くすることができないこと等の短所をも有する。
また、油圧式の昇降装置は、油圧シリンダを昇降体に直結して昇降させる直接駆動式と、一端を昇降体に、他端を建築構造物等に固定したチェーン等の索条をシーブを介して油圧シリンダで昇降させる間接駆動式とに大別される。間接駆動式は直接駆動式に対して、油圧シリンダを地中に埋設するためのピット工事等を必要とせず、既設建物への後付が容易である等の利点を有している。そのため、積載荷重が比較的軽く、速度の速い人間の運搬専用の乗用や、人間と荷物の双方を運搬する人荷用では間接駆動式が採用されることが多く、速度の遅い荷物運搬専用の荷物用には直接駆動式が採用されることが多い。
これら各種昇降機の設計・製作・設置に際しては、安全確保の観点から、国が定めた昇降機技術基準に適合するものでなければならない。昇降機は設置場所や使用条件によって必要とされる仕様が異なるため、油圧シリンダを使用した昇降装置においても、現状では個々の昇降機毎に昇降機技術基準に適合する油圧源や駆動部である油圧シリンダ,油圧制御弁,油圧配管,安全装置等の必要な機材をその都度設計・構成する必要がある。
そこで、低家屋の油圧式エレベータの設置作業の簡素化及び低廉価を図るために、ユニット化した枠組体内にレールに案内されて上下に移動するエレベーターボックスを設置し、エレベータボックスの上部に上端が連結されて枠組体の土台に立設された油圧シリンダの伸縮動作によってエレベータボックスを上下に移動させる低家屋の油圧式エレベータが提供されている(特許文献1)。
特開平5−78058号公報 「油圧エレベータ/油圧エレベータの特徴と市場背景及びシステムの概要について説明」/油空圧技術2002年7月号/P37−P41
油圧シリンダを使用した昇降装置は、従来その特徴を活かして昇降高さの低い荷物用や中低層集合住宅向けに多く採用されてきた。しかしながら、電気式の昇降装置において、巻上機を昇降路内に設け機械室を不要としたものが提供され、近時は油圧式の昇降装置が大幅に減少してきている。
また、油圧シリンダを使用した昇降装置は、昇降機技術基準に乗っ取って個々の昇降機毎に個別に設計・構成する必要があるため、繁雑な作業となるとともに、汎用性に欠けている。更に、従来は油圧シリンダ,油圧ポンプ,制御弁,制御盤等の必要な機器をそれぞれ個別に設置する必要があったため、機械室を必要とするなどのスペース上の難点も有している。
特許文献1にかかる低家屋の油圧式エレベータは、4階以下の低家屋を対象とするものであるが、エレベータボックスが昇降する枠体そのものをユニット化し、この枠体内に単独の油圧シリンダを設置し、エレベータボックスに油圧シリンダの上端を連結する構成を採用している。そのため、却って設計の自由度が狭くなり、汎用性に欠けることとなるとともに、油圧シリンダ,油圧ポンプ,制御弁,制御盤等の必要な機器がそれぞれ個別に設置スペースを必要とすることに相違ない。更に、単独の油圧シリンダで全ての負荷を支持する必要性があり、油圧シリンダに障害が発生した場合のフューエルセーフの対策が施されていない。また、1本の油圧シリンダで全ての負荷を受けることから油圧シリンダにはそれに見合った大きさや耐圧力が要求されるとともにエレベーターボックスと油圧シリンダを連結する連結端部の強度も応力集中を考慮した強固なものが要求される。
よって、油圧シリンダを使用した昇降装置の長所はそのままに、油圧システム全体を複合一体化してコンパクトにまとめ、昇降路内の制約されたスペース内に設置可能な機械室不要の汎用性を有する油圧シリンダを使用した昇降装置の開発が期待されている。そこで本発明は上記の油圧シリンダを使用した昇降装置が有している問題点を解決して、設置スペースが少なく、施工が簡単で、設計の自由度が高いとともに、障害発生時においても、障害の発生に感応して安全に停止・下降することのできる緊急制御機構を具備した油圧シリンダを使用した昇降装置及び該昇降装置における緊急制御方法を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、底盤に左右一対の支柱を立設し、該左右一対の支柱をビームで連結してなる共通フレームと、ヘッド側を底盤に支持させ、ロッド側を上方にして支柱に沿って立設した左右一対の油圧シリンダと、該左右一対の油圧シリンダのロッド先端に固定された左右一対のシーブと、共通フレーム内に固定された電動油圧ポンプと、電動油圧ポンプから制御弁と中継ブロックを介して左右一対の油圧シリンダのヘッド側とロッド側にそれぞれ圧油を供給するための油圧配管と、一端が共通フレーム内に固定され、左右一対のシーブを介して他端が昇降体に固定される索条と、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのヘッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ配置した下降用緊急遮断弁と、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのロッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ配置した上昇用緊急遮断弁と、上昇用緊急遮断弁又は下降用緊急遮断弁の閉弁後に、電動油圧ポンプから供給される圧油による圧力の上昇に感応して電動油圧ポンプを緊急停止させる圧力スイッチと、電動油圧ポンプの緊急停止後に開弁する非常用下降弁と、非常用下降弁からの油量を一定の油量に制御する流量制御弁とからなる油圧シリンダを使用した昇降装置を基本として提供する。
そして、上昇用緊急遮断弁は、昇降体の上昇時に左右一対の油圧シリンダのいずれか一方の油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合において、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応して閉弁する。下降用緊急遮断弁は、昇降体の下降時に左右一対の油圧シリンダのいずれか一方の油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合において、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応し、閉弁して圧油の流通を遮断するとともに、遮断後に一定流量の戻り圧油を流通させる。
上記構成の油圧シリンダを使用した昇降装置において、昇降体の上昇時にいずれか一方の油圧シリンダの油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合に、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応して、左右一対の油圧シリンダの双方の上昇用緊急遮断弁を閉弁することにより、双方の油圧シリンダへの圧油の供給を完全に遮断し、その後電動油圧ポンプから供給される圧油による圧力の上昇に感応して圧力スイッチを作動させて電動油圧ポンプを緊急停止させるとともに、非常用下降弁を開弁させ、流量制御弁によって非常用下降弁からの油量を一定の油量に制御することにより昇降体を安全に下降させる油圧シリンダを使用した昇降装置における緊急制御方法を提供する。
また、昇降体の上昇時にいずれか一方の油圧シリンダの油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合に、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応して、左右一対の油圧シリンダの双方の上昇用緊急遮断弁を閉弁することにより、双方の油圧シリンダへの圧油の供給を完全に遮断することにより、電動油圧ポンプから供給される圧油が電動油圧ポンプ内に設けられたリリーフ弁の設定圧力まで昇圧し、この圧力上昇を検知して圧力スイッチを作動させて電動油圧ポンプを緊急停止させるとともに、非常用下降弁を開弁させ、流量制御弁によって非常用下降弁からの油量を一定の油量に制御することにより昇降体を安全に下降させる。
更に、底盤に左右一対の支柱を立設し、該左右一対の支柱をビームで連結してなる共通フレームと、ヘッド側を底盤に支持させ、ロッド側を上方にして支柱に沿って立設した左右一対の油圧シリンダと、該左右一対の油圧シリンダのロッド先端に固定された左右一対のシーブと、共通フレーム内に固定された電動油圧ポンプと、電動油圧ポンプから制御弁と中継ブロックを介して左右一対の油圧シリンダのヘッド側とロッド側にそれぞれ圧油を供給するための油圧配管と、一端が共通フレーム内に固定され、左右一対のシーブを介して他端が昇降体に固定される索条と、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのヘッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ配置した下降用緊急遮断弁と、からなる油圧シリンダを使用した昇降装置において、昇降体の下降時にいずれか一方の油圧シリンダの油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合に、障害の発生に起因する圧油の流量変化に感応して、障害の発生していない他方の油圧シリンダの下降用緊急遮断弁を閉弁することにより、他方の油圧シリンダからの戻り圧油の流通を遮断するとともに、遮断後にこの下降用緊急遮断弁から遮断後一定流量を戻り圧油として流通させることにより、障害の発生していない他方の油圧シリンダによって昇降体を安全に自重下降させて着床させる昇降装置における緊急制御方法を提供する。
また、底盤に左右一対の支柱を立設し、該左右一対の支柱をビームで連結してなる共通フレームと、ヘッド側を底盤に支持させ、ロッド側を上方にして支柱に沿って立設した左右一対の油圧シリンダと、該左右一対の油圧シリンダのロッド先端に固定された左右一対のシーブと、共通フレーム内に固定された電動油圧ポンプと、電動油圧ポンプから制御弁と中継ブロックを介して左右一対の油圧シリンダのヘッド側とロッド側にそれぞれ圧油を供給するための油圧配管と、一端が共通フレーム内に固定され、左右一対のシーブを介して他端が昇降体に固定される索条と、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのヘッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ配置した下降用緊急遮断弁と下降用緊急遮断弁の閉弁後に、電動油圧ポンプから供給される圧油による圧力の上昇に感応して電動油圧ポンプを緊急停止させる圧力スイッチと、電動油圧ポンプの緊急停止後に開弁する非常用下降弁と、からなる油圧シリンダを使用した昇降装置において、昇降体の下降時にいずれか一方の油圧シリンダの油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合に、障害の発生に起因する圧油の流量変化に感応して、障害の発生していない他方の油圧シリンダの下降用緊急遮断弁を閉弁することにより、他方の油圧シリンダからの戻り圧油の流通を遮断し、遮断後にこの下降用緊急遮断弁から遮断後一定流量を戻り圧油として流通させるとともに、戻り圧油が一定流量に制約されることにより電動油圧ポンプ内に設けられたリリーフ弁の圧力が電動油圧ポンプから供給される圧油によって設定圧力まで昇圧した場合には、この圧力上昇を検知して圧力スイッチを作動させて電動油圧ポンプを緊急停止させるとともに、非常用下降弁を開弁させることにより昇降体を安全に下降させることを特徴とする油圧シリンダを使用した昇降装置における緊急制御方法を提供する。
本発明によれば、予め共通フレーム内に、左右一対の油圧シリンダ、電動油圧ポンプその他の必要機材を一体に組み付けてなるので、設置スペースが少なくて済み、施工が簡単で、設計の自由度が高く、汎用性を有して昇降機安全基準に適合する昇降装置を得ることができる。油圧シリンダは左右一対のものを使用するため、一方に障害が生じたとしても他方の油圧シリンダで安全に下降することが可能となる。即ち、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのヘッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ下降用緊急遮断弁を配置するとともに、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのロッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ上昇用緊急遮断弁を配置してあるため、昇降体の上昇時や下降時に障害が発生した場合には、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応して、双方の油圧シリンダへの圧油の供給を遮断する等の処置を講ずることにより、安全に停止・下降することができる。
更に、共通フレームの支柱間の空き空間には電動油圧ポンプ等の必要な油圧機器を収納し、又、上部空間には制御ボックスをも収納することができる。そして、昇降装置全体を昇降路の壁面と昇降体との隙間等に設置可能とすることで機械室不要の油圧シリンダを使用した間接駆動式昇降システムを提供するものである。
以下図面に基づいて本発明にかかる油圧シリンダを使用した昇降装置及び該昇降装置における緊急制御方法の最良の実施形態を説明する。図1は本発明にかかる油圧シリンダを使用した昇降装置1の全体斜視図であり、図2は昇降装置1を使用して、昇降体2をガイドレール3a,3bに沿って昇降動作させる実施形態を示す全体斜視図、図3は昇降体2が上昇した状態を示す全体斜視図である。図において、昇降装置1は、左右一対の油圧シリンダ4a,4bと、電動油圧ポンプ5と、電動油圧ポンプ5から油圧シリンダ4a,4bに圧油を供給・制御するための油圧配管6a,6b,38a,38b,39a,39b、制御弁7、その他必要な機材を共通フレーム17に一体として組み付けて構成されている。
図4は共通フレーム17の正面図、図5は同側面図、図6は同平面図である。共通フレーム17は、板状の底盤8に板状の左右一対の支柱9a,9bを立設し、該一対の支柱9a,9bの上端部,中間部,下端部をそれぞれ板状の上ビーム10,中ビーム11,下ビーム12で連結してなる。13a,13bは、油圧シリンダ4a,4bを固定するために底盤8に垂直方向に立設された油圧シリンダ受け金具であって、14a,14bは電動油圧ポンプ5を固定するために支柱9a,9bから水平方向に張り出した左右一対の電動油圧ポンプ取付金具である。
36bは支柱9bの上端部に穿設された螺子孔であり、油圧シリンダ4bのロッドカバー20bを支柱9bに固定するために使用するものであり、37bは支柱9bの下端部に穿設された螺子孔であり、油圧シリンダ4bのヘッドカバー19bを支柱9bに支持するために使用するものである。なお、支柱9aの上端部及び下端部にも同様の螺子孔(図示略)が穿設されている。15a,15b,15c,15dは後述する制御ボックス30を上下から固定するために支柱9a,9bから水平方向に張り出した上下左右各一対の制御ボックス取付金具であり、16a,16bは共通フレーム17を吊り上げるための左右一対の吊環である。
上記構成の共通フレーム17の電動油圧ポンプ取付金具14a,14bに電動油圧ポンプ5の底部を載置して、適宜のボルト等で固定する。電動油圧ポンプ5の上面には電動機18と、制御弁7その他の必要部材が配備されている。底盤8に立設された油圧シリンダ受け金具13a,13bには、油圧シリンダ4a,4bのヘッドカバー19a,19bを支持させて、油圧シリンダ4a,4bを支柱9a,9bに沿って立設する。なお、併せて前記した支柱9bの螺子孔37b及び支柱9aの図示しない螺子孔を使用して適宜のブラケットを介して油圧シリンダ4a,4bのヘッドカバー19a,19bを支柱9a,9bにボルト等で固定する。
油圧シリンダ4a,4bのロッドカバー20a,20bには、水平方向に張り出した支持板21a,21bがリテーナーとして付設され、この支持板21a,21bを油圧シリンダ4a,4bのロッドが貫通するように配置されている。この支持板21a,21bを、支柱9bの螺子孔36b及び支柱9aの図示しない螺子孔を使用し、適宜のブラケットを介して支柱9a,9bにボルト等で固定する。そして、支持板21a,21bから突出した油圧シリンダ4a,4bのロッド先端にシーブ22a,22bが固定されている。また、支持板21a,21b上には、シーブ22a,22bに巻回される索条27a,27bの一端を固定する索条固定具23a,23bが立設されている。
共通フレーム17の中ビーム11には、電動油圧ポンプ5から油圧配管6a,6bを介して圧油が供給される中継ブロック24が固定され、中継ブロック24と油圧シリンダ4a,4bのヘッドカバー19a,19bとの間に上昇用の圧油を供給する油圧配管38a,38bが配設されている。この油圧配管38a,38bのヘッドカバー19a,19b側には下降用緊急遮断弁26a,26bがそれぞれ配備されている。この下降用緊急遮断弁26a,26bは閉弁作動すると圧油の流通を遮断するとともに、安全に昇降体2を下降可能な遮断後一定流量を流通させる機能が付加された構成であり、遮断後に絞り弁としての機能を有している。
また、中継ブロック24と油圧シリンダ4a,4bのロッドカバー20a,20bとの間に下降用の圧油を供給する油圧配管39a,39bが配設されている。この油圧配管39a,39bのロッドカバー20a,20b側には上昇用緊急遮断弁25a,25bがそれぞれ配備されている。この上昇用緊急遮断弁25a,25bは閉弁作動すると圧油の流通を完全に停止させる構成である。
30は昇降装置1を駆動・制御するための必要な制御機器やスイッチ類を収納するための制御ボックスであって、支柱9a,9bに固定された制御ボックス取付金具15a,15bに上部を、制御ボックス取付金具15c,15dに下部を支持されて共通フレーム17に一体に組み付けられている。なお、図7は油圧配管6a,6b,38a,38b,39a,39b等を除いた昇降装置1の要部正面図、図8はその側面図である。
このように昇降装置1は共通フレーム17内に必要な機材が一体に組み付けられてなるものであり、使用に際しては、昇降装置1を所定の設置場所に設置し、昇降する昇降体2と油圧シリンダ4a,4bを索条27a,27bを介して連結するのみでよい。図2は、昇降体2を昇降する際の駆動装置として昇降装置1を使用した例を示すものであり、設計重量に耐える基礎31上に所定間隔でガイドレール3a,3bを立設し、ガイドレール3a,3bに複数のガイドローラ29を介して昇降体2が昇降自在に設置されている。この基礎31上に底盤8をアンカーボルト等の適宜の手段で固定して、昇降装置1を強固に据え付ける。そして、チェーン等の索条27a,27bの一端を支持板21a,21b上の索条固定具23a,23bにそれぞれ固定し、他端を油圧シリンダ4a,4bのシーブ22a,22bにそれぞれ巻回して、昇降体2の下端部に配置されている索条固定具28a,28bにそれぞれ固定することにより、設置が完了する。
使用に際しては、電動機18を駆動させることにより、電動油圧ポンプ5の油圧タンク(図示略)から、所定圧力の圧油が油圧配管6aを介して中継ブロック24に供給され、中継ブロック24から分岐されて油圧配管38a,38b及び下降用緊急遮断弁26a,26bを介してヘッドカバー19a,19bから油圧シリンダ4a,4bに供給される。供給された圧油によって、油圧シリンダ4a,4bのロッドが伸長してシーブ22a,22bを上昇させることにより、チェーン等の索条27a,27bも上昇し、索条27a,27bの他端に固定された昇降体2が所定高さ上昇する。このとき、油圧配管39a,39bからは圧油が中継ブロック24方向に供給され、中継ブロック24から油圧配管6bを介して油圧タンクに戻されることとなる。
昇降体2を下降させる場合は、電動機18を駆動させることにより、電動油圧ポンプ5の油圧タンク(図示略)から、所定圧力の圧油が油圧配管6bを介して中継ブロック24に供給され、中継ブロック24から分岐されて油圧配管39a,39b及び上昇用緊急遮断弁25a,25bを介してロッドカバー20a,20bから油圧シリンダ4a,4bに供給される。供給された圧油によって、油圧シリンダ4a,4bのロッドが縮小してシーブ22a,22bを下降させることにより、チェーン等の索条27a,27bも下降し、索条27a,27bの他端に固定された昇降体2が所定高さ下降する。このとき、油圧配管38a,38bからは圧油が中継ブロック24方向に供給され、中継ブロック24から油圧配管6aを介して油圧タンクに戻されることとなる。
これらの上昇,下降動作及び停止動作は、制御ボックス30内に収納された制御機器によって行うことができる。なお、昇降体2は昇降高さ10m程度のものであれば、段差解消機,立体倉庫における荷役用エレベータ,業務用エレベータ,ホームエレベータ等のどのような用途のものであってもよい。
本発明にかかる昇降装置1は、左右一対の油圧シリンダ4a,4bを使用しているため、2本の油圧シリンダ4a,4bが受ける負荷を半減させることができる。そのため、本発明によれば1本の油圧シリンダで全ての負荷を受ける特許文献1に示すような従来の油圧シリンダが、その負荷に見合った大きさや耐圧力を必要とし、昇降体と油圧シリンダを連結する連結部分の強度も応力集中を考慮した強固なものが要求されるという問題点を改善し、油圧シリンダ4a,4bのサイズも小さくすることができる。また、昇降体2の固定端も適当なスパンで2ケ所に分散して連結されるため固定部の設計強度も大幅に低減できる。
しかしながら反面において、電動油圧ポンプ5から中継ブロック24を介して左右の油圧シリンダ4a,4bに流通した圧油は、ひとたび油圧配管6a,6b,38a,38b,39a,39bの破損、索条27a,27bの切断等のシステム上に障害が発生した場合には、障害が発生した油圧シリンダ4a又は4bと障害の発生していない油圧シリンダ4a又は4b間の圧力バランスが崩れてしまうため、電動油圧ポンプ5からの圧油と回路内の油圧が低負荷側へ流入環流し、油圧シリンダ4a又は4bが逸走するという安全面での解決する課題がある。そのため、本発明では障害発生時においても、障害の発生に感応して安全に停止・下降することができるように前記した上昇用緊急遮断弁25a,25b及び下降用緊急遮断弁26a,26bを装備した緊急制御機構を具備している。
そこで、次に昇降体2の上昇時や下降時に障害が発生した場合において安全に停止・下降するための緊急制御機構について説明する。図9は昇降体2の上昇運転時において、索条27a,27bの破断の障害が生じた場合の緊急制御方法を示すチャート図であり、図10は昇降体2の下降運転時における緊急制御方法を示すチャート図であり、図11は油圧系統図の一例を示すものである。
本発明にかかる油圧シリンダを使用した昇降装置1は、1台の電動油圧ポンプ5から中継ブロック24を介して、上昇用の圧油を油圧配管38a,38bから油圧シリンダ4a,4bのヘッドカバー19a,19b側に、又下降用の圧油を油圧配管39a,39bから油圧シリンダ4a,4bのロッドカバー20a,20b側へ分流し、あるいは単流させている。そのため、油圧配管6a,6b,38a,38b,39a,39bや索条27a,27b等に何らかの障害が発生すると負荷圧力が低い方の油圧シリンダ4a(又は油圧シリンダ4b)に圧油が優先的に流れようとするため、システム動作上非常に危険となる。
そこで、本発明では、中継ブロック24と油圧シリンダ4a,4bのロッドカバー20a,20bとを結ぶ油圧配管39a,39b内に主として上昇時の流量変化に対して働く上昇用緊急遮断弁25a,25bをそれぞれ直接配置してある。また、中継ブロック24と油圧シリンダ4a,4bのヘッドカバー19a,19bとを結ぶ油圧配管38a,38b内に主として下降時の流量変化に対して働く下降用緊急遮断弁26a,26b(遮断後一定流量を流通させる機能を付加)を直接配置してある。これらの上昇用緊急遮断弁25a,25b及び下降用緊急遮断26a,26bの相互作用によって、安全に停止、下降、着床することができるようにしてある。具体的には次の通りである。
[昇降体の上昇時の緊急制御方法]
図9に示すように、ステップ41で電動機18,電動油圧ポンプ5,制御弁7/b側をオンにし、電動油圧ポンプ5から中継ブロック24,油圧配管38a,38b,下降用緊急遮断弁26a,26bを介して油圧シリンダ4a,4bのヘッドカバー19a,19b側から上昇方向の圧油を供給し、左右の油圧シリンダ4a,4bを伸長方向に駆動させることにより昇降体2を上昇させる自動運転を開始する。この上昇運転時において、ステップ42で仮に油圧シリンダ4bの索条27bが破断したとすると、ステップ43に示すように負荷圧力が低下して油圧シリンダ4b側への上昇圧油の流量が増加し、油圧シリンダ4bの伸長に伴って油圧配管39bに供給される。そのため上昇用緊急遮断弁25bを通過する流量が増加するので、この上昇用緊急遮断弁25bを通過する流量が設定量を超えたことに感応してステップ44で上昇用緊急遮断弁25bがオンとなって閉弁し、ステップ45で油圧シリンダ4bへの圧油の通路を閉鎖し、ステップ46に示すように油圧シリンダ4bが停止する。
ステップ45で油圧シリンダ4bへの圧油の通路が閉鎖されることにより、上昇用の圧油は全て油圧シリンダ4a側へ流通し、ステップ47に示すように油圧シリンダ4aへの上昇圧油流量が増加し、油圧シリンダ4aの伸長に伴って油圧配管39aに供給されるために上昇用緊急遮断弁25aを通過する流量が増加するので、この上昇用緊急遮断弁25aを通過する流量が設定量を超えたことに感応してステップ48で上昇用緊急遮断弁25aがオンとなって閉弁し、ステップ49で油圧シリンダ4aへの圧油の通路を閉鎖する。これにより、油圧シリンダ4a,4bの双方への圧油の供給は完全に停止する。
この油圧シリンダ4a,4b双方への圧油の通路が閉鎖されることにより、ステップ50に示すように電動油圧ポンプ5から供給される上昇方向への圧油によって電動油圧ポンプ5内に設けられたリリーフ弁35の設定圧力まで昇圧することとなり、この圧力上昇を検知してステップ51で圧力スイッチ33がオンとなって作動し、ステップ52で電動機18,電動油圧ポンプ5,制御弁7/b側がオフとなることにより、昇降体2は完全に緊急停止する。このとき油圧シリンダ4a側の圧油は、カウンターバランス弁36と非常用下降弁32によって保持されることとなり、ステップ53に示すように油圧シリンダ4aは停止する。
その後、ステップ54に示すように非常用下降弁32をオンとして開弁することにより、非常用下降運転を開始する。即ち、ステップ55に示すように、流量制御弁34によって、非常用下降弁32からの油量を一定の油量に制御することにより、油圧シリンダ4aから電動油圧ポンプ5への戻り圧油が流通し始め、ゆっくりと自重下降する。そして、ステップ56に示すように、所定位置に着床し、着床を検知して非常用下降弁32をオフにして閉弁し、非常用下降運転を終了する。流量制御弁34は圧力保証機能を有しており、油圧シリンダ4aの負荷圧力に関係なく常に一定の流量を流通させることができるため、昇降体2を安全に着床させることが可能である。なお、油圧シリンダ4a側にチェーンの破断等の障害が生じた場合は、前記した油圧シリンダ4bと4aの動作が逆となる。
[昇降体の下降時の緊急制御方法]
図10に示すように、ステップ61で電動機18,電動油圧ポンプ5,制御弁7/a側をオンにし、電動油圧ポンプ5から中継ブロック24,油圧配管39a,39b,上昇用緊急遮断弁25a,25bを介して油圧シリンダ4a,4bのロッドカバー20a,20b側から下降方向の圧油を供給し、左右の油圧シリンダ4a,4bを縮小方向に駆動させることにより昇降体2を下降させる自動運転を開始する。この下降運転時において、ステップ62で仮に油圧シリンダ4bの索条27bが破断したとすると、油圧シリンダ4bで支持する負荷圧力がなくなり、昇降体2の全ての負荷圧力を油圧シリンダ4aで受けることとなる。そのため、負荷のなくなった油圧シリンダ4bは、ステップ63に示すようにゆっくりと自重下降又は停止する。
一方、昇降体2の全ての負荷を受けることとなった油圧シリンダ4aには、下降用の圧油の全てが流入するためステップ64に示すように負荷圧力が増大し、油圧シリンダ4aが縮小方向に駆動される速度が増す。そして、ステップ65に示すように油圧シリンダ4aへの下降圧油流量が増加し、油圧シリンダ4aの縮小に伴って油圧配管38aに供給されるため、下降用緊急遮断弁26aを通過する流量が増加することとなり、ステップ66に示すように下降用緊急遮断弁26aがオンとなって閉弁する。
この状態から、油圧シリンダ4aからの戻り圧油は、ステップ67に示す下降用緊急遮断弁26aの遮断後流量でもって電動油圧ポンプ5に向けて戻るため、昇降体2はこの油圧シリンダ4aの遮断後流量でゆっくり自重下降し、ステップ68に示すように予め定められた着床位置に到達すると、着床を検知してステップ69で電動機18及び電動油圧ポンプ5並びに制御弁7/a側をオフにして、ステップ70に示すように油圧シリンダ4aを停止させる。
また、ステップ67に示す油圧シリンダ4aの遮断後流量で下降中に、通過流量が遮断後流量を超えた場合は、電動油圧ポンプ5内に設けられたリリーフ弁35の設定圧力まで昇圧することとなり、この圧力上昇を検知してステップ71で圧力スイッチ33がオンとなって作動し、ステップ72で電動機18,電動油圧ポンプ5,制御弁7/b側がオフとなることにより、昇降体2は完全に緊急停止する。このとき油圧シリンダ4a側の圧油は、カウンターバランス弁36と非常用下降弁32によって保持されることとなり、ステップ73に示すように油圧シリンダ4aは停止する。
その後、ステップ74に示すように非常用下降弁32をオンとして開弁することにより、非常用下降運転を開始する。即ち、ステップ75に示すように、流量制御弁34によって、非常用下降弁32からの油量を一定の油量に制御することにより油圧シリンダ4aから電動油圧ポンプ5への戻り圧油が流通し始め、ゆっくりと自重下降する。そして、ステップ76に示すように、着床し、着床を検知して非常用下降弁32をオフにして閉弁し、非常用下降運転を終了する。流量制御弁34は圧力保証機能を有しており、油圧シリンダ4aの負荷圧力に関係なく常に一定の流量を流通させることができるため、昇降体2を安全に着床させることが可能である。なお、油圧シリンダ4a側にチェーンの破断等の障害が生じた場合は、前記した油圧シリンダ4bと4aの動作が逆となる。
[停電時の緊急制御方法]
停電時においては、電動油圧ポンプ5及び制御弁の電源はオフとなり、直ちに停止する。この停止した状況から非常用下降弁32をオンとして開弁することにより、負荷側の圧油は非常用下降弁32から流量制御弁34を通過して油圧タンクに戻ることとなるため、自重下降することができる。なお、非常用下降弁32は非常用のバッテリー電源で操作できるとともに、手動でも開弁操作することができるため、停電時においても自重下降することが可能である。
なお、障害は上昇時、下降時ともにチェーンの破断に限らず、油圧配管の破断や油圧シリンダ内のシール破損等の左右の油圧シリンダ4a,4bの圧油の流量バランスに変化を来すあらゆる障害に対応できる。
上記した索条27a,27bの破断以外の各種油圧配管の破断やシールパッキンの破損等の圧油の流通に関する各種の障害が発生したとしても、上昇用緊急遮断弁25a,25b、及び下降用緊急遮断弁26a,26bの動作を組み合わせることにより対応可能であり、障害の発生に感応して昇降体2を安全に停止・下降することのできる緊急制御機構を実現できる。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、共通フレーム内に、左右一対の油圧シリンダ、電動油圧ポンプその他の必要機材を予め一体に組み付けてなるので、設置スペースが少なくて済み、施工が簡単で、設計の自由度が高く、汎用性を有する昇降装置を得ることができる。油圧シリンダは左右一対のものを使用するため、一方に障害が生じたとしても他方の油圧シリンダで安全に下降することが可能となる。即ち、昇降体の上昇時や下降時に障害が発生した場合には、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応して、障害の生じた一方の油圧シリンダへの圧油の供給を遮断する等の処置を講ずることにより、安全に停止・下降することができる。
よって、機械室不要の油圧式昇降装置開発の障害となっている左右一対の油圧シリンダを使用したシステム障害時のフェイルセーフ機能を新たに付加し、更に油圧シリンダを使用した昇降装置の長所はそのままに、油圧システム全体を複合一体化してコンパクトにまとめ、昇降路内の制約されたスペース内に設置できる機械室不要で汎用性を有し、施工が簡単でかつ設計の自由度が高く、障害時においても障害の発生に感応して安全に停止・下降することができる。
更に、共通フレーム内下部の空き空間には小型にまとめられた電動油圧ポンプ等油圧機器を収納し、又上部空間には制御ボックスをも収納することができ、昇降装置全体を昇降路の壁面と昇降体との隙間等に設置することができる。
本発明にかかる油圧シリンダを使用した昇降装置の一例を示す全体斜視図。 昇降動作させる実施形態を示す全体斜視図。 昇降体が上昇した状態を示す全体斜視図。 共通フレームの一例を示す正面図。 図4の側面図。 図4の平面図。 昇降装置の要部正面図。 図7の側面図。 上昇運転時における緊急制御方法を示すチャート図。 下降運転時における緊急制御方法を示すチャート図。 本発明にかかる昇降装置の油圧系統図。
符号の説明
1…昇降装置
2…昇降体
3a,3b…ガイドレール
4a,4b…油圧シリンダ
5…電動油圧ポンプ
6a,6b,38a,38b,39a,39b…油圧配管
7…制御弁
8…底盤
9a,9b…支柱
10…上ビーム
11…中ビーム
12…下ビーム
13a,13b…油圧シリンダ受け金具
14a,14b…電動油圧ポンプ取付金具
15a,15b,15c,15d…制御ボックス取付金具
16a,16b…吊環
17…共通フレーム
18…電動機
19a,19b…ヘッドカバー
20a,20b…ロッドカバー
21a,21b…支持板
22a,22b…シーブ
23a,23b,28a,28b…索条固定具
24…中継ブロック
25a,25b…上昇用緊急遮断弁
26a,26b…下降用緊急遮断弁
27a,27b…索条
29…ガイドローラ
30…制御ボックス
31…基礎
32…非常用下降弁
33…圧力スイッチ
34…流量制御弁
35…リリーフ弁
36…カウンターバランス弁

Claims (7)

  1. 底盤に左右一対の支柱を立設し、該左右一対の支柱をビームで連結してなる共通フレームと、ヘッド側を底盤に支持させ、ロッド側を上方にして支柱に沿って立設した左右一対の油圧シリンダと、該左右一対の油圧シリンダのロッド先端に固定された左右一対のシーブと、共通フレーム内に固定された電動油圧ポンプと、電動油圧ポンプから制御弁と中継ブロックを介して左右一対の油圧シリンダのヘッド側とロッド側にそれぞれ圧油を供給するための油圧配管と、一端が共通フレーム内に固定され、左右一対のシーブを介して他端が昇降体に固定される索条と、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのヘッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ配置した下降用緊急遮断弁と、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのロッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ配置した上昇用緊急遮断弁と、上昇用緊急遮断弁又は下降用緊急遮断弁の閉弁後に、電動油圧ポンプから供給される圧油による圧力の上昇に感応して電動油圧ポンプを緊急停止させる圧力スイッチと、電動油圧ポンプの緊急停止後に開弁する非常用下降弁と、非常用下降弁からの油量を一定の油量に制御する流量制御弁とからなることを特徴とする油圧シリンダを使用した昇降装置。
  2. 上昇用緊急遮断弁は、昇降体の上昇時に左右一対の油圧シリンダのいずれか一方の油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合において、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応して閉弁する請求項記載の油圧シリンダを使用した昇降装置。
  3. 下降用緊急遮断弁は、昇降体の下降時に左右一対の油圧シリンダのいずれか一方の油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合において、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応し、閉弁して圧油の流通を遮断するとともに、遮断後に一定流量の戻り圧油を流通させる請求項1又は2記載の油圧シリンダを使用した昇降装置。
  4. 請求項のいずれかに記載の油圧シリンダを使用した昇降装置において、
    昇降体の上昇時にいずれか一方の油圧シリンダの油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合に、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応して、左右一対の油圧シリンダの双方の上昇用緊急遮断弁を閉弁することにより、双方の油圧シリンダへの圧油の供給を完全に遮断し、その後電動油圧ポンプから供給される圧油による圧力の上昇に感応して圧力スイッチを作動させて電動油圧ポンプを緊急停止させるとともに、非常用下降弁を開弁させ、流量制御弁によって非常用下降弁からの油量を一定の油量に制御することにより昇降体を安全に下降させることを特徴とする油圧シリンダを使用した昇降装置における緊急制御方法。
  5. 請求項のいずれかに記載の油圧シリンダを使用した昇降装置において、
    昇降体の上昇時にいずれか一方の油圧シリンダの油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合に、障害の発生に起因する圧油の流量の変化に感応して、左右一対の油圧シリンダの双方の上昇用緊急遮断弁を閉弁することにより、双方の油圧シリンダへの圧油の供給を完全に遮断することにより、電動油圧ポンプから供給される圧油が電動油圧ポンプ内に設けられたリリーフ弁の設定圧力まで昇圧し、この圧力上昇を検知して圧力スイッチを作動させて電動油圧ポンプを緊急停止させるとともに、非常用下降弁を開弁させ、流量制御弁によって非常用下降弁からの油量を一定の油量に制御することにより昇降体を安全に下降させることを特徴とする油圧シリンダを使用した昇降装置における緊急制御方法。
  6. 底盤に左右一対の支柱を立設し、該左右一対の支柱をビームで連結してなる共通フレームと、ヘッド側を底盤に支持させ、ロッド側を上方にして支柱に沿って立設した左右一対の油圧シリンダと、該左右一対の油圧シリンダのロッド先端に固定された左右一対のシーブと、共通フレーム内に固定された電動油圧ポンプと、電動油圧ポンプから制御弁と中継ブロックを介して左右一対の油圧シリンダのヘッド側とロッド側にそれぞれ圧油を供給するための油圧配管と、一端が共通フレーム内に固定され、左右一対のシーブを介して他端が昇降体に固定される索条と、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのヘッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ配置した下降用緊急遮断弁と、からなる油圧シリンダを使用した昇降装置において、
    昇降体の下降時にいずれか一方の油圧シリンダの油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合に、障害の発生に起因する圧油の流量変化に感応して、障害の発生していない他方の油圧シリンダの下降用緊急遮断弁を閉弁することにより、他方の油圧シリンダからの戻り圧油の流通を遮断するとともに、遮断後にこの下降用緊急遮断弁から遮断後一定流量を戻り圧油として流通させることにより、障害の発生していない他方の油圧シリンダによって昇降体を安全に自重下降させて着床させる油圧シリンダを使用した昇降装置における緊急制御方法。
  7. 底盤に左右一対の支柱を立設し、該左右一対の支柱をビームで連結してなる共通フレームと、ヘッド側を底盤に支持させ、ロッド側を上方にして支柱に沿って立設した左右一対の油圧シリンダと、該左右一対の油圧シリンダのロッド先端に固定された左右一対のシーブと、共通フレーム内に固定された電動油圧ポンプと、電動油圧ポンプから制御弁と中継ブロックを介して左右一対の油圧シリンダのヘッド側とロッド側にそれぞれ圧油を供給するための油圧配管と、一端が共通フレーム内に固定され、左右一対のシーブを介して他端が昇降体に固定される索条と、中継ブロックと左右一対の油圧シリンダのそれぞれのヘッド側を結ぶ油圧配管にそれぞれ配置した下降用緊急遮断弁と下降用緊急遮断弁の閉弁後に、電動油圧ポンプから供給される圧油による圧力の上昇に感応して電動油圧ポンプを緊急停止させる圧力スイッチと、電動油圧ポンプの緊急停止後に開弁する非常用下降弁と、からなる油圧シリンダを使用した昇降装置において、
    昇降体の下降時にいずれか一方の油圧シリンダの油圧配管の破損,索条の切断等の障害が発生した場合に、障害の発生に起因する圧油の流量変化に感応して、障害の発生していない他方の油圧シリンダの下降用緊急遮断弁を閉弁することにより、他方の油圧シリンダからの戻り圧油の流通を遮断し、遮断後にこの下降用緊急遮断弁から遮断後一定流量を戻り圧油として流通させるとともに、戻り圧油が一定流量に制約されることにより電動油圧ポンプ内に設けられたリリーフ弁の圧力が電動油圧ポンプから供給される圧油によって設定圧力まで昇圧した場合には、この圧力上昇を検知して圧力スイッチを作動させて電動油圧ポンプを緊急停止させるとともに、非常用下降弁を開弁させることにより昇降体を安全に下降させることを特徴とする油圧シリンダを使用した昇降装置における緊急制御方法。
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