JP5718837B2 - ロープ式エレベーター及びこのロープ式エレベーターへのリニューアル方法 - Google Patents

ロープ式エレベーター及びこのロープ式エレベーターへのリニューアル方法 Download PDF

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Description

本発明は、乗かごと釣合い錘を懸架する主ロープを回転動力で駆動する駆動装置を備えたロープ式エレベーター、及び油圧エレベーターをロープ式エレベーターに改修するロープ式エレベーターへのリニューアル方法に関する。
建物に設置されるエレベーターには、油圧を動力源とする油圧エレベーター、及び電動機を動力源とするロープ式エレベーターがある。一般的に、油圧エレベーターは、昇降路内を昇降する乗かごと、この乗かごを昇降させる油圧装置とを備えている。この油圧装置は、例えば鉛直方向に向かって伸縮するように配置され、プランジャとシリンダを有する棒状の油圧ジャッキと、一端が乗かごに設けられると共に、他端が昇降路の下部に固定された駆動ロープと、油圧ジャッキのプランジャの先端に回転可能に設けられ、駆動ロープが巻き掛けられた駆動プーリとから構成されている。
そして、油圧ジャッキのプランジャが伸長することにより、乗かごが駆動ロープに吊り下げられた状態で駆動プーリが押し上げられるので、駆動プーリから乗かごに至る部分の駆動ロープが駆動プーリから固定他端部に至る部分側に移動させられて駆動プーリから乗かごに至る部分の駆動ロープが短くなることで乗かごが昇降路内を上昇し、プランジャが短縮することにより、乗かごが駆動ロープに吊り下げられた状態で駆動プーリが下げられるので、駆動プーリから固定他端部に至る部分側の駆動ロープが駆動プーリから乗かごに至る部分に移動させられて駆動プーリから乗かごに至る部分の駆動ロープが長くなることで乗かごが昇降路内を下降するようになっている。
一方、ロープ式エレベーターは、昇降路内を昇降する乗かごと、この乗かごと相対的に昇降する釣合い錘と、これらの乗かご及び釣合い錘を懸架する主ロープと、この主ロープを回転動力で駆動する駆動装置とを備えている。この駆動装置は、例えば主ロープが巻き掛けられた駆動シーブと、この駆動シーブを回転させる電動機としての巻上機とから構成されている。
この種のロープ式エレベーターの従来技術の1つとして、上述の乗かご、釣合い錘、主ロープ、及び駆動装置に加え、乗かごの底面、天井、及び背面の少なくとも一方と乗かごの両側面に取付けられた複数の乗かご用プーリを備えたエレベーター装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術のエレベーター装置では、駆動装置は、薄型に構成されると共に、昇降路のうち乗かごが昇降する昇降スペースと昇降路の壁面との間隙に配設されている。また、主ロープは、乗かごに設けられた上述の各乗かご用プーリと釣合い錘に設けられた釣合い錘用プーリに巻き掛けられている。
ここで、建物に既設されている油圧エレベーターが老朽化したり、あるいは故障した場合には、油圧エレベーターからロープ式エレベーターに改修することがある。このロープ式エレベーターへの改修作業において、既設の油圧エレベーターの機材を全て昇降路内から撤去し、ロープ式エレベーターの機材を昇降路内に新設していたのでは、作業が非常に煩雑となり、時間がかかる。そのため、既設されている乗かご等の油圧エレベーターの機材や設置スペースを有効に活用し、ロープ式エレベーターへの改修作業を効率良く行う必要がある。
そこで、既設の油圧エレベーターからロープ式エレベーターへの改修作業を効率良く行う方法の従来技術の1つとして、乗かごの後部から油圧ジャッキ等の油圧装置を撤去することにより、昇降路のうち乗かごが昇降する昇降スペースと昇降路の壁面との間隙に釣合い錘用ガイドレール及び柱を設け、釣合い錘用ガイドレールの上部と柱の上部との間を梁によって連結した後、この梁上に薄型の巻上機を設置し、釣合い錘用プーリ、駆動シーブ、及び乗かご用プーリに巻き掛けるエレベーター装置の改修方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−86129号公報 特開2007−392224号公報
しかし、この特許文献2に開示された従来技術のエレベーター装置の改修方法によって改修されたロープ式エレベーターでは、主ロープは、梁の上部に設置された薄型の巻上機の駆動シーブに巻き掛けられた後、釣合い錘用ガイドレールをまたぐようにそのまま釣合い錘用プーリ及び乗かご用プーリへ降ろされるので、駆動シーブを小径化して巻上機を梁上に設置すると、主ロープと釣合い錘用ガイドレールとの間隔が狭くなる。そのため、巻上機の駆動シーブを回転させて乗かごを走行させると、主ロープがガイドレールと干渉し易くなり、乗かごの走行が不安定となる虞がある。
さらに、駆動シーブ、乗かご用プーリ、及び釣合い錘用プーリの大きさとその位置関係からこれらの駆動シーブ、乗かご用プーリ、及び釣合い錘用プーリは互いに異なる向きに傾けて配置されることが多いので、釣合い錘用ガイドレールの上部と柱の上部との間に設けられた梁の幅が大きくなり、昇降路内に収めるために乗かごの大きさが小さくなる等の不都合が生じる。
なお、上述した特許文献1に開示された従来技術のエレベーター装置では、主ロープは、乗かごの底面、天井、及び背面の少なくとも一方に設けられた乗かご用プーリと乗かごの両側面に設けられた乗かご用プーリに巻き掛けられるので、これらの乗かご用プーリに働く張力が乗かごにバランス良く働かず、乗かごに偏荷重がかかってモーメントが発生する。これにより、昇降路の前後方向及び左右方向にねじれが生じて乗かごが損傷したり、あるいは乗かごを案内する乗かご用ガイドレールが撓むことが懸念されている。
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、乗かごを安定的に走行させることができ、改修に好都合なロープ式エレベーター及びこのロープ式エレベーターへのリニューアル方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のロープ式エレベーターは、昇降路内を昇降する乗かごと、この乗かごと相対的に昇降する釣合い錘と、これらの乗かご及び釣合い錘を懸架する主ロープと、この主ロープを回転動力で駆動する駆動装置とを備えたロープ式エレベーターにおいて、前記昇降路のうち前記乗かごが昇降する昇降スペースと前記昇降路の壁面との間隙に配設されると共に、最上部が前記昇降路の壁面に固定され、前記釣合い錘を案内する一対の釣合い錘用ガイドレールと、最上部が前記昇降路の壁面に固定され、前記駆動装置を支持する立柱と、前記昇降路の頂部に前後方向に互いに間隔を有して配置され、前記立柱と前記釣合い錘用ガイドレールとを連結して前記駆動装置を支持する一対の梁とを備え、前記釣合い錘は、前記主ロープが巻き掛けられた釣合い錘用プーリを有し、前記駆動装置は、前記釣合い錘用プーリと同一の鉛直面のうち前記一対の釣合い錘用ガイドレールの外側に配置され、前記主ロープが巻き掛けられた駆動シーブと、この駆動シーブと一体型に構成され、前記駆動シーブを回転させる巻上機と、前記釣合い錘用プーリ及び前記駆動シーブと同一の鉛直面のうち前記釣合い錘の上方に配置され、前記主ロープが前記釣合い錘用プーリから前記駆動シーブへ巻き掛けられるようにこの主ロープの方向を転換する方向転換用プーリとを有し、前記巻上機は前記一対の梁上に載置されて固定され、前記方向転換用プーリは前記一対の梁上に回転可能に固定されたことを特徴としている。
このように構成した本発明は、主ロープを巻上機の駆動シーブから方向転換用プーリを介して釣合い錘用プーリへ降ろすようにしているので、主ロープと釣合い錘用ガイドレールとの間のスペースに余裕を持たせることができる。特に、方向転換用プーリは駆動シーブから繰り出される主ロープの方向を釣合い錘用ガイドレールに沿うように転換できるので、主ロープが釣合い錘用ガイドレールに接触することを十分に抑えることができる。これにより、巻上機の駆動シーブを回転して乗かごを走行させても、主ロープが釣合い錘用ガイドレールと干渉し難くなり、乗かごを安定的に走行させることができる。
また、本発明は、駆動シーブ、釣合い錘用プーリ、及び方向転換用プーリを昇降路のうち乗かごが昇降する昇降スペースと昇降路の壁面との間隙に配置することにより、昇降路内の空いたスペースを有効に活用することができる。従って、駆動シーブ、釣合い錘用プーリ、方向転換用プーリを同一鉛直面に配置できるようになるので、これらの駆動シーブ、釣合い錘用プーリ、方向転換用プーリを昇降路内にコンパクトに収容することができる。これにより、駆動装置を小型化できるので、乗かごを含む機材や昇降路の設計の変更を伴わなくて済み、ロープ式エレベーターへの改修に都合が良い。
また、本発明に係るロープ式エレベーターは、前記発明において、前記乗かごは、前記昇降路のうち前記乗かごが昇降する昇降スペースと前記昇降路の壁面との間隙に接する側の面と反対側の正面に設けられ、左右に開閉する開閉ドアと、左右方向の中央部分に前記主ロープが巻き掛けられた乗かご用プーリとを有することを特徴としている。このように構成すると、主ロープの張力が乗かご用プーリによって乗かごの左右方向の中央部分に働くので、乗かごが左右にバランスを保つことができ、乗かごが昇降路内で左右に傾くことを抑えることができる。
また、本発明に係るロープ式エレベーターは、前記発明において、前記駆動シーブ及び前記方向転換用プーリのうち前記主ロープが巻き掛けられた部分の有効径がそれぞれφ210mm以下に設定されたことを特徴としている。
ここで、一般的なロープ式エレベーターでは、駆動シーブのうち主ロープが巻き掛けられた部分の有効径はφ210mmよりも大きく設定されている。本発明では、駆動シーブ及び方向転換用プーリのうち主ロープが巻き掛けられた部分の有効径を通常の駆動シーブの有効径よりも小さく設定することにより、仮に既存の昇降路が狭くても、駆動シーブと方向転換用プーリを同一鉛直面に配置することができる。特に、駆動シーブ及び方向転換用プーリのうち主ロープが巻き掛けられた部分の有効径が小径化することにより、駆動シーブ及び方向転換用プーリを昇降路内に配設する作業を容易に行うことができる。
また、本発明に係るロープ式エレベーターへのリニューアル方法は、昇降路内を昇降する乗かごと、前記乗かごを昇降させる油圧ジャッキとを備えた既設の油圧エレベーターに適用され、前記昇降路内を昇降する釣合い錘と、前記乗かご及び釣合い錘を懸架する主ロープと、この主ロープを回転動力で駆動する駆動装置と、前記昇降路のうち前記乗かごが昇降する昇降スペースと前記昇降路の壁面との間隙に配設されると共に、最上部が前記昇降路の壁面に固定され、前記釣合い錘を案内する一対の釣合い錘用ガイドレールと、最上部が前記昇降路の壁面に固定され、前記駆動装置を支持する立柱と、前記昇降路の頂部に前後方向に互いに間隔を有して配置され、前記立柱と前記釣合い錘用ガイドレールとを連結して前記駆動装置を支持する一対の梁とを備え、前記釣合い錘は、前記主ロープが巻き掛けられた釣合い錘用プーリを有し、前記駆動装置は、前記釣合い錘用プーリと同一の鉛直面のうち前記一対の釣合い錘用ガイドレールの外側に配置され、前記主ロープが巻き掛けられた駆動シーブと、この駆動シーブと一体型に構成され、前記駆動シーブを回転させる巻上機と、前記釣合い錘用プーリ及び前記駆動シーブと同一の鉛直面のうち前記釣合い錘の上方に配置され、前記主ロープが前記釣合い錘用プーリから前記駆動シーブへ巻き掛けられるようにこの主ロープの方向を転換する方向転換用プーリとを有し、前記巻上機は前記一対の梁上に載置されて固定され、前記方向転換用プーリは前記一対の梁上に回転可能に固定されたロープ式エレベーターに改修するロープ式エレベーターへのリニューアル方法において、前記油圧ジャッキを前記昇降路から撤去する工程と、前記昇降路のうち前記乗かごが昇降する昇降スペースと前記昇降路の壁面との間隙に前記一対の釣合い錘用ガイドレール及び前記立柱を配設する工程と、前記立柱及び前記釣合い錘用ガイドレールのうち前記昇降路の頂部に前記一対の梁を設けて前記立柱と前記釣合い錘用ガイドレールとを連結する工程と、前記駆動装置を前記昇降路内に導入して前記一対の梁上に設置する工程とを備え、この工程は、前記駆動シーブを前記釣合い錘用プーリと同一の鉛直面のうち前記一対の釣合い錘用ガイドレールの外側に配置すると共に、前記方向転換用プーリを前記釣合い錘用プーリ及び前記駆動シーブと同一の鉛直面のうち前記釣合い錘の上方に配置する工程と、前記釣合い錘用プーリ、前記方向転換用プーリ、及び前記駆動シーブに前記主ロープを巻き掛ける工程とを含むことを特徴としている。
このように構成した本発明は、油圧ジャッキを昇降路から撤去した後、昇降路のうち乗かごが昇降する昇降スペースと昇降路の壁面との間隙に一対の釣合い錘用ガイドレールを配設し、駆動シーブを釣合い錘用プーリと同一の鉛直面のうち一対の釣合い錘用ガイドレールの外側に配置すると共に、方向転換用プーリを釣合い錘用プーリ及び駆動シーブと同一の鉛直面のうち釣合い錘の上方に配置することにより、既設の乗かごと油圧ジャッキを撤去して空いたスペースを有効に活用することができる。そして、主ロープを釣合い錘用プーリ、方向転換用プーリ、及び駆動シーブに巻き掛けるだけで、主ロープがガイドレールに干渉することを抑えつつ、油圧エレベーターからロープ式エレベーターへ簡単に改修することができる。
本発明のロープ式エレベーター及びこのロープ式エレベーターへのリニューアル方法によれば、主ロープを巻上機の駆動シーブから方向転換用プーリを介して釣合い錘用プーリへ降ろすようにしているので、主ロープと釣合い錘用ガイドレールとの間隔を広く保ち、主ロープと釣合い錘用ガイドレールとの干渉を抑えることができる。そして、駆動シーブ、釣合い錘用プーリ、及び方向転換用プーリは、昇降路のうち乗かごが昇降する昇降スペースと昇降路の壁面との間隙に配置され、それぞれ同一の鉛直面にあるので、昇降路内にコンパクトに収まり、駆動装置を小型化することができる。従って、乗かごを安定的に走行させることができ、改修にも都合が良いので、従来よりも優れた利便性を提供することができる。
本発明に係るリニューアル方法の一実施形態が適用される油圧エレベーターの構成を示す斜視図である。 図1に示す油圧エレベーターの構成を示す平面図である。 本発明に係るリニューアル方法の一実施形態が適用されたロープ式エレベーターの構成を示す斜視図である。 図3に示すロープ式エレベーターの構成を示す平面図である。
以下、本発明に係るロープ式エレベーター及びこのロープ式エレベーターへのリニューアル方法を実施するための形態を図に基づいて説明する。なお、以下の説明において、乗かごの入口が設けられた面を正面(前面)とし、この正面の反対側に位置する面を背面(後面)、正面から見て左側に位置する面を左側面、正面から見て右側に位置する面を右側面とする。
[油圧エレベーターの一実施形態]
本発明に係るロープ式エレベーターへのリニューアル方法の一実施形態が適用される油圧エレベーターは、例えば図1、図2に示すように昇降路3内を昇降する乗かご2と、この乗かご2を昇降させる油圧装置50とを備えている。
この油圧装置50は、例えば乗かご2と昇降路3の壁面との間に鉛直方向に伸縮可能に配置された油圧ジャッキ1と、昇降路3の下端部のピット4にアンカーボルト等で固設され、油圧ジャッキ1を支持する油圧ジャッキ台5とを備えている。油圧ジャッキ1は、例えば油圧ジャッキ台5上に設けられ、ブラケット(図示せず)等で昇降路3に固定されたシリンダ部6と、このシリンダ部6の先端から伸縮可能に延設されたプランジャ9とから構成されている。
また、油圧装置50は、昇降路3のうち乗かご2が昇降する昇降スペースと昇降路3の壁面との間隙に立設されると共に、プランジャ9の左右の両側に配置され、プランジャ9の伸縮を案内する一対のプランジャ用ガイドレール11a,11bと、これらのプランジャ用ガイドレール11a,11b間に介装され、プランジャ用ガイドレール11a,11bに摺動するプランジャ用ガイド装置12とを備えている。
さらに、油圧装置50は、一端が乗かご2に設けられると共に、他端が昇降路3の下部に設けられた駆動ロープ7aと、油圧ジャッキ1のプランジャ9の先端にプランジャ用ガイド装置12を介して回転可能に設けられ、駆動ロープ7aが巻き掛けられた駆動プーリ10とを備えている。なお、ジャッキ台5とシリンダ部6の接合部近傍には、駆動ロープ7aの他端を固定する駆動ロープ固定部材8が設けられている。また、一対のプランジャ用ガイドレール11a,11bの長さは昇降路3の高さの半分に設定されており、各プランジャ用ガイドレール11a,11bは、昇降路3のうち上側部分、すなわち駆動プーリ10の移動範囲に配置されている。
また、乗かご2は、正面に設けられ、左右方向に開閉する開閉ドア2aと、下面33の中心部分から前後方向に向けて駆動プーリ10の直下付近まで延設された乗かご用吊り枠13とを備えており、この乗かご用吊り枠13の両端のうち後側の一端は、駆動ロープ7aの一端が取付けられている。すなわち、駆動ロープ7aは、一端が乗かご用吊り枠13の後側の一端に取付けられた後、上方に持ち上げられて駆動プーリ10の上側部分から時計周りに巻き掛けられ、下方に降ろされて他端がロープ固定部材8に固定されるようになっている。
昇降路3は、乗かご2の左右の両側に立設され、乗かご2を案内する一対の乗かご用ガイドレール14と、これらの一対の乗かご用ガイドレール14に摺動する乗かご用ガイド装置15とを備えており、このガイド装置15によって乗かご2がプランジャ9に押し上げられた際に左右方向の軸線周りに回転しないようにしている。なお、乗場には、乗かご2が到着した際に対向するように配置され、左右方向に開閉する開閉ドア20と、この開閉ドア20を囲むと共に、乗かご2への出入口となる乗場枠21とが設けられている。
また、油圧装置50は、内部に圧油を貯蔵し、プランジャ9を上下方向に伸縮駆動する油圧パワーユニット16と、一端が油圧ジャッキ1のシリンダ部6の下部に接続されると共に、他端が油圧パワーユニット16に接続され、油を流通させる油送管17と、油圧パワーユニット16上に設けられ、油圧パワーユニット16を制御する制御盤18とを備えている。なお、これらの油圧パワーユニット16及び制御盤18は例えば地上階に設けられた機械室19に設置されており、油送管17は機械室19の壁面19aに挿通して機械室19から昇降路3へ通じるようになっている。
従って、制御盤18は、油圧パワーユニット16に対してシリンダ部6に圧油を吐出する制御を行って油圧ジャッキ1のプランジャ9を伸長させることにより、乗かご2が駆動ロープ7aに吊り下げられた状態で駆動プーリ10が押し上げられるので、駆動プーリ10から駆動ロープ7aが繰り出されて乗かご2が昇降路3内を上昇する。一方、制御盤18は、油圧パワーユニット16に対してシリンダ部6から圧油を戻す制御を行ってプランジャ9を短縮させることにより、乗かご2が駆動ロープ7aに吊り下げられた状態で駆動プーリ10が下げられるので、駆動ロープ7aが駆動プーリ10に回収されて乗かご2が昇降路3内を下降するようになっている。
次に、上述のように構成された油圧エレベーターに本発明に係るリニューアル方法の一実施形態が適用されたロープ式エレベーターの構成を図3、図4に基づいて説明する。なお、本実施形態に係るロープ式エレベーターは、上述した油圧エレベーターにおける乗かご2、乗かご用吊り枠13、乗かご用ガイドレール14、プランジャ用ガイドレール11a、開閉ドア20、及び乗場枠21を改修後も活用するものである。従って、上述した油圧エレベーターと重複又は対応する部分には同一の符号を付している。
[ロープ式エレベーターの一実施形態]
本発明に係るロープ式エレベーターの一実施形態は、例えば図3、図4に示すように昇降路内を昇降する乗かご2と、この乗かご2と相対的に昇降する釣合い錘23と、これらの乗かご2及び釣合い錘23を懸架する主ロープ7bとを備えている。また、本実施形態に係るロープ式エレベーターは、昇降路3のうち乗かご2が昇降する昇降スペースと昇降路3の壁面との間隙に、釣合い錘23を案内する一対の釣合い錘用ガイドレール22a,22bを備えており、釣合い錘23は、左右の両側に釣合い錘用ガイドレール22a,22bがそれぞれ位置するように、これらの一対の釣合い錘用ガイドレール22a,22b間に介装され、各釣合い錘用ガイドレール22a,22bに摺動する釣合い錘用ガイド装置(図示せず)を有している。
また、一対の釣合い錘用ガイドレール22a,22bのうち機械室19の壁面19a側、すなわち右側の釣合い錘用ガイドレール22aは、上述したプランジャ用ガイドレール11aと、このプランジャ用ガイドレール11aに接続され、昇降路3の下部に配置された下部釣合い錘用ガイドレール11cとから構成されている。この下部釣合い錘用ガイドレール11cの長さは、プランジャ用ガイドレール11a,11bの長さと同様に昇降路3の高さの半分に設定されている。
さらに、右側の釣合い錘用ガイドレール22aは例えば後述の駆動装置を支持する立柱を兼ねており、昇降路3には、左側の釣合い錘用ガイドレール22bを挟んで右側の釣合い錘用ガイドレール22aと反対側の位置に対向するように配置され、後述の駆動装置を支持する立柱26がブラケット等(図示せず)で立設されている。
一方、釣合い錘23は、例えば上部に釣合い錘用プーリ24が設けられ、主ロープ7bは釣合い錘用プーリ24に巻き掛けられている。乗かご2は、例えば乗かご用吊り枠13の後側の一端に乗かご用プーリ32が設けられ、主ロープ7bは乗かご用プーリ32に巻き掛けられている。この乗かご用プーリ32は、ベアリング交換等のメンテナンスを考慮して乗かご用プーリ32の中心位置、すなわち回転軸が乗かご2の下面33より下方に配置されている。そして、本実施形態に係るロープ式エレベーターは、主ロープ7bを回転動力で駆動する前述の駆動装置25を備えている。
この駆動装置25は、釣合い錘用プーリ24と同一の鉛直面のうち一対の釣合い錘用ガイドレール22a,22bの外側に配置され、主ロープ7bが巻き掛けられた駆動シーブ31と、この駆動シーブ31を回転させる巻上機28と、釣合い錘用プーリ24及び駆動シーブ31と同一の鉛直面のうち釣合い錘23の上方に配置され、主ロープ7bが釣合い錘用プーリ24から駆動シーブ31へ巻き掛けられるようにこの主ロープ7bの方向を転換する第1の方向転換用プーリ29aと、この第1の方向転換用プーリ29aと同一の鉛直面のうち駆動シーブ31に隣接する位置に配置され、主ロープ7bが駆動シーブ31から乗かご用プーリ32へ巻き掛けられるようにこの主ロープ7bの方向を転換する第2の方向転換用プーリ29bとを有している。なお、巻上機28と駆動シーブ31は例えば一体型となっている。
ここで、一般的なロープ式エレベーターでは、駆動シーブ31のうち主ロープ7bが巻き掛けられた部分の有効径はφ210mmよりも大きく設定されているが、本実施形態に係るロープ式エレベーターでは、上述した駆動シーブ31、第1の方向転換用プーリ29a、及び第2の方向転換用プーリ29bのうち主ロープ7bが巻き掛けられた部分の有効径は、例えばそれぞれφ210mm以下に設定されている。
本実施形態に係るロープ式エレベーターでは、例えば昇降路3の頂部に前後方向に互いに間隔を有して配置され、立柱26と右側の釣合い錘用ガイドレール22aとを連結して駆動装置25を支持する一対の梁27がクリップ等(図示せず)で設けられている。そして、巻上機28はこれらの一対の梁27上の立柱26側に載置されてボルト等(図示せず)で固定され、第1の方向転換用プーリ29a及び第2の方向転換用プーリ29bは軸受等(図示せず)を介して一対の梁27上に回転可能に固定されている。
従って、駆動装置25は、昇降路3内を昇降する乗かご2及び釣合い錘23よりも上方に設置されており、乗かご2が昇降する昇降スペースと昇降路3の壁面との間隙に昇降路3に依存せずに配置されている。また、立柱26と右側の釣合い錘用ガイドレール22aとの間には、上方から見て左側から順に駆動シーブ31、第2の方向転換用プーリ29b、乗かご用プーリ32、第1の方向転換用プーリ29a、及び釣合い錘用プーリ24が同一の鉛直面に配置されており、第1の方向転換用プーリ29aは平面的に一対の釣合い錘用ガイドレール22a,22bの中間部付近に配置され、第2の方向転換用プーリ29bは平面的に駆動シープ31と乗かご用プーリ32の中間部付近に配置されている。
なお、上述した梁27の構造は、例えば立柱26と右側の釣合い錘用ガイドレール22aが梁27よりも高い位置まで伸ばせることを考慮して設けられている。その理由は、昇降路3が鉄骨構造の場合には、仮に立柱26と右側の釣合い錘用ガイドレール22aが駆動装置25の下方の位置で切断されていると、これらの立柱26と右側の釣合い錘用ガイドレール22aの最上部を昇降路3の壁面に固定できない虞があり、強度的に安定しないと考えられるためである。
また、駆動装置25は、例えば一対の梁27のうち第1の方向転換用プーリ29aと左側の釣合い錘用ガイドレール22bとの間に設けられ、主ロープ7bの両端のうち乗かご用プーリ32から上方へ持ち上げられた一端を固定して止める第1の主ロープ固定部材30aと、一対の梁27のうち第1の方向転換用プーリ29aと右側の釣合い錘用ガイドレール22aとの間に設けられ、主ロープ7bの両端のうち釣合い錘用プーリ24から上方へ持ち上げられた他端を固定して止める第2の主ロープ固定部材30bとを有している。
このように構成した本実施形態に係るロープ式エレベーターにあっては、例えば以下の手順のようにして上述した本実施形態に係る油圧エレベーターからロープ式エレベーターへの改修作業が行われる。
本発明に係るロープ式エレベーターへのリニューアル方法は、図1、図2に示す本実施形態に係る油圧エレベーターの油圧装置50を昇降路3から撤去する工程と、図3、図4に示す昇降路3のうち乗かご2が昇降する昇降スペースと昇降路3の壁面との間隙に一対の釣合い錘用ガイドレール22a,22bを配設する工程とを備えている。
また、本実施形態に係るリニューアル方法は、駆動シーブ31を釣合い錘用プーリ24と同一の鉛直面のうち一対の釣合い錘用ガイドレール22a,22bの外側に配置すると共に、第1の方向転換用プーリ29aを釣合い錘用プーリ22a及び駆動シーブ31と同一の鉛直面のうち釣合い錘23の上方に配置する工程と、第2の方向転換用プーリ29bを第1の方向転換用プーリ29aと同一の鉛直面のうち駆動シーブ31に隣接する位置に配置する工程と、釣合い錘用プーリ24、第1の方向転換用プーリ29a、第2の方向転換用プーリ29b、及び駆動シーブ31に主ロープ7bを巻き掛ける工程とを備えている。
具体的には、本実施形態に係る油圧エレベーターの油圧ジャッキ1、油圧ジャッキ台5、駆動ロープ7a、駆動ロープ固定部材8、駆動プーリ10、一対のプランジャ用ガイドレール11a、11bのうち左側のプランジャ用ガイドレール11b、プランジャ用ガイド装置12、油送管17を昇降路3から撤去する。
次に、昇降路3のうち乗かご2が昇降する昇降スペースと昇降路3の壁面との間隙に釣合い錘用ガイドレール22bを配設すると共に、右側のプランジャ用ガイドレール11aの下端と昇降路3のピット4との間に釣合い錘用ガイドレール11cを介装してプランジャ用ガイドレール11aと釣合い錘用ガイドレール11cを接続する。さらに、立柱26を左側の釣合い錘用ガイドレール22bを挟んで右側の釣合い錘用ガイドレール22aと反対側の位置に対向するように配置し、ブラケット等で立設する。
その後、乗かご2の乗かご用吊り枠13の後側の一端に乗かご用プーリ32を回転可能に設けると共に、釣合い錘用プーリ24が設けられた釣合い錘23を昇降路3内に導入し、釣合い錘23の釣合い錘用ガイド装置を一対の釣合い錘用ガイドレール22a,22b間に介装させる。そして、立柱26及び右側の釣合い錘用ガイドレール22aのうち昇降路3の頂部に一対の梁27を第1の主ロープ固定部材30a及び第2の主ロープ固定部材30bと共に設けてこれらの立柱26と右側の釣合い錘用ガイドレール22aとを連結する。
次に、駆動装置25を昇降路3内に導入して一対の梁27上に設置する。すなわち、巻上機28の駆動シーブ31、第2の方向転換用プーリ29b、乗かご用プーリ32、第1の方向転換用プーリ29a、及び釣合い錘用プーリ24が同一の鉛直面に位置するように巻上機28を一対の梁27上のうち立柱26側に配置すると共に、第1の方向転換用プーリ29aを釣合い錘23の上方へ配置し、第2の方向転換用プーリ29bを巻上機28の右側近傍に配置する。このとき、巻上機28は、乗かご2が昇降路3の最上部まで上昇しても乗かご2と干渉しないので、乗かご2側へ多少出っ張らせて設置しても問題はない。
そして、主ロープ7bを昇降路3内に導入し、この主ロープ7bの一端を第1の主ロープ固定部材30aに固定した後、主ロープ7bを昇降路3の下方に向けて左側の釣合い錘ガイドレール22bに沿うように降ろす。次に、主ロープ7bを乗かご用プーリ32の下側部分から時計周りに巻き掛けて上方へ持ち上げた後、第2の方向転換用プーリ29bの上側部分から反時計周りに巻き掛け、そのまま駆動シーブ31の下側部分から時計周りに巻き掛ける。
その後、主ロープ7bを右方向へ伸ばし、第1の方向転換用プーリ29aの上側部分から時計周りに巻き掛けた後、主ロープ7bを再び昇降路3の下方に向けて左側の釣合い錘用ガイドレール22bに沿うように降ろす。次に、主ロープ7bを釣合い錘用プーリ24の下側部分から反時計周りに巻き掛けて上方へ持ち上げた後、主ロープ7bの他端を第2の主ロープ固定部材30bに固定し、本実施形態に係る油圧エレベーターからロープ式エレベーターへの改修作業を終了する。
このように構成したロープ式エレベーターの一実施形態及びロープ式エレベーターへのリニューアル方法の一実施形態によれば、第1の方向転換用プーリ29aが釣合い錘23の上方に設けられ、第2の方向転換用プーリ29bが駆動シーブ31の右側近傍に設けられており、主ロープ7bを巻上機28の駆動シーブ31から第1の方向転換用プーリ29a及び第2の方向転換用プーリ29bを介して釣合い錘用プーリ24及び乗かご用プーリ32へそれぞれ降ろすようにしているので、主ロープ7bと釣合い錘用ガイドレール22a,22bとの間のスペースに余裕を持たせることができる。
特に、第1の方向転換用プーリ29a及び第2の方向転換用プーリ29bは駆動シーブ31から繰り出される主ロープ7bの方向を釣合い錘用ガイドレール22a,22bに沿うように転換できるので、主ロープ7bが釣合い錘用ガイドレール22a,22bに接触することを十分抑えることができる。これにより、巻上機28の駆動シーブ31を回転して乗かご2を走行させても、主ロープ7bが釣合い錘用ガイドレール22a,22bと干渉し難くなり、乗かご2を安定的に走行させることができる。
また、本実施形態に係るロープ式エレベーター及びリニューアル方法は、駆動シーブ31、乗かご用プーリ32、釣合い錘用プーリ24、第1の方向転換用プーリ29a、及び第2の方向転換用プーリ29bを昇降路3のうち乗かご2が昇降する昇降スペースと昇降路3の壁面との間隙に配置することにより、本実施形態に係る油圧エレベーターの油圧装置50を撤去して昇降路3内の空いたスペースを有効に活用すると共に、既設の乗かご2や右側のプランジャ用ガイドレール11aを撤去せずに用いることができる。
従って、駆動シーブ31、乗かご用プーリ32、釣合い錘用プーリ24、第1の方向転換用プーリ29a、及び第2の方向転換用プーリ29bを同一の鉛直面に配置できるようになるので、これらの駆動シーブ31、乗かご用プーリ32、釣合い錘用プーリ24、第1の方向転換用プーリ29a、及び第2の方向転換用プーリ29bを昇降路3内にコンパクトに収容することができる。これにより、駆動装置25を小型化できるので、仮に本実施形態のリニューアル方法が適用される油圧エレベーターの昇降路3が小さい場合でも、ロープ式エレベーターへの改修を行うことができ、部品コストを抑えつつ高い汎用性を確保することができる。このように、乗かご2を含む機材や昇降路3の設計の変更を伴わなくて済み、ロープ式エレベーターへの改修に都合が良いので、優れた利便性を提供することができる。
また、本発明のロープ式エレベーターの一実施形態は、乗かご用吊り枠13が乗かご2の底面の中心部分から前後方向に向けて駆動プーリ10の直下付近まで延設されており、乗かご用プーリ32が乗かご用吊り枠13の後側の一端に設けられているので、乗かご用プーリ32に働く主ロープ7bの張力が乗かご2のうち左右方向における中央部分に働く。そのため、乗かご2は左右方向においてバランスを保つことができ、乗かご2が昇降路3内で左右に傾くことを抑えることができる。これにより、ねじれを押える強固な補強や新たな装置を追加する必要がなくなり、改修範囲を限定できるので、乗かご2を安価なものにすることができる。
また、本発明のロープ式エレベーターの一実施形態は、駆動シーブ31、第1の方向転換用プーリ29a、第2の方向転換用プーリ29bのうち主ロープ7bが巻き掛けられた部分の有効径を通常の駆動シーブ31の有効径よりも小さいφ210mm以下にそれぞれ設定することにより、仮に既存の昇降路3が狭くても、駆動シーブ31、第1の方向転換用プーリ29a、及び第2の方向転換用プーリ29bを同一の鉛直面に配置することができる。特に、駆動シーブ31、第1の方向転換用プーリ29a、第2の方向転換用プーリ29bのうち主ロープ7bが巻き掛けられた部分の有効径が小径化することにより、駆動シーブ31、第1の方向転換用プーリ29a、第2の方向転換用プーリ29bを昇降路3内に配設する作業を行い易くなるので、ロープ式エレベーターへの改修作業における作業性を向上することができる。
また、本発明のロープ式エレベーターへのリニューアル方法は、本実施形態に係る油圧エレベーターの油圧装置50を昇降路3から撤去した後、昇降路3のうち乗かご2が昇降する昇降スペースと昇降路3の壁面との間隙、すなわち乗かご2の後方に一対の釣合い錘用ガイドレール22a,22bを配設し、駆動シーブ31、第2の方向転換用プーリ29b、乗かご用プーリ32、第1の方向転換用プーリ29a、及び釣合い錘用プーリ24が同一の鉛直面に位置するように駆動シーブ31を立柱26側に配置すると共に、第1の方向転換用プーリ29aを釣合い錘23の上方へ配置し、第2の方向転換用プーリ29bを駆動シーブ31の右側近傍に配置することにより、既設の乗かご2と油圧装置50を撤去して空いたスペースを有効に活用することができる。そして、主ロープ7bを乗かご用プーリ32、第2の方向転換用プーリ29b、駆動シーブ31、第1の方向転換用プーリ29a、及び釣合い錘用プーリ24に巻き掛けるだけで、主ロープ7bが釣合い錘用ガイドレール22a,22bに干渉することを抑えつつ、油圧エレベーターからロープ式エレベーターへ簡単に改修することができる。
なお、上述した本実施形態に係るロープ式エレベーター及びリニューアル方法では、主ロープ7bを乗かご用プーリ32、第2の方向転換用プーリ29b、駆動シーブ31、第1の方向転換用プーリ29a、及び釣合い錘用プーリ24の順に巻き掛けた場合について説明したが、この場合に限らず、主ロープ7bを巻き掛ける順序を適宜変更しても良い。
また、本実施形態に係るロープ式エレベーター及びリニューアル方法では、本実施形態に係る油圧エレベーターの一対のプランジャ用ガイドレール11a,11bのうち右側のプランジャ用ガイドレール11aを釣合い錘用ガイドレール22aの一部としてそのまま流用した場合について説明したが、例えば強度不足となる場合には、釣合い錘用ガイドレール22aを新製しても良い。
また、本実施形態に係るロープ式エレベーター及びリニューアル方法では、釣合い錘23は昇降路3内の右側部分に配置された場合について説明したが、この場合に限らず、釣合い錘23は昇降路3内の左側部分に配置されても良い。この場合、駆動装置25及び一対の梁27の一式を左右対称に設ければ、上述したのと同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態にかかるロープ式エレベーター及びリニューアル方法では、一対の梁27が立柱26と右側の釣合い錘用ガイドレール22aとを連結するようにクリップ等で設けられた場合について説明したが、昇降路3の上部のスペースに余裕がある場合には、一対の梁27をクリップ等で設けなくても建屋から強固なブラケット等を持ち出して固定しても良い。
1 油圧ジャッキ
2 乗かご
3 昇降路
5 ジャッキ台
6 シリンダ部
7a 駆動ロープ
7b 主ロープ
8 駆動ロープ固定部材
9 プランジャ
10 駆動プーリ
11a,11b プランジャ用ガイドレール
11c 下部釣合い錘用ガイドレール
12 プランジャ用ガイド装置
13 乗かご用吊り枠
14 乗かご用ガイドレール
15 乗かご用ガイド装置
22a,22b 釣合い錘用ガイドレール
23 釣合い錘
24 釣合い錘用プーリ
25 駆動装置
26 立柱
27 梁
28 巻上機
29a 第1の方向転換用プーリ
29b 第2の方向転換用プーリ
30a 第1の主ロープ固定部材
30b 第2の主ロープ固定部材
31 駆動シーブ
32 乗かご用プーリ
50 油圧装置

Claims (4)

  1. 昇降路内を昇降する乗かごと、この乗かごと相対的に昇降する釣合い錘と、これらの乗かご及び釣合い錘を懸架する主ロープと、この主ロープを回転動力で駆動する駆動装置とを備えたロープ式エレベーターにおいて、
    前記昇降路のうち前記乗かごが昇降する昇降スペースと前記昇降路の壁面との間隙に配設されると共に、最上部が前記昇降路の壁面に固定され、前記釣合い錘を案内する一対の釣合い錘用ガイドレールと、
    最上部が前記昇降路の壁面に固定され、前記駆動装置を支持する立柱と、
    前記昇降路の頂部に前後方向に互いに間隔を有して配置され、前記立柱と前記釣合い錘用ガイドレールとを連結して前記駆動装置を支持する一対の梁とを備え、
    前記釣合い錘は、
    前記主ロープが巻き掛けられた釣合い錘用プーリを有し、
    前記駆動装置は、
    前記釣合い錘用プーリと同一の鉛直面のうち前記一対の釣合い錘用ガイドレールの外側に配置され、前記主ロープが巻き掛けられた駆動シーブと、
    この駆動シーブと一体型に構成され、前記駆動シーブを回転させる巻上機と、
    前記釣合い錘用プーリ及び前記駆動シーブと同一の鉛直面のうち前記釣合い錘の上方に配置され、前記主ロープが前記釣合い錘用プーリから前記駆動シーブへ巻き掛けられるようにこの主ロープの方向を転換する方向転換用プーリとを有し、
    前記巻上機は前記一対の梁上に載置されて固定され、前記方向転換用プーリは前記一対の梁上に回転可能に固定されたことを特徴とするロープ式エレベーター。
  2. 請求項1に記載のロープ式エレベーターにおいて、
    前記乗かごは、前記昇降路のうち前記乗かごが昇降する昇降スペースと前記昇降路の壁面との間隙に接する側の面と反対側の正面に設けられ、左右に開閉する開閉ドアと、左右方向の中央部分に前記主ロープが巻き掛けられた乗かご用プーリとを有することを特徴とするロープ式エレベーター。
  3. 請求項1又は2に記載のロープ式エレベーターにおいて、
    前記駆動シーブ及び前記方向転換用プーリのうち前記主ロープが巻き掛けられた部分の有効径がそれぞれφ210mm以下に設定されたことを特徴とするロープ式エレベーター。
  4. 昇降路内を昇降する乗かごと、前記乗かごを昇降させる油圧ジャッキとを備えた既設の油圧エレベーターに適用され、前記昇降路内を昇降する釣合い錘と、前記乗かご及び釣合い錘を懸架する主ロープと、この主ロープを回転動力で駆動する駆動装置と、前記昇降路のうち前記乗かごが昇降する昇降スペースと前記昇降路の壁面との間隙に配設されると共に、最上部が前記昇降路の壁面に固定され、前記釣合い錘を案内する一対の釣合い錘用ガイドレールと、最上部が前記昇降路の壁面に固定され、前記駆動装置を支持する立柱と、前記昇降路の頂部に前後方向に互いに間隔を有して配置され、前記立柱と前記釣合い錘用ガイドレールとを連結して前記駆動装置を支持する一対の梁とを備え、前記釣合い錘は、前記主ロープが巻き掛けられた釣合い錘用プーリを有し、前記駆動装置は、前記釣合い錘用プーリと同一の鉛直面のうち前記一対の釣合い錘用ガイドレールの外側に配置され、前記主ロープが巻き掛けられた駆動シーブと、この駆動シーブと一体型に構成され、前記駆動シーブを回転させる巻上機と、前記釣合い錘用プーリ及び前記駆動シーブと同一の鉛直面のうち前記釣合い錘の上方に配置され、前記主ロープが前記釣合い錘用プーリから前記駆動シーブへ巻き掛けられるようにこの主ロープの方向を転換する方向転換用プーリとを有し、前記巻上機は前記一対の梁上に載置されて固定され、前記方向転換用プーリは前記一対の梁上に回転可能に固定されたロープ式エレベーターに改修するロープ式エレベーターへのリニューアル方法において、
    前記油圧ジャッキを前記昇降路から撤去する工程と、
    前記昇降路のうち前記乗かごが昇降する昇降スペースと前記昇降路の壁面との間隙に前記一対の釣合い錘用ガイドレール及び前記立柱を配設する工程と、
    前記立柱及び前記釣合い錘用ガイドレールのうち前記昇降路の頂部に前記一対の梁を設けて前記立柱と前記釣合い錘用ガイドレールとを連結する工程と、
    前記駆動装置を前記昇降路内に導入して前記一対の梁上に設置する工程とを備え、
    この工程は、
    前記駆動シーブを前記釣合い錘用プーリと同一の鉛直面のうち前記一対の釣合い錘用ガイドレールの外側に配置すると共に、前記方向転換用プーリを前記釣合い錘用プーリ及び前記駆動シーブと同一の鉛直面のうち前記釣合い錘の上方に配置する工程と、
    前記釣合い錘用プーリ、前記方向転換用プーリ、及び前記駆動シーブに前記主ロープを巻き掛ける工程とを含むことを特徴とするロープ式エレベーターへのリニューアル方法。
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