JP5806166B2 - エレベータ改修用機器設置方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータ設備の改修(リニューアル)時に不稼動時間を短縮して改修を簡便に行うことができるエレベータ改修用機器設置方法に関する。
従来、経年したエレベータ設備を改修する場合には、一般に既設のエレベータを撤去してから新設するエレベータを据え付ける工法が採用されている。ところが、こうした工法では、改修工事を行っている期間、既設のエレベータを使用できなくなるため、利用者側からは改修時のエレベータの不稼動時間を短縮する要求がなされている。
例えばエレベータ設備の一例である間接式の油圧エレベータは、昇降路内に立設されたプランジャー装置とこの装置の鉛直方向(上下方向)の伸縮を案内するプランジャーレールとを備え、プランジャー装置の頂部には回転シーブが設置され、回転シーブにはメインロープが巻き掛けられ、メインロープに一方の端部が乗りかごに固定され、メインロープの他方の端部が昇降路の底部にあるプランジャー装置下部のスタンドに固定された構造を持ち、プランジャー装置が上下に伸縮すると、それに連動して乗りかごが昇降する仕組みとなっている。
この間接式の油圧エレベータをロープ式エレベータに改修する場合、従来では既設の油圧エレベータにおけるプランジャー装置、プランジャーレール、配管、油圧ユニット等の機器を全て撤去した後、ロープ式エレベータの釣り合い重り、釣り合い重り用ガイドレール、及び巻上機を新設するようにしている。即ち、既設の油圧エレベータで使用していた機器を全て撤去してから新設するロープ式エレベータで使用する機器を新たに設置する方法が採用されている。
このようなエレベータの改修に係る周知技術としては、既設の油圧式エレベータ装置をロープ式エレベータ装置にする際の改修費用を低減させることができる「エレベータ装置の改修方法」(特許文献1参照)が挙げられる。
特開2006−347727号公報
上述した特許文献1の技術は、既設の油圧式エレベータ装置の乗りかごの後部からプランジャー装置等の油圧式エレベータ装置の機器を撤去することで昇降路内に新設するロープ式エレベータ装置の機器を設置するスペースを確保し、新設するロープ式エレベータ装置の機器であるメインロープ、綱車、薄型巻上機、釣り合い重り、かご吊り車等をその設置スベースに新規に設置することにより、既設の油圧式エレベータ装置をロープ式エレベータ装置に改修するものである。
しかしながら、特許文献1の技術によれば、改修後のロープ式エレベータ装置に対して、既設の油圧式エレベータ装置で使用していた乗りかご、かごガイドレール、かご緩衝器、かごドア、及び乗場ドアについては流用し、釣り合い重りレールについてはロープ式エレベータ装置の荷重に耐えられる新設レールに変えて支持させる(一般に、油圧式エレベータ装置に用いられているかごガイドレールは、ロープ式エレベータ装置に用いられるかごガイドレールと比べて小さい荷重にしか耐えられないものが使用されており、既設のかごガイドレールでは流用する既設の乗りかご、新設する釣り合い重り、新設するメインロープ等の荷重を支持することができない理由による)ため、既設のプランジャーレールの撤去作業と釣り合い重りレールの新設作業とが必須となっているが、プランジャーレールや釣り合い重りレールは何れも昇降路内の構造物中では長さが比較的長いものであり、撤去作業や新設作業には相当に手間や時間が掛かってしまうことにより、利用者側からの改修時のエレベータの不稼動時間を短縮化するという要求には応えられないという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、エレベータ改修時の不稼動時間を極力短縮化できるエレベータ改修用機器設置方法を提供することにある。
上記技術的課題を解決するため、本発明の基本構成は、エレベータ改修時に既設エレベータの機器を新設するエレベータの機器に置き換える作業を要するエレベータ改修用機器設置方法であって、既設エレベータの稼動を妨げない昇降路内の仮設置とする位置に新設するエレベータの機器を仮設置する仮設置ステップと、新設するエレベータの機器を仮設置とする位置から本設置とする位置に移設する本設置ステップと、を有し、仮設置ステップでは、新設するエレベータの機器として、締結部材を用いて長穴を有する一方の部材に対して穿孔された他方の部材を締結することにより一体的に組み付けられる構造のブラケットを用いて新設するエレベータの機器を仮設置とする位置に仮設置し、本設置ステップでは、ブラケットにおける一方の部材の長穴を利用して締結部材による締結を緩めて本設置とする位置に移設してから当該締結部材による締結を要して固定し、更に、仮設置ステップで用いるブラケットは、一方の部材が昇降路における壁側に取り付けられると共に、他方の部材がかごガイドレール側に配置されるかごガイドレール用ブラケットと、一方の部材が昇降路における壁側に取り付けられると共に、他方の部材が釣り合い重りガイドレール側に配置される釣り合い重りガイドレール用ブラケットと、を含み、当該かごガイドレール用ブラケット及び当該釣り合い重りガイドレール用ブラケットの何れについても、一方の部材は1枚の板状材が折り曲げられた形状で水平状態に維持される平坦部に長穴が設けられ、他方の部材は1枚の板状材における所定箇所に穿孔が設けられ、当該穿孔及び当該長穴を介して締結部材で締結することにより、当該一方の部材及び当該他方の部材が互いに固定される構造であることを特徴とする。
本発明のエレベータ改修用機器設置方法によれば、エレベータ改修時に既設エレベータの機器を新設するエレベータの機器に置き換える際、既設エレベータの稼動を妨げない昇降路内の仮設置とする位置に新設するエレベータの機器を仮設置した後、仮設置とする位置から本設置とする位置に移設するため、エレベータ改修時の不稼動時間を極力短縮化できるようになる。
本発明の実施例1に係るエレベータ改修用機器設置方法の技術的概要を説明するために既設の油圧式エレベータの機器と仮設置とする位置に配置された新設するロープ式エレベータの機器との配置関係を既設の乗りかごの上面方向から一部透視して示した平面図である。 図1に含まれる既設の油圧式エレベータの機器についての配置状態を既設の乗りかごの上面方向から一部透視して示した平面図である。 図1に含まれる新設するロープ式エレベータの機器についての配置状態を既設の乗りかごの上面方向から一部透視して示した平面図である。 図3に示した新設するロープ式エレベータの機器の要部である仮設置及び本設置に用いられる各種ブラケットを分解して示した斜視図であり、(a)はかごガイドレール用ブラケットの一例に関する図、(b)はかごガイドレール用ブラケットの他例に関する図、(c)は釣り合い重りガイドレール用ブラケットの一例に関する図、(d)は釣り合い重りガイドレール用ブラケットの他例に関する図である。
以下に、本発明のエレベータ改修用機器設置方法について、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るエレベータ改修用機器設置方法の技術的概要を説明するために既設の油圧式エレベータの機器と仮設置とする位置に配置された新設するロープ式エレベータの機器との配置関係を既設の乗りかご1の上面方向から一部透視して示した平面図である。また、図2は、ここでの既設の油圧式エレベータの機器についての配置状態を既設の乗りかご1の上面方向から一部透視して示した平面図であり、図3は、ここでの新設するロープ式エレベータの機器についての配置状態を既設の乗りかご1の上面方向から一部透視して示した平面図である。更に、図4は、図3に示した新設するロープ式エレベータの機器の要部である仮設置及び本設置に用いられる各種ブラケットを分解して示した斜視図であり、同図(a)はかごガイドレール用ブラケットの一例に関する図、同図(b)はかごガイドレール用ブラケットの他例に関する図、同図(c)は釣り合い重りガイドレール用ブラケットの一例に関する図、同図(d)は釣り合い重りガイドレール用ブラケットの他例に関する図である。
図1を参照すれば、本発明の実施例1に係るエレベータ改修用機器設置方法の技術的概要は、エレベータ改修時に既設エレベータである油圧式エレベータの機器を新設するエレベータであるロープ式エレベータの機器に置き換える際、既設エレベータの乗りかご1の稼動を妨げない昇降路8内の仮設置とする位置に新設するエレベータの機器を仮設置(例えば図1中のロープ式エレベータ用かごガイドレール16a,16bを仮設置時かごガイドレール位置16c、ロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール18a,18bを仮設置時釣り合い重りガイドレール位置17a,17bに仮設置)する仮設置ステップと、新設するエレベータの機器を仮設置とする位置から本設置とする位置に移設(例えば図1中のロープ式エレベータ用かごガイドレール16a,16bを本設置時かごガイドレール位置16d、ロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール18a,18bを本設置時釣り合い重りガイドレール位置17c,17dに移設)する本設置ステップと、を有するものである。このような処理プロセスを実行すれば、新設するエレベータに係るレール等の機器を昇降路8内に仮設置した状態でも、既設のエレベータの乗りかご1を稼動させることができる上、エレベータ改修時の不稼動時間を極力短縮化できる。
但し、仮設置ステップでは、新設するエレベータの機器として、図4(a)〜(d)に示されるように、ボルト、ナット、ワッシャを含む締結部材を用いて長穴を有する一方の部材に対して穿孔された他方の部材を締結することにより一体的に組み付けられる構造の各種ブラケットを用いて新設するエレベータの機器を仮設置とする位置に仮設置し、本設置ステップでは、各種ブラケットにおける一方の部材の長穴を利用して締結部材による締結を緩めて本設置とする位置に移設してから締結部材による締結を要して固定するものである。このようなブラケットを用いれば、仮設置した新設するエレベータに係るレール等の機器を分解することなく、本設置する本来の設置位置に移設することが可能になる。
各種ブラケットについて、具体的に云えば、図4(A)に示すかごガイドレール用ブラケットの一例では、一方の部材である昇降路8の壁側に取り付けられるかごガイドレール用壁側ブラケット21bと他方の部材であるかごガイドレール16b側に配置されるかごガイドレール用レール側ブラケット20bとを組み付けた構造となっている。また、図4(b)に示すかごガイドレール用ブラケットの他例では、一方の部材である昇降路8の壁側に取り付けられるかごガイドレール用壁側ブラケット21aと他方の部材であるかごガイドレール16a側に配置されるかごガイドレール用レール側ブラケット20aとを組み付けた構造となっている。更に、図4(c)に示す釣り合い重りガイドレール用ブラケットの一例では、一方の部材である昇降路8の壁側に取り付けられる釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット23bと他方の部材である釣り合い重りガイドレール18b側に配置される釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット22bとを組み付けた構造となっている。加えて、図4(d)に示す釣り合い重りガイドレール用ブラケットの他例では、一方の部材である昇降路8の壁側に取り付けられる釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット23aと他方の部材である釣り合い重りガイドレール18a側に配置される釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット22aとを組み付けた構造となっている。何れのブラケットについても、一方の部材は1枚の板状材が折り曲げられた形状で水平状態に維持される平坦部に長穴が設けられ、他方の部材は1枚の板状材における所定箇所に穿孔が設けられ、これらの穿孔及び長穴を介して締結部材で締結することにより、一方の部材及び他方の部材が互いに固定される構造となっている。
また、仮設置ステップでの新設するエレベータの機器の仮設置、並びに本設置ステップでの新設するエレベータの機器の本設置を既設のエレベータの乗りかご1上を作業床として利用することが好ましい。このように乗りかご1上を作業床として利用すれば、従来の手法で昇降路8内の高所で塔内設置機器の撤退作業や設置作業を行うための足場等を組んだりする必要があった手間を省くことができる。
何れにせよ、上述した実施例1に係るエレベータ改修用機器設置方法によれば、エレベータ改修時に既設エレベータの機器を新設するエレベータの機器に置き換える際、既設エレベータの稼動を妨げない昇降路内の仮設置とする位置に新設するエレベータの機器を仮設置した後、仮設置とする位置から本設置とする位置に移設するため、エレベータ改修時の不稼動時間を極力短縮化することができる。
以下には、各エレベータ設備の細部、並びに改修作業の手順を詳細に説明する。図2を参照すれば、既設の油圧式エレベータは、油圧ジャッキ9、かご下部吊り枠10、ジャッキ上部綱車11、ジャッキ上部綱車支持枠11a、ジャッキガイドレール12a,12b、ジャッキガイドレールブラケット13a,13b等の駆動部が昇降路8内の乗りかごにおけるかごドア6や乗場ドア7と反対側の後方に設置されたバックプランジャ方式のものである。
このうち、油圧ジャッキ9は、略図するプランジャ及びシリンダを有すると共に、略図する油圧を発生させる油圧パワーユニットが油圧配管を介して接続された構造のものである。油圧パワーユニットは略図する油圧制御盤によって制御される。プランジャは、油圧パワーユニットからの油圧により上下方向に駆動されるもので、その上部にはジャッキ上部綱車支持枠11aを介してジャッキ上部綱車11が取り付けられている。ジャッキ上部綱車11は、油圧ジャッキ9の駆動力により昇降される。油圧ジャッキ9の両側には、ジャッキ上部綱車支持枠11aを介してジャッキ上部綱車11を案内するための一対のジャッキガイドレールレール12a,12bが設置されている。ジャッキガイドレールレール12a,12bは、ジャッキガイドレールブラケット13a,13bを介して昇降路8に設置されている。ジャッキ上部綱車11には、略図する複本の駆動用ロープが巻き掛けられている。
乗りかご1の下部には、乗りかご1の後部から後方へ突出するかご下部吊り枠10が取り付けられている。かご下部吊り枠10には、駆動用ロープの一端は接続されており、駆動用ロープの他端は昇降路8の下部に固定されており、これによって乗りかご1はジャッキ上部綱車11の昇降に連動して昇降する仕組みとなっている。また、乗りかご1の両側面には、乗りかご1を支える油圧式エレベータ用かごガイドシュー1a,1bが取り付けられている他、油圧式エレベータ用かごガイドシュー1a,1bを介して乗りかご1の昇降を案内するための一対の油圧式エレベータ用かごガイドレール2a,2bが設置されている。油圧式エレベータ用かごガイドレール2a,2bは、油圧式エレベータ用かごガイドレールブラケット3a,3bを介して昇降路8に設置されている。更に、乗りかご1にはリミットスイッチカム15が取り付けられ、昇降路8の上部と下部とにそれぞれ油圧式エレベータ用かごガイドレールブラケット3aを介して設置されたリミットスイッチ14をリミットスイッチカム15が乗りかご1の最上部、最下部の昇降可能位置端で動作させることにより、それ以上の昇降動作を制限している。加えて、乗りかご1にはかご位置検出装置4が取り付けられており、このかご位置検出装置4が油圧式エレベータ用かごガイドレールブラケット3bを介して昇降路8に設置された遮蔽板5により動作することにより、乗りかご1のかごドア6についてのドア開閉可能位置の検出を行っている。その他、乗場に設けられて乗場の出入口を開閉するための乗場ドア7は、乗りかご1が乗場階に到着した際に乗りかご1の出入口を開閉するかごドア6と係合し、かごドア6に連動して開閉動作する。
次に、図2に示す既設の油圧式エレベータの機器を対象とし、図3に示す新設するロープ式エレベータ(機械室を必要としないタイプ)の機器に改修する場合について、各図を参照して説明する。こうした場合、図3を参照すれば、ロープ式エレベータ用かごガイドシュー1c,1d、ロープ式エレベータ用かごガイドレール16a,16b、かごガイドレール用レール側ブラケット20a,20b、かごガイドレール用壁側ブラケット21a,21b、ロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール18a,18b、釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット22a,22b、釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット23a,23b、釣り合い重り24、巻上機25、駆動シープ26、昇降路上部綱車27、かご下綱車28、釣り合い重り下部緩衝器29、昇降路上部方向転換綱車30、及び釣り合い重り綱車31が昇降路8内に新設される。尚、かごドア6を含む乗りかご1、及び乗場ドア7は、新規品に交換せずに既設品を流用するものとする。
図1を参照すれば、既設の油圧式エレベータから新設するロープ式エレベータに改修する際、油圧式エレベータが設置されている昇降路8内にロープ式エレベータの機器として、ロープ式エレベータ用かごガイドレール16a,16b、かごガイドレール用レール側ブラケット20a,20b、かごガイドレール用壁側ブラケット21a,21b、ロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール18a,18b、釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット22a,22b、釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット23a,23bを仮設置とする位置に仮設置する。ここで、かごガイドレール用壁側ブラケット21a,21b及び釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット23a,23bについては、図4(a)〜(d)に示した構成のものを用いる。図4(b)に示されるかごガイドレール用壁側ブラケット21aは、外形が台形状であって、両端の土台部に昇降路8に取り付けるための穴を有し、中央の頂部となる平坦部にかごガイドレール用レール側ブラケット20aを移設可能な状態で組み付けて設置するための長穴を持つ構造である。また、図4(a)に示されるかごガイドレール用壁側ブラケット21b、図4(c)に示される釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット23b、並びに図4(d)に示される釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット23aは、何れも外形がL字型アングル部材であって、鉛直方向に配置される一面に昇降路8に取り付けるための穴を有し、水平方向に折り曲げられた面にそれぞれかごガイドレール用レール側ブラケット20b、釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット22b、釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット22aを移設可能な状態で組み付けて設置するための長穴を持つ構造である。
そこで、これらの各種ブラケットである図4(a)、(b)に示されるかごガイドレール用ブラケットと図4(c)、(d)に示される釣り合い重りガイドレール用ブラケットとを、図1に示されるように昇降路8内の油圧エレベータの機器を妨げない(干渉しない)壁面の位置に設置する。因みに、この状態では図1に示されるように、かごガイドレール用壁側ブラケット21a,21bと釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット23a,23bとを昇降路8の壁面に取り付けた後、それぞれ相手側となるかごガイドレール用レール側ブラケット20a,20bと釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット22a,22bとを締結部材を用いて組み付けた構造となる。
次に、設置したかごガイドレール用ブラケットのかごガイドレール用レール側ブラケット20a,20bに対してロープ式エレベータ用かごガイドレール16a,16bを仮設置し、釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット22a,22bに対してロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール18a,18bを仮設置する。因みに、新設するロープ式エレベータの機器である各種ブラケットの仮設置作業や各種ガイドレールの仮設置作業は、上述したように既設のエレベータである油圧式エレベータの乗りかご1の天井を作業床として利用することによって、昇降路8内への作業用足場等を設置することなく実施することができる。上述した設置手順により、ロープ式エレベータ用かごガイドレール16a,16bは仮設置時における仮設置時かごガイドレール位置16cに仮設置され、ロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール18aは仮設置時釣り合い重りガイドレール位置17a、ロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール18bは仮設置時釣り合い重りガイドレール位置17bにそれぞれ仮設置される。
このように新設するロープ式エレベータの各種ブラケットや各種ガイドレールを既設の油圧エレベータの稼動を妨げない位置に仮設置すれば、既設の油圧エレベータを稼動させることが可能となり、ロープ式エレベータの各種ブラケットや各種ガイドレールを仮設置した後にも既設の油圧エレベータによるサービス(運転)を継続することができる。
以下は、新設するロープ式エレベータの釣り合い重り24、巻上機25、駆動シープ26、昇降路上部綱車27、かご下綱車28、釣り合い重り下部緩衝器29、昇降路上部方向転換綱車30、及び釣り合い重り綱車31を昇降路8内の本設置とする位置に移設する本設置作業の手順を説明する。
本設置作業では、まず油圧式エレベータの乗りかご1を最上部まで移動させた後、乗りかご1の天井を作業床として乗りかご1のかご上よりも上部に設置されている油圧式エレベータ用かごガイドレール2a,2bとジャッキガイドレール12a,12bとを撤去すると共に、かご上よりも上部に設置されているロープ式エレベータ用かごガイドレール16a,16bとかごガイドレール用レール側ブラケット20a,20bとを締結部材の締結を緩めた上でかごガイドレール用壁側ブラケット21a,21bに設けられている長穴を利用して本設置時かごガイドレール位置16dに移設してから締結部材を締結することにより固定する。また、同様に乗りかご1のかご上よりも上部に設置されているロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール18a,18bと釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット22a,22bとを締結部材の締結を緩めた上で釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット23a,23bに設けられている長穴を利用して本設置時釣り合い重りガイドレール位置17c,17dに移設してから締結部材を締結することにより固定する。
上述した油圧式エレベータの油圧式エレベータ用かごガイドレール2a,2b及びジャッキガイドレール12a,12bの撤去と、ロープ式エレベータ用かごガイドレール16a,16b及びロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール18a,18bの本設置とする位置への移設を完了した後、乗りかご1を降下させ、同様に既設の油圧式エレベータのガイドレールの撤去作業と新設するロープ式エレベータのガイドレールの本設置とする位置への移設作業とを実施し、乗りかご1が最下部(最下階)に到達するまでこれらの作業を繰り返す。
更に、乗りかご1が最下部(最下階)に到達した後、乗りかご1を分解してかごと同じ高さに設置されている油圧式エレベータ用かごガイドレール2a,2bとジャッキガイドレール12a,12bとを撤去すると共に、かごと同じ高さに仮設置されているロープ式エレベータ用かごガイドレール16a,16bとかごガイドレール用レール側ブラケット20a,20bとを締結部材の締結を緩めた上でかごガイドレール用壁側ブラケット21a,21bに設けられている長穴を利用して本設置時かごガイドレール位置16dに移設してから締結部材を締結することにより固定する。また、同様に乗りかご1のかごと同じ高さに仮設置されているロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール18a,18bと釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット22a,22bとを締結部材の締結を緩めた上で釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット23a,23bに設けられている長穴を利用して本設置時釣り合い重りガイドレール位置17c,17dに移設してから締結部材を締結することにより固定する。
以上の作業を完了することにより、既設の油圧式エレベータの油圧式エレベータ用かごガイドレール2a,2b及びジャッキガイドレール12a,12bは昇降路8内から全て撤去され、ロープ式エレベータ用かごガイドレール16a,16b及びかごガイドレール用レール側ブラケット20a,20bは全て本設置とする位置に移設されて固定された状態となる。係る作業の後は、汎用的に実施されている油圧式エレベータの改修手法の場合と同様に、昇降路8内に設置されている油圧ジャッキ9、かご下部吊り枠10、ジャッキ上部綱車11、ジャッキ上部綱車支持枠11a、ロープ等の油圧式エレベータの機器を昇降路8内から撤去し、ロープ式エレベータの釣り合い重り24、巻上機25、駆動シープ26、昇降路上部綱車27、釣り合い重り下部緩衝器29、昇降路上部方向転換綱車30、及び釣り合い重り綱車31を昇降路8内に搬入して設置した後、乗りかご1を組み立ててからかご下綱車28を設置してロープを各機器に掛ける作業を行い、ロープ式エレベータへの改修作業が完了する。
尚、上述した実施例1では、説明を簡単にするために1つの昇降路8内を1台の乗りかご1が昇降する1系統のエレベータ設備の場合について説明したが、昇降路8が並設されてそれぞれ乗りかご1が昇降する多系統のエレベータ設備の場合にも同様に適用できるので、本発明のエレベータ改修用機器設置方法は実施例1で開示し、説明した形態のものに限定されない。
1 乗りかご
1a,1b 油圧式エレベータ用かごガイドシュー
1c,1d ロープ式エレベータ用かごガイドシュー
2a,2b 油圧式エレベータ用かごガイドレール
3a,3b 油圧式エレベータ用かごガイドレールブラケット
4 かご位置検出装置
5 遮蔽板
6 かごドア
7 乗場ドア
8 昇降路
9 油圧ジャッキ
10 かご下部吊り枠
11 ジャッキ上部綱車
11a ジャッキ上部綱車支持枠
12a,12b ジャッキガイドレール
13a,13b ジャッキガイドレールブラケット
14 油圧式エレベータ用リミットスイッチ
15 油圧式エレベータ用リミットスイッチカム
16a,16b ロープ式エレベータ用かごガイドレール
16c 仮設置時かごガイドレール位置
16d 本設置時かごガイドレール位置
17a,17b 仮設置時釣り合い重りガイドレール位置
17c,17d 本設置時釣り合い重りガイドレール位置
18a,18b ロープ式エレベータ用釣り合い重りガイドレール
20a,20b かごガイドレール用レール側ブラケット
21a,21b かごガイドレール用壁側ブラケット
22a,22b 釣り合い重りガイドレール用レール側ブラケット
23a,23b 釣り合い重りガイドレール用壁側ブラケット
24 釣り合い重り
25 巻上機
26 駆動シープ
27 昇降路上部綱車
28 かご下綱車
29 釣り合い重り下部緩衝器
30 昇降路上部方向転換綱車
31 釣り合い重り綱車

Claims (2)

  1. エレベータ改修時に既設エレベータの機器を新設するエレベータの機器に置き換える作業を要するエレベータ改修用機器設置方法であって、
    前記既設エレベータの稼動を妨げない昇降路内の仮設置とする位置に前記新設するエレベータの機器を仮設置する仮設置ステップと、前記新設するエレベータの機器を前記仮設置とする位置から本設置とする位置に移設する本設置ステップと、を有し、
    前記仮設置ステップでは、前記新設するエレベータの機器として、締結部材を用いて長穴を有する一方の部材に対して穿孔された他方の部材を締結することにより一体的に組み付けられる構造のブラケットを用いて前記新設するエレベータの機器を前記仮設置とする位置に仮設置し、
    前記本設置ステップでは、前記ブラケットにおける前記一方の部材の前記長穴を利用して前記締結部材による締結を緩めて前記本設置とする位置に移設してから当該締結部材による締結を要して固定し、
    更に、前記仮設置ステップで用いる前記ブラケットは、前記一方の部材が前記昇降路における壁側に取り付けられると共に、前記他方の部材がかごガイドレール側に配置されるかごガイドレール用ブラケットと、前記一方の部材が前記昇降路における壁側に取り付けられると共に、前記他方の部材が釣り合い重りガイドレール側に配置される釣り合い重りガイドレール用ブラケットと、を含み、当該かごガイドレール用ブラケット及び当該釣り合い重りガイドレール用ブラケットの何れについても、前記一方の部材は1枚の板状材が折り曲げられた形状で水平状態に維持される平坦部に前記長穴が設けられ、前記他方の部材は1枚の板状材における所定箇所に前記穿孔が設けられ、当該穿孔及び当該長穴を介して前記締結部材で締結することにより、当該一方の部材及び当該他方の部材が互いに固定される構造であることを特徴とするエレベータ改修用機器設置方法。
  2. 請求項1記載のエレベータ改修用機器設置方法において、前記仮設置ステップでの前記新設するエレベータの機器の仮設置、並びに前記本設置ステップでの前記新設するエレベータの機器の本設置を前記既設のエレベータの乗りかご上を作業床として利用することを特徴とするエレベータ改修用機器設置方法。
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