JP2010202366A - エレベータのリニューアル方法、およびエレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リニューアル工事における工事期間の短縮、および破棄費用を削減することができるエレベータのリニューアル方法を提供する。
【解決手段】昇降路9内に立設されたプランジャー装置5と、プランジャー装置5の上下方向の伸縮を案内するプランジャーレール6とを備えた油圧エレベータ100をロープ式エレベータ1にリニューアルするエレベータのリニューアル方法において、プランジャー装置5を撤去するとともに、プランジャーレール6を昇降路9内に残し、プランジャーレール6に案内される釣合い重り21を新設し、プランジャーレール6を、釣合い重り用のガイドレール22の一部とする。
【選択図】 図6
【解決手段】昇降路9内に立設されたプランジャー装置5と、プランジャー装置5の上下方向の伸縮を案内するプランジャーレール6とを備えた油圧エレベータ100をロープ式エレベータ1にリニューアルするエレベータのリニューアル方法において、プランジャー装置5を撤去するとともに、プランジャーレール6を昇降路9内に残し、プランジャーレール6に案内される釣合い重り21を新設し、プランジャーレール6を、釣合い重り用のガイドレール22の一部とする。
【選択図】 図6
Description
本発明は、油圧エレベータをロープ式エレベータにリニューアルする方法、およびその方法によりリニューアルされたエレベータ装置に関する。
間接式の油圧エレベータは、昇降路内に立設されたプランジャー装置と、このプランジャー装置の上下方向の伸縮を案内するプランジャーレールとを備えている。プランジャー装置の頂部には、回転シーブが設置されている。この回転シーブには、メインロープが巻き掛けられている。メインロープの一方の端部は、乗りかごに固定されている。メインロープの他方の端部は、昇降路の底部にあるプランジャー装置の下部にあるスタンドに固定されている。これにより、プランジャー装置が上下に伸縮すると、それに連動して乗りかごが昇降する。
この油圧エレベータをロープ式エレベータにリニューアルする場合、通常、既設のプランジャー装置、プレンジャーレール、配管、および油圧ユニットなどを全て撤去し、釣合い重り、釣合い重り用のガイドレール、および巻上機装置を新設する。すなわち、油圧エレベータで使用していた機器を全て撤去し、ロープ式エレベータで使用する機器を全く新しく設置する方法が取られている。
特許文献1には、プランジャーレールを撤去するだけで、その他の構成部品を昇降路内に残したままロープ式エレベータにリニューアル方法が開示されている。このリニューアル方法では、プランジャー装置を最も伸長した状態で保持し、その状態でプランジャー装置の頂部の回転シーブにメインロープを巻き掛ける。昇降路内には、釣合い重りと、釣合い重り用のガイドレールが新設される。
ところで、特許文献1に記載のリニューアル方法によれば、プランジャーレールの撤去作業が必要である。プランジャーレールは、昇降路内構造物のなかでも長さが比較的長く、撤去作業に時間と手間がかかる。このため、リニューアル工事の工期が長くなる。さらに、撤去したプランジャーレールは、廃棄物となるため、破棄費用が掛かる。
本発明の目的は、リニューアル工事における工事期間の短縮、および破棄費用を削減することができるエレベータのリニューアル方法およびエレベータを提供することにある。
(1)本発明の一つの形態に係るエレベータのリニューアル方法は、昇降路内に立設されたプランジャー装置と、このプランジャー装置の上下方向の伸縮を案内するプランジャーレールとを備えた油圧エレベータをロープ式エレベータにリニューアルするエレベータのリニューアル方法である。本発明の一つの形態に係るリニューアル方法では、前記プランジャー装置を撤去するとともに、前記プランジャーレールを昇降路内に残し、このプランジャーレールに案内される釣合い重りを新設し、前記プランジャーレールを、釣合い重り用のガイドレールの一部として再利用する。
(2)上記(1)に記載されたエレベータのリニューアル方法の一つの形態では、前記プランジャーレールの上側および下側に追加のレールを継ぎ足す。
(3)上記(2)に記載されたエレベータのリニューアル方法の一つの形態では、前記プランジャーレールの下側に追加されるレールは、互いに繋げられて当該レールの少なくとも一部を形成する2つのレール部材を有する。この2つのレール部材の互いに合わされる端面は、それぞれ水平に対して傾斜した斜面状に形成されている。
(4)上記(3)に記載されたエレベータのリニューアル方法の一つの形態では、前記プランジャーレールの下側に追加されるレールは、このレールを固定するためにピットに設置される台と前記プランジャーレールの下端との間の距離よりも長く形成されている。
(5)上記(2)に記載されたエレベータのリニューアル方法の一つの形態では、前記プランジャーレールの下側に追加されるレールの上下方向の位置を調整可能にする位置調整機構をピットに設置する。この位置調整機構により前記追加のレールを押し上げて、前記プランジャーレールと前記追加のレールとの間の継ぎ目の隙間を無くす。
(6)本発明の一つの形態に係るエレベータ装置は、乗りかごと、昇降路内を鉛直方向に延びたプランジャーレールと、前記ブランジャーレールに案内される釣合い重りと、前記乗りかごおよび前記釣合い重りに連結されたメインロープと、前記メインロープを巻き上げる巻上機装置とを具備する。前記プランジャーレールは、釣合い重り用のガイドレールの一部を形成している。
(7)上記(6)に記載されたエレベータ装置の一つの形態では、前記プランジャーレールの上側および下側に継ぎ足された追加のレールを備える。
(8)上記(7)に記載されたエレベータ装置の一つの形態では、前記プランジャーレールの下側に追加されるレールは、互いに繋げられて当該レールの少なくとも一部を形成する2つのレール部材を有する。この2つのレール部材の互いに合わされる端面は、それぞれ水平に対して傾斜した斜面状に形成されている。
(9)上記(8)に記載されたエレベータ装置の一つの形態では、前記プランジャーレールの下側に追加されたレールは、このレールを固定するためにピットに設置された台と前記プランジャーレールの下端との間の距離よりも長く形成されている。
(10)上記(7)に記載されたエレベータ装置の一つの形態では、ピットに設置されるとともに、前記プランジャーレールの下側に追加されるレールを前記プランジャーレールに向けて押し上げ、前記プランジャーレールと前記追加のレールとの間の継ぎ目の隙間を無くす位置調整機構を備える。
本発明によれば、リニューアル工事における工事期間の短縮、および破棄費用を削減することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1ないし図19を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るエレベータのリニューアル方法、およびリニューアル後のエレベータ装置であるロープ式エレベータ1について、図1ないし図8を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るエレベータのリニューアル方法、およびリニューアル後のエレベータ装置であるロープ式エレベータ1について、図1ないし図8を参照して説明する。
まず、本発明が適用されるリニューアル前の油圧エレベータについて説明する。図16および図17は、リニューアル前の油圧エレベータ100の一例を示す。間接式油圧エレベータ100は、乗りかご3、乗りかご用のガイドレール4、プランジャー装置5、プランジャーレール6、回転シーブ7、および油圧ユニット8を備えている。
図17に示すように、乗りかご3は、昇降路9内に上下移動可能に配置されている。乗りかご用のガイドレール4は、昇降路9内を鉛直方向に延びており、乗りかご3の上下移動を案内する。昇降路9のピット9aには、乗りかご用の緩衝器10が設置されている。
プランジャー装置5は、昇降路9内に立設されている。プランジャー装置5は、昇降路9のピット9aに立設された油圧シリンダー12と、この油圧シリンダー12の内部に一部(下部)が挿入されたプランジャー13とを有している。プランジャー13は、油圧シリンダー12の油圧力によって、油圧シリンダー12の内部を上下に運動する。これにより、プランジャー装置5は、上下方向に伸縮する。
図17に示すように、回転シーブ7は、回転可能な状態で、プランジャー装置5の頂部(すなわち、プランジャー13の頂部)に設置されている。メインロープ14(主索)は、一方の端部である第1の端部14aと、他方の端部である第2の端部14bとを有している。
第1の端部14aは、乗りかご3に設けられた固定部15に連結され、乗りかご3に固定されている。第2の端部14bは、回転シーブ7を介して、昇降路9のピット9aに設けられたプランジャー装置5の下部にあるスタンド16に連結されている。すなわち、メインロープ14は、第1の端部14aから回転シーブ7に向いて延び、回転シーブ7に上方から巻き掛けられるとともに、回転シーブ7から昇降路9のピット9aに向いて延び、ピット9aに固定されている。
図17に示すように、プランジャー13の両側の側方には、それぞれプランジャーレール6が設置されている。一対のプランジャーレール6は、鉛直方向に延びており、プランジャー装置5の上下方向の伸縮(すなわち、プランジャー13の上下方向の移動)を案内する。
メインロープ14の上記ローピング構造によれば、プランジャー13の移動距離(ストローク)は、乗りかご3の移動距離の半分である。プランジャーレール6は、プランジャー13の上下移動を案内するのに十分な範囲にだけ設けられている。すなわち、図17に示すように、プランジャーレール6は、昇降路9の上下方向の一部の範囲にのみ設置されており、乗りかご用のガイドレール4に比べて長さが短い。図16に示すように、プランジャーレール6は、レールブラケット17により、昇降路9の壁に固定されている。
図17に示すように、昇降路9の外部には、油圧エレベータ機械室18が設けられている。この油圧エレベータ機械室18には、油圧ユニット8が設置されている。油圧ユニット8は、配管19を通じて油圧シリンダー12に接続されており、油圧シリンダー12に作動油を供給する。
油圧ユニット8から油圧シリンダー12に作動油が供給されることで、プランジャー13が上下に運動する。このプランジャー13の上下移動に伴い、プランジャー13の頂部にある回転シーブ7が上下に移動する。これにより、乗りかご3が昇降路9内を上下に昇降する。
次に、上述した油圧エレベータ100をロープ式エレベータ1にリニューアルするリニューアル方法、およびリニューアル後のロープ式エレベータ1について説明する。
図1および図2に示すように、本リニューアルでは、まず、メインロープ14を一度、取り外すとともに、プランジャー装置5、回転シーブ7、および油圧ユニット8を昇降路9などから撤去する。一方で、プランジャーレール6は、そのまま昇降路9内に残しておく。そして、プランジャーレール6を、後述する釣合い重り21を案内するガイドレール22(カウンターレール)の一部として再利用する。
図1および図2に示すように、本リニューアルでは、まず、メインロープ14を一度、取り外すとともに、プランジャー装置5、回転シーブ7、および油圧ユニット8を昇降路9などから撤去する。一方で、プランジャーレール6は、そのまま昇降路9内に残しておく。そして、プランジャーレール6を、後述する釣合い重り21を案内するガイドレール22(カウンターレール)の一部として再利用する。
詳しく述べると、図4に示すように、プランジャーレール6に対して新設のレール23,24を追加設置する。具体的には、プランジャーレール6の下側に、第1のレール23(第1の追加レール)が継ぎ足される。プランジャーレール6の上側に、第2のレール24(第2の追加レール)が継ぎ足される。
昇降路9のピット9aには、第1のレール23を固定するための台25(以下、固定台25)が設置される。第1のレール23は、固定台25の取付部25aとプランジャーレール6の下端との間の距離に対応した長さを有する。第2のレール24は、プランジャーレール6に継ぎ足された当該第2のレール24の上端が、例えば乗りかご用のガイドレール4の上端と略同じ高さになる長さを有する。
これにより、プランジャーレール6、並びに第1および第2のレール23,24を足した長さは、乗りかご用のガイドレール4の長さと略同じになる。プランジャーレール6と第1および第2のレール23,24とは、互いに協働して、釣合い重り用のガイドレール22となる。
なお、プランジャーレール6、並びに第1および第2のレール23,24を足した長さは、必ずしも乗りかご用のガイドレール4の長さと略同じである必要はなく、釣合い重り21の移動範囲(移動距離)をカバーするのに十分な長さであればよい。
ここで、図8に示すように、第1のレール23は、上下方向において複数の部材に分割されている。すなわち、第1のレール23は、分割された複数のレール部材が互いに上下に繋げられることで形成される。本実施形態に係る第1のレール23は、互いに繋がれて当該第1のレール23の少なくとも一部を形成する2つのレール部材23a,23b(以下、第1および第2のレール部材23a,23b)を含んでいる。
なお第1のレール23の分割数は、特に限定されるものではない。第1のレール23は、2つに分割されていてもよく、3つ以上に分割されていてもよい。さらに本実施形態に係る第1のレール23は、分割されていなくてもよい。
図7および図8に示すように、本実施形態に係る第1および第2のレール部材23a,23bの互いに合わされる端面31,32は、それぞれ水平な平面状に形成されている。第1および第2のレール部材23a,23bは、例えば目板27とボルト28で互いに連結されている。
次に、図5および図6に示すように、プランジャーレール6に案内される釣合い重り21を新設する。つまり、プランジャーレール6と第1および第2のレール23,24とにより形成された釣合い重り用のガイドレール22に沿って釣合い重り22を設置する。また、巻上機装置34、および反らせシーブ35を、例えば昇降路9の頂部9b(以下、昇降路頂部9b)に新設する。さらに、昇降路9のピット9aに、釣合い重り用の緩衝器36を新設する。
そして巻上機装置34に、メインロープ14を巻き掛ける。メインロープ14の第1の端部14aを、乗りかご3に固定する。メインロープ14の第2の端部14bを、反らせシーブ35を介して釣合い重り21に固定する。すなわち、メインロープ14は、第1の端部14aから巻上機装置34に向いて延び、巻上機装置34に上方から巻き掛けられるとともに、巻上機装置34から反らせシーブ35を介して釣合い重り21に向いて延び、釣合い重り21に固定される。
図5および図6は、リニューアル後のロープ式エレベータ1を示す。なお、リニューアル前の油圧エレベータ100と同じ機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。ロープ式エレベータ1は、乗りかご3、乗りかご用のガイドレール4、釣合い重り21、釣合い重り用のガイドレール22、および巻上機装置34を備えている。釣合い重り用のガイドレール22は、プランジャーレール6と第1および第2のレール24とにより形成されている。
乗りかご3および釣合い重り21は、メインロープ14に釣瓶式に吊り下げられている。巻上機装置34が駆動することで、乗りかご3および釣合い重り21は、昇降路9内を互いに反対方向に昇降する。
このような構成のエレベータのリニューアル方法、およびロープ式エレベータ1によれば、リニューアル工事における工事期間の短縮、および破棄費用を削減することができる。すなわち、プランジャーレール6を昇降路9内に残し、このプランジャーレール6を、釣合い重り21を案内するガイドレール22の一部として再利用するので、プランジャーレール6を撤去する作業、およびプランジャーレール6を廃棄する作業が不要になる。
上述したように、プランジャーレール6は、昇降路9内構造物のなかでも長さが比較的長く、撤去作業に時間と手間がかかる。このプランジャーレール6の撤去作業などが無くなると、リニューアル工事の期間を大きく短縮することが可能になる。さらに、プランジャーレール6を廃棄しないので、プランジャーレール6の破棄費用も発生しない。これにより、リニューアル工事における工事期間を短縮できるとともに、破棄費用を削減することができる。
ここで、図18および図19は、プランジャーレール6を撤去して、釣合い重り用のガイドレール22を完全に新設した場合のリニューアル後のロープ式エレベータを示す。図5および図6に示す本発明に係るロープ式エレベータ1によれば、第1および第2のレール23,24をプランジャーレール6に追加するだけで釣合い重り用のガイドレール22が形成されるので、釣合い重り用のガイドレール22を完全に新設した場合に比べて、リニューアル工事において設置されるレールの長さが短くて済む。
すなわち、リニューアル工事において新設されるレールの設置作業の手間が比較的少なく済む。つまり、本実施形態に係る構成によれば、新設レールの設置作業の短縮化なども通じてリニューアル工事における工事期間を短縮できる。さらに上記構成によれば、釣合い重り用のガイドレール22を完全に新設した場合に比べて、レール新設にかかる費用なども抑えることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るエレベータのリニューアル方法、およびリニューアル後のエレベータ装置であるロープ式エレベータ1について、図9ないし図13を参照して説明する。なお上記第1の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の残りの構成は上記第1の実施形態と同じである。
次に、本発明の第2の実施形態に係るエレベータのリニューアル方法、およびリニューアル後のエレベータ装置であるロープ式エレベータ1について、図9ないし図13を参照して説明する。なお上記第1の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の残りの構成は上記第1の実施形態と同じである。
図9に示されるように、プランジャーレール6の下側の端面37は、水平な平面状に形成されている。図10に示すように、第1のレール23は、互いに繋がれて当該第1のレール23の少なくとも一部を形成する2つのレール部材23a,23b(第1および第2のレール部材23a,23b)を含んでいる。なお第1のレール23は、上記第1の実施形態と同様に、2つに分割されていてもよく、3つ以上に分割されていてもよい。
図10ないし図12に示すように、本実施形態に係る第1および第2のレール部材23a,23bの互いに合わされる端面31,32は、それぞれ水平に対して傾斜した斜面状に形成されている(斜面構造を有している)。また、第1のレール23は、この第1のレール23を固定するためにピット9aに設置される固定台25とプランジャーレール6の下端との間の距離L(図9参照)よりも、例えば数ミリ長く形成されている。
第1のレール23の取り付けは、第1および第2のレール部材23a,23bのうち一方の部材を先に固定台25またはプランジャーレール6に取り付けるとともに、残りの一方の部材を後から嵌め込むように取り付ける。具体的な一例としては、図10に示すように、第1のレール部材23aを先に固定台25に固定する。そして、第2のレール部材23bを第1のレール部材23aとプランジャーレール6との間に嵌め込む。そして図12に示すように、第1のレール部材23aの端部から第2のレール部材23bの端部に亘る目板27を取り付ける。そして、第1のレール部材23aと目板27、および第2のレール部材23bと目板27を互いにボルト28で固定することで、第1および第2のレール部材23a,23bを互いに連結する。
ここで、第1のレール23は、固定台25の取付部25aとプランジャーレール6の下端との間の距離L(図9参照)よりも長く形成されている。そのため、第1および第2のレール部材23a,23bをボルト28と目板27で連結する際、ボルト28を締め付ける力で第1のレール23が上下方向に移動し(例えば、第2のレール部材23bが上方に押し上げられ)、第1および第2のレール部材23a,23bの継ぎ目41の隙間を無くすことはもとより、第1のレール23とプランジャーレール6との継ぎ目の隙間を無くすことができる。
なお、第1のレール23が上下方向に移動しづらい場合、プランジャーレール6を固定しているレールブラケット17のボルト28(図13参照)を緩めることで、プランジャーレール6は、自由になり、上下方向に移動が可能になる。これにより、第1のレール23も上下方向に移動しやすくなる。
このような構成のエレベータのリニューアル方法、およびロープ式エレベータ1によれば、第1の実施形態と同様に、リニューアル工事における工事期間の短縮、および破棄費用を削減することができる。
ここで、上記第1の実施形態のように、第1および第2のレール部材23a,23bの互いに合わされる端面31,32が水平な平面状に形成されていると、第1および第2のレール部材23a,23bをプランジャーレール6とピット9aの固定台25との間に隙間無く入れることは難しい。
一方、本実施形態のように、第1および第2のレール部材23a,23bの互いに合わされる端面31,32がそれぞれ斜面状に形成されていると、例えば一方の部材の端面32を他方の部材の端面31に沿わせることで、第1および第2のレール部材23a,23bをプランジャーレール6と固定台25との間に比較的容易に入れることができる。
さらに、目板27とボルト28で第1および第2のレール部材23a,23bを互いに連結する作業を行うと、ボルト28を締めることで第1のレール23が上下方向に移動し(例えば、第2のレール部材23bが上方に押し上げられ)、第1および第2のレール部材23a,23bの継ぎ目41の隙間を無くすことができる。さらに、上記作業により、第1のレール23とプランジャーレール6との間の隙間も無くすことができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係るエレベータのリニューアル方法、およびリニューアル後のエレベータ装置であるロープ式エレベータ1について、図14および図15を参照して説明する。なお上記第1の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の残りの構成は上記第1の実施形態と同じである。
次に、本発明の第3の実施形態に係るエレベータのリニューアル方法、およびリニューアル後のエレベータ装置であるロープ式エレベータ1について、図14および図15を参照して説明する。なお上記第1の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。また、下記に説明する以外の残りの構成は上記第1の実施形態と同じである。
図14に示すように、第1のレール23に繋がれるプランジャーレール6の下側の端面37は、水平な平面状に形成されている。プランジャーレール6に繋がれる第1のレール23の端面43は、水平な平面状に形成されている。また、第1のレール23は、この第1のレール23を固定するためにピット9aに設置される固定台25と、プランジャーレール6の下端との間の距離L(図9参照)よりも、例えば数ミリ短く形成されている。このため、図14に示すように、プランジャーレール6と第1のレール23との間の継ぎ目44には隙間Sが形成される。
図15に示すように、ピット9aの固定台25には、第1のレール23の上下方向の位置を調整可能にする位置調整機構46が設けられる。この位置調整機構46の一例は、ジャッキボルトである。本実施形態では、この位置調整機構46により第1のレール23をプランジャーレール6に向けて押し上げて、プランジャーレール6と第1のレール23との間の継ぎ目44の隙間Sを無くす。
このような構成のエレベータのリニューアル方法、およびロープ式エレベータ1によれば、第1の実施形態と同様に、リニューアル工事における工事期間の短縮、および破棄費用を削減することができる。
本実施形態のように、第1のレール23が、固定台25とプランジャーレール6の下端との間の距離L(図9参照)よりも短く形成されていると、第1のレール23をプランジャーレール6と固定台25との間に比較的容易に入れることができる。上記構造によれば、さらにプランジャーレール6と第1のレール23の継ぎ目44の隙間Sも調整可能になる。第1のレール23の上下方向の位置を調整可能にする位置調整機構46が設置されていると、この位置調整機構46を用いて第1のレール23を押し上げることで、プランジャーレール6と第1のレール23との間の隙間Sを無くすことができる。
以上、本発明の第1ないし第3の実施形態に係るエレベータのリニューアル方法、およびリニューアル後のロープ式エレベータ1について説明したが、本発明はもちろんこれらに限定されるものではない。各実施形態に係る構成要素は、適宜組み合わせて適用することができる。
L…距離、1…ロープ式エレベータ、5…プランジャー装置、6…プランジャーレール、9…昇降路、9a…ピット、14…メインロープ、22…釣合い重り用のガイドレール、23…第1のレール、23a…第1のレール部材、23b…第2のレール部材、24…第2のレール、25…固定台、31,32…端面、34…巻上機装置、46…位置調整機構、100…油圧エレベータ。
Claims (10)
- 昇降路内に立設されたプランジャー装置と、このプランジャー装置の上下方向の伸縮を案内するプランジャーレールとを備えた油圧エレベータをロープ式エレベータにリニューアルするエレベータのリニューアル方法において、
前記プランジャー装置を撤去するとともに、前記プランジャーレールを昇降路内に残し、このプランジャーレールに案内される釣合い重りを新設し、前記プランジャーレールを、釣合い重り用のガイドレールの一部として再利用することを特徴とするエレベータのリニューアル方法。 - 請求項1の記載において、
前記プランジャーレールの上側および下側に追加のレールを継ぎ足すことを特徴とするエレベータのリニューアル方法。 - 請求項2の記載において、
前記プランジャーレールの下側に追加されるレールは、互いに繋げられて当該レールの少なくとも一部を形成する2つのレール部材を有し、この2つのレール部材の互いに合わされる端面は、それぞれ水平に対して傾斜した斜面状に形成されていることを特徴とするエレベータのリニューアル方法。 - 請求項3の記載において、
前記プランジャーレールの下側に追加されるレールは、このレールを固定するためにピットに設置される台と前記プランジャーレールの下端との間の距離よりも長く形成されていることを特徴とするエレベータのリニューアル方法。 - 請求項2の記載において、
前記プランジャーレールの下側に追加されるレールの上下方向の位置を調整可能にする位置調整機構をピットに設置し、この位置調整機構により前記追加のレールを押し上げて、前記プランジャーレールと前記追加のレールとの間の継ぎ目の隙間を無くすことを特徴とするエレベータのリニューアル方法。 - 乗りかごと、
昇降路内を鉛直方向に延びたプランジャーレールと、
前記プランジャーレールに案内される釣合い重りと、
前記乗りかごおよび前記釣合い重りに連結されたメインロープと、
前記メインロープを巻き上げる巻上機装置と、を具備し、
前記プランジャーレールが、釣合い重り用のガイドレールの一部を形成していることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項6の記載において、
前記プランジャーレールの上側および下側に継ぎ足された追加のレールを備えることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項7の記載において、
前記プランジャーレールの下側に追加されるレールは、互いに繋げられて当該レールの少なくとも一部を形成する2つのレール部材を有し、この2つのレール部材の互いに合わされる端面は、それぞれ水平に対して傾斜した斜面状に形成されていることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項8の記載において、
前記プランジャーレールの下側に追加されたレールは、このレールを固定するためにピットに設置された台と前記プランジャーレールの下端との間の距離よりも長く形成されていることを特徴とするエレベータ装置。 - 請求項7の記載において、
ピットに設置されるとともに、前記プランジャーレールの下側に追加されるレールを前記プランジャーレールに向けて押し上げ、前記プランジャーレールと前記追加のレールとの間の継ぎ目の隙間を無くす位置調整機構を備えたことを特徴とするエレベータ装置。
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009051081A Withdrawn JP2010202366A (ja) | 2009-03-04 | 2009-03-04 | エレベータのリニューアル方法、およびエレベータ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010202366A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014213981A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | 三菱電機株式会社 | 油圧式エレベータをロープ式エレベータへとリニューアルする方法 |
CN109775516A (zh) * | 2019-03-14 | 2019-05-21 | 山东建筑大学 | 一种循环式多轿厢电梯系统 |
CN109775512A (zh) * | 2019-03-15 | 2019-05-21 | 山东建筑大学 | 一种多维度电梯的横移系统 |
-
2009
- 2009-03-04 JP JP2009051081A patent/JP2010202366A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014213981A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | 三菱電機株式会社 | 油圧式エレベータをロープ式エレベータへとリニューアルする方法 |
CN109775516A (zh) * | 2019-03-14 | 2019-05-21 | 山东建筑大学 | 一种循环式多轿厢电梯系统 |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120605 |