JP4594664B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は半導体装置の製造方法に関する。特に、トランジスタの製造に好適なものである。
従来の一般的なトランジスタの形成方法について説明する。
まず、ゲート電極の材料となるPoly−Si膜を堆積し、その膜中に、それぞれ適切なイオンの注入を行う。その後、ゲート電極の形状にPoly−Siを加工し、これをマスクとして、ソース/ドレインエクステンション(以下、エクステンションと略することとする)となる領域にイオン注入を行い、不純物活性化のためのフラッシュランプアニールを行う。次に、ゲート側壁を形成した後、ソース/ドレインとなる領域にイオン注入を行う。ここで、ゲート電極中に注入された不純物を十分に拡散させるため、RTA(Rapid Thermal Anneal)等の熱処理を行う。そして、更に、フラッシュランプアニールにより、ソース/ドレイン及びゲート電極中の不純物の活性化を行う。
上述した方法において、ゲート電極の材料であるPoly−Si中に、不純物を注入するが、これは、ゲート電極の仕事関数を制御し、閾値電圧の低減を図るためである。また、ゲート電極においては、閾値電圧の低減のためには、多量の不純物をドーピングし、この不純物を十分に、ゲート電極内に拡散することが望まれる。従って、上述の方法において、不純物拡散のためのRTAによる熱処理では、約800度以上の熱処理を数秒間行うことが必要であると考えられる。
一方、ソース/ドレインにおいては、拡散領域の浅接合化が望まれる。ここで、浅い拡散領域を形成するためには、低加速でのイオン注入と、イオン注入後の不純物活性化のためのアニール処理の最適化が重要となる。具体的には、イオン注入後のアニール処理が、高温短時間になる場合、不純物が内方、外方に拡散してしまう。一方、拡散防止のためにアニール温度を低下させると、不純物の十分な活性化を図ることができない。従って、活性化に必要なエネルギーを瞬時に供給する方法として、上述のトランジスタの形成方法においても、フラッシュランプを用いたアニールが用いられている。フラッシュランプを用いることにより、数100μsec〜数msecの範囲での発光が可能であり、注入した不純物イオンの分布を変化させずに、不純物の活性化を図ることができる。
また、ここで、不純物のプロファイルを精度よく制御する方法として、B(ボロン)イオンを注入する前あるいは後に、Ge(ゲルマニウム)イオンを注入する方法も考えられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−309079号公報
しかし、上述したように、ゲート電極中の不純物を十分に拡散させるためには、RTAにおける熱処理を、800度以上、数秒間行う必要がある。しかし、このような条件の熱処理を行った場合、エクステンション中に注入された不純物が、再分布を起こすか、少なくとも、フラッシュランプアニールにより活性化した不純物が不活性化することが考えられる。
また、ソース/ドレインに注入した不純物も、RTAによって拡散することが考えられ、ソース/ドレイン間のパンチスルーを防止する必要がある。このため、ゲート側壁の幅を十分に大きくしなければならず、微細化の要求される半導体装置においては問題となる。
また、RTA後に、ソース/ドレイン中の不純物活性化のため、フラッシュランプアニールを行うが、RTAにおいて生じたSi基板のストレスを抱えたままフラッシュランプアニールを行う場合、Si基板にスリップ等の損傷が生じたり、また、Si基板が破損したりする場合がある。
従って、この発明は、以上の問題を解決し、Si基板へのダメージを抑えつつ、ゲート電極中の不純物の十分な拡散、及び拡散領域の十分な活性化を行うことができるよう改良した半導体装置の製造方法を提供するものである。
この発明の半導体装置の製造方法は、基板に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成するゲート形成工程と、前記ゲート電極中に、不純物を注入するゲート電極不純物注入工程と、前記基板に、前記ゲート電極中の不純物拡散のための第1の熱処理を、RTAを用いて行う第1熱処理工程と、前記第1熱処理工程の後に、前記第1熱処理工程において、前記基板に発生するストレスを開放するための第2の熱処理を行う第2熱処理工程と、前記ゲート電極をマスクとして、前記基板の拡散領域となる部分に、不純物を注入する拡散領域不純物注入工程と、前記拡散領域に注入された不純物の活性化のための第3の熱処理を、フラッシュランプを用いて行う第3熱処理工程と、を備えるものである。
この発明においては、ゲート電極の材料膜中に、不純物を注入した後、すぐに、高温での第1の熱処理を行い、続けて、ストレス開放のための第2の熱処理を与える。その後、拡散領域形成のための不純物注入し、高温短時間の第3の熱処理を行う。ここで、第1の熱処理において発生するSi基板中のストレスは、第2の熱処理において開放されている。従って、この後、高温短時間の第3の熱処理が行われた場合にも、Si基板でのスリップ等の損傷は、Si基板の破損等を抑えつつ、必要な領域において不純物の十分な拡散、あるいは、活性化を図ることができる。これにより、デバイス特性の良好な半導体装置を得ることができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における半導体装置について説明するための断面模式図である。
実施の形態1における半導体装置は、CMOSFET(Complementary Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor;以下、CMOSと称することとする)であり、1の基板上に、n型MOSFET(以下、nMOSと称する)と、p型MOSFET(以下、pMOSと称する)が形成されている。なお、簡略化のため、以下、この明細書において、nMOSを形成する領域をn型活性領域と称し、pMOSを形成する領域をp型活性領域と称することとする。
図1に示すように、Si基板2は、素子分離領域4により、n型活性領域、p型活性領域にそれぞれ、分離されている。n型活性領域、p型活性領域には、それぞれ、p型、n型の不純物が注入されたp型、n型のウェル6が形成されている。また、各領域において、Si基板表面には、エクステンション10が形成されている。エクステンション10は、接合深さが浅く、不純物濃度の低い拡散領域である。エクステンション10より外側には、ソース/ドレイン12が形成されている。ソース/ドレイン12は、エクステンション10に比べ、接合深さが深く、不純物濃度の高い拡散領域である。
Si基板2の、エクステンション10に挟まれた部分の上には、ゲート絶縁膜14が形成されている。ゲート絶縁膜14は、SiON膜である。ゲート絶縁膜14上には、ゲート電極16が形成されている。n型、p型活性領域の、各ゲート電極16は、それぞれ、Poly−Siに、n型、p型の不純物が注入されたものである。また、ゲート絶縁膜16及びゲート絶縁膜14側面には、ゲート側壁18が形成されている。また、Si基板2の、ゲート電極16や、ゲート側壁18が形成されていない部分、即ち、ソース/ドレイン12の表面部分及びゲート電極16表面には、NiSi層22、24がそれぞれ形成されている。
また、このように構成されたゲート電極16やゲート側壁18等を埋め込んで、層間絶縁膜26が形成されている。層間絶縁膜26には、層間絶縁膜26を貫通し、その表面から、ソース/ドレイン12上のNiSi層22に至るコンタクトプラグ28が形成されている。
図2は、以上のように構成された半導体装置の、実施の形態1における製造方法について説明するためのフロー図である。また、図3〜図8は、半導体装置の製造過程における状態を説明するための断面模式図である。
以下、図1〜図8を用いて、この発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法について、具体的に説明する。
まず、図3を参照して、Si基板2の所定の個所に、素子分離領域4を形成する(ステップS2)。その後、素子分離領域4により分離されたn型、p型活性領域に、それぞれ、B(ボロン)、P(リン)を注入して、p型、n型のウェル6を形成する(ステップS4)。次に、酸化及び窒化により、SiON膜14aを形成する(ステップS6)。SiON膜14aは、加工後、ゲート絶縁膜14となる材料膜である。
次に、図4を参照して、Si基板2のSiON膜14a上に、ゲート電極16の材料膜として、Poly−Si膜を形成する(ステップS8)。Poly−Si膜は、CVD法により、膜厚約120nmに形成する。その後、n型、p型活性領域のPoly−Si膜中に、各領域のゲート電極の仕事関数を制御するため、それぞれ、P、Bの注入を行う(ステップS10)。
次に、Poly−Si膜をゲート電極16の形状にパターニングする(ステップS12)。ここでは、リソグラフィ技術により、レジストパターンを形成した後、これをマスクとして、Poly−Si膜のエッチングを行うことにより、所望の形状のゲート電極16を形成する。
ここで、ゲート電極に注入した不純物を活性化するための熱処理を行う(ステップS14)。具体的には、ここでは、RTAにより、約1000℃、約5秒間の熱処理を行う。これにより、ゲート絶縁膜近傍付近まで十分に不純物を活性化させることができる。
次に、RTAで生じたSi基板2のストレスを開放するための熱処理を行う(ステップS16)。ここでは、ホットプレート上に基板を載置して、約600℃、約120秒間の熱処理を加える。これにより、Si基板2に生じたストレスを開放することができる。なお、この熱処理温度及び時間の条件においては、すでに拡散したゲート電極中の不純物の再分や不活性化は、起こらないことが確認されている。
次に、図5を参照して、エクステンション10の形成を行う(ステップS18)。ここでは、注入するイオンを打ち分けるためにレジストマスクを形成し、レジストマスクとゲート電極16とをマスクとして、n型活性領域に、As(砒素)を注入し、p型活性領域に、GeとBを注入する。ここで、各領域のイオン注入深さは、20nm以下であり、注入量は2×1020/cm3以上である。注入後、レジストマスクは除去する。なお、p型活性領域に、Geの注入を行うのは、予め拡散領域表面を、非晶質化するためである。
その後、フラッシュランプの照射を行う(ステップS20)。このフラッシュランプの照射により、Si基板2の表面近傍に、約1000℃以上で、かつ、1ミリ秒以下の高温短時間の加熱処理を行うことができる。これにより、不純物の拡散が抑制された低抵抗のエクステンション10が形成される。
次に、図6に示すように、ゲート電極16及びゲート絶縁膜14の側面に、ゲート側壁18を形成する(ステップS22)。ここでは、まず、酸化膜または窒化膜を、CVD法により、約600℃以下の低温で、30〜60nm程度の膜厚に堆積する。その後、エッチバックにより、ゲート電極16及びゲート絶縁膜14の側面にのみ酸化膜または窒化膜を残すことにより、ゲート側壁18が形成される。
次に、図7に示すように、ソース/ドレイン12を形成する(ステップS24)。ここでは、イオン注入しない領域を覆うレジストマスクを形成し、このレジストマスクと、ゲート電極16及びゲート側壁18とをマスクとして、Si基板2のn型活性領域には、Asイオンを、p型活性領域にはBイオンを打ち分けて注入する(ステップS24)。ここで、各領域へのイオン注入深さは100nm以下となるようにし、注入量は2×1020/cm3以上とする。注入後の、レジストマスクは除去する。
その後、フラッシュランプの照射を行う(ステップS26)。このフラッシュランプの照射により、Si基板2の表面近傍に、約1000℃以上、かつ1ミリ秒以下の高温短時間の加熱処理が施される。これにより、ソース/ドレイン12の不純物の活性化が図られ、各トランジスタにおける拡散領域の形成が完了する。
次に、図8に示すように、ソース/ドレイン12の表面と、ゲート電極16表面とにNiSi層24、22を形成する(ステップS28)。ここでは、まず、基板前面に、スパッタ法により、Ni膜を堆積する。その後、450度程度の熱処理を行うことにより、NiとSiとが接する部分において、SiとNiとが反応し、NiSi層22、24が形成される。その後、未反応のNi膜を除去する。
次に、ゲート絶縁膜14、ゲート電極16、及びゲート側壁18を埋め込むようにして、層間絶縁膜26を堆積する(ステップS30)。
次に、必要な個所に、コンタクトプラグ28を形成する(ステップS32)。コンタクトプラグ28の形成においては、まず、層間絶縁膜26の必要な個所に、コンタクトホールを形成する。その後、コンタクトホール内壁に、Ti/TiNからなるバリアメタル膜を形成した後、W(タングステン)を埋め込む。その後、層間絶縁膜26の表面が露出するまで、CMPにより、不要部分のWを除去する。これによりコンタクトプラグ28が形成される。
以上のようにして、図1に示すような半導体装置が製造される。なお、必要に応じて、この後、層間絶縁膜の形成、金属配線の形成等を行い、多層配線構造を有する半導体装置を製造することができる。
以上説明したように、実施の形態1においては、ゲート電極の材料膜(Poly−Si膜)中に、イオン注入を行った直後に、RTAを行い、続けて、RTAにおいて発生したSi基板2のストレスを開放する熱処理を行う。従って、ゲート電極中の不純物の十分な拡散を図ることができる。また、RTA後のSi基板2のストレスは、RTA直後の熱処理により開放することができるため、その後、拡散領域活性化のためにフラッシュランプアニールを行った場合にも、Si基板2におけるスリップの発生や、基板の破損等を抑えることができる。これにより、デバイス特性の良好な半導体装置を得ることができる。
なお、実施の形態1においては、RTAを、1000℃、約5秒間とする場合について説明した。これは、十分にゲート電極16中の不純物を活性化できる条件である。しかしながら、この発明は、必ずしも、この温度、時間に拘束されるものではない。これらの条件は、ゲート電極16中に導入したイオンの注入エネルギーや注入量、ゲート電極16の膜厚等を考慮して、適宜決定しうるものである。
また、実施の形態1においては、RTA後のストレス開放のため、ホットプレート上に基板を載置して、600℃〜650℃程度、約120秒間の熱処理を行う場合について説明した。この条件は、RTAにおいて生じたストレスを十分に開放する条件であり、また、同時に、この熱処理により、不純物の再分布や、あるいは、活性化した不純物の不活性化等の発生を抑えることができる条件である。しかしながら、この発明は、必ずしも、この温度、時間に拘束されるものではない。これらの条件は、RTAにおいてかかったストレスを開放し、また、再分布や不活性化の発生を抑えるような範囲になるように、適宜決定しうるものである。また、熱処理の方法も、ホットプレート上に基板を載置して行うものに限るものではなく、例えば、必要な温度に加熱した炉内に、基板を搬入し、熱処理を行う等、他の方法で行うものであってもよい。
また、実施の形態1においては、エクステンション10のイオン注入後、及び、ソース/ドレイン12のイオン注入後の熱処理を、フラッシュランプアニールを用いて、約1000℃以上、かつ1ミリ秒以下の瞬時の高温熱処理とする場合について説明した。このように、瞬間的に、Si基板2表面のみを瞬間的に高温とすることにより、不純物の拡散を抑えつつ、不純物の十分な活性化を図ることができ、浅い拡散領域を実現することができる。しかしながら、この発明においては、フラッシュランプを用いた熱処理に限るものではなく、また、熱処理温度や、時間等の条件も、必ずしも、この数値に限定されるものではない。
その他、この発明における、各構成要素の膜種、その形成方法、あるいは、各領域に注入したイオンは、実施の形態1において説明したものに限られるものではない。これらは、必要に応じて、適宜選択しうるものである。
実施の形態2.
図9は、この発明の実施の形態2における半導体装置を説明するための断面模式図である。
図9に示すように、実施の形態2における半導体装置は、実施の形態1において説明した断面模式図と類似するものである。但し、実施の形態2における半導体装置においては、ゲート電極16と、エクステンション32とのオーバーラップ部分が、実施の形態1の半導体装置に対して、広く確保されている。即ち、エクステンション32は、Si基板2のゲート電極16直下部分にまで、ある程度入り込んだ構造となっている。
図10は、このように構成された実施の形態2における半導体装置の製造方法について説明するためのフロー図である。また、図11〜図13は、実施の形態2における半導体装置の製造過程における状態を、適宜説明するための断面模式図である。
以下、図10〜図13を用いて、この発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法について具体的に説明する。
まず、実施の形態1におけるステップS2〜S16と同様に、各領域にゲート絶縁膜14とゲート電極16とを形成し、ゲート電極16中に注入した不純物活性化のためのRTAを行った後、RTAにおけるストレス開放のための熱処理を行う。
次に、ゲート電極16をマスクとして、まず、エクステンション32を形成する領域に、Geイオンの注入を行う(ステップS40)。イオン注入のエネルギーは、約10keV、注入量は、約1×1015/cm2とする。また、Si基板2に垂直な方向に対して、±20〜30度程度の角度を設けて、左右から斜めにイオン注入を行う。また、このイオン注入は、エクステンション32を対称に形成するため、少なくとも、ゲート電極16の両側から行う。これにより、Si基板2の表面には、非晶質シリコン層34が形成される。この非晶質シリコン層34は、Geイオンを斜めに注入するため、Si基板2のゲート電極16直下に位置する部分にも、ある程度入り込んだ状態で形成される。
次に、n型活性領域に、Asイオンを、p型活性領域に、B(あるいは、BF)イオンを、フォトレジストを用いて、打ち分けて注入する(ステップS18)。これにより、不純物活性化前のエクステンション32aが形成される。ここでのイオン注入は、実施の形態1と同様に、垂直な方向で行う。また、各領域へのイオン注入深さは、20nm以下であり、注入量は2×1020/cm3以上とする。
次に、実施の形態1と同様にフラッシュランプによるアニールを行う(ステップS20)。このアニールにより、エクステンション領域に注入されたイオンは活性化される。また、エクステンションを形成する領域は、予め、非晶質シリコン層34が形成されており、この非晶質シリコン層34は、Si基板2のゲート電極16直下部分に入り込んだ形で形成されている。そして、このフラッシュランプアニールにより、不純物は、非晶質シリコン層34部分に拡散する。これにより、ゲート電極16下部にまである程度入り込んで拡散したエクステンション32が形成される。
その後、実施の形態1のS22〜S32と同様に、ゲート側壁18、ソース/ドレイン14、層間絶縁膜26、コンタクトプラグ28等の形成を行い、図9に示すような半導体装置が形成される。
以上説明したように、実施の形態2においても、ゲート電極16中の不純物注入直後に、RTAにより不純物の十分な拡散を行う。また、この後続けて、ストレス開放のための熱処理を行う。従って、その後のフラッシュランプアニール等において、Si基板2のスリップ等の損傷が発生するのを抑えつつ、ゲート電極16中の不純物の十分な拡散及び拡散領域の不純物の十分な活性化を図ることができる。
また、フラッシュランプアニールによる熱処理を行うことにより、エクステンションの不純物の拡散を確実に抑えることができる。しかしながら、この場合、ゲート電極とエクステンションとの間に、必要なオーバーラップ領域を確保できないことが考えられる。
このため、実施の形態2においては、エクステンション32形成のためのイオン注入に先立って、非晶質シリコン層34を形成する。この非晶質シリコン層34は、斜めイオン注入により、ゲート電極16下方部分にまで入り込むように形成される。そして、その後、エクステンション32形成のため注入した不純物は、フラッシュランプアニールを行うことにより、非晶質シリコン層34部分に拡散する。従って、エクステンション32は、ゲート電極16下方部分にまで拡散するように形成することができる。即ち、ゲート電極16と、エクステンション32との、必要なオーバーラップ領域を確保することができる。従って、実施の形態1において説明した、フラッシュランプアニールのプロセスマージンを更に拡大することができる。
なお、実施の形態2においては、非晶質シリコン層34形成のための斜めイオン注入の角度を、Si基板2表面に垂直な方向に対して、20〜30度程度として説明した。これは、ゲート電極16と、エクステンション32とのオーバーラップ量を考慮して決定したものである。しかし、この発明においてイオン注入の角度は、必ずしもこの範囲に拘束されるものではなく、各半導体装置における必要なオーバーラップ量と、イオン注入のエネルギー等の条件とを考慮して、適宜、決定すればよい。
また、実施の形態2においては、非晶質シリコン層34の形成のために、Geイオンを用いる場合について説明した。しかし、この発明において、非晶質シリコン層形成のために用いるイオンは、Geイオンに限るものではなく、Si基板2表面を非晶質化するものであれば、他のイオンを用いたものであってもよい。このようなイオンとしては、Geイオンのほかに、例えば、Siを用いることが考えられる。
その他、この発明における、各構成要素の膜種、その形成方法、あるいは、各領域に注入したイオンは、実施の形態2において説明したものに限られるものではない。これらは、必要に応じて、適宜選択しうるものである。
その他は、実施の形態1と同様であるから説明を省略する。
なお、例えば、実施の形態1、2において、ステップS6〜S12を実行することにより、この発明における「ゲート形成工程」が実行され、ステップS10を実行することにより、「ゲート電極不純物注入工程」が実行される。また、例えば、実施の形態1、2において、ステップS14、S16を実行することにより、この発明の「第1熱処理工程」、「第2熱処理工程」がそれぞれ実行され、ステップS18あるいはS24を実行することにより、「拡散領域不純物注入工程」が実行され、ステップS20あるいはS26を実行することにより、「第3熱処理工程」が実行される。また、実施の形態2において、ステップS40を実行することにより、この発明の「非晶質化工程」が実行される。
この発明の実施の形態1における半導体装置を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1における半導体装置の製造方法を説明するためのフロー図である。 この発明の実施の形態1における半導体装置の製造過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1における半導体装置の製造過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1における半導体装置の製造過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1における半導体装置の製造過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1における半導体装置の製造過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態1における半導体装置の製造過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態2における半導体装置を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態2における半導体装置の製造方法を説明するためのフロー図である。 この発明の実施の形態2における半導体装置の製造過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態2における半導体装置の製造過程における状態を説明するための断面模式図である。 この発明の実施の形態2における半導体装置の製造過程における状態を説明するための断面模式図である。
符号の説明
2 Si基板
4 素子分離領域
6 ウェル
8 エクステンション
10 ソース/ドレイン
14 ゲート絶縁膜
14a SiON膜
16 ゲート電極
18 ゲート側壁
22 NiSi層
24 NiSi層
26 層間絶縁膜
28 コンタクトプラグ
32 エクステンション
34 非晶質シリコン層

Claims (4)

  1. 基板に、ゲート絶縁膜及びゲート電極を形成するゲート形成工程と、
    前記ゲート電極中に、不純物を注入するゲート電極不純物注入工程と、
    前記基板に、前記ゲート電極中の不純物拡散のための第1の熱処理を、RTAを用いて行う第1熱処理工程と、
    前記第1熱処理工程の後に、前記第1熱処理工程において、前記基板に発生するストレスを開放するための第2の熱処理を行う第2熱処理工程と、
    前記ゲート電極をマスクとして、前記基板の拡散領域となる部分に、不純物を注入する拡散領域不純物注入工程と、
    前記拡散領域に注入された不純物の活性化のための第3の熱処理を、フラッシュランプを用いて行う第3熱処理工程と、
    を備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第2熱処理は、600℃〜650度で、かつ、60秒以上の熱処理であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記拡散領域不純物注入工程の前に、
    前記拡散領域となる部分に、前記基板表面を非晶質化するためのイオンを、前記基板表面に対して斜めに注入する非晶質化工程を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記非晶質化工程は、前記基板表面に垂直な方向に対して、20〜30度の斜度をもって、イオンを注入することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
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