JP2002246328A - 熱処理方法、熱処理装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

熱処理方法、熱処理装置及び半導体装置の製造方法

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JP2002246328A
JP2002246328A JP2001038236A JP2001038236A JP2002246328A JP 2002246328 A JP2002246328 A JP 2002246328A JP 2001038236 A JP2001038236 A JP 2001038236A JP 2001038236 A JP2001038236 A JP 2001038236A JP 2002246328 A JP2002246328 A JP 2002246328A
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Toshihiko Iinuma
俊彦 飯沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MOSトランジスタに不純物拡散領域を形成
する工程において、パターンの存在による照度ムラを生
じさせずに半導体基板の最表層数μmのみの温度を急激
に上げるフラッシュアニール装置を用いて、半導体基板
上の位置による温度ムラのない熱処理方法、装置及び半
導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 ゲート長が100nm以下の微細MOS
FET素子に必須な非常に浅い不純物拡散領域形成に用
いられる高温且つ1秒以下の短時間の熱処理を実現する
方法において、被アニール基板112へのフラッシュラ
ンプからの光の方向を制限させることにより入射角を6
0度以下に制限した光を入射させる。フラッシュランプ
から半導体基板などの被アニール基板へ照射される光の
うち大きな角度で入射する光の成分を除去することで均
一な熱処理が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱処理方法及び熱
処理装置、この熱処理装置を利用した半導体装置の製造
方法に関し、とくにゲート長が100nm以下の微細M
OSFET素子に必須の非常に浅い不純物拡散領域を形
成する際に必要となる、高温且つ1秒未満の短時間熱処
理を実現する熱処理方法、熱処理装置及び不純物を活性
化する半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータや通信機器の重要部
分には、多数のトランジスタや抵抗等を電気回路を構成
するように結び付けて1チップ上に集積化した大規模集
積回路(LSI)が多用されている。このため、機器全
体の性能は、半導体装置であるLSI単体の性能と大き
く結び付いている。LSI単体の性能向上は、集積度を
高めること、つまり半導体装置を構成する素子の微細化
により実現できる。素子の微細化は、例えば、ソース/
ドレイン領域などの不純物拡散領域やゲート絶縁膜直下
のチャネル領域などの機能領域を形成する際のイオン注
入及びその後の熱処理(アニール)を最適化することに
より可能となる。近年の半導体素子の微細化の進行は著
しい。とくにMPU等の高速動作を目的としたロジック
系MOS型FET素子のゲート長(Lg)は、西暦20
00年には120nm、2001年には100nmに達
しようとしている(International Te
chnology Roadmap for Semi
cmductor(ITRS)1999Edition
参照)。
【0003】トランジスタのゲート長が縮小すると、短
チャネル効果と呼ばれる素子特性の劣化を抑止するため
に不純物拡散領域の深さも浅くすることが求められるよ
うになり、特にゲート電極に端部を接するソース/ドレ
イン領域のエクステンション領域は、前記ロードマップ
によれば、ゲート長120nm世代で36〜60nm、
100nm世代で30〜50nmと非常に浅いことが要
求される。その上、このソース・ドレイン・エクステン
ション領域のシート抵抗は、この領域の抵抗によって寄
生抵抗が増大し素子特性が劣化しないように、世代と共
に低減していくことが求められている(ゲート長120
nm世代で350〜800Ω/□、100nm世代で3
10〜760Ω/□である)。このように、ソース・ド
レイン・エクステンション部分に求められる、浅く、不
純物濃度が濃く、且つ不純物の活性化率が高いという要
求を満たすために、低加速のイオン注入技術の他に高温
且つ極短時間のアニール技術が求められるようになって
きている。とくに極短時間のアニールを実現する方法と
して、タングステンハロゲンランプを熱源とするRTA
(Rapid Thermal Annealing) 装置よりさらに急峻な昇降
温度特性をもつキセノン(Xe)などのガスプラズマに
よるフラッシュランプを熱源としたフラッシュアニール
装置が有効である。
【0004】図8は、フラッシュアニール装置の概略断
面図である。熱処理室11内部には支持ピン13に支持
されたシリコン半導体基板などの被アニール基板12が
収容されている。熱処理室11の上部は、照射光に対し
て透明な石英窓14が形成されており、この石英窓14
の上方には、発光される光が石英窓14に向かう複数の
整列された棒状Xeフラッシュランプ15が配置されて
いる。被アニール基板を予め加熱しておく場合は、熱処
理室の下方にハロゲンランプを配置しておく場合もあ
る。以上に説明した装置は、棒状のXeガスフラッシュ
ランプを被アニール基板表面に対して平行に並べて、こ
れらのフラッシュランプを同時に発光させることによ
り、被アニール基板表層を極短時間だけ高温に加熱する
ことが可能なアニール装置である。
【0005】フラッシュアニール装置で用いるXeガス
フラッシュランプの発光特性は、図9に示すような可視
光を中心とした分光分布を持ち、発光時間が数ミリ秒か
ら数十ミリ秒と非常に短時間に高密度のエネルギーを照
射できる。そのため、照射されたフラッシュランプ光
は、被アニール基板の表層数μm程度の温度をこの発光
時間と同程度の時間で急激に1000℃以上に上昇さ
せ、また、発光が終了した後はこの被アニール基板の表
層数μm程度の温度は、基板深さ方向への熱伝導により
急速に低下するため、例えば、到達時間1000℃以上
のアニールにおいてさえ、基板表層が700℃以上にな
っている時間を数十ミリ秒以下に抑えることが可能であ
る。例えば、タングステンハロゲンランプを用いたRT
A装置で昇温レートを250℃/秒、降温レートが10
0℃/秒を実現したとしても到達温度が1000℃のア
ニールでも基板温度が700℃以上になっている時間が
4秒以上になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような良好な特性
を持つフラッシュアニール装置にも問題点がある。すな
わち、直径200mm〜300nm程度のシリコン半導
体基板(ウエハ)全面に半導体素子を形成する場合には
フラッシュ光の強度をシリコンウエハ全面で均一にする
必要があることから、図10に示すような棒状のフラッ
シュランプを同一平面上に並べてアニールを行う。図1
0は、被アニール基板表面での照射強度を説明するため
の、図8のXeフラッシュランプアニール装置の概念図
である。シリコン半導体基板などの被アニール基板12
の上方に距離Dをおいて棒状Xeフラッシュランプが配
置されている。このフラッシュランプ15は、複数のフ
ラッシュランプ(L1、L2、L3、・・・、Lk、・
・・、Ln)から構成されている。複数のフラッシュラ
ンプの間隔Pは、同じであり、X軸を横軸に取ると、こ
れらランプの位置は、それぞれXL1、XL2、XL3、・・
・、XLk、・・・、XLnで現される。フラッシュランプ
15のうち、特定のランプXLkから被アニール基板上の
所定の点(横軸に示すX0の位置)までの距離は、rLk
で表わされる。このrLkは、ランプLkから被アニール
基板12へ照射される光の光路を示しており、この光
は、被アニール基板12の垂直方向とθ傾斜してこの位
置(X0)に入射している。このθは、入射角という。
【0007】これらのフラッシュランプ15から任意の
被アニール基板上の所定の点(X0)照射強度IX0は、
次式で表わされる。 I=I0/rL1+I0/rL2+I0/rL3+・・・+I0/rLn =I0×Σ1[D2 +(X−XLk)2 0.5 (I0は、各フラッシュランプ 中心点での照射強度を示す) 実際にフラッシュランプによって加熱する半導体素子
は、半導体基板表面に凹凸が存在している。図3及び図
4に示すソース・ドレイン・エクステンション領域は、
イオン注入とそれに続く熱処理により形成されるが、こ
の熱処理は、高温であり、且つ極短時間(数10ms以
下)のフラッシュランプアニールによるものである。
【0008】これらの図に示すように、MOSFET素
子には、例えば、ゲート電極に代表される大きな凹凸が
存在している。したがって、従来技術による低角で入射
する(即ち、入射角の大きい)フラッシュランプ光は、
このゲート電極などの凹凸に遮られて、ゲート電極の近
傍のA領域(図3)のように、実際にアニールを行いた
いソース・ドレイン・エクステンション領域表面に辿り
着かなくなる。このゲート電極近傍のソース・ドレイン
・エクステンション領域(A領域)は、極浅く、低抵抗
のエクステンション領域が最も強く要求される領域であ
る。とくに、図4のように、ゲート電極が密集した素子
の場合にはゲート電極に挟まれた領域に達する光量は、
他の領域よりも低下してしまう。例えば、図10に示す
ランプ間隔Pを12.5mm、フラッシュランプと被ア
ニール基板表面との距離D25mmと仮定した場合、図
4に示すようなゲート電極間にはさまれた領域(ゲート
電極の高さとゲート電極間の距離の比率を1:1と仮定
する)に当たるフラッシュ光は、ゲート電極上面の約半
分になってしまう。
【0009】タングステンハロゲンランプを用いた従来
型のRTA装置の場合には、同様のランプ配列を行い、
この例と同様にゲート電極間に照射される光量が減少し
たとしても、昇降温度速度が十分に小さいために被アニ
ール基板の厚さ(1mm)程度の範囲の温度が一定に保
たれるので、このような温度ムラが発生しないのに対し
て、被アニール基板の最表層数μmのみの温度を急激に
上げるフラッシュアニール装置においてはこの照度ムラ
が直接温度ムラに直結してしまうという問題があった。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、
MOSトランジスタの不純物拡散領域を形成する工程に
おいて、半導体基板上のパターンの存在による照度ムラ
を生じさせずに被アニール基板の最表層数μmのみの温
度を急激に上げるフラッシュアニール装置を用いること
により、半導体基板上の位置による温度ムラのない熱処
理方法及び装置及びこの熱処理を用いた半導体装置の製
造方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゲート長が1
00nm以下の微細MOSFET素子に必須な非常に浅
い不純物拡散領域形成に用いられる高温且つ1秒以下の
短時間の熱処理を実現する方法において、被アニール基
板へのフラッシュランプからの光の方向を制限させるこ
とにより入射角を60度以下に制限した光を入射させる
ことを特徴としている。熱源としてキセノンガス励起を
用いたフラッシュランプを使用し、フラッシュランプか
ら被アニール基板へ照射される光のうち大きな角度で入
射する光の成分を除去することにより、被アニール基板
に入射するフラッシュランプ光の入射角を60度以下に
制限することで、例えば、被アニール基板である半導体
基板上に凹凸が存在するような半導体素子のアニールに
おいて均一な熱処理が可能になる。本発明の熱処理方法
は、複数のフラッシュランプからなる光源から光を発生
させるステップと、前記光源から入射する光の方向を変
えたり入射角度の大きな光を除去することにより入射角
が60度以下の入射光を被処理基板へ入射させるステッ
プとを備えたことを特徴としている。前記光は、1秒未
満前記被処理基板に照射するようにしても良い。
【0011】本発明の熱処理装置は、複数のフラッシュ
ランプからなる光源と、前記光源から発せられる光の方
向を変える、もしくは光の方向を制限する制御手段とを
備え、前記制御手段は、前記光源から発せられた光の方
向を変えたり入射角の大きな光を除去したりすることに
より被処理基板への入射角を60度以下にすることを特
徴としている。前記制御手段は、前記複数のフラッシュ
ランプの夫々と前記被処理基板との間及び前記フラッシ
ュランプの背面に配置された筒状の反射板からなるよう
にしても良い。前記制御手段は、前記複数のフラッシュ
ランプの夫々と前記被処理基板との間に配置された可視
光に対して透明な誘電体角柱からなるようにしても良
い。前記制御手段は、前記複数のフラッシュランプの夫
々と前記被処理基板との間に配置された可視光に対する
反射率が50%以下の材料からなる筒状コリメータから
なるようにしても良い。本発明の半導体装置の製造方法
は、半導体基板に不純物をイオン注入する工程と、上記
のいずれかの熱処理装置を用いて前記半導体基板に光を
1秒以下照射して前記イオン注入された不純物を活性化
させ、この不純物で構成される不純物拡散領域を形成す
る工程とを備えたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して発明の実施
の形態を説明する。本発明は、被アニール基板に入射す
るフラッシュ光の方向を制御することにより、入射角が
60度以下の光を入射させて被アニール基板表面に凹凸
が存在しても加熱ムラが生じないようにする。まず、図
1乃至図4を参照して第1の実施例を説明する。図1
は、フラッシュアニール装置の概略断面図、図2は、図
1のフラッシュアニール装置を上から見た平面図、図3
及び図4は、本発明及び従来例の高温、極短時間アニー
ルによって非常に浅い不純物拡散領域形成が強く求めら
れるp型MOSFET素子のソース・ドレイン・エクス
テンション領域形成時の素子構造の概略断面図である。
熱処理室111の内部には支持ピン113に、支持され
た、例えば、シリコン半導体基板(シリコンウェハ)か
らなる、被アニール基板112が収容されている。熱処
理室111の上部は、照射光に対して透明な石英窓11
4が形成されており、この石英窓114の上方には、発
光される光が石英窓114に向かうように整列された複
数の棒状Xeフラッシュランプ115が配置されてい
る。熱処理工程において、被アニール基板を予め加熱し
ておく方法を採る場合には、熱処理室の下方に基板の予
備加熱に用いるハロゲンランプを配置しておくこともで
きる。
【0013】この実施例では、複数の棒状フラッシュラ
ンプ115をそれぞれ下方を除いて囲むように、図の奥
行き方向に長い放射面を有するかまぼこ型のリフレクタ
116を配置する。また、複数の棒状フラッシュランプ
115の下方から石英窓114の間にはほぼ長方形状の
石英角柱117が光ガイドとして配置されている。石英
角柱117は各棒状フラッシュランプ115の直下に置
く必要があるので図2に示すように縦横に密接して配列
される。即ち、任意の棒状フラッシュランプ115は、
1列に配列されている石英角柱117の列のほぼ中央に
対向するように配置されている。このように、この実施
例では、入射角が60度以下のフラッシュランプ光が多
く入射するので被アニール基板表面に凹凸が存在しても
加熱ムラが生じないようにすることができる。以上に説
明した装置は、棒状のXeガスフラッシュランプ115
をシリコン半導体基板などの被アニール基板112表面
に対して平行に並べて、これらのフラッシュランプ11
5を同時に発光させることにより、被アニール基板11
2の表層を極短時間(数10ms以下)高温に加熱する
ことが可能なアニール装置である。
【0014】このアニール装置を用いた図3及び図4に
示すp型MOSFET素子の製造工程のうちの拡散領域
形成処理を説明する。図3は、素子領域内に1つのMO
Sトランジスタが形成された場合である。シリコンなど
の半導体基板101の表面領域にはシリコン酸化膜など
が埋め込まれたSTI(Shallow Trench Isolation)など
の素子分離領域102が形成されている。この素子分離
領域102に囲まれた素子領域にはn型ウエル領域10
3が形成され、MOSトランジスタは、この中に形成さ
れている。n型ウエル領域103内において、基板表面
に1対のp型ソース・ドレイン・エクステンション領域
106が形成されている。この領域は、イオン注入法と
それに続く熱拡散処理により形成される。この1対のp
型ソース・ドレイン・エクステンション領域106間の
上にシリコン酸化膜などのゲート絶縁膜104を介し
て、例えば、多結晶シリコンなどのゲート電極105が
形成されている。図4は、半導体基板101に形成され
た素子領域内のn型ウエル領域103に複数のゲート電
極105(図では2個)が形成されている。このソース
・ドレイン・エクステンション領域は、イオン注入とそ
れに続く熱処理により形成されるが、この熱処理は、高
温、且つ極短時間(数10ms以下)のフラッシュラン
プアニールによるものである。
【0015】この実施例では、棒状のフラッシュランプ
を囲むように、放射面を有するかまぼこ型のリフレクタ
を配置するので、図1に示す図面の左右方向への低角の
フラッシュ光の入射を制限することができる。また、ラ
ンプ直下に石英等の可視光に対して透明度が高く真空
(大気)よりも屈折率の高い材料の角柱を配置するの
で、被アニール基板に入射するフラッシュランプ光の入
射角度を制限し、入射角(入射光と入射面の法線とのな
す角度)が60度以下の垂直に近い成分のみを被アニー
ル基板に当てることが可能になる。その結果、図3に示
されるように、本発明のフラッシュランプ光は、このゲ
ート電極などの凹凸に遮られずに、ゲート電極の近傍の
A領域のように、実際にアニールを行いたいソース・ド
レイン・エクステンション領域表面に辿り着くことがで
きる。このゲート電極近傍のソース・ドレイン・エクス
テンション領域(A領域)は、極浅く、低抵抗のエクス
テンション領域が最も強く要求される領域である。この
実施例によれば、入射角が60度以下のフラッシュラン
プ光が多く入射するのでシリコンウェハ表面に凹凸が存
在しても加熱ムラが生じないようにすることができる。
【0016】次に、図5及び図6を参照して第2の実施
例を説明する。図5は、フラッシュアニール装置の概略
断面図、図6は、図5のフラッシュアニール装置を上か
ら見た平面図である。熱処理室211の内部には支持ピ
ン213に支持された、例えば、シリコン半導体基板
(シリコンウェハ)からなる、被アニール基板212が
収容されている。熱処理室211の上部は、照射光に対
して透明な石英窓214が形成されており、この石英窓
214の上方には、発光される光が石英窓214に向か
うように整列された複数の棒状Xeフラッシュランプ2
15が配置されている。熱処理工程において、被アニー
ル基板を予め加熱しておく方法を採る場合には、熱処理
室の下方に基板の予備加熱に用いるハロゲンランプを配
置しておくこともできる。
【0017】この実施例では、複数の棒状フラッシュラ
ンプ215を下方を除いて囲むように、図の奥行き方向
に長い箱型のリフレクタ216を配置する。また、複数
の棒状フラッシュランプ215の下方から石英窓214
の間には複数のほぼ長方形状の光吸収板(コリメータ)
217がほぼ等間隔に縦横に立った状態で配置されてい
る。したがって、縦横に立った状態で配置された光吸収
板217によって四面が囲まれた空洞の四角柱が形成さ
れている。光吸収板217によって形成された上記四角
柱は、各棒状フラッシュランプ215の直下に置く必要
があるので図6に示すように縦横に密接して配列される
構成になっている。即ち、任意の棒状フラッシュランプ
215は、1列に配列されている四角柱の列のほぼ中央
に対向するように配置されている。このような構成にす
ることにより、この実施例では、入射角が60度以下の
フラッシュランプ光が多く入射するので被アニール基板
表面に凹凸が存在しても加熱ムラが生じないようにする
ことができる。
【0018】以上に説明した装置は、棒状のXeガスフ
ラッシュランプ215をシリコンウェハなどの被アニー
ル基板212の表面に対して平行に並べて、これらのフ
ラッシュランプ215を同時に発光させることにより、
被アニール基板212の表層を極短時間(数10ms以
下)高温に加熱することが可能なアニール装置であり、
このフラッシュアニール装置を用いて図3及び図4に示
すp型MOSFET素子の製造工程のうちの拡散領域形
成処理を実施することができる。この実施例において
は、フラッシュランプ直下に図1における石英角柱に代
えて、フラッシュ光に対して反射率の低い(即ち、吸収
率の高い)光吸収板で形成した升目状に構成されたコリ
メータを配置することにより、フラッシュランプから放
射された光のうち、被アニール基板に大きな角度で入射
しようとする光をコリメータに吸収させることができ、
被アニール基板表面に凹凸が存在しても加熱ムラが生じ
ないようにできる。第1及び第2の実施例のいずれにお
いても、棒状フラッシュランプの長手方向に対しても、
石英角柱やコリメータによる分割が行われ、大きな角度
で被アニール基板に入射することがないようになってい
る。
【0019】特に第2の実施例においては、フラッシュ
ランプから発せられた光のうち被アニール基板に到達す
る光の割合が低いため、エネルギー効率という点では第
1の実施例に劣るものの構造が単純であるため、穴のピ
ッチや長さの異なるコリメータを多数用意し、アニール
する基板構造に合わせて選択すると言った使用法を用い
ることも容易である。次に、図7を参照して第3の実施
例を説明する。図7は、フラッシュアニール装置の概略
断面図である。熱処理工程において、被アニール基板を
予め加熱しておく方法を採る場合には、熱処理室の下方
に基板の予備加熱に用いるハロゲンランプを配置してお
くこともできる。この実施例は、このような予備加熱ラ
ンプを備えたフラッシュアニール装置を説明する。熱処
理室311の内部には支持ピン313に支持された、例
えば、シリコン半導体基板からなる被アニール基板31
2が収容されている。熱処理室311の上部は、照射光
に対して透明な石英窓314が形成されており、この石
英窓314の上方には、発光される光が石英窓314に
向かうように整列された複数の棒状Xeフラッシュラン
プ315が配置されている。
【0020】この実施例では、複数の棒状フラッシュラ
ンプ315をそれぞれ下方を除いて囲むように、図の奥
行き方向に長い放射面を有するかまぼこ型のリフレクタ
316を配置する。また複数の棒状フラッシュランプ3
15の下方から石英窓314の間にはほぼ長方形状の石
英角柱317が光ガイドとして配置されている。石英角
柱317は各棒状フラッシュランプ315の直下に置く
必要があるので縦横に密接して配列される。即ち、任意
の棒状フラッシュランプ315は、1列に配列されてい
る石英角柱317の列のほぼ中央に対向するように配置
されている。このように、この実施例では、入射角が6
0度以下のフラッシュランプ光が多く入射するので被ア
ニール基板表面に凹凸が存在しても加熱ムラが生じない
ようにすることができる。以上に説明したフラッシュア
ニール装置は、棒状のXeガスフラッシュランプ315
をシリコン半導体基板などの被アニール基板312表面
に対して平行に並べて、これらのフラッシュランプ31
5を同時に発光させて、被アニール基板312の表層を
極短時間(数10ms以下)高温に加熱するアニール装
置であり、この装置を用いた図3及び図4に示すp型M
OSFET素子の製造工程のうちの拡散領域形成処理を
説明する。
【0021】この被アニール基板312をフラッシュア
ニール装置に入れ、イオン注入された不純物の熱拡散を
行う。この工程は、まず、被アニール基板312を予備
加熱するために下からのタングステンハロゲンランプ3
18に電力を投入し、1秒間に50℃の速度で昇温し、
500℃まで加熱した。その後タングステンハロゲンラ
ンプ318によって被アニール基板312の温度を50
0℃に保った状態でフラッシュランプ315を一回だけ
極短時間点灯し、その直後にタングステンハロゲンラン
プ318を消灯した。その際に使用したフラッシュラン
プ315の点灯時間は、半値幅で1.5msecであ
り、照射エネルギー密度は、30J/cm 2 である。こ
のようにしてアニールした被アニール基板の不純物拡散
層を調べた結果、通常のタングステンハロゲンランプの
みを用いたPTA装置によってアニールした場合より
も、抵抗が低く、且つ広がりが小さい拡散層が得られ、
また、基板表面の凹凸による不純物活性化率の低下(抵
抗の上昇)も見られずに、均一性の高い活性化が行われ
た。
【0022】
【発明の効果】以上、本発明によれば、ゲート長が10
0nm以下の微細なMOSFET素子において使用可能
な、接合深さが非常に浅く、且つ低抵抗なソース・ドレ
イン・エクステンション領域をパターン形状によらずに
均一に形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフラッシュアニール装置の概略断面
図。
【図2】図1のフラッシュアニール装置を上から見た平
面図。
【図3】本発明及び従来例の高温、極短時間アニールに
よって非常に浅い不純物拡散領域形成が強く求められる
p型MOSFET素子のソース・ドレイン・エクステン
ション領域形成時の素子構造の概略断面図。
【図4】本発明及び従来例の高温、極短時間アニールに
よって非常に浅い不純物拡散領域形成が強く求められる
p型MOSFET素子のソース・ドレイン・エクステン
ション領域形成時の素子構造の概略断面図。
【図5】本発明のフラッシュアニール装置の概略断面
図。
【図6】図5のフラッシュアニール装置を上から見た平
面図。
【図7】本発明のフラッシュアニール装置の概略断面
図。
【図8】従来のフラッシュアニール装置の概略断面図。
【図9】Xeフラッシュランプの特徴を説明するための
Xeフラッシュランプの分光特性図。
【図10】被アニール基板表面での照射強度を説明する
ための図8のXeフラッシュランプアニール装置の概念
図。
【符号の説明】
11、111、211、311・・・熱処理室、 12、112、212、312・・・被アニール基板、 13、113、213、313・・・支持ピン、 14、114、214、314・・・石英窓、 15、115、215、315・・・フラッシュラン
プ、 101・・・シリコン半導体基板、 102・・・素
子分離領域、 103・・・n型ウエル領域、 104・・・ゲート
絶縁膜、 105・・・ゲート電極、 106・・・ソース・ドレイン・エクステンション領
域。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のフラッシュランプからなる光源か
    ら光を発生させるステップと、 前記光源からの光の方向を変えて入射角が60度以下の
    入射光を被処理基板へ入射させるステップとを備えたこ
    とを特徴とする熱処理方法。
  2. 【請求項2】 前記光は、1秒未満前記被処理基板に照
    射することを特徴とする請求項1に記載の熱処理方法。
  3. 【請求項3】 複数のフラッシュランプからなる光源
    と、 前記光源から発せられる光の方向を変える制御手段とを
    備え、 前記制御手段は、前記光源から発せられた光の方向を変
    えて被処理基板への入射角を60度以下にすることを特
    徴とする熱処理装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記複数のフラッシュ
    ランプの夫々と前記被処理基板との間及び前記フラッシ
    ュランプの背面に配置された筒状の反射板からなること
    を特徴とする請求項3に記載の熱処理装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記複数のフラッシュ
    ランプの夫々と前記被処理基板との間に配置された可視
    光に対して透明な誘電体角柱からなることを特徴とする
    請求項3に記載の熱処理装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記複数のフラッシュ
    ランプの夫々と前記被処理基板との間に配置された可視
    光に対する反射率が50%以下の材料からなる筒状コリ
    メータからなることを特徴とする請求項3に記載の熱処
    理装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板に不純物をイオン注入する工
    程と、 請求項3乃至請求項6のいずれかに記載された熱処理装
    置を用いて前記半導体基板に光を1秒以下照射して前記
    イオン注入された不純物を活性化させ、この不純物で構
    成される不純物拡散領域を形成する工程とを備えたこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
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