JP4588368B2 - 露光計測方法及び装置、並びに半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置や液晶などの表示デバイスを製造するためのリソグラフィー工程において、パターン露光時のフォーカスエラー量などを計測する方法及び装置、並びに半導体装置の製造方法に関する。
近時では、半導体素子の高集積化に伴い、リソグラフィーで形成するパターンの微細化が進行している。また、パターンが微細になるほど、必要とされる寸法均一性も小さくなる。寸法均一性を悪化させる大きな原因の一つに、露光装置の焦点変動(フォーカスエラー)が挙げられる。フォーカスエラーが発生すると、形成されるパターンに寸法変動が生じ、特に焦点深度の小さい孤立パターンなどの場合に顕著であり、甚だしい幅寸法の縮小を招く。例えば、90nm世代の半導体素子を製造するためには、±50nm程度のフォーカス管理が必須であると言われている。
従来の露光装置におけるフォーカス管理の一例は、以下のように実行されている。先ず日常点検などでフォーカスを各値に振ったサンプルウェーハを作製し、孤立パターンなどの幅寸法をCD−SEMなどを用いて測定した後、CD−フォーカス曲線を描いて最適フォーカス値を決定する。そして、その結果を露光装置側にオフセット値として記憶させることによりフォーカスを管理する。
また、いわゆるインラインフォーカスモニター技術の他の具体例として、以下のものが提案されている。特許文献1では、レジストパターンのエッジの傾斜角度とフォーカス位置の関係を求め、ウェーハ上に形成されたレジストパターンのテーパ角度を算出し、フォーカス変動を測定するという技術が提案されている。また特許文献2では、専用マークを用いたレジストパターンの長手方向の長さ測定とレジストの厚みの変化量とから、フォーカス値を測定するという技術が提案されている。
特開平11−186145号公報 特開2001−351853号公報 特開平8−148490号公報
従来手法によるフォーカス管理では、パターンの寸法測定に長時間を要するため、1日よりも短い時間単位による管理を行うことは困難であり、ましてや数時間単位もしくはそれよりも小さな時間内でのフォーカス変動をモニタすることは不可能である。また、通常の製品処理時にはウェーハ内やロット内でフォーカスを変化させた処理を行わないため、製品ウェーハを用いたフォーカス管理を行うことができないと考えられている。
更に、現状で提案されているインラインフォーカスモニタ技術では、検出できるフォーカス変動が必要とされる精度を満たすことができず、CD−SEMを用いた測定では測定再現性や測定精度が向上しないという問題が挙げられる。結果として、高精度なフォーカスモニターを行うことができない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、簡便に高精度でフォーカスエラーを測定することを目的とし、最終的には、測定されたフォーカスエラーの情報を次ロットへのフィードバック、次工程へのフィードフォーワードへ反映させ、半導体装置を安定して製造できる露光計測方法及び装置、並びに半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、被転写体上に転写形成された複数の転写パターンのうち、最適な焦点位置の相異なる少なくとも一対の前記転写パターンについて、これらの各寸法を測定するステップと、一方の前記転写パターンの前記寸法と他方の前記転写パターンの前記寸法との差分値を求めるステップと、前記差分値を用いて前記被転写体の焦点変動量を算出するステップとを含み、前記少なくとも一対の前記転写パターンを、1つの露光領域における前記被転写体の4つの隅部にそれぞれ形成し、前記各隅部について前記焦点変動量を算出した後、得られた前記各隅部の前記焦点変動量を用いて、前記露光領域におけるX方向及びY方向の前記焦点変動量の傾斜成分を見積もって、焦点傾斜量を算出する露光計測方法が提供される。
本発明の他の一観点によれば、被転写体上に転写形成された複数の転写パターンのうち、最適な焦点位置の相異なる少なくとも一対の前記転写パターンについて、これらの各寸法を測定する寸法測定手段と、一方の前記転写パターンの前記寸法と他方の前記転写パターンの前記寸法との差分値を求める差分値算出手段と、前記差分値を用いて前記被転写体の焦点変動量を算出する焦点変動量算出手段とを含み、前記少なくとも一対の前記転写パターンを、1つの露光領域における前記被転写体の4つの隅部にそれぞれ形成し、前記焦点変動量算出手段は、前記各隅部について前記焦点変動量を算出した後、得られた前記各隅部の前記焦点変動量を用いて、前記露光領域におけるX方向及びY方向の前記焦点変動量の傾斜成分を見積もって、焦点傾斜量を算出する露光計測装置が提供される。
本発明のさらに他の一観点によれば、被転写体上に複数の転写パターンを形成する第1のステップと、前記複数の転写パターンのうち、最適な焦点位置の相異なる少なくとも一対の前記転写パターンについて、これらの各寸法を測定する第2のステップと、一方の前記転写パターンの前記寸法と他方の前記転写パターンの前記寸法との差分値を求める第3のステップと、前記差分値を用いて前記被転写体の焦点変動量を算出する第4のステップと、算出された前記焦点変動量が規格内であるか否かを判定する第5のステップとを含み、前記少なくとも一対の前記転写パターンを、1つの露光領域における前記被転写体の4つの隅部にそれぞれ形成し、前記各隅部について前記焦点変動量を算出した後、得られた前記各隅部の前記焦点変動量を用いて、前記露光領域におけるX方向及びY方向の前記焦点変動量の傾斜成分を見積もって、焦点傾斜量を算出し、前記焦点変動量が規格内であると判定された場合には次ステップへ進み、規格外であると判定された場合には、前記複数の転写パターンを除去した後、前記第1のステップ乃至前記第5のステップを再度実行する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、簡便に精度良くフォーカス変動量を計測することが可能となる。また、そのフォーカス変動の結果を次ロットや次工程に反映させることにより、精度良く微細なパターンを形成することができる。
−本発明の基本骨子−
転写パターンの寸法の測定値は、フォーカスエラーに対して一般的に偶数次の関数で近似される。従って、フォーカスエラーが生じた場合、そのズレが正側であるのか負側であるのかを判定することは困難である。これは即ち、フォーカスエラーに対して一般的に奇数次の単調増加関数又は単調減少関数で近似される値であれば、ズレ量の正負を判定することができることを意味する。本発明者は、この事実に着目して本発明に想到した。即ち、単一露光条件において最適なフォーカス位置の相異なる一対(2つ)の転写パターンを用いて、両者の寸法をそれぞれ測定し、一方の転写パターンの寸法と他方の転写パターンの寸法との差分値を算出する。この差分値は、フォーカスエラーに対して一般的に奇数次の関数で近似される値であるため、例えば当該差分値とフォーカスエラー量との関係を示すデータを有するデータベースを用いて、フォーカスエラー量を正確にすることができる。このフォーカスエラー量に基づき、例えば転写パターンの寸法及び上記の手法で得られたフォーカスエラー量と露光エラー量との関係とを示すデータを有するデータベースを用いて、露光エラー量を正確に決定することができる。
そして、本発明では、算出されたフォーカスエラー量及び露光エラー量を、次の前記各被転写体又は複数の前記被転写体からなるロットにフィードバックし、更にはパターニング工程に続く次工程にフィードフォーワードする。これにより、正確なパターニングを実現し、次工程以降の諸工程を最適化することができる。
−本発明の具体的な諸実施形態−
以下、本発明を適用した具体的な諸実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態では、本発明の露光計測装置及び方法、並びに半導体装置の製造方法について述べる。
[露光計測装置の構成]
図1は、本実施形態による露光計測装置の概略構成を示すブロック図である。
この露光計測装置は、被転写体である例えばシリコンウェーハ上に転写形成された複数の転写パターンのうち、最適な焦点位置の相異なる少なくとも一対の転写パターンについて、これらの各寸法を測定する寸法測定手段1と、一方の転写パターンの寸法と他方の転写パターンの寸法との差分値を求める差分値算出手段2と、この差分値を用いてパターン転写時のシリコンウェーハのフォーカスエラー量を算出する焦点変動量算出手段3と、各転写パターンの寸法及びフォーカスエラー量を用いて、シリコンウェーハの露光エラー量を算出する露光変動量算出手段4とを有して構成されている。
寸法測定手段1は、高精度の測定を可能とする電子顕微鏡や原子間力顕微鏡、光学式幅寸法計測装置などの各種計測装置である。差分値算出手段2は、寸法測定手段1により得られた各寸法から差分値を求める際に、これを絶対値としてではなく正値(0を含む)又は負値として算出する。焦点変動量算出手段3及び露光変動量算出手段4は、差分値とフォーカスエラー量との関係を示すデータと、転写パターンの寸法(又は各寸法の平均値)及びフォーカスエラー量と露光エラー量との関係とを示すデータをそれぞれ有するデータベースを用いて、前者のデータからフォーカスエラー量を、後者のデータから露光エラー量を決定するものである。
[露光計測方法]
図2は、上述の露光計測装置を用いた露光計測方法をステップ順に示すフロー図である。
先ず、シリコンウェーハの表面に所定のパターンを形成する(ステップS1)。ここで、図3に本実施形態で用いるパターンの一例を示す。(a)は露光時のショットイメージを、(b)は転写されたパターンイメージをそれぞれ表しており、NA=0.85の輪帯照明系を使用して転写されたテストパターンを用いたときに、設計デザイン(マスクデータ)上でピッチ=180nm、寸法=70nmのライン・アンド・スペース(L&S)パターンの形成されたフォトマスクを用いて、シリコンウェーハ上に幅寸法が70nmのレジストパターンとして転写パターンを形成した結果である。
図3(a)に示すような1つの露光領域(1ショット)11において、像高10a,10bでは最適な焦点位置が相異なることを前提とする。図3(b)に示すような一対の転写パターン12,13を選択し、寸法測定手段1を用いて転写パターン12,13の幅寸法A,Bをそれぞれ計測する(ステップS2,S3)。図3(a)では、測定対象としてライン&スペースパターンを例示し、この場合でも正確にフォーカスエラーを把握することができるが、孤立パターンを用いた方がフォーカスに対する感度に優れ、より正確にフォーカスエラーを見積もることができる。このとき、幅寸法は小さいほうがフォーカスの変動に対する感度が高いため、例えば設計ルールで許される範囲内において、できるだけ小さい幅寸法の転写パターンが適していると考えられる。
続いて、差分値算出手段2を用いて転写パターン12と転写パターン13との幅寸法の差分値(A−B)を算出する(ステップS4)。ここで、図4(a)に図3(b)で示した転写パターンの幅寸法とフォーカスとの関係を、図4(b)に図3(b)で示した転写パターンの幅寸法の差分値とフォーカスとの関係をそれぞれ示す。図4(a)に示すように、一方の転写パターンの特性曲線がaであり、他方の転写パターンの特性曲線がbである。特性曲線a,bでは最適なフォーカス位置に0.06μmの相違がある。仮にこれら2つの転写パターンを形成しようとする場合、0μmと0.06μmとの中間である0.03μmの位置を最適フォーカス条件と決定して製品処理を実施することが好適である。このとき、前記差分値は0nmとなる。ここで、フォーカスエラーが発生すると、例えば負方向にフォーカスがずれると、差分値は正方向に転ずる。反対に正方向にフォーカスがずれると、差分値は負方向に転じる。この性質を利用すれば、フォーカスエラーの正負の判定が可能となり、フォーカスエラー量及び露光エラー量を正確に決定することができる。
続いて、焦点変動量算出手段3及び露光変動量算出手段4を用い、算出された幅寸法A、幅寸法B、差分値A−Bをデータベースに入力する。このデータベースは、差分値とフォーカスエラー量との関係を示すデータと、転写パターンの寸法(又は各寸法の平均値)及びフォーカスエラー量と露光エラー量との関係とを示すデータをそれぞれ有するものである。前者のデータからフォーカスエラー量を決定し(ステップS5)、後者のデータから露光エラー量を決定する(ステップS6)。
ここで、上記のデータベースの一例を図5に示す。
このデータベースは、一対の転写パターンA,Bに対して、フォーカス量と露光量が変動したときの当該変動量と幅寸法及び差分値との関係を示すものである。例えば、転写パターン12の幅寸法Aが0.054μm、転写パターン13の幅寸法Bが0.067μmであったと仮定する。転写パターン12,13の差分値(A−B)が−0.013μmであるため、シリコンウェーハにパターンを転写したときのフォーカス位置は0.09μmであったと決定される。また、フォーカス位置が0.09μmのときの転写パターン12,13の幅寸法A,Bを参照することにより、露光変動量の抽出が可能となる。この場合、幅寸法Aが0.054μmであることから、露光エネルギーが最適露光量に対して2.5%だけオーバーであることが判る。即ち、このデータベースを用いることにより、フォーカスエラー量及び露光エラー量を検出することができる。
[転写パターンの諸例]
以下、上述した露光計測装置及び方法でフォーカスエラーの決定に用いられる転写パターンについて、上記した孤立パターン以外の諸例について説明する。
(例1)
図6は、本実施形態の例1のパターンを示す平面図であり、(a)は露光時のショットイメージを、(b)は転写されたパターンイメージをそれぞれ表す。
本例では、図6(a)に示すような1つの露光領域(1ショット)21の4隅に像高20a〜20dを挿入する。各像高に対応するレジストパターンが折れ線形状、ここでは図6(b)に示すような略L字状とされてなるL字状パターン22とされており、各L字状パターン22の互いに直交する直線パターンから一対の転写パターン23,24が構成されている。
一般的に露光装置は、必然的にレンズの収差を持ち合わせている。この収差は可及的に小さくなるように設計されているが、完全に0にすることは不可能である。例えば、非点収差を持ち合わせているレンズであると、互いに直交するパターン同士の最適なフォーカス位置に相違が現れる。そのため、非点収差を有する露光装置を用いる場合、本例の一対の転写パターン23,24により、フォーカスエラー量及び露光エラー量を読み取ることが可能となる。
ここで、1ショット内の4隅に像高を挿入するのは、これにより、フォーカスエラー量の傾斜成分を読み取ることが可能となるためである。4点のフォーカスエラー量を計測することにより、X方向及びY方向の傾斜成分を見積もることができる。このとき、一対の転写パターンが隣接するため、像高違いに起因する誤差を小さく抑えることが可能となり、より正確にフォーカスエラー及び露光エラーを検出することができる。
(例2)
図7は、本実施形態の例2のパターンを示す平面図であり、(a)は露光時のショットイメージを、(b)は転写されたパターンイメージをそれぞれ表す。
本例では、図7(a)に示すような1つの露光領域(1ショット)31の4隅に像高30a〜30dを挿入する。各像高に対応するレジストパターンが折れ線形状、ここでは図7(b)に示すような略V字状とされてなるV字状パターン32とされており、各V字状パターン32の互いに直交する直線パターンから一対の転写パターン33,34が構成されている。即ち本例のV字状パターン32は、上述した例1のL字状パターン22を紙面内で45°回転させたものである。
本例のV字状パターン32はL字状パターン22と同様に、非点収差を有する露光装置を用いる場合、本例の一対の転写パターン23,24により、フォーカスエラー量及び露光エラー量を読み取ることが可能となる。デバイス設計上、このような斜め形状のパターンの形成が禁止されている場合、当該斜め形状のパターンにより大きい非点収差が発生しても問題ないことがある。そこで、このV字状パターン32に対する非点収差が大きくなるように設定し、デバイス設計上その形成を禁止して、この禁止されたV字状パターン32を積極的に挿入して、露光エラー量の検出に用いる。一対の転写パターンにおける寸法の差分値を利用するという本発明の趣旨に基いて考察すれば、収差量が大きいほど、フォーカスエラー及び露光エラーの検出がより容易となるため、本例のV字状パターン32は本発明に有効なパターンであることが判る。
(例3)
図8は、本実施形態の例3のパターンを示す平面図であり、(a)は露光時のショットイメージを、(b)は転写されたパターンイメージをそれぞれ表す。
本例では、図8(a)に示すような1つの露光領域(1ショット)41の4隅に像高40a〜40dを挿入する。各像高に対応するレジストパターンは、図8(b)に示すように、言わばL字状パターン22とV字状パターン32とを組み合わせたパターンであり、中心から8本の直線パターン51〜58を有する放射状パターン42とされており、各放射状パターン42の直線パターン51〜58において互いに直交する2本(直線パターン51,53、直線パターン52,54等)からそれぞれ一対の転写パターンが構成されている。
露光装置によっては、例えば、0°と90°で直交する一対の転写パターン(例えば直線パターン51,53)に対する非点収差は小さいが、45°と135°で直交する一対の転写パターン(例えば直線パターン52,54)に対する非点収差は大きいなどという場合があり、放射状パターン42はこのような場合に特に有効である。これにより、極めて正確にフォーカスエラー及び露光エラーを検出することが可能となる。
(例4)
図9は、本実施形態の例3のパターンを示す平面図であり、(a)は露光時のショットイメージを、(b)は転写されたパターンイメージをそれぞれ表す。
本例では、図9(a)に示すような1つの露光領域(1ショット)61の4隅に像高60a〜60dを挿入する。各像高に対応するレジストパターンは、図9(b)に示すように、それぞれ、近接して並列する複数の直線パターンからなるライン・アンド・スペース(L&S)パターン62,63とされており、各L&Sパターンのうちの1本(直線パターン64,65)から一対の転写パターンが構成されている。ここで、各L&Sパターン62,63は、直線パターンのピッチが相異なるように形成されている。
一般的に、球面収差を有する露光装置でパターン形成を行う場合、ピッチの異なるパターンで最適なフォーカス位置に相違が生じる。例えば、図10(a),(b)に示すようにピッチの相異なるL&Sパターン101,102と、図10(c)に示すような孤立パターンである転写パターン103とを用いて、転写パターンの幅寸法とフォーカスとの関係を調べた結果を図11(a)に示す。ここで、L&Sパターン101,102では前者が後者よりもパターンが密とされており、101a,101bがそれぞれ転写パターンとされている。球面収差を有する露光装置では、図11(a)に示すように、転写パターン101a,101bでは転写パターン103に比べて大きなフォーカスエラーが生じる。この場合、図11(b)に示すように、転写パターン101a,101bの幅寸法の差分値とフォーカスとの関係の知見を得ることにより、フォーカスエラーの正負の判定が可能となる。L&Sパターン62,63は、この性質を利用してフォーカスエラー及び露光エラーを検出するためのパターンであり、非点収差が小さくて球面収差が大きい場合に特に有効である。
[フォーカスエラー及び露光エラーの補正方法]
本実施形態では、上述のようにフォーカスエラー量及び露光エラー量を知見し、この情報を用いてフォーカスエラー及び露光エラーを補正する。
図12は、本実施形態のフォーカスエラー及び露光エラーの補正方法を説明するための模式図である。
この補正方法では、先ずロットAについて標準的なフォーカス条件、露光条件及びフォーカス傾斜条件により露光し、パターン転写を行う。続いて、このロットAについて上記の露光計測方法(図2のステップS1〜S)により、フォーカスエラー量及び露光エラー量、並びにフォーカス傾斜量を算出する。ここで、フォーカス傾斜量は、1ショットの4隅のパターンを対象とすることにより計測が可能となるものである。
次に、算出されたフォーカスエラー量、露光エラー量及びフォーカス傾斜量を続くロットBにフィードバックする。そして、ロットBについて当該適正な露光エラー及びフォーカス傾斜量により、ステップS1〜S5を実行してフォーカスエラー量、露光エラー量及びフォーカス傾斜量を算出し、その結果を続くロットCに対してフィードバックする。同様に、算出されたフォーカスエラー量、露光エラー量及びフォーカス傾斜量を続くロットDにフィードバックする。このように、図示の例ではロットXにおいて最適なフォーカス量、露光量及びフォーカス傾斜量となるまで、ステップS1〜Sを次ロットに対して繰り返し実行してゆく。このように、次回のロットに以前のフォーカスエラー量、露光エラー量及びフォーカス傾斜量を反映することにより、極めて精度の高いフォーカス及び露光コントロールを行うことが可能となる。
[フォーカスエラー量、露光エラー量及びフォーカス傾斜量の計測を含む半導体装置の製造方法]
本実施形態では、リソグラフィー工程において、上述したようにフォーカスエラー量、露光エラー量及びフォーカス傾斜量(以下、記載の便宜上、これらをまとめて変動量と呼ぶ。)の知見を得て、これを用いて所期のパターン形成を高精度に実行する。
図13は、本実施形態による半導体装置の製造方法を示すフロー図である。
先ず、前工程(フォトマスク作製工程、ウェーハ作製工程など)であるステップS11より受け入れたロットを露光処理する(ステップS12)。
続いて、上記の変動量の計測、例えば図2のステップS1〜S5により変動量を算出する(ステップS13)。
その結果、変動量が規格内であると判定された場合には次工程(ダイシングを含む組み立て工程等)へ進み(ステップS14)、規格外であると判定された場合にはレジストを剥離して再度露光処理を実行する(ステップS15)。この再処理時には、規格外となった変動量をフィードバックして露光処理することにより、精度の高いパターン形成を行うことができる。その結果に問題がなければ次工程へ進むことができる。このような手順を踏むことにより、製品の歩留まりに大きな向上が見込まれる。
(第2の実施形態)
本実施形態では、本発明で用いる転写パターンの形成方法の一例を示す。
通常、フォーカスエラー測定の対象となる転写パターンとしては、リソグラフィーにより形成されたレジストパターンが用いられる。しかしながら、レジストパターンよりも、当該レジストパターンをマスクとして、その下部に形成された所定の薄膜がエッチング加工されてなる薄膜パターンの方が、幅寸法を測定する際に用いられる電子線等に対するコントラストが高くなり、計測再現性に優れる場合がある。
図14は、被転写体であるシリコン基板上に薄膜パターンを形成する様子を示す概略断面図である。
例えば、図14(a)に示すように、Si基板111上にCVD法等により多結晶シリコン膜112を堆積し、更にこの上にSiO膜113及び反射防止膜114を順次形成する。ここで、多結晶シリコン膜112及びSiO膜113から薄膜120が構成される。続いて、反射防止膜114上にレジストを塗布し、フォトリソグラフィーによりこのレジストを加工して、レジストパターン115を形成する。
そして、図14(b)に示すように、レジストパターン115をマスクとして多結晶シリコン膜112、SiO膜113及び反射防止膜114を異方性ドライエッチングする。このとき、薄膜120がこの異方性ドライエッチングにより、レジストパターン115の形状に倣った薄膜パターン121に加工される。レジストパターン115及び反射防止膜114は除去される。なお、図示の便宜上、図14(b)ではレジストパターン115及び反射防止膜114が除去された後の様子を示している。
上記のようにして形成された薄膜パターン121は、当該薄膜パターン121とSi基板111との電子線等に対するコントラストが高いため、レジストパターン115よりも高精度の寸法測定が可能となり、従ってより高精度なフォーカスエラー測定が実現する。
なお、フォーカスエラー測定の対象となる薄膜パターンの材料は、Si基板との間で電子線等に対して高コントラストが得られるもの、例えば多結晶シリコン膜やSiO、SiN、金属等を用いることができる。
(本発明を適用した他の実施形態)
上述した実施形態による露光計測装置を構成する各手段(寸法測定手段を除く。)、並びに露光計測方法や補正方法、半導体装置の製造方法の各ステップ(図2のステップS1〜S5、図13のステップS11〜S15等)は、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本発明に含まれる。
具体的に、前記プログラムは、例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、或いは各種伝送媒体を介し、コンピュータに提供される。前記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。他方、前記プログラムの伝送媒体としては、プログラム情報を搬送波として伝搬させて供給するためのコンピュータネットワーク(LAN、インターネットの等のWAN、無線通信ネットワーク等)システムにおける通信媒体(光ファイバ等の有線回線や無線回線等)を用いることができる。
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理の全て或いは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本発明に含まれる。
例えば、図15は、パーソナルユーザ端末装置の内部構成を示す模式図である。この図15において、1200はコンピュータPCである。PC1200は、CPU1201を備え、ROM1202又はハードディスク(HD)1211に記憶された、或いはフレキシブルディスクドライブ(FD)1212より供給されるデバイス制御ソフトウェアを実行し、システムバス1204に接続される各デバイスを総括的に制御する。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)被転写体上に転写形成された複数の転写パターンのうち、最適な焦点位置の相異なる少なくとも一対の前記転写パターンについて、これらの各寸法を測定するステップと、
一方の前記転写パターンの前記寸法と他方の前記転写パターンの前記寸法との差分値を求めるステップと、
前記差分値を用いて前記被転写体の焦点変動量を算出するステップと
を含むことを特徴とする露光計測方法。
(付記2)1つの露光領域内の少なくとも4箇所における前記転写パターンを用いることを特徴とする付記1に記載の露光計測方法。
(付記3)前記一対の転写パターンは、それぞれ孤立した直線形状とされてなることを特徴とする付記1又は2に記載の露光計測方法。
(付記4)前記一対の転写パターンは、2本の直線部位を有する折れ線形状とされてなり、前記各直線部位における前記寸法が測定されることを特徴とする付記1又は2に記載の露光計測方法。
(付記5)前記一対の転写パターンは、前記露光領域内においてL字又はV字に形成されてなることを特徴とする付記4に記載の露光計測方法。
(付記6)前記一対の転写パターンは、中心から少なくとも8本の直線部位を有する放射形状とされてなり、前記各直線部位における前記寸法が測定されることを特徴とする付記1又は2に記載の露光計測方法。
(付記7)前記一対の転写パターンは、それぞれ、近接して並列する複数の直線形状パターンのうちの1本であり、前記直線形状パターンのピッチが異なるものであることを特徴とする付記1又は2に記載の露光計測方法。
(付記8)前記焦点変動量を算出するステップにおいて、前記差分値と前記焦点変動量との関係を示すデータを有するデータベースを用いて、前記焦点変動量を決定することを特徴とする付記1〜7のいずれか1項に記載の露光計測方法。
(付記9)前記転写パターンの前記寸法及び前記焦点変動量を用いて、前記被転写体の露光変動量を算出するステップを更に含むことを特徴とする付記1〜7のいずれか1項に記載の露光計測方法。
(付記10)前記焦点変動量及び前記露光変動量を算出する各ステップにおいて、前記転写パターンの前記寸法及び前記焦点変動量と前記露光変動量との関係とを示すデータを有するデータベースを用いて、前記露光変動量を決定することを特徴とする付記9に記載の露光計測方法。
(付記11)前記転写パターンは、前記被転写体上に薄膜が形成され、前記薄膜上にリソグラフィーにより形成されたレジストパターンをマスクとして、前記薄膜が加工されてなる薄膜パターンであることを特徴とする付記1〜10のいずれか1項に記載の露光計測方法。
(付記12)被転写体上に転写形成された複数の転写パターンのうち、最適な焦点位置の相異なる少なくとも一対の前記転写パターンについて、これらの各寸法を測定する寸法測定手段と、
一方の前記転写パターンの前記寸法と他方の前記転写パターンの前記寸法との差分値を求める差分値算出手段と、
前記差分値を用いて前記被転写体の焦点変動量を算出する焦点変動量算出手段と
を含むことを特徴とする露光計測装置。
(付記13)1つの露光領域内の少なくとも4箇所における前記転写パターンを用いることを特徴とする付記12に記載の露光計測装置。
(付記14)前記一対の転写パターンは、それぞれ孤立した直線形状とされてなることを特徴とする付記12又は13に記載の露光計測装置。
(付記15)前記一対の転写パターンは、2本の直線部位を有する折れ線形状とされてなり、前記各直線部位における前記寸法が測定されることを特徴とする付記12又は13に記載の露光計測装置。
(付記16)前記一対の転写パターンは、前記露光領域内においてL字又はV字に形成されてなることを特徴とする付記15に記載の露光計測装置。
(付記17)前記一対の転写パターンは、中心から少なくとも8本の直線部位を有する放射形状とされてなり、前記各直線部位における前記寸法が測定されることを特徴とする付記12又は13に記載の露光計測装置。
(付記18)前記一対の転写パターンは、それぞれ、近接して並列する複数の直線形状パターンのうちの1本であり、前記直線形状パターンのピッチが異なるものであることを特徴とする付記12又は13に記載の露光計測装置。
(付記19)前記焦点変動量算出手段は、前記差分値と前記焦点変動量との関係を示すデータを有するデータベースを用いて、前記焦点変動量を決定することを特徴とする付記12〜18のいずれか1項に記載の露光計測装置。
(付記20)前記転写パターンの前記寸法及び前記焦点変動量を用いて、前記被転写体の露光変動量を算出する露光変動量算出手段を更に含むことを特徴とする付記12〜18のいずれか1項に記載の露光計測装置。
(付記21)前記露光変動量算出手段は、前記転写パターンの前記寸法及び前記焦点変動量と前記露光変動量との関係とを示すデータを有するデータベースを用いて、前記露光変動量を決定することを特徴とする付記20に記載の露光計測装置。
(付記22)被転写体上に複数の転写パターンを形成する第1のステップと、
前記複数の転写パターンのうち、最適な焦点位置の相異なる少なくとも一対の前記転写パターンについて、これらの各寸法を測定する第2のステップと、
一方の前記転写パターンの前記寸法と他方の前記転写パターンの前記寸法との差分値を求める第3のステップと、
前記差分値を用いて前記被転写体の焦点変動量を算出する第4のステップと、
算出された前記焦点変動量が規格内であるか否かを判定する第5のステップと
を含み、
前記焦点変動量が規格内であると判定された場合には次ステップへ進み、規格外であると判定された場合には、前記複数の転写パターンを除去した後、前記第1のステップ乃至前記第5のステップを再度実行することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記23)1つの露光領域内の少なくとも4箇所における前記転写パターンを用いることを特徴とする付記22に記載の半導体装置の製造方法。
(付記24)前記一対の転写パターンは、それぞれ孤立した直線形状とされてなることを特徴とする付記22又は23に記載の半導体装置の製造方法。
(付記25)前記一対の転写パターンは、2本の直線部位を有する折れ線形状とされてなり、前記各直線部位における前記寸法が測定されることを特徴とする付記22又は23に記載の半導体装置の製造方法。
(付記26)前記一対の転写パターンは、前記露光領域内においてL字又はV字に形成されてなることを特徴とする付記25に記載の半導体装置の製造方法。
(付記27)前記少なくとも一対の転写パターンは、中心から少なくとも8本の直線部位を有する放射形状とされてなり、前記各直線部位における前記寸法が測定されることを特徴とする付記23又は24に記載の半導体装置の製造方法。
(付記28)前記一対の転写パターンは、それぞれ、近接して並列する複数の直線形状パターンのうちの1本であり、前記直線形状パターンのピッチが異なるものであることを特徴とする付記22又は23に記載の半導体装置の製造方法。
(付記29)前記第4のステップにおいて、前記差分値と前記焦点変動量との関係を示すデータを有するデータベースを用いて、前記焦点変動量を決定することを特徴とする付記22〜28のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記30)前記第4のステップにおいて、前記焦点変動量を算出するとともに、前記転写パターンの前記寸法及び前記焦点変動量を用いて、前記被転写体の露光変動量を算出することを特徴とする付記22〜29のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記31)前記第4のステップにおいて、前記転写パターンの前記寸法及び前記焦点変動量と前記露光変動量との関係とを示すデータを有するデータベースを用いて、前記露光変動量を決定することを特徴とする付記30に記載の半導体装置の製造方法。
(付記32)前記転写パターンは、前記被転写体上に薄膜が形成され、前記薄膜上にリソグラフィーにより形成されたレジストパターンをマスクとして、前記薄膜が加工されてなる薄膜パターンであることを特徴とする請求項22〜31のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
第1の実施形態による露光計測装置の概略構成を示すブロック図である。 第1の実施形態による露光計測装置を用いた露光計測方法をステップ順に示すフロー図である。 第1の実施形態で用いるパターンの一例を示す概略平面図である。 転写パターンの幅寸法とフォーカスとの関係、及び転写パターンの幅寸法の差分値とフォーカスとの関係をそれぞれ示す特性図である。 第1の実施形態で用いるデータベースの一例を示す模式図である。 第1の実施形態の例1のパターンを示す概略平面図である。 第1の実施形態の例2のパターンを示す概略平面図である。 第1の実施形態の例3のパターンを示す概略平面図である。 第1の実施形態の例4のパターンを示す概略平面図である。 第1の実施形態の例4のパターン及びその比較例を示す概略平面図である。 第1の実施形態の例4において、転写パターンの幅寸法とフォーカスとの関係、及び転写パターンの幅寸法の差分値とフォーカスとの関係をそれぞれ示す特性図である。 第1の実施形態のフォーカスエラー及び露光エラーの補正方法を説明するための模式図である。 第1の実施形態による半導体装置の製造方法を示すフロー図である。 被転写体であるシリコン基板上に薄膜パターンを形成する様子を示す概略断面図である。 パーソナルユーザ端末装置の内部構成を示す模式図である。
符号の説明
1 寸法測定手段
2 差分値算出手段
3 焦点変動量算出手段
4 露光変動量算出手段
10a,10b,20a〜20d,30a〜30d,40a〜40d,60a〜60d 像高
11,21,31,41,61 露光領域(1ショット)
12,13,23,24,33,34,51〜58,64,65 転写パターン
22 L字状パターン
32 V字状パターン
42 放射状パターン
62,63 L&Sパターン
111 Si基板
112 多結晶シリコン膜
113 SiO膜
114 反射防止膜
115 レジストパターン
120 薄膜
121 薄膜パターン

Claims (7)

  1. 被転写体上に転写形成された複数の転写パターンのうち、最適な焦点位置の相異なる少なくとも一対の前記転写パターンについて、これらの各寸法を測定するステップと、
    一方の前記転写パターンの前記寸法と他方の前記転写パターンの前記寸法との差分値を求めるステップと、
    前記差分値を用いて前記被転写体の焦点変動量を算出するステップと
    を含み、
    前記少なくとも一対の前記転写パターンを、1つの露光領域における前記被転写体の4つの隅部にそれぞれ形成し、前記各隅部について前記焦点変動量を算出した後、得られた前記各隅部の前記焦点変動量を用いて、前記露光領域におけるX方向及びY方向の前記焦点変動量の傾斜成分を見積もって、焦点傾斜量を算出することを特徴とする露光計測方法。
  2. 前記焦点変動量を算出するステップにおいて、前記差分値と前記焦点変動量との関係を示すデータを有するデータベースを用いて、前記焦点変動量を決定することを特徴とする請求項1に記載の露光計測方法。
  3. 前記転写パターンの前記寸法及び前記焦点変動量を用いて、前記被転写体の露光変動量を算出するステップを更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の露光計測方法。
  4. 前記焦点変動量及び前記露光変動量を算出する各ステップにおいて、前記転写パターンの前記寸法及び前記焦点変動量と前記露光変動量との関係とを示すデータを有するデータベースを用いて、前記露光変動量を決定することを特徴とする請求項3に記載の露光計測方法。
  5. 前記転写パターンは、前記被転写体上に薄膜が形成され、前記薄膜上にリソグラフィーにより形成されたレジストパターンをマスクとして、前記薄膜が加工されてなる薄膜パターンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の露光計測方法。
  6. 被転写体上に転写形成された複数の転写パターンのうち、最適な焦点位置の相異なる少なくとも一対の前記転写パターンについて、これらの各寸法を測定する寸法測定手段と、
    一方の前記転写パターンの前記寸法と他方の前記転写パターンの前記寸法との差分値を求める差分値算出手段と、
    前記差分値を用いて前記被転写体の焦点変動量を算出する焦点変動量算出手段と
    を含み、
    前記少なくとも一対の前記転写パターンを、1つの露光領域における前記被転写体の4つの隅部にそれぞれ形成し、前記焦点変動量算出手段は、前記各隅部について前記焦点変動量を算出した後、得られた前記各隅部の前記焦点変動量を用いて、前記露光領域におけるX方向及びY方向の前記焦点変動量の傾斜成分を見積もって、焦点傾斜量を算出することを特徴とする露光計測装置。
  7. 被転写体上に複数の転写パターンを形成する第1のステップと、
    前記複数の転写パターンのうち、最適な焦点位置の相異なる少なくとも一対の前記転写パターンについて、これらの各寸法を測定する第2のステップと、
    一方の前記転写パターンの前記寸法と他方の前記転写パターンの前記寸法との差分値を求める第3のステップと、
    前記差分値を用いて前記被転写体の焦点変動量を算出する第4のステップと、
    算出された前記焦点変動量が規格内であるか否かを判定する第5のステップと
    を含み、
    前記少なくとも一対の前記転写パターンを、1つの露光領域における前記被転写体の4つの隅部にそれぞれ形成し、前記各隅部について前記焦点変動量を算出した後、得られた前記各隅部の前記焦点変動量を用いて、前記露光領域におけるX方向及びY方向の前記焦点変動量の傾斜成分を見積もって、焦点傾斜量を算出し、
    前記焦点変動量が規格内であると判定された場合には次ステップへ進み、規格外であると判定された場合には、前記複数の転写パターンを除去した後、前記第1のステップ乃至前記第5のステップを再度実行することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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