JP3949853B2 - 露光装置の制御方法及び半導体製造装置の制御方法 - Google Patents

露光装置の制御方法及び半導体製造装置の制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置の製造方法における露光制御技術に係わり、露光工程において常に最適な工程条件を維持できるような露光装置の制御方法、及び半導体製造装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の製造におけるフォトリソグラフィー工程では、パターン露光を行うための装置が使用されており、露光装置と称されている。また、露光装置の一種として縮小投影露光装置(ステッパー)がある。このステッパーでは、光源からの光を露光パターンが描画されたマスクを透過し、光学系で縮小された後、半導体ウェハへ投影される。
【0003】
マスク上の描画パターンをウェハ上に転写するパターン形成には、転写できるパターンの微細化が要求されている。光学結像理論からは、投影光学系の開口数をNA、露光波長をλとしたとき、解像力(線幅)R、焦点深度DOFはよく知られた以下の式で与えられる。
【0004】
【数1】
Figure 0003949853
【0005】
1、k2はプロセス係数である。
【0006】
この2つの式はレイリーの式と言われるもので、投影露光装置の結像性能を評価する尺度として活用されてきた。パターンの微細化の要求から、露光波長の短波長化、及び、投影レンズの高NA化がなされており、それと同時にプロセスの改善が同時に行われてきた。しかしながら、近年のデバイスパターンの微細化要求はさらに厳しく、露光量祐度や焦点深度のプロセスマージンを十分に得ることが難しく、歩留まりの減少を引き起こしていた。
【0007】
少ないプロセスマージンで光リソグラフィを行うためには、プロセスマージンを消費する誤差の精密な分析と誤差配分(エラーバジェット)が重要視されてきている。例えば、ウェハ上に多数のチップを同じ設定露光量で露光したつもりでも、PEB(Post Exposure Bake)、現像のウェハ面内の不均一性、レジストのウェハ面内膜厚変動などが原因となって、実効的な適正露光量がばらつき、そのために歩留まりの低下を引き起こしていた。そのために、少ないプロセスマージンを有効に使用し、歩留まりの低下を防ぐために、より高精度の露光量、及び、フォーカスをモニタしてフィードバック、または、フィードフォワードする露光量、及び、フォーカスの制御方法が求められると同時に、各プロセスユニットごとに、プロセスマージンを消費する誤差要因の精密な分析を行い、その分析結果を基に、主要な誤差要因の改善を施す必要もある。
【0008】
露光量の制御方法については、(1) レジストパターン線幅、もしくは、潜像パターン線幅の測定結果を基に露光量を求める手法、(2) レジストパターン線幅や潜像パターン線幅にコリメートされた光を照射して得られた回折光強度の測定データを基に実効的な露光量を求める手法などが報告されている。
【0009】
しかしながら、パターンの線幅の変動要因は露光量だけでなくフォーカスによっても変化するため、通常の上記手法による測定結果からは、露光量値の変動かフォーカスの変動か、または、双方の変動による影響を判定することはできなかった。
【0010】
一方、フォーカスのモニタ方法としては、(1) デフォーカスによる露光後のモニタマークの寸法変動を用いてフォーカスを計測するタイプ、(2) 位相シフトマスクタイプのマークを用いるとこにより、フォーカスの変動をパターンの位置ずれとして計測するタイプの大きく2種類のタイプがある。
【0011】
従来のフォーカスモニタで、フォーカスのずれ量を求め、フォーカス設定値に対してフィードバックすることができたとしても、これらのマークを用いただけでは、適正露光量値の変動を考慮できないため、プロセスの変動要因を抑えて露光マージンを有効に使用することができなかった。
【0012】
これらのことは、露光量祐度、及び、フォーカスマージンの少ないより微細なパターンやより微細な孤立パターンになる程顕著であり、露光量、及び、フォーカスのどちらか一方をモニタし、そこで得られた測定結果を基に、露光装置の設定露光量、PEB温度、現像時間等々にフィードしただけではプロセスの変動要因を押さえきることができないという問題が生じている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようにプロセスの変動要因により生じるマージンの減少を抑えるためには、これまでの露光量の変動の測定、及びフォーカスの測定では、上記二つの変動要因を正確に分離して測定することができないため困難であった。
【0014】
本発明では、上記事情を考慮して成されたもので、プロセスの変動要因により生じるマージンの減少を抑えることを可能にする露光装置の制御方法及び半導体製造装置の制御方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
[構成]
本発明は、上記目的を達成するために以下のように構成されている。
【0016】
(1)本発明、露光装置によりマスク上の回路パターンをウェハに形成されたレジストに転写する際の露光量及びフォーカスの設定を行う露光装置の制御方法において、前記マスクには、ウェハ上での実効的な露光量とフォーカスをそれぞれ別々に分離してモニタするための露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークが配置され、前記露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークを前記レジストに転写し、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンを形成する工程と、露光後、或いは露光後の加熱後、加熱後の冷却工程中または冷却終了後の工程、現像中、或いは現像後の少なくともどこか1ヶ所において、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンの状態を測定する計測工程と、測定結果に基づいて、前記露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークを前記レジストに転写する際の最適な露光量値と前記露光装置に設定された露光量設定値との差、並びに最適なフォーカス値と該露光装置に設定されたフォーカス設定値との差を算出する演算工程と、算出された差に応じて露光装置のフォーカス設定値及び露光量設定値を変更する工程とを含むことを特徴とする。
【0017】
(2)本発明、露光装置によりマスク上の回路パターンをウェハに形成されたレジストに転写する露光工程と、加熱工程、冷却工程、現像工程とを含むフォトリソグラフィのパラメータを設定する半導体製造装置の制御方法において、前記マスクには、ウェハ上での実効的な露光量とフォーカスをそれぞれ別々に分離してモニタするための露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークが配置され、前記露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークを前記レジストに転写し、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンを形成する工程と、前記露光工程後、或いは前記加熱工程後、前記冷却工程中または終了後、前記現像工程中又は終了後の少なくともどこか1ヶ所において、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンの状態を測定する計測工程と、測定結果に基づいて、前記露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークを前記レジストに転写する際の最適な露光量値と前記露光装置に設定された露光量設定値との差、並びに最適なフォーカス値と該露光装置に設定されたフォーカス設定値との差を算出する演算工程と、算出された差に応じて前記露光装置のフォーカス設定値と、該露光装置の露光量設定値,前記加熱工程における加熱処理時間,該加熱工程における加熱処理温度,或いは現像工程における現像時間の少なくとも一つとを変更する工程とを含むことを特徴とする。
【0018】
上記二つの発明に好ましい実施態様を以下に記す。
あらかじめ前記露光量モニタマークを用いて得られたレジスト上の実効的な露光量とフォーカスのずれ量の双方の変化に対して、前記露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンの形状を計測しておき、計測結果をもとに、該露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターン双方の形状より、最適なフォーカス値と露光装置に設定されたフォーカス設定値との差を算出することを特徴とする。
【0019】
前記露光量モニタマークは、フォーカス値の変動によってウェハ面上の照射量が変動しない程度に十分大きな開口部が複数個並んでおり、それぞれの該開口部を透過する露光光強度が段階的に変化せしめるような構造を有すること。
【0020】
前記露光量モニタマークは、該モニタマークが形成されたマスクを、露光波長λ、ウェハ側開口数NA,照明のコヒーレンスファクタσ、ウェハ上のパターンに対するマスクパターンの倍率Mなる露光装置にセットし、ウェハ上に形成されたレジスト膜に該モニタマークを露光し、該モニタマークに対応するウェハ上のレジスト膜厚、もしくは、レジスト膜厚の変化により得られる変化量を観察することにより、ウェハ上の実効的な露光量を測定するものであって、前記モニタマークは周期pにて透過部と遮光部が繰り返されたパターンであり、かつ、遮光部と透過部の割合が異なる複数種類が同一マスクに形成され、前記周期pが、p/M≦λ/(1+σ)NAを満たすように設定されていること。
【0021】
前記露光量モニタマークは、該モニタマークが形成されたマスクを、露光波長λ、ウェハ側開口数NA,照明のコヒーレンスファクタσ、ウェハ上のパターンに対するマスクパターンの倍率Mなる露光装置にセットし、ウェハ上に塗布されたレジストに該モニタマークを露光し、該モニタマークに対応するウェハ上のパターン寸法を測定することにより、ウェハ上の実効的な露光量をモニタするものであって、前記モニタマークは周期pにて透過部と遮光部が繰り返されたパターンであり、遮光部と透過部の寸法の比率が断続的、または、連続的に変化したパターンをならべて形成されたおり、前記周期pが、p/M≦λ/(1+σ)NAを満たすように設定されていること。
【0022】
露光量モニタマークは、前記モニタマークには、転写によりウェハ上でx軸方向の2つの対をなすマークとy軸方向の2つの対をなすマークが形成され、x軸方向とy軸方向のそれぞれ対をなす第1のマークと第2のマークの相対位置ずれ量を検出するためのマーク、または、マーク群で構成されており、該モニタマークが形成されたマスクを、露光波長λ、ウェハ側開口数NA,照明のコヒーレンスファクタσ、ウェハ上のパターンに対するマスクパターンの倍率Mなる露光装置にセットし、ウェハ上に塗布されたレジストに該モニタマークを露光し、該モニタマークに対応するウェハ上の前記相対位置ずれ量を測定することにより、ウェハ上の実効的な露光量をモニタするものであって、前記相対位置ずれ量を検出するためのマーク、または、マーク群は周期pにて透過部と遮光部が繰り返されたパターンであり、遮光部と透過部の寸法の比率が断続的、または、連続的に変化したパターンをならべて形成されており、前記周期pが、p/M≦λ/(1+σ)NAを満たすように設定されていること。
【0023】
前記フォーカスモニタマークは、中央部よりも先端部の幅が短く形成された菱形状マークが1個以上配列されて構成されており、前記菱形状マーク部分は露光光に対して、透明、不透明或いは半透明であって、露光によりウェハ上に形成された菱形状パターンにおける最長部分のパターン寸法を測定することにより、最適なフォーカス値と露光装置に設定されたフォーカス設定値との差を検出すること。
【0024】
前記フォーカスモニタマークは、中央部よりも先端部の幅が短く形成された菱形状のマーク、または、菱形状のマークを同一方向に複数ならべて構成されたマークと、前記菱形状マークを所望の角度だけ回転して配置した2つの部分で構成されたマーク群からなり、前記菱形状マーク部分は露光光に対して、透明、不透明或いは半透明であって、露光によりウェハ上に形成される二つの菱形状パターンにおける最長部分のパターン寸法の差を測定することにより、最適なフォーカス値と露光装置に設定されたフォーカス設定値との差を検出すること。
【0025】
前記モニタマークには、転写によりウェハ上でx軸方向の2つの対をなすマークとy軸方向の2つの対をなすマークが形成され、x軸方向とy軸方向のそれぞれ対をなす第1のマークと第2のマークの相対位置ずれ量を検出するためのマーク、または、マーク群で構成されており、該モニタマークが形成されたマスクを、露光装置にセットし、ウェハ上に塗布されたレジストに該モニタマークを露光し、該モニタマークに対応するウェハ上の前記相対位置ずれ量を測定することにより、最適なフォーカス値と露光装置に設定されたフォーカス設定値との差を検出するものであって、
前記相対位置ずれ量を検出するためのマーク、または、マーク群は、通過した露光光に対して、位相をほぼ90度ずらす効果のある位相シフタを配置した領域があることを特徴とする半導体装置製造方法
[作用]
本発明は、上記構成によって以下の作用・効果を有する。
【0026】
フォーカスに影響されない実効的露光量とフォーカスのずれ量の双方をそれぞれ別々に分離してモニタすることによって、高精度の補正が可能となり、これらの測定結果を基に、露光条件を設定することによって、ロット間、あるいは、ウェハ間、もしくは、ウェハ面内で均一に常に最大の露光マージンが得られる状態での露光が可能となり、プロセスの変動等により生じるマージンの減少や歩留まりの低下を抑えることが可能となる。
【0027】
フォーカスに影響されない実効的な露光量をパターン開口が十分大きくフォーカスの変動に対して露光量の変動が殆ど無視できるマーク、もしくは、マークのピッチを、モニタマークにおける回折光(1次以上の回折光)は投影レンズの瞳に入らず、直進光(0次回折光)のみが瞳に入るようにするこによって、モニタマークのピッチは解像限界以下となり、ウェハ面上でフォーカスの状態に依存しないフラット露光が実現できる。
【0028】
具体的には、露光量モニタマークは、露光波長λ、ウェハ側開口数NA、照明のコヒーレンスファクタσ、ウェハ上のパターンに対するマスクパターンの倍率Mなる露光装置を想定した場合に周期pにて透過部と遮光部が繰り返されたパターンであり、かつ、透過部と遮光部の割合がことなる複数種類が同一マスクに形成され、前記周期pを、
p/M≦λ/(1+σ)NA …(3)
を満たすように設定すればよい。
【0029】
このようなマークにより検出した実効的な露光量と、フォーカスをモニタするためのマークから得られたフォーカスのずれ量の双方をモニタすることによって、これらの測定結果を基に、露光工程におけるパラメータを設定することによって、プロセスの変動要因により生じるマージンの減少を抑えることを可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。
【0031】
[第1の実施形態]
図1は、ロット投入前に先行で条件出しを行う際に本手法を適用した基本概念図を示した。
【0032】
図2に示すように、露光に使用するマスク200には、デバイスパターン201が含まれないダイシング領域202に実効的な露光量をモニタするための露光量モニタマーク203及びフォーカスモニタマーク204の双方が配置されている。
【0033】
フォーカスモニタマーク204は、露光量に依存せず、フォーカス位置にのみ依存して、レジストにパターンを形成するマーク、若しくは、フォーカス位置に依存しない実効的な露光量を用いることにより、露光量に依存しないフォーカス位置を求めるためのマークである。
【0034】
露光量モニタマーク203は、フォーカス位置に依存せず露光量のみに依存してレジストにパターンを形成するマークである。また、フォーカスモニタマーク204は、露光量に依存せず、フォーカス位置にのみ依存してレジストにパターンを形成するマークである。
【0035】
本実施形態では、本ロットの投入に先立ち、先行ウェハに対して、レジストの塗布(ステップS1)、露光前の加熱(ステップS2)、冷却(ステップS3)、露光(ステップS4)、露光後の加熱(ステップS5)、冷却(ステップS6)、現像(ステップS7)を行い、ウェハ面上での実効的な露光量とフォーカス位置をモニタするための先行露光を行い、双方のモニタマークを露光したパターンを評価し、露光プロセスの変動による適正露光量の変動とフォーカスのずれ量を求めた(ステップS8)。そして、求められた値から、露光装置の露光量設定値、及びフォーカス設定値を変更する(ステップS9)。
【0036】
先ず、露光量モニタマーク及びフォーカス位置に依存しない露光量の測定について説明する。
【0037】
図3には、本実施形態で使用した露光量モニタマークの平面図と断面図を示した。図中300は透明基板、301はCr(遮光部)、302はスペース(透過部)である。
【0038】
露光量モニタマークは、露光波長λ、ウェハ側開口数NA、照明のコヒーレンスファクタσ、ウェハ上のパターンに対するマスクパターンの倍率Mなる露光装置を想定した場合に周期pにてCr301とスペース302とが繰り返されたパターンであり、かつ、透過部と遮光部の割合がことなる複数種類が同一マスクに形成され、前記周期pを、
p/M≦λ/(1+σ)NA …(3)
を満たすように設定されている。
【0039】
上記モニタマークの周期を(3)式の条件に設定することにより、露光量モニタマークにおける回折光(1次以上の回折光)は投影レンズの瞳に入らず、直進光(0次回折光)のみが瞳に入るようになる点に着目した。上記条件を満たすことによって、モニタマークのパターンは解像限界以下となる。そして、露光量モニタマークのパターンが解像限界以下のピッチであると、そのパターンは解像されず、開口比に応じてウェハ面上に到達する露光量が異なったフラット露光となる。このため、露光装置の設定露光量が同じでも開口比に応じて実効的な露光量が変化する。この場合の露光量は、露光量モニタマークのパターンが解像しないため、フォーカス変動の影響を完全に取り除くことができる。
【0040】
そこで今回用いる露光条件は、露光波長λ248nm、ウェハ側開口数NA=0.6、照明のコヒーレンスファクタσ=0.3、ウェハ上のパターンに対するマスクパターンの倍率Mが4であることを考慮し、条件式(3)を満足するよう、p=1.2μm(ウェハ上換算寸法0.3μm)とした露光量モニタマークを用いた。スペース寸法はウェハ換算寸法で0.625nm刻みで変化させた。
【0041】
図4には、実際に用いた露光量モニタマークのレイアウトを示した。X方向に20ブロック、Y方向に12ブロックの計240ブロックに分けられており、その1つのブロック毎に1種類の開口比のL/Sが配置されている。図中の左上のブロック401firstがスペース寸法最小であり、右下のブロック401endがスペース寸法最大となっている。
【0042】
まず始めに、あらかじめ露光量モニタマスクを用いて、露光装置の露光量設定値と実効的な露光量との校正曲線を求めておいた。この実効的な露光量とは、最終的にすべての露光プロセス要因を包含したものとして規定される露光量である。以下に実効的な露光量の校正曲線を得る手順について説明する。
【0043】
Siウェハ上には塗布型の反射防止膜60nmをスピンコーティング後、加熱処理をして形成し、さらに化学増幅系ポジ型レジストを厚さ0.4μmでスピンコ−ティングした。この後、100℃、90秒でプリベーク処理を行った。これら一連の処理は、本ロットを処理する露光装置に連結されたトラック内で行なわれた。これらの処理が終了したウェハを露光装置に搬送し、上記露光量モニタマークの露光を行った。露光装置の露光量設定値は5mJ/cm2 から25mJ/cm2 まで0.2mJ/cm2 刻みで増加させた。露光が終了したウェハを再びトラックに搬送し、100℃、90秒でポストエクスポージャーベーク(Post Exposure Bake:PEB)した後、0.21規定のアルカリ現像液にて60秒現像を行った。このように処理されたウェハ上のパターンを光学顕微鏡で観察した。
【0044】
露光量設定値7.5mJ/cm2 での顕微鏡像を図5に示した。図5は、図4に示したマスクパターンのウェハ上への転写像の一部を模式的に示している。図5中のA,B等で示されている四角の1つが、図4に示した1つのブロックに相当している。L/Sのスペース幅に応じてレジスト膜厚が減少していることがわかる。
【0045】
尚、図5において、顕微鏡での見え方としては、A点からB点まではレジストが徐々に薄くなるに伴い、干渉の影響で叙情に明るく見える。C点からD点まではほぼ一定であり、E点からレジスト下地の色が透けて見え始めF点までは徐々に色が変わっている。更にG点からレジストの下地が露出し始め、H点まではレジスト残りの影響で不均一な色となっている。この顕微鏡像から、レジストが抜けきった位置であるI点を容易に認識でき、レジストが抜けきった位置をモニタして、実効的な露光量を計測する際の基準に用いた。
【0046】
レジストが抜けきった位置に対応するマスクスペース幅(ウェハ換算寸法)と露光装置の露光量設定値(抜け露光量)の関係を図6に示した。マスクスペース幅が広い方が露光量の変化に対して感度が高いことがわかる。本実施形態においては、図6を校正曲線として用いることによって、レジストが抜けきった位置のマスクスペース幅により実効的な露光量を規定した。
【0047】
なお、ここでは、上記露光量モニタマークとしては、L/Sパターンの開口比を変化させたパターン群を配置したものを用いたが、L/Sパターンに限定されたものではなく、周期的なホールパターンや菱形の繰り返しパターン等を配置して形成することも可能である。
【0048】
また、ウェハ面上の照射量が、フォーカスの変動により変動しないフラット露光になるよう十分大きな開口パターンを配置し、上記開口部を通過する光強度比を段階的に変化するようマスク上に半透明膜を段階的に膜厚を変化させて配置する等の加工をして用いてもよい。
【0049】
本実施形態では、モニタ方法として、モニタする基準をレジストが抜けきった膜厚に対応するマスクスペース幅を用いたが、これに限定されるものではなく、レジスト残膜量を膜厚計等でモニタし、その膜厚値を基準に制御することも可能である。
【0050】
次に、フォーカスモニタマーク及び露光量に依存しないフォーカスの測定について説明する。
【0051】
フォーカスモニタマークとしては、デフォーカスによる露光後のモニタマークの寸法変動よりフォーカス位置を計測するタイプを使用した。図7には、本実施形態で使用したフォーカスモニタマークを示した(寸法はウェハ換算寸法)。図7に示すように、フォーカスモニタマーク701は、中央部の幅が0.25μm、
最先端部の幅が0.1μmと中央部から先端部へと幅が狭くなっている。5個のフォーカスモニタマーク701が、0.25μmの間隔で配置されている。
【0052】
ここで、本発明者は、上記露光量モニタマークの計測から得られた実効的な露光量(ここでは、レジストが抜けきったマスクスペース幅)に対して、図7に示したフォーカスモニタマーク701のパターン長Lの転写後の寸法Wの振る舞いをあらかじめ校正しておくことにより、露光量とフォーカスを独立したパラメータとして、別々に求めることができることに着目した。
【0053】
このフォーカスの校正曲線は、あらかじめ、露光装置の設定露光量とフォーカス位置を振って露光を行い、露光量については、前述したフォーカスに依存しない露光量モニタマークから得られた実効的な露光量に変換し、最終的には、実効的な露光量とデフォーカス、及びパターン長Wの3者の関係を求めておいた。
【0054】
図8には、図6に示した露光量校正曲線によって校正した実効的な露光量におけるフォーカスモニタマーク(図7)のパターン長Wのフォーカス依存性を示した。 次に、実際に、先行ウェハの露光から露光装置の露光量、及び、フォーカス設定値を求める手順について以下に示す。尚、上記校正曲線を求めた際には、所望とするフォーカス裕度、及び、露光量祐度の双方を満足する最適な露光量値は10.023mJ/cm2 であり、その時の実効的な露光量としては、露光量モニタマークのパターンのレジストが抜けるスペース寸法で換算して225nmであった。
【0055】
(露光手順1)
先行のウェハは、上記最適な露光条件を鑑み、露光量設定値10.023mJ/cm2 ,フォーカスオフセット0μmにおいてウェハ全面に露光を行った。
【0056】
(露光手順2)
少なくとも1点以上のショットにおける露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークをそれぞれのマークの仕様に応じて計測した。
【0057】
具体的には、ウェハ面内5点の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークを計測した。露光量モニタマークの計測には、光学顕微鏡を用いた。また、フォーカスモニタマークの計測には、フォーカスの校正曲線を得るために使用したものと同じ光学式の線幅測長装置を用いた。
【0058】
(露光手順3)
校正曲線(本実施形態では図6、図8)に従って、実効的な露光量とフォーカスのずれ量を求め、5点の平均値を求めたところ、露光量モニタマークより得られた実効的な露光量はモニタマークのスペース間隔で230nm、フォーカスのずれ量は0μmであった。
【0059】
(露光手順4)
先行ウェハのモニタ結果(露光手順3)をもとに、本ロットにおける露光量の設定値とフォーカスオフセット量を決定し、露光を行った。
【0060】
具体的には、以下のとおりである。
【0061】
マージンが一番得られる露光量は、露光量モニタパターンのスペース間隔が225nmの場合であることがわかっており、図6より、抜け露光量の近似式から、抜け露光量値としては10.023mJ/cm2 であった。しかしながら、先行での露光量モニタパターンの観察の結果、スペース間隔が230nmであったことから、抜け露光量として、9.443mJ/cm2 相当に実効的な露光量が低下していることがわかった。そこで、露光装置の露光量設定値を、実効的な露光量の低下分5.7%((10.023−9.443)/10.023)相当を付加して露光を行った。
【0062】
本手法を用いることにより、ロット間のレジスト、及び、反射防止膜の膜厚変動やベーカーの温度変動等による要因で発生する適正露光量値の変動とフォーカスのずれを露光後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークの計測により、それぞれ別々に分離してモニタすることによって、高精度の補正が可能となり、常に最大の露光マージンが得られる状態で本ロットの露光がなされ、歩留まりの低下を抑えることができた。
【0063】
尚、上記例ではフォーカスのずれ量は0μmであったが、ずれ量が存在した場合には、図7に示したフォーカスモニタマーク701では、フォーカスのずれ方向がわからないため、フォーカス位置をプラスマイナスのどちらにオフセットを付加して露光すべきか判断できない。そこで、図7のタイプのフォーカスモニタマークでは、現場で得られるQCデータ等を利用し、フォーカスのずれの傾向からフォーカスオフセットの方向を判断することになる。
【0064】
そこで発明者は、図7に示したフォーカスモニタマークを90度回転したものも合わせて配置し、使用する露光装置の非点収差を利用することによりフォーカスのずれ量をモニタした。今回使用した装置は、90度方向と0度方向のパターンにおける焦点位置の差が0.2μm存在することが既にわかっていた。このように非点収差を利用することで、フォーカス位置のずれ方向についてもモニタすることができるようになる。
【0065】
フォーカスのずれ方向も判断できるタイプのフォーカスモニタマークを図9に示す。図9に示すように、図7に示したフォーカスモニタマークと同様なフォーカスモニタマーク901,902が、互いに直交するように配置されている。
【0066】
上記露光量モニタマークの計測から得られた実効的な露光量に対して図9に示したフォーカスモニタマーク901,902の寸法Lv、及び、Lh部分の露光、現像後のパターン長Wv、及び、Whの振る舞いをあらかじめ校正しておくことにより、露光量とフォーカスを独立したパラメータとして、別々に求めることができる。さらに詳細に具体的なフォーカスのずれ量のモニタ方法を以下に示す。
【0067】
図10には、図9のフォーカスモニタマーク901,902を露光した結果得られた実効的な露光量に対する2方向のフォーカスモニタマークのLv及びLhの露光後におけるパターン長Wv及びWh依存性を示した。本発明者は、露光量によりパターン長Wv及びWh自体は変化するものの、ジャストフォーカス付近では、双方の差は露光量の変動に対してあまり変化しないという特徴があることに着目した。そこで、次に、図10より実効的な露光量が変化した際のパターン長WvとWhとの差とフォーカスのずれ量との関係を求めたところ、図11が得られた。図11に示したフォーカスの校正曲線を利用することによって、フォーカスのずれ量(方向も含めて)は、パターン長WvとWhとの差より求めることができ、露光装置のフォーカス設定値にフィードバックすることができた。
【0068】
尚、今回は、0度方向パターンと90度方向パターンに対して、非点収差以外の収差は顕著でない場合であったが、その他の収差が顕著な場合や、マスク製作等において生じる0度方向パターンと90度方向パターンの形状の違いが顕著な場合、または、フォーカスのずれ量が大きい場合、更にフォーカスモニタの精度を上げる場合には、フォーカスモニタマークから得られたパターン長WvとWhとの差だけでなく、露光量モニタマークより得られた実効的な露光量も考慮した校正曲線を用いればよい。また、今回は0度と90度方向のパターンを用いたが、互いにベストフォーカス位置が異なる方向のパターンであればよく、この方向だけに限定されるものではない。
【0069】
以上の結果より、フォーカスのずれ方向についてもモニタすることができるようになり、更に精度のよいフォーカスのずれ量の補正をすることができ、常に最大の露光マージンが得られる状態で本ロットの露光がなされ、歩留まりの低下を抑えることができた。
【0070】
また、その他の露光量の変動に影響されずにフォーカス位置のずれ量をモニタする手法として、位相シフトマスクタイプのマークを用いるとこにより、フォーカスの変動をパターンの位置ずれとして計測する技術を用いても良い。例えば、フォーカスの変動をパターンの位置ずれとして計測するタイプのフォーカスモニタマークとしてPhase shift focus monitor applications to Lithography tool control (D.Wheeler et. al. SPIE vol. 3051 p.225-233)記載のマーク(図12)を用いてもよい。図中において、1201は位相変位ガラス、1202は位相無変位ガラス、1203は遮光膜である。この場合の校正方法は図12のフォーカスモニタマークに対してデフォーカス位置を変化させて露光し、合わせずれ検査装置によって得られた位置ずれ量とフォーカスのずれ量との関係をフォーカスの校正曲線として求めておき、この校正曲線から、露光装置のフォーカス設定値にフィードバックすればよい。
【0071】
またさらに、その他の露光量の変動に影響されずにフォーカス位置のずれ量をモニタする手法として、上述したフォーカスモニタマーク以外に適用が可能なフォーカスモニタマークについて説明する。
【0072】
図13は、フォーカスモニタ用マスクの概略構成を説明するためのもので、(a)は断面図、(b)は平面図である。モニタパターンは、マスクのデバイスパターンがない領域(ダイシングライン)の遮光部に形成されている。図中の2011はガラス等の透明基板、2012はSiO2 等の半透明膜、2013はCr等の遮光膜を示す。また、2001は遮光膜2013に形成された菱形マーク(第1の開口部)を、2002は半透明膜2012に形成された菱形マーク(第2の開口部)を示す。なお、半透明膜2012は、露光光に対して透過率が6%であり、位相を180度ずらす作用を持っている。
【0073】
菱形マーク2001を形成した第1のパターン領域及び菱形マーク2002を形成した第2のパターン領域では、各マークが一定のピッチで5つずつ配置されている。そして、菱形マーク2001,2002は、ウェハー換算上でX軸方向の長さが12μm,Y軸方向の幅が0.18μmで、さらにピッチは0.36μmとなっている。なお、第2の開口部である菱形マーク2002の部分では、半透明膜2012を通過する露光光と開口部2002を通過する露光光とに90度の位相差を付けるために、基板が例えば124nm堀込まれている。
【0074】
ここで発明者は、半透明膜2012を通過する露光光と、開口部2001,2002を通過する露光光との位相差をほぼ90度ずらすことよって、半透明膜部のマーク2002によりウェハー上に形成された菱形パターンのフォーカス点と、遮光膜部のマーク2001によりウェハー上に形成された菱形パターンとのフォーカス点の間にずれが生じ、デフォーカスに対して異なるパターン寸法特性を示すことに注目した。そして、この二つのマークの露光・現像後のパターン寸法の差をモニタすると、デフォーカスに対して単調減少又は単調増加することを利用し、デフォーカスに対するパターン寸法差の関係を較正曲線として求めておき、露光・現像後のウェハー上のパターン寸法の差を測定することで、フォーカスのずれ量を方向も含めてモニタすることができる。
【0075】
次に、上記2種類の菱形マークを用いて、フォーカス点を検出する手順について説明する。上記マークを配置した本実施形態のフォーカスモニタ用マスクのパターンをウェハ上に転写するために、デバイスパターンと同一の露光条件にて露光を行った。ウェハー上に、塗布型反射防止膜60nmをスピンコートし、さらに化学増幅系ポジ型レジストを厚さ0.4μmでスピンコーティングした。このウェハーに対して上記マスクを用い、投影光学系の縮小比1/4、露光波長248nm,NA0.6、コヒーレンスファクタσ0.75、輪帯遮蔽率ε0.67、露光装置の設定露光量7.5mJ/cm2 という露光条件で露光した。
【0076】
次いで、露光が終了したウェハーを、100℃,90秒でポストエクスポージャーべ一ク(PEB)したあと、0.21規定のアルカリ現像液にて60秒現像を行った。
【0077】
次いで、処理されたウェハー上の2種類の菱形パターンを、光学式の線幅測定器によって測長し、半透明膜部の菱形マーク2002におけるX軸方向のパターン寸法L’と遮光膜部の菱形マーク2001におけるX軸方向のパターン寸法Lとの差を求めた。
【0078】
図14には、露光によって得られた寸法差(L−L’)とデフォーカスとの関係(較正曲線)を示した。このグラフの横軸はデフォーカス、縦軸は菱形マーク2001,2002のパターン寸法(L又はL’)、及び寸法差を表している。三つの曲線は、実線が遮光膜部の菱形マーク2001のパターン寸法特性、点線が半透明膜部の菱形マーク2002のパターン寸法特性、そして一点鎖線が、半透明膜部の菱形パターン寸法から遮光膜部の菱形パターン寸法を差し引いた寸法差のデフォーカスに対する特性を示したものである。この寸法差の特性が、デフォーカスに対して単調増加していることから、フォーカスの位置ずれ量を、符号を含めて求めることができた。
【0079】
さらに、露光の際に露光量を変化させて、較正曲線の露光量依存性を調べた。具体的には、露光量を、7.5mJ/cm2 を中心に−10%から+10%まで変化させて露光を行った。図15には、寸法差とデフォーカスの関係(較正曲線)のドーズ依存性を示した。グラフは、露光量7.5mJ/cm2 を中心として、露光量を−10%,−5%,−1%,−7.5mJ/cm2 ,+1%,+5%,+10%と変化させた場合の、寸法差とデフォーカスとの関係を示したものである。
【0080】
このグラフから、ドーズを−10%から+10%の間で変化させても、デフォーカス依存性は、殆ど変化しない(グラフ中の各直線が殆ど重なっている)ことが分かる。従って、露光量が変動した場合においても、本実施形態のフォーカスモニタ用マスクはフォーカス位置ずれ量を高精度に検出できた。
【0081】
なお、本実施形態においては、露光装置と独立した光学式の線幅測定器を用いて、フォーカス検出マークを測定したが、露光装置自体に内蔵された線幅測定機能やSEM等の光学式以外の測定装置を用いることも可能である。また、モニタパターンは、線幅測定装置で測定可能なマークであればよく、楔形であってもよい。菱形或いは楔形の形状は、必ずしも先端を鋭利に形成する必要はなく、中央部よりも先端部が細く形成されていればフォーカスモニタマークとしての機能を発揮する。さらに、フォーカスモニタマークのサイズ,ピッチ,及び半透明膜部分の透過率は、使用する露光条件によって種々変更することで、よりフォーカス検出性能の向上をはかることができる。
【0082】
また、第1のパターン領域における遮光部と開口部との関係は、逆にしてもよい。即ち、開口部で囲まれて菱形若しくは楔形の遮光膜で形成されたモニタパターンを有するようにしてもよい。同様に、第2のパターン領域における半透明膜部と開口部との関係も逆にしてもよい。即ち、開口部で囲まれて菱形若しくは楔形の半透明膜で形成されたモニタパターンを有するようにしてもよい。そして、これらの何れの組み合わせを用いても、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0083】
本実施形態では、第2のパターン領域で開口部2002を通過する露光光に対しその周辺を通過する露光光に位相差を持たせるために90度の位相差を持った半透明膜12を使用したが、この位相差は90度に限定されたものではなく、遮光膜部の菱形マーク2001と、半透明膜部の菱形マーク2002とのベストフォーカス位置変化を生じさせるものであればよい。また、半透明膜としては、SiO2 の他に、酸窒化モリブデンシリサイド(MoSiON),窒化モリブデンシリサイド(MoSiN),弗化クロム(CrF),ジルコニウムシリサイド(GrSiO)などを用いることができる。
【0084】
図16に、図13に示したマークの半透明膜部と透過部分との位相差とフォーカスの検出感度の関係を示した。この図から、必要とされるフォーカスずれ量の検出精度を0.05μmとし、線幅測定器の測定精度を0.02μm程度とすると、フォーカスモニタに必要とされる検出感度の限界は、感度(寸法差/デフォーカス)=|ΔL−ΔL’|/|Δfocus|=0.8となり、0.8以上が必要となる。このことから、位相差は45度から150度の間の範囲に設定する必要がある。
【0085】
次に、図13に示したフォーカスモニタマークより精度の高いマークについて説明する。露光用マスク上に、フォーカス点を測定するためのモニタパターン(マーク)として、半透明膜で形成された菱形マークを配置した。先に説明したマークと異なるところは、第1及び第2のパターン領域の何れにも半透明膜を設け、菱形マークの形成により、第1のパターン領域では+90度の位相差を持たせ、第2のパターン領域では−90度の位相差を持たせたことである。
【0086】
図17は、フォーカスモニタ用マスクの概略構成を説明するためのもので、(a)は断面図、(b)は平面図である。モニタパターンは、マスクのデバイスパターンがない領域(ダイシングライン)の遮光部に形成されている。図中の2311は透明基板、1312は半透明膜、1313は遮光膜を示す。また、2321,2322は、半透明膜1312に形成された菱形マークを示している。なお、半透明膜1312は、露光光に対して透過率が6%であり、位相を180度ずらす作用を持っている。
【0087】
菱形マーク(第1の開口部)2321を形成した第1のパターン領域では、開口部に露出する基板2311を一部堀込む(例えば124nm)ことにより、開口部である菱形マーク2321を通過する光に対しその周辺の半透明膜1312を通過する光は+90度の位相差を持つことになる。また、菱形マーク(第2の開口部)2322を形成した第2のパターン領域では、開口部に露出する基板2311を一部堀込む(例えば372nm)ことにより、開口部である菱形マーク2322を通過する光に対しその周辺の半透明膜1312を通過する光は−90度の位相差を持つようにしている。
【0088】
また、第1のパターン領域及び第2のパターン領域では、各マークが一定のピッチで5つずつ配置されている。そして、菱形マーク2321,2322は、ウェハー換算上でX軸方向の長さが12μm、Y軸方向の幅が0.18μmで、さらにピッチは0.36μmとなっている。
【0089】
先に説明したように、遮光膜部と半透明膜部に菱形マークがそれぞれ形成されたマスクを用いてウェハー上にパターンニングし、形成された遮光膜部と半透明膜部の各マークのパターン寸法の差は、デフォーカスに対して単調減少又は単調増加することが示された。
【0090】
そこで発明者は、フォーカスのずれ量の検出感度をさらに向上させるために、第1のパターン領域では半透明膜1312を通過する露光光を、開口部2321を通過する露光光に対して位相をほぼ+90度ずらし、第2のパターン領域では半透明膜1312を透過する露光光を、開口部2322を通過する露光光に対して位相をほぼ−90度ずらした。開口部2321を通過する露光光に対して位相をほぼ+90度ずらした半透明膜部の菱形マーク2321のフォーカス点と、遮光膜部に形成された菱形マークのフォーカス点のずれ量は、前に記載したマークと同じ量だけ変化する。
【0091】
これに対して、開口部2322を通過する露光光に対して位相をほぼ−90度ずらした半透明膜部の菱形マーク2322のフォーカス点は、遮光膜部に形成された菱形マークのフォーカス点に対して、前に記載したずれ量の絶対値は等しく、符号が反対の特性を示す。その結果、前に示したマークに対して、2倍のフォーカスずれ量の検出感度の向上を実現することができる。
【0092】
前のマークと同様な条件で、レジスト上に菱形マークのパターンを形成し、ウェハ上に形成された二つの菱形マークのパターン寸法を光学式の線幅測定器によって測長し、各々の寸法差を求めた。
【0093】
図18には、露光によって得られた寸法差(L−L’)とデフォーカスとの関係(較正曲線)を示した。このグラフの横軸はデフォーカス、縦軸は菱形マーク2321,2322のパターン寸法(L又はL’)、及び寸法差を表している。三つの曲線のうち、実線は開口部との位相差が+90度である半透明膜部に形成された菱形マーク201によりウェハー上に転写されたパターン寸法特性を、点線は開口部との位相差が−90度である半透明膜部に形成された菱形マーク2322によりウェハー上に転写されたパターン寸法特性を示している。
【0094】
そして、一点鎖線は、開口部との位相差が+90度である半透明膜部に形成された菱形マーク2321によりウェハー上に転写されたパターン長Lから、開口部との位相差が−90度である半透明膜部に形成された菱形マーク2322によりウェハー上に転写されたパターン長L’を差し引いた寸法差(L−L’)を示したものである。この結果から、フォーカスのずれ量の検出感度が、前に示したマークと比べて約2倍になることが分かった。
【0095】
さらに、露光の際に、露光量を変化させて、較正曲線の露光量依存性を調べた。前のマークと同様に、露光量を、7.5mJ/cm2 を中心に−10%から+10%まで変化させて露光を行った。図19には、モニタパターンの寸法差とデフォーカスとの関係(較正曲線)のドーズ依存性を示した。グラフは、露光量7.5mJ/cm2 を中心として、露光量を−10%,−5%,−1%,7.5mJ/cm2 ,+1%,+5%,+10%と変化させた場合の寸法差とデフォーカスとの関係を示したものである。
【0096】
このグラフから、ドーズを−10%から+10%まで変化させても、デフォーカス依存性は、殆ど変化しない(グラフ中の各直線が殆ど重なっている)ことが分かる。従って、本マークの場合も、露光量が変動してもフォーカス位置ずれ量を高精度に検出できた。
【0097】
次に上記で示した図3、及び、図4以外に適用が可能な露光量モニタマークの適用例について示す。
【0098】
露光量モニタマークは、上記図3、図4の場合にだけに限られたものではなく、それ以外にも、従来例に示したExposure Monitor Structure(Alexander Staikov, SPIE vol. 1261 p. 315-324)で提示されているタイプを用いてもよい。この提案の特徴は、使用する投影露光装置において解像しないピッチのパターンを用いて、パターンの透過部と遮光部の寸法比(デューティー比)を連続的に変えたパターンを配置することで、ウェハ上でフォーカスの状態に依存しない照射量の傾斜分布を持ったパターンを形成する点である。
【0099】
図20には、上記タイプの露光量モニタマークの一例を示した。図20において、2001は遮光部を2002は透過部を示している。モニタパターンはパターンの中央から横方向に広がるにつれて、ピッチは固定で透過部の寸法が増加するようにしている。Pは使用する露光条件において解像しないピッチである。
【0100】
本発明者は、使用する露光条件が、露光波長λ=248nm,NA=0.6,σ=0.3であることを考慮して、モニタマークの周期をマスクパターンにおける回折光(1次以上の回折光)は投影レンズの瞳に入らず、直進光(0次回折光)のみが瞳に入る条件(3)式を満たすよう、ウェハ換算寸法で0.3μmを用いた。
【0101】
図21には図20に示した露光量モニタマークを転写した際に得られるウェハ面上でのA−A’断面における像強度分布を示した。ウェハ面上には、モニタマークで回折された0次回折光のみが照射されるため、像強度分布は透過部の面積の2乗に比例した分布となる。このマスクを用いて、露光装置の露光量設定値を変化させて、露光を行いパターンを光学式の線幅測長装置で測定することにより、実効的な露光量を得るための校正曲線を得ることができる。そして、この校正曲線を用いることによって、上記と同様な露光量の制御方法が適用できる。
【0102】
さらに、もう1つ別のタイプとして、合わせずれ検査装置の合わせずれ測長機能を用いた簡便で高速かつ高精度に露光量をモニタできる露光量モニタマークの適用例について、以下に詳細に説明する。
【0103】
本発明者は、従来の合わせ位置ずれ検査装置において用いているマークの一部を、露光量の変動量をパターンの位置ずれとして検出できるようなマークに変更した。そしてこのマークを、使用する露光波長λ,開口数NA,倍率M,コヒーレトファクターσ、ピッチP(ウェハ上換算寸法)とした場合、上記(3)式の条件を満足すればウェハ上でフォーカスの状態に依存しない照射量の傾斜分布を持ったパターンを形成できることに着目した。そして、露光量の変動を露光後のモニタマークの外側パターンと内側パターンの相対位置ずれ量として合わせずれ検査装置でモニタすることを考案した。
【0104】
図22には、露光量モニタマークを示した。図22に示す露光量検出パターン1500には、一対の相対位置検出用パターン1504(1504a,b)と、これらの相対位置検出用パターンに挟まれた露光量モニタパターン1501とがx軸方向(一方向)に配列形成されている。また、露光量モニタパターン1501をx軸に対して直交するy軸に対して挟むように、一対のy軸方向位置ズレ量検出用パターン1505(1505a,b)が形成されている。
【0105】
露光量モニタパターン1501は、開口パターン1502と、このパターンに対してx軸方向に接続し、透過する露光光の照射強度分布がx軸方向に単調に変化する露光量モニタ部1503とから形成されている。
【0106】
図23には、露光量モニタマークに配置した露光量モニタ部1503の概略図を示した。図23に示した露光量モニタ部1503は、使用する露光装置(露光波長248nm、NA=0.6、σ=0.3)に合わせて、ピッチP(ウェハ上)を、解像限界以下の0.3μmとし、透過部と遮光部のデューティー比を透過部が0.625nmづつ増加したパターンをならべて配置し、ウェハ面上でフォーカスに依存しない像強度が0から1までの連続的な分布を実現した。
【0107】
図24に、露光量検出パターン1500のA−A’部に対応するレジスト上での光強度分布を示す。図24において、1700はレジストにエッジが形成されるエッジ光強度を示している。また、図24において、1702は開口パターン1502を透過した露光光とエッジ光強度1700との交点を示し、1703は露光量モニタ部1503を透過した露光光強度とエッジ光強度1700との交点を示し、1504a,1502,1503,1504bは、マスクに形成されたパターン1504a,1502,1503,1504bに対応する位置を示している。
【0108】
なお、図25において、1701は露光量モニタパターンに対応して形成された露光量モニタマーク、1702,1703は開口パターン1502及び露光量モニタ部1503に対応して形成されたエッジ形成位置、1704a,1704bは相対位置検出用パターン1504に対応して形成された相対位置検出用マークである。
【0109】
露光量値が変動した場合、エッジ光強度1700の変動として現れ、露光量モニタ部1503によるエッジ形成位置1703が変動するため、それに対応する露光量モニタマークのエッジ1803位置がシフトする。
【0110】
その結果、適正露光量値の変動は、合わせずれ検査装置により、x軸方向の露光量モニタマーク1801の中心位置M’と相対位置検出用マーク1804a,bの中心位置Mの相対位置ずれ量Δとして検出できる。
【0111】
上記露光量モニタマークを用いて実効的な露光量をモニタするためには、あらかじめ、適正露光量からの変動に対する相対位置ずれ量を校正曲線として求めておけばよい。図26には、図22に示した露光量モニタマークを露光した結果得られた校正曲線を示した。この校正曲線を用いることによって、上記と同様な手法により露光装置の露光量設定値を決定することができることから同様の効果を得ることができる。
【0112】
尚、このタイプの露光量モニタマークは、図22に示した場合に限られたものではなく、合わせ位置ずれ検査マークの少なくとも一部がウェハ面上において照射量分布が連続的に変化するようなパターンに変更された露光量モニタ部を配置した露光量モニタマークを用いており、合わせ位置ずれ量を求め、その値を用いて設定露光量値にフィードバックをかける構成であればよい。検出感度を向上するために露光量モニタ部を図27や図28に示すように2つ、または、4つにすることも効果的である。
【0113】
種々の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークを用いた適用例を示してきたが、露光後の上記パターンの測長手段は光学顕微鏡や光学式の線幅測長装置、合わせずれ検査装置等だけに限定されるものではなく、SEMやAFMなど、また、光学式の線幅測長の手段においても、位相差法や微分干渉法、多波長の光源で計測する方法など、種々適用可能である。また、露光装置自体に内蔵された合わせ位置ずれ検査機能や線幅測長機能等を用いることも可能である。
【0114】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態においては、現像後にモニタした実効的な露光量、及び、フォーカスを露光装置に対してフィードバックを行った。これに対して、第2の実施形態では、実効的な露光量をモニタした結果を露光後の加熱処理工程(露光後加熱処理時間(PEB時間)、または、露光後加熱処理温度(PEB温度))へフィードバックした例について説明する。尚、フォーカスに関しては、上記第1の実施形態と同様に露光装置のフォーカス設定値に対してフィードバックを行った。
【0115】
図29は、ロット投入前に先行で条件出しを行う際に本手法を適用した基本概念図を示した。
【0116】
本実施形態では、本ロットの投入に先立ち、先行ウェハに対して、レジストの塗布(ステップS1)、露光前の加熱(ステップS2)、冷却(ステップS3)、露光(ステップS4)、露光後の加熱(ステップS5)、冷却(ステップS6)、現像(ステップS7)を行い、ウェハ面上での実効的な露光量とフォーカス値をモニタするための先行露光を行い、双方のモニタマークを露光したパターンを評価し、露光プロセスの変動による適正露光量の変動とフォーカスのずれ量を求めた(ステップS8)。そして、求められた露光量から、PEB時間又はPEB温度に対してフィードバックをかけると共に、フォーカス設定値に対してフィードバックをかけた(ステップS9)。 実効的な露光量、及びフォーカスをモニタする具体的な手法についても上記第1の実施形態と同様であるのでここでは省略した。
【0117】
本発明者は、あらかじめ、上記第1の実施形態で示した露光量モニタマーク(図3、及び、図4)より得られた実効的な露光量に対して、最適なPEB時間、及び、PEB温度を求めておいた。図30には、実効的な露光量(図6の露光量モニタマークのレジストが抜けるマスクスペース幅)に対する最適PEB時間の関係を示した。
【0118】
次に、先行ウェハの露光からPEB時間、及び、露光装置のフォーカス設定値を求める手順について以下に示す。尚、所望とするフォーカス祐度、及び、露光量祐度の双方を満足する最適な露光量値は10.023mJ/cm2 であり、その時の実効的な露光量としては、露光量モニタマークのパターンのレジストが抜けるスペース寸法で換算して225nmであった。
【0119】
(露光手順1)
先行のウェハは、上記最適な露光条件を鑑み、露光量設定値10.023mJ/cm2 ,フォーカスオフセット0μmにおいてウェハ全面に露光を行った。
【0120】
(露光手順2)
少なくとも1点以上のショットにおける露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークをそれぞれのマークの仕様に応じて計測した。
【0121】
具体的には、ウェハ面内5点の露光量モニタマーク(図3、及び、図4)、及び、フォーカスモニタマーク(図9)を計測した。露光量モニタマークの計測には、光学顕微鏡を用いた。また、フォーカスモニタマークの計測には、フォーカスの校正曲線を得るために使用したものと同じ光学式の線幅測長装置を用いた。
【0122】
(露光手順3)
校正曲線(本実施形態では図6、図11)に従って、実効的な露光量とフォーカスのずれ量を求め、5点の平均値を求めたところ、露光量モニタマークより得られた実効的な露光量はモニタマークのスペース間隔で220nm、フォーカスのずれ量は0.1μmであった。
【0123】
(露光手順4)
本ロットにおいては、測定した実効的な露光量、及び、フォーカスのずれ量の平均値を考慮し露光を行った。
【0124】
具体的には、以下のとおりである。
【0125】
マージンが一番得られる露光量は、露光量モニタマークのスペース間隔が225nmの場合であり、実効的な露光量の増加が見られた。そこで、あらかじめ求めておいた実効的な露光量と最適PEB時間の関係(図30)に従って、PEB時間を90秒から77秒に減らした。また、露光装置のフォーカス設定に0.1μmのオフセットをかけて露光を行った。
【0126】
本手法を用いることにより、ロット間のレジスト、及び、反射防止膜の膜厚変動やベーカーの温度変動等による要因で発生する適正露光量値の変動とフォーカスのずれを露光後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークの計測により、それぞれ別々に分離してモニタすることによって、高精度の補正が可能となり、常に最大の露光マージンが得られる状態で本ロットの露光がなされ、歩留まりの低下を抑えることができた。
【0127】
尚、本実施形態では、実効的な露光量の変動をPEB時間にフィードバックをかける形態について示したが、PEB温度に対してフィードバックをかけてもよい。この場合は、図31の実効的な露光量と最適PEB温度の関係をあらかじめ求めておき、これを用いて、PEB温度を100℃から98.6℃に変更することで同様の効果が得られる。
【0128】
また、上記モニタマークのパターンの測長手段は光学顕微鏡や光学式の線幅測長装置、合わせずれ検査装置等だけに限定されるものではなく、SEMやAFMなど、また、光学式の線幅測長の手段においても、位相差法や微分干渉法、多波長の光源で計測する方法など、種々適用可能である。また、露光装置自体に内蔵された合わせ位置ずれ検査機能や線幅測長機能等を用いることも可能である。
【0129】
更に、本実施形態に示した露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマーク以外にも、上記第1の実施形態で記載したマークについても同様に適用できる。
【0130】
[第3の実施形態]
上記第2の実施形態においては、現像後にモニタした実効的な露光量、及び、フォーカスを露光装置、及び、PEB温度、PEB時間に対してフィードバックを行った。これに対して、第3の実施形態では、実効的な露光量をモニタした結果を現像時間へフィードバックした例について説明する。尚、フォーカスに関しては、上記第1の実施形態と同様に露光装置のフォーカス設定値に対してフィードバックを行った。
【0131】
図32は、ロット投入前に先行で条件出しを行う際に本手法を適用した基本概念図を示した。
【0132】
本実施形態では、本ロットの投入に先立ち、先行ウェハに対して、レジストの塗布(ステップS1)、露光前の加熱(ステップS2)、冷却(ステップS3)、露光(ステップS4)、露光後の加熱(ステップS5)、冷却(ステップS6)、現像(ステップS7)を行い、ウェハ面上での実効的な露光量とフォーカス値をモニタするための先行露光を行い、双方のモニタマークを露光したパターンを評価し、露光プロセスの変動による適正露光量の変動とフォーカスのずれ量を求めた(ステップS8)。そして、求められた露光量から現像時間に対してフィードバックをかけると共に、フォーカス設定値に対してフィードバックをかけた(ステップS9)。
【0133】
実効的な露光量、及び、フォーカスをモニタする具体的な手法についても上記第1の実施形態と同様であるのでここでは省略した。
【0134】
発明者は、あらかじめ、上記第1の実施形態で示した露光量モニタマーク(図3、及び、図4)より得られた実効的な露光量に対して、最適な現像時間を求めておいた。図33には、実効的な露光量(図6の露光量モニタマークのレジストが抜けるマスクスペース幅)に対する最適現像時間の関係を示した。
【0135】
次に、先行ウェハの露光から現像時間、及び、露光装置のフォーカス設定値を求める手順について以下に示す。尚、所望とするフォーカス祐度、及び、露光量祐度の双方を満足する最適な露光量値は10.023mJ/cm2 であり、その時の実効的な露光量としては、露光量モニタマークのパターンのレジストが抜けるスペース寸法で換算して225nmであった。
【0136】
(露光手順1)
先行のウェハは、上記最適な露光条件を鑑み、露光量設定値10.023mJ/cm2 ,フォーカスオフセット0μmにおいてウェハ全面に露光を行った。
【0137】
(露光手順2)
少なくとも1点以上のショットにおける露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークをそれぞれのマークの仕様に応じて計測した。
【0138】
具体的には、ウェハ面内5点の露光量モニタマーク(図3、及び、図4)、及び、フォーカスモニタマーク(図9)を計測した。露光量モニタマークの計測には、光学顕微鏡を用いた。また、フォーカスモニタマークの計測には、フォーカスの校正曲線を得るために使用したものと同じ光学式の線幅測長装置を用いた。
【0139】
(露光手順3)
校正曲線(本実施形態では図6、図11)に従って、実効的な露光量とフォーカスのずれ量を求め、5点の平均値を求めたところ、露光量モニタマークより得られた実効的な露光量はモニタマークのスペース間隔で223.125nm、フォーカスのずれ量は0.1μmであった。
【0140】
(露光手順4)
本ロットにおいては、測定した実効的な露光量、及び、フォーカスのずれ量の平均値を考慮し露光を行った。
【0141】
具体的には、以下のとおりである。
【0142】
マージンが一番得られる露光量は、露光量モニタパターンのスペース間隔が225nmの場合であり、実効的な露光量の増加が見られた。そこで、あらかじめ求めておいた実効的な露光量と最適現像時間の関係(図33)に従って、現像時間を60秒から40秒に減らした。また、露光装置のフォーカス設定に0.1μmのオフセットをかけて露光を行った。
【0143】
本手法を用いることにより、ロット間のレジスト、及び、反射防止膜の膜厚変動やベーカーの温度変動等による要因で発生する適正露光量値の変動とフォーカスのずれを露光後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークの計測により、それぞれ別々に分離してモニタすることによって、高精度の補正が可能となり、常に最大の露光マージンが得られる状態で本ロットの露光がなされ、歩留まりの低下を抑えることができた。
【0144】
また、上記モニタマークのパターンの測長手段は光学顕微鏡や光学式の線幅測長装置、合わせずれ検査装置等だけに限定されるものではなく、SEMやAFMなど、また、光学式の線幅測長の手段においても、位相差法や微分干渉法、多波長の光源で計測する方法など、種々適用可能である。また、露光装置自体に内蔵された合わせ位置ずれ検査機能や線幅測長機能等を用いることも可能である。
【0145】
更に、本実施形態に示した露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマーク以外にも、上記第1の実施形態で記載したマークについても同様に適用できる。
【0146】
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、図34に示したように、PEB後の冷却時、もしくは、冷却後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークをモニタし、各種の露光パラメータにフィードバックした例について示す。
【0147】
本実施形態では、本ロットの投入に先立ち、先行ウェハに対して、レジストの塗布(ステップS1)、露光前の加熱(ステップS2)、冷却(ステップS3)、露光(ステップS4)、露光後の加熱(ステップS5)、クーリングユニット内で室温まで冷却(ステップS6)、図3、図4、及び、図9のそれぞれ露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークを用いて計測した(ステップS7)。そして、求められた露光量及びフォーカス位置から露光時間及びフォーカス設定値に対してフィードバックをかけた(ステップS9)。
【0148】
フォーカスのモニタ方法については、上記第1の実施形態において、現像後のパターンをモニタしたのに対して、同様の手順を潜像パターンについて実施すればよいのでここでは省略し、実効的な露光量のモニタ方法について以下に詳細に説明する。
【0149】
露光量のモニタはPEB冷却処理後に未露光領域と露光領域のレジスト膜厚変化量(以下ΔTrと称す)を測定することで行った。露光量モニタ領域は、露光時に投影基板上に照射された露光量Eとしたとき、図4に示した露光量モニタマークを透過後の光量が(0.3)×Eとなるようなスペース間隔の場所を使用した。
【0150】
ここでは、実効的な露光量は、PEB冷却時に観察される露光量モニタ領域のレジスト膜厚の減少量ΔTrを用いてモニタした。まず始めに、上記露光量モニタ領域において、露光装置の露光量設定値を変化させ露光を行い、PEB冷却後のレジスト膜厚の減少量ΔTrを光学式の膜厚計により測定した。図35には、PEB冷却後のレジスト膜厚の減少量ΔTrと露光量との関係を示した。露光量モニタマークを透過した露光光はデフォーカスに依存しないフラット露光であるため、この露光光により形成されるPEB冷却後のレジスト膜厚の減少量ΔTrは実効的な露光量を反映したものとなっている。そこで、図35を実効的な露光量をモニタするための校正曲線として用いた。
【0151】
次に、先行ウェハの露光から露光装置の露光量、及び、フォーカス設定値を求める手順について以下に示す。尚、所望とするフォーカス祐度、及び、露光量祐度の双方を満足する最適な露光量値は10.023mJ/cm2 であり、その時の実効的な露光量としては、PEB冷却後のレジスト膜厚の減少量ΔTrが132Åであった。
【0152】
(露光手順1)
先行のウェハは、上記最適な露光条件を鑑み、露光量設定値10.023mJ/cm2 ,フォーカスオフセット0μmにおいてウェハ全面に露光を行った。
【0153】
(露光手順2)
少なくとも1点以上のショットにおける露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークをそれぞれのマークの仕様に応じて計測した。
【0154】
具体的には、ウェハ面内5点の露光量モニタマーク(図3、及び、図4)、及び、フォーカスモニタマーク(図9)を計測した。露光量モニタマークの計測には、光学式の膜厚計を用いた。また、フォーカスモニタマークの計測には、フォーカスの校正曲線を得るために使用したものと同じ光学式測長装置を用いた。
【0155】
(露光手順3)
校正曲線(本実施形態では図35)に従って、実効的な露光量とフォーカスのずれ量を求めた。
【0156】
今回は、5点の平均値を求めたところ、露光量モニタマークより得られた実効的な露光量はレジスト膜厚の減少量ΔTrが117.6Åで、フォーカスのずれ量は0.1μmであった。
【0157】
(露光手順4)
本ロットにおいては、測定した実効的な露光量、及び、フォーカスのずれ量の平均値を考慮し露光を行った。
【0158】
具体的には、以下のとおりである。
【0159】
マージンが一番得られる露光量は、レジスト膜厚の減少量ΔTrが132Åの場合であり、実効的な露光量の低下が見られた。そこで、あらかじめ求めておいた実効的な露光量と設定露光量の関係(図35)から判断すると、10.023mJ/cm2 で露光したつもりでも、実際は露光量が9.44mJ/cm2 (5.6%)露光量が低下していることがわかった。そこで、その低下分に相当する露光量を露光装置の露光量設定値にフィードバックをかけた。また、露光装置のフォーカス設定に0.1μmのオフセットをかけて露光を行った。
【0160】
本手法を用いることにより、ロット間のレジスト、及び、反射防止膜の膜厚変動やベーカーの温度変動等による要因で発生する適正露光量値の変動とフォーカスのずれを露光後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークの計測により、それぞれ別々に分離してモニタすることによって、高精度の補正が可能となり、常に最大の露光マージンが得られる状態で本ロットの露光がなされ、歩留まりの低下を抑えることができた。
【0161】
ここでは、適正露光量値の変動を露光装置の露光量設定値へフィードバックをかけた例を示したが、PEB時間やPEB温度、又は現像時間にフィードバックしても同様な効果が得られる。この場合は、図30、図31や図33で示したグラフにおける実効的な露光量をレジスト膜厚の減少量ΔTrとした校正曲線をあらかじめ求めておき、これを用いてフィードバックすればよい。
【0162】
さらに、使用するレジスト材料によってはPEB処理をしない状態でも露光後のレジスト膜厚変化(屈折率や透過率変化も含む)が観測できる場合がある。この場合についても上記と同様の手順により露光後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークのパターンより、実効的な露光量の変動、及び、フォーカスのずれ量をモニタすることができる。この場合も上記手法と同様な手順により、露光量、及び、フォーカスを制御することによって、常に最大の露光マージンが得られる状態で本ロットの露光がなされ、歩留まりの低下を抑えることができる。
【0163】
また、現像装置に露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークの転写パターンを観察できる機能を設けておき、露光量モニタマーク部のあらかじめ決めておいたスペース間隔のマークを現像中に観察し、現像開始からマークが解けきるまでの時間により、実効的な露光量を校正しておくことで、実効的な露光量、及び、フォーカスのずれをモニタし、各種の露光条件をフィードバックすることも可能である。
【0164】
また、上記モニタマークのパターンの測長手段は光学顕微鏡や光学式の線幅測長装置、合わせずれ検査装置等だけに限定されるものではなく、SEMやAFMなど、また、光学式の線幅測長の手段においても、位相差法や微分干渉法、多波長の光源で計測する方法など、種々適用可能である。また、露光装置自体に内蔵された合わせ位置ずれ検査機能や線幅測長機能等を用いることも可能である。
【0165】
更に、本実施形態に示した露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマーク以外にも、上記第1の実施形態で記載したマークについても同様に適用できる。
【0166】
[第5の実施形態]
第5の実施形態においては、連続的にロット処理が行われている際に本手法を適用した例について示す。
【0167】
ロットが連続処理されている際にロット内のウェハを1枚以上の実効的な露光量、及び、フォーカスをモニタし、ずれが生じた際に次ロットの露光パラメータにフィードをかけた。
【0168】
露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークをデバイスパターンの配置されていないマスク領域に配置した。
【0169】
まず始めに、あらかじめ、使用するレジストプロセス条件において、フォーカスの校正曲線、及び、実効的な露光量に関する校正曲線を求めた。その結果、上記第1の実施形態で示した校正曲線(図6、及び、図11)が得られた。本露光プロセスでは、これらの校正曲線の特徴を有する露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークを用いて実効的な露光量、及び、フォーカスのずれ量を求め、露光パラメータを制御した。
【0170】
図36には、露光量、及び、フォーカスの制御手順を示した。先ず、適正露光量設定値をDo、適正フォーカス設定値Foを設定し(ステップS1)、ロットを流し始め、各ロットともPEB(ステップS2)、現像(ステップS3)を行う。
【0171】
現像が終了したウェハを1枚以上抽出し、ウェハ面内に配置された露光量モニタマーク、及びフォーカスモニタマークを1ショット以上測定し、実効的な適正露光量値の変動量εi、及びフォーカスのずれ量Δfiを校正曲線から求めた(iはショットナンバー)。これにより、測定したショットの適正露光量値の変動量εiからウェハ面内の適正露光量値の変動量としてε=Σεi/n、また、フォーカスのずれ量としてΔf=ΣΔfi/nの双方を求め、許容値より小さい値か判定する(ステップS5)。
【0172】
適正露光量値の変動量ε及びフォーカスのズレ量Δfが、あらかじめ定められた許容値ε0、Δf0以内であれば、そのままロットを流す。適正露光量値の変動量ε或いはフォーカスのズレ量Δfが、許容値ε0、Δf0を外れた場合は、変動量ε、Δfだけ露光装置の露光量、及び、フォーカス設定値を設定し直し、以降の次ロットにフィードバックをかける(ステップS5)。
【0173】
本手法を用いることにより、ロット間のレジスト、及び、反射防止膜の膜厚変動やベーカーの温度変動等による要因で発生する適正露光量値の変動とフォーカスのずれを露光後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークの計測により、それぞれ別々に分離してモニタすることによって、高精度の補正が可能となり、常に最大の露光マージンが得られる状態で本ロットの露光がなされ、歩留まりの低下を抑えることができた。
【0174】
ここでは、適正露光量値の変動を露光装置の設定露光量にフィードバックをかけた例を示したが、PEB時間やPEB温度、及び、現像時間にフィードバックしても同様な効果が得られる。この場合は、図30、図31や図33で示した校正曲線を用いてフィードバックすればよい。また、本実施形態では、現像後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークのパターンから実効的な露光量とフォーカスのずれ量をモニタしたが、上記第4の実施形態に示したように露光後のパターンやPEB冷却後のパターン、または、現像中のパターンを計測することにより求めてもよい。
【0175】
尚、上記制御はロット単位を想定して、露光パラメータにフィードする場合を示したが、ウェハ単位での補正に置換えることによって同様に適用可能である。
【0176】
さらに、適正露光量値の変動量の測定を高速化して、例えば、露光後にモニタし、モニタしたウェハ自体に対しても、その先のPEB工程においてPEB時間において上記変動分を補正することも可能である。
【0177】
また、上記モニタマークのパターンの測長手段は光学顕微鏡や光学式の線幅測長装置、合わせずれ検査装置等だけに限定されるものではなく、SEMやAFMなど、また、光学式の線幅測長の手段においても、位相差法や微分干渉法、多波長の光源で計測する方法など、種々適用可能である。また、露光装置自体に内蔵された合わせ位置ずれ検査機能や線幅測長機能等を用いることも可能である。
【0178】
更に、本実施形態に示した露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマーク以外にも、上記第1の実施形態で記載したマークについても同様に適用できる。
【0179】
[第6の実施形態]
第6の実施形態においては、連続的にロット処理が行われている際に本手法を適用した例について示す。
【0180】
ロットが連続処理されている際にnロットまで前に処理した各ロット内のウェハを1枚以上の実効的な露光量、及び、フォーカスをモニタし、各ロットで生じたずれ量に応じて露光パラメータにフィードをかけた。
【0181】
露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークをデバイスパターンの配置されていないマスク領域に配置した。まず始めに、あらかじめ、使用するレジストプロセス条件において、フォーカスの校正曲線、及び、実効的な露光量に関する校正曲線(図6、及び、図11)を求めた。本露光プロセスでは、これらの校正曲線の特徴を有する露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークを用いて実効的な露光量、及び、フォーカスのずれ量を求め、露光パラメータを制御した。
【0182】
図37には、露光量、及び、フォーカスの制御手順を示した。先ず、適正露光量設定値をDo、適正フォーカス設定値Foを設定し(ステップS1)、ロットを流し始め、各ロットともPEB(ステップS2)、現像(ステップS3)を行う。
【0183】
現像が終了したウェハを1枚ないし、数枚抽出して、露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークを多点測定し、平均化処理等を行い、例えばn−1番目のロットにおける実効的な適正露光量値の変動量εn-1、及び、フォーカスのずれ量Δfn-1を校正曲線から求める。例えば、今回は、過去のロットの履歴データを累積平均としてフィードバックする例として、周知の技術(特許番号第2662377号)を適用し、n番のロットに対する補正を、過去のn−1番めまでのロットの適正露光量値の変動量、及び、フォーカスのずれ量に対して、
【0184】
【数2】
Figure 0003949853
【0185】
の補正を露光装置の露光量、及び、フォーカス値に対して施し、以降の次ロットにフィードバックをかけた。
【0186】
本手法を用いることにより、ロット間のレジスト、及び、反射防止膜の膜厚変動やベーカーの温度変動等による要因で発生する適正露光量値の変動とフォーカスのずれを露光後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークの計測により、それぞれ別々に分離してモニタすることによって、高精度の補正が可能となり、常に最大の露光マージンが得られる状態で本ロットの露光がなされ、歩留まりの低下を抑えることができた。
【0187】
また、上記補正方法は(4)、(5)の場合だけに限らたものではなく、製品の種類やその他さまざまな状況に応じて種々変形が可能である。また、上記(4)、(5)の補正方法では、最初のロットから直前までのロットのずれ量が均等に平均処理されているが、必ずしも、最初のロットから考慮することも均等に平均処理する必要もなく、例えば、直前(1つ前)のロットのずれ量と、2つ前、3つ前までのずれ量に対して、例えば、直前が0.5、2つ前が0.3、3つ前が0.2のように重みをかけて平均することも効果的である。
【0188】
ここでは、適正露光量値の変動を露光装置の設定露光量にフィードバックをかけた例を示したが、PEB時間やPEB温度、及び、現像時間にフィードバックしても同様な効果が得られる。この場合は、図30、図31や図33で示した校正曲線を用いてフィードバックすればよい。また、本実施形態では、現像後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークのパターンから実効的な露光量とフォーカスのずれ量をモニタしたが、上記第4の実施形態に示したように露光後のパターンやPEB冷却後のパターン、または、現像中のパターンを計測することにより求めてもよい。
【0189】
尚、上記制御はロット単位を想定して、露光パラメータにフィードする場合を示したが、ウェハ単位での補正に置換えることによって同様に適用可能である。
【0190】
さらに、適正露光量値の変動量の測定を高速化して、例えば、露光後にモニタし、モニタしたウェハ自体に対しても、その先のPEB工程においてPEB時間において上記変動分を補正することも可能である。
【0191】
また、上記モニタマークのパターンの測長手段は光学顕微鏡や光学式の線幅測長装置、合わせずれ検査装置等だけに限定されるものではなく、SEMやAFMなど、また、光学式の線幅測長の手段においても、位相差法や微分干渉法、多波長の光源で計測する方法など、種々適用可能である。また、露光装置自体に内蔵された合わせ位置ずれ検査機能や線幅測長機能等を用いることも可能である。
【0192】
更に、本実施形態に示した露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマーク以外にも、上記第1の実施形態で記載したマークについても同様に適用できる。
【0193】
[第7の実施形態]
第7の実施形態として、ウェハ面内のショット毎の実効的な露光量、及び、フォーカスをモニタし、以降のウェハにおける同一ショット位置の露光における露光パラメータを制御した例について示す。
【0194】
ここでは、実効的な露光量をモニタするために、合わせ位置ずれ検査装置により高速かつ高精度な検出が可能な上記第1の実施形態で示した図22の露光量モニタマークを用いて露光量の制御を行った。
【0195】
図22の露光量モニタマークをデバイスパターンの配置されていないマスク領域に配置した。まず始めに、使用するレジストプロセス条件において、最もマージンが得られている露光量設定値から露光量を変化させて露光を行い、適正露光量変動に対する相対位置ずれ量との関係(校正曲線図26)を作成した。また、フォーカスモニタマークは上記第1の実施形態で示した図9を使用し、その結果得られた校正曲線(図11)を用いて制御を行った。
【0196】
図38には、露光量、及び、フォーカスの制御手順を示した。まず始めに、初期露光量設定値Do、及び、初期フォーカス設定値Foにおいて、全ショット同一条件で露光を行う(ステップS1)。
【0197】
次に、PEB、現像が終了したウェハを合わせ位置ずれ検査装置により、各ショット毎に配置されている露光量モニタマークのx軸方向の相対位置ずれ量Ziを測長する。また、フォーカスモニタマークを露光したパターンのパターン長Wを光学式の測長装置において測長した。
【0198】
次に、相対位置ずれ量Zi、及び、fiより、校正曲線、図26、及び、図11を用いて適正露光量値の変動量εiとフォーカスのずれ量Fiを求めた。
【0199】
そこで、これらの結果をもとに、以降のウェハの各ショット毎に、適正露光量値の変動量、及び、フォーカスのずれ量をフィードバックして露光を行った。
【0200】
今回は、各ショットのフォーカス設定値に対してフィードバックを行ったが、ウェハ面内のフォーカスのずれ量の傾向をモニタして、露光装置のレベリング調整値に対してフィードバックを行うことも可能である。
【0201】
このような手順の露光を実現するため、発明者は実効的な露光量の変動、及び、フォーカスのずれをモニタするモニタ手段と、そのモニタ結果から露光量の変動量、及び、フォーカスのずれ量を校正曲線より計算する演算手段と、露光装置に対して、露光量設定値、及び、フォーカス設定値を上記演算手段より求めた各ショット毎の所望のオフセット量を露光装置へ入力し露光を可能にするためのデータ入力手段を準備した。
【0202】
本手法を用いることにより、ウェハ面内のレジスト、及び、反射防止膜の膜厚むらベーカーの温度むら等による要因で発生する適正露光量値の変動とフォーカスのずれを露光後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークの計測により、それぞれ別々に分離してモニタすることによって、高精度の補正が可能となり、ウェハ面内で均一に常に最大の露光マージンが得られる状態での露光がなされ、歩留まりの低下を抑えることができた。
【0203】
ここでは、適正露光量値の変動を露光装置の設定露光量にフィードバックをかけた例を示したが、PEB時間やPEB温度、及び、現像時間にフィードバックしても同様な効果が得られる。この場合は、図30、図31や図33で示した校正曲線を用いてフィードバックすればよい。
【0204】
また、本実施形態では、現像後の露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマークのパターンから実効的な露光量とフォーカスのずれ量をモニタしたが、上記第4の実施形態に示したように露光後のパターンやPEB冷却後のパターン、または、現像中のパターンを計測することにより求めてもよい。さらに、適正露光量値の変動量の測定を高速化し、例えば、露光後にモニタし、モニタしたウェハ自体に対して、その先のPEB工程においてPEB時間において上記変動分を補正する等も可能である。
【0205】
また、上記モニタマークのパターンの測長手段は光学顕微鏡や光学式の線幅測長装置、合わせずれ検査装置等だけに限定されるものではなく、SEMやAFMなど、また、光学式の線幅測長の手段においても、位相差法や微分干渉法、多波長の光源で計測する方法など、種々適用可能である。また、露光装置自体に内蔵された合わせ位置ずれ検査機能や線幅測長機能等を用いることも可能である。
【0206】
更に、本実施形態に示した露光量モニタマーク、及び、フォーカスモニタマーク以外にも、上記第1の実施形態で記載したマークについても同様に適用できる。
【0207】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することが可能である。
【0208】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、フォーカスに影響されない実効的露光量とフォーカスのずれ量の双方をそれぞれ別々に分離してモニタすることによって、高精度の補正が可能となり、これらの測定結果を基に、露光条件を設定することによって、ロット間、あるいは、ウェハ間、もしくは、ウェハ面内で均一に常に最大の露光マージンが得られる状態での露光が可能となり、プロセスの変動等により生じるマージンの減少や歩留まりの低下を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わるロット投入前に先行で条件出しを行う際に本手法を適用した基本概念を示すフローチャート。
【図2】第1の実施形態に係わるマスクの概略構成を示す平面図。
【図3】第1の実施形態に係わる露光量モニタマークの平面図と断面図。
【図4】第1の実施形態に係わる露光量モニタマークのレイアウトを示した図。
【図5】露光されたウェハ上のパターンを観察した結果を示す図。
【図6】第1の実施形態に係わる露光量モニタマークにおけるレジストが抜けきった位置に対応するマスクスペース幅(ウェハ換算寸法)と露光装置の露光量設定値(抜け露光量)の関係を示した図。
【図7】第1に実施形態に係わるフォーカスモニタマークを示す平面図。
【図8】第1の実施形態に係わる露光量モニタマークにより校正された実効的な露光量におけるフォーカスモニタマークのパターン長Wのフォーカス依存性を示した図。
【図9】第1の実施形態に係わるフォーカスのずれ方向も判断できるタイプのフォーカスモニタマークを示した図。
【図10】第1に係わる実施形態にて図10のフォーカスモニタマークを露光した結果得られた実効的な露光量に対する2方向のフォーカスモニタマークLv、及び、Lhの露光後におけるパターン長Wv、及び、Wh依存性を示した図。
【図11】図10より得られた実効的な露光量が変化した際のパターン長WvとWhとの差とフォーカスのずれ量との関係を示した図。
【図12】第1の実施形態に係わるフォーカスモニタマークを示す図。
【図13】第1の実施形態に係わるフォーカスモニタマークを示す図。
【図14】図13に示すマークを転写した際に得られた寸法差(L−L’)とデフォーカスの関係(校正曲線)を示す図。
【図15】図14に示す校正曲線のドーズ量依存性を示す図。
【図16】図13に示すマークの波頭名部分と透過部分との位相差とフォーカスの検出感度の関係を示す図。
【図17】図13に示すフォーカスモニタマークの変形例を示す図。
【図18】図17に示すマークを転写した際に得られた寸法差(L−L’)とデフォーカスの関係(校正曲線)を示す図。
【図19】図18に示す校正曲線のドーズ量依存性を示す図。
【図20】第1の実施形態に係わる露光量モニタマークを示す平面図。
【図21】図20に示した露光量モニタマークを転写した際に得られるウェハ面上でのA−A’部の断面における像強度分布を示す図。
【図22】第1の実施形態に係わる露光量モニタマークを示す平面図。
【図23】図22の露光量モニタマークに配置した露光量モニタ部の概略を示す平面図。
【図24】図22のに示す露光量モニタマークのA−A’部の断面での像強度分布を示す図。
【図25】図22に示す露光量モニタマークのA−A’部の断面でのレジスト断面形状を示す図。
【図26】図22の露光量モニタマークを露光した結果得られた校正曲線を示す図。
【図27】第1の実施形態に係わる露光量モニタマークを示す平面図。
【図28】第1の実施形態に係わる露光量モニタマークを示す平面図。
【図29】第2の実施形態に係わるロット投入前に先行で条件出しを行う際に本手法を適用した基本概念を示すフローチャート。
【図30】第2の実施形態に係わる実効的な露光量に対する最適PEB時間の関係を示す図。
【図31】第2の実施形態に係わる実効的な露光量に対する最適PEB温度の関係を示す図。
【図32】第3の実施形態に係わるロット投入前に先行で条件出しを行う際に本手法を適用した基本概念を示すフローチャート。
【図33】第3の実施形態に係わる実効的な露光量に対する最適現像時間の関係を示す図。
【図34】第4の実施形態に係わるロット投入前に先行で条件出しを行う際に本手法を適用した基本概念を示すフローチャート。
【図35】第4の実施形態に係わるPEB冷却後のレジスト膜厚の減少量ΔTrと露光量との関係を示す図。
【図36】第5の実施形態に係わる露光量、及び、フォーカスの制御手順を示すフローチャート。
【図37】第6の実施形態に係わる露光量、及び、フォーカスの制御手順を示すフローチャート。
【図38】第7の実施形態に係わる露光量、及び、フォーカスの制御手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
200…マスク
201…デバイスパターン
202…ダイシング領域
203…露光量モニタマーク
204…フォーカスモニタマーク
301…Cr
302…スペース

Claims (6)

  1. 露光装置によりマスク上の回路パターンをウェハに形成されたレジストに転写する際の露光量及びフォーカスの設定を行う露光装置の制御方法において、
    前記マスクには、ウェハ上での実効的な露光量とフォーカスをそれぞれ別々に分離してモニタするための露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークが配置され、
    前記露光量モニタマークは、透過する露光光の照射強度分布が一方向に単調に変化する露光量モニタ部を含み、
    前記フォーカスモニタマークは、中央部よりも先端部の幅が短く形成された菱形状のマークを1つ又はそれ以上同一方向にならべて配置した第1のマークと、前記第1のマークを所望の角度だけ回転して配置した第2のマークとの2つの部分で構成されたマーク群からなり、
    前記露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークを前記レジストに転写し、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンを形成する工程と、
    露光後、或いは露光後の加熱後、加熱後の冷却工程中または冷却終了後の工程、現像中、或いは現像後の少なくともどこか1ヶ所において、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンの形状を測定する計測工程と、
    あらかじめ前記露光量モニタマークを用いて得られたレジスト上の実効的な露光量と前記露光量モニタパターンの形状との関係と、前記露光量モニタパターンの形状についての測定結果とから実効的な露光量を求める工程と、
    前記露光装置に設定された露光量設定値と実効的な露光量との差を算出する工程と、
    あらかじめ前記実効的な露光量毎に前記フォーカスモニタマークを用いて得られた方向も含めたフォーカスのずれ量フォーカスモニタパターンの形状との関係と、前記フォーカスモニタパターンの形状についての測定結果とから方向も含めたフォーカスのずれ量を求める工程と、
    算出された前記及び求められた前記方向も含めたフォーカスのずれ量に応じて前記露光装置の露光量設定値及びフォーカス設定値を変更する工程とを含むことを特徴とする露光装置の制御方法。
  2. 露光装置によりマスク上の回路パターンをウェハに形成されたレジストに転写する際の露光量及びフォーカスの設定を行う露光装置の制御方法において、
    前記マスクには、ウェハ上での実効的な露光量とフォーカスをそれぞれ別々に分離してモニタするための露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークが配置され、
    前記露光量モニタマークは、透過する露光光の照射強度分布が一方向に単調に変化する露光量モニタ部を含み、
    前記フォーカスモニタマークは、中央部よりも先端部の幅が短く形成された菱形状のマークを1つ又はそれ以上同一方向にならべて配置した第1のマークと、前記菱形状マークを通過する露光光と所望の位相差で露光光が通過する菱形状マークを1つ又はそれ以上ならべて配置した第2のマークとの2つの部分で構成されたマーク群からなり、
    前記露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークを前記レジストに転写し、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンを形成する工程と、
    露光後、或いは露光後の加熱後、加熱後の冷却工程中または冷却終了後の工程、現像中、或いは現像後の少なくともどこか1ヶ所において、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンの形状を測定する計測工程と、
    あらかじめ前記露光量モニタマークを用いて得られたレジスト上の実効的な露光量と前記露光量モニタパターンの形状との関係と、前記露光量モニタパターンの形状についての測定結果とから実効的な露光量を求める工程と、
    前記露光装置に設定された露光量設定値と実効的な露光量との差を算出する工程と、
    あらかじめ前記実効的な露光量毎に前記フォーカスモニタマークを用いて得られた方向も含めたフォーカスのずれ量フォーカスモニタパターンの形状との関係と、前記フォー カスモニタパターンの形状についての測定結果とから方向も含めたフォーカスのずれ量を求める工程と、
    算出された前記及び求められた前記方向も含めたフォーカスのずれ量に応じて前記露光装置の露光量設定値及びフォーカス設定値を変更する工程とを含むことを特徴とする露光装置の制御方法。
  3. 前記露光量モニタマークは、前記露光量モニタ部を挟んだ少なくとも一対の相対位置検出用パターンをさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の露光装置の制御方法。
  4. 露光装置によりマスク上の回路パターンをウェハに形成されたレジストに転写する露光工程と、加熱工程、冷却工程、現像工程とを含むフォトリソグラフィのパラメータを設定する半導体製造装置の制御方法において、
    前記マスクには、ウェハ上での実効的な露光量とフォーカスをそれぞれ別々に分離してモニタするための露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークが配置され、
    前記露光量モニタマークは、透過する露光光の照射強度分布が一方向に単調に変化する露光量モニタ部を含み、
    前記フォーカスモニタマークは、中央部よりも先端部の幅が短く形成された菱形状のマークを1つ又はそれ以上同一方向にならべて配置した第1のマークと、前記第1のマークを所望の角度だけ回転して配置した第2のマークとの2つの部分で構成されたマーク群からなり、
    前記露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークを前記レジストに転写し、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンを形成する工程と、
    前記露光工程後、或いは前記加熱工程後、前記冷却工程中または終了後、前記現像工程中又は終了後の少なくともどこか1ヶ所において、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンの形状を測定する計測工程と、
    あらかじめ前記露光量モニタマークを用いて得られたレジスト上の実効的な露光量と前記露光量モニタパターンの形状との関係と、前記露光量モニタパターンの形状についての測定結果とから実効的な露光量を求める工程と、
    前記露光装置に設定された露光量設定値と実効的な露光量との差を算出する工程と、
    あらかじめ前記実効的な露光量毎に前記フォーカスモニタマークを用いて得られた方向も含めたフォーカスのずれ量フォーカスモニタパターンの形状との関係と、前記フォーカスモニタパターンの形状についての測定結果とから方向も含めたフォーカスのずれ量を求める工程と、
    算出された前記及び求められた前記方向も含めたフォーカスのずれ量に応じて前記露光装置の露光量設定値、該露光装置のフォーカス設定値,前記加熱工程における加熱処理時間,該加熱工程における加熱処理温度,或いは現像工程における現像時間の少なくとも一つとを変更する工程とを含むことを特徴とする半導体製造装置の制御方法。
  5. 露光装置によりマスク上の回路パターンをウェハに形成されたレジストに転写する露光工程と、加熱工程、冷却工程、現像工程とを含むフォトリソグラフィのパラメータを設定する半導体製造装置の制御方法において、
    前記マスクには、ウェハ上での実効的な露光量とフォーカスをそれぞれ別々に分離してモニタするための露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークが配置され、
    前記露光量モニタマークは、透過する露光光の照射強度分布が一方向に単調に変化する露光量モニタ部を含み、
    前記フォーカスモニタマークは、中央部よりも先端部の幅が短く形成された菱形状のマークを1つ又はそれ以上同一方向にならべて配置した第1のマークと、前記菱形状マークを通過する露光光と所望の位相差で露光光が通過する菱形状マークを1つ又はそれ以上ならべて配置した第2のマークとの2つの部分で構成されたマーク群からなり、
    前記露光量モニタマーク及びフォーカスモニタマークを前記レジストに転写し、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンを形成する工程と、
    前記露光工程後、或いは前記加熱工程後、前記冷却工程中または終了後、前記現像工程中又は終了後の少なくともどこか1ヶ所において、露光量モニタパターン及びフォーカスモニタパターンの形状を測定する計測工程と、
    あらかじめ前記露光量モニタマークを用いて得られたレジスト上の実効的な露光量と前記露光量モニタパターンの形状との関係と、前記露光量モニタパターンの形状についての測定結果とから実効的な露光量を求める工程と、
    前記露光装置に設定された露光量設定値と実効的な露光量との差を算出する工程と、
    あらかじめ前記実効的な露光量毎に前記フォーカスモニタマークを用いて得られた方向も含めたフォーカスのずれ量フォーカスモニタパターンの形状との関係と、前記フォーカスモニタパターンの形状についての測定結果とから方向も含めたフォーカスのずれ量を求める工程と、
    算出された前記及び求められた前記方向も含めたフォーカスのずれ量に応じて前記露光装置の露光量設定値、該露光装置のフォーカス設定値,前記加熱工程における加熱処理時間,該加熱工程における加熱処理温度,或いは現像工程における現像時間の少なくとも一つとを変更する工程とを含むことを特徴とする半導体製造装置の制御方法。
  6. 前記露光量モニタマークは、前記露光量モニタ部を挟んだ少なくとも一対の相対位置検出用パターンをさらに含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体製造装置の制御方法。
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