JP2005505929A - 断面解析による焦点中心の決定 - Google Patents
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Abstract
リソグラフィデバイス及び用途における焦点中心の決定を含む、スキャタロメトリモデルの断面解析によるリソグラフィデバイス及び用途におけるパラメータの決定に関する方法。断面解析を利用したリソグラフィデバイスにおける焦点中心の処理制御に関して、制御方法が提供される。
Description
【技術分野】
【0001】
関連出願の説明
本願は、2001年10月10日出願の米国暫定特許出願第60/328,576号「スキャタロメトリモデル及び回折シグネチャ変動の断面積解析による焦点中心の決定」の出願の利益を主張するものであり、その明細書は参照により本願明細書に組み込むものとする。
【0002】
発明の背景
発明の分野(技術分野)
本発明は、フォトレジストリソグラフィウェーハ処理のようなリソグラフィ用途における焦点中心の決定を含め、断面スキャタロメトリモデル解析によるリソグラフィ用途におけるパラメータの決定に関する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景技術
なお、以下の説明では、多数の刊行物を(複数の)著者及び刊行年別に参照しており、特定の刊行物は、最近の刊行日であるため、本発明に対する従来技術と做されるべきではない。また、こうした刊行物の説明は、本明細書において、より完全な背景として提示されるものであり、特許性の決定を目的とする、こうした刊行物が従来技術であることの承認として解釈されるべきではない。
【0004】
リソグラフィは、半導体、光学、及び関連する産業において、種々の有用な用途を有する。リソグラフィは、ウェーハ上に形成される集積回路と、フラットパネルディスプレイ、ディスクヘッド、及びその他とのような、半導体デバイスを製造するのに使用される。一用途において、リソグラフィは、空間的に変調された光を通じて、マスク又はレチクル上のパターンを基板上のレジスト層に伝達するのに使用される。その後、このレジスト層を現像し、露光したパターンをエッチングで取り去ること(ポジティブレジスト)又は残すこと(ネガティブレジスト)により、レジスト層に三次元画像パターンを形成する。しかしながら、フォトレジストリソグラフィに加えて、リソグラフィのその他の形態も利用されている。
【0005】
半導体産業において特に使用されるリソグラフィの一形態では、ウェーハステッパが利用され、ウェーハステッパは、通常、縮小レンズ及び照明器と、エキシマレーザ光源と、ウェーハステージと、レチクルステージと、ウェーハカセットと、オペレータワークステーションとを含む。現在のステッパデバイスは、ポジティブ及びネガティブレジスト法を共に利用し、独自のステップアンドリピート形式又はステップアンドスキャン形式のいずれか或いは両方を利用する。
【0006】
露光及び焦点は、フォトレジストリソグラフィを利用したレジスト層等において、現像される画像パターンの品質を決定する。露光は、単位面積当たりの画像の平均エネルギを決定するもので、照射時間と強度とによって設定される。焦点は、焦点画像に相対的な変調の減少を決定する。焦点は、画像処理システムの焦点面に相対的なレジスト層の表面の位置によって設定される。
【0007】
露光及び焦点の局部的変動により、レジスト層の厚さと、基板のトポグラフィと、ステッパの焦点のドリフトとにおける変動が発生する場合がある。露光及び焦点の変動の可能性から、リソグラフィを通じて生成される画像パターンは、パターンが容認できる許容範囲内にあるかどうかを判断するためにモニタする必要がある。焦点及び露光の制御は、サブミクロンのラインを生成するためにリソグラフィ処理が使用されている場合、特に重要である。
【0008】
ステッパ及び類似するリソグラフィデバイスの焦点を決定するために、様々な方法及びデバイスが使用されている。走査型電子顕微鏡(SEM)及び類似するデバイスが利用されている。しかしながら、SEM技術は0.1ミクロン程度の特徴を分解できるものの、この処理にはコストがかかり、高真空チャンバが必要であり、動作が比較的遅く、自動化が困難である。光学顕微鏡も利用できるが、サブミクロンの特徴に必要な分解能力を有していない。その他の方法には、米国特許第5,712,707号、第5,953,128号、及び第6,088,113号において開示されるような、専用のターゲット及びテストマスクの開発が含まれる。米国特許第5,952,132号において開示されるような、オーバレイ誤差法も知られている。しかしながら、こうした方法は、ターゲットの性質のために分解能が増加するものの、依然としてSEM、光学顕微鏡、又は同様の直接的測定デバイスの使用を必要とする。
【0009】
様々なスキャタロメータ、及び関連するデバイス及び測定は、マイクロ電子及び光電子半導体材料と、コンピュータハードディスクと、光ディスクと、精密に研磨した光学コンポーネントと、数十ミクロン乃至十分の一ミクロン未満の範囲の横寸法を有するその他の材料との微細構造を特徴付けるために使用されてきた。例えば、Accent Optical Technologies, Inc.が製造販売するCDS200スキャタロメータは、全自動非破壊的限界寸法(CD)測定及び断面プロフィール解析システムであり、米国特許第5,703,692号において部分的に開示されている。このデバイスは、1nm未満の限界寸法の再現性のある分解が可能であり、同時に、断面プロフィールを決定し、層の厚さの評価を実行する。このデバイスは、単一の回折次数の強度を、照射光ビームの入射角度の関数としてモニタする。試料からの0次又は鏡面反射次数と、更に高い回折次数との強度の変化は、この方法によりモニタ可能であり、これにより、照射されている試料ターゲットの特性を決定するのに有用な情報が提供される。試料ターゲットを作成するのに使用された処理が試料ターゲットの特性を決定するため、この情報は、処理の間接的なモニタとしても有用である。この方法は、半導体処理の文献において説明されている。米国特許第4,710,642号と、第5,164,790号と、第5,241,369号と、第5,703,692号と、第5,867,276号と、第5,889,593号と、第5,912,741号と、第6,100,985号とに記載されるものを含め、スキャタロメータ解析に関する多数の方法及びデバイスが教示されている。
【0010】
最良の焦点を決定する別の手法では、位相シフト技術に基づいて特別に設計されたレチクルを使用する(R. Edwards, P. Ackmann, C. Fischer, 「位相シフトモニタレチクルを使用したASMLステッパでの自動焦点均一性及び精度の特徴付け」, Proc. SPIE Vol. 3051, pp. 448-455, 1997)。最良の焦点から大きく離れて特徴を撮影すると、レチクルからプリントされる画像は、非対称性が大きくなり、横方向での大きな画像の位置ずれを有する。こうした画像は、オーバレイ測定に使用されるもの等、画像に基づいた測定ツールを使用して解析可能である。
【0011】
最良の焦点を決定する別の手法は、「シュニッツロメトリ(schnitzlometry)」としても知られる、ライン短縮手法である(C. P. Ausschnitt, M. E. Lagus, 「木を見て森を見る:CD制御に関する新しいアプローチ」, Proc. SPIE Vol. 3332, pp.212-220, 1998)。この方法では、比較的大きなCD(3ミクロンまで)のライン/スペースアレイを使用し、二つのアレイを互いの隣に配置する。この構造が焦点及び又は照射量を通じてプリントされると、ライン自体は短縮し、アレイ間のスペースは拡張する。このスペースは、オーバレイ測定に使用されるもの等、画像に基づく測定ツールによって測定することができる。
【0012】
最良の焦点を決定する別の手法は、マイケル・E・リタウ及びクリストファ・J・レイモンドに対する米国特許第6,429,930号「回折シグネチャ解析による焦点中心の決定」において開示されるような、回折シグネチャ差異又はDSD手法である。この手法は、スキャタロメトリ回折シグネチャの経験的解析を使用する。最良の焦点に達すると、隣接する焦点ステップの間の回折シグネチャ間の差異は、最小となる。
【0013】
最良の焦点の決定に関する更に広範に使用される手法の一つは、いわゆる「ボスング(Bossung)プロット」法である。CD−SEM又はスキャタロメータのようなCD測定ツールにより、焦点を通じてプリントされた選択特徴上のCDを測定する時、結果として生じる傾向は、通常、放物線となる。放物曲線をCDの傾向に適合させ、曲線の傾斜がゼロになる場所を決定することで、最良の焦点が特定される。こうした曲線は、ボスングプロットとして知られている。ボスング法の利点の一つは、最良の焦点の条件に加え、処理の実際のCDが定量化されることである。しかしながら、この方法は、特定の処理条件に関して常に堅牢であるとは限らず、そのため、最良の焦点を決定することが困難であり、自動化された形で実施することが困難である。更に、この方法がCD−SEMと共に使用される時、この測定は、ラインの側壁角度の変化に影響を受け、したがって偏った結果を生成する可能性がある。
【0014】
スキャタロメータ及び関連デバイスは、様々な異なる動作方法を利用することができる。一方法では、単一の既知の波長のソースが使用され、入射角度Θは、決定された連続的な角度で変化させる。別の方法では、多数のレーザビームソースを利用し、それぞれを随意的に異なる入射角度Θにする。更に別の方法では、入射広帯域光源を使用し、この入射光を、ある程度の範囲の波長と、随意的に一定に維持した入射角度Θとにより照射する。広範な入射位相を生成する光学部品とフィルタとを利用する可変位相光コンポーネントも、結果として生じる回折位相を検出する検出器と共に知られている。更に、光学部品及びフィルタを利用して、光の偏光をSからPコンポーネントに変化させる可変偏光状態光コンポーネントを利用することが可能である。更に、光源又はその他の放射源をターゲットエリアの周りで回転させるか、或いは代替として、ターゲットを光源又はその他の放射源と相対的に回転させるようにして、入射角度を範囲Φで調整することが可能である。こうした様々なデバイスのいずれか、及びその組み合わせ又は置換を利用することで、試料ターゲットの回折シグネチャを取得できることが知られている。
【0015】
スキャタロメータデバイスに加えて、回折格子での反射又は透過が可能な光に基づくソースを使用して、検出器によって捕捉した光により、0次又はそれ以上の回折次数での回折シグネチャを決定できるその他のデバイス及び方法が存在する。こうしたその他のデバイス及び方法は、スキャタロメータに加え、偏光解析器及び反射率計を含む。更に、例えばX線のような他の放射源を使用して、光に基づかない回折シグネチャを取得できることが知られている。
【0016】
この技術では、様々な試料ターゲットが知られている。単純で一般的に使用されるターゲットは、回折格子であって、基本的には一連の周期的なラインであり、他の比率も知られているものの、通常は、約1:1乃至1:3のすかし比率までの幅を伴う。代表的な回折格子は、例えば1:3の比率において、100nmのライン幅と300nmのスペースとを有し、合計ピッチ(幅及びスペース)は400nmとなる。この幅とピッチとは、リソグラフィ処理の分解能の関数であり、したがって、リソグラフィ処理で小さな幅及びピッチが認められる時、この幅とピッチとは、同様に減少させてもよい。回折手法は、現時点で通常利用されているものよりも大幅に小さな幅及び又はピッチを含め、任意の実現可能な幅及びピッチで利用することができる。更に、2002年9月19日に公開された米国特許出願公開番号第US2002/0131055号において開示されるもののように、二重周期及びその他の多重周期構造が知られている。更に、米国特許第6,429,930号において開示されるものを含め、三次元格子又は構造が知られている。こうした格子構造は、二つ以上の周期を有してもよく、ホール、正方形、ポスト、又はその他といった、ライン及びスペース以外の要素で形成してもよい。
【0017】
回折格子は、通常、ウェーハ上のダイの内部で、既知のパターンで分散している。この技術では、単一のウェーハ上で多数のダイ(又は露光領域)を利用することが知られている。各回折パターンは、異なる焦点の設定或いは異なる露光設定又は照射量を利用すること等により、異なる焦点となるリソグラフィ手段によって作成してもよい。更に、焦点中心は、様々な異なる焦点の回折格子からの回折シグネチャを、CDに関する回折格子シグネチャ発生情報の理論モデルライブラリと比較することで、スキャタロメトリ及び回折格子を使用して決定できることが知られている。実際の回折の測定結果は、CD値が由来するモデルと比較される。このように取得されたCD値は、焦点に対してプロットされ、その結果は放物曲線に適合する。上で説明した、このボスングプロット法は、重大な生得的限界を有している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の主な目的は、光学、SEM、又は同様の顕微鏡測定ツールを使用せずに、リソグラフィデバイスに関連するパラメータを測定する方法を提供することである。
【0019】
本発明の別の目的は、回折格子を含む一連の異なる焦点の回折構造との最良の一致を成す理論回折シグネチャの断面を解析し、焦点中心を決定するために該断面を利用することで、リソグラフィデバイスの焦点中心を決定する方法を提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、反射又は透過回折のいずれかを利用して回折シグネチャを取得し、こうした回折シグネチャをその理論モデルのライブラリと比較し、最良の一致を成す理論回折シグネチャを選択し、最良の一致を成す理論回折シグネチャを発生させる理論回折構造の断面を決定することで、焦点中心を含むリソグラフィデバイスに関連するパラメータを決定又は測定する方法を提供することである。
【0021】
本発明の別の目的は、0次又は鏡面反射次数或いは任意の高次数の、反射又は透過角度分解、可変波長、可変位相、可変偏光状態、又は可変方向性の回折、或いはこれらの組み合わせを一部として含む、回折シグネチャを形成する任意の方法を利用して、回折シグネチャを取得することで、焦点中心を含むリソグラフィデバイスに関連するパラメータを決定又は測定する方法を提供することである。
【0022】
本発明の別の目的は、正又は負のいずれかの0次又は鏡面反射次数或いは任意の高次数回折を含め、異なる焦点の反復又は周期的回折構造の任意の次数の回折シグネチャを用いて、リソグラフィデバイスに関連するパラメータを決定又は測定する方法を提供することである。
【0023】
本発明の主な利点は、光学、SEM、又は同様の顕微鏡測定ツールを使用せずに、リソグラフィデバイスに関連するパラメータの測定を可能にすることである。
【0024】
本発明の別の利点は、反復又は周期的構造又は格子の回折シグネチャの決定と、理論モデルを用いた該構造の断面の決定と、焦点の関数として該断面又はその派生物をプロットすることとを利用して焦点中心を決定するために、従来のフォトレジストリソグラフィ手段を含むステッパを用いて作成された従来のウェーハ上の一連の異なる焦点の回折構造又は格子の使用を可能にすることである。
【0025】
本発明の別の利点は、従来型の既知の方法に比べて短い期間及び低いコストで、ステッパ等のリソグラフィデバイスにおいて、焦点中心を含む結果を取得することを可能にする方法及びデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
発明の概要(発明の開示)
一実施形態において、本発明は、リソグラフィデバイスに関連するパラメータを測定する方法を提供し、この方法は、リソグラフィデバイスを利用したリソグラフィ処理によって基板上に形成された複数の回折構造を含んだ基板を提供するステップにして、前記回折構造が離間した複数の要素を含むステップと、放射源に基づくツールを用いて複数の回折構造のうち少なくとも三つに関する回折シグネチャを測定するステップと、測定回折構造の測定回折シグネチャと一致する理論回折シグネチャを提供する理論回折構造を選択するステップと、各選択理論回折構造の断面を計算するステップと、前記リソグラフィデバイスの所望のパラメータを決定するために計算断面間の測定基準を決定するステップと、を含む。この本発明の方法及び他の方法において、回折構造は、単一周期、二重周期、又は多重周期構造にすることができる。この断面は、一致する理論回折シグネチャを提供する理論回折構造の断面積、断面体積、或いは二つ以上のパラメータの積にすることができる。一実施形態において、一パラメータは、CDである。
【0027】
本発明の方法において、測定回折構造の測定回折シグネチャと一致する理論回折構造を選択するステップは、理論回折構造に由来する理論回折シグネチャの理論ライブラリを生成するステップを含むことができる。これは更に、理論ライブラリから最良の一致を成す理論回折シグネチャを決定するステップを含む。測定基準は、計算断面をプロットするステップ、或いは計算断面間の差異を決定するステップを含むことができる。
【0028】
別の実施形態において、本発明は、リソグラフィデバイスの焦点中心を決定する方法を提供し、この方法は、リソグラフィデバイスを利用して作成された複数の回折構造を含む基板を提供し、この複数の回折構造が異なる既知の焦点設定を含むステップと、放射源に基づくツールを用いて複数の回折構造のうち少なくとも三つに関する回折シグネチャを測定するステップと、理論回折構造の理論回折シグネチャの理論ライブラリを提供するステップと、各測定回折シグネチャとの最良の一致を成す理論回折シグネチャを決定するステップと、最良の一致を成す理論回折シグネチャを提供する各理論回折構造に関する断面を計算するステップと、隣接する焦点設定の回折格子の断面間に最小の差異が存在する焦点設定として焦点中心を決定するステップと、を含む。この方法において、隣接する焦点設定の回折構造間の断面における差異は、最小差異でゼロの傾斜を伴う放物曲線の近似値として変化する。最小差異を決定するステップは、隣接する連続的な焦点設定の回折格子間での断面間の差異に由来するデータを放物曲線に適合させるステップを含み、これにより、最小差異は、放物曲線の極小を包含する。この方法において、異なる焦点設定の回折構造の断面は、焦点の関数としてプロットできる。
【0029】
本発明の方法は、更に、リソグラフィデバイスにおける焦点中心に関する処理制御を提供し、この方法は、リソグラフィデバイスを利用して作成された複数の潜像回折構造を含む基板を提供し、この複数の回折構造が異なる既知の焦点設定を含むステップと、放射源に基づくツールを用いて複数の潜像回折構造のうち少なくとも三つに関する回折シグネチャを測定するステップと、理論回折構造の理論回折シグネチャの理論ライブラリを提供するステップと、各測定回折シグネチャとの最良の一致を成す理論回折シグネチャを決定するステップと、最良の一致を成す理論回折シグネチャを提供する各理論回折構造に関する断面を計算するステップと、隣接する焦点設定の潜像回折構造の断面間に最小の差異が存在する焦点設定として焦点中心を決定するステップと、リソグラフィデバイスの焦点設定を決定された焦点中心に調節するステップと、を含む。この方法において、リソグラフィデバイスの焦点設定を調節するステップは、コンピュータに基づく制御システムを含むことが可能であり、リソグラフィデバイスの焦点設定を調節するステップは、自動焦点制御システムを含むことが可能であり、この自動焦点制御システムへの少なくとも一つの入力は、断面間の差異に関連するパラメータを含む。
【0030】
上記の全ての方法において、放射源に基づくツールは、光源に基づくツールを含む。一実施形態において、光源に基づくツールは、入射レーザビームソースと、レーザビームの焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射角度で走査する光学システムと、結果的な測定角度において結果として生じた回折シグネチャを検出する検出器とを含む。光源に基づくツールは、更に、角度分解スキャタロメータを含むことができる。異なる実施形態において、光源に基づくツールは、複数のレーザビームソースを含むことができる。更に別の実施形態において、光源に基づくツールは、入射広帯域光源と、光の焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射波長で照射する光学システムと、結果的な測定波長において結果として生じた回折シグネチャを検出する検出器とを含む。更に別の実施形態において、光源に基づくツールは、入射光源と、S及びP偏光の振幅及び位相を変化させるコンポーネントと、光の焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射位相で照射する光学システムと、結果として生じた回折シグネチャの位相を検出する検出器とを含む。
【0031】
上記の全ての方法において、回折シグネチャを測定するステップは、固定角度、可変角度Θ、又は可変角度Φで動作する、広帯域放射源に基づくツールソースを用いた位相測定を含む。この方法において、回折シグネチャを測定するステップは、更に、固定角度、可変角度Θ、又は可変角度Φで動作する、単一波長放射源に基づくツールソースを用いた位相測定を含む。回折シグネチャを測定するステップは、更に、多数の個別の波長の放射源に基づくツールソース又は広帯域源に基づくツールソースを用いた位相測定を含むことができる。回折シグネチャは、反射回折シグネチャ又は透過回折シグネチャにすることができる。回折シグネチャは、正又は負のいずれかの鏡面反射次数回折シグネチャ又は高次数回折シグネチャにすることができる。
【0032】
本発明のその他の目的、利点及び新規の特徴と、適用可能性の更なる範囲は、一部は、添付図面と併せて考慮することで以下の詳細な説明において記載されよう。また、一部は、以下の説明の検討により当業者には明らかとなり、或いは、本発明の実施によって学習し得よう。本発明の目的及び利点は、前記特許請求の範囲において特に指摘する手段及び組み合わせを用いて実現及び達成し得よう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
好適な実施形態の説明(本発明を実施する最良の形態)
本発明は、リソグラフィデバイスに関連するパラメータを測定し、好適な実施形態においてはリソグラフィデバイスの焦点中心を決定する、方法及びデバイスを提供する。ウェーハ処理におけるフォトレジスト現像ステップ中の固定照射量での焦点中心の決定は、非常に重要である。更に、照射量の変動は、この中心の決定を更に困難にする可能性がある。ステッパにおいて使用されるレンズは、非常に限定された焦点深度を有しており、そのため最大限の精度が必要となる。焦点が合ったレンズは、より鮮明にプリントされたフォトレジスト画像を発生させ、焦点の欠如により、誤って現像されるフォトレジストの特徴が生じ、処理の歩留まりは全体として悪化する。焦点中心又は最良の焦点に合わせることで、処理の再現性及び安定性が改善される。
【0034】
本発明について更に説明に進む前に、以下の定義を行う。
【0035】
リソグラフィデバイスとは、パターンを基板へ、随意的に基板内部へ、転送するために、マスク等の画像を利用する任意のデバイスを指す。したがって、これはフォトレジストリソグラフィ等の従来の光学リソグラフィだけでなく、その他のリソグラフィの方法を含む。フォトリソグラフィとも呼ばれるフォトレジストリソグラフィでは、回路パターンをマスク又はレチクルと呼ばれるマスタ画像からウェーハへ転送するために、光学的方法が使用される。この処理では、レジストと呼ばれる一つ以上の専用の材料が、回路を作成するウェーハ上にコーティングされる。レジストコートは、必要に応じて加えられ、必要に応じて、ウェーハは、ソフトベーク等により更に処理される。ポジティブ又はネガティブのいずれかのフォトレジスト材料を利用してよい。ポジティブレジストは、通常、レジスト現像剤として使用される化学物質において不溶性だが、露光することで溶解性となる。ネガティブレジストは、通常、レジスト現像剤として使用される化学物質において溶解性だが、露光することで不溶性となる。レジストの一部の範囲を選択的に露光させ、他の部分を露光させないことで、回路又はその他の構造のパターンが、レジスト膜に形成される。光学リソグラフィにおいて、選択的露光は、マスクを結像すること、通常は、マスク上を光で照射し、透過した画像をレジスト膜上に投射することによって達成される。
【0036】
本発明において参照するリソグラフィデバイスは、ウェーハステッパとしても知られるステッパを含み、該ステッパは、回路又はその他の構造をフォトマスクからレジストコーティングウェーハ上へ投射するのに使用される。ステッパは、通常、縮小レンズ及び照明器と、エキシマレーザ光源と、ウェーハステージと、レチクルステージと、ウェーハカセットと、オペレータワークステーションとを含む。ステッパは、ポジティブ及びネガティブレジスト法を共に利用し、ステップアンドリピート形式又はステップアンドスキャン形式のいずれか或いはその組み合わせを利用する。
【0037】
本発明の実施においては、リソグラフィデバイスを用いて一連の回折構造が配置されたウェーハ又はその他の基板が利用される。最も単純な表現において、回折構造は、入射照明に対する屈折率の周期的な変化を生成する、リソグラフィ手段によって作成された任意の構造又は画像である。こうした反射率における変化は、物理的な差異又は化学的な差異によるものにできる。物理的な差異は、通常の刻み目が付いた光学回折格子のような、空気と結合して一つの屈折率を伴う材料、或いは異なる材料に結合された材料等、フォトレジスト又はその他のリソグラフィにより生成された変化を含む。化学的な差異は、レジストがまだ現像されていない場合の格子等、フォトレジスト露光済みの回折構造を伴うウェーハを含む。この場合、レジストは全て存在しているが、露光した部分は、露光していない部分とは異なる屈折率を有し、これにより、レジストにおける屈折率の周期的な変化で構成される回折構造が形成される。周期的な差異は、構造的又は化学的要素の周期性によって得られる。回折構造は、単一周期、二重周期、又は多重周期にしてもよい。したがって、この回折構造は、一連の平行線で構成される従来の回折格子だけでなく、ポスト又はホールの三次元アレイといった構造を含み、この場合、X方向及びY方向の両方における周期性が存在する。X方向及びY方向の両方における周期性を伴う回折構造は、図3に表示されており、平行線25で構成される、一方向の周期性を伴う回折構造は、図1Cに表示されている。したがって、回折構造は、フォトレジスト格子と、エッチングされた積層膜格子と、金属格子と、この技術で知られる他の格子とを含む。回折格子は、通常、約1:1乃至1:3のライン幅とスペースとの比率を有するが、他の比率を利用してもよい。代表的な回折格子は、例えば1:3の比率において、100nmのライン幅と400nmのピッチとを有することができる。この幅とピッチとは、部分的にはリソグラフィデバイスの分解能に応じて、大幅に小さくすることができる。
【0038】
本発明の実施において、回折構造は、回折シグネチャを生成するために使用される。回折シグネチャは、スキャタロメータ、偏光解析器、又は反射率計といった、多数の機器のいずれかによって生成することができる。回折シグネチャを生成するために放射を利用する任意のデバイスは、本明細書において、放射源に基づくツールと呼ばれる。通常は、光源に基づくツールのような、可視光放射源に基づくツールが利用されるが、放射源は、X線ソースといった、可視光放射以外のものにしてもよい。一実施形態において、回折シグネチャは、反射の形態で形成され、この場合は、光等の放射が反射される。したがって、回折シグネチャは、角度分解スキャタロメータを用いて生成してもよく、この場合は、単一の既知の波長ソースが使用され、入射角度Θは、図2に示すように、定められた連続的な範囲で変化させる。結果として生じた回折シグネチャは、入射及び反射角度Θに対してプロットした光の強度として表すことができる。別の方法では、多数のレーザビームソースを利用し、それぞれを随意的に異なる入射角度Θにする。更に別の方法では、入射広帯域光源を使用し、図2に示すように、この入射光を、ある程度の範囲の波長と、随意的に一定に維持した入射角度Θとにより照射する。広範な入射位相を利用する可変位相光源も、図2に示すように、結果として生じる回折位相を検出する検出器と共に知られている。S乃至Pコンポーネント又はP乃至Sコンポーネントの範囲の偏光を利用する可変偏光光源も知られている。更に、図2に示すように、光源を回折構造の周りで回転させるか、或いは代替として回折構造を光源に対して回転させるようにして、入射角度を範囲Φで調整することが可能である。こうした様々なデバイスのいずれか、及びその組み合わせ又は置換を利用することで、所定の回折構造に関する回折シグネチャを取得できることが知られている。一般に、検出された光度は、入射角度Θ、入射光の波長、入射光の位相、掃過角度Φ、又はその他のような、少なくとも一つの可変パラメータに対してプロットできる。回折シグネチャは、0次数又は鏡面反射次数を表してもよく、これより高い任意の回折次数を表してもよい。更に、放射源に基づくツールのコンポーネントとしてのX線放射源の使用等、回折シグネチャを生成するために、透過形態を利用することができると考えられる。
【0039】
本発明の実施において、回折構造の理論ライブラリと、対応する理論回折シグネチャとが生成され、理論回折構造に基づく理論回折シグネチャは、測定回折シグネチャと比較される。これは、任意の数の異なる方法で実行してよい。アプローチの一つでは、理論出力信号の実際のライブラリが、変数に割り当てたパラメータに基づいて生成される。このライブラリは、回折シグネチャの実際の測定の前に生成してもよく、測定回折シグネチャを理論回折シグネチャに一致させる処理において生成してもよい。したがって、本明細書での使用において、理論ライブラリは、測定回折シグネチャから独立して生成されるライブラリと、最良の一致を決定するための変化したパラメータ構造との反復比較による、測定構造のジオメトリの理論上の「最善の推測」、及び結果として生じる理論回折シグネチャの計算に基づいて生成されるライブラリとの両方を含む。回折シグネチャの理論ライブラリは、更に、代替手段によって測定した寸法を伴う回折構造の回折シグネチャのコレクションによって等、経験的に生成してもよい。このライブラリは、基準セット内の他の信号からの補間を介して正確に表現し得る信号を除去することで、随意的に切り詰めてもよい。同様に、一つ以上のインデックス関数により各シグネチャを相関させ、その後、相関の大きさに基づいてインデックスを順序付けることで、ライブラリのインデックスを生成できる。このタイプのライブラリの構築又は生成と、このライブラリを最適化する方法とは、当該技術分野で周知である。アプローチの一つでは、回折シグネチャ等、回折構造の予測光信号特性を、回折構造パラメータの関数として計算するために、マクスウェルの方程式に基づく厳密な理論モデルが利用される。この処理では、回折構造の試験値のセットが選択される。その後、こうした値に基づいて、回折構造のコンピュータで表現可能なモデルが、光学材料及びジオメトリを含め、構築される。回折構造と放射の照射との間の電磁相互作用は、予測回折構造を計算するために、数値によりシミュレートされる。様々な一致最適化アルゴリズムのいずれかを利用して、測定及び予測回折シグネチャ間の不一致を最小化し、これにより最良の一致を取得する反復的な繰り返しの処理により、回折構造パラメータ値を調整してもよい。米国公開特許出願第US2002/0046008号では、構造の特定に関するデータベース法の一つを開示しており、一方、米国公開特許出願第US2002/0038196号では、別の方法を開示している。同じように、米国公開特許出願第US2002/0135783号では、様々な理論ライブラリアプローチを開示しており、米国公開特許出願第US2002/0038196号も同様である。理論ライブラリにおいて利用し得る回折構造パラメータは、モデル化し得る任意のパラメータを含み、以下のような要素を含む。
【0040】
・構造の底部又は最上部での限界寸法(CD)
・ライン、ポスト、又はその他の構造の高さ又は厚さ等の高さ又は厚さ
・回折シグネチャによって定められる領域の合計の高さ
・長方形、台形、三角形、円形、又はその他の幾何学的形状等の構造の形状
・構造又は領域の底部及び又は最上部での曲率半径
・格子の周期
・ライン又はその他の構造の幅
・構造の様々な層のパラメータを含む、構造の材料パラメータ
・構造の下の膜厚及び膜の屈折率といった、構造が配置される基板の材料パラメータ
・指定位置でのCD、構造及び基板の相対的寄与を加重した値、又はその他といった、様々な加重値又は平均値
本発明の実施においては、測定回折シグネチャとの比較で最良の一致を成す回折シグネチャを有する理論回折構造の断面が計算される。断面は、本発明の意味の中で、最良の一致を成す構造の少なくとも二つの回折構造パラメータの積である。一実施形態において、断面は、CD及び高さの積のような断面積である。別の実施形態において、断面は、CD、高さ、及び構造の形状の積のような断面体積である。しかしながら、本明細書での使用において、断面は、幾何学的に定められた形状である必要はなく、即ち、該断面は、任意の二つ以上の回折構造パラメータの積にすることができる。一実施形態において、断面は、CDと、少なくとも一つの追加的な回折構造パラメータと、を含む。本明細書での使用において、少なくとも二つの回折構造パラメータの積は、少なくとも二つのパラメータの任意の数学的演算又は操作であり、その一部として乗算を含む数学的演算と、随意的に少なくとも一つの第二の数学的演算とが含まれる。
【0041】
測定回折シグネチャに対する理論回折シグネチャの最良の一致又は一致は、この技術で既知の任意の手段によって計算できる。一実施形態においては、定義済みの制約を利用することで最良の一致が選択される様々な一致アルゴリズムの使用を通じたもの等、既存のライブラリに含まれる個別の既存の理論回折シグネチャに対する測定回折シグネチャの一致を含むことが可能である。別の実施形態では、最良の一致は、ライブラリの補間を含み、補間前に当該の理論回折シグネチャが存在しない場合でも理論回折シグネチャを取得することができる。更に、平均化及び関連モデルを含み、ライブラリに含まれる理論回折シグネチャのサンプリングに基づいて理論回折シグネチャを報告することができる。したがって、ここでは、報告された回折シグネチャを、どのように取得したものであっても、理論回折シグネチャに合致又は一致させる任意の方法又は手法を利用して、一致又は最良の一致を決定してよい。
【0042】
本発明の一実施形態では、図1Aのようなウェーハ10が提供され、ウェーハ10上には一連のダイ5が配置される。各ダイは、図1Bに例示されるように、通常、ステッパ等のリソグラフィデバイスの露光領域を表すウェーハの部分を表している。ステップアンドリピートシステムでは、シャッタが開いた時に、露光されるマスク又はレチクルの全面積が照射され、これにより、ダイの露光領域全体を同時に露光させる。ステップアンドスキャンシステムでは、シャッタが開いた時に、レチクル又はマスクの一部のみ、したがって、ダイの露光領域の一部のみが露光される。いずれの場合でも、レチクル又はマスクは、回折格子セット20が生成されるように移動させてよく、この回折格子セット20は、一連の、随意的に焦点の異なる、異なる回折格子で構成され、図1Cに示す回折格子22を伴い、この回折格子22は、回折格子セット20の一部を形成する。回折格子セット20は、一連の同じ回折格子で構成すること、或いは、一連の、焦点は同じだが照射量の異なる、回折格子で構成することもできる。好適な実施形態において、回折格子セット20は、一連の、焦点の異なる、回折格子で構成され、好ましくは、既知の増分による焦点ステップによって変化させ、この場合、全ての回折格子では、固定された照射量となる。回折格子22は、回折格子セット20の一部を形成する回折格子の例を表している。ウェーハ10上のダイ毎に、照射量の範囲又は焦点設定の範囲のいずれか、或いは両方を、変化させてよい。従来的には、照射量又は焦点を一定の増分ステップで変化させ、その後の解析を容易にする。したがって、焦点は、例えば、定められた範囲において、50乃至100nmステップで変化させ、照射量な、例えば、定められた範囲において、1又は2mJの増分で変化させてよい。回折格子22では、図1Cに示すようなスペース30によって分離された従来型のライン25を利用してもよく、或いは、図3に示すような三次元パターンを利用した回折構造を含め、他の任意の回折構造を利用してもよい。
【0043】
回折構造は、通常、望ましい回折構造の望ましい形状、サイズ、及び構成に対応した透明及び不透明エリアを伴うマスクを作成することにより、レジスト材料で作成される。その後、放射源を、マスクの一方の側に加え、これにより、マスクの形状及びスペースをレジスト層に投射し、該レジスト層はマスクの反対側に位置する。一つ以上のレンズ又はその他の光学システムを、マスクとレジスト層との間に、更に随意的に放射源とマスクとの間に、挿入してもよい。放射に晒す時、或いはレジスト内での変化を発生させるのに十分なレベルで励起させる時、レジスト内には潜像が形成される。この潜像は、レジスト材料内の化学変化を表し、レジスト層の反射率の変化を発生させるため、上で述べたような回折シグネチャを生成するために利用してもよい。一実施形態において、レジスト内の潜像を伴うウェーハには、追加的な化学反応を駆動するために、或いはレジスト層内のコンポーネントを拡散させるために使用される、露光後ベーク処理を施してもよい。更に別の実施形態において、レジストは、現像処理、随意的に化学現像処理によって現像してもよく、これによりレジストの一部分は除去され、この一部分はポジティブレジスト又はネガティブレジストのどちらが利用されたかによって決定される。この現像処理は、エッチング処理とも呼ばれ、結果として、レジスト層と、随意的に、こうしたレジスト層が配置される他の膜等の基板材料とに、エッチングエリア又はスペースが生じる。
【0044】
本発明の方法及びデバイスでは、回折構造は、露光させて現像しなくてもよく、或いは代替として、現像してもよい。同様に、上記は回折構造を生成する従来の方法を全般的に説明しているが、位相シフトマスク、電子ビーム露光を含む様々な放射源のいずれか、及びその他の使用を含め、任意の方法を利用してもよい。
【0045】
焦点は、ステッパ又は同様のリソグラフィデバイスを含む任意のリソグラフィデバイスにおいて、決定的なパラメータである。焦点及び焦点深度は、照射量又は照射エネルギの分量と焦点又はレンズ乃至ターゲットの距離との関数である。結果として生じる画像は、所定の露光領域内のあらゆるポイントで良好である必要があり、これにより、定義可能な有効焦点深度が生じる。しかしながら、非点収差と、フィールド湾曲と、レンズ品質と、ウェーハステージのx及びy軸線での方向性と、その他とを含め、照射量及び焦点以外の要素が、焦点及び焦点深度に影響を与える。通常の製品ウェーハステッパは、約0.15乃至約1.25ミクロンの分解能を有し、約0.40乃至約1.50ミクロンの有効焦点深度を有する。
【0046】
したがって、固定された照射量に関する焦点深度の決定は、ウェーハ処理におけるフォトレジスト露光ステップ中のステッパに関するもの等、リソグラフィデバイスの効率的な動作において非常に重要となる。照射量の変動は、この中心の決定を更に困難にする。ステッパにおいて使用されるレンズは、非常に限定された焦点深度を有しており、そのため最大限の精度が必要となる。焦点が合ったレンズは、鮮明にプリントされたフォトレジスト画像を発生させ、焦点の欠如により、非機能的なフォトレジストの特徴が生じる。更に、焦点中心に合わせることで、処理の再現性は大幅に改善される。処理の中心を識別及び決定した後は、レンズとウェーハとの間の分離を一定に維持する状態を決定するために、様々な異なる自動焦点システム又は方式のいずれかを利用してもよい。こうしたシステムは、反射光を利用するような光学的方法と、静電容量による方法と、加圧空気を利用するような圧力センサによる方法とを含む。しかしながら、こうしたシステム及び方式には、焦点中心を決定する能力はなく、レンズとウェーハとの距離を一定に維持するだけである。通常の動作において、焦点中心は、リソグラフィデバイスの動作の六時間以内毎といった頻度で、周期的に決定する必要がある。
【0047】
好適な実施形態において、本発明は、断面スキャタロメトリモデル解析を利用して、ステッパ又はスキャナに関する焦点中心を決定する。第一に、固定照射量において焦点により変化する一連の特徴が、リソグラフィ手段によって作成される。この特徴は、放射を回折することが可能な反復的又は周期的な構造で構成される。スキャタロメトリによる測定が可能な放射源に基づくツールを使用して、この一連の回折構造を測定し、各可変焦点における固定照射量での回折シグネチャが取得される。この回折構造は、ライン及びスペースを伴う従来の回折格子のように、二次元にしてもよく、或いは、ホール、ポスト、又は更に複雑な構造のように、三次元にしてもよい。三次元構造の場合、構造の選択された断面は、構造の体積にしてもよい。断面を決定するために使用する理論ライブラリは、長方形のような単純な形状のモデルを利用してもよく、台形、エッジの丸い台形、ガウシアン又はシグモイド形状、或いはユーザが設計したその他のカスタム形状といった、更に複雑な形状を利用してもよい。理論ライブラリは、更に、下にある膜及びパターンを考慮してもよい。既知のパラメータを有する、理論上で生成された回折シグネチャは、経験的データと一致させ、理論上の予測処理パラメータを取得する。こうした処理パラメータを使用して、回折構造の断面が計算される。更に複雑なモデルでは、光学的なn及びk値のような回折構造の光学特性と、下にある膜の厚さとを取り入れて、焦点測定基準を光学経路の総和にすることができる。
【0048】
最良の焦点を得るためには、理論ライブラリの最良の一致を成す理論モデルから計算された断面を、焦点の関数としてプロットする。一つの焦点ステップと次のものとの面積の違いは、焦点中心に近づくに従って少なくなる。理論上の理想的な条件下において、焦点中心は、連続する焦点ステップ間の断面の変動が最小となる点である。この方法の別の表現では、放物曲線を使用して、焦点に対する面積の反応を当てはめることが可能であり、焦点中心は、放物曲線の傾斜がゼロになる点となる。フォトレジスト化学反応と処理とに応じて、「凹形上向き」及び「凹形下向き」の両方の反応が考えられるため、放物曲線の極小又は極大が利用できる。いずれの場合でも、焦点中心は、放物線の傾斜がゼロになる点となる。本明細書での使用において、極小は、したがって、従来の極大と従来の極小との両方を含む。他の様々な統計手法を使用して、焦点に対する面積の反応から焦点中心を計算することが可能である。
【0049】
こうした手法は、回折構造での反射又は透過が可能な放射に基づくソースと、検出器によって取り込まれた放射とを有する測定ツールに適用することができる。言い換えると、回折に基づくスキャタロメトリ測定が可能な任意のツールを、この手法において使用することが可能である。この一部には、反射率計又は偏光解析器を使用する角度分解及び又は波長分解ツールが含まれる。
【0050】
この手法は、更に、製造環境での焦点及び又は照射量及び又は層の厚さのドリフトをモニタするために使用することもできる。回折構造の計算面積をモニタする間に、計算面積が指定範囲を超えて逸脱した場合、ドリフトに関して処理をチェックしてもよい。
【0051】
こうした方法の使用において、焦点の解析に悪影響を与え得る外れ値を除去するために、様々なフィルタを利用することが必要な場合がある。こうしたフィルタの一つは、実験による回折シグネチャに対する理論回折シグネチャの適合測定基準の優良性の使用である。適合優良性の低い一致は、解析から排除してもよい。
【0052】
本発明の方法の主要な用途は、フォトレジスト処理ステップに存在し、最良の焦点の決定は、このステップにとって最も重要である。しかしながら、本発明の方法は、エッチング済み積層膜及び金属格子に関して「最良の焦点」の設定を決定するために、或いは、エッチング処理に関連する「最良の焦点」の条件に関して、更に先の処理ラインにも適用可能である。
【0053】
従来のボスングプロットは、最良の焦点を決定するために、焦点の関数としてCDをプロットする。側壁又は厚さといった追加的なパラメータも、最良の焦点を決定するために、焦点の関数として個別にプロットされることが知られている。J. A. Allgair, D. C. Benoit, R. R. Hershey, L. C. Litt, B. Braymer, P. P. Herrera, C. A. Mack, J. C. Robinson, U. K. Whitney, P. Zalicki, 「ゲートCD制御及びステッパの特徴付けに関する分光学的限界寸法(SCD)の実施」, Proc SPIE, Vol. 4344, pp. 462-471, 2001。しかしながら、こうしたパラメータは、焦点に対する放物線反応を有しないことが頻繁にある。下で説明するように、本発明の方法は、より優れた結果を提供する。
【0054】
図5は、焦点の関数とした、実験データに基づく、スキャタロメトリ測定によるレジスト底部のCD反応のプロットである。底部CDは、焦点の傾向において見られた最大の底部CDに対する底部CDの比率の関数として表現されている。このボスングプロットの傾向は、放物線ではない。焦点を通じて上昇し、その後、水平域に達している。
【0055】
図6は、焦点の関数とした、スキャタロメトリ測定によるレジスト側壁及びレジスト厚の値のプロットである。側壁及びレジスト厚の値は、焦点の傾向において最大のパラメータに対するパラメータの比率として表現されている。側壁の傾向は、全般的に、底部CDのものの反対になっている。側壁は、底部CDが最低の時に、最高となっている。最高の側壁値は、実際には、90度よりも大きくすることができる。側壁は、底部CDが増加すると共に減少している。この焦点曲線のほぼ中央には、レジスト厚が一定となるポイントが存在する。焦点の両方のエッジ近くには、レジストの損失が見られる。レジスト厚はいくらか放物線状に見えるが、特に、大きな面積の焦点に関してレジストの損失が最小化される場合がある密な格子構造では、常に堅牢な曲線を発生させるとは限らない。
【0056】
図7は、本発明の方法によって決定した、焦点の関数としてのレジスト断面のプロットであって、この場合は断面積のプロットである。単純なレジスト台形モデルを使用した。断面積は、焦点の傾向における最大の断面積に対する断面積の比率として表現されている。レジスト底部CD、側壁、及び厚さは、図5及び6に示すように、単独では放物線傾向を発生させなかったが、格子断面積を形成するために共に組み合わせる時、図7に示すように、放物線傾向が見られる。CD又は厚さといった個別のパラメータを焦点に対してプロットして、放物曲線を発生させることが可能な時でも、断面を使用することで、同様の放物曲線が確認でき、多くのケースでは、放物曲線に対する高い適合性が伴う。加えて、この断面は、面積にする必要はなく、したがって、体積にしてもよく、或いは、幾何学的形状を発生させない二つ以上のパラメータの積にしてもよい。したがって、この断面は、面積、体積、又は二つ以上のパラメータの積になり得る。一実施形態において、CDは、一パラメータとして選択される。
【0057】
断面積を決定するために、広範な理論モデルプロフィールを使用できる。図8は、最も基本的な理論格子構造である単純な長方形を表しており、ここでWはCD等の幅の尺度であり、Hは基板84上に配置された回折構造80、80’、80’’の高さの尺度である。断面格子面積は、次の式:
断面積=H.W (1)
によって定義され、ここで、Hは格子の高さであり、Wは格子の幅である。ステッパの焦点中心の決定における精度を向上させるために、更に詳細な理論モデルを使用してもよい。こうしたモデルの一つは、台形であり、図9に示すように、回折構造82、82’、82’’を利用し、側壁角度の寸法を追加する。台形格子の断面を決定する式は
断面積=H・(W−H/tan A) (2)
であり、ここで、Hは格子の高さであり、Wは格子の底部での幅であり、Aは台形の側壁角度である。その他の更に複雑な形状を使用してもよい。更に複雑な形状により、格子形状を断面積に関して表現するために、更に複雑な式が必要となる。
【0058】
三次元構造を、同様の方法において解析してもよい。三次元構造に関して、断面の尺度の一つは、断面体積である。例えば、X軸線及びY軸線での完全な円形プロフィールと、Z軸線に沿った90度の一定の側壁とを仮定した単純なコンタクトホールのモデルは、円柱として計算される断面を有する場合があり、これにより、断面体積が生じる。
【0059】
下にある薄膜の厚さ及び材料の光学特性は、一般に、焦点の全体での理論ライブラリにおける大きな変化を発生させない。しかしながら、スキャタロメータ、構成、及び理論モデルの選択に応じて、焦点の変化は、こうした特性における変化を発生させ得る。したがって、容易に理解できるように、理論ライブラリでは、決定される断面において、薄膜の厚さ及び光学定数を取り入れてもよい。これは、同等の周期性での薄膜の厚さの断面を格子断面積に追加するような単純なものにしてもよく、或いは、材料の光学n及びk定数によって、格子及び薄膜断面積の寄与を加重するような、より複雑なものにしてもよい。
【0060】
更に理解できように、非幾何学的断面を利用してもよい。したがって、断面は、CD等の一つのパラメータと、材料パラメータ、加重又は平均値、角度、光学特性、曲率、又はその他のような一つ以上の追加的なパラメータとの積にしてもよい。結果として生じた積は、同様の方法で、断面積又は体積において利用してよい。
【0061】
ウェーハステッパ等のリソグラフィデバイスに関する焦点中心を決定するために断面焦点測定基準を解析する方法は、多数存在する。最も単純化した方法は、断面積又は体積のような断面を、焦点の関数としてプロットし、存在する任意の外れ値を除去し、放物曲線をデータに適合させることである。図7に示すように、傾斜がゼロになる点が、焦点中心である。別の測定基準は、(焦点中心が最大又は最小の断面積のどちらであるかに応じて、それぞれ)焦点に沿って最大又は最小の断面を単純に探すことである。
【0062】
焦点中心を決定する別の方法は、一つの焦点ステップから次のものへの断面の変化の割合を解析することである。理想的な理論上のケースにおいて、焦点が焦点中心に近づくと、一つの焦点ステップから次のものへの断面の差異は小さくなり、一つの焦点ステップから次のものへの断面の変化は、焦点中心で極小に達する。一つの焦点ステップから次のものへの断面の差異は、焦点に対してプロットし、放物線に適合させることもできる。傾斜がゼロになる点が、焦点中心である。
【0063】
ステッパ又はスキャナに関する最良の焦点位置を決定することに加えて、このように本発明の方法によって生成された焦点曲線は、ステージの傾斜及びフィールドの不均一性を決定するために、特別なステッパ/スキャナレチクルで利用することができる。この方法では、回折格子等の一連の回折構造は、ウェーハ等の範囲全体に亘り、同じ焦点で利用される。一実施形態において、回折シグネチャは、図4に示すような、一連の連続的な同じ焦点設定の回折格子40、45、50、55、及び60から取得される。理論プロフィールモデル及び回折シグネチャは、理論ライブラリと、選択回折シグネチャ及び各回折格子に関するモデルの関数として決定される断面積等の断面とから決定される。結果として生じた断面積等の断面は、位置の関数としてプロットされ、ステージの傾斜及びその他のフィールドの不均一性の三次元プロットが生じる。
【0064】
したがって、容易に明らかとなるように、断面の差異と、従来的にはウェーハステージになり得るフィールドにおける回折構造の位置に関するデータとを利用して、焦点中心を、フィールドにおける位置の関数として、プロットしてもよい。こうしたプロットは、フィールド上での焦点中心を不均一にする、レンズシステムにおける光行差、非点収差、又はその他の欠陥を明らかにできる。同様に、x及びy軸線上でのフィールドの傾斜をプロットしてもよく、これにより、ステージの傾斜による焦点中心の影響が、フィールドにおける位置の関数として表示される。
【0065】
本発明の方法及びデバイスは、その他の手段によって決定された焦点中心の解析を含む、品質管理試験のために使用してもよい。これは、関連するコンピュータシステムを含め、上記の角度分解スキャタロメータと併せて実行してもよく、或いは、説明した測定が可能な他の適切なデバイスと共に実行しもよい。
【0066】
角度分解スキャタロメータを利用することにより、回折シグネチャは、次の格子方程式:
sinΘ1+sinΘn=nλ/d (3)
によって指定される角位置における別個の回折次数に分離され、ここで、Θ1は入射角度で、負となり、Θnはn回折次数の角位置であり、λは入射光の波長であり、dは回折構造の空間的周期又はピッチである。したがって、0次又は鏡面反射回折次数に関して、入射角度は、鏡面反射回折次数の角位置と等しくなる。しかしながら、鏡面反射以外の回折次数を利用してもよく、適切な角位置は上で述べたように決定される。同様の関係は、回折シグネチャを生成するその他の形態も支配するため、回折シグネチャを生成する任意の形態で、鏡面反射回折次数又は何らかの高回折次数のいずれかを利用できる。例えば、波長分解デバイスでは、角度Θ1を一定に保持し、波長λを変化させ、所定のnでのΘnに関して方程式を解いてもよい。
【0067】
本発明の方法及びデバイスは、焦点中心の決定のために使用してもよく、これにより、焦点中心は、コンピュータに基づく制御システムを含む任意の適切な手段と、許容可能又は最適な焦点が定められた時期を決定するために使用される本発明の方法とによって調整される。この調整は、照射量の変化、或いはこの技術において知られるその他の手段によって実行してよい。
【0068】
本発明は、更に、自動焦点制御システムを利用した、焦点中心の自動的な又は自動化された決定に関して使用してもよく、これにより、断面解析に関する情報は、照射量の変化等により、焦点を決定する制御システムにおいて使用される。
【0069】
以上、本発明について、これらの好適な実施形態を特に参照して詳細に説明してきたが、他の実施形態も同様の結果を達成することができる。本発明の修正及び変形は、当業者には自明であり、こうした全ての変形及び等価物は、前記特許請求の範囲に包含されるものである。上で参照した全ての参考文献、出願、特許、及び刊行物の開示内容全体は、参照により本願明細書に組み込むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0070】
添付図面は、本明細書に組み込まれ、その一部を形成するものであり、本発明の一つ以上の実施形態を例示し、説明と併せて、本発明の原理を明らかにする役割を果たす。この図面は、本発明の一つ以上の好適な実施形態を例示する目的のみを有し、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【図1A】ダイが上に存在するウェーハの分解略図であって、このダイは回折格子を含み、図1Aはウェーハを表す図。
【図1B】ダイが上に存在するウェーハの分解略図であって、このダイは回折格子を含み、図1Bは図1Aのウェーハ上に設置された回折格子を含むダイを表す図。
【図1C】ダイが上に存在するウェーハの分解略図であって、このダイは回折格子を含み、図1Cは図1Bのダイ回折格子セット上の個別の回折格子を表す図。
【図2】反射0次数回折シグネチャを取得する様々な形態の概略図。
【図3】三次元回折構造を表す図。
【図4】一連の回折格子を表す図。
【図5】焦点による試料レジスト底部CDの傾向を表すグラフ。
【図6】焦点による試料レジスト側壁及びレジスト厚の傾向を表すグラフ。
【図7】焦点による試料レジスト断面積の傾向を表すグラフ。
【図8】長方形回折構造の断面を表す図。
【図9】非長方形回折構造の断面を表す図。
【0001】
関連出願の説明
本願は、2001年10月10日出願の米国暫定特許出願第60/328,576号「スキャタロメトリモデル及び回折シグネチャ変動の断面積解析による焦点中心の決定」の出願の利益を主張するものであり、その明細書は参照により本願明細書に組み込むものとする。
【0002】
発明の背景
発明の分野(技術分野)
本発明は、フォトレジストリソグラフィウェーハ処理のようなリソグラフィ用途における焦点中心の決定を含め、断面スキャタロメトリモデル解析によるリソグラフィ用途におけるパラメータの決定に関する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
背景技術
なお、以下の説明では、多数の刊行物を(複数の)著者及び刊行年別に参照しており、特定の刊行物は、最近の刊行日であるため、本発明に対する従来技術と做されるべきではない。また、こうした刊行物の説明は、本明細書において、より完全な背景として提示されるものであり、特許性の決定を目的とする、こうした刊行物が従来技術であることの承認として解釈されるべきではない。
【0004】
リソグラフィは、半導体、光学、及び関連する産業において、種々の有用な用途を有する。リソグラフィは、ウェーハ上に形成される集積回路と、フラットパネルディスプレイ、ディスクヘッド、及びその他とのような、半導体デバイスを製造するのに使用される。一用途において、リソグラフィは、空間的に変調された光を通じて、マスク又はレチクル上のパターンを基板上のレジスト層に伝達するのに使用される。その後、このレジスト層を現像し、露光したパターンをエッチングで取り去ること(ポジティブレジスト)又は残すこと(ネガティブレジスト)により、レジスト層に三次元画像パターンを形成する。しかしながら、フォトレジストリソグラフィに加えて、リソグラフィのその他の形態も利用されている。
【0005】
半導体産業において特に使用されるリソグラフィの一形態では、ウェーハステッパが利用され、ウェーハステッパは、通常、縮小レンズ及び照明器と、エキシマレーザ光源と、ウェーハステージと、レチクルステージと、ウェーハカセットと、オペレータワークステーションとを含む。現在のステッパデバイスは、ポジティブ及びネガティブレジスト法を共に利用し、独自のステップアンドリピート形式又はステップアンドスキャン形式のいずれか或いは両方を利用する。
【0006】
露光及び焦点は、フォトレジストリソグラフィを利用したレジスト層等において、現像される画像パターンの品質を決定する。露光は、単位面積当たりの画像の平均エネルギを決定するもので、照射時間と強度とによって設定される。焦点は、焦点画像に相対的な変調の減少を決定する。焦点は、画像処理システムの焦点面に相対的なレジスト層の表面の位置によって設定される。
【0007】
露光及び焦点の局部的変動により、レジスト層の厚さと、基板のトポグラフィと、ステッパの焦点のドリフトとにおける変動が発生する場合がある。露光及び焦点の変動の可能性から、リソグラフィを通じて生成される画像パターンは、パターンが容認できる許容範囲内にあるかどうかを判断するためにモニタする必要がある。焦点及び露光の制御は、サブミクロンのラインを生成するためにリソグラフィ処理が使用されている場合、特に重要である。
【0008】
ステッパ及び類似するリソグラフィデバイスの焦点を決定するために、様々な方法及びデバイスが使用されている。走査型電子顕微鏡(SEM)及び類似するデバイスが利用されている。しかしながら、SEM技術は0.1ミクロン程度の特徴を分解できるものの、この処理にはコストがかかり、高真空チャンバが必要であり、動作が比較的遅く、自動化が困難である。光学顕微鏡も利用できるが、サブミクロンの特徴に必要な分解能力を有していない。その他の方法には、米国特許第5,712,707号、第5,953,128号、及び第6,088,113号において開示されるような、専用のターゲット及びテストマスクの開発が含まれる。米国特許第5,952,132号において開示されるような、オーバレイ誤差法も知られている。しかしながら、こうした方法は、ターゲットの性質のために分解能が増加するものの、依然としてSEM、光学顕微鏡、又は同様の直接的測定デバイスの使用を必要とする。
【0009】
様々なスキャタロメータ、及び関連するデバイス及び測定は、マイクロ電子及び光電子半導体材料と、コンピュータハードディスクと、光ディスクと、精密に研磨した光学コンポーネントと、数十ミクロン乃至十分の一ミクロン未満の範囲の横寸法を有するその他の材料との微細構造を特徴付けるために使用されてきた。例えば、Accent Optical Technologies, Inc.が製造販売するCDS200スキャタロメータは、全自動非破壊的限界寸法(CD)測定及び断面プロフィール解析システムであり、米国特許第5,703,692号において部分的に開示されている。このデバイスは、1nm未満の限界寸法の再現性のある分解が可能であり、同時に、断面プロフィールを決定し、層の厚さの評価を実行する。このデバイスは、単一の回折次数の強度を、照射光ビームの入射角度の関数としてモニタする。試料からの0次又は鏡面反射次数と、更に高い回折次数との強度の変化は、この方法によりモニタ可能であり、これにより、照射されている試料ターゲットの特性を決定するのに有用な情報が提供される。試料ターゲットを作成するのに使用された処理が試料ターゲットの特性を決定するため、この情報は、処理の間接的なモニタとしても有用である。この方法は、半導体処理の文献において説明されている。米国特許第4,710,642号と、第5,164,790号と、第5,241,369号と、第5,703,692号と、第5,867,276号と、第5,889,593号と、第5,912,741号と、第6,100,985号とに記載されるものを含め、スキャタロメータ解析に関する多数の方法及びデバイスが教示されている。
【0010】
最良の焦点を決定する別の手法では、位相シフト技術に基づいて特別に設計されたレチクルを使用する(R. Edwards, P. Ackmann, C. Fischer, 「位相シフトモニタレチクルを使用したASMLステッパでの自動焦点均一性及び精度の特徴付け」, Proc. SPIE Vol. 3051, pp. 448-455, 1997)。最良の焦点から大きく離れて特徴を撮影すると、レチクルからプリントされる画像は、非対称性が大きくなり、横方向での大きな画像の位置ずれを有する。こうした画像は、オーバレイ測定に使用されるもの等、画像に基づいた測定ツールを使用して解析可能である。
【0011】
最良の焦点を決定する別の手法は、「シュニッツロメトリ(schnitzlometry)」としても知られる、ライン短縮手法である(C. P. Ausschnitt, M. E. Lagus, 「木を見て森を見る:CD制御に関する新しいアプローチ」, Proc. SPIE Vol. 3332, pp.212-220, 1998)。この方法では、比較的大きなCD(3ミクロンまで)のライン/スペースアレイを使用し、二つのアレイを互いの隣に配置する。この構造が焦点及び又は照射量を通じてプリントされると、ライン自体は短縮し、アレイ間のスペースは拡張する。このスペースは、オーバレイ測定に使用されるもの等、画像に基づく測定ツールによって測定することができる。
【0012】
最良の焦点を決定する別の手法は、マイケル・E・リタウ及びクリストファ・J・レイモンドに対する米国特許第6,429,930号「回折シグネチャ解析による焦点中心の決定」において開示されるような、回折シグネチャ差異又はDSD手法である。この手法は、スキャタロメトリ回折シグネチャの経験的解析を使用する。最良の焦点に達すると、隣接する焦点ステップの間の回折シグネチャ間の差異は、最小となる。
【0013】
最良の焦点の決定に関する更に広範に使用される手法の一つは、いわゆる「ボスング(Bossung)プロット」法である。CD−SEM又はスキャタロメータのようなCD測定ツールにより、焦点を通じてプリントされた選択特徴上のCDを測定する時、結果として生じる傾向は、通常、放物線となる。放物曲線をCDの傾向に適合させ、曲線の傾斜がゼロになる場所を決定することで、最良の焦点が特定される。こうした曲線は、ボスングプロットとして知られている。ボスング法の利点の一つは、最良の焦点の条件に加え、処理の実際のCDが定量化されることである。しかしながら、この方法は、特定の処理条件に関して常に堅牢であるとは限らず、そのため、最良の焦点を決定することが困難であり、自動化された形で実施することが困難である。更に、この方法がCD−SEMと共に使用される時、この測定は、ラインの側壁角度の変化に影響を受け、したがって偏った結果を生成する可能性がある。
【0014】
スキャタロメータ及び関連デバイスは、様々な異なる動作方法を利用することができる。一方法では、単一の既知の波長のソースが使用され、入射角度Θは、決定された連続的な角度で変化させる。別の方法では、多数のレーザビームソースを利用し、それぞれを随意的に異なる入射角度Θにする。更に別の方法では、入射広帯域光源を使用し、この入射光を、ある程度の範囲の波長と、随意的に一定に維持した入射角度Θとにより照射する。広範な入射位相を生成する光学部品とフィルタとを利用する可変位相光コンポーネントも、結果として生じる回折位相を検出する検出器と共に知られている。更に、光学部品及びフィルタを利用して、光の偏光をSからPコンポーネントに変化させる可変偏光状態光コンポーネントを利用することが可能である。更に、光源又はその他の放射源をターゲットエリアの周りで回転させるか、或いは代替として、ターゲットを光源又はその他の放射源と相対的に回転させるようにして、入射角度を範囲Φで調整することが可能である。こうした様々なデバイスのいずれか、及びその組み合わせ又は置換を利用することで、試料ターゲットの回折シグネチャを取得できることが知られている。
【0015】
スキャタロメータデバイスに加えて、回折格子での反射又は透過が可能な光に基づくソースを使用して、検出器によって捕捉した光により、0次又はそれ以上の回折次数での回折シグネチャを決定できるその他のデバイス及び方法が存在する。こうしたその他のデバイス及び方法は、スキャタロメータに加え、偏光解析器及び反射率計を含む。更に、例えばX線のような他の放射源を使用して、光に基づかない回折シグネチャを取得できることが知られている。
【0016】
この技術では、様々な試料ターゲットが知られている。単純で一般的に使用されるターゲットは、回折格子であって、基本的には一連の周期的なラインであり、他の比率も知られているものの、通常は、約1:1乃至1:3のすかし比率までの幅を伴う。代表的な回折格子は、例えば1:3の比率において、100nmのライン幅と300nmのスペースとを有し、合計ピッチ(幅及びスペース)は400nmとなる。この幅とピッチとは、リソグラフィ処理の分解能の関数であり、したがって、リソグラフィ処理で小さな幅及びピッチが認められる時、この幅とピッチとは、同様に減少させてもよい。回折手法は、現時点で通常利用されているものよりも大幅に小さな幅及び又はピッチを含め、任意の実現可能な幅及びピッチで利用することができる。更に、2002年9月19日に公開された米国特許出願公開番号第US2002/0131055号において開示されるもののように、二重周期及びその他の多重周期構造が知られている。更に、米国特許第6,429,930号において開示されるものを含め、三次元格子又は構造が知られている。こうした格子構造は、二つ以上の周期を有してもよく、ホール、正方形、ポスト、又はその他といった、ライン及びスペース以外の要素で形成してもよい。
【0017】
回折格子は、通常、ウェーハ上のダイの内部で、既知のパターンで分散している。この技術では、単一のウェーハ上で多数のダイ(又は露光領域)を利用することが知られている。各回折パターンは、異なる焦点の設定或いは異なる露光設定又は照射量を利用すること等により、異なる焦点となるリソグラフィ手段によって作成してもよい。更に、焦点中心は、様々な異なる焦点の回折格子からの回折シグネチャを、CDに関する回折格子シグネチャ発生情報の理論モデルライブラリと比較することで、スキャタロメトリ及び回折格子を使用して決定できることが知られている。実際の回折の測定結果は、CD値が由来するモデルと比較される。このように取得されたCD値は、焦点に対してプロットされ、その結果は放物曲線に適合する。上で説明した、このボスングプロット法は、重大な生得的限界を有している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の主な目的は、光学、SEM、又は同様の顕微鏡測定ツールを使用せずに、リソグラフィデバイスに関連するパラメータを測定する方法を提供することである。
【0019】
本発明の別の目的は、回折格子を含む一連の異なる焦点の回折構造との最良の一致を成す理論回折シグネチャの断面を解析し、焦点中心を決定するために該断面を利用することで、リソグラフィデバイスの焦点中心を決定する方法を提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、反射又は透過回折のいずれかを利用して回折シグネチャを取得し、こうした回折シグネチャをその理論モデルのライブラリと比較し、最良の一致を成す理論回折シグネチャを選択し、最良の一致を成す理論回折シグネチャを発生させる理論回折構造の断面を決定することで、焦点中心を含むリソグラフィデバイスに関連するパラメータを決定又は測定する方法を提供することである。
【0021】
本発明の別の目的は、0次又は鏡面反射次数或いは任意の高次数の、反射又は透過角度分解、可変波長、可変位相、可変偏光状態、又は可変方向性の回折、或いはこれらの組み合わせを一部として含む、回折シグネチャを形成する任意の方法を利用して、回折シグネチャを取得することで、焦点中心を含むリソグラフィデバイスに関連するパラメータを決定又は測定する方法を提供することである。
【0022】
本発明の別の目的は、正又は負のいずれかの0次又は鏡面反射次数或いは任意の高次数回折を含め、異なる焦点の反復又は周期的回折構造の任意の次数の回折シグネチャを用いて、リソグラフィデバイスに関連するパラメータを決定又は測定する方法を提供することである。
【0023】
本発明の主な利点は、光学、SEM、又は同様の顕微鏡測定ツールを使用せずに、リソグラフィデバイスに関連するパラメータの測定を可能にすることである。
【0024】
本発明の別の利点は、反復又は周期的構造又は格子の回折シグネチャの決定と、理論モデルを用いた該構造の断面の決定と、焦点の関数として該断面又はその派生物をプロットすることとを利用して焦点中心を決定するために、従来のフォトレジストリソグラフィ手段を含むステッパを用いて作成された従来のウェーハ上の一連の異なる焦点の回折構造又は格子の使用を可能にすることである。
【0025】
本発明の別の利点は、従来型の既知の方法に比べて短い期間及び低いコストで、ステッパ等のリソグラフィデバイスにおいて、焦点中心を含む結果を取得することを可能にする方法及びデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
発明の概要(発明の開示)
一実施形態において、本発明は、リソグラフィデバイスに関連するパラメータを測定する方法を提供し、この方法は、リソグラフィデバイスを利用したリソグラフィ処理によって基板上に形成された複数の回折構造を含んだ基板を提供するステップにして、前記回折構造が離間した複数の要素を含むステップと、放射源に基づくツールを用いて複数の回折構造のうち少なくとも三つに関する回折シグネチャを測定するステップと、測定回折構造の測定回折シグネチャと一致する理論回折シグネチャを提供する理論回折構造を選択するステップと、各選択理論回折構造の断面を計算するステップと、前記リソグラフィデバイスの所望のパラメータを決定するために計算断面間の測定基準を決定するステップと、を含む。この本発明の方法及び他の方法において、回折構造は、単一周期、二重周期、又は多重周期構造にすることができる。この断面は、一致する理論回折シグネチャを提供する理論回折構造の断面積、断面体積、或いは二つ以上のパラメータの積にすることができる。一実施形態において、一パラメータは、CDである。
【0027】
本発明の方法において、測定回折構造の測定回折シグネチャと一致する理論回折構造を選択するステップは、理論回折構造に由来する理論回折シグネチャの理論ライブラリを生成するステップを含むことができる。これは更に、理論ライブラリから最良の一致を成す理論回折シグネチャを決定するステップを含む。測定基準は、計算断面をプロットするステップ、或いは計算断面間の差異を決定するステップを含むことができる。
【0028】
別の実施形態において、本発明は、リソグラフィデバイスの焦点中心を決定する方法を提供し、この方法は、リソグラフィデバイスを利用して作成された複数の回折構造を含む基板を提供し、この複数の回折構造が異なる既知の焦点設定を含むステップと、放射源に基づくツールを用いて複数の回折構造のうち少なくとも三つに関する回折シグネチャを測定するステップと、理論回折構造の理論回折シグネチャの理論ライブラリを提供するステップと、各測定回折シグネチャとの最良の一致を成す理論回折シグネチャを決定するステップと、最良の一致を成す理論回折シグネチャを提供する各理論回折構造に関する断面を計算するステップと、隣接する焦点設定の回折格子の断面間に最小の差異が存在する焦点設定として焦点中心を決定するステップと、を含む。この方法において、隣接する焦点設定の回折構造間の断面における差異は、最小差異でゼロの傾斜を伴う放物曲線の近似値として変化する。最小差異を決定するステップは、隣接する連続的な焦点設定の回折格子間での断面間の差異に由来するデータを放物曲線に適合させるステップを含み、これにより、最小差異は、放物曲線の極小を包含する。この方法において、異なる焦点設定の回折構造の断面は、焦点の関数としてプロットできる。
【0029】
本発明の方法は、更に、リソグラフィデバイスにおける焦点中心に関する処理制御を提供し、この方法は、リソグラフィデバイスを利用して作成された複数の潜像回折構造を含む基板を提供し、この複数の回折構造が異なる既知の焦点設定を含むステップと、放射源に基づくツールを用いて複数の潜像回折構造のうち少なくとも三つに関する回折シグネチャを測定するステップと、理論回折構造の理論回折シグネチャの理論ライブラリを提供するステップと、各測定回折シグネチャとの最良の一致を成す理論回折シグネチャを決定するステップと、最良の一致を成す理論回折シグネチャを提供する各理論回折構造に関する断面を計算するステップと、隣接する焦点設定の潜像回折構造の断面間に最小の差異が存在する焦点設定として焦点中心を決定するステップと、リソグラフィデバイスの焦点設定を決定された焦点中心に調節するステップと、を含む。この方法において、リソグラフィデバイスの焦点設定を調節するステップは、コンピュータに基づく制御システムを含むことが可能であり、リソグラフィデバイスの焦点設定を調節するステップは、自動焦点制御システムを含むことが可能であり、この自動焦点制御システムへの少なくとも一つの入力は、断面間の差異に関連するパラメータを含む。
【0030】
上記の全ての方法において、放射源に基づくツールは、光源に基づくツールを含む。一実施形態において、光源に基づくツールは、入射レーザビームソースと、レーザビームの焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射角度で走査する光学システムと、結果的な測定角度において結果として生じた回折シグネチャを検出する検出器とを含む。光源に基づくツールは、更に、角度分解スキャタロメータを含むことができる。異なる実施形態において、光源に基づくツールは、複数のレーザビームソースを含むことができる。更に別の実施形態において、光源に基づくツールは、入射広帯域光源と、光の焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射波長で照射する光学システムと、結果的な測定波長において結果として生じた回折シグネチャを検出する検出器とを含む。更に別の実施形態において、光源に基づくツールは、入射光源と、S及びP偏光の振幅及び位相を変化させるコンポーネントと、光の焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射位相で照射する光学システムと、結果として生じた回折シグネチャの位相を検出する検出器とを含む。
【0031】
上記の全ての方法において、回折シグネチャを測定するステップは、固定角度、可変角度Θ、又は可変角度Φで動作する、広帯域放射源に基づくツールソースを用いた位相測定を含む。この方法において、回折シグネチャを測定するステップは、更に、固定角度、可変角度Θ、又は可変角度Φで動作する、単一波長放射源に基づくツールソースを用いた位相測定を含む。回折シグネチャを測定するステップは、更に、多数の個別の波長の放射源に基づくツールソース又は広帯域源に基づくツールソースを用いた位相測定を含むことができる。回折シグネチャは、反射回折シグネチャ又は透過回折シグネチャにすることができる。回折シグネチャは、正又は負のいずれかの鏡面反射次数回折シグネチャ又は高次数回折シグネチャにすることができる。
【0032】
本発明のその他の目的、利点及び新規の特徴と、適用可能性の更なる範囲は、一部は、添付図面と併せて考慮することで以下の詳細な説明において記載されよう。また、一部は、以下の説明の検討により当業者には明らかとなり、或いは、本発明の実施によって学習し得よう。本発明の目的及び利点は、前記特許請求の範囲において特に指摘する手段及び組み合わせを用いて実現及び達成し得よう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
好適な実施形態の説明(本発明を実施する最良の形態)
本発明は、リソグラフィデバイスに関連するパラメータを測定し、好適な実施形態においてはリソグラフィデバイスの焦点中心を決定する、方法及びデバイスを提供する。ウェーハ処理におけるフォトレジスト現像ステップ中の固定照射量での焦点中心の決定は、非常に重要である。更に、照射量の変動は、この中心の決定を更に困難にする可能性がある。ステッパにおいて使用されるレンズは、非常に限定された焦点深度を有しており、そのため最大限の精度が必要となる。焦点が合ったレンズは、より鮮明にプリントされたフォトレジスト画像を発生させ、焦点の欠如により、誤って現像されるフォトレジストの特徴が生じ、処理の歩留まりは全体として悪化する。焦点中心又は最良の焦点に合わせることで、処理の再現性及び安定性が改善される。
【0034】
本発明について更に説明に進む前に、以下の定義を行う。
【0035】
リソグラフィデバイスとは、パターンを基板へ、随意的に基板内部へ、転送するために、マスク等の画像を利用する任意のデバイスを指す。したがって、これはフォトレジストリソグラフィ等の従来の光学リソグラフィだけでなく、その他のリソグラフィの方法を含む。フォトリソグラフィとも呼ばれるフォトレジストリソグラフィでは、回路パターンをマスク又はレチクルと呼ばれるマスタ画像からウェーハへ転送するために、光学的方法が使用される。この処理では、レジストと呼ばれる一つ以上の専用の材料が、回路を作成するウェーハ上にコーティングされる。レジストコートは、必要に応じて加えられ、必要に応じて、ウェーハは、ソフトベーク等により更に処理される。ポジティブ又はネガティブのいずれかのフォトレジスト材料を利用してよい。ポジティブレジストは、通常、レジスト現像剤として使用される化学物質において不溶性だが、露光することで溶解性となる。ネガティブレジストは、通常、レジスト現像剤として使用される化学物質において溶解性だが、露光することで不溶性となる。レジストの一部の範囲を選択的に露光させ、他の部分を露光させないことで、回路又はその他の構造のパターンが、レジスト膜に形成される。光学リソグラフィにおいて、選択的露光は、マスクを結像すること、通常は、マスク上を光で照射し、透過した画像をレジスト膜上に投射することによって達成される。
【0036】
本発明において参照するリソグラフィデバイスは、ウェーハステッパとしても知られるステッパを含み、該ステッパは、回路又はその他の構造をフォトマスクからレジストコーティングウェーハ上へ投射するのに使用される。ステッパは、通常、縮小レンズ及び照明器と、エキシマレーザ光源と、ウェーハステージと、レチクルステージと、ウェーハカセットと、オペレータワークステーションとを含む。ステッパは、ポジティブ及びネガティブレジスト法を共に利用し、ステップアンドリピート形式又はステップアンドスキャン形式のいずれか或いはその組み合わせを利用する。
【0037】
本発明の実施においては、リソグラフィデバイスを用いて一連の回折構造が配置されたウェーハ又はその他の基板が利用される。最も単純な表現において、回折構造は、入射照明に対する屈折率の周期的な変化を生成する、リソグラフィ手段によって作成された任意の構造又は画像である。こうした反射率における変化は、物理的な差異又は化学的な差異によるものにできる。物理的な差異は、通常の刻み目が付いた光学回折格子のような、空気と結合して一つの屈折率を伴う材料、或いは異なる材料に結合された材料等、フォトレジスト又はその他のリソグラフィにより生成された変化を含む。化学的な差異は、レジストがまだ現像されていない場合の格子等、フォトレジスト露光済みの回折構造を伴うウェーハを含む。この場合、レジストは全て存在しているが、露光した部分は、露光していない部分とは異なる屈折率を有し、これにより、レジストにおける屈折率の周期的な変化で構成される回折構造が形成される。周期的な差異は、構造的又は化学的要素の周期性によって得られる。回折構造は、単一周期、二重周期、又は多重周期にしてもよい。したがって、この回折構造は、一連の平行線で構成される従来の回折格子だけでなく、ポスト又はホールの三次元アレイといった構造を含み、この場合、X方向及びY方向の両方における周期性が存在する。X方向及びY方向の両方における周期性を伴う回折構造は、図3に表示されており、平行線25で構成される、一方向の周期性を伴う回折構造は、図1Cに表示されている。したがって、回折構造は、フォトレジスト格子と、エッチングされた積層膜格子と、金属格子と、この技術で知られる他の格子とを含む。回折格子は、通常、約1:1乃至1:3のライン幅とスペースとの比率を有するが、他の比率を利用してもよい。代表的な回折格子は、例えば1:3の比率において、100nmのライン幅と400nmのピッチとを有することができる。この幅とピッチとは、部分的にはリソグラフィデバイスの分解能に応じて、大幅に小さくすることができる。
【0038】
本発明の実施において、回折構造は、回折シグネチャを生成するために使用される。回折シグネチャは、スキャタロメータ、偏光解析器、又は反射率計といった、多数の機器のいずれかによって生成することができる。回折シグネチャを生成するために放射を利用する任意のデバイスは、本明細書において、放射源に基づくツールと呼ばれる。通常は、光源に基づくツールのような、可視光放射源に基づくツールが利用されるが、放射源は、X線ソースといった、可視光放射以外のものにしてもよい。一実施形態において、回折シグネチャは、反射の形態で形成され、この場合は、光等の放射が反射される。したがって、回折シグネチャは、角度分解スキャタロメータを用いて生成してもよく、この場合は、単一の既知の波長ソースが使用され、入射角度Θは、図2に示すように、定められた連続的な範囲で変化させる。結果として生じた回折シグネチャは、入射及び反射角度Θに対してプロットした光の強度として表すことができる。別の方法では、多数のレーザビームソースを利用し、それぞれを随意的に異なる入射角度Θにする。更に別の方法では、入射広帯域光源を使用し、図2に示すように、この入射光を、ある程度の範囲の波長と、随意的に一定に維持した入射角度Θとにより照射する。広範な入射位相を利用する可変位相光源も、図2に示すように、結果として生じる回折位相を検出する検出器と共に知られている。S乃至Pコンポーネント又はP乃至Sコンポーネントの範囲の偏光を利用する可変偏光光源も知られている。更に、図2に示すように、光源を回折構造の周りで回転させるか、或いは代替として回折構造を光源に対して回転させるようにして、入射角度を範囲Φで調整することが可能である。こうした様々なデバイスのいずれか、及びその組み合わせ又は置換を利用することで、所定の回折構造に関する回折シグネチャを取得できることが知られている。一般に、検出された光度は、入射角度Θ、入射光の波長、入射光の位相、掃過角度Φ、又はその他のような、少なくとも一つの可変パラメータに対してプロットできる。回折シグネチャは、0次数又は鏡面反射次数を表してもよく、これより高い任意の回折次数を表してもよい。更に、放射源に基づくツールのコンポーネントとしてのX線放射源の使用等、回折シグネチャを生成するために、透過形態を利用することができると考えられる。
【0039】
本発明の実施において、回折構造の理論ライブラリと、対応する理論回折シグネチャとが生成され、理論回折構造に基づく理論回折シグネチャは、測定回折シグネチャと比較される。これは、任意の数の異なる方法で実行してよい。アプローチの一つでは、理論出力信号の実際のライブラリが、変数に割り当てたパラメータに基づいて生成される。このライブラリは、回折シグネチャの実際の測定の前に生成してもよく、測定回折シグネチャを理論回折シグネチャに一致させる処理において生成してもよい。したがって、本明細書での使用において、理論ライブラリは、測定回折シグネチャから独立して生成されるライブラリと、最良の一致を決定するための変化したパラメータ構造との反復比較による、測定構造のジオメトリの理論上の「最善の推測」、及び結果として生じる理論回折シグネチャの計算に基づいて生成されるライブラリとの両方を含む。回折シグネチャの理論ライブラリは、更に、代替手段によって測定した寸法を伴う回折構造の回折シグネチャのコレクションによって等、経験的に生成してもよい。このライブラリは、基準セット内の他の信号からの補間を介して正確に表現し得る信号を除去することで、随意的に切り詰めてもよい。同様に、一つ以上のインデックス関数により各シグネチャを相関させ、その後、相関の大きさに基づいてインデックスを順序付けることで、ライブラリのインデックスを生成できる。このタイプのライブラリの構築又は生成と、このライブラリを最適化する方法とは、当該技術分野で周知である。アプローチの一つでは、回折シグネチャ等、回折構造の予測光信号特性を、回折構造パラメータの関数として計算するために、マクスウェルの方程式に基づく厳密な理論モデルが利用される。この処理では、回折構造の試験値のセットが選択される。その後、こうした値に基づいて、回折構造のコンピュータで表現可能なモデルが、光学材料及びジオメトリを含め、構築される。回折構造と放射の照射との間の電磁相互作用は、予測回折構造を計算するために、数値によりシミュレートされる。様々な一致最適化アルゴリズムのいずれかを利用して、測定及び予測回折シグネチャ間の不一致を最小化し、これにより最良の一致を取得する反復的な繰り返しの処理により、回折構造パラメータ値を調整してもよい。米国公開特許出願第US2002/0046008号では、構造の特定に関するデータベース法の一つを開示しており、一方、米国公開特許出願第US2002/0038196号では、別の方法を開示している。同じように、米国公開特許出願第US2002/0135783号では、様々な理論ライブラリアプローチを開示しており、米国公開特許出願第US2002/0038196号も同様である。理論ライブラリにおいて利用し得る回折構造パラメータは、モデル化し得る任意のパラメータを含み、以下のような要素を含む。
【0040】
・構造の底部又は最上部での限界寸法(CD)
・ライン、ポスト、又はその他の構造の高さ又は厚さ等の高さ又は厚さ
・回折シグネチャによって定められる領域の合計の高さ
・長方形、台形、三角形、円形、又はその他の幾何学的形状等の構造の形状
・構造又は領域の底部及び又は最上部での曲率半径
・格子の周期
・ライン又はその他の構造の幅
・構造の様々な層のパラメータを含む、構造の材料パラメータ
・構造の下の膜厚及び膜の屈折率といった、構造が配置される基板の材料パラメータ
・指定位置でのCD、構造及び基板の相対的寄与を加重した値、又はその他といった、様々な加重値又は平均値
本発明の実施においては、測定回折シグネチャとの比較で最良の一致を成す回折シグネチャを有する理論回折構造の断面が計算される。断面は、本発明の意味の中で、最良の一致を成す構造の少なくとも二つの回折構造パラメータの積である。一実施形態において、断面は、CD及び高さの積のような断面積である。別の実施形態において、断面は、CD、高さ、及び構造の形状の積のような断面体積である。しかしながら、本明細書での使用において、断面は、幾何学的に定められた形状である必要はなく、即ち、該断面は、任意の二つ以上の回折構造パラメータの積にすることができる。一実施形態において、断面は、CDと、少なくとも一つの追加的な回折構造パラメータと、を含む。本明細書での使用において、少なくとも二つの回折構造パラメータの積は、少なくとも二つのパラメータの任意の数学的演算又は操作であり、その一部として乗算を含む数学的演算と、随意的に少なくとも一つの第二の数学的演算とが含まれる。
【0041】
測定回折シグネチャに対する理論回折シグネチャの最良の一致又は一致は、この技術で既知の任意の手段によって計算できる。一実施形態においては、定義済みの制約を利用することで最良の一致が選択される様々な一致アルゴリズムの使用を通じたもの等、既存のライブラリに含まれる個別の既存の理論回折シグネチャに対する測定回折シグネチャの一致を含むことが可能である。別の実施形態では、最良の一致は、ライブラリの補間を含み、補間前に当該の理論回折シグネチャが存在しない場合でも理論回折シグネチャを取得することができる。更に、平均化及び関連モデルを含み、ライブラリに含まれる理論回折シグネチャのサンプリングに基づいて理論回折シグネチャを報告することができる。したがって、ここでは、報告された回折シグネチャを、どのように取得したものであっても、理論回折シグネチャに合致又は一致させる任意の方法又は手法を利用して、一致又は最良の一致を決定してよい。
【0042】
本発明の一実施形態では、図1Aのようなウェーハ10が提供され、ウェーハ10上には一連のダイ5が配置される。各ダイは、図1Bに例示されるように、通常、ステッパ等のリソグラフィデバイスの露光領域を表すウェーハの部分を表している。ステップアンドリピートシステムでは、シャッタが開いた時に、露光されるマスク又はレチクルの全面積が照射され、これにより、ダイの露光領域全体を同時に露光させる。ステップアンドスキャンシステムでは、シャッタが開いた時に、レチクル又はマスクの一部のみ、したがって、ダイの露光領域の一部のみが露光される。いずれの場合でも、レチクル又はマスクは、回折格子セット20が生成されるように移動させてよく、この回折格子セット20は、一連の、随意的に焦点の異なる、異なる回折格子で構成され、図1Cに示す回折格子22を伴い、この回折格子22は、回折格子セット20の一部を形成する。回折格子セット20は、一連の同じ回折格子で構成すること、或いは、一連の、焦点は同じだが照射量の異なる、回折格子で構成することもできる。好適な実施形態において、回折格子セット20は、一連の、焦点の異なる、回折格子で構成され、好ましくは、既知の増分による焦点ステップによって変化させ、この場合、全ての回折格子では、固定された照射量となる。回折格子22は、回折格子セット20の一部を形成する回折格子の例を表している。ウェーハ10上のダイ毎に、照射量の範囲又は焦点設定の範囲のいずれか、或いは両方を、変化させてよい。従来的には、照射量又は焦点を一定の増分ステップで変化させ、その後の解析を容易にする。したがって、焦点は、例えば、定められた範囲において、50乃至100nmステップで変化させ、照射量な、例えば、定められた範囲において、1又は2mJの増分で変化させてよい。回折格子22では、図1Cに示すようなスペース30によって分離された従来型のライン25を利用してもよく、或いは、図3に示すような三次元パターンを利用した回折構造を含め、他の任意の回折構造を利用してもよい。
【0043】
回折構造は、通常、望ましい回折構造の望ましい形状、サイズ、及び構成に対応した透明及び不透明エリアを伴うマスクを作成することにより、レジスト材料で作成される。その後、放射源を、マスクの一方の側に加え、これにより、マスクの形状及びスペースをレジスト層に投射し、該レジスト層はマスクの反対側に位置する。一つ以上のレンズ又はその他の光学システムを、マスクとレジスト層との間に、更に随意的に放射源とマスクとの間に、挿入してもよい。放射に晒す時、或いはレジスト内での変化を発生させるのに十分なレベルで励起させる時、レジスト内には潜像が形成される。この潜像は、レジスト材料内の化学変化を表し、レジスト層の反射率の変化を発生させるため、上で述べたような回折シグネチャを生成するために利用してもよい。一実施形態において、レジスト内の潜像を伴うウェーハには、追加的な化学反応を駆動するために、或いはレジスト層内のコンポーネントを拡散させるために使用される、露光後ベーク処理を施してもよい。更に別の実施形態において、レジストは、現像処理、随意的に化学現像処理によって現像してもよく、これによりレジストの一部分は除去され、この一部分はポジティブレジスト又はネガティブレジストのどちらが利用されたかによって決定される。この現像処理は、エッチング処理とも呼ばれ、結果として、レジスト層と、随意的に、こうしたレジスト層が配置される他の膜等の基板材料とに、エッチングエリア又はスペースが生じる。
【0044】
本発明の方法及びデバイスでは、回折構造は、露光させて現像しなくてもよく、或いは代替として、現像してもよい。同様に、上記は回折構造を生成する従来の方法を全般的に説明しているが、位相シフトマスク、電子ビーム露光を含む様々な放射源のいずれか、及びその他の使用を含め、任意の方法を利用してもよい。
【0045】
焦点は、ステッパ又は同様のリソグラフィデバイスを含む任意のリソグラフィデバイスにおいて、決定的なパラメータである。焦点及び焦点深度は、照射量又は照射エネルギの分量と焦点又はレンズ乃至ターゲットの距離との関数である。結果として生じる画像は、所定の露光領域内のあらゆるポイントで良好である必要があり、これにより、定義可能な有効焦点深度が生じる。しかしながら、非点収差と、フィールド湾曲と、レンズ品質と、ウェーハステージのx及びy軸線での方向性と、その他とを含め、照射量及び焦点以外の要素が、焦点及び焦点深度に影響を与える。通常の製品ウェーハステッパは、約0.15乃至約1.25ミクロンの分解能を有し、約0.40乃至約1.50ミクロンの有効焦点深度を有する。
【0046】
したがって、固定された照射量に関する焦点深度の決定は、ウェーハ処理におけるフォトレジスト露光ステップ中のステッパに関するもの等、リソグラフィデバイスの効率的な動作において非常に重要となる。照射量の変動は、この中心の決定を更に困難にする。ステッパにおいて使用されるレンズは、非常に限定された焦点深度を有しており、そのため最大限の精度が必要となる。焦点が合ったレンズは、鮮明にプリントされたフォトレジスト画像を発生させ、焦点の欠如により、非機能的なフォトレジストの特徴が生じる。更に、焦点中心に合わせることで、処理の再現性は大幅に改善される。処理の中心を識別及び決定した後は、レンズとウェーハとの間の分離を一定に維持する状態を決定するために、様々な異なる自動焦点システム又は方式のいずれかを利用してもよい。こうしたシステムは、反射光を利用するような光学的方法と、静電容量による方法と、加圧空気を利用するような圧力センサによる方法とを含む。しかしながら、こうしたシステム及び方式には、焦点中心を決定する能力はなく、レンズとウェーハとの距離を一定に維持するだけである。通常の動作において、焦点中心は、リソグラフィデバイスの動作の六時間以内毎といった頻度で、周期的に決定する必要がある。
【0047】
好適な実施形態において、本発明は、断面スキャタロメトリモデル解析を利用して、ステッパ又はスキャナに関する焦点中心を決定する。第一に、固定照射量において焦点により変化する一連の特徴が、リソグラフィ手段によって作成される。この特徴は、放射を回折することが可能な反復的又は周期的な構造で構成される。スキャタロメトリによる測定が可能な放射源に基づくツールを使用して、この一連の回折構造を測定し、各可変焦点における固定照射量での回折シグネチャが取得される。この回折構造は、ライン及びスペースを伴う従来の回折格子のように、二次元にしてもよく、或いは、ホール、ポスト、又は更に複雑な構造のように、三次元にしてもよい。三次元構造の場合、構造の選択された断面は、構造の体積にしてもよい。断面を決定するために使用する理論ライブラリは、長方形のような単純な形状のモデルを利用してもよく、台形、エッジの丸い台形、ガウシアン又はシグモイド形状、或いはユーザが設計したその他のカスタム形状といった、更に複雑な形状を利用してもよい。理論ライブラリは、更に、下にある膜及びパターンを考慮してもよい。既知のパラメータを有する、理論上で生成された回折シグネチャは、経験的データと一致させ、理論上の予測処理パラメータを取得する。こうした処理パラメータを使用して、回折構造の断面が計算される。更に複雑なモデルでは、光学的なn及びk値のような回折構造の光学特性と、下にある膜の厚さとを取り入れて、焦点測定基準を光学経路の総和にすることができる。
【0048】
最良の焦点を得るためには、理論ライブラリの最良の一致を成す理論モデルから計算された断面を、焦点の関数としてプロットする。一つの焦点ステップと次のものとの面積の違いは、焦点中心に近づくに従って少なくなる。理論上の理想的な条件下において、焦点中心は、連続する焦点ステップ間の断面の変動が最小となる点である。この方法の別の表現では、放物曲線を使用して、焦点に対する面積の反応を当てはめることが可能であり、焦点中心は、放物曲線の傾斜がゼロになる点となる。フォトレジスト化学反応と処理とに応じて、「凹形上向き」及び「凹形下向き」の両方の反応が考えられるため、放物曲線の極小又は極大が利用できる。いずれの場合でも、焦点中心は、放物線の傾斜がゼロになる点となる。本明細書での使用において、極小は、したがって、従来の極大と従来の極小との両方を含む。他の様々な統計手法を使用して、焦点に対する面積の反応から焦点中心を計算することが可能である。
【0049】
こうした手法は、回折構造での反射又は透過が可能な放射に基づくソースと、検出器によって取り込まれた放射とを有する測定ツールに適用することができる。言い換えると、回折に基づくスキャタロメトリ測定が可能な任意のツールを、この手法において使用することが可能である。この一部には、反射率計又は偏光解析器を使用する角度分解及び又は波長分解ツールが含まれる。
【0050】
この手法は、更に、製造環境での焦点及び又は照射量及び又は層の厚さのドリフトをモニタするために使用することもできる。回折構造の計算面積をモニタする間に、計算面積が指定範囲を超えて逸脱した場合、ドリフトに関して処理をチェックしてもよい。
【0051】
こうした方法の使用において、焦点の解析に悪影響を与え得る外れ値を除去するために、様々なフィルタを利用することが必要な場合がある。こうしたフィルタの一つは、実験による回折シグネチャに対する理論回折シグネチャの適合測定基準の優良性の使用である。適合優良性の低い一致は、解析から排除してもよい。
【0052】
本発明の方法の主要な用途は、フォトレジスト処理ステップに存在し、最良の焦点の決定は、このステップにとって最も重要である。しかしながら、本発明の方法は、エッチング済み積層膜及び金属格子に関して「最良の焦点」の設定を決定するために、或いは、エッチング処理に関連する「最良の焦点」の条件に関して、更に先の処理ラインにも適用可能である。
【0053】
従来のボスングプロットは、最良の焦点を決定するために、焦点の関数としてCDをプロットする。側壁又は厚さといった追加的なパラメータも、最良の焦点を決定するために、焦点の関数として個別にプロットされることが知られている。J. A. Allgair, D. C. Benoit, R. R. Hershey, L. C. Litt, B. Braymer, P. P. Herrera, C. A. Mack, J. C. Robinson, U. K. Whitney, P. Zalicki, 「ゲートCD制御及びステッパの特徴付けに関する分光学的限界寸法(SCD)の実施」, Proc SPIE, Vol. 4344, pp. 462-471, 2001。しかしながら、こうしたパラメータは、焦点に対する放物線反応を有しないことが頻繁にある。下で説明するように、本発明の方法は、より優れた結果を提供する。
【0054】
図5は、焦点の関数とした、実験データに基づく、スキャタロメトリ測定によるレジスト底部のCD反応のプロットである。底部CDは、焦点の傾向において見られた最大の底部CDに対する底部CDの比率の関数として表現されている。このボスングプロットの傾向は、放物線ではない。焦点を通じて上昇し、その後、水平域に達している。
【0055】
図6は、焦点の関数とした、スキャタロメトリ測定によるレジスト側壁及びレジスト厚の値のプロットである。側壁及びレジスト厚の値は、焦点の傾向において最大のパラメータに対するパラメータの比率として表現されている。側壁の傾向は、全般的に、底部CDのものの反対になっている。側壁は、底部CDが最低の時に、最高となっている。最高の側壁値は、実際には、90度よりも大きくすることができる。側壁は、底部CDが増加すると共に減少している。この焦点曲線のほぼ中央には、レジスト厚が一定となるポイントが存在する。焦点の両方のエッジ近くには、レジストの損失が見られる。レジスト厚はいくらか放物線状に見えるが、特に、大きな面積の焦点に関してレジストの損失が最小化される場合がある密な格子構造では、常に堅牢な曲線を発生させるとは限らない。
【0056】
図7は、本発明の方法によって決定した、焦点の関数としてのレジスト断面のプロットであって、この場合は断面積のプロットである。単純なレジスト台形モデルを使用した。断面積は、焦点の傾向における最大の断面積に対する断面積の比率として表現されている。レジスト底部CD、側壁、及び厚さは、図5及び6に示すように、単独では放物線傾向を発生させなかったが、格子断面積を形成するために共に組み合わせる時、図7に示すように、放物線傾向が見られる。CD又は厚さといった個別のパラメータを焦点に対してプロットして、放物曲線を発生させることが可能な時でも、断面を使用することで、同様の放物曲線が確認でき、多くのケースでは、放物曲線に対する高い適合性が伴う。加えて、この断面は、面積にする必要はなく、したがって、体積にしてもよく、或いは、幾何学的形状を発生させない二つ以上のパラメータの積にしてもよい。したがって、この断面は、面積、体積、又は二つ以上のパラメータの積になり得る。一実施形態において、CDは、一パラメータとして選択される。
【0057】
断面積を決定するために、広範な理論モデルプロフィールを使用できる。図8は、最も基本的な理論格子構造である単純な長方形を表しており、ここでWはCD等の幅の尺度であり、Hは基板84上に配置された回折構造80、80’、80’’の高さの尺度である。断面格子面積は、次の式:
断面積=H.W (1)
によって定義され、ここで、Hは格子の高さであり、Wは格子の幅である。ステッパの焦点中心の決定における精度を向上させるために、更に詳細な理論モデルを使用してもよい。こうしたモデルの一つは、台形であり、図9に示すように、回折構造82、82’、82’’を利用し、側壁角度の寸法を追加する。台形格子の断面を決定する式は
断面積=H・(W−H/tan A) (2)
であり、ここで、Hは格子の高さであり、Wは格子の底部での幅であり、Aは台形の側壁角度である。その他の更に複雑な形状を使用してもよい。更に複雑な形状により、格子形状を断面積に関して表現するために、更に複雑な式が必要となる。
【0058】
三次元構造を、同様の方法において解析してもよい。三次元構造に関して、断面の尺度の一つは、断面体積である。例えば、X軸線及びY軸線での完全な円形プロフィールと、Z軸線に沿った90度の一定の側壁とを仮定した単純なコンタクトホールのモデルは、円柱として計算される断面を有する場合があり、これにより、断面体積が生じる。
【0059】
下にある薄膜の厚さ及び材料の光学特性は、一般に、焦点の全体での理論ライブラリにおける大きな変化を発生させない。しかしながら、スキャタロメータ、構成、及び理論モデルの選択に応じて、焦点の変化は、こうした特性における変化を発生させ得る。したがって、容易に理解できるように、理論ライブラリでは、決定される断面において、薄膜の厚さ及び光学定数を取り入れてもよい。これは、同等の周期性での薄膜の厚さの断面を格子断面積に追加するような単純なものにしてもよく、或いは、材料の光学n及びk定数によって、格子及び薄膜断面積の寄与を加重するような、より複雑なものにしてもよい。
【0060】
更に理解できように、非幾何学的断面を利用してもよい。したがって、断面は、CD等の一つのパラメータと、材料パラメータ、加重又は平均値、角度、光学特性、曲率、又はその他のような一つ以上の追加的なパラメータとの積にしてもよい。結果として生じた積は、同様の方法で、断面積又は体積において利用してよい。
【0061】
ウェーハステッパ等のリソグラフィデバイスに関する焦点中心を決定するために断面焦点測定基準を解析する方法は、多数存在する。最も単純化した方法は、断面積又は体積のような断面を、焦点の関数としてプロットし、存在する任意の外れ値を除去し、放物曲線をデータに適合させることである。図7に示すように、傾斜がゼロになる点が、焦点中心である。別の測定基準は、(焦点中心が最大又は最小の断面積のどちらであるかに応じて、それぞれ)焦点に沿って最大又は最小の断面を単純に探すことである。
【0062】
焦点中心を決定する別の方法は、一つの焦点ステップから次のものへの断面の変化の割合を解析することである。理想的な理論上のケースにおいて、焦点が焦点中心に近づくと、一つの焦点ステップから次のものへの断面の差異は小さくなり、一つの焦点ステップから次のものへの断面の変化は、焦点中心で極小に達する。一つの焦点ステップから次のものへの断面の差異は、焦点に対してプロットし、放物線に適合させることもできる。傾斜がゼロになる点が、焦点中心である。
【0063】
ステッパ又はスキャナに関する最良の焦点位置を決定することに加えて、このように本発明の方法によって生成された焦点曲線は、ステージの傾斜及びフィールドの不均一性を決定するために、特別なステッパ/スキャナレチクルで利用することができる。この方法では、回折格子等の一連の回折構造は、ウェーハ等の範囲全体に亘り、同じ焦点で利用される。一実施形態において、回折シグネチャは、図4に示すような、一連の連続的な同じ焦点設定の回折格子40、45、50、55、及び60から取得される。理論プロフィールモデル及び回折シグネチャは、理論ライブラリと、選択回折シグネチャ及び各回折格子に関するモデルの関数として決定される断面積等の断面とから決定される。結果として生じた断面積等の断面は、位置の関数としてプロットされ、ステージの傾斜及びその他のフィールドの不均一性の三次元プロットが生じる。
【0064】
したがって、容易に明らかとなるように、断面の差異と、従来的にはウェーハステージになり得るフィールドにおける回折構造の位置に関するデータとを利用して、焦点中心を、フィールドにおける位置の関数として、プロットしてもよい。こうしたプロットは、フィールド上での焦点中心を不均一にする、レンズシステムにおける光行差、非点収差、又はその他の欠陥を明らかにできる。同様に、x及びy軸線上でのフィールドの傾斜をプロットしてもよく、これにより、ステージの傾斜による焦点中心の影響が、フィールドにおける位置の関数として表示される。
【0065】
本発明の方法及びデバイスは、その他の手段によって決定された焦点中心の解析を含む、品質管理試験のために使用してもよい。これは、関連するコンピュータシステムを含め、上記の角度分解スキャタロメータと併せて実行してもよく、或いは、説明した測定が可能な他の適切なデバイスと共に実行しもよい。
【0066】
角度分解スキャタロメータを利用することにより、回折シグネチャは、次の格子方程式:
sinΘ1+sinΘn=nλ/d (3)
によって指定される角位置における別個の回折次数に分離され、ここで、Θ1は入射角度で、負となり、Θnはn回折次数の角位置であり、λは入射光の波長であり、dは回折構造の空間的周期又はピッチである。したがって、0次又は鏡面反射回折次数に関して、入射角度は、鏡面反射回折次数の角位置と等しくなる。しかしながら、鏡面反射以外の回折次数を利用してもよく、適切な角位置は上で述べたように決定される。同様の関係は、回折シグネチャを生成するその他の形態も支配するため、回折シグネチャを生成する任意の形態で、鏡面反射回折次数又は何らかの高回折次数のいずれかを利用できる。例えば、波長分解デバイスでは、角度Θ1を一定に保持し、波長λを変化させ、所定のnでのΘnに関して方程式を解いてもよい。
【0067】
本発明の方法及びデバイスは、焦点中心の決定のために使用してもよく、これにより、焦点中心は、コンピュータに基づく制御システムを含む任意の適切な手段と、許容可能又は最適な焦点が定められた時期を決定するために使用される本発明の方法とによって調整される。この調整は、照射量の変化、或いはこの技術において知られるその他の手段によって実行してよい。
【0068】
本発明は、更に、自動焦点制御システムを利用した、焦点中心の自動的な又は自動化された決定に関して使用してもよく、これにより、断面解析に関する情報は、照射量の変化等により、焦点を決定する制御システムにおいて使用される。
【0069】
以上、本発明について、これらの好適な実施形態を特に参照して詳細に説明してきたが、他の実施形態も同様の結果を達成することができる。本発明の修正及び変形は、当業者には自明であり、こうした全ての変形及び等価物は、前記特許請求の範囲に包含されるものである。上で参照した全ての参考文献、出願、特許、及び刊行物の開示内容全体は、参照により本願明細書に組み込むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0070】
添付図面は、本明細書に組み込まれ、その一部を形成するものであり、本発明の一つ以上の実施形態を例示し、説明と併せて、本発明の原理を明らかにする役割を果たす。この図面は、本発明の一つ以上の好適な実施形態を例示する目的のみを有し、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【図1A】ダイが上に存在するウェーハの分解略図であって、このダイは回折格子を含み、図1Aはウェーハを表す図。
【図1B】ダイが上に存在するウェーハの分解略図であって、このダイは回折格子を含み、図1Bは図1Aのウェーハ上に設置された回折格子を含むダイを表す図。
【図1C】ダイが上に存在するウェーハの分解略図であって、このダイは回折格子を含み、図1Cは図1Bのダイ回折格子セット上の個別の回折格子を表す図。
【図2】反射0次数回折シグネチャを取得する様々な形態の概略図。
【図3】三次元回折構造を表す図。
【図4】一連の回折格子を表す図。
【図5】焦点による試料レジスト底部CDの傾向を表すグラフ。
【図6】焦点による試料レジスト側壁及びレジスト厚の傾向を表すグラフ。
【図7】焦点による試料レジスト断面積の傾向を表すグラフ。
【図8】長方形回折構造の断面を表す図。
【図9】非長方形回折構造の断面を表す図。
Claims (62)
- リソグラフィデバイスに関連するパラメータを測定する方法であって、
リソグラフィデバイスを利用したリソグラフィ処理によって基板上に形成された複数の回折構造を備える基板を提供するステップにして、前記回折構造が離間した複数の要素を有するステップと、
放射源に基づくツールを用いて複数の回折構造のうち少なくとも三つに関する回折シグネチャを測定するステップと、
測定回折構造の測定された回折シグネチャと一致する理論回折シグネチャを提供する理論回折構造を選択するステップと、
選択された各理論回折構造の断面を計算するステップと、
前記リソグラフィデバイスの所望のパラメータを決定するために、計算された断面間の測定基準を決定するステップと、
を備える方法。 - 回折構造が、単一周期、二重周期、又は多重周期構造である、請求項1記載の方法。
- 断面が、断面積である、請求項1記載の方法。
- 断面が、断面体積である、請求項1記載の方法。
- 断面が、一致する理論回折シグネチャを提供する理論回折構造の二つ以上のパラメータの積である、請求項1記載の方法。
- 一パラメータが、CDである、請求項5記載の方法。
- 測定回折構造の測定された回折シグネチャと一致する理論回折構造を選択するステップが、理論回折構造に由来する理論回折シグネチャの理論ライブラリを生成するステップを含む、請求項1記載の方法。
- 理論ライブラリから最良の一致を成す理論回折シグネチャを決定するステップを更に備える、請求項7記載の方法。
- 測定が、計算断面をプロットするステップを含む、請求項1記載の方法。
- 測定が、計算断面間の差異を決定するステップを含む、請求項1記載の方法。
- 基板が、ウェーハを含む、請求項1記載の方法。
- 放射源に基づくツールが、光源に基づくツールを含む、請求項1記載の方法。
- 光源に基づくツールが、入射レーザビームソースと、レーザビームの焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射角度で走査する光学システムと、結果的な測定角度において結果として生じた回折シグネチャを検出する検出器とを含む、請求項12記載の方法。
- 光源に基づくツールが、角度分解スキャタロメータを含む、請求項13記載の方法。
- 光源に基づくツールが、複数のレーザビームソースを含む、請求項12記載の方法。
- 光源に基づくツールが、入射広帯域光源と、光の焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射波長で照射する光学システムと、結果的な測定波長において結果として生じた回折シグネチャを検出する検出器とを含む、請求項12記載の方法。
- 光源に基づくツールが、入射光源と、S及びP偏光の振幅及び位相を変化させるコンポーネントと、光の焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射位相で照射する光学システムと、結果として生じた回折シグネチャの位相を検出する検出器とを含む、請求項12記載の方法。
- 回折シグネチャを測定するステップが、固定角度、可変角度Θ、又は可変角度Φで動作する、広帯域放射源に基づくツールソースを用いた位相測定を含む、請求項1記載の方法。
- 回折シグネチャを測定するステップが、固定角度、可変角度Θ、又は可変角度Φで動作する、単一波長放射源に基づくツールソースを用いた位相測定を含む、請求項1記載の方法。
- 回折シグネチャを測定するステップが、多数の個別の波長の放射源に基づくツールソースを用いた位相測定を含む、請求項1記載の方法。
- 回折シグネチャが、反射回折シグネチャである、請求項1記載の方法。
- 回折シグネチャが、透過回折シグネチャである、請求項1記載の方法。
- 回折シグネチャが、鏡面反射次数回折シグネチャである、請求項1記載の方法。
- 回折シグネチャが、高次数回折シグネチャである、請求項1記載の方法。
- 前記方法が、既知の異なる焦点設定でリソグラフィデバイスを利用して複数の回折構造を形成するステップを更に備え、これにより、パラメータがリソグラフィデバイスの焦点中心となる、請求項1記載の方法。
- 測定が、断面を焦点の関数としてプロットするステップ、隣接する焦点設定の回折構造の断面間の差異を焦点の関数としてプロットするステップ、断面の変化の割合を決定するステップ、最大の断面を決定するステップ、又は最小の断面を決定するステップを含む、請求項25記載の方法。
- 既知の異なる焦点設定が、等しい増分の異なる焦点設定である、請求項25記載の方法。
- 既知の異なる焦点設定が、等しくない増分の異なる焦点設定であり、前記方法が、等しくない増分の異なる焦点設定を標準化する数学アルゴリズムの使用を更に含む、請求項25記載の方法。
- 断面又は回折構造間の断面の差異が、焦点中心でゼロの傾斜を伴う放物曲線の近似値として変化する、請求項25記載の方法。
- 前記方法が、同じ焦点設定でリソグラフィデバイスを利用して複数の回折構造を形成するステップと、基板上の回折構造の位置の関数として差異を決定するステップとを更に備える、1記載の方法。
- 前記方法が、既知の異なる焦点設定と既知の異なる照射量設定とで複数の回折構造を形成するステップと、焦点に対する照射量の影響を決定するステップとを備える、請求項1記載の方法。
- 複数の回折構造が、同じ既知の異なる焦点設定の回折構造のセットを含み、前記セットが異なる既知の照射量設定によって変化する、請求項31記載の方法。
- リソグラフィデバイスの焦点中心を決定する方法であって、
リソグラフィデバイスを利用して作成された複数の回折構造を含む基板を提供するステップにして、前記複数の回折構造が異なる既知の焦点設定を含むステップと、
放射源に基づくツールを用いて複数の回折構造のうち少なくとも三つに関する回折シグネチャを測定するステップと、
理論回折構造の理論回折シグネチャの理論ライブラリを提供するステップと、
測定された各回折シグネチャとの最良の一致を成す理論回折シグネチャを決定するステップと、
最良の一致を成す理論回折シグネチャを提供する各理論回折構造に関する断面を計算するステップと、
隣接する焦点設定の回折格子の断面間に最小の差異が存在する焦点設定として焦点中心を決定するステップと、
を備える方法。 - 隣接する焦点設定の回折構造間の断面の差異が、最小差異でゼロの傾斜を伴うゼロの傾斜を伴う放物曲線の近似値として変化する、請求項33記載の方法。
- 最小差異を決定するステップが、隣接する連続的な焦点設定の回折格子間での断面間の差異に由来するデータを放物曲線に適合させるステップを含み、これにより、最小差異が放物曲線の極小を包含する、請求項33記載の方法。
- 異なる焦点設定の回折構造の断面が、焦点の関数としてプロットされる、請求項33記載の方法。
- 回折構造が、単一周期、二重周期、又は多重周期構造である、請求項33記載の方法。
- 断面が、断面積である、請求項33記載の方法。
- 断面が、断面体積である、請求項33記載の方法。
- 断面が、一致する理論回折シグネチャを提供する理論回折構造の二つ以上のパラメータの積である、請求項33記載の方法。
- 一パラメータが、CDである、請求項40記載の方法。
- 基板が、ウェーハを含む、請求項33記載の方法。
- 放射源に基づくツールが、光源に基づくツールを含む、請求項33記載の方法。
- 光源に基づくツールが、入射レーザビームソースと、レーザビームの焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射角度で走査する光学システムと、結果的な測定角度において結果として生じた回折シグネチャを検出する検出器とを含む、請求項43記載の方法。
- 光源に基づくツールが、角度分解スキャタロメータを含む、請求項44記載の方法。
- 光源に基づくツールが、複数のレーザビームソースを含む、請求項43記載の方法。
- 光源に基づくツールが、入射広帯域光源と、光の焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射波長で照射する光学システムと、結果的な測定波長において結果として生じた回折シグネチャを検出する検出器とを含む、請求項43記載の方法。
- 光源に基づくツールが、入射光源と、S及びP偏光の振幅及び位相を変化させるコンポーネントと、光の焦点を合わせ、ある程度の範囲の入射位相で照射する光学システムと、結果として生じた回折シグネチャの位相を検出する検出器とを含む、請求項43記載の方法。
- 回折シグネチャを測定するステップが、固定角度、可変角度Θ、又は可変角度Φで動作する、広帯域放射源に基づくツールソースを用いた位相測定を含む、請求項33記載の方法。
- 回折シグネチャを測定するステップが、固定角度、可変角度Θ、又は可変角度Φで動作する、単一波長放射源に基づくツールソースを用いた位相測定を含む、請求項33記載の方法。
- 回折シグネチャを測定するステップが、多数の個別の波長の放射源に基づくツールソースを用いた位相測定を含む、請求項33記載の方法。
- 回折シグネチャが、反射回折シグネチャである、請求項33記載の方法。
- 回折シグネチャが、透過回折シグネチャである、請求項33記載の方法。
- 回折シグネチャが、鏡面反射次数回折シグネチャである、請求項33記載の方法。
- 回折シグネチャが、高次数回折シグネチャである、請求項33記載の方法。
- 異なる焦点設定が、連続的な異なる焦点設定間での一定の差異を含む、請求項33記載の方法。
- 異なる既知の焦点設定が、等しくない増分の異なる焦点設定であり、前記方法が、等しくない増分の異なる焦点設定を標準化する数学アルゴリズムの使用を更に含む、請求項33記載の方法。
- 回折構造が、潜像回折構造である、請求項33記載の方法。
- 基板が、ウェーハであり、前記ウェーハに現像処理が施されていない、請求項33記載の方法。
- リソグラフィデバイスにおける焦点中心に関する処理制御の方法であって、
リソグラフィデバイスを利用して作成された複数の潜像回折構造を含む基板を提供するステップにして、前記複数の回折構造が異なる既知の焦点設定を含むステップと、
放射源に基づくツールを用いて複数の潜像回折構造のうち少なくとも三つに関する回折シグネチャを測定するステップと、
理論回折構造の理論回折シグネチャの理論ライブラリを提供するステップと、
測定された各回折シグネチャとの最良の一致を成す理論回折シグネチャを決定するステップと、
最良の一致を成す理論回折シグネチャを提供する各理論回折構造に関する断面を計算するステップと、
隣接する焦点設定の潜像回折構造の断面間に最小の差異が存在する焦点設定として焦点中心を決定するステップと、
リソグラフィデバイスの焦点設定を決定された焦点中心に調節するステップと、を含む方法。 - リソグラフィデバイスの焦点設定を調節するステップが、コンピュータに基づく制御システムを含む、請求項60記載の方法。
- リソグラフィデバイスの焦点設定を調節するステップが、自動焦点制御システムを含み、前記自動焦点制御システムへの少なくとも一つの入力が、断面間の差異に関連するパラメータを含む、請求項60記載の方法。
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