JP4586268B2 - ネットワークにおけるデータ送受信管理方法及び同データ送受信管理装置 - Google Patents

ネットワークにおけるデータ送受信管理方法及び同データ送受信管理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の機器を接続したネットワークに係り、特にネットワークにおけるデータの送受信を管理するネットワークにおけるデータ送受信管理方法及び同データ送受信管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ネットワークにおいては、複数の機器間をケーブルで接続して、一方の機器から他方の機器に制御データを転送して、同転送された制御データに基づいて他方の機器を動作させることはよく行われている。この場合、一方の機器も、他方の機器も、それぞれ複数の機能部を有しており、一方の機器のいずれの機能部から他方のいずれの機能部に制御データが転送されるべきかを管理する必要がある。この管理のために、従来においては、各機器における複数の機能部に対して仮想の端子(以下、この仮想の端子を論理的プラグという)をそれぞれ想定し、一方の機器における各論理的プラグと他方の機器における各論理的プラグとの各接続関係を表す情報、例えば各機器間で接続されるプラグ対を表す情報を前記両方の機器内に記憶しておき、同情報を用いて、一方の機器における特定の機能部から他方の機器における特定の機能部に制御データを転送するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年の高速通信ケーブル(例えば、「IEEE1394」、「USB」など)を用いたネットワークの発達により、ネットワーク内に多数の機器が接続されるようになるとともに、各機器が複雑化すなわち多種類かつ多数の機能を実現するようになっている。したがって、論理的プラグが極めて多数になり、上記各接続関係を表す情報の量が膨大になってしまうという問題がある。また、ネットワークに接続される機器を変更する場合、前記情報を変更するのに非常に手間がかかるという問題もある。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、ネットワークに接続された機器間のデータ送受信を管理するための情報の量を減らし、またネットワークに接続される機器の変更に手間がかからないようにしたネットワークにおけるデータ送受信管理方法及び同データ送受信管理装置に関する。
【0005】
前記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、独立して生成された複数組の制御データをそれぞれ独立して出力する複数の送信側機能部を有する送信側機器と、入力された制御データを用いてそれぞれ独立した機能を実現する複数の受信側機能部を有する受信側機器とを少なくとも含み、一つの送信側機能部から出力されるとともに前記送信側機器から送信された制御データを、前記受信側機器にて受信するとともに前記一つの送信側機能部に対応した一つの受信側機能部に入力するようにしたネットワークにおけるデータ送受信管理方法及び同データ送受信管理装置において、前記複数の送信側機能部のうちの一部又は全部の複数の送信側機能部と、前記複数の受信側機能部のうちの一部又は全部の複数の送信側機能部とをそれぞれ対応付けておき、前記受信側機器に、前記対応付けられた複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部を表す第1識別データと、前記対応付けられた複数の受信側機能部のうちで、前記一つの送信側機能部から出力された制御データが入力される一つの受信側機能部を表す第2識別データと、前記第1識別データによって表された前記一つの送信側機能部との関係において前記対応付けられた複数の送信側機能部を特定する第3識別データとを記憶させておき、前記送信側機器は、前記対応付けられた複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部から出力された制御データに、同制御データを出力した一つの送信側機能部を表す識別データを付加して同制御データを前記ネットワーク内に送信し、前記受信側機器は、前記制御データに付加されている識別データが、前記第1識別データ及び前記第3識別データによって特定される前記複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部を示していることを条件に前記制御データを受信することを決定し、かつ前記制御データに付加されている識別データ、前記第1識別データ及び第2識別データを用い、同制御データに付加されている識別データと前記第1識別データとの関係を前記第2識別データに適用して、前記制御データが入力されるべき一つの受信側機能部を特定するようにしたことにある。
【0006】
この場合、例えば、前記複数の送信側機能部と前記複数の受信側機能部との対応付けは、前記第1識別データにより表された前記一つの送信側機能部からの順番と、前記第2識別データにより表された前記一つの受信側機能部からの順番とを対応させることによって定めるとよい。また、これらの送信側機器及び受信側機器は、制御データを常に送信し又は受信するものに限られるものではなく、同一の機器が制御データを送信する送信側機器になったり、制御データを受信する受信機器になったりすることもある。この点は、後述する送信側機器及び受信側機器においても同じである。なお、前記第3識別データは、受信側機器の複数の受信側機能部と送信側機器の複数の送信側機器とが対応付けされていることから、前記第2識別データによって表された前記一つの受信側機能部との関係において前記対応付けられた複数の受信側機能部をも特定している。
また、この場合、前記第3識別データは、例えば、前記第1識別データによって表された前記一つの送信側機能部から所定の順番の送信側機能部までの数を表すものとするとよい。なお、前記第3識別データは、前記と同様の理由により、前記第2識別データによって表された前記一つの受信側機能部から所定の順番の受信側機能部までの数を表すことにもなる。
【0007】
前記構成上の特徴においては、送信側機器は、一つの送信側機能部から出力された制御データに同制御データを出力した一つの送信側機能部を表す識別データを付加してネットワーク内に送信し、受信側機器は、前記制御データに付加されている識別データと第1識別データとの関係を第2識別データに適用して、前記制御データが入力されるべき一つの受信側機能部を特定する。この場合、受信側機器は、制御データに付加されている識別データが、第1識別データ及び第3識別データによって特定される複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部を示していることを条件に制御データを受信することを決定する。したがって、この構成上の特徴によれば、送信側機器の複数の送信側機能部と受信側機器の複数の受信側機能部との各接続関係を表す情報が少なくて済む。言い換えれば、複数の送信側機能部にそれぞれ対応した複数の論理的プラグと、複数の受信側機能部にそれぞれ対応した複数の論理的プラグとの各接続関係を表す情報が少なくて済む。その結果、ネットワーク上に送信される前記接続関係を表す情報を少なくすることができるとともに、送信側機器及び受信側機内に記憶しておく必要のある前記接続関係を表す情報を少なくすることができる。さらに、制御データの受信の条件により、送信側機器から受信側機器に送信される制御データが的確に特定されるようになる。
【0011】
また、本発明の他の構成上の特徴は、前記受信側機器に、さらに、前記送信される制御データの種類を表す種類データ、前記送信側機器の種類を表す機種データ、及び前記送信側機器を表す機器データのうちの少なくともいずれか一つの第4識別データを記憶しておき、前記送信側機器は、前記対応付けられた複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部から出力された制御データに、さらに前記第4識別データを付加して前記ネットワーク内に送信し、前記受信側機器は、さらに、前記制御データに付加されている前記第4識別データに基づいて、受信すべき制御データを特定するようにしたことにある。
【0012】
前記他の構成上の特徴においては、送信側機器が、種類データ、機種データ及び機器データのうちの少なくともいずれか一つの第4識別データを制御データに付加して送信すれば、受信側機器は、この第4識別データに基づいて、受信すべき制御データを特定する。その結果、この他の構成上の特徴によっても、前記構成上の特徴による効果に加えて、送信側機器から受信側機器に送信される制御データがより的確に特定されるようになる。
【0013】
また、本発明の他の構成上の特徴は、第1の送信側機器に代えて第2の送信側機器を用いるように変更するとき、前記第1の送信側機器から送信された制御データを受信していた受信側機器を検出し、前記検出された受信側機器が、前記第1の送信側機器に代えて、前記第2の送信側機器から送信される制御データを受信するように変更するようにしたことにある。
【0014】
この場合、例えば、前記検出された受信側機器に対して、前記第1の送信側機器に代えて、前記第2の送信側機器から送信される制御データを受信するように指令するとよい。また、この指令の際には、必要に応じて、受信側機器に記憶されている第1の送信側機器専用の受信用識別データを、第2の送信側機器専用の受信用識別データに書き換えるように前記検出された受信側機器に対して指令するようにするとよい。
【0015】
この場合、例えば、前記送信側機器は、送信する制御データを識別するための送信用識別データを前記制御データに付加して送信するものであり、前記第1の送信側機器から送信された制御データを受信していた受信側機器の検出を、前記第1の送信側機器から前記送信用識別データを取得し、ネットワーク内の受信側機器に対して、前記取得した送信用識別データを送信して、前記第1の送信側機器から送信された制御データを受信していたかを問い合わせることにより同第1の送信側機器から送信された制御データを受信していた受信側機器を検出することにより行うとよい。
【0016】
また、前記送信用識別データを、前記送信される制御データの種類を表す種類データ、前記送信側機器の種類を表す機種データ、及び前記送信側機器を表す機器データのうちの少なくともいずれか一つにするとよい。
【0017】
この他の構成上の特徴によれば、第1の送信側機器に代えて第2の送信側機器を用いるように変更する場合、第1の送信側機器から送信された制御データを受信していた受信側機器が多数存在していても、接続変更に関する処理を簡単に行うことができる。その結果、ネットワークに接続される機器の変更を簡単に済ますことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明すると、図1はネットワークの一例を示している。
【0019】
このネットワークは、各種音楽用の機器M1〜M7と、各機器M1〜M7間にそれぞれ接続された高速双方向性のケーブルCBL(例えば、「IEEE394」又は「USB」用のケーブル)とによって構成されている。各機器M1〜M7は、例えばキーボード(鍵盤装置)、音源装置、ミキサー、シーケンサ、リズムマシン、シンセサイザ、パーソナルコンピュータなどであり、楽音の発生、ピッチ、音色、音量などを制御するための楽音制御データ(MIDIデータでもよい)、楽音波形を表す楽音データなどの各種データをケーブルCBLを介して互いに送受信する。ただし、この場合、各ケーブルCBLは後述するように電気的に共通に接続されており、これらのケーブルCBL上に複数の異なるデータが同時に存在することはない。その代わりに、一つのケーブルCBLを介して接続された2つの機器間だけではなく、複数のケーブルCBLを介して2つの離れた機器間同士でデータの送受信も可能である。例えば、機器M1からケーブルCBL、機器M2、ケーブルCBL、機器M3及びケーブルCBLを介して機器M7へデータを直接送ることも可能であるし、機器M4からケーブルCBL、機器M6及びケーブルCBLを介して機器M3へデータを送信することも可能である。
【0020】
各機器Mkは、図2に示すように、機器本体部10、インターフェース部20、及びこれらの機器本体部10とインターフェース部20との間に接続された通信制御部30を備えている。
【0021】
機器本体部10は、入力されたデータを用い又は用いないで各種機能を実現する複数の機能部を備え、各機能部は前記各種機能を実現して各種データをそれぞれ独立して出力するものである。
【0022】
例えば、機器Mkが複数の鍵、効果制御用の操作子(例えば、ホイール)などを備えたキーボード(鍵盤装置)であれば、機器本体部10は、複数の鍵及び押離鍵検出回路などからなって各鍵の押離鍵状態を表す鍵データを出力する第1機能部、効果制御用の操作子及び同操作子の操作状態検出回路からなって同操作子の操作状態を表す操作子データを出力する第2機能部などを備えている。また、機器Mkが複数の楽音信号を発生する音源装置であれば、機器本体部10は、複数の機能部として、メロディ音信号、伴奏音信号、リズム音信号などの複数の異なる種類の楽音信号を表すデータを独立して出力する複数系列の楽音信号形成チャンネルを有する。また、機器Mkが楽音信号に種々の効果を付与して同効果の付与された楽音信号を混合するミキサーであれば、複数の機能部として、複数種類の楽音信号に異なる音楽的効果をそれぞれ独立して付与する複数の効果回路、複数の楽音信号を混合する混合回路などを有する。また、機器Mkが複数の楽音信号を発生させるための制御データを所定のテンポで自動的に出力するシーケンサであれば、機器本体部10は、複数の機能部として、前記テンポを制御する部分、メロディ音信号、伴奏音信号、リズム音信号などの複数種類の楽音信号の発生を制御するための制御データを前記種類別に出力する複数の出力回路などを有する。
【0023】
なお、以下の説明では、前記鍵データ、楽音制御データなどの機器本体部10で生成又は利用されるデータを、送受信の管理ためのデータから区別するために、制御データという。また、この制御データ及び管理のためのデータの両者を含む場合は単にデータという。
【0024】
インターフェース部20は、一つ若しくは複数の接続端子21と、同接続端子21に接続されたインターフェースメモリ22とを備えている。接続端子21は、ケーブルCBLが接続される物理的な接続端子であり、後述する論理的プラグ(想定した仮想の端子)とは区別されるべきものである。これらの複数の接続端子21は、機器Mk内にて電気的に共通に接続されている。インターフェースメモリ22は、RAMなどで構成され、接続端子21を介して送出されるデータを一時的に記憶するとともに、接続端子21に接続されたケーブルCBL上に送信されているデータを一時的に取り込んで記憶しておくものである。
【0025】
通信制御部30は、プラグ対応メモリ31、管理情報メモリ32、接続設定制御部33、送信制御部34及び受信制御部35を備えている。
【0026】
プラグ対応メモリ31は、RAMなどで構成され、図3に示すように、複数の論理的プラグに対応した記憶エリア31−1,31−2・・・を備えている。ここで、本明細書でいう論理的プラグについて説明しておく。この論理的プラグは、機器本体部10の前述した複数の機能部にそれぞれ対応させて想定した仮想の端子(実際には存在しない端子)のことであり、各機能部に入力されて同各機能部で用いられる制御データを入力するための仮想の入力端子、又は各機能部にて形成された制御データを出力するための仮想の出力端子である。そして、複数の記憶エリア31−1,31−2・・・は、それぞれ、この仮想の入力端子にて入力されたことを想定して予め割当てられた機能部にて用いられる制御データを一時的に記憶し、又はこの仮想の出力端子に出力されたことを想定して予め割当てられた機能部から出力された制御データを一時的に記憶するものである。
【0027】
管理情報メモリ32は、不揮発性RAMで構成されており、図4(A)(B)に示すように送信用情報領域32a及び受信用情報領域32bを有している。送信用情報領域32aには、機種データGUID、ノードデータNODE、及びプラグタイプデータPluTypeが記憶される。機種データGUID及びノードデータNODEは機器毎に各一つずつ与えられているもので、機種データGUIDは自己の機器の種類(例えば、キーボード、音源装置、シーケンサなど)を表している。ノードデータNODEは、ネットワーク内の自己の機器Mkを特定するもので、例えば「1」、「2」・・・などで与えられる。したがって、機種データGUIDは一つのネットワーク内で重複することもあるが、ノードデータNODEは一つのネットワーク内には一つしか存在しない。プラグタイプデータPluTypeは、機器本体部10に設けられた各機能部にそれぞれ対応したもので、各機能部すなわち論理的プラグから出力される制御データの種類(例えば、鍵データ、楽音信号データ、楽音制御データなど)をそれぞれ表している。
【0028】
なお、機種データGUID及びプラグタイプデータPluTypeは、通常、機器Mkの出荷時には既に送信用情報領域32aに記憶されているものであるが、ネットワークの構築時又はその後に書き換え可能なものである。ノードデータNODEは、通常、ネットワークの構築時又はネットワークへの機器Mkの組み込み時に送信用情報領域32aに書き込まれるものであるが、その後にも書き換え可能なものである。
【0029】
受信用情報領域32bには、プラグタイプデータPluType、機種データGUID、ノードデータNODE、ソースプラグデータSplug、デスティネーションプラグデータDplug及びコネクション数データNconnなどからなる一組又は複数組の受信用情報が記憶されるようになっている。プラグタイプデータPluType、機種データGUID及びノードデータNODEによって表される情報は前述のとおりであるが、これらのデータPluType,GUID,NODEは必ず受信用情報組に含まれている必要はなく、これらのデータPluType,GUID,NODEの一部(例えば、プラグタイプデータPluTypeのみ)だけが含まれていてもよいし、これらのデータPluType,GUID,NODEのいずれも含まれていなくてもよい。
【0030】
ソースプラグデータSplug、デスティネーションプラグデータDplug及びコネクション数データNconnは、送信側機器Mjの論理的プラグと受信側機器Mkの論理的プラグとの接続関係を示すもので、ソースプラグデータSplugは、送信側機器Mjの複数の論理的プラグのうちの一つを特定するものである。デスティネーションプラグデータDplugは、前記ソースプラグデータSplugによって特定された論理的プラグと接続される受信側機器Mkの一つの論理的プラグの一つを特定するものである。コネクション数データNconnは、ソースプラグデータSplugによって特定された論理的プラグから予め決められた順に何番目の論理的プラグまでを、デスティネーションプラグデータDplugによって特定された論理的プラグから予め決められた順に何番目の論理的プラグまでにそれぞれ接続するか、すなわち接続される論理的プラグの対となる数を表すものである。ただし、コネクション数データNconnが「0」であることは、接続可能な最大の対の数とみなす。
【0031】
図5を例にしてさらに詳細に説明する。まず、送信側機器Mjの複数の論理的プラグと、受信側機器Mkの複数の論理的プラグとを対応付ける。この対応付けにおいては、送信側機器Mjの全ての論理的プラグを受信側機器Mkの全て又は一部の論理的プラグに対応付けてもよいし、送信側機器Mjの一部の論理的プラグを受信側機器Mkの全て又は一部の論理的プラグに対応付けてもよい。図5の例では、送信側機器Mjの3個の論理的プラグP2〜P4を受信側機器Mkの論理的プラグP4〜P6に対応付けている。
【0032】
次に、前記送信側機器Mjの対応付けられた複数の論理的プラグのうちの一つの論理的プラグを表す識別データをソースプラグデータSplugとして決定する。この例では、送信側機器Mjの第2番目の論理的プラグP2を表す値「2」が、ソースプラグデータSplugとして決定されている。また、前記受信側機器Mkの対応付けられた複数の論理的プラグのうちの一つの論理的プラグを表す識別データをデスティネーションプラグデータDplugとして決定する。この例では、送信側機器Mjの第4番目の論理的プラグP4を表す値「4」が、デスティネーションプラグデータDplugとして決定されている。
【0033】
さらに、前記送信側機器Mj及び受信側機器Mkの対応付けられた複数の論理的プラグを特定するための第3識別データとして、コネクション数データNconnを決定する。この例では、送信側機器Mjの第2番目の論理的プラグから3個の論理的プラグP2〜P4と、受信側機器Mkの第4番目の論理側プラグから3個の論理的プラグP4〜P6とが対応付けされているために、コネクション数データNconnは「3」に設定されている。
【0034】
なお、この受信用情報組は、通常、ネットワークの構築時又はネットワークへの新たな機器の組み込み時に受信用情報領域32bに書き込まれるものであるが、その後にも書き換え可能なものある。
【0035】
接続設定制御部33は、管理情報メモリ32の送信用情報領域32a及び受信用情報領域32bへの前記各種管理情報の書き込み、変更などを制御する。送信制御部34は、機器本体部10にて生成されてプラグ対応メモリ31の複数の記憶エリア31−1,31−2・・・のいずれかに記憶されている種々の制御データの外部への送信を制御する。受信制御部35は、他の機器からケーブルCBL上に送信された各種制御データのうちで、自己の機器が取り込むべき制御データを取り込んで、プラグ対応メモリ31の複数の記憶エリア31−1,31−2・・・のいずれかに書き込む。なお、これらの、接続設定制御部33、送信制御部34及び受信制御部35は、実際にはマイクロコンピュータによるプログラム制御によって実行されるものである。
【0036】
さらに、機器Mkには、操作スイッチ群41及び表示器42を備えた操作パネル40が設けられている。操作スイッチ群41は、前述した管理情報の設定及び変更、並びに機器本体部10の動作を制御するために必要な各種操作スイッチからなる。表示器42は、液晶ディスプレイなどによって構成されており、前記操作スイッチ群41の操作に関係して種々の情報を表示する。
【0037】
次に、上記のようなネットワークの構築及び同ネットワークの動作について説明する。
【0038】
まず、種々の音楽用機器、例えば音楽用の機器M1〜M7を用意し、一つの機器の接続端子21にケーブルCBLの一端を接続するとともに、他の機器の接続端子21に前記ケーブルCBLの他端を接続することにより、複数対の機器間をケーブルCBLでそれぞれ接続して、図1のようなネットワークを構成する。この場合、管理情報メモリ32の送信用情報領域32aには、予めすなわち出荷時には機種データGUID及びプラグタイプデータPluTypeが書き込まれているが、変更が必要な場合には、表示器42による表示を見ながら操作スイッチ群41を操作して、機種データGUID又はプラグタイプデータPluTypeを変更する。
【0039】
次に、ユーザが、ネットワーク内に接続した機器M1〜M7に適当なノード番号(通常は、「1」からの連番)を割当て、各機器M1〜M7毎に、表示器42による表示を見ながら操作スイッチ群41を操作して前記割当てたノード番号を入力する。この入力されたノード番号は、ノードデータNODEとして管理情報メモリ32の送信用情報領域32aに書き込まれる。これらの送信用情報領域32a内の各種データの変更及び書き込みに関する動作は、接続設定制御部33に対応したプログラム制御によって実行される。
【0040】
次に、プラグタイプデータPluType、機種データGUID、ノードデータNODE、ソースプラグデータSplug、デスティネーションプラグデータDplug及びコネクション数データNconnなどからなる一組の受信用情報を設定する。この場合も、ユーザが、各機器M1〜M7毎に、表示器42による表示を見ながら操作スイッチ群41を操作して前記各種データを入力する。この場合、これらのデータPluType,GUID,NODE,Splug,Dplug,NconnのうちでソースプラグデータSplug、デスティネーションプラグデータDplug及びコネクション数データNconnは必須である。
【0041】
前記プラグタイプデータPluType、機種データGUID、ノードデータNODEの全てのデータを設定しなくても成立するが、プラグタイプデータPluTypeに関しては制御データの種類を表すので、同プラグタイプデータPluTypeを設定するようにすることが好ましい。しかし、機種データGUID及びノードデータNODEに関しては、機器M1〜M7のうちの特定の種類の機器又は特定の機器のみから送信されたデータのみを受信するようにする場合に特別に設定すればよい。なお、これらのプラグタイプデータPluType、機種データGUID、ノードデータNODEの全てのデータが設定されていないことは、いずれの機器からのデータをも受信することを意味する。
【0042】
このデータ入力の一例を、操作スイッチ群41の一部及び表示器42を示す図6を用いて説明する。ユーザは、カーソル移動用スイッチ41a、インクレメント及びデクレメントスイッチ41b、並びに英数字スイッチ群41cなどを操作することにより、表示器42にて受信用情報の入力画面を表示させるとともに、カーソル42aを画面上にて移動させて、一組の受信用情報を入力する。図6の表示器42の画面は、プラグタイプデータPluTypeとして「1」(例えば、入力すべきデータが楽音信号であることを表す)を入力するとともに、ソースプラグデータSplug、デスティネーションプラグデータDplug及びコネクション数データNconnとしてそれぞれ「2」、「4」、「3」を入力した例を示している。
【0043】
これらの入力されたデータは、管理情報メモリ32の受信用情報領域32bに一組の受信用情報として書き込まれる。ただし、この受信用情報領域32b内への各種データの書き込みに関係した動作も、接続設定制御部33に対応したプログラム制御によって実行される。このような一組の受信用情報の書き込みは、必要な回数だけ繰り返し行われて、受信用情報領域32bには、一組又は複数組の受信用情報が記憶される。
【0044】
このような送信用情報領域32a及び受信用情報領域32bへの各種データの書き込みにより、ネットワークの構築が完了する。なお、前記説明では各機器M1〜M7への各種データの書き込み及び変更を自己の機器毎に行うようにしたが、データ設定用のマスタ機器(例えは、パーソナルコンピュータ)を定めておくか、機器M1〜M7の任意の一つにて各種データを入力して、同入力された各種データを送信先の機器を指定することによりケーブルCBLを介して各機器M1〜M7に送信し、指定された機器の送信用情報領域32a及び受信用情報領域32bに書き込むようにしてもよい。
【0045】
次に、ネットワーク及びネットワーク内の各機器M1〜M7の動作について説明する。一つの機器(この機器をMjとする)内の機器本体部10の作動により、他の機器(この機器をMkとする)に送信すべき制御データが生成されると、この生成された制御データは、機器Mjのプラグ対応メモリ31の複数の記憶エリア31−1,31−2・・・のいずれかであって、同制御データを生成した機能部に対応した論理的プラグによって定まる記憶エリアに書き込まれる。
【0046】
一方、送信制御部34は、プラグ対応メモリ31を常に監視しており、同メモリ31のいずれかの記憶エリア31−1,31−2・・・に制御データが書き込まれると、図7の送信制御プログラムを実行する。このプログラムの実行はステップS10にて開始され、ステップS11にてプラグ対応メモリ31に書き込まれている制御データを記憶エリア毎に取得する。また、この制御データの取得の際には、同制御データが記憶されていた記憶エリアを表すプラグ番号データPluNOも形成しておく。さらに、この制御データ取得直後には、機器本体部10による新たな制御データの書き込みを許容するために、プラグ対応メモリ31内の前記取り出した制御データを消去しておく。
【0047】
前記ステップS11の処理後、ステップS12にて、各記憶エリア毎に取得した制御データにそれぞれヘッダを付加してパケット化する。このパケット化されたデータは、図9に示すように、ヘッダ部と制御データ部とからなる。ヘッダ部は、プラグ番号データPluNO、プラグタイプデータPluType、機種データGUID、ノードデータNODEなどからなる。これらのデータのうちプラグ番号データPluNOは必須であり、このプラグ番号データPluNOは論理的プラグに対応するもので、前記プラグ対応メモリ31から制御データを取得した際に形成されたものである。
【0048】
他のプラグタイプデータPluType、機種データGUID及びノードデータNODEは、ヘッダ部の一部として必ずしも付加する必要はないが、制御データ部の種類を表すプラグタイプデータPluTypeを付加して実施することが望ましい。このプラグタイプデータPluTypeは、送信用情報領域32aに論理的プラグすなわちプラグ対応メモリ31の各記憶エリア31−1,31−2・・・にそれぞれ対応して記憶されているので、前記プラグ番号データPluNOに対応して生成される。
【0049】
また、受信側機器Mkにて特定の機種又は特定のノードである特定の送信側機器Mjからのみのデータを受信しようとする場合には、機種データGUID又はノードデータNODEをヘッダ部に含ませるとよい。この場合、機種データGUID又はノードデータNODEを予め各論理的プラグに対応させて送信用情報領域32aに記憶しておき、前記ステップS12の処理の際に、前記プラグタイプデータPluTypeと共に、又は同プラグタイプデータPluTypeに代えて、機種データGUID又はノードデータNODEを論理的プラグ毎に前記ヘッダ部に適宜含ませるようにすればよい。また、論理的プラグに対応させて前記機種データGUID及びノードデータNODEをヘッダ部に含ませるか否かのフラグを送信用情報領域32aに予め記憶しておき、前記ステップS12の処理の際に前記フラグを用いて機種データGUID及びノードデータNODEを論理的プラグ毎に前記ヘッダ部に適宜含ませるようにしてもよい。
【0050】
前記ステップS12の処理後、ステップS13にて、前記パケット化したデータをインターフェースメモリ22に送り、同メモリ22を介して接続端子21に接続したケーブルCBLに出力すなわちネットワークに送信する。そして、ステップS14にて、この送信制御プログラムの実行を終了する。また、機器本体部10にて新たな制御データが生成されてプラグ対応メモリ31の複数の記憶エリア31−1,31−2・・・のいずれかに書き込まれれば、前述した送信制御プログラムがふたたび実行されて、前記制御データはパケット化されてネットワークに送信される。なお、各ケーブルCBLは各機器M1〜M2内部にて互いに電気的に接続されているので、データの送信は、異なるデータがネットワーク内(各ケーブル上)に同時に存在しないように、図示しない制御装置によって制御されている。
【0051】
このようにして、送信側機器Mjからパケット化されたデータがネットワークに送信されると、ネットワーク内に接続されている全ての機器M1〜M7は、前記パケット化されたデータをインターフェースメモリ22内に取り込む。この取り込みにより、全ての機器M1〜M7の各受信制御部35は、図8のステップS20にて受信制御プログラムの実行をそれぞれ開始して、ステップS21にてパケット化されているデータのパケット化を解除してヘッダ部を取り出し、同ヘッダ部のデータに基づいて次の第1及び第2条件により受信すべきデータか否かを判定する。
【0052】
第1条件は、ヘッダ部に含まれているプラグ番号データPluNO以外のプラグタイプデータPluType、機種データGUID、ノードデータNODEなどの識別データが、管理情報メモリ32の受信用情報領域32bに記憶されているソースプラグデータSplug、デスティネーションプラグデータDplug及びコネクション数データNconnを除くプラグタイプデータPluType、機種データGUID、ノードデータNODEなどの識別データに合致するか否かである。言い換えれば、前記ヘッダ部に含まれている前記識別データと同一の識別データを有する受信用情報組が管理情報メモリ32の受信用情報領域32bに存在するか否かである。そして、この条件に合致する受信用情報組が存在すれば第1条件成立とする。そうでなければ、第1条件不成立とする。
【0053】
例えば、前記識別データとして、図5,6に例示するようにプラグタイプデータPluType(例えは、楽音信号を表す「1」)のみがヘッダ部に含まれているならば、受信用情報領域32bに前記データSplug,Dplug,Nconnを除くデータとして前記と同一値(例えば、楽音信号を表す「1」)のプラグタイプデータPluTypeのみを有する受信用情報組が存在する場合にのみ第1条件成立とする。ただし、受信用情報領域32bに、ソースプラグデータSplug、デスティネーションプラグデータDplug及びコネクション数データNconn以外のデータが記憶されていなければ、常に第1条件成立とする。このことは、この第1条件はデータの受信に必須の要件ではないことを意味する。
【0054】
第2条件は、前記ヘッダ部に含まれているプラグ番号データPluNOが、受信用情報領域32bに記憶されているソースプラグデータSplug及びコネクション数データNconnによって特定される送信側機器Mjの複数の論理プラグの一つに該当するか否かである。具体的には、前記ヘッダ部に含まれているプラグ番号データPluNOと、ソースプラグデータSplugにより表された値から、同データSplugにコネクション数データNconnを加えて「1」を減算した値までのいずれかの値とが一致している受信用情報組が受信用情報領域32bに存在するか否かである。そして、この条件に合致すれば第2条件成立とする。そうでなければ、第2条件不成立とする。
【0055】
すなわち、前記プラグ番号データPluNOによって表された論理的プラグが、前記ソースプラグデータSplugにより表された論理的プラグから、同データSplugにコネクション数データNconnを加えて「1」を減算した値Splug+Nconn−1によって表された論理的プラグまでのいずれかに該当するときにのみ、第2条件成立とする。例えば、図5,6に例示するように、ソースプラグデータSplugが「2」で、コネクション数データNconnが「3」であれば、前記プラグ番号データPluNOが「2」〜「4」のいずれかであるとき、第2条件成立とする。
【0056】
前記ステップS21にて第1条件成立かつ第2条件成立と判定されると、ステップS22にて「YES」すなわち受信すべきであると判定して、ステップS23に進む。ステップS23においては、前記ヘッダ部に含まれているプラグ番号データPluNOと、前記第1及び第2条件が成立した受信用情報組に含まれているソースプラグデータSplug及びデスティネーションプラグデータDplugとに基づいて受信側機器Mkの論理的プラグすなわちプラグ対応メモリ31の記憶エリア31−1,31−2・・・のいずれかを決定する。
【0057】
具体的には、デスティネーションプラグデータDplugに、プラグ番号データPluNOからソースプラグデータSplugを減算した値を加算した値Dplug+PluNO−Splugに対応した論理的プラグすなわち記憶エリアを決定する。例えば、図5,6に例示するように、ソースプラグデータSplugが「2」であるとともに、デスティネーションプラグデータDplugが「4」である条件のもとでは、プラグ番号データPluNOが「3」であれば、受信側機器Mkの論理的プラグP5が決定される。また、プラグ番号データPluNOが「2」,「4」でそれぞれあれば、受信側機器Mkの論理的プラグP4,P6がそれぞれ決定される。
【0058】
前記ステップS23の処理後、ステップS24にて、前記パケット化を解除したインターフェースメモリ22内のデータの制御データ部を、プラグ対応メモリ31の記憶エリア31−1,31−2・・・のうちの前記決定した記憶エリア(前記決定した論理的プラグに対応した記憶エリア)に書き込む。そして、ステップS25にて、次に送信されるデータの取り込みのために、前記パケット化を解除したインターフェースメモリ22内のデータを消去しておく。
【0059】
一方、ステップS21による受信すべきでないとの判定に基づいて、ステップS22にて「NO」と判定されると、ステップS23,S24による受信処理を実行しないで、ステップS25に直接進む。ステップS25においては、前述したように、前記パケット化を解除したインターフェースメモリ22内のデータを消去する。
【0060】
このステップS25の処理後、ステップS26にてこの受信制御プログラムの実行を終了する。また、ネットワーク内(ケーブルCBL上)に新たなデータが送信されれば、前述の受信制御プログラムの実行により、同送信データが受信すべき機器Mkに取り込まれる。そして、送信データを受信した機器Mkにおいては、機器本体部10がプラグ対応メモリ31に書き込まれた制御データを用いた動作により送信すべきデータを新たに作成してプラグ対応メモリ31に書き込んだり、新たに作成したデータを図示しない出力装置に出力する。
【0061】
このように、管理情報メモリ32に記憶した管理情報を用いた送信制御部34及び受信制御部35による送信制御プログラム及び受信制御プログラムの実行により、制御データの送信に利用される管理情報を少なくすることができる。特に,送信側機器Mjからの論理的プラグを表すプラグ番号データPluNOと、受信側機器Mkの管理情報メモリ32に記憶されているソースプラグデータSplug及びデスティネーションプラグデータDplugとを用いて、プラグ番号データPluNOとソースプラグデータSplugとの関係をデスティネーションプラグデータDplugに適用して、送信先の論理的プラグを特定するようにしているので、送信側機器Mj及び受信側機器Mkの各論理的プラグの接続関係を表す情報が簡単になる。
【0062】
また、前記プラグ番号データPluNOが、受信側機器Mkの管理情報メモリ32に記憶されているソースプラグデータSplug及びコネクション数データNconnによって特定される送信側機器Mjの複数の論理的プラグのうちのいずれか一つの論理的プラグを表すか否かにより、制御データを受信すべきかを決定するようにした。したがって、送信側機器Mjと受信側機器Mkとの制御データの送受信のための情報を少なくすることができるとともに、受信側機器Mkにて制御データを受信すべきかを簡単かつ的確に特定できる。これらにより、ケーブルCBLを介して送受信されるデータ量を少なくすることができるとともに、各機器の管理情報メモリ32に記憶すべきデータ量を少なくすることができる。
【0063】
さらに、上記制御データの送受信においては、そのヘッダ部に、前記プラグ番号データPluNOに加えてプラグタイプデータPluType、機種データGUID、ノードデータNODEなどの識別データを含ませておくとともに、受信側機器Mkの管理情報メモリ32にこれらの識別データPluType,GUID,NODEを記憶させておくことにより、送信された制御データを受信すべき受信側機器Mkを特定するようにしたので、受信側機器Mkにて制御データを受信すべきかを簡単かつ的確に特定できる。
【0064】
次に、設定の既に完了しているネットワーク内のいずれかの機器(ノードNODE)を他の機器に代替する場合の動作について説明する。
【0065】
まず、ユーザは、ネットワーク内のいずれかの機器と新たな機器MxをケーブルCBLで接続することにより、前記新たな機器Mxをネットワーク内に組み込む。この場合、新たな機器Mxの管理情報メモリ32の送信用情報領域32aには、上述の処理により、機種データGUID、ノードデータNODE及びプラグタイプデータPluTypeなどが既に記憶されているものとする。なお、これらのデータGUID,NODE,PluTypeが、送信用情報領域32aに記憶されていなければ、上述したようにして同データGUID,NODE,PluTypeを送信用情報領域32aに書き込むようにする。
【0066】
次に、ユーザは、ネットワーク内の機器M1〜M7、Mxのうちで、接続設定制御部33が機器の代替を制御する機能を有している機器にて、機器の接続変更を行う。この接続変更を可能とする機器は、特定の一つ若しくは複数の機器のみでもよいし、全ての機器であってもよい。以下、この接続変更動作を、図13に示す操作スイッチ群41の一部及び表示器42を用いて、図10〜12のプログラムに沿って説明する。
【0067】
ユーザが、前記接続変更機能を有する特定の機器(以下、この特定の機器を変更設定用機器という)において、操作スイッチ群41の中に設けた接続変更スイッチ41dを操作すると、同機器の接続設定制御部33は、図10のステップS30にて接続制御プログラムの実行を開始する。前記プログラムの開始後、ステップS31にて受信用の機器を接続変更するのか、送信用の機器を接続変更するのかの問い合わせを表示器42に表示して、ステップS32にてユーザによる選択を待つ。ユーザが、カーソル移動用スイッチ41aなどを用いて、受信用又は送信用の機器のいずれかの接続変更を選択すると、ステップS32にて「YES」と判定し、ステップS33にて受信用の機器の接続変更を選択したか否かを判定する。ユーザが受信用の機器の接続変更を選択した場合には、ステップS33にて「YES」と判定し、ステップS34にて受信接続変更ルーチンを実行して、ステップS36にてこの接続変更プログラムの実行を終了する。ユーザが送信用の機器の接続変更を選択した場合には、ステップS33にて「NO」と判定し、ステップS35にて送信接続変更ルーチンを実行して、ステップS36にてこの接続変更プログラムの実行を終了する。
【0068】
受信接続変更ルーチンの実行は、図11のステップS40にて開始され、ステップS41にて、ネットワーク内の全ての機器に対して機種データGUIDの送信を指令することにより、ネットワーク内に組み込まれている機種を問い合わせる。これに応答して、ネットワーク内の各機器M1〜M7,Mxは、図示しないプログラム制御により、管理情報メモリ32の送信用情報領域32a内に記憶されている機種データGUIDをネットワーク(ケーブルCBL)を介して変更設定用機器に送信する。変更設定用機器の接続設定制御部33は、前記ステップS41の処理により、インターフェースメモリ22を介して各機器M1〜M7,Mxから送信された機種データGUIDを取り込む。そして、ステップS42にて、図13(A)に示すように、表示器42上に取り込んだ機種データGUIDを表示し、ステップS43にてユーザによる機種データGUIDの選択を待つ。これにより、表示器42には、ネットワーク内に接続されている全ての機種が表示されることになる。
【0069】
ユーザが、カーソル移動用スイッチ41aなどを用いて、前記表示されている機種の中の一つを選択すると、ステップS43にて「YES」と判定して、ステップS44に進む。ステップS44においては、ネットワーク内の全ての機器に対して、前記選択された機種データGUIDに該当するかを問い合わせるとともに、該当した機器が自己のノードデータNODEを返信することを指令する。これに応答して、該当する機器は、図示しないプログラム制御により、管理情報メモリ32の送信用情報領域32a内に記憶されているノードデータNODEをネットワーク(ケーブルCBL)を介して変更設定用機器に送信する。変更設定用機器においては、接続設定制御部33が、前記ステップS44の処理により、インターフェースメモリ22を介して該当する機器から送信されたノードデータNODEを取り込む。そして、ステップS45にて、図13(B)に示すように、表示器42上に取り込んだ全てのノードデータNODEを表示するとともに、変更する機器及びその代替の機器を選択するように表示し、ステップS46にてユーザによるノードデータNODEの選択を待つ。図13(B)は、機器M2,Mx他の機器が該当する場合を示している。これにより、表示器42には、ネットワーク内に接続されていてユーザが選択した機種に該当する全ての機器(ノードデータNODE)が表示されることになる。
【0070】
ユーザが、カーソル移動用スイッチ41aなどを用いて、前記表示されている機器(ノードデータNODE)の中の一つを変更機器として選択すると、ステップS46にて「YES」と判定して、ステップS47に進む。ステップS47においては、前記選択されたノードデータNODEを変更機器Aとして設定する。次に、ユーザが、ふたたびカーソル移動用スイッチ31aなどを用いて、前記表示されている機器(ノードデータNODE)の中の一つを代替えの機器として選択すると、ステップS48にて「YES」と判定して、ステップS49に進む。ステップS49においては、前記選択されたノードデータNODEを代替え機器Bとして設定する。
【0071】
なお、前記のような方法によらなくても、他の種々の方法により、変更機器A及び代替え機器Bを指定することも可能である。例えば、前記ステップS41〜S43の処理に代えて、ユーザが変更する機種データGUIDを操作パネル40にて直接入力して、前記入力した機種データGUIDを用いた前記ステップS44〜S49の処理により、変更機器A及び代替え機器Bを指定できる。また、前記ステップS41〜S49の処理に代えて、ユーザが変更機器A及び代替え機器Bを操作パネル40にて直接入力するようにしてもよい。
【0072】
前記ステップS49の処理後、ステップS50にて変更機器Aに対して管理情報メモリ32の受信用情報領域32bに記憶されている全ての受信用情報組を返信するように指令する。これにより、変更機器Aは、図示しないプログラム制御により、前記受信用情報組を接続変更用機器に送信する。接続変更用機器においては、接続設定制御部33が、前記ステップS50の処理により、インターフェースメモリ22を介して変更機器Aから送信された受信用情報組を取り込む。そして、同ステップS50にて変更機器Aに対してネットワークからの接続解除を指令する。変更機器Aは、図示しないプログラム制御により、この接続解除指令を取り込み記憶し、以降ネットワーク(ケーブルCBL)上に送出された制御データを取り込まないようになる。
【0073】
前記ステップS50の処理後、ステップS51にて代替え機器Bに対して前記変更機器Aから取り込んだ全ての受信用情報組を送信する。代替え機器Bはこの送信された受信用情報組を受信し、同機器Bの接続設定制御部33は、図示しないプログラム制御により、前記受信した受信用情報組を管理情報メモリ32の受信用情報領域32bに書き込む。これにより、代替え機器Bは、上述した受信処理により、ネットワークの各機器から送信されたデータを前記受信用情報領域32bに書き込まれた受信用情報組に従って受信して、プラグ対応メモリ31に書き込むようになる。そして、ステップS52にてこの受信接続変更ルーチンの実行を終了する。
【0074】
以降、変更機器Aは他の機器から送信されたデータを受信しなくなり、これに代えて、代替え機器Bが、今まで変更機器Aによって受信されていたデータを受信するようになる。なお、この場合、変更機器Aをネットワークから物理的にも取り外すようにしてもよい。
【0075】
このような受信接続変更ルーチンの制御により、変更機器Aから代替え機器Bへの受信機器の変更設定を簡単に行うことができる。その結果、ネットワークに接続される受信用機器の変更を簡単に済ますことができる。
【0076】
次に、ユーザが送信用の機器の接続変更を選択した場合について説明する。この場合、接続変更用機器の接続設定制御部33は、前述のように、前記図10のステップS35にて送信接続変更ルーチンを実行する。この送信接続変更ルーチンの実行は、図12のステップS60にて開始され、前述の受信接続変更ルーチンの図12のステップS41〜S49と同様なステップS61〜S69の処理により、ユーザによって選択されて変更される機器(ノードNODE)及び代替えされる機器(ノードNODE)が、変更機器A及び代替え機器Bとしてそれぞれ設定される。なお、この場合も、前記ステップS61〜69の処理によらず、前述した受信接続変更ルーチンの場合と同様に、種々の方法によって変更機器A及び代替え機器Bを指定できる。
【0077】
前記ステップS61〜S69の処理後、ステップS70にて、変更機器Aに対し、管理情報メモリ32の送信用情報領域32aに記憶されている機種データGUID、ノードデータNODE、プラグタイプデータPluTypeなど、すなわち他の機器による受信に利用される前記データGUID,NODE,PluTypeなどを返信するように指令する。変更機器Aにおいては、接続設定制御部33が、図示しないプログラム制御により、前記機種データGUID、ノードデータNODE、プラグタイプデータPluTypeなどを送信用情報領域32aから読み出して、接続変更用機器に送信する。そして、接続変更用機器の接続設定制御部33は、同ステップS70の処理により前記送出された機種データGUID、ノードデータNODE、プラグタイプデータPluTypeなどを取得する。
【0078】
その後、変更設定用機器の接続設定制御部33は、前記ステップS70にて変更機器Aに対してネットワークからの接続解除を指令する。変更機器Aは、図示しないプログラム制御により、この接続解除指令を取り込み記憶し、以降ネットワーク(ケーブルCBL)上に制御データを送出しないようになる。
【0079】
次に、接続変更用機器の接続設定制御部33は、ステップS71にて、変更機器Aからのデータを受信するように設定されている全ての機種を検出する。この検出においては、変更機器A以外の他の機器に対して、前記取得した機種データGUID、ノードデータNODE、プラグタイプデータPluTypeなどを送信し、前記他の機器がその管理情報メモリ32の受信用情報領域32bに、受信用情報組の一部としてこれらのデータGUID,NODE,PluTypeを記憶しているか否かを問い合わせる。すなわち、前記他の機器が、これらの機種データGUID、ノードデータNODE、プラグタイプデータPluTypeなどをヘッダ部に有する制御データを受信するようになっているか否かを問い合わせる。他の機器にあっては、その接続設定制御部33が、図示しないプログラムの実行により、前記送信された機種データGUID、ノードデータNODE、プラグタイプデータPluTypeなどを受信し、その受信用情報領域32bに記憶されている受信用情報組を参照して、前記問い合わせに対する回答を接続変更用機器に送信する。この問い合わせにより、接続変更用機器は変更機器Aからの制御データを受信するネットワーク内の全ての機器Cを検出することができる。
【0080】
前記ステップS71の処理後、変更設定用機器の接続設定制御部33は、ステップS72にて、前記検出された全ての機器Cが、変更機器Aに代えて代替え機器Bから送信される制御データを受信するように変更する。すなわち、接続設定制御部33は、前記検出した変更機器Aからの制御データを受信するネットワーク内の全ての機器Cに対して、変更機器Aとの接続解除及び代替え機器Bとの接続を指令する。この場合、変更設定用機器の接続設定制御部33は、代替え機器B内の管理情報メモリ32の送信用情報領域32aに記憶されている機種データGUID、ノードデータNODE、プラグタイプデータPluTypeなどを取得して、前記全ての機器Cに対して送信する。
【0081】
各機器Cにおいては、接続設定制御部33が、図示しないプログラムの実行により、前記送信された機種データGUID、ノードデータNODE及びプラグタイプデータPluTypeを受信する。そして、管理情報メモリ32の受信用情報領域32bに記憶されている受信用情報組の中に変更機器Aとは異なる代替え機器Bに固有のものがあれば、受信用情報領域32bに記憶されている機種データGUID、ノードデータNODE、プラグタイプデータPluTypeなどを、前記受信した機種データGUID、ノードデータNODE、プラグタイプデータPluTypeなどに変更する。例えば、ノードデータNODEがあれば、同ノードデータNODEは必ず書き換えられる。これにより、これらの機器Cは、上述した受信処理により、変更機器Aに代えて代替え機器Bから送信された制御データを受信して、プラグ対応メモリ31に書き込むようになる。そして、ステップS73にてこの送信接続変更ルーチンの実行を終了する。
【0082】
以降、変更機器Aからは制御データが送信されなくなり、これに代えて、代替え機器Bからネットワーク内の各機器に対して制御データが送信されるようになる。なお、この場合、変更機器Aをネットワークから物理的にも取り外すようにしてもよい。
【0083】
このような送信接続変更ルーチンの制御により、変更機器Aから送信された制御データを受信していた機器Cが多数存在していても、変更機器Aから代替え機器Bへの接続変更を簡単に行うことができる。その結果、ネットワークに接続される送信用の機器の変更を簡単に済ますことができる。
【0084】
なお、前記受信用及び送信用機器の接続変更においては、変更機器Aは受信専用又は送信専用であるものとして説明したが、この接続変更は、受信及び送信の両方を可能とする機器にも適用できる。変更機器Aの受信及び送信の両方を他の機器で代替えする場合には、同変更機器Aの受信機能及び送信機能の両部分に、前述した受信接続変更処理及び送信接続変更処理をそれぞれ別々に適用するようにすればよい。また、変更機器Aの受信及び送信の一方のみを他の機器で代替えする場合には、前述した受信接続変更処理又は送信接続変更処理の一方のみを適用するようにすればよい。なお、この場合には、変更機器Aをネットワーク内に接続したままとする。
【0085】
また、上記実施形態では、ネットワーク内に機器M1〜M7、Mxを接続した例について説明したが、ネットワーク内に接続される機器の数は適宜選択される。また、機器の種類に関しても上記実施形態に説明したものに制限されるものではなく、上記実施形態で説明した以外の種類の機器をネットワーク内に接続するようにしてもよい。特に、本発明は、音楽用の機器に限定されることなく、種々の分野における種々の機器を接続したネットワークにも適用できる。
【0086】
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に開示された範囲内に制限されることなく、本発明の目的を逸脱しない範囲内において、同実施形態を適宜変形又は修正して実施得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るネットワークの一例を示す概略図である。
【図2】 図1の各機器の内部構成を示すブロック図である。
【図3】 図2のプラグ対応メモリ内に設けられて記憶エリアと論理的プラグとの対応を説明するためのメモリマップである。
【図4】 (A)は図2の管理情報メモリの送信用情報領域のメモリマップであり、(B)は同管理情報メモリの受信用情報領域のメモリマップである。
【図5】 送信側機器の論理的プラグと受信側機器の論理的プラグとの対応関係を示す接続図である。
【図6】 一組の受信用情報の入力方法を説明するための操作パネルの概略図である。
【図7】 図2の送信制御部にて実行される送信制御プログラムのフローチャートである。
【図8】 図2の受信制御部にて実行される受信制御プログラムのフローチャートである。
【図9】 パケット化された送信データのフォーマット図である。
【図10】 図2の接続設定制御部にて実行される接続変更プログラムのフローチャートである。
【図11】 図10の受信接続変更ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図12】 図10の送信接続変更ルーチンの詳細を示すフローチャートである。
【図13】 (A)はネットワーク内の機種の選択動作を説明するための操作パネルの概略図であり、(A)はネットワーク内の機器の選択動作を説明するための操作パネルの概略図である。
【符号の説明】
M1〜M7…機器、CBL…ケーブル、10…機器本体部、20…インターフェース部、21…接続端子、22…インターフェースメモリ、30…通信制御部、31…プラグ対応メモリ、32…管理情報メモリ、32a…送信用情報領域、32b…受信用情報領域、33…接続設定制御部、34…送信制御部、35…受信制御部、40…操作パネル、41…操作スイッチ群、42…表示器。

Claims (9)

  1. 独立して生成された複数組の制御データをそれぞれ独立して出力する複数の送信側機能部を有する送信側機器と、入力された制御データを用いてそれぞれ独立した機能を実現する複数の受信側機能部を有する受信側機器とを少なくとも含み、一つの送信側機能部から出力されるとともに前記送信側機器から送信された制御データを、前記受信側機器にて受信するとともに前記一つの送信側機能部に対応した一つの受信側機能部に入力するようにしたネットワークにおいて、
    前記複数の送信側機能部のうちの一部又は全部の複数の送信側機能部と、前記複数の受信側機能部のうちの一部又は全部の複数の受信側機能部とをそれぞれ対応付けておき、
    前記受信側機器に、
    前記対応付けられた複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部を表す第1識別データと、
    前記対応付けられた複数の受信側機能部のうちで、前記一つの送信側機能部から出力された制御データが入力される一つの受信側機能部を表す第2識別データと、
    前記第1識別データによって表された前記一つの送信側機能部との関係において前記対応付けられた複数の送信側機能部を特定する第3識別データとを記憶させておき、
    前記送信側機器は、前記対応付けられた複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部から出力された制御データに、同制御データを出力した一つの送信側機能部を表す識別データを付加して同制御データを前記ネットワーク内に送信し、
    前記受信側機器は、
    前記制御データに付加されている識別データが、前記第1識別データ及び前記第3識別データによって特定される前記複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部を示していることを条件に前記制御データを受信することを決定し、かつ
    前記制御データに付加されている識別データ、前記第1識別データ及び第2識別データを用い、同制御データに付加されている識別データと前記第1識別データとの関係を前記第2識別データに適用して、前記制御データが入力されるべき一つの受信側機能部を特定するようにしたことを特徴とするネットワークにおけるデータ送受信管理方法。
  2. 前記請求項1に記載したネットワークにおけるデータ送受信管理方法において、
    前記複数の送信側機能部と前記複数の受信側機能部との対応付けは、前記第1識別データにより表された前記一つの送信側機能部からの順番と、前記第2識別データにより表された前記一つの受信側機能部からの順番とを対応させることによって定められたものであり、
    前記第3識別データは、前記第1識別データによって表された前記一つの送信側機能部から所定の順番の送信側機能部までの数を表すようにしたネットワークにおけるデータ送受信管理方法。
  3. 前記請求項1又は請求項2に記載したネットワークにおけるデータ送受信管理方法において、
    前記受信側機器に、さらに、前記送信される制御データの種類を表す種類データ、前記送信側機器の種類を表す機種データ、及び前記送信側機器を表す機器データのうちの少なくともいずれか一つの第4識別データを記憶しておき、
    前記送信側機器は、前記対応付けられた複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部から出力された制御データに、さらに前記4識別データを付加して同制御データを前記ネットワーク内に送信し、
    前記受信側機器は、さらに、前記制御データに付加されている前記第4識別データに基づいて、受信すべき制御データを特定するようにしたことを特徴とするネットワークにおけるデータ送受信管理方法。
  4. 前記請求項1又は請求項2に記載したネットワークにおけるデータ送受信管理方法において、
    第1の送信側機器に代えて第2の送信側機器を用いるように変更するとき、前記第1の送信側機器から送信された制御データを受信していた受信側機器を検出し、
    前記検出された受信側機器が、前記第1の送信側機器に代えて、前記第2の送信側機器から送信される制御データを受信するように変更するようにしたことを特徴とするネットワークにおけるデータ送受信管理方法。
  5. 前記請求項4に記載したネットワークにおけるデータ送受信管理方法において、
    前記送信側機器は、送信する制御データに識別するための送信用識別データを前記制御データに付加して送信するものであり、
    前記第1の送信側機器から送信された制御データを受信していた受信側機器の検出を、前記第1の送信側機器から前記送信用識別データを取得し、ネットワーク内の受信側機器に対して、前記取得した送信用識別データを送信して、前記第1の送信側機器から送信された制御データを受信していたかを問い合わせることにより同第1の送信側機器から送信された制御データを受信していた受信側機器を検出することにより行うネットワークにおけるデータ送受信管理方法。
  6. 前記請求項5に記載したネットワークにおけるデータ送受信管理方法において、
    前記送信用識別データは、前記送信される制御データの種類を表す種類データ、前記送信側機器の種類を表す機種データ、及び前記送信側機器を表す機器データのうちの少なくともいずれか一つであるネットワークにおけるデータ送受信管理方法。
  7. 独立して生成された複数組の制御データをそれぞれ独立して出力する複数の送信側機能部を有する送信側機器と、入力された制御データを用いてそれぞれ独立した機能を実現する複数の受信側機能部を有する受信側機器とを少なくとも含み、一つの送信側機能部から出力されるとともに前記送信側機器から送信された制御データを、前記受信側機器にて受信するとともに前記一つの送信側機能部に対応した一つの受信側機能部に入力するようにしたネットワークにおいて、
    前記複数の送信側機能部のうちの一部又は全部の複数の送信側機能部と、前記複数の受信側機能部のうちの一部又は全部の複数の受信側機能部とをそれぞれ対応付けておき、
    前記送信側機器に、
    前記対応付けられた複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部から出力された制御データに、同制御データを出力した一つの送信側機能部を表す識別データを付加して同制御データを前記ネットワーク内に送信する送信制御手段を設けるとともに、
    前記受信側機器に、
    前記対応付けられた複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部を表す第1識別データと、前記対応付けられた複数の受信側機能部のうちで、前記一つの送信側機能部から出力された制御データが入力される一つの受信側機能部を表す第2識別データと、前記第1識別データによって表された前記一つの送信側機能部との関係において前記対応付けられた複数の送信側機能部を特定する第3識別データとを記憶する管理情報記憶手段と、
    前記制御データに付加されている識別データが、前記第1識別データ及び前記第3識別データによって特定される前記複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部を示していることを条件に前記制御データを受信することを決定し、かつ前記制御データに付加されている識別データ、前記第1識別データ及び第2識別データを用い、同制御データに付加されている識別データと前記第1識別データとの関係を前記第2識別データに適用して、前記制御データが入力されるべき一つの受信側機能部を特定する受信制御手段とを設けるようにしたことを特徴とするネットワークにおけるデータ送受信管理装置。
  8. 前記請求項7に記載したネットワークにおけるデータ送受信管理装置において、
    前記複数の送信側機能部と前記複数の受信側機能部との対応付けは、前記第1識別データにより表された前記一つの送信側機能部からの順番と、前記第2識別データにより表された前記一つの受信側機能部からの順番とを対応させることによって定められたものであり、
    前記第3識別データは、前記第1識別データによって表された前記一つの送信側機能部から所定の順番の送信側機能部までの数を表すようにしたネットワークにおけるデータ送受信管理装置。
  9. 前記請求項7又は請求項8に記載したネットワークにおけるデータ送受信管理装置において、
    前記受信側機器の管理情報記憶手段は、さらに、前記送信される制御データの種類を表す種類データ、前記送信側機器の種類を表す機種データ、及び前記送信側機器を表す機器データのうちの少なくともいずれか一つの第4識別データを記憶し、
    前記送信側機器の送信制御手段は、前記対応付けられた複数の送信側機能部のうちの一つの送信側機能部から出力された制御データに、さらに前記4識別データを付加して同制御データを前記ネットワーク内に送信し、
    前記受信側機器の受信制御手段は、さらに、前記制御データに付加されている前記第4識別データに基づいて、受信すべき制御データを特定するようにしたことを特徴とするネットワークにおけるデータ送受信管理装置。
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