JP4580460B1 - コンクリート用養生シート及びコンクリートの養生方法 - Google Patents

コンクリート用養生シート及びコンクリートの養生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】天井や壁面に打設されたコンクリートを養生するにあたり、そのコンクリート打設面への敷設が容易で、かつ、敷設した後もコンクリート打設面に水を追加供給することができるコンクリート用養生シート及びそのようなコンクリート用養生シートを利用したコンクリートの養生方法を提供する。
【解決手段】コンクリート打設面に敷設して使用されるコンクリート用養生シート1aであり、コンクリート打設面に敷設した際に、コンクリート打設面との間に所定の空隙を形成する凹凸面を有する凹凸シート部2と、凹凸シート部2の少なくとも対向する一組の端縁に延在して設けられた薄肉フィルム部3とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、打設されたコンクリートを養生するために、コンクリート打設面に敷設して使用されるコンクリート用養生シート及びそのようなコンクリート用養生シートを利用したコンクリートの養生方法に関する。
打設したコンクリートが、十分な水和反応がなされないうちに急速に乾いてしまうと、その耐久性が低下するなどの不具合が生じてしまう。このため、建築工事や土木工事などの現場でコンクリートを打設した後には、通常、コンクリート打設面に散水するとともに、養生シートで覆ってコンクリートが急速に乾いてしまうのを防止している。
本出願人のうち一人は、このような養生シートとして、現場での作業性がよく、保温性にも優れた安価なコンクリート用養生シートを先に提案した(特許文献1)。
実開平6−65558号公報
しかしながら、特許文献1のコンクリート用養生シートをはじめとする従来の養生シートは、床面に打設されたコンクリートを養生する場合には、そのまま床面に敷設するだけでよいが(特許文献1の図10参照)、天井や壁面に打設されたコンクリートに対しては、支持材を用いてコンクリート打設面に密着させなければならず(特許文献1の図11参照)、その作業性に改善の余地があった。
また、打設したコンクリートの耐久性を向上させるには、できるだけ長期にわたってコンクリートが濡れている状態を維持して、水和反応が十分になされるようにするのが好ましい。
しかしながら、従来の養生シートでは、養生シートを敷設した後のコンクリート打設面に水を追加供給することができず、はじめに散水した水が乾いてしまうまでの間しかコンクリートを濡れた状態にしておくことができなかった。
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、天井や壁面に打設されたコンクリートを養生するにあたり、そのコンクリート打設面への敷設が容易で、かつ、敷設した後もコンクリート打設面に水を追加供給することができるコンクリート用養生シート及びそのようなコンクリート用養生シートを利用したコンクリートの養生方法の提供を目的とする。
本発明に係るコンクリート用養生シートは、打設されたコンクリートを養生するために、コンクリート打設面に敷設して使用されるコンクリート用養生シートであって、前記コンクリート打設面に敷設した際に、前記コンクリート打設面との間に所定の空隙を形成する凹凸面を有する凹凸シート部と、前記凹凸シート部の少なくとも対向する一組の端縁に延在して設けられ、かつ、前記コンクリート打設面に密着可能な薄肉フィルム部と、を備える構成としてある。
本発明に係るコンクリート用養生シートは、打設されたコンクリートを養生するために、コンクリート打設面に敷設して使用されるコンクリート用養生シートであって、前記コンクリート打設面に敷設した際に、前記コンクリート打設面との間に所定の空隙を形成する凹凸面を有する凹凸シート部と、前記凹凸シート部の少なくとも対向する一組の端縁に延在して設けられ薄肉フィルム部と、を備え、前記薄肉フィルム部が、前記端縁に沿って前記空隙を気密にすることができるように、前記コンクリート打設面に密着可能とした構成としてある。
また、本発明に係るコンクリートの養生方法は、上記したようなコンクリート用養生シートの前記凹凸シート部の四方に前記薄肉フィルム部を設け、このようなコンクリート用養生シートをコンクリート打設面に敷設し、前記凹凸シート部に吸水孔と排水孔を穿設して、前記吸水孔と前記排水孔とをポンプを介して接続することにより、前記吸水孔から供給された水が、前記排水孔から排水されて再び前記吸水口から供給されて、前記空隙内を循環するようにした方法とすることもできる。
本発明のコンクリート用養生シートは、天井や壁面に打設されたコンクリートに対しても、そのコンクリート打設面に容易に敷設することができ、さらに、敷設した後もコンクリート打設面に水を追加供給することができる。そして、このようなコンクリート用養生シートを利用した本発明のコンクリートの養生方法によれば、コンクリート打設面が常に濡れた状態とすることができ、打設されたコンクリートの水和反応を十分なものとして、コンクリートの耐久性を向上させることが可能になる。
本発明に係るコンクリート用養生シートの第一実施形態を示す説明図である。 本発明に係るコンクリート用養生シートの第一実施形態の変形例を示す説明図である。 本発明に係るコンクリート用養生シートの第一実施形態をコンクリート打設面に敷設する例を示す説明図である。 本発明に係るコンクリート用養生シートの第二実施形態を示す説明図である。 本発明に係るコンクリート用養生シートの第二実施形態を示す説明図である。 本発明に係るコンクリート用養生シートの第三実施形態を示す説明図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第一実施形態]
まず、本発明に係るコンクリート用養生シートの第一実施形態について説明する。
なお、図1は、本実施形態に係るコンクリート用養生シートを示す説明図であり、図1(a)は、本実施形態に係るコンクリート用養生シートの概略を示す平面図、図1(b)は、図1(a)のA−A断面図である。
図1に示す養生シート1aは、打設されたコンクリートを養生するために、コンクリート打設面に敷設して使用されるものである。そして、コンクリート打設面に敷設した際に、コンクリート打設面との間に所定の空隙を形成する凹凸面を有する凹凸シート部2と、この凹凸シート部2の対向する一組の端縁2a,2bに延在して設けられ、かつ、コンクリート打設面に密着可能な薄肉フィルム部3とを備えている。
凹凸シート部2は、中空状に膨出する多数の突起20を規則的に配列してなる凹凸面を有している。そして、突起20の頂面がコンクリート打設面と対向するように養生シート1aを敷設することで、コンクリート打設面との間に所定の空隙が形成されるようになっている。
このような凹凸シート部2は、例えば、図1(b)に示すように、中空状に膨出する多数の突起20が成形されたキャップフィルム21に、突起20内に空気を封入するバックフィルム22が積層された長尺状の気泡シートからなるものとすることができる。突起20内に空気が封入された気泡シートを用いて凹凸シート部2を形成すれば、養生シート1aに断熱性を付与することができる。
また、図1に示す例において、薄肉フィルム部3は、薄肉のフィルム材を凹凸シート部2に所定の幅Wで重ねて熱融着することによって設けられている。このときの幅Wは、十分な融着代が確保できるように適宜設定されるが、好ましくは10〜500mmである。この薄肉フィルム部3の肉厚は、濡れたコンクリート打設面に薄肉フィルム部3を添わせたときに、コンクリート打設面の表面形状に追随して密着し、コンクリート打設面と薄肉フィルム部3との間に空気が入り込まないようにすることができる程度の厚みとされ、具体的には、薄肉フィルム部3の平均肉厚を5〜100μmとするのが好ましい。
なお、濡れたコンクリート打設面に薄肉フィルム部3が密着するのは、薄肉フィルム部3が水の表面張力によってコンクリート打設面に貼りつくとともに、コンクリート打設面と薄肉フィルム部3との間から空気が抜かれて負圧になり、大気圧によって薄肉フィルム部3がコンクリート打設面に押しつけられて密着するものと考えられる。
本実施形態の養生シート1aは、凹凸シート部2の端縁2a,2bに延在して設けられた薄肉フィルム部3が、濡れたコンクリート打設面に密着するのを利用して、天井や壁面に打設されたコンクリートに対しても、そのコンクリート打設面に容易に敷設することができる。
凹凸シート部2の端縁2a,2bに延在して設けられる薄肉フィルム部3の幅Wは、天井や壁面に打設されたコンクリートの打設面に養生シート1aを敷設したときに、養生シート1aが自重で垂れ下がろうとする力よりも、薄肉フィルム部3がコンクリート打設面に密着して養生シート1aを保持しようとする力の方が大きくなるように、上記二つの力のバランスを考慮して、コンクリート打設面に密着する薄肉フィルム部3の面積が十分に確保できるように適宜設定することができる。例えば、凹凸シート部2の幅Wが1000〜3000mm程度である場合には、薄肉フィルム部3の幅Wは、100〜300mmであるのが好ましい。
なお、図1に示す例では、薄肉フィルム部3の幅Wは、端縁2a側と端縁2b側とで等しくしているが、必要に応じて、端縁2a側と端縁2b側とで薄肉フィルム部3の幅Wを異ならせてもよい。
また、薄肉フィルム部3は、そのコンクリート打設面への密着力によって養生シート1aを保持できるように、凹凸シート部2の少なくとも対向する一組の側端縁に設けられていればよいが、図2に示すように、凹凸シート部2の四方に薄肉フィルム部3を設けることもできる。
このようにすると、四方に設けた薄肉フィルム部3がコンクリート打設面に密着することにより、養生シート1aを四方から保持できるとともに、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成される空隙を気密にすることができる。そして、気密にされた当該空隙から空気を抜いて凹凸シート部2とコンクリート打設面との間を負圧にすれば、凹凸シート部2もコンクリート打設面に密着するようになり、これによって、コンクリート打設面から養生シート1aが脱落してしまうのをより確実に防止することができる。
なお、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成される空隙から空気を抜くには、凹凸シート部2に空気抜き用の孔を穿設しておけばよいが、後述するような吸水口5や排水孔6を利用するのが好ましい。
ここで、濡れたコンクリート打設面に薄肉フィルム部3が密着することを利用して養生シート1aを敷設しただけでは、コンクリート打設面が乾いていくにしたがって薄肉フィルム3が経時的に剥がれていってしまうことが考えられる。これに対して、コンクリート打設面との間を負圧にして凹凸シート部2を密着させておけば、コンクリート打設面が乾いても養生シート1aが脱落してしまうことがない。
本実施形態の養生シート1aは、コンクリート打設面に密着可能な薄肉フィルム部3によって、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成される空隙を気密にすることができれば、当該空隙から空気を抜いて凹凸シート部2とコンクリート打設面との間を負圧にするだけでも、養生シート1aをコンクリート打設面に敷設することができる。
このとき、本実施形態の養生シート1aは、凹凸シート部2の四方に薄肉フィルム部3を設けなくても、複数の養生シート1aを、その端縁側を適宜重ねてコンクリート打設面に敷設していったり、薄肉フィルム部3が設けられていない辺に別のフィルム材を重ねて敷設したりすることで、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成される空隙を気密にすることもできる。
このとき、本実施形態の養生シート1aは、凹凸シート部2の四方に薄肉フィルム部3を設けなくても、複数の養生シート1aを、その端縁側を適宜重ねてコンクリート打設面に敷設していったり、薄肉フィルム部3が設けられていない辺に別のフィルム材を重ねて敷設したりすることで、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成される空隙を気密にすることもできる。すなわち、薄肉フィルム部3は、薄肉フィル部3が設けられた端縁に沿って、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成される空隙を気密にすることができるようになっていればよい。
図3に示す例では、図中左側に位置する養生シート1aの右端縁側に、その右隣に位置する養生シート1aの薄肉フィルム部3が上に重なるようにするとともに、図中左側に位置する養生シート1aの凹凸シート部2の右端縁と、その右隣に位置する養生シート1aの凹凸シート部2の左端縁とを突き当てて、各養生シート1aの凹凸シート部2が連接するようにして、各養生シート1aを敷設している。
なお、特に図示しないが、隣接して敷設された養生シート1aどうしは、必要に応じて粘着テープなどによって固定するようにしてもよい。また、それぞれの養生シート1aは、通常、ロール条に巻き取られた形態で作業現場に搬入され、コンクリート打設面に沿って巻き出しながら敷設される。その際、図3に示す例では、図中上下方向が養生シート1aの巻き出し方向となるが、作図上、図中上下方向における各養生シート1aの長さは短縮して示してある。
このようにして養生シート1aをコンクリート打設面に敷設することによっても、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成される空隙を気密にすることができ、前述したのと同様にして、気密にされた当該空隙から空気を抜いて凹凸シート部2とコンクリート打設面との間を負圧にすれば、凹凸シート部2をコンクリート打設面に密着させて、コンクリート打設面から養生シート1aが脱落してしまうのをより確実に防止することができる。
また、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間の空隙を気密にすることで、当該空隙を通水路として機能させることもできる。このようにすることで、養生シート1aを敷設した後も、コンクリート打設面に水を追加供給することが可能となる。
図3に示す例では、図中最も左側(始端側)に敷設された養生シート1aの凹凸シート部2に給水孔5が穿設されており、図中最も右側(終端側)に敷設された養生シート1aの凹凸シート部2には排水孔6が穿設されている。そして、吸水孔5と排水孔6とを図示しないポンプを介して接続することで、吸水孔5から供給された水が、排水孔6から排水されて再び吸水口5から供給されて、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成された空隙内を循環するようにしている。
このようにすることで、コンクリート打設面が常に濡れた状態とすることができ、打設されたコンクリートの水和反応を十分なものとして、コンクリートの耐久性を向上させることが可能になる。
なお、凹凸シート2に用いる気泡シートに成形される突起20の形状は、一般に、円柱状又は円錐台状とされる。コンクリート打設面に水を追加供給する際には、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成された空隙に、十分な量の水をまんべんなく循環させることが望まれることから、突起20の形状は、コンクリート打設面との接触面積を小さくするとともに、通水量を多くすることができる円錐台状とするのが好ましい。
また、特に図示しないが、凹凸シート部2の四方に薄肉フィルム部3を設けた養生シート1aを単独でコンクリート打設面に敷設する場合には、凹凸シート部2に吸水口と排水孔とを穿設して、ポンプを介してこれらを接続することで、吸水孔から供給された水が、排水孔6から排水されて再び吸水口5から供給されるようにして、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成された空隙内を循環するようにすることができるのはいうまでもない。さらに、上記したようにして単独で敷設された養生シート1aがコンクリート打設面に複数列設されるようにし、これらによってコンクリートを養生するようにしてもよい。
以上のような養生シート1aは、その材料樹脂として、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂を単独で、又は二種以上を混合したものを用いて形成することができる。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレンホモポリマー、又はプロピレンと他のオレフィンとの共重合体などが例示できる。プロピレンと共重合される他のオレフィンとしては、エチレン、ブテン−1、イソブチレン、ペンテン−1などのα−オレフィンが挙げられ、これらの他のオレフィンとの共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれであってもよい。
また、ポリエチレン系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状超低密度ポリエチレン(LVLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが例示できる。
[第二実施形態]
次に、本発明に係るコンクリート用養生シートの第二実施形態について説明する。
なお、図4及び図5は、本実施形態に係るコンクリート用養生シートを示す説明図であり、図4は、本実施形態に係るコンクリート用養生シートの概略を示す平面図、図5(a)は、図4において鎖線で囲む部分の要部拡大図、図5(b)は、図5(a)のB−B断面図、図5(c)は、図5(a)のC−C断面図である。
本実施形態の養生シート1bにあっては、図4及び図5に示すように、凹凸シート部2の端縁に、薄肉フィルム部3と重なるように、コンクリート打設面との間に所定の空隙を形成する凹凸面を有する複数の延設凹凸部2aを連接して設けている。
このようにすることで、コンクリート打設面に養生シート1bを敷設するに際し、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間を負圧にして凹凸シート部2をコンクリート打設面に密着させたときに、延設凹凸部2aもコンクリート打設面に密着するようになる。その結果、コンクリート打設面に対する薄肉フィルム部3の密着性を高めて、養生シート1bがコンクリート打設面からより脱落し難くなるようにすることが可能になる。
また、コンクリート打設面との間に形成される空隙を通水路として機能させる場合には、延設凹凸部2aとコンクリート打設面との間にも水を追加供給することができるようになる。
延設凹凸部2aは、養生シート1bをコンクリート打設面に敷設するに際して、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間との間に形成される空隙と、延設凹凸部2aとコンクリート打設面との間との間に形成される空隙とが連通し、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間を負圧にしたときに、これとともに、延設凹凸部2aとコンクリート打設面との間も負圧とすることができるようになっていれば、その具体的な形態は特に限定されない。
例えば、凹凸シート部2を第一実施形態と同様の気泡シートを用いて形成する場合、気泡シートの端縁を櫛歯状に切り抜くことにより、凹凸シート部2と一体に延設凹凸部2aを形成し、当該延設凹凸部2aに重ねて薄肉フィルム部3を形成する薄肉のフィルム材を熱融着するようにしてもよい。また、上記気泡シートを適当な大きさで切断したものを、接着剤や両面テープなどの適宜手段によって薄肉フィルム部3に貼り付けるようにしてもよい。
なお、図4及び図5には、後者の例を示している。
また、複数の延設凹凸部2aを凹凸シート部2の端縁に連接して設けるにあたり、延設凹凸部2aを設ける間隔や、延設凹凸部2aの大きさは、薄肉フィルム部3が濡れたコンクリート打設面に密着するのを妨げないように適宜設定することができる。例えば、延設凹凸部2aを図5に示すような矩形状とした場合、その幅Wは、30〜50mm程度とするのが好ましく、延設凹凸部2aを設ける間隔Lは、100〜500mm程度とするのが好ましい。さらに、薄肉フィルム部3の端縁から延設凹凸部2aまでの距離Lは、延設凹凸部2aとコンクリート打設面との間に形成される空隙への空気の侵入を阻止できるのに十分な長さを確保するものとし、少なくとも20mm程度の長さが確保されるようにするのが好ましい。
なお、それぞれの延設凹凸部2aの形状や大きさは、上記した範囲で必要に応じて適宜異ならせることができる。
本実施形態は、上記の点で第一実施形態と異なるが、それ以外は第一実施形態と同様の構成を備えているので、他の構成についての詳細な説明は省略する。
[第三実施形態]
次に、本発明に係るコンクリート用養生シートの第三実施形態について説明する。
なお、図6は、本実施形態に係るコンクリート用養生シートを示す説明図であり、図6(a)は、本実施形態に係るコンクリート用養生シートの概略を示す平面図、図6(b)は、図6(a)のD−D断面図である。
本実施形態の養生シート1cにあっては、図6に示すように、薄肉フィルム部3に多数の穿孔3aを設けるとともに、この薄肉フィルム部3を折り返して凹凸シート部2の凹凸面に重ねて貼り合わせている。
なお、折り返された薄肉フィルム部3を凹凸シート部2の凹凸面に貼り合わせるにあたっては、特に図示しないが、接着剤や両面テープなどの適宜手段により、薄肉フィルム部3の周縁を当該凹凸面に貼り合わせるようにすればよい。
このような態様とした場合であっても、前述した第一実施形態と同様に、薄肉フィルム部3が、濡れたコンクリート打設面に密着するのを利用して、天井や壁面に打設されたコンクリートに対しても、そのコンクリート打設面に養生シート1cを容易に敷設することができる。
また、本実施形態にあっては、凹凸シート部2の四方に薄肉フィルム部3を設け、それぞれの薄肉フィルム3を折り返して凹凸シート部2の凹凸面に重ねて貼り合わせるようにして、養生シート1cを単独でコンクリート打設面に敷設した場合であっても、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成される空隙を気密にできるようにするのが好ましい。
このような態様とすれば、凹凸シート部2に穿設した吸水口と排水孔とをポンプを介して接続して、コンクリート打設面との間に形成される空隙を通水路として機能させて、コンクリート打設面に水を追加供給する場合に、養生シート1cが敷設された面のほぼ全てにわたって水を追加供給することが可能になる。
ここで、薄肉フィルム部3に多数の穿孔3aを設けるのは、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に薄肉フィルム部3が存在することが、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間を負圧にして、凹凸シート部2をコンクリート打設面に密着させることの妨げにならないようにするためであるが、穿孔3aを設けることによって、コンクリート打設面に薄肉フィルム部3が密着している範囲に、この穿孔3aを通って水が供給されるようにすることが可能になる。
なお、本実施形態の養生シート1cは、例えば、前述した第一実施形態の養生シート1aと組み合わせて、図3に示す例と同様にしてコンクリート打設面に敷設すれば、凹凸シート部2の四方に薄肉フィルム部3を設けなくても、凹凸シート部2とコンクリート打設面との間に形成される空隙を気密にすることができる。
本実施形態は、上記の点で第一実施形態と異なるが、それ以外は第一実施形態と同様の構成を備えているので、他の構成についての詳細な説明は省略する。
なお、本実施形態の養生シート1cは、第一実施形態の図2に示す養生シート1aの薄肉フィルム部3に多数の穿孔を設けて、この薄肉フィルム部3を折り返して凹凸シート部2の凹凸面に重ねて貼り合わせたものに相当する。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、前述した実施形態では、凹凸シート部2として、中空状に膨出する多数の突起20が成形されたキャップフィルム21に、突起20内に空気を封入するバックフィルム22が積層された長尺状の気泡シートからなるものとした例を示したが、凹凸シート部2は、コンクリート打設面との間に所定の空隙を形成する凹凸面を有していれば、その具体的な形態は限定されない。図1(b)に示す気泡シートの例において、キャップフィルム21が、バックフィルム22がなくても突起20の形状が維持できる程度の剛性を有していれば、バックフィルム22を省略して凹凸シート部2を形成することもできる。
また、本発明者らは、特願2009−12268号において、コンクリートの養生装置と養生方法を先に提案した。本発明に係るコンクリート用養生シートは、当該装置及び方法に準じてコンクリートを養生するにあたり、当該装置及び方法における養生シート、ラップシート及び末端シートの代替品として供することもできる。このとき、上記末端シートに設置した吸引口の代わりとなる孔を、前述した実施形態における吸水口5や排水孔6のように、本発明に係るコンクリート用養生シートの凹凸シート部に直接穿設することができる。
本発明は、打設されたコンクリートを養生するための技術として利用することができる。
1a,1b,1c 養生シート
2 凹凸シート部
2a 延設凹凸部
20 突起
21 キャップフィルム
22 バックフィルム
3 薄肉フィルム部
3a 穿孔
5 給水孔
6 排水孔

Claims (10)

  1. 打設されたコンクリートを養生するために、コンクリート打設面に敷設して使用されるコンクリート用養生シートであって、
    前記コンクリート打設面に敷設した際に、前記コンクリート打設面との間に所定の空隙を形成する凹凸面を有する凹凸シート部と、
    前記凹凸シート部の少なくとも対向する一組の端縁に延在して設けられ薄肉フィルム部と、
    を備え
    前記薄肉フィルム部が、前記端縁に沿って前記空隙を気密にすることができるように、前記コンクリート打設面に密着可能としたことを特徴とするコンクリート用養生シート。
  2. 前記薄肉フィルム部の平均肉厚が、5〜100μmである請求項1に記載のコンクリート用養生シート。
  3. 前記凹凸シート部が、中空状に膨出する多数の突起を規則的に配列してなる凹凸面を有し、前記突起の頂面が前記コンクリート打設面と対向するように敷設される請求項1又は2に記載のコンクリート用養生シート。
  4. 前記凹凸シート部が、前記突起が成形されたキャップフィルムに、前記突起内に空気を封入するバックフィルムが積層された長尺状の気泡シートからなる請求項3に記載のコンクリート用養生シート。
  5. 前記凹凸シート部に、給水孔及び/又は排水孔を穿設した請求項1〜4のいずれか一項に記載のコンクリート用養生シート。
  6. 前記凹凸シート部の端縁に、前記薄肉フィルム部と重なるように、前記コンクリート打設面との間に所定の空隙を形成する凹凸面を有する複数の延設凹凸部を連接して設けた請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンクリート用養生シート。
  7. 前記薄肉フィルム部に多数の穿孔を設けるとともに、前記薄肉フィルム部を折り返して前記凹凸面に重ねて貼り合わせた請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンクリート用養生シート。
  8. 前記凹凸シート部の四方に前記薄肉フィルム部を設けた請求項1〜7のいずれか一項に記載のコンクリート用養生シート。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のコンクリート用養生シートを、前記凹凸シート部が連接するようにしてコンクリート打設面に複数敷設し、
    始端側に敷設された前記コンクリート養生シートの前記凹凸シート部に吸水孔を穿設するとともに、終端側に敷設された前記コンクリート養生シートの前記凹凸シート部に排水孔を穿設して、前記吸水孔と前記排水孔とをポンプを介して接続することにより、
    前記吸水孔から供給された水が、前記排水孔から排水されて再び前記吸水口から供給されて、前記空隙内を循環するようにしたことを特徴とするコンクリートの養生方法。
  10. 請求項8に記載のコンクリート用養生シートをコンクリート打設面に敷設し、
    前記凹凸シート部に吸水孔と排水孔を穿設して、前記吸水孔と前記排水孔とをポンプを介して接続することにより、
    前記吸水孔から供給された水が、前記排水孔から排水されて再び前記吸水口から供給されて、前記空隙内を循環するようにしたことを特徴とするコンクリートの養生方法。
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