JP7090865B2 - コンクリート養生シート及び打設コンクリートの養生方法 - Google Patents

コンクリート養生シート及び打設コンクリートの養生方法 Download PDF

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Description

本発明は、現場で打設されるコンクリートを養生する際に使用するコンクリート養生シートに関するものである。
打設後に型枠を外したコンクリートの表面は、水分の逸散や温度の変化により、乾燥収縮ひび割れや温度ひび割れが発生しやすくなり、これらが発生するとコンクリートの強度、耐久性、水密性等の所定品質が低下する。そこで、一般にコンクリート工事においては、これらの品質を確保するため、打設後の一定期間、コンクリートを硬化に適した温度及び湿潤状態に保つ、養生が必要となる。
通常は、コンクリートの表面に散水による水分供給を行うことにより養生をする。しかし、散水した水分はすぐに乾燥するため、定期的な散水作業が必要となる。現場での散水のたびにそのための給排水設備を設置するのは大変であり、散水の労力も大きいため、できるだけ散水回数を減らすことが求められる。
そこで、コンクリートの表面に水分の逸散を低減する養生シートを敷設して養生をすることにより、散水回数を減らすことが広く行われている。従来の養生シートとしては、不織布(特許文献1)、ポリプロピレンシート(特許文献2)、発泡ポリウレタンシート(特許文献3)、気泡緩衝シート(特許文献4,5)、これらの組み合わせ等、種々のものが知られている。
特開平8-188486号公報 特開平7-102763号公報 特開2012-251401号公報 特開2001-145967号公報 実開平1-70949号公報
しかし、養生シートを敷設しても、次の1~3の理由により、水分の逸散を十分に低減できないことがあり、散水回数を減らすことができず、また、上記の品質が低下するおそれもあった。
1.コンクリート構造物はそのほとんどが屋外に設置されており、日射の影響を大きく受け、コンクリートの表面温度が上昇して水分の蒸発が促進されることが多く、それを従来の養生シートでは十分に防ぐことができない。
2.コンクリートの表面に複数の養生シートをその幅方向に粘着テープ等で継ぎ足して敷設する場合、養生シートの相互間に隙間ができると、その隙間から水分が逃げる。また、養生シートを粘着テープ等で継ぎ足すのは難しいため、うまく継ぎ足せなかった箇所がコンクリートの表面から浮いて密着性が悪くなり、湿潤状態を保ちにくくなる。
3.コンクリートの縦表面(鉛直面や傾斜面)に養生シートを敷設する場合、散水された水が重力で流下することを止めることができない。
そこで、本発明は、コンクリート表面の水分の逸散を低減して湿潤状態を保つ効果が高く、もって散水回数を減らすことができる養生シートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のコンクリート養生シートは、打設されたコンクリートの表面に敷設され、コンクリートの湿潤状態を保つコンクリート養生シートにおいて、コンクリート養生シートは、コンクリートの表面に当てられる吸水性を有する不織布と、凸部面側を不織布に向けて不織布に重ね合わされ接合された樹脂製の気泡緩衝シートとからなり、不織布と気泡緩衝シートとの接合が、前記敷設後に給水されて不織布と気泡緩衝シートの凸部面との間を伝って流下する水をせき止めるための、線状に縫合してなる線状縫合部によるものであることを共通の特徴として備え、さらに、下記の[1]~[2]の特徴のうちの少なくともいずれか一つ(好ましくは2つ)を備えている。
(共通の特徴による作用)
不織布が吸水することで、不織布とコンクリート表面との密着性が高まり、コンクリート表面の湿潤状態を保つ効果が高くなる。また、不織布と気泡緩衝シートの凸部面との間に水分が保持され、この保持された水分が不織布に長時間供給されるため、散水回数を減らすことができる。
コンクリートの縦表面(縁直面や傾斜面)にコンクリート養生シートを敷設した場合、散水された水は、不織布と気泡緩衝シートの凸部面との間を伝って流下する。しかし、線状縫合部が横方向となるようにコンクリート養生シートを敷設すれば、流下する水は線状縫合部に差し掛かる毎に一定程度せき止められて、流下速度が遅くなる。これにより、湿潤状態を保つ効果が高くなり、散水回数を減らすことができる。
[1]気泡緩衝シートは遮熱性を有するよう白色とされたこと。
(作用)
遮熱性を有するよう白色とされた気泡緩衝シートは、日射に対して反射率が高く、内部への熱伝達を抑制する。そのため、一般的な透明樹脂製の気泡緩衝シートを使用する場合よりも、コンクリートの表面温度上昇と不織布の温度上昇を低減でき、水分の蒸発を抑制できる。これにより、散水回数を減らすことができる。
[2]不織布よりも気泡緩衝シートの方が幅広であり、気泡緩衝シートの一方の幅端部分は不織布からはみ出しており、該一方の幅端部分の凸部面の上に、隣接して敷設されるコンクリート養生シートの他方の幅端部分に粘着される粘着層が設けられたこと。
(作用)
面ファスナのオス側部材に不織布の幅端部分を係着させることにより、コンクリート養生シートを隙間なく継ぎ足すことができ、コンクリート養生シートの相互間から水分が逃げない。また、同係着は容易に行うことができるとともに、確実に行うことができるため気泡緩衝シートはコンクリート表面から浮かずに密着し、湿潤状態を保つ効果が高くなる。これらにより、散水回数を減らすことができる。
次に、本発明の打設コンクリートの養生方法は、上記のコンクリート養生シートを、不織布側の面を打設されたコンクリートの表面に接触させるようにして敷設し、コンクリート養生シートの内側に水が入るように給水し、流下する該水が線状縫合部で一定程度せき止められて一旦滞水するようにすることを特徴とする。
(作用)
流下する水が線状縫合部に一定程度せき止められて一旦滞水することで、保水状態が長期に保持される。
本発明の養生シートは、コンクリート表面の水分の逸散を低減し、散水されて流下する水の流下速度を遅するため、湿潤状態を保つ効果が高く、もって散水回数を減らすことができる。
図1は、実施例1のコンクリート養生シートを不織布側から見た斜視図である。 図2は、同コンクリート養生シートを気泡緩衝シート側から見た正面図である。 図3は、同コンクリート養生シートの使用状態を示す斜視図である。 図4は、同コンクリート養生シートの使用状態を示す平面図である。 図5(a)は、同コンクリート養生シートのVa-Va断面図、(b)はVb-Vb断面図である。
<1>不織布
不織布は、吸水性を有するものであればよく、繊維の種類、目付等は特に限定されない。
繊維の種類としては、取扱性の点で有機繊維が好ましいが、無機繊維でもよく、これらの混合でもよい。有機繊維としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、ビニロン、レーヨン、ポリ乳酸繊維、アラミド繊維等の合成繊維や、木綿、羊毛、パルプ等の天然繊維を例示でき、2種以上を混合したものでもよい。無機繊維としては、ガラス繊維、ロックウール、セラミック繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、バサルト繊維維等を例示でき、2種以上を混合したものでもよい。
不織布の目付は、40~200g/m2 が好ましく、50~150g/m2 がより好ましい。40g/m2 未満だと、吸水量が低下する傾向となり、200g/m2 を超えると、シート重量が増す傾向となる。
<2>樹脂製の気泡緩衝シートは、一方の面は複数の凸部がある凸部面、他方の面は平らな面であり、凸部の内部は封鎖された気泡である。気泡緩衝シートとしては、複数の凸部が賦形された有凸部フィルムと、平フィルムとが重ね合わされて接合されてなる一般的なものを例示できる。
気泡緩衝シートを遮熱性を有するよう白色とする態様としては、特に限定されないが、平フィルムのみを、有凸部フィルムのみを、あるいは平フィルムと有凸部フィルムの両方を白色樹脂で形成する態様や、平フィルムに白色塗膜を形成する態様等を例示できる。
白色樹脂又は白色塗膜は、特に限定されないが、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタン、二酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸鉛等の白色顔料を配合した樹脂又は塗膜を例示できる。
白色の程度は、遮熱性を有する程度であればよく、通常の密な白色のみならず、白濁色も含まれる。白色とされた緩衝気泡シートは、分光光度計を用いて波長800nm(近赤外線、平らな面側へ照射)で測定した反射率が、40%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。
<3>不織布と気泡緩衝シートとの接合
気泡緩衝シートと気泡緩衝シートとの接合の手段は、上記のとおり、縫合とする。
接合の形態は、上記のとおり、線状に縫合してなる線状縫合部による接合とする。
線状縫合部による接合は、効率的に接合できる点で好ましい。線状縫合部の「線状」は、線の途中で途切れないように縫合してなる通常の線状のみならず、線の途中で途切れるように断続的にしてなる破線状も含む。
また、線状縫合部の配列形態としては、特に限定されず、平行に配列された複数の線分、平行に配列された複数の線分の隣り合う端どうしを連続させた一本の蛇行線、平行に配列された複数の線分の群の二つをクロスさせた格子線等を例示できる。
平行に配列された複数の線分は10~20cmピッチが好ましい。上記のとおり、10~20cmピッチでなされた線状縫合部による接合は、線状縫合部が横方向となることで、流下する水を一定程度せき止める。10cm未満だと、接合の箇所が増えて効率が低下する傾向となり、20cmを超えると、流下する水をせき止める箇所が減少する傾向となる。
10~20cmピッチでなされた線状縫合部は、コンクリート養生シートの全面積の5割以上の領域(より好ましくは7割以上の領域、最も好ましくは実質的に全領域)に散在することが好ましい。
<4>その他
気泡緩衝シートの平らな面側に、コンクリートを養生中であることを示すための文字表示が付されていることが好ましい。第三者に対して養生中であることを周知できるからである。
文字表示の具体例としては、「コンクリート養生中」、「コンクリート湿潤養生中」等を例示できる。文字表示に加えて、図形表示が付されていてもよい。文字表示等の付し方としては、印刷、ラベル貼り等を例示できる。
本発明の実施例を図1~図4を参照して説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で、数値、材料、接合手段等を適宜変更して具体化することもできる。
本実施例のコンクリート養生シート101は、図1、図4に示すように、コンクリートCの表面に当てられる吸水性を有する不織布1と、凸部面側を不織布1に向けて不織布1に重ね合わされ接合された樹脂製の気泡緩衝シート2とから構成されている。
不織布1は、ポリエステル長繊維製で、目付100g/m、吸水量630~650g/m程度のものや、パルプ繊維とレーヨン繊維との混合で、目付50g/m、吸水量515~535g/m程度のものが使用されている。
気泡緩衝シート2は、複数の凸部24が賦形された有凸部フィルム2bと、平フィルム2aとが重ね合わされて接合されてなり、有凸部フィルム2b側が複数の凸部24がある凸部面であり、平フィルム2a側の面が平らな面である。凸部24の内部は封鎖された気泡25である。凸部面における凸部24の相互間は、(凸部に対し相対的に凹である)入り組んだ通路状の凹部23である。そして、平フィルム2aと有凸部フィルム2bの両方が白色樹脂で形成されていることにより、気泡緩衝シート2は遮熱性を有するよう白色とされている。
不織布1は、幅100~120cmの長尺品(図1の縦方向が長さ方向)であり、気泡緩衝シート2は、幅110~130cmの長尺品である。気泡緩衝シート2の一方の幅端部分は不織布1から10cm程度はみ出しており、気泡緩衝シート2の他方の幅端と不織布1の他方の幅端とは揃っている(よって、コンクリート養生シート101の幅は110cm~130cm)。気泡緩衝シート2の前記一方の幅端部分21の凸部面(有凸部フィルム2b)には、隣接して敷設されるコンクリート養生シート101の他方の幅端部分22に粘着される粘着層4が設けられている。粘着層4は、該一方の幅端部分21の凸部面に片面が粘着された両面テープであってもよいし、該凸部面に塗布された粘着剤であってもよい。
不織布1と気泡緩衝シート2との接合は、長さ方向に10~15cmのピッチをおいて、幅方向に線状に縫合された線状縫合部3(線状接合部)によりなされている。本例の線状縫合部3は、平行に配列された複数の線分であり、コンクリート養生シート101の実質的に全領域に散在している。
図2に示すように、気泡緩衝シート2の平フィルム2a側の平らな面には、「コンクリート湿潤養生中」の文字表示(図示略)が印刷されている。
コンクリート養生シート101は前記のとおり長尺品であり、例えば長さ20~50mとしてロール状に巻いた状態で製品化可能である。そして、現場でコンクリート養生シート101を適当な長さに切って使用する。粘着層4の上には、剥離シートが剥離可能に貼着されていてもよいし、コンクリート養生シート101におけるロール状に巻いた際に粘着層4の内側又は外側にくる部分(気泡緩衝シート2の一方の幅端部分21の平らな面)が剥離シートの代わりを担う構成であってもよい。
図3に示すように、コンクリートCの表面(ここでは縁直面や傾斜面等の縦表面)にコンクリート養生シート101を敷設する。コンクリート養生シート101は、コンクリートCの表面が水平面、鉛直面および傾斜面のいずれの場合にも使用できるが、ここでは鉛直面である場合を示している。具体的には、敷設は、次の手順で行う。まず、型枠(図示略)を設置しその後方にコンクリートCを打設する。次に、型枠を外して、打設したコンクリートCの表面(養生面)を清掃する。
次に、全体に十分吸水しておいたコンクリート養生シート101を、不織布1側の面をコンクリートCの表面に接触させるようにして敷設する。その敷設方法は、ロール状に製品化されたコンクリート養生シート101を、天端より垂らし敷設する方法を基本とする。幅方向へのコンクリート養生シート101どうしの接続は、図4に示すように、一方の幅端部分22にある粘着層4を、隣に敷設されているコンクリート養生シート101における気泡緩衝シート2の他方の幅端部分22の平らな面(平フィルム2a側)に粘着させることにより行う。
この敷設は、コンクリート養生シート101がコンクリートCの表面に密着するように、しわや浮きがないように留意して行う。濡れた不織布1が表面張力でコンクリートCの表面へ付着するので、コンクリート養生シート101及びコンクリートCの表面は十分に吸水させると密着性が高まる。風等による剥がれ及びめくれを防止するため、下端は単管(図示略)等で押さえ、壁部は型枠セパレータ跡に止めネジを配して固定、またはロープにて縛って固定する。また、必要に応じ、養生テープで接合する。
養生中は、定期的に、コンクリートCの表面又はコンクリート養生シート101の湿潤状態を確認し、養生面が乾燥してきた時には適宜給水を行う。例えば、気泡緩衝シート2の「コンクリート湿潤養生中」の文字は、水分が少ないと消えるようにしておけば、該文字が消えたタイミングで給水することで、適宜給水を行うことができる。給水は、コンクリート養生シート101の内側(コンクリート養生面)に水が入るように行う。
図5(a)(b)は、コンクリートCの縦表面に敷設したコンクリート養生シート101でコンクリートを養生している状態を示す。(a)中の二点鎖線の矢印は、日射が白色の気泡緩衝シート2により反射するイメージを示している。(b)中の実線の矢印は、散水された水が、重力で、コンクリート養生シート101の凹部23を伝って流下するイメージを示している。 この流下する水は線状縫合部3で一定程度せき止められて一旦滞水することで、保水状態が長期に保持される。 (a)中の実線の矢印は、線状縫合部3でせき止めらた水が、不織布1にしみ込むイメージを示している。
養生が完了すれば、コンクリートCの表面からコンクリート養生シート101を外す。外したコンクリート養生シート101は、養生中の破損や、汚れの付着等に注意して、再利用できそうであれば回収する。具体的には、破損や著しい汚れがない限り、3回程度の再使用が可能である。使用後は再使用のために、なるべく水分を蒸発させて保管する。
本実施例のコンクリート養生シート101によれば、次の作用効果が得られる。
[A]不織布1が吸水することで、不織布1とコンクリートCの表面との密着性が高まり、コンクリートCの表面の湿潤状態を保つ効果が高くなる。また、不織布1と気泡緩衝シート2の凸部面との間(凹部23)に水分が保持され、この保持された水分が不織布1に長時間供給される。
[B]気泡緩衝シート2は、遮光性を有する白色であるので、日射に対して反射率が高く、内部への熱伝達を抑制する。そのため、一般的な透明樹脂製の気泡緩衝シートを使用する場合よりも、コンクリートの表面温度上昇と不織布の温度上昇を低減でき、水分の蒸発を抑制して、湿潤状態を保持できる。
[C]粘着層4を、隣に敷設されているコンクリート養生シート101の他方の幅端部分22に粘着させることにより、コンクリート養生シート101を隙間なく継ぎ足すことができ、コンクリート養生シート101の相互間から水分が逃げない。また、同粘着は確実に行うことができるためコンクリート養生シート101はコンクリートCの表面から浮かずに密着し、湿潤状態を保つ効果が高くなる。
[D]コンクリートCの縦表面(縁直面や傾斜面)にコンクリート養生シートを敷設した場合、散水された水は、不織布1と気泡緩衝シート2の凸部面との間(凹部23)を伝って流下する。しかし、線状縫合部3が横方向となるようにコンクリート養生シート1を敷設すれば、流下する水は10~20cmピッチの線状縫合部3に差し掛かる毎に一定程度せき止められて、流下速度が遅くなる。そして、線状縫合部3の上方に滞水した水は、そこから不織布1に染み込むことで、不織布1の湿潤状態が長期に渡って持続される。
[E]上記{A]~[D]のとおりコンクリートCの表面の水分の逸散を低減して湿潤状態を保つ効果が高くなるので、従来に比べて散水の頻度を減らすことができる。すなわち、少ない散水回数で、コンクリートCの表面を緻密化させて、コンクリートCの品質(耐久性等)を確保することができる。
[F]コンクリート養生シート101は、いずれも軽量な不織布1と気泡緩衝シート2とからなるため、軽量であり、上記のように長尺品であっても1人で持ち運びが可能である。さらに、粘着層4を、隣に敷設されているコンクリート養生シート101の他方の幅端部分22に粘着させる作業は容易に行うことができるため、コンクリート養生シート101の敷設作業が容易になり、コンクリート養生シート101の張り付けや押さえに要する手間や人員も、低減できる。そして、このように、軽量化と設置手間の簡素化とにより、施工性を向上させることができる。
[G]不織布1からはみ出した気泡緩衝シート2の一方の幅端部分21に粘着層4が設けられているので、該一方の幅端部分の厚さが他の部分の厚さとあまり変わらない。そのため、例えば、長さ50mのコンクリート養生シート101をロール状に巻いても、粘着層4のある一方の幅端部分のみが他の部分に比べて盛り上がってしまうことがなく、収まりが良い。
1 不織布
2 気泡緩衝シート
3 線状縫合部
4 粘着層
21 気泡緩衝シートの一方の幅端部分
22 気泡緩衝シートの他方の幅端部分
23 凹部
24 凸部
25 気泡
101 コンクリート養生シート
C コンクリート

Claims (5)

  1. 打設されたコンクリート(C)の表面に敷設され、コンクリート(C)の湿潤状態を保つコンクリート養生シートにおいて、
    コンクリート(C)の表面に当てられる吸水性を有する不織布(1)と、凸部面側を不織布(1)に向けて不織布(1)に重ね合わされ接合された樹脂製の気泡緩衝シート(2)とからなり、
    不織布(1)と気泡緩衝シート(2)との接合が、前記敷設後に給水されて不織布(1)と気泡緩衝シート(2)の凸部面との間を伝って流下する水をせき止めるための、線状に縫合してなる線状縫合部(3)によるものであることを特徴とするコンクリート養生シート。
  2. 気泡緩衝シート(2)は遮熱性を有するよう白色とされた請求項1記載のコンクリート養生シート。
  3. 不織布(1)よりも気泡緩衝シート(2)の方が幅広であり、気泡緩衝シート(2)の一方の幅端部分(21)は不織布(1)からはみ出しており、該一方の幅端部分(21)の凸部面の上に、隣接して敷設されるコンクリート養生シートの他方の幅端部分(22)に粘着される粘着層(4)が設けられた請求項1又は2記載のコンクリート養生シート。
  4. 気泡緩衝シート(2)の平らな面側に、コンクリートを養生中であることを示すための表示が付されている請求項1、2又は3記載のコンクリート養生シート。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載のコンクリート養生シートを、不織布(1)側の面を打設されたコンクリート(C)の表面に接触させるようにして敷設し、コンクリート養生シートの内側に水が入るように給水し、流下する該水が線状縫合部(3)でせき止められて一旦滞水するようにすることを特徴とする打設コンクリートの養生方法。
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