JP4579823B2 - 画像表示媒体に用いる粒子、それを用いた画像表示用パネル及び画像表示装置 - Google Patents
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Description
最近、分散粒子と着色溶液からなる分散液をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置する電気泳動方式が提案されている。しかしながら、電気泳動方式では、液中に粒子が泳動するために液の粘性抵抗により応答速度が遅いという問題がある。また、低比重の溶液中に酸化チタンなどの高比重の粒子を分散させているために、沈降しやすく、分散状態の安定性維持が難しく、画像繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えている。マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイクロカプセルレベルにし、見かけ上、このような欠点が現れ難くしているだけで、本質的な問題は何ら解決されていない。
以上のような溶液中での挙動を利用した電気泳動方式に対し、溶液を使わず、導電性粒子と電荷輸送層を基板の一部に組み入れた方式も提案されている(例えば、趙 国来、外3名、“新しいトナーディスプレイデバイス(I)”、1999年7月21日、日本画像学会年次大会(通算83回)“Japan Hardcopy’99”、p.249−252)。この方式は、電荷輸送層、更には電荷発生層を配置するための構造が複雑になると共に、導電性粒子から電荷を一定に逃がすことが難しく安定性に欠けるという問題もある。
以上の問題を解消するために、乾式で応答速度が速く、単純な構造で、安価かつ、安定性に優れる画像表示装置として、透明基板および対向基板の間に、色及び帯電特性の異なる2種類の粒子群あるいは粉流体を封入し、電位の異なる2種類の電極から粒子群あるいは粉流体に電界を与えて、粒子あるいは粉流体を移動させ画像を表示する、隔壁により互いに隔離された1つ以上の画像表示素子を持つ画像表示板を備える乾式の画像表示装置が知られている。この画像表示装置では、透明基板と対向基板との間に隔壁を配置することにより画像表示素子を形成している。
しかしながら、以下のような課題があった。
<第1発明の課題>
上述した乾式の画像表示装置は、電気泳動方式に対し粒子の移動抵抗が小さく応答速度が速いという長所がある。この乾式の画像表示装置における画像表示の原理は、各粒子によってパターンを形成し、各粒子の色調によりコントラスト得ることによってパターンを認識させるものである。そのため、光を反射するベースとなる白色粒子の輝度率が重要であった。一般的に白色粒子は、低屈折率の材料に高屈折率の材料の微粒子を混ぜ込んで作製されているが、このような白色粒子は少数では隠蔽率が十分ではなく達成できる輝度率には限界があった。
<第2発明の課題>
上記のような乾式の画像表示用パネルにおいては、繰り返し使用していくと封入した粒子同士が次第に付着したまま動かなくなってしまう現象が起こり、画像コントラストが損なわれるようになるという問題があって、繰り返し使用耐久性の点で不十分であった。
<第3発明の課題>
上記のような乾式の画像表示用パネルにおいては、実際の電極を備える基板内における粒子の挙動としては、全ての同極性粒子が一様に一方の電極に均一に付着するのではなく、場合によっては同じ粒子同士が基板内で凝集塊を形成してしまうという現象が多く見られる。このような場合には、表示電極面における付着粒子が少なくなることにより、表示特性が著しく低下してしまうという問題があった。
異極性粒子間の凝集塊であれば、その原因は2粒子間のクーロン力等により凝集が発生していることにより、電界強度を大きくすることによって、その凝集塊を解砕することは比較的容易である。しかしながら、同極性粒子による凝集塊はこのような手法で解砕することは困難で、外部からの電気的応力により対策できるものではなく、その解決手法が不明確であった。
<第4の発明の課題>
上述した乾式の画像表示装置は、電気泳動方式に対し粒子の移動抵抗が小さく応答速度が速いという長所がある。この乾式の画像表示装置における画像表示の原理は、各粒子によってパターンを形成し、各粒子の色調によりコントラストを得ることによってパターンを認識させるものである。そのため、色を発光するベースとなる白色粒子の色が重要であった。
従来、白色粒子等の着色粒子としては、顔料、染料をポリマーに練り込み、粉砕、分級して得た粉砕粒子、各種重合法、例えば懸濁重合、乳化重合、シード重合等により顔料、染料を内包させて得た重合粒子、母粒子表面に顔料、染料などを付着させた複合粒子、等が知られている。しかしながら、粉砕粒子では、粒子形状がばらつき、顔料や染料の充填量に限界があり所定の色が出せず、粉砕時にクラック発生等のダメージを受ける問題があった。また、重合粒子では、顔料や染料の充填量がさらに小さく所定の色が出せない問題があった。さらに、複合粒子では、母粒子内部に顔料、染料が存在しないため発色が足りなかったり、顔料、染料が表面から剥がれやすかったり、製造工程が多くなったりする問題があった。
<第5発明の課題>
しかしながら、上記のような乾式の画像表示用パネルにおいては、繰り返し使用していくと封入した粒子同士が次第に付着したまま動かなくなってしまう現象が起こり、画像コントラストが損なわれるようになるという問題があって、繰り返し使用耐久性の点で不十分であった。
<第6発明の課題>
上述した乾式の画像表示装置は、電気泳動方式に対し粒子の移動抵抗が小さく応答速度が速いという長所がある。この乾式の画像表示装置における画像表示の原理は、各粒子によってパターンを形成し、各粒子の色調によりコントラストを得ることによってパターンを認識させるものである。そのため、色を発光するベースとなる白色粒子の色が重要であった。
従来、このような白色粒子は、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムなどの白色顔料を、ベースとなる樹脂に充填させて作製している。その製法として、重合法と混練粉砕法とがあるが、混練粉砕法の方が酸化チタンなどの顔料を多く添加することができ、白色度は優れる。形状としては、重合法では球状体が得られるが、混練粉砕法では不定形となる。白色顔料の充填量としては、ベースとなる樹脂100重量部に対し、重合法では50重量部が最大であるが、混練粉砕法では300重量部程度まで充填可能である。以上のように重合法と混練粉砕法ではそれぞれ一長一短があるが、一番重要な白色度の点から混練粉砕法の方を使用する場合が多い。
しかしながら、混練粉砕法において、酸化チタンを高充填させていくと、分散が不十分になり、白反射率が落ちてくる問題があった。例えば、白色度は、ベースとなる樹脂100重量部に対し、酸化チタン200重量部程度が最大となる。そして、酸化チタン300重量部以上になると、混練も難しくなり、白反射率も落ちてくる。特に、酸化チタンなどでは、ベースとなる樹脂100重量部に対し、300重量部以上充填するのは難しい問題があった。
<第7発明の課題>
このような乾式の画像表示用パネルを備える画像表示装置に用いる粒子の一例として、従来、ポリカーボネート(PC)等の熱可塑性樹脂をベース樹脂として、顔料、荷電制御剤等を溶融、混練後粉砕して得た粒子を使用する場合がある。このように熱可塑性樹脂をベース樹脂として混練−粉砕法によって得た粒子は耐熱性が低く、画像表示用パネルの高温下の使用環境、及び、画像表示用パネルの貼り合わせプロセス等の高温下の作業では、粒子が溶融して画像表示用パネルに付着・凝集する問題があった。
<第8発明の課題>
これらの乾式の画像表示装置においても、画像コントラストがまだまだ十分とはいえず、また、繰り返し使用していくと封入した粒子同士が次第に付着したまま動かなくなってしまう現象が起こり、画像コントラストが損なわれるようになるという問題があって、繰り返し使用時の耐久性の点でも不十分であった。
<第9発明の課題>
これらの乾式の画像表示装置においても、画像コントラストがまだまだ十分とはいえず、また、繰り返し使用していくと封入した粒子同士が次第に付着したまま動かなくなってしまう現象が起こり、画像コントラストが損なわれるようになるという問題があって、繰り返し使用時の耐久性の点でも不十分であった。
<第10発明の課題>
従来は、乾式の画像表示用パネルを備える画像表示装置に用いる画像表示媒体を構成する粒子物質の帯電性(正帯電能と負帯電能)を制御することはできず、画像表示媒体を構成する樹脂の材質固有の値そのものであった。
本発明の第1発明の目的は上述した課題を解決して、薄い画像表示媒体層でも透過してしまう光が減り、後方散乱が大きく白色の輝度率を向上させることができる画像表示媒体に用いる白色粒子及びそれを用いた画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の第1発明に係る白色粒子は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置に用いる白色粒子であって、中心部分とそれを覆う外層部分とからなり、中心部分が、中心部分と外層部分との界面において70%以上の全反射率を有し、外層部分が、少なくとも一層以上の低屈折率材料に高屈折率材料の微粒子を混ぜ込んだ樹脂層からなることを特徴とするものである。本発明の白色粒子では、高い全反射率を示す中心部分を持つことにより白色の輝度率を向上させることが出来る。
本発明の第1発明に係る白色粒子の好適例としては、中心部分が、中実または中空の金属粒子であること、中心部分が、樹脂層に金属膜がコーティングされた粒子であること、中心部分と外層部分との界面が、多層膜で構成された反射膜であること、中心部分の径が粒子径の50〜95%であること、平均粒子径d(0.5)が0.1〜50μmであること、外層部分である樹脂層が、その表面をカップリング剤により処理したものであること、および、外層部分である樹脂層が、その表面を強帯電性を有する透明樹脂でコーティングしたものであること、がある。いずれの場合も、構成をそれぞれ具体化することで、白色粒子の輝度率をより向上させることが出来る。
また、本発明の第1発明に係る画像表示装置は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置において、画像表示媒体の少なくとも1種類として上述した構成の白色粒子を用いたことを特徴とするものである。
<第2発明の開示>
本発明の第2発明の目的は上述した課題を解消して、繰り返し使用においても耐久性に優れた安価な画像表示用パネル及び画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の第2発明に係る画像表示用パネルは、少なくとも一方が透明な対向する基板間に少なくとも2種以上の色と帯電特性の異なる画像表示媒体を封入し、前記画像表示媒体に電界を与えて、前記画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示用パネルにおいて、少なくとも2種以上の色と帯電特性の異なる画像表示媒体が、色と帯電特性の異なる2種類の略球状粒子と、この2種類略球状粒子よりも粒子径が小さい第3の粒子とを含む少なくとも3種類の粒子から構成されることを特徴とするものである。
本発明の第2発明に係る画像表示用パネルでは、帯電特性の異なる2種の略球状粒子に第3の粒子を加えた、3種類の粒子からなる粒子群を2枚の基板間に封入した画像表示用パネルとすることにより、粒子同士が凝集付着しにくくなり、画像表示の耐久性が向上する。ここで、第3の粒子を他の2粒子よりも小さい粒子(微小粒子)とすることで、常にどちらか1粒子の表面周辺に存在(電気引力によって弱く付着)している結果、帯電特性が異なるために互いに凝集し易い第1粒子と第2粒子の直接の接触を第3の粒子が妨げる形態を構成することになり、粒子凝集を防止することができる。
また、2種の略球状粒子はいずれも球状であって、表面が巨視的に平滑なものが好ましい。表面が巨視的に平滑でなかったり、球状でなかったりすると、第3の粒子の転がり作用が発現されにくくなり、潤滑効果を発揮しにくいため、粒子凝集が起こりやすくなる。さらに、第3の粒子も球状とすることが好ましい。第3の粒子を球状とすることで、他の2粒子間での転がり作用が高まり、第1粒子と第2粒子が動き易くなり(2粒子間の潤滑効果が高まり)、両者の凝集を防止する効果が増す。
その他の好適な実施例としては、色と帯電特性の異なる2種類の略球状粒子が、0.5〜50μmの範囲の平均粒子径を有するとともにほぼ等しい平均粒子径のものであること、第3の粒子の平均粒子径が20〜200nmであること、及び、基板間に充填される少なくとも2種以上の画像表示媒体の体積占有率が5〜70vol%の範囲であることがある。いずれも場合も本発明を更に好適に実施することができる。
また、本発明の第2発明に係る画像表示装置は、上述した画像表示用パネルを搭載してなることを特徴とするものである。
<第3発明の開示>
本発明の第3発明の目的は上述した課題を解決して、同極性粒子による凝集塊の発生を少なくすることができる画像表示媒体及びそれを用いた画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の第3発明に係る画像表示媒体は、互いに対向するとともに少なくとも一方が透明な2枚の基板間に、帯電性を有する少なくとも2種類以上の着色粒子からなる画像表示媒体を封入し、あるいは、帯電性を有する1種類の着色粒子からなる画像表示媒体を封入し、電位の異なる2種類の電極から粒子に電界を与えて、粒子を移動させ画像を表示する画像表示装置に用いられる画像表示媒体であって、低誘電性絶縁物質からなる粒子から構成されたことを特徴とするものである。また、本発明の画像表示装置は、上述した画像表示媒体を利用したことを特徴とするものである。
本発明の第3発明に係る画像表示媒体の好適例としては、粒子の比誘電率εrがεr≦5.0更に好ましくはεr≦3.0であること、粒子内部に高誘電性フィラー、導電性フィラーを含有しないこと、粒子表面に高誘電性物質、高導電性物質を付着させないこと、粒子の平均粒子径が0.1〜50μmであること、粒子の表面電荷密度が絶対値で5〜150μC/m2の範囲であること、がある。いずれの場合も、本発明をより好適に実施することができる。
ここで、粒子の比誘電率εrがεr≦5.0であることが好ましい。比誘電率εrが5.0を超えると後述するの実施例から明らかなように、凝集塊の発生を十分に防止できないためである。
本発明の画像表示媒体及びそれを用いた画像表示装置では、好ましくは比誘電率εrがεr≦5.0である低誘電性絶縁物質からなる粒子から構成された画像表示媒体を用いることで、同極性粒子であっても粒子同士の凝集塊の発生をなくすことができ、良好な画像表示を行うことができる。
<第4発明の開示>
本発明の第4発明の目的は上述した課題を解決して、隠ぺい力(反射率)を大幅に向上させることができる白色粒子、それを用いた画像表示媒体及びそれを用いた画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の第4発明に係る白色粒子は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置に用いる白色粒子であって、バインダーを被覆した白色顔料の1次粒子を凝集または造粒して所定の粒子径とした2次粒子からなり、その内部に微小気泡を含むことを特徴とするものである。
本発明の第4発明に係る白色粒子では、表面にバインダーを被覆した白色顔料好ましくは酸化チタン顔料を凝集または造粒させ、内部に多数の微小気泡を導入することで、隠ぺい力(反射率)を大幅に向上させることができる。特に、酸化チタンの隠ぺい力は充填量に比例して増加するものではなく、Mieの理論によれば、充填量が増すに従い顔料の光散乱効率が低下するため、約30%の体積分率で隠ぺい力はピークを示す。充填量をさらに増加させると最密充填状態に近づき、微細気泡が導入されて隠ぺい力は一挙に向上する。本発明はこの現象を利用している。
本発明の第4発明に係る白色粒子の好適例としては、白色顔料が酸化チタンであること、バインダーが低屈折率材料からなること、2次粒子の凝集または造粒を、流動気流中でまたは機械的に混合撹拌し、多数の微細気泡を導入して行うこと、平均粒子径d(0.5)が0.1〜50μmであること、がある。このように白色粒子の材料を選択すること、および、粒子の平均粒子径を所定の範囲にすることにより、白色粒子の隠ぺい力(反射率)を更に向上させることができる。
また、本発明の画像表示装置は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置において、画像表示媒体の少なくとも1種類として上述した白色粒子を用いたことを特徴とするものである。
<第5発明の開示>
本発明の第5発明の目的は上述した課題を解消して、繰り返し使用においても耐久性に優れた安価な画像表示用パネル及び画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の第5発明の第1実施例に係る画像表示用パネルは、少なくとも一方が透明な対向する基板間に少なくとも2種以上の画像表示媒体を封入し、電位の異なる2種類の電極から前記画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示用パネルにおいて、少なくとも2種以上の画像表示媒体に含まれる帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の粒子の一方を表面に巨視的凹凸のある粒子とし、もう一方を表面に巨視的凹凸のない粒子としたことを特徴とするものである。
本発明の第5発明の第1実施例に係る画像表示用パネルでは、帯電特性の異なる2種類の画像表示媒体に用いる粒子の一方を表面に巨視的凹凸のある粒子(例えば粉砕粒子)とし、もう一方を表面に巨視的凹凸のない略球状粒子(例えば重合粒子)として2種類の画像表示媒体に用いる粒子の表面状態を異なるものとすることにより、帯電特性の異なる粒子同士が凝集付着しにくくなり、画像表示の耐久性が向上する。帯電特性が同じ粒子間では、互いに反発力が働いているので、同じ巨視的表面形状であっても凝集することは少ないが、互いに引き付け合う力が働く、帯電特性が異なる粒子間であっても、巨視的に異なる表面形状とすることで粒子同士が凝集しにくくすることができる。
本発明の第5発明の第2実施例に係る画像表示用パネルは、少なくとも一方が透明な対向する基板間に少なくとも2種以上の画像表示媒体を封入し、電位の異なる2種類の電極から前記画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示用パネルにおいて、少なくとも2種以上の画像表示媒体に含まれる帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体に用いる粒子の一方を表面に巨視的凹凸のある粒子とし、もう一方を表面に巨視的凹凸がなく、かつ、表面に微粒子が静電的に付着した粒子としたことを特徴とするものである。
本発明の第5発明の第2実施例に係る画像表示用パネルでは、帯電特性の異なる2種類の画像表示媒体を構成する粒子の一方を表面に巨視的凹凸のある粒子(例えば粉砕粒子)とし、もう一方を表面に巨視的凹凸のない略球状粒子(例えば重合粒子)とし、かつ、その巨視的凹凸のない略球状粒子表面にその巨視的凹凸のない粒子とは帯電極性の異なる微粒子を第3の粒子として静電的に付着させることにより、帯電特性の異なる2種の粒子同士だけでなく、帯電特性が同じ粒子同士も凝集付着しにくくなり、画像表示の耐久性が向上する。すなわち、帯電特性が同じ粒子間では、互いに反発力が働いているものの、表面に巨視的凹凸がない状態では凝着しやすい傾向があるが、そのような、表面に巨視的凹凸のない帯電特性が同じ粒子同士であってもその表面に静電的に微粒子を付着させることで凝集することを確実に防ぐことができる。そして、帯電特性が異なる2種の粒子間では、巨視的に異なる表面形状(表面に巨視的凹凸のある粒子と表面に巨視的凹凸のない粒子)とすることで凝集しにくくすることができる。
本発明の第5発明に係る第1実施例及び第2実施例に共通する好適例としては、帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体を構成する粒子のうち、表面に巨視的凹凸のある粒子が、樹脂塊を粉砕することによって得られた粒子であること、帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体を構成する粒子のうち、表面に巨視的凹凸のある粒子が、母粒子の表面に微粒子を強固に付着させて得られた粒子であること、母粒子と微粒子とを強固に付着させる際に、機械的衝撃力を用いること、帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体を構成する粒子のうち、表面に巨視的凹凸のない粒子が、樹脂モノマーを重合することによって得られた略球状粒子であること、帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体を構成する粒子のうち、表面に巨視的凹凸のない粒子が、粉砕した粒子をその粒子の融点以上の温度に曝して表面平滑にすることによって得られた略球状粒子であること、基板間に充填させる少なくとも2種以上の画像表示媒体の体積占有率が、5〜70vol%の範囲であること、及び、帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体を構成する粒子の平均粒子径が0.5〜50μmのものであることがある。いずれの場合も本発明の第5発明に係る第1実施例及び第2実施例を更に好適に実施することができる。
また、本発明の第5発明の第2実施例における好適例としては、帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体を構成する粒子のうち、表面に巨視的凹凸のない粒子表面に静電的に付着させる微粒子が、前記表面に巨視的凹凸のない粒子の帯電極性とは逆極性を有し、かつ、表面に付着した後に、前記表面に巨視的凹凸のない粒子の帯電極性を変えないものであること、及び、表面に巨視的凹凸のない粒子表面に静電的に付着させる微粒子の平均粒子径が、20〜200nmのものであることがある。いずれの場合も本発明の第5発明に係る第2実施例を更に好適に実施することができる。
さらに、本発明の第5発明に係る画像表示装置は、上述した構成の画像表示用パネルを搭載したことを特徴とするものである。
<第6発明の開示>
本発明の第6発明の目的は上述した課題を解決して、酸化チタンなどの白色顔料の充填量を増やさなくても、白色度(白反射率)を向上することができる白色粒子、それを利用した白色粉流体及びそれを画像表示媒体として用いた画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の第6発明に係る白色粒子は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置に用いる白色粒子であって、ベースとなる樹脂に白色顔料及び中空粒子を充填したことを特徴とするものである。
本発明の第6発明に係る白色粒子では、ベースとなる樹脂に、白色顔料及び中空粒子を充填することで、中空粒子の隠ぺい効果により、白色粒子の白色度(白反射率)を向上させることができる。
本発明の第6発明に係る白色粒子の好適例として、樹脂に対する白色顔料及び中空粒子の充填量が、樹脂100重量部に対し、白色顔料が100〜300重量部、中空粒子が10〜60重量部であることがある。ここで、中空粒子の充填量が、ベースとなる樹脂100重量部に対して10〜60重量部であることが好ましいのは、10重量部未満では、ほとんど白反射率の改善が見られず、60重量部を超えると、樹脂との混練が難しくなるためである。
また、本発明の第6発明に係る白色粒子の他の好適例として、白色顔料が、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウムのいずれかであること、中空粒子の組成が、架橋スチレン−アクリルであること、平均粒子径d(0.5)が1.0〜50μmであること、がある。何れの場合も、より効果的に白色粒子の白色度を向上させることができる。
また、本発明の画像表示装置は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置において、画像表示媒体の少なくとも1種類として上述した白色粒子を用いたことを特徴とするものである。
<第7発明の開示>
本発明の第7発明の目的は上述した課題を解消して、耐熱性を向上させて画像表示用パネルに対する付着・凝集の起こらない画像表示媒体及びそれを用いた画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の第7発明に係る画像表示媒体は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置に用いる画像表示媒体において、画像表示媒体を構成する粒子のベース樹脂として熱硬化性樹脂を用い、熱硬化性樹脂を含む樹脂材料を混練後に熱架橋反応させた後粉砕して得たことを特徴とするものである。
本発明の第7発明に係る画像表示媒体では、画像表示媒体を構成する粒子のベース樹脂として、熱架橋反応させた熱硬化性樹脂を用いることで、耐熱性を向上させることができ、その結果、画像表示用パネルに対する付着・凝集が起こらない。
本発明の第7発明に係る画像表示媒体に用いる粒子の好適例としては、ベース樹脂としての熱硬化性樹脂が、ポリエステル樹脂+ブロックイソシアネート系、アルキッド樹脂+メラミン硬化剤系、エポキシ樹脂+アミン硬化剤系、ウレア樹脂+ホルムアルデヒド系のいずれか1種であること、及び、ベース樹脂としての熱硬化性樹脂以外に、有機スズ触媒、顔料、荷電制御剤を含むこと、がある。いずれの場合も本発明をさらに好適に実施することができる。
また、本発明の第7発明に係る画像表示装置は、上述した粒子を利用した画像表示媒体を用いた画像表示用パネルを備えたことを特徴とするものである。
<第8発明の開示>
本発明の第8発明の目的は上述した課題を解消して、画像コントラストにおいて優れ、繰り返し使用しても画像コントラストが低下しない、耐久性に優れた安価な画像表示用パネル及び画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の第8発明に係る画像表示用パネルは、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に少なくとも2種以上の画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示用パネルにおいて、少なくとも2種以上の画像表示媒体に含まれる帯電特性および光学的反射率の異なる2種類の粒子群の、少なくとも一方の粒子群の粒子形状を偏平丸型形状としたことを特徴とするものである。
本発明の第8発明に係る画像表示用パネルでは、帯電特性および光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体に用いる粒子の少なくとも一方を偏平丸型形状粒子とすることで、移動して表示基板面に配列される場合に、粒子同士が隙間無く配列しやすくなり、粒子間の隙間が少なくなるので、画像のコントラストが向上する。また、帯電特性および光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体に用いる粒子の双方を偏平丸型形状粒子とした場合は、粒子同士が凝集付着しにくくなるとともに、粒子が移動する際の衝突が緩和され、画像表示の耐久性が向上する。なお、偏平の程度については、定かに規定できないが、真球状よりもやや偏平になった程度でも十分な効果が得られる。
本発明の第8発明に係る画像表示用パネルの好適例としては、偏平丸型形状の粒子が、白色粒子であること、偏平丸型形状の白色粒子の色材が酸化チタンであること、偏平丸型形状の粒子が、樹脂シートを破砕して作製した破砕片を、その樹脂の融点以上の温度に曝すことによって作製されたものであること、少なくとも2種以上の画像表示媒体に含まれる帯電特性および光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体に用いる粒子の平均粒子径が、いずれの粒子においても、0.1〜50μmであること、及び、基板間に充填される少なくとも2種以上の画像表示媒体の体積占有率が、5〜70vol%の範囲であること、がある。いずれの場合も本発明をより好適に実施することができる。
また、本発明の第8発明に係る画像表示装置は、上述した構成の画像表示媒体を用いた画像表示用パネルを搭載したことを特徴とするものである。
<第9発明の開示>
本発明の第9発明の目的は上述した課題を解消して、画像コントラストにおいて優れ、繰り返し使用しても画像コントラストが低下しない、耐久性に優れた安価な画像表示用パネル及び画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の第9発明に係る画像表示用パネルは、少なくとも一方が透明な対向する2枚の基板間に、少なくとも色および帯電特性の異なる2種の粒子群を含む画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させて画像を表示する画像表示用パネルにおいて、前記画像表示媒体に含まれる色および帯電特性の異なる2種類の粒子群(濃暗色粒子群および淡明色粒子群)における粒子径の関係が、淡明色粒子群の平均粒子径をDbright、濃暗色粒子群の平均粒子径をDdarkとした場合、Ddark<Dbrightで表されることを特徴とするものである。
本発明の第9発明に係る画像表示用パネルでは、色と帯電特性の異なる2種粒子群の粒子径の関係を、濃暗色粒子群の平均粒子径Ddarkと淡明色粒子群の平均粒子径Dbrightとにおいて、Ddark<Dbrightとすることにより、基板間の電界方向にしたがって互いに反対方向に移動して表示基板面に配列される場合に、この粒子径の関係が逆の場合に比較してコントラストが向上する。上記理由については解明されていないが、淡明色粒子群が表示側基板面にきちんと配列された場合にコントラストが向上するのであって、Ddark<Dbrightとした場合に淡明色粒子群が表示側基板面にきちんと配列されコントラストが向上すると考えられる。
本発明の第9発明に係る画像表示用パネルでは、特に淡明色粒子群として白色粒子を用いた場合の白ベタ表示画像の反射濃度においてその効果が高く、濃暗色粒子群を構成する粒子が黒色で、淡明色粒子群を構成する粒子が白色であることが好ましい。また、Ddark<Dbrightである関係の程度については、定かに規定できないが、わずかに相違があれば十分であり、あまり大きく相違する場合にはかえって悪い結果となる。そのため、1<Dbright/Ddark<2の範囲とすることが好ましい。さらに、上記関係は、粒子群を構成するすべての粒子において満足することが好ましく、そのために粒子径を揃えるために行う分級において、濃暗色粒子群についてはオーバーカットを、淡明色粒子群についてはアンダーカットを行うことが好ましい。
さらにまた、本発明の第9発明に係る画像表示用パネルの好適例として、少なくとも色および帯電特性の異なる2種の粒子群の粒子径が、いずれの粒子群においても、1〜50μmの範囲のものであること、および、少なくとも色および帯電特性の異なる2種の粒子群を含む画像表示媒体の基板間に充填される体積占有率が、5〜70vol%の範囲であること、がある。いずれの場合も本発明をさらに効果的に実施することができる。
また、本発明の第9発明に係る画像表示装置は、上述した構成の画像表示媒体を用いた画像表示用パネルを搭載したことを特徴とするものである。
<第10発明の開示>
本発明の第10発明の目的は上述した課題を解消して、帯電制御能を発現することのできる画像表示媒体に用いる粒子、それを利用した粉流体及びそれを用いた画像表示装置を提供しようとするものである。
本発明の画像表示媒体に用いる粒子の第10発明に係る第1実施例は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置に用いる画像表示媒体において、画像表示媒体に用いる粒子のベース樹脂に金属酸化物(MOx)を配合することを特徴とするものである;
ここで、M:金属元素、O:酸素、x:O/Mの比である。
また、本発明の画像表示媒体に用いる粒子の第10発明に係る第2実施例は、少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて、画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置に用いる画像表示媒体において、画像表示媒体に用いる粒子のベース樹脂に脂肪酸金属塩化合物(CmHnCOO)yMzを配合することを特徴とするものである;
ここで、M:金属元素、m、n、y、zは整数、4<m<22である。
本発明の第10発明に係る画像表示媒体に用いる粒子の好適例としては、金属元素(M)のイオンのポーリング電気陰性度χが0.79<χ<1.91であり正帯電性を有すること、さらにその場合に、金属元素がMg、Zn、Ca、Li、Zr、Al、Ni、Cu、Ba、Tiのいずれか1種であること、がある。また、本発明の画像表示媒体に用いる粒子の他の好適例としては、金属元素(M)のイオンのポーリング電気陰性度χが1.50<χ<2.58であり負帯電性を有すること、さらにその場合に、金属元素がFe、Ti、Cu、Si、Sb、W、Sn、Ge、Coのいずれか1種であること、がある。いずれの場合も本発明をさらに好適に実施することができる。
図2(a)、(b)はそれぞれ本発明の対象となる画像表示装置における表示方式の他の例を示す図である。
図3(a)、(b)はそれぞれ本発明の対象となる画像表示装置における表示方式のさらに他の例を示す図である。
図4は本発明の第2発明の対象となる画像表示用パネルにおける表示方式の一例を示す図である。
図5は本発明の第2発明の対象となる画像表示用パネルにおけるパネル構造の一例を示す図である。
図6は本発明の第2発明の対象となる画像表示用パネルにおける粒子群の状態を説明するための図である。
図7(a)〜(c)はそれぞれ本発明の第4発明に係る白色粒子の製造方法の一例を工程順に示す図である。
図8(a)、(b)はそれぞれ本発明の第5発明に係る第1実施例の対象となる画像表示媒体を用いた画像表示用パネルにおける粒子群の状態を説明するための図である。
図9(a)、(b)はそれぞれ従来の画像表示媒体を用いた画像表示用パネルにおける粒子群の状態を説明するための図である。
図10は本発明の第5発明に係る第2実施例の対象となる画像表示媒体を用いた画像表示用パネルにおける粒子群の状態を説明するための図である。
図11は本発明の第5発明に係る第2実施例の対象となる画像表示媒体を用いた画像表示用パネルにおける粒子群の状態を説明するための図である。
図12は本発明の第6発明に係る白色粒子で使用する中空粒子の一例の構造を示す図である。
図13は本発明の第8発明に係る画像表示媒体に用いる偏平丸型形状粒子が基板面に隙間なく配列した様子の一例を示す図である。
図14は画像表示媒体に用いる球形粒子が基板面に隙間をもって配列した様子の一例を示す図である。
図15は本発明の画像表示媒体を用いた画像表示用パネルにおける隔壁の形状の一例を示す図である。
本発明の画像表示装置で用いる画像表示用パネルの例を、図1(a)、(b)〜図3(a)、(b)に基づき説明する。
図1(a)、(b)に示す例では、2種以上の色の異なる粒子3(ここでは白色粒子3Wと黒色粒子3Bを示す)を、基板1、2の外部から加えられる電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色粒子3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色粒子3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図1(b)に示す例では、図1(a)に示す例に加えて、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設け表示セルを画成している。
図2(a)、(b)に示す例では、2種以上の色の異なる粒子3(ここでは白色粒子3Wと黒色粒子3Bを示す)を、基板1に設けた電極5と基板2に設けた電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させ、黒色粒子3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行うか、あるいは、白色粒子3Wを観察者に視認させて白色の表示を行っている。なお、図2(b)に示す例では、図2(a)に示す例に加えて、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設け表示セルを画成している。
図3(a)、(b)に示す例では、1種の色の粒子3(ここでは白色粒子3W)を、基板1上に設けた電極5と電極6との間に電圧を印加させることにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させ、白色粒子3Wを観察者に視認させて白色表示を行うか、あるいは、電極6または基板1の色を観察者に視認させて電極6または基板1の色の表示を行っている。なお、図3(b)に示す例では、図3(a)に示す例に加えて、基板1、2との間に例えば格子状に隔壁4を設け表示セルを画成している。
以上の説明は、白色粒子3Wを白色粉流体に、黒色粒子3Bを黒色粉流体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することが出来る。
以下、本発明の第1発明〜第10発明を順に説明する。
<第1発明の説明>
本発明の第1発明の特徴は、画像表示媒体に用いる粒子のうち白色粒子3Wとその白色粒子3Wを利用した白色粉流体に関する。以下、白色粒子について説明する。
まず、白色粒子3Wについて説明する。本発明の白色粒子3Wの特徴は、中心部分とそれを覆う外層部分とからなり、中心部分が、中心部分と外層部分との界面において70%以上の全反射率を有し、外層部分が、少なくとも一層以上の低屈折材料に高屈折材料の微粒子を混ぜ込んだ樹脂層から構成する点にある。ここで、界面の全反射率を70%以上と限定するのは、界面の全反射率が70%未満であると、少数の粒子での隠蔽率が低くなってしまい、既存の粒子と性能に差が無くなってしまうためである。
界面での全反射率が70%以上を示す中心部分の材料としては、金属粒子、樹脂層に金属膜がコーティングされた粒子、外層部分との界面が多層膜で構成された反射膜である粒子、などが挙げられる。金属粒子は中実であっても中空であっても良いが、中空の粒子の方がより軽量に作製することができる点で好ましい。金属粒子の材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、クロム、鉄、チタン、金及びこれらの合金から選ばれる材料が挙げられる。また、樹脂層にコーティングすべき金属膜の材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、クロム、鉄、チタン、金及びこれらの合金から選ばれる材料が挙げられる。樹脂層にコーティングする金属膜の製造方法は特に限定されないが、メッキ、蒸着、スパッタなどの技術を利用することができる。多層膜については、一般的な光学反射膜の設計、材料、製造方法を利用することができる。
さらに、中心部分の径と粒子全体の径との関係は特に限定しないが、中心部分の径が粒子径の50〜95%であることが好ましい。中心部分の径が粒子径の50%未満であると、界面に入射する光量が一粒子に入射する全光量に対して相対的に小さくなってしまい、既存の粒子と性能に差が無くなってしまう。一方、中心部分の径が粒子径の95%を超えると、外層である樹脂層での散乱が充分におこらないため、正反射成分が大きくなってしまう。これは金属的な見た目を与え、ペーパーライクディスプレイ用の画像表示媒体としては用いることが出来ない。
次に、白色粒子3Wを構成する外層部分の樹脂層について説明する。外層部分の樹脂層の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、あるいはモノマーから重合しても、あるいは既存の基礎となる部分を樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良い。樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤の例示については、以下に説明する粒子の内容と同じである。又、この白色粒子を利用することで後述する粉流体(白色粉流体)とすることができる。
<第2発明の説明>
本発明の第2発明に係る画像表示用パネルでは、少なくとも2種以上の画像表示媒体を、色と帯電特性の異なる2種類の略球状粒子と第3の粒子とから構成されたものとすることによって、粒子同士の凝集付着を防止し、繰り返し使用における耐久性を向上させるものである。
図4及び図5はそれぞれ本発明の第2発明に係る画像表示用パネルの一例の構成を示す図である。図5に示す本発明の画像表示用パネルでは、色と帯電特性の異なる2種類の略球状粒子(ここでは白色粒子13−1と黒色粒子13−2)と第3の粒子13−3とから構成された粒子群13を、基板11、12間に画像表示媒体として封入し、封入した粒子群13に電極15、16から電界を与えて、基板11、12と垂直方向に移動させることで画像表示を行っている。この方式では、図5に示すように、基板11、12間の空隙を隔壁14で区切って複数のセルを持った構造とし、その中に粒子群13を封入して画像表示用パネルを構成することもできる。なお、図4及び図5に示す例では、2種類の粒子13−1、13−2と比べて第3の粒子13−3は小さいため、一方の粒子13−1の表面に第3の粒子13−3が存在することを適切には示せないが、実際には、図6に示すように、一方の粒子13−1の表面全体に第3の粒子13−3が付着した状態となっている。
本発明の第2発明に用いる2種類の略球状粒子は、色と帯電特性の異なるものである。2種類の略球状粒子の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、あるいはモノマーから重合しても、あるいは既存の粒子を樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良いが、2種を組み合わせて用いるので、双方の粒子の色と帯電特性を異なるものとすることが肝要である。
また、略球状とするためには重合で作製することが好ましいが、粉砕で作製した粒子を機械的な衝撃力などで角を落としたり、融点以上の温度雰囲気で表面を流動化したりして球状にすることもできる。樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤の例示については、以下に説明する粒子の内容と同じである。
本発明の第2発明に用いる第3の粒子は、前記2種類の略球状粒子よりも小さな粒子で、前記2種類の略球状粒子間に存在して潤滑材的な役割を担うものである。
第3の粒子の平均粒子径は、20nm〜200nm、より好ましくは20nm〜150nm、さらに好ましくは20nm〜100nmの範囲である。200nmを超えると、前記2種類の略球状粒子から離れやすくなり、2粒子間に存在して2粒子の凝集付着力低減効果が発揮できなくなる。一方、20nm未満だと、前記2種類の略球状粒子表面に陥没してしまい、転がり作用による2粒子の凝集付着力低減効果が発揮できなくなる。
第3の粒子として使用可能な材料としては、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄などの金属酸化物、窒化チタンなどの窒化物、酸化ケイ素、チタン化合物などが挙げられるが、さらに、疎水化された酸化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄などの金属酸化物、窒化チタンなどの窒化物、チタン化合物からなる微粒子が挙げられ、疎水化された酸化ケイ素からなる微粒子であることが好ましい。
疎水化は、疎水化処理剤により処理することにより為され、疎水化処理剤としてはクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、シリル化イソシアネートのいずれも使用可能である。具体的には、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ter−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
<第3発明の説明>
本発明者らは鋭意検討の結果、同極性粒子における凝集塊は、粒子の持つ誘電率に起因することを見出し、本発明第3発明を達成した。すなわち、電極を備えた基板間に封入された誘電体粒子は、電極間に電界が形成されるとその電場の影響を受け粒子の表面に互いに逆向きの正負の電荷を誘因させる。この現象は分極と呼ばれ、これにより粒子間に電気的な双極子相互作用が発生し、粒子間に引力を発生させる。また、誘電体のもう一つの性質として、電場の強い場所に引き込まれ集中するといった現象がある。以上2つの現象はともに電極間内での同種粒子の凝集を促進させるものと判断できる。これらの現象は粒子の誘電率が大きいほどより顕著となる。また粒子本体(または表面のみでも)が導電性を持つ場合は粒子の分極はやはり大きくなる。すなわち見かけ上の誘電率が大きくなることを意味する。この場合も同様に同一粒子を凝集させる力が働くものと判断できる。
以上の点を解消するための手法として、本発明の第3発明では、画像表示に用いる画像表示媒体の粒子材料として、比誘電率εrがεr≦5.0、より望ましくはεr≦3.0である低誘電性絶縁物質を選択すること、粒子構成部材として高誘電性物質、導電性物質を用いる場合でも、主材に低誘電物質を用いることで、粒子全体の見かけ上の誘電率を低い値に保つこと、及び、粒子表面に何らかの物質を付着させる場合、粒子表面上に高誘電性物質、導電性物質を持たせないように付着物質の選択、付着量の制御を行うこと、により、同極性粒子同士の凝集を防ぎ、良好な表示特性を達成している。
本発明の画像表示装置で用いる画像表示用パネルは、2種以上の色の異なる画像表示媒体として帯電性粒子3(図1(a)、(b)および図2(a)、(b)参照、ここでは白色粒子3Wと黒色粒子3Bを示す)を基板1、2と垂直方向に移動させることによる表示方式に用いるパネルと、1種の色の帯電性粒子3W(図3(a)、(b)参照)を基板1、2と平行方向に移動させることによる表示方式に用いるパネルとのいずれへも適用できる。なお、図1〜図3において、4は必要に応じて設ける隔壁、5、6は粒子3に電界を与えるため必要に応じて設ける電極である。
本発明の画像表示媒体の特徴は、粒子3の比誘電率を限定することにある。まず、一般的な粒子について説明する。粒子の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、あるいはモノマーから重合しても、あるいは既存の粒子を樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良い。樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤の例示については、以下に説明する粒子の内容と同じである。
粒子の誘電率を下げる具体的な処置の例を以下に示す。
(1)酸化チタン(II)などの高誘電性物質を白色顔料として用いる場合は、粒子の主材となる樹脂をポリスチレン樹脂などの低誘電性物質とし、高誘電性物質を重量比(体積比)50%以下で主体中に分散させ、粒子全体の誘電率を低下させる。
(2)黒色粒子を作製する際に、従来用いていた顔料:カーボン・ブラックの代わりに低誘電絶縁性の黒色染料を用いる。また、その他導電性物質を粒子構成材料としない。万が一導電性物質を含有させる必要がある場合は、上記(1)と同様な処方で粒子全体の誘電率を低下させる。また、粒子表面に導電性を付与させないように表面に析出する導電性物質の量を少なくさせる。
(3)分子が極性を持つ液体などを粒子内に封入した際にも、誘電率を大幅に上げてしまうことになるので、これを粒子構成材料として用いない。例えば水などがあげられる。
<第4発明の説明>
本発明の第4発明の特徴は、画像表示媒体に用いる粒子のうち白色粒子3Wとその白色粒子3Wを利用した白色粉流体に関する。以下、白色粒子について説明する。
まず、本発明の第4発明に係る白色粒子について説明する。
図7(a)〜(c)はそれぞれ本発明の第4発明に係る白色粒子の製造方法の一例を工程順に示す図である。図7(a)〜(c)に従って本発明の白色粒子を説明すると、まず、図7(a)に示すように、白色顔料ここでは一例として酸化チタン21の1次粒子を準備する。酸化チタン21としては顔料酸化チタンを用いることが好ましい。また、この1次粒子の平均粒子径は、最終的に求めたい白色粒子の平均粒子径より小さければ良く、一例として0.01〜1.0μmの範囲が好ましい。更に好ましくは、反射率の最も高くなる0.2〜0.3μmの範囲がよい。
次に、準備した酸化チタン21の1次粒子表面に、バインダー22を薄くコーティングする。このバインダー22としては、低屈折率材料であってコーティング可能であれば何でも使用でき、例えば、アクリル、PS(ポリスチレン)、PE(ポリエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、POM(ポリアセタール)、フッ素、エポキシ、シランカップリング剤各種、シロキ酸各種等を好適に使用することができる。また、コーティング法としては、バインダー22を溶剤に溶いて酸化チタン21の1次粒子にスプレーする方法や、バインダー22の溶液に酸化チタン21の1次粒子を分散させスプレー噴霧、乾燥する方法を好適にとることができる。
次に、表面にバインダー22をコーティングした酸化チタン21の1次粒子を、流動気流中でまたは機械的に混合撹拌し、多数の微細気泡を導入しながら所定の粒子径に凝集、造粒させる。その結果、図7(c)に示すように、その内部に微小気泡23を含み、バインダー22を被覆した酸化チタン21の1次粒子を凝集または造粒した、所定の粒子径の2次粒子を白色粒子24として得ることができる。なお、凝集、造粒操作は、酸化チタン22の1次粒子にバインダー22をコーティングする際に行うこともできる。上記顔料酸化チタンに代えて、酸化亜鉛を用いてもよい。又、この白色粒子を利用することで後述する粉流体(白色粉流体)とすることができる。
<第5発明の説明>
本発明の第5発明の第1実施例に係る画像表示用パネルは、少なくとも2種以上の画像表示媒体に用いる帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の粒子の一方を表面に巨視的凹凸のある粒子とし、もう一方を表面に巨視的凹凸のない粒子とすることによって粒子同士の凝集付着を防止し、繰り返し使用における耐久性を向上させるものである。
また、本発明の第5発明の第2実施例に係る画像表示用パネルは、少なくとも2種以上の画像表示媒体に用いる帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の粒子の一方を表面に巨視的凹凸のある粒子とし、もう一方を表面に巨視的凹凸がなく、かつ、表面に微粒子が静電的に付着した粒子とすることによって粒子同士の凝集付着を防止し、繰り返し使用における耐久性を向上させるものである。
図1(a)、(b)〜図3(a)、(b)はそれぞれ本発明の画像表示用パネルの一例の構成を示す図である。図1(a)、(b)および図2(a)、(b)に示す本発明の画像表示用パネルでは、帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体として粒子群(ここでは白色粒子群3Wと黒色粒子群3B)を、基板1、2間に封入し、封入した粒子群3に、外部から電界を与えるか(図1(a)、(b)の例)あるいは電極5、6から電界を与えて(図2(a)、(b)の例)、基板1、2と垂直方向に移動させることで画像表示を行っている。また、図3(a)、(b)に示す本発明の画像表示用パネルでは、1種の画像表示媒体として粒子群(ここでは白色粒子群3W)を、基板1、2間に封入し、封入した粒子群3に電極5、6から電界を与えて、基板1、2と平行方向に移動させることで画像表示を行っている。これらの方式では、図1(b)、図2(b)、図3(b)に示すように、基板1、2間の空隙を隔壁4で区切って複数のセルを持った構造とし、その中に粒子群3を封入して画像表示用パネルを構成することもできる。
先ず、本発明の第5発明の第1実施例に用いる粒子について述べる。
本発明の第5発明の第1実施例に用いる粒子は、図8(a)、(b)に示すように、少なくとも2種以上の画像表示媒体に含まれる帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の粒子であり、一方は表面に巨視的凹凸のある形状の粒子3Wであり、もう一方は表面に巨視的凹凸のない形状の粒子3Bである。粒子の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、あるいはモノマーから重合しても、あるいは既存の粒子を樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良いが、2種を組み合わせて用いるので、一方の粒子表面を巨視的凹凸のあるものとし、もう一方の粒子表面を巨視的凹凸のないものとすることが肝要である。
一般に、帯電特性が異なる2粒子間では、図9(a)に示すように、2粒子双方の表面が平滑で巨視的凹凸のない場合には、帯電特性が異なるがゆえに互いに引き付け合う2粒子間に空間を確保できないため、粒子同士の凝集付着が起こり易く、図9(b)に示すように、2粒子双方の表面が巨視的凹凸を持つ場合には、2粒子間に引っ掛かりを発生し、やはり粒子同士の凝集付着が起こり易くなってしまう。本発明の第5発明の第1実施例に用いる粒子では、図8(a)、(b)に示すように、組み合わせて用いる帯電特性の異なる2粒子の巨視的な表面形状を異なるものとすることで、帯電特性が異なるがゆえに互いに引き付けあう2粒子間に空間を確保することができ、粒子同士の凝集付着が防止できる。
また、本発明の第5発明に係る第1実施例及び第2実施例に共通に用いる粒子において、図8(b)に示すように、作製した表面が平滑で巨視的凹凸のない母粒子3Wに微粒子31を強固に付着させて表面に巨視的凹凸を持った粒子を作製する場合は、微粒子31が母粒子3Wから離れないことが重要であり、機械的衝撃力を用いて、微粒子31が母粒子3Wから離れないようにしっかりと強固に付着させる方法が好適に用いられる。
次に、本発明の第5発明の第2実施例に用いる粒子について述べる。
本発明の第5発明の第2実施例に用いる粒子は、図10に示すように、少なくとも2種以上の画像表示媒体に含まれる帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の粒子であり、一方は表面に巨視的凹凸のある形状の粒子3Bであり、もう一方は表面に巨視的凹凸がなく、かつ、表面に微粒子32が静電的に付着した形状の粒子3Wである。粒子の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、あるいはモノマーから重合しても、あるいは既存の粒子を樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良いが、2種を組み合わせて用いるので、一方の粒子表面を巨視的凹凸のあるものとし、もう一方の粒子表面を巨視的凹凸のないものとすることが肝要である。この粒子の作製方法は、第1実施例のものと同様である。
一般に、一般に帯電特性の異なる2粒子間では、図9(a)に示すように、2粒子双方の表面が平滑で巨視的凹凸のない場合には、2粒子間に空間を確保できないため、粒子同士の凝集付着が起こり易く、図9(b)に示すように、2粒子双方の表面が巨視的凹凸を持つ場合には、2粒子間に引っ掛かりを発生し、やはり粒子同士の凝集付着が起こり易くなってしまう。本発明の第5発明の第2実施例に用いる粒子では、図10に示すように、組み合わせて用いる帯電特性の異なる2粒子の巨視的な表面形状を異なるものとすることで、帯電特性が異なるがゆえに互いに引き付けあう2粒子間に空間を確保することができ、粒子同士の凝集付着が防止できる。この効果は、第1実施例のものと同様である。
また、本発明の第5発明の第2実施例に用いる粒子では、上述した第1実施例と共通の効果に加えて、図11に示すように、表面に巨視的凹凸のないがゆえに発生する同じ帯電特性を有する粒子同士の凝集に対しても、その表面に微粒子が静電的に付着し粒子間の空間を確保し、さらにこの微粒子の付着は静電的なものであって強固な付着ではないので、微粒子が粒子表面で転がることにより粒子間の潤滑材的な役割を担うので粒子同士の凝集付着が防止できる。
次に、本発明の第5発明に係る第1実施例及び第2実施例に用いる粒子のうち、表面に巨視的凹凸がない粒子(母粒子)に強固に付着させて、表面に巨視的凹凸を形成するために用いる微粒子(子粒子)について述べる。
この微粒子の平均粒子径は、20nm〜200nm、より好ましくは20nm〜150nm、さらに好ましくは20nm〜100nmの範囲である。200nmを超えると、前記表面に巨視的凹凸のない粒子表面への固着性が弱くなり表面に巨視的凹凸がない粒子表面からとれやすく、2粒子の凝集付着力低減効果が発揮できなくなる。一方、20nm未満だと、表面に巨視的凹凸のある粒子とはならずに、微粒子が固着していても表面に巨視的凹凸がない粒子と同じこととなり、2粒子の凝集付着力低減効果が発揮できなくなる。
この微粒子の帯電極性は、表面に巨視的凹凸のない粒子(母粒子)と同極性であっても構わないが、母粒子と強固に固着させることが肝要であり、それには逆極性にすることが好ましく、これによって表面に巨視的凹凸のない粒子(母粒子)表面に微粒子(子粒子)がしっかりと固着する。
この微粒子(子粒子)として使用可能な材料としては、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄などの金属酸化物、窒化チタンなどの窒化物、酸化ケイ素、チタン化合物などが挙げられるが、さらに、疎水化された酸化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄などの金属酸化物、窒化チタンなどの窒化物、チタン化合物からなる微粒子が挙げられ、疎水化された酸化ケイ素からなる微粒子であることが好ましい。
疎水化は、疎水化処理剤により処理することにより為され、疎水化処理剤としてはクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、シリル化イソシアネートのいずれも使用可能である。具体的には、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ter−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
この微粒子を表面に巨視的凹凸のない粒子表面にしっかりと強固に固着させる方法が重要であり、例えば、ハイブリダイザー(奈良機械製作所(株)製)やメカノフュージョン(ホソカワミクロン(株)製)等の機械的衝撃力を粒子表面に与える装置を用いて、表面に巨視的凹凸のない粒子(母粒子)表面に微粒子(子粒子)をしっかりと強固に固着させることができる。
次に、本発明の第5発明の第2実施例に用いる微粒子について述べる。
本発明の第5発明の第2実施例に用いる微粒子は、2種類の色と帯電特性の異なる粒子よりも小さな粒子で、2種類の色と帯電特性の異なる粒子のうち、表面に巨視的凹凸のない粒子表面に静電的に付着して、2種類の色と帯電特性の異なる粒子のうち、表面に巨視的凹凸のない粒子間(同じ帯電特性を有する粒子間)の潤滑材的な役割を担うものである。
この微粒子の平均粒子径は、20nm〜200nm、より好ましくは20nm〜150nm、さらに好ましくは20nm〜100nmの範囲である。200nmを超えると、表面に巨視的凹凸のない粒子表面に静電的に付着しにくくなり、2粒子間に存在して2粒子の凝集付着力低減効果が発揮できなくなる。一方、20nm未満だと、静電的付着力が強くなりすぎ、粒子表面での転がり作用による潤滑材的な効果が発現されないために、帯電特性が同じ2粒子間の凝集付着力低減効果が発揮できなくなる。
この微粒子の帯電極性は、2種類の色と帯電特性の異なる粒子のうち、表面に巨視的凹凸のない粒子とは逆極性であって、微粒子は静電的に表面に巨視的凹凸のない粒子表面に付着する。表面に巨視的凹凸のない粒子と同極性では、表面に巨視的凹凸のある粒子表面に静電的に付着してしまうようになり、2粒子の凝集付着力低減効果が発揮できなくなる。表面に巨視的凹凸のない粒子と逆極性であっても、表面に巨視的凹凸のない粒子の帯電極性を変えてしまうほどの帯電性変化をもたらすと、表面に巨視的凹凸のある粒子と表面に巨視的凹凸のない粒子との帯電特性のバランスが崩れてしまうために好ましくない。
この微粒子として使用可能な材料としては、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄などの金属酸化物、窒化チタンなどの窒化物、酸化ケイ素、チタン化合物などが挙げられるが、さらに、疎水化された酸化ケイ素、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化鉄などの金属酸化物、窒化チタンなどの窒化物、チタン化合物からなる微粒子が挙げられ、疎水化された酸化ケイ素からなる微粒子であることが好ましい。
疎水化は、疎水化処理剤により処理することにより為され、疎水化処理剤としてはクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、シリル化イソシアネートのいずれも使用可能である。具体的には、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ter−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
<第6発明の説明>
本発明の第6発明の特徴は、画像表示媒体に用いる粒子のうち白色粒子3Wとその白色粒子3Wを利用した白色粉流体に関する。以下、白色粒子について説明する。
まず、本発明の白色粒子について説明する。
本発明の白色粒子では、混練粉砕法で製造する際、ベースとなる樹脂を白色にするために混合する白色顔料の一部を、中空粒子で置き換える点に特徴がある。ここで、製造法を混練粉砕法とするのは、重合法では、重合粒子の作製時に液中でモノマーと顔料を凝集させる必要があるが、顔料の代わりに中空粒子を利用しようとしても、液中では中空粒子は液に浮いてしまい、中空粒子を利用できないためである。
混練粉砕法で白色粒子を製造するには、ベースとなる樹脂、白色顔料(全てまたは一部が中空粒子)、CCA(荷電制御剤)、各種充填剤(流動性付与剤、付着防止剤など)などを2軸押出機やプラストミルで混練し、得られた塊やペレットを所定の粒子径に粉砕する。粉砕は、冷凍粉砕法や各種粉砕法を利用することができる。ここで、ベースとなる樹脂としては、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、PC(ポリカーボネート)、アクリルウレタン、アクリル等の樹脂を好適に使用できる。また、白色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等を好適に使用できる。
図12は本発明の白色粒子で使用する中空粒子の一例の構造を示す図である。図12に示す例において、中空粒子41は、内部の空隙部42と、空隙部42の外周全体を囲むように形成した球状の高架橋ポリマー層43とから構成されている。高架橋ポリマー層43としては、架橋スチレン−アクリルを好適に使用することができる。この中空粒子41は、光散乱特性、断熱性といった中空であることに起因する特徴、及び、耐熱性、耐溶液性といった架橋ポリマーであることに起因する特徴を有している。特に、高架橋ポリマー層43と空隙部42の空気により光散乱が起こり隠ぺい効果を発揮することで、白色顔料の一部と置き換えることで白色粒子を得ることができる。
本発明の第6発明に係る白色粒子では、ベースとなる樹脂に白色顔料及び中空粒子を充填して構成している。従来、白色顔料である酸化チタンのみを使用していた場合の白色粒子の白色度は、ベースとなる樹脂100重量部に対し酸化チタン200重量部程度で最大を示すが、酸化チタンの添加量が300重量部となると、混練も難しくなり、分散が悪いため白色度は落ちる。中空粒子を酸化チタンの他にベースとなる樹脂100重量部に対して10〜50重量部添加することで、酸化チタン200重量部充填時よりも白色度が向上する。同時に混練性も改善し、酸化チタン単独の充填時よりも高充填が可能となる。又、この白色粒子を利用することで後述する粉流体(白色粉流体)とすることができる。
<第7発明の説明>
本発明の第7発明に係る粒子を画像表示媒体として用いる画像表示用パネルでは、対向する基板間に少なくとも2種以上の画像表示媒体を封入した表示用パネルに何らかの手段でその基板に電荷が付与され、基板間に電界が働く。高電位に帯電した基板部位に向かっては低電位に帯電した画像表示媒体がクーロン力などによって引き寄せられ、また低電位に帯電した基板部位に向かっては高電位に帯電した画像表示媒体がクーロン力などによって引き寄せられ、それら画像表示媒体が2枚の基板間を往復運動することにより、画像表示がなされる。従って、画像表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し時あるいは保存時の安定性を維持できるように、表示用パネルを設計する必要がある。
図1(a)、(b)〜図3(a)、(b)はそれぞれ本発明の第7発明に係る粒子を画像表示媒体として用いる画像表示用パネルの一例の構成を示す図である。図1(a)、(b)および図2(a)、(b)に示す本発明の画像表示用パネルでは、帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体として粒子群(ここでは白色粒子群3Wと黒色粒子群3B)を、基板1、2間に封入し、封入した粒子群3に、外部から電界を与えるか(図1(a)、(b)の例)あるいは電極5、6から電界を与えて(図2(a)、(b)の例)、基板1、2と垂直方向に移動させることで画像表示を行っている。また、図3(a)、(b)に示す本発明の画像表示用パネルでは、1種の画像表示媒体として粒子群(ここでは白色粒子群3W)を、基板1、2間に封入し、封入した粒子群3に電極5、6から電界を与えて、基板1、2と平行方向に移動させることで画像表示を行っている。これらの方式では、図1(b)、図2(b)、図3(b)に示すように、基板1、2間の空隙を隔壁4で区切って複数のセルを持った構造とし、その中に粒子群3を封入して画像表示用パネルを構成することもできる。
本発明の第7発明の特徴は、上述した構成の画像表示用パネルにおいて画像表示媒体に用いる粒子の構成にある。すなわち、粒子のベース樹脂として熱硬化性樹脂を用い、熱硬化性樹脂を含む樹脂材料を混練後に熱架橋反応させた後粉砕して、粒子を得る点にある。このように熱架橋反応させた熱硬化性樹脂を用いることで、従来の熱可塑性樹脂をベース樹脂として用いた例と比較して30℃程度の耐熱性向上が見られる。
熱硬化性樹脂の配合としては、一般にポリウレタンと呼ばれるポリエステル樹脂+ブロックイソシアネート系(より具体的には、OH末端を有するポリエステル樹脂+3官能以上のブロックイソシアネート)が最も好ましい。その他、樹脂材料を混練後に混練時の温度よりも高い温度で熱架橋反応させることができる配合として、アルキッド樹脂+メラミン硬化剤系、エポキシ樹脂+アミン硬化剤系、ウレア樹脂+ホルムアルデヒドなどがある。このベース材料としての熱硬化性樹脂の他の材料としては、従来の粒子と同様に、顔料(酸化チタン、カーボンブラック等)、荷電制御剤(CCA)、有機スズ触媒等を適宜選択して使用することができる。
そして、本発明の粒子を作製するには、ベース材料としての熱硬化性樹脂とその他の材料例えば顔料、荷電制御剤、有機スズ触媒等からなる樹脂材料を混練しコンパウンドを作製する。このコンパウンドを所定時間×温度(混練時の温度よりも高い温度)を掛けて架橋反応させた後、ジェットミルで微粉砕し粒子を得ることができる。
<第8発明の説明>
本発明の第8発明に係る画像表示用パネルの特徴は、少なくとも2種以上の画像表示媒体に含まれる帯電特性および光学的反射率の異なる2種類の粒子の、少なくとも一方の粒子形状を偏平丸型形状とした点である。本発明の第8発明によれば、偏平丸型形状粒子が基板面に隙間なく配列した様子を示す図13と、球形粒子が基板面に隙間をもって配列した様子を示す図14と、を比較すれば明らかなように、粒子同士が隙間なく配列しやすくなり、粒子間の隙間が少なくなるので、コントラストが向上する。
本発明の第8発明に用いる粒子は、少なくとも2種以上の画像表示媒体に含まれる帯電特性および光学的反射率の異なる2種類の粒子であり、少なくとも一方の粒子が、偏平丸型形状の粒子である。粒子の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り後、薄くシート状にしたものを、まず粉砕し、その破砕片を樹脂の融点以上の温度に曝して、破砕片の角を溶融して丸めて行う。また、モノマーから重合しても作製することができるが、本発明に好適に用いられる粒子径(平均粒子径:0.1〜50μm)の偏平丸型粒子を得るのは難しい。樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤の例示については、以下に説明する粒子の内容と同じである。
<第9発明の説明>
本発明の第9発明に係る画像表示用パネルの特徴は、画像表示媒体に含まれる色および帯電特性の異なる2種類の粒子群(濃暗色粒子群および淡明色粒子群)における粒子径の関係が、淡明色粒子群の平均粒子径をDbright、濃暗色粒子群の平均粒子径をDdarkとした場合、Ddark<Dbrightで表される点である。すなわち、淡明色粒子群の平均粒子径Dbrightを濃暗色粒子群Ddarkよりも大きくすることによって、画像コントラストにおいて優れ、繰り返し使用しても画像コントラストに優れた安価な画像表示用パネルを得ることができる。
なお、Ddark<Dbrightである関係の程度については、定かに規定できないが、わずかに相違があれば十分であり、あまり大きく相違する場合にはかえって悪い結果となる。そのため、1<Dbright/Ddark<2の範囲とすることが好ましい。ここで、Dbright/Ddark<2とすることが好ましいのは、粒子径において2倍以上もの差があると、粒子径の大きい淡明色粒子がきちんと配列した隙間に粒子径の小さい濃暗色粒子が入り込むことがあり、その場合には配列した淡明色粒子の隙間に濃暗色粒子が存在することによる白色度の低下といった問題が発生するためである。
次に、本発明に用いる色および帯電特性の異なる粒子群について述べる。
本発明に用いる色および帯電特性の異なる粒子群は、一方の粒子群が濃暗色粒子からなる粒子群であり、もう一方の粒子群が淡明色粒子からなる粒子群である。粒子は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り後、粉砕、分級する方法、または、モノマーから重合し、分級する方法にて作製することができる。樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤の例示については、以下に説明する粒子の内容と同じである。
<第10発明の説明>
本発明の第10発明の特徴は、上述した構成の画像表示用パネルに用いる画像表示媒体に用いる粒子の構成にある。すなわち、粒子のベース樹脂に、金属酸化物あるいは脂肪酸金属塩化合物を配合し帯電性を制御する点にある。このようにベース樹脂に金属酸化物あるいは脂肪酸金属塩化合物を配合することで、従来、帯電性の制御ができなかった例と比較して、希望通りの帯電性の制御を行うことができる。
粒子のベース樹脂に配合する金属酸化物(MOx、ここでM:金属元素、O:酸素、x:O/Mの比)としては、従来から金属酸化物として知られているいずれの例をも利用することができ、例示すると、MgO、ZnO、Al2O3、SiO2、SnO2、Fe3O4、Fe2O3などがある。
粒子のベース樹脂に配合する脂肪酸金属塩化合物((CmHnCOO)yMz、ここで、M:金属元素、m、n、y、zは整数、4<m<22)としては、従来から脂肪酸金属塩化合物として知られているいずれの例をも利用することができ、例示すると、Mg、Ca、Al、Fe、Li、Baのオクタン酸塩(m=10)、ラウリン酸塩(m=12)、ミリスチン酸塩(m=14)、パルミチン酸塩(m=16)、ステアリン酸塩(m=18)、オレイン酸塩(m=18)、リノール酸塩(m=18)などがある。
また、金属酸化物あるいは脂肪酸金属塩化合物をベース樹脂に配合した粒子の好適例としては、金属元素(M)のイオンのポーリング電気陰性度χが0.79<χ<1.91であり正帯電性を有すること、さらにその場合に、金属元素がMg、Zn、Ca、Li、Zr、Al、Ni、Cu、Ba、Tiのいずれか1種であること、がある。ここで、金属元素(M)のイオンのポーリング電気陰性度χが0.79<χ<1.91であることが好ましいのは、電気陰性度χが0.79以下であると、帯電量が高くなりすぎて画像表示用パネルを構成したときに画像表示媒体が反転しなくなり、電気陰性度χが1.91以上であると、帯電量が低くなりすぎて画像表示用パネルを構成したときに画像表示媒体が反転しなくなるためである。
さらに、金属酸化物あるいは脂肪酸金属塩化合物をベース樹脂に配合した粒子の他の好適例としては、金属元素(M)のイオンのポーリング電気陰性度χが1.50<χ<2.58であり負帯電性を有すること、さらにその場合に、金属元素がFe、Ti、Cu、Si、Sb、W、Sn、Ge、Coのいずれか1種であること、がある。ここで、金属元素(M)のイオンのポーリング電気陰性度χが1.50<χ<2.58であることが好ましいのは、電気陰性度χが1.50以下であると、帯電量が低くなりすぎて画像表示用パネルを構成したときに画像表示媒体が反転しなくなり、電気陰性度χが2.58以上であると、帯電量が高くなりすぎて画像表示用パネルを構成したときに画像表示媒体が反転しなくなるためである。
<共通部分の説明>
以下、本発明の第1発明〜第10発明に共通する画像表示装置の構成について、基板、電極、隔壁の順に説明するとともに、粒子群及び粉流体について説明する。
基板については、少なくとも一方の基板は装置外側から画像表示媒体の色が確認できる透明な基板2であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。基板1は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリルなどのポリマーシートや、金属シートのように可とう性のあるもの、および、ガラス、石英などの可とう性のない無機シートが挙げられる。基板の厚みは、2〜5000μmが好ましく、さらに5〜2000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、5000μmより厚いと、薄型画像表示装置とする場合に不都合がある。
必要に応じて設ける電極については、視認側であり透明である必要のある基板2側に設ける電極6は、透明かつパターン形成可能である導電性材料で形成され、例示すると、酸化インジウム、アルミニウム、金、銀、銅などの金属類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が挙げられ、真空蒸着、塗布などの形成手法が例示できる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。基板1側に設ける電極5の材質や厚みなどは上述した電極6と同様であるが、透明である必要はない。なお、この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
必要に応じて設ける隔壁4については、その形状は表示にかかわる画像表示媒体の種類により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。本発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成される表示セルは、図15に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示側から見える隔壁断面部分に相当する部分(表示セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、画像表示の鮮明さが増す。ここで、隔壁の形成方法を例示すると、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。このうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法が好適に用いられる。
次に、本発明の画像表示装置に用いる粒子について説明する。粒子は、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
また、本発明の粒子は平均粒子径d(0.5)が、0.1〜50μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために粒子の移動に支障をきたすようになる。
更に本発明では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な粒子移動が可能となる。
さらにまた、各粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が当量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
粒子の帯電量は当然その測定条件に依存するが、画像表示用パネルにおける画像表示媒体に用いる粒子の帯電量はほぼ、初期帯電量、隔壁との接触、基板との接触、経過時間に伴う電荷減衰に依存し、特に粒子の帯電挙動の飽和値が支配因子となっているということが分かった。
本発明者らは鋭意検討の結果、ブローオフ法において同一のキャリア粒子を用いて、粒子の帯電量測定を行うことにより、画像表示媒体に用いる粒子の適正な帯電特性値の範囲を評価できることを見出した。
次に、本発明の画像表示装置で画像表示媒体に用いる粉流体について説明する。なお、本発明の画像表示装置で画像表示媒体に用いる粉流体の名称については、本出願人が「電子粉流体(登録商標)」の権利を得ている。
本発明における「粉流体」は、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。例えば、液晶は液体と固体の中間的な相と定義され、液体の特徴である流動性と固体の特徴である異方性(光学的性質)を有するものである(平凡社:大百科事典)。一方、粒子の定義は、無視できるほどの大きさであっても有限の質量をもった物体であり、重力の影響を受けるとされている(丸善:物理学事典)。ここで、粒子でも、気固流動層体、液固流動体という特殊状態があり、粒子に底板から気体を流すと、粒子には気体の速度に対応して上向きの力が作用し、この力が重力とつりあう際に、流体のように容易に流動できる状態になるものを気固流動層体と呼び、同じく、流体により流動化させた状態を液固流動体と呼ぶとされている(平凡社:大百科事典)。このように気固流動層体や液固流動体は、気体や液体の流れを利用した状態である。本発明では、このような気体の力も、液体の力も借りずに、自ら流動性を示す状態の物質を、特異的に作り出せることが判明し、これを粉流体と定義した。
すなわち、本発明における画像表示媒体に用いる粉流体は、液晶(液体と固体の中間相)の定義と同様に、粒子と液体の両特性を兼ね備えた中間的な状態で、先に述べた粒子の特徴である重力の影響を極めて受け難く、高流動性を示す特異な状態を示す物質である。このような物質はエアロゾル状態、すなわち気体中に固体状もしくは液体状の物質が分散質として安定に浮遊する分散系で得ることができ、本発明の画像表示装置で固体状物質を分散質とするものである。
本発明の対象となる画像表示用パネルは、少なくとも一方が透明な、対向する基板間に、画像表示媒体として気体中に固体粒子が分散質として安定に浮遊するエアロゾル状態で高流動性を示す粉流体を封入するものであり、このような粉流体は、低電圧の印加でクーロン力などにより容易に安定して移動させることができる。
本発明の画像表示媒体に用いる粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の画像表示装置では、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で用いられる。
エアロゾル状態の範囲は、粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍以上であることが好ましく、更に好ましくは2.5倍以上、特に好ましくは3倍以上である。上限は特に限定されないが、12倍以下であることが好ましい。
粉流体の最大浮遊時の見かけ体積が未浮遊時の2倍より小さいと表示上の制御が難しくなり、また、12倍より大きいと粉流体を装置内に封入する際に舞い過ぎてしまうなどの取扱い上の不便さが生じる。なお、最大浮遊時の見かけ体積は次のようにして測定される。すなわち、粉流体が透過して見える密閉容器に粉流体を入れ、容器自体を振動或いは落下させて、最大浮遊状態を作り、その時の見かけ体積を容器外側から測定する。具体的には、直径(内径)6cm、高さ10cmのポリプロピレン製の蓋付き容器(商品名アイボーイ:アズワン(株)製)に、未浮遊時の粉流体として1/5の体積相当の粉流体を入れ、振とう機に容器をセットし、6cmの距離を3往復/secで3時間振とうさせる。振とう停止直後の見かけ体積を最大浮遊時の見かけ体積とする。
また、本発明では、粉流体の見かけ体積の時間変化が次式を満たすものが好ましい。
V10/V5>0.8
ここで、V5は最大浮遊時から5分後の見かけ体積(cm3)、V10は最大浮遊時から10分後の見かけ体積(cm3)を示す。なお、本発明の画像表示装置は、粉流体の見かけ体積の時間変化V10/V5が0.85よりも大きいものが好ましく、0.9よりも大きいものが特に好ましい。V10/V5が0.8以下の場合は、通常のいわゆる粒子を用いた場合と同様となり、本発明のような高速応答、耐久性の効果が確保できなくなる。
また、粉流体を構成する粒子物質の平均粒子径(d(0.5))は、好ましくは0.1〜20μm、更に好ましくは0.5〜15μm、特に好ましくは0.9〜8μmである。0.1μmより小さいと表示上の制御が難しくなり、20μmより大きいと、表示上の鮮明さに欠けるようになる。なお、粉流体を構成する粒子物質の平均粒子径(d(0.5))は、次の粒子径分布Spanにおけるd(0.5)と同様である。
粉流体を構成する粒子物質は、下記式に示される粒子径分布Spanが5未満であることが好ましく、更に好ましくは3未満である。
粒子径分布Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
ここで、d(0.5)は粉流体を構成する粒子物質の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粉流体を構成する粒子物質が90%である粒子径をμmで表した数値である。粉流体を構成する粒子物質の粒子径分布Spanを5以下とすることにより、サイズが揃い、均一な粉流体移動が可能となる。
なお、以上の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粉流体にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。この粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られる。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粉流体を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、測定を行うことができる。
粉流体の作製は、必要な樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を混練り粉砕しても、モノマーから重合しても、既存の粒子を樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤でコーティングしても良い。以下、粉流体を構成する樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂などが挙げられ、2種以上混合することもでき、特に、基板との付着力を制御する上から、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂が好適である。
荷電制御剤の例としては、正電荷付与の場合には、4級アンモニウム塩系化合物、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール誘導体などが挙げられ、負電荷付与の場合には、含金属アゾ染料、サリチル酸金属錯体、ニトロイミダゾール誘導体などが挙げられる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。
しかしながら、このような材料を工夫無く混練りしたり、このような材料にコーティングなどを施したりしても、エアロゾル状態を示す粉流体を作製することはできない。エアロゾル状態を示す粉流体の決まった製法は定かではないが、例示すると次のようになる。
まず、粉流体を構成する粒子物質の表面に、平均粒子径が20nm以上100nm以下、好ましくは20nm以上80nm以下の無機微粒子を固着させることが適当である。更に、その無機微粒子が2種以上の微粒子から成ることが適当である。更には、それらの無機微粒子がシリコーンオイルで処理されていることが適当である。ここで、無機微粒子としては、二酸化ケイ素(シリカ)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化銅等が挙げられる。
この無機微粒子を固着させる方法が重要であり、例えば、ハイブリダイザー(奈良機械製作所(株)製)やメカノフュージョン(ホソカワミクロン(株)製)などの装置を用いて、ある限定された条件下(例えば処理時間)でのみ、エアロゾル状態を示す粉流体を作製することができる。
更に、本発明においては基板間の画像表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下、更に好ましくは35%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図1〜図3において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極5、6が存在する場合)、画像表示媒体(粒子群あるいは粉流体3)の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁4が存在する場合)、装置シール部分を除いた、いわゆる画像表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように装置に封入することが必要であり、例えば、画像表示媒体の充填、基板の組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
本発明の画像表示装置が備える画像表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、画像表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
対向する基板間の空間における画像表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には画像表示媒体の移動の支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下、本発明の第1発明〜第10発明に係る実施例について順に説明する。
<第1発明に係る実施例について>
<実施例1(粒子)>
平均粒子径7.0μmのアルミニウム球を核となる中心部分として使用した。使用した中心部分を構成するアルミニウム球の表面(中心部分と外層部分との界面に相当)の全反射率は85%であった。この中心部分となるアルミニウム球に対して、既存の白色材料をアグロマスタ(ホソカワミクロン株式会社製)を用いてコーティングして、外層部分を作製し、本発明の白色粒子を得た。
白色材料は、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、酸化チタン10phr、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2phrを添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。
得られた白色粒子の平均粒子径は9.0μmであり、表面電荷密度は−60μC/m2であった。また、基本となる白色粒子と本発明の白色粒子に対し輝度率を測定したところ、本発明の白色粒子の輝度率は、基本となる既存の白色粒子の輝度率と比較して5%向上した。
<実施例2(粒子)>
平均粒子径5.0μmのPMMA球に、アルミニウムを500nm蒸着したものを核となる中心部分として使用した。使用した中心部分を構成するアルミニウム蒸着膜の表面(中心部分と外層部分との界面に相当)の全反射率は82%であった。この中心部分に対して、実施例1と同様にして、既存の白色材料をアグロマスタ(ホソカワミクロン株式会社製)を用いてコーティングして、外層部分を作製し、本発明の白色粒子を得た。
得られた白色粒子の平均粒子径は8.0μmであり、表面電荷密度は−50μC/m2であった。また、基本となる白色粒子と本発明の白色粒子に対し輝度率を測定したところ、本発明の白色粒子の輝度率は、基本となる既存の白色粒子の輝度率と比較して4%向上した。
<実施例3(粒子)>
平均粒子径5.0μmのPC球に、膜厚80nmの酸化チタンと膜厚100nmの酸化シリコンを交互に蒸着したものを核となる中心部分として使用した。使用した中心部分を構成する蒸着膜の表面(中心部分と外層部分との界面に相当)の全反射率は91%であった。この中心部分に対して、実施例1と同様にして、既存の白色材料をアグロマスタ(ホソカワミクロン株式会社製)を用いてコーティングして、外層部分を作製し、本発明の白色粒子を得た。
得られた白色粒子の平均粒子径は7.0μmであり、表面電荷密度は−60μC/m2であった。また、基本となる白色粒子と本発明の白色粒子に対し輝度率を測定したところ、本発明の白色粒子の輝度率は、基本となる既存の白色粒子の輝度率と比較して7%向上した。
<比較例1(粒子)>
アクリル樹脂100重量部と平均粒子径200nmの酸化チタン20重量部を混練りしたものを粉砕分級して、平均粒子径が4〜8μmの粒子を得た。これを実施例1と同様にして測定したところ、輝度率は40%であった。
<比較例2(粒子)>
平均粒子径50μmのPMMA球の全反射率は10%であった。これを核として既存の白色材料をアグロマスタ(ホソカワミクロン株式会社)を用いてコーティングした。平均粒子径は80μmであり、表面電荷密度は−40μC/m2であった。これを実施例1と同様にして測定したところ、輝度率は28%であった。
<実施例4(粉流体)>
実施例1の白色粒子にハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、これらの粒子に外添剤A(シリカH2000/4、ワッカー社製)と外添剤B(シリカSS20、日本シリカ製)を投入し、4800回転で5分間処理し、外添剤を、白色粒子表面に固定化し、白色粉流体になるように調製した。本発明の白色粉流体の輝度率は、基本となる既存の白色粉流体の輝度率と比較して6%向上した。
<実施例5(粉流体)>
実施例2の白色粒子にハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、これらの粒子に外添剤A(シリカH2000/4、ワッカー社製)と外添剤B(シリカSS20、日本シリカ製)を投入し、4800回転で5分間処理し、外添剤を、白色粒子表面に固定化し、白色粉流体になるように調製した。本発明の白色粉流体の輝度率は、基本となる既存の白色粉流体の輝度率と比較して4%向上した。
<実施例6(粉流体)>
実施例3の白色粒子にハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、これらの粒子に外添剤A(シリカH2000/4、ワッカー社製)と外添剤B(シリカSS20、日本シリカ製)を投入し、4800回転で5分間処理し、外添剤を、白色粒子表面に固定化し、白色粉流体になるように調製した。本発明の白色粉流体の輝度率は、基本となる既存の白色粉流体の輝度率と比較して6%向上した。
<比較例3(粉流体)>
比較例1の白色粒子にハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、これらの粒子に外添剤A(シリカH2000/4、ワッカー社製)と外添剤B(シリカSS20、日本シリカ製)を投入し、4800回転で5分間処理し、外添剤を、白色粒子表面に固定化し、白色粉流体になるように調製した。これを比較例1と同様にして測定したところ、輝度率は42%であった。
<比較例4(粉流体)>
比較例2の白色粒子にハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、これらの粒子に外添剤A(シリカH2000/4、ワッカー社製)と外添剤B(シリカSS20、日本シリカ製)を投入し、4800回転で5分間処理し、外添剤を、白色粒子表面に固定化し、白色粉流体になるように調製した。これを比較例1と同様にして測定したところ、輝度率は28%であった。
<第2発明に係る実施例について>
実施例及び比較例の画像表示用パネルは、下記の方法にて作製したものを、下記の基準に従い、評価した。
「画像表示用パネルの作製」
画像表示用パネルを以下のように作製した。
まず、電極付き基板(7cm×7cm□)を準備し、基板上に、高さ400μmのリブを作り、ストライプ状の隔壁を形成した。
リブの形成は次のように行なった。先ずペーストは、無機粉体としてSiO2、Al2O3、B2O3、Bi2O3およびZnOの混合物を、溶融、冷却、粉砕したガラス粉体を、樹脂として熱硬化性のエポキシ樹脂を準備して、溶剤にて粘度12000cpsになるように調製したペーストを作製した。次に、ペーストを準備した基板全面上に塗布し、150℃で加熱硬化させ、この塗布〜硬化を繰り返す事により、厚み(隔壁の高さに相当)400μmになるように調整した。次に、ドライフォトレジストを貼り付けて、露光〜エッチングにより、ライン50μm、スペース400μm、ピッチ250μmの隔壁パターンが形成されるようなマスクを作製した。次に、サンドブラストにより、所定の隔壁形状になるように余分な部分を除去し、所望とするストライプ状隔壁を形成した。そして、基板上の隔壁間にセルを形成した。
画像表示媒体として色と帯電特性の異なる2種類の略球状粒子をそれぞれ準備し、どちらか1つの略球状粒子にそれとは帯電特性の異なる第3の粒子を所定量混合したものを粒子群Aとし、他の略球状粒子からなる粒子群を粒子群Bとする。
リブ付き基板(対向基板)を、湿度40%RH以下の乾燥した容器内に移し、まず、粒子群Aを第1の粒子群として、容器内上部に設けられたノズルから容器内に分散して、容器下部に置かれた基板上のセル内に散布することにより粒子群Aを充填した。続いて、粒子群Bを第2の粒子群として、容器内上部に設けられた別のノズルから容器内に分散して、容器下部に置かれた基板上のセル内(すでに粒子群Aが充填されている)に散布することにより、粒子群Bを粒子群Aに重ねて充填した。粒子群Aと粒子群Bの充填配置量は同重量づつとし、2枚の基板を貼り合わせてできる基板間に対する双方の粒子群が合わさった体積占有率が25vol%となるように調整した。
次に、粒子群がセル内に充填配置された基板にもう一方の基板を重ね合わせ、基板周辺をエポキシ系接着剤にて接着すると共に、粒子群を封入し、画像表示用パネルを作製した。
「表示機能の評価」
作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置に、250Vの電圧を印加して電位を反転させることにより、黒色〜白色の表示を繰り返した。表示機能の評価は、コントラスト比について、初期、10000回繰り返し後、10000回繰り返し後更に5日放置後のパネルを、反射画像濃度計を用いて測定した。ここで、コントラスト比とは、コントラスト比=黒色表示時反射濃度/白色表示時反射濃度とした。なお、初期のコントラスト比に対する10000回繰り返し後及び5日放置後のコントラスト比を保持率とした。
粒子群Aを構成する略球状粒子を、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株))4重量部、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕し、さらにハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて機械的衝撃力を加えて略球状としてから分級して作製した。作製された粒子群Aを構成する略球状粒子は、平均粒子径が9.1μmで略球状で表面が巨視的に平滑な負帯電性の黒色粒子であった。これに、第3の粒子としてシリカSS20(日本シリカ社製)を投入して、ヘンシェルミキサーにて混合して粒子群Aを作製した。
粒子群Bを構成する略球状粒子を、ターシャリーブチルメタクリレートモノマー80重量部とメタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルモノマー20重量部に、0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶解し、カップリング剤処理して親油性とした酸化チタン20重量部を分散させて得られた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業)を用いて作製した。作製された粒子群Bを構成する略球状粒子は、平均粒子径が8.5μmで表面が巨視的に平滑な正帯電性の球状白色粒子であり、これを粒子群Bとした。評価結果を以下の表1に示す。
粒子群Aを構成する略球状粒子は、スチレンモノマーに0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)及び負帯電の荷電制御剤として含金属アゾ系化合物(ボントロンS34:オリエント化学)5重量部を溶かし込み、さらに黒色顔料として、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株))3重量部を分散させた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株))を用いて作製した。作製された粒子群Aを構成する略球状粒子は、平均粒子径が8.9μmで表面が巨視的に平滑な負帯電性の球状黒色粒子であった。これに、第3の粒子としてシリカH2000/4(ワッカー社製)を投入して、ヘンシェルミキサーにて混合して粒子群Aを作製した。
粒子群Bを構成する略球状粒子は、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕し、さらにハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて機械的衝撃力を加えて略球状としてから分級して作製した。作製された粒子群Bを構成する略球状粒子は、平均粒子径が7.0μmで表面が巨視的に平滑な正帯電性の白色球状粒子であり、これを粒子群Bとした。評価結果を以下の表1に示す。
<比較例11>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、比較例11で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aを構成する粒子を、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株))4重量部、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Aを構成する粒子は、平均粒子径が9.3μm、不定形状で表面が巨視的に凸凹した負帯電性の黒色粒子であった。これに、第3の粒子としてシリカSS20(日本シリカ製)を投入して、ヘンシェルミキサーにて混合して粒子群Aを作製した。
粒子群Bを構成する略球状粒子を、ターシャリーブチルメタクリレートモノマー80重量部とメタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルモノマー20重量部に、0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶解し、カップリング剤処理して親油性とした酸化チタン20重量部を分散させて得られた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業)を用いて作製した。作製された粒子群Bを構成する略球状粒子は、平均粒子径が8.5μmで表面が巨視的に平滑な正帯電性の球状白色粒子であり、これを粒子群Bとした。評価結果を以下の表1に示す。
<比較例12>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、比較例12で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aを構成する略球状粒子は、スチレンモノマーに0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)及び負帯電の荷電制御剤として含金属アゾ系化合物(ボントロンS34:オリエント化学)5重量部を溶かし込み、さらに黒色顔料として、カーボンブラック(MA100:三菱化学)3重量部を分散させた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業)を用いて作製した。作製された粒子群Aを構成する略球状粒子は、平均粒子径が8.9μmで表面が巨視的に平滑な負帯電性の球状黒色粒子であった。これに、第3の粒子としてシリカH2000/4(ワッカー社製)を投入して、ヘンシェルミキサーにて混合して粒子群Aを作製した。
粒子群Bを構成する粒子は、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Bを構成する粒子は、平均粒子径が7.0μm、不定形状で表面が巨視的に凸凹した正帯電性の白色粒子であり、これを粒子群Bとした。評価結果を以下の表1に示す。
<比較例13>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、比較例13で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aを構成する略球状粒子を、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株))4重量部、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕し、さらにハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて機械的衝撃力を加えて略球状としてから分級して作製した。作製された粒子群Aを構成する略球状粒子は、平均粒子径が9.1μmで略球状で表面が巨視的に平滑な負帯電性の黒色粒子であり、これを粒子群Aとした。
粒子群Bを構成する略球状粒子を、ターシャリーブチルメタクリレートモノマー80重量部とメタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルモノマー20重量部に、0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶解し、カップリング剤処理して親油性とした酸化チタン20重量部を分散させて得られた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業)を用いて作製した。作製された粒子群Bを構成する略球状粒子は、平均粒子径が8.5μmで表面が巨視的に平滑な正帯電性の球状白色粒子であり、これを粒子群Bとした。評価結果を以下の表1に示す。
表1の結果から、第3の粒子を利用すると共に、粒子群A及び粒子群Bとも略球状で巨視的に平滑な表面を有する実施例11と実施例12は、第3の粒子を利用しなかった比較例13、粒子群A及び粒子群Bのいずれか一方が不定形状で表面が巨視的に凸凹である比較例11、12と比べて、高いコントラスト比の保持率を有することがわかる。これから、本発明の画像表示用パネルによれば、繰り返し使用においても耐久性に優れることがわかる。
<第3発明に係る実施例について>
まず、画像表示媒体を構成する粒子を以下のようにした準備した。スチレン・アクリル樹脂に添加するカーボンブラックの量を変化させて、以下の表2に示す実施例の試験No.1〜3及び比較例試験No.4、5のように誘電率を異ならせた黒色粒子を作製した。
次に、粒子の基板電極間への封入を以下のようにして行った。作製した誘電率の異なる黒色粒子をそれぞれ低誘電率の白色粒子とともにパネルに封入し、黒色粒子の誘電率だけが異なる実施例の試験No.1〜3及び比較例試験No.4、5のパネルを作製した。
評価は以下のようにして行った。まず、粒子を作製した段階で、粒子の誘電率を測定した。粒子全体の誘電率の測定は、粒子をシート状に加工し、これを誘電物質とした平行板コンデンサーの静電容量を計測することで行った。計測値、極板間距離、極板面積より誘電率を算出し、これを粒子の誘電率と規定した。測定はヒューレット・パッカード社インピーダンス/ゲイン・フェイズアナライザー:HP4194A及び同装置周辺機器の誘電体測定用電極:HP16451Bを用いて行い、ここでは周波数100Hzの時の測定値を記載した。
また、作製した試験パネルの評価は、上記試験パネルの2つの基板電極間に1Hz・200Vの交流電圧を印加し、内部粒子を印加電圧と同じ振動数で極板間を多数回往復させた。粒子を往復させていく過程を観察し、粒子が凝集して電圧印加による移動が不可能となった時間を測定した。同試験は最大10000秒行った。試験終了まで凝集を起こさなかった粒子を良品(以下の表1中○と記載する)とし、途中で凝集を起こした粒子を不良品(以下の表2中×と記載する)とした。粒子の凝集は目視において判定した。結果を以下の表2に示す。
実施例21と同様にして実施例の試験No.1〜3及び比較例試験No.4、5のように誘電率を異ならせた黒色粒子を作製した。次に、実施例21と同様にして、作製した誘電率の異なる黒色粒子のみをパネルに封入し、黒色粒子のみでそれぞれの誘電率が異なる実施例の試験No.1〜3及び比較例試験No.4、5のパネルを作製した。その後、作製したパネルに対し実施例1と同様な評価を行った。結果を以下の表3に示す。
表2及び表3の結果から、画像表示媒体を構成する粒子を比誘電率の低い低誘電性絶縁物質から構成する必要があること、及び、好ましくは画像表示媒体を構成する粒子の比誘電率を5.0以下とすることが好ましいことがわかる。
<第4発明に係る実施例について>
<実施例31(粒子)>
酸化チタン(CR−50、石原産業(株)製)とバインダー(アクリルとトルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチルの混合溶液、濃度1%以下)とを用いて、粒子表面改質装置(アグロマスタ、ホソカワミクロン(株)製)で処理して、酸化チタンにバインダーをコーティングすると同時に凝集、造粒を行った。その結果、平均粒子径10μmのアクリルコーティングされた酸化チタンの凝集2次粒子として、本発明の白色粒子を得た。
その後、得られた白色粒子について反射率(隠ぺい力)を測定した。反射率は、白色粒子をガラス基板上に散布し、マクベス濃度計で測った1層当たりの反射率として求めた。測定結果は57%であった。
<比較例31(粒子)>
酸化チタン(CR−50、石原産業(株)製)50重量部とアクリル樹脂100重量部とを、2軸混練機で練り、粉砕・分級して、酸化チタンの体積分率が12%で平均粒子径が9μmの白色粒子を得た。得られた白色粒子に対し、実施例31と同様に反射率を測定したところ、反射率は18%であった。
<比較例32(粒子)>
酸化チタン(CR−50、石原産業(株)製)100重量部とアクリル樹脂100重量部とを、2軸混練機で練り、粉砕・分級して、酸化チタンの体積分率が23%で平均粒子径が9μmの白色粒子を得た。得られた白色粒子に対し、実施例31と同様に反射率を測定したところ、反射率は38%であった。
<実施例32(粉流体)>
ハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、実施例1の白色粒子に外添剤A(シリカH2000/4、ワッカー社製)を投入し、4800回転で5分間処理し、外添剤を、白色粒子表面に固定化し、白色粉流体になるように調製し、本発明の白色粉流体を得た。得られた本発明の白色粉流体に対し、実施例31と同様に反射率を測定したところ、反射率は59%であった。
<比較例33(粉流体)>
ハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、比較例1の白色粒子に外添剤A(シリカH2000/4、ワッカー社製)を投入し、4800回転で5分間処理し、外添剤を、白色粒子表面に固定化し、白色粉流体になるように調製した。得られた白色粉流体に対し、実施例31と同様に反射率を測定したところ、反射率は19%であった。
<比較例34(粉流体)>
ハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、比較例2の白色粒子に外添剤A(シリカH2000/4、ワッカー社製)を投入し、4800回転で5分間処理し、外添剤を、白色粒子表面に固定化し、白色粉流体になるように調製した。得られた白色粉流体に対し、実施例31と同様に反射率を測定したところ、反射率は40%であった。
<第5発明に係る実施例について>
実施例及び比較例の画像表示用パネルは、下記の方法にて作製したものを、下記の基準に従い、評価した。
「画像表示用パネルの作製」
画像表示用パネルを以下のように作製した。
まず、電極付き基板(7cm×7cm□)を準備し、基板上に、高さ400μmのリブを作り、ストライプ状の隔壁を形成した。
リブの形成は次のように行なった。先ずペーストは、無機粉体としてSiO2、Al2O3、B2O3、Bi2O3およびZnOの混合物を、溶融、冷却、粉砕したガラス粉体を、樹脂として熱硬化性のエポキシ樹脂を準備して、溶剤にて粘度12000cpsになるように調製したペーストを作製した。次に、ペーストを準備した基板全面上に塗布し、150℃で加熱硬化させ、この塗布〜硬化を繰り返す事により、厚み(隔壁の高さに相当)400μmになるように調整した。次に、ドライフォトレジストを貼り付けて、露光〜エッチングにより、ライン50μm、スペース400μm、ピッチ250μmの隔壁パターンが形成されるようなマスクを作製した。次に、サンドブラストにより、所定の隔壁形状になるように余分な部分を除去し、所望とするストライプ状隔壁を形成した。そして、基板上の隔壁間にセルを形成した。
帯電特性及び光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体(粒子群A及び粒子群B)をそれぞれ準備し、リブ付き基板(対向基板)を、湿度40%RH以下の乾燥した容器内に移し、まず、粒子群Aを第1の粒子群として、容器内上部に設けられたノズルから容器内に分散して、容器下部に置かれた基板上のセル内に散布することにより粒子群Aを充填した。続いて、粒子群Bを第2の粒子群として、容器内上部に設けられた別のノズルから容器内に分散して、容器下部に置かれた基板上のセル内(すでに粒子群Aが充填されている)に散布することにより、粒子群Bを粒子群Aに重ねて充填した。粒子群Aと粒子群Bの充填配置量は同重量ずつとし、2枚の基板を貼り合わせてできる基板間に対する双方の粒子群が合わさった体積占有率が26vol%(第1発明)または28vol%(第2発明)となるように調整した。
次に、粒子群がセル内に充填配置された基板にもう一方の基板を重ね合わせ、基板周辺をエポキシ系接着剤にて接着すると共に、粒子群を封入し、画像表示用パネルを作製した。
「表示機能の評価」
作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置に、250Vの電圧を印加して電位を反転させることにより、黒色〜白色の表示を繰り返した。表示機能の評価は、コントラスト比について、初期、10000回繰り返し後、10000回繰り返し後更に5日放置後のパネルを、反射画像濃度計を用いて測定した。ここで、コントラスト比とは、コントラスト比=黒色表示時反射濃度/白色表示時反射濃度とした。なお、初期のコントラスト比に対する10000回繰り返し後及び5日放置後のコントラスト比を保持率とした。
<実施例41(第1実施例)>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、実施例41で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)4重量部、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Aは、平均粒子径が9.1μmで、表面に巨視的凹凸を持った負帯電性の黒色粒子群であった。
粒子群Bは、ターシャリーブチルメタクリレートモノマー80重量部とメタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルモノマー20重量部に、0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶解し、カップリング剤処理して親油性とした酸化チタン20重量部を分散させて得られた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて作製した。作製された粒子群Bは、平均粒子径が8.5μmで、表面に巨視的凹凸のない正帯電性の球状白色粒子であった。評価結果を以下の表4に示す。
<実施例42(第1実施例)>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、実施例42で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aは、スチレンモノマーに0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)及び負帯電の荷電制御剤として含金属アゾ系化合物(ボントロンS34:オリエント化学(株)製)5重量部を溶かし込み、さらに黒色顔料として、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)3重量部を分散させた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて作製した。作製された粒子群Aは、平均粒子径が8.9μmで、表面に巨視的凹凸のない負帯電性の球状黒色粒子群であった。
粒子群Bは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Bは、平均粒子径が7.0μmで、表面に巨視的凹凸を持った正帯電性の白色粒子群であった。評価結果を以下の表4に示す。
<実施例43(第1実施例)>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、実施例43で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aは、まず、スチレンモノマー、アゾ系化合物(5重量部)、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製、5重量部)、開始剤AIBN(0.5重量部)を用いて懸濁重合した後、分級装置にて粒子径を揃えた。次に、ハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、微粒子シリカ(H2050、ワッカー社製)と微粒子シリカ(SS20、日本シリカ社製)を投入し、4800回転で5分間処理して、これら微粒子を重合粒子表面に機械的衝撃力によって付着させ作製した。作製された粒子群Aは、平均粒子径が8.2μmで、表面に巨視的凹凸を持った負帯電性の黒色粒子群であった。
粒子群Bは、メチルメタクリレートモノマー80重量部とメタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルモノマー20重量部に、0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶解し、カップリング剤処理して親油性とした酸化チタン20重量部を分散させて得られた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、粉砕分級機(FM−120:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて作製した。作製された粒子群Bは、平均粒子径が7.8μmで、表面に巨視的凹凸のない正帯電性の球状白色粒子であった。評価結果を以下の表4に示す。
<比較例41(第1実施例)>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、比較例41で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株))4重量部、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Aは、平均粒子径が9.1μmで、表面に巨視的凹凸を持った負帯電性の黒色粒子群であった。
粒子群Bは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Bは、平均粒子径が7.0μmで、表面に巨視的凹凸を持った正帯電性の白色粒子群であった。評価結果を以下の表4に示す。
<比較例42>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、比較例42で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aは、スチレンモノマーに0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)及び負帯電の荷電制御剤として含金属アゾ系化合物(ボントロンS34:オリエント化学(株)製)5重量部を溶かし込み、さらに黒色顔料として、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)3重量部を分散させた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて作製した。作製された粒子群Aは、平均粒子径が8.9μmで表面が巨視的凹凸のない負帯電性の球状黒色粒子であった。
粒子群Bは、ターシャリーブチルメタクリレートモノマー80重量部とメタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルモノマー20重量部に、0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶解し、カップリング剤処理して親油性とした酸化チタン20重量部を分散させて得られた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて作製した。作製された粒子群Bは、平均粒子径が8.5μmで、表面に巨視的凹凸のない正帯電性の球状白色粒子であった。評価結果を以下の表4に示す。
表4の結果から、一方の粒子は表面に巨視的凹凸のある粒子とし、もう一方の粒子は表面に巨視的凹凸のない粒子とした実施例41〜43は、いずれの粒子も巨視的に凹凸のある粒子とした比較例41及びいずれの粒子をも巨視的凹凸のない粒子とした比較例42と比べて、いずれの時点においても、高いコントラスト比の保持率を有することがわかる。これから、本発明の第5発明の第1実施例に係る画像表示用パネルによれば、繰り返し使用においても耐久性に優れることがわかる。
<実施例51(第2実施例)>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、実施例51で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)4重量部、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Aは、平均粒子径が9.1μmで、表面に巨視的凹凸を持った負帯電性の黒色粒子群であった。
粒子群Bは、ターシャリーブチルメタクリレートモノマー80重量部とメタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルモノマー20重量部に、0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶解し、カップリング剤処理して親油性とした酸化チタン20重量部を分散させて得られた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて、平均粒子径が8.5μmで表面に巨視的凹凸のない正帯電性の球状白色粒子群をまず作製し、次に、ヘンシェルミキサーを用いて、この球状白色粒子群に負帯電性の微粒子シリカ(H2050、ワッカー社製)を投入し、混合してこれら微粒子を、球状白色粒子表面に静電的に付着させ粒子群Bを作製した。作製された粒子群Bは、表面に巨視的凹凸のない粒子表面に微粒子が付着した正帯電性の白色粒子群であった。評価結果を以下の表5に示す。
<実施例52(第2発明)>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、実施例52で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aは、スチレンモノマーに0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)及び負帯電の荷電制御剤として含金属アゾ系化合物(ボントロンS34:オリエント化学(株)製)5重量部を溶かし込み、さらに黒色顔料として、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)3重量部を分散させた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて、平均粒子径が8.9μmで、表面に巨視的凹凸のない負帯電性の球状黒色粒子群をまず作製し、次に、ヘンシェルミキサーを用いて、この球状黒色粒子群に正帯電性の微粒子酸化チタンを投入し、混合してこれら微粒子を、球状黒色粒子表面に静電的に付着させ粒子群Aを作製した。作製された粒子群Aは、表面に巨視的凹凸のない粒子表面に微粒子が付着した負帯電性の黒色粒子群であった。
粒子群Bは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Bは、平均粒子径が7.0μmで、表面に巨視的凹凸を持った正帯電性の白色粒子群であった。評価結果を以下の表5に示す。
<比較例51(第2実施例)>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、比較例51で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株))4重量部、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Aは、平均粒子径が9.1μmで、表面に巨視的凹凸を持った負帯電性の黒色粒子群であった。
粒子群Bは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Bは、平均粒子径が7.0μmで、表面に巨視的凹凸を持った正帯電性の白色粒子群であった。評価結果を以下の表5に示す。
<比較例52(第2実施例)>
上述した画像表示用パネルの作製方法に従って画像表示用パネルを作製し、上述した表示機能の評価を行った。なお、比較例52で利用した粒子群A及び粒子群Bは以下のようにして準備した。
粒子群Aは、スチレンモノマーに0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)及び負帯電の荷電制御剤として含金属アゾ系化合物(ボントロンS34:オリエント化学(株)製)5重量部を溶かし込み、さらに黒色顔料として、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)3重量部を分散させた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて作製した。作製された粒子群Aは、平均粒子径が8.9μmで表面に巨視的凹凸のない負帯電性の球状黒色粒子であった。
粒子群Bは、ターシャリーブチルメタクリレートモノマー80重量部とメタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルモノマー20重量部に、0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶解し、カップリング剤処理して親油性とした酸化チタン20重量部を分散させて得られた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて作製した。作製された粒子群Bは、平均粒子径が8.5μmで、表面に巨視的凹凸のない正帯電性の球状白色粒子であった。評価結果を以下の表5に示す。
表5の結果から、一方の粒子は表面に巨視的凹凸のある粒子とし、もう一方の粒子は表面に巨視的凹凸がなく、かつ、表面に微粒子を静電的に付着させた粒子とした実施例51、52は、静電的に付着させる微粒子を用いず、しかも、いずれの粒子も巨視的に凹凸のある粒子とした比較例51及びいずれの粒子をも巨視的凹凸のない粒子とした比較例52と比べて、いずれの時点においても、高いコントラスト比の保持率を有することがわかる。これから、本発明の第5発明の第2実施例に係る画像表示用パネルによれば、繰り返し使用においても耐久性に優れることがわかる。
<第6発明に係る実施例について>
<実施例61(白色粒子)>
ベース樹脂:PMMA(旭化成(株)製デルペット80NH、比重1.19)100重量部に対し、以下の表6に示すように、白色顔料としての酸化チタン:石原産業(株)製タイペークCR95(比重4.0)100重量部、200重量部または300重量部と、中空粒子:JSR(株)製SX866(A)(外径0.3μm(一次粒子)、内径0.2μm、架橋スチレン−アクリル)10〜60重量部と、その他CCA、各種充填剤(各例同一量)を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して、本発明例試験No.1〜5の白色粒子を得た。
また、上述したベース樹脂100重量部に対し、以下の表6に示すように、上述した酸化チタン100重量部〜300重量部と、その他CCA、各種充填剤(各例同一量)を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して、比較例試験No.1〜4の白色粒子を得た。
得られた本発明例及び比較例の白色粒子に対し、白反射率(白色度)を測定した。白反射率の測定は、基板ガラス面にまんべんなく粒子を敷き詰めた上に1.1mm厚のITOからなる透明電極体のガラス板の外側より行い、10μm粒子1層あたりの白反射率として求めた。また、体積充填率は、{(酸化チタンの体積+中空粒子の体積)/(粒子全体(樹脂+酸化チタン+中空粒子)の体積)}×100として求めた。結果を以下の表6に示す。
表6の結果から、中空粒子を10〜50重量部充填した本発明例試験No.1〜5は、中空粒子を充填しなかった比較例試験No.1〜4と比べて、白色度が45%以上と向上していることがわかる。
<実施例62(粉流体)>
ハイブリダイザー装置(奈良機械製作所(株)製)を用いて、実施例1の本発明例試験No.3(酸化チタン200重量部、中空粒子30重量部)に係る体積平均粒子径約10μmの白色粒子に外添剤A(シリカH2000/4、ワッカー社製)と外添剤B(シリカSS20、日本シリカ製)を投入し、4800回転で5分間処理し、外添剤を、白色粒子表面に固定化し、白色粉流体になるように調製した。得られた本発明の白色粉流体に対し、実施例61と同様に白色度の測定を行った結果、白色度は45%以上の良好な値を示した。体積充填率、パネル評価を行ったところ、実施例61と同様の結果となった。
<第7発明に係る実施例について>
同様に、以下の表7に配合比を示すように、ベース樹脂の熱可塑性樹脂としてポリスチレン樹脂(PS)、トーヨースチロールMW1C(東洋スチレン(株)製)と、酸化チタン:タイペークCR−95(石原産業(株)製)、CCA:ボントロンE−84(オリエント化学(株)製)とを、2軸の混練機で混練してコンパウンドを得た。混練温度は180℃であった。次に、得られたコンパウンドを直接ジェットミルにて微粉砕し、比較例試験No.1の粒子を得た。
得られた本発明例試験No.1〜4の粒子と比較例試験No.1の粒子とに対し、150mm×150mm×2.5mmのシートモールドで硬化反応を行った。その後、徐々に温度を上げていき、粒子の変形が開始する温度及び粒子がガラス基板に融着し始める温度を測定した。結果を以下の表7に示す。
表7の結果から、熱硬化性樹脂を加熱架橋して硬化させて用いた本発明例試験No.1〜4の粒子は、熱可塑性樹脂を用いた比較例試験No.1の粒子と比べて、高い温度まで変形及び融着をせず、耐熱性が大幅に向上していることがわかる。
なお、上述した説明では、粒子のベース樹脂を対象としていたが、本発明の粒子を利用した粉流体においても同様の結果が得られることはいうまでもない。
<第8発明に係る実施例について>
実施例及び比較例で得られた画像表示用パネルについて、以下の基準に従い評価を行った。
「画像表示用パネルの作製」
まず、電極付き基板(7cm×7cm□)を準備し、基板上に、高さ400μmのリブを作り、ストライプ状の隔壁を形成した。
リブの形成は次のように行なった。先ずペーストは、無機粉体としてSiO2、Al2O3、B2O3、Bi2O3およびZnOの混合物を、溶融、冷却、粉砕したガラス粉体を、樹脂として熱硬化性のエポキシ樹脂を準備して、溶剤にて粘度12000cpsになるように調製したペーストを作製した。次に、ペーストを準備した基板上に塗布し、150℃で加熱硬化させ、この塗布〜硬化を繰り返す事により、厚み(隔壁の高さに相当)400μmになるように調整した。次に、ドライフォトレジストを貼り付けて、露光〜エッチングにより、ライン50μm、スペース400μm、ピッチ250μmの隔壁パターンが形成されるようなマスクを作製した。次に、サンドプラストにより、所定の隔壁形状になるように余分な部分を除去し、所望とするストライプ状隔壁を形成した。
帯電特性および光学的反射率の異なる2種類の画像表示媒体(白色粒子群Aおよび黒色粒子群B)をそれぞれ準備し、リブ付き基板(対向基板)を、湿度40%RH以下の乾燥した容器内に移し、まず、粒子群Aを第1の粒子群として、容器内上部に設けられたノズルから容器内に分散して、容器下部に置かれた基板上のセル内に散布することにより粒子群Aを充填した。
続いて、粒子群Bを第2の粒子群として、容器内上部に設けられた別のノズルから容器内に分散して、容器下部に置かれた基板上のセル内(すでに粒子群Aが充填されている)に散布することにより粒子群Aに重ねて充填した。
粒子群Aと粒子群Bの充填配置量は同重量ずつとし、2枚の基板を貼り合わせてできる基板間に対する双方の粒子群が合わさった体積占有率が26vol%となるように調整した。
次に、粒子群がセル内に充填配置された基板にもう一方の基板を重ね合わせ、基板周辺をエポキシ系接着剤にて接着すると共に、粒子群を封入し、画像表示用パネルを作製した。
「表示機能の評価」
作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置に、250Vの電圧を印加して電位を反転させることにより、黒色〜白色の表示を繰り返した。表示機能の評価は、コントラスト比と白色表示時の反射濃度とについて行い、それぞれ、初期、10000回繰り返し後、100000回繰り返し後を、反射画像濃度計を用いて測定した。ここで、コントラスト比とは、コントラスト比=黒色表示時反射濃度/白色表示時反射濃度とした。
粒子群Aは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)4重量部、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕して作製した一次粒子を熱プレスにより140℃でシーティングしてシートとし、このシートを延伸機にて加熱延伸し、厚さ8μmのシートを得た。この延伸シートを微細に破砕し、さらに、サフュージョンシステム(SFS−03:日本ニューマチック工業(株)製)を用い、熱風温度450℃にて、破砕片表面を微小溶融させ、偏平丸型形状の粒子を得た。作製された粒子群Aは、負帯電性で、平均粒子径が9.4μmの偏平丸型形状黒色粒子群であった。
粒子群Bは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、前記粒子群Aを作製した手順と同様の方法にて作製した。作製された粒子群Bは、正帯電性で、平均粒子径が9.0μmの偏平丸型形状白色粒子群であった。
これらの粒子群にて作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置を用いて、表示機能の評価を行った。結果を表8に示す。
粒子群Bは、実施例81で作製した、正帯電性で、平均粒子径が9.0μmの偏平丸型形状白色粒子群を用いた。
これらの粒子群にて作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置を用いて、表示機能の評価を行った。結果を表8に示す。
これらの粒子群にて作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置を用いて、表示機能の評価を行った。結果を表8に示す。
<比較例81>
粒子群Aは、スチレンモノマーに0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)及び負帯電の荷電制御剤として含金属アゾ系化合物(ボントロンS34:オリエント化学(株)製)5重量部を溶かし込み、さらに黒色顔料として、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)3重量部を分散させた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて作製した。作製された粒子群Aは、平均粒子径が8.9μmで負帯電性の球状黒色粒子群であった。
粒子群Bは、ターシャリーブチルメタクリレートモノマー80重量部とメタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルモノマー20重量部に0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶解し、カップリング剤処理して親油性とした酸化チタン20重量部を分散させて得られた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に件濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて作製した、正帯電性で平均粒子径が8.5μmの球状白色粒子群を用いた。
これらの粒子群にて作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置を用いて、表示機能の評価を行った。結果を表8に示す。
表8の結果から、粒子群A(白色)を偏平丸型形状とした実施例81、実施例82では、白色反射濃度が初期においても高く、繰り返し反転表示後でも白色反射濃度の低下およびコントラスト比の低下がともに小さいことが分かった。また、粒子群B(黒色)を偏平丸型形状とした実施例83では、粒子群A(白色)を偏平丸型形状とした実施例81、実施例82と比べ初期の白色反射濃度が低いが、繰り返し反転表示後でも白色反射濃度の低下およびコントラスト比の低下が小さいことが分かった。さらに、粒子群A(白色)も粒子群B(黒色)もともに偏平丸型形状としなかった比較例81では、初期の白色反射濃度が低く、繰り返し反転表示後での白色反射濃度の低下およびコントラスト比の低下が大きいことが分かった。すなわち、粒子群のうち少なくとも一方を偏平丸型形状粒子群とすることが好ましく、特に白色粒子群を偏平丸型形状粒子群とすることが好ましいことが分かった。
<第9発明に係る実施例について>
実施例及び比較例で得られた画像表示用パネルについて、以下の基準に従い評価を行った。
「画像表示用パネルの作製」
まず、電極付き基板(7cm×7cm□)を準備し、基板上に、高さ400μmのリブを作り、ストライプ状の隔壁を形成した。
リブの形成は次のように行なった。先ずペーストは、無機粉体としてSiO2、Al2O3、B2O3、Bi2O3およびZnOの混合物を、溶融、冷却、粉砕したガラス粉体を、樹脂として熱硬化性のエポキシ樹脂を準備して、溶剤にて粘度12000cpsになるように調製したペーストを作製した。次に、ペーストを準備した基板上に塗布し、150℃で加熱硬化させ、この塗布〜硬化を繰り返す事により、厚み(隔壁の高さに相当)400μmになるように調整した。次に、ドライフォトレジストを貼り付けて、露光〜エッチングにより、ライン50μm、スペース400μm、ピッチ250μmの隔壁パターンが形成されるようなマスクを作製した。次に、サンドブラストにより、所定の隔壁形状になるように余分な部分を除去し、所望とするストライプ状隔壁を形成した。
色および帯電特性の異なる2種類の画像表示媒体(粒子群Aおよび粒子群B)をそれぞれ準備し、リブ付き基板(対向基板)を、湿度40%RH以下の乾燥した容器内に移し、まず、粒子群Aを第1の粒子群として、容器内上部に設けられたノズルから容器内に分散して、容器下部に置かれた基板上のセル内に散布することにより粒子群Aを充填した。
続いて、粒子群Bを第2の粒子群として、容器内上部に設けられた別のノズルから容器内に分散して、容器下部に置かれた基板上のセル内(すでに粒子群Aが充填されている)に散布することにより粒子群Aに重ねて充填した。
粒子群Aと粒子群Bの充填配置量は同重量ずつとし、2枚の基板を貼り合わせてできる基板間に対する双方の粒子群が合わさった体積占有率が25vol%となるように調整した。
次に、粒子群がセル内に充填配置された基板にもう一方の基板を重ね合わせ、基板周辺をエポキシ系接着剤にて接着すると共に、粒子群を封入し、画像表示用パネルを作製した。
「表示機能の評価」
作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置に、250Vの電圧を印加して電位を反転させることにより、黒色〜白色の表示を繰り返した。表示機能の評価は、コントラスト比と白色表示時の反射濃度とについて行い、それぞれ、初期、10000回繰り返し後、100000回繰り返し後を、反射画像濃度計を用いて測定した。ここで、コントラスト比とは、コントラスト比=黒色表示時反射濃度/白色表示時反射濃度とした。
粒子群Aは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)4重量部、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Aは、負帯電性で、平均粒子径が8.1μmの黒色粒子群であった。さらに、一部をサンプリングして顕微鏡にて拡大観察したところ、10μmを超える粒子径の粒子が観察された。
粒子群Bは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、二酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Bは、正帯電性で、平均粒子径が9.7μmの白色粒子群であった。さらに、一部をサンプリングして顕微鏡にて拡大観察したところ、8μmを下回る粒子径の粒子が観察された。
これらの粒子群を画像表示媒体として画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置を用いて、表示機能の評価を行った。結果を表9に示す。
粒子群Bは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、二酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級し、さらに8μm以下の粒子径のものを分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いてアンダーカット分級して作製した。作製された粒子群Bは、正帯電性で、平均粒子径が9.8μmの白色粒子群であった。さらに、一部をサンプリングして顕微鏡にて拡大観察したところ、8μmを下回る粒子径の粒子は観察されなかった。
これらの粒子群を画像表示媒体として作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置を用いて、表示機能の評価を行った。結果を表9に示す。
粒子群Bは、ターシャリーブチルメタクリレートモノマー80重量部とメタクリル酸2−(ジエチルアミノ)エチルモノマー20重量部に、0.5重量部のAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を溶解し、カップリング剤処理して親油性とした二酸化チタン20重量部を分散させて得られた液を、10倍量の0.5%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム)水溶液に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いて8μm以下の粒子径のものをアンダーカット分級して作製した。作製された粒子群Bは、正帯電性で、平均粒子径が9.6μmの球状白色粒子群であった。さらに、一部をサンプリングして顕微鏡にて拡大観察したところ、8μmを下回る粒子径の粒子は観察されなかった。
これらの粒子群を画像表示媒体として作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置を用いて、表示機能の評価を行った。結果を表9に示す。
粒子群Bは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、二酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Bは、正帯電性で、平均粒子径が11.3μmの白色粒子群であった。
これらの粒子群を画像表示媒体として作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置を用いて、表示機能の評価を行った。結果を表9に示す。
<比較例91>
粒子群Aは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)4重量部、荷電制御剤ボントロンN07(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Aは、負帯電性で、平均粒子径が9.5μmの黒色粒子群であった。
粒子群Bは、アクリルウレタン樹脂EAU53B(亜細亜工業(株)製)/IPDI系架橋剤エクセルハードナーHX(亜細亜工業(株)製)に、二酸化チタン10重量部、荷電制御剤ボントロンE89(オリエント化学(株)製)2重量部を添加し、混練り後、ジェットミルにて粉砕分級して作製した。作製された粒子群Bは、正帯電性で、平均粒子径が8.2μmの白色粒子群であった。
これらの粒子群を画像表示媒体として作製した画像表示用パネルを組み込んだ画像表示装置を用いて、表示機能の評価を行った。結果を表9に示す。
表9の結果から、平均粒子径の関係において、Ddark<Dbrightとした実施例91、実施例92、実施例93および実施例94では、白色反射濃度が初期においても高く、繰り返し反転表示後でも白色反射濃度の低下およびコントラスト比の低下がともに小さいことがわかる。また、粉砕分級に加えてさらに分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業(株)製)を用いてオーバーカット分級/アンダーカット分級を行った実施例92および実施例93の方が、オーバーカット分級/アンダーカット分級を行わなかった実施例91と比べ、初期の白色反射濃度が高く、繰り返し反転表示後でも白色反射濃度の低下およびコントラスト比の低下が小さいことがわかる。さらに、実施例94では、平均粒子径の関係において、Dbright/Ddark>2となっているため、初期の白色反射濃度、繰り返し反転表示後での白色反射濃度低下およびコントラスト比の低下において比較例91よりは良好な結果となっているものの、Dbright/Ddark<2の関係を満たしている実施例91〜93の結果に比べるとやや劣る結果となっていることがわかる。さらにまた、平均粒子径の関係において、Ddark<Dbrightとなっていない比較例91では、初期の白色反射濃度が低く、繰り返し反転表示後での白色反射濃度の低下およびコントラスト比の低下が大きいことがわかる。
<第10発明に係る実施例について>
まず、以下の表10にそれらの配合比を示すように、ベース樹脂としてのPBT(東レ(株)製「トレコン1401X31」)と、金属酸化物としてのMgO(神島化学(株)製「スターマグL−10」)と、顔料としてのC/B(デグッサ社製「スペシャルブラック−4」)とを、2軸の混練機で混練してコンパウンドを得た。混練温度は240℃であった。その後、ジェットミルにて微粉砕して、本発明例となる実施例101及び実施例103の粒子を得た。
同様に、以下の表10に配合比を示すように、ベース樹脂としてのPBT(東レ(株)製「トレコン1401X31」)と、脂肪酸金属塩としてのステアリン酸マグネシウム(日本油脂(株)製の試薬グレード)と、顔料としてのC/B(旭カーボン(株)製「N−660」)とから、上述した方法と同様の方法に従って、本発明例となる実施例102の粒子を得た。一方、比較のために、以下の表1に配合比を示すように、ベース樹脂としてのPBT(東レ(株)製「トレコン1401X31」)と、顔料としてのC/B(デグッサ社製「スペシャルブラック−4」)とから、金属酸化物も脂肪酸金属塩をも使用せず、上述した方法と同様の方法に従って、比較例101の粒子を得た。
得られた実施例101〜103及び比較例101に対し、上述した方法に従って粒子の粒子径を測定するとともに、以下に示す方法により粒子のブローオフ帯電量を測定した。結果を表10に示す。なお、ブローオフ帯電量は以下のようにして測定した。すなわち、ブローオフ測定原理及び方法は以下の通りである。ブローオフ法においては、両端に網を張った円筒容器中に粉体(粒子群ともいう)とキャリヤの混合体を入れ、一端から高圧ガスを吹き込んで粉体とキャリヤとを分離し、網の目開きから粉体のみをブローオフ(吹き飛ばし)する。この時、粉体が容器外に持ち去った帯電量と等量で逆の帯電量がキャリヤに残る。そして、この電荷による電束の全てはファラデーケージで集められ、この分だけコンデンサーは充電される。そこでコンデンサー両端の電位を測定することにより粉体の電荷量Qは、Q=CV(C:コンデンサー容量、V:コンデンサー両端の電圧)として求められる。
ブローオフ粉体帯電量測定装置としては東芝ケミカル社製のTB−200を用いた。本発明ではキャリヤとしてパウダーテック社製のF963−2535を用い、粒子の単位重量あたり電荷密度(単位:μC/g)をまず測定し、別途求めた平均径および比重から表面電荷密度(単位:μC/m2)を算出した。平均径は前述した方法により、具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子群を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて測定し、比重は島津製作所製比重計(商品名:マルチボリウム密度計H1305)を用いて測定した。
また、得られた実施例101〜103及び比較例101の正帯電性を有する黒色粒子に対し、負帯電性を有する白色粒子(顔料としてTiO2使用)を使用して、白黒表示の画像表示パネルを作製し、電極間に150Vの電圧を印加し、表示色を反転させ、白反射率、黒反射率をミノルタ製反射型液晶システムを用いて測定した。そして、その結果からコントラストを求めた。結果を表1に示す。なお、表10において、各例のディスプレイ性能判断として、コントラストが1.0以上のものを○、コントラストが1.0未満のものを×とした。
表10の結果から、金属酸化物を配合した実施例101と実施例103、及び、脂肪酸金属塩を配合した実施例102は、金属酸化物も脂肪酸金属塩をも使用しなかった比較例101と比べて、帯電量が大きくなり、その結果、これらの粒子を用いた画像表示媒体によって画像表示パネルを作製することで、高い反転性能が得られることがわかる。
以上の説明から明らかなように、本発明の第2発明によれば、帯電特性の異なる2種の略球状粒子に第3の粒子を加えた、3種類の粒子からなる粒子群を画像表示媒体として2枚の基板間に封入した画像表示用パネルとしているため、粒子同士が凝集付着しにくくなり、画像表示の耐久性が向上する。
以上の説明から明らかなように、本発明の第3発明によれば、好ましくは比誘電率εrがεr≦5.0である低誘電性絶縁物質からなる粒子を用いているため、同極性粒子であっても粒子同士の凝集塊の発生をなくすことができ、良好な画用表示を行うことができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の第4発明によれば、表面にバインダーを被覆した白色顔料好ましくは酸化チタン顔料を凝集または造粒させ、内部に多数の微小気泡を導入することで、白色粒子またはそれを利用した白色粉流体の隠ぺい力(反射率)を大幅に向上させることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の第5発明によれば、少なくとも2種以上の画像表示媒体に用いる帯電特性の異なる2種粒子の一方を表面に巨視的凹凸のある粒子(例えば粉砕粒子)とし、もう一方を表面に巨視的凹凸のない略球状粒子(例えば重合粒子)として2粒子の表面状態を異なるものとすることにより(第1実施例)、あるいは、少なくとも2種以上の画像表示媒体に用いる帯電特性の異なる2種粒子の一方を表面に巨視的凹凸のある粒子(例えば粉砕粒子)とし、もう一方を表面に巨視的凹凸のない略球状粒子(例えば重合粒子)とし、かつ、その表面に巨視的凹凸のない粒子とは帯電極性の異なる微粒子を第3の粒子として付着させることにより(第2実施例)、粒子同士が凝集付着しにくくなり、画像表示の耐久性が向上する。
以上の説明から明らかなように、本発明の第6発明によれば、ベースとなる樹脂に、白色顔料及び中空粒子を充填しているため、中空粒子の隠ぺい効果により、白色粒子(あるいは粉流体)の白色度(白反射率)を向上させることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の第7発明によれば、粒子のベース樹脂として、熱架橋反応させた熱硬化性樹脂を用いているため、耐熱性を向上させることができ、その結果、画像表示用パネルに対する付着・凝集が起こらない。
以上の説明から明らかなように、本発明の第8発明によれば、画像表示媒体として用いる帯電特性および光学的反射率の異なる2種粒子の少なくとも一方を偏平丸型形状粒子にしているため、移動して表示基板面に配列される場合に、粒子同士が隙間無く配列しやすくなり、粒子間の隙間が少なくなるので、画像のコントラストが向上する。また、画像表示媒体として用いる帯電特性および光学的反射率の異なる2種粒子の双方を偏平丸型形状粒子とした場合は、粒子同士が凝集付着しにくくなるとともに、粒子が移動する際の衝突が緩和され、画像表示の耐久性が向上する。
以上の説明から明らかなように、本発明の第9発明によれば、画像表示媒体として用いる色と帯電特性の異なる2種粒子群の粒子径の関係を、濃暗色粒子群の粒子径Ddarkと淡明色粒子群の粒子径Dbrightとにおいて、Ddark<Dbrightとしているため、基板間の電界方向にしたがって互いに反対方向に移動して表示基板面に配列される場合に、この粒子径の関係が逆の場合に比較してコントラストが向上する。
以上の説明から明らかなように、本発明の第10発明に係る第1実施例及び第2実施例によれば、粒子のベース樹脂に、金属酸化物(MOx)(ここで、M:金属元素、O:酸素、x:O/M比)、または、脂肪酸金属塩化合物(CmHnCOO)yMz(ここで、M:金属元素、m、n、y、zは整数、4<m<22)を配合し帯電性を制御することで、粒子を用いた画像表示媒体を充填する基板間の雰囲気が乾燥環境でも帯電性の制御を実施することができる。
上述した 本発明の第1発明〜第10発明に係る画像表示装置は、ノートパソコン、PDA、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子ブック、電子新聞等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板などの掲示板、コピー機、プリンター用紙代替のリライタブルペーパー、電卓、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、電子POP、電子値札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部などに好適に用いることができる。
Claims (9)
- 少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置における画像表示媒体に用いる白色粒子であって、中心部分とそれを覆う外層部分とからなり、中心部分が、中心部分と外層部分との界面において70%以上の全反射率を有し、外層部分が、少なくとも一層以上の低屈折率材料に高屈折率材料の微粒子を混ぜ込んだ樹脂層からなることを特徴とする白色粒子。
- 中心部分が、中実または中空の金属粒子である請求項1記載の白色粒子。
- 中心部分が、樹脂層に金属膜がコーティングされた粒子である請求項1記載の白色粒子。
- 中心部分と外層部分との界面が、多層膜で構成された反射膜である請求項1記載の白色粒子。
- 中心部分の径が粒子径の50〜95%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の白色粒子。
- 平均粒子径d(0.5)が0.1〜50μmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の白色粒子。
- 外層部分である樹脂層が、その表面をカップリング剤により処理したものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の白色粒子。
- 外層部分である樹脂層が、その表面を強帯電性を有する透明樹脂でコーティングしたものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の白色粒子。
- 少なくとも一方が透明な対向する基板間に画像表示媒体を封入し、画像表示媒体に電界を与えて画像表示媒体を移動させ画像を表示する画像表示装置において、画像表示媒体の少なくとも1種類として請求項1〜7のいずれか1項に記載の白色粒子を用いたことを特徴とする画像表示装置。
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