JP4577817B2 - エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法 - Google Patents

エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂水性分散液の製造方法に関する。さらに詳しくは、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法に関する。
エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体は、耐水性、耐油性、耐薬品性、接着性等に優れているため、水性インキ、ガラス繊維集束剤、繊維処理剤、繊維目止め剤、紙処理剤、鋼板表面処理剤、ドライラミネーション用接着剤等に用いられている。
このような各種用途に用いられるエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体は、固体状で用いられる場合と、溶剤や水に溶解または分散した状態で用いられる場合とがあるが、前者の場合は薄膜の皮膜を形成するのが困難であるため、後者のようにして用いられることが多い。また、後者のうちでも、特に環境衛生の観点から、溶剤を用いる必要のない水性のもの、特に水性分散型のものの利用が進められている。
エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法としては、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体とエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体と水との混合水溶液を、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の融点以上に加熱し、溶融、攪拌して乳化した後、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の軟化点以下に冷却する方法等が知られている(特許文献1)。
しかしながら、このエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液は、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体のエポキシ基が水和することによって、得られる塗膜の接着性の低下が起こることがあり、さらに接着性の優れた塗膜を与えるエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液が求められている。
特開平7−292121号
本発明は、接着性に優れた塗膜を与えるエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液を安価にかつ容易に製造する方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体100重量部、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体とポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤の混合物からなる界面活性剤5〜15重量部、塩基性物質0.01〜1重量部および水150〜1500重量部の混合物を前記エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の融点以上に加熱し、溶融、攪拌して乳化した後、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の軟化点以下に冷却するエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法に関する。
本発明のエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法は、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体とポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤の混合物からなる界面活性剤を用い、塩基性物質の存在下、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体を水中に分散させているので、接着性に優れた塗膜を形成することができるエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液を、安価にかつ容易に製造することができる。また、得られた水性分散液中の界面活性剤の一部を除去してその含有量を低減しているので、さらに接着性に優れた塗膜を形成することができるエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液を得ることができる。
本発明の第1の特徴は、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体と、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体とポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤の混合物からなる界面活性剤と、塩基性物質と、水との混合物を前記エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の融点以上に加熱し、溶融、攪拌して乳化した後、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の軟化点以下に冷却するエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法であって、特に前記乳化を特定量の塩基性物質の存在下に行う点にある。
本発明に用いられるエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体(A)としては、特に限定されないが、例えば、エチレン/グリシジルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート/酢酸ビニル共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート/メチルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート/酢酸ビニル/メチルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート/酢酸ビニル/メチルメタクリレート共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート/エチルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート/酢酸ビニル/エチルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル/メチルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルメタクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル/メチルメタクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート/エチルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル/エチルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル共重合体、エチレン/グリシジルアクリレート/グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート共重合体等が挙げられる。中でも、エチレン/グリシジルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート共重合体およびエチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル共重合体が好適に用いられる。これらは、単独または2種以上の混合物で用いても良い。なお、本発明において、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体に含まれるエチレンは、60〜99重量%が好ましい。
本発明に用いられるエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体(b1)は、特に限定されないが、重量平均分子量6000〜25000のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体が好ましい。より好ましくは、重量平均分子量7000〜20000のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体が、さらに好ましくは、重量平均分子量8000〜16000のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体が用いられる。エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体の重量平均分子量が6000未満の場合、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体を水に分散させることが難しくなるおそれがある。また、重量平均分子量が25000を超える場合、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体を水に分散させることは可能であるが得られる水系分散液の安定性が悪くなるおそれがある。
このようなエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体の具体例としては、例えば、旭電化株式会社のプルロニックF108、プルロニックF88等が挙げられる。
本発明に用いられるポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤(b2)としては、特に限定されないが、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル等が挙げられる。中でも、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルが好ましく、とりわけポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルがより好ましい。これらは、単独または2種以上の混合物で用いても良い。
前記エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体と前記ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤の混合物からなる界面活性剤(B)の使用量は、前記エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体100重量部に対して5〜15重量部、好ましくは6〜12重量である。界面活性剤の使用量が5重量部未満の場合、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体を水に分散させることが難しくなる。また15重量部を超える場合、使用量に見合う効果がないばかりか、得られる塗膜の接着性が低下する。
なお、前記エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体と前記ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤の混合割合は、特に限定されないが、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体33〜97重量%、ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤3〜67重量%であることが好ましい。
本発明に用いられる塩基性物質(C)としては、特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジイソプロパノールアミン等のアミン類;アンモニア等が挙げられる。中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物が好適に用いられる。
前記塩基性物質の使用量は、前記エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体100重量部に対して0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜0.5重量部である。塩基性物質の使用量が0.01重量部未満の場合、塩基性物質を添加する効果がなく、また、1重量部を超える場合、過剰の塩基性物質によりエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体が分解するおそれがある。
本発明に用いられる水(D)は、通常の水道水や脱イオン水であるが、例えば、水性分散液の安定性を高めることを目的として、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂を添加して粘度を調整した水が用いられても良い。
水の使用量は、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体100重量部に対して50〜500重量部、好ましくは65〜200重量部であることが望ましい。水の使用量が50重量部未満の場合、水性分散液の粘度が高くなり過ぎて取り扱いが困難となる。また、水の使用量が500重量部を超える場合、水分量が多過ぎて、使用上不都合である。
エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体を水中に分散させる方法としては、分散槽中に、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体と、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体とポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤の混合物からなる界面活性剤と、塩基性物質と、水とを投入し、密閉下、所定の温度まで加熱する。加熱温度は、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の融点以上分解温度以下、すなわち、80〜300℃、好ましくは120〜250℃、さらに好ましくは140〜200℃である。あるいは、連続反応では、分散槽中に、前記の温度に加熱溶融されたエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体と、前記の温度に加熱されたエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体とポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤の混合物からなる界面活性剤と、前記の温度に加熱された塩基性物質を溶解した水とを各々別個に圧入するか、あるいは、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤の混合物からなる界面活性剤および塩基性物質をあらかじめ水に溶解して前記温度に加熱後、圧入してもよい。次いで、分散槽中の混合物を攪拌すると、剪断力と界面活性剤の作用でエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体が微粒子状に分散した分散液が得られる。
得られた分散液をエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の軟化点よりも低い温度まで冷却すれば、その過程で凝集することなく微細なエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液が得られる。分散槽としては、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の融点より高い温度に加熱する手段と、内容物に剪断力を与える攪拌手段とを備えた耐圧容器であればよく、例えば、攪拌機付き耐圧オートクレーブを使用すればよい。
本発明の第2の特徴は、前記方法で得られた水性分散液中に存在する界面活性剤の量をエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体100重量部に対して5重量部未満、好ましくは0.5〜4.5重量部に低減する点にある。本発明においては、界面活性剤としてエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体とポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤を併用することにより、容易に界面活性剤の量を低減することができる。
界面活性剤の量を低減する方法としては、通常、遠心分離機や平均細孔径が水性分散液中の分散粒子の平均粒子径よりも小さい細孔を有するろ過フィルター、限外ろ過膜、セラミック膜フィルター等を用いる膜分離等により界面活性剤のみを分離除去する方法等が挙げられる。
界面活性剤の量を低減することにより、さらに接着性に優れた塗膜を形成することが可能なエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液を得ることができる。
以下、実施例および比較例によりさらに詳しく本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
分散槽中に、エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート共重合体(エチレン含有量64重量%、住友化学株式会社の商品名;ボンドファースト20M)42kg、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体(重量平均分子量15500、旭電化株式会社の商品名;プルロニックF108)4.0kg、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.8kg、水酸化ナトリウム0.04kgおよび水58kgを仕込み、密閉した。次に、攪拌機を始動し、毎分200回転で内容物を攪拌しながら分散槽内を180℃まで昇温した。内温を180℃に保って、さらに30分間攪拌した後、内容物を攪拌しながら50℃まで冷却し、エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート共重合体水性分散液を得た。
実施例2
分散槽中に、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体(エチレン含有量80重量%、住友化学株式会社の商品名;ボンドファーストCG5001)42kg、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体(重量平均分子量15500、旭電化株式会社の商品名;プルロニックF108)3.8kg、ポリオキシエチレンオレイルエーテル0.9kg、水酸化ナトリウム0.05kgおよび水58.3kgを仕込み、密閉した。次に、攪拌機を始動し、毎分200回転で内容物を攪拌しながら分散槽内を180℃まで昇温した。内温を180℃に保って、さらに30分間攪拌した後、内容物を攪拌しながら50℃まで冷却し、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体水性分散液を得た。
実施例3
分散槽中に、エチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル共重合体(エチレン含有量89重量%、住友化学株式会社の商品名;ボンドファースト7B)42kg、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体(重量平均分子量10800、旭電化株式会社の商品名;プルロニックF88)4.5kg、ポリオキシエチレンオレイルエーテル0.3kg、ポリオキシエチレントリデシルエーテル0.2kg、水酸化ナトリウム0.03kgおよび水72.7kgを仕込み、密閉した。次に、攪拌機を始動し、毎分200回転で内容物を攪拌しながら分散槽内を180℃まで昇温した。内温を180℃に保って、さらに30分間攪拌した後、内容物を攪拌しながら50℃まで冷却し、エチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル共重合体水性分散液を得た。
実施例4
実施例1で得られたエチレン/グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート共重合体水性分散液を、0.1μmの細孔径を有するセラミック膜フィルターを用い、クロスフロー方式にて、水性分散液中の界面活性剤を取り除き、エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート共重合体100重量部に対して界面活性剤が3重量部に低減されたエチレン/グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート共重合体水性分散液を得た。
実施例5
実施例2で得られたエチレン/グリシジルメタクリレート共重合体水性分散液を、0.1μmの細孔径を有するセラミック膜フィルターを用い、クロスフロー方式にて、水性分散液中の界面活性剤を取り除き、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体100重量部に対して界面活性剤が4重量部に低減されたエチレン/グリシジルメタクリレート共重合体水性分散液を得た。
実施例6
実施例3で得られたエチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル共重合体水性分散液を、0.1μmの細孔径を有するセラミック膜フィルターを用い、クロスフロー方式にて、水性分散液中の界面活性剤を取り除き、エチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル共重合体100重量部に対して界面活性剤が3重量部に低減されたエチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル共重合体水性分散液を得た。
比較例
実施例1において、水酸化ナトリウム0.04kgを用いない以外は、実施例1と同様にして、エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート共重合体水性分散液を得た。
各実施例および比較例で得られたエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液を用いて下記の接着性評価を実施した。
接着性評価
実施例および比較例で得られた水性分散液25gにアミノシラン系カップリング剤0.1gを入れ、30分撹拌混合した。その後、ガラス板(肉厚2mm)上に、乾燥後の皮膜の厚さが10μmとなるようにコーティング機(日本シーダースサービス(株)の商品名、バーコーターNo.16)を用いて塗布した。これを150℃のオーブンで1分間加熱乾燥して皮膜を得た。得られた皮膜を、JIS−K5400(碁盤目剥離テープ法試験)に準拠し、すきま間隔5mmの碁盤目状の切り傷を付けた後、塗膜上にセロハンテープを貼り付けた。次いで、セロハンテープを貼り付けてから1〜2分後に、テープの一方の端を持って直角に引き剥がし接着性を評価した。評価基準は下記の通りである。結果を表1に示す。
◎:切り傷の交点と正方形の一目一目に全く欠けはがれがない
○:正方形の一目一目ははがれがないが、切り傷の交点には一部欠けがみられる。
△:剥がれの面積は、正方形面積の65%未満
×:剥がれの面積は、正方形面積の65%以上
Figure 0004577817
表1より、本発明により得られるエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液は、接着性に優れた塗膜を形成していることがわかる。また、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液中の界面活性剤を低減することにより、さらに接着性に優れた塗膜を形成することができることがわかる。
本発明により得られるエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液から形成される塗膜は接着性に優れているため、水性インキ、ガラス繊維集束剤、繊維処理剤、繊維目止め剤、紙処理剤、鋼板表面処理剤、ドライラミネーション用接着剤等に用いることができる。

Claims (6)

  1. エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体(A)100重量部、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体(b1)とポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤(b2)の混合物からなる界面活性剤(B)5〜15重量部、塩基性物質(C)0.01〜0.5重量部および水(D)50〜500重量部の混合物を前記エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の融点以上に加熱し、溶融、攪拌して乳化した後、エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体の軟化点以下に冷却するエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法。
  2. 請求項1で得られた水性分散液中に存在する界面活性剤の量をエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体100重量部に対して5重量部未満に低減するエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法。
  3. エチレン/グリシジルアクリレート系共重合体が、エチレン/グリシジルアクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルアクリレート共重合体またはエチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニル共重合体である請求項1または2に記載のエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法。
  4. エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体の重量平均分子量が、6000〜25000である請求項1ないし3いずれか1項に記載のエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法。
  5. ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルまたはポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルである請求項1ないし4いずれか1項に記載のエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法。
  6. 塩基性物質が、アルカリ金属水酸化物である請求項1ないし5いずれか1項に記載のエチレン/グリシジルアクリレート系共重合体水性分散液の製造方法。
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