JP2000264934A - エマルション組成物及びその製造方法 - Google Patents

エマルション組成物及びその製造方法

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JP2000264934A
JP2000264934A JP11073454A JP7345499A JP2000264934A JP 2000264934 A JP2000264934 A JP 2000264934A JP 11073454 A JP11073454 A JP 11073454A JP 7345499 A JP7345499 A JP 7345499A JP 2000264934 A JP2000264934 A JP 2000264934A
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weight
monomer
olefin
acrylic
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English (en)
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Tadashi Ishida
忠 石田
Tadashi Saito
忠司 斉藤
Makoto Nakano
誠 中野
Keiichi Taki
敬一 瀧
Futoshi Hoshino
太 星野
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密着性、ガスバリヤー性、耐水性に優れた、
界面活性剤含有量の少ない微粒子のエマルション組成
物。 【解決手段】 オレフィン系重合体(A)とアクリル系
重合体(B)を同一粒子内に含有する樹脂粒子が水に分
散したエマルション組成物であって、前記オレフィン系
重合体(A)が、カルボキシル基を有し、かつ、前記ア
クリル系重合体(B)が、グリシジル基を有することを
特徴とする、エマルション組成物。 【効果】 密着性、ガスバリヤー性、耐水性に優れ、多
孔質無機基材用シーラー剤やコーティング剤として有用
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基材浸透性に優
れ、密着性、ガスバリヤー性、耐水性に優れた塗膜を形
成する、界面活性剤含有量の少ない微粒子の水性エマル
ション組成物、及び、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石綿セメントけい酸カルシウム板(ケイ
カル板)、セメント板、サイディング板、スレート板、
石膏ボード等の多孔質無機基材の表面に各種塗料を塗布
する場合、基材との密着性を向上させるために、シーラ
ーと呼ばれる樹脂を塗布することが一般的に行われてい
る。このシーラーは基材と上塗り塗料との中継ぎをする
もので、基材と上塗り塗料の両者に対する密着性が要求
される。基材との密着性はシーラーの浸透性に大きく影
響されるが、多孔質基材に水性の樹脂を塗布すると、溶
剤系の樹脂と比較して基材への浸透性が悪いため、基材
密着性が劣るという問題があった。そこでシーラーとし
ては浸透性に優れた溶剤系樹脂が、一般に使用されてい
るが、環境負荷の問題から水性樹脂が注目されている。
そこで基材への浸透性を上げる方法として、水性のエマ
ルション組成物では粒子の微粒子化が行われているが、
しかし、微粒子化するためには、通常界面活性剤を多く
使用することになり、これが塗膜の表面に移動し上塗り
塗料との密着性が低下したり、塗膜の耐水性が低下する
という問題を抱えていた。したがって、低界面活性剤量
で微粒子の水性エマルション組成物が強く要望されてい
た。また、アクリル系重合体のエマルションは、ガスバ
リヤー性に劣るという問題がある。したがって、防湿コ
ート剤や防錆コート剤として充分な性能を発揮できず、
ガスバリヤー性に優れるオレフィン系エマルションを混
合することによって改良が試みられている。しかし、単
なる混合では高価なオレフィン系エマルションを多量に
使用しなければ、充分なガスバリヤー性が発揮できなか
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、基材浸透性に優れ、密着性、ガスバリヤー
性、耐水性に優れた塗膜を形成する、界面活性剤含有量
の少ない微粒子の水性エマルション組成物、及び、その
製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決すべく、鋭意検討した結果、同一粒子内に特定
のオレフィン系重合体と特定のアクリル系重合体を含有
し、該粒子が水に分散したエマルション組成物が、低界
面活性剤量で微粒子体であり、そのため基材浸透性、基
材密着性、上塗り密着性に優れ、さらには非常に少ない
オレフィン系重合体量で、ガスバリヤー性に優れた塗膜
を形成することを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明は、以下の[1]〜[21]に記載し
た事項により特定される。
【0005】[1] オレフィン系重合体(A)とアク
リル系重合体(B)を同一粒子内に含有する樹脂粒子が
水に分散したエマルション組成物であって、前記オレフ
ィン系重合体(A)が、カルボキシル基を有し、かつ、
前記アクリル系重合体(B)が、グリシジル基を有する
ことを特徴とする、エマルション組成物。
【0006】[2] オレフィン系重合体(A)とアク
リル系重合体(B)の合計重量を基準として、オレフィ
ン系重合体(A)30.0〜0.1重量%、アクリル系
重合体(B)70.0〜99.9重量%である、[1]
に記載したエマルション組成物。
【0007】[3] オレフィン系重合体(A)が、オ
レフィン系単量体(a−1)と、カルボキシル基を有す
る単量体(a−2)を重合してなるものである、[1]
又は[2]に記載したエマルション組成物。
【0008】[4] オレフィン系単量体(a−1)と
カルボキシル基を有する単量体(a−2)の合計重量を
基準として、オレフィン系単量体(a−1)99〜60
重量%、カルボキシル基を有する単量体(a−2)1〜
40重量%であることを特徴とする、[3]に記載した
エマルション組成物。
【0009】[5] アクリル系重合体(B)が、グリ
シジル基を有するアクリル系単量体(b−1)と、グリ
シジル基を有さないアクリル系単量体(b−2)を重合
してなるものである、[1]乃至[4]の何れかに記載
したエマルション組成物。
【0010】[6] グリシジル基を有するアクリル系
単量体(b−1)とグリシジル基を有さないアクリル系
単量体(b−2)の合計重量を基準として、グリシジル
基を有するアクリル系単量体(b−1)0.5〜40.
0重量%、グリシジル基を有さないアクリル系単量体
(b−2)99.5〜60.0重量%であることを特徴
とする、[5]に記載したエマルション組成物。
【0011】[7] オレフィン系重合体が、オレフィ
ン系繰り返し単位(a’−1)と、カルボキシル基を有
する繰り返し単位(a’−2)の合計重量を基準とし
て、オレフィン系繰り返し単位(a’−1)99〜60
重量%、カルボキシル基を有する繰り返し単位(a’−
2)1〜40重量%であることを特徴とする、[1]又
は[2]に記載したエマルション組成物。
【0012】[8] アクリル系重合体が、グリシジル
基を有する繰り返し単位(b’−1)と、グリシジル基
を有さない繰り返し単位(b’−2)の合計重量を基準
として、グリシジル基を有する繰り返し単位(b’−
1)0.5〜40.0重量%、グリシジル基を有さない
繰り返し単位(b’−2)99.5〜60.0重量%で
あることを特徴とする、[1]、[2]及び[7]の何
れかに記載したエマルション組成物。
【0013】[9] オレフィン系重合体(A)が、エ
チレン・不飽和カルボン酸共重合体である、[1]乃至
[8]の何れかに記載したエマルション組成物。
【0014】[10] オレフィン系重合体(A)のカ
ルボキシル基が、塩基性有機物で中和された塩である、
[1]乃至[9]の何れかに記載したエマルション組成
物。
【0015】[11] 樹脂粒子の平均粒子径が、1〜
150nmであることを特徴とする、[1]乃至10]
の何れかに記載したエマルション組成物。
【0016】[12] エマルション組成物中の界面活
性剤量が、オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合
体(B)の合計重量を基準として、0.0〜5.0重量
%であることを特徴とする、[1]乃至[11]の何れ
かに記載したエマルション組成物。
【0017】[13] [1]乃至[12]の何れかに
記載したエマルション組成物を含有することを特徴とす
る、コーティング剤組成物。
【0018】[14] [1]乃至[12]の何れかに
記載したエマルション組成物を含有することを特徴とす
る、多孔質無機基材用シーラー剤組成物。
【0019】[15] 工程1として、オレフィン系単
量体(a−1)とカルボキシル基を有する単量体(a−
2)を重合して、オレフィン系重合体(A)の樹脂粒子
が水に分散したオレフィン系エマルションを製造する工
程、工程2として、工程1で得られたオレフィン系エマ
ルション存在下、又は、工程1で得られたオレフィン系
エマルション中で、グリシジル基を有するアクリル系単
量体(b−1)と、グリシジル基を有さないアクリル系
単量体(b−2)を重合して、カルボキシル基を有する
オレフィン系重合体(A)とグリシジル基を有するアク
リル系重合体(B)を同一粒子内に含有する樹脂粒子を
製造する工程とを含んで構成されることを特徴とする、
カルボキシル基を有するオレフィン系重合体(A)とグ
リシジル基を有するアクリル系重合体(B)を同一粒子
内に含有する樹脂粒子が水に分散したエマルション組成
物の製造方法。
【0020】[16] オレフィン系重合体(A)とア
クリル系重合体(B)の合計重量を基準として、オレフ
ィン系重合体(A)30.0〜0.1重量%、アクリル
系重合体(B)70.0〜99.9重量%であることを
特徴とする、[15]に記載したエマルション組成物の
製造方法。
【0021】[17] オレフィン系単量体(a−1)
とカルボキシル基を有する単量体(a−2)の合計重量
を基準として、オレフィン系単量体(a−1)99〜6
0重量%、カルボキシル基を有する単量体(a−2)1
〜40重量%であることを特徴とする、[15]又は
[16]に記載したエマルション組成物の製造方法。
【0022】[18] グリシジル基を有するアクリル
系単量体(b−1)とグリシジル基を有さないアクリル
系単量体(b−2)の合計重量を基準として、グリシジ
ル基を有するアクリル系単量体(b−1)0.5〜4
0.0重量%、グリシジル基を有さないアクリル系単量
体(b−2)99.5〜60.0重量%であることを特
徴とする、[15]乃至[17]の何れかに記載したエ
マルション組成物の製造方法。
【0023】[19] 樹脂粒子の平均粒子径が、1〜
150nmであることを特徴とする、[15]乃至[1
8]の何れかに記載したエマルション組成物の製造方
法。
【0024】[20] エマルション組成物中の界面活
性剤量が、オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合
体(B)の合計重量を基準として、0.0〜5.0重量
%であることを特徴とする、[15]乃至19の何れか
に記載したエマルション組成物の製造方法。
【0025】[21] [15]乃至[19]の何れか
に記載した製造方法により製造されたエマルション組成
物。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明においては、オレフィン系
単量体(a−1)は、特に限定されるものではない。本
発明において、オレフィン系単量体(a−1)の具体例
としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、
3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、
1−デセン、1−ドデセン等のα−オレフィン;ブタジエ
ン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、
1,5−ヘキサジエン等の共役ジエン、非共役ジエンが
挙げられ、これらの単量体は、単独で、又は、2種以上
組み合わせて選択することができる。さらに、カルボキ
シル基含有単量体(a2)としては、オレフィン系単量
体(a−1)と共重合可能な単量体であれば使用するこ
とができ、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、
イタコン酸、クロトン酸、フマル酸等の不飽和カルボン
酸の少なくとも1種又は2種以上を選択することができ
る。
【0027】本発明においては、オレフィン系単量体
(a−1)とカルボキシル基を有する(a−2)は、オ
レフィン系単量体(a−1)とカルボキシル基を有する
(a−2)の合計重量を100重量%として、オレフィ
ン系単量体(a−1)99〜60重量%、カルボキシル
基を有する(a−2)1〜40重量%であることが好ま
しい。さらにはオレフィン系単量体(a−1)95〜7
0重量%、カルボン酸含有単量体(a2)5〜30重量
%がより好ましい。オレフィン系単量体(a−1)が6
0重量%未満であると、通常、耐水性やガスバリヤー性
が低下するという問題があり、オレフィン系単量体(a
−1)が99重量%を超えると、エマルション組成物の
粒子径が大きくなり、基材浸透性が低下する問題があ
る。本発明において、オレフィン系重合体(A)として
は、アイオノマーと呼ばれるエチレン・不飽和カルボン
酸共重合体、例えば、エチレン・(メタ)アクリル酸、
及び、そのカルボキシル基がアンモニア、アミン類等の
塩基性有機物、およびナトリウム、カリウム、亜鉛等の
金属塩で中和されている共重合体等を挙げることができ
る。塗膜の耐水性や水蒸気バリヤー性を向上させるとい
う意味から、中和剤としては塩基性有機物が好ましい。
本発明において、グリシジル基を有するアクリル系単量
体(b−1)は、特に限定されるものではない。本発明
において、グリシジル基を有するアクリル系単量体(b
−1)の具体例としては、例えば、グリシジル(メタ)
アクリレート等が挙げられる。グリシジル基を有するア
クリル系単量体(b−1)を用いると、オレフィン系重
合体(A)に対するアクリル系重合体(B)の割合が多
い領域においても、非常に微粒子のエマルション組成物
が得られる。その理由については、必ずしも、明確では
ないが、例えば、次のような考察がされる。すなわち、
本来、相容性に乏しい両重合体が、オレフィン系重合体
(A)中のカルボキシル基と、アクリル系重合体(B)
中のグリシジル基が一部グラフト反応することで、相容
性が向上し、そのために、微粒子のエマルションが安定
に製造できると考察される。
【0028】グリシジル基を有するアクリル系単量体
(b−1)とグリシジル基を有さないアクリル系単量体
(b−2)の合計重量を100重量%とした場合、グリ
シジル基を有するアクリル系単量体(b−1)0.5〜
40重量%、グリシジル基を有さないアクリル系単量体
(b−2)60〜99.5重量%であることが好まし
く、さらには、グリシジル基を有するアクリル系単量体
(b−1)2〜30重量%、グリシジル基を有さないア
クリル系単量体(b−2)70〜98重量%がより好ま
しく、最も好ましくは、グリシジル基を有するアクリル
系単量体(b−1)5〜20重量%、グリシジル基を有
さないアクリル系単量体(b−2)80〜95重量%で
ある。
【0029】グリシジル基を有する単量体(b−1)が
0.5重量%以下では、通常、エマルション組成物の粒
子径が大きくなり、基材浸透性が低下するという問題が
ある。また、40重量%を超えると、エマルション組成
物の製造中に粒子同士が凝集し、安定に製造することが
不可能となる。本発明においては、グリシジル基を有さ
ないアクリル系単量体(b−2)は、特に制限されるも
のではない。本発明においては、グリシジル基を有さな
いアクリル系単量体(b−2)の具体例としては、例え
ば、(メタ)アクリル酸エステル類、特に炭素原子数1
〜12のアルキルエステルが好ましいが、例えば、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸2−エチルへキ
シル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸i−ブチル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタ
クリル酸ラウリル等;芳香族系単量体として、例えば、
スチレン、α−メチルスチレン等、極性基含有単量体と
して、水酸基を有するヒドロキエチルアクリレート、ヒ
ドロキプロピルアクリレート、ヒドロキエチルメタクリ
レート、ヒドロキプロピルメタクリレート等のヒドロキ
シアルキルアクリレート類;カルボキシル基を有するア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フ
マル酸、マレイン酸等;その他の極性基を有する単量体
としてアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド等が挙げられ、これらの1
種、又は、2種以上を選択することができる。
【0030】グリシジル基を有さないアクリル系単量体
(b−2)の少なくとも1種以上は、水溶解性が0.5
%以下であることが好ましい。グリシジル基を有さない
アクリル系単量体(b−2)全てに水溶解性が0.5%
を超える単量体を使用すると、オレフィン系重合体
(A)の粒子内にアクリル系重合体(B)を生成させる
ことが困難となるためである。水溶解性が0.5%以下
であるアクリル系単量体の具体例としては、例えば、ス
チレン、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ブチル等が挙げられる。
【0031】また、グリシジル基を有さないアクリル系
単量体(b−2)としてカルボキシル基を有する単量体
を使用する場合、その使用量は、グリシジル基を有する
アクリル系単量体(b−1)と、グリシジル基を有さな
いアクリル系単量体(b−2)の全量を100重量%と
した場合に、5重量%以下が好ましく、3重量%未満が
さらに好ましく、全く使用しないことが最も好ましい。
カルボキシル基を有する単量体の量が5重量%を超える
と、オレフィン系重合体(A)の粒子内にアクリル系重
合体(B)を生成させることが困難となる。アクリル系
重合体(B)の理論的ガラス転移温度に特段の制限はな
いが、一般的には、−70〜150℃である。ガラス転
移温度は、本発明に係るエマルション組成物を使用した
際の乾燥条件で、十分に成膜するような条件で、適時、
選択される。オレフィン系重合体(A)とアクリル系重
合体(B)の合計重量を100重量%として、オレフィ
ン系重合体(A)30.0〜0.1重量%、アクリル系
重合体(B)70.0〜99.9重量%が好ましく、さ
らに好ましくは、オレフィン系重合体(A)25〜1重
量%、アクリル系重合体(B)85〜99重量%、より
好ましくは、オレフィン系重合体(A)20〜5重量
%、アクリル系重合体(B)80〜95重量%である。
オレフィン系重合体(A)が0.1重量%未満では、通
常、エマルション組成物の粒子直径が大きくなるという
問題がある。また、オレフィン系重合体(A)が30重
量%を超えると、多孔質基材のシーラーとして使用した
場合、通常、上塗り塗料との密着性が低下するという問
題がある。
【0032】本発明に係るエマルション組成物は、オレ
フィン系単量体(a−1)とカルボキシル基を有する
(a−2)を重合してなるオレフィン系重合体(A)の
粒子が、水に分散したオレフィン系エマルションの存在
下で、グリシジル基を有するアクリル系単量体(b−
1)及びグリシジル基を有さないアクリル系単量体(b
−2)を重合することによって製造される。この際に使
用されるオレフィン系エマルション(オレフィン系重合
体(A)の粒子が水に分散したオレフィン系エマルショ
ン)は、乳化剤や分散剤を使用して水中にオレフィン系
重合体(A)を分散させたもので、その製造方法は、例
えば、特公平7−008933号、特公平5−0399
75号、特公平4−030970号、特公昭42−00
0275号、特公昭42−023085号、特公昭45
−029909号、特開昭51−062890号等に開
示されている。市販されているオレフィン系エマルショ
ンの具体例としては、三井化学株式会社製のケミパール
S100、S650、S75N等、東邦化学工業株式会
社製のハイテックS3121、S8512等を挙げるこ
とができる。
【0033】アクリル系重合体(B)の重合時に使用さ
れる開始剤は、特に制限されるものではない。アクリル
系重合体(B)の重合時に使用される開始剤の具体例と
しては、例えば、一般に乳化重合に使用されるものであ
れば全て使用することができる。代表的なものを挙げる
と、過酸化水素;過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;クメンハイドロパ
ーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベ
ンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等
のアゾ化合物;あるいはこれらと鉄イオン等の金属イオ
ン及びナトリウムスルホキシレート、ホルムアルデヒ
ド、ピロ亜硫酸ソーダ、亜硫酸水素ナトリウム、L−ア
スコルビン酸、ロンガリット等の還元剤との組み合わせ
によるレドックス開始剤等が挙げられる。
【0034】アクリル系重合体(B)の重合時に使用さ
れる開始剤の使用量は、一般的には、単量体の総重量を
基準として、0.1〜5重量%である。また、必要に応
じてt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン等のメルカプタン類、アリルスルフォン酸、メタア
リルスルフォン酸及びこれ等のソーダ塩等のアリル化合
物などを分子量調節剤として使用することも可能であ
る。
【0035】さらに、オレフィン系エマルション存在下
でアクリル系単量体(b)を重合する際に、粒子の安定
性を向上させるため、通常の乳化重合に使用される界面
活性剤を用いることも可能である。かかる界面活性剤と
してはアニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、
カチオン系界面活性剤、その他反応性界面活性剤などが
挙げられ、これらの1種もしくは2種以上を併用するこ
とができる。
【0036】非イオン系界面活性剤の具体例としては、
例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオ
キシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン
ノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロ
ピレンブロックコポリマー、tert−オクチルフェノ
キシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシ
エチルポリエトキシエタノール等が挙げられる。
【0037】アニオン系界面活性剤の具体例としては、
例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウ
リル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジス
ルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナ
トリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステ
アリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ナトリウム
ジオクチルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムジアルキルスル
ホコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレ
イン酸ナトリウム、tert−オクチルフェノキシエト
キシポリエトキシエチル硫酸ナトリウム塩等が挙げられ
る。
【0038】カチオン系界面活性剤の具体例としては、
例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、
ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げ
られる。
【0039】界面活性剤量が多くなると、上塗り塗料と
の密着性や、水蒸気バリヤー性が低下する。またアクリ
ル系重合体(B)のみからなる粒子が生成しやすくなる
ため、オレフィン系重合体(A)の粒子内にアクリル系
重合体(B)を生成させることが困難となる場合があ
る。したがって、本発明に係るエマルション組成物中の
界面活性剤量は、オレフィン系重合体(A)とアクリル
系重合体(B)の全重量を100重量%とした場合に、
5重量%以下が好ましく、より好ましくは2重量%以
下、さらに好ましくは1重量%以下、最も好ましくは
0.5重量%以下である。前記した各種の単量体はこれ
を一括して、もしくは分割して、あるいは連続的に滴下
して加え、前記した開始剤存在下に0〜100℃、実用
的には30〜90℃の温度で重合される。
【0040】本発明を構成する粒子の重量平均粒子径
は、150nm以下が好ましく、より好ましくは100
nm以下、さらに好ましくは80nm以下である。粒子
径が150nmを超えると、多孔質無機基材への浸透性
が低下し、基材との密着性が低下する。
【0041】本発明に係るエマルション組成物には、例
えば、各種添加剤、例えば硬化剤、架橋剤、造膜助剤、
消泡剤、防腐剤、増粘剤、減水剤、凍結防止剤、収縮低
減剤などを添加することも可能である.
【0042】
【発明の効果】本発明に係るエマルション組成物は、界
面活性剤含有量が少ない微粒子のエマルション組成物
で、密着性、ガスバリヤー性、耐水性に優れ、多孔質無
機基材用シーラー剤やコーティング剤として有用であ
る。本発明に係るエマルション組成物は、多孔質無機基
材用シーラー剤組成物やコーティング組成物に応用した
際に、基材浸透性、基材密着性、上塗り塗料密着性、ガ
スバリヤー性、防錆性、強度、透明性、耐久性、防錆
性、低温造膜性に優れた塗膜を形成する。本発明に係る
エマルション組成物を多孔質無機基材用シーラー組成物
に応用した場合、本発明に係るエマルション組成物は、
界面活性剤含有量が極めて低い、又は、界面活性剤を実
質的に含まないため、また、エマルション組成物を構成
する樹脂粒子が微粒子であるため(例えば、粒子の重量
平均粒子径が150nm以下であるため)、基材浸透
性、基材密着性、上塗り密着性に優れる。本発明に係る
エマルション組成物をコーティング組成物に応用した場
合、良好なガスバリヤー性を生かして、防湿コート剤や
防錆塗料等に適用できる。防湿コート剤は水蒸気の透過
防止、防錆塗料は水蒸気や酸素の透過防止により優れた
性能を発揮する。
【0043】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。以下、部及び%は全て重量基準である。
【0044】[実施例1]ポリオレフィン系エマルショ
ンであるケミパールS75N(エチレン・不飽和カルボ
ン酸共重合体、不飽和カルボン酸量20重量%、アンモ
ニア中和品、不揮発分25%、三井化学株式会社製)4
0部、脱イオン水236部を反応容器に仕込み、窒素気
流下で80℃に昇温し、過硫酸カリウム0.45部を添
加した。これとは別に、スチレン40部、アクリル酸2
−エチルヘキシル40部、グリシジルメタアクリレート
10部を脱イオン水36部中にドデシルベンゼンスルホ
ン酸ソーダ0.36部を使って乳化させた乳化混合物を
作り、この乳化混合物を3時間で反応容器に滴下して、
その後、更に同温度で4時間保持して重合を完結させ
た。得られたエマルション組成物は不揮発分25%、p
H8で、光散乱測定による重量平均粒子径は65nmで
あった。
【0045】[比較例1]脱イオン水280部、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ソーダ2部を反応容器に仕込み、
窒素気流下で80℃に昇温した。昇温後、過硫酸カリウ
ム0.5部を反応容器に投じ、これとは別に、スチレン
45部、アクリル酸2−エチルヘキシル45部、グリシ
ジルメタアクリレート10部を脱イオン水40部中にド
デシルベンゼンスルホン酸ソーダ4部を使って乳化させ
た乳化混合物を作り、この乳化混合物を3時間で反応容
器に滴下して、その後、更に同温度で4時間保持して重
合を完結させた。得られたアクリル系エマルション組成
物は不揮発分25%で、アンモニア水でpH8に調製し
た。光散乱測定による重量平均粒子径は80nmであっ
た。
【0046】[比較例2]比較例1で調製したアクリル
系エマルション組成物100部と、ポリオレフィン系エ
マルションであるケミパールS75N(エチレン・不飽
和カルボン酸共重合体、不飽和カルボン酸量20重量
%、アンモニア中和品、不揮発分25%、三井化学株式
会社製)100部を、混合してエマルション組成物を調
製した。得られたエマルション組成物を以下の方法で評
価した。結果を表に示す。
【0047】[評価例1]石綿セメントけい酸カルシウ
ム板(ケイカル板)上にエマルション組成物を乾燥後の
膜厚が20μmになるように塗装し、120℃で10分
間乾燥した。1昼夜常温放置後、JIS K5400
8.5.2の方法で基材との密着性を評価した。さらに
上塗り塗料としてスズカファイン株式会社製EPエリー
ト(水性艶消し塗料)を乾燥膜厚20μmになるように
塗装し、3日間常温乾燥して、JISK5400 8.
5.2の方法で上塗り塗料の密着性も評価した。評価結
果を表−1に示す。
【0048】[評価例2]上質紙(104.7g/cm
2)に塗工量が7g/m2になるようにワイヤーバーでエ
マルション組成物を塗布し、110℃で1分間乾燥し
た。得られた塗工紙を40℃、90%RHの条件で、J
IS Z0208に準拠して透湿度を測定した。この試
験は水蒸気の透過性を評価するもので、透湿度が低いほ
どガスバリヤー性が良好であることを意味する。評価結
果を表−2に示す。
【0049】[評価例3]ガラス板上に乾燥膜厚100
μmになるようにエマルション組成物を塗工し、120
℃で10分間乾燥して試験体を得た。ガラス板ごと水に
浸漬して、1日常温放置後、塗膜外観を目視で評価し
た。評価結果を表−3に示す。
【0050】 [表1] 表−1 評価例1の結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ エマルション 密 着 性 組成物種 ───────────────────── 基材との 上塗り塗料 密着性 との密着性 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 25/25 25/25 ───────────────────────────── 比較例1 25/25 0/25 ───────────────────────────── 比較例2 25/25 0/25 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0051】 [表2] 表−2 評価例2の結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ エマルション 透湿度 組成物種 [g/m2・24hr] ──────────────────── 実施例1 350 ──────────────────── 比較例1 1250 ──────────────────── 比較例2 980 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0052】 [表3] 表−3 評価例3の結果 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ エマルション 耐水性 組成物種 (塗膜外観) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 変化なし ──────────────────── 比較例1 白化 ──────────────────── 比較例2 白化 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀧 敬一 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 星野 太 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BB081 BB091 BB231 BC042 BG012 BG042 BG052 BG072 BG092 BG132 BH012 CD192 FD140 FD150 FD180 FD313 FD316 GH00 HA07 4J011 PA64 PA69 PA70 PB08 PB24 PB40 PC02 PC06 4J026 AA11 AA12 AA13 AA14 AA43 AA53 AA68 AA72 AC23 BA05 BA25 BA27 BA30 BA31 BA32 BA34 BB03 BB04 CA07 DB04 DB08 DB10 DB12 DB14 DB15 DB16 DB26 DB29 DB32 FA04 GA06 GA08 4J038 CB062 CB072 CB092 CB112 CG141 CH031 CH041 CH171 CJ021 CJ031 CJ141 CM002 DB221 GA06 GA07 KA09 MA08 MA10 MA13 MA14 NA04 NA08 NA12 PB12 PC05 4J040 DL041 DL061 GA07 GA11 JA03 KA38 LA03 LA06 LA07 LA11 MB01 QA01

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系重合体(A)とアクリル系
    重合体(B)を同一粒子内に含有する樹脂粒子が水に分
    散したエマルション組成物であって、前記オレフィン系
    重合体(A)が、カルボキシル基を有し、かつ、前記ア
    クリル系重合体(B)が、グリシジル基を有することを
    特徴とする、エマルション組成物。
  2. 【請求項2】 オレフィン系重合体(A)とアクリル系
    重合体(B)の合計重量を基準として、オレフィン系重
    合体(A)30.0〜0.1重量%、アクリル系重合体
    (B)70.0〜99.9重量%である、請求項1に記
    載したエマルション組成物。
  3. 【請求項3】 オレフィン系重合体(A)が、オレフィ
    ン系単量体(a−1)と、カルボキシル基を有する単量
    体(a−2)を重合してなるものである、請求項1又は
    2に記載したエマルション組成物。
  4. 【請求項4】 オレフィン系単量体(a−1)とカルボ
    キシル基を有する単量体(a−2)の合計重量を基準と
    して、オレフィン系単量体(a−1)99〜60重量
    %、カルボキシル基を有する単量体(a−2)1〜40
    重量%であることを特徴とする、請求項3に記載したエ
    マルション組成物。
  5. 【請求項5】 アクリル系重合体(B)が、グリシジル
    基を有するアクリル系単量体(b−1)と、グリシジル
    基を有さないアクリル系単量体(b−2)を重合してな
    るものである、請求項1乃至4の何れかに記載したエマ
    ルション組成物。
  6. 【請求項6】 グリシジル基を有するアクリル系単量体
    (b−1)とグリシジル基を有さないアクリル系単量体
    (b−2)の合計重量を基準として、グリシジル基を有
    するアクリル系単量体(b−1)0.5〜40.0重量
    %、グリシジル基を有さないアクリル系単量体(b−
    2)99.5〜60.0重量%であることを特徴とす
    る、請求項5に記載したエマルション組成物。
  7. 【請求項7】 オレフィン系重合体が、オレフィン系繰
    り返し単位(a’−1)と、カルボキシル基を有する繰
    り返し単位(a’−2)の合計重量を基準として、オレ
    フィン系繰り返し単位(a’−1)99〜60重量%、
    カルボキシル基を有する繰り返し単位(a’−2)1〜
    40重量%であることを特徴とする、請求項1又は2に
    記載したエマルション組成物。
  8. 【請求項8】 アクリル系重合体が、グリシジル基を有
    する繰り返し単位(b’−1)と、グリシジル基を有さ
    ない繰り返し単位(b’−2)の合計重量を基準とし
    て、グリシジル基を有する繰り返し単位(b’−1)
    0.5〜40.0重量%、グリシジル基を有さない繰り
    返し単位(b’−2)99.5〜60.0重量%である
    ことを特徴とする、請求項1、2及び7の何れかに記載
    したエマルション組成物。
  9. 【請求項9】 オレフィン系重合体(A)が、エチレン
    ・不飽和カルボン酸共重合体である、請求項1乃至8の
    何れかに記載したエマルション組成物。
  10. 【請求項10】 オレフィン系重合体(A)のカルボキ
    シル基が、塩基性有機物で中和された塩である、請求項
    1乃至9の何れかに記載したエマルション組成物。
  11. 【請求項11】 樹脂粒子の平均粒子径が、1〜150
    nmであることを特徴とする、請求項1乃至10の何れ
    かに記載したエマルション組成物。
  12. 【請求項12】 エマルション組成物中の界面活性剤量
    が、オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体
    (B)の合計重量を基準として、0.0〜5.0重量%
    であることを特徴とする、請求項1乃至11の何れかに
    記載したエマルション組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至12の何れかに記載した
    エマルション組成物を含有することを特徴とする、コー
    ティング剤組成物。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至12の何れかに記載した
    エマルション組成物を含有することを特徴とする、多孔
    質無機基材用シーラー剤組成物。
  15. 【請求項15】 工程1として、 オレフィン系単量体(a−1)とカルボキシル基を有す
    る単量体(a−2)を重合して、オレフィン系重合体
    (A)の樹脂粒子が水に分散したオレフィン系エマルシ
    ョンを製造する工程、 工程2として、 工程1で得られたオレフィン系エマルション存在下、又
    は、 工程1で得られたオレフィン系エマルション中で、 グリシジル基を有するアクリル系単量体(b−1)と、 グリシジル基を有さないアクリル系単量体(b−2)を
    重合して、 カルボキシル基を有するオレフィン系重合体(A)とグ
    リシジル基を有するアクリル系重合体(B)を同一粒子
    内に含有する樹脂粒子を製造する工程とを含んで構成さ
    れることを特徴とする、カルボキシル基を有するオレフ
    ィン系重合体(A)とグリシジル基を有するアクリル系
    重合体(B)を同一粒子内に含有する樹脂粒子が水に分
    散したエマルション組成物の製造方法。
  16. 【請求項16】 オレフィン系重合体(A)とアクリル
    系重合体(B)の合計重量を基準として、オレフィン系
    重合体(A)30.0〜0.1重量%、アクリル系重合
    体(B)70.0〜99.9重量%であることを特徴と
    する、請求項15に記載したエマルション組成物の製造
    方法。
  17. 【請求項17】 オレフィン系単量体(a−1)とカル
    ボキシル基を有する単量体(a−2)の合計重量を基準
    として、オレフィン系単量体(a−1)99〜60重量
    %、カルボキシル基を有する単量体(a−2)1〜40
    重量%であることを特徴とする、請求項15又は16に
    記載したエマルション組成物の製造方法。
  18. 【請求項18】 グリシジル基を有するアクリル系単量
    体(b−1)とグリシジル基を有さないアクリル系単量
    体(b−2)の合計重量を基準として、グリシジル基を
    有するアクリル系単量体(b−1)0.5〜40.0重
    量%、グリシジル基を有さないアクリル系単量体(b−
    2)99.5〜60.0重量%であることを特徴とす
    る、請求項15乃至17の何れかに記載したエマルショ
    ン組成物の製造方法。
  19. 【請求項19】 樹脂粒子の平均粒子径が、1〜150
    nmであることを特徴とする、請求項15乃至18の何
    れかに記載したエマルション組成物の製造方法。
  20. 【請求項20】 エマルション組成物中の界面活性剤量
    が、オレフィン系重合体(A)とアクリル系重合体
    (B)の合計重量を基準として、0.0〜5.0重量%
    であることを特徴とする、請求項15乃至19の何れか
    に記載したエマルション組成物の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項15乃至19の何れかに記載し
    た製造方法により製造されたエマルション組成物。
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