JP2003201378A - エチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体水性エマルジョンの製造方法 - Google Patents
エチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体水性エマルジョンの製造方法Info
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Abstract
クリレート系化合物共重合体の水性エマルジョンを製造
する。 【解決手段】100重量部のエチレン−グリシジルアク
リレート系化合物共重合体と3〜50重量部のエチレン
オキシド−プロピレンオキシド共重合体と50〜150
0重量部の水との混合水溶液に0.5〜20重量部のノ
ニオン系界面活性剤を添加し、前記エチレン−グリシジ
ルアクリレート系化合物共重合体の融点以上に加熱し、
溶融、撹拌して乳化した後、エチレン−グリシジルアク
リレート系化合物共重合体の軟化点以下に冷却する。水
性インキ、ガラス繊維集束剤、繊維処理剤、繊維目止め
剤、紙処理剤、鋼鈑表面処理剤、ドライラミネーション
用接着剤等に有用である。
Description
れ、とくに塗膜として実用性の高いエチレン−グリシジ
ルアクリレート系化合物共重合体水性エマルジョンの製
造方法に関する。
ョンの製造方法は、種々提案されているが、大きく二つ
に分類できる。一つは、水性媒体中で乳化剤の存在下、
重合性オレフィンモノマーを重合する乳化重合法であ
る。乳化重合法によれば、粒子径が小さく静置安定性に
優れたエマルジョンを得ることができる反面、重合でき
るモノマーの種類が限定され、また、オレフィン含有量
が多くなるほど重合時の反応圧力が高くなるという欠点
がある。従って、たとえば、エチレン−グリシジルアク
リレート系化合物共重合体エマルジョンの製造には問題
点が多い。
解した樹脂溶液を、水性媒体中で大きな剪断力を付与し
つつ撹拌する、後乳化法である。この方法は、利用でき
る樹脂の範囲が広く、オレフィン含有率の高い樹脂のエ
マルジョン化が可能な上、装置上も操作上も比較的容易
に実施できる。しかし、後乳化法に有機溶剤を用いる場
合、有機溶剤の除去や、その際の発泡制御が複雑になる
など、経済的に不利になるだけでなく、残存有機溶剤、
作業環境、環境汚染などの対策が必要になる。そこで、
水中で樹脂を加熱し溶融状態でエマルジョン化する方法
が提案されている。例えば、特公昭58−42207号
公報や特開昭62−252478号公報には、ポリオレ
フィンとカルボキシル基含有ポリオレフィンとの溶融混
合物を、耐圧ホモミキサー、耐圧コロイドミル等を用い
て、混合物の高温側融点以上の温度で塩基性物質中、カ
ルボキシル基を部分中和しながら分散する方法が示され
ている。しかし、この方法は、高剪断力を有する装置を
用い、カルボキシル基含有ポリオレフィンと塩基性物質
とをうまく組合せなければ乳化できない。しかも、エチ
レン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体にこの
方法を応用すると、溶融混合の際、グリシジルアクリレ
ート系化合物中のエポキシ基とカルボキシル基含有ポリ
オレフィン中のカルボキシル基とがエステル化反応を起
こし、樹脂物性が変化して分散不良になるなどの問題が
ある。また、特公昭62−29447号公報や特開平4
−20532号公報には、ポリビニルアルコールまたは
部分鹸化ポリビニルアルコールを分散剤として、2軸押
出機または多軸押出機を利用し乳化する方法が示されて
いる。この方法も特殊スクリューを使用したり、押出機
の溶融ゾーンに水を圧入するなど、技術的、経済的に難
しい問題がある。
れた方法では、いずれもエチレン−グリシジルアクリレ
ート系化合物共重合体を水性エマルジョン化することが
困難である。たとえ応用するにしても、特殊な乳化装置
が必要だったり、特殊乳化装置を用いても静置安定性の
良いエチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合
体水性エマルジョンを得ることが難しいという問題があ
った。本発明は、静置安定性にすぐれた微細な粒子径の
エチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体の
水性エマルジョンを容易に提供できる製造方法を研究し
た結果、完成したものである。
のエチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体
と3〜50重量部のエチレンオキシド−プロピレンオキ
シド共重合体と50〜1500重量部の水との混合水溶
液に0.5〜20重量部のノニオン系界面活性剤を添加
し、前記エチレン−グリシジルアクリレート系化合物共
重合体の融点以上に加熱し、溶融、撹拌して乳化した
後、エチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合
体の軟化点以下に冷却することを特徴とする、エチレン
−グリシジルアクリレート系化合物共重合体水性エマル
ジョンの製造方法を提供する。
て、エチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合
体が、グリシジルアクリレートおよび/またはグリシジ
ルメタクリレートとエチレンとの共重合体、またはグリ
シジルアクリレートおよび/またはグリシジルメタクリ
レートと、エチレンと、酢酸ビニル、アクリル酸エステ
ルおよびメタクリル酸エステルからなる群から選ばれた
1種以上のモノマーとの共重合体である場合、または、
前記の共重合体の2種以上の混合物である場合にとくに
好適である。そして、エチレン−グリシジルアクリレー
ト系化合物共重合体に含まれるエチレンは60〜99重
量%が好ましく、また、重量平均分子量が4000〜3
0000のエチレンオキシド−プロピレンオキシド共重
合体を好ましく利用することができる。
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテルまたはポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸モノエステル、または、これらの混合物が好
ましい。そして、親水性−親油性バランスを示すHLB
値が、7〜20であるノニオン系界面活性剤を好ましく
使用できる。
ジルアクリレート系化合物共重合体の水性エマルジョン
の製造方法について、実施態様例をあげながら具体的に
説明する。まず、本発明のエチレン−グリシジルアクリ
レート系化合物共重合体水性エマルジョンの製造方法に
使用する物質と使用量について説明する。本発明に使用
されるエチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重
合体は、特に限定されるものではないが、なかでも、請
求項2記載のグリシジルアクリレートおよび/またはグ
リシジルメタクリレートとエチレンとの共重合体、すな
わち、エチレン−グリシジルアクリレート共重合体、エ
チレン−グリシジルメタクリレート共重合体およびエチ
レン−グリシジルアクリレート−グリシジルメタクリレ
ート共重合体の場合が好適である。
ートおよび/またはグリシジルメタクリレートと、エチ
レンと、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステルからなる群から選ばれた1種以上のモノマー
との共重合体、すなわち、エチレン−グリシジルアクリ
レート−酢酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルア
クリレート−メチルアクリレート共重合体、エチレン−
グリシジルアクリレート−酢酸ビニル−メチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−メ
チルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジルア
クリレート−酢酸ビニル−メチルメタクリレート共重合
体、エチレン−グリシジルアクリレート−エチルアクリ
レート共重合体、エチレン−グリシジルアクリレート−
酢酸ビニル−エチルアクリレート共重合体、エチレン−
グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−グリシジルメタクリレート−メチルアクリレート
共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸
ビニル−メチルアクリレート共重合体、エチレン−グリ
シジルメタクリレート−メチルメタクリレート共重合
体、エチレン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル
−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−グリシジ
ルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体、エチ
レン−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル−エチル
アクリレート共重合体、エチレン−グリシジルアクリレ
ート−グリシジルメタクリレート−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−グリシジルアクリレート−グリシジルメ
タクリレート−メチルアクリレート共重合体等があげら
れる。これらのエチレン−グリシジルアクリレート系化
合物共重合体は、単独であっても2種以上の混合物であ
っても差支えない。
ート共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレート−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−グリシジルメタクリレ
ート−メチルアクリレート共重合体、エチレン−グリシ
ジルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体の場
合に、好ましく利用することができる。本発明におい
て、エチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合
体に含まれるエチレンは、60〜99重量%が好まし
い。本発明において使用するエチレンオキシド−プロピ
レンオキシド共重合体は、分散剤として作用する。代表
的なエチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体の
例を(1)および(2)式で示す。
モル数、Yはプロピレンオキシドの付加モル数を表す。
レンオキシドの付加モル数、B1 、B2 、B3 およびB
4 はプロピレンオキシドの付加モル数を表す。
のポリプロピレングリコールにエチレンオキシドが付加
されている。エチレンオキシドおよびプロピレンオキシ
ドの付加モル数は、X=2〜300、Y=10〜15
0、Z=2〜300が一般的であるが、本発明で用いら
れるエチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体で
は、X=40〜200、Y=25〜100、Z=40〜
200、すなわち、重量平均分子量は4000〜300
00が適当である。
アミンにエチレンオキシドとプロピレンオキシドが逐次
付加されている。付加モル数は、A1 =2〜200、B
1 =5〜100、A2 =2〜200、B2 =5〜10
0、A3 =2〜200、B3 =5〜100、A4 =2〜
200、B4 =5〜100の範囲が一般的であるが、本
発明で用いられるエチレンオキシド−プロピレンオキシ
ド共重合体では、A1 =10〜150、B1 =8〜7
5、A2 =10〜150、B2 =8〜75、A3 =10
〜150、B3 =8〜75、A4 =10〜150、B4
=8〜75、すなわち、重量平均分子量の範囲は400
0〜30000が適当である。
重合体は、100重量部のエチレン−グリシジルアクリ
レート系化合物共重合体に対して、通常、3〜50重量
部、好ましくは、4〜30重量部を使用する。3重量部
未満では、エチレン−グリシジルアクリレート系化合物
共重合体を充分に分散させることが難しく、50重量部
を超えるとエチレン−グリシジルアクリレート系化合物
共重合体水性エマルジョン中に混入する量が多く、いず
れも好ましくない場合が多い。
のエチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体
に対して50〜1500重量部、好ましくは100〜5
00重量部を使用する。水の使用量が50重量部に達し
ないと、エチレン−グリシジルアクリレート系化合物共
重合体が水中でうまく分散せず、また、1500重量部
を超えて使用しても、得られるエチレン−グリシジルア
クリレート系化合物共重合体水性エマルジョンの濃度が
薄くなり実用的ではない。
量部のエチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重
合体と3〜50重量部のエチレンオキシド−プロピレン
オキシド共重合体と50〜1500重量部の水との混合
水溶液に対して、0.5〜20重量部のノニオン系界面
活性剤を添加する。ノニオン系界面活性剤の添加は、エ
チレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体のエ
マルジョンの安定化に極めて有効に作用する。
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、
ポリオキシエチレンアルキルアミド等が挙げられる。な
かでもポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテルおよびポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸モノエステルが好適である。
HLB値は、7〜20、好ましくは9〜18が好適であ
る。
(3)式で示される炭素数8〜22の飽和または不飽和
高級アルコールにエチレンオキシドを付加した界面活性
剤でである。通常、2〜100モルのエチレンオキシド
を付加したものが用いられる。例えば、ポリオキシエチ
レンデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシ
エチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンステア
リルエーテルが挙げられる。
飽和アルキル基、Xはエチレンオキシド付加モル数を表
わす。
テルは、(4)式で示される炭素数6〜12の飽和また
は不飽和アルキル基を有するアルキルフェノールにエチ
レンオキシドを付加した界面活性剤で、本発明ではエチ
レンオキシドを2〜100モル付加したものが用いられ
る。例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル,ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル,ポ
リオキシエチレンドデシルフェニルエーテルが挙げられ
る。
飽和アルキル基、Xはエチレンオキシド付加モル数を表
わす。
エステルは、ソルビタン脂肪酸モノエステルにエチレン
オキサイドを付加した、(5a)または(5b)式で示
される構造の界面活性剤で、本発明では、エチレンオキ
サイドを2〜100モル付加したものが好適である。例
えば、ポリオキシエチレンソルビタンラウリン酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタンステアリン酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタンオレイン酸エステル
が挙げられる。
飽和アルキル基、X、Y、Zはエチレンオキシド付加モ
ル数を表わす。
系化合物共重合体水性エマルジョンの製造方法を具体的
に説明する。分散槽中に、100重量部のエチレン−グ
リシジルアクリレート系化合物共重合体と、3〜50重
量部のエチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体
と、50〜1500重量部の水と、0.5〜20重量部
のノニオン系界面活性剤とを投入し、密閉下、所定の温
度まで加熱する。加熱温度は樹脂の融点以上分解温度以
下、すなわち、80〜300℃、好ましくは120〜2
50℃、さらに好ましくは140〜200℃である。あ
るいは、連続反応では、分散槽中に、前記の温度に加熱
溶融されたエチレン−グリシジルアクリレート系化合物
共重合体100重量部と、前記の温度に加熱溶融された
3〜50重量部のエチレンオキシド−プロピレンオキシ
ド共重合体と、前記の温度に加熱された50〜1500
重量部の水と、0.5〜20重量部のノニオン系界面活
性剤とを各々別個に、あるいは、エチレンオキシド−プ
ロピレンオキシド共重合体をあらかじめ水に溶解して前
記温度に加熱後、圧入してもよい。この時、分散槽中の
圧力は、前記温度における水の飽和蒸気圧にほぼ等し
く、およそ0.1〜40kg/cm2 Gを示す。分散槽
中の混合水溶液を撹拌すると、剪断力と分散剤の作用で
エチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体の
微粒子の分散剤が得られる。ノニオン系界面活性剤の添
加により、静置安定性にすぐれた、より微細なエチレン
−グリシジルアクリレート系化合物共重合体液滴の分散
液を得ることができる。
クリレート系化合物共重合体の軟化温度より低い温度ま
で冷却すれば、その過程で凝集することなく微細なエチ
レン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体水性エ
マルジョンが得られる。分散槽としては、エチレン−グ
リシジルアクリレート系化合物の融点より高い温度に加
熱する手段と、内容物に剪断力を与える撹拌手段とを備
えた耐圧容器であればよく、例えば、撹拌機付き耐圧オ
ートクレーブを使用すればよい。
発明を具体的に説明する。分散槽には、径250mmの
タービン型撹拌羽根を備えた内径500mm、高さ11
00mmの油循環加熱ジャケット付、内容積200リッ
トルの耐圧オートクレーブを用いた。また、得られたエ
マルジョンの粒子径測定には、レーザー光散乱式粒度分
布測定装置(SALD−2000:島津製作所(株)
製)を使用した。
チルアクリレート共重合体(グリシジルメタクリレート
6%,メチルアクリレート30%含有、メルトフローレ
ート20g/10分:ボンドファースト20M)42k
gと、エチレンオキシド−プロピレンオキシド共重合体
(重量平均分子量15500:プルロニックF108:
旭電化(株)製)4.2kgと、ノニオン系界面活性剤
としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(H
LB=17)1.8kgと、水72.0kgとを仕込
み、密閉した。次に、撹拌機を始動し、毎分200回転
で内容物を撹拌しながら槽内を180℃まで昇温した。
このときの槽内ゲージ圧力は9kg/cm2 Gを示し
た。槽内温度を180℃に保って、さらに30分間撹拌
した後、内容物を撹拌しながら50℃まで冷却し、分散
槽から取り出した。得られたエチレン−グリシジルメタ
クリレート−メチルアクリレート共重合体の水性エマル
ジョンの重量平均粒子径は1.7μmであり、50℃で
1ヵ月放置しても凝集分離やクリーミングはほとんど見
られず、静置安定性は優れていた。
合体(グリシジルメタクリレート20%含有、メルトフ
ローレート300g/10分)48kgと、エチレンオ
キシド−プロピレンオキシド共重合体(プルロニックF
108:前掲)4.8kgと、ノニオン系界面活性剤と
してポリオキシエチレンステアリルエーテル(HLB=
16)0.9kgと、水66.3kgとを仕込み、密閉
した。次に、撹拌機を始動して毎分200回転で内容物
を撹拌しながら槽内を180℃まで昇温した。このとき
の槽内ゲージ圧力は9kg/cm2 Gを示した。槽内温
度を180℃に保って、さらに30分間撹拌した後、内
容物を攪拌しながら50℃まで冷却し、分散槽から取り
出した。得られたエチレン−グリシジルメタクリレート
共重合体水性エマルジョンの重量平均粒子径は1.1μ
mであり、50℃で1ヵ月放置しても凝集分離やクリー
ミングはほとんど見られず、静置安定性は優秀であっ
た。
ビニル共重合体(グリシジルアクリレート6%含有,酢
酸ビニル5%含有、メルトフローレート90g/10
分)42kgと、エチレンオキシド−プロピレンオキシ
ド共重合体(重量平均分子量10800:プルロニック
F88:旭電化(株)製)4.8kgと、ノニオン系界
面活性剤としてポリオキシエチレンソルビタンモノステ
アレート(HLB=12)0.5kgと、水72.7k
gとを仕込み、密閉した。次に、撹拌機を始動し、毎分
200回転で内容物を撹拌しながら槽内を180℃まで
昇温した。このときの槽内ゲージ圧力は9kg/cm2
Gを示した。槽内温度を180℃に保って、さらに30
分間撹拌した後、内容物を攪拌しながら50℃まで冷却
し、分散槽から取り出した。得られたエチレン−グリシ
ジルアクリレート−酢酸ビニル共重合体の水性エマルジ
ョンの重量平均粒子径は1.3μmであり、50℃で1
ヵ月放置しても凝集分離やクリーミングはほとんど見ら
れず、静置安定性に優れていた。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.8kgを使
用した以外は、実施例1と同じ条件でエチレン−グリシ
ジルメタクリレート−メチルアクリレート共重合体の水
性エマルジョン化を試みたが、分散不良となり目的の共
重合体水性エマルジョンは得られなかった。
ジルアクリレート系化合物共重合体にエチレンオキシド
−プロピレンオキシド共重合体を添加し、さらに、ノニ
オン系界面活性剤を分散剤として組合わせることによ
り、微細で静置安定性に優れたエチレン−グリシジルア
クリレート系化合物共重合体水性エマルジョンが得られ
る。得られた水性エマルジョンは、水分を乾燥すれば透
明性のよい皮膜を形成するので、基材に塗布し、耐水
性、耐油性、耐薬品性、接着性等にすぐれた樹脂塗膜が
得られる。水性インキ、ガラス繊維集束剤、繊維処理
剤、繊維目止め剤、紙処理剤、鋼鈑表面処理剤、ドライ
ラミネーション用接着剤等に有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】100重量部のエチレン−グリシジルアク
リレート系化合物共重合体と3〜50重量部のエチレン
オキシド−プロピレンオキシド共重合体と50〜150
0重量部の水との混合水溶液に0.5〜20重量部のノ
ニオン系界面活性剤を添加し、前記エチレン−グリシジ
ルアクリレート系化合物共重合体の融点以上に加熱し、
溶融、撹拌して乳化した後、エチレン−グリシジルアク
リレート系化合物共重合体の軟化点以下に冷却すること
を特徴とする、エチレン−グリシジルアクリレート系化
合物共重合体水性エマルジョンの製造方法。 - 【請求項2】エチレン−グリシジルアクリレート系化合
物共重合体が、グリシジルアクリレートおよび/または
グリシジルメタクリレートとエチレンとの共重合体、ま
たはこれら共重合体の混合物であることを特徴とする、
請求項1に記載のエチレン−グリシジルアクリレート系
化合物共重合体水性エマルジョンの製造方法。 - 【請求項3】エチレン−グリシジルアクリレート系化合
物共重合体が、グリシジルアクリレートおよび/または
グリシジルメタクリレートと、エチレンと、酢酸ビニ
ル、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルか
らなる群から選ばれた1種以上のモノマーとの共重合
体、またはこれらの共重合体の2種以上の混合物である
ことを特徴とする、請求項1に記載のエチレン−グリシ
ジルアクリレート系化合物共重合体水性エマルジョンの
製造方法。 - 【請求項4】エチレン−グリシジルアクリレート系化合
物共重合体に含まれるエチレンが、60〜99重量%で
あることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載
のエチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体
水性エマルジョンの製造方法。 - 【請求項5】エチレンオキシド−プロピレンオキシド共
重合体の重量平均分子量が、4000〜30000であ
ることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の
エチレン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体水
性エマルジョンの製造方法。 - 【請求項6】ノニオン系界面活性剤が、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテルまたはポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸モノエステル、または、これらの混合物であること
を特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のエチレ
ン−グリシジルアクリレート系化合物共重合体水性エマ
ルジョンの製造方法。
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