JP2002129031A - ポリマー水分散体およびその製造方法 - Google Patents
ポリマー水分散体およびその製造方法Info
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Abstract
離性ポリマーを保存安定性よく微細粒子として水中に分
散させた剥離性ポリマーの水分散体およびその製造方法
を提供すること、さらには、当該剥離性ポリマーの水分
散体を用いてなり、感圧粘着体等の粘着剤の粘着特性に
影響を及ぼさない水系剥離剤を提供すること。 【解決手段】 炭素数が8以上の長鎖アルキル基を有す
る剥離性ポリマーが、炭素数が15以上の長鎖炭化水素
基を少なくとも1個以上有する乳化剤を用いて水中に乳
化分散されていることを特徴とするポリマー水分散体。
Description
およびその製造方法に関する。本発明のポリマー水分散
体は、紙基材やポリ塩化ビニル、ポリオレフィン等の各
種プラスチック基材等に用いられる水系剥離剤、水系耐
ブロッキング剤、水系滑り剤および水系撥水剤等として
有用である。特に、剥離シート用の水系剥離剤として有
用であり、本発明の水系剥離剤を塗工した剥離シート
は、感圧粘着テープ、感圧粘着シート等の粘着面の保
護、保存に好適である。
ト等の感圧粘着体においては、その粘着面の保護のため
に、該粘着面に剥離シートを貼着するか、あるいは感圧
粘着体をロール状に巻いて該粘着面を基材の背面に貼着
している。これら剥離シートの剥離面や基材の背面に
は、使用時における剥離性を良好にするために、剥離剤
が塗布されている。
系剥離剤や長鎖アルキル基等の長鎖炭化水素基を有する
ポリマーからなる剥離剤(以下、長鎖アルキル系剥離剤
という)が用いられているが、長鎖アルキル系剥離剤は
シリコーン系剥離剤に比べて再粘着性、筆記性および印
刷性が優れていることから、近年、長鎖アルキル系剥離
剤が注目を集めている。たとえば、特公昭60−303
55号公報にはエチレンビニルアルコールにアルキルイ
ソシアネートを反応させたポリマーを溶剤型の剥離剤と
して用いることが提案されている。
長鎖アルキル系剥離剤を水系化する技術が提案されてい
る。たとえば、特開昭61−113678号公報には、
原料を水中撹拌下で反応させることにより長鎖アルキル
系剥離剤を得ている。また、特開平9−111197号
公報、特開平9−29756号公報では、長鎖アルキル
基を有する剥離ポリマーを、水中で乳化分散させて得た
水分散体を水系剥離剤として用いている。
の水分散体からなる水系剥離剤は、その塗工物が一般的
に有用と考えられている薄層となるように得られた水分
散体中の被分散体の体積平均粒径が1μm以下の微細な
ものであり、しかも保存安定性が良好で分散安定化した
水分散体であることが要求される。そのため、前記水分
散体の製造にあたっては、必然的に多量の乳化剤が用い
られる。これら水分散体における乳化剤量は、一般的に
剥離剤ポリマー100重量部(乾燥重量)に対して10
〜100重量部(乾燥重量)である。
れた水分散体(水系剥離剤等)が各種基材に塗工された
剥離シートを、感圧粘着体等に適用すると、剥離シート
に形成された剥離性皮膜の一部が、感圧粘着体等の粘着
剤面に移行して粘着剤の接着力を低下させたり、感圧粘
着体に貼り付けた被着体表面を汚染するなどの悪影響を
及ぼす。一方、水分散体の調製にあたり乳化剤量を少な
くすることにより、水分散体を水系剥離剤等として用い
た場合の粘着剤の接着力低下等の前記問題は低減される
ものの、前記問題を生じないレベルまで乳化剤量を少な
くした場合には、水分散体中の被分散体の体積平均粒径
が、数ミクロンから数百ミクロンと大きくなり、水系剥
離剤に有用とされる薄層に塗工することができなくな
る。
剤であっても、被分散体である剥離性ポリマーを保存安
定性よく微細粒子として水中に分散させた剥離性ポリマ
ーの水分散体およびその製造方法を提供することを目的
とする。
を用いてなり、感圧粘着体等の粘着剤の粘着特性に影響
を及ぼさない水系剥離剤を提供することを目的とする。
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す剥離ポリ
マーの水分散体により、前記目的を達成できることを見
出し本発明を解決するに至った。
鎖アルキル基を有する剥離性ポリマーが、炭素数が15
以上の長鎖炭化水素基を少なくとも1個以上有する乳化
剤を用いて水中に乳化分散されていることを特徴とする
ポリマー水分散体、に関する。
ーの乳化剤として、炭素数が15以上の長鎖炭化水素基
を有する乳化剤を用いることにより、被分散体である剥
離性ポリマーを、保存安定性よく微細粒子として水中に
分散させている。炭化水素基が14以下の乳化剤では保
存安定性が悪い。また炭化水素基が14以下の乳化剤で
は乳化剤が少ないと微細粒子が得られず、水系剥離剤と
して用いた場合に粘着体の粘着面への汚染性等に問題が
ある。
イオン系乳化剤とノニオン系乳化剤の併用系であること
が好ましい。
分散体中の被分散体の体積平均粒径を小さくし、かつ水
分散体の保存安定性を改善するのに有効である。イオン
系乳化剤はアニオン系乳化剤、カチオン系乳化剤のいず
れでもよい。したがって、アニオン系乳化剤とノニオン
系乳化剤の併用系、カチオン系乳化剤とノニオン系乳化
剤の併用系を採用できる。
リマー100重量部(乾燥重量)に対し、乳化剤(乾燥
重量)が5重量部以下の割合で配合されているのが好ま
しい。
記使用量を5重量部以下と少なくした場合にも被分散体
の体積平均粒径を小さくして、かつ水分散体の保存安定
性を良好に維持できる。また、乳化剤の前記使用量は剥
離剤としての特性からは少なければ少ない程良く、乳化
剤が剥離処理面に接した粘着剤に移行したり、粘着剤の
接着力を低下させることがなく、粘着剤の汚染の原因も
なくなる。乳化剤の前記使用量は、3重量部以下とする
のがより好ましい。一方、保存安定性の良好な水分散体
を得るには、乳化剤の使用量を1. 5重量部以上、さら
には2重量部以上とするのが好ましい。
水分散体中に乳化分散されている被分散体である体積平
均粒径が、1μm以下の微細粒子であることが好まし
い。
子であっても保存安定性が良好である。前記体積平均粒
径は、好ましくは0. 05〜0. 9μmである。
有してなる水系剥離剤に関する。前記本発明のポリマー
水分散体は各種用途において使用できるが、特に水系剥
離剤として有用であり、粘着体の粘着面への汚染性等の
問題が生じない薄層の塗工物を提供することができる。
アルキル基を有する剥離性ポリマーを、炭素数が15以
上の長鎖炭化水素基を少なくとも1個以上有する乳化剤
の存在下に水中で乳化分散することを特徴とする前記ポ
リマー水分散体の製造方法、に関する。
て、剥離性ポリマーを水に乳化分散させるときの剪断速
度が50m/秒以上であることが好ましい。
にかつ微細な粒径の被分散体とするためには、乳化剤の
乳化能力が大きな要因を占めている。本発明者らはこの
点にも着目して種々検討した結果、前記一定以上の剪断
速度で被分散体を分散乳化することが有効であることを
見出した。特に、かかる高剪断速度を採用するのは、剥
離ポリマー100重量部(乾燥重量)に対して、乳化剤
の使用量(乾燥重量)が5重量部以下の少量の際に、体
積平均粒径が1μm以下の安定な水分散体を得る場合に
有効である。剪断速度は50〜70m/秒とするのがよ
り好ましい。剪断速度が50m/秒未満の低速度では、
前記のような少量の乳化剤では得られる被分散体の体積
平均粒径は数十ミクロン以上の大きなものとなり、剥離
剤としての望ましい薄層塗工物を得難い。
散体には、炭素数が8以上の長鎖アルキル基を有する剥
離性ポリマーが用いられる。炭素数が7以下では剥離性
の点で不都合がある。炭素数が8以上の長鎖アルキル基
としては、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシ
ル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、
エイコシル基等があげられ、通常、長鎖アルキル基の炭
素数は8〜22程度である。当該炭素数は12〜20で
あるのが、ポリマーの剥離性の点からより好ましい。
長鎖アルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルお
よび/またはメタクリル酸アルキルエステルと、アクリ
ル酸、メタクリル酸、アクロニトリル等の極性基モノマ
ーとの共重合体があげられる。これら共重合体には、ポ
リマーの剥離性を損なわない範囲で他のモノマーをさら
に共重合させることもできる。
は、活性水素基を有するポリマーと、イソシアナート
基、カルボン酸基、酸ハライド、ケテン基、アルデヒド
基、エポキシ基等の活性水素と反応しうる官能基を少な
くとも1つ以上有し、かつ炭素数8以上のアルキル基を
有する長鎖アルキル化合物で変性した変性ポリマーを用
いることができる。前記活性水素を有するポリマーとし
ては、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコー
ル、エチレン−ビニルアルコール、ブチラ−ル樹脂、ポ
リエチレンイミン、セルロース樹脂、メタクリル酸メチ
ルエステル−アクリル酸共重合体等があげられ、官能基
を有する長鎖アルキル化合物としてはオクタデシルイソ
シアナート、ドコサニルイソシアナート、オクタデカン
酸、ドコサン酸、オクタデカノイルフロライド、ドコサ
ノイルクロライド等があげられる。
ル基の割合は、ポリマーが剥離性を有するものであれば
特に制限されないが、長鎖アルキル基の割合が50〜9
0重量%程度のものが好適である。
1万〜50万程度のものが好ましい。特に5万〜40万
のものが好適である。1万以下では剥離性皮膜としての
形成能に劣る傾向があり、50万を超えるとポリマーの
溶解性が悪くなり作業性に問題が生じるおそれがある。
剤としては、炭素数が15以上の長鎖の炭化水素基を有
するものである。
よい。通常、長鎖炭化水素基の炭素数は15〜22程度
である。当該炭素数は15〜18であるのが、得られる
ポリマー水分散体の保存安定性の点からより好ましい。
アリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル硫酸ナトリウム等のアニオ
ン系乳化剤;ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリ
オキシエチレンオレイルエーテル、ソルビタンモノステ
アレート、ソルビタンモノオレート、ポリエチレングリ
コールモノステアレート等のノニオン系乳化剤;セチル
トリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルア
ンモニウムクロライド等のカチオン系乳化剤等があげら
れる。
を前記乳化剤の存在下に水中で乳化分散することにより
製造する。その製造方法は特に制限されず、各種の方法
を採用できる。乳化分散にあたっては、各種の添加剤を
加えることもできる。
剤を予め加熱溶融し、または加熱溶融することなく、そ
れらと水とを、例えば加圧ニーダー、コロイドミル、高
速攪拌シャフト等の混合機を用いて、高剪断をかけて均
一に乳化分散させた後、分散粒子が融着凝集しないよう
に冷却して所望の水分散体を得る方法(高圧乳化法)
や、剥離性ポリマーを予めベンゼン、トルエン、酢酸エ
チル等の有機溶剤に溶解した後、前記乳化剤及び水を添
加し、例えば高速乳化機を用いて、高剪断をかけて均一
に乳化分散させた後、減圧−加熱処理等により有機溶剤
を除去して所望の水分散体とする方法(溶剤溶解法)等
が挙げられる。
点から有用である。溶剤溶解法において、前記剥離性ポ
リマーを、有機溶剤に溶解して際の粘度(B型)は25
℃において1×10-2Pa・s〜1Pa・sの範囲が微
細な体積平均粒径のものを得るのに最も適しており好ま
しい。
限されないが、通常、5〜70重量%程度、さらには1
0〜60重量%であることが好ましい。
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
5モル%、重合度1100)のビニルアルコールユニッ
トのOH基を、オクタデシルイソシアナートで変性して
剥離性ポリマーを得た。更にこの剥離性ポリマーをトル
エンに溶解して30重量%の溶液とした。前記剥離性ポ
リマー溶液100gに対して、アニオン系乳化剤として
ポリオキシエチレン−ステアリルエーテル硫酸ナトリウ
ム1.125g、ノニオン系乳化剤としてソルビタン−
モノオレート0.375gおよび蒸留水198.5gを
加えた。この混合物をフィルミックスFM−80−10
0乳化機(特殊機化工業(株)製)で周速度50m/秒
の混合条件で1分間の乳化分散を行い、脱溶剤操作を行
い、乾燥重量濃度13%の剥離性ポリマーの水分散体を
得た。
(モル比:オクタデシルメタクリレート/アクリル酸=
85/15、重量平均分子量5万)をトルエンに溶解し
て25%溶液とした。なお、当該共重合体の作製は通常
のラジカル溶液重合方法で行った。得られた剥離性ポリ
マー溶液100gに対して、カチオン系乳化剤としてス
テアリルトリメチルアンモニラムクロライド0.5g、
ノニオン系乳化剤としてポリエチレングリコールモノス
テアレート(HLB:19.4)0.25gおよび蒸留
水199.25gを加えた。この混合物を実施例1と同
様の乳化機を用いて、周速60m/分で1分間の乳化分
散を行い、脱溶剤操作を行い、乾燥重量濃度11%の剥
離性ポリマーの水分散体を得た。
0)のビニルアルコールユニットのOH基をオクタデシ
ルイソシアナートで変性し、重量平均分子量18万の剥
離性ポリマーを得た。更にこの剥離性ポリマーをトルエ
ンに溶解して30重量%の溶液とした。この剥離性ポリ
マー溶液100gに対して、アニオン系乳化剤としてポ
リオキシエチレンステアリル−エーテル硫酸ナトリウム
0. 6g、ノニオン系乳化剤としてポリオキシエチレン
セチルエーテル(HLB:14.2)0.3gおよび蒸
留水199.1gを加えた。以降は実施例1と同様の条
件で乳化分散を行い、脱溶剤操作を行い、乾燥重量濃度
13%の剥離性ポリマーの水分散体を得た。
のビニルアルコールユニットのOHをオクタデシルイソ
シアナートで変性し、重量平均分子量11万の剥離性ポ
リマーを得た。更にこの剥離性ポリマーをトルエンに溶
解して30重量%の溶液とした。この剥離性ポリマー溶
液100gに対して、カチオン系乳化剤としてジステア
リルジメチルアンモニウムクロライドを0. 675g、
ノニオン系乳化剤としてポリエチレングリコールモノオ
レート0.225gおよび蒸留水199.1gを加え
た。この混合物を実施例1と同様の乳化機を用いて、周
速55m/分で1分間の乳化分散を行い、脱溶剤操作を
行い、乾燥重量濃度13%の剥離性ポリマーの水分散体
を得た。
アクリル酸の3元共重合体(モル比:オクタデシルメタ
クリレート/アクリロニトリル/アクリル酸=80/1
5/5)をトルエンに溶解して25%溶液とした。な
お、当該共重合体の作製は通常のラジカル溶液重合方法
で行った。
して、カチオン系乳化剤として、カチルトリメチルアン
モニウムクロライド0.6g、ノニオン系乳化剤として
ポリオキシエチレンオレイルエーテル(HLB:12.
0)0.3gおよび蒸留水199.1gを加えた。この
混合物を実施例1と同様の乳化機を用いて、周速70m
/分で1分間の乳化分散を行い、脱溶剤操作を行い、乾
燥重量濃度11. 5%の剥離性ポリマーの水分散体を得
た。
ニゼン−スルフォン酸ナトリウム1.125g、ノニオ
ン系乳化剤としてポリオキシエチレン−ラウリルエーテ
ル(H.L.B=12.1)0.375gを用いたこと
以外は実施例1と同様にして剥離性ポリマーの水分散体
を得た。
ラキサーMARKII(特殊機化工業(株)製)で、周速
11m/秒の速度で1分間乳化分散を行ったこと以外は
実施例2と同様にして剥離性ポリマーの水分散体を得
た。
してステアリルトリメチルアンモニウムクロライド14
g、ノニオン系乳化剤としてポリエチレングリコールモ
ノステアレート(HLB:19.4)6gを用い、蒸留
水180gを加えたこと、乳化機として、T.Kホモラ
キサーMARKII(特殊機化工業(株)製)で、周速1
1m/秒の速度で1分間乳化分散を行ったこと以外は実
施例2と同様にして剥離性ポリマーの水分散体を得た。
マーの水分散体について、以下の評価を行った。結果を
表1に示す。
((株)堀場製作所)にて、レーザー回折(散乱式)を
行い得られた水分散体中の被分散体の体積平均粒径(μ
m)を求めた。
タ付きガラス容器に室温で3週間保存した後の状態を目
視により観察した。沈降および分離が認められないもの
を良好、沈降または分離が認められたものを不良とし
た。
フィルム上に厚み0.5μmとなるように塗工し、90
℃×3分間の乾燥条件で剥離性皮膜を形成した剥離シー
トを作製した。この剥離シートとポリエステル粘着テー
プNo31B(日東電工(株)製)を貼り合せて、室温
で一日放置した後、SUS304ステンレス板に対する
接着力を300mm/分の引張り速度でテンシロン引張
試験材で測定した。得られた接着力の値が、剥離シート
を貼り合せていないポリエステル粘着テープNo31B
の接着力値との比較において、80%以上のものを良
好、80%未満のものを不良とした。
場合にも、保存安定性の良好な微細粒子が得られてお
り、皮膜の汚染性においても良好な結果が得られてい
る。一方、比較例1では、乳化剤の長鎖炭化水素基の炭
素数が15未満のため、少量の乳化剤の使用では、微細
粒子は得られず、水分散体の保存安定性も悪い。また皮
膜の汚染性においても不良である。参考例1は乳化分散
における剪断速度が低い場合の例を参考のために示した
ものであり、この場合には微細粒子は得られず、水分散
体の保存安定性もよくない。また、参考例2は乳化剤の
使用量が多い場合の例を参考のために示したものであ
り、この場合には、保存安定性の良好な微細粒子が得ら
れるものの皮膜の汚染性においても良好な結果が得られ
ていない。
Claims (7)
- 【請求項1】 炭素数が8以上の長鎖アルキル基を有す
る剥離性ポリマーが、炭素数が15以上の長鎖炭化水素
基を少なくとも1個以上有する乳化剤を用いて水中に乳
化分散されていることを特徴とするポリマー水分散体。 - 【請求項2】 乳化剤が、イオン系乳化剤とノニオン系
乳化剤の併用系であることを特徴とする請求項1記載の
ポリマー水分散体。 - 【請求項3】 剥離性ポリマー100重量部(乾燥重
量)に対し、乳化剤(乾燥重量)が5重量部以下の割合
で配合されていることを特徴とする請求項1または2記
載のポリマー水分散体。 - 【請求項4】 ポリマー水分散体中に乳化分散されてい
る被分散体の体積平均粒径が、1μm以下の微細粒子で
あることを特徴とする請求項1、2または3記載のポリ
マー水分散体。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のポリマ
ー水分散体を含有してなる水系剥離剤。 - 【請求項6】 炭素数が8以上の長鎖アルキル基を有す
る剥離性ポリマーを、炭素数が15以上の長鎖炭化水素
基を少なくとも1個以上有する乳化剤の存在下に水中で
乳化分散することを特徴とする請求項1〜4のいずれか
に記載のポリマー水分散体の製造方法。 - 【請求項7】 剥離性ポリマーを水に乳化分散させると
きの剪断速度が50m/秒以上であることを特徴とする
請求項6記載のポリマー水分散体の製造方法。
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