JP2802112B2 - 水性剥離剤およびその製造方法 - Google Patents
水性剥離剤およびその製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、主として紙やプラスチックフィルムを基材
とする感圧粘着テープまたはシートに用いられる水性剥
離剤およびその製造方法に関する。
とする感圧粘着テープまたはシートに用いられる水性剥
離剤およびその製造方法に関する。
一般に、感圧粘着テープ、シートなどにおいてはその
粘着面の保護のため、粘着剤塗布面に剥離紙を貼着する
か、ロール状に巻いてその粘着剤塗布面を基材の背面に
貼着することが行われている。この剥離紙の表面や基材
の背面には、使用時における剥離性を良くするために剥
離剤が塗布される。
粘着面の保護のため、粘着剤塗布面に剥離紙を貼着する
か、ロール状に巻いてその粘着剤塗布面を基材の背面に
貼着することが行われている。この剥離紙の表面や基材
の背面には、使用時における剥離性を良くするために剥
離剤が塗布される。
[従来の技術] 従来、剥離剤としてはポリビニルアルコール−オクタ
デシルイソシアネート付加物(特公昭29−7333号公
報)、ポリエチレンイミン−オクタデシルイソシアネー
ト付加物(特公昭40−17661号公報)などの溶剤型のも
のが知られていた。これらの剥離剤は品質面では優れた
性質を持つものの、塗工時に大量の有機溶剤を使用する
ため、作業環境の悪化、公害などの問題から溶剤の回収
行程を必要とし、さらに、近年の有機溶剤の価格の上昇
もあり、水性の剥離剤への要求が高まっている。
デシルイソシアネート付加物(特公昭29−7333号公
報)、ポリエチレンイミン−オクタデシルイソシアネー
ト付加物(特公昭40−17661号公報)などの溶剤型のも
のが知られていた。これらの剥離剤は品質面では優れた
性質を持つものの、塗工時に大量の有機溶剤を使用する
ため、作業環境の悪化、公害などの問題から溶剤の回収
行程を必要とし、さらに、近年の有機溶剤の価格の上昇
もあり、水性の剥離剤への要求が高まっている。
水性の剥離剤としては、酸性基を有するモノマーと、
その他のモノマーからなる共重合体のエマルジョンとオ
クタデシルエチレン尿素のエマルジョンとの混合物(特
公昭52−6385号公報)などが知られていた。しかし、こ
のようなエマルジョン混合物型の水性剥離剤では、塗工
後乾燥時に共重合体とオクタデシルエチレン尿素の反応
を行わせるために、高温で処理する必要があり、高温に
耐える基材にしか使用できないという問題があった。
その他のモノマーからなる共重合体のエマルジョンとオ
クタデシルエチレン尿素のエマルジョンとの混合物(特
公昭52−6385号公報)などが知られていた。しかし、こ
のようなエマルジョン混合物型の水性剥離剤では、塗工
後乾燥時に共重合体とオクタデシルエチレン尿素の反応
を行わせるために、高温で処理する必要があり、高温に
耐える基材にしか使用できないという問題があった。
[発明が解決しようとする問題点] 水で稀釈して使用でき、より広範な基材に使用できる
剥離剤について検討を重ねた結果、ポリビニルアルコー
ル、ポリアリルアルコールまたはその変性物に長鎖アル
キル基をグラフトしたポリマーを用いて、加温状態の前
記長鎖アルキルグラフトポリマーの有機溶剤溶液を、加
温状態で後乳化することにより、問題を解決し得ること
を見いだし本発明を完成するに至った。
剥離剤について検討を重ねた結果、ポリビニルアルコー
ル、ポリアリルアルコールまたはその変性物に長鎖アル
キル基をグラフトしたポリマーを用いて、加温状態の前
記長鎖アルキルグラフトポリマーの有機溶剤溶液を、加
温状態で後乳化することにより、問題を解決し得ること
を見いだし本発明を完成するに至った。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコ
ールまたはその変性物とアルキルイソシアネートを反応
させることによって得られる長鎖アルキルグラフトポリ
マーの水分散体を用いた水性剥離剤であって、前記水分
散体は、加温状態の前記長鎖アルキルグラフトポリマー
の有機溶剤溶液を、加温状態で後乳化して得られたもの
であることを特徴とする水性剥離剤に関するものであ
る。
ールまたはその変性物とアルキルイソシアネートを反応
させることによって得られる長鎖アルキルグラフトポリ
マーの水分散体を用いた水性剥離剤であって、前記水分
散体は、加温状態の前記長鎖アルキルグラフトポリマー
の有機溶剤溶液を、加温状態で後乳化して得られたもの
であることを特徴とする水性剥離剤に関するものであ
る。
本発明はまた、ポリビニルアルコール、ポリアリルア
ルコールまたはその変性物とアルキルイソシアネートを
反応させることによって得られる長鎖アルキルグラフト
ポリマーの水分散性体を用いた水性剥離剤の製造方法で
あって、前記水分散体は、ポリビニルアルコール、ポリ
アリルルコールまたはその変性物とアルキルイソシアネ
ートを有機溶剤中で反応させ、得られた長鎖アルキルグ
ラフトポリマーの有機溶剤溶液を加温状態で、引き続い
て後乳化することで得られるものである水性剥離剤の製
造方法に関するものである。
ルコールまたはその変性物とアルキルイソシアネートを
反応させることによって得られる長鎖アルキルグラフト
ポリマーの水分散性体を用いた水性剥離剤の製造方法で
あって、前記水分散体は、ポリビニルアルコール、ポリ
アリルルコールまたはその変性物とアルキルイソシアネ
ートを有機溶剤中で反応させ、得られた長鎖アルキルグ
ラフトポリマーの有機溶剤溶液を加温状態で、引き続い
て後乳化することで得られるものである水性剥離剤の製
造方法に関するものである。
以下、本発明を詳しく説明する。
従来報告されている水性の剥離剤は、エチレン尿素
基、N−メチロール基、カルボン酸の金属塩、などの官
能基を持った長鎖アルキルと、これと反応し得る官能基
を持ち皮膜形成能を持つ重合体をそれぞれエマルジョン
化した後に混合するというものであった。これらのもの
は、エマルジョン状態で安定に存在させられるために、
反応性を抑える必要があるにもかかわらず、塗工後短時
間の乾燥行程で反応を完結しなくてはならないと言う矛
盾した要求に答えるため、どうしても高温で反応させる
必要があった。
基、N−メチロール基、カルボン酸の金属塩、などの官
能基を持った長鎖アルキルと、これと反応し得る官能基
を持ち皮膜形成能を持つ重合体をそれぞれエマルジョン
化した後に混合するというものであった。これらのもの
は、エマルジョン状態で安定に存在させられるために、
反応性を抑える必要があるにもかかわらず、塗工後短時
間の乾燥行程で反応を完結しなくてはならないと言う矛
盾した要求に答えるため、どうしても高温で反応させる
必要があった。
これに対して、本発明の、ポリビニルアルコール、ポ
リアリルアルコールまたはその変性物の長鎖アルキルグ
ラフトポリマーを後乳化することによって得られる水性
の剥離剤は、保存安定性が良く、塗工後の乾燥行程で反
応を行う必要がないため高温処理が不用となり、高温処
理に耐えられない基材を使用している感圧粘着テープ、
シートにも使用が可能である。
リアリルアルコールまたはその変性物の長鎖アルキルグ
ラフトポリマーを後乳化することによって得られる水性
の剥離剤は、保存安定性が良く、塗工後の乾燥行程で反
応を行う必要がないため高温処理が不用となり、高温処
理に耐えられない基材を使用している感圧粘着テープ、
シートにも使用が可能である。
本発明において用いられる長鎖アルキルグラフトポリ
マーは、ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコール
またはその変性物と、炭素数が8以上のアルキル鎖を有
するアルキルイソシアネートを反応させることによって
製造することができる。
マーは、ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコール
またはその変性物と、炭素数が8以上のアルキル鎖を有
するアルキルイソシアネートを反応させることによって
製造することができる。
本発明において用いられるポリビニルアルコール、ア
リルアルコールまたはその変性物としては、無変性のポ
ロビニルアルコール、ポリアリルアルコールの他、コモ
ノマーとしては、エチレン、プロピレンなどのオレフィ
ン、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和
カルボン酸及びエステルやアミドや無水物、ビニルスル
ホン酸などのスルホン酸モノマー、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ビニルイミダゾール、ビニルピリジ
ン、ビニルスクシンイミドなどのカチオン変性モノマ
ー、アリルアセテート、ビニルアルコール、アリルアル
コールなどのうちの一種から数種のモノマーを含むポリ
ビニルアルコール、ポリアリルアルコールの共重合変性
物が挙げられる。また、このようなポリビニルアルコー
ル、ポリアリルアルコールまたはそれらの変性物に、さ
らにに変性を施したものでもよい。
リルアルコールまたはその変性物としては、無変性のポ
ロビニルアルコール、ポリアリルアルコールの他、コモ
ノマーとしては、エチレン、プロピレンなどのオレフィ
ン、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和
カルボン酸及びエステルやアミドや無水物、ビニルスル
ホン酸などのスルホン酸モノマー、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ビニルイミダゾール、ビニルピリジ
ン、ビニルスクシンイミドなどのカチオン変性モノマ
ー、アリルアセテート、ビニルアルコール、アリルアル
コールなどのうちの一種から数種のモノマーを含むポリ
ビニルアルコール、ポリアリルアルコールの共重合変性
物が挙げられる。また、このようなポリビニルアルコー
ル、ポリアリルアルコールまたはそれらの変性物に、さ
らにに変性を施したものでもよい。
本発明において用いられるアルキルイソシアネートと
しては、炭素数が8以上のアルキル基を有するもので、
特に剥離性の点や入手し易さの点から炭素数が12〜30の
アルキル基を有するものが望ましい。その例としては、
ドデシルイソシアネート、トリデシルイソシアネート、
テトラデシルイソシアネート、ペンタデシルイソシアネ
ート、ヘキサデシルイソシアネート、オクタデシルイソ
シアネート、ノナデシルイソシアネート、エイコシルイ
ソシアネートなどの長鎖アルキルイソシアネートがあげ
られる。アルキルイソシアネートの付加率には特に限定
はないが、ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコー
ルまたはその変性物のイソシアネートと反応しうる官能
基に対し、0.6〜1.0モル当量付加してあることが望まし
い。
しては、炭素数が8以上のアルキル基を有するもので、
特に剥離性の点や入手し易さの点から炭素数が12〜30の
アルキル基を有するものが望ましい。その例としては、
ドデシルイソシアネート、トリデシルイソシアネート、
テトラデシルイソシアネート、ペンタデシルイソシアネ
ート、ヘキサデシルイソシアネート、オクタデシルイソ
シアネート、ノナデシルイソシアネート、エイコシルイ
ソシアネートなどの長鎖アルキルイソシアネートがあげ
られる。アルキルイソシアネートの付加率には特に限定
はないが、ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコー
ルまたはその変性物のイソシアネートと反応しうる官能
基に対し、0.6〜1.0モル当量付加してあることが望まし
い。
ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコールまたは
その変性物と、イソシアネートの反応はトルエン、キシ
レンなどの芳香族系の有機溶媒または酢酸エチル等のエ
ステル系の有機溶媒、シクロヘキサン、ヘキサン等の脂
肪族、脂環族の炭化水素系有機溶媒中などで行われ、有
機溶媒の溶液として長鎖アルキルグラフトポリマーを得
ることができる。必要であれば、この溶液をイソプロパ
ノールなどの親水性溶媒と混合し、ポリマーを析出させ
た後、過、乾燥することにより長鎖アルキルグラフト
ポリマーを粉体として得ることもできる。
その変性物と、イソシアネートの反応はトルエン、キシ
レンなどの芳香族系の有機溶媒または酢酸エチル等のエ
ステル系の有機溶媒、シクロヘキサン、ヘキサン等の脂
肪族、脂環族の炭化水素系有機溶媒中などで行われ、有
機溶媒の溶液として長鎖アルキルグラフトポリマーを得
ることができる。必要であれば、この溶液をイソプロパ
ノールなどの親水性溶媒と混合し、ポリマーを析出させ
た後、過、乾燥することにより長鎖アルキルグラフト
ポリマーを粉体として得ることもできる。
本発明の水性剥離剤に用いられる水分散体は、加温状
態の上記長鎖アクキルグラフトポリマーの有機溶剤溶液
を、加温状態で後乳化することにより得ることができ
る。具体的には、加温状態の長鎖アルキルグラフトポリ
マーの有機溶剤溶液を、加温状態で界面活性剤の水溶液
中に撹拌混合し乳化した後、必要に応じて有機溶剤を除
去することにより得ることができる。ポリビニルアルコ
ール、ポリアリルアルコールまたはその変性物とアルキ
ルイソシアネートを有機溶剤中で反応させ、得られた長
鎖アルキルグラフトポリマーの有機溶剤溶液を加温状態
で、引き続いて後乳化することにより工程を簡略化する
ことができる、加温状態とすることで長鎖アルキルグラ
フトポリマーの溶解度を上げることができるため室温状
態よりも高濃度の長鎖アルキルグラフトポリマー溶液を
得ることができる。該高濃度の長鎖アルキルグラフトポ
リマー溶液を引き続き加温状態で後乳化することで、有
機溶剤系剥離剤として用いる場合よりも高濃度で長鎖ア
ルキルグラフトポリマーを含む水系剥離剤を得ることが
できる。
態の上記長鎖アクキルグラフトポリマーの有機溶剤溶液
を、加温状態で後乳化することにより得ることができ
る。具体的には、加温状態の長鎖アルキルグラフトポリ
マーの有機溶剤溶液を、加温状態で界面活性剤の水溶液
中に撹拌混合し乳化した後、必要に応じて有機溶剤を除
去することにより得ることができる。ポリビニルアルコ
ール、ポリアリルアルコールまたはその変性物とアルキ
ルイソシアネートを有機溶剤中で反応させ、得られた長
鎖アルキルグラフトポリマーの有機溶剤溶液を加温状態
で、引き続いて後乳化することにより工程を簡略化する
ことができる、加温状態とすることで長鎖アルキルグラ
フトポリマーの溶解度を上げることができるため室温状
態よりも高濃度の長鎖アルキルグラフトポリマー溶液を
得ることができる。該高濃度の長鎖アルキルグラフトポ
リマー溶液を引き続き加温状態で後乳化することで、有
機溶剤系剥離剤として用いる場合よりも高濃度で長鎖ア
ルキルグラフトポリマーを含む水系剥離剤を得ることが
できる。
本発明の後乳化において用いられる界面活性剤には特
に制限はないが、乳化に際してO/W型のエマルジョンを
作り得る比較的親水性の高いものが好適である。具体的
な例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルなどのノ
ニオン系界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムな
どのアニオン系界面活性剤、またはステアリルアミンア
セテート、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライ
ドなどのカチオン系界面活性剤などが使用できる。
に制限はないが、乳化に際してO/W型のエマルジョンを
作り得る比較的親水性の高いものが好適である。具体的
な例としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルなどのノ
ニオン系界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムな
どのアニオン系界面活性剤、またはステアリルアミンア
セテート、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライ
ドなどのカチオン系界面活性剤などが使用できる。
界面活性剤の量は、長鎖アルキルグラフトポリマーに
対し、3〜30重量%が好ましい。これより少ないと安定
なエマルジョンができにくく、多いと剥離性能に悪影響
をおよぼす。
対し、3〜30重量%が好ましい。これより少ないと安定
なエマルジョンができにくく、多いと剥離性能に悪影響
をおよぼす。
本発明の水性剥離剤は、一般の塗布機器で塗布でき
る。具体的な例としてはロールコーター、グラビアコー
ター、リップコーターなどが挙げられる。
る。具体的な例としてはロールコーター、グラビアコー
ター、リップコーターなどが挙げられる。
また、本発明の剥離剤を塗布できる基材としてはポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、セロファン
などのプラスチックフィルムや、上質紙、クラフト紙、
クレープ紙、グラシン紙などの他、含浸紙、プラスチッ
クコート紙などの目止めをほどこした紙、布などが挙げ
られる。
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、セロファン
などのプラスチックフィルムや、上質紙、クラフト紙、
クレープ紙、グラシン紙などの他、含浸紙、プラスチッ
クコート紙などの目止めをほどこした紙、布などが挙げ
られる。
本発明の水性剥離剤をポリエステル、セロファン、ポ
リプロピレンなどのプラスチックフィルムに塗布するに
当たっては、塗布液中に必要に応じて親水性の有機溶剤
を添加してもよい。特に、低分子量のアルコール類が好
適で、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、n−プロパノールなどが使用できる。また、
市販の湿潤剤、濡れ性向上剤、具体的な例としては、サ
ーフィノール465(日信化学工業(株))Byk−181(ビ
ックケミー・ジャパン(株))、Nopcpwet SN−20T(サ
ンノブコ(株))なども使用できる。
リプロピレンなどのプラスチックフィルムに塗布するに
当たっては、塗布液中に必要に応じて親水性の有機溶剤
を添加してもよい。特に、低分子量のアルコール類が好
適で、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、n−プロパノールなどが使用できる。また、
市販の湿潤剤、濡れ性向上剤、具体的な例としては、サ
ーフィノール465(日信化学工業(株))Byk−181(ビ
ックケミー・ジャパン(株))、Nopcpwet SN−20T(サ
ンノブコ(株))なども使用できる。
[実 施 例] 以下の実施例で、本発明について具体的に説明する
が、これにより限定されることはない。
が、これにより限定されることはない。
合成例1 撹拌機と冷却機と滴下ロートを備えた反応器中で、ポ
リビニルアルコール(鹸化度 88%、平均重合度 180
0)10重量部をキシレン98重量部に分散し、1時間還流
してポリビニルアルコール中に含まれていた水分を除去
する。これに55重量部のオクタデシルイソシアネートを
加え、さらに3時間還流することにより、ポリビニルア
ルコール−オクタデシルイソシアネート付加物のキシレ
ン溶液を得た。
リビニルアルコール(鹸化度 88%、平均重合度 180
0)10重量部をキシレン98重量部に分散し、1時間還流
してポリビニルアルコール中に含まれていた水分を除去
する。これに55重量部のオクタデシルイソシアネートを
加え、さらに3時間還流することにより、ポリビニルア
ルコール−オクタデシルイソシアネート付加物のキシレ
ン溶液を得た。
カオチン界面活性剤(ステアリルトリメチルアンモニ
ウムクロライド)8重量部を水142重量部に溶かし、上
記キシレン溶液100重量部を加え70℃で30分間ホモジナ
イザーで撹拌し、ポリビニルアルコール−オクタデシル
イソシアネート付加物の水分散体を得た。
ウムクロライド)8重量部を水142重量部に溶かし、上
記キシレン溶液100重量部を加え70℃で30分間ホモジナ
イザーで撹拌し、ポリビニルアルコール−オクタデシル
イソシアネート付加物の水分散体を得た。
合成例2 アクリル酸−ポリビニルアルコール共重合物(アクリ
ル酸 5モル%、平均重合度1500)10重量部とオクタデ
シルイソシアネート50重量部を用い合成例1と同様な方
法でポリビニルアルコール−オクタデシルイソシアネー
ト付加物のトルエン溶液を得た。
ル酸 5モル%、平均重合度1500)10重量部とオクタデ
シルイソシアネート50重量部を用い合成例1と同様な方
法でポリビニルアルコール−オクタデシルイソシアネー
ト付加物のトルエン溶液を得た。
ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル HLB 17.5)10重量部を用い合成例1と
同様にしてポリビニルアルコール−オクタデシルイソシ
アネート付加物の水分散体を得た。
ェニルエーテル HLB 17.5)10重量部を用い合成例1と
同様にしてポリビニルアルコール−オクタデシルイソシ
アネート付加物の水分散体を得た。
合成例3 アリルアルコール−ビニルアルコール共重合物(ビニ
ルアルコール 25モル%、平均重合度500)10重量部と
オクタデシルイソシアネート45重量部を用い合成例1と
同様な方法でアリルアルコール−オクタデシルイソシア
ネート付加物のトルエン溶液を得た。
ルアルコール 25モル%、平均重合度500)10重量部と
オクタデシルイソシアネート45重量部を用い合成例1と
同様な方法でアリルアルコール−オクタデシルイソシア
ネート付加物のトルエン溶液を得た。
ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル HLB 17.5)10重量部を用い合成例1と
同様にしてポリアリルアルコール−オクタデシルイソシ
アネート付加物の水分散体を得た。
ェニルエーテル HLB 17.5)10重量部を用い合成例1と
同様にしてポリアリルアルコール−オクタデシルイソシ
アネート付加物の水分散体を得た。
実施例1 合成例1の水分散体を水で稀釈し、有効成分0.6重量
%の塗布液を調整し、下記の方法で剥離性能試験を行っ
た。結果を表−1に示す。
%の塗布液を調整し、下記の方法で剥離性能試験を行っ
た。結果を表−1に示す。
実施例2 合成例2の水分散体を10重量%のn−ブロパノールで
稀釈し、有効成分0.6重量%の塗布液を調整し、下記の
方法で剥離性能試験を行った。結果を表−1に示す。
稀釈し、有効成分0.6重量%の塗布液を調整し、下記の
方法で剥離性能試験を行った。結果を表−1に示す。
実施例3 合成例3の水分散体を10重量%のイソプロパノールで
稀釈し、有効成分0.6重量%の塗布液を調整し、下記の
方法で剥離性能試験を行った。結果を表−1に示す。
稀釈し、有効成分0.6重量%の塗布液を調整し、下記の
方法で剥離性能試験を行った。結果を表−1に示す。
比較例1 合成例1のポリビニルアルコール−オクタデシルイソ
シアネート付加物のキシレン溶液を、トルエンで固形分
0.6重量%に稀釈したものを塗布液とし下記の方法で剥
離性能試験を行った。結果を表−1に示す。
シアネート付加物のキシレン溶液を、トルエンで固形分
0.6重量%に稀釈したものを塗布液とし下記の方法で剥
離性能試験を行った。結果を表−1に示す。
比較例2 ポリビニルアルコールを10重量%のn−プロピルアル
コールで固形分0.6重量%に稀釈したものを塗布液とし
て下記の方法で剥離試験性能を行った。結果を表−1に
示す。
コールで固形分0.6重量%に稀釈したものを塗布液とし
て下記の方法で剥離試験性能を行った。結果を表−1に
示す。
比較例3 ブランクとして剥離剤を全く塗布してないOPPフィル
ム、PETフィルム、紙について下記の方法で剥離試験性
能を行った。結果を表−1に示す。
ム、PETフィルム、紙について下記の方法で剥離試験性
能を行った。結果を表−1に示す。
[剥離性能試験法] 上記の塗布液をバーコーターで二軸延伸ポリプロピレ
ン(以後OPP)、ポリエチレンテレフタレート(以後PE
T)フィルムのコロナ放電処理面および上質紙に塗布し
た。このときの塗布量は、0.04g/m2に相当する。100℃
で2分間乾燥した後、塗布面にゴム系粘着テープ(積水
化学製 オリエンテープ)を自重2kgのローラーで圧着
し、テープの大きさに切断したものを試験片とした。
ン(以後OPP)、ポリエチレンテレフタレート(以後PE
T)フィルムのコロナ放電処理面および上質紙に塗布し
た。このときの塗布量は、0.04g/m2に相当する。100℃
で2分間乾燥した後、塗布面にゴム系粘着テープ(積水
化学製 オリエンテープ)を自重2kgのローラーで圧着
し、テープの大きさに切断したものを試験片とした。
剥離性能は、上記試験片を60℃、85%RHで4日間保存
したものについて、剥離抵抗と、残存粘着力を測定する
ことにより評価した。剥離抵抗は、剥離速度300mm/min
の90゜剥離時の抵抗として、残存粘着力は、試験片のテ
ープを、ステンレスのテストパネルに貼り直し、剥離速
度300mm/minの180゜の剥離時の抵抗として測定した。
したものについて、剥離抵抗と、残存粘着力を測定する
ことにより評価した。剥離抵抗は、剥離速度300mm/min
の90゜剥離時の抵抗として、残存粘着力は、試験片のテ
ープを、ステンレスのテストパネルに貼り直し、剥離速
度300mm/minの180゜の剥離時の抵抗として測定した。
[稀釈安定性試験] 上記の各水分散体をそれぞれ水で有効成分1重量%に
稀釈し、試験管に入れて24時間静置後の様子を下記の基
準に基づいて評価した。
稀釈し、試験管に入れて24時間静置後の様子を下記の基
準に基づいて評価した。
○:全体が均一で、全く変化無し ×:2層分離している [筆記性試験] OPPフィルムの剥離剤塗布面に水性ペンで線を描き下
記の基準に基づいて評価した。
記の基準に基づいて評価した。
○:筆記できる ×:はじいて筆記できない [発明の効果] 本発明の水性剥離剤は、水性でありながら広く一般に
用いられている溶剤系の剥離剤と同等の性能を有し、塗
工性、透明性に優れ、紙やポリエステル、セロファン、
OPPなどのプラスチックフィルムなどの広範な基材の感
圧粘着テープまたはシートの背面処理等に用いることが
できる。また、溶剤型長鎖アルキル系剥離剤の長所であ
る適度な剥離性を持ち、重ね貼性、筆記性も良好であ
る。しかも、溶剤系剥離剤として用いる場合よりも高濃
度で長鎖アルキルグラフトポリマーを含む水系剥離剤を
得ることができるので、剥離剤を厚く塗布することが可
能となる。もちろん低濃度の剥離剤として用いたい場合
には希釈すればよい。
用いられている溶剤系の剥離剤と同等の性能を有し、塗
工性、透明性に優れ、紙やポリエステル、セロファン、
OPPなどのプラスチックフィルムなどの広範な基材の感
圧粘着テープまたはシートの背面処理等に用いることが
できる。また、溶剤型長鎖アルキル系剥離剤の長所であ
る適度な剥離性を持ち、重ね貼性、筆記性も良好であ
る。しかも、溶剤系剥離剤として用いる場合よりも高濃
度で長鎖アルキルグラフトポリマーを含む水系剥離剤を
得ることができるので、剥離剤を厚く塗布することが可
能となる。もちろん低濃度の剥離剤として用いたい場合
には希釈すればよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−13836(JP,A) 特開 昭58−52396(JP,A) 特開 昭52−151328(JP,A) 特開 昭52−7883(JP,A) 特開 昭51−23491(JP,A) 特公 昭57−42103(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/00 C09J 7/02
Claims (5)
- 【請求項1】ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコ
ールまたはその変性物とアルキルイソシアネートを反応
させることによって得られる長鎖アルキルグラフトポリ
マーの水分散体を用いた水性剥離剤であって、 前記水分散体は、加温状態の前記長鎖アルキルグラフト
ポリマーの有機溶剤溶液を、加温状態で後乳化して得ら
れるものであることを特徴とする水性剥離剤。 - 【請求項2】前記アルキルイソシアネートが炭素数8以
上のアルキル基を有する、請求項1記載の水性剥離剤。 - 【請求項3】前記後乳化が界面活性剤の存在下に行われ
る、請求項1または2記載の水性剥離剤。 - 【請求項4】前記後乳化がホモジナイザーを用いて行わ
れる、請求項1から3のいずれかに記載の水性剥離剤。 - 【請求項5】ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコ
ールまたはその変性物とアルキルイソシアネートを反応
させることによって得られる長鎖アルキルグラフトポリ
マーの水分散体を用いた水性剥離剤の製造方法であっ
て、 前記水分散体は、ポリビニルアルコール、ポリアリルア
ルコールまたはその変性物とアルキルイソシアネートを
有機溶剤中で反応させ、得られた長鎖アルキルグラフト
ポリマーの有機溶剤溶液を加温状態で、引き続いて後乳
化することで得られるものである水性剥離剤の製造方
法。
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1223162A JP2802112B2 (ja) | 1989-08-31 | 1989-08-31 | 水性剥離剤およびその製造方法 |
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---|---|
JPH0386778A JPH0386778A (ja) | 1991-04-11 |
JP2802112B2 true JP2802112B2 (ja) | 1998-09-24 |
Family
ID=16793768
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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KR100697583B1 (ko) | 2001-07-12 | 2007-03-22 | 호도가야 가가쿠 고교 가부시키가이샤 | 박리처리제 및 박리처리제의 제조방법 |
JP2006175637A (ja) * | 2004-12-21 | 2006-07-06 | Mitsubishi Polyester Film Copp | 熱プレス成型用離型ポリエステルフィルム |
WO2020022367A1 (ja) * | 2018-07-25 | 2020-01-30 | ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社 | 撥水剤、撥水性繊維製品の製造方法および撥水性繊維製品 |
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JPS527883A (en) * | 1975-07-10 | 1977-01-21 | Nitto Electric Ind Co Ltd | Agents with peeling property |
JPS52151328A (en) * | 1976-06-11 | 1977-12-15 | Nitto Electric Ind Co Ltd | Release agents for pressure-sensitive adhesive tapes |
JPS5747103A (en) * | 1980-09-03 | 1982-03-17 | Babcock Hitachi Kk | Assembly of steam generator |
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-
1989
- 1989-08-31 JP JP1223162A patent/JP2802112B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH0386778A (ja) | 1991-04-11 |
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