JP4576230B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、半導体ウェハやLCD基板用ガラス等の基板を水蒸気を用いて処理する基板処理装置に関する。
【0002】
【背景技術】
半導体デバイスの一連の製造工程において、半導体ウェハの表面に塗布されたレジストを剥離する工程がある。レジストの剥離方法として、レジストを水溶性に変質させた後、純水により洗い流す方法が知られている。また、レジストを水溶性に変質させる処理においては、ウェハを処理チャンバー内に収納し、該チャンバー内にオゾンガスと蒸気の混合流体を供給して、混合流体によってレジストを酸化させることにより水溶化させる基板処理装置が使用される。このような基板処理装置には、チャンバー内のウェハに供給する蒸気を、タンクに貯留した純水を加熱することにより生成する蒸気発生器が設けられる。タンク内で加熱された純水は蒸気となってタンク上部に上昇し、タンク上部に接続された蒸気供給路によって送出され、オゾンガスと混合されてチャンバー内に供給される。
【0003】
従来の基板処理装置にあっては、蒸気発生器のタンクの壁面を構成する金属が、加熱された純水中に溶出し、蒸気と共にチャンバー内に侵入してパーティクルを発生させ、ウェハを汚染する問題がある。
【0004】
また、気化していないミスト状の純水が蒸気と共にチャンバー内に侵入すると、ウェハにウォーターマークを発生させる問題がある。そのため、従来の蒸気発生器では、タンク内の液面位置を蒸気供給路に対して低位置とし、ミスト状の純水が蒸気供給路に侵入することを防止する必要がある。この場合、液面位置と蒸気供給路との間に十分な空間が必要であるため、タンクを小型化できない制約がある。
【0005】
Lorimerに付与された米国特許第5063609号(対応日本国特許出願公開公報は特開平3−137401号)は、上記の問題を解決することができる蒸気発生器の一例を開示している。Lorimerの装置では、ウエハの金属汚染を回避するために、タンクをテフロン(登録商標)等の純水中へのメタル溶出が生じない材料により形成している。また、ミスト状の純水に関連する問題は、テフロン被覆されたコイルヒータが内部にそれぞれ配置された複数のタンクを多段に積み重ねた構成により解決している。しかし、Lorimerの装置は構造が複雑であり、製造コストも高く、メインテナンスの手間もかかる。また、コイルヒータは接液面積が小さいため、加熱効率が低い。また、コイルヒータ上のテフロン被覆には経時劣化の不安もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、金属等の基板の処理に有害な成分で汚染されていない蒸気を処理チャンバーに供給することができる蒸気発生器を備えた基板処理装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、ミスト状の純水が処理チャンバーに供給されることを防止することができる蒸気発生器を備えた基板処理装置を提供することにある。
【0008】
本発明の更に他の目的は、長期間にわたって安定した性能を発揮することができる蒸気発生器を備えた基板処理装置を提供することにある。
【0009】
本発明の更に他の目的は、上記目的のうちの少なくとも1つを解決することができる簡潔な構造の蒸気処理装置を備えた基板処理装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、タンクおよび少なくとも1つのヒータを有し、前記タンクの内部空間に貯留されている純水を前記ヒータによって加熱して気化させることにより蒸気を発生させる蒸気発生器と、前記蒸気発生器が発生した蒸気を用いて内部で基板を処理する処理容器と、を備え、前記タンクは、水平方向両端に開口を有する中空の筒状体と、前記筒状体の両端の開口を塞いで前記筒状体とともに前記タンクの前記内部空間を画成する一対の板状体と、を有しており、前記筒状体は、樹脂材料からなり、前記少なくとも一つのヒータは、前記一対の板状体のうちの少なくとも一方の外面に接触するか若しくは近接して前記タンクの前記内部空間の外側に設けられており、前記ヒータが接触若しくは近接して配置される板状体は、前記筒状体を構成する樹脂材料よりも熱伝導率が高く金属成分を溶出しない材料からなる基板処理装置を提供する。
【0011】
前記筒状体を形成する樹脂材料は、好適には、液体状態および気体状態の純水雰囲気にさらされた場合に基板の処理に有害な成分が純水中に溶出することのない材料からなる。前記筒状体を形成する樹脂材料は、PTFEおよびPFA等のフッ素系樹脂材料からなることが好ましい。更に好ましくは、前記筒状体を形成する樹脂材料として、耐クリープ性に優れたPTFEとPFAの混合物が用いられる。
【0012】
上述のように、前記ヒータが接触若しくは近接して配置される板状体は、前記ヒータから前記タンク内の純水への熱伝導を考慮して、前記筒状体を構成する樹脂材料よりも熱伝導率の高い材料により形成される。前記板状体に用いるのに好適な高熱伝導性の材料として、金属材料またはアモルファスカーボンがある。金属材料が用いられる場合には、該金属材料からの純水中へのメタル溶出を防止するため、該金属材料の前記タンクの内部空間を向いた表面に樹脂材料からなる被覆層を設けることが好ましい。好適には、前記被覆層を構成する樹脂材料は、液体状態および気体状態の純水雰囲気にさらされた場合に基板の処理に有害な成分が純水中に溶出することのない材料、PTFEおよびPFA等のフッ素系材料からなる。しかしながら、前記板状体を形成する金属材料が、液体状態および気体状態の純水雰囲気にさらされた場合に基板の処理に有害な成分の純水中への溶出が無視することができる程度に少ない材料、例えば高純度チタニウムであるである場合には、被覆層を設けなくてもよい。
【0013】
好適な一実施形態においては、前記一対の板状体はともに熱伝導率の高い材料により形成され、一対のヒーターが前記一対の板状体にそれぞれ接触して若しくは近接して配置される。
【0014】
前記基板処理装置は、前記タンクを囲んで設けられ、前記タンクの内圧に起因する前記タンクの変形を制限するシェルを更に備えて構成することができる。この場合、前記ヒータは、前記板状体の近傍で前記シェルに取り付けることができる。好ましくは、前記シェルは、樹脂材料により形成される前記タンクの筒状体の外周全域を覆い、樹脂材料のクリープ変形を効果的に防止する。
【0015】
前記ヒータは、伝熱ブロックと、前記伝熱ブロックに設けられた発熱体とを有して構成することができ、この場合、前記伝熱ブロックの上縁を前記タンクにおける純水の設定液面高さと概ね同じ高さに位置させるとともに、前記発熱体を前記伝熱ブロックの下部に設けることができる。
【0016】
液体状態または気体状態の純水が金属と接触することを防止する観点から、好ましくは、前記タンク内に純水を供給する供給通路と、前記タンク内から純水を排液する排出通路と、前記蒸気をタンク外に排出する蒸気排出通路とが、樹脂材料からなる前記筒状体を貫通して設けられる。この場合、好適には、前記供給通路は、前記タンクにおける純水の設定液面高さより下方において前記タンクの内部空間に開口し、前記排出通路は、前記タンクにおける純水の設定液面高さより下方において前記タンクの内部空間に開口し、前記蒸気排出通路は、前記タンクにおける純水の設定液面高さより上方において前記タンクの内部空間に開口する。
【0017】
前記タンク内で気化することなくミスト状に飛散した純水が、前記タンクの蒸気排出口に到達することを防止する観点から、好ましくは、少なくとも1つの邪魔板が前記タンクの内部空間に配置される。好適な実施形態においては、上下方向に配列された複数の邪魔板が、前記少なくとも1つの邪魔板として設けられ、前記各邪魔板は蒸気が通過することが可能な少なくとも1つの開口を有しており、上下方向に隣接する邪魔板において、上側の邪魔板は開口が下側の邪魔板の開口と重ならないように配置されている。
【0018】
前記基板処理装置は、前記タンクを囲んで設けられ、前記タンクの内圧に起因する前記タンクの変形を制限するシェルを更に備えて構成することができる。好適な実施形態においては、前記タンクの前記筒状体と、前記タンクの一対の前記板状体との間にそれぞれ弾性シール部材が設けられており、前記シェル内に前記タンクが配置されると、前記シェルにより前記板状体が前記筒状体に向かって押し付けられ、これにより前記弾性シール部材がつぶれて前記筒状体と前記板状体との間に気水密なシールが形成されるように、前記タンクおよび前記シェルが形成されている。好ましくは、前記シェル内に前記タンクが配置されて前記タンク構成部材間に気水密なシールが形成された際に前記筒状体と前記板状体とが直接接触しないように、前記タンクおよび前記シェルが寸法付けられている。
【0019】
好ましくは、前記タンクの内部空間は、その中心軸線が水平方向を向いた概ね円柱の形状となっている。この場合、前記円柱は、前記タンクの側面に相当する円柱底面の直径が、前記タンクの横幅に相当する円柱高さより大きいように寸法付けられていることが好ましい。
【0020】
前記基板処理装置は、オゾンガスを発生させるオゾンガス発生器を更に備えて構成することができ、この場合、前記処理容器に、前記蒸気発生器が発生した蒸気と前記オゾンガス発生器が発生したオゾンガスとを含む混合流体が供給され、該混合流体を用いて前記処理容器内で基板が処理される。
【0021】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、基板の一例としてのウェハに対して、ウェハの表面に塗布されたレジストを水溶化する処理を施す、本発明に基づく基板処理装置としての基板処理ユニットに基づいて説明する。図1は、基板処理ユニット23a〜23hを組み込んだ処理システム1の平面図である。図2は、その側面図である。この処理システム1は、ウェハWに洗浄処理及びレジスト水溶化処理を施す処理部2と、処理部2に対してウェハWを搬入出する搬入出部3から構成されている。
【0022】
搬入出部3は、複数枚、例えば25枚の略円盤形状のウェハWを所定の間隔で略水平に収容可能な容器(キャリアC)を載置するための載置台6が設けられたイン・アウトポート4と、載置台6に載置されたキャリアCと処理部2との間でウェハWの受け渡しを行うウェハ搬送装置7が備えられたウェハ搬送部5と、から構成されている。
【0023】
ウェハWはキャリアCの一側面を通して搬入出され、キャリアCの側面には開閉可能な蓋体が設けられている。また、ウェハWを所定間隔で保持するための棚板が内壁に設けられており、ウェハWを収容する25個のスロットが形成されている。ウェハWは表面(半導体デバイスを形成する面)が上面(ウェハWを水平に保持した場合に上側となっている面)となっている状態で各スロットに1枚ずつ収容される。
【0024】
イン・アウトポート4の載置台6上には、例えば、3個のキャリアを水平面のY方向に並べて所定位置に載置することができるようになっている。キャリアCは蓋体が設けられた側面をイン・アウトポート4とウェハ搬送部5との境界壁8側に向けて載置される。境界壁8においてキャリアCの載置場所に対応する位置には窓部9が形成されており、窓部9のウェハ搬送部5側には、窓部9をシャッター等により開閉する窓部開閉機構10が設けられている。
【0025】
この窓部開閉機構10は、キャリアCに設けられた蓋体もまた開閉可能であり、窓部9の開閉と同時にキャリアCの蓋体も開閉する。窓部9を開口してキャリアCのウェハ搬入出口とウェハ搬送部5とを連通させると、ウェハ搬送部5に配設されたウェハ搬送装置7のキャリアCへのアクセスが可能となり、ウェハWの搬送を行うことが可能な状態となる。
【0026】
ウェハ搬送部5に配設されたウェハ搬送装置7は、Y方向とZ方向に移動可能であり、かつ、X―Y平面内(θ方向)で回転自在に構成されている。また、ウェハ搬送装置7は、ウェハWを把持する取出収納アーム11を有し、この取出収納アーム11はX方向にスライド自在となっている。こうして、ウェハ搬送装置7は、載置台6に載置された全てのキャリアCの任意の高さのスロットにアクセスし、また、処理部2に配設された上下2台のウェハ受け渡しユニット16、17にアクセスして、イン・アウトポート4側から処理部2側へ、逆に処理部2側からイン・アウトポート4側へウェハWを搬送することができるように構成されている。
【0027】
上記処理部2は、搬送手段である主ウェハ搬送装置18と、ウェハ搬送部5との間でウェハWの受け渡しを行うためにウェハWを一時的に載置するウェハ受け渡しユニット(ウエハ中継ユニット)16、17と、4台の基板洗浄ユニット12、13、14、15と、基板処理ユニット23a〜23hとを備えている。
【0028】
また、処理部2には、基板処理ユニット23a〜23hに供給するオゾンガスを発生させるオゾンガス発生装置24と、基板洗浄ユニット12、13、14、15に送液する所定の処理液を貯蔵する薬液貯蔵ユニット25とが配設されている。処理部2の天井部には、各ユニット及び主ウェハ搬送装置18に、清浄な空気をダウンフローするためのファンフィルターユニット(FFU)26が配設されている。
【0029】
上記ファンフィルターユニット(FFU)26からのダウンフローの一部は、ウェハ受け渡しユニット16、17と、その上部の空間を通ってウェハ搬送部5に向けて流出する構造となっている。これにより、ウェハ搬送部5から処理部2へのパーティクル等の侵入が防止され、処理部2の清浄度が保持される。
【0030】
上記ウェハ受け渡しユニット16、17は、いずれもウェハ搬送部5との間でウェハWを一時的に載置するものであり、これらウェハ受け渡しユニット16、17は上下2段に積み重ねられて配置されている。この場合、下段のウェハ受け渡しユニット17は、イン・アウトポート4側から処理部2側へ搬送するようにウェハWを載置するために用い、上段のウェハ受け渡しユニット16は、処理部2側からイン・アウトポート4側へ搬送するウェハWを載置するために用いることができる。
【0031】
上記主ウェハ搬送装置18は、X方向とZ方向に移動可能であり、かつ、X―Y平面内(θ方向)で回転自在に構成されている。また、主ウェハ搬送装置18は、ウェハWを把持する搬送アーム18aを有し、この搬送アーム18aはY方向にスライド自在となっている。こうして、主ウェハ搬送装置18は、ウエハ受け渡しユニット16、17と、基板洗浄ユニット12〜15、基板処理ユニット23a〜23hの全てのユニットにアクセス可能に配設されている。
【0032】
各基板洗浄ユニット12、13、14、15は、基板処理ユニット23a〜23hにおいてレジスト水溶化処理が施されたウェハWに対して、洗浄処理及び乾燥処理を施す。なお、基板洗浄ユニット12、13、14、15は、上下2段で各段に2台ずつ配設されている。図1に示すように、基板洗浄ユニット12、13と基板洗浄ユニット14、15とは、その境界をなしている壁面27に対して対称な構造を有しているが、対称であることを除けば、各基板洗浄ユニット12、13、14、15は概ね同様の構成を備えている。
【0033】
各基板処理ユニット23a〜23hは、ウェハWの表面に塗布されているレジストを水溶化する処理を行う。基板処理ユニット23a〜23hは、図2に示すように、上下方向に4段で各段に2台ずつ配設されている。左段には基板処理ユニット23a、23b、23c、23dが上からこの順で配設され、右段には基板処理ユニット23e、23f、23g、23hが上からこの順で配設されている。図1に示すように、基板処理ユニット23aと基板処理ユニット23e、基板処理ユニット23bと基板処理ユニット23f、基板処理ユニット23cと基板処理ユニット23g、基板処理ユニット23dと基板処理ユニット23hとは、その境界をなしている壁面28に対して対称な構造を有しているが、対称であることを除けば、各基板処理ユニット23a〜23hは概ね同様の構成を備えている。そこで、基板処理ユニット23a、23bを例として、その構造について詳細に以下に説明することとする。
【0034】
図3は、基板処理ユニット23a、23bの配管系統を示す概略構成図である。基板処理ユニット23a、23bに備えられる処理チャンバー(処理容器)30A、30Bには、蒸気をチャンバー30A、30Bにそれぞれ供給する蒸気供給路としての蒸気供給管38(以下、「主供給管38」という)、38を介して、1つの蒸気供給源である蒸気発生器40が接続されている。
【0035】
また、主供給管38、38には、供給切換手段41を介して、オゾンガス発生器42と、Nガス供給源43がそれぞれ接続されている。供給切換手段41は、それぞれ主供給管38の連通・遮断と流量調整を行う流量調整弁50と、オゾンガス供給管51の連通・遮断と流量調整を行う流量調整弁52と、Nガス供給管53の連通・遮断を行う切換弁54とを具備している。なお、Nガス供給管53には、大流量部55aと小流量部55bを切換可能な流量切換弁55が介設されている。
【0036】
流量調整弁50、50は、蒸気発生器40において発生して主供給管38、38を通過する蒸気が、各チャンバー30A、30Bに等しい流量で供給されるように、流量調整量のバランスが調節される。また、流量調整弁52、52は、オゾンガス発生器42からオゾンガス供給管51、主供給管38、38を通過するオゾンガスが、各チャンバー30A、30Bに等しい流量で供給されるように、内蔵された可変絞りの開度のバランスが調節される。そして、流量切換弁55、55は、Nガス供給源43からNガス供給管53、主供給管38、38を通過するNガスが、各チャンバー30A、30Bに等しい流量で供給されるように、調節される。
【0037】
主供給管38の流量調整弁50より上流側には、主供給管38の形状に沿って管状に設置される温度調節器57が備えられ、蒸気発生器40から送出される蒸気は、主供給管38を流量調整弁50まで通過する間、温度調節される。また、オゾンガス供給管51の流量調整弁52より上流側には、フローメーター58が介設されている。
【0038】
一方、チャンバー30A、30Bにおける主供給管38の接続部と対向する部位には排出管60が接続されている。この排出管60はミストトラップ61に接続されている。また、排出管60には、圧力調整手段である排気切換部65が介設されている。排気切換部65は、分岐管66、67を備え、分岐管66、67には、開放時には小量の排気を行う第1の排気流量調整弁71、開放時には大量の排気を行う第2の排気流量調整弁72がそれぞれ介設されている。この分岐管66、67における排気流量調整弁71、72の下流側は合流して排出管60となり、ミストトラップ61に接続されている。また、分岐管67における排気流量調整弁72の上流側と、分岐管66、67の合流部分の下流側を接続する分岐管81が設けられており、分岐管81には、通常では閉鎖状態を維持し、緊急時、例えばチャンバー30A、30B内の圧力が過剰に上昇する場合などに開放する第3の排気切換弁83が介設されている。
【0039】
ミストトラップ61は、排出された処理流体を冷却し、処理流体中のオゾンガスを含む気体と液体とに分離して、液体を排液管91から排出する。分離したオゾンガスを含む気体は、オゾンキラー92によってオゾンガス成分を酸素に熱分解され、冷却装置93によって冷却された後、排気される。
【0040】
前述のように、チャンバー30A、30Bに供給する蒸気の流量は流量調整弁50、50によって調整され、チャンバー30A、30Bに供給するオゾンガスの流量は、流量調整弁52、52によって調整される。また、蒸気、オゾンガス、又は蒸気とオゾンガスとの混合流体等の雰囲気によるチャンバー30A、30B内の圧力は、各排気切換部65、65によって、チャンバー30A、30B内から排気する流量を調節することにより、制御される。
【0041】
なお、チャンバー30A、30Bには、リークセンサ95が取り付けられて、チャンバー30A内の処理流体の洩れを監視できるようになっている。
【0042】
チャンバー30A、30Bは同じ構成を有する。そこで、次に、チャンバー30A、30Bについて、一方のチャンバー30Aを代表して説明する。図4に示すように、チャンバー30Aは、ウェハWを収納する容器本体(チャンバー本体)100と、ウェハWを前述の主ウェハW搬送装置18から受け取り、容器本体100に受け渡す蓋体101と、ウェハWを主ウェハW搬送装置18から受け取る際に容器本体100に対して蓋体101を離間し、ウェハW処理中は容器本体100に対して蓋体101を密着させる移動手段であるシリンダ102とで主要部が構成されている。図5に示すように、容器本体100と蓋体101を密着させると、容器本体100と蓋体101の間には、密閉された処理空間S1が形成される。
【0043】
容器本体100は、円盤状のベース100aと、ベース100aの周縁部から上方に起立する円周壁100bを備えている。また、ベース100aの外周面全体から、後述の下部係合ローラ162と係合する下部係合片103が、ドーナツ状に突設されている。
【0044】
ベース100aの内部にはヒータ105が内蔵されており、ベース100aの上面には、ウェハWより小径の円形状の下プレート110が隆起している。下プレート110上面は円周壁100bの上面より下方位置に形成されている。円周壁100bと下プレート110の間には、凹溝100cが形成されている。
【0045】
図6に示すように、下プレート110の周囲4箇所には、容器本体100に収納されたウェハW下面の周縁4箇所に対してそれぞれ当接する4つの支持部材111が設けられている。これら4つの支持部材111によって、ウェハWは収納位置に安定的に支持される。支持部材111によって収納位置に支持されたウェハW下面と下プレート110上面との間には、図7に示すように、約1mm程度の高さの隙間Gが形成される。なお、支持部材111の材質はPTFE等の樹脂である。
【0046】
図4及び図5に示すように、円周壁100bの上面には、同心円状に二重に設けられた周溝112a、112bに嵌合されるOリング115a、115bが備えられている。これにより、円周壁100b上面と蓋体101下面を密着させ、処理空間S1を密閉することができる。
【0047】
図6に示すように、円周壁100bには、チャンバー30A内に処理流体を導入する導入ノズル120が設けられ、収納位置に支持されたウェハWの中心を中心として導入ノズル120に対向する位置には、排出口121が設けられている。主供給管38は、下部係合片103内を貫通して、導入ノズル120の入口部125に接続している。また、排出管60は、下部係合片103内を貫通して、排出口121に接続している。
【0048】
導入ノズル120は図8に示すように凹溝100cの上部側に、排出口121は図9に示すように凹溝100cの底部側に開口している。このように、導入ノズル120を排出口121より上側に設けることにより、導入ノズル120から導入される処理流体を、処理空間S1内に淀み無く円滑に供給することができる。また、処理流体を処理空間S1内から排出する場合に、チャンバー30A内に処理流体が残存することを防止する。なお、図6に示すように、導入ノズル120及び排出口121は、ウェハWの周囲において前述の4つの支持部材111の間に設置されている。即ち、支持部材111が処理流体の円滑な導入及び排出を妨げないように配置されている。
【0049】
導入ノズル120は、図6に示すように、主供給管38に接続して円周壁100bの外側から処理流体を流入させる入口部125と、入口部125からチャンバー30Aの内側に向かって水平方向に扇形状に広がって開口する出口部126から構成されている。出口部126の開口側には、石英製の多孔メッシュ127が備えられている。主供給管38から送出された処理流体は、出口部126において扇形状に広がって流れ、多孔メッシュ127を通過してチャンバー30A内に導入される。このように、出口部126を扇形状に開口させることにより、チャンバー30A内に処理流体を効率良く拡散させて供給することができる。従って、エッチングの均一性が向上する。さらに、処理流体が多孔メッシュ127を通過する際には処理流体の流速が低下するので、例えば凹溝100cにパーティクル等が沈下している場合であっても、パーティクル等を巻き上げることがなく、ウェハWに付着するパーティクル等を低減する効果がある。
【0050】
ところで、円周壁100bに上記のような導入ノズル120を形成する加工を施す場合、容器本体100の円周壁100bの内側には下プレート110が形成されているため、円周壁100bの内側に加工具を挿入できず、加工が困難である。そのため、導入ノズル120を形成する部分のみを円周壁100bから切り取って加工を施す。先ず、円周壁100bの上部の一部を、容器本体100の中心から放射する方向に2箇所で切断し、かつ、円周壁100bの上面から所定の厚さの位置を上面に対して略平行に切断し、図10に示すような、凸面130aと凹面130bを有する導入ノズル設置部130を、円周壁100bから切り取る。その後、円周壁100bの外周面の一部である、導入ノズル設置部130の凸面130aから入口部125を形成し、一方、円周壁100bの内周面の一部である、凹面130bから出口部126を形成する。さらに、出口部126の開口に多孔メッシュ127を嵌合させる。こうして、導入ノズル120を貫通させた導入ノズル設置部130を、再び円周壁100bの導入ノズル設置部130を切り取った切断部131に嵌合させ、導入ノズル設置部130と切断部131の間を溶接する。このとき、電子ビーム溶接方式を用いると精度良く溶接することができる。このようにして、導入ノズル120の加工が可能である。
【0051】
蓋体101は、図4に示すように、内部にヒータ135が内蔵された基体101aと、基体101aの周縁において基体101aの下面の中心を中心として対向する2箇所に垂下される一対の保持部材136から構成されている。また、蓋体101の外周面には、図13に示すように、12個の上部係合片137が突設されている。
【0052】
図11に示すように、保持部材136は、垂直片136aの下端から内方側に折曲される水平片136bを有する断面略L字状に形成されている。また、水平片136bの先端すなわち内方側端部は円弧面137を有すると共に、水平片136bの先端側上面にはウェハWのエッジ部を載置する段部138が形成されている。シリンダ102を駆動して、蓋体101を下降させると、図12に示すように、蓋体101が容器本体100に対して近接方向に移動して保持部材136が容器本体100の凹溝100c内に進入すると共に、保持部材136に支持されたウェハWを容器本体100の支持部材111に受け渡す構成となっている。
【0053】
移動手段であるシリンダ102は、図13に示すような矩形状の固定盤140に立設された4本の支柱141の上端に架設され、ボルト142をもって固定された天板143の下面に鉛直状に固定されるシリンダ本体145と、図4に示すようにシリンダ本体145の下端から摺動自在に突出し、蓋体101の上面に固定されるピストンロッド146とで構成されている。したがって、ピストンロッド146が収縮移動することによって、蓋体101が上方に移動して容器本体100に対して離間し、また、図5に示すようにピストンロッド146が伸張することによって、蓋体101が下方に移動して容器本体100の円周壁100bの上面に当接すると共に、Oリング115a、115bを圧接して密閉することができる。
【0054】
ロック機構150は、図5に示すように、容器本体100のベース100aの中心部下面に突設される支持軸151にベアリング152を介して回転自在に装着される回転筒153と、この回転筒153を水平方向に正逆回転可能に回転するロータリーアクチュエータ154と、回転筒153の外周から水平方向に延在する円板155を備えている。さらに、円板155の先端部に立設される12個のブラケット156と、各ブラケット156の下部側から内方に向かって突設される下部水平軸160に回転自在に装着されて、前述の下部係合片103の下面に係合可能な下部係合ローラ162と、ブラケット156の上部側から内方に向かって突設される上部水平軸164に回転自在に装着されて、上部係合片137の上面に係合可能な上部係合ローラ166とを備えている。
【0055】
前述の上部係合片137は、図13に示すように、蓋体101の外周面に沿って、後述の上部係合ローラ166の径よりやや大きな寸法の切欠き167を介して突設されている。また、上部係合片137の上面には、図14に示すように、切欠き167の一端(図14において左側)から上り勾配の傾斜面168と、この傾斜面168の上端に連なる平坦面169が形成されている。
【0056】
上記のように構成されるロック機構150によれば、容器本体100に対して蓋体101が当接した状態で、ロータリーアクチュエータ154が駆動して回転筒153及び円板155を回転させると、下部係合ローラ162は下部係合片103の下面を転動し、上部係合ローラ166は、上部係合片137の傾斜面168を転動して平坦面169に達する。すなわち、対をなす12組の下部係合ローラ162と上部係合ローラ166が、容器本体100のベース100aに突設された下部係合片103と蓋体101に突設された上部係合片137を挟持することによって、容器本体100と蓋体101とを固定(ロック)する。この状態で、Oリング115a、115bが圧接されるので、容器本体100に対して蓋体101が密封される。
【0057】
ロックを解除する場合は、ロータリーアクチュエータ154を逆方向に回転させて、各組の下部係合ローラ162及び上部係合ローラ166を待機位置すなわち上部係合ローラ166を切欠き167内に位置させて、ロック状態を解除することができる。この状態で、シリンダ102のピストンロッド146を収縮させることによって、蓋体101は容器本体100に対して離間される。
【0058】
次に、蒸気発生器40について説明する。図15に示すように、蒸気発生器40は、純水を貯留するタンク170と、タンク170を固定支持する固定支持部材171から構成されている。タンク170は、両側が開口した筒体175と、図16に示すように筒体175の両側を塞ぐ一対の側壁板177a、177bによって構成されている。また、側壁板177a、177bの外側には、それぞれヒータ180、180が設置されている。タンク170内の純水は、これら筒体175と側壁板177a、177bとで囲まれたタンク内部空間S2内に貯留され、側壁板177a、177bを介してヒータ180、180によって加熱される。タンク内の温度はヒータ180、180の加熱により約120℃程度に温度調節され、蒸気は加圧された状態に保持される。タンク内の純水は、ヒータ180、180によって側壁板177a、177bの両側から効率的に加熱される。なお、タンク170は密閉、耐圧構造となっている。
【0059】
筒体175は、コーナーに丸みを形成した略角柱形状の内周面を有し、環状の両端面182a、182bにおいて側壁板177a、177bに接触する。また、筒体175、側壁板177a、177bには、図示しないボルト穴がタンク内部空間S2を囲むように複数箇所に形成されており、側壁板177a側からボルトを筒体175、側壁板177b内のボルト穴に貫挿させ、側壁板177b側においてナットを締めることにより、側壁板177a、177bを筒体175に固定する構成となっている。筒体175の両端面182a、182bには、図16及び図17に示すようにそれぞれ周溝183a、183bが設けられており、周溝183aと側壁板177a、周溝183bと側壁板177bとの間には、それぞれOリング185a、185bが嵌合されている。これにより、側壁板177a、177bと両端面182a、182bを密着させることができる。
【0060】
筒体175の材質はPFA(四フッ化エチレン)とPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の混合物であり、側壁板177a、177bの材質は高純度チタンである。これにより、タンク170は耐熱性、耐ベーパー性を有するとともに、耐圧構造となっている。また、PTFE又はPFAとPTFEの混合物は、液体および気体状態の純水雰囲気にさらされた場合に金属イオンが純水中に溶出する現象である「メタル溶出」が発生しない。また、高純度チタンは、純水中へのメタル溶出がステンレス等と比較して非常に少ない。従って、純水がタンク170の壁面に接触する接液面から純水中へのメタル溶出は殆ど無い。即ち、このように非常に微量な接液面の材料が純水に溶出してチャンバー30A内に侵入しても、パーティクル付着やメタルコンタミネーションが発生することは殆ど無く、ウェハWの処理に悪影響を与えない。なお、Oリング185a、185bには、耐熱性と耐ベーパー性があり、純水中へのメタル溶出がないフッ素系のゴムを使用する。
【0061】
さらに、タンク170にPFAとPTFEの混合物を用いることにより、タンク170のクリープを防止できるので、シール不良を防止できる。なお、タンク170のクリープを防止するためには、筒体175の両端面182a、182bの間の距離をなるべく小さくすることが効果的である。
【0062】
図16に示すように、ヒータ180、180は、熱を発生させる発熱装置190、190と、発熱装置190、190から発生した熱を側壁板177a、177bにそれぞれ伝熱する、金属製、例えばアルミニウム製の伝熱部材191、191と、から構成される。伝熱部材191は側壁板177a又は177bの外側の面に接触しており、伝熱部材191の上縁は、タンク170内の純水の液面Lとほぼ同じ高さに略水平に位置するように形成されている。また、伝熱部材191の下縁がタンク170の底面の高さより下方に位置するように形成されている。そして、発熱装置190は、発熱装置190の上縁が液面Lの高さより下方に、下縁がほぼタンク170の底面の高さに位置するように、伝熱部材191の下部に設置されている。発熱装置190から発生した熱は伝熱部材191に伝導し、伝熱部材191から側壁板177a又は177bに伝導し、側壁板177a、177bから純水に伝導する。この場合、伝熱部材191の上縁が液面Lとほぼ同じ高さに形成されていることにより、加熱された伝熱部材191からの熱が、側壁板177a又は177bを介して、貯留されている純水に効率的に伝導する。従って、伝熱部材191や側壁板177a又は177bが過剰に加熱されることを防止でき、安全性を高めることができる。
【0063】
筒体175には、タンク170から各チャンバー30A、30Bに蒸気を供給する2本の主供給管38、38が設けられている。図15において、タンク170内に純水及びNガスを供給する純水供給管200と、タンク170から純水を排液するドレン管201と、タンク170内に発生した蒸気をタンク170からチャンバー30Aに供給する前述の主供給管38(蒸気供給管38)が、筒体175の左側部を横方向に貫通して設けられている。純水供給管200は、純水の液面Lより下方から純水を供給する位置に設けられている。ドレン管201は、タンク170の底部側方から純水を排液する位置に設けられている。主供給管38は、タンク170の天井部の側方から蒸気を送出する位置に設けられている。さらに、純水供給管200とドレン管201の間には、純水の温度を計測する温度センサ202が設けられている。
【0064】
また、図15において筒体175の右側部、即ち、純水供給管200、ドレン管201、チャンバー30Aに蒸気を送出する主供給管38が配置されている側部に対向する側部には、蒸気をチャンバー30Bに送出する主供給管38と、液面計210が設けられている。蒸気をチャンバー30Bに送出する主供給管38は、タンク170の天井部の側方から蒸気を送出する位置に設けられている。液面計210は、液面を計測する計測部210aと、タンク170の底部側方に開口し、計測部210aの下端に接続する下管210bと、液面Lより上方の純水に接触しない位置に開口し、計測部210aの上端に接続する上管210cとによって構成されている。
【0065】
さらに、タンク170には、液面Lと主供給管38との間に、2枚の邪魔板211、212が液面Lに対して略平行に配置されている。下側の邪魔板211は、筒体175、側壁板177a、177bに四辺を接触させて液面Lの上方全体を覆うように形成されており、上側の邪魔板212も同様に筒体175、側壁板177a、177bに四辺を接触させており、液面L及び邪魔板211の上方全体を覆うように形成されている。さらに、下側の邪魔板211には、図15において筒体175の左側部側と右側部側に、発生した蒸気を通過させる通過口213a、213bがそれぞれ設けられている。上側の邪魔板212には、通過口213a、213bを通過した蒸気を通過させる通過口214が、邪魔板212の中央に設けられている。
【0066】
図17に示すように、通過口213a、213bと通過口214は、互いに上下に重ならないように開口している。即ち、通過口213a、213bの真上は邪魔板212の通過口214の無い部分に覆われており、通過口214の真下は邪魔板211の通過口213a、213bの無い部分に覆われている。邪魔板211の下で発生した蒸気は、通過口213a、213bを通過し、真上の邪魔板212で偏向されて通過口214を通過し、主供給管38から送出される。このようにすると、加熱されてミスト状となった純水が飛散したり、蒸気と共に上昇した場合であっても、ミスト状の純水を邪魔板211、212によって受け止めることができる。従って、ミスト状の純水が主供給管38によって送出されることは無く、チャンバー30A、30B内に侵入することを防止する。これにより、ウェハWにウォーターマークが発生することを防止することができる。さらに、液面Lと主供給管38との間の高さを小さくすることができるので、タンク170全体の高さを小型化したり、純水の貯水量を増加させることができる。なお、蒸気が邪魔板211、212を迂回する際に、なるべく蛇行をさせるようにすると、ミスト状の純水を効果的に受け止めることができる。なお、邪魔板211、212の材質には、例えばPTFE、アモルファスカーボン、炭化珪素セラミックス(SiC)等の、液体および気体状態の純水雰囲気にさらされた場合に純水中への材料成分の溶出がない材料又は、チタン等の純水中への溶出が実質的に無い材料を用いる。
【0067】
さらに、筒体175の右側部において、邪魔板211、212の間には、蒸気をタンク170から排出してタンク170内の圧力を下降させる逃がし路220が接続されている。この場合、タンク170内に発生した蒸気を、主供給管38によってチャンバー30A、30B内に送出せずに、逃がし路220によって排出し、タンク170内の温度又は圧力を制御できる。例えば、ヒータ180、180の出力を一定にしても、逃がし路220によって蒸気を排出することにより、タンク170内の圧力を低下させ、タンク170内の温度を一定値に制御し、異常温度上昇を防止できる。タンク170内の温度は、約120℃程度に維持される。
【0068】
図3に示すように、純水供給管200には、流量調整弁V2が介設されており、純水供給源225が接続されている。この純水供給源225における流量調整弁V2の下流側には、前述のNガス供給管53からの分岐管226を介して前述のNガス供給源43が接続されている。この分岐管226には流量調整弁V3が介設されている。この場合、両流量調整弁V2、V3は共に連通及び遮断動作を同様に行えるようになっている。
【0069】
ドレン管201には、流量調整弁V3と連動するドレン弁DVが介設されており、下流端にはミストトラップ227が備えられている。また、ドレン管201の流量調整弁V3の下流側に、逃がし路220の下流端が接続されている。逃がし路220には、流量調整弁V4、開閉弁V5が介設されると共に、この流量調整弁V4の上流側から分岐して開閉弁V5の下流側に接続する分岐管230が接続され、この分岐管230にリリーフ弁RV1が介設されている。ミストトラップ227は、ドレン管201から排液された純水及び逃がし路220から排出された蒸気を冷却して、液体にして排液管91から排液する。
【0070】
蒸気発生器40のヒータ180、180は、一定の出力で稼働される。また、前述のように、蒸気発生器40において発生した蒸気が、各チャンバー30A、30Bに等しい流量で供給されるように、流量調整弁50、50の流量調整量が予め設定される。例えば、蒸気発生器40において単位時間当たりに発生させる蒸気量を5単位とすると、蒸気を同時に各チャンバー30A、30Bに供給する場合は、蒸気発生器40において発生させた5単位の蒸気のうち、各チャンバー30A、30Bに、2単位の流量で蒸気をそれぞれ供給し、残りの1単位の蒸気は、タンク170内から逃がし路220によって排出する。そのため、蒸気を同時に各チャンバー30A、30Bに供給する場合は、1単位の流量の蒸気が逃がし路220を通過するように流量調整弁V4の開度調整を行い、各流量調整弁50、50、及び逃がし路220に介設された開閉弁V5を開く。
【0071】
また、蒸気を片方のチャンバー30A又は30Bのみに供給する場合、例えばチャンバー30A(又は30B)でウェハWの搬入を行い、同時にチャンバー30B(又は30A)でオゾンガスと蒸気を用いるレジスト水溶化処理を行うような場合は、蒸気発生器40において発生させた5単位の蒸気のうち、チャンバー30A又は30Bにのみ、2単位の流量の蒸気を供給し、残りの3単位の流量の蒸気は、逃がし路220によって排出する。そのため、蒸気を片方のチャンバー30A又は30Bにのみ供給する場合は、3単位の流量の蒸気が逃がし路220を通過するように流量調整弁V4の流量調整を行い、一方の流量調整弁50と開閉弁V5を開く。
【0072】
蒸気をチャンバー30A、30Bのいずれにも供給しない場合は、蒸気発生器40において発生させた5単位の蒸気を、すべて逃がし路220によって排出する。そのため、各流量調整弁50、50を閉じ、開閉弁V5及び流量調整弁V4を開く。
【0073】
なお、逃がし路220によって排出された蒸気は、ドレン管201を通過してミストトラップ227に送出される。また、タンク170内の圧力が過剰に上昇するなどの異常時には、リリーフ弁RV1を開いて、蒸気をタンク170内から逃がし路220、分岐管230、逃がし路220、ドレン管201の順に通過させて排出する。
【0074】
上記のように、蒸気発生器40において発生させた蒸気を、流量調整弁V4によって流量調整しながら逃がし路220によって排出することにより、各チャンバー30A、30Bに供給する蒸気の流量を調整することができる。この場合、例えば、蒸気を同時に供給するチャンバーの数が変更しても、各チャンバー30A、30Bに等しい流量で蒸気が供給されるバランスに予め設定された流量調整弁50、50の流量調整量を変更する必要は無く、開閉を行うだけでよい。このように各流量調整弁50、50によって流量調整を行う場合や、ヒータ180、180の出力を制御して流量調整を行う場合と比較して、各チャンバー30A、30Bに供給する蒸気の流量調整が容易である。従って、各チャンバー30A、30Bに供給する蒸気の流量を、各チャンバー30A、30Bで行う工程に応じて、正確に調整することができ、レジズト水溶化処理の均一性、信頼性を向上させることができる。
【0075】
次に、上記のように構成された処理システム1におけるウェハWの処理工程を説明する。まず、イン・アウトポート4の載置台6に載置されたキャリアCから取出収納アーム11によって一枚ずつウェハWが取り出され、取出収納アーム11によって取り出したウェハWをウェハ受け渡しユニット17に搬送する。すると、主ウェハ搬送装置18がウェハ受け渡しユニット17からウェハWを受け取り、主ウェハ搬送装置18によって各基板処理ユニット23a〜23hに適宜搬入する。そして、各基板処理ユニット23a〜23hにおいて、ウェハWの表面に塗布されているレジストが水溶化される。所定のレジスト水溶化処理が終了したウェハWは、搬送アーム18aによって各基板処理ユニット23a〜23hから適宜搬出される。その後、ウェハWは、搬送アーム18aによって再び各基板洗浄ユニット12、13、14、15に適宜搬入され、ウェハWに付着している水溶化されたレジストを除去する洗浄処理が純水等により施される。これにより、ウェハWに塗布されていたレジストが剥離される。各基板洗浄ユニット12、13、14、15は、ウェハWに対して洗浄処理を施した後、必要に応じて薬液処理によりパーティクル、金属除去処理を行った後、乾燥処理を行い、その後、ウェハWは再び搬送アーム18aによって受け渡しユニット17に搬送される。そして、受け渡しユニット17から取出収納アーム11にウェハWが受け取られ、取出収納アーム11によって、レジストが剥離されたウェハWがキャリアC内に収納される。
【0076】
次に、基板処理ユニット23a〜23hの動作態様について、基板処理ユニット23aを代表して説明する。まず、容器本体100に対して蓋体101を離間させた状態で、主ウェハ搬送装置18の搬送アーム18aを蓋体101の下方に移動させると、蓋体101の保持部材136が、搬送アーム18aからウェハWを受け取る(ウェハ受け取り工程)。次に、シリンダ102を駆動して蓋体101を下降させると、蓋体101が容器本体100に対して近接方向に移動して保持部材136が容器本体100の凹溝100c内に進入すると共に、保持部材136に支持されたウェハWを容器本体100の支持部材111に受け渡す(ウェハ受け渡し工程)。ウェハW下面と下プレート110上面との間には隙間Gが形成される。このようにしてウェハWを支持部材111に受け渡した後、更に蓋体101が下降すると、蓋体101が容器本体100の円周壁100bの上面に当接すると共に、Oリング115a、115bを圧接して容器本体100を密閉する(密閉工程)。
【0077】
蓋体101を容器本体100に密閉した状態において、ヒータ105、135の作動により、チャンバー30A内の雰囲気及びウェハWを昇温させる。これにより、ウェハWのレジスト水溶化処理を促進させることができる。次いで、供給切換手段41を作動させてオゾンガス発生器42からオゾンガス供給管51を介してチャンバー30A内に所定濃度のオゾンガスを供給する。オゾンガスは、流量調整弁52の開度に従い所定流量に調整されてチャンバー30A内に供給される。さらに、排気切換部65の第1の排気流量調整弁71を開放した状態とし、チャンバー30A内からの排出管60による排気流量を第1の排気流量調整弁71によって調整する。このように、チャンバー30A内を排出管60によって排気しながらオゾンガスを供給することにより、チャンバー30A内の圧力を一定に保ちながらチャンバー30A内をオゾンガス雰囲気にする。この場合、チャンバー30A内の圧力は、大気圧より高い状態、例えばゲージ圧0.2Mpa程度に保つ。このようにして、チャンバー30A内に所定濃度のオゾンガスを充填する。このとき、ヒータ105、135の加熱によって、チャンバー30A内の雰囲気及びウェハWの温度が維持される。また、排出管60によって排気したチャンバー30A内の雰囲気は、ミストトラップ61に排出される。
【0078】
一方、蒸気発生器40において、2台のヒータ180、180の各発熱装置190、190を発熱させると、発熱装置190、190から各伝熱部材191、191にそれぞれ熱が伝導し、さらに、各伝熱部材191、191から側壁板177a、177bにそれぞれ熱が伝導し、側壁板177a、177bからタンク内の純水に熱が伝導し、蒸気が発生する。タンク170内の温度は約120℃程度に温度調節される。また、タンク170内は加熱により加圧状態に維持されるが、タンク170内に発生した蒸気を、逃がし路220によって排出することにより、タンク170内の圧力を低下させ、タンク170内の温度を約120℃程度に維持する。逃がし路220によって排出させられた蒸気は、ミストトラップ227において冷却され、排液管91から排液される。
【0079】
オゾンガスを充填後、流量調整弁50を作動させて、チャンバー30A内にオゾンガスと蒸気とを同時にチャンバー30A内に供給して、ウェハWのレジスト水溶化処理を行う。排出管60に介設された排気切換部65の第1の排気流量調整弁71を開放した状態とし、チャンバー30A内を排気しながらオゾンガスと蒸気を同時に供給する。蒸気発生器40から供給される蒸気は、温度調節器57によって所定温度、例えば約115℃程度に温度調節されながら主供給管38を通過し、供給切換手段41においてオゾンガスと混合してチャンバー30A内に供給される。この場合も、チャンバー30A内の圧力は、大気圧よりも高い状態、例えばゲージ圧0.2Mpa程度に保たれている。また、ヒータ105、135の加熱により、チャンバー30A内の雰囲気及びウェハWの温度を維持する。このようにして、チャンバー30A内に充填したオゾンガスと蒸気の混合処理流体によってウェハWの表面に塗布されたレジストを酸化(水溶化)させる(処理工程)。
【0080】
なお、レジスト水溶化処理工程において、オゾンガスは、流量調整弁52の開度に従い所定流量に調整されて、主供給管38を介してチャンバー30A内に供給される。蒸気は、流量調整弁50及び流量調整弁V4の開度に従い所定流量に調整されて、主供給管38を介してチャンバー30A内に供給される。一方、排気切換部65の第1の排気流量調整弁71を開放した状態とし、チャンバー30A内からの排出管60による排気流量を第1の排気流量調整弁71によって調整する。このように、チャンバー30A内を排出管60によって排気しながらオゾンガス及び蒸気を所定流量で供給することにより、チャンバー30A内の圧力を一定に保ちながらチャンバー30A内にオゾンガスと蒸気の混合処理流体を供給する。
【0081】
レジスト水溶化処理中は、主供給管38から混合処理流体の供給を続け、排出管60から混合処理流体の排出を続ける。混合処理流体は、ウェハWの上面、下面(隙間G)、周縁に沿って、排出口121及び排出管60に向かって流れる。なお、主供給管38から混合処理流体の供給を止めると共に、排出管60からの排出を止め、チャンバー30A内の圧力を一定に保ちながらチャンバー30A内を満たす混合処理流体によってウェハWのレジスト水溶化処理を行ってもよい。
【0082】
所定のレジスト水溶化処理が終了した後、チャンバー30Aからオゾンガスと蒸気の混合処理流体を排出する。まず、流量切換弁55を大流量部55a側に切り換えてNガス供給源43から大量のNガスをチャンバー30A内に供給すると共に、排出管60に介設された排気切換部65の第2の排気流量調整弁72を開放した状態にする。そして、チャンバー30A内を排気しながらNガス供給源43からNガスを供給する。これにより、主供給管38、チャンバー30A、排出管60の中をNガスによってパージすることができる。排出されたオゾンガスは、排出管60によってミストトラップ61に排出される。
【0083】
その後、シリンダ102を作動させて蓋体101を上方に移動させると、凹溝100c内に収納されていた保持部材136が再びウェハWの対向する両側緑部に当接して支持部材111からウェハWを受け取り、蓋体101が容器本体100から離間した状態にする。この状態で、主ウェハ搬送装置18の搬送アーム18aを蓋体101の下方に進入させ、保持部材136にて支持されているウェハWを受け取り、チャンバー30A内からウェハWを搬出する。
【0084】
かかる基板処理ユニット23aによれば、タンク170にPFAとPTFEの混合物を用いることにより、タンク170のクリープを防止できるので、シール不良を防止できる。また、伝熱部材191の上縁が液面Lとほぼ同じ高さに形成されているため、伝熱部材191や側壁板177a又は177bが過剰に加熱されることを防止でき、安全性を高めることができる。さらに、タンク170の壁面に接触する接液面が、PFAとPTFEの混合物と、高純度チタンとによって形成されていることにより、純水中に接液面の材料が溶出することが実質的に無いため、チャンバー30A内に接液面の材料が侵入してもパーティクルが実質的に発生せず、ウェハの処理に悪影響を与えることが無い。また、ミスト状の純水が邪魔板211、212に効果的に受け止められ、ミスト状の純水が主供給管38からチャンバー30A、30B内に侵入することを防止するので、ウェハWにウォーターマークが発生することを防止することができる。さらに、タンク170全体の高さを小型化したり、純水の貯水量を増加させることができる。
【0085】
以上、本発明の好適な実施の形態の一例を示したが、本発明はここで説明した形態に限定されない。例えば、基板は半導体ウェハに限らず、その他のLCD基板用ガラスやCD基板、プリント基板、セラミック基板などであっても良い。
【0086】
導入ノズルには、図18に示すようなマニホールド形状の導入ノズル240を使用しても良い。導入ノズル240は、主供給管38に接続して円周壁100bの外側から処理流体を流入させる入口部241と、入口部241からチャンバー30Aの内側に向かって水平方向に放射するように貫通する5本の出口部242から構成されている。各出口部242を放射状に開口させることにより、チャンバー30A内に処理流体を放射状に供給し、効率良く拡散させて供給することができる。また、この導入ノズル240を形成する加工を施すときも、導入ノズル設置部130を円周壁100bから切り取り、凸面130aから入口部241を形成し、一方、凹面130aにおける横方向に並ぶ5箇所から、各出口部242を入口部241に向かって掘削するように形成する。こうして、導入ノズル240を貫通させた導入ノズル設置部130を、再び円周壁100bの導入ノズル設置部130を切り取った切断部131に嵌合させ、導入ノズル設置部130と切断部131を溶接する。
【0087】
上記実施形態では、導入ノズル設置部130を円周壁100bから切り取って導入ノズル120を形成する加工を説明したが、導入ノズル設置部130を容器本体100とは別部材として製作された部品としても良い。この場合、容器本体100は、導入ノズル設置部130を嵌合させる切欠きを形成した部品として、導入ノズル設置部130は導入ノズル120を形成した部品として製作する。そして、切欠きに導入ノズル設置部130を嵌合させ溶接することにより、容器本体100の円周壁100bを完成させる。
【0088】
上記実施形態では、2台のチャンバー30A、30Bに、1つの蒸気発生器40を接続した場合について説明したが、筒体175の上部に3つ以上の主供給管38を備え、各主供給管38を3台以上の複数のチャンバーにそれぞれ接続して、1つの蒸気発生器40から3台以上の複数のチャンバーに蒸気を導入することも可能である。
【0089】
筒体175の材質はPTFEであっても良い。また、側壁板177a、177bの材質はSiC、アモルファスカーボン等であっても良い。PTFE、SiC、アモルファスカーボンはメタル溶出が発生しない。この場合も、チャンバー30A内に接液面の材料が侵入してパーティクル付着やメタルコンタミネーションが発生することを防止できる。
【0090】
タンク内の邪魔板は、3枚以上備えても良い。この場合も、上下に隣接する邪魔板の各通過口を、互いに重ならない位置に設けることにより、蒸気を主供給管38までなるべく蛇行させながら迂回させることが好ましい。これにより、ミスト状の純水が邪魔板に効果的に受け止められ、ミスト状の純水が主供給管38からチャンバー30A、30B内に侵入することを防止するので、ウェハWにウォーターマークが発生することを防止することができる。
【0091】
蒸気発生器40において発生させる蒸気と、各チャンバー30A又は30Bに供給する蒸気の比率は、本実施の形態において説明した5:2に限定されない。例えば、1つの蒸気発生器40から3台以上の複数のチャンバーに蒸気を導入する場合は、チャンバーの台数に応じて蒸気発生器40において発生させる蒸気の流量を増加させ、比率を適宜設定する。
【0092】
上記実施形態によれば、タンクのクリープを防止できるので、シール不良を防止できる。また、伝熱部材や側壁板が過剰に加熱されることを防止でき、安全性を高めることができる。さらに、チャンバー内に接液面の材料が侵入してパーティクルを発生させることが実質的に無く、基板に悪影響を与えることを防止できる。基板にウォーターマークが発生することを防止することができる。タンクを小型化したり、純水の貯水量を増加させることができる。
【0093】
なお、蒸気発生器は、図19乃至21に示すように構成してもよい。図19乃至21に示す蒸気発生器40’は純水を貯留する扁平円筒形のタンク301を有する。タンク301は、中心軸線が水平方向を向き該軸線方向両端が開口した中空円筒形の筒体302と、筒体302の両側開口を塞ぐ円板形の側壁板303とを有する。蒸気生成効率向上の観点から、側壁板303間の距離Wは、筒体302の内径Dより小さく設定される。
【0094】
筒体302は、後述するように、複数の管を通す孔が形成される。このため、ウエハW処理に有害な成分が筒体302の内周面のみならず前記孔表面から純水中に溶出することをも防止する観点から、筒体302は、液体および気体状態の純水雰囲気にさらされた場合にウエハW処理に有害な成分が溶出することのない樹脂材料、好ましくはPTFEとPFAの混合物により形成される。PTFEとPFAの混合物は耐クリープ性が高く、純水中へのウエハW処理に有害な成分の溶出がないという特徴がある。筒体302用の材料として好適な商業的に入手可能なPTFEとPFAの混合物としては、例えば、日本バルカー工業(株)から提供されるニューバルフロンEX1(登録商標)、三井・デュポンフロロケミカル(株)から提供されるテフロン(登録商標)70−Jがある。なお、筒体302の材料として、PTFE、PFA、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の樹脂材料を用いることもできる。
【0095】
側壁板303のタンク301の内部空間を向いた面から、ウエハW処理に有害な成分が純水中に溶出することがないことが望ましい。また、側壁板303は、ヒータからタンク301中の純水への伝熱経路を構成するため、良好な熱伝導性を有していることが望ましい。このため、特に図21に示すように、側壁板303は、高熱伝導性の金属としてのアルミニウム合金からなる基材303aと、この基材303aの内側表面を覆うPFA被覆303bからなる。PFAからも、液体および気体状態の純水雰囲気にさらされた場合にウエハW処理に有害な成分が溶出することはない。
【0096】
なお、側壁板303は、図15乃至図17に示す実施形態と同様に高純度チタニウムにより形成してもよく、この場合PFA被覆303bは必ずしも必要ない。しかしながら、ウエハW処理に有害な成分、特に金属成分が純水中に溶出することを完全に防止する観点からは、PFA等の純水中へのウエハW処理に有害な成分が溶出することがない樹脂材料により被覆されていることが好ましい。また、側壁板303は、アモルファスカーボンにより形成してもよい。アモルファスカーボンは、熱伝導性に優れており、また、液体および気体状態の純水雰囲気にさらされた場合にウエハW処理に有害な成分が溶出することはない。側壁板303にアモルファスカーボンを用いる場合にはPFA被覆303bを設ける必要はない。
【0097】
筒体302の側面には、筒体302の全周にわたって連続する円周溝が形成されており、この円周溝にはOリング304が挿入されている。Oリング304は、筒体302と側壁板303との間を気水密にシールする。Oリング304は、耐熱性が高く、かつ、ウエハW処理に有害な成分が純水中に溶出することがない材料、好ましくはフッ素系ゴム、更に好ましくはパーフロロエラストマーにより形成されている。好適な商業的に入手可能なパーフロロエラストマーとしては、例えばデュポンダウケミカル社から提供されるカルレッツ(登録商標)がある。
【0098】
タンク301の周囲はシェル305すなわち外殻により覆われている。シェル305の内面はタンク301の外面と実質的に相補的な形状を有する。シェル305は、筒体302を囲む筒状またはリング状部材306と、側壁板303の外側に配置された円板状の板状部材307とから形成されている。リング状部材306は、2つの半体306a、306bからなる。シェル305は、タンク301の内圧によりタンク301を構成する筒体302および側壁板303が変形することを防止することができる程度の剛性を有する。本実施形態においては、シェル305は十分な厚さを有する金属材料により形成されている。なお、シェル305の板状部材307は、ヒータからタンク301中の純水への伝熱経路を構成するため、良好な熱伝導性を有していることが望ましい。本実施形態においては、シェル305のリング状部材306および板状部材307はアルミニウム合金により形成されている。
【0099】
シェル305の板状部材307の外側面には、ヒータ308が設けられている。ヒータ308は、熱伝導性に優れた金属、例えばアルミニウム合金により形成された伝熱ブロック308aと、伝熱ブロック308a内に埋め込まれた抵抗加熱線308bとを有している。抵抗加熱線308bは、図示しない電源から給電されて発熱し、タンク302内に供給された純水を加熱して気化させる。伝熱ブロック308aの上端縁308cは水平方向に延び、その高さは、タンク302内における純水の設定水位(液面L)と概ね等しい。また、伝熱ブロック308の下縁はタンク301の底面の高さより下方に位置するように形成されている。そして、抵抗加熱線308bの配置領域の上端は液面Lの高さより下方に、該配置領域の下端はほぼタンク301の底面の高さに位置している。抵抗加熱線308bから発生した熱は、伝熱ブロック308、シェル305の板状部材307およびタンク301の側壁板303を介してタンク301内の純水に伝導する。上述したヒータ308とタンク301の位置関係により、図15乃至図17に示す蒸気発生器と同様に、タンク内の純水は効率良く加熱される。
【0100】
シェル305および熱板308の外側には、ケーシング309が設けられている。ケーシング309は断熱性を有する材料から形成されている。
【0101】
タンク301の筒体302には、2つの主供給孔38a、38aと、純水供給孔200aと、ドレン孔201aとが形成されている。純水供給孔200aは、純水の液面Lより下方から純水を供給するように、タンク301内における純水の設定水位より低い位置でタンク内に開口している。ドレン孔201aは、タンク301の底部においてタンク内に開口している。主供給孔38aは、タンク301の上部に開口している。主供給孔38a、38a、純水供給孔200aおよびドレン孔201aには、シェル305および筒体302に挿入された主供給管38、38、純水供給管200およびドレン管201がそれぞれ接続されている。これら管38、200、201は、液体および気体状態の純水に接触することによりウエハWの処理に有害な成分が溶出することがないように、少なくともその内面がPTFEまたはPFAにより形成されている。管38、200、201は、好適にはPTFEからなるが、表面にPTFEまたはPFAの被覆が施された金属管とすることもできる。
【0102】
タンク301には液面計210が設けられている。液面計210は、液面を計測する計測部210aと、計測部210aの下端に接続された下管210bと、計測部210aの上端に接続する上管210cとによって構成されている。下管210bは、タンク301の底部に開口する下管用孔と連通するように筒体302およびリング状部材306に挿入され、上管210cは、タンク301内の液面Lより上方の純水に接触しない位置に開口する上管用孔と連通するように筒体302およびリング状部材306に挿入されている。
【0103】
計測部210aは、上管210bおよび下管210cと連通し鉛直方向に延びる管210dと、管210dに付設された液面センサ(図示せず)とから構成されている。液面センサは管210d内の純水中に浮かぶフロートを有する液面センサとすることができる。これに代えて、管210dを透明材料により形成し、液面センサを管210d内の水位を光学的に検出するセンサとすることもできる。液面センサの検出信号は、図示しないコントローラに送信され、コントローラが流量制御弁V2(図22参照)を制御して、タンク301内の純水の水位(液面Lの高さ)を一定に維持する。すなわち、タンク301内の純水の水位は、図示しないコントローラおよび流量制御弁V2からなる水位調整手段により調整される。従って、タンク301の内部空間は、蒸気発生器301の通常運転中に液体状態の純水が常時存在する下部の純水空間と、気化された純水蒸気が常時存在する上部の蒸気空間とに区別される。
【0104】
なお、先に述べたヒータ308には一定の電力が供給される。タンク301内の水位が一定に維持されているため、蒸気発生器40’が単位時間当たり発生する水蒸気の量は実質的に一定である。
【0105】
また、純水または蒸気に接触しうる液面計210の構成部材(管210b、210c、210dおよびセンサ類)の表面も、液体および気体状態の純水に接触することによりウエハWの処理に有害な成分が溶出することのない材料により構成されている。
【0106】
タンク301内の液面Lより上方であって主供給孔38a、38aの開口位置より下方には、2枚の邪魔板310、311が設けられている。邪魔板310、311の長手方向両端は筒体302に形成されたスロットに挿入され、邪魔板の幅方向両端は側壁板303に接触するか若しくは側壁板303に対して微少な間隔をおいて配置されている。従って、邪魔板310、311はタンク301内の純水の液面の全域を覆っている。邪魔板310、311には、蒸気を通過させる複数の開口312、313がそれぞれ設けられている。邪魔板310、311の開口312、313は、先に図15乃至図17を参照して説明したのと同様の態様で設けられ、図15乃至図17に示す邪魔板と同様の効果を奏する。邪魔板310、311は、純水蒸気雰囲気にさらされた場合にウエハWの処理に有害な成分の溶出が無視できる程度に少ない材料、例えばPTFEにより形成することが好適である。
【0107】
なお、図19乃至図21に示される蒸気発生器40’においては、図15乃至図17に示す蒸気発生器40に設けられていた温度センサ202が廃止され、また、図15乃至図17に示す蒸気発生器40においてタンク170に直接接続されていた逃がし路220をタンク301に直接接続しないようにしている。なお、温度センサ202を廃止することにより、タンク301の内部空間には、金属材料からなる部材は全く存在しなくなる。
【0108】
タンク301を構成する筒体302および側壁板303は、これらを貫通するボルト等の機械的締結部材を用いることなく、互いに連結される。すなわち、筒体302の円周溝にOリング304を挿入した状態で、側壁板303が筒体302の側面に配置される。そして、タンク301の筒体302の周りにシェル305のリング状部材306(半体306a、306b)が配置され、側壁板303の外側にシェル305の板状部材307が配置される。そして、板状部材307が、リング状部材306に複数のボルト314を用いて固定される。このボルト結合のため、リング状部材306の側面には円周方向に間隔をおいて複数のねじ孔が形成されており、円板状の板状部材307の周縁部には該ねじ孔に対応する位置に貫通孔が設けられている。
【0109】
ボルト314を締め付けてゆく過程において、板状部材307およびこれに接触する側壁板303が筒体302に向けて移動し、Oリング304がつぶれてゆく。これにより、筒体302と側壁板303との間に気水密なシールが形成される。ボルト314の締め付けが完了すると、タンク301の周囲を囲む強固なシェル構造が完成する。この時点におけるタンク301およびシェル305の状態が図21に示されている。
【0110】
図21に示すように、筒体302の側面と側壁板303の内面との間には、微少な軸方向(タンク301の軸線方向、A方向)の間隙315が存在する。また、筒体302の軸方向凸部302aの内周面302と側壁板303の外周面との間には、微少な半径方向(タンク301の半径方向、R方向)の間隙316が存在する。更に、筒体302の軸方向凸部302aの先端面と板状部材307との間には、微少な軸方向Aの間隙317が存在する。また、筒体302の外周面とリング状部材306との間には、微少な半径方向(R方向)の間隙318が存在する。これら間隙315〜318を設けることにより、タンク301およびシェル304の構成材料(樹脂または金属)の熱膨張差に起因して部材間に大きな接触面圧が発生し、クリープ強度が相対的に低い樹脂材料が損傷を受けることを防止する。また、特に、筒体302の側面と側壁板303の内面との間の間隙315は、これら部材が擦れあうことによるパーティクルの発止防止にも寄与する。間隙315〜318の大きさは、蒸気発生器40’の運転中の温度分布および各構成部材のサイズを考慮して適宜決定される。
【0111】
以上の説明より理解できるように、タンク301の筒体302と側壁板303は、その周囲を取り囲むシェル305により拘束されることにより互いに連結される。すなわち、筒体302と側壁板303を連結するために、これらを貫通するボルト等の機械的締結部材を用いていない。従って、締結部のクリープの問題が大幅に低減される。また、シェル305は十分な剛性を有するため、タンク301内の圧力上昇に伴う筒体302および側壁板303の変形を防止することができる。このため、タンク301、特に筒体302にクリープ強度の高い金属材料を用いる必要性がなくなる。従って、PTFEやPFA等の樹脂材料を用いることができる。また、筒体302が円筒形であるため、タンク301内の圧力が筒体302の一部に局所的に負荷されることがない。なお、筒体302の周りにはシェル305のリング状部材306が設けられているが、これらの間には間隙318があるため、筒体302の局所的変形を防止する観点からは、筒体302を円筒形とすることは有効である。
【0112】
また、図19乃至図21に示す蒸気発生器40’は構造が簡潔であり、分解組立も容易である。
【0113】
次に、図19乃至図21に示す蒸気発生器40’が適用される基板処理装置の配管系統について図22を参照して説明する。なお、説明は図3に示す配管系統と異なる部分についてのみ行う。
【0114】
逃がし路220のタンク301への直接接続を廃止したことに伴い、主供給管38、38における流量調整弁50、50の直近の上流側には、逃がし路220a、220bが接続されている。逃がし路220a、220bは合流して逃がし路220となっている。逃がし路220a、220bの合流点より下流側の逃がし路220構成は図3に示したものと同一である。
【0115】
図22に示す実施形態の場合、チャンバー30A、30Bへの蒸気の供給状況に関係なく、蒸気発生器40’で発生した蒸気の全てが主供給管38、38に送り出される。一方のチャンバー30Aのみに蒸気が供給される場合には、他方のチャンバー30Bに対応する流量調整弁50が閉じられるので、チャンバー30B側の主供給管38を通る蒸気は、逃がし路220bに流入し、逃がし路220を介してミストトラップ227に排出される。両方のチャンバー30A、30Bに蒸気が供給される場合には、2つの流量調整弁50がともに開かれ、開閉弁V5が閉じられる。この場合、逃がし路220a、220b、220には蒸気は流れない。また、いずれのチャンバーにも蒸気が供給されない場合には、2つの流量調整弁50がともに閉じられ、開閉弁V5が開かれる。
【0116】
以上の説明より理解できるように、チャンバー30A、30Bへの蒸気の供給状況に関係なく、両主供給管38、38の蒸気発生器40’から流量調整弁50の手前までの区間では、蒸気発生器40’で生成された直後の熱い蒸気が通流している。従って、図3の配管系統に含まれていた温度調節器57は不要となる。
【0117】
また、図22に示す実施形態においては、ドレン管201のドレン弁DVの上流側に圧力計201aが設けられている。図19より分かるように、圧力計201aには純水(液体)を介して蒸気発生器40’のタンク301内の圧力が伝播されるため、圧力計201aはタンク301内の蒸気圧力を監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る基板処理装置を組み込んだ処理システムを示す概略平面図である。
【図2】 図1に示す処理システムの概略側面図である。
【図3】 図1に示す基板処理装置の配管系統を示す概略断面図である。
【図4】 図3に示す基板処理装置の処理容器の構成を示す縦断面図であって、処理容器の開放状態を示す縦断面図である。
【図5】 図4に示す処理容器の密閉状態を示す縦断面図である。
【図6】 図4に示す処理容器の容器本体の横断面図である。
【図7】 図4に示す処理容器の容器本体に設けられた支持部材の拡大縦断面図である。
【図8】 図4に示す処理容器の容器本体に設けられた導入ノズルの拡大縦断面図である。
【図9】 図4に示す処理容器の容器本体に設けられた排出口の拡大縦断面図である。
【図10】 図4に示す処理容器の容器本体の導入ノズル設置部の斜視図である。
【図11】 図4に示す処理容器の蓋体に設けられた保持部材の拡大縦断面図である。
【図12】 図11に示す保持部材が容器本体の凹溝内に位置した状態を示す拡大縦断面図である。
【図13】 図4に示す処理容器のロック機構を示す平面図である。
【図14】 図13におけるXIV矢視拡大図である。
【図15】 図3に示す基板処理装置の蒸気発生器の縦断面図である。
【図16】 図15に示す蒸気発生器の縦断面図である。
【図17】 図15に示す蒸気発生器のXVII−XVII線に沿う断面図である。
【図18】 図10に示す導入ノズル設置部の変形例を示す斜視図である。
【図19】 蒸気発生器の他の実施形態を示す縦断面図である。
【図20】 図19に示す蒸気発生器のXX−XX線に沿う断面図である。
【図21】 図20の領域XXIを詳細に示す拡大断面図である。
【図22】 図19に示す蒸気発生器が使用される場合に適用される、基板処理装置の配管系統図である。

Claims (15)

  1. 基板処理装置において、
    タンクおよび少なくとも1つのヒータを有し、前記タンクの内部空間に貯留されている純水を前記ヒータによって加熱して気化させることにより蒸気を発生させる蒸気発生器と、
    前記蒸気発生器が発生した蒸気を用いて内部で基板を処理する処理容器と、を備え、
    前記タンクは、水平方向両端に開口を有する中空の筒状体と、前記筒状体の両端の開口を塞いで前記筒状体とともに前記タンクの前記内部空間を画成する一対の板状体と、を有しており、
    前記筒状体は、樹脂材料からなり、
    前記少なくとも一つのヒータは、前記一対の板状体のうちの少なくとも一方の外面に接触するか若しくは近接して前記タンクの前記内部空間の外側に設けられており、
    前記ヒータが接触若しくは近接して配置される板状体は、前記筒状体を構成する樹脂材料よりも熱伝導率が高く金属成分を溶出しない材料からなる
    基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記筒状体を形成する樹脂材料はPTFEとPFAの混合物である、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記ヒータが接触若しくは近接して配置される板状体は金属材料からなり、該板状体の表面に樹脂材料からなる被覆層が設けられている、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1に記載の基板処理装置において
    前記タンクを囲んで設けられ、前記タンクの内圧に起因する前記タンクの変形を制限するシェルを更に備え、
    前記ヒータは、前記板状体の近傍で前記シェルに取り付けられている、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    2つのヒータが前記少なくとも1つのヒータとして設けられ、
    前記2つのヒータは、前記金属材料からなる前記一対の板状体の外面に接触するか若しくは近接して前記タンクの前記内部空間の外側に設けられている、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項5に記載の基板処理装置において、
    前記一対の板状体は金属材料からなり、該板状体の表面に樹脂材料からなる被覆層が設けられている、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記ヒータは、伝熱ブロックと、前記伝熱ブロックに設けられた発熱体とを有しており、
    前記伝熱ブロックの上縁は、前記タンクにおける純水の設定液面高さと概ね同じ高さに位置しており、
    前記発熱体は、前記伝熱ブロックの下部に設けられる、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記タンク内に純水を供給する供給通路と、前記タンク内から純水を排液する排出通路と、前記蒸気をタンク外に排出する蒸気排出通路とが、前記筒状体を貫通して設けられ、
    前記供給通路は、前記タンクにおける純水の設定液面高さより下方において前記タンクの内部空間に開口し、
    前記排出通路は、前記タンクにおける純水の設定液面高さより下方において前記タンクの内部空間に開口し、
    前記蒸気排出通路は、前記タンクにおける純水の設定液面高さより上方において前記タンクの内部空間に開口している、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記タンクに、前記タンク内で発生させた蒸気を前記処理容器に向けて前記タンク外に排出する蒸気排出口が設けられており、
    ミスト状の純水が前記蒸気排出口に到達することを防止するための少なくとも1つの邪魔板が、前記タンクの内部空間に配置されている、基板処理装置。
  10. 請求項9に記載の基板処理装置において、
    上下方向に配列された複数の邪魔板が、前記少なくとも1つの邪魔板として設けられ、
    前記各邪魔板は蒸気が通過することが可能な少なくとも1つの開口を有しており、上下方向に隣接する邪魔板において、上側の邪魔板は開口が下側の邪魔板の開口と重ならないように配置されている、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  11. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記タンクを囲んで設けられ、前記タンクの内圧に起因する前記タンクの変形を制限するシェルを更に備え、
    前記タンクの前記筒状体と、前記タンクの一対の前記板状体との間にそれぞれ弾性シール部材が設けられており、
    前記シェル内に前記タンクが配置されると、前記シェルにより前記板状体が前記筒状体に向かって押し付けられ、これにより前記弾性シール部材がつぶれて前記筒状体と前記板状体との間に気水密なシールが形成されるように、前記タンクおよび前記シェルが形成されている、基板処理装置。
  12. 請求項11に記載の基板処理装置において、
    前記シェル内に前記タンクが配置されて前記タンク構成部材間に気水密なシールが形成された際に前記筒状体と前記板状体とが直接接触しないように、前記タンクおよび前記シェルが寸法付けられている、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  13. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    前記タンクの内部空間は、その中心軸線が水平方向を向いた概ね円柱の形状となっている、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  14. 請求項13に記載の基板処理装置において、
    前記円柱は、前記タンクの側面に相当する円柱底面の直径が、前記タンクの横幅に相当する円柱高さより大きいように寸法付けられている、
    ことを特徴とする基板処理装置。
  15. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    オゾンガスを発生させるオゾンガス発生器を更に備え、
    前記処理容器に、前記蒸気発生器が発生した蒸気と前記オゾンガス発生器が発生したオゾンガスとを含む混合流体が供給され、該混合流体を用いて前記処理容器内で基板が処理される、
    ことを特徴とする基板処理装置。
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