JP4574891B2 - 家具におけるラッチ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャビネットやロッカー等の家具本体に対して開閉自在な抽斗や扉等の移動体に設けたラッチ装置の構造に係り、より詳しくは、前記移動体に設けた把手部材を、その回動軸線回りのいずれの方向にも回動可能とし、当該把手部材の回動に連動してラッチ体を解除する構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、キャビネットやロッカー等の家具においては、家具本体に対して開閉自在な抽斗や扉等の移動体に、これを家具本体に収納した状態で係脱自在に保持するためのラッチ装置を設けて、当該移動体が前記家具本体から不用意に飛び出さないように構成されているものがある。この種のラッチ装置のうち、抽斗に上下回動可能に設けた把手部材を上下いずれの方向に回動させた場合であっても、家具本体に係合したラッチ体を解除する構成が、実公平6−3923号公報や特開平7−79827号公報等に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記両先行技術の構成では、前記把手部材の回動力を前記ラッチ体に伝達する連動機構がかなり複雑な構造になるため、部品点数が増大して製造コストが高くなるし、前記抽斗の組立てにも手間が掛かるという問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、これらの問題を解消したラッチ装置を提供することを技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するため、請求項1のラッチ装置は、家具本体に対して開閉自在な抽斗または扉等の移動体に、把手部材を、その回動軸線回りに回動可能に設け、前記移動体には、前記家具本体の係止部に係脱するラッチ体を、前記回動軸線に交差する枢軸線回りに回動可能に配置し、該ラッチ体を係合方向に付勢し、当該ラッチ体には、その枢軸線に交差するように延びる作動杆を設け、この作動杆には、前記回動軸線に交差するように延びる当接体を配設し、前記把手部材には、前記回動軸線を挟んで一対の押圧部を設け、前記把手部材を回動させたとき、その回動方向に応じた前記いずれか一方の押圧部が前記当接体を押圧することにより、前記作動杆を、前記ラッチ体を係合解除方向に回動させるように構成したものである。
【0006】
また、請求項2のラッチ装置は、請求項1の記載において、前記作動杆を、前記ラッチ体の枢軸線に一致する軸部と、この軸部に略直交するアーム部とから成る略L字状に形成し、少なくとも前記ラッチ体に対して着脱自在に装着したものである。
【0007】
【発明の効果】
請求項1のように構成すると、把手部材を回動させたときには、一対の押圧部のうち前記回動方向に応じたいずれか一方が当接体を押圧することにより、作動杆を介してラッチ体を係合解除方向に回動させるから、前記把手部材を、その回動軸線回りのいずれの方向に回動させても、前記ラッチ体を家具本体の係止部から外れるように回動させることができる。この場合、前記把手部材の回動力を前記ラッチ体に伝達するための連動機構は、前記作動杆、前記当接体及び前記一対の押圧部により構成されているから、ラッチ装置の構造が至極簡単になって、部品点数が少なくて済む。これにより、ラッチ装置の製造コストを低減できるという効果を奏する。
【0008】
ところで、例えば、移動体としての抽斗に本発明に係るラッチ装置を設けた場合において、家具における各段の抽斗の高さ寸法がそれぞれ異なるときに、その高さ方向において、前記把手部材と前記ラッチ体との上下配置間隔を異なるように配置させたい場合がある。
【0009】
このような場合、請求項2のように構成すると、前記作動杆が少なくとも前記ラッチ体に対して着脱自在であるから、前記把手部材と前記ラッチ体の高さに応じた寸法の作動杆に取り替えることによって、対処することができ、ラッチ装置の汎用性が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図10)に基づいて説明する。図1〜図6は本発明の第1実施形態を示しており、より詳しくは、本発明に係るラッチ装置をキャビネット1の抽斗3に適用したものである。
【0011】
図1に示すように、家具としてのキャビネット1は、前面開口した金属板製の本体2内に、前後摺動可能な抽斗3を上下方向に複数段(図1では3段)備えて成るものである。なお、当該各抽斗3は請求項に記載した移動体に相当する。これら各抽斗3のラッチ装置は基本的に同じ構成であるから、以下の説明では、最上段の抽斗3及びそのラッチ装置を代表とする。
【0012】
抽斗3は、正面視略矩形状の鏡板4と、この鏡板4の裏面に取り付けた上面開口状の収納部5とにより構成されている(図1及び図2参照)。そして、この鏡板4は、周囲に囲い壁6aを一体成形して成る合成樹脂製の前板6と、この前板6の裏側に装着した金属板製の裏板7とにより中空状に形成されている(図2及び図3参照)。正面視で囲い壁6aの左側部に設けた穴(図示せず)からは、収納部5の左側板に沿って延びる合成樹脂製または鋼板製のラッチ体8が後ろ向きに突設されている。
【0013】
次に、第1実施形態のラッチ装置の構成を図2〜図6に基づいて説明する。図2及び図3に示すように、前板6の左右略中央部には引手穴9が開口しており、裏板7の表面(前面)のうち引手穴9が臨む箇所には、左右両端に貫通穴11a付きの固定片11,11を備えた左右長手で略板状の取付けプレート10がボルト12及びナット13にて締結されている。左右両固定片11,11は、取付けプレート10の左右両端を平面視略L字状に折り曲げ形成したものであり、裏板7の表面に取付けプレート10を固着した場合には、当該表面から離間するようになっている。
【0014】
これら左右両固定片11,11には、前面開口した中空状の把手部材14を枢支する平面視略T字状のブラケット15,15が着脱可能に装着されている。当該各ブラケット15は、左右に貫通する挿通溝16a付きの断面略コ字状の把持部16と、この把持部16のうち挿通溝16aが開口した一側端から、挿通溝16aの貫通方向に沿って延びるばね片部17と、把持部16及びばね片部17の連設部から前向きに突出する枢支部18とを一体成形して成る合成樹脂製のものである。
【0015】
左右両ブラケット15,15の把持部16の略中央部分には、後ろ向きに突出する係止片16bが切り起こし形成されている(図2及び図4参照)。取付けプレート10の左右両固定片11,11にブラケット15,15を取り付けるに際しては、ばね片部17が取付けプレート10の前面側に位置するように、把持部16の挿通溝16a内に固定片11を挿通させて、把持部16の係止片16bがその弾性に抗して固定片11の貫通穴11aに嵌まり込むように構成されている。左右両ブラケット15,15の枢支部18には、鍵穴状の貫通穴18aが形成されている。
【0016】
前面開口した中空状の把手部材14の左右両側端には、左右外向きに突設した水平ピン19,19が一体成形されている。当該両水平ピン19,19は、左右両ブラケット15,15の枢支部18に設けた貫通穴18a,18aにて回動可能に枢支されている。以上のことから、把手部材14は、前板6の内面(裏面)側から引手穴9に臨むように構成されている。水平ピン19の先端面には、後述する押圧体45の軸部47を一体的に回動可能に装着するための角穴状の嵌合穴19bが穿設されている(図4参照)。
【0017】
第1実施形態では、左右両水平ピン19,19の突出方向に沿う軸線が把手部材14の回動軸線20に相当する(図2及び図6(a)(b)参照)。なお、把手部材14の前面開口部の上下縁に沿って、左右長手の指掛け部14a,14bが内向きに形成されている。左右両水平ピン19,19には、各ブラケット15の枢支部18に設けた貫通穴18aのうち外周側の扇状切欠き部に嵌まる突起19aが形成されている。これにより、把手部材14が回動可能な角度範囲θは略40°程度に規制されている(図3参照)。
【0018】
また、図2〜図4に示すように、把手部材14の後面の左右両側部には、支持ブラケット15のばね片部17に当接する上下一対の規制片21,22が後ろ向きに突出形成されている。作業者の指を把手部材14の上指掛け部14aに掛けて鏡板4を前方に引いて、把手部材14を下向き回動させた場合(図3の1点鎖線状態参照)は、左右の下規制片22,22が、これに対応するばね片部17を弾性に抗して後ろ向きに押圧する。そして、上指掛け部14aから指を離すと、ばね片部17の弾性付勢力により、把手部材14は元の位置(図3の実線状態の位置)に戻るようになっている。
【0019】
逆に、作業者の指を把手部材14の左指掛け部14bに掛けて鏡板4を前方に引き、把手部材14を上向き回動させた場合は、左右の上規制片21,21が、これに対応するばね片部17を弾性に抗して後ろ向きに押圧する。そして、この場合も、下指掛け部14bから指を離すと、ばね片部17の弾性付勢力により、把手部材14は元の位置(図3の実線状態の位置)に戻るようになっている。
【0020】
次に、ラッチ体8の構成について説明する。図2、図5及び図6(a)(b)に示すように、ラッチ体8は、丸軸状の胴部24の側面に、本体2の左内側面に内向き突設した係止部23に引っ掛けるための係合凹所25aが備わる係合片25と、湾曲板状のばね片26とを一体成形して成るものである。
【0021】
胴部24の上端面には、当該胴部24の外径よりも小さい外径の上向き突出部27が一体成形されており、この上向き突出部27の上端面に角穴状の嵌合穴27aが形成されている。また、胴部24の下端面にも、当該胴部24の外形よりも小さい外径の下向き突出部28が一体成形されている。上向き突出部27に形成した嵌合穴27aには、略L字状の作動杆29の基部が着脱可能、且つ一体的に回動可能に嵌め込まれている。
【0022】
他方、前板6の囲い壁6aの左端部のうち把手部材14より下方箇所には、右側面を開口した略角筒状のラッチケース30が着脱可能に装着されている(図5参照)。このラッチケース30の上板部及び下板部には、ラッチ体8の上向き突出部27及び下向き突出部28をそれぞれ回動可能に支持するための右向き開口状の切り開き穴31、32が形成されている。
【0023】
また、ラッチケース30の後板部には右向き開口の切欠き部33が形成されている。この切欠き部33の上端縁及び下端縁には、上向き開口の溝部33aと下向き開口の溝部33bとがそれぞれ形成される一方、切欠き部33の左側縁には爪片33cが切り開き形成されている。
【0024】
この場合、ラッチケース30の上下一対の溝部33a,33bを、前板6の囲い壁6aに穿設した取付け部34の上下内側縁34a,34bに各々嵌めるとともに、ラッチケース30の爪片33cを、囲い壁6aに穿設した係合穴35に嵌めることにより、ラッチケース30が前板6の囲い壁6aに対して着脱可能に装着されている。
【0025】
そして、ラッチケース30の上切り開き穴31にラッチ体8の上向き突出部27を押し込み挿入するとともに、ラッチケース30の下切り開き穴32にラッチ体8の下向き突出部28を押し込み挿入することにより、ラッチ体8が前板6に対して胴部24の周りに回動可能に軸支されている。これにより、胴部24の上向き突出部27に取り付く略L字状の作動杆29は、胴部24の長手方向に沿った軸部29aの周りに水平回動するように構成されている。
【0026】
第1実施形態では、ラッチ体8の胴部24の長手方向に沿う軸線がラッチ体8の枢軸線36に相当し(図5及び図6(a)(b)参照)、前記軸部29aに略直交して水平方向に延びるアーム部29bが、ラッチ体8の枢軸線36に略直交するように設定されている。また、アーム部29bは、正面視で把手部材14の回動軸線20とほぼ重なるように設定されている。なお、枢軸線36と作動杆29のアーム部29bとは、必ずしも正面視で略直交させる必要はなく、正面視で交差する関係にあればよい。
【0027】
ラッチ体8に一体成形したばね片26は、その先端部が前板6の裏面に当接するように設定されている。これにより、ラッチ体8の係合片25は、常時、本体2の左内側面に内向き突設した係止部23に対してその係合凹所(孔でも良い)25aが係合するようにばね付勢されている(図2では矢印R方向)。なお、別体のバネ手段により係合片25を係合方向に付勢するように構成しても良い。
【0028】
次に、把手部材14の回動力をラッチ体8に伝達するための連動機構の構成について説明する。第1実施形態の連動機構は、前述の作動杆29と、この作動杆29のうち水平方向に延びるアーム部29bの先端に取り付く当接体40と、把手部材14の左水平ピン19に連設した押圧体45とにより構成されている。
【0029】
図2及び図6(a)(b)に示すように、作動杆29のアーム部29bの先端に取り付けられる当接体40は、アーム部29bの先端に対して回動不能に嵌まるボス部41と、アーム部29b軸線に対して略直交状で上下方向に延びる一対の当接部42,43とにより、正面視略T字状に形成されている。第1実施形態では、これら一対の当接部42,43が正面視で把手部材14の回動軸線20と略直交するように設定されている。
【0030】
すなわち、アーム部29bが正面視で把手部材14の回動軸線20とほぼ重なるように設定されることにより、上当接部42は正面視で把手部材14の回動軸線20よりも上側に配置される一方、下当接部43は正面視で回動軸線20よりも下側に配置されるのである。なお、この場合も、回動軸線20と上下一対の当接部42,43とは、必ずしも正面視で略直交させる必要はなく、正面視で交差する関係にあればよい。
【0031】
一方、図2、図4及び図6(a)(b)に示すように、把手部材14の左水平ピン19に連設した押圧体45は、側面視略半月状の回動板46と、当該回動板46の一方の広幅面から外向きに水平方向に突出する軸部47と、他方の広幅面から軸部47の延長線を挟んで、軸部47とは反対向きに突出する上下一対の作動ピン48,49とにより、正面視略Y字状に形成されている。これら一対の作動ピン48,49が請求項1に記載した一対の押圧部に相当する。
【0032】
前記軸部47の先端部が左水平ピン19の嵌合穴19bに嵌め込み固定されることにより、押圧体45は、その軸部47回り、すなわち、把手部材14の回動軸線20回りに上下回動可能に構成されている。
【0033】
この場合、押圧体45の上下一対の作動ピン48,49は、軸部47の延長線、すなわち、把手部材14の回動軸線20を挟んで上下に相等しい距離に配置されている(図4及び図6(a)(b)参照)。また、両作動ピン48,49は、前記当接体40よりも裏板7寄りに位置して、上作動ピン48には当接体40の上当接部42が近接または当接し、下作動ピン49には当接体40の下当接部43が近接または当接するように設定されている(図2及び図6(a)(b)参照)。
【0034】
以上の構成において、家具の本体2内に抽斗3を収納すると、ラッチ体8のばね片26の付勢力により、ラッチ体8における係合片25の係合凹所25aが、本体2の内側面に設けた係止部23に係合して、抽斗3はキャビネット1の本体2内に収納した状態で保持される。
【0035】
そして、作業者の指にて把手部材14の上指掛け部14aを鏡板4の前方に引いて、把手部材14を下向き回動させると(図3の1点鎖線状態参照)、把手部材14と押圧体45とが一体的に回動軸線20の周りに矢印A方向(図6(a)参照)に回動し、押圧体45の上作動ピン48がアーム部29bの先端に設けた当接体40の上当接部42を押圧して、アーム部29bを前板6方向に押圧回動させるから(図6(a)の2点鎖線状態参照)、作動杆29の軸部29aと共にラッチ体8の胴部24が枢軸線36の周りに矢印C方向に回動して、係合片25の係合凹所25aが本体2の係止部23から外れて係合解除される。
【0036】
逆に、作業者の指にて把手部材14の下指掛け部14bを鏡板4の前方に引いて、把手部材14を上向き回動させると(図3の2点鎖線状態参照)、把手部材14と押圧体45とが回動軸線20の周りに矢印B方向(図6(b)参照)に回動し、押圧体45の下作動ピン49がアーム部29bの先端に設けた当接体40の下当接部43を押圧して、アーム部29bを前板6方向に押圧回動させるから(図6(b)の2点鎖線状態参照)、作動杆29の軸部29aとともにラッチ体8の胴部24が枢軸線36の周りに矢印C方向に回動して、係合片25の係合凹所25aが本体2の係止部23から外れて係合解除される。
【0037】
したがって、把手部材14を上下(矢印A方向または矢印B方向)のいずれの方向に回動させても、ラッチ体8を本体2の係止部23から外れるように(矢印C方向に)回動させることができるのである。
【0038】
第1実施形態のラッチ装置によると、把手部材14の上下方向の回動力をラッチ体8に伝達するための連動機構が、作動杆29と、上下当接部42、43が備えられた当接体40と、上下一対の作動ピン48,49を備えた押圧体45とにより構成されているから、ラッチ装置の構造が至極簡単になって、部品点数が少なくて済む。これにより、ラッチ装置の製造コストを低減することができ、その組立ても簡単になる。また、ラッチ装置のうち連動機構が特に簡単な構成であるから、ラッチ装置全体のコンパクト化を図ることもできる。
【0039】
ところで、例えば、キャビネット1における各段の抽斗3の高さ寸法がそれぞれ異なる場合には、通常、各抽斗3とも、把手部材14の位置は鏡板4の上端から略一定の高さに設定されるとともに、ラッチ体8の高さ位置は鏡板4の下端から略一定の高さに設定されるため、前記把手部材14と前記ラッチ体8との上下配置間隔を異なるように配置させる必要がある。
【0040】
この場合、作動杆29の軸部29a側の基部を、ラッチ体8の上向き突出部27に設けた嵌合穴27aに着脱可能に嵌め込む等、作動杆29をラッチ体8に対して着脱可能に構成すると共に、把手部材14とラッチ体8との高さに応じた長さの軸部29aを有する作動杆29に取り替えることによって、種々の高さの抽斗に対応させることができる。なお、作動杆29は、当接体40に対して着脱可能に構成してもよいし、ラッチ体8と当接体40との両方に対して着脱可能に構成してもよい。
【0041】
図7は、請求項に記載した一対の押圧部の第2実施形態を示している。ここでは、構成及び作用が第1実施形態と変わらないものに対して、第1実施形態と同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0042】
第2実施形態では、押圧部としての上下一対の作動ピン48′,49′が、把手部材14の左側端部に、回動軸線20を挟んで外向きに突出するように直接設けられている。このように構成すると、把手部材14を上下のいずれの方向に回動させても、作動杆29と、当接体40と、上下一対の作動ピン48′,49′とから成る簡単な連動機構により、ラッチ体8を本体2の係止部23に対して係合解除するように回動させることができ、第1実施形態と同様の効果を奏するのである。
【0043】
なお、一対の押圧部は、前述の形態に限らず、例えば、把手部材14の回動軸線20に略直交する棒状や板状に形成して把手部材14に連設し、把手部材14の回動に連動して、上側押圧部が当接体40の上当接部42を、下側押圧部が当接体40の下当接部43を押圧するように構成してもよい。
【0044】
図8〜図10(a)(b)は本発明の第3実施形態を示しており、より詳しくは、本発明に係るラッチ装置を、キャビネット51の左右一対の扉52,52に適用したものである。
【0045】
図8に示すように、家具としてのキャビネット51の前面開口部には、各蝶番部53,53を介して左右一対の扉52,52が観音開き式に装着されている。
当該各扉52は、周囲に囲い壁56aを一体成形して成る前板56と、この前板56の裏側に装着した裏板57とにより中空状に形成されている(図9参照)。
そして、各扉52の自由端側の上下端には、キャビネット51の前面開口部側に穿設または切欠きした穴状等の係止部73に対して係脱するように上下回動する鉤状のラッチ体58がそれぞれ取り付けられている(第3実施形態では合計4つ)。なお、左右一対の扉52,52は請求項に記載した移動体に相当する。
【0046】
次に、第3実施形態のラッチ装置の構成を図9及び図10(a)(b)に基づいて説明する。第3実施形態では、左右一対の扉52,52の自由端側に、同じ構成のラッチ装置がそれぞれ配設されているから、正面視で左側の扉52のラッチ装置を代表として、以下に説明する。
【0047】
扉52の裏板57に固着した取付けプレート60における上下両端のブラケット65,65に対して、把手部材64がその上下両端の垂直ピン69,69回りに回動自在に装着されており、当該把手部材64は、前板56の内面(裏面)側から扉52の自由端側に穿設した引手穴59に臨むように構成されている。
上下各垂直ピン69には、第1実施形態と同様の構成である押圧体95が取り付けられている。扉52の上端部のラッチ体58及び下端部のラッチ体58には、第1実施形態と同様の構成である当接体90付きの略L字状の作動杆79が各々設けられている。
【0048】
図9及び図10(a)(b)に示すように、把手部材64の回動軸線70が垂直方向に延びる一方、ラッチ体58の枢軸線86が水平方向に延びており、上下位置の各作動杆79は、その軸部79aが水平方向(ラッチ体58の枢軸線86に沿う方向)に延びるとともに、アーム部79bが垂直方向(把手部材64の回動軸線70に沿う方向)に延びるように配置されている。
【0049】
この場合、各押圧体95の左右一対の作動ピン98,99は、把手部材64の回動軸線70を挟んで対向する配置関係になっている(図10(a)(b)で上側のみ示す)。また、両作動ピン98,99は、前記当接体90よりも裏板57側に位置して、右作動ピン98には当接体90の右当接部92が近接または当接し、左作動ピン99には当接体90の左当接部93が近接または当接するように設定されている。なお、ラッチ体58は、常時、キャビネット51の穴状の係止部73に係合するように、ラッチ体58のばね片76にてばね付勢されている。
【0050】
次に、第3実施形態のラッチ装置の作動態様について説明する。ここでは、正面視で左側の扉52のラッチ装置のうち把手部材64よりも上側に位置するものを図10(a)(b)に図示して、これらを基に説明する。
【0051】
まず、扉52を閉止すると、ラッチ体58のばね片76の付勢力により、ラッチ体58がキャビネット51の係止部73に係合する。
【0052】
そして、把手部材64を右向き回動させると、把手部材64と押圧体95とが一体的に回動軸線70の周りに矢印D方向(図10(a)参照)に回動し、押圧体95の左作動ピン99が当接体90の左当接部93を押圧して、アーム部79bを前板56方向に押圧回動させるから(図10(a)の2点鎖線状態参照)、作動杆79の軸部79aとともにラッチ体58が枢軸線86の周りに矢印F方向に回動して、ラッチ体58がキャビネット51の係止部73から外れて係合解除される。下位置のラッチ体58も同時に係合解除されて扉52が開放される。
【0053】
逆に、把手部材64を左向き回動させると、把手部材64と押圧体95が回動軸線70の周りに矢印E方向(図10(b)参照)に回動し、押圧体95の右作動ピン98が当接体90の右当接部92を押圧して、アーム部79bを前板56方向に押圧回動させるから(図10(b)の2点鎖線状態参照)、作動杆79の軸部79aとともにラッチ体58が枢軸線86の周りに矢印F方向に回動して、ラッチ体58がキャビネット51の係止部73から外れて係合解除される。下位置のラッチ体58も同時に係合解除されて扉52が開放される。
【0054】
したがって、この場合も、把手部材64を左右のいずれの方向に回動させても、各ラッチ体58をキャビネット51の係止部73から外れるように回動させることができ、第1実施形態と同様の効果を奏することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のキャビネットの斜視図である。
【図2】図1のII−II視拡大平断面図である。
【図3】図2のIII−III視側断面図である。
【図4】把手部材の取付け態様を示す分離斜視図である。
【図5】ラッチ体の取り付け態様を示す斜視図である。
【図6】連動機構及びラッチ体の作動状態を示す斜視図であり、(a)は把手部材を下向き回動させた場合、(b)は把手部材を上向き回動させた場合である。
【図7】第2実施形態の押圧部を示す斜視図である。
【図8】第3実施形態のキャビネットの斜視図である。
【図9】図8のIX−IX視側断面図である。
【図10】連動機構及びラッチ体の作動状態を示す斜視図であり、(a)は把手部材を右向き回動させた場合、(b)は把手部材を左向き回動させた場合である。
【符号の説明】
1,51 家具としてのキャビネット
3 移動体としての抽斗
4 鏡板
8,58 ラッチ体
9,59 引手穴
14,64 把手部材
19,69 水平ピン
20,70 回動軸線
23,73 係止部
26,76 ばね片
29,79 作動杆
29a,79a 軸部
29b,79b アーム部
36,86 枢軸線
40,90 当接体
45,95 押圧体
48,49,48′,49′,98,99 押圧部としての作動ピン
52 移動体としての扉

Claims (2)

  1. 家具本体に対して開閉自在な抽斗または扉等の移動体に、把手部材を、その回動軸線回りに回動可能に設け、
    前記移動体には、前記家具本体の係止部に係脱するラッチ体を、前記回動軸線に交差する枢軸線回りに回動可能に配置し、
    該ラッチ体を係合方向に付勢し、
    当該ラッチ体には、その枢軸線に交差するように延びる作動杆を設け、この作動杆には、前記回動軸線に交差するように延びる当接体を配設し、
    前記把手部材には、前記回動軸線を挟んで一対の押圧部を設け、前記把手部材を回動させたとき、その回動方向に応じた前記いずれか一方の押圧部が前記当接体を押圧することにより、前記作動杆を、前記ラッチ体を係合解除方向に回動させるように構成したことを特徴とする家具におけるラッチ装置。
  2. 前記作動杆を、前記ラッチ体の枢軸線に一致する軸部と、この軸部に略直交するアーム部とから成る略L字状に形成し、少なくとも前記ラッチ体に対して着脱自在に装着したことを特徴とする請求項1に記載の家具におけるラッチ装置。
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