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Description
液晶表示装置1は、図1に示すように、有効画素部2、垂直駆動回路(VDRV)3、および水平駆動回路(HDRV)4を有している。
各画素回路21は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(TFT;thin film transistor)21と、TFT21のドレイン電極(またはソース電極)に画素電極が接続された液晶セルLC21と、TFT21のドレイン電極に一方の電極が接続された保持容量Cs21により構成されている。
これら画素回路21の各々に対して、走査ライン(ゲートライン)5−1〜5−mが各行ごとにその画素配列方向に沿って配線され信号ライン6−1〜6−nが各列ごとにその画素配列方向に沿って配線されている。
そして、各画素回路21のTFT21のゲート電極は、各行単位で同一の走査ライン5−1〜5−mにそれぞれ接続されている。また、各画素回路21のソース電極(または、ドレイン電極)は、各列単位で同一の信号ライン6−1〜6−nに各々接続されている。
そして、各画素回路21の液晶セルLC21の第2電極は、たとえば1水平走査期間(1H)毎に極性が反転するコモン電圧Vcomの供給ライン7に共通に接続されている。
すなわち、垂直駆動回路3から走査ライン5−1に対して走査パルスSP1が与えられたときには第1行目の各列の画素が選択され、走査ライン5−2に対して走査パルスSP2が与えられたときには第2行目の各列の画素が選択される。以下同様にして、走査ライン5−3,…,5−m対して走査パルスSP3,…,SPmが順に与えられる。
このことにより、現在の容量結合駆動方式を採用した液晶表示装置においては、黒輝度、白輝度の両者を同時に最適化することができないという不利益がある。
ΔVpix1=Vsig+{Ccs/(Ccs+Clc)}*ΔVcs−Vcom …(1)
上述したように、黒輝度を最適化しようとした際、白輝度が沈んでしまうのは、上記式(1)の{Ccs/(Ccs+Clc)}*ΔVcsの項にあり、液晶誘電率の非線形性が実効画素電位に影響を与えるためである。
また、容量配線の駆動能力を向上させることでき、水平方向のシェーディング等を改善できる。
なお、図7においては、図面の簡単化のために、4×4のマトリクス配列として示している。
なお、TFT201のドレインと、液晶セルLC201の第1画素電極と、保持容量CS201の第1電極との接続点によりノードND201が形成されている。
各画素回路PXLCの保持容量Csの第2電極は、各行単位で同一のストレージライン106−1〜106−mにそれぞれ接続されている。
また、各画素回路PXLCのソース電極(または、ドレイン電極)は、各列単位で同一の信号ライン107−1〜107−nに各々接続されている。
そして、各画素回路PXLCの液晶セルLC201の第2画素電極は、1水平走査期間(1H)に極性が反転する小振幅のコモン電圧VCOMの図示しない供給ラインに共通に接続されている。
すなわち、垂直駆動回路102−1,102−2は、ゲートドライバによりゲートライン105−1に対してゲートパルスGP1を与えて第1行目の各列の画素が選択し、ゲートライン105−2に対してゲートパルスGP2を与えて第2行目の各列の画素を選択する。以下同様にして、ゲートライン105−3,…,105−m対してゲートパルスGP3,…,GPmを順に与える。
たとえば、垂直駆動回路102は、第1行目のストレージライン106−1に第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS1を印加した場合、第2行目のストレージライン106−2には第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS2を印加し、第3行目のストレージライン106−3には第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS3を印加し、第4行目のストレージライン106−4には第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS4を印加し、以下同様にして交互に第1レベルCSHと第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS5〜CSmをストレージライン106−5〜106−mに印加する。
また、第1行目のストレージライン106−1に第2レベルCSlを選択してストレージ信号CS1を印加した場合、第2行目のストレージライン106−2には第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS2を印加し、第3行目のストレージライン106−3には第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS3を印加し、第4行目のストレージライン106−4には第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS4を印加し、以下同様にして交互に第2レベルCSLと第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS5〜CSmをストレージライン106−5〜106−mに印加する。
CSドライバ1020は、可変電源部1021と、電源部1021の正極側に接続された第1レベル供給ライン1022と、電源部1021の負極側に接続された第2レベル供給ライン1023と、第1レベル供給ライン1022または第2レベル供給ライン1023とを画素配列の各行毎に配線したストレージライン106−1〜106−mとを選択的に接続するスイッチSW1〜SWmを含んで構成されている。
後で詳述するように、このΔVcsと小振幅の交番のコモン電圧Vcomの振幅ΔVcomは、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定される。
たとえば後述するように、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下の値となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
たとえばシフトレジスタは、垂直スタ−トパルスVSTを、垂直クロックVCKに同期にてシフト動作を行い、対応するゲートバッファに供給する。
また、垂直スタートパルスVSTは、有効画素部101の上部側から、または下部側から伝搬され、各シフトレジスタに順番にシフトインされていく。
したがって、基本的には、シフトレジスタVSRにより供給された垂直クロックにより各ゲートバッファを通して各ゲートラインが順番に駆動されていく。
また、垂直スタートパルスVSTは、有効画素部101の上部側から、または下部側から伝搬され、各シフトレジスタに順番にシフトインされていく。
したがって、基本的には、シフトレジスタ301により供給された垂直クロックにより各ゲートバッファを通して各ゲートライン105−1〜105−mが順番に駆動されていく。
CSブロック303は、基本的に、ゲート信号Gateに基づいて極性信号POLをラッチする第1ラッチ3031と、信号VSRoutに基づいて第1ラッチ3031のラッチ信号POLをラッチし、所定のタイミングでCSバッファ304に出力する第2ラッチ3032とを有する。
インバータ403の入力端子がスイッチ407の固定接点aおよびスイッチ408の作動接点bに接続され、出力端子がインタバータ404の入力端子およびCSバッファ304の入力に接続されている。そして、インバータ404の出力端子がスイッチ408の固定接点aに接続されている。
スイッチ406はゲート信号Gateおよびその反転信号XGateによりオン、オフされる。スイッチ407と408は信号VSRoutおよび信号VSRoutがインバータ405で反転された信号でオン、オフされる。
ゲートバッファ302は、図12に示すように、pチャネルMOS(PMOS)トランジスタPT1〜PT3、nチャネルMOS(NMOS)トランジスタNT1〜NT3により構成されている。
PMOSトランジスタPT1〜PT3のソースは高電圧(たとえば6V)の電源電圧VDD2の供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT1〜NT3のソースが低電圧(たとえば−3V)の電源電圧VSS2の供給ラインに接続されている。
PMOSトランジスタPT1のドレインとNMOSトランジスタNT1のドレイン同士が接続され、その接続点がNMOSトランジスタNT2のゲートに接続されている。
PMOSトランジスタPT2のドレインとNMOSトランジスタNT2のドレイン同士が接続され、その接続点がNMOSトランジスタNT1のゲート、並びに出力バッファ段を構成するPMOSトランジスタPT3のゲートおよびNMOSトランジスタNT3のゲートに接続されている。
そして、PMOSトランジスタPT3のドレインおよびNMOSトランジスタNT3のドレインが接続され、その接続点がゲートラインに接続される。
また、PMOSトランジスタPT2のゲートが信号Aの供給ラインに接続され、PMOSトランジスタPT1のゲートが信号Aの反転信号XAの供給ラインに接続されている。
このように、ゲートバッファはレベルシフタと出力バッファ段により構成されている。
CSバッファ304は、図13に示すように、PMOSトランジスタPT11〜PT13、NMOSトランジスタNT11〜NT13により構成されている。
PMOSトランジスタPT11、PT12のソースは高電圧(たとえば6V)の電源電圧VDD2の供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT11,NT12のソースが低電圧(たとえば−3V)の電源電圧VSS2の供給ラインに接続されている。
PMOSトランジスタPT13のソースは第1レベル電圧(たとえば3V)の電源電圧VCSHの供給ラインに接続され、NMOSトランジスタNT13のソースが第2レベル電圧(たとえば0V)の電源電圧VSSの供給ラインに接続されている。
PMOSトランジスタPT11のドレインとNMOSトランジスタNT11のドレイン同士が接続され、その接続点がNMOSトランジスタNT12のゲートに接続されている。
PMOSトランジスタPT12のドレインとNMOSトランジスタNT12のドレイン同士が接続され、その接続点がNMOSトランジスタNT11のゲート、並びに出力バッファ段を構成するPMOSトランジスタPT13のゲートおよびNMOSトランジスタNT13のゲートに接続されている。
そして、PMOSトランジスタPT13のドレインおよびNMOSトランジスタNT13のドレインが接続され、その接続点がゲートラインに接続される。
また、PMOSトランジスタPT12のゲートが信号Bの供給ラインに接続され、PMOSトランジスタPT11のゲートが信号Bの反転信号XBの供給ラインに接続されている。
このように、ゲートバッファはレベルシフタと出力バッファ段により構成されている。また、信号B、XBが切り替え信号となっている。
本実施形態の垂直駆動回路102におけるCSドライバは、ドライバ段の前後段あるいは前フレームの極性に依存せず、画素書き込み時の極性(POLで示される)のみでCS信号の極性を決めている。
すなわち、本実施形態の前後段の信号に依存せず、自段の信号のみで制御可能となっている。
また、本実施形態の垂直駆動回路のCSブロック等は、少ない素子数で形成することができ、回路規模の縮小に貢献している。たとえば20個以下のトランジスタにより構成することが可能である。
そこで、本実施形態においては、両側にCSドライバを含む垂直駆動回路を配置して、この揺れの収束時間を短縮することにより水平方向のシェーディング等を改善している。
そこで、本実施形態においては、両側にCSドライバを含む垂直駆動回路を配置して、この揺れの収束時間を短縮することにより水平方向のシェーディング等を改善している。
この構成を採用することにより、走査タイミングのずれの発生を抑止できるとともに、回路規模を縮小することができ、狭額縁化を実現することができる。
LTC1のノードN1がスイッチSW1の固定接点aに接続され、スイッチSW1の作動接点bは垂直クロックCVKの入力ラインに接続されている。
スイッチSW1はゲート信号Gate(G)とインバータ5011で反転された信号XGでオンオフされる。この例では、ゲート信号Gがハイレベルのときオンし、ローレベルになるとオフする。
LTC2のノードN3がスイッチSW4の固定接点aに接続され、スイッチSW4の作動接点bは垂直クロックCVKの入力ラインに接続されている。
スイッチSW4はインバータ5017の出力信号CKLgがハイレベルで、インバータ5017の入力信号となるNOR5018の出力信号XCLKgがローレベルのときオンし、インバータ5017の出力信号CKLgがローレベルで、インバータ5017の入力信号となるNOR5018の出力信号XCLKgがハイレベルのときオフする。
スイッチSW3の固定接点aがノードN5に接続され、作動接点bがラッチLTC2のノードN3に接続されている。
スイッチSW2はラッチLTC1のノードN1の信号CKgがハイレベルで、ノードN2の信号XCKgがローベルのときにオンし、ノードN1の信号CKgがローレベルで、ノードN2の信号XCKgがハイレベルのときにオフする。
スイッチSW3はラッチLTC1のノードN1の信号CKgがローレベルで、ノードN2の信号XCKgがハイベルのときにオンし、ノードN1の信号CKgがハイレベルで、ノードN2の信号XCKgがローレベルのときにオフする。
そして、ゲート信号Gateはフリップフロップ5011にセットされ、その結果、ノードN6はハイレベルとなる。
このとき、スイッチSW1がオンし、ラッチLTC1にはローレベルの垂直クロックVCKが入力される。その結果、ラッチLTC1のノードN1はローレベル、ノードN2はハイレベルに保持される。したがって、スイッチSW2はオフし、SW3はオンとなる。
また、ノードN6がハイレベルであることから、NOR5018の出力がローレベルとなり、その結果インバータ5017の出力がハイレベルとなり、スイッチSW4がオンする。
スイッチSW4がオンであることから、ラッチLTC2にはローレベルの垂直クロックVCKが入力される。その結果、ラッチLTC1のノードN3はローレベル、ノードN4はハイレベルに保持される。したがって、このタイミングではスイッチSW3を通してノードN5はローレベルであり、フリップフロップ5011はリセットされない。
そして、AND5019からは、ゲート信号Gateがハイレベルの期間、ハイレベルの信号OUTAがCSブロック502に出力される。
次に、垂直クロックVCKがローレベルからハイレベルに切り替わり、ゲート信号Gateもローレベルに切り替わる。
その結果、出力信号OUTAがローレベルとなり、また、ラッチLTC2にはハイレベルの垂直クロックVCKが入力される。その結果、ラッチLTC2のノードN3はハイレベル、ノードN4はローレベルに保持される。したがって、このタイミングではスイッチSW3を通してノードN5はハイレベルであり、フリップフロップ5011はリセットされ、また、垂直クロックVCKがローレベルになるまで、スイッチSW4はオン状態に保持される。
そして、ゲート信号Gateはフリップフロップ5011にセットされ、その結果、ノードN6はハイレベルとなる。
このとき、スイッチSW1がオンし、ラッチLTC1にはハイレベルの垂直クロックVCKが入力される。その結果、ラッチLTC1のノードN1はハイレベル、ノードN2はローレベルに保持される。したがって、スイッチSW2はオンし、SW3はオフとなる。
また、ノードN6がハイレベルであることから、NOR5018の出力がローレベルとなり、その結果インバータ5017の出力がハイレベルとなり、スイッチSW4がオンする。
スイッチSW4がオンであることから、ラッチLTC2にはハイレベルの垂直クロックVCKが入力される。その結果、ラッチLTC1のノードN3はハイレベル、ノードN4はローレベルに保持される。したがって、このタイミングではスイッチSW2を通してノードN5はローレベルであり、フリップフロップ5011はリセットされない。
そして、AND5019からは、ゲート信号Gateがハイレベルの期間、ハイレベルの信号OUTAがCSブロック502に出力される。
次に、垂直クロックVCKがハイレベルからローレベルに切り替わり、ゲート信号Gateもローレベルに切り替わる。
その結果、出力信号OUTAがローレベルとなり、また、ラッチLTC2にはローレベルの垂直クロックVCKが入力される。その結果、ラッチLTC2のノードN3はローレベル、ノードN4はハイレベルに保持される。したがって、このタイミングではスイッチSW2を通してノードN5はハイレベルであり、フリップフロップ5011はリセットされ、また、垂直クロックVCKがハイレベルになるまで、スイッチSW4はオン状態に保持される。
コモン電圧Vcomの振幅の振幅ΔVcomの値は、ストレージ信号CSの第1レベルとCSHと第2レベルCSLとの差ΔVcsとともに、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定される。
たとえば後述するように、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下の値となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
図19の例は、パネルの外部部品により小振幅のコモン電圧Vcomを生成する場合を示している。
接続ノードND1がパネル端子Tに接続されている。キャパシタC1の第1電極が接続ノードND1と端子Tとの接続ラインに接続され、第2電極が接地されている。
キャパシタC2の第1電極が接続ノードND1と端子Tとの接続ラインに接続され、第2電極が信号FRPの供給ラインに接続されている。
ΔVcom={C2/(C1+C2+Ccom)}×FRP …(2)
小振幅ΔVcomの値は、極力小さい振幅、たとえば10mV〜1.0V程度の振幅が良い。理由は、それ以外であるとオーバドライブによる応答速度の改善、音響ノイズ低減などの効果が小さくなってしまうためである。
たとえば、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5Vより低い値となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
以下、本実施形態の容量結合駆動についてさらに詳細に説明する。
図20(A)がゲートパルスGP Nを、図20(B)がコモン電圧Vcomを、図20(C)がストレージ信号CS Nを、図20(D)が映像信号Vsigを、図20(E)が液晶セルに印加される信号Pix Nをそれぞれ示している。
また、ストレージ信号CS Nは、各ゲートライン毎に対応して独立に配線された各ストレージライン106−1〜106−m毎に第1レベル(CSH、たとえば3V〜4V)または第2レベル(CSL、たとえば0V)のいずれかに選択して与える。
このように駆動された場合の、液晶に印加される実効画素電位ΔVpixは次式で与えられる。
式(3)において、近似式の第2項{(Ccs/Ccs+Clc)*ΔVcs}が液晶誘電率の非線形性により低階調(白輝度側)が黒くなる(沈む)要因となる項であり、近似式の第3項{(Ccl/Ccs+Clc)*ΔVcom/2}が液晶誘電率の非線形性により低階調側を白くする(浮かせる)項である。
すなわち、近似式の第2項の低階調(白輝度側)が黒くなる(沈む)傾向部分が第3項により低階調側を白くする(浮かせる)機能により補償するように動作する。
そして、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定することで、最適なコントラストを得ることができる。
そのため、白輝度を最適化するためには、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下とする必要がある。したがって、実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
図23において、横軸が映像信号電圧Vsigを、縦軸が実効画素電位ΔVpixをそれぞれ示している。また、図23中、Aで示す線が本発明の実施形態に係る駆動方式の特性を、Bで示す線が関連する容量結合駆動方式の特性を、Cで示す線が通常の1HVcom駆動方式の特性を示している。
図24において、横軸が映像信号電圧Vsigを、縦軸が輝度をそれぞれ示している。また、図24中、Aで示す線が本発明の実施形態に係る駆動方式の特性を、Bで示す線が関連する容量結合駆動方式の特性を示している。
また、式(5)に関連する容量結合駆動方式の上記式(1)に具体的な数値を設定した場合の黒表示のときと、黒表示のときの実効画素電位ΔVpix Bと実効画素電位ΔVpix Wの値を示す。
白表示のときは、式(5)に示すように、関連する駆動方式の実効画素電位ΔVpix Wは0.5V以上の0.8Vとなり、図22(B)に関連付けて説明したように白輝度が沈んでしまう。
これに対して、本実施形態に係る駆動方式の実効画素電位ΔVpix Wは0.5V以下の0.4Vとなり、図22(B)に関連付けて説明したように白輝度が最適化される。
シフトレジスタにおいては、垂直クロックのレベルシフト動作が行われ、かつ、それぞれ異なる遅延時間で遅延される。たとえばシフトレジスタにおいては、垂直スタ−トパルスVSTが、垂直クロックVCKに同期にてシフト動作が行われ、対応するゲートバッファに供給される。
また、垂直スタートパルスVSTは、有効画素部101の上部側から、または下部側から伝搬され、各シフトレジスタに順番にシフトインされていく。
したがって、基本的には、シフトレジスタVSRにより供給された垂直クロックにより各ゲートバッファを通して各ゲートライン105−1〜105−mが順番に駆動されていく。
たとえば、第1行目のストレージライン106−1に第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS1が印加された場合、第2行目のストレージライン106−2には第2レベルCSLが選択されてストレージ信号CS2が印加され、第3行目のストレージライン106−3に第1レベルCSHが選択されてストレージ信号CS3が印加され、第4行目のストレージライン106−4には第2レベルCSLが選択されストレージ信号CS4が印加され、以下同様にして交互に第1レベルCSHと第2レベルCSLが選択されストレージ信号CS5〜CSmがストレージライン106−5〜106−mに印加される。
たとえば、まず、R対応のセレクタスイッチが導通状態に駆動制御されてRデータが各信号ラインに出力されてRデータが書き込まれる。Rデータの書き込みが終了すると、G対応のセレクタスイッチのみが導通状態に駆動制御されてGデータが各信号ラインに出力されて書き込まれる。Gデータの書き込みが終了すると、B対応のセレクタスイッチのみが導通状態に駆動制御されてBデータが各信号ラインに出力されて書き込まれる。
このとき、コモン電圧Vcomは一定値ではなく小振幅ΔVcom(10mV〜1.0V)で交番信号として供給される。
これにより、黒輝度のみならず白輝度も最適化されている。
すなわち、本実施形態の前後段の信号に依存せず、自段の信号のみで制御可能となっている。
また、本実施形態の垂直駆動回路のCSブロック等は、少ない素子数で形成することができ、回路規模の縮小に貢献している。たとえば20個以下のトランジスタにより構成することが可能である。
そこで、本実施形態においては、両側にCSドライバを含む垂直駆動回路を配置して、この揺れの収束時間を短縮することにより水平方向のシェーディング等を改善している。
この構成を採用することにより、走査タイミングのずれの発生を抑止できるとともに、回路規模を縮小することができ、狭額縁化を実現することができる。
以上説明した実施形態に係る表示装置は、直視型映像表示装置(液晶モニタ、液晶ビューファインダ)、投射型液晶表示装置(液晶プロジェクタ)の表示パネル、すなわちLCD(liquid crystal display)パネルとして用いることが可能である。
Claims (10)
- スイッチング素子を通して信号ラインを伝搬される映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された画素部と、
上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、
上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、
第1の駆動回路および第2の駆動回路と、
所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を生成する生成回路と、
を有し、
上記画素部に配列された各画素回路は、
第1画素電極および第2画素電極を有する表示エレメントと、
第1電極および第2電極を有する保持容量と、
を含み、
上記表示エレメントの第1画素電極と上記保持容量の第1電極と上記スイッチング素子の一端子が接続され、
上記保持容量の第2電極が対応する行に配列された上記容量配線に接続され、上記表示エレメントの第2画素電極には上記コモン電圧信号が印加され、
上記第1の駆動回路は、上記画素回路の行配列ごとに対応する複数のドライブ段を有し、当該第1の駆動回路の各ドライブ段に、上記複数の走査ラインを順次選択して駆動するゲートドライバと、各ドライブ段で独立した動作を行うことで上記複数の容量配線を選択的に駆動する容量配線ドライバとを含み、
上記第2の駆動回路は、上記画素回路の行配列ごとに対応する複数のドライブ段を有し、当該第2の駆動回路の各ドライブ段に、各ドライブ段で独立して、上記第1の駆動回路の容量配線ドライバとともに同一の上記容量配線を両端から選択的に駆動する容量配線ドライバを含み、ゲートドライバを含まない
表示装置。 - 上記第1および第2の駆動回路の各ドライバ段に含まれる各容量配線ドライバは、画素書き込み時の極性信号に基づいて各行ごとに独立して対応する容量配線を駆動する
請求項1記載の表示装置。 - 上記第2の駆動回路の容量配線ドライバは、上記第1の駆動回路により供給され対応する行の走査ラインを伝搬する駆動信号に応答して、対応する容量配線を駆動する
請求項2記載の表示装置。 - 上記第1の駆動回路の容量配線ドライバと、当該容量配線ドライバと同じ行配列に対応するドライブ段に含まれる上記第2の駆動回路の容量配線ドライバは、当該行配列の画素回路の上記走査ラインを駆動するゲート信号を入力することで同期して駆動する
請求項3記載の表示装置。 - 上記第1および第2の駆動回路は、選択された行の走査ラインを駆動して所望の画素回路に画素データを書き込ませた後、同一の行の上記容量配線を駆動する
請求項1〜4の何れか記載の表示装置。 - 上記第1および第2の駆動回路に含まれる容量配線ドライバは、上記容量配線を駆動する信号の第1レベルと当該第1レベルより低い第2レベルとのいずれかを選択して対応する容量配線に印加する
請求項1〜5の何れか記載の表示装置。 - 上記第1および第2の駆動回路の駆動によって、上記コモン電圧信号の振幅値および上記第1レベルと上記第2レベルとの電位差の値は、上記コモン電圧信号および上記電位差による実効画素電位の増加分について、黒表示のときの上記増加分に対する白表示のときの上記増加分の変動を上記コモン電圧信号により補償するように選定される
請求項6に記載の表示装置。 - 上記コモン電圧信号の振幅値および上記電位差の値は、白表示のときの実効画素電位が所定のしきい値以下となるように選定されている
請求項7記載の表示装置。 - 上記所定のしきい値は、上記画素部が有する液晶セルの液晶の印加電圧に対する誘電率の特性において、上記印加電圧を上げていったときに上記誘電率が変化し始める電圧値である
請求項8記載の表示装置。 - 上記画素回路の表示エレメントが液晶セルである
請求項1〜9の何れか記載の表示装置。
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