JP3681588B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置に係わり、特に、各画素に映像信号電圧を供給する回路に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
画素毎に能動素子(例えば、薄膜トランジスタ)を有し、この能動素子をスイッチング駆動するアクティブマトリクス型液晶表示装置は、ノート型パソコン等の表示装置として広く使用されている。
このアクティブマトリクス型液晶表示装置の1つに、TFT(Thin Film Transister)方式の液晶表示モジュールが知られている。
このTFT方式の液晶表示モジュールでは、薄膜トランジスタ(TFT)を介して画素電極に映像信号電圧(階調電圧)を印加するため、各画素間のクロストークがなく、単純マトリクス型液晶表示装置のようにクロストーク防止するための特殊な駆動方法を用いることなく、多階調表示が可能である。
アクティブマトリクス型液晶表示装置において、前記多階調表示を可能にするために、各画素に多階調の映像信号電圧を印加する駆動方法として、特開平5−35200号公報に記載されている方法が知られている。
前記公報(特開平5−35200号)に記載されている方法は、2m個の電圧バスラインを設け、この2m個の電圧バスラインから供給される階調電圧を、1走査期間(1走査ライン)の間2k個の階段状に変化させる。
そして、nビットの表示データの上位mビットの値により、前記2m個の電圧バスラインのいずれかの一つを選択し、また、nビットの表示データの下位k(k=n−m)ビットの値により、当該選択された電圧バスライン上の階調電圧の階段状に変化する電圧レベルの一つ選択して、各画素の画素電極に印加するものである。
例えば、表示データが3ビット(n=3)であり、また、mが1、kが2である場合、2本の電圧バスラインを設け、この2本の電圧バスライン上の階調電圧の電圧レベルを、1走査期間の間、それぞれ4個の階段状に変化させるようにし、そして、3ビットの表示データの上位1ビットの値により、2本の電圧バスラインのいずれか1本の電圧バスライン上の階調電圧を選択し、当該選択された電圧バスライン上の4個の階段状に変化する電圧レベルの一つを、3ビットの表示データの下位2ビットの値により選択し、各画素の画素電極に印加すようにしたものである。
前記公報に記載された駆動方法によれば、各画素に映像信号電圧を印加する回路の動作速度を低減でき、また、電圧バスラインの本数を低減することが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、液晶表示装置においては、64階調、あるいは256階調へとより多階調化が進みつつある。
そして、前記公報に記載された駆動方法により、64階調、あるいは256階調を実現する場合に、選択された電圧バスライン上における、2k個の階段状に変化する電圧レベルを選択する選択回路の回路規模が大きくなり、当該選択回路を液晶表示パネル内に組み込む場合には、当該選択回路の占有面積が大きくなり、液晶表示パネルが大型化するという問題点があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、液晶表示装置において、水平走査駆動手段の回路規模を小さくすることが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
【0005】
即ち、本発明は、一方が透明の互いに対向する2枚の基板と、前記2枚の基板に挟まれた液晶層とを有する液晶表示装置であって、複数の画素と、前記画素に映像信号電圧を印加するための映像信号線と、時間とともに電圧レベルが周期的に変化する階調電圧から選択された映像信号電圧を画素に供給するための駆動回路と、前記駆動回路に表示データを供給する複数の表示データ線とを有し、前記駆動回路は、映像信号電圧を選択する時間を決定するための表示データ演算回路を備え、前記表示データ演算回路は、前記表示データによって動作する複数のスイッチング手段を備え、前記複数のスイッチング手段は、それぞれ直列に接続され、前記表示データ演算回路は、前記複数のスイッチング手段の動作状態によって前記映像信号電圧を選択する時間を決定することを特徴とする。
【0006】
また、本発明は、マトリクス状に設けられる複数の画素と、前記複数の画素の列または行方向の画素に映像信号電圧を印加する複数の映像信号線と、前記複数の映像信号線に映像信号電圧を供給する駆動手段と、少なくとも、前記駆動手段に複数個の階調電圧を供給する電源部と、前記駆動手段を制御する表示制御手段とを備える液晶表示装置であって、前記表示制御手段は、前記駆動手段に対して、少なくともnビットの表示データと、n個の時間制御信号を供給し、前記電源部は、前記駆動手段に対して、1走査期間内にその電圧レベルが時間とともに変化する階調電圧を供給し、前記駆動手段は、前記表示制御手段から送信されるnビットの表示データを格納する格納手段と、前記各映像信号線毎に設けられ、前記格納手段に格納されたnビットの表示データのそれぞれのビット値に応じて、前記表示制御部から供給される時間制御信号または第1レベルの電圧を選択するn個のスイッチング手段と、前記各映像信号線毎に設けられ、前記n個のスイッチング手段の各出力電圧が第1レベルの電圧の場合に、出力状態を変化させる演算結果伝達手段と、前記各映像信号線毎に設けられ、前記演算結果伝達手段の出力状態の変化に応じて、前記電源部から供給される階調電圧における、前記演算結果伝達手段の出力状態変化時の電圧レベルを映像信号電圧として、前記各映像信号線に供給する出力回路手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、マトリクス状に設けられる複数の画素と、前記画素に映像信号電圧を印加する映像信号線と、電圧レベルが1水平走査期間内で時間に従い変化する階調電圧が印加される階調電圧線と、前記階調電圧から選択された映像信号電圧を画素に供給するための駆動回路とを有し、前記駆動回路は、映像信号線を選択する時間を決定するための表示データ演算回路と、前記表示データ演算回路の演算結果に従い選択された階調電圧を映像信号電圧として前記映像信号線に出力する階調電圧出力回路とを備え、前記表示データ演算回路と、前記階調電圧出力回路とは直列に接続されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、互いに対向する2枚の基板と、前記2枚の基板に挟まれた液晶層とを有する液晶表示装置で、複数の画素と、前記複数の画素に映像信号電圧を印加する複数の映像信号線と、前記複数の映像信号線に映像信号電圧を供給する駆動回路と、前記駆動回路に表示データを供給する複数の表示データ線と、前記駆動回路に、時間に従って周期的に変化する階調電圧を供給する階調電圧線と、前記駆動回路に、パルス信号を供給する複数の制御信号線とを有する液晶表示装置であって、前記駆動回路は、前記表示データ線毎に設けられ、前記表示データ線により供給される表示データと、前記複数の制御信号線の中の対応する時間制御線により供給されるパルス信号との演算を行う複数の演算回路と、前記複数の演算回路の値に応じて、前記階調電圧線により供給される階調電圧の中のいずれか1つの階調電圧を選択する選択手段とを備え、前記複数の演算回路と、前記選択手段とは、前記各映像信号線毎に設けられ、前記表示データは、前記表示データ線毎に設けられる格納手段に格納されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、互いに対向する2枚の基板と、前記2枚の基板に挟まれた液晶層とを有する液晶表示装置で、複数の画素と、前記複数の画素に映像信号電圧を印加する複数の映像信号線と、前記複数の映像信号線に映像信号電圧を供給する駆動回路と、前記駆動回路に、nビットの表示データを供給するn本の表示データ線と、前記駆動回路に、時間に従って周期的に2n段階に変化する階調電圧を供給する階調電圧線と、前記駆動回路に、前記階調電圧の変化に従い値が変化するデータを供給するn本の制御信号線とを有する液晶表示装置であって、前記駆動回路は、表示データ線毎に設けられ、前記表示データ線により供給される表示データと、前記n個の制御信号線の中の対応する制御信号線により供給されるデータとで演算を行うn個の演算回路と、前記n個の演算回路の演算結果に応じて、前記階調電圧線により供給される階調電圧の中のいずれか1つの階調電圧を選択し、映像信号電圧として出力する出力回路とを有し、前記n個の演算回路と、前記出力回路とは、前記各映像信号線毎に設けられ、かつ、前記n個の演算回路は、前記各映像信号線の延長線上に設けられていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明実施の形態を図面を参照して説明する。
なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0011】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1のTFT方式の液晶表示モジュールの全体の概略構成を示すブロック図である。
本実施の形態の液晶表示モジュールは、液晶表示パネル(本発明の液晶表示素子)10と、表示制御装置11と、電源回路12とで構成される。
液晶表示パネル10は、表示部110と、垂直画素ライン選択回路(以下、水平走査回路と称する。)120と、水平画素ライン選択回路(以下、垂直走査回路と称する。)130とから構成される。
ここで、水平走査回路120は、メモリアドレス選択回路(以下、水平シフトレジスタ回路と称する。)121と、デジタル信号メモリアレイ122と、第1の選択回路(上位ビット選択回路)123と、第2の選択回路(下位ビット選択回路)124とから構成される。
【0012】
図2は、本実施の形態の液晶表示パネル10の一例の等価回路を示す回路図である。
なお、図2では、表示制御装置11から、水平走査回路120および垂直走査回路130に入力される信号と、電源回路12から水平走査回路120に入力される階調電圧とを合わせて図示している。
本実施の形態の表示部110は、マトリクス状に配置される画素を有し、各画素は隣接する2本のゲート信号線(走査信号線または水平信号線)(G)と、隣接する2本のドレイン信号線(映像信号線または垂直信号線)(D)との交差領域(4本の信号線で囲まれた領域)内に配置される。
各画素は、例えば、ポリシリコントランジスタ(以下、Poly−SiTrと称する。)からなる薄膜トランジスタ(TFT)を有し、マトリクス状に配置された各画素の各列毎の各薄膜トランジスタ(TFT)のドレイン領域は、それぞれドレイン信号線(D)に接続され、また、マトリクス状に配置された各画素の各薄膜トランジスタ(TFT)のソース領域は、画素電極(ITO1)に接続される。
なお、ドレイン領域およびソース領域は、本来その間のバイアス極性によって決まるもので、本実施の形態の液晶表示装置では、その極性は動作中反転するので、ドレイン領域、ソース領域は動作中入れ替わるものであるが、本明細書では、便宜上一方をドレイン領域、他方をソース領域と固定して説明する。
【0013】
マトリクス状に配置された各画素の各行毎の各薄膜トランジスタ(TFT)のゲート電極は、それぞれゲート信号線(G)に接続され、各薄膜トランジスタ(TFT)は、ゲート電極に正のバイアス電圧を印加すると導通し、ゲート電極に負のバイアス電圧を印加すると不導通になる。
また、画素電極(ITO1)とコモン電極(対向電極)(ITO2)との間に液晶層が設けられるので、画素電極(ITO1)とコモン電極(ITO2)との間には、液晶容量(CLC)が等価的に接続される。
さらに、薄膜トランジスタ(TFT)のソース領域と共通信号線(CN)との間には保持容量(CSTG)が形成され、この共通信号線(CN)には、コモン電極に印加される(VCOM)の駆動電圧が印加される。なお、図2は回路図であるが、実際の幾何学的配置に対応して描かれている。
マトリクス状に配置された各画素の各列毎の各薄膜トランジスタ(TFT)のドレイン領域は、それぞれ映像信号線(D)に接続され、この映像信号線(D)は、第2の選択回路124に接続される。
マトリクス状に配置された各画素の各行毎の各薄膜トランジスタ(TFT)のゲート電極は、それぞれゲート信号線(G)に接続され、このゲート信号線(G)は、垂直走査回路130に接続される。
【0014】
表示制御装置11は、1個の半導体集積回路(LSI)から構成され、コンピュータ本体側から送信されてくるクロック信号、ディスプレイタイミング信号、水平同期信号、垂直同期信号の各表示制御信号および表示用デ−タ(R・G・B)を基に、水平走査回路120、および垂直走査回路130を制御・駆動する。
図1に示す電源回路12は、水平走査回路120に階調電圧(VA1〜VA8)を供給し、また、薄膜トランジスタ(TFT)のゲート電極に印加する駆動電圧(正のバイアス電圧および負のバイアス電圧)を垂直走査回路130に供給し、さらに、(VCOM)の駆動電圧をコモン電極(ITO2)に供給する。
【0015】
次に、表示データが6ビットの場合における、本実施の形態の液晶表示モジュールの動作の概略を説明する。
表示制御装置11は、垂直同期信号入力後に、第1番目のディスプレイタイミング信号が入力されると、これを第1番目の表示ラインと判断して垂直走査回路130にスタートパルス(SY)を出力する。
また、表示制御装置11は、水平同期信号に基づいて、1水平走査時間毎に、表示部110の各ゲート信号線(G)に順次正のバイアス電圧を印加するように、垂直走査回路130に1水平走査時間周期のシフトクロックであるクロック(CLG)を出力する。
これにより、垂直走査回路130は、ゲート信号線(G)を順次選択して、選択したゲート信号線(G)に正のバイアス電圧を出力し、選択されたゲート信号線(G)にゲート電極が接続される薄膜トランジスタ(TFT)を1走査期間オンとする。
【0016】
表示制御装置11は、ディスプレイタイミング信号が入力されると、これを表示開始位置と判断し、受け取った単純1列の6ビットの表示データを、水平走査回路120のデジタル信号メモリアレイ122に出力する。
同時に、表示制御装置11は、水平走査回路120の水平シフトレジスタ回路121に、スタートパルス(DX)と、表示データラッチ用クロック(CLD)を出力する。
これにより、水平シフトレジスタ回路121は、デジタル信号メモリアレイ122に、表示データ取り込み用シフトパルス(SH)を順次出力する。
デジタル信号メモリアレイ122は、この表示データ取り込み用シフトパルス(SH)により、表示データを順次格納し、表示データの上位ビットを第1の選択回路123に、表示データの下位ビットを第2の選択回路124に出力する。
【0017】
第1の選択回路123には、複数の階調電圧(図2では、8個)が入力されており、第1の選択回路123は、表示データの上位ビットで、この複数の階調電圧のいずれか1つを選択して、第2の選択回路124に出力する。
この場合に、この複数の階調電圧は、1走査期間内に、所定のタイミングでその電圧レベルが階段状に変化する。
第2の選択回路124は、表示データの下位ビットにより、第1の選択回路123で選択された階調電圧の、あるタイミングにおける電圧レベルを選択して、ドレイン信号線(D)に出力する。
これにより、選択されたゲート信号線(G)にゲート電極が接続される薄膜トランジスタ(TFT)を有する画素に、表示データに対応した階調電圧が書き込まれ、表示部110に画像が表示される。
なお、図1に示す水平走査回路120および垂直走査回路130は、液晶表示パネルに組み込まれており、薄膜トランジスタ(TFT)と同じくPoly−SiTrで構成され、同一の基板上に形成される。
【0018】
図3は、図1,図2に示すデジタル信号メモリアレイ122の回路構成を示す回路図である。
図3に示すように、デジタル信号メモリアレイ122は、第1のラッチ回路122Aと第2のラッチ回路122Bとを備え、第1のラッチ回路122Aは、水平シフトレジスタ回路121からの表示データ取り込み用シフトパルス(SH)により、表示制御装置11からの表示データを順次ラッチする。
第2のラッチ回路122Bは、表示制御装置11からの出力タイミング制御用クロック(CLA)により、第1のラッチ回路122Aに取り込まれた表示データをラッチし、当該表示データの上位3ビットを第1の選択回路(123)に、下位3ビットを第2の選択回路(124)に出力する。
【0019】
図4は、図1,2に示す第1の選択回路123の1ドレイン信号線(D)当たりの選択回路の回路構成を示す回路図である。
同図において、B6は表示データの6ビット目、B5は表示データの5ビット目、B4は表示データの4ビット目を表している。
図4に示すように、第1の選択回路123内の1ドレイン信号線(D)当たりの選択回路は、p型MOSトランジスタ(以下、単に、PMOSと称する。)とn型MOSトランジスタ(以下、単に、NMOSと称する。)とで構成される第1ないし第3のゲート回路(GT1〜GT3)を8組有する。
各ゲート回路(GT1)のPMOSおよびNMOSのゲート電極には、表示データの6ビット(B6)目の正相出力あるいは反転出力が印加され、また、各ゲート回路(GT2)のPMOSおよびNMOSのゲート電極には、表示データの5ビット(B5)目の正相出力あるいは反転出力が印加され、さらに、各ゲート回路(GT3)のPMOSおよびNMOSのゲート電極には、表示データの4ビット(B4)目の正相出力あるいは反転出力が印加される。
そして、この各ゲート回路(GT1〜GT3)のPMOSおよびNMOSのゲート電極に印加する各ビットの正相出力あるいは反転出力の組み合わせを変更することにより、8本の電圧バスライン(131〜138)のいずれか一本の階調電圧を選択して、第2の選択回路124に出力する。
この場合に、図5に示すように、各電圧バスライン(131〜138)上の階調電圧(VA1〜VA8)は、その電圧レベルがそれぞれ異なっており、かつ、その電圧レベルは、1走査期間内に8段階の階段状に変化する。
【0020】
図6は、図1,2に示す第2の選択回路124の1ドレイン信号線(D)当たりの選択回路の回路構成を示す回路図である。
同図において、B3は表示データの3ビット目、B2は表示データの2ビット目、B1は表示データの1ビット目を表し、また、141〜143、例えば、図7に示す▲2▼▲3▼▲4▼ような波形の時間制御パルスが供給される時間制御信号線である。
なお、図7において、▲2▼は表示データの3ビット(B3)目用、▲3▼は表示データの2ビット(B2)目用、▲4▼は表示データの1ビット(B1)目用の時間制御パルスである。
この時間制御パルスは、Highレベル(以下、単に、Hレベルと称する。)の電圧レベルと、Lowレベル(以下、単に、Lレベルと称する。)の電圧レベルとが交互に繰り返されるパルスであって、表示データの1ビット(B1)用の時間制御パルス▲4▼の周期をkとするとき、表示データの2ビット(B2)目用の時間制御パルス▲3▼の周期が2k、表示データの3ビット(B3)目用の時間制御パルス▲2▼周期が4k(2×2×k)となるパルスである。
また、この時間制御パルス(▲2▼〜▲4▼)は、図7中のtn−tn-1の期間内で、各階調電圧の階段状ステップの中央付近で立ち上がるように構成する。
これは、時間制御パルスの立ち上がりのタイミングで、ドレイン信号線(D)に印加される階調電圧が決定されるので、時間制御パルスの電圧変化に要する時間を考慮して、ドレイン信号線(D)に印加される階調電圧を確実に決定できるようにするためである。
【0021】
図6に示すPMOS(PT1)およびNMOS(NT1)から成るCMOS構成のスイッチング回路(SW1)は、それぞれのゲート電極に表示データの1ビット目の正相出力が入力され、表示データの1ビット目がHレベルの場合は、時間制御パルス▲4▼を出力し、表示データの1ビット目がLレベルの場合は、VD(Hレベル)を出力する。
同様に、PMOS(PT2)およびNMOS(NT2)から成るCMOS構成のスイッチング回路(SW2)は、表示データの2ビット目がHレベルの場合は、時間制御パルス▲3▼を出力し、表示データの2ビット目がLレベルの場合は、VD(Hレベル)を出力する。
また、PMOS(PT3)およびNMOS(NT3)から成るCMOS構成のスイッチング回路(SW3)は、表示データの3ビット目がHレベルの場合は、時間制御パルス▲2▼を出力し、表示データの3ビット目がLレベルの場合は、VD(Hレベル)を出力する。
【0022】
各PMOS(PT4〜PT6)、および各NMOS(NT4〜NT6)は、各スイッチング回路(SW1〜SW3)の出力を入力とする3入力ナンド回路を構成し、この3入力ナンド回路は、各入力ノード(N1,N2,N3)に入力される信号がHレベルとならない限り、その出力ノードをHレベルに保つ。
PMOS(PT7)、NMOS(NT7)およびPMOS(PT11)は、それぞれのゲート電極に、図7に示すリセットパルス▲5▼が入力されるスイッチングトランジスタである。
リセットパルス▲5▼がHレベルときに、PMOS(PT7)はオフとなるので、ノード(N4)とノード(N5)との間の電気的接続が遮断され、同じく、PMOS(PT11)もオフとなるので、ノード(N6)とノード(N8)との間の電気的接続が遮断される。
これにより、ノード(N6)は、回路内の他のノードとの間の電気的接続が遮断される。
同時に、リセットパルス▲5▼がHレベルときに、NMOS(NT7)がオンとなるので、ノード(N6)を電源電位(VD)に接続し、ノード(N6)を初期状態とする。
また、リセットパルス▲5▼がLレベルのときには、PMOS(PT7)およびPMOS(PT11)がオン、NMOS(NT7)がオフとなるので、ノード(N4)とノード(N5)との間、およびノード(N6)とノード(N8)との間を電気的に接続し、かつ、ノード(N6)を電源電位(VD)から切り離す。
【0023】
PMOS(PT8)およびNMOS(NT8)は、PMOS(PT7)およびNMOS(NT11)がオンの場合に、ナンド回路の出力(ノード(N4),(N5),(N6)の電位)を入力とするインバータ回路(IV1)である。
また、PMOS(PT9)およびNMOS(NT9)は、インバータ回路(IV1)の出力を入力とするインバータ回路(IV2)である。
このインバータ回路(IV2)の出力は、PMOS(PT11)がオンの場合に、インバータ回路(IV1)の入力となっているので、NMOS(NT7)あるいはNMOS(NT11)がオフとなり、インバータ回路(IV1)の入力が、ナンド回路の出力と電気的に切り離されると、この2つのインバータ回路(IV1,IV2)はラッチ回路となり、インバータ回路(IV1,IV2)の状態を維持する。
ここで、PMOS(PT11)の役割は、インバータ回路(IV1)が、ナンド回路の出力から電気的に切り離された時に、暗電流またはリークなどによるノード(N6)の電位変化を、インバータ回路(IV2)の出力で補うだけの役割であり、このPMOS(PT11)は、実質的に大きなON抵抗をもつトランジスタとする必要がある。
即ち、ナンド回路の出力が、HレベルからLレベルに変化した時に、PMOS(PT11)を介して入力されるインバータ回路(IV2)のHレベルの電位(ノード(N8)の電位)が、ナンド回路のLレベルの出力に実質的に影響せず、インバータ(IV1)の出力が反転し、ノード(N7)の電位をLレベルからHレベルに変化する程度に高抵抗にする必要がある。
この動作をより確実にするために、PMOS(PT11)とノード(N6)との間に高抵抗を挿入してもよい。
【0024】
NMOS(NT11)は、インバータ回路(IV2)の出力がゲート電極に印加されるスイッチングトランジスタであり、ノード(N6)がHレベルのときオン、ノード(N6)がLレベルのときオフとなる。
即ち、ノード(N8)がひとたびLレベルとなると、リセットパルス▲5▼により初期状態に設定されるまで、ノード(N5)とノード(N6)との間の電気的接続が遮断される。
このノード(N8)は、PMOS(PT11)を介してノード(N6)と電気的接続されている。
これは、ノード(N6)の電位がHレベルからLレベルに変化した時に、このPMOS(PT11)がノード(N8)のHレベルの電位に対して抵抗成分として働き、Lレベル状態を安定に作る役割を担う。
【0025】
PMOS(PT10)およびNMOS(NT10)はゲート回路(GT4)であり、PMOS(PT10)のゲート電極にはインバータ回路(IV1)の出力が、NMOS(NT11)のゲート電極にはインバータ回路(IV2)の出力が印加される。
インバータ回路(IV1)の出力がLレベル、インバータ回路(IV2)の出力がHレベルのとき、ゲート回路(GT4)はオンとなり、第1の選択回路123で選択された階調電圧をドレイン信号線(D)に供給する。
また、インバータ回路(IV1)の出力がHレベル、インバータ回路(IV2)の出力がLレベルのときに、ゲート回路(GT4)はオフとなり、第1の選択回路123で選択された階調電圧を、ドレイン信号線(D)から切り離す。
このゲート回路(GT4)は、一旦オフとなると、次にリセットパルス▲5▼がHレベルになるまで、オフ状態を維持するので、各画素に書き込まれる階調電圧は、第1の選択回路123で選択された階調電圧の時間とともに変化する電圧レベルにおける、ゲート回路(GT4)がオフとなるタイミング時の電圧レベルの電圧となる。
C0は、ドレイン信号線(D)の電位を保持する容量素子であり、この容量素子(C0)は、MOSトランジスタのゲート容量および配線容量を使用するようにしてもよい。
【0026】
今、表示データの下位3ビットが「1,0,1」の場合を例に挙げて、第2の選択回路124の動作を説明する。
表示データの下位3ビットが「1,0,1」の場合に、スイッチング回路(SW1)は時間制御パルス▲4▼を、スイッチ回路(SW2)はVDの電位を、スイッチ回路(SW3)は時間制御パルス▲2▼を出力する。
時刻t0のタイミングの前に、リセットパルス▲5▼がHレベルとなり、ノード(N6)がHレベルの初期状態とされる。
この間に、インバータ回路(IV1)の出力は、HレベルからLレベルに変化し、インバータ回路(IV2)の出力は、LレベルからHレベルに変化する。
なお、リセットパルス▲5▼のHレベルは、前記した動作が確実に実行されるのに十分な期間に設定する必要がある。
この初期状態が終わると、NMOS(NT11)がオンとなり、ノード(N5)とノード(N6)とが電気的に接続され、同時にゲート回路(GT4)もオンとなり、第1の選択回路123で選択された階調電圧がドレイン信号線(D)に供給される。
従って、ドレイン信号線(D)の電位は、図7に示す▲1▼の階調電圧のt0のタイミングにおける電圧レベルの電位となる。
【0027】
時刻t0において、リセットパルス▲5▼が、HレベルからLレベルに変化し、これにより、NMOS(NT7)がオフとなり、ノード(N6)は電源電位(VD)から切り離され、同時に、PMOS(PT7)がオンとなりノード(N4)とノード(N5)とが電気的に接続され、さらに、PMOS(PT11)がオンとなりノード(N6)とノード(N8)とが電気的に接続される。即ち、ナンド回路の出力が、インバータ回路(IV1)の入力となる。
時刻t0のタイミングでは、ナンド回路の3入力は、Lレベル、Hレベル、Lレベルであるので、ナンド回路の出力はHレベルであり、初期設定時同様、ゲート回路(GT4)はオンとなり、第1の選択回路123で選択された階調電圧がドレイン信号線(D)に供給される。
従って、ドレイン信号線(D)の電位は、図7に示す▲1▼の階調電圧のt0のタイミングにおける電圧レベルの電位となる。
【0028】
時刻t1のタイミングにおいて、ナンド回路の3入力は、Hレベル、Hレベル、Lレベルとなるが、依然として、ナンド回路の出力はHレベルであり、ゲート回路(GT4)はオン状態を維持し、第1の選択回路123で選択された階調電圧がドレイン信号線(D)に供給される。
従って、ドレイン信号線(D)の電位は、図7に示す▲1▼の階調電圧のt1のタイミングにおける電圧レベルの電位となる。
同様に、時刻t2,t3,t4のタイミングにおいても、ナンド回路の3入力のいずれか1つは、Lレベルとなるので、ナンド回路の出力はHレベルであり、ゲート回路(GT4)はオン状態を維持し、第1の選択回路123で選択された階調電圧がドレイン信号線(D)に供給される。
従って、時刻t2,t3,t4のタイミングにおいて、ドレイン信号線(D)の電位は、図7に示す▲1▼の階調電圧のt2,t3,t4のタイミングにおける電圧レベルの電位となる。
【0029】
時刻t5のタイミングで、時間制御パルス▲4▼がLレベルからHレベルに立ち上がると、初めてナンド回路の3入力は、すべてHレベルとなり、ナンド回路の出力はLレベルとなる。
これにより、ノード(N5)、およびノード(N6)がLレベルとなり、インバータ回路(IV1)の出力はLレベルからHレベルに変化し、インバータ回路(IV2)の出力はHレベルからLレベルに変化する。
したがって、ゲート回路(GT4)はオフとなり、ドレイン信号線(D)の電位を時刻t5の直前の電位、即ち、時刻t5の電位と同じ電位とした状態で、第1の選択回路123で選択された階調電圧を、ドレイン信号線(D)から切り離す。
同時に、ノード(N8)の電位がLレベルに変化することにより、NMOS(NT11)がオフとなり、ナンド回路とインバータ回路(IV1)との間の電気的接続を遮断する。
したがって、これ以降は、リセットパルス▲5▼がHレベルとなり、初期状態に設置されるまでは、ナンド回路の出力、即ち、スイッチ回路(SW1〜SW3)からの出力に関わらず、この状態が維持される。
したがって、リセットパルス▲5▼がHレベルになる前に、ドレイン信号線(D)の電位を画素に書き込むことにより、表示データに対応した階調電圧が画素に書き込まれることになる。
【0030】
図8は、本発明の前に本発明者により検討された第1の選択回路および第2の選択回路の回路構成を示す回路図である。
この図8において、第1の選択回路223は、本実施の形態の第1の選択回路123と同じ回路構成である。
また、第2の選択回路224は、本実施の形態の第1の選択回路123と同様な回路構成であり、各ゲート回路(GT31〜GT33)のPMOSおよびNMOSのゲート電極に印加する表示データの下位3ビットの正相出力あるいは反転出力の組み合わせを変更することにより、図9に示す8本の時間制御信号線(241〜248)上の時間制御信号(TP1〜TP8)のいずれか一つの時間制御信号を選択し、この選択時間制御信号によりゲート回路(GT4)をオンからオフに変化させるようにしたものである。
この図8に示す第2の選択回路224は、表示データの下位3ビットに対し、8本の時間制御信号線(241〜248)が必要であるとともに、時間制御信号線1本当たり6個のトランジスタが必要であるので、全体として48個のトランジスタが必要となり、液晶表示パネル10内に、これらの回路を組み込むような場合には、これらの回路が占める面積が大きくなるという問題点があった。
その上、表示データのビット数を上げ、より多階調化、例えば、表示データを8ビット構成として256階調を実現する場合に、上位4ビットと下位4ビットとに分離し、下位4ビットで時間制御パルスを選択するものとすると、時間制御信号線として16本が必要であり、また、第2の選択回路は128のトランジスタを必要とする。
このように、図8に示す回路構成では、多階調化のために、表示データのビット数を1ビット増加毎に、回路規模が2倍となり、表示階調数が大きくなるにつれて、その占有面積が増大する。
【0031】
これに対して、本実施の形態の第2の選択回路124の回路構成によれば、時間制御信号線は、リセットパルス信号線を含めて4本であり、また、トランジスタの総数は20個であり、図8に示す回路構成と比して、回路規模を著しく低減することができる。
また、本実施の形態において、第1の選択回路123および第2の選択回路124において必要となるトランジスタの総数は、ドレイン信号線(D)一本当たり76個であるが、回路構成を変更し、上位ビットを2ビットに、下位ビットを4ビットとすると、第1の選択回路123および第2の選択回路124において必要となるトランジスタの総数は、ドレイン信号線(D)一本当たり46個(上位ビット20個、下位ビット26個)、また、信号線の本数は9本(電圧バスライン4本、時間制御信号線(リセットパルス信号線を含む)5本)となる。
また、上位ビットを1ビット、下位ビットを5ビットとすると、第1の選択回路123および第2の選択回路124において必要となるトランジスタの総数は、ドレイン信号線(D)一本当たり36個(上位ビット6個、下位ビット30個)、また、信号線の本数は8本(電圧バスライン2本、時間制御信号線(リセットパルス信号線を含む)6本)となる。
【0032】
さらに、多階調化のために表示データのビット数が増加すると、本実施の形態の回路構成と図8に示す回路構成との差はより顕著となる。
例えば、表示データが8ビット構成であり、上位ビット数と下位ビット数とをそれぞれ4ビットとすると、図8に示す回路構成では、入力線は32本(電圧バスライン16本、時間制御信号線16本)必要となり、第1の選択回路223および第2の選択回路224において必要となるトランジスタの総数は、ドレイン信号線(D)一本当たり274個(上位ビット136個、下位ビット138個)必要となるが、本実施の形態の回路構成では、信号線の本数は21本(電圧バスライン16本、時間制御信号線(リセットパルス信号線を含む)5本)、第1の選択回路223および第2の選択回路224において必要となるトランジスタの総数は、ドレイン信号線(D)一本当たり162個(上位ビット136個、下位ビット26個)でよい。
この場合に、上位ビット数を1ビット、下位ビット数を7ビットとすると、本実施の形態の回路構成では、信号線の本数は10本(電圧バスライン2本、時間制御信号線8本)必要となり、第1の選択回路123および第2の選択回路124において必要となるトランジスタの総数は、ドレイン信号線(D)一本当たり44個(上位ビット6個、下位ビット38個)で済む。
このように、本実施の形態によれば、信号線の本数、および第1の選択回路123および第2の選択回路124において必要となるトランジスタの総数を低減することが可能となる。
【0033】
[実施の形態2]
図10は、本発明の実施の形態2のTFT方式の液晶表示モジュールにおける、第2の選択回路124の回路構成を示す回路図である。
本実施の形態の第2の選択回路124は、ノード(N6)とノード(N8)との間にNMOS(NT12)を接続し、このNMOS(NT12)のゲート電極に、図11に示すパルス▲6▼を印加し、暗電流またはリークなどによるノード(N6)の電位変化を抑えるようにしたものである。
本実施の形態においても、信号線の本数、および第1の選択回路123および第2の選択回路124において必要となるトランジスタの総数を低減することが可能となる。
【0034】
[実施の形態3]
図12は、本発明の実施の形態3のTFT方式の液晶表示モジュールにおける、第2の選択回路124の回路構成を示す回路図である。
本実施の形態の第2の選択回路124は、3入力ナンド回路の出力がゲート電極に印加されるPMOS(PT11)と、リセットパルスがゲート電極に印加されるPMOS(PT7)およびNMOS(NT7)とを、電源電位(VD)と基準電位(GND)との間に接続し、PMOS(PT7)とNMOS(NT7)との接続点(ノード(N5))の電位をインバータ回路(IV1)に入力するようにした点で、前記実施の形態1の第1の選択回路124と相違する。
本実施の形態の第2の選択回路124において、リセットパルス▲5▼がHレベルになると、NMOS(NT7)がオンとなり、ノード(N5)がLレベルとなる。
それにより、インバータ回路(IV1)の出力がHレベル、インバータ回路(IV2)の出力がLレベルとなり、ゲート回路(GT4)がオンとなる。
【0035】
リセットパルス▲5▼がLレベルとなると、NMOS(NT7)がオフ、PMOS(PT7)がオンとなるが、PMOS(PT11)がオフの場合には、ノード(N5)はフローティング状態となる。
しかしながら、前記実施の形態1で説明したように、インバータ回路(IV1)およびインバータ回路(IV2)がラッチ回路を構成するので、ノード(N5)がフローティング状態となっても、ゲート回路(GT4)のオン状態が維持される。
そして、前記実施の形態1と同様、時刻t5で3入力ナンド回路の出力がLレベルとなると、PMOS(PT11)がオンとなり、ノード(N5)はHレベルとなる。
それにより、インバータ回路(IV1)の出力がLレベル、インバータ回路(IV2)の出力がHレベルとなり、ゲート回路(GT4)がオフとなり、この状態は、再びリセットパルス▲5▼がHレベルとなるまで維持される。
本実施の形態においても、信号線の本数、および第1の選択回路123および第2の選択回路124おいて必要となるトランジスタ総数を低減することが可能となる。
【0036】
なお、本発明における第2の選択回路124の回路構成は、前記各実施の形態に示すものに限定されるものではなく、例えば、図13(a)〜図13(d)に示す回路構成を採用することも可能である。
この図13において、NAND1はナンド回路、NOR1はノア回路である。
また、N1,N2,N3は、それぞれ図6に示すノード(N1)、ノード(N2)、ノード(N3)を示し、矢印先のPT10,NT10は、この信号が、PMOS(PT10)のゲート電極、NMOS(NT10)のゲート電極に印加されることを表している。
【0037】
[実施の形態4]
図14は、本発明の実施の形態4のTFT方式の液晶表示モジュールの全体の概略構成を示すブロック図である。
本実施の形態の液晶表示モジュールは、前記各実施の形態の第1の選択回路123および第2の選択回路124が、単一の選択回路324により構成される。
図14において、表示部110は、少なくとも一方が透明な、対向する一対の基板と、この基板間に挟持される液晶層と、マトリクス状に配置される画素を有し、各画素は隣接する2本のゲート信号線(走査信号線または水平信号線)(G)と、隣接する2本のドレイン信号線(映像信号線または垂直信号線)(D)との交差領域(4本の信号線で囲まれた領域)内に配置される。
各画素は、例えば、ポリシリコントランジスタからなる薄膜トランジスタ(TFT)を有し、各画素の各薄膜トランジスタ(TFT)は、画素電極(ITO1)に接続される。
なお、図14では、図が複雑になることを避けるために、薄膜トランジスタ(TFT)は、回路記号で表わしている。また、画素は1個だけ記載しているが、実際には画素はマトリクス状に複数配置されている。
各画素は隣接する2本のドレイン信号線(D)の間に配置されている。各画素には、表示データに従った階調電圧が各ドレイン信号線(D)により供給される。
選択回路324は、表示データに従った階調電圧を選択し、各ドレイン信号線(D)に供給する。選択回路324には、データライン(DD1〜DD3)により表示データが供給されている。
本実施の形態は表示データが3ビットの場合を示しているため、データライン(DD1〜DD3)は3本である。なお、データライン数は、表示データに従い任意に選ぶことが可能である。
データライン(DD1〜DD3)は、選択回路324に設けられた表示データ演算回路325に接続されている。表示データ演算回路325では表示データにもとづき演算がおこなわれる。表示データ演算回路325での演算結果に従い、階調電圧出力回路326から階調電圧が出力される。
表示データ演算回路325、階調電圧出力回路326は、ドレイン信号線(D)毎に設けられる。また、表示データ演算回路325はデータライン(DD1〜DD3)毎に個別に設けられている。
本実施の形態では、データラインが3本であるから、各ドレイン信号線毎に表示データ演算回路325は3個づつ設けられている。
【0038】
表示データ演算回路325を個別に分割して設けることで、表示データ演算回路325をデータライン毎に設けることが可能になり、表示データ演算回路325の配置をデータライン(DD1〜DD3)の配置に合わせて設けている。
本実施の形態では、ドレイン信号線の延長線上と、データライン(DD1〜DD3)との交点近傍に表示データ演算回路325が設けられている。
また、隣合うデータラインの間隔は、表示データ演算回路325が設けられるように、十分に広くとられている。画素の大きさで制限される隣合うドレイン信号線(D)の間隔に比較して、隣合うデータラインの間隔は余裕がある。
そのため、表示データ演算回路325の配置をデータライン(DD1〜DD3)の配置に合わせて設けることで、表示データ演算回路325を設ける領域が確保できる。
また、表示データ演算回路325が設けられる領域は、隣合う2本のドレイン信号線(D)と隣合う2本のデータラインとに囲まれた領域であり、表示データ演算回路325はドレイン信号線(D)の延長線上に一列に並んで設けられている。
【0039】
同一基板上に水平走査回路120と、表示部110が設けられる液晶表示素子10の場合、水平走査回路120は表示部110周辺の限られた領域に設けられる。
水平走査回路120を構成する表示データ演算回路325や、階調電圧出力回路326の配置もまた限られたものになる。
本実施の形態のように、表示データ演算回路325はドレイン信号線(D)の延長線上に、隣接する2本のドレイン信号線(D)の間隔内の幅で、1列に並んで設けることで、限られた領域を有効に用いることができる。
前述したように、表示部110には、画素を挟んで、隣接する2本のドレイン信号線(D)が設けられている。
表示データ演算回路325や、階調電圧出力回路326はこの各ドレイン信号線毎に設けられる。
そのため、表示データ演算回路325や、階調電圧出力回路326を形成する領域の幅が、隣接する2本のドレイン信号線(D)の間隔以内に収まらなければ、隣り合う表示データ演算回路325や、階調電圧出力回路326と形成する領域が重なってしまうという問題がある。
本実施の形態では、表示データ演算回路325を各データライン毎に個別に、ドレイン信号線(D)の延長線上に1列に並べて設けることで、隣接する2本のドレイン信号線(D)の間隔以内に表示データ演算回路325を設けることが可能となっている。
さらに、本実施の形態では、各データライン毎に隣接して表示データ演算回路325を設けている。そのため、データライン(DD1〜DD3)から表示データ演算回路325までの配線を短くすることができる。
データライン(DD1〜DD3)から表示データ演算回路325までの間に、他の回路や配線が設けられていると、データラインからそれらの構成までの配線を設ける幅が必要となる。そのため、限られた2本のドレイン信号線(D)の間隔以内に必要な構成を設けることが困難になる。
【0040】
図15は、表示データが3ビットの場合の水平走査回路120の回路構成を示すブロック図である。
なお、図15では、図面が複雑になることを避けて、1本のドレイン信号線(D)について、選択回路324の構成を示している。
選択回路324には表示データ演算回路325が設けられている。表示データ演算回路325は、データライン毎に設けられており、各表示データ演算回路325には、時間制御信号線(161〜163)が接続されている。
同図において、328は表示データ保持回路であり、水平シフトレジスタ121から出力するタイミング信号線の信号に従って、データライン(DD1〜DD3)の表示データを記憶する。
また、329は演算回路であり、表示データ保持回路328の出力と、時間制御信号線のデータとの間で演算を行い、演算結果を演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))に出力する。
階調電圧出力回路326は演算結果に従い、階調電圧を選択して出力する。演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))は、演算結果信号線152で直列に接続されている。また、演算結果信号線152により、演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))と階調電圧出力回路326とは直列に接続されている。
演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))と階調電圧出力回路326とが、演算結果信号線152で直列に接続されているため、演算回路329と階調電圧出力回路326とを個別に接続する配線の配線領域が省略可能になっている。
【0041】
表示データ演算回路325では、演算回路329で表示データ保持回路328の値と、時間制御信号線(161〜163)の制御信号とを演算し演算結果を演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))に伝える。
表示データ保持回路328と演算回路329とを各データライン(DD1〜DD3)毎に設けることで、表示データ保持回路328と演算回路329との間の配線を短くすることが可能である。
階調電圧出力回路326には、電圧バスライン151が接続されている。電圧バスライン151の電圧値は、時間に従い変化しており、また、電圧値の変化は一定の周期で繰り返されている。
時間制御信号線(161〜163)の時間制御信号は、データライン(DD1〜DD3)の表示データに対応する電圧バスライン151の階調電圧値を選択するために使われる。
選択回路324は、図14に示す表示制御装置11が出力する表示データの値に従い、電圧バスライン151の階調電圧を選択して出力する。
電圧バスライン151の階調電圧は、時間と共に周期的に変化している。そのため、電圧バスライン151から希望の電圧を選択するには、電圧バスライン151の電圧が希望の電圧値になった期間に、電圧バスライン151の電圧を保持する。
電圧バスライン151の電圧が希望の電圧値になる期間に規則性があれば、電圧バスライン151の電圧を保持する期間を指定すれば、希望の電圧を選択することが可能である。
選択回路324はデータライン(DD1〜DD3)の値と、時間制御信号線161〜163の制御信号の示す値とを演算して演算結果により、電圧バスライン151の電圧を保持する期間を指定して、電圧バスライン151の階調電圧を選択する。
時間制御信号線(161〜163)で表される値は時間に従い変化し、また、前述したように電圧バスライン151の電圧は規則性を持って変化している。
時間制御信号線(161〜163)が表わす値の変化を電圧バスライン151の電圧の変化の持つ規則性に従うようにすれば、時間制御信号線(161〜163)が表わす値で、電圧バスライン151の電圧を知ることができる。
【0042】
図15の選択回路324では、各データライン毎演算が行われている。
即ち、本実施の形態では、表示データは3ビットの場合を示しているので、データライン(DD1〜DD3)の数は3本であり、時間制御信号線(161〜163)の数も3本である。
データラインDD1と時間制御信号線163との間で演算が行われて、その演算結果は演算結果伝達回路330(1)に出力される。
他の2本も同じように、データラインDD2と時間制御信号線162との間の演算結果は、演算結果伝達回路330(2)に出力され、データラインDD3と時間制御信号線161との間の演算結果は、演算結果伝達回路330(3)に出力される。
各演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))は、各演算回路329の出力を論理演算し階調電圧出力回路326に演算結果を出力する論理回路の機能を有している。
各演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))がスイッチング回路の場合、演算結果伝達回路は、演算結果信号線152で直列に接続されているので、演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))で表現できる状態は、演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))が全てONで、階調電圧出力回路326に電圧(VDD)が伝えられる状態と、演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))の1つでもOFFで、階調電圧出力回路326に電圧(VDD)が伝わらない状態の2つの状態だけである。
【0043】
本実施の形態では、n個の演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))の中からスイッチング回路として機能させる演算結果伝達回路を選択する構成としている。
本構成とすることで、n個の演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))が、演算結果信号線152で直列に接続されていても、2nの状態を表わすことができる。
表1に、演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))の内、どの演算結果伝達回路をスイッチング回路とするかを選ぶ、選びかたを示す。
表1の中で、(−)は演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))が常にONである状態を示しており、また、SWは演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))がスイッチング回路として働く事を示している。
演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))はスイッチング回路であるが、演算結果伝達回路(330(1)〜330(3))が常にONであるように設定するということは、スイッチング回路が無い事と同じと考えられる。
【0044】
【表1】
【0045】
スイッチング回路を直列に接続した場合では、スイッチング回路が全てONと1つでもOFFの2つの状態しか選ぶことができないが、n個のスイッチング回路の中からどのスイッチング回路を選ぶかで状態を分けると、2n個の状態を選ぶことができる。
そのため、演算回路329から時間制御信号線のデータをもとに、電圧バスライン151の階調電圧の変化する周期に合わせて、任意の時間にスイッチング回路をONとするような演算結果を出力すれば、スイチング回路がONした時間の電圧バスライン151の階調電圧を選択することができる。
【0046】
図16、図17は、本実施の形態において、表示データが3ビットの場合の選択回路324の一例の回路構成を示す回路図である。
なお、図16のAで示す線の端は図17のAで示す端部につながり、図16のBで示す線の端は図17のBで示す端部につながっている。
本実施の形態の液晶表示モジュールでは、選択回路324内の電圧バスラインは1本であり、この電圧バスライン151に、図18の▲1▼に示すような、その電圧レベルが8段階の階段状に変化する階調電圧が供給される。
また、161〜169は時間制御信号線であり、この時間制御信号線(161〜169)には、図18に示す▲2▼〜▲7▼のような波形の時間制御パルスが供給される。
なお、図16において、DD1が最下位ビット、DD2が第2ビット、DD3が第3ビットのデータライン、CM1,CM2,CM3はメモリ容量である。
【0047】
以下、図16、図17に示す回路において、3ビットの表示データが「1,0,1」の場合における、選択回路324の動作を図20を用いて説明する。
なお、図20は、選択回路324の動作を説明するためのタイミングチャートである。
まず、表示データは表示データ保持回路328を構成するメモリ容量(CM1〜CM3)に取り込まれる。
本実施の形態の選択回路324では、1走査期間毎、1本のゲート信号線(G)に正のバイアス電圧を印加して、選択されたゲート信号線(G)に接続された各画素に階調電圧の書き込みを行う。
表示データは、画素に階調電圧の書き込みが行われる前に選択回路324に取り込まれる。
n番目のゲート信号線(G)に接続された各画素に階調電圧の書き込みが行われている間に、(n+1)番目の画素に書き込みが行われる表示データは選択回路324に取り込まれる。
【0048】
図16に示す回路では、1走査期間内に水平走査回路120の水平シフトレジスタ回路121の出力端子(HSR3)からHレベルの表示データ取り込み用シフトパルス(SH)が出力される。
表示データ取り込み用シフトパルス(SH)が出力されるとノード(N9)がHレベルとなるので、各データ取込トランジスタ(NMTM1〜NMTM3)がオンなり、各データライン(DD1〜DD3)から、各メモリ容量(CM1〜CM3)に、3ビットの表示データの各ビット値に相当する電圧が格納される。
図19に示すように、本実施の形態では、表示データの「1」はLレベル、表示データ「0」はHレベルとしている。そのため、表示データが「1」の時、メモリ容量に蓄えられる電圧レベルはLレベルである。
今、メモリ容量(CM1,CM2,CM3)に「1,0,1」の3ビットの表示データに対応する電圧が格納される場合を考えているので、メモリ容量CM1に保持される電圧レベルはLレベル、メモリ容量CM2の電圧レベルはHレベル、メモリ容量CM3の電圧レベルはLレベルとなる。
このように、本実施の形態の選択回路324では、各画素に階調電圧の書き込みを行う1走査期間の前の1走査期間に、各メモリ容量(CM1〜CM3)に、3ビットの表示データの各ビット値に相当する電圧が保持されている。
【0049】
次の1走査期間となると、図20に示す時刻t0までの間、図20に示すパルス▲6▼がHレベルであるので、演算結果信号線152に接続した演算結果信号線リセットトランジスタ(PMTIN1)はオフとなっている。
この後、図20に示すリセットパルス▲5▼がHレベルとなり、階調電圧出力回路リセットトランジスタ(NMTR1)がオンとなる。
この場合に、各演算結果伝達トランジスタ(PMTT1〜PMTT3)はすべてオンとなっているので、各ノード(N1〜N4)はLレベル(負の電源電位Vss)となる。
また、図17に示す、階調電圧出力回路326の各PMOS(PMT5,PMT6,PMT7)と各NMOS(NMT5,NMT6,NMT7)は、ノード(N4)の電位を入力とするレベルシフト回路を構成するが、ノード(N4)の電位がLレベルの場合に、レベルシフト回路の第1の出力(ノード(N6))はHレベル、レベルシフト回路の第2の出力(ノード(N7))はLレベルとなる。
これにより、PMOSゲートトランジスタ(PMTAG)およびNMOSゲートトランジスタ(NMTAG)からなるゲート回路(GT5)はオンとなり、ゲート回路(GT5)からは、図18の▲1▼に示す階調電圧のV0の電圧レベルの電位が出力される。
【0050】
次に、図20に示すパルス▲7▼がLレベルからHレベルに変化し、これにより、各メモリデータ転送トランジスタ(NMTTG1〜NMTTG3)がオンとなり、各メモリ容量(CM1〜CM3)に蓄えられたレベル電位が、表示データ演算回路325を構成する演算トランジスタ(PMTG1〜PMTG3,NMTG1〜NMTG3)のゲート電極に伝えられる。
演算トランジスタ(PMTG1〜PMTG3,NMTG1〜NMTG3)のゲート電極には、1走査期間前のレベル電位が蓄えられているため、各メモリ容量(CM1〜CM3)に蓄えられたレベル電位と1走査期間前のレベル電位との容量分割で決まる電位が、ノード(N10)、ノード(N11)およびノード(N12)の電位となる。
この状態における各ノード(N10〜N12)の電位が、各PMOS演算トランジスタ(PMTG1〜PMTG3)および各NMOS演算トランジスタ(NMTG1〜NMTG3)で構成される、CMOSインバータ回路と同じ回路構成の表示データ演算回路325に入力される。
なお、表示データ演算回路325は、図6に示したスイッチング回路(SW1〜SW3)と同じ動作をする。但し、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタの配置が逆であるため、出力する信号の極性は反対となる。
表示データ演算回路325では、各メモリ容量(CM1〜CM3)に蓄えられたHレベルまたはLレベルを反映するように、各PMOS演算トランジスタ(PMTG1〜PMTG3)および各NMOS演算トランジスタ(NMTG1〜NMTG3)のゲート容量と、メモリ容量(CM1〜CM3)の容量値が設定されている。
なお、表示データ保持回路328をインバータ回路で形成することも可能である、例えば、図12のインバータ回路(IV1,IV2)で示すようなインバータ回路を2個用いてラッチ回路を形成し、表示データ保持回路328として使用することが可能である。その場合には、使用するトランジスタの数は増えるが、容量値の設定は不要である。
【0051】
図20に示すパルス▲7▼がLレベルからHレベルに変化すると、各メモリ容量(CM1〜CM3)に蓄えられた電圧レベルに応じて、各表示データ演算回路325の各PMOS演算トランジスタ(PMTG1〜PMTG3)あるいは各NMOS演算トランジスタ(NMTG1〜NMTG3)のいずれか一方がオンとなり、各演算結果伝達トランジスタ(PMTT1〜PMTT3)のゲート電極に、Vssの電位あるいは時間制御パルス(▲2▼,▲3▼,▲4▼)が印加される。
本例の場合、各表示データ演算回路325の各PMOS演算トランジスタ(PMTG1〜PMTG3)と各NMOS演算トランジスタ(NMTG1〜NMTG3)のオン・オフ状態、および各演算結果伝達トランジスタ(PMTT1〜PMTT3)のゲート電極の接続先は、表2の通りとなる。
【0052】
【表2】
【0053】
この後、図20に示すパルス▲7▼がHレベルからLレベルに変化するが、前記表2に示す状態は維持される。
次に、時刻t0のタイミングで、図20に示すパルス▲6▼がHレベルからLレベルに変化し、演算結果信号線リセットトランジスタ(PMTIN1)がオンとなり、ノード(N1)の電位が(VDD)の電位(Hレベル)となる。
この時の、各演算結果伝達トランジスタ(PMTT1〜PMTT3)のオン・オフ状態、および各ノード(N1〜N7)の電圧レベルを表3に示す。
【0054】
【表3】
【0055】
なお、表3において、ノード(N8)の電圧レベルは、ドレイン信号線(D)の電圧レベルを表している。以下、表4〜表10も同様である。
次に、時刻t1のタイミングにおいて、図20に示す時間制御パルス▲4▼がHレベルからLレベルに変化し、演算結果伝達トランジスタ(PMTT3)がオンとなるが、演算結果伝達トランジスタ(PMTT1)がオフのため、各ノード(N1〜N7)の電圧レベルは変化せず、ゲート回路(GT5)もオン状態を維持する。
時刻t1直後の各演算結果伝達トランジスタ(PMTT1〜PMTT3)のオン・オフ状態、および各ノード(N1〜N7)の電圧レベルを表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】
同様に、時刻t2、t3のタイミングにおいても、演算結果伝達トランジスタ(PMTT1)がオフのため、各ノード(N1〜N7)の電圧レベルは変化せず、ゲート回路(GT5)もオン状態を維持する。
時刻t2、t3直後の各演算結果伝達トランジスタ((PMTT1〜PMTT3)のオン・オフ状態、および各ノード(N1〜N7)の電圧レベルを表5、表6に示す。
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
時刻t4のタイミングにおいて、図20に示す時間制御パルス▲2▼がHレベルからLレベルに変化し、演算結果伝達トランジスタ(PMTT1)がオンとなり、各ノード(N1,N2,N3)がHレベルに変化するが、図20に示す時間制御パルス▲4▼がHレベルのため、各ノード(N4〜N7)の電圧レベルは変化せず、ゲート回路(GT5)もオン状態を維持する。
時刻t4直後の各演算結果伝達トランジスタ(PMTT1〜PMTT3)のオン・オフ状態、および各ノード(N1〜N7)の電圧レベルを表7に示す。
【0061】
【表7】
【0062】
時刻t5のタイミングにおいて、図20に示す時間制御パルス▲4▼がLレベルに変化するため、ノード(N4)がHレベル、ノード(N5)がLレベルに変化し、それに伴い、ノード(N6)がLレベル、ノード(N7)がHレベルに変化する。
したがって、ゲート回路(GT5)はオフとなり、ドレイン信号線(D)の電位は、時刻t5の直前の電圧レベルの電位となる。
時刻t5直後の各演算結果伝達トランジスタ((PMTT1〜PMTT3)のオン・オフ状態、および各ノード(N1〜N7)の電圧レベルを表8に示す。
【0063】
【表8】
【0064】
これ以降は、リセットパルス▲5▼がHレベルとなり、初期状態に設置されるまでは、各演算結果伝達トランジスタ(PMTT1〜PMTT3)のオン・オフ状態、および各ノード(N1〜N7)の電圧レベルは、図20に示す時間制御パルスの電圧レベルに関わらず、この状態が維持される。
したがって、リセットパルス▲5▼がHレベルになる前に、ドレイン信号線(D)の電位を画素に書き込むことにより、表示データに対応した階調電圧が画素に書き込まれることになる。
なお、時刻t6、t7直後の各演算結果伝達トランジスタ(PMTT1〜PMTT3)のオン・オフ状態、および各ノード(N1〜N7)の電圧レベルを表9、表10に示す。
【0065】
【表9】
【0066】
【表10】
【0067】
上記動作の間に、水平シフトレジスタ回路121の走査が行われ、次の走査ラインのデータ(図19(b)に示すデータ)が各映像信号線(D)毎のメモリ容量(C1,C2,C3)に保持される。
この後、図18に示す階調電圧をV0の電圧に戻し、再び時刻t0からt7までの走査を繰り返す。また、この時、垂直走査回路130は、次の走査ラインを選択する。
【0068】
本実施の形態では、ゲート回路(GT5)に制御電圧を印加するノード(N2,N3,N4)以外は、表示データの各ビット毎の構成要素(例えば、PMOS演算トランジスタ(PMTG1,PMTT1)、NMOS演算トランジスタ(NMTG1,NMTT1),メモリ容量(CM1)、負の電源(Vss)、および電圧バスライン151)を独立に形成することができるので、各ビット間をわたる配線などが不要となる。
したがって、本実施の形態の液晶表示モジュールは、特に高密度レイアウトが要求される小型の液晶表示装置に適している。
例えば、0.7インチ(対角17.78mm)のXGAタイプの液晶表示パネルに、選択回路等を内蔵させようとすると、約14μmのピッチ(幅)にレイアウトする必要がある。
しかしながら、例えば、表示データが8ビットで、2μmのラインアンドスペースの配線を使用すると、前記図8に示す回路構成では、デジタル信号メモリアレイ122から第1の選択回路223および第2の選択回路224への配線だけでも32μm必要であり、レイアウト不可能になるが、本実施の形態の回路構成では容易に実現可能となる。
また、本実施の形態では、表示データが3ビットの場合を例に挙げて説明したが、表示データの各ビット当たり構成要素(例えば、PMOSトランジスタ(PMTG1,PMTT1)、NMOSトランジスタ(NMTG1,NMTT1)、メモリ容量(CM1)、負の電源(Vss)、および時間制御信号線)を追加するだけで、表示データのビット数が増加した場合でも容易に対応可能である。
例えば、表示データが8ビットであっても、トランジスタの総数は、1ドレイン信号線(D)当たり50個で済む。
【0069】
さらに、本実施の形態において、時間制御信号線(161〜169)と負の電源電位(Vss)の電源ラインとの配線を逆にすることにより、p型電界効果型トランジスタ(PMTT1,PMTT2,PMTT3)をn型電界効果型トランジスタに置き換えることも可能である。
しかしながら、本実施の形態のように、PMOSトランジスタ(PMTT1,PMTT2,PMTT3)を使用することにより、ノード(N2,N3,N4)がフローティング状態の時に、電界効果型トランジスタのオン・オフにより、電界効果型トランジスタのゲート電極下でチャージポンピングが発生したとしても、ノード(N2,N3,N4)の電位を引き下げる方向、即ち、より強いLレベルとなるだけであるので、ゲート回路(GT5)のオンレベルの不安定要素となることがなく、ゲート回路(GT5)の誤動作を防止することができる。
逆に、ノード(N2,N3,N4)がHレベルになった場合には、ノード(N2,N3,N4)の電位を引き下げる方向に働くが、この場合は、上位ビット側からの補充が周期的に行われるため、各ノード容量を適当な値に設定することにより不安定動作を回避することができる。
また、ゲート回路(GT5)をオフにする制御電圧をHレベルの電圧とする場合に、p型電界効果型トランジスタによる回路構成では、しきい値電圧の低下なく、電圧を次のノードに伝えることができ、さらに、放電モードでの動作であるため、次のノードの充電速度も早いという利点を有している。
なお、電源電圧(VDD)入力側の電界効果型トランジスタ(PMOS(PMTIN1)をp型電界効果型トランジスタとしているのも同じ理由である。
【0070】
一般に、液晶層は、長時間同じ電圧(直流電圧)が印加されていると、液晶層の傾きが固定化され、結果として残像現象を引き起こし、液晶層の寿命を縮めることになる。
これを防止するために、このTFT方式の液晶表示モジュールおいては、液晶層に印加する電圧をある一定時間毎に交流化、即ち、コモン電極に印加する電圧を基準にして、画素電極に印加する電圧を、一定時間毎に正電圧側/負電圧側に変化させるようにしている。
以下、前記各実施の形態のTFT方式の液晶表示モジュールにおける交流化駆動方法について説明する。
液晶層に交流電圧を印加する駆動方法として、コモン対称法とコモン反転法の2通りの方法が知られている。
コモン反転法とは、コモン電極(ITO2)に印加される電圧と画素電極(ITO1)に印加する電圧とを、交互に正、負に反転させる方法である。
また、コモン対称法とは、図コモン電極(ITO2)に印加される電圧を一定とし、画素電極(ITO1)に印加する電圧を、コモン電極(ITO2)に印加される電圧を基準にして、交互に正、負に反転させる方法であり、このコモン対称法は、低消費電力と表示品質の点で優れている。
【0071】
本実施の形態の液晶表示モジュールにおいては、電源回路12から供給する階調電圧の極性を変化させることにより、どちらの方式にも対応可能である。
例えば、図21に示すように、奇数フレームの奇数ラインに正極性の階調電圧を、奇数フレームの偶数ラインに負極性の階調電圧を印加し、さらに、偶数フレームの奇数ラインに負極性の階調電圧を、また、偶数フレームの偶数ラインに正極性の階調電圧を印加する交流化駆動方法を採用する場合であっても、電源回路12から第1の選択回路123あるいは選択回路324に、一走査ライン毎に、正極性あるいは負極性の階調電圧(VA1〜VA8)を供給することにより容易に対応可能である。
また、このコモン対称法の一つに、図22に示すドット反転法がある。
このドット反転法とは、図22に示すように、例えば、奇数フレームの奇数ラインでは、奇数番目のドレイン信号線(D)に負極性の階調電圧(図22では●で示す)が、また、偶数番目のドレイン信号線(D)に正極性の階調電圧(図22では○で示す)が印加される。
さらに、奇数フレームの偶数ラインでは、奇数番目のドレイン信号線(D)に正極性の階調電圧が、また、偶数番目のドレイン信号線(D)に負極生の階調電圧が印加される。
また、各ライン毎の極性はフレーム毎に反転され、即ち、図22に示すように、偶数フレームの奇数ラインでは、奇数番目のドレイン信号線(D)に正極性の階調電圧が、また、偶数番目のドレイン信号線(D)に負極生の階調電圧が印加される。
また、偶数フレームの偶数ラインでは、奇数番目のドレイン信号線(D)に負極性の階調電圧が、また、偶数番目のドレイン信号線(D)に正極性の階調電圧が印加される。
このドット反転法を使用することにより、隣り合うドレイン信号線(D)に印加される電圧が逆極性となるため、コモン電極(ITO2)や薄膜トランジスタ(TFT)のゲート電極に流れる電流が隣同志で打ち消し合い、消費電力を低減することができる。
また、コモン電極(ITO2)に流れる電流が少なく電圧降下が大きくならないため、コモン電極(ITO2)の電圧レベルが安定し、表示品質の低下を最小限に抑えることができる。
【0072】
前記実施の形態1〜3の液晶表示モジュールにおいて、前記ドット反転法を採用する場合には、図23に示すように、2系統の電圧バスライン(171,172)を設け、一方の電圧バスライン171から、第1の選択回路123内の各ドレイン信号線(D)当たりの選択回路の中の、奇数番目の選択回路(図23に示す123Aに階調電圧を供給し、また、他方の電圧バスライン172から、第1の選択回路123内の各ドレイン信号線(D)当たりの選択回路の中の、偶数番目の選択回路(図23に示す123B)に階調電圧を供給するようにして、各走査ライン毎に、電源回路12から2系統の電圧バスラインに正極性あるいは負極性の階調電圧を供給するようにすればよい。
また、前記実施の形態4の液晶表示モジュールにおいても、前記同様、2系統の電圧バスラインを設け、一方の電圧バスラインから、選択回路324内の各ドレイン信号線(D)当たりの選択回路の中の、奇数番目の選択回路に階調電圧を供給し、また、他方の電圧バスラインから、選択回路324内の各ドレイン信号線(D)当たりの選択回路の中の、偶数番目の選択回路に階調電圧を供給するようにして、各走査ライン毎に、電源回路12から2系統の電圧バスラインに正極性あるいは負極性の階調電圧を供給するようにすればよい。
なお、前記各実施の形態では、水平走査回路120および垂直走査回路130を、液晶表示パネル内に組み込まれた実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、水平走査回路120および垂直走査回路130は、液晶表示パネルの外部に設けるようにしてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0073】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
(1)本発明によれば、水平走査駆動手段内の信号線の本数、およびトランジスタの総数を低減することが可能となり、水平走査駆動手段の回路規模を小型化することができる。
(2)本発明によれば、液晶表示素子内に水平駆動手段路を組み込む場合に、水平駆動手段が占有する面積を少なくすることが可能となる。
(3)本発明によれば、液晶表示素子を小型化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のTFT方式の液晶表示モジュールの全体の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1の液晶表示パネルの一例の等価回路を示す回路図である。
【図3】図1、図2に示すデジタル信号メモリアレイの回路構成を示す回路図である。
【図4】図1、図2に示す第1の選択回路の1ドレイン信号線(D)当たりの選択回路の回路構成を示す回路図である。
【図5】図4に示す各電圧バスラインに供給される階調電圧(VA1〜VA8)における、1走査期間内の電圧レベルの変化を示す波形図である。
【図6】図1、図2に示す第2の選択回路の1ドレイン信号線(D)当たりの選択回路の回路構成を示す回路図である。
【図7】図6に示す時間制御パルス(▲2▼,▲3▼,▲4▼)の波形を示す波形図である。
【図8】本発明の前に本発明者により検討された第1の選択回路および第2の選択回路の回路構成を示す回路図である。
【図9】図8に示す各時間制御信号線に供給される時間制御信号(TP1〜TP8)の波形を示す波形図である。
【図10】本発明の実施の形態2のTFT方式の液晶表示モジュールにおける、第2の選択回路の1ドレイン信号線(D)当たりの選択回路の回路構成を示す回路図である。
【図11】図10に示す時間制御パルス(▲2▼,▲3▼,▲4▼,▲6▼)の波形を示す波形図である。
【図12】本発明の実施の形態3のTFT方式の液晶表示モジュールにおける、第2の選択回路の1ドレイン信号線(D)当たりの選択回路の回路構成を示す回路図である。
【図13】本発明における第2の選択回路として採用可能な他の回路構成を示す回路図である。
【図14】本発明の実施の形態4のTFT方式の液晶表示モジュールの全体の概略構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の実施の形態4において、表示データが3ビットの場合の水平走査回路の回路構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態4において、表示データが3ビットの場合の選択回路の回路構成を示す回路図である。
【図17】本発明の実施の形態4において、表示データが3ビットの場合の選択回路の回路構成を示す回路図である。
【図18】図16に示す時間制御パルス(▲2▼,▲3▼,▲4▼,▲6▼,▲7▼)の波形を示す波形図である。
【図19】本発明の実施の形態4における、表示データの電圧レベルを示す波形図である。
【図20】本発明の実施の形態4における、各PMOS(PMTT1〜PMTT3)のオン・オフ状態、および各ノード(N1〜N4)電位を示す波形図である。
【図21】本発明の各実施の形態における交流化駆動方法の一例を説明するための図である。
【図22】液晶表示モジュールの駆動方法として、ドット反転法を使用した場合に、ドレイン信号線(D)に出力される階調電圧の極性を説明するための図である。
【図23】本発明の各実施の形態において、ドット反転法を採用するための回路構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…液晶表示パネル(液晶表示素子)、11…表示制御装置、12…電源回路、110…表示部、120…垂直画素ライン選択回路(水平走査回路)、121…メモリアドレス選択回路(水平シフトレジスタ回路)、122…デジタル信号メモリアレイ、122A…第1のラッチ回路、122B…第2のラッチ回路、123,223…第1の選択回路(上位ビット選択回路)、123A,123B…第1の選択回路123内の1ドレイン信号線(D)当たりの選択回路、124,224…第2の選択回路(下位ビット選択回路)、130…水平画素ライン選択回路(垂直走査回路)、131〜138,151,171,172…電圧バスライン、141〜143,161〜169,241〜248…時間制御信号線、152…演算結果信号線、324…選択回路、325…表示データ演算回路、326…階調電圧出力回路、328…表示データ保持回路、329…演算回路、330(1)〜330(3)…演算結果伝達回路、G…ゲート信号線(走査信号線または水平信号線)、D…ドレイン信号線(映像信号線または垂直信号線)、TFT…薄膜トランジスタ、ITO…画素電極、ITO2…コモン電極(対向電極)、CLC…液晶容量、C0…容量素子、CN…共通信号線、CSTG…保持容量、GT…ゲート回路、PT,PMT,PMTIN1,PMTT,PMTG,PMTAG…p型MOSトランジスタ、NT、NTM,NMTM,NMTR1,NMTG,NMTAG,NMTTG…n型MOSトランジスタ、NAND1…ナンド回路、NOR1…ノア回路。CM1,CM2,CM3…メモリ容量、DD1〜DD3…データライン。
Claims (14)
- 一方が透明の互いに対向する2枚の基板と、前記2枚の基板に挟まれた液晶層とを有する液晶表示装置であって、
複数の画素と、
前記画素に映像信号電圧を印加するための映像信号線と、
時間とともに電圧レベルが周期的に変化する階調電圧から選択された映像信号電圧を画素に供給するための駆動回路と、
前記駆動回路に表示データを供給する複数の表示データ線とを有し、
前記駆動回路は、映像信号電圧を選択する時間を決定するための表示データ演算回路を備え、
前記表示データ演算回路は、前記表示データによって動作する複数のスイッチング手段を備え、
前記複数のスイッチング手段は、それぞれ直列に接続され、
前記表示データ演算回路は、前記複数のスイッチング手段の動作状態によって前記映像信号電圧を選択する時間を決定することを特徴とする液晶表示装置。 - マトリクス状に設けられる複数の画素と、
前記複数の画素の列または行方向の画素に映像信号電圧を印加する複数の映像信号線と、
前記複数の映像信号線に映像信号電圧を供給する駆動手段と、
少なくとも、前記駆動手段に複数個の階調電圧を供給する電源部と、
前記駆動手段を制御する表示制御手段とを備える液晶表示装置であって、
前記表示制御手段は、前記駆動手段に対して、少なくともnビットの表示データと、n個の時間制御信号を供給し、
前記電源部は、前記駆動手段に対して、1走査期間内にその電圧レベルが時間とともに変化する階調電圧を供給し、
前記駆動手段は、前記表示制御手段から送信されるnビットの表示データを格納する格納手段と、
前記各映像信号線毎に設けられ、前記格納手段に格納されたnビットの表示データのそれぞれのビット値に応じて、前記表示制御部から供給される時間制御信 号または第1レベルの電圧を選択するn個のスイッチング手段と、
前記各映像信号線毎に設けられ、前記n個のスイッチング手段の各出力電圧が第1レベルの電圧の場合に、出力状態を変化させる演算結果伝達手段と、
前記各映像信号線毎に設けられ、前記演算結果伝達手段の出力状態の変化に応じて、前記電源部から供給される階調電圧における、前記演算結果伝達手段の出力状態変化時の電圧レベルを映像信号電圧として、前記各映像信号線に供給する出力回路手段とを備えることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記格納手段は、前記表示制御手段から送信されるnビットの表示データのそれぞれのビット値の電圧を保持するn個の容量素子であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 前記電源部から前記駆動手段に対して供給される階調電圧は、1走査期間内にその電圧レベルが2 n 段階に変化する階段状の電圧であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の液晶表示装置。
- 前記表示制御手段から前記駆動手段に対して供給されるn個の時間制御信号は、第1レベルの電圧と第2レベルの電圧とが交互に繰り返されるパルス信号であって、
表示データの最下位ビットの値に応じて前記スイッチング手段により選択されるパルス信号の周期をkとする時、表示データの最下位ビットから数えて第i(i=2,…,n)番目のビットのビット値に応じて前記スイッチング手段により選択されるパルス信号の周期は、k×2 (i−1) であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
。 - マトリクス状に設けられる複数の画素と、
前記画素に映像信号電圧を印加する映像信号線と、
電圧レベルが1水平走査期間内で時間に従い変化する階調電圧が印加される階調電圧線と、
前記階調電圧から選択された映像信号電圧を画素に供給するための駆動回路とを有し、
前記駆動回路は、前記階調電圧から映像信号電圧を選択する時間を決定するための表示データ演算回路と、
前記表示データ演算回路の演算結果に従い選択された階調電圧を映像信号電圧として前記映像信号線に出力する階調電圧出力回路とを備え、
前記表示データ演算回路は、演算結果を伝達する複数のスイッチング手段を備え、
前記複数のスイッチング手段は、それぞれ直列に接続され、
前記表示データ演算回路のスイッチング手段と、前記階調電圧出力回路とは直列に接続されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記階調電圧線は、1本の階調電圧線で複数の電圧レベルの階調電圧を供給することを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
- 互いに対向する2枚の基板と、前記2枚の基板に挟まれた液晶層とを有する液晶表示装置で、
複数の画素と、
前記複数の画素に映像信号電圧を印加する複数の映像信号線と、
前記複数の映像信号線に映像信号電圧を供給する駆動回路と、
前記駆動回路に表示データを供給する複数の表示データ線と、
前記駆動回路に、時間に従って周期的に変化する階調電圧を供給する階調電圧線と、
前記駆動回路に、パルス信号を供給する複数の制御信号線とを有する液晶表示装置であって、
前記駆動回路は、前記表示データ線毎に設けられ、前記表示データ線により供給される表示データと、前記複数の制御信号線の中の対応する時間制御線により供給されるパルス信号との演算を行う複数の演算回路と、
前記複数の演算回路の値に応じて、前記階調電圧線により供給される階調電圧の中のいずれか1つの階調電圧を選択する選択手段とを備え、
前記複数の演算回路と、前記選択手段とは、前記各映像信号線毎に設けられ、
前記表示データは、前記表示データ線毎に設けられる格納手段に格納されることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記階調電圧は、時間に従い電圧レベルが階段状に変化することを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
- 前記選択手段は、選択した前記階調電圧を前記映像信号線に出力することを特徴とする請求項8または請求項9に記載の液晶表示装置。
- 互いに対向する2枚の基板と、前記2枚の基板に挟まれた液晶層とを有する液晶表示装置で、
複数の画素と、
前記複数の画素に映像信号電圧を印加する複数の映像信号線と、
前記複数の映像信号線に映像信号電圧を供給する駆動回路と、
前記駆動回路に、nビットの表示データを供給するn本の表示データ線と、
前記駆動回路に、時間に従って周期的に2n段階に変化する階調電圧を供給する階調電圧線と、
前記駆動回路に、前記階調電圧の変化に従い値が変化するデータを供給するn本の制御信号線とを有する液晶表示装置であって、
前記駆動回路は、隣合う2つの表示データ線の間に設けられ、前記表示データ線により供給される表示データと、前記n個の制御信号線の中の対応する制御信号線により供給されるデータとで演算を行うn個の演算回路と、
前記n個の演算回路の演算結果に応じて、前記階調電圧線により供給される階調電圧の中のいずれか1つの階調電圧を選択し、映像信号電圧として出力する出力回路とを有し、
前記n個の演算回路と、前記出力回路とは、前記各映像信号線毎に設けられ、
前記n個の演算回路は、前記各映像信号線の延長線上に設けられ、
前記n個の演算回路はスイッチング素子を有し、n個のスイッチング素子はそれぞれ直列に接続されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記n個のスイッチング素子を直列に接続する演算結果伝達線を有することを特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置。
- 前記出力回路は、前記階調電圧を前記映像信号線に出力するゲート回路を有し、
前記ゲート回路は、選択した階調電圧を映像信号線に出力した後オフとなることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の液晶表示装置。 - 前記出力回路は、前記階調電圧を前記映像信号線に出力するゲート回路を有し、
前記ゲート回路は、前記演算結果伝達線の信号によりオン・オフが切り替わることを特徴とする請求項12に記載の液晶表示装置。
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