JP4492480B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画素の表示エレメント(電気光学素子)を表示領域にマトリクス状に配列したアクティブマトリクス型の表示装置に関するものである。
表示装置、たとえば液晶セルを画素の表示エレメント(電気光学素子)に用いた液晶表示装置は、薄型で低消費電力であるという特徴をいかして、たとえば携帯情報端末(Personal Digital Assistant :PDA) 、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ用表示装置等、幅広い電子機器に適用されている。
図1は、液晶表示装置の構成例を示すブロック図である(たとえば特許文献1,2参照)。
液晶表示装置1は、図1に示すように、有効画素部2、垂直駆動回路(VDRV)3、および水平駆動回路(HDRV)4を有している。
有効画素部2は、複数の画素回路21が、マトリクス状に配列されている。
各画素回路21は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(TFT;thin film transistor)21と、TFT21のドレイン電極(またはソース電極)に画素電極が接続された液晶セルLC21と、TFT21のドレイン電極に一方の電極が接続された保持容量Cs21により構成されている。
これら画素回路21の各々に対して、走査ライン(ゲートライン)5−1〜5−mが各行ごとにその画素配列方向に沿って配線され信号ライン6−1〜6−nが各列ごとにその画素配列方向に沿って配線されている。
そして、各画素回路21のTFT21のゲート電極は、各行単位で同一の走査ライン5−1〜5−mにそれぞれ接続されている。また、各画素回路21のソース電極(または、ドレイン電極)は、各列単位で同一の信号ライン6−1〜6−nに各々接続されている。
さらに、一般的な液晶表示装置においては、保持容量配線Csを独立に配線し、この保持容量配線とCsと液晶セルLC21の第1電極との間に保持容量Cs21を形成するが、保持容量配線Csは、コモン電圧VCOMと同相パルスが入力され、保持容量として用いる。一般的な液晶表示装置においては、有効画素部2におけるすべての画素回路21の保持容量Cs21は、一つの保持容量配線Csに共通に接続されている。
そして、各画素回路21の液晶セルLC21の第2電極は、たとえば1水平走査期間(1H)毎に極性が反転するコモン電圧Vcomの供給ライン7に共通に接続されている。
各走査ライン5−1〜5−mは、垂直駆動回路3により駆動され、各信号ライン6−1〜6−nは水平駆動回路4により駆動される。
垂直駆動回路3は、1フィールド期間ごとに垂直方向(行方向)に走査して走査ライン5−1〜5−mに接続された各画素回路21を行単位で順次選択する処理を行う。
すなわち、垂直駆動回路3から走査ライン5−1に対して走査パルスSP1が与えられたときには第1行目の各列の画素が選択され、走査ライン5−2に対して走査パルスSP2が与えられたときには第2行目の各列の画素が選択される。以下同様にして、走査ライン5−3,…,5−m対して走査パルスSP3,…,SPmが順に与えられる。
図2(A)〜(E)に、図1に示す一般的な液晶表示装置のいわゆる1HVcom反転駆動方式におけるタイミングチャートを示す。
また、他の駆動方式として、保持容量配線Csからのカップリングを利用して液晶への印加電圧を変調させる容量結合駆動方式が知られている(たとえば特許文献3参照)。
特開平11−119746号公報 特開2000−298459号公報 特開平2−157815号公報
上述した容量結合駆動方式は、1HVcom反転駆動方式に比べ、いわゆるオーバドライブによる液晶の応答速度を改善でき、また、Vcom周波数帯域で発生するオーディオノイズを低減でき、超高精細パネルにおけるコントラスト補償(最適化)が行えるなどの特徴がある。
ところが、特許文献3に記載されたこの容量結合駆動方式を、図3に示すような、印加電圧に対する液晶誘電率εの特性を有する液晶材料(ノーマリホワイト対応)を用いて液晶表示装置に採用した場合、下記の式(1)、図4および図5に示すように、黒輝度を最適化しようとした際、白輝度が黒くなる(沈んでしまう)という不利益がある。
このことにより、現在の容量結合駆動方式を採用した液晶表示装置においては、黒輝度、白輝度の両者を同時に最適化することができないという不利益がある。
(数1)
ΔVpix1=Vsig+{Ccs/(Ccs+Clc)}*ΔVcs−Vcom …(1)
式(1)において、ΔVpixは実効画素電位、Vsigは映像信号電圧、Ccsは保持容量、Clcは液晶容量を、ΔVcsは信号CSの電位を、Vcomはコモン電圧をそれぞれ示している。
上述したように、黒輝度を最適化しようとした際、白輝度が沈んでしまうのは、上記式(1)の{Ccs/(Ccs+Clc)}*ΔVcsの項にあり、液晶誘電率の非線形性が実効画素電位に影響を与えるためである。
本発明の目的は、黒輝度および白輝度の両方をともに最適化することが可能な表示装置を供することにある。
本発明の第1の観点の表示装置は、スイッチング素子を通して信号ラインを伝搬される映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された画素部と、上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する駆動回路と、所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を生成する生成回路と、上記駆動回路の容量配線を駆動する信号を補正する補正部と、を有し、上記画素部に配列された各画素回路は、第1画素電極および第2画素電極を有する表示エレメントと、第1電極および第2電極を有する保持容量と、を含み、上記表示エレメントの第1画素電極と上記保持容量の第1電極と上記スイッチング素子の一端子が接続され、上記保持容量の第2電極が対応する行に配列された上記容量配線に接続され、上記表示エレメントの第2画素電極には上記コモン電圧信号が印加され、上記駆動回路は、上記容量配線を駆動する信号を、第1レベルと当該第1レベルより低い第2レベルとのいずれかを選択して対応する容量配線に印加し、上記駆動回路の駆動によって、上記コモン電圧信号の振幅値および上記第1レベルと上記第2レベルとの電位差の値は、上記コモン電圧信号および上記電位差による実効画素電位の増加分について、黒表示のときの上記増加分に対する白表示のときの上記増加分の変動を上記コモン電圧信号により補償するように選定され、上記補正部は、上記画素回路を模して形成され上記画素部の画素電位をモニタするモニタ画素回路と、上記駆動回路で選定された上記容量配線を駆動する信号のレベルを、上記モニタ画素回路のモニタ結果に基づき、温度に応じて重み付けし、重み付けの度合いを上記表示エレメントの光学特性に応じて変えて補正する補正回路と、を有する。
好適には、上記補正部は、所定の温度を境として高温領域と低温領域に分け、当該2つの領域で異なる重み付けを行う。
好適には、上記補正は、所定の温度を境として高温領域と低温領域に分け、当該高温領域の重み付け値を低温領域の重み付け値より大きな値として補正を行う。
好適には、上記駆動回路は、選択された行の走査ラインを駆動して所望の画素回路に画素データを書き込ませた後、同一の行の上記容量配線を駆動する。
好適には、上記駆動回路は、上記容量配線を駆動する信号の第1レベルと当該第1レベルより低い第2レベルとのいずれかを選択して対応する容量配線に印加する。
好適には、上記画素回路の表示エレメントが液晶セルである。
本発明によれば、黒輝度および白輝度の両方をともに最適化することができる利点がある。
以下、本発明の実施の形態について図面に関連付けて詳細に説明する。
図6は、たとえば液晶セルを画素の表示エレメント(電気光学素子)として用いた本発明の一実施形態に係るアクティブマトリクス型表示装置の構成例を示す図である。
本表示装置100は、図6に示すように、有効画素部101、垂直駆動回路(VDRV)102、水平駆動回路(HDRV)103、およびコモン電圧生成回路(VcomGen)104、ゲートライン(走査ライン)105−1〜105−m、保持容量配線(以下、ストレージラインという)106−1〜106−m、信号ライン107−1〜107−n、ダミー画素部(モニタ部)108、および検出回路109を主構成要素として有している。
有効画素部101は、図7に示すように、複数の画素回路PXLCが、m×nのマトリクス状に配列されている。具体的には、全体としてノーマル表示が可能なように、たとえば320×RGB×320個の画素回路が配列されている。
なお、図7においては、図面の簡単化のために、4×4のマトリクス配列として示している。
各画素回路PXLCは、図7に示すように、スイッチング素子としてTFT(薄膜トランジスタ;thin film transistor)201と、TFT201のドレイン電極(またはソース電極)に第1画素電極が接続された液晶セルLC201と、TFT201のドレイン電極に第1電極が接続された保持容量Cs201により構成されている。
なお、TFT201のドレインと、液晶セルLC201の第1画素電極と、保持容量CS201の第1電極との接続点によりノードND201が形成されている。
これら画素回路PXLCの各々に対して、ゲートライン(走査ライン)105−1〜105−mおよびストレージライン106−1〜106−mが各行ごとにその画素配列方向に沿って配線され、信号ライン107−1〜107−nが各列ごとにその画素配列方向に沿って配線されている。
そして、各画素回路PXLCのTFT201のゲート電極は、各行単位で同一のゲートライン105−1〜105−mにそれぞれ接続されている。
各画素回路PXLCの保持容量Csの第2電極は、各行単位で同一のストレージライン106−1〜106−mにそれぞれ接続されている。
また、各画素回路PXLCのソース電極(または、ドレイン電極)は、各列単位で同一の信号ライン107−1〜107−nに各々接続されている。
そして、各画素回路PXLCの液晶セルLC201の第2画素電極は、1水平走査期間(1H)に極性が反転する小振幅のコモン電圧VCOMの図示しない供給ラインに共通に接続されている。
各ゲートライン105−1〜105−mは、垂直駆動回路102のゲートドライバにより駆動され、各ストレージライン106−1〜106−mは垂直駆動回路102の容量ドライバ(CSドライバ)により駆動され、各信号ライン107−1〜107−nは水平駆動回路103により駆動される。
また、有効画素部101には、1行分あるいは1画素を含むモニタ回路としてのダミー画素部108が形成されている。ダミー画素部108は、通常の有効画素と同様の画素構成を有し、たとえば有効画素部101に1行分余分に形成する、あるいは有効画素部101の最下位に位置するm行目を割り当てる等の態様が可能である。
このダミー画素部108は、画素回路PXLCの接続ノードND201の電位を検出して検出回路109に出力する。
ダミー画素部108は、以下の理由により設けられている。
駆動温度の変化によって、保持容量(ストレージ容量)CS201を形成している絶縁膜および液晶の誘電率および屈折率が変動し、液晶印加電圧が変動してしまうことから、この温度変化による液晶誘電率および屈折率の変動分を電気的に検知し、液晶印加電圧の変動を抑制することで表示の温度による変化を抑制するために設けられている。
後述するように、ダミー画素部108から検出した画素電位が任意の電位になるように、CSドライバから出力するストレージ信号CSを光学的特性を加味した形で補正する。
垂直駆動回路102は、基本的には、1フィールド期間ごとに垂直方向(行方向)に走査してゲートライン105−1〜105−mに接続された各画素回路PXLCを1行単位で順次選択する処理を行う。
すなわち、垂直駆動回路102は、ゲートライン105−1に対してゲートパルスGP1を与えて第1行目の各列の画素が選択し、ゲートライン105−2に対してゲートパルスGP2を与えて第2行目の各列の画素を選択する。以下同様にして、ゲートライン105−3,…,105−m対してゲートパルスGP3,…,GPmを順に与える。
さらに、垂直駆動回路102は、各ゲートライン毎に対応して独立に配線された各ストレージライン106−1〜106−m毎に第1レベル(CSH、たとえば3V〜4V)または第2レベル(CSL、たとえば0V)のいずれかに選択した容量信号(以下、ストレージ信号という)CS1〜CSmを順に与える。
図8(A)〜(L)は、本実施形態の垂直駆動回路のゲートラインとストレージラインの駆動例を示すタイミングチャートである。
垂直駆動回路102は、たとえば第1行目から順番にゲートライン105−1〜105−m、ストレージライン106−1〜106−mを駆動していくが、ゲートパルスで一のゲートラインを駆動した後(信号書き込み後)、次のゲートラインのゲートパルスの立ち上がりのタイミングで、ストレージライン106−1〜106−mに印加するストレージ信号CS1〜CSmのレベルを、以下のように、第1レベルCSHと第2レベルCSLを交互に選択して印加する。
たとえば、垂直駆動回路102は、第1行目のストレージライン106−1に第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS1を印加した場合、第2行目のストレージライン106−2には第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS2を印加し、第3行目のストレージライン106−3には第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS3を印加し、第4行目のストレージライン106−4には第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS4を印加し、以下同様にして交互に第1レベルCSHと第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS5〜CSmをストレージライン106−5〜106−mに印加する。
また、第1行目のストレージライン106−1に第2レベルCSlを選択してストレージ信号CS1を印加した場合、第2行目のストレージライン106−2には第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS2を印加し、第3行目のストレージライン106−3には第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS3を印加し、第4行目のストレージライン106−4には第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS4を印加し、以下同様にして交互に第2レベルCSLと第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS5〜CSmをストレージライン106−5〜106−mに印加する。
本実施形態においては、ゲートパルスGPの立下り後(信号ラインからの書き込み後)、ストレージライン106−1〜106−mを駆動し、保持容量CS201を介してカップリングさせることにより画素電位(ノードND201の電位)を変化させて、液晶印加電圧を変調させている。
また、後述するように、CSドライバ1020によるストレージ信号CSは、検出回路109により、ダミー画素部108から検出した画素電位が任意の電位になるように光学的特性を加味した形で補正される。
図7には、垂直駆動回路102のCSドライバ1020のレベル選択出力部の一例を模式的に示している。
CSドライバ1020は、可変電源部1021と、電源部1021の正極側に接続された第1レベル供給ライン1022と、電源部1021の負極側に接続された第2レベル供給ライン1023と、第1レベル供給ライン1022または第2レベル供給ライン1023とを画素配列の各行毎に配線したストレージライン106−1〜106−mとを選択的に接続するスイッチSW1〜SWmを含んで構成されている。
また、図7中にΔVcsは第1レベルCSHと第2レベルCSLとのレベル差(電位差)を示している。
後で詳述するように、このΔVcsと小振幅の交番のコモン電圧Vcomの振幅ΔVcomは、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定される。
たとえば後述するように、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下の値となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
垂直駆動回路102は、垂直シフトレジスタ群を含み、画素配列に対応して各行毎に配列されたゲートラインが接続されたゲートバッファに対応して設けられた複数のシフトレジスタVSRを有する。各シフトレジスタVSRは、図示しないクロックジェネレータにより生成された垂直走査の開始を指令する垂直スタートパルスVST、垂直走査の基準となる垂直クロックVCK(または互いに逆相の垂直クロックVCK,VCKX)が供給される。
たとえばシフトレジスタは、垂直スタ−トパルスVSTを、垂直クロックVCKに同期にてシフト動作を行い、対応するゲートバッファに供給する。
また、垂直スタートパルスVSTは、有効画素部101の上部側から、または下部側から伝搬され、各シフトレジスタに順番にシフトインされていく。
したがって、基本的には、シフトレジスタVSRにより供給された垂直クロックにより各ゲートバッファを通して各ゲートラインが順番に駆動されていく。
水平駆動回路103は、水平走査の開始を指令する水平スタートパルスHST、水平走査の基準となる水平クロックHCK(または互いに逆相の垂直クロックHCK,HCKX)に基づいて、入力される映像信号Vsigを1H(Hは水平走査期間)毎に順次サンプリングし、信号ライン107−1〜107−nを介して垂直駆動回路102によって行単位で選択される各画素回路PXLCに対して書き込む処理を行う。
コモン電圧生成回路104は、1水平走査期間(1H)毎に極性が反転する小振幅のコモン電圧VCOMを生成して図示しない供給ラインを通して有効画素部101の全画素回路PXLCの液晶セルLC201の第2画素電極に共通に供給する。
コモン電圧Vcomの振幅の振幅ΔVcomの値は、ストレージ信号CSの第1レベルとCSHと第2レベルCSLとの差ΔVcsとともに、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定される。
たとえば後述するように、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下の値となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
図6においては、コモン電圧生成回路104を液晶パネル内に設ける構成を例として示しているが、パネル外に配置して、パネル外からコモン電圧Vcomを供給するように構成することも可能である。
図9は、本実施形態に係るコモン電圧生成回路の構成例を示す回路図である。
図9の例は、パネルの外部部品により小振幅のコモン電圧Vcomを生成する場合を示している。
図9のコモン電圧生成回路は、フリッカ調整用抵抗素子R1,R2、平滑キャパシタC1、小振幅ΔVcomだけ振幅させるためのキャパシタC2、Vcom供給ライン108の配線抵抗Rcom、およびVcom供給ライン108の寄生容量Ccomを含んで構成されている。
電源電圧VCCの供給ラインと接地ラインGNDとの間に抵抗素子R1、R2が直列に接続され、両抵抗素子R1,R2で抵抗分圧した電圧を抵抗素子の接続ノードND1に発生する。抵抗素子R2は可変抵抗で、発生する電圧を調整可能となっている。
接続ノードND1がパネル端子Tに接続されている。キャパシタC1の第1電極が接続ノードND1と端子Tとの接続ラインに接続され、第2電極が接地されている。
キャパシタC2の第1電極が接続ノードND1と端子Tとの接続ラインに接続され、第2電極が信号FRPの供給ラインに接続されている。
図9のコモン電圧生成回路においては、次式に従って小振幅ΔVcomが決定される。
(数2)
ΔVcom={C2/(C1+C2+Ccom)}×FRP …(2)
小振幅は容量カップリング(結合)を利用、またはデジタル的に生成して、使用することが可能である。
小振幅ΔVcomの値は、極力小さい振幅、たとえば10mV〜1.0V程度の振幅が良い。理由は、それ以外であるとオーバドライブによる応答速度の改善、音響ノイズ低減などの効果が小さくなってしまうためである。
以上のように、本実施形態においては、液晶表示装置100において、容量カップリングを利用した容量結合駆動を行う際に、コモン電圧Vcomの振幅の振幅ΔVcomの値と、ストレージ信号CSの第1レベルとCSHと第2レベルCSLとの差ΔVcsの値が、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定される。
たとえば、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5Vより低い値となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
以下、本実施形態の容量結合駆動についてさらに詳細に説明する。
図10(A)〜(E)は、本実施形態の主要な液晶セルの駆動波形を示すタイミングチャートである。
図10(A)がゲートパルスGP Nを、図10(B)がコモン電圧Vcomを、図10(C)がストレージ信号CS Nを、図10(D)が映像信号Vsigを、図10(E)が液晶セルに印加される信号Pix Nをそれぞれ示している。
本実施形態の容量結合駆動においては、コモン電圧Vcomは一定の直流電圧ではなく1水平走査期間(1H)毎に極性が反転する小振幅の交番の信号として生成され、各画素回路PXLCの液晶セルLC201の第2画素電極に印加される。
また、ストレージ信号CS Nは、各ゲートライン毎に対応して独立に配線された各ストレージライン106−1〜106−m毎に第1レベル(CSH、たとえば3V〜4V)または第2レベル(CSL、たとえば0V)のいずれかに選択して与える。
このように駆動された場合の、液晶に印加される実効画素電位ΔVpixは次式で与えられる。
Figure 0004492480
図11に示すように、式(3)において、Vsigは映像信号電圧、Ccsは保持容量、Clcは液晶容量を、CgはノードND201とゲートライン間の容量を、CspはノードND201と信号ライン間の容量を、ΔVcsは信号CSの電位を、Vcomはコモン電圧をそれぞれ示している。
式(3)において、近似式の第2項{(Ccs/Ccs+Clc)*ΔVcs}が液晶誘電率の非線形性により低階調(白輝度側)が黒くなる(沈む)要因となる項であり、近似式の第3項{(Ccl/Ccs+Clc)*ΔVcom/2}が液晶誘電率の非線形性により低階調側を白くする(浮かせる)項である。
すなわち、近似式の第2項の低階調(白輝度側)が黒くなる(沈む)傾向部分が第3項により低階調側を白くする(浮かせる)機能により補償するように動作する。
そして、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定することで、最適なコントラストを得ることができる。
図12(A),(B)は液晶表示装置で使用される液晶材料(ノーマリホワイト液晶)を用いた場合の白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wの選定基準を説明するための図である。図12(A)が印加電圧に対する比誘電率εの特性を示す図であり、図12(B)は図12(A)の特性が大きく変化する領域を拡大して示す図である。
図に示すように、液晶表示装置に使用されている液晶特性では、約0.5V以上の電圧を印加すると、白輝度が沈んでしまう。
そのため、白輝度を最適化するためには、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下とする必要がある。したがって、実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
実際に評価した結果としては、ΔVcs=3.8V、ΔVcom=0.5Vのとき、最適なコントラストが得られた。
図13は、本発明の実施形態に係る駆動方式、関連する容量結合駆動方式、および通常の1HVcom駆動方式の映像信号電圧と実効画素電位との関係を示す図である。
図13において、横軸が映像信号電圧Vsigを、縦軸が実効画素電位ΔVpixをそれぞれ示している。また、図13中、Aで示す線が本発明の実施形態に係る駆動方式の特性を、Bで示す線が関連する容量結合駆動方式の特性を、Cで示す線が通常の1HVcom駆動方式の特性を示している。
図13からわかるように、本実施形態に係る駆動方式によれば、関連する容量結合駆動方式に比べて十分な特性改善が得られている。
図14は、本発明の実施形態に係る駆動方式、および関連する容量結合駆動方式の映像信号電圧と輝度との関係を示す図である。
図14において、横軸が映像信号電圧Vsigを、縦軸が輝度をそれぞれ示している。また、図14中、Aで示す線が本発明の実施形態に係る駆動方式の特性を、Bで示す線が関連する容量結合駆動方式の特性を示している。
図14からわかるように、関連する容量結合駆動方式では黒輝度(2)を最適化した際に、白輝度(1)が沈んでいた。これに対して、本実施形態に係る駆動方式によれば、Vcomを小振幅としたことで、黒輝度(1)および白輝度(1)の両方とも最適化することができる。
下記の式(4)に、本実施形態に係る駆動方式の上記式(3)に具体的な数値を設定した場合の黒表示のときと、黒表示のときの実効画素電位ΔVpix Bと白表示のときの実効画素電位ΔVpix Wの値を示す。
また、式(5)に関連する容量結合駆動方式の上記式(1)に具体的な数値を設定した場合の黒表示のときと、黒表示のときの実効画素電位ΔVpix Bと実効画素電位ΔVpix Wの値を示す。
Figure 0004492480
Figure 0004492480
式(4)および式(5)に示すように、黒表示のときは本実施形態に係る駆動方式と関連する駆動方式ともに実効画素電位ΔVpix Bは3.3Vとなり、黒輝度が最適化されている。
白表示のときは、式(5)に示すように、関連する駆動方式の実効画素電位ΔVpix Wは0.5V以上の0.8Vとなり、図12(B)に関連付けて説明したように白輝度が沈んでしまう。
これに対して、本実施形態に係る駆動方式の実効画素電位ΔVpix Wは0.5V以下の0.4Vとなり、図12(B)に関連付けて説明したように白輝度が最適化される。
次に、本実施形態の特徴の一つであるストレージ信号CSを、検出回路109により、ダミー画素部108から検出した画素電位が任意の電位になるように光学的特性を加味した形で補正する具体的な構成例について説明する。
本実施形態においては、駆動温度の変化によって、保持容量(ストレージ容量)CS201を形成している絶縁膜および液晶の誘電率および屈折率が変動し、液晶印加電圧が変動してしまうことから、この温度変化による液晶誘電率および屈折率の変動分を電気的に検知し、液晶印加電圧の変動を抑制することで表示の温度による変化を抑制する。
図15は、本実施形態に係る補正回路システムの基本構成を示す図である。
補正回路システム300は、画素電位を検出するダミー画素部108、検出された画素電位に基づいて粗調整および微調整を行って補正として最適な電圧を検出する検出回路109、検出回路109による最適電圧を受けて光学特性を加味したストレージ信号CSを対応するストレージライン106−1〜106−mに印加するCSバッファ110、電源部111、およびばらつき分を吸収するための外付けのキャリブレーション可変抵抗112を主構成要素として有している。
図16は、本実施形態に係る補正回路システムのさらに詳細な構成を示す回路図である。
検出回路109は、概念的には、ファレンス画素部1091、メモリ1092、ラダー抵抗部1093、ラダー抵抗1093部の各分割端子に接続されたスイッチ(PMOS)群1094、およびコンパレータ1095を有している。
また、CSドライバ1020のCSバッファ110は、メモリ1101、重み付けされた抵抗がラダー状に形成されたラダー抵抗部1102、およびラダー抵抗部1102の各分割端子に接続されたスイッチ(PMOS)群1103を有している。
ラダー抵抗部1102の抵抗重み付けは、以下のようにして行われている。
図17に示すように、光学的特性である液晶誘電率εと屈折率nを考慮し、常温である25℃を境に境界を求め、常温に対して高温領域と低温領域のストレージ信号Vcsの光学的特性である液晶誘電率εと屈折率nを考慮したストレージ信号の特性曲線を考慮して重み付けの度合いを変えている。
本実施形態においては、高温領域の方が低温領域より急な傾斜特性を有することから、高温領域の重み付け値を低温領域の重み付け値より大きくしている(重み付けを重くしている)。
図16の例では、概念的ではあるが、ラダー抵抗部においては、高温領域に対応した抵抗を通常の抵抗値Rの3倍の3Rに設定し、低温領域に対応した抵抗を通常の抵抗Rの2倍の2Rに設定している。
なお、メモリ1101には、初期値として、ダミー画素部108の画素電位とリファレンス画素部1091の画素電位をコンパレータ1095で時分割で比較して基本となる電圧値がセットされる。
図18および図19は粗調整および微調整による最適電圧値の検索動作を概念的に示す図であって、図18は回路図、図19はタイミングチャートを示している。
粗調整および微調整は、たとえば10フレームの前半で5回R0〜R4で示すように、粗調整し、後半で5回Fx0〜Fx4で示すように、微調整を行う。
このようにして、10フレーム期間内に最適なVcs値(1/25)を選択出力する。
なお、図15および図16は概念的な部分を含めて図示しいているが、たとえば図20に示すように、検出回路109とCSバッファ110とでラダー抵抗部を共有するように構成することが可能である。
図21(A)は1HVcom反転駆動方式の入力階調と透過率との関係を示す図であり、図21(B)は本実施形態の駆動方式でかつ光学的特性を加味した入力階調と透過率との関係を示す図である。
1HVcom反転駆動方式の場合には、高温側での透過率特性のばらつきが大きいが、本実施形態の駆動方式でかつ光学的特性を加味した場合には、ばらつきを抑えることができる。
次に、上記構成による動作を説明する。
垂直駆動回路102のシフトレジスタには、図示しないクロックジェネレータにより生成された垂直走査の開始を指令する垂直スタートパルスVST、垂直走査の基準となる互いに逆相の垂直クロックVCK,VCKXが供給される。
シフトレジスタにおいては、垂直クロックのレベルシフト動作が行われ、かつ、それぞれ異なる遅延時間で遅延される。たとえばシフトレジスタにおいては、垂直スタ−トパルスVSTが、垂直クロックVCKに同期にてシフト動作が行われ、対応するゲートバッファに供給される。
また、垂直スタートパルスVSTは、有効画素部101の上部側から、または下部側から伝搬され、各シフトレジスタに順番にシフトインされていく。
したがって、基本的には、シフトレジスタVSRにより供給された垂直クロックにより各ゲートバッファを通して各ゲートライン105−1〜105−mが順番に駆動されていく。
このように、垂直駆動回路102により、たとえば第1行目から順番にゲートライン105−1〜105−mが駆動されていくが、これに伴い、ストレージライン106−1〜106−mが駆動されていく。このとき、ゲートパルスで一のゲートラインを駆動した後、次のゲートラインのゲートパルスの立ち上がりのタイミングで、ストレージライン106−1〜106−mに印加するストレージ信号CS1〜CSmのレベルが、第1レベルCSHと第2レベルCSLが交互に選択されて印加される。
たとえば、第1行目のストレージライン106−1に第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS1が印加された場合、第2行目のストレージライン106−2には第2レベルCSLが選択されてストレージ信号CS2が印加され、第3行目のストレージライン106−3に第1レベルCSHが選択されてストレージ信号CS3が印加され、第4行目のストレージライン106−4には第2レベルCSLが選択されストレージ信号CS4が印加され、以下同様にして交互に第1レベルCSHと第2レベルCSLが選択されストレージ信号CS5〜CSmがストレージライン106−5〜106−mに印加される。
このストレージ信号は、ダミー画素部108の画素電位が検出回路109で検出されて、この検出電位に基づいて、任意の電位になるように光学的特性を加味した形で補正される。
また、小振幅ΔVcomで交番のコモン電圧Vcomが有効画素部101の全画素回路PXLCの液晶セルLC201の第2画素電極に共通に印加される。
そして、水平駆動回路103では、図示しないクロックジェネレータにより生成された水平走査の開始を指令する水平スタートパルスHST、水平走査の基準となる互いに逆相の水平クロックHCK,HCKXを受けてサンプリングパルスが生成され、入力される映像信号が生成したサンプリングパルスに応答して順次サンプリングされて、各画素回路PXLCに書き込むベきデータ信号SDTとして各信号ライン107−1〜107−nに供給される。
たとえば、まず、R対応のセレクタスイッチが導通状態に駆動制御されてRデータが各信号ラインに出力されてRデータが書き込まれる。Rデータの書き込みが終了すると、G対応のセレクタスイッチのみが導通状態に駆動制御されてGデータが各信号ラインに出力されて書き込まれる。Gデータの書き込みが終了すると、B対応のセレクタスイッチのみが導通状態に駆動制御されてBデータが各信号ラインに出力されて書き込まれる。
本実施形態においては、この信号ラインからの書き込み後(ゲートパルスGPの立下り後)、ストレージライン106−1〜106−mから保持容量CS201を介してカップリングさせることにより画素電位(ノードND201の電位)を変化させて、液晶印加電圧を変調させている。
このとき、コモン電圧Vcomは一定値ではなく小振幅ΔVcom(10mV〜1.0V)で交番信号として供給される。
これにより、黒輝度のみならず白輝度も最適化されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、TFT201を通して映像用画素データを書き込む複数の画素回路PXLCがマトリクス状に配置された有効画素部101と、画素回路の行配列に対応するように配置されたゲートライン105−1〜105−mと、画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線106−1〜106−mと、画素回路の列配列に対応するように配置された信号ライン107−1〜107−mと、ゲートライン、および容量配線を選択的に駆動する垂直駆動回路102と、所定の周期でレベルが切り替わる小振幅のコモン電圧信号を生成する生成回路104と、を有し、各画素回路は、第1画素電極および第2画素電極を有する液晶セルLC201と、第1電極および第2電極を有する保持容量CS201と、を含み、液晶セルの第1画素電極と保持容量の第1電極とTFTの一端子が接続され、保持容量の第2電極が対応する行に配列された容量配線に接続され、液晶セルの第2画素電極にはコモン電圧信号が印加されることから、黒輝度および白輝度の両方をともに最適化することができる。その結果、コントラストを最適化することができる利点がある。
また、本実施形態においては、駆動温度の変化によって、保持容量(ストレージ容量)CS201を形成している絶縁膜および液晶の誘電率および屈折率が変動し、液晶印加電圧が変動してしまうことから、この温度変化による液晶誘電率および屈折率の変動分を電気的に検知し、液晶印加電圧の変動を抑制するように構成したことから、表示の温度による変化を抑制することができる。
また、本実施形態の垂直駆動回路102におけるCSドライバは、ドライバ段の前後段あるいは前フレームの極性に依存せず、画素書き込み時の極性(POLで示される)のみでCS信号の極性を決めている。
すなわち、本実施形態の前後段の信号に依存せず、自段の信号のみで制御可能となっている。
また、本実施形態の垂直駆動回路のCSブロック等は、少ない素子数で形成することができ、回路規模の縮小に貢献している。たとえば20個以下のトランジスタにより構成することが可能である。
なお、上記実施形態では、液晶表示装置にアナログ映像信号を入力とし、これをラッチした後アナログ映像信号を点順次にて各画素に書き込むアナログインターフェース駆動回路を搭載した液晶表示装置に適用した場合について説明したが、デジタル映像信号を入力とし、セレクタ方式にて線順次にて画素に映像信号を書き込む駆動回路を搭載した液晶表示装置にも、同様に適用可能である。
また、上記実施形態においては、各画素の表示エレメント(電気光学素子)として液晶セルを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置に適用した場合を例に採って説明したが、液晶表示装置への適用に限られるものではなく、各画素の表示エレメントとしてエレクトロルミネッセンス(EL:electroluminescence)素子を用いたアクティブマトリクス型EL表示装置などアクティブマトリクス型表示装置全般に適用可能である。
以上説明した実施形態に係る表示装置は、直視型映像表示装置(液晶モニタ、液晶ビューファインダ)、投射型液晶表示装置(液晶プロジェクタ)の表示パネル、すなわちLCD(liquid crystal display)パネルとして用いることが可能である。
一般的な液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。 図1に示す一般的な液晶表示装置のいわゆる1HVcom反転駆動方式におけるタイミングチャートを示す。 ノーマリホワイト液晶の印加電圧と比誘電率との関係を示す図である。 1HVcom反転駆動方式と関連する容量結合駆動方式を採用した液晶表示装置の映像信号電圧と実効画素電位との関係を示す図である。 関連する容量結合駆動方式を採用した液晶表示装置の黒輝度を最適化すると、白輝度が黒くなる(沈んでしまう)ことを示す図である。 本発明の一実施形態に係るアクティブマトリクス型表示装置の構成例を示す図である。 図1の回路の画素部の具体的な構成例を示す回路図である。 本実施形態の垂直駆動回路のゲートラインとストレージラインの駆動例を示すタイミングチャートである。 本実施形態に係るコモン電圧生成回路の構成例を示す回路図である。 本実施形態の主要な液晶セルの駆動波形を示すタイミングチャートである。 式3における液晶セルの各容量を示す図である。 液晶表示装置で使用される液晶材料(ノーマリホワイト液晶)を用いた場合の白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wの選定基準を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る駆動方式、関連する容量結合駆動方式、および通常の1HVcom駆動方式の映像信号電圧と実効画素電位との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る駆動方式、および関連する容量結合駆動方式の映像信号電圧と輝度との関係を示す図である。 本実施形態に係る補正回路システムの基本構成を示す図である。 本実施形態に係る補正回路システムのさらに詳細な構成を示す回路図である。 ラダー抵抗部の重み付け値の設定例を説明するための図である。 粗調整および微調整による最適電圧値の検索動作を概念的に示す回路図である。 粗調整および微調整による最適電圧値の検索動作を概念的に示すタイミングチャートである。 補正回路システムの好適な構成例を示す回路図である。 1HVcom反転駆動方式の入力階調と透過率との関係と、本実施形態の駆動方式でかつ光学的特性を加味した入力階調と透過率との関係を示す図である。
符号の説明
100・・・液晶表示装置、101・・・有効画素部、102・・・垂直駆動回路(VDRV)、103・・・水平駆動回路(HDRV)、104・・・コモン電圧生成回路、105−1〜105−m・・・ゲートライン、106−1〜106−m・・・容量配線(ストレージライン)、107−1〜107−n・・・信号ライン、108・・・ダミー画素部、109・・・検出回路、PXLC…画素回路、201・・・TFT(スイッチング素子)、LC201…液晶セル、CS201…保持容量。

Claims (8)

  1. スイッチング素子を通して信号ラインを伝搬される映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された画素部と、
    上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、
    上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、
    上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する駆動回路と、
    所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を生成する生成回路と、
    上記駆動回路の容量配線を駆動する信号を補正する補正部と、
    を有し、
    上記画素部に配列された各画素回路は、
    第1画素電極および第2画素電極を有する表示エレメントと、
    第1電極および第2電極を有する保持容量と、
    を含み、
    上記表示エレメントの第1画素電極と上記保持容量の第1電極と上記スイッチング素子の一端子が接続され、
    上記保持容量の第2電極が対応する行に配列された上記容量配線に接続され、上記表示エレメントの第2画素電極には上記コモン電圧信号が印加され、
    上記駆動回路は、上記容量配線を駆動する信号を、第1レベルと当該第1レベルより低い第2レベルとのいずれかを選択して対応する容量配線に印加し、
    上記駆動回路の駆動によって、上記コモン電圧信号の振幅値および上記第1レベルと上記第2レベルとの電位差の値は、上記コモン電圧信号および上記電位差による実効画素電位の増加分について、黒表示のときの上記増加分に対する白表示のときの上記増加分の変動を上記コモン電圧信号により補償するように選定され、
    上記補正部は、
    上記画素回路を模して形成され上記画素部の画素電位をモニタするモニタ画素回路と、
    上記駆動回路で選定された上記容量配線を駆動する信号のレベルを、上記モニタ画素回路のモニタ結果に基づき、温度に応じて重み付けし、重み付けの度合いを上記表示エレメントの光学特性に応じて変えて補正する補正回路と、
    を有する表示装置。
  2. 上記補正は、所定の温度を境として高温領域と低温領域に分け、当該2つの領域で異なる重み付けを行う
    請求項1記載の表示装置。
  3. 上記補正は、所定の温度を境として高温領域と低温領域に分け、当該高温領域の重み付け値を低温領域の重み付け値より大きな値として補正を行う
    請求項2に記載の表示装置。
  4. 上記駆動回路は、選択された行の走査ラインを駆動して所望の画素回路に画素データを書き込ませた後、同一の行の上記容量配線を駆動する
    請求項1〜3記載の表示装置。
  5. 上記駆動回路は、上記容量配線を駆動する信号の第1レベルと当該第1レベルより低い第2レベルとのいずれかを選択して対応する容量配線に印加する
    請求項1〜4記載の表示装置。
  6. 上記画素回路の表示エレメントが液晶セルである
    請求項1〜5記載の表示装置。
  7. 上記コモン電圧信号の振幅値および上記電位差の値は、白表示のときの実効画素電位が所定のしきい値以下となるように選定されている
    請求項6記載の表示装置
  8. 上記所定のしきい値は、上記液晶セルの液晶の印加電圧に対する誘電率の特性において、上記印加電圧を上げていったときに上記誘電率が変化し始める電圧値である
    請求項7記載の表示装置
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