JP5111021B2 - 表示装置および電子機器 - Google Patents

表示装置および電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP5111021B2
JP5111021B2 JP2007224926A JP2007224926A JP5111021B2 JP 5111021 B2 JP5111021 B2 JP 5111021B2 JP 2007224926 A JP2007224926 A JP 2007224926A JP 2007224926 A JP2007224926 A JP 2007224926A JP 5111021 B2 JP5111021 B2 JP 5111021B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
display mode
color display
monitor
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007224926A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009058694A5 (ja
JP2009058694A (ja
Inventor
正樹 村瀬
智之 深野
康人 菊地
直之 板倉
Original Assignee
株式会社ジャパンディスプレイウェスト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ジャパンディスプレイウェスト filed Critical 株式会社ジャパンディスプレイウェスト
Priority to JP2007224926A priority Critical patent/JP5111021B2/ja
Publication of JP2009058694A publication Critical patent/JP2009058694A/ja
Publication of JP2009058694A5 publication Critical patent/JP2009058694A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5111021B2 publication Critical patent/JP5111021B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)

Description

技術は、画素の表示エレメント(電気光学素子)を表示領域にマトリクス状に配列したアクティブマトリクス型の表示装置および電子機器に関するものである。
表示装置、たとえば液晶セルを画素の表示エレメント(電気光学素子)に用いた液晶表示装置は、薄型で低消費電力であるという特徴をいかして、たとえば携帯情報端末(Personal Digital Assistant :PDA) 、携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ用表示装置等、幅広い電子機器に適用されている。
図1は、液晶表示装置の構成例を示すブロック図である(たとえば特許文献1,2参照)。
液晶表示装置1は、図1に示すように、有効画素部2、垂直駆動回路(VDRV)3、および水平駆動回路(HDRV)4を有している。
有効画素部2は、複数の画素回路21が、マトリクス状に配列されている。
各画素回路21は、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT;thin film transistor)21と、TFT21のドレイン電極(またはソース電極)に画素電極が接続された液晶セルLC21と、TFT21のドレイン電極に一方の電極が接続された保持容量Cs21により構成されている。
これら画素回路21の各々に対して、走査ライン(ゲートライン)5−1〜5−mが各行ごとにその画素配列方向に沿って配線され信号ライン6−1〜6−nが各列ごとにその画素配列方向に沿って配線されている。
そして、各画素回路21のTFT21のゲート電極は、各行単位で同一の走査ライン5−1〜5−mにそれぞれ接続されている。また、各画素回路21のソース電極(または、ドレイン電極)は、各列単位で同一の信号ライン6−1〜6−nに各々接続されている。
さらに、一般的な液晶表示装置においては、保持容量配線Csを配線し、この保持容量配線Csと液晶セルLC21の第1電極との間に保持容量Cs21を形成するが、保持容量配線Csは、コモン電圧VCOMと同相パルスが入力され、保持容量として用いる。一般的な液晶表示装置においては、有効画素部2におけるすべての画素回路21の保持容量Cs21は、一つの保持容量配線Csに共通に接続されている。
そして、各画素回路21の液晶セルLC21の第2電極は、たとえば1水平走査期間(1H)毎に極性が反転するコモン電圧Vcomの供給ライン7に共通に接続されている。
各走査ライン5−1〜5−mは、垂直駆動回路3により駆動され、各信号ライン6−1〜6−nは水平駆動回路4により駆動される。
垂直駆動回路3は、1フィールド期間ごとに垂直方向(行方向)に走査して走査ライン5−1〜5−mに接続された各画素回路21を行単位で順次選択する処理を行う。
すなわち、垂直駆動回路3から走査ライン5−1に対して走査パルスGP1が与えられたときには第1行目の各列の画素が選択され、走査ライン5−2に対して走査パルスGP2が与えられたときには第2行目の各列の画素が選択される。以下同様にして、走査ライン5−3,…,5−m対して走査パルスGP3,…,GPmが順に与えられる。
図2(A)〜(E)に、図1に示す一般的な液晶表示装置のいわゆる1HVcom反転駆動方式におけるタイミングチャートを示す。
また、他の駆動方式として、保持容量配線Csからのカップリングを利用して液晶への印加電圧を変調させる容量結合駆動方式が知られている(たとえば特許文献3参照)。
特開平11−119746号公報 特開2000−298459号公報 特開平2−157815号公報
ところで、図1等の液晶表示装置は、たとえば外部から所定レベルのマスタクロックMCKに同期してDC−DCコンバータからなる電源回路で外部から供給された電圧をレベルシフト(昇圧)してパネル内部の駆動電圧を生成し、絶縁基板上に形成された所望の回路に供給するように構成される。
また、携帯機器(電子機器)の大きな価値の一つとして、動作時間が挙げられる。
液晶表示装置に関しても、バッテリー消費電力を減らすため、駆動時の電力を下げることが求められている。
消費電力の大部分を占めるAC消費電力は、P = C x V x f で表すことが可能である。そのため、消費電力の低減策として、
<1>Cの低減:デバイス内寄生容量の低減、
<2>Vの低減:デバイス駆動電圧の低減、
<3>fの低減:デバイス駆動周波数の低減、
が考えられる。
上記<1>に関しては、プロセスを変更することになるため、変更は極めて難しい。設計レベルでは<2>、<3>の最適解を求めることが重要となる。
ただし、<2>に関しては、副作用として、表示画品位の低下(輝度・コントラスト等)・駆動マージンの低下が、<3>に関しても、表示画品位の低下(フリッカ)が生じるため、容易ではない。
また、上述した容量結合駆動方式は、1HVcom反転駆動方式に比べ、いわゆるオーバドライブによる液晶の応答速度を改善でき、また、Vcom周波数帯域で発生するオーディオノイズを低減でき、超高精細パネルにおけるコントラストの補償が行えるなどの特徴がある。
ところが、特許文献3に記載されたこの容量結合駆動方式を、図3に示すような、印加電圧に対する液晶誘電率εの特性を有する液晶材料(たとえば、ノーマリーホワイト)を用いて液晶表示装置に採用した場合、実効画素電位を考慮した際に、製造時の液晶ギャップ変動/ゲート酸化膜厚変動、または温度環境変化時の液晶の比誘電率変動が起こった際の輝度変化が大きいという不利益がある。
また、黒輝度を最適化しようとした際、白輝度が黒くなる(沈んでしまう)という不利益がある。
(数1)
ΔVpix1=Vsig+(Ccs/Ccs+Clc)*ΔVcs−Vcom …(1)
式(1)において、ΔVpixは実効画素電位、Vsigは映像信号電圧、Ccsは保持容量、Clcは液晶容量を、ΔVcsは信号CSの電位を、Vcomはコモン電圧をそれぞれ示している。
上述したように、黒輝度を最適化しようとした際、白輝度が沈んでしまうのは、上記式(1)の(Ccs/Ccs+Clc)*ΔVcsの項にあり、液晶誘電率の非線形性が実効画素電位に影響を与えるためである。
技術は、パネル内部の消費電力化を図ることが可能で、また、黒輝度および白輝度の両方の輝度を最適化することが可能な表示装置および電子機器を提供することにある。
技術の第1の観点の表示装置は、多色表示モードと低色表示モードを有し、画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を印加して交流反転駆動を行う表示装置であって、スイッチング素子を通して映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された有効画素部と、上記有効画素部の上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、上記画素回路の列配列に対応するように配置され、上記画素データを伝搬する複数の信号ラインと、上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する第1駆動回路と、上記信号ラインを駆動する第2駆動回路と、を有し、上記第2駆動回路は、低色表示モード時の信号ライン印加電圧を多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低く設定する。
好適には、低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に画素への電圧印加を行わない。
好適には、低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に黒もしくは白を表示する。
好適には、低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に多色表示駆動でありながら低色駆動を行う。
好適には、低色表示時の駆動周波数が多色表示モード時の駆動周波数よりも低い。
好適には、低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に画素への電圧印加を行わない。
好適には、低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に黒もしくは白を表示し、かつ駆動周波数は多色表示モードと等しく、多色表示モードから低色表示モードに移行する際、表示上は低色表示モードでありながら、交流駆動のセンター電圧が変化している期間の駆動周波数が多色表示モードと等しい。
好適には、低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に多色表示駆動でありながら低色駆動を行い、かつ駆動周波数は多色表示モードと等しく、多色表示モードから低色表示モードに移行する際、表示上は低色表示モードでありながら、交流駆動のセンター電圧が変化している期間の駆動周波数が多色表示モードと等しい。
好適には、上記有効画素部と別個に形成された正極性、負極性のモニタ画素の検出電位を平均化した電位を検出して所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号のセンター値を修正可能なモニタ回路、を有し、上記有効画素部に配列された各画素回路は、第1画素電極および第2画素電極を有する表示エレメントと、第1電極および第2電極を有する保持容量と、を含み、上記表示エレメントの第1画素電極と上記保持容量の第1電極と上記スイッチング素子の一端子が接続され、上記保持容量の第2電極が対応する行に配列された上記容量配線に接続され、上記表示エレメントの第2画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号が印加される。
技術の第2の観点は、スイッチング素子を通して映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された有効画素部と、上記有効画素部の上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、上記画素回路の列配列に対応するように配置され、上記画素データを伝搬する複数の信号ラインと、上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する第1駆動回路と、上記信号ラインを駆動する第2駆動回路と、を有し、多色表示モードと低色表示モードを有し、画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を印加して交流反転駆動を行う表示装置の駆動方法であって、低色表示モード時の信号ライン印加電圧を多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低く設定する。
技術の第3の観点は、表示装置を備えた電子機器であって、上記表示装置は、多色表示モードと低色表示モードを有し、画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を印加して交流反転駆動を行う表示装置であって、スイッチング素子を通して映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された有効画素部と、上記有効画素部の上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、上記画素回路の列配列に対応するように配置され、上記画素データを伝搬する複数の信号ラインと、上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する第1駆動回路と、上記信号ラインを駆動する第2駆動回路と、を有し、上記第2駆動回路は、低色表示モード時の信号ライン印加電圧を多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低く設定する。
技術によれば、第2駆動回路により、低色表示モード時の信号ライン印加電圧が多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低く設定される。
技術によれば、パネル内部の消費電力化を図ることが可能で、また、黒輝度および白輝度の両方の輝度を最適化することができる利点がある。
以下、本技術の実施の形態について図面に関連付けて詳細に説明する。
図4は、たとえば液晶セルを画素の表示エレメント(電気光学素子)として用いた本技術の一実施形態に係るアクティブマトリクス型表示装置の構成例を示す図である。
図5は、図4の回路の有効画素部の具体的な構成例を示す回路図である。
本表示装置100は、図4、図5に示すように、有効画素部101、垂直駆動回路(V/CSDRV)102、水平駆動回路(HDRV)103、ゲートライン(走査ライン)104−1〜104−m、保持容量配線(以下、ストレージラインという)105−1〜105−m、信号ライン106−1〜106−n、第1モニタ(ダミー)画素部(MNTP1)107−1、第2モニタ画像部(MNTP2)107−2、第1モニタ画素部および第2モニタ画素部兼用のモニタ垂直駆動回路(V/CSDRVM)108、第1モニタ画素部専用の第1モニタ水平駆動回路(HDRVM1)109−1、第1モニタ画素部専用の第2モニタ水平駆動回路(HDRVM2)109−2、検出出力回路110、および補正回路111を主構成要素として有している。
本実施形態においては、有効画素部101に隣接して独立に(図4においては図中右側に)、1画素または複数画素を含む第1モニタ画素部107−1、第2モニタ画素部107−2、モニタ画素を駆動するためのモニタ垂直駆動回路(V/CSDRVM)108、第1モニタ水平駆動回路109−1、第2モニタ水平駆動回路(HDRVM2)109−2、および検出出力回路110により構成されるモニタ回路120が形成されている。
また、有効画素部101に隣接して水平駆動回路103および垂直駆動回路102が形成されている。図4においては、有効画素部101の上側に水平駆動回路103が形成され、有効画素部101の左側に垂直駆動回路102が形成されている。
また、本実施形態においては、電源回路(VDD2)130を有している。
電源回路130は、外部からの液晶電圧VDD1を0〜3.5Vで受けると、液晶の階調表示にダイナミックレンジを得ることができるが、これでは消費電流が多くなることから、外部からの液晶電圧VDD1を0〜2.9Vで受けて低消費電力化を図っている。
電源回路130は、DC−DCコンバータを含み、たとえば図6に示すように、外部から液晶電圧VDD1(たとえば2.9V)が供給され、この電圧を図示しないインタフェース回路から供給されるマスタクロックMCKや水平同期信号Hsyncに同期して、5V系のパネル電圧VDD2(たとえば5.0V)に昇圧し、パネル内部の各回路に供給する。また、電源回路130は、パネル電圧VDD2(たとえば5.0V)をパネル外部のレギュレータRegに出力する。レギュレータRegはパネル内部の所定の回路で用いられる3.5V系電圧を生成し、パネル内部に供給する。
また、電源回路130は、内部パネル電圧として負電圧であるVSS2(たとえば−1.9V)、VSS3(たとえば−3.8V)を生成してパネル内部の所定回路(インタフェース回路等)に供給する。
また、電源回路130は、電源回路130は、たとえば水平駆動回路103を通して信号ライン106−1〜106−nへの印加電圧を生成する基準電圧駆動回路(リファレンスドライバ:REFDRV)140に電圧0〜2.9Vを供給する。
このリファレンスドライバ140の構成については後で詳述する。
本実施形態においては、基本的に、後で詳述するように、信号ライン106−1〜106−nからの画素データの書き込み後(ゲートライン104−1〜104−mへのゲートパルスの立ち下げ後)に、各行に独立して配線されているストレージライン105−1〜105−mから保持容量Cs201を介してカップリングを与えることにより画素電位を変化させ、液晶印加電圧を変調する駆動方式を採用している。
そして、この駆動方式による実駆動中において、モニタ回路における第1モニタ画素部107−1と第2モニタ画素部107−2の正負極性のモニタ画素電位(モニタ画素において、画素回路PXLCの接続ノードND201の電位に相当する)を平均化した電位を検出し、その結果を最適コモン電圧Vcom値、またはリファレンスドライバにフィードバックすることでコモン電圧Vcomのセンター値を自動調整するように構成されている。
また、本実施形態においては、後述するように、第1および第2モニタ画素部107−1,107−2から検出したモニタ画素電位に応じて有効画素部101の画素電位が任意の電位になるように、CSドライバから出力するストレージ信号CSを補正する。
このモニタ回路に構成機能、ストレージ信号CSの補正システムについては、後で詳述する。
有効画素部101は、図5に示すように、複数の画素回路PXLCが、m×nのマトリクス状に配列されている。
なお、図5においては、図面の簡単化のために、4×4のマトリクス配列として示している。
各画素回路PXLCは、図5に示すように、スイッチング素子としてのTFT(薄膜トランジスタ;thin film transistor)201と、TFT201のドレイン電極(またはソース電極)に第1画素電極が接続された液晶セルLC201と、TFT201のドレイン電極に第1電極が接続された保持容量Cs201により構成されている。
なお、TFT201のドレインと、液晶セルLC201の第1画素電極と、保持容量Cs201の第1電極との接続点によりノードND201が形成されている。
これら画素回路PXLCの各々に対して、ゲートライン(走査ライン)104−1〜104−mおよびストレージライン105−1〜105−mが各行ごとにその画素配列方向に沿って配線され、信号ライン106−1〜106−nが各列ごとにその画素配列方向に沿って配線されている。
そして、各画素回路PXLCのTFT201のゲート電極は、各行単位で同一のゲートライン104−1〜104−mにそれぞれ接続されている。
各画素回路PXLCの保持容量Cs201の第2電極は、各行単位で同一のストレージライン105−1〜105−mにそれぞれ接続されている。
また、各画素回路PXLCのソース電極(または、ドレイン電極)は、各列単位で同一の信号ライン106−1〜106−nに各々接続されている。
そして、各画素回路PXLCの液晶セルLC201の第2画素電極は、1水平走査期間(1H)に極性が反転する、たとえば小振幅のコモン電圧VCOM(Vcom)の供給ライン112に共通に接続されている。
このコモン電圧Vcomについては後で更に詳述する。
各ゲートライン104−1〜104−mは、垂直駆動回路102のゲートドライバにより駆動され、各ストレージライン105−1〜105−mは垂直駆動回路102の容量ドライバ(CSドライバ)により駆動され、各信号ライン106−1〜106−nは水平駆動回路103により駆動される。
垂直駆動回路102は、基本的には、1フィールド期間ごとに垂直方向(行方向)に走査してゲートライン104−1〜104−mに接続された各画素回路PXLCを1行単位で順次選択する処理を行う。
すなわち、垂直駆動回路102は、ゲートライン104−1に対してゲートパルスGP1を与えて第1行目の各列の画素が選択し、ゲートライン104−2に対してゲートパルスGP2を与えて第2行目の各列の画素を選択する。以下同様にして、ゲートライン104−3,…,104−m対してゲートパルスGP3,…,GPmを順に与える。
さらに、垂直駆動回路102は、各ゲートライン毎に対応して独立に配線された各ストレージライン105−1〜105−m毎に第1レベル(CSH、たとえば3V〜4V)または第2レベル(CSL、たとえば0V)のいずれかに選択した容量信号(以下、ストレージ信号という)CS1〜CSmを順に与える。
図7(A)〜(L)は、本実施形態の垂直駆動回路のゲートラインとストレージラインの駆動例を示すタイミングチャートである。
垂直駆動回路102は、たとえば第1行目から順番にゲートライン104−1〜104−m、ストレージライン105−1〜105−mを駆動していくが、ゲートパルスで一のゲートラインを駆動した後(信号書き込み後)、次のゲートラインのゲートパルスの立ち上がりのタイミングで、ストレージライン105−1〜105−mに印加するストレージ信号CS1〜CSmのレベルを、以下のように、第1レベルCSHと第2レベルCSLを交互に選択して印加する。
たとえば、垂直駆動回路102は、第1行目のストレージライン105−1に第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS1を印加した場合、第2行目のストレージライン105−2には第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS2を印加し、第3行目のストレージライン105−3には第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS3を印加し、第4行目のストレージライン105−4には第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS4を印加し、以下同様にして交互に第1レベルCSHと第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS5〜CSmをストレージライン105−5〜105−mに印加する。
また、第1行目のストレージライン105−1に第2レベルCSlを選択してストレージ信号CS1を印加した場合、第2行目のストレージライン105−2には第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS2を印加し、第3行目のストレージライン105−3には第2レベルCSLを選択してストレージ信号CS3を印加し、第4行目のストレージライン105−4には第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS4を印加し、以下同様にして交互に第2レベルCSLと第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS5〜CSmをストレージライン105−5〜105−mに印加する。
本実施形態においては、ゲートパルスGPの立下り後(信号ラインからの書き込み後)、ストレージライン105−1〜105−mを駆動し、保持容量Cs201を介してカップリングさせることにより画素電位(ノードND201の電位)を変化させて、液晶印加電圧を変調させている。
そして、この駆動方式による実駆動中において、後述するように、モニタ回路における第1モニタ画素部107−1と第2モニタ画素部107−2の正負極性のモニタ画素電位(モニタ画素において、画素回路PXLCの接続ノードND201の電位に相当する)を平均化した電位を検出し、その結果を最適コモン電圧Vcom値、またはリファレンスドライバにフィードバックすることでコモン電圧Vcomのセンター値を自動調整するように構成されている。
また、本実施形態においては、第1および第2モニタ画素部107−1,107−2から検出したモニタ画素電位に応じて有効画素部101の画素電位が任意の電位になるように、CSドライバから出力するストレージ信号CSが補正される。
図5には、垂直駆動回路102のCSドライバ1020のレベル選択出力部の一例を模式的に示している。
CSドライバ1020は、可変電源部1021と、電源部1021の正極側に接続された第1レベル供給ライン1022と、電源部1021の負極側に接続された第2レベル供給ライン1023と、第1レベル供給ライン1022または第2レベル供給ライン1023とを画素配列の各行毎に配線したストレージライン105−1〜105−mとを選択的に接続するスイッチSW1〜SWmを含んで構成されている。
また、図5中にΔVcsは第1レベルCSHと第2レベルCSLとのレベル差(電位差)を示している。
後で詳述するように、このΔVcsと小振幅の交流のコモン電圧Vcomの振幅ΔVcomは、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定される。
たとえば後述するように、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下の値となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
垂直駆動回路102は、垂直シフトレジスタ群を含み、画素配列に対応して各行毎に配列されたゲートライン104−1〜104−mが接続されたゲートバッファに対応して設けられた複数のシフトレジスタVSRを有する。各シフトレジスタVSRは、図示しないクロックジェネレータにより生成された垂直走査の開始を指令する垂直スタートパルスVST、垂直走査の基準となる垂直クロックVCK(または互いに逆相の垂直クロックVCK,VCKX)が供給される。
たとえばシフトレジスタは、垂直スタ−トパルスVSTを、垂直クロックVCKに同期にてシフト動作を行い、対応するゲートバッファに供給する。
また、垂直スタートパルスVSTは、有効画素部101の上部側から、または下部側から伝搬され、各シフトレジスタに順番にシフトインされていく。
したがって、基本的には、シフトレジスタVSRにより供給された垂直クロックにより各ゲートバッファを通して各ゲートライン104−1〜104−mが順番に駆動されていく。
水平駆動回路103は、水平走査の開始を指令する水平スタートパルスHST、水平走査の基準となる水平クロックHCK(または互いに逆相の垂直クロックHCK,HCKX)に基づいて、入力される映像信号Vsigを1H(Hは水平走査期間)毎に順次サンプリングし、信号ライン106−1〜106−nを介して垂直駆動回路102によって行単位で選択される各画素回路PXLCに対して書き込む処理を行う。
映像信号Vsigのレベルは階調レベルに応じた電圧としてリファレンスドライバ140により形成される。
ここで、本実施形態に係るリファレンスドライバ140の構成および機能について説明する。
図8は、本実施形態に係るリファレンスドライバの基本構成を示すブロック図である。
図8のリファレンスドライバ140は、デジタルアナログコンバータ(DAC)141、昇圧部142、およびアナログバッファ143を有している。
リファレンスドライバ140は、電源回路130から0〜2.9Vを受けていることから、3.5Vを受けている場合に比べて、図9に示すように、ダイナミックレンジの縮小により階調表現が落ちることから、以下に示す方法でダイナミックレンジを確保する。
図10(A),(B)は、本実施形態に係るリファレンスドライバ140の階調表現を維持可能な処理を示す図である。
本実施形態においては、電圧変化の大きい黒側のみ駆動を変更することによりダイナミックレンジの拡大を図っている。
すなわち、0階調のみ容量カップリングによる昇圧処理を行わない。
たとえば階調表現を8ビットの64階調で表現しようとすると、図10(A)に示すように、0階調のみ昇圧部142の機能を用いず、1〜63階調の場合に昇圧部142の機能を用いる。
この場合、リファレンス電圧Vrefとしては、[0階調:0V],「1階調:0V」,63階調:2.9V],[ダイナミックレンジ(D-range):2.9V]で供給される。
そして、リファレンスドライバ140のアナログバッファの入力電圧は、[0階調:0V],[1階調:0.72V],[63階調: 3.69V],[D-range:3.69V]となる。
このように、本実施形態においては、2.9Vで供給されても、電源電圧以上のダイナミックレンジを確保することができる。
すなわち、低電圧化におけるダイナミックレンジ確保を実現することができる。
図11は、本実施形態に係るリファレンスドライバの基本的な等価回路を示す図である。
図12は、図11の回路のタイミングチャートである。また、図13(A),(B)は昇圧処理がない場合とある場合の電圧波形を示す図である。
このリファレンスドライバ140は、同じタイミングでオンオフされるスイッチSW1−1〜SW1−3、同じタイミングでオンオフされるスイッチSW2−1、SW2−2、出力側スイッチSW3、充電用キャパシタC1、チャージポンプ用キャパシタC2、ソースフォロワーを形成するnチャネル(NMOS)トランジスタNT1、およびノードND1〜ND7を有する。
ノードND1に電圧Vin(0〜2.9V)が供給され、ノードND2に電圧Vが供給される。
スイッチSW1−1の固定接点aがノードND2に接続され、作動接点bがノードND3に接続されている。
スイッチSW1−2の固定接点aが基準電位(たとえば接地電位GND)に接続され、作動接点bがノードND4に接続されている。
スイッチSW1−3の固定接点aがノードND5に接続され、作動接点bがノードND1に接続されている。
スイッチSW2−1の固定接点aがノードND3に接続され、作動接点bがノードND5に接続されている。
スイッチSW2−2の固定接点aがノードND4に接続され、作動接点bがノードND6に接続されている。
キャパシタC1の第1電極がノードND3に接続され、第2電極がノードND4に接続されている。
キャパシタC2の第1電極がノードND5に接続され、第2電極がノードND6に接続されている。
そして、NMOSトランジスタNT1のドレインが電源電圧BVDD2の供給ラインに接続され、ソースが接地電位GNDに接続され、その接続点によりノードND7が形成されている。NMOSトランジスタNT1のゲートがノードND5に接続されている。
この回路140Aは、駆動回路の印加電圧を抑え、回路の消費電力を抑えることを目的として構成されている。
しかし、そのまま駆動電圧を抑えてしまうと液晶への印加電圧も低くなってしまい望むべくダイナミックレンジを確保できない。それを避けるため昇圧回路で液晶の印加圧を昇圧させ望むべくダイナミックレンジを確保する。
そこで、図11の回路の昇圧回路をもって液晶への印加電圧を確保する。
等価回路140AにおいてスイッチSW1−1〜SW1−3とSW2−1,SW2−2でキャパシタの充放電を制御し、入力電圧を昇圧させる。
動作としてはスイッチSW1−1〜SW1−3がオン(ON)の期間、スイッチSW2−1,SW2−2はオフ(OFF)である。その逆も然りでスイッチSW1−1〜SW1−3がOFFならばスイッチSW2−1,SW2−2はONである。
ここでスイッチSW1−1〜SW1−3がONのとき、底上げ電圧ΔVを生成するために電荷QをキャパシタC1に充電する。入力電圧Vinはその間もVgとしてトランジスタNT1のゲートに印加される。
スイッチSW1−1〜SW1−3のON期間が終わると、次にスイッチSW2−1,SW2−2をONすることでキャパシタC1とC2が容量結合をおこし、その結果ΔVが発生する。
ここで、キャパシタC1の電荷をQ、C1,C2の合成容量の電荷をQ’とすれば下記の式が成立する。
(数2)
Q = C1*Vin
Q’= (C1+C2)*ΔV
ここで、Vinは入力電圧、ΔVは底上げ電圧、C1は充電用キャパシタの容量、C2はチャージポンプ用キャパシタの容量を示している。
電荷量保存則により、Q=Q’であるから次式が成り立つので2式を解けば、次のようになる。
(数3)
ΔV=Vin*C1/(C1+C2)となる。
この発生した電圧ΔVは入力電圧Vとの和でソースフォロワーのトランジスタNT1のゲートへと印加され、その電圧Vgは次のようになる。
(数4)
Vg=Vin+ΔV
なお、電圧VinはスイッチSW1−1〜SW1−3とSW2−1,SW2−2に関係なく絶えず印加されるので、トランジスタnt1のVoutがVinとして出力されてしまいダイナミックレンジが狭まる。
トランジスタNT1のソース電圧がVinのときは,すなわちスイッチSW1−1〜SW1−3がONのときにはスイッチSW3をOFFにし、Voutの電位がVinとならないように(ダイナミックレンジが狭まらないように)スイッチSW3を制御する必要がある。
また、ΔVは液晶の印加電圧を調整するパラメータであり、C1とC2の比で決まる数値である。
しかし、ΔVを大きくしてしまうと階調表現の際、階調間の電圧差が大きくなってしまい色調に不良をきたす懸念点があるので注意が必要となる。
この回路を用いれば、低い電源電圧においても、液晶へは高電圧が印加でき、ダイナミックレンジの縮小を避けることができ、なおかつ低消費電力化が見込まれる。
さらに、本実施形態においては、低消費電力を削減するために以下の構成を採用している。
すなわち、パネル駆動モードに合わせた信号ラインへの印加電圧を変化させ、駆動周波数を変更するシステムと、モード変更の際に画不良が生じないシステムに関する技術を採用している。
この低消費電力化技術は、下記の通りである。
電子機器である携帯機器の表示モードは主に2種類に分かれている。1つは画質が優先される多色表示モード(代表例:16bit,18bit,24bit)であり、このときはコントラスト・輝度共にクオリティが高いことが求められる。
もう1つは反射モードもしくは低輝度のバックライトで画を確認する低色表示モード(多くは3bit表示)であり、ディスプレイの表面輝度が低いために、画質は求められないが、待ち受けモード時の大部分はこの表示であることから、電力に対する要求は非常に高い。
液晶デバイスは、そのサブピクセルに印加する電圧により、光学特性が変化し、高電圧を印加すればコントラスト・輝度の高い画が表示できるが、駆動電力が増大する。
一方、印加電圧を低下させれば消費電力を減らすことが可能であるが、画質が劣化する。
また、フリッカに関しては、図14に示すように、液晶のV-T特性が高電圧・低電圧領域で寝ているため、低色表示時は駆動周波数が小さくても視認されない。
この特性を利用し、図15に示すように、多少表示モードでは信号ライン印加電圧と駆動周波数を増大する。低色表示モードでは信号ライン印加電圧と駆動周波数を減少させることにより、携帯機器の使用状況に合わせた最適なパワーマネジメントが可能となる。
たとえば、多色モード時は図15に示すように、信号ライン印加電圧を3.5Vとし、低色モード時は信号印加電圧を2.9Vとする。これは、たとえば前述した基準電圧駆動回路140において、昇圧機能を用いるか用いないかで選択することも可能である。
この場合、多色モード時のセンター値は3.5V、低色モード時のセンター値は1.45Vである。
このように、多色モード時と低色モード時では、Vsigセンター値が0.3Vずれることから、コモン電圧Vcomのセンター値も0.3Vずれる。
ただし、上記駆動システムを採用した際には、モード切り替え時に画質的な問題が発生する。
液晶はその物性上、交流反転駆動を行わないと、表示イメージが焼きつくという問題がある。
交流反転駆動を行う際のセンター電圧は、信号ライン印加電圧の半分の値であるため、高電圧駆動時と低電圧駆動時において、センター電圧のズレが生じることとなる。そのため、駆動モードを切り替える際は、このセンター電圧の変化を迅速且つ画乱れなく行う必要が有る。
そのための、本実施形態においては、モード変化時の周波数を制御し、モード変化時の画面イメージの保持制御を行うようにしている。
図16は、多色表示(たとえば26万色表示)から低色表示(たとえば8色表示)のシーケンス制御の具体例を示すタイミングチャートである。
低色表示時は、前述したように、V-T特性が寝ている領域で信号ライン電位の書き込みを行うため、交流反転時のセンター電圧が、理想電圧から多少ずれていても、高い周波数で駆動を行えばフリッカを視認することは無い。
そのため、モード切り替え直後の数フレーム期間は低色表示・高周波数駆動を行い、その後、交流反転のセンター電圧が理想電圧になった時点で動作周波数を減少させることで、画品位を落とすことなくモード切り替えを行うことが可能となる。
図17は、低色表示から多色表示のシーケンス制御の具体例を示すタイミングチャートである。
多色表示時はわずかなセンター電圧のズレも視認されるため、電圧が変化した時点でモードを切り替える必要が有る。そのための、たとえば下記3通りの方法を採用することが可能である。
<1>センター電位が変化している期間中、画素への電位印加を中止し、液晶に蓄えられた電位だけで表示を続ける。
<2>センター電位が変化している期間中、駆動周波数を上げ、表示を全黒(全白)状態にし、V-T特性が寝ていることを利用して画乱れを起こさせない。
<3>センター電位が変化している期間中、多色表示モードでありながら、低色表示モード相当の画像信号を受け取り、駆動周波数を上げつつ低色表示モードと同じ画像を出力する。
以上の機能を実現するために、本実施形態においては、たとえば図18に示すように、図4の構成に加えてタイミングジェネレータ(TG)150、Vcom駆動回路160を設ける。また、図18の例では、水平駆動回路103を有効画素部101の図中の上下に設け、たとえば、奇数ラインは水平駆動回路103−1で駆動し、偶数ラインは水平駆動回路103−2で駆動する。
タイミングジェネレータ150は、パネル内に入力されるDATA(画像信号)、COL(低色/多色表示モード切替信号)、Clock Pulse(パネル内基準クロック)を受けて、信号ライン書き込み電位・交流反転駆動センター電位の変化点、書き込み用Buffer回路の切替を、パネル内で整合が取れるタイミングで制御を行う。
Vcom駆動回路160は、交流反転駆動のセンター電位を切り替えるための回路である。
図19は、Vcom駆動回路160の一例を示す回路図である。
電源電位と基準電位との間に直列に接続された抵抗素子R161〜R163、R164〜R166、スイッチSW161、SW162を有する。R162は可変抵抗である
多色表示用と低色表示用の調整回路を独立してもち、スイッチSW161、SW162で切り替えを行うように構成される。
水平駆動回路103-1,103-2は外部入力データを受け、それをD/A変換して信号ラインへ書き込みを行い、多色モードと低色モードで異なるバッファ(Buffer)を使用するのが一般的。
図20は、3ラインセレクタ駆動方式の場合の水平駆動回路103の構成例を示す図であり、図21は図20のタイミングチャートである。
図22は、6ラインセレクタ駆動方式の場合の水平駆動回路103の構成例を示す図であり、図23は図22のタイミングチャートである。
水平駆動回路103は、たとえば水平シフトレジスタ群1031、第1ラッチ群1032、第2ラッチ群1033、DACおよびバッファ部1034、およびスイッチ群1035を含む。
通常、DAC部は多色表示用と低色表示用に2種類のバッファを有している。
低色表示用バッファは、低電力化のためCMOSインバータを使用している。
以上説明した低消費電力化構成は、次のような特徴を有する。
多色表示モードと低色表示モードをもった液晶駆動表示で、低色表示モード時の信号ライン印加電圧が多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低い。
低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に画素への電圧印加を行わない。
低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に黒もしくは白を表示する。ここで、黒、白と言うのは、V-Tカーブが寝ている区間を使用するということである。
低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に多色表示駆動でありながら低色駆動を行う。
低色表示時の駆動周波数が多色表示モード時の駆動周波数よりも低い。
この場合、低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に画素への電圧印加を行わない。
また、低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に黒もしくは白を表示し、且つ駆動周波数は多色表示モードと等しく、多色表示モードから低色表示モードに移行する際、表示上は低色表示モードでありながら、交流駆動のセンター電圧が変化している期間の駆動周波数が多色表示モードと等しい。
また、低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に多色表示駆動でありながら低色駆動を行い、かつ駆動周波数は多色表示モードと等しく、多色表示モードから低色表示モードに移行する際、表示上は低色表示モードでありながら、交流駆動のセンター電圧が変化している期間の駆動周波数が多色表示モードと等しい。
次に、モニタ回路120の構成および機能について詳述する。
モニタ回路120は、前述したように、有効画素部101に隣接して独立に(図4においては図中右側)には1画素または複数画素を含む第1モニタ画素部107−1、第2モニタ画素部107−2、モニタ画素を駆動するためのモニタ垂直駆動回路(V/CSDRVM)108、第1モニタ水平駆動回路109−1、第2モニタ水平駆動回路(HDRVM2)109−2、および検出出力回路110により構成されている。
第1モニタ画素部107−1および第2モニタ画素部107−2を構成する1または複数のモニタ(ダミー)画素は、基本的に有効画素部101の画素と同様の構成を有する。
図24(A),(B)に、第1モニタ画素部107−1および第2モニタ画素部107−2の1つのモニタ画素の構成例を示す。
第1モニタ画素部107−1の第1モニタ画素回路PXLCM1は、図24(A)に示すように、スイッチング素子としてのTFT301と、TFT301のドレイン電極(またはソース電極)に第1画素電極が接続された液晶セルLC301と、TFT301のドレイン電極に第1電極が接続された保持容量Cs301により構成されている。
なお、TFT301のドレインと、液晶セルLC301の第1画素電極と、保持容量Cs301の第1電極との接続点によりノードND301が形成されている。
そして、第1モニタ画素回路PXLCM1のTFT301のゲート電極は、ゲートライン302に接続されている。
第1モニタ画素回路PXLCM1の保持容量Cs301の第2電極は、各行単位で同一のストレージライン303に接続されている。
また、第1モニタ画素回路PXLCM1のソース電極(または、ドレイン電極)は、信号ライン304に接続されている。
そして、第1モニタ画素回路PXLCM1の液晶セルLC301の第2画素電極は、1水平走査期間(1H)に極性が反転する、たとえば小振幅のコモン電圧VCOM(Vcom)の供給ライン112に接続されている。
ゲートライン302、モニタ垂直駆動回路108のゲートドライバにより駆動され、ストレージライン303はモニタ垂直駆動回路108の容量ドライバ(CSドライバ)により駆動され、信号ライン304は第1モニタ水平駆動回路109−1により駆動される。
第2モニタ画素部107−2の第2モニタ画素回路PXLCM2は、図7(B)に示すように、スイッチング素子としてのTFT311と、TFT311のドレイン電極(またはソース電極)に第1画素電極が接続された液晶セルLC311と、TFT311のドレイン電極に第1電極が接続された保持容量Cs311により構成されている。
なお、TFT311のドレインと、液晶セルLC311の第1画素電極と、保持容量Cs311の第1電極との接続点によりノードND311が形成されている。
そして、モニタ画素回路PXLCM2のTFT311のゲート電極は、ゲートライン312に接続されている。
第2モニタ画素回路PXLCM2の保持容量Cs311の第2電極は、各行単位で同一のストレージライン313に接続されている。
また、第2モニタ画素回路PXLCM2のソース電極(または、ドレイン電極)は、信号ライン304に接続されている。
そして、第2モニタ画素回路PXLCM2の液晶セルLC311の第2画素電極は、1水平走査期間(1H)に極性が反転する、たとえば小振幅のコモン電圧VCOM(Vcom)の供給ライン112に接続されている。
ゲートライン312、モニタ垂直駆動回路108のゲートドライバにより駆動され、ストレージライン303はモニタ垂直駆動回路108の容量ドライバ(CSドライバ)により駆動され、信号ライン314は第2モニタ水平駆動回路109−2により駆動される。
図4の例においては、モニタ垂直駆動回路108を兼用している。モニタ垂直駆動回路108の基本的な機能は有効画素部101を駆動する垂直駆動回路102と同様の機能を有している。
また、第1モニタ水平駆動回路109−1および第2モニタ水平駆動回路109−2の基本的な機能は有効画素部101を駆動する水平駆動回路103と同様の機能を有している。
そして、第1モニタ画素部107−1の第1モニタ画素回路PXLCM1と第2モニタ画素部107−2の第2モニタ画素回路PXLCM2は、いずれか一方が正極性画素として駆動されるとき、他方は負極性画素として駆動される。
第1モニタ画素回路PXLCM1と第2モニタ画素回路PXLCM2は、たとえば1水平走査期間(1H)ごとに、交互に正極性画素と負極性画素となるよう駆動制御される。
本実施形態においては、基本的に、有効画素部101の駆動方式として、信号ライン106−1〜106−nからの画素データの書き込み後(ゲートライン104−1〜104−mへのゲートパルスの立ち下げ後)に、各行に独立して配線されているストレージライン105−1〜105−mから保持容量Cs201を介してカップリングを与えることにより画素電位を変化させ、液晶印加電圧を変調する駆動方式を採用している。
そして、モニタ回路120は、この駆動方式による実駆動中において正極性(または負極性)の第1モニタ画素部107−1と負極性(まはは正極性)の第2モニタ画素部107−2の正負極性のモニタ画素電位(モニタ画素において、接続ノードND301,ND311の電位に相当する)を、検出出力回路110において平均化した中間電位を検出する。
モニタ回路120は、その結果を検出出力回路110の出力回路により出力し、コモン電圧Vcomのセンター値を自動調整する。
図25は、本実施形態に係るモニタ回路120の基本概念を示す図である。
図25においては、図面の簡単化のために、モニタ垂直駆動回路108、第1モニタ水平駆動回路109−1および第2モニタ水平駆動回路109−2は省略してある。
また、図25においては、第1モニタ画素部107−1が正極性画素として駆動され、第2モニタ画素部107−2が負極性画素として駆動されている場合を例として示している。
図25において、モニタ回路120を構成する検出出力回路110は、スイッチ121,122、および比較出力部123により構成されている。
また、液晶表示パネル(図4の液晶表示装置100)の外部には、出力端子TOおよび入力端子TIに接続されたコモン電圧Vcomの平滑用キャパシタC120が配置されている。
そして、モニタ回路120において、第1モニタ画素部107−1、第2モニタ画素部107−2、スイッチ121、およびスイッチ122により中間電位検出回路124が構成され、比較出力部123により出力回路125が構成されている。
スイッチ121の固定接点aが第1モニタ画素部107−1の検出電位の出力に接続され、作動接点bが比較出力部123の第1入力に接続されている。
スイッチ122の固定接点aが第2モニタ画素部107−2の検出電位の出力に接続され、作動接点bが比較出力部123の第1入力に接続されている。
すなわち、スイッチ121およびスイッチ122の作動接点bの出力側が接続され、その接続点(ノードND121)が比較出力部123の第1入力に接続されている。
比較出力部123の第2入力は入力端子TIとコモン電圧Vcomの供給ライン112との接続点(ノードND122)に接続されている。
比較出力部123は、センター値を自動調整したコモン電圧Vcomを出力端子TOに出力する。
図26は、本実施形態に係るモニタ回路における比較出力部の具体的な構成例を示す回路図である。
図26の比較出力部123は、比較器(コンパレータ)1231、定電流源付きインバータ1232、ソースフォロワー1233、および平滑化キャパシタC123を有している。
比較器1231は、ノードND121の中間電位VMHLとソースフォロワー1233の出力とを比較し、その結果(差電位)を定電流源付きインバータ1232に出力する。
定電流源付きインバータ1232は、定電流源I121,T122、pチャネルMOS(PMOS)トランジスタPT121、nチャネルMOS(NMOS)トランジスタNT121を有する。
PMOSトランジスタPT121のゲートとNMOSトランジスタNT121のゲートが比較器1231の出力に共通に接続されている。また、PMOSトランジスタPT121のドレインとNMOSトランジスタNT121のドレイン同士が接続され、その接続点(ノードND123)がソースフォロワー1233の入力に接続されている。
PMOSトランジスタPT121のソースが定電流源I121に接続され、定電流源I121が電源電位VDD2に接続されている。
NMOSトランジスタNT121のソースが定電流源I122に接続され、定電流源I122が基準電位VSS(たとえば接地電位GND)に接続されている。
定電流源付きインバータ1232は、CMOSインバータを形成し、その電源電位側(ソース側)および基準電位側(ソース側)に、たとえば500nA程度の定電流を供給する定電流源I121,I122が接続されている。
ソースフォロワー1233は、NMOSトランジスタNT122および定電流源I123を有する。
NMOSトランジスタNT122のゲートが定電流源付きインバータ1232の出力であるノードND123に接続されている。NMOSトランジスタNT122のドレインが電源電位VDD2に接続され、ソースが定電流源I123に接続され、その接続点(ノードND124)が比較器1231の第2入力と出力端子TOとの接続点であるノードD122に接続されている。
また、定電流源I123が基準電位VSS(たとえば接地電位GND)に接続されている。
このような比較出力部123により、中間電位検出回路124で検出した中間電位VMHLに追従するように、コモン電圧Vcomのセンター値が自動調整される。
図27は、本実施形態に係る駆動方式における時間的な処理の流れを示す波形図である。
図27に示すように、時刻t1で信号ライン106−1〜106−nからの画素データの書き込み、所定時間経過後した時刻t2にゲートライン104−1〜104−mへのゲートパルスを立ち下げて画素回路PXLCのTFT201をオフとする。
そして、時刻t3で各行に独立して配線されているストレージライン105−1〜105−mから保持容量Cs201を介してカップリングを与えることにより画素電位を変化させ、液晶印加電圧を変調する。
所定時間電位を保持させた後、時刻t4で中間電位検出回路124のスイッチ121,122がオンにされると、ノードND121において両電位がショートされ、結果として平均化される。
図25および図26の例では、正極性画素である第1モニタ画素部107−1の第1モニタ画素回路PXLCM1の画素電位VpixlHが5.9Vで、負極性画素である第2モニタ画素部107−2の第2モニタ画素回路PXLCM2の画素電位VpixLが−2.8Vである。
したがって、中間電位VMHLとして1.55Vが検出され、時刻t4において比較出力部123に入力される。
そして、比較出力部123により、中間電位検出回路124で検出した中間電位VMHLに追従するように、コモン電圧Vcomのセンター値が自動調整される。
次に、コモン電圧Vcomのセンター値を自動調整するシステムを液晶表示パネルに設ける理由について説明する。
コモン電圧Vcomのセンター値の調整を行わない場合、表画面においてフリッカが発生するという問題がある。また、正負極性にて、液晶層に印加される電圧が異なるために焼きつきの問題が発生する。
これらの対策として、出荷時の検査工程において、最適なコモン電圧Vcomのセンター値を調整し出荷を行う必要がある。この検査工程においては調整回路等を別途設ける必要もあり、煩雑な手間を要する。
また、検査工程において、コモン電圧Vcomセンター値を最適に調整したとしても、使用中の温度、駆動方式、駆動周波数、バックライト(B/L)輝度、外光輝度の変化により、また連続使用により、コモン電圧Vcomのセンター値が最適値からシフトし、同様の問題が発生する。
本実施形態の液晶表示装置100は、コモン電圧Vcomのセンター値を自動調整するシステムを液晶表示パネルに形成してあることから、煩雑な手間を要する出荷時の検査工程が不要で、使用中の温度、駆動方式、駆動周波数、バックライト(B/L)輝度、外光輝度の変化により、コモン電圧Vcomのセンター値が最適値からシフトしたとしても、コモン電圧Vcomのセンター値を使用状況に応じた最適な値に保持することが可能となり、フリッカの発生を適応的に抑止できる利点がある。
また、有効画素部101の実効画素の電位が、ゲートラインの立ち下がり時のカップリングにより、あるいは画素トランジスタであるTFT201における電流リークにより変動し、その結果、コモン電圧Vcomの最適なセンター値が変動する。
しかし、本実施形態のように、コモン電圧Vcomのセンター値を最適値に調整することにより、実効画素電位変動に伴う画質への影響を抑止できる。
以下、実効画素の電位変動のメカニズムについて考察する。
図28は、本実施形態の駆動方式による理想状態を示す図である。
なお、図28中に示す電圧値等は理解を容易にするために示してあるものであり、実際の駆動時とは異なる場合もある。
図28に示すように、画素電位が理想どおりなら映像信号Sigのセンター電位に対して対称に振幅する。
正(+)極性と負(−)極性で画素電位Pix対Vcom電位差が均等なら輝度差が生じずフリッカが見えなくなる。
すなわち、Pix対Vcom電位が+/−極性とも等しくなり、映像信号Sigのセンター値が最適Vcom値となるはずである。
しかし、実際の最適なVcom値は映像信号Sigのセンター値より低い。これは、ゲートラインの立ち下がり時のカップリングにより、あるいは画素トランジスタであるTFT201における電流リークによるものと考えられる。
<ゲートカップリング>
図29(A),(B)は、本実施形態に係る駆動方式において正(+)極性と負(−)極性で画素電位Pix対Vcom電位差の関係を示す図である。
TFT201のゲート(Gate)の+方向のカップリングは画素トランジスタTFT201がオンの期間であることから打ち消されるが、−方向のカップリングは打ち消せず画素電位がドロップする。
そうするとVcom電位=Sigセンター電位であると、Pix対Vcom電位が+/−極性で不均一となってしまい、最適なコモン電圧Vcomではなくなってしまう。
<画素トランジスタのリーク)
図30は、画素トランジスタのリーク要因を模式的に示す図である。
画素トランジスタのリークには、信号ラインへのリーク(TFTのソース(S)‐ドレイン(D)間のリーク)とゲートラインへの充放電によるリーク(TFTのソース(S)‐ゲート(G)間のリーク)が存在する。
S-D間リークとS-G間リークが複合された結果、画素電位(Pix電位)がドロップする。
これらによって、光による電流Ioffの増大や周波数による保持期間の変動などの影響を画素電位(Pix電位)が受けることになる。
図31(A),(B)は、本実施形態に係る駆動方式において正(+)極性と負(−)極性でゲートカップリングおよび画素トランジスタのリークによる状態をまとめて示す図である。
図31(A),(B)において、破線はゲートカップリングおよび画素トランジスタのリークがない場合の波形を示し、実線はゲートカップリングおよび画素トランジスタのリークがある場合の波形を示している。
−極性側はS-D間リークとS-G間リークの方向が逆なので実際の方向はどちらのリークが多いかによる。
+極性側はS-D間リークとS-G間リークとも同じ方向で画素電位がドロップする方向へ向かう。
このように、ゲートカップリング、および、または画素トランジスタのリークにより画素電位がドロップ(降下)し、最適Vcom値が下方向にシフトする。
本実施形態においては、コモン電圧Vcomのセンター値を最適値に自動調整することにより、実効画素電位変動に伴う画質への影響を抑止できる。
図32は、本実施形態に係るコモン電圧Vcomのセンター値の自動調整により、画素電位変動要因による影響を抑止できる項目を示す図である。図32においては、比較対照して検査工程による抑止項目を示している。
本実施形態によれば、検査工程においても、抑止できない画素トランジスタのオフリークによる実使用時の駆動周波数変動、温度、エージングによる影響を抑止できる。
また、本実施形態によれば、検査工程においても、抑止できない画素トランジスタの光リークによる実使用時の駆動周波数変動、温度、バックライト輝度、外光輝度による影響を抑止できる。
以上、コモン電圧Vcomのセンター値の自動調整について説明した。
次に、本実施形態に係るモニタ画素部の画素配置について考察する。
本実施形態においては、前述したように、有効画素部101に隣接して独立に(図4においては図中右側に)1画素または複数画素を含む第1モニタ画素部107−1、第2モニタ画素部107−2、モニタ画素を駆動するためのモニタ垂直駆動回路(V/CSDRVM)108、第1モニタ水平駆動回路109−1、第2モニタ水平駆動回路(HDRVM2)109−2、および検出出力回路110により構成されるモニタ回路120が形成されている。
この理由を以下に示す。
図33に示すように、モニタ画素を有効画素部101の一部としてたとえば1行分あるいは1画素を含むように形成し、有効画素部101と同じ垂直駆動回路102、水平駆動回路103でゲートライン、ストレージライン、信号ラインを駆動することにより、有効表示画素と同等のモニタ画素電位を得るように形成することも可能である。
しかし、この構成では、モニタ画素は表示画素と同等の電位が必要なためモニタ画素部の構成を大きく変えることができず、有効画素部(有効表示領域)の上端もしくは下端にしか配置(横置き配置)できない。
また、表示画素と同じ駆動信号(制御信号)を使うことになるため制御信号の自由度が低い。また信号ラインも表示領域と共有しているので、信号ラインからのカップリングの影響も無視できないという問題もある。
本実施形態の駆動方式によれば、モニタ画素への書き込み後、1フレーム期間の中間にて検出を行うことで最適な補正を行うことが可能である。
しかし、図34に示すように、1フレーム期間の中間では表示画素により変動する信号ラインの影響を受けてモニタ画素電位が変動してしまうため、映像信号のブランキング期間の補正にせざるを得ない。
そして、上述したコモン電圧Vcomのセンター値の自動調整化システムのために必要な+極性、−極性の両極性画素の配置も困難である。
そこで、本実施形態においては、有効画素部101に隣接して独立に、第1モニタ画素部107−1、第2モニタ画素部107−2、モニタ垂直駆動回路108、モニタ水平駆動回路109−1、109−2を含むモニタ回路120が形成されている。
また、モニタ画素部を複数のモニタ画素回路で形成する場合、図35(A),(B)に示すように、複数のモニタ画素で単純にゲートラインを共有(共用)するように構成すると、ゲートカップリングの量が変わってしまう。
図35(A)に示すように、モニタ画素配置を横置きとしてゲートラインを共有するように構成した場合、隣接画素のゲートカップリングの影響を受ける。
また、図35(B)に示すように、モニタ画素配置を縦置きとしてゲートラインを共有した場合、自画素だけでなく隣接画素のゲートカップリングも同時に受けるので、画素電位がドロップする量が大きい。
そこで、本実施形態においては、以下に示すように、ゲートラインの配置をいわゆる入れ子に配置することにより、モニタ画素を縦置きとしても自ライン分のみのゲートカップリングとするように構成されることが好ましい。
図36は、本実施形態に係るモニタ画素部における画素配置例を示す図である。また、図37は、図36のモニタ画素部の駆動波形例を示す図である。
図36に示すモニタ画素部107Aは、16個の画素回路PXLCM11〜PXLCM44を4×4のマトリクス状に配列されている例を示している。マトリクス配列する画素数はこれに限定されるものではない。
このモニタ画素部107Aは、マトリクス画素配列において、行方向で2分した領域ARA1,ARA2が形成されている。
画素配列の各行において、実際のモニタには用いない空駆動用の第1モニタ画素回路(図中、pixAで示している)領域ARA11と、実際のモニタ画素として用いる第2モニタ画素(図中、pixBで示している)領域ARA21が形成されている。
そして、各2分領域ARA1,ARA2においては、列方向において、第1モニタ画素領域ARA11と第2モニタ画素領域ARA21が行ごとに交互に配置されている。
したがって、第1モニタ画素pixAと第2モニタ画素pixBは、画素配列の列方向においてはジグザグに配置されることになる。
モニタ画素部107の第1モニタ画素回路pixAおよび第2モニタ画素回路pixBは、図36に示すように、スイッチング素子としてのTFT321と、TFT321のドレイン電極(またはソース電極)に第1画素電極が接続された液晶セルLC321と、TFT321のドレイン電極に第1電極が接続された保持容量Cs321により構成されている。
なお、TFT321のドレインと、液晶セルLC321の第1画素電極と、保持容量Cs321の第1電極との接続点によりノードND321が形成されている。
そして、図36のモニタ画素部107Aにおいては、ゲートラインを第1ゲートラインGT1と、第2ゲートラインGT2の2つを用い、第1ゲートラインGT1に対して第1モニタ画素領域ARA11の第1モニタ画素pixAのTFT321のゲート電極が接続され、第2ゲートラインGT2が第2モニタ画素領域ARA21の第2モニタ画素pixBのTFT321のゲート電極が接続されている。
そして、第2モニタ画素pixBのノードND321が、導電性配線たとえばITOにより接続されている。そして、4行2列目の第2モニタ画素回路PXLCM42のノードND321が検出出力回路110に接続される。
図36の例では、実際のモニタ画素として、画素回路PXLCM13、PXLCM22、PXLCM33、およびPXLCM42が割り当てられている。
また、第1モニタ画素pixAおよび第2モニタ画素pixBの保持容量Cs321の第2電極は、各行単位で同一のストレージラインL321に接続されている。
また、同一列に配列された第1モニタ画素pixAおよび第2モニタ画素pixBのソース電極(または、ドレイン電極)は、それぞれ信号ラインL322−1〜L322−4に接続されている。
そして、第1モニタ画素pixAおよび第2モニタ画素pixBの第2画素電極は、1水平走査期間(1H)に極性が反転する、たとえば小振幅のコモン電圧VCOM(Vcom)の供給ラインに接続されている。
このモニタ画素部107は、図37に示すように、まず第1ゲートラインGT1を駆動して第1モニタ画素pixAが空駆動される。ここで隣接ライン分のゲートカップリングはここで受けるが第1ゲートラインGT1の立ち下げのタイミングで元に戻る。
次に、第2ゲートラインGT2を駆動して第2モニタ画素pixBが本駆動される。この場合、ゲートカップリングは自画素分だけで、隣接画素のゲートカップリングを受けることがない。したがって、画素電位がドロップする量を有効画素部101の画素回路PXLCと同等にすることが可能となる。
このように、本実施形態においては、ゲートラインの配置をいわゆる入れ子に配置することにより、モニタ画素のゲートカップリングを自ライン分のみとすることができる。
図36に示すモニタ画素部は、図4の第1モニタ画素部107−1と第2モニタ画素部107−2に適用することが可能である。
このように、本実施形態においては、有効画素部101に隣接して独立に、第1モニタ画素部107−1、第2モニタ画素部107−2、モニタ垂直駆動回路108、モニタ水平駆動回路109−1、109−2を含むモニタ回路120が形成され、また、ゲートラインの配置をいわゆる入れ子に配置するように構成することから、パネルデザインの自由度が増すという利点がある。
これにより、モニタ回路120の構成回路、すなわち第1モニタ画素部107−1、第2モニタ画素部107−2、モニタ垂直駆動回路108、モニタ水平駆動回路109−1、109−2の配置も容易となる。
図4のように、有効画素部101に隣接して図中右側にモニタ回路120の全ての構成回路を配置することも可能な他、種々の態様で配置することが可能である。
たとえば図38(A)に示すように、有効画素部101の図中の右側および上側に分けて配置することも可能である。また、図38(B)に示すように、第1モニタ画素部107−1、第2モニタ画素部107−2を並列に配置し、モニタ水平駆動回路を並列に配置することも可能である。
また、モニタ画素部専用の垂直および水平駆動回路を有効画素部101とは別個に持つことが可能となり、前述した信号ラインの振幅の問題でブランキング期間中しか検出できないという問題も解決することができる。
ところで、前述したように、有効画素(表示画素)とモニタ画素を個別に配置し駆動を行うと、構造上の違いにより目的のモニタ画素電位からのシフトが懸念される。
そこで、本実施形態では、このモニタ電位の目的電位からのシフトを調整する回路を採用している。
本実施形態では、モニタ回路120において、正(+)/負(-)極性よりなる一対のモニタ画素部107−1,107−2を配置し、両モニタ画素部107−1,107−2の検出画素電位をショートさせることで、平均電位を生成してコモン電圧Vcomの電位(センター値)の調整(補正)を行うシステムを採用している。
この電位が有効画素のVcom電位と一致するはずであるが、モニタ画素と表示画素(有効画素)を独立に配置していると、たとえば図39に示すように、液晶セルギャップ、層間絶縁膜などのパネル面内バラツキによって表示画素と物性値の差異ができてしまう可能性がある。
たとえば、液晶セルギャップのバラツキによって液晶容量に影響があり、層間絶縁膜のバラツキによって、たとえば保持容量、TFTのゲート寄生容量、トランジスタ特性に影響がある。
このような場合、モニタ回路で誤差が生じ目標値からシフトするおそれがある。
この問題は、たとえば以下に示す、二通りの異なる方法およびそれらの組み合わせにより解決することが可能である。
第1は、このモニタ画素にそれぞれ異なる振幅の信号を書き込み検出画素電位のオフセットを行い補正する方法である。
第2は、モニタ画素に容量を付与し検出画素電位をオフセットさせて補正する方法である。
これらに第1の方法または第2の方法、あるいは両方法の組み合わせによってシフト分をキャンセルすることが可能となる。
まず、第1の方法の信号Sigの電位によるオフセット補正について説明する。
図40(A),(B)は、信号Sigの電位によるオフセット補正について説明するための図である。
この第1の方法では、前述のシフト分に対してモニタ画素の電位もシフトさせることによって解決を行う。
本実施形態においては、一対のモニタ画素部を有しているがそれぞれに異なる振幅の信号を書き込む。
検出画素電位はモニタ画素の出力をショートして生成することから、これにより検出画素電位のシフトが可能である。
なお、この例では−側の書き込みをシフトさせる場合を記載したが同様にSig+の振幅を変更させて検出電位をシフトさせることも可能である。
図41は、信号Sigの電位によるオフセット補正を実現可能な回路の第1の構成例を示す図である。
この回路は、たとえば第1モニタ画素部107-1、第2モニタ画素部107−2にそれぞれ対応して設けられている第1モニタ水平駆動回路109−1,第2モニタ水平駆動回路109−2の出力段に正極性モニタ画素専用の書き込み回路1091−1および負極性モニタ画素専用の書き込み回路1091−2を配置し、映像信号Sigの振幅を独立に制御する。
書き込み回路1091−1,1091−2は、デジタルアナログコンバータDACと増幅器ampを有する。
図42は、信号Sigの電位によるオフセット補正を実現可能な回路の第2の構成例を示す図である。
この回路は、たとえば第1モニタ画素部107-1、第2モニタ画素部107−2にそれぞれ対応して設けられている第1モニタ水平駆動回路109−1,第2モニタ水平駆動回路109−2の出力段に、DACの代わりに分割抵抗群DRG1、DRG2を設け、映像信号Sigの振幅を独立に制御する。
図42の例では、分割抵抗群DRG1、DRG2の各分割抵抗はスイッチSWによって切り替えるように構成されているが、この他にもたとえばレーザリペアによって抵抗を切り離して制御する方法も採用することが可能である。
なお、これらの検出系やSig書き込み系は、必ずしもLCDパネル内に一体的に形成する必要はなく、たとえば図43(A),(B)に示すように、COGやCOFなど外付けIC内に実現することも可能である。
まず、第2の方法の付加容量によるオフセット補正について説明する。
図44は、付加容量によるによるオフセット補正の概要について説明するための図である。
この第2の方法では、モニタ画素PXLCMの電位検出ノードND321に付加容量COFSを付け、モニタ画素の電荷量を調整する。
正極性モニタ画素、負極性モニタ画素の両方に容量COFをつけ、レーザリペアやスイッチングにより、付加容量を調整することにより、検出画素オフセットが可能となる。
図44の例は、オフセットスイッチSWOFのスイッチングにより容量を付加する例を示している。
図45は、付加容量によるによるオフセット補正を採用した中間電位検出回路の構成例を示す回路図である。
図45の中間電位検出回路124Aは、第1モニタ画素部107−1のノードND301に対してNMOSトランジスタによるスイッチSW107−1を介して並列配置された複数の容量素子(キャパシタ)からなる付加容量COF107−1が接続され、第2モニタ画素部107−2のノードND311に対してPMOSトランジスタによるスイッチSW107−2を介して並列配置された複数の容量素子(キャパシタ)からなる付加容量COF107−2が接続されている。
そして、スイッチSW107−1のゲート電極(制御電極)がインバータINV107を介してオフセット信号SOFSTの供給ラインに接続され、スイッチSW107−2のゲート電極(制御電極)がオフセット信号SOFSTの供給ラインに接続されている。
図35の例では、第1モニタ画素部107−1が正極性画素、第2モニタ画素107−2が負極性画素として示している。また、図35の例では、検出画素電位をショートさせ平均化させるためのスイッチ121,122はトランジスタにより形成されている。
図46は、付加容量の接続タイミング例を示すタイミングチャートである。
図46に示すように、画素電位検出期間はオフセット信号SOFSTがアクティブのローレベルに設定されて付加容量COF107−1、COF107−2が電位検出のためのノードND301、ND311に接続される。
一方、未検出期間はオフセット信号SOFSTがハイレベルに設定されてノードND301、ND311に対して付加容量はCOF107−1、COF107−2が接続されない。
また、付加容量接続期間は、付加容量が接続されているので、CSカップリング量が減少する。
図47は、検出画素電位オフセット補正回路の画素電位ショートモデルを示す図であり、以下にこのモデルに基づく検出画素電位オフセット補正回路のモデル式を示す。
Figure 0005111021
以下にモデル式をした例を示す。
図48(1),(2)は、付加容量値を変更した場合の画素電位波形を示す図である。
次式に上記(2)式を用いて付加容量を変更した場合のコモン電圧Vcomのセンター値を示す。
Figure 0005111021
この[1],[2]の結果より、検出画素電位のオフセットから、検出画素電位のオフセット補正が可能である。
図49は、付加容量COFの定数を変更とする構成例を示す図である。
付加容量COFの定数は、図49に示すように制御信号CTLによりスイッチSWOFをオンオフさせて制御することも可能である。
あるいは、レーザによって物理的に切り離し付加容量COFの定数を設定することも可能である。
また、前述したように、有効画素(表示画素)とモニタ画素を個別に配置し駆動を行い、モニタ画素電位を検出し、検出画素電位を、スイッチ121,122を介して検出ラインをショートして平均化するように構成している。
この構成において、ショートする動作後、モニタ画素の検出画素電位をショートさせる処理を行う場合と行わない場合では、電位の偏りが生じ、焼きつきなど画素機能が劣化するおそれがある。
そこで、本実施形態では、検出画素電位のショート処理後再書き込みを行うように構成して電位の偏りを是正し、電気的保護を行うようにする。
本実施形態においては、正(+)/負(-)極性のモニタ画素の検出画素電位をショートさせることで、平均電位を生成しコモン電圧Vcomのセンター値の調整を行う。
通常液晶の駆動は、図50(A)に示すように、交流で行い電位の偏りを生じさせないようにする。
しかし、交互にモニタ画素電位検出を行うようなスイッチのショート、オープン状態を繰り返すようなシステムでは、図50(B)に示すように、電位の偏りが生じる懸念がある。
ショートすると−極性にかかっている期間が短くなってしまうので電位が偏る。
図50の例では負極性側が短い状況だが対になる検出画素では逆に正極性が短いケースとなる。
図51は、モニタ画素電位のショート処理による電位の偏りを生じさせない方法を説明するための図である。
検出系システム(検出出力回路110)が所望の電位を読み取った後ならばショート状態を維持する必要はない。
そのため、検出完了後に再びショート前と同じ電位を書き込む。
この再書き込みを行う前に一旦再書き込み準備を行う必要がある。このシステムについて後述する。
図52は、モニタ画素電位のショート処理による電位の偏りを生じさせない方法をより具体的に説明するための図である。
画素電位はTFT(画素トランジスタ)を介して書き込まれた後、CSカップリングによって所望の電位を得る。
初回書き込み時に一旦カップリングをしてしまうため再書き込み時にはこのCSカップリングを与えるためには工夫が必要である。
そのため、準備動作として一旦CSカップリング方向とは逆方向に振る(画素極性によってH/Lの方向は変わる)。すなわち、準備動作として一旦CSカップリング方向とは逆方向にCSカップリングを行う。
無論、逆方向に振ることにより画素電位も影響を受けるが、再書き込み用のゲートパルスが来る直前の位置で行うと正規の信号で書き直されるので影響をキャンセルできる。
図53は、モニタ画素電位のショート処理による電位の偏りを生じさせない電位偏り抑止回路の第1の構成例を示す図である。
また、図54(A),(B)は、図53の回路のタイミングチャートである。
図53の電位偏り抑止回路400は、通常書き込み用の転送パルス(垂直スタートパルス)VSTまたは再書き込み用の転送パルスVST2を入力し出力する2入力ORGゲート401と、ORゲート401の出力に対して縦続接続されたシフトレジスタ(SRG)402〜403と、通常書き込み用の転送パルスVSTによりセットされ、最終段のシフトレジスタ404によるパルスV3によりリセットされ、反転出力XQからローレベルでアクティブのマスキング信号MSKを出力するSR型フリップフロップ(SRFF)405と、中段のシフトレジスタ403の出力パルスV2、マスキング信号MSKおよびイネーブル信号ENBの論理積をとる3入力ANDゲート406と、極性認識パルスPOLに同期してANDゲート406の出力信号S406を入力してCSリセット信号Cs resetを出力するCSリセット回路407と、極性認識パルスPOLに同期してシフトレジスタ404の出力パルスV3をラッチし、CSリセット信号Cs resetでラッチデータをリセットするCSラッチ回路408と、CSラッチ回路408の出力をストレージ信号CSとして出力する出力バッファ409と、を有する。
このように、図53の電位偏り抑止回路400は、再書き込み準備ができるようにCSリセット回路407を有している。
このCSリセット回路407は、ストレージ信号CSの極性を認識し現在と逆の方向にリセット(再書き込み準備)を行う。その際に再書き込み直前に準備できるように前段のシフトレジスタ403のパルスV2を使う。
また、逆方向に振るために現在の極性を判定する必要がある。そのために極性に同期した極性認識パルスPOLを入力している。
また、マスク中はCSリセット信号Cs resetは出力されないように構成されている。
この例では、パルスV3のタイミングで画素書き込みが行われる。
図55は、モニタ画素電位のショート処理による電位の偏りを生じさせない電位偏り抑止回路の第2の構成例を示す図である。
また、図56(A),(B)は、図55の回路のタイミングチャートである。
図55の電位偏り抑止回路400Aは、再書き込み準備を直前ではないが回路構成の単純化のために、図53の電位偏り抑止回路400からマスク用のSRFFが削除されている。この場合、転送パルスVST2のタイミングで再書き込み準備をする構成とすることも可能である。
図55の電位偏り抑止回路400Aは、リセットされている期間が長くなるが無視できるほどの期間であれば有用である。
なお、これらの電位偏り抑止回路は、LTPSによる一体成型によるのかCOG、COFなどの外付けかは問わない。
次に、モニタ回路120におけるゲートラインの配線について考察する。
前述したように、本実施形態においては、ゲートラインの配置をいわゆる入れ子に配置するゲート配線を採用しているが、基本的に、表示画素(有効画素)とモニタ画素のゲートラインの時定数が不一致であると、両者の画素電位に差異が生じる。両者の画素電位が同等ということが前提でVcomセンター値や後で説明するCSやSigの補正回路の出力がずれるおそれがある。
そこで、時定数の小さいモニタ画素側に調整用抵抗を設ける。より具体的には、モニタ画素のゲートラインの形状を工夫し抵抗となるようにする。それにより有効画素と時定数が一致させて上記課題を解決する。
図57(A)〜(C)は、ゲートラインの時定数ずれの要因の説明をするための図であって、図57(A)は画素の等価回路を示す図であり、図57(B)はゲート波形を比較した図であり、図57(C)は時定数ずれの要因を時系列的に説明するための図である。
図57(A)〜(C)に示すように、ゲート波形のなまりにより、液晶容量Cclより電荷再注入が起こり、画素電位がずれる。
ゲート波形のなまり方が違うとモニタ画素(検出画素)電位のずれが生じる。その結果、補正機能が正常に動作しない場合が発生するおそれがある。
図58(A),(B)は、本実施形態における有効画素のレイアウトモデルとモニタ画素(検出画素)のレイアウトモデルを示す図である。
本実施形態においては、モニタ回路120側のゲートラインGT2、GT1を時定数調整のために、配線を図57(B)に示すように折り曲げて(蛇行させて)配置する。この場合、折り曲げ回数で時定数を調整する。
図59(A),(B)は、ゲートラインの時定数を一致させる方法の一例を示す図である。
この例では、有効画素負荷モデルとモニタ画素(検出画素)負荷モデルの各測定点MPNT1,MPNT2の時定数が一致するように抵抗の配線レイアウトを工夫する。
図60(A)〜(C)は、ゲートラインの時定数を一致させる方法においてレイアウトオプションを用いる例を示す図である。
この例では、通常レイアウトをオプションレイアウト1,2、または、並列配線に変更することも可能である。製造後、検出電位異常となった場合、レーザリペアすることで、時定数を調整することが可能である。
以上、コモン電圧Vcomのセンター値の自動調整(補正)系について説明した。
次に、本実施形態に係るコモン電圧Vcomの値について説明する。
本実施形態においては、たとえば1水平走査期間(1H)毎に極性が反転する小振幅のコモン電圧Vcomとして、供給ライン112を通して有効画素部101の全画素回路PXLCの液晶セルLC201の第2画素電極、モニタ回路120の第1モニタ画素部107-1,第2モニタ画素部107−2の液晶セルLC301、LC311の第2電極に供給される。
コモン電圧Vcomの振幅の振幅ΔVcomの値は、ストレージ信号CSの第1レベルとCSHと第2レベルCSLとの差ΔVcsとともに、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定される。
たとえば後述するように、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下の値となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
コモン電圧生成回路としては、液晶パネル内に設ける構成を採用することも可能であり、あるいはパネル外に配置して、パネル外からコモン電圧Vcomを供給するように構成することも可能である。
小振幅は容量カップリング(結合)を利用、またはデジタル的に生成して、使用することが可能である。
小振幅ΔVcomの値は、極力小さい振幅、たとえば10mV〜1.0V程度の振幅が良い。理由は、それ以外であるとオーバドライブによる応答速度の改善、音響のノイズ低減などの効果が小さくなってしまうためである。
以上のように、液晶表示装置100において、容量カップリングを利用した容量結合駆動を行う際に、コモン電圧Vcomの振幅の振幅ΔVcomの値と、ストレージ信号CSの第1レベルとCSHと第2レベルCSLとの差ΔVcsの値が、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定される。
たとえば、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5Vより低い値となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
以下、本実施形態に関わる容量結合駆動方式についてさらに詳細に説明する。
図61(A)〜(E)は、本実施形態の主要な液晶セルの駆動波形を示すタイミングチャートである。
図61(A)がゲートパルスGP Nを、図61(B)がコモン電圧Vcomを、図61(C)がストレージ信号CS Nを、図61(D)が映像信号Vsigを、図61(E)が液晶セルに印加される信号Pix Nをそれぞれ示している。
本実施形態に関わる容量結合駆動においては、コモン電圧Vcomは一定の直流電圧ではなく1水平走査期間(1H)毎に極性が反転する小振幅の交流の信号として生成され、各画素回路PXLCの液晶セルLC201の第2画素電極、モニタ回路120の第1モニタ画素部107-1,第2モニタ画素部107−2の液晶セルLC301、LC311の第2電極に印加される。
また、ストレージ信号CS Nは、有効画素部101の各ゲートライン毎に対応して独立に配線された各ストレージライン105−1〜105−m毎に第1レベル(CSH、たとえば3V〜4V)または第2レベル(CSL、たとえば0V)のいずれかに選択して与える。
このように駆動された場合の、液晶に印加される実効画素電位ΔVpixは次式で与えられる。
Figure 0005111021
図62示すように、数(7)において、Vsigは映像信号電圧、Ccsは保持容量、Clcは液晶容量を、CgはノードND201とゲートライン間の容量を、CspはノードND201と信号ライン間の容量を、ΔVcsは信号CSの電位を、Vcomはコモン電圧をそれぞれ示している。
数(7)において、近似式の第2項{(Ccs/Ccs+Clc)*ΔVcs}が液晶誘電率の非線形性により白輝度側が黒くなる(沈む)要因となる項であり、近似式の第3項{(Ccl/Ccs+Clc)*ΔVcom/2}が液晶誘電率の非線形性により白輝度側を白くする(浮かせる)項である。
すなわち、近似式の第2項の低電位(白輝度側)が黒くなる(沈む)傾向部分が第3項により低電位側を白くする(浮かせる)機能により補償するように動作する。
そして、黒輝度および白輝度をともに最適化できるような値に選定することで、最適なコントラストを得ることができる。
図63(A),(B)は液晶表示装置で使用される液晶材料(ノーマリホワイト液晶)を用いた場合の白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wの選定基準を説明するための図である。図63(A)が印加電圧に対する比誘電率εの特性を示す図であり、図63(B)は図63(A)の特性が大きく変化する領域を拡大して示す図である。
図に示すように、液晶表示装置に使用されている液晶特性では、約0.5V以上の電圧を印加すると、白輝度が沈んでしまう。
そのため、白輝度を最適化するためには、白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下とする必要がある。したがって、実効画素電位ΔVpix Wが0.5V以下となるようにΔVcsとΔVcomの値が決定される。
実際に評価した結果としては、ΔVcs=3.8V、ΔVcom=0.5Vのとき、最適なコントラストが得られた。
図64は、本発明の実施形態に係る駆動方式、関連する容量結合駆動方式、および通常の1HVcom駆動方式の映像信号電圧と実効画素電位との関係を示す図である。
図64において、横軸が映像信号電圧Vsigを、縦軸が実効画素電位ΔVpixをそれぞれ示している。また、図54中、Aで示す線が本発明の実施形態に係る駆動方式の特性を、Cで示す線が関連する容量結合駆動方式の特性を、Bで示す線が通常の1HVcom駆動方式の特性を示している。
図64からわかるように、本実施形態に係る駆動方式によれば、関連する容量結合駆動方式に比べて十分な特性改善が得られている。
図65は、本発明の実施形態に係る駆動方式、および関連する容量結合駆動方式の映像信号電圧と輝度との関係を示す図である。
図65において、横軸が映像信号電圧Vsigを、縦軸が輝度をそれぞれ示している。また、図65中、Aで示す線が本発明の実施形態に係る駆動方式の特性を、Bで示す線が関連する容量結合駆動方式の特性を示している。
図65からわかるように、関連する容量結合駆動方式では黒輝度(2)を最適化した際に、白輝度(1)が沈んでいた。これに対して、本実施形態に係る駆動方式によれば、Vcomを小振幅としたことで、黒輝度(2)および白輝度(1)の両方とも最適化することができる。
下記の数(5)に、本実施形態に係る駆動方式の上記数(4)に具体的な数値を設定した場合の黒表示のときと、黒表示のときの実効画素電位ΔVpix Bと白表示のときの実効画素電位ΔVpix Wの値を示す。
また、数(6)に関連する容量結合駆動方式の上記数(1)に具体的な数値を設定した場合の黒表示のときと、黒表示のときの実効画素電位ΔVpix Bと実効画素電位ΔVpix Wの値を示す。
Figure 0005111021
Figure 0005111021
数(8)および数(9)に示すように、黒表示のときは本実施形態に係る駆動方式と関連する駆動方式ともに実効画素電位ΔVpix Bは3.3Vとなり、黒輝度が最適化されている。
白表示のときは、数(9)に示すように、関連する駆動方式の実効画素電位ΔVpix Wは0.5V以上の0.8Vとなり、図63(B)に関連付けて説明したように白輝度が沈んでしまう。
これに対して、本実施形態に係る駆動方式の実効画素電位ΔVpix Wは0.5V以下の0.4Vとなり、図63(B)に関連付けて説明したように白輝度が最適化される。
次に、本実施形態の特徴の一つであるストレージ信号CSの電位Vcsを、補正回路111により、モニタ回路120の正極性または負極性の第1モニタ画素部107−1、および、負極性または正極性の第2モニタ画素部107−2の検出画素電位に応じて補正し、光学的特性を最適化するように補正する具体的な構成例について説明する。
本実施形態においては、駆動温度の変化による液晶の誘電率の変動、量産時のバラツキによる保持容量Cs201を形成している絶縁膜の膜厚の変動および液晶セルギャップの変動により、液晶印加電圧が変動してしまう。この変動分を電気的に検知し(モニタ画素の電位変動として検知し)、液晶印加電圧の変動を抑制することで表示の温度、量産時のバラツキによる変化を抑制する。
すなわち、本実施形態においては、液晶パネル内に量産時、温度変化時のばらつき変化をモニタするダミー画素(センサー画素)を配置、およびその変化を検出することで、容量線の電位、またはリファレンスドライバに補正をかけ、輝度を最適化(補正)することが可能な液晶表示装置を実現している。
なお、図4に図示していないリファレンスドライバは、信号ラインに伝搬させる映像用画素データを生成する階調電圧生成回路として機能する。
すなわち、モニタ回路120の正極性または負極性の第1モニタ画素部107−1、および、負極性または正極性の第2モニタ画素部107−2の検出画素電位に応じてリファレンスドライバに補正をかけるシステムは、信号Sigの電位Vsigの補正系として機能する。
以上のように、本実施形態の液晶表示装置100は、モニタ回路120の正極性または負極性の第1モニタ画素部107−1、および、負極性または正極性の第2モニタ画素部107−2の検出画素電位を受けて補正を行う補正系としては、図56に示すように、第1の補正系としてのVcom補正系110A(モニタ回路120の検出出力回路110)、第2の補正系としてのVcs補正系111A(補正回路111)、および第3の補正系としてのVsig補正系113を有する。
Vcom補正系110Aは、主構成要素として比較器(Cmp)1101、アンプ(Amp)1102を含む。
Vcs補正系111Aは、主構成要素として比較器(Cmp)1111、アンプ(Amp)1112を含む。
Vsig補正系113は、主構成要素として比較器(Cmp)1131、アンプを含むリファレンスドライバ1132を含む。
なお、図56に示す検出画素部(モニタ画素部)107A,107B,107Cは、モニタ回路120の正極性または負極性の第1モニタ画素部107−1、および、負極性または正極性の第2モニタ画素部107−2と同等の機能構成を含む。
この図66の構成は、各補正系に対応して検出画素部107A,107B,107Cの3系統を設けている例である。
しかし、これでは回路面積の増大を招く。
そこで、本実施形態においては、図57に示すように、1つの検出画素部107を形成し、この検出画素電位出力をスイッチ回路114によりスイッチングして各Vcom補正系110A、Vcs補正系111A、およびVsig補正系113に選択的に入力させる。
なお、図67は、本実施形態に係る複数の補正系で一つの検出画素部(モニタ画素部)を共用する構成例を示す図である。
スイッチ回路114は、固定接点aが検出画素部107の検出画素電位出力ラインに接続され、作動接点bがVcom補正系110Aの入力に接続され、作動接点cがVsig補正系113の入力に接続され、作動接点dがVcs補正系111Aの入力に接続されている。
この場合、各Vcom補正系110A、Vcs補正系111A、およびVsig補正系113の比較器1101,1111,1131の出力側に検出結果(比較結果)を保持させるメモリ1103,1113,1133を配置することにより、検出画素のスイッチングが可能となる。なお、メモリは、DRAM,SRAM等、特に制約はない。
これにより、一系統の検出画素部107のみで複数系統の補正を行うことが可能となり、各補正系の独立配置が可能となる。
また、スイッチ回路114のスイッチングのタイミングは、特に順番に行う必要はなく、任意に重み付けできる。
図68(A)〜(D)は、複数の補正系で一つの検出画素部(モニタ画素部)を共用する場合のスイッチング例を示す図である。
図68(A)は順番に切り替える例を示している。
図68(B)は、任意に重み付けを行ってスイッチングする例を示し、この例はVcomを重み付けした場合である。
この場合、検出画素部の検出画素電位をVcom補正系110Aに2回続けて、あるいは3回続けて入力させた後、スイッチングしてVcs補正系111A、Vsig補正系113に入力させる。
図68(C)は1フィールドごとにスイッチングする例を示している。
図68(D)は1/2フィールドごとにスイッチングする例を示している。
なお、所望する画素電位が得られれば、フィールド駆動やライン駆動など駆動方式に捉われることはない。
これらの補正系は、LTPSによる一体成型によるのかCOG、COFなどの外付けかは問わない。
図69には、各Vcom補正系110A、Vcs補正系111A、およびVsig補正系113を外付けIC170に搭載した例を示している。
また、補正系は三系統である必要はなく二系統ずつ選択するように構成することも可能である。
図70(A)〜(C)は、補正系を二系統ずつ選択する構成例を示す図である。
図70(A)の例は、Vcs補正系111AとVsig補正系113の二系統の補正系を設け、各補正系にスイッチ回路114Aにより検出画素部107の検出画素電位を選択的に入力させる。
図70(B)の例は、Vcom補正系110AとVcs補正系111Aの二系統の補正系を設け、各補正系にスイッチ回路114Aにより検出画素部107の検出画素電位を選択的に入力させる。
図70(C)の例は、Vcom補正系110AとVsig補正系113の二系統の補正系を設け、各補正系にスイッチ回路114Aにより検出画素部107の検出画素電位を選択的に入力させる。
図71は、Vcom補正系110AとVsig補正系113の二系統の補正系を設けた場合のより具体的な構成例を示す図である。
図72は、図71の回路のスイッチングのタイミング例を示す図である。
なお、図71においては、第1モニタ画素部107−1が正極性画素として駆動され、第2モニタ画素部107−2が負極性画素として駆動されている場合を例として示している。
第1モニタ画素部107−1と第2モニタ画素部107−2の検出画素電位出力ラインに並列に、それぞれ2つのスイッチSW10−1,SW10−2、SW20−1,SW20−2を設けている。
スイッチSW10−1とSW20−1をVcom調整用画素(pix)電位処理部115に接続し、この画素電位処理部115の出力がVcom補正系110Aの比較器1101に供給される。
また、スイッチSW10−2とSW20−2をVcs調整用画素(pix)電位処理部116に接続し、この画素電位処理部116の出力がVcs補正系111Aの比較器1111に供給される。
そして、スイッチSW10−1,SW20−1とスイッチSW10−2とSW20−2は交互にオンオフされる。
このような構成において、両極性の検出画素電位からVcom用検出、Vcs用検出を1フィールド(F)ごとに交互に行い、それぞれの比較結果を見てVcom補正系110A、Vcs補正系111に入力させる。
次に、上記構成による動作を説明する。
垂直駆動回路102のシフトレジスタには、図示しないクロックジェネレータにより生成された垂直走査の開始を指令する垂直スタートパルスVST、垂直走査の基準となる互いに逆相の垂直クロックVCK,VCKXが供給される。
シフトレジスタにおいては、垂直クロックのレベルシフト動作が行われ、かつ、それぞれ異なる遅延時間で遅延される。たとえばシフトレジスタにおいては、垂直スタ−トパルスVSTが、垂直クロックVCKに同期にてシフト動作が行われ、対応するゲートバッファに供給される。
また、垂直スタートパルスVSTは、有効画素部101の上部側から、または下部側から伝搬され、各シフトレジスタに順番にシフトインされていく。
したがって、基本的には、シフトレジスタVSRにより供給された垂直クロックにより各ゲートバッファを通して各ゲートライン104−1〜104−mが順番に駆動されていく。
このように、垂直駆動回路102により、たとえば第1行目から順番にゲートライン104−1〜104−mが駆動されていくが、これに伴い、ストレージライン105−1〜105−mが駆動されていく。このとき、ゲートパルスで一のゲートラインを駆動した後、次のゲートラインのゲートパルスの立ち上がりのタイミングで、ストレージライン105−1〜105−mに印加するストレージ信号CS1〜CSmのレベルが、第1レベルCSHと第2レベルCSLが交互に選択されて印加される。
たとえば、第1行目のストレージライン105−1に第1レベルCSHを選択してストレージ信号CS1が印加された場合、第2行目のストレージライン105−2には第2レベルCSLが選択されてストレージ信号CS2が印加され、第3行目のストレージライン105−3に第1レベルCSHが選択されてストレージ信号CS3が印加され、第4行目のストレージライン105−4には第2レベルCSLが選択されストレージ信号CS4が印加され、以下同様にして交互に第1レベルCSHと第2レベルCSLが選択されストレージ信号CS5〜CSmがストレージライン105−5〜105−mに印加される。
このストレージ信号は、モニタ回路120のモニタ画素部107−1,107−2の画素電位が検出されて、この検出電位に基づいてVcs補正形111Aにおいて、任意の電位になるように補正される。
また、小振幅ΔVcomで交番のコモン電圧Vcomが有効画素部101の全画素回路PXLCの液晶セルLC201の第2画素電極に共通に印加される。
このコモン電圧Vcomのセンター値がモニタ回路路120のモニタ画素部107−1,107−2の検出画素電位に基づいてVcom補正系110Aにおいて最適値に調整される.
そして、水平駆動回路103では、図示しないクロックジェネレータにより生成された水平走査の開始を指令する水平スタートパルスHST、水平走査の基準となる互いに逆相の水平クロックHCK,HCKXを受けてサンプリングパルスが生成され、入力される映像信号が生成したサンプリングパルスに応答して順次サンプリングされて、各画素回路PXLCに書き込むベきデータ信号SDTとして各信号ライン106−1〜106−nに供給される。
たとえば、まず、R対応のセレクタスイッチが導通状態に駆動制御されてRデータが各信号ラインに出力されてRデータが書き込まれる。Rデータの書き込みが終了すると、G対応のセレクタスイッチのみが導通状態に駆動制御されてGデータが各信号ラインに出力されて書き込まれる。Gデータの書き込みが終了すると、B対応のセレクタスイッチのみが導通状態に駆動制御されてBデータが各信号ラインに出力されて書き込まれる。
本実施形態においては、この信号ラインからの書き込み後(ゲートパルスGPの立下り後)、ストレージライン105−1〜105−mから保持容量Cs201を介してカップリングさせることにより画素電位(ノードND201の電位)を変化させて、液晶印加電圧を変調させている。
このとき、コモン電圧Vcomは一定値ではなく小振幅ΔVcom(10mV〜1.0V)で交番信号として供給される。
これにより、黒輝度のみならず白輝度も最適化されている。
以上説明したように、本実施形態によれば、階調表現にはダイナミックレンジが不十分は入力電圧を受けて、電圧変化の大きい黒側のみ駆動を変更することにより、0階調のみ昇圧部142の機能を用いず、1〜63階調の場合に昇圧部142の機能を用いる。これにより、低消費電力化を実現しつつ階調表現に十分なダイナミックレンジを得ることができる。
また、本実施形態によれば、信号ライン106−1〜106−nからの画素データの書き込み後(ゲートライン104−1〜104−mへのゲートパルスの立ち下げ後)に、各行に独立して配線されているストレージライン105−1〜105−mから保持容量Cs201を介してカップリングを与えることにより画素電位を変化させ、液晶印加電圧を変調する駆動方式を採用し、この駆動方式による実駆動中において、モニタ回路における第1モニタ画素部107−1と第2モニタ画素部107−2の正負極性のモニタ画素電位(モニタ画素において、画素回路PXLCの接続ノードND201の電位に相当する)を平均化した電位を検出し、コモン電圧Vcomのセンター値を自動調整するように構成されていることから、以下の効果を得ることができる。
煩雑な手間を要する出荷時の検査工程が不要で、使用中の温度、駆動方式、駆動周波数、バックライト(B/L)輝度、外光輝度の変化により、コモン電圧Vcomのセンター値が最適値からシフトしたとしても、コモン電圧Vcomのセンター値を使用状況に応じた最適な値に保持することが可能となり、フリッカの発生を適応的に抑止できる利点がある。
また、コモン電圧Vcomのセンター値を最適値に調整することにより、実効画素電位変動に伴う画質への影響を抑止できる。
また、本実施形態においては、有効画素部101に隣接して独立に、第1モニタ画素部107−1、第2モニタ画素部107−2、モニタ垂直駆動回路108、モニタ水平駆動回路109−1、109−2を含むモニタ回路120が形成され、また、ゲートラインの配置をいわゆる入れ子に配置するように構成することから、パネルデザインの自由度が増すという利点がある。
これにより、モニタ回路120の構成回路、すなわち第1モニタ画素部107−1、第2モニタ画素部107−2、モニタ垂直駆動回路108、モニタ水平駆動回路109−1、109−2の配置も容易となる。
また、モニタ画素部専用の垂直および水平駆動回路を有効画素部101とは別個に持つことが可能となり、前述した信号ラインの振幅の問題でブランキング期間中しか検出できないという問題も解決することができる。
また、本実施形態においては、モニタ画素にそれぞれ異なる振幅の信号を書き込み検出画素電位のオフセットを行い補正する方法、また、モニタ画素に容量を付与し検出画素電位をオフセットさせて補正する方法、あるいは両方法の組み合わせによって目標値からのシフト分をキャンセルすることが可能となる。
また、本実施形態においては、有効画素(表示画素)とモニタ画素を個別に配置し駆動を行い、モニタ画素電位を検出し、検出画素電位を、スイッチ121,122を介して検出ラインをショートして平均化するように構成しているが、検出画素電位のショート処理後再書き込みを行うように構成することにより、電位の偏りを是正し、電気的保護を行うことが可能である。
これにより、ショートする動作後、モニタ画素の検出画素電位をショートさせる処理を行う場合と行わない場合とで、電位の偏りが生じことがなくなり、焼きつきなどの画素機能が劣化するおそれがなくなる。
さらに、本実施形態においては、時定数の小さいモニタ画素側に調整用抵抗を設け、具体的には、モニタ画素のゲートラインの形状を工夫し抵抗となるようにし、それにより有効画素と時定数を一致させていることから、モニタ画素(検出画素)電位のずれが生じるおそれが減少し、その結果、補正機能が正常に動作しない場合が発生するおそれがなくなる。
また、本実施形態においては、1つの検出画素部107を形成し、この検出画素電位出力をスイッチ回路114によりスイッチングして各Vcom補正系110A、Vcs補正系111A、およびVsig補正系113等を選択的に入力させるように構成したことから、回路面積の増大を招くことなく、一系統の検出画素部107のみで複数系統の補正を行うことが可能となり、各補正系の独立配置が可能となる。
また、各画素回路は、第1画素電極および第2画素電極を有する液晶セルLC201と、第1電極および第2電極を有する保持容量Cs201と、を含み、液晶セルの第1画素電極と保持容量の第1電極とTFTの一端子が接続され、保持容量の第2電極が対応する行に配列された容量配線に接続され、液晶セルの第2画素電極には所定の周期でレベルが切り替わる小振幅のコモン電圧信号が印加されることから、黒輝度および白輝度の両方をともに最適化することができる。その結果、コントラストを最適化することができる利点がある。
また、本実施形態においては、駆動温度の変化による液晶の誘電率の変動、量産時のバラツキによる保持容量Cs201を形成している絶縁膜の膜厚の変動および液晶セルギャップの変動により、液晶印加電圧が変動してしまう。この変動分を電気的に検知し、液晶印加電圧の変動を抑制することで表示の温度、量産時のバラツキによる変化を抑制する。
また、本実施形態の垂直駆動回路102におけるCSドライバは、ドライバ段の前後段あるいは前フレームの極性に依存せず、画素書き込み時の極性(POLで示される)のみでCS信号の極性を決めている。
すなわち、本実施形態の前後段の信号に依存せず、自段の信号のみで制御可能となっている。
なお、上記実施形態では、液晶表示装置にアナログ映像信号を入力とし、これをラッチした後アナログ映像信号を点順次にて各画素に書き込むアナログインターフェース駆動回路を搭載した液晶表示装置に適用した場合について説明したが、デジタル映像信号を入力とし、セレクタ方式にて線順次にて画素に映像信号を書き込む駆動回路を搭載した液晶表示装置にも、同様に適用可能である。
なお、上記実施形態においては、信号ライン106−1〜106−nからの画素データの書き込み後(ゲートライン104−1〜104−mへのゲートパルスの立ち下げ後)に、各行に独立して配線されているストレージライン105−1〜105−mから保持容量Cs201を介してカップリングを与えることにより画素電位を変化させ、液晶印加電圧を変調する容量結合駆動方式を採用し、この駆動方式におけるコモン電圧Vcomのセンター値の自動調整システムについて説明した。
本発明のコモン電圧Vcomのセンター値の自動調整システムは、この容量結合駆動方式のみならず、通常の1HVcom反転駆動方式にも適用可能である。
図73は、コモン電圧Vcomのセンター値の自動調整システムを1HVcom反転駆動方式に採用した場合の波形例を示す図である。
この場合、対向共通電極(Vcom)が1H反転に同期してTFT側画素電極がカップリングを受けるため、正(+)極性と負(−)極性が同時に存在しない。
そのため、モニタ画素の画素電位の検出に工夫が必要となる。
図74は、コモン電圧Vcomのセンター値の自動調整システムを1HVcom反転駆動方式に採用した場合の検出回路の構成例を示す図である。
また、図75は図74の回路の波形例を示す図である。
図74の検出回路500は、スイッチ501〜506、キャパシタC501,C502,C503、比較増幅器501、CMOSバッファ502、出力バッファ503を有している。
検出回路500においては、まず、スイッチSW505、SW506をオンにして、比較増幅器501の入出力を接続してリセットして、リファレンス電圧VrefをキャパシタC503にチャージさせる。そして、スイッチSW505、SW506をオフする。
次に、正(+)極性と負(−)極性のモニタ画素部にそれぞれ(1/2)Sig電圧を入れ、1Hずらしたタイミングで容量結合させ、その後、その2つの容量を再度容量結合させることで、VcomDC値を決定する。
スイッチSW501をオンにして画素PIXAの容量C1Aをある1H期間にキャパシタC501に溜める。次のスイッチSW502をオンにして1Hにて画素PIXBも同様の動作を行い、その容量C1BをキャパシタC502に溜める。
その後、スイッチSW503〜SW504をオンにしてキャパシタC501とC502に蓄えられた電荷を結合させることで平均化を行う。
これにより、コモン電圧Vcomのセンター値の自動調整システムを1HVcom反転駆動方式に採用することが可能となる。
この場合も、煩雑な手間を要する出荷時の検査工程が不要で、使用中の温度、駆動方式、駆動周波数、バックライト(B/L)輝度、外光輝度の変化により、コモン電圧Vcomのセンター値が最適値からシフトしたとしても、コモン電圧Vcomのセンター値を使用状況に応じた最適な値に保持することが可能となり、フリッカの発生を適応的に抑止できる利点がある。
また、コモン電圧Vcomのセンター値を最適値に調整することにより、実効画素電位変動に伴う画質への影響を抑止できる。
また、上記実施形態においては、各画素の表示エレメント(電気光学素子)として液晶セルを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置に適用した場合を例に採って説明したが、液晶表示装置への適用に限られるものではなく、各画素の表示エレメントとしてエレクトロルミネッセンス(EL:electroluminescence)素子を用いたアクティブマトリクス型EL表示装置などアクティブマトリクス型表示装置全般に適用可能である。
以上説明した実施形態に係る表示装置は、直視型映像表示装置(液晶モニタ、液晶ビューファインダ)、投射型液晶表示装置(液晶プロジェクタ)の表示パネル、すなわちLCD(liquid crystal display)パネルとして用いることが可能である。
またさらに、上記実施形態に係るアクティブマトリクス型液晶表示装置に代表されるアクティブマトリクス型表示装置は、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等のOA機器やテレビジョン受像機などのディスプレイとして用いられる外、特に装置本体の小型化、コンパクト化が進められている携帯電話機やPDAなどの電子機器(携帯端末)の表示部として用いて好適なものである。
図76は、本発明が適用される携帯端末、たとえば携帯電話機の構成の概略を示す外観図である。
本例に係る携帯電話機600は、装置筐体610の前面側に、スピーカ部620、表示部630、操作部640、およびマイク部650が上部側から順に配置された構成となっている。
このような構成の携帯電話機において、表示部630にはたとえば液晶表示装置が用いられ、この液晶表示装置として、先述した実施形態に係るアクティブマトリクス型液晶表示装置が用いられる。
このように、携帯電話機などの携帯端末において、先述した実施形態に係るアクティブマトリクス型液晶表示装置を表示部630として用いることにより、フリッカの発生を的確に抑止でき、高画質の画像を得られる等の利点がある。
また、狭ピッチ化が可能で、狭額縁化を実現でき、また表示装置の低消費電力化を図ることができ、よって端末本体の低消費電力化が可能になる。
一般的な液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。 図1に示す一般的な液晶表示装置のいわゆる1HVcom反転駆動方式におけるタイミングチャートを示す。 ノーマリホワイト液晶の印加電圧と比誘電率との関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係るアクティブマトリクス型表示装置の構成例を示す図である。 図4の回路の画素部の具体的な構成例を示す回路図である。 電源回路の説明図である 本実施形態の垂直駆動回路のゲートラインとストレージラインの駆動例を示すタイミングチャートである。 本実施形態に係るリファレンスドライバの基本構成を示すブロック図である。 ダイナミックレンジについて説明するための図である。 本実施形態に係るリファレンスドライバ140の階調表現を維持可能な処理を示す図である。 本実施形態に係るリファレンスドライバの基本的な等価回路を示す図である。 図11の回路のタイミングチャートである。 昇圧処理がない場合とある場合の電圧波形を示す図である。 本実施形態に係るリファレンスドライバの具体的な構成例を示す回路図である。 図14の回路のタイミングチャートである。 図14の回路のスイッチ制御のパルス発生回路の構成例を示す図である。 低色表示から多色表示のシーケンス制御の具体例を示すタイミングチャートである。 低色表示から多色表示のシーケンス制御に対応したパネル構成例を示す図である。 Vcom駆動回路の一例を示す回路図である。 3ラインセレクタ駆動方式の場合の水平駆動回路の構成例を示す図である。 図20のタイミングチャートである。 6ラインセレクタ駆動方式の場合の水平駆動回路103の構成例を示す図である。 図22のタイミングチャートである。 第1モニタ画素部および第2モニタ画素部の1つのモニタ画素の構成例を示す図である。 本実施形態に係るモニタ回路の基本概念を示す図である。 本実施形態に係るモニタ回路における比較出力部の具体的な構成例を示す回路図である。 本実施形態に係る駆動方式における時間的な処理の流れを示す波形図である。 本実施形態の駆動方式による理想状態を示す図である。 本実施形態に係る駆動方式において正(+)極性と負(−)極性で画素電位Pix対Vcom電位差の関係を示す図である。 画素トランジスタのリーク要因を模式的に示す図である。 本実施形態に係る駆動方式において正(+)極性と負(−)極性でゲートカップリングおよび画素トランジスタのリークによる状態をまとめて示す図である。 本実施形態に係るコモン電圧Vcomのセンター値の自動調整により、画素電位変動要因による影響を抑止できる項目を示す図である。 モニタ画素を有効画素部の一部としてたとえば1行分あるいは1画素を含むように形成する例を示す図である。 1フレーム期間の中間では表示画素により変動する信号ラインの影響を受けてモニタ画素電位が変動してしまう例を説明するための図である。 複数のモニタ画素で単純にゲートラインを共有(共用)する例を示す図である。 本実施形態に係るモニタ画素部における画素配置例を示す図である。 図36のモニタ画素部の駆動波形例を示す図である。 モニタ回路の構成回路の他の配置例を示す図である。 液晶セルギャップ、層間絶縁膜などのパネル面内バラツキによって表示画素と物性値の差異ができる可能性があることを説明するための図である。 信号Sigの電位によるオフセット補正について説明するための図である。 信号Sigの電位によるオフセット補正を実現可能な回路の第1の構成例を示す図である。 信号Sigの電位によるオフセット補正を実現可能な回路の第2の構成例を示す図である。 検出系やSig書き込み系をCOGやCOFなど外付けIC内に実現することも可能であることを説明するための図である。 付加容量によるオフセット補正の概要について説明するための図である。 付加容量によるオフセット補正を採用した中間電位検出回路の構成例を示す回路図である。 付加容量の接続タイミング例を示すタイミングチャートである。 検出画素電位オフセット補正回路の画素電位ショートモデルを示す図である。 付加容量値を変更した場合の画素電位波形を示す図である。 付加容量COFの定数を変更とする構成例を示す図である。 交互にモニタ画素電位検出を行うようなスイッチのショート、オープン状態を繰り返すようなシステムで電位の偏りが生じる例を説明するための図である。 モニタ画素電位のショート処理による電位の偏りを生じさせない方法を説明するための図である。 モニタ画素電位のショート処理による電位の偏りを生じさせない方法をより具体的に説明するための図である。 モニタ画素電位のショート処理による電位の偏りを生じさせない電位偏り抑止回路の第1の構成例を示す図である。 図53の回路のタイミングチャートである。 モニタ画素電位のショート処理による電位の偏りを生じさせない電位偏り抑止回路の第2の構成例を示す図である。 図55の回路のタイミングチャートである。 ゲートラインの時定数ずれの要因を説明するための図である。 本実施形態における有効画素のレイアウトモデルとモニタ画素(検出画素)のレイアウトモデルを示す図である。 ゲートラインの時定数を一致させる方法の一例を示す図である。 ゲートラインの時定数を一致させる方法においてレイアウトオプションを用いる例を示す図である。 本実施形態の主要な液晶セルの駆動波形を示すタイミングチャートである。 式4における液晶セルの各容量を示す図である。 液晶表示装置で使用される液晶材料(ノーマリホワイト液晶)を用いた場合の白表示のときに液晶に印加される実効画素電位ΔVpix Wの選定基準を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る駆動方式、関連する容量結合駆動方式、および通常の1HVcom駆動方式の映像信号電圧と実効画素電位との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る駆動方式、および関連する容量結合駆動方式の映像信号電圧と輝度との関係を示す図である。 各補正系に対応して検出画素部を3系統を設けている例を示す図である。 本実施形態に係る複数の補正系で一つの検出画素部(モニタ画素部)を共用する構成例を示す図である。 複数の補正系で一つの検出画素部(モニタ画素部)を共用する場合のスイッチング例を示す図である。 各Vcom補正系、Vcs補正系、およびVsig補正系を外付けICに搭載した例を示す図である。 補正系を二系統ずつ選択する構成例を示す図である。 Vcom補正系とVsig補正系の二系統の補正系を設けた場合のより具体的な構成例を示す図である。 図61の回路のスイッチングのタイミング例を示す図である。 コモン電圧Vcomのセンター値の自動調整システムを1HVcom反転駆動方式に採用した場合の波形例を示す図である。 コモン電圧Vcomのセンター値の自動調整システムを1HVcom反転駆動方式に採用した場合の検出回路の構成例を示す図である。 図74の回路の波形例を示す図である。 本発明が適用される電子機器である携帯電話機の構成の概略を示す外観図である。
符号の説明
100・・・液晶表示装置、101・・・有効画素部、102・・・垂直駆動回路(VDRV)、103・・・水平駆動回路(HDRV)、104−1〜104−m・・・ゲートライン、105−1〜105−m・・・容量配線(ストレージライン)、106−1〜106−n・・・信号ライン、107−1・・・第1モニタ(ダミー)画素部(MNTP1)、107−2・・・第2モニタ画像部(MNTP2)、108・・・モニタ垂直駆動回路(V/CSDRVM)、109−1・・・第1モニタ水平駆動回路(HDRVM1)、109−2・・・第2モニタ水平駆動回路(HDRVM2)、110・・・検出出力回路、110A・・・Vcom補正系、111・・・補正回路、111A・・・Vcs補正系、113・・・Vsig補正系。

Claims (8)

  1. 多色表示モードと低色表示モードを有し、画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を印加して交流反転駆動を行う表示装置であって、
    スイッチング素子を通して映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された有効画素部と、
    上記有効画素部の上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、
    上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、
    上記画素回路の列配列に対応するように配置され、上記画素データを伝搬する複数の信号ラインと、
    上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する第1駆動回路と、
    色表示モード時の信号ライン印加電圧を多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低く設定して、上記信号ラインを駆動する第2駆動回路と、を有し、
    低色表示モード時の駆動周波数は、多色表示モード時の駆動周波数よりも低く、
    低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に黒もしくは白を表示し、かつ駆動周波数は多色表示モードと等しく、多色表示モードから低色表示モードに移行する際、表示上は低色表示モードでありながら、交流駆動のセンター電圧が変化している期間の駆動周波数が多色表示モードと等しい、
    表示装置。
  2. 多色表示モードと低色表示モードを有し、画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を印加して交流反転駆動を行う表示装置であって、
    スイッチング素子を通して映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された有効画素部と、
    上記有効画素部の上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、
    上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、
    上記画素回路の列配列に対応するように配置され、上記画素データを伝搬する複数の信号ラインと、
    上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する第1駆動回路と、
    低色表示モード時の信号ライン印加電圧を多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低く設定して、上記信号ラインを駆動する第2駆動回路と、を有し、
    低色表示モード時の駆動周波数は、多色表示モード時の駆動周波数よりも低く、
    低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に多色表示駆動でありながら低色表示駆動を行い、かつ駆動周波数は多色表示モードと等しく、多色表示モードから低色表示モードに移行する際、表示上は低色表示モードでありながら、交流駆動のセンター電圧が変化している期間の駆動周波数が多色表示モードと等しい、
    表示装置。
  3. 上記有効画素部と別個に形成された正極性、負極性のモニタ画素の検出電位を平均化した電位を検出して所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号のセンター値を修正可能なモニタ回路、を有し、
    上記有効画素部に配列された各画素回路は、
    第1画素電極および第2画素電極を有する表示エレメントと、
    第1電極および第2電極を有する保持容量と、を含み、
    上記表示エレメントの第1画素電極と上記保持容量の第1電極と上記スイッチング素子の一端子が接続され、
    上記保持容量の第2電極が対応する行に配列された上記容量配線に接続され、
    上記表示エレメントの第2画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号が印加される
    請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 多色表示モードと低色表示モードを有し、画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を印加して交流反転駆動を行う表示装置であって、
    スイッチング素子を通して映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された有効画素部と、
    上記有効画素部の上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、
    上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、
    上記画素回路の列配列に対応するように配置され、上記画素データを伝搬する複数の信号ラインと、
    上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する第1駆動回路と、
    低色表示モード時の信号ライン印加電圧を多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低く設定して、上記信号ラインを駆動する第2駆動回路と、を有し、
    低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に多色表示駆動でありながら低色駆動を行う、
    表示装置。
  5. 表示装置を備えた電子機器であって、
    上記表示装置は、
    多色表示モードと低色表示モードを有し、画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を印加して交流反転駆動を行う表示装置であって、
    スイッチング素子を通して映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された有効画素部と、
    上記有効画素部の上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、
    上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、
    上記画素回路の列配列に対応するように配置され、上記画素データを伝搬する複数の信号ラインと、
    上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する第1駆動回路と、
    低色表示モード時の信号ライン印加電圧を多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低く設定して、上記信号ラインを駆動する第2駆動回路と、を有し、
    低色表示モード時の駆動周波数は、多色表示モード時の駆動周波数よりも低く、
    低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に黒もしくは白を表示し、かつ駆動周波数は多色表示モードと等しく、多色表示モードから低色表示モードに移行する際、表示上は低色表示モードでありながら、交流駆動のセンター電圧が変化している期間の駆動周波数が多色表示モードと等しい、
    電子機器。
  6. 表示装置を備えた電子機器であって、
    上記表示装置は、
    多色表示モードと低色表示モードを有し、画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を印加して交流反転駆動を行う表示装置であって、
    スイッチング素子を通して映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された有効画素部と、
    上記有効画素部の上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、
    上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、
    上記画素回路の列配列に対応するように配置され、上記画素データを伝搬する複数の信号ラインと、
    上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する第1駆動回路と、
    低色表示モード時の信号ライン印加電圧を多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低く設定して、上記信号ラインを駆動する第2駆動回路と、を有し、
    低色表示モード時の駆動周波数は、多色表示モード時の駆動周波数よりも低く、
    低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に多色表示駆動でありながら低色表示駆動を行い、かつ駆動周波数は多色表示モードと等しく、多色表示モードから低色表示モードに移行する際、表示上は低色表示モードでありながら、交流駆動のセンター電圧が変化している期間の駆動周波数が多色表示モードと等しい、
    電子機器。
  7. 上記有効画素部と別個に形成された正極性、負極性のモニタ画素の検出電位を平均化した電位を検出して所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号のセンター値を修正可能なモニタ回路、を有し、
    上記有効画素部に配列された各画素回路は、
    第1画素電極および第2画素電極を有する表示エレメントと、
    第1電極および第2電極を有する保持容量と、を含み、
    上記表示エレメントの第1画素電極と上記保持容量の第1電極と上記スイッチング素子の一端子が接続され、
    上記保持容量の第2電極が対応する行に配列された上記容量配線に接続され、
    上記表示エレメントの第2画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号が印加される
    請求項5または6に記載の電子機器。
  8. 表示装置を備えた電子機器であって、
    上記表示装置は、
    多色表示モードと低色表示モードを有し、画素電極には所定の周期でレベルが切り替わるコモン電圧信号を印加して交流反転駆動を行う表示装置であって、
    スイッチング素子を通して映像用画素データを書き込む複数の画素回路がマトリクス状に配置された有効画素部と、
    上記有効画素部の上記画素回路の行配列に対応するように配置され、上記スイッチング素子の導通制御のための複数の走査ラインと、
    上記画素回路の行配列に対応するように配置された複数の容量配線と、
    上記画素回路の列配列に対応するように配置され、上記画素データを伝搬する複数の信号ラインと、
    上記複数の走査ライン、および上記複数の容量配線を選択的に駆動する第1駆動回路と、
    低色表示モード時の信号ライン印加電圧を多色表示モード時の信号ライン印加電圧よりも低く設定して、上記信号ラインを駆動する第2駆動回路と、を有し、
    低色表示モードから多色表示モードに移行する際、交流反転駆動のセンター電圧が変化している期間に多色表示駆動でありながら低色駆動を行う、
    電子機器。
JP2007224926A 2007-08-30 2007-08-30 表示装置および電子機器 Expired - Fee Related JP5111021B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007224926A JP5111021B2 (ja) 2007-08-30 2007-08-30 表示装置および電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007224926A JP5111021B2 (ja) 2007-08-30 2007-08-30 表示装置および電子機器

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009058694A JP2009058694A (ja) 2009-03-19
JP2009058694A5 JP2009058694A5 (ja) 2010-09-16
JP5111021B2 true JP5111021B2 (ja) 2012-12-26

Family

ID=40554494

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007224926A Expired - Fee Related JP5111021B2 (ja) 2007-08-30 2007-08-30 表示装置および電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5111021B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010114014A1 (ja) * 2009-04-01 2010-10-07 ローム株式会社 液晶駆動装置
JP5347826B2 (ja) * 2009-08-12 2013-11-20 株式会社Jvcケンウッド 液晶表示装置及びその駆動方法
CN102473387B (zh) * 2009-08-28 2014-07-09 夏普株式会社 液晶显示装置及其电位设定方法
WO2013021576A1 (ja) * 2011-08-05 2013-02-14 シャープ株式会社 表示装置、および表示装置の駆動装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3018329B2 (ja) * 1989-07-26 2000-03-13 株式会社日立製作所 表示システムおよび液晶表示装置
JP2002311916A (ja) * 2001-04-17 2002-10-25 Matsushita Electric Ind Co Ltd 駆動方法、表示回路、表示装置
JP2003216112A (ja) * 2002-01-18 2003-07-30 Sanyo Electric Co Ltd 液晶駆動回路
JP4158658B2 (ja) * 2003-09-10 2008-10-01 セイコーエプソン株式会社 表示ドライバ及び電気光学装置
JP2005148085A (ja) * 2003-11-11 2005-06-09 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 表示装置及び表示装置の駆動方法並びに電子機器
JP4492491B2 (ja) * 2005-08-29 2010-06-30 ソニー株式会社 表示装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009058694A (ja) 2009-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5072489B2 (ja) 表示装置およびその駆動方法、電子機器
JP5072775B2 (ja) 表示装置および電子機器
JP5137744B2 (ja) 表示装置およびその駆動方法、電子機器
US8866717B2 (en) Display device and drive method providing improved signal linearity
US7825885B2 (en) Display device
JP4577143B2 (ja) 表示装置
US8199092B2 (en) Liquid crystal display having common voltage modulator
KR101413776B1 (ko) 표시 장치 및 표시 방법
JP4492491B2 (ja) 表示装置
JP5111021B2 (ja) 表示装置および電子機器
JP4492483B2 (ja) 液晶表示装置およびその駆動方法
JP4492480B2 (ja) 表示装置
EP2479746A1 (en) Liquid crystal display device and drive method therefor
JP2010176028A (ja) 表示装置および電子機器
JP2010175857A (ja) 表示装置および電子機器
KR20070017051A (ko) 표시 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100730

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100730

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20120330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120626

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120918

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121009

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5111021

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees