JP4559296B2 - 平形の接続部材の接続構造およびこれを用いた基板対基板の接続構造 - Google Patents
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一方、電気コネクタのハウジングに可動式のスライダを設け、スライダの挿入凸部をコンタクト群を保持するハウジングの挿入空間内に接続部材と共に差し込んで、接続部材をコンタクト群に押圧接触させる技術がある(例えば特許文献2参照)。
また、特許文献2では、スライダをスライドさせるための機構が必要であり、構造が複雑になるという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、構造が簡単で接続作業が容易な、平形の接続部材の接続構造、およびこれを用いた基板対基板の接続構造を提供することを目的とする。
また、上記接続部材は、上記端部に連なる部分としての第1の部分と、この第1の部分から直角状の屈曲部を介して連なる第2の部分とを含み、上記保持部材は、上記主体部および上記嵌合周壁が設けられた保持部材本体と、この保持部材本体に係止された押さえ部材とを含み、上記主体部に接続部材の上記第2の部分を受ける受け部が設けられ、この受け部に接続部材の第1の部分を圧入させた上記保持孔としての圧入孔が開口され、保持部材本体に係止された押さえ部材と上記受け部との間に接続部材の第2の部分が挟持されているので、下記の利点がある。すなわち、接続部材の第1の部分を保持部材本体の圧入孔に圧入固定していることに加えて、第1の部分から直角状に連なる第2の部分を保持部材本体と押さえ部材との間に挟持しているので、第2の部分を引っ張るような力が働いても、第1の部分がその影響を受けない。したがって、保持部材による接続部材の端部の保持が確実である。
また、上記保持部材本体は、上記受け部によって受けられた接続部材の第2の部分に平行なスライド方向に沿って押さえ部材をスライド装着するためのスライド溝を含むので、押さえ部材を接続部材の第2の部分に平行なスライド方向にスライドさせて、押さえ部材をスライド溝に容易に装着することができる。
また、本発明において、上記接続部材の上記第2の部分に沿う補強板が設けられており、上記押さえ部材は、第2の部分に沿う補強板に沿って、上記スライド溝にスライド装着されるようにしてある場合には好ましい。
また、本発明において、上記保持部材は、当該保持部材をベースコネクタから離脱するときに指を掛けるための一対の引っ掛け凸部を含む場合がある。この場合、一対の引っ掛け凸部に指を掛けて、保持部材を接続部材の端部とともにベースコネクタから容易に離脱させることができ、離脱作業が行い易い。
図1は本発明の一実施の形態の、平形の接続部材の接続構造Aが適用された基板対基板の接続構造1の概略断面図であり、図2は接続構造1の一部破断分解側面図である。
図1を参照して、基板対基板の接続構造1は、一対の回路基板2,3の表面2a,3aにそれぞれ実装された一対のベースコネクタ4,5をFFCからなる可撓性の平形の接続部材6を介して互いに接続する構造である。接続部材6の一対の端部6a,6bにそれぞれ、接続部材6の接続構造Aが適用されている。
端部6a並びにこれに連なる第1の部分61および第2の部分63は対応するアングル状の補強板64に貼り付けられた状態で補強されている。同様に、端部6b並びにこれに連なる第1の部分61および第2の部分63も対応するアングル状の補強板64に貼り付けられた状態で補強されている。また、接続部材6の各端部6a,6bの表面には、複数の横並びの導体50が露出している。
各保持部材7は、接続部材6の対応する端部6a,6bを保持する状態で、各端部6a,6bの挿入方向Xa,Xbと平行な方向に沿ってそれぞれ対応するベースコネクタ4,5のベースハウジング10に着脱可能な部材である。
各保持部材7は同様の構成をしているので、端部6bに対応する保持部材7に則して説明する。図2および図3を参照して、保持部材7は、箱状をなす保持部材本体17と、この保持部材本体17に取り外し可能に係止された板状をなす押さえ部材18とを含む。
保持部材本体17の正面図である図5および図5のVI−VI線に沿う断面図である図6を参照して、保持部材本体17は、一対のスライド溝23a,23bを形成しており、これら一対のスライド溝23a,23bは、図7(a)および(b)に示すような押さえ部材18の一対の側部18a,18bを図9に示すようにそれぞれスライド方向S1に沿ってスライド装着するための溝である。
押さえ部材18は、図9に示すように、上記受け部19aに受けられた接続部材6の第2の部分63に平行なスライド方向S1に沿って、スライド溝23a,23bに沿ってスライド装着されることにより、図2および図3に示すように接続部材6の第2の部分63を押さえ、この第2の部分63が押さえ部材18と受け部19aとの間に挟持される。
このリブ27は、図2に示すように、スライド方向S1の終端位置にある押さえ部材18の係合部28に係合することにより、上記スライド方向S1と反対方向S2に押さえ部材18がスライドすることを規制するための係合部29を含む。
本実施の形態によれば、下記の作用効果を奏する。すなわち、平形の接続部材6をベースコネクタ4,5に接続するときに、各保持部材7の嵌合周壁22を、対応するベースハウジング10の外周壁に嵌合させることにより、接続部材6の端部6a,6bの挿入凹部9内への挿入を案内して接続部材6の端部6a,6bをスムーズに挿入凹部9内に挿入し、相手方のコンタクト11に接続することができる。したがって、接続の作業性が良い。また、接続前の接続部材6の端部6a,6bが保持部材7の嵌合周壁22により取り囲まれて保護されるので好ましい。
また、接続部材6の端部6a,6bに連なる第1の部分61を保持部材本体17の圧入孔20に圧入固定していることに加えて、接続部材6の第1の部分61から直角状に連なる第2の部分63を保持部材本体17と押さえ部材18との間に挟持しているので、第2の部分63を接続部材7の途中部6cの長手方向L1に沿って引っ張るような力が働いても、第1の部分61がその影響を受けない。したがって、保持部材17による接続部材6の端部6a,6bの保持が確実である。
また、保持部材7をベースコネクタ4,5から離脱するときに、保持部材7の保持部材本体17に設けられた引っ掛け凸部30を指に引っ掛けることができるので、保持部材7を接続部材6の端部6a,6bとともにベースコネクタ4,5から容易に離脱させることができ、離脱作業が行い易い。
1 基板対基板の接続構造
2,3 回路基板
4,5 ベースコネクタ
6 接続部材
6a,6b 端部
6c 途中部
7 保持部材
8 屈曲条
9 挿入凹部
10 ベースハウジング
11 コンタクト
15 リード部
16 接触部
17 保持部材本体
18 押さえ部材
19 主体部
19a 受け部
20 圧入孔(保持孔)
22 嵌合周壁
23a,23b スライド溝
24 側壁
25 リブ
26 後壁
27 リブ
28,29 係合部
30 引っ掛け凸部
31 凸部
32 凹部
50 導体
61 第1の部分
62 屈曲部
63 第2の部分
64 補強板
Claims (7)
- 回路基板上に実装されたベースコネクタに可撓性を有する平形の接続部材を接続するための、平形の接続部材の接続構造において、
上記ベースコネクタは、挿入凹部を有するベースハウジングと、挿入凹部内に保持された複数の横並びのコンタクトとを含み、
上記平形の接続部材は、保持部材によって保持された状態で上記挿入凹部内に所定の挿入方向に沿って挿入された端部と、この端部に露出し対応するコンタクトにそれぞれ接続された複数の横並びの導体とを含み、
上記保持部材は、接続部材の端部に連なる部分を挿通させて保持する保持孔を有する板状の主体部と、この主体部の周縁から接続部材の端部の周囲を取り囲むようにして上記所定の挿入方向と平行な方向に沿って延びベースハウジングの外周壁に嵌合された嵌合周壁とを含み、
保持部材の嵌合周壁がベースハウジングの外周壁に嵌合する動作に伴って、挿入凹部内への接続部材の端部の挿入が所定の挿入方向に沿って案内されるようにしてあり、
上記接続部材は、上記端部に連なる部分としての第1の部分と、この第1の部分から直角状の屈曲部を介して連なる第2の部分とを含み、
上記保持部材は、上記主体部および上記嵌合周壁が設けられた保持部材本体と、この保持部材本体に係止された押さえ部材とを含み、上記主体部に接続部材の上記第2の部分を受ける受け部が設けられ、
この受け部に接続部材の第1の部分を上記所定の挿入方向に沿って圧入させた上記保持孔としての圧入孔が開口され、
保持部材本体に係止された押さえ部材と上記受け部との間に接続部材の第2の部分が挟持されており、
上記保持部材本体は、上記受け部によって受けられた接続部材の第2の部分に平行な方向であって上記所定の挿入方向とは直交するスライド方向に沿って押さえ部材をスライド装着するためのスライド溝を含むことを特徴とする平形の接続部材の接続構造。 - 請求項1において、上記接続部材の上記第2の部分に沿う補強板が設けられており、
上記押さえ部材は、第2の部分に沿う補強板に沿って、上記スライド溝にスライド装着されるようにしてある、平形の接続部材の接続構造。 - 請求項1または2において、上記保持部材の嵌合周壁およびベースハウジングの外周壁の何れか一方に設けられた凸部が他方に設けられた凹部に係合することにより、保持部材のベースハウジングからの離脱が規制されている、平形の接続部材の接続構造。
- 請求項1から3の何れか1項において、上記保持部材本体は、主体部の縁部から上記嵌合周壁と逆方向に延びる一対の側壁と、各側壁からそれぞれ受け部と平行に延設された一対のリブとを含み、受け部と各リブとの間にそれぞれスライド溝が形成されている、平形の接続部材の接続構造。
- 請求項4において、上記保持部材本体は、スライド方向の終端位置にある押さえ部材の係合部に係合することにより、上記スライド方向と反対方向に押さえ部材がスライドすることを規制するための係合部を含む、平形の接続部材の接続構造。
- 請求項1ないし5の何れか1項において、上記保持部材は、当該保持部材をベースコネクタから離脱するときに指を掛けるための一対の引っ掛け凸部を含む、平形の接続部材の接続構造。
- 請求項1ないし6の何れか1項に記載の接続構造を用いた基板対基板の接続構造であって、
接続部材の一対の端部に、隣接する回路基板の表面にそれぞれ実装された一対のベースコネクタのベースハウジングにそれぞれ嵌合可能な一対の保持部材を設け、
接続部材の長手方向の途中部に、接続部材の長手方向および厚み方向の双方と直交する接続部材の幅方向に延び一対の保持部材間の相対的な位置ずれを吸収可能な屈曲条を含む、基板対基板の接続構造。
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