JP4552845B2 - 熱交換器、光源装置、プロジェクタ、電子機器 - Google Patents

熱交換器、光源装置、プロジェクタ、電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、熱交換器、光源装置、プロジェクタ、電子機器に関する。
画像投射装置としてプロジェクタが知られている。プロジェクタは、光源と、光源からの光を画素ごとに変調する光変調パネルと、を備え、光変調パネルによって変調された光をスクリーンに投射して画像を表示させる。
ここで、近年では、プロジェクタの光源として、即時点灯や長寿命といった特徴を有するLED(発光ダイオード)やLD(レーザーダイオード)を利用することが検討されている。
しかしながら、このようなLEDやLDにあっては、発熱量が非常に大きいうえに、従来の光源に比べて発熱する部分の面積が非常に小さいため、微小な面積から大きな熱量を吸熱する熱交換器が必要となる。
熱交換器としては、例えば、特許文献1に開示される構成が知られている。
特許文献1の図5においては、所定の間隔で長手方向に延びる複数のリブが形成された一対の冷却ブロックを備え、互いのリブ同士が対向して組み合わされることで複数の冷却通路が形成されている。そして、各冷却通路に冷却液を循環させることで、冷却ブロックの外壁面に接触して取り付けられた発熱体の冷却が行われる。また、特許文献1の図1においては、内側に複数のリブが形成された二つの冷却ブロックを用意し、冷却ブロックを互いの内側の面を向かい合わせて組み合わした際にリブが一定の間隔で交互に配置されることにより複数の冷却通路が形成されている。
特開平7−38025号公報
特許文献1のごとく、内部に複数のフィンを立設してフィン間に通路を形成し、この通路に冷却液を流通させることにより、発熱体の熱を吸熱できる。
しかしながら、LEDやLDといった非常に発熱量が大きくかつ発熱する部分の面積が小さい発熱体から熱を効果的に吸熱するには、狭い面積に多数のフィンを立設しなければならいという問題がある。この場合、熱交換器の内部に幅が数100μmのフィンを数100μmの間隔で数10本形成することが例として挙げられる。
このように薄いフィンを多数形成するとなると、フィン一本一本の長さを精密に揃えることは困難であるので、熱交換器の製造工程において、特許文献1の図5に示されるように、フィンの先端同士を当接させることは到底不可能である。また、フィンの長さが揃っていない状態で特許文献1の図5に示されるごとくフィンの先端同士を当接させると、フィンが曲がってしまって冷却液を流通させる通路を適切に形成できないという問題が生じる。
同様に、フィンの長さを精密に揃えることが困難である以上、特許文献1の図1に示されるごとく、フィンが交互に配置されるように冷却ブロックを組み合わせても、フィンの先端と冷却ブロックの内面とを精密に当接させることは困難であり、無理に当接させるとフィンが曲がってしまう。
また、フィンの曲がりを避けるため、フィンと冷却ブロックの内面とを当接させずに隙間を設けるという考え方もある。
しかしながら、熱交換器の内部において、隙間の部分の流体抵抗が最も小さくなるため、冷却液がフィン間の通路ではなくフィンの先端と冷却ブロックの内面との間の隙間を通ることになり、フィンと冷却液との間で十分な熱交換が行われなくなる。そのため、熱交換性能が著しく低減するという問題が生じる。
したがって、LEDやLDのように微小な面積から大量の熱を発する熱体から効率よく吸熱できる熱交換器を得ることは非常に困難であった。
本発明の目的は、低コストでの製造が可能であり、かつ、性能が高い熱交換器、光源装置、プロジェクタ、電子機器を提供することにある。
本発明の熱交換器は、流体を導入する入口流路と前記流体を排出する出口流路とを有するとともに内部に前記流体を前記入口流路から前記出口流路に流通させる流通空間を画成するハウジングを備え、前記ハウジングの外面に取り付けられた熱体と前記流体との熱交換を行う熱交換器であって、前記ハウジングは、前記流通空間を間にして互いに対向したトッププレートとボトムプレートとを備え、前記トッププレートは、前記流通空間に突出しており先端が前記ボトムプレートに近接する複数のフィンを有し、前記フィンの先端と前記ボトムプレートとの間において、前記フィンの先端が当接すると前記フィンの形状に応じて変形する柔軟部材が配設されており、前記柔軟部材は、繊維質材料で形成されていることを特徴とする。
このような構成において、内部に流通空間を構成するハウジングの互いに対向する面はトッププレートとボトムプレートとによって構成される。ハウジングを組み立てるにあたって、トッププレートとボトムプレートとを所定の間隔を保つ状態で対向させ、流通空間の内部にトッププレートのフィンが突出するようにする。このとき、トッププレートとボトムプレートとを所定間隔で対向させたとき、トッププレートに設けられたフィンは、その先端がボトムプレートに近接する。
ここで、フィンの先端とボトムプレートとの間には柔軟部材が配設されており、フィンの先端は柔軟部材に当接する。すると、柔軟部材はフィンの当接に応じて変形する。このようにハウジングが組み合わされて流通空間が画成されるとともに、流通空間に突出したフィンとフィンとの間には微小流路が形成される。
このように組み立てられた熱交換器の外面、望ましくはトッププレートの外面に熱体を取り付ける。ここで、熱体は、高温の熱を発する発熱体でもよく、熱を吸収する吸熱体であってもよい。熱体からの熱は熱交換器の外面に伝熱されて、さらに、トッププレートの各フィンに伝熱されていく。この状態で流体を入口流路から流通空間に導入すると、流体はフィンとフィンとの間の微小流路を通って出口流路に向かう。このとき、フィンを流体とのコンタクトによってフィンと流体との間で熱交換が行われる。
このような構成によれば、流体が流通する流通空間に複数のフィンが突出しているので、これらのフィンと流体との接触面積が大きくなり、熱交換の効率を向上させることができる。
ここで、フィンの先端とボトムプレートとの間に大きな隙間があると、流体が流れるときの流体抵抗はこの隙間で局所的に小さくなってしまうため、流体がこの隙間を多く流れるようになる。
このような偏流が生じると、フィンと流体との熱交換が効率よく行われないという問題が生じる。
この点、本発明では、フィンの先端は柔軟部材に当接しているので、フィンの先端とボトムプレートとの間に大きな隙間が生じることがない。よって、フィンとフィンとの間の微小流路において流体抵抗に偏りがなく、流体がフィンとフィンとの間を偏りなく流通する。その結果、フィンと流体との熱交換効率を向上させることができる。
ここで、柔軟部材を設けなくとも、フィンの先端とボトムプレートとの間に大きな隙間を生じないようにするには、フィンの先端とボトムプレートとを極めて接近させるか、あるいは、フィンの先端とボトムプレートとを当接させて隙間を無くしてしまえばよいとも考えられる。
しかしながら、熱交換性能を向上させるためにフィンの本数を多くすることが望ましく、例えばフィンの数を数10本とした場合には、各フィンの長さを数10μmレベルで公差管理することには莫大なコストが必要となる。
また、フィンの先端とボトムプレートとを極めて接近させる工程が組立工程にあると、組立て作業に莫大な時間とコストが必要となる。そして、フィンの長さ管理が不完全なままでフィンの先端とボトムプレートとを当接させてしまうと、他よりも長いフィンは大きく曲がってしまうことになり、微小流路が適切に形成されないことになる。特に、小型化および熱交換効率を向上させるためにフィンの厚みを100μm程度に薄くするとわずかな応力でも簡単に大きく曲がってしまう。
この点、本発明においては、フィンの先端とボトムプレートの間において柔軟部材を設けている。
したがって、フィンの長さ管理が厳密でなくフィンの長さが異なっていても、フィンの先端が柔軟部材に当接した際には柔軟部材の方が変形するのでフィンに余計な応力がかかることはなく、フィンに曲がりが生じることがない。そして、フィンの先端が柔軟部材に当接することによってフィンの先端に隙間を生じることはない。したがって、フィンの長さ管理についての厳密さが要求されないので、加工精度を少し低くしてコストを低減させることができ、かつ、このように低コストであっても流体を微小流路の間に適切に流通させて熱交換効率は高性能に維持することができる。そして、フィンの長さ管理については厳密でなくてもよいので、フィン間隔やフィンの幅等の公差管理に注力し、非常に多くのフィンを高密度に設けることができる。その結果、微小な面積から大量を熱交換可能な熱交換器とすることができる。そして、この場合でも、多くのフィンの長さ管理を厳密に行うことに比べれば低コストに抑えることができる。
また、フィンの先端は柔軟部材に当接させればよいので、組立てに際して厳密な取付精度が要求されず、組立て効率を向上させ、かつ、組立てコストを低減することができる。
なお、フィンの厚みは100μm程度であり、フィンの間隔は100μmであり、フィンの本数は50本程度とすることが例として挙げられる。また、フィンの先端とボトムプレートとの隙間は100μm程度にすることが例として挙げられる。
本発明では、前記柔軟部材は、繊維質材料で形成されている。
このような構成において、隙間を多く含むように繊維質材料を組み合わせることにより、柔軟性を有する柔軟部材を形成することができる。
繊維質材料としてはガラス繊維が例として挙げられる。
本発明では、前記ハウジングは金属性材料で形成され、前記柔軟部材は、絶縁体であり、前記ハウジングの少なくとも一部が通電加熱拡散接合によって接合されていることが好ましい。
このような構成において、トッププレートとボトムプレートとを所定の間隔を保つ状態で対向させかつフィンの先端を柔軟部材に当接させて、ハウジングを組み合わせる。そして、この状態で全体を加圧しながら高電圧をかける。すると、接合部が発熱するとともに接合される。このように通電加熱接合によれば、接合部に例えばろう材や接着剤を用いないので熱伝導率が下がらず、熱交換性能が高い熱交換器とすることができる。
ここで、柔軟部材に導電性があると、フィンの先端とボトムプレートとの間で通電して、フィンの先端がジュール熱によって軟化し曲がってしまう恐れも生じる。
この点、本発明では、柔軟部材は絶縁性を有しているので、フィン先端にジュール熱が生じることはなく、通電加熱接合を用いた場合でもフィンの曲がりが生じることはない。よって、フィンとフィンとの間の微小流路において流体が偏りなく流通し、その結果、フィンと流体との熱交換効率を向上させることができる。
なお、柔軟部材は、800℃程度の高温に耐え得る部材であることが好ましい。
通電加熱接合では800℃程度の高温になるので、柔軟部材には耐熱性が必要である。耐熱性と絶縁性とを備えた柔軟部材を構成するにあたってはガラス繊維を利用することが例として挙げられる。
本発明の熱交換器は、流体を導入する入口流路と前記流体を排出する出口流路とを有するとともに内部に前記流体を前記入口流路から前記出口流路に流通させる流通空間を画成するハウジングを備え、前記ハウジングの外面に取り付けられた熱体と前記流体との熱交換を行う熱交換器であって、前記ハウジングは、前記流通空間を間にして互いに対向したトッププレートとボトムプレートとを備え、前記トッププレートは、前記流通空間に突出しており先端が前記ボトムプレートに近接する複数のフィンを有し、前記フィンの先端と前記ボトムプレートとの間において、前記フィンの先端が当接すると前記フィンの形状に応じて変形する柔軟部材が配設されており、前記ハウジングは金属性材料で形成され、前記柔軟部材は、絶縁体であり、前記ハウジングの少なくとも一部が通電加熱拡散接合によって接合されていることが好ましい。
このような構成では、前記熱交換器と同様の作用及び効果を享受し得る。
本発明の光源装置は、前記熱交換器と、前記熱交換器に取り付けられた光源と、を備えることを特徴とする。
このような構成において、光源が発光すると発熱するが、この熱は熱交換器によって流体に伝熱され、光源の熱が吸熱される。
このような構成によれば、光源からの熱が熱交換器によって効率よく吸熱されるので、光源の温度上昇を抑えて、光源の発光を安定させまた長寿命とすることができる。また、熱交換器によって効率よく光源の熱を吸熱できるので、例えば、LED(発光ダイオード)やLD(レーザーダイオード)のように微小な面積から大量の熱を発熱する光源を利用した光源装置とすることができる。
本発明のプロジェクタは、前記光源装置と、前記光源装置から発射される光を画像データに応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置にて変調された光を投射する投射手段と、を備えていることを特徴とする。
このような構成において、光源からの光が光変調装置によって変調される。
そして、変調された光が投射手段によって投射され、例えばスクリーンに画像が投影される。
このような構成によれば、光源からの熱が熱交換器によって効率よく吸熱されるので、光源の温度上昇を抑えて光源の発光を安定させることができ、また、光源を長寿命とすることができる。よって、プロジェクタの性能を向上させることができる。また、熱交換器によって効率よく光源の熱を吸熱できるので、例えば、LED(発光ダイオード)やLD(レーザーダイオード)のように微小な面積から大量の熱を発熱する光源を利用した光源装置とすることができる。
その結果、プロジェクタによる画像の輝度を高くすることができる。
本発明の電子機器は、前記熱交換器と、前記熱交換器に取り付けられ動作状態において発熱する電子デバイスと、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、電子デバイスからの熱を熱交換器によって効率よく吸熱することができる。その結果、電子デバイスの温度上昇を抑えて電子デバイスの動作を安定させかつ長寿命とすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、プロジェクションシステム100の外観図である。
プロジェクションシステム100は、映像ソースの画像に基づいて画像データ信号を出力するパソコン(情報処理装置)110と、パソコン110からの画像データ信号に基づいて現画像フレームを生成してスクリーン180に向けて投射するプロジェクタ(画像表示装置)120と、プロジェクタ120とパソコン110とを接続するUSBケーブル(信号伝送手段)170と、を備えている。
図2は、プロジェクタ120の内部構造を示す図である。
プロジェクタ120は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色をそれぞれ発光するLED(光源、熱体)131〜133と、各LED131、132、133からの光を変調する液晶パネル(光変調装置)141〜143と、液晶パネル141〜143で変調された光を合成するプリズム150と、合成された光をスクリーン180に向けて投射する投射光学系(投射手段)160と、LED131〜133からの熱を吸熱する吸熱機構200と、を備えている。
LED131〜133は、色ごとに設けられている。すなわち、赤色LED131、緑色LED132、青色LED133が設けられている。
ここで、LED131〜133は、小さな面積から大きな熱量を放出する発熱体であり、LED131〜133から発光される光の色を安定させたり、LED131〜133の損傷を防止するためにLED131〜133の熱を吸熱することが必要となる。
光変調装置としての液晶パネルは、赤色用液晶パネル141、緑色用液晶パネル142、青色用液晶パネル143が各色のLED131〜133に対向して設けられている。各液晶パネル141〜143は、画像情報に応じた所定の駆動信号によって駆動され、LED131〜133からの光を画素ごとに変調する。そして、各液晶パネル141〜143からの光がプリズム150で合成されて画像が形成され、合成された画像は投射光学系(例えば、投射レンズ)160から射出されてスクリーン180上に拡大投写される。
吸熱機構200は、LED131〜133の裏面に貼設されてLED131〜133からの熱を吸熱する熱交換器300と、熱交換器300に冷媒を供給するためのポンプ210と、冷媒の熱を放熱するラジエータ220、熱交換器300、ポンプ210およびラジエータ220を連結する配管230と、を備えている。
熱交換器300は、赤色LED131、緑色LED132および青色LED133の各LEDそれぞれの裏面に貼設されている。
ここで、図3は、LED131〜133が貼設された熱交換器300の外観を示す図である。
図4は、熱交換器300のエンドプレート351を外して、内部構造を示す図である。
図5は、熱交換器300の内部においてフィン321の先端部分を拡大した図である。
熱交換器300は、上下、左右、前後の6枚の板を組み合わせたハウジング360の内部に流通空間310を画成することによって構成されている。
そして、熱交換器300は、上および下の面をそれぞれ形成するトッププレート320およびボトムプレート330と、右および左の面を形成する2枚のサイドプレート340、340と、前および後の面をそれぞれ形成する2枚のエンドプレート351、352と、ボトムプレート330とフィン321の先端との間に挟持される柔軟部材370と、を備えている。
熱交換器300は、熱伝導率の高い金属、例えば銅、アルミニウム、または銅やアルミニウムの合金によって形成されている。
トッププレート320は、矩形の扁平薄板状であって、トッププレート320の上面には、LED131〜133が貼設される。そして、トッププレート320の下面には複数のフィン321が一体的に立設されている。フィン321は前後方向に平行に設けられている。フィン321は、縦の長さが3mm程度であり、幅が100μmであり、フィン321同士の間隔が120μmであって、50枚のフィン321が立設されている。
トッププレート320を形成するにあたっては、ワイヤー放電加工によることが例として挙げられる。ここで、フィン321を形成するにあたり、フィン321の間隔については精密に公差管理を行う一方、フィン321の長さについての公差管理はそれほど厳密でなくてもよい。
ボトムプレート330は、トッププレート320と略同形状であって、矩形の扁平薄板状である。
2枚のサイドプレート340、340は、矩形の扁平薄板状であって、トッププレート320とボトムプレート330との左右の端部においてトッププレート320とボトムプレート330との間に挟持される。
ここで、熱交換器300の厚みとなるサイドプレート340、340の上下方向の長さは、トッププレート320のフィン321の長さよりも若干長く形成されている。すなわち、トッププレート320とボトムプレート330との間にサイドプレート340、340を挟持した際に、トッププレート320のフィン321の先端とボトムプレート330との間に100μm〜500μmの隙間が形成される。
2枚のエンドプレート351、352は、矩形の扁平薄板状であって、エンドプレート351、352には、配管230を接続するためのノズルが設けられている。
ここで、前側のエンドプレート351に設けられたノズルを入口ノズル351Aとし、後側のエンドプレート352に設けられたノズルを出口ノズル352Aとする。
柔軟部材370は、ガラス繊維等の無機材料で形成されており、内部に多くの隙間を有し、容易に変形可能である。また、柔軟部材370は、ガラス繊維で形成されているので、絶縁体であって、かつ、約800℃の温度に耐えることができる。そして、6枚のプレートが組み合わせられる際に、柔軟部材370は、ボトムプレート330の一面に配設される。さらに、図5に示されるように、トッププレート320のフィン321の先端が柔軟部材370に当接した際には、柔軟部材370はフィン321からの応力に応じて容易に凹状に変形する。
熱交換器300を組み立てるにあたっては、2枚のサイドプレート340、340をトッププレート320とボトムプレート330の両端にそれぞれ挟む。
このとき、ボトムプレート330の一面に柔軟部材370を配置し、フィン321の先端を柔軟部材370に当接させる。すると、柔軟部材370はフィン321の先端の応力によって柔軟に変形する。トッププレート320、ボトムプレート330、2枚のサイドプレート340、340を組み合わせて接合するにあたっては、各プレートを組み合わせた状態で高電圧を印加する通電加熱拡散接合による。そして、2枚のエンドプレート351、352を前後に溶接で取り付ける。なお、組み合わせ方法はこれに限らない。
組み立てられた熱交換器の構造について説明する。
6枚のプレートが組み合わせられた熱交換器300の内部において、前後方向に平行に設けられた複数のフィン321によって、前後方向の微小流路が複数形成される。そして、入口ノズル351Aから冷媒が流入されると、冷媒はフィン321とフィン321との間の微小流路を通って出口ノズル352Aに向かい、出口ノズル352Aから熱交換器300の外部に排出される。
図2に示されるように、三つの熱交換器300にはそれぞれLED131〜133が貼設され、さらに、3つの熱交換器300とポンプ210とは配管230によって直列に接続されている。そして、配管230の途中にラジエータ220が設けられ、冷媒の熱がラジエータ220によって放熱される。
このような構成を備えるプロジェクションシステム100の動作について説明する。
まず、プロジェクタ120の電源をONすると、各LED131〜133に電圧が印加されてLED131〜133が点灯される。すると、各LED131〜133から各色の光が発射されると同時に、LED131〜133が発熱する。
また、プロジェクタ120の電源をONにすると、ポンプ210が作動される。
すると、ポンプ210から配管230を通って3つの熱交換器300に冷媒が供給される。LED131〜133からの熱は、熱交換器300のトッププレート320の上面に伝熱して、さらに、トッププレート320の各フィン321に伝熱されていく。入口ノズル351Aから流入する冷媒は、フィン321の間の微小流路を流通して出口ノズル352Aに向かう。
このとき、フィン321と冷媒とのコンタクトによってフィン321の熱が冷媒に伝熱される。
熱をもった冷媒は出口ノズル352Aから排出され、配管230を流れてラジエータ220に導入される。そして、ラジエータ220において冷媒の熱が放熱される。このようなサイクルによってLED131〜133の熱が吸熱され、LED131〜133の温度上昇が抑制された状態でLED131〜133の点灯が良好に継続される。
画像をスクリーン180に投影するにあたっては、まず、パソコン110に映像ソースが入力される。すると、映像ソースに所定の画像処理が行われて画像データ信号が生成される。
画像データ信号がパソコン110からプロジェクタ120に伝送される。そして、プロジェクタ120内において画像データ信号から現画像データが生成されて、この現画像データを表示するように各液晶パネル141〜143に駆動信号が印加される。各LED131〜133からの光が各液晶パネル141〜143によって画素ごとに変調され、変調された光がプリズム150によって合成される。これにより画像が生成される。生成された画像は、投射光学系160からスクリーン180に向けた投射され、スクリーン180に画像が映写される。
このような構成を備える第1実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
(1)冷媒が流通する流通空間310に複数のフィン321が突出しているので、これらのフィン321と冷媒との接触により、熱交換を効率よく行うことができる。
(2)フィン321の先端は柔軟部材370に当接しているので、フィン321の先端とボトムプレート330との間に大きな隙間が生じることがない。よって、フィン321とフィン321との間の微小流路において流体抵抗に偏りがなく、冷媒がフィン321とフィン321との間を偏りなく流通する。その結果、フィン321と冷媒との熱交換効率を向上させることができる。
(3)フィン321の先端とボトムプレート330の間において柔軟部材370を設けているので、フィン321の長さが異なっていても、フィン321の先端が柔軟部材370に当接した際には柔軟部材370の方が変形する。よって、フィン321に余計な応力がかかることはなく、フィン321に曲がりが生じることがない。したがって、フィン321の長さ管理についての厳密さが要求されないので、加工精度を少し低くしてコストを低減させることができ、かつ、このように低コストであっても流体を微小流路の間に適切に流通させて熱交換効率は高性能に維持することができる。
(4)フィン321の先端は柔軟部材370に当接させればよいので、組立てに際して厳密な取付精度が要求されず、組立て効率を向上させ、かつ、組立てコストを低減することができる。
(5)柔軟部材370は、ガラス繊維で構成されているので、絶縁性と耐熱性とを備えている。したがって、通電加熱接合をした場合でもフィン321に通電することがなくフィン先端にジュール熱が生じないので、ジュール熱によってフィン321に曲がりが生じることはない。よって、フィン321とフィン321との間の微小流路において流体が偏りなく流通し、その結果、フィン321と流体との熱交換効率を向上させることができる。
(6)LED131〜133からの熱が熱交換器300によって効率よく吸熱されるので、LED131〜133の温度上昇を抑えて、LED131〜133の発光を安定させまた長寿命とすることができる。
また、熱交換器300によって効率よく光源の熱を吸熱できるので、LED(発光ダイオード)131〜133のように微小な面積から大量の熱を発熱する光源を利用することができる。
(変形例1)
次に、本発明の変形例1について図6を参照して説明する。
上記第1実施形態においては、吸熱機構200の配管230は三つの熱交換器300を直列に接続していたが、この図6に示される変形例1のように三つの熱交換器300を並列に接続してもよい。
(変形例2)
次に、本発明の変形例2について図7を参照して説明する。
上記第1実施形態において、光源からの熱を吸熱する場合を例にして説明したが、図7に示されるようにパソコン110の電子デバイス、例えばCPU111からの熱を吸熱してもよい。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
光源の種類としては、LED131〜133に限定されず、たとえばレーザーダイオード(LD)などでもよいことはもちろんである。
熱交換器300のハウジング360を構成するにあたっては、トッププレート320、ボトムプレート330、2枚のサイドプレート340、340および2枚のエンドプレート351、352の6枚を組み合わせるとしたが、例えば、2枚のサイドプレートはボトムプレート330に一体的に形成するなど、ハウジング360の構成の仕方は種々変更可能である。
柔軟部材370は、繊維質材料で構成される他、例えば、スポンジ状であってもよいことはもちろんである。
本発明は熱交換器、光源装置、プロジェクタ、電子機器に利用できる。
第1実施形態において、プロジェクションシステムの外観図。 第1実施形態において、プロジェクタの内部構造を示す図。 第1実施形態において、LEDが貼設された熱交換器の外観を示す図。 第1実施形態において、熱交換器のエンドプレートを外して、内部構造を示す図。 第1実施形態において、フィンの先端が柔軟部材に当接している状態を示す図。 変形例1において、熱交換器を並列に接続する配管構造を示す図。 変形例2において、熱体が電子デバイスである場合を示す図。
符号の説明
100…プロジェクションシステム、110…パソコン、120…プロジェクタ、141…赤色用液晶パネル、142…緑色用液晶パネル、143…青色用液晶パネル、150…プリズム、160…投射光学系、180…スクリーン、200…吸熱機構、210…ポンプ、220…ラジエータ、230…配管、300…熱交換器、310…流通空間、320…トッププレート、321…フィン、330…ボトムプレート、340…サイドプレート、351…エンドプレート、351A…入口ノズル、352…エンドプレート、352A…出口ノズル、360…ハウジング、370…柔軟部材。

Claims (6)

  1. 流体を導入する入口流路と前記流体を排出する出口流路とを有するとともに内部に前記流体を前記入口流路から前記出口流路に流通させる流通空間を画成するハウジングを備え、前記ハウジングの外面に取り付けられた熱体と前記流体との熱交換を行う熱交換器であって、
    前記ハウジングは、前記流通空間を間にして互いに対向したトッププレートとボトムプレートとを備え、
    前記トッププレートは、前記流通空間に突出しており先端が前記ボトムプレートに近接する複数のフィンを有し、
    前記フィンの先端と前記ボトムプレートとの間において、前記フィンの先端が当接すると前記フィンの形状に応じて変形する柔軟部材が配設されており、
    前記柔軟部材は、繊維質材料で形成されている
    ことを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、
    前記ハウジングは金属性材料で形成され、
    前記柔軟部材は、絶縁体であり、
    前記ハウジングの少なくとも一部が通電加熱拡散接合によって接合されている
    ことを特徴とする熱交換器。
  3. 流体を導入する入口流路と前記流体を排出する出口流路とを有するとともに内部に前記流体を前記入口流路から前記出口流路に流通させる流通空間を画成するハウジングを備え、前記ハウジングの外面に取り付けられた熱体と前記流体との熱交換を行う熱交換器であって、
    前記ハウジングは、前記流通空間を間にして互いに対向したトッププレートとボトムプレートとを備え、
    前記トッププレートは、前記流通空間に突出しており先端が前記ボトムプレートに近接する複数のフィンを有し、
    前記フィンの先端と前記ボトムプレートとの間において、前記フィンの先端が当接すると前記フィンの形状に応じて変形する柔軟部材が配設されており、
    前記ハウジングは金属性材料で形成され、
    前記柔軟部材は、絶縁体であり、
    前記ハウジングの少なくとも一部が通電加熱拡散接合によって接合されている
    ことを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱交換器と、
    前記熱交換器に取り付けられた光源と、を備える
    ことを特徴とする光源装置。
  5. 請求項4に記載の光源装置と、
    前記光源装置から発射される光を画像データに応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置にて変調された光を投射する投射手段と、を備えたプロジェクタ。
  6. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱交換器と、
    前記熱交換器に取り付けられ動作状態において発熱する電子デバイスと、を備える
    ことを特徴とする電子機器。
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