JP4148230B2 - 冷却ユニットの製造方法、冷却ユニット、光学装置、並びにプロジェクタ - Google Patents
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Description
また、収納溝に金属パイプを良好に密着させるには、金属パイプの拡径工程を複数回に分けて繰り返し行う必要があり、多大な時間を要する。
さらに、金属パイプが小径であると、パイプの拡径が難しく、また、パイプの変形量にムラが生じやすいために、パイプと収納溝との間に隙間が生じ、その結果、冷却板の冷却能力の低下を招きやすい。
したがって、この製造方法は、低コスト化並びに小型化に好ましく適用される。
これによれば、溝部に隣接して凹部が形成されているので、溝部と凹部との間のバンクを容易に変形させることができる。
これによれば、一対の板状部材を組み合わせるのに伴って、一対の板状部材のそれぞれと冷却管とを係合させることができ、工程の簡素化が図られる。
この場合、前記所定物体が、前記変形部分に代えて、前記冷却管と係合されてもよい。
これによれば、板状部材とは異なる所定物体を用いて一対の板状部材のそれぞれと冷却管とを係合させることができる。
これによれば、熱伝導材の充填により、板状部材と冷却管との間の熱伝達性の向上が図られる。
熱伝導材が弾性を有することにより、熱変形等に伴う板状部材と冷却管との隙間の変化に応じて熱伝導材が伸縮し、板状部材と冷却管との熱的接続が安定的に維持される。
この冷却ユニットによれば、低コスト化並びに小型化が図られる。
この光学装置によれば、低コスト化並びに小型化及び冷却の効率化が図られる。
このプロジェクタによれば、低コスト化並びに小型化及び冷却の効率化が図られる。
図1(A)は冷却ユニット10の構成を示す平面図、図1(B)は図1(A)に示すA−A断面図である。
図1(A)及び図1(B)に示すように、冷却ユニット10は、透過型の光学素子11の周縁を保持しかつその光学素子11を冷却するものであり、光学素子11を保持する一対の板状部材12,13と、一対の板状部材12,13に挟持された冷却管14とを備えている。
図2に示すように、溝部122,132の内面と冷却管14の外面とは、ほぼ同じ大きさの外形部分を有しており、両者は互いに接している。また、板状部材12,13のそれぞれには、溝部122,132の内方に突出する突起部124,134が設けられており、この突起部124,134が冷却管14の外面に食い込んで係合することにより、各板状部材12,13と冷却管14とが一体化されている。
次に、上記冷却ユニット10の製造方法について説明する。
図3は、冷却ユニット10の製造方法の一例を示す説明図である。この製造方法は、溝部形成工程と、結合工程とを有する。
その後、先の図1に示すように、板状部材12,13に光学素子11を固定するとともに、冷却管14を冷却流体の供給系に接続することにより冷却ユニット10が完成する。
すなわち、溝部形成工程において、一方の板状部材13の対向面133に、冷却管14の全体を収納可能な溝部132を形成する(図4(a))。この溝部132は、底部から開口に向かって幅が広くなるように設けられる。また、他方の板状部材12の対向面123に、板状部材13の溝部132に挿入される凸部129を形成する。この凸部129は、板状部材13の対向面123から突出して形成され、中央に冷却管14とほぼ同じ大きさの外形部分を有する溝部122と、溝部122に隣接するバンク127とを有する。溝部132や凸部129の形状は、板状部材12,13や冷却管14の材質、形状等に応じて適宜定められる。鋳造法(ダイカスト法など)や鍛造法(冷間/熱間鍛造など)を用いることにより、こうした形状の板状部材12,13であっても容易かつ低コストでの形成が可能である。
すなわち、溝部形成工程において、一方の板状部材13の対向面133に、冷却管14の全体を収納可能な略半円形状の断面を有する溝部132と、溝部に隣接する凹部138とを形成し、他方の板状部材12の対向面123に、上記凹部138に挿入される相手側の凸部129を形成する(図5(a))。この工程では、鋳造法(ダイカスト法など)や鍛造法(冷間/熱間鍛造など)を用いて溝部132、及び凸部129(凹部138)を備える板状部材12(13)を一体形成する。溝部132、凹部138、及び凸部129の各形状は、板状部材12,13や冷却管14の材質、形状等に応じて適宜定められる。例えば、溝部132は、冷却管14の曲面部分とほぼ同じ外形部分(半円断面形状)を有する。また、凹部138と凸部129とは互いに組み合わされるようにほぼ同じ形状の外形部分(台形断面形状)を有するとともに、凹部138に比べて凸部129の幅が部分的にわずかに大きく形成される。鋳造法(ダイカスト法など)や鍛造法(冷間/熱間鍛造など)を用いることにより、こうした形状の板状部材12,13であっても容易かつ低コストでの形成が可能であり、また小型の物体にも好ましく適用される。
すなわち、溝部形成工程において、先の図3に示した溝部122,132、及び凹部128,138の他に、図3の凸部139(129)に代えて治具挿入用の穴147,148を形成する(図6(a))。この穴147(148)は、相手側の板状部材12(13)の凹部128(138)に対応する位置に設けられる。鋳造法(ダイカスト法など)や鍛造法(冷間/熱間鍛造など)を用いることにより、こうした形状の板状部材12,13であっても容易かつ低コストでの形成が可能であり、また小型の物体にも好ましく適用される。
すなわち、溝部形成工程において、一方の板状部材13の対向面133に、冷却管14の全体を収納可能な略矩形状の断面を有する溝部132と、溝部に連通する凹部138とを形成し、他方の板状部材12の対向面123に、別部材嵌入用の穴147,148を形成する(図7(a))。凹部138は、深さ方向に進むに従って溝部132に近づく斜面を有する。また、穴147,148は、相手側の板状部材13の凹部138に対応する位置に設けられる。鋳造法(ダイカスト法など)や鍛造法(冷間/熱間鍛造など)を用いることにより、こうした形状の板状部材12,13であっても容易かつ低コストでの形成が可能であり、また小型の物体にも好ましく適用される。
ここで、上記の冷却ユニットにおいては、板状部材12,13(溝部)と冷却管14との隙間に、熱伝導材を充填させることにより、板状部材12,13と冷却管14との間の熱伝達性の向上を図ることが可能である。
以下、上記の冷却ユニットの適用例として、プロジェクタの実施形態について図面を参照して説明する。以下の例では、後述する液冷ユニット46(図8参照)に、上記の冷却ユニット10及びその製造方法を適用することができる。
この場合、上記の光学素子11(図1参照)は、後述する液晶パネル441R,441G,441B、入射側偏光板442及び射出側偏光板443(図11参照)の少なくとも1つに適用される。
同様に、上記の板状部材12,13は、後述する液晶パネル保持枠445(枠状部材4451、枠状部材4452)、入射側偏光板保持枠446(枠状部材4461、枠状部材4462)及び射出側偏光板保持枠447(枠状部材4471、枠状部材4472)の少なくとも1つに適用される。
同様に、上記の冷却管14は、後述する素子冷却管463(液晶パネル冷却管4631R、入射側偏光板冷却管4632R、射出側偏光板冷却管4633R)に適用される。
上記の冷却ユニット及びその製造方法を、後述する液冷ユニット46に適用することにより、プロジェクタの低コスト化並びに小型化を図ることが可能となる。
プロジェクタ1は、光源から射出される光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、形成した光学像をスクリーン上に拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、外装ケース2と、空冷装置3と、光学ユニット4と、投射光学装置としての投射レンズ5とを備える。
なお、図8において、図示は省略するが、外装ケース2内において、空冷装置3、光学ユニット4、及び投射レンズ5以外の空間には、電源ブロック、ランプ駆動回路等が配置されるものとする。
なお、外装ケース2は、合成樹脂等に限らず、その他の材料にて形成してもよく、例えば、金属等により構成してもよい。
また、図示は省略するが、この外装ケース2には、プロジェクタ1外部から空気を内部に導入するための吸気口(例えば、図9に示す吸気口22)、及びプロジェクタ1内部で温められた空気を排出するための排気口が形成されている。
さらに、この外装ケース2には、図8に示すように、投射レンズ5の側方で外装ケース2の角部分に位置し、光学ユニット4の後述するラジエータ466及び軸流ファン467等を他の部材と隔離する隔壁21が形成されている。
投射レンズ5は、複数のレンズが組み合わされた組レンズとして構成される。そして、この投射レンズ5は、光学ユニット4にて形成された光学像(カラー画像)を図示しないスクリーン上に拡大投射する。
光学ユニット4は、図8に示すように、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光学装置44と、を収納配置する光学部品用筐体45と、液冷ユニット46とを備える。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を光学装置44の後述する液晶パネル上に結像させる機能を有している。
具体的に、偏光変換素子414によって略1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ415によって最終的に光学装置44の後述する液晶パネル上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネルを用いたプロジェクタでは、1種類の偏光光しか利用できないため、ランダムな偏光光を発する光源ユニット411からの光の略半分を利用できない。このため、偏光変換素子414を用いることで、光源ユニット411からの射出光を略1種類の偏光光に変換し、光学装置44での光の利用効率を高めている。
リレー光学系43は、図8に示すように、入射側レンズ431、リレーレンズ433、及び反射ミラー432,434を備え、色分離光学系42で分離された青色光を光学装置44の後述する青色光用の液晶パネルまで導く機能を有している。
入射側偏光板442は、偏光変換素子414で偏光方向が略一方向に揃えられた各色光が入射され、入射された光束のうち、偏光変換素子414で揃えられた光束の偏光軸と略同一方向の偏光光のみを透過させ、その他の光束を吸収するものである(光吸収型)。
この入射側偏光板442は、具体的な図示は省略するが、サファイアガラスまたは水晶等の透光性基板上に偏光膜が貼付された構成を有している。光吸収型の偏光膜は、例えば、ヨウ素分子または染料分子を含むフィルムを一軸延伸して形成されており、消光比が比較的高く、入射角依存性が比較的小さいという利点を有する。
射出側偏光板443は、入射側偏光板442と略同様の構成であり、液晶パネル441から射出された光束のうち、入射側偏光板442における光束の透過軸と直交する偏光軸を有する光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである(光吸収型)。
なお、図9において、光学部品用筐体45内の光学部品は、説明の簡略化のために、光学装置44のみを図示し、その他の光学部品41〜43は省略している。また、図9及び図10において、説明の簡略化のために、液冷ユニット46における部材を一部省略して示している。
このうち、部品収納部材451は、光学部品用筐体45の底面、前面、及び側面をそれぞれ構成する。
また、側面の正面部分には、図9に示すように、投射レンズ5を光学ユニット4に対して所定位置に設置するための投射レンズ設置部451Bが形成されている。この投射レンズ設置部451Bは、平面視略矩形状に形成され、平面視略中央部分には光学装置44からの光束射出位置に対応して円形状の図示しない孔が形成されており、光学ユニット4にて形成されたカラー画像が上記孔を通して投射レンズ5にて拡大投射される。
以下、液冷ユニット46について詳しく説明する。
図9及び図10において、液冷ユニット46は、メインタンク461、流体圧送部462(図10)、素子冷却管463、分岐タンク464(図10)、合流タンク465、ラジエータ466、軸流ファン467、及び管部469等を備える。
このメインタンク461の周面において、図10に示すように、冷却流体の流入部461A及び流出部461Bが形成されている。
これら流入部461A及び流出部461Bは、管状部材から構成され、メインタンク461の内外に突出するように配置されている。そして、流入部461Aの外側に突出した一端に管部469の一端が接続され、その管部469を介して外部からの冷却流体がメインタンク461内部に流入する。また、流出部461Bの外側に突出した一端にも管部469の一端が接続され、その管部469を介してメインタンク461内部の冷却流体が外部に流出する。
また、メインタンク461において、流入部461A及び流出部461Bの各中心軸が互いに略直交する位置関係にあり、これにより、流入部461Aを介してメインタンク461内部に流入した冷却流体が、流出部461Bを介して直ぐに外部に流出することが回避され、メインタンク461内部での混合作用により、冷却流体の均質化並びに温度の均一化が図られる。そして、メインタンク461から流出した冷却流体は、管部469を介して流体圧送部462に送られる。
具体的に、流体圧送部462は、例えば、略直方体状のアルミニウム等の金属製の中空部材内に羽根車が配置された構成を有し、図示しない制御装置の制御の下、上記羽根車が回転することで、メインタンク461内に蓄積された冷却流体を管部469を介して強制的に吸引し、その冷却流体を管部469を介して外部に強制的に排出する。このような構成により、上記羽根車の回転軸方向の厚み寸法を小さくすることができ、コンパクト化並びに省スペース化が図られる。本実施形態では、流体圧送部462は、図9又は図10に示すように、投射レンズ5の下方に配置される。
図11において、前述したように、光学装置44は、3枚の液晶パネル441(赤色光用の液晶パネル441R、緑色光用の液晶パネル441G、青色光用の液晶パネル441B)と、各液晶パネル441の入射側あるいは射出側に配置される偏光板(入射側偏光板442、射出側偏光板443)と、クロスダイクロイックプリズム444とが一体的に構成されたものである。
すなわち、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色毎に、射出側偏光板443、液晶パネル441、及び入射側偏光板442の順に、それらがクロスダイクロイックプリズム444上に重ねて配置されている。
そして、素子冷却管463は、液晶パネル441、入射側偏光板442、及び射出側偏光板443のそれぞれに対して個別に配設されている。
同様に、素子冷却管463は、緑色光に関して、液晶パネル441Gの周縁に配設される液晶パネル冷却管4631Gと、入射側偏光板442の周縁に配設される入射側偏光板冷却管4632Gと、射出側偏光板443の周縁に配設される射出側偏光板冷却管4633Gとを含み、また、青色光に関して、液晶パネル441Bの周縁に配設される液晶パネル冷却管4631Bと、入射側偏光板442の周縁に配設される入射側偏光板冷却管4632Bと、射出側偏光板443の周縁に配設される射出側偏光板冷却管4633Bとを含む。
なお、上記素子保持枠、及び素子冷却管463の詳しい構造については後述する。
また、合流タンク465は、図9に示すように、各素子冷却管463から送られた冷却流体を合流させて一時的に蓄積するものである。
本実施形態では、光学装置44におけるクロスダイクロイックプリズム444の一面に分岐タンク464が配置され、そのクロスダイクロイックプリズム444の反端側の一面に合流タンク465が配置されている。分岐タンク464及び合流タンク465の配置位置はこれに限らず、他の位置でもよい。
分岐タンク464は、図12に示すように、全体が略円柱形状を有し、アルミニウム等の金属製の密閉された容器状部材から構成され、内部に冷却流体を一時的に蓄積する。
この分岐タンク464の周面において、冷却流体の流入部464A、及び流出部464B1,464B2,…464B9が形成されている。
これら流入部464A及び流出部464B1〜464B9は、管状部材から構成され、分岐タンク464の内外に突出するように配置されている。そして、流入部464Aの外側に突出した一端に管部469の一端が接続され、その管部469を介して流体圧送部462(図10参照)からの冷却流体が分岐タンク464内部に流入する。また、流出部464B1〜464B9の外側に突出した各一端にも管部469の一端が個別に接続され、その管部469を介して分岐タンク464内部の冷却流体が各素子冷却管463(図11参照)に向けて流出する。
この合流タンク465の周面において、冷却流体の流入部465A1,465A2,…465A9、及び流出部465Bが形成されている。
これら流入部465A1〜465A9及び流出部465Bは、管状部材から構成され、合流タンク465の内外に突出するように配置されている。そして、流入部465A1〜465A9の外側に突出した各一端に管部469の一端が個別に接続され、その管部469を介して各素子冷却管463(図11参照)からの冷却流体が合流タンク465内部に流入する。また、流出部465Bの外側に突出した一端にも管部469の一端が接続され、その管部469を介して合流タンク465内部の冷却流体がラジエータ466に向けて流出する。
管状部材4661は、アルミニウム等の熱伝導性の高い部材からなり、流入部4661Aから流入した冷却流体が流出部4661Bに向けて内部を流れる。管状部材4661の流入部4661Aと合流タンク465の流出部465Bとが管部469を介して接続され、管状部材4661の流出部4661Bとメインタンク461とが管部469を介して接続されている。
複数の放熱フィン4662は、アルミニウム等の熱伝導性の高い板状部材からなり、並列配置されている。また、軸流ファン467は、ラジエータ466の一面側から冷却空気を吹き付けるように構成されている。
そして、ラジエータ466では、管状部材4661内を流れる冷却流体の熱が放熱フィン4662を介して放熱されるとともに、軸流ファン467による冷却空気の供給によってその放熱が促進される。
冷却流体としては、例えば透明性の非揮発性液体であるエチレングリコールが用いられ、この他の液体を用いてもよい。なお、本発明における冷却流体は液体に限らず、気体でもよく、また、液体と固体との混合物等を用いてもよい。
次に、素子保持枠及び素子冷却管について説明する。ここでは、代表的に、赤色光に関するものを説明するが、緑色光及び青色光に関するものもこれと同様である。
図14に示すように、赤色光に関して、液晶パネル441Rの周縁が液晶パネル保持枠445に保持され、入射側偏光板442の周縁が入射側偏光板保持枠446に保持され、射出側偏光板443の周縁が射出側偏光板保持枠447に保持されている。各保持枠445,446,447は、液晶パネル441Rの画像形成領域に対応した後述する矩形状の開口部を有しており、これらの開口部を光束が通過する。
そして、液晶パネル保持枠445の内部に、液晶パネル441Rの周縁に沿って液晶パネル冷却管4631Rが配設され、入射側偏光板保持枠446の内部に、入射側偏光板442の周縁に沿って入射側偏光板冷却管4632Rが配設され、射出側偏光板保持枠447の内部に、射出側偏光板443の周縁に沿って射出側偏光板冷却管4633Rが配設されている。
液晶パネル保持枠445は、図15に示すように、一対の枠状部材4451,4452と、液晶パネル固定板4453とを含む。
ここで、液晶パネル441Rは、透過型であり、一対の透明基板間に液晶層が密閉封入された構成を有し、一対の基板は、液晶に駆動電圧を印加するためのデータ線、走査線、スイッチング素子、画素電極等が形成された駆動基板と、共通電極、ブラックマトリックス等が形成された対向基板とを含む。
枠状部材4451と枠状部材4452との接合は、ネジ等による締結接合、接着接合、溶接接合、嵌合等の機械的接合など、様々な方法が適用可能である。接合方法としては、液晶パネル冷却管4631Rと枠状部材4451,4452(あるいは液晶パネル441R)との間の熱伝達性の高い方法が好ましく用いられる。
流入部(IN)から液晶パネル冷却管4631R内に流入した冷却流体は、液晶パネル441Rの周縁に沿って略一周にわたって流れ、流出部(OUT)から流出する。また、その冷却流体は、液晶パネル冷却管4631R内を流れる間に、液晶パネル441Rから熱を奪う。すなわち、液晶パネル441Rの熱が、枠状部材4451,4452を介して液晶パネル冷却管4631R内の冷却流体に伝達されて外部に運ばれる。
さらに、液晶パネル441Rの側面には段差が設けられており、入射面に比べて射出面の面積が広い。そのため、面積の小さい入射面側に近づけて液晶パネル冷却管4631Rが配設されることにより、構成要素の配置の効率化が図られ、装置の小型化が図られる。
入射側偏光板保持枠446は、液晶パネル保持枠445(図15参照)と概ね同様の構成からなり、図17(A)及び(B)に示すように、一対の枠状部材4461,4462と、偏光板固定板4463とを含む。
ここで、入射側偏光板442は、透光性基板上に偏光膜フィルムが貼付された構成からなる。
枠状部材4461と枠状部材4462との接合は、ネジ等による締結接合、接着接合、溶接接合、嵌合等の機械的接合など、様々な方法が適用可能である。接合方法として、入射側偏光板冷却管4632Rと枠状部材4461,4462(あるいは入射側偏光板442)との間の熱伝達性の高い方法が好ましく用いられる。
流入部(IN)から入射側偏光板冷却管4632R内に流入した冷却流体は、入射側偏光板442の周縁に沿って略一周にわたって流れ、流出部(OUT)から流出する。また、その冷却流体は、入射側偏光板冷却管4632R内を流れる間に、入射側偏光板442から熱を奪う。すなわち、入射側偏光板442の熱が、枠状部材4461,4462を介して入射側偏光板冷却管4632R内の冷却流体に伝達されて外部に運ばれる。
射出側偏光板保持枠447は、入射側偏光板保持枠446(図17参照)と同様の構成からなり、図18(A)及び(B)に示すように、一対の枠状部材4471,4472と、偏光板固定板4473とを含む。
ここで、射出側偏光板443は、入射側偏光板442と同様に、透光性基板上に偏光膜フィルムが貼付された構成からなる。
枠状部材4471と枠状部材4472との接合は、ネジ等による締結接合、接着接合、溶接接合、嵌合等の機械的接合など、様々な方法が適用可能である。接合方法として、射出側偏光板冷却管4633Rと枠状部材4471,4472(あるいは射出側偏光板443)との間の熱伝達性の高い方法が好ましく用いられる。
流入部(IN)から射出側偏光板冷却管4633R内に流入した冷却流体は、射出側偏光板443の周縁に沿って略一周にわたって流れ、流出部(OUT)から流出する。また、その冷却流体は、射出側偏光板冷却管4633R内を流れる間に、射出側偏光板443から熱を奪う。すなわち、射出側偏光板443の熱が、枠状部材4471,4472を介して射出側偏光板冷却管4633R内の冷却流体に伝達されて外部に運ばれる。
しかも、冷却流体の経路(素子冷却管4631R,4632R,4633R)が各素子441R,442,443の周縁部に沿って配設されることにより、冷却流体中を画像形成用の光束が通過することがなく、そのため、液晶パネル441Rにて形成される光学像に冷却流体中の気泡や塵埃等の像が含まれたり、冷却流体の温度分布に伴う光学像の揺らぎが発生したりといったことが回避される。
なお、素子保持枠445,446,447の内部に素子冷却管4631R,4632R,4633Rを配設した構造は、保持枠445,446,447が、各素子441R,442,443の保持手段と冷却手段とを兼ねており、その結果、小型化を図りやすく、小型の光学素子に好ましく適用可能である。
例えば、本実施形態では、各素子441R,442,443の周縁部の外側に、各素子の厚みと同程度の外径を有する素子冷却管4631R,4632R,4633Rを配設しており、冷却流体経路を備えることによる厚み方向の拡大が抑制されている。
すなわち、本実施形態では、3枚の液晶パネル441R,441G,441Bと、3つの入射側偏光板442と、3つの射出側偏光板443とを含む合計9つの光学素子が、冷却流体を用いて個別に冷却される。各素子が個別に冷却されることにより、各素子の温度上昇に伴う不具合の発生が確実に防止される。
図19は、上記した光学装置44における冷却流体の流れを示す配管系統図である。
図19に示すように、本実施形態では、光学装置44における、3枚の液晶パネル441R,441G,441Bと、3つの入射側偏光板442と、3つの射出側偏光板443とを含む合計9つの光学素子に対して、冷却流体の経路が並行に設けられている。
また、複数の素子冷却管を冷却流体の経路上ですべて並列に配置する構成に限らず、少なくとも一部を直列に配置する構成としてもよい。この場合、各素子の発熱量に応じてその経路を定めるとよい。
図20の例では、光学装置44における、3枚の液晶パネル441R,441G,441Bと、3つの入射側偏光板442と、3つの射出側偏光板443とを含む合計9つの光学素子に対してそれぞれ素子冷却管(4631R,4632R,4633R,4631G,4632G,4633G,4631B,4632B,4633B)が配設されるとともに、冷却流体の経路が色毎に直列に設けられている。
そして、光学装置44における発熱量は、入射側偏光板、液晶パネル、射出側偏光板、の順に高くなる傾向にある(入射側偏光板 < 液晶パネル < 射出側偏光板)。
また、比較的発熱量が高い射出側偏光板443に対して最初に冷却流体を供給するので、射出側偏光板443が確実に冷却される。
さらに、各色毎に複数の素子冷却管をすべて直列に配置するのに限らず、次に説明するように一部のみを直列に配置する構成でもよい。
図21の例では、光学装置44における、3枚の液晶パネル441R,441G,441Bと、3つの入射側偏光板442と、3つの射出側偏光板443とを含む合計9つの光学素子に対してそれぞれ素子冷却管(4631R,4632R,4633R,4631G,4632G,4633G,4631B,4632B,4633B)が配設されるとともに、冷却流体の経路が各色毎に一部で直列に設けられている。
また、発熱量の高い射出側偏光板443に対する冷却経路と並行して、液晶パネル441R,441G,441B及び入射側偏光板442に対して冷却経路が設けられていることにより、射出側偏光板443の熱影響が他の素子に及ぶのが回避され、液晶パネル441R,441G,441B及び入射側偏光板442が効果的に冷却される。
ここで、緑色光は一般に光強度が比較的強いことからその光学素子も温度上昇しやすい。そのため、緑色光に関しては冷却効果が高い冷却構造を採用し、他の赤色光及び青色光に関しては簡素な構成の冷却構造を採用することにより、配管スペースの縮小化と素子冷却の効率化とが図られる。
また、透過型の液晶パネルに限らず、反射型の液晶パネルを用いてもよい。
また、光変調素子としては、液晶パネルに限らず、マイクロミラーを用いたデバイスなど、液晶以外の光変調素子を用いてもよい。この場合、光束入射側及び光束射出側の偏光板は省略できる。
また、本発明は、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタ、及びスクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
Claims (11)
- 内部に冷却流体が流れる冷却板を備える冷却ユニットを製造する方法であって、
前記冷却板は、冷却流体が流れる冷却管を間に挟んで、冷却対象の光学素子を保持する一対の板状部材が対向配置された構成を有しており、
前記一対の板状部材の少なくとも一方の対向面に、前記冷却管を収納する溝部を形成する溝部形成工程と、
前記冷却管を前記溝部に収納し、前記一対の板状部材のそれぞれと前記冷却管とを結合させる結合工程と、を有し、
前記溝部形成工程では、前記一対の板状部材の少なくとも一方の対向面に、前記溝部に加えて、該溝部に隣接する凹部を形成し、前記一対の板状部材の少なくとも他方の対向面に、前記凹部に挿入される凸部を形成し、
前記結合工程では、一方の板状部材の前記凹部と他方の板状部材の前記凸部とを組み合わせて、前記溝部と前記凹部との間のバンクを前記溝部の内方に向かって押圧することによって、該バンクを変形させて、該バンクの角部を前記冷却管と係合させることを特徴とする冷却ユニットの製造方法。 - 請求項1に記載の製造方法において、
前記溝部形成工程では、鋳造法又は鍛造法を用いて前記溝部を形成することを特徴とする冷却ユニットの製造方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の製造方法において、
前記溝部と前記冷却管とは、ほぼ同じ大きさの外形部分を有することを特徴とする冷却ユニットの製造方法。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の製造方法において、
前記結合工程では、前記一対の板状部材の少なくとも一方の板状部材に形成された穴に治具を挿入することにより、他方の板状部材の前記溝部を部分的に変形させることを特徴とする冷却ユニットの製造方法。 - 請求項4に記載の製造方法において、
前記治具が、前記変形部分に代えて、前記冷却管と係合されることを特徴とする冷却ユニットの製造方法。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の製造方法において、
前記溝部と前記冷却管との隙間に熱伝導材を充填する充填工程を、さらに有することを特徴とする冷却ユニットの製造方法。 - 請求項6に記載の製造方法において、
前記熱伝導材は、金属材が混入した樹脂材、カーボン材が混入した樹脂材、及びホットメルトのうちの少なくとも1種類を含むことを特徴とする冷却ユニットの製造方法。 - 請求項6又は請求項7に記載の製造方法において、
前記熱伝導材は、前記冷却板の使用温度範囲内において弾性を有することを特徴とする冷却ユニットの製造方法。 - 請求項1から請求項8のいずれかの製造方法により製造されたことを特徴とする冷却ユニット。
- 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調素子を含んで構成される光学装置であって、
少なくとも、前記光変調素子が請求項1から請求項8のいずれかに記載の製造方法により製造された冷却ユニットに保持されることを特徴とする光学装置。 - 光源装置と、
請求項10に記載の光学装置と、
前記光学装置にて形成された光学像を拡大投射する投射光学装置と、を備えることを特徴とするプロジェクタ。
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