JP4552543B2 - モータの過熱判定装置、モータの過熱判定方法、モータの過熱判定プログラム、モータ制御装置、モータ制御方法及び印刷装置 - Google Patents
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Description
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
前記情報取得部が取得した前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記判定対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出する演算と、前記情報取得部が取得した前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量に応じた減算値を前記積算値から減算する演算とを実行する演算部と、
前記演算部により減算された積算値が所定値に達したときに、前記判定対象のモータが過熱状態にあると判定する判定部と、
を備えたことを特徴とするモータの過熱判定装置。
前記情報取得部が取得した前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記判定対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出する演算と、前記情報取得部が取得した前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量に応じた減算値を前記積算値から減算する演算とを実行する演算部と、
前記演算部により減算された積算値が所定値に達したときに、前記判定対象のモータが過熱状態にあると判定する判定部とを備え、
前記判定対象のモータの駆動量に関する情報は、前記判定対象のモータの駆動毎に前記情報取得部により取得されるとともに、前記モータがその駆動量に基づき駆動される前に前記情報取得部により取得され、
前記演算部は、前記判定対象のモータの駆動が停止してから所定時間経過する毎に、前記積算値から所定値を減算する演算を実行し、
前記判定対象のモータが前記判定部により過熱状態にあると判定されたときに、前記判定対象のモータの駆動が制限され、
前記他のモータの駆動量と、前記減算値とが対応付けられたテーブルを備え、
前記情報取得部は、前記モータの駆動モードに関する情報を取得し、
前記減算値は、前記情報取得部が取得した前記駆動モードに関する情報および前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得され、
前記判定対象のモータは、前記駆動モードに応じて、加速時の加速度、定速時の速度および減速時の加速度のうちの少なくともいずれか1つが異なることを特徴とするモータの過熱判定装置。
前記判定対象のモータと交互に駆動される他のモータの駆動量に関する情報を取得するステップと、
取得した前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記判定対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出するステップと、
取得した前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量に応じた減算値を前記積算値から減算するステップと、
減算された前記積算値が所定値に達したときに、前記判定対象のモータが過熱状態にあると判定するステップと、
を有することを特徴とするモータの過熱判定方法。
前記判定対象のモータと交互に駆動される他のモータの駆動量に関する情報を取得するステップと、
取得した前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記判定対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出するステップと、
取得した前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量に応じた減算値を前記積算値から減算するステップと、
減算された前記積算値が所定値に達したときに、前記判定対象のモータが過熱状態にあると判定するステップと、
を実行することを特徴とするモータの過熱判定プログラム。
前記情報取得部が取得した前記制御対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記制御対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出する演算と、前記情報取得部が取得した前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量に応じた減算値を前記積算値から減算する演算とを実行する演算部と、
前記演算部により減算された積算値が所定値に達したときに、前記制御対象のモータが過熱状態にあると判定する判定部と、
前記制御対象のモータの駆動を制御し、かつ前記判定部により前記制御対象のモータが過熱状態にあると判定されたときに、前記制御対象のモータの駆動を制限するコントローラと、
を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
前記制御対象のモータと交互に駆動される他のモータの駆動量に関する情報を取得するステップと、
取得した前記制御対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記制御対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出するステップと、
取得した前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量に応じた減算値を前記積算値から減算するステップと、
減算された前記積算値が所定値に達したときに、前記制御対象のモータが過熱状態にあると判定するステップと、
前記制御対象のモータが過熱状態にあると判定されたときに、前記制御対象のモータの駆動を制限するステップと、
を有することを特徴とするモータ制御方法。
交互に駆動される2つのモータと、
前記モータの駆動量に関する情報を各々取得する情報取得部と、
前記情報取得部が取得した一方のモータの駆動量に関する情報に基づき前記一方のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出する演算と、前記情報取得部が取得した他方のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他方のモータの駆動量に応じた減算値を前記積算値から減算する演算とを実行する演算部と、
前記演算部により減算された積算値が所定値に達したときに、前記一方のモータが過熱状態にあると判定する判定部と、
を備えたことを特徴とする印刷装置。
本発明に係るモータの過熱判定装置として、インクジェットプリンタ(印刷装置)に搭載された場合を例にとり説明する。まず、インクジェットプリンタ(印刷装置)の概要について説明する。
次にこのインクジェットプリンタ1のシステム構成について説明する。このインクジェットプリンタ1は、図4に示すように、バッファメモリ122と、イメージバッファ124と、コントローラ126と、メインメモリ127と、EEPROM129とを備えている。バッファメモリ122は、コンピュータ140から送信された印刷データ等の各種データを受信して一時的に記憶する。また、イメージバッファ124は、受信した印刷データをバッファメモリ122より取得して格納する。また、メインメモリ127は、ROMやRAMなどにより構成される。
図5は、ヘッド21の下面部に設けられたインクのノズルの配列を示した図である。ヘッド21の下面部には、同図に示すように、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとにそれぞれ複数のノズル♯1〜♯180からなるノズル群211Y、211M、211C、211Kが設けられている。
次に前述したインクジェットプリンタ1の印刷動作について説明する。ここでは、「双方向印刷」を例にして説明する。図6は、インクジェットプリンタ1の印刷動作の処理手順の一例を示したフローチャートである。以下で説明される各処理は、コントローラ126が、メインメモリ127又はEEPROM129に格納されたプログラムを読み出して、当該プログラムに従って制御することにより実行される。
<搬送制御部の機能>
搬送モータ15の駆動制御は、搬送制御部130により行われる。搬送制御部130は、コントローラ126からの搬送指令に基づいて、所定の駆動量にて搬送モータ15を駆動させる。搬送モータ15は、指令された駆動量に応じて搬送ローラ17Aと排紙ローラ17Bとを回転させる。これにより、搬送ローラ17Aと排紙ローラ17Bとが回転して、媒体Sは所定の搬送量分だけ搬送される。媒体Sの搬送量は、搬送ローラ17Aの回転量に応じて定まる。したがって、搬送ローラ17Aの回転量が検出できれば、媒体Sの搬送量も検出可能である。ここでは、搬送ローラ17Aの回転量を検出するために、ロータリ式エンコーダ134が設けられている。
図7は、ロータリ式エンコーダ134の構成を説明した説明図である。ロータリ式エンコーダ134は、ロータリ式エンコーダ符号板402と検出部404とを備えている。
このロータリ式エンコーダ符号板402は、同図に示すように、円盤状に形成されている。ロータリ式エンコーダ符号板402の外周縁部には、所定の間隔置きに小さなスリット406が多数形成されている。ロータリ式エンコーダ符号板402は、媒体Sを搬送する搬送ローラ17Aの軸端部に一体的に設けられた大歯車408に隣接して一体的に設けられている。大歯車408は、小歯車410を介して搬送モータ15に接続されていて、搬送モータ15の回転駆動によって、小歯車410を介して回転する。これにより、搬送ローラ17Aが搬送モータ15の回転駆動によって回転し、ロータリ式エンコーダ符号板402も、大歯車408および搬送ローラ17Aと同期して回転する。一方、検出部404は、ロータリ式エンコーダ符号板402に隣接して設けられたもので、ロータリ式エンコーダ符号板402の回転量を検出する。
図8は、ロータリ式エンコーダ134の検出部404の構成を詳しく示したものである。検出部404は、発光ダイオード412と、コリメータレンズ414と、検出処理部416とを備えている。検出処理部416は、複数(例えば4個)のフォトダイオード418と、信号処理回路420と、例えば2個のコンパレータ422A、422Bとを有している。
図10は、搬送制御部130の回路構成の一例を示したブロック構成図である。この搬送制御部130は、同図に示すように、位置演算部431と、減算器432と、ゲイン433と、速度演算部434と、減算器435と、比例要素436Aと、積分要素436Bと、微分要素436Cと、加算器437と、PWM回路438と、加速制御部439Aと、タイマ439Bとを有する。
減算器432は、コントローラ126から送られてくる目標位置と、位置演算部431により検出された検出位置との位置偏差を演算する。ゲイン433は、減算器432から出力される位置偏差にゲインKpを乗算し、目標速度を出力する。ゲインKpは、位置偏差に応じて決定される。なお、このゲインKpの値と位置偏差との関係を示すテーブルは、メインメモリ127に格納されている。
減算器435は、ゲイン433から出力される目標速度と、速度演算部434により検出された検出速度との速度偏差を演算する。
比例要素436A、積分要素436B及び微分要素436Cから出力される信号値は、それぞれの演算結果に応じたデューティDXを示す。ここで、デューティDXは、例えばデューティパーセントが(100×DX/2000)%であることを示す。この場合、DX=2000であれば、デューティ100%を示し、DX=1000であれば、デューティ50%であることを示す。
図11Aは、PWM回路438に入力されるデューティ信号の時間変化のグラフである。図11Bは、搬送モータ15の速度変化のグラフである。以下、これらの図を用いて、搬送モータ15の駆動について説明する。
<キャリッジモータ制御部の機能>
キャリッジモータ42の駆動制御は、キャリッジモータ制御部128により行う。キャリッジモータ制御部128は、コントローラ126からのキャリッジ移動指令に基づいて、所定の駆動量にてキャリッジモータ42を駆動する。キャリッジモータ42は、指令された所定の駆動量分だけ駆動される。キャリッジ41の移動量は、キャリッジモータ42の駆動量に応じて定まる。本実施形態では、キャリッジ41の移動量の検出はリニア式エンコーダ51により行われている。キャリッジモータ制御部128は、リニア式エンコーダ51からの出力をモニタしながら、キャリッジモータ42を指示された所定の駆動量分だけ駆動して、キャリッジ41を所定の距離移動させる。
キャリッジモータ制御部128の構成について詳しく説明する。図12は、キャリッジモータ制御部128の回路構成の一例を示したブロック構成図である。このキャリッジモータ制御部128は、搬送制御部とほぼ等しい構成を有している。すなわち、キャリッジモータ制御部128は、同図に示すように、位置演算部331と、減算器332と、ゲイン333と、速度演算部334と、減算器335と、比例要素336Aと、積分要素336Bと、微分要素336Cと、加算器337と、PWM回路338と、加速制御部339Aと、タイマ339Bとを有する。
減算器332は、コントローラ126から送られてくる目標位置と、位置演算部331により検出された検出位置との位置偏差を演算する。ゲイン333は、減算器332から出力される位置偏差にゲインKpを乗算し、目標速度を出力する。ゲインKpは、位置偏差に応じて決定される。
減算器335は、ゲイン333から出力される目標速度と、速度演算部334により検出された検出速度との速度偏差を演算する。
比例要素336A、積分要素336B及び微分要素336Cから出力される信号値は、それぞれの演算結果に応じたデューティDXを示す。
このような搬送モータ15が連続して駆動された場合に、搬送モータ15が発熱して温度が上昇し、高温状態になることがある。このように搬送モータ15が高温状態になると、例えば、巻線が焼き切れるなどの不具合が生じることがある。そこで、本実施形態のインクジェットプリンタ1にあっては、このような不具合が生じるのを防ぐために、搬送モータ15が高温状態になる前に、過熱状態にあるかどうかを判定する過熱判定装置を備えている。なお、本実施形態では、搬送モータ15が本発明の「判定対象のモータ」に相当する。
この過熱判定装置は、搬送モータ15の駆動量を逐次積算して、その積算値が所定値に達したか否かをチェックすることで、搬送モータ15が過熱状態にあるか否か判定する。この過熱判定装置により搬送モータ15が過熱状態にあると判定されたときには、その搬送モータ15に対して発熱制限制御を実行する。この発熱制限制御とは、搬送モータ15に対して必要に応じて、搬送モータ15が放熱するための冷却時間を持たせる制御のことである。具体的には、搬送モータ15が1回駆動される毎に、余計に待機時間を持たせる。これにより、搬送モータ15が次回駆動されるまでの間に、搬送モータ15の温度を若干下げることができ、次回駆動されても温度が上昇し過ぎるのを防ぐことができる。このことから、このような発熱制限制御を実行することによって、搬送モータ15の温度上昇を抑制しつつ、印刷処理を続行することができる。
図13は、実際に搬送モータ15が駆動されたときの制御状態の一例を簡単に説明したものである。インクジェットプリンタ1が印刷処理を開始すると、媒体Sを搬送するために搬送モータ15が駆動される。搬送モータ15が駆動されると、その駆動毎にその駆動量(ここでは、搬送モータ15の駆動量をstep数(ステップ数)という単位で表わす。以下、「PFstep」ともいう)が逐次積算される。コントローラ126は、搬送制御部130に向けて送信した搬送指令にて指令した搬送モータ15の搬送量を逐次積算する。つまり、コントローラ126は、搬送制御部130に向けて搬送量として200step分の搬送指令を送信した場合には、200stepを加算する。さらに、コントローラ126が、搬送制御部130に向けて駆動量として300step分の搬送指令を送信した場合には、既存の積算値(現在は、「200」)300step分を加算する。これにより、積算値は、「500」となる。このようにしてコントローラ126は、搬送制御部130に指令した搬送モータ15の駆動量を逐次積算する。なお、本実施形態では、コントローラ126により算出される積算値を「Psum」という。
図16は、コントローラ126の積算処理手順を説明するフローチャートである。コントローラ126は、まずはじめに、積算値Psumに対して初期値をセットする(S202)。この初期値は、例えば、「ゼロ」であってもよく、また、メインメモリ127等に記憶された電源OFFの前の積算値Psumであっても良い。次に、コントローラ126は、搬送制御部130に向けて搬送指令を送る際に搬送モータ15の駆動量PFstepに関する情報を取得したかどうかチェックする(S204)。ここで、駆動量PFstepに関する情報を取得していない場合には、ステップS204へと戻り、再度、駆動量PFstepに関する情報を取得したかどうかチェックする(S204)。このチェックは、駆動量PFstepに関する情報を取得するまで行われる。
一方、新たな積算値Psumが、所定値Pdutyに到達していなかった場合には、コントローラ126は、搬送モータ15が未だ過熱状態にはないと判定して、ステップS204へと戻り、再度、駆動量PFstepの取得を試みる(S204)。
搬送モータ15が過熱状態にあるか否かの判断基準となる所定値Pdutyの設定方法について説明する。ここでは、実際に搬送モータ15を駆動した場合を想定したシミュレーションを実行して、そのシミュレーションの結果に基づき所定値Pdutyを決定する。このシミュレーションにおいては、判定対象となる搬送モータ15が実際に駆動された場合の発熱量を求める。ここでは、搬送モータ15が最も過酷な条件(ワースト条件)にて駆動された場合について調べる。この場合の搬送モータ15の発熱量から搬送モータ15の上昇温度を算出して、搬送モータ15を安全に使用できる限界の温度(以下、「制限温度」ともいう)に到達するまでの搬送モータ15の総駆動量を調査する。
従来は、搬送モータ15がしばらくの間駆動されなかった場合には、積算値Psumが徐々に減算されたり、また搬送モータ15が長時間にわたり駆動されなかった場合には、積算値Psumがゼロにリセットされるなどして、搬送モータ15の温度状態に合うように積算値Psumが減らされていたが、搬送モータ15が非常に短い時間停止した場合、例えば、キャリッジモータ42が駆動している間の非常に短い時間停止した場合などについては、積算値Psumに対して何ら対応がとられていなかった。
図18は、この処理の概要を説明したものである。コントローラ126は、搬送モータ15が駆動される前に、その駆動量PFstepの情報を取得して、その駆動量PFstepを積算値Psumに加算する。また、コントローラ126は、キャリッジモータ42が駆動される際に、その駆動量に関する情報を取得する。そして、ここでは、コントローラ126は、搬送モータ15の駆動が終了した後、取得したキャリッジモータ42の駆動量に応じた減算値Psubを積算値Psumから減算する。コントローラ126は、このような減算処理を、搬送モータ15の駆動の合間にキャリッジモータ42が駆動される毎に実行する。
なお、コントローラ126がキャリッジモータ42の駆動量に関する情報を取得するタイミングとしては、その駆動量に基づきキャリッジモータ42の駆動が開始される前であってもよく、キャリッジモータ42の駆動が開始された後であっても構わない。
図19は、このときに、コントローラ126が実行する減算処理の一例を説明するフローチャートである。ここでは、コントローラ126は、まず、キャリッジモータ42の駆動量に関する情報を取得したか否かをチェックする(S302)。ここで、キャリッジモータ42の駆動量に関する情報を取得していない場合には、ステップS302へと戻り、再度、キャリッジモータ42の駆動量に関する情報を取得したか否かをチェックする。このチェックは、キャリッジモータ42の駆動量に関する情報をコントローラ126が取得するまで行われる。
前述した実施形態では、搬送モータ15の駆動が終了した後、キャリッジモータ42の駆動量に応じた減算値Psubを積算値Psumから減算していた。これは、搬送モータ15の駆動量PFstepが積算値Psumに加算される前に、減算値Psubが積算値Psumから減算されないようにするためで、搬送モータ15が過熱状態に近付いたときに、なるべく早い段階にて発熱制限制御が実行されるようにするためである。しかし、本発明にあっては、このような場合に限られるものではない。つまり、搬送モータ15の駆動量PFstepが積算値Psumに加算されるよりも前や、搬送モータ15の駆動量PFstepが積算値Psumに加算されるのとほぼ同じタイミングで、減算値Psubが積算値Psumから減算されても良い。
搬送モータ15の駆動動作の合間に、キャリッジモータ42が駆動される場合としては、前述した印刷動作の他に、ヘッド21のノズルの目詰まり等を解消するために、ノズルからインクを吐出するフラッシングが実行される場合や、ノズルからインクを吸い出すノズル吸引が実行される場合がある。これらの動作を実行する場合には、キャリッジ41がポンプ装置31等の所定位置まで移動しなければならず、キャリッジモータ42が駆動される。
これらの動作が実行される場合、搬送モータ15の駆動停止期間中に、キャリッジモータ42が2回以上にわたって駆動される。つまり、キャリッジモータ42が、搬送モータ15の駆動停止期間中に、2回以上、駆動と停止とを繰り返す。
コントローラ126によりキャリッジモータ42の駆動量が取得されるタイミングは、搬送モータ15の駆動停止期間中に、2回ある。つまり、キャリッジモータ42が駆動される直前にそれぞれ1回ずつある。ここで、コントローラ126が、減算値Psubを取得するために参照するキャリッジモータ42の駆動量としては、どれか1回分の駆動量であっても良い。すなわち、1回目の駆動時の駆動量であっても良く、また2回目の駆動時の駆動量であっても良い。
積算値Psumから減算する減算値Psubについては、キャリッジモータ42の駆動量に応じた値であれば、どのような値であっても構わない。しかしながら、本実施形態にあっては、なるべく適切な減算値Psubを積算値Psumから減算するために、キャリッジモータ42の駆動量の他に、搬送モータ15の駆動モードも考慮して、その駆動モードに応じた減算値Psubを積算値Psumから減算する。
各駆動モード「PS0」〜「PS6」は、それぞれ搬送モータ15を駆動するときの搬送モータ15の制御用プロファイルが異なる。図24は、各駆動モード「PS0」〜「PS6」別の制御用プロファイルの一例を示したものである。各駆動モード「PS0」〜「PS6」は、それぞれ搬送モータ15を駆動するときの加速時の加速度、定速時の速度および減速時の加速度のうちの少なくともいずれか1つが異なっている。
また、駆動モード「PS2」についても同様に、駆動量PFstepが「150〜200(step)」と少なくなることから、設定される駆動速度も遅くなり、駆動電流も小さくなる。
さらに、他の駆動モード「PS3」〜「PS6」についても同様に、駆動量PFstepが徐々に少なくなることから、設定される駆動速度も徐々に遅くなり、駆動電流も徐々に小さくなる。
このように減算値Psubを駆動モード毎に異なるのには、次の理由がある。図25は、搬送モータ15が制限温度に達するまでに印刷可能な用紙の枚数(以下、制限温度到達枚数という)を各駆動モードPS0〜PS6別にそれぞれシミュレーションを実行して調べてまとめたグラフである。図25Aは、駆動モードPS0、PS1、PS2、PS3についてまとめたものである。図25Bは、駆動モードPS3、PS4、PS5、PS6についてまとめたものである。なお、ここでは、制限温度到達枚数については、A4サイズの用紙に印刷をした場合に換算して表している。また、制限温度到達枚数については、先に説明したように、搬送モータ15を安全に使用できる限界の温度(制限温度)に到達するまでの搬送モータ15の印刷時間から求めることができる。また、各駆動モードPS0〜PS6の間で対比をし易くするために、駆動モータPS3の場合の結果を図25Aおよび図25Bの双方にそれぞれ記載してある。
このように各駆動モードPS0〜PS6毎に、制限温度到達枚数が異なる。特に、他の駆動モードよりも駆動量PFstepが多い場合に、必ずしも制限温度到達枚数が多くなるわけではなく、減算値Psubを各駆動モードPS0〜PS6毎に個別に設定する必要がある。
次に、減算値Psubの求め方について詳しく説明する。図26は、各駆動モードPS0〜PS6毎にキャリッジモータ42の駆動量CRm別に制限温度到達枚数を設定した場合の一例である。ここでは、より高い安全性を確保するために、各制限温度到達枚数が安全側、即ち実際のシミュレーション結果よりも少ない側に設定されている。なお、制限温度到達枚数の求める方については、ここでは、先に説明した方法を利用している。
480(枚)×580(mm)/25.4(インチ換算)×720(dpi)
=7891653(step)…………(1)
なお、ここでは、駆動ステップ数として、解像度720(dpi)で印刷する場合を想定して換算している。
一方、基準となる駆動モードPS3において、キャリッジモータ42の駆動量CRmが「CRm<1114(step)」の場合における搬送モータ15の総駆動ステップ数を求めると、次のようになる。
=1644094(step)…………(2)
なお、(2)の値は、所定値Pdutyとなる。
(1)の値と(2)の値との差分を求めると、6247559(step)となる。この差分から、駆動モードPS0において、キャリッジモータ42の駆動量CRmが「CRm<1114(step)」の場合の増加率を求めると、6247559/7891653で、増加率0.79が得られる。
この増加率0.79と、駆動モードPS0における最小駆動量250(step)とを乗算する。その結果、0.79×250=197という値が得られる。これにより得られた値を、図23のPsubテーブルに示すように、駆動モードPS0において、キャリッジモータ42の駆動量CRmが「CRm<1114(step)」の場合の減算値Psubとして設定する。
374(枚)×580(mm)/25.4(インチ換算)×720(dpi)
=6148913(step)…………(3)
(3)の値と、基準となる(2)の値との差分を求めると、4504819(step)となる。この差分から増加率を求めると、4504819/6148913で、増加率約0.73が得られる。この増加率0.73と、駆動モードPS2における最小駆動量150(step)とを乗算すると、0.73×150=109となり、この値を、図23のPsubテーブルに示すように、駆動モードPS2において、キャリッジモータ42の駆動量CRmが「1894(Step)≦CRm」の場合の減算値Psubとして設定する。
このようにして図26に示す制限温度到達枚数から、各駆動モードの各キャリッジモータ42の駆動量における減算値Psubを求めて、図23に示すようなPsubテーブルを完成させる。
図27は、コントローラ126の減算値Psubの取得手順の一例を説明したフローチャートである。コントローラ126は、減算値Psubを取得するために、まず、キャリッジモータ42の駆動量CRmを取得する(S402)。次に、コントローラ126は、搬送モータ15の駆動モードに関する情報を取得する(S404)。ここで、コントローラ126が取得する駆動モードに関する情報とは、搬送モータ15の停止時間が終了した後、搬送モータ15が駆動され始めたときの搬送モータ15の駆動モードに関する情報である。つまり、例えば、キャリッジモータ42が駆動量1500(step)にて駆動された後、搬送モータ15が駆動モードPS4にて駆動された場合には、そのキャリッジモータ42の駆動量1500(step)に対応して、駆動モードPS4がコントローラ126により取得される。
図28は、従来の場合と本実施形態の場合とにおける積算値Psumの増え方を示したものである。従来の場合には、積算値Psumは、搬送モータ15の駆動量PFstepが逐次積算されるのみであるため、同図に示すように、印刷枚数が少ない段階で積算値Psumが、過熱状態か否かの判定基準となる所定値Pdutyに達してしまう。このため、搬送モータ15の温度がさほど上昇していない段階で、搬送モータ15が過熱状態にあると判定されてしまい、搬送モータ15に対して発熱制限制御が開始されてしまうことがあった。これにより、搬送モータ15に余計に待機時間が生じて、印刷時間が長くなり、印刷処理が遅れるといった不具合が発生する場合があった。
以上本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、搬送モータ15の駆動量PFstepを逐次積算して積算値Psumを求める演算に加え、キャリッジモータ42の駆動量からその駆動量に応じた減算値Psubを積算値Psumから減算する演算を実行するため、搬送モータ15の温度状態に合った積算値Psumを得ることができる。これにより、搬送モータ15が過熱状態にないにもかかわらず、搬送モータ15が過熱状態にあると判定してしまって、搬送モータ15に対し早期に発熱制限制御が実行されるのを防止することができる。また、小さなサイズのモータであっても、同じ発熱制限温度到達枚数を確保することが可能になり、コストダウンを図ることができる。
以上、一実施形態に基づき、本発明に係るモータの過熱判定装置として、印刷装置(インクジェットプリンタ1)に搭載された場合を例にして説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれる。
また、本実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部又は全部をソフトウェアによって置き換えてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアによって置き換えてもよい。
また、印刷装置側にて行っていた処理の一部をコンピュータ140側にて行ってよく、また印刷装置とコンピュータ140の間に専用の処理装置を介設して、この処理装置にて処理の一部を行わせるようにしてもよい。
前述した実施の形態では、本発明に係るモータの過熱判定装置が搭載される印刷装置として、前述したようなインクジェットプリンタ1の場合を例にして説明したが、本発明に係るモータの過熱判定装置が搭載される印刷装置として、このような印刷装置に限らず、他の方式によりインクを吐出するインクジェットプリンタや、その他、インクを吐出しないタイプのプリンタ、例えば、ドットインパクト式プリンタや熱転写プリンタ、またレーザービーム式プリンタなど、印刷機能を備えた装置であれば、どのような装置であっても本発明の印刷装置に含まれる。
前述した実施の形態では、過熱判定を行うモータとして、前述した印刷装置に搭載されたモータ(搬送モータ15)を例にして説明したが、本発明において判定対象とするモータとしては、必ずしもこのような印刷装置に搭載されたモータに限定されない。つまり、印刷装置以外の他の装置に搭載されるあらゆるモータが、本発明における過熱判定の対象となり得る。
前述した実施の形態では、本発明の「他のモータ」として、印刷装置に搭載されたモータ(キャリッジモータ42)を例にして説明したが、本発明において判定対象とするモータとしては、必ずしもこのような印刷装置に搭載されたモータに限定されない。本発明の「判定対象のモータ」(前述した実施形態では、搬送モータ15)に相当するモータと交互に駆動されるモータであれば、どのようなモータであっても良い。
前述した実施の形態では、本発明に係るモータの過熱判定装置として、印刷装置等のモータを備えた装置に設けられる場合を例にして説明したが、本発明に係るモータの過熱判定装置にあっては、必ずしもこのような場合に限られない。すなわち、本発明に係るモータの過熱判定装置は、モータを備えた装置から独立した単独の形態の装置として存在しても良く、もちろんモータからも独立した単独の装置として存在しても良い。
前述した実施の形態では、モータの駆動量として、ステップ数(step数)で表す場合を例にして説明したが、本発明にあっては、必ずしもこのような場合に限られず、他の単位、例えば、ミリメートル(mm)やセンチメートル(cm)、マイクロメートル(μm)といった単位により表されても良い。
前述した実施の形態では、本発明の情報取得部として、コントローラ126等が例示されていたが、本発明にあっては、必ずしもこのような場合に限らず、モータの駆動量に関する情報に関する情報を取得するのであれば、どのような情報取得部であっても構わない。例えば、外部とのデータの通信を行う通信インターフェース等も、本発明の情報取得部に含まれる場合もある。
前述した実施の形態では、本発明の演算部として、コントローラ126が例示されていたが、本発明にあっては、必ずしもこのような場合に限らず、モータの駆動量の積算値を算出する演算や、積算値から減算値を減算する演算を実行し得る演算部であれば、どのようなものであっても、本発明の演算部に含まれる。
前述した実施の形態では、本発明の「他のモータの駆動量に応じた減算値」(Psub)として、キャリッジモータ42の駆動量が、「1114(step)未満」の場合と、「1114(step)以上、1894(step)未満」の場合と、「1894(step)以上」の場合との3つに区分された場合を例にして説明したが、本発明にあっては、必ずしもこのように区分する場合に限らず、例えば、キャリッジモータ42の駆動量の変動に応じて適宜増減するような減算値を設定するようにしても良い。
前述した実施の形態では、本発明の所定値として、モータ(搬送モータ15)が最も過酷な条件(ワースト条件)にて駆動された場合のモータの駆動量を所定値Pdutyとして設定していたが、本発明にあっては、必ずしもこのような場合に限らず、例えば、最も過酷な条件にて駆動された場合の値よりも小さい値に設定してもよい。
また、本発明の所定値は、前述した実施の形態のように、必ずしも固定に設定される必要はない。つまり、例えば、前述した印刷装置の場合、印刷条件や印刷方式などに応じて、所定値Pdutyが変動しても良い。この他、各種条件に応じて適宜、所定値(Pduty)が変動しても良い。
前述した実施の形態では、本発明の駆動モードとして、モータ(搬送モータ15)の駆動量に応じて、モータの加速時の加速度、定速時の速度および減速時の加速度のうちの少なくともどれか1つが異なる駆動モードについて説明していたが、本発明の駆動モードとしては、このような場合に限らない。すなわち、駆動方式等、様々な要素によって各々異なる駆動モードであっても良い。また、印刷条件や印刷状況などに応じて異なる駆動モードであっても良い。
特に、駆動モードに応じて、モータを安全に使用できる温度、制限温度に到達するまでに印刷可能な用紙の枚数が異なる場合には、駆動モード毎に減算値Psubを設定することが非常に有効に機能する。
前述した実施の形態では、モータの制御装置として、印刷装置(インクジェットプリンタ1)に備えられたコントローラ126や搬送制御部130等を例にして説明したが、本発明にあっては、必ずしもこのような場合に限らず、他の形態で構成されていても構わない。また、モータの制御方法としては、前述したような制御方法に限らない。
媒体Sについては、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、インクの吐出対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
5 操作ボタン、6 表示ランプ、7 排紙トレー、8 給紙トレー、
11A 紙挿入口、11B ロール紙挿入口、13 給紙ローラ、14 プラテン、
15 搬送モータ、17A 搬送ローラ、17B 排紙ローラ、
18A フリーローラ、18B フリーローラ、21 ヘッド、
30 クリーニングユニット、31 ポンプ装置、35 キャッピング装置、
41 キャリッジ、42 キャリッジモータ、44 プーリ、45 タイミングベルト、
46 ガイドレール、48 インクカートリッジ、49 カートリッジ装着部、
51 リニア式エンコーダ、53 紙検知センサ、122 バッファメモリ、
124 イメージバッファ、126 コントローラ、127 メインメモリ、
128 キャリッジモータ制御部、129 EEPROM、130 搬送制御部、
132 ヘッド駆動部、134 ロータリ式エンコーダ、140 コンピュータ、
211Y ノズル群、211C ノズル群、211M ノズル群、211K ノズル群、
331 位置演算部、332 減算器、333 ゲイン、334 速度演算部、
335 減算器、336A 比例要素、336B 積分要素、336C 微分要素、
337 加算器、338 PWM回路、339A 加速制御部、339B タイマ、
340 ドライバ、402 ロータリ式エンコーダ符号板、404 検出部、
406 スリット、408 大歯車、410 小歯車、412 発光ダイオード、
414 コリメータレンズ、416 検出処理部、418 フォトダイオード、
420 信号処理回路、422A コンパレータ、422B コンパレータ、
431 位置演算部、432 減算器、433 ゲイン、434 速度演算部、
435 減算器、436A 比例要素、436B 積分要素、436C 微分要素、
437 加算器、438 PWM回路、439A 加速制御部、439B タイマ、
440 ドライバ、511 リニア式エンコーダ符号板、S 媒体
Claims (14)
- 判定対象のモータの駆動量に関する情報と、前記判定対象のモータと交互に駆動される他のモータの駆動量に関する情報とを取得する情報取得部と、
前記判定対象のモータの駆動量と前記他のモータの駆動量とで区分された減算値を記憶する記憶部と、
前記情報取得部が取得した前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記判定対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出する演算と、前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記判定対象のモータの駆動量と前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量とに応じた減算値を前記記憶部から取得し、該減算値を前記積算値から減算する演算と、を実行する演算部と、
前記演算部により演算された積算値が所定値に達したときに、前記判定対象のモータが過熱状態にあると判定する判定部と、
を備えたことを特徴とするモータの過熱判定装置。 - 前記判定対象のモータの駆動量に関する情報は、前記判定対象のモータの駆動毎に前記情報取得部により取得されることを特徴とする請求項1に記載のモータの過熱判定装置。
- 前記判定対象のモータの駆動量に関する情報は、前記判定対象のモータがその駆動量に基づき駆動される前に前記情報取得部により取得されることを特徴とする請求項1または2に記載のモータの過熱判定装置。
- 前記演算部は、前記判定対象のモータの駆動が停止してから所定時間経過する毎に、前記積算値から所定値を減算する演算を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータの過熱判定装置。
- 前記判定対象のモータが前記判定部により過熱状態にあると判定されたときに、前記判定対象のモータの駆動が制限されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータの過熱判定装置。
- 前記他のモータの駆動量と、前記減算値とが対応付けられたテーブルを備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のモータの過熱判定装置。
- 前記情報取得部は、前記判定対象のモータの駆動モードに関する情報を取得し、
前記減算値は、前記情報取得部が取得した前記駆動モードに関する情報および前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータの過熱判定装置。 - 前記判定対象のモータは、前記駆動モードに応じて、加速時の加速度、定速時の速度および減速時の加速度のうちの少なくともいずれか1つが異なることを特徴とする請求項7に記載のモータの過熱判定装置。
- 判定対象のモータの駆動量に関する情報を取得するステップと、
前記判定対象のモータと交互に駆動される他のモータの駆動量に関する情報を取得するステップと、
取得した前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記判定対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出するステップと、
前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記判定対象のモータの駆動量と前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量とに応じた減算値を、前記判定対象のモータの駆動量と前記他のモータの駆動量とで区分された減算値を記憶する記憶部から取得し、取得した前記減算値を前記積算値から減算するステップと、
演算された前記積算値が所定値に達したときに、前記判定対象のモータが過熱状態にあると判定するステップと、
を有することを特徴とするモータの過熱判定方法。 - 判定対象のモータの駆動量に関する情報を取得するステップと、
前記判定対象のモータと交互に駆動される他のモータの駆動量に関する情報を取得するステップと、
取得した前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記判定対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出するステップと、
前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記判定対象のモータの駆動量と前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量とに応じた減算値を、前記判定対象のモータの駆動量と前記他のモータの駆動量とで区分された減算値を記憶する記憶部から取得し、取得した前記減算値を前記積算値から減算するステップと、
演算された前記積算値が所定値に達したときに、前記判定対象のモータが過熱状態にあると判定するステップと、
を実行することを特徴とするモータの過熱判定プログラム。 - 制御対象のモータの駆動量に関する情報と、前記制御対象のモータと交互に駆動される他のモータの駆動量に関する情報とを取得する情報取得部と、
前記判定対象のモータの駆動量と前記他のモータの駆動量とで区分された減算値を記憶する記憶部と、
前記情報取得部が取得した前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記判定対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出する演算と、前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記判定対象のモータの駆動量と前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量とに応じた減算値を前記記憶部から取得し、該減算値を前記積算値から減算する演算と、を実行する演算部と、
前記演算部により演算された積算値が所定値に達したときに、前記制御対象のモータが過熱状態にあると判定する判定部と、
前記制御対象のモータの駆動を制御し、かつ前記判定部により前記制御対象のモータが過熱状態にあると判定されたときに、前記制御対象のモータの駆動を制限するコントローラと、
を備えたことを特徴とするモータ制御装置。 - 制御対象のモータの駆動量に関する情報を取得するステップと、
前記制御対象のモータと交互に駆動される他のモータの駆動量に関する情報を取得するステップと、
取得した前記制御対象のモータの駆動量に関する情報に基づき前記制御対象のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出するステップと、
前記判定対象のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記判定対象のモータの駆動量と前記他のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他のモータの駆動量とに応じた減算値を、前記判定対象のモータの駆動量と前記他のモータの駆動量とで区分された減算値を記憶する記憶部から取得し、取得した前記減算値を前記積算値から減算するステップと、
演算された前記積算値が所定値に達したときに、前記制御対象のモータが過熱状態にあると判定するステップと、
前記制御対象のモータが過熱状態にあると判定されたときに、前記制御対象のモータの駆動を制限するステップと、
を有することを特徴とするモータ制御方法。 - 媒体に対して印刷を施す印刷部と、
交互に駆動される2つのモータと、
前記モータの駆動量に関する情報を各々取得する情報取得部と、
前記2つのモータのうち一方のモータの駆動量と他方のモータの駆動量とで区分された減算値を記憶する記憶部と、
前記情報取得部が取得した前記一方のモータの駆動量に関する情報に基づき前記一方のモータの駆動量を逐次積算して積算値を算出する演算と、前記一方のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記一方のモータの駆動量と前記他方のモータの駆動量に関する情報に基づき取得された前記他方のモータの駆動量とに応じた減算値を前記記憶部から取得し、該減算値を前記積算値から減算する演算と、を実行する演算部と、
前記演算部により演算された積算値が所定値に達したときに、前記一方のモータが過熱状態にあると判定する判定部と、
を備えたことを特徴とする印刷装置。 - 前記モータが、前記印刷部により印刷される媒体を搬送するためのモータと、媒体に対して印刷を施す印刷部を前記媒体に対して相対的に移動させるためのモータとであることを特徴とする請求項13に記載の印刷装置。
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