JP4550017B2 - 消臭剤組成物 - Google Patents
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式(1)において、R1及びR5はそれそれ独立して、水素、炭素数1〜8の炭化水素基又は炭素数1〜8のアルコキシ基を示し、R1〜R5のいずれか1つ又は2つは炭素数1〜8の炭化水素基又は炭素数1〜8のアルコキシ基であり、その他は水素である。
炭素数1〜8のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよく、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。式(1)においては、上記アルキル基として、溶解性の点から、炭素数1〜7のアルキル基がより好ましい。
上記R1〜R5の各々で表わされる炭素数が1〜8のアルコキシ基としては、上記炭素数が1〜8のアルキル基として挙げられたものと同様の炭素数を有するアルコキシ基が使用でき、上記アルキル基の水素原子の少なくとも一つがオキシ基あるいは水酸基に置換したものを挙げることができる。すなわち、それらの炭素数は、好ましくは1〜4である。
本発明においては、上記R1〜R5は、そのうち2つあるいは1つが上記炭素数1〜8の炭化水素基又は炭素数1〜8のアルコキシ基であり、その場合、他のR1〜R5はいずれも水素である。
本発明の上記式(1)で表されるシクロヘキサンモノカルボン酸亜鉛塩は、例えば、次の反応式に従って製造することができる。
即ち、原料のシクロヘキサンモノカルボン酸類と亜鉛化合物とを反応させてシクロヘキサンモノカルボン酸亜鉛を製造する。この反応においては、シクロヘキサンカルボン酸類は、収率の点から、亜鉛化合物1モルに対して2〜3モルの割合で用いることが好ましく、その割合は、亜鉛化合物1モルに対して2〜2.2モルであることがより好ましく、2〜2.05モルであることがさらに好ましい。
上記反応は無溶媒で行ってもよいが、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフランなどの溶媒を用いて行うこともできる。本発明においては、収率の点から水を用いることが好ましい。用いる溶媒の量については、攪拌をスムーズに行うという観点から、シクロヘキサンモノカルボン酸類の量に対して質量基準で1〜100倍量が好ましく、3〜30倍量がより好ましく、4〜20倍量がさらに好ましい。
本発明の式(1)で表されるシクロヘキサンモノカルボン酸の亜鉛塩を含有する消臭剤組成物は、種々の場面で使用可能であり、シクロヘキサンモノカルボン酸の亜鉛塩の含有量は、用途や形態に応じて、調整可能である。例えば、固形として扱う場合には、そのままで使用することも可能であり、水や溶剤等に希釈する様な配合では、シクロヘキサンモノカルボン酸の亜鉛塩の配合量は0.1〜20重量%が好ましく、0.3〜10重量%がより好ましい。
200ml四つ口フラスコに3−メトキシシクロヘキサンカルボン酸16.31g(0.100mol)、イオン交換水80mlを添加し室温で攪拌を行った。酸化亜鉛4.07g(0.050mol)を添加し85℃に昇温し1時間反応を行った。空冷し溶媒を減圧除去しフラスコ内に残った白色固体である3−メトキシシクロヘキサンカルボン酸亜鉛18.99g(収率100%)を得た。得られた3−メトキシシクロヘキサンカルボン酸亜鉛について、400MHz1H−NMR測定及びIR測定を行い、その結果をそれぞれ図1及び図2に示す。なお、IRはKBr錠剤法により、400MHz 1H−NMRは溶媒:CD3OD/CDCl3、内部標準:TMS、温度:50℃の条件で測定した。以下同じ。
100ml四つ口フラスコに4−メトキシシクロヘキサンカルボン酸4.90g(0.031mol)、イオン交換水25mlを添加し室温で攪拌を行った。酸化亜鉛1.26g(0.155mol)を添加し85℃に昇温し1時間反応を行った。空冷し溶媒を減圧除去しフラスコ内に残った白色固体である4−メトキシシクロヘキサンカルボン酸亜鉛5.10g(収率87%)を得た。得られた4−メトキシシクロヘキサンカルボン酸亜鉛について、400MHz1H−NMR測定及びIR測定を行い、その結果をそれぞれ図3及び図4に示す。
500ml四つ口フラスコに3−メチルシクロヘキサンカルボン酸9.80g(0.069mol)、イオン交換水150mlを添加し室温で攪拌を行った。酸化亜鉛2.80g(0.034mol)を添加し85℃に昇温し1時間反応を行った。空冷し反応溶液のろ過を行い白色固体得た。白色固体を500mlのビーカーに移し5%炭酸水素ナトリウム水溶液を200ml加え室温で30分攪拌を行った。反応溶液をろ過し白色固体を得た。この固体を500mlのビーカーに移しイオン交換水200mlを加え室温で30分攪拌を行った。反応溶液をろ過し白色固体を得た。この白色固体を真空ポンプで乾燥し3−メチルシクロヘキサンカルボン酸亜鉛9.31g(収率78%)を得た。得られた3−メチルシクロヘキサンカルボン酸亜鉛について、400MHz1H−NMR測定及びIR測定を行い、その結果をそれぞれ図5及び図6に示す。
500ml四つ口フラスコに4-メチルシクロヘキサンカルボン酸14.22g(0.100mol)、イオン交換水284mlを添加し室温で攪拌を行った。酸化亜鉛3.97g(0.049mol)を添加し85℃に昇温し1時間反応を行った。空冷し反応溶液のろ過を行い白色固体得た。白色固体を500mlのビーカーに移し5%炭酸水素ナトリウム水溶液を200ml加え室温で30分攪拌を行った。反応溶液をろ過し白色固体を得た。この固体を500mlのビーカーに移しイオン交換水200mlを加え室温で30分攪拌を行った。反応溶液をろ過し白色固体を得た。この白色固体を真空ポンプで乾燥し4―メチルシクロヘキサンカルボン酸亜鉛7.00g(収率59%)を得た。得られた4−メチルシクロヘキサンカルボン酸亜鉛について、400MHz1H−NMR測定及びIR測定を行い、その結果をそれぞれ図7及び図8に示す。
500ml耐圧式500mlフラスコに2,4−ジメチル安息香酸15.02g(0.100mol)、触媒として5%Rh/C4.50g(54.73%含水品)、エタノール195ml、イオン交換水5mlを添加し3kgf/cm2の水素雰囲気下、70℃で24時間反応を行った。触媒をろ過し溶媒の減圧除去を行った。残存物に対してジエチルエーテル50ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mlを加えてエーテル層に溶解するカルボン酸以外の不純物の除去を行った。下層の炭酸水素ナトリウム水溶液に対して塩酸を用いて溶液のpHを2とした。その後、その酸性溶液に対してジエチルエーテルを50ml添加し分層を行い上層のエーテル層を取り出しエーテルの減圧除去を行った。無色油状物である2,4−ジメチルシクロヘキサンカルボン酸3.60g(収率23%)を得た。
次に、100ml四つ口フラスコに上記合成した2,4−ジメチルシクロヘキサンカルボン酸3.45g(0.022mol)、イオン交換水50ml、エタノール150ml、酸化亜鉛0.89g(0.011mol)を添加し75℃に昇温し1時間反応を行った。空冷し溶媒の減圧除去を行い白色固体である2,4−ジメチルシクロヘキサンカルボン酸亜鉛3.92g(収率95%)を得た。得られた2,4−ジメチルシクロヘキサンカルボン酸亜鉛について、400MHz1H−NMR測定及びIR測定を行い、その結果をそれぞれ図9及び図10に示す。
500ml耐圧式500mlフラスコに4−ヘプチル安息香酸11.02g(0.050mol)、触媒として5%Rh/C1.00g(54.73%含水品)、エタノール195ml、イオン交換水5mlを添加し3kgf/cm2の水素雰囲気下、70℃で20時間反応を行った。触媒をろ過し溶媒の減圧除去を行い無色透明油状物の4−ヘプチルシクロヘキサンカルボン酸11.04g(収率98%)を得た。
次に、300ml四つ口フラスコに上記合成した4-ヘプチルシクロヘキサンカルボン酸10.00g(0.043mol)、イオン交換水200ml、酸化亜鉛1.71g(0.021mol)を添加し85℃に昇温し1時間反応を行った。空冷しろ紙でろ過を行い白色固体を得た。500mlのビーカーに白色固体を移しエタノール200mlを加えて室温で30分攪拌を行った。この溶液をろ過し白色固体を得た。この白色固体を真空ポンプで乾燥し4−ヘプチルシクロヘキサンカルボン酸亜鉛7.88g(収率72%)を得た。得られた4−ヘプチルシクロヘキサンカルボン酸亜鉛について、400MHz1H−NMR測定及びIR測定を行い、その結果をそれぞれ図11及び図12に示す。
300ml四つ口フラスコにトランス-4−ペンチルシクロヘキサンカルボン酸19.83g(0.100mol)、イオン交換水200mlを添加し室温で攪拌を行った。酸化亜鉛4.07g(0.050mol)を添加し90℃に昇温し1時間反応を行った。空冷し反応溶液のろ過を行い白色固体得た。白色固体を500mlのビーカーに移し5%炭酸水素ナトリウム水溶液を200ml加え室温で30分攪拌を行った。反応溶液をろ過し白色固体を得た。この固体を500mlのビーカーに移しイオン交換水200mlを加え室温で30分攪拌を行った。反応溶液をろ過し白色固体を得た。この白色固体を真空ポンプで乾燥しトランス-4−ペンチルシクロヘキサンカルボン酸亜鉛21.44g(収率93%)を得た。得られたトランス-4−ペンチルシクロヘキサンカルボン酸亜鉛について、400MHz1H−NMR測定及びIR測定を行い、その結果をそれぞれ図13及び図14に示す。
300ml四つ口フラスコにシクロヘキサンカルボン酸12.82g(0.100mol)、イオン交換水128mlを添加し室温で攪拌を行った。酸化亜鉛4.07g(0.050mol)を添加し90℃に昇温し1時間反応を行った。空冷し反応溶液のろ過を行い白色固体得た。白色固体を500mlのビーカーに移し5%炭酸水素ナトリウム水溶液を200ml加え室温で30分攪拌を行った。反応溶液をろ過し白色固体を得た。この固体を500mlのビーカーに移しイオン交換水200mlを加え室温で30分攪拌を行った。反応溶液をろ過し白色固体を得た。この白色固体を真空ポンプで乾燥しシクロヘキサンカルボン酸亜鉛9.52g(収率60%)を得た。得られたシクロヘキサンカルボン酸亜鉛について、400MHz1H−NMR測定及びIR測定を行い、その結果をそれぞれ図15及び図16に示す。
製造例1〜7及び参考製造例1の各々において得られたシクロヘキサンモノカルボン酸の亜鉛塩について、それぞれ20mgずつとり100mLの蓋付きビンに入れ、臭気成分の水溶液として、0.1%メチルメルカプタンベンゼン溶液3μL、0.1%t−ブチルメルカプタントルエン溶液4μL、0.05%ピリジン水溶液20μL、1%グアイアコール水溶液20μL、2%イソ吉草酸水溶液100μL、8.4%アンモニア水溶液1μLを各々加え密栓した。次いで、グアイアコール、ピリジン、イソ吉草酸の場合は30℃水浴中、メチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、アンモニアの場合は室温で20分間振とうし、20分後ガステック社製のガス検知管を用いて気相部のガス濃度を測定した。同一サンプルについて3回試験を行ってその平均ガス濃度(S)を求めた。また、臭気成分のみを添加した時の平均ガス濃度(C)を求め、次式により消臭率(%)を求めた。
消臭率(%)=〔1−(S/C)〕×100
下記表1に上記消臭率(%)を示す。
実施例8
下記表2に制汗デオドラントスプレーの組成を示す。
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