JPH05202378A - 香料組成物 - Google Patents
香料組成物Info
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- JPH05202378A JPH05202378A JP3134392A JP3134392A JPH05202378A JP H05202378 A JPH05202378 A JP H05202378A JP 3134392 A JP3134392 A JP 3134392A JP 3134392 A JP3134392 A JP 3134392A JP H05202378 A JPH05202378 A JP H05202378A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 8−メチル−7−ノネナールを出発原料とし
て合成されるアセタール類、アルコール及びそのエステ
ル類を有効成分とする香料組成物を提供する。 【構成】 8−メチル−7−ノネナールと一価又は二価
アルコールから合成されるアセタール類又は接触還元し
て得られる8−メチル−7−ノネノール及びそのエステ
ル類はフレッシュグリーンを基調とした花様、果実様、
草様の香調を有し、これらを配合した香料組成物は飲食
品、香粧品及び医薬品等の賦香用香料として有用であ
る。
て合成されるアセタール類、アルコール及びそのエステ
ル類を有効成分とする香料組成物を提供する。 【構成】 8−メチル−7−ノネナールと一価又は二価
アルコールから合成されるアセタール類又は接触還元し
て得られる8−メチル−7−ノネノール及びそのエステ
ル類はフレッシュグリーンを基調とした花様、果実様、
草様の香調を有し、これらを配合した香料組成物は飲食
品、香粧品及び医薬品等の賦香用香料として有用であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、持続性に優れたフレッ
シュグリーン様、ミューゲ様、スズラン様、キュウリ
様、トマト様、柑橘様などの香気香味特性を有する8−
メチル−7−ノネナール誘導体及びそれを有効成分とし
て含有する新規な香料組成物に関する。
シュグリーン様、ミューゲ様、スズラン様、キュウリ
様、トマト様、柑橘様などの香気香味特性を有する8−
メチル−7−ノネナール誘導体及びそれを有効成分とし
て含有する新規な香料組成物に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は、下記式(1)
【化3】 式中Rは前記したと同義、で表される8−メチル−7−
ノネナール及び該化合物を有効成分として含有すること
を特徴とする香料組成物に関する。
ノネナール及び該化合物を有効成分として含有すること
を特徴とする香料組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】本発明の出発原料である8−メチル−7
−ノネナールは、例えばヨーロッパ公開特許第4238
74号公報及び特開平3-167148号公報等に、一
般式R1-CH2-CH(R2)-(CH2)n-CH=C(C
H3)2(式中、R1およびR2の一方はホルミル基を表し
他方は水素原子を表し、そしてnは2ないし8の整数で
ある)に包含される化合物の一つとして記載されてお
り、また市場で安価に且つ容易に入手することのできる
既知化合物である。前記特許明細書には8−メチル−7
−ノネナールが芳香性を有し芳香組成物の製造に有用で
あることが記載されているが、どのような芳香特性を有
するかについての具体的な記載はなされていない。
−ノネナールは、例えばヨーロッパ公開特許第4238
74号公報及び特開平3-167148号公報等に、一
般式R1-CH2-CH(R2)-(CH2)n-CH=C(C
H3)2(式中、R1およびR2の一方はホルミル基を表し
他方は水素原子を表し、そしてnは2ないし8の整数で
ある)に包含される化合物の一つとして記載されてお
り、また市場で安価に且つ容易に入手することのできる
既知化合物である。前記特許明細書には8−メチル−7
−ノネナールが芳香性を有し芳香組成物の製造に有用で
あることが記載されているが、どのような芳香特性を有
するかについての具体的な記載はなされていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、芳香性
を有する化合物の香気特性が置換基又は構造の僅かな違
いによって全く相違し、また、その有する性質、例えば
揮発性、保留性、持続性及び安定性などに意外な結果が
得られることに注目し、上記8−メチル−7−ノネナー
ルの種々の誘導体を検討した。
を有する化合物の香気特性が置換基又は構造の僅かな違
いによって全く相違し、また、その有する性質、例えば
揮発性、保留性、持続性及び安定性などに意外な結果が
得られることに注目し、上記8−メチル−7−ノネナー
ルの種々の誘導体を検討した。
【0005】
【課題を解決するための手段】その結果、市販品として
市場で安価に入手できるほか、安価な原料から容易に合
成することのできる8−メチル−7−ノネナールを既知
の方法ににより低級アルコール類もしくはジオール類と
アセタール化反応させることにより容易に対応するアセ
タール類が合成可能であり、またホルミル基を既知の方
法により還元することによって8−メチル−7−ノネノ
ールが得られ更にこのアルコールから種々のエステル誘
導体を合成可能な点に着目し、これらのアセタール類、
アルコール及びエステル誘導体を合成し、それらの香気
特性について検討を行った。
市場で安価に入手できるほか、安価な原料から容易に合
成することのできる8−メチル−7−ノネナールを既知
の方法ににより低級アルコール類もしくはジオール類と
アセタール化反応させることにより容易に対応するアセ
タール類が合成可能であり、またホルミル基を既知の方
法により還元することによって8−メチル−7−ノネノ
ールが得られ更にこのアルコールから種々のエステル誘
導体を合成可能な点に着目し、これらのアセタール類、
アルコール及びエステル誘導体を合成し、それらの香気
特性について検討を行った。
【0006】その結果、前記式(1)で表される化合物
がフレッシュグリーンを基調とした花様、果実様、草様
などの香気特性を有し、香料化合物として極めて有用で
且つ安定性、持続性に優れていることを見いだし本発明
を完成した。
がフレッシュグリーンを基調とした花様、果実様、草様
などの香気特性を有し、香料化合物として極めて有用で
且つ安定性、持続性に優れていることを見いだし本発明
を完成した。
【0007】従って、本発明の目的は、式(1)で表さ
れる8−メチル−7−ノネナール誘導体及びこれを含有
する香料組成物を提供するにある。
れる8−メチル−7−ノネナール誘導体及びこれを含有
する香料組成物を提供するにある。
【0008】本発明において利用する8−メチル−7−
ノネナールは、例えば市場で安価に入手可能な2−メチ
ル−2,7−オクタジエンを、例えばロジウムカーボン
等のロジウム系触媒、トリフェニルホスファイトの存在
下にオートクレーブ中で水素と一酸化炭素が1:1の混
合ガス5〜10気圧で反応させヒドロホルミル化するこ
とによって容易に合成することができる。
ノネナールは、例えば市場で安価に入手可能な2−メチ
ル−2,7−オクタジエンを、例えばロジウムカーボン
等のロジウム系触媒、トリフェニルホスファイトの存在
下にオートクレーブ中で水素と一酸化炭素が1:1の混
合ガス5〜10気圧で反応させヒドロホルミル化するこ
とによって容易に合成することができる。
【0009】さらに本発明化合物は例えば次の方法によ
って容易に製造することができる。 (A):下式に従い式(2)で表される8−メチル−7
−ノネナールのホルミル基を常法により還元して本発明
化合物8−メチル−7−ノネノール(1a)を得、次い
でこれをエステル化することにより本発明の8−メチル
−7−ノネノールのエステル類(1b)を得ることがで
きる。
って容易に製造することができる。 (A):下式に従い式(2)で表される8−メチル−7
−ノネナールのホルミル基を常法により還元して本発明
化合物8−メチル−7−ノネノール(1a)を得、次い
でこれをエステル化することにより本発明の8−メチル
−7−ノネノールのエステル類(1b)を得ることがで
きる。
【0010】
【化4】 式中R1は前記したと同じ。
【0011】上記反応において式(2)の化合物から式
(1a)化合物への還元反応は、式(2)の化合物を有
機溶媒中で、例えば水素化リチウムアルミニウム、水素
化ホウ素リチウム等の還元剤と接触せしめることにより
容易に得ることができる。かかる還元剤の使用量は適宜
に選択することができるが、例えば式(2)の化合物1
モルに対して約0.5〜約2モル程度を例示することが
できる。反応は、例えば約−10〜約30℃の範囲で行
うことができ、より好ましくは約0〜約5℃を例示する
ことができる。
(1a)化合物への還元反応は、式(2)の化合物を有
機溶媒中で、例えば水素化リチウムアルミニウム、水素
化ホウ素リチウム等の還元剤と接触せしめることにより
容易に得ることができる。かかる還元剤の使用量は適宜
に選択することができるが、例えば式(2)の化合物1
モルに対して約0.5〜約2モル程度を例示することが
できる。反応は、例えば約−10〜約30℃の範囲で行
うことができ、より好ましくは約0〜約5℃を例示する
ことができる。
【0012】また上記反応において用いられる有機溶媒
の具体例としては、例えばメタノール、エタノール、ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオ
キサンなどを挙げることができる。これらの有機溶媒は
単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの有機溶媒の使用量にも特別な制約はないが、式
(2)の化合物に対して約3〜約50重量倍程度の使用
量を例示することができる。
の具体例としては、例えばメタノール、エタノール、ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオ
キサンなどを挙げることができる。これらの有機溶媒は
単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの有機溶媒の使用量にも特別な制約はないが、式
(2)の化合物に対して約3〜約50重量倍程度の使用
量を例示することができる。
【0013】上記反応の終了後、反応混合物を氷水等で
冷却し、例えば少量の水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ水溶液で還元剤を分解し、固形物を濾別
後濃縮することにより式(1a)の8−メチル−7−ノ
ネノールを高純度、高収率で得ることができる。更に望
むならば、例えば減圧蒸留もしくはカラムクロマトグラ
フィーなどの手段により精製することができる。
冷却し、例えば少量の水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ水溶液で還元剤を分解し、固形物を濾別
後濃縮することにより式(1a)の8−メチル−7−ノ
ネノールを高純度、高収率で得ることができる。更に望
むならば、例えば減圧蒸留もしくはカラムクロマトグラ
フィーなどの手段により精製することができる。
【0014】また式(1−a)のアルコールから式(1
−b)へのエステル化反応は、該式(1−a)化合物と
低級脂肪酸とを従来既知の任意のエステル化反応を利用
することによって行うことができる。低級脂肪酸として
は、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、アセト酢酸等の
C1〜C4のカルボン酸を挙げることができる。
−b)へのエステル化反応は、該式(1−a)化合物と
低級脂肪酸とを従来既知の任意のエステル化反応を利用
することによって行うことができる。低級脂肪酸として
は、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、アセト酢酸等の
C1〜C4のカルボン酸を挙げることができる。
【0015】(B):下式に従い、8−メチル−7−ノ
ネナール(2)を例えばC1〜C3程度の低級アルコール
又はジオール化合物を用いてアセタール化することによ
り式(1−c)の化合物を得ることができる。
ネナール(2)を例えばC1〜C3程度の低級アルコール
又はジオール化合物を用いてアセタール化することによ
り式(1−c)の化合物を得ることができる。
【0016】
【化5】 (式中、R2は前記したと同義、またAは1〜3個の低
級アルキル置換基を有していても良い低級アルキレン基
を示す)
級アルキル置換基を有していても良い低級アルキレン基
を示す)
【0017】上記反応において、アセタール化反応は8
−メチル−7−ノネナールを酸触媒の存在下に低級アル
コール類又はジオール類と反応させることにより行うこ
とができる。
−メチル−7−ノネナールを酸触媒の存在下に低級アル
コール類又はジオール類と反応させることにより行うこ
とができる。
【0018】ここで低級アルコールとしては、例えばメ
タノール、エタノール、n−もしくはiso−プロピル
アルコール、n−,iso−もしくはsec−ブチルア
ルコール等のごときC1〜C4の一価低級アルコール類;
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2
−、1,3−、1,4−もしくは2,3−ブチレングリコ
ール等のごときC2〜C4のジオール類を例示することが
できる。
タノール、エタノール、n−もしくはiso−プロピル
アルコール、n−,iso−もしくはsec−ブチルア
ルコール等のごときC1〜C4の一価低級アルコール類;
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2
−、1,3−、1,4−もしくは2,3−ブチレングリコ
ール等のごときC2〜C4のジオール類を例示することが
できる。
【0019】また上記アルコール又はジオール類に代え
て、例えばオルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチ
ル、オルト蟻酸トリプロピル、オルト蟻酸トリブチル等
のごときオルト蟻酸トリC1〜C4アルキルエステルを利
用することもできる。
て、例えばオルト蟻酸トリメチル、オルト蟻酸トリエチ
ル、オルト蟻酸トリプロピル、オルト蟻酸トリブチル等
のごときオルト蟻酸トリC1〜C4アルキルエステルを利
用することもできる。
【0020】これらのアルコール、ジオール類及びオル
ト蟻酸アルキルエステル類の使用量としては、式(2)
の8−メチル−7−ノネナール1モルに対して、例えば
約1〜約10モル程度の範囲を挙げることができる。
ト蟻酸アルキルエステル類の使用量としては、式(2)
の8−メチル−7−ノネナール1モルに対して、例えば
約1〜約10モル程度の範囲を挙げることができる。
【0021】また上記酸触媒としては、一般的には塩
酸、硫酸、燐酸又はp−トルエンスルホン酸、シュウ酸
等の無機もしくは有機酸が利用でき、これらの酸触媒
は、例えばアルコール類又はジオール類等の重量に基づ
いて約0.1〜約1重量%程度がしばしば利用される。
酸、硫酸、燐酸又はp−トルエンスルホン酸、シュウ酸
等の無機もしくは有機酸が利用でき、これらの酸触媒
は、例えばアルコール類又はジオール類等の重量に基づ
いて約0.1〜約1重量%程度がしばしば利用される。
【0022】この反応は、溶媒の存在下又は非存在下に
行うことができ、この際、反応成分として用いる上記ア
ルコール類に溶媒の役を兼ねさせることもできる。反応
は望むならば、例えばベンゼンまたはトルエンを溶媒に
用いて生成する水を共沸留去させながら行うこともでき
るし、また例えばジオキサン、テトラヒドロフラン等の
如き水混和性有機溶媒中で行うこともできる。
行うことができ、この際、反応成分として用いる上記ア
ルコール類に溶媒の役を兼ねさせることもできる。反応
は望むならば、例えばベンゼンまたはトルエンを溶媒に
用いて生成する水を共沸留去させながら行うこともでき
るし、また例えばジオキサン、テトラヒドロフラン等の
如き水混和性有機溶媒中で行うこともできる。
【0023】反応条件は室温下もしくは加熱条件下で行
うのが好ましく、例えば約10℃乃至使用溶媒の沸点温
度にて、約1〜約50時間程度反応することによって行
うことができる。
うのが好ましく、例えば約10℃乃至使用溶媒の沸点温
度にて、約1〜約50時間程度反応することによって行
うことができる。
【0024】以下、実施例を挙げて本発明の態様につき
更に詳細に説明する。
更に詳細に説明する。
【0025】
【実施例1】8−メチル−7−ノネノール[式(1−a)の化合物]
の合成 95%エタノール500mlに水素化ホウ素ナトリウム
NaBH418g(0.48モル)を溶解し、この溶液
をかきまぜながら0℃に冷却し、8−メチル−7−ノネ
ナール150g(0.97モル)を滴下した。0℃で1
時間反応後、水を少しづつ加えて水素化ホウ素ナトリウ
ムを分解した。固形物を濾過して濾液を洗浄後濃縮し、
残部を減圧蒸留してbp95〜96℃/4torr;屈折率
1.4546(20℃)の8−メチル−7−ノネノール
(1−a)132gを得た。収率:87%。この化合物
はバラ、スズラン、シクラメンを想起させる花様の香気
特性を有していた。
の合成 95%エタノール500mlに水素化ホウ素ナトリウム
NaBH418g(0.48モル)を溶解し、この溶液
をかきまぜながら0℃に冷却し、8−メチル−7−ノネ
ナール150g(0.97モル)を滴下した。0℃で1
時間反応後、水を少しづつ加えて水素化ホウ素ナトリウ
ムを分解した。固形物を濾過して濾液を洗浄後濃縮し、
残部を減圧蒸留してbp95〜96℃/4torr;屈折率
1.4546(20℃)の8−メチル−7−ノネノール
(1−a)132gを得た。収率:87%。この化合物
はバラ、スズラン、シクラメンを想起させる花様の香気
特性を有していた。
【0026】
【実施例2】8−メチル−7−ノネニル−アセトアセテート[式(1
−b)の化合物の合成 100mlのフラスコに8−メチル−7−ノネノール
(1−a)20g(128mmol)及びアセト酢酸エ
チル20g(154mmol;1.2当量)を仕込み、
110℃で1.5時間反応した後、ベンゼン50mlを
加えて常圧にてベンゼン及び反応で生成するエタノール
を系外に留去させた。溶剤の留出が止まったところで反
応を終了し、冷却後粗生成物を減圧蒸留し、bp148
〜149℃/4torr;屈折率1.4564(20℃)の
8−メチル−7−ノネニル−アセトアセテート17g
(収率54%)を得た。この化合物はヒヤシンス様、バ
ラ様、スズラン様の香気特性を有していた。
−b)の化合物の合成 100mlのフラスコに8−メチル−7−ノネノール
(1−a)20g(128mmol)及びアセト酢酸エ
チル20g(154mmol;1.2当量)を仕込み、
110℃で1.5時間反応した後、ベンゼン50mlを
加えて常圧にてベンゼン及び反応で生成するエタノール
を系外に留去させた。溶剤の留出が止まったところで反
応を終了し、冷却後粗生成物を減圧蒸留し、bp148
〜149℃/4torr;屈折率1.4564(20℃)の
8−メチル−7−ノネニル−アセトアセテート17g
(収率54%)を得た。この化合物はヒヤシンス様、バ
ラ様、スズラン様の香気特性を有していた。
【0027】
【実施例3】8−メチル−7−ノネナールジエチルアセタール[式
(1−c)の化合物]の合成 1リットルの4径フラスコに撹拌器、還流冷却器、滴下
ロート及び温度計を取り付け、オルチギ酸エチル231
g及び触媒としてp−トルエンスルホン酸12gを仕込
み、氷冷下に撹拌しながら8−メチル−7−ノネナール
185gを約20分かけて滴下した。同条件下1時間撹
拌後、炭酸ナトリウム水溶液で中和、水洗し減圧でエタ
ノールを回収後、約4mmHgで減圧蒸留を行い、沸点
109〜110℃/4torr;屈折率1.4363(20
℃)の留分249g(収率91%)を得た。この化合物
はハーバル様、トマト様、ヒヤシンス様の香気特性を有
していた。
(1−c)の化合物]の合成 1リットルの4径フラスコに撹拌器、還流冷却器、滴下
ロート及び温度計を取り付け、オルチギ酸エチル231
g及び触媒としてp−トルエンスルホン酸12gを仕込
み、氷冷下に撹拌しながら8−メチル−7−ノネナール
185gを約20分かけて滴下した。同条件下1時間撹
拌後、炭酸ナトリウム水溶液で中和、水洗し減圧でエタ
ノールを回収後、約4mmHgで減圧蒸留を行い、沸点
109〜110℃/4torr;屈折率1.4363(20
℃)の留分249g(収率91%)を得た。この化合物
はハーバル様、トマト様、ヒヤシンス様の香気特性を有
していた。
【0028】
【実施例4〜12】実施例1〜3と同様にして8−メチ
ル−7−ノネノールのエステル誘導体類及び8−メチル
−7−ノネナールのアセタール誘導体類を合成した。そ
れらの物性を表1に、また香気特性を表2にまとめて示
す。
ル−7−ノネノールのエステル誘導体類及び8−メチル
−7−ノネナールのアセタール誘導体類を合成した。そ
れらの物性を表1に、また香気特性を表2にまとめて示
す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【実施例13】リラタイプの調合香料組成物として下記
の各成分(重量部)を混合した。
の各成分(重量部)を混合した。
【0032】上記組成物97gに8−メチル−7−ノネ
ニルアセテートを3g混合して新規調合香料組成物を調
製した。この新規調合香料組成物と該化合物を加えてい
ない上記のリラタイプの調合香料組成物について、専門
パネラー10人により比較した。その結果、専門パネラ
ー10人の全員が該化合物を加えた新規調合香料組成物
は、新鮮なフレッシュグリーン感を伴うシトラス様の香
気が強調され、天然のリラの特徴をとらえ持続性の点で
も格段に優れているとした。
ニルアセテートを3g混合して新規調合香料組成物を調
製した。この新規調合香料組成物と該化合物を加えてい
ない上記のリラタイプの調合香料組成物について、専門
パネラー10人により比較した。その結果、専門パネラ
ー10人の全員が該化合物を加えた新規調合香料組成物
は、新鮮なフレッシュグリーン感を伴うシトラス様の香
気が強調され、天然のリラの特徴をとらえ持続性の点で
も格段に優れているとした。
【0033】
【実施例14】パイナップル様の調合香料組成物として
下記の各成分(重量)を混合した。
下記の各成分(重量)を混合した。
【0034】上記組成物96gに8−メチル−7−ノネ
ニル−イソブチレートを4g混合して新規なパイナップ
ル様の調合香料組成物を調製した。この新規調合香料組
成物と該化合物を加えていない上記のパイナップル様調
合香料組成物について、専門パネラー10人により比較
した。その結果、専門パネラー10人の全員が該化合物
を加えた新規調合香料組成物は、フレツシュなグリーン
シトラス様の香気が強調された天然パイナップルの特徴
をとらえ持続性の点でも格段に優れているとした。
ニル−イソブチレートを4g混合して新規なパイナップ
ル様の調合香料組成物を調製した。この新規調合香料組
成物と該化合物を加えていない上記のパイナップル様調
合香料組成物について、専門パネラー10人により比較
した。その結果、専門パネラー10人の全員が該化合物
を加えた新規調合香料組成物は、フレツシュなグリーン
シトラス様の香気が強調された天然パイナップルの特徴
をとらえ持続性の点でも格段に優れているとした。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、前記式(1)で表され
る8−メチル−7−ノネノール、8−メチル−7−ノネ
ノールの低級脂肪酸エステル類及び8−メチル−7−ノ
ネナールのアセタール誘導体を有効成分とする新規香料
組成物を提供することができる。本発明の式(1)に包
含されるこれらの化合物は、フレッシュグリーン様、ミ
ューゲ様、柑橘様、メロン様、キュウリ様、トマト様な
どの香気香味特性を有しており、該化合物は、飲食品
類、香粧品類、保健・衛生・医薬品などに用いる香料組
成物の調合素材として有用である。
る8−メチル−7−ノネノール、8−メチル−7−ノネ
ノールの低級脂肪酸エステル類及び8−メチル−7−ノ
ネナールのアセタール誘導体を有効成分とする新規香料
組成物を提供することができる。本発明の式(1)に包
含されるこれらの化合物は、フレッシュグリーン様、ミ
ューゲ様、柑橘様、メロン様、キュウリ様、トマト様な
どの香気香味特性を有しており、該化合物は、飲食品
類、香粧品類、保健・衛生・医薬品などに用いる香料組
成物の調合素材として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11B 9/00 Q 2115−4H
Claims (1)
- 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 式中Rは基−CH2OHまたは基−CH2OCOR1(式
中R1はC1〜C4の低級アルキル基を示す)または基 【化2】 (式中R2は水素または同一でも或いは異なっていても
よいC1〜C4の低級アルキル基を示すか、又は2個のR
2が一緒になって1〜3個の低級アルキル置換基を有し
てもよい低級アルキレン基を示す)を示す、で表される
8−メチル−7−ノネナール誘導体を有効成分として含
有することを特徴とする香料組成物。
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