JP4549761B2 - 被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4549761B2
JP4549761B2 JP2004204747A JP2004204747A JP4549761B2 JP 4549761 B2 JP4549761 B2 JP 4549761B2 JP 2004204747 A JP2004204747 A JP 2004204747A JP 2004204747 A JP2004204747 A JP 2004204747A JP 4549761 B2 JP4549761 B2 JP 4549761B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
sucked
derivative
suction
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004204747A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006026929A (ja
Inventor
俊宏 金松
克典 須藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2004204747A priority Critical patent/JP4549761B2/ja
Publication of JP2006026929A publication Critical patent/JP2006026929A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4549761B2 publication Critical patent/JP4549761B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Printers Or Recording Devices Using Electromagnetic And Radiation Means (AREA)

Description

本発明は、吸引力を小さくして超精密に微小量の被吸入流動体を吸引・排出することのできる被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置の改良に関するものである。
従来から、被吸入流動体を吸引・排出する吸引・排出方法には、マイクロピペットを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ピッキング用ピンの先端を半球状の凹面に形成すると共に撥水性を有する材料を用いて表面処理し、ピン先端の凹面に液体を表面張力を利用して捕捉し、ついで、ピッキング用ピンに超音波振動を与えて、捕捉している液体を排出するようにした吸引・排出方法も知られている(例えば、特許文献2参照。)。
更に、濡れる多孔質体層と濡れない多孔質体層とを形成し、濡れない多孔質体層にインク材料を設けて、可逆的に画像記録を行うことができるようにした技術も知られている。
特許第3333451号公報 特開2000−157257号公報 特開平10−35095号公報
ところで、吸引・排出装置の小型化、被吸入流動体の吸引排出量の微小量化、超精密化を図るためには、上記の従来の技術では不十分である。
というのは、従来の吸引・排出装置では、微小量の被吸入流動体を吸引・排出するには管径を小さくせざるを得ず、管径を小さくすると、ハーゲン・ポアズイユの式からも明らかに理解できるように、吸引・加圧力が急激に増大して、吸引・排出装置それ自体が大型化し、小型化を図ることが困難になるからである。
従って、マトリックス状に配列された開口を有しかつ被吸入流動体を吸引して保持する容器本体(セル容器)の間隔を0.1mm間隔で配設して超小型の吸引・排出装置を構成するのは困難である。
また、その容器本体に微小量の被吸入流動体を選択的に吸引して排出する構成とするのも難しい。
例えば、特許第3333451号公報に開示の技術は、マイクロピペットとその濡れ性とを適度に調整し、浸透原理を利用して小さな力で、液体を吸引・排出する構成を開示しているが、加圧・減圧機構を用いているので被吸入流動体の微小量の制御が困難である。
また、例えば、特開2000−157257号公報に開示の技術は、凹面に表面張力により安定して被吸入流動体を安定して捕捉する構成を開示しているが、被吸入流動体を選択的に吸引・排出することは困難である。
本発明は、被吸入流動体の吸引・排出量の超微小量化、超精密化、選択的な吸引・排出、装置の超小型化を図ることのできる新規な被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の被吸入流動体の吸引方法は、被吸入流動体に対して濡れ性が大きくかつ該被吸入流動体に臨む開口に向かって通じる吸引空間内に収容された誘導体の状態を変化させて該誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させることにより前記被吸入流動体に前記誘導体を接触させ、ついで該誘導体を元の状態に戻すことにより浸透現象を用いて前記被吸入流動体を前記吸引空間内に吸引することを特徴とする。
請求項2に記載の被吸入流動体の吸引方法は、前記誘導体が複数個準備され、該複数個の誘導体を選択してその状態を変化させることにより選択的に被吸入流動体を吸入することを特徴とする。
請求項3に記載の被吸入流動体の排出方法は、被吸入流動体に臨む開口に向かって通じる吸引空間内に収容された誘導体の状態を変化させて該誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させることにより前記誘導体に付着している被吸入流動体を、該被吸入流動体に対する濡れ性の高いプレートに接触させ、ついで該誘導体を元の状態に戻すことにより浸透現象を用いて前記被吸入流動体を前記プレートに排出することを特徴とする。
請求項4に記載の被吸入流動体の排出方法は、前記誘導体が複数個準備され、該複数個の誘導体を選択してその状態を変化させることにより選択的に前記被吸入流動体を排出することを特徴とする。
請求項5に記載の被吸入流動体の排出方法は、請求項2に記載の被吸入流動体の吸引方法により選択的に前記吸引空間内に吸引された被吸入流動体を選択的に排出することを特徴とする。
請求項6に記載の吸引装置は、被吸入流動体に対して濡れ性が大きく該被吸入流動体に接触される誘導体を収容しかつ開口に向かって通じる吸引空間を有する容器本体と、前記誘導体の状態を変化させて該誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させかつ該誘導体を元の状態に戻す状態変化手段とを備え、前記誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させることにより前記被吸入流動体に前記誘導体を接触させ、該誘導体を元の状態に戻すことにより浸透現象を用いて前記被吸入流動体を前記吸引空間内に吸引することを特徴とする。
請求項7に記載の吸引装置は、前記誘導体は誘導用液体であり、前記状態変化手段は前記誘導用液体を気化させるマイクロヒータであることを特徴とする。
請求項8に記載の吸引装置は、前記誘導体が前記開口に臨んで前記被吸入流動体が付着される誘導用ゲル体と該誘導用ゲル体を前記開口に向かって露呈させるための補助液体とから構成され、前記状態変化手段は前記補助液体を気化させるマイクロヒータであり、前記補助液体は前記誘導用ゲル体よりも低い温度で気化される物理的特性を有していることを特徴とする。
請求項9に記載の吸引装置は、前記誘導体が誘導用固体であり、前記状態変化手段は前記誘導用固体を熱により膨張・収縮させる熱膨張・収縮手段であることを特徴とする。
請求項10に記載の吸引装置は、前記誘導用固体が圧電素子であることを特徴とする。
請求項11に記載の吸引装置は、前記容器本体の開口周壁は濡れ性が小さくかつ前記吸引空間を構成する内周壁は濡れ性が大きいことを特徴とする。
請求項12に記載の吸引装置は、被吸入流動体に臨む開口と該開口に向かって通じる吸引空間とを有し、前記被吸入流動体に臨む容器本体の開口周壁が該被吸入流動体に対する濡れ性を小さくするために撥水処理され、前記吸引空間を形成する内周壁が前記被吸入流動体に対する濡れ性を高めるために親水処理され、前記吸引空間には前記被吸入流動体に対して濡れ性の高い誘導体が設けられると共に、前記誘導体を前記被吸入流動体に接触させて浸透現象により該被吸入流動体を吸引するために該誘導体の状態を変化させて該誘導体の前記開口に臨む部分を該開口から露呈させかつ前記誘導体を元の状態に復元する状態変化手段が設けられていることを特徴とする。
請求項13に記載の吸引装置は、前記誘導体が誘導用液体であり、前記状態変化手段が前記誘導用液体を気化状態と液化状態との間で前記誘導用液体の相を変化させる相変化手段であることを特徴とする。
請求項14に記載の吸引装置は、前記相変化手段が前記誘導用液体を加熱することにより気泡を発生させるマイクロヒータであることを特徴とする。
請求項15に記載の吸引装置は、前記誘導用液体が前記開口から露呈されて前記被吸入流動体に接触される誘導用ゲル体と、前記気化状態と前記液化状態との間で相変化されて前記誘導ゲル体の位置を変位させる補助液体とからなり、前記補助液体の気化する温度が前記誘導用ゲル体が気化する温度よりも低いことを特徴とする。
請求項16に記載の吸引装置は、前記被吸入流動体が収納容器に収納され、該収納容器に前記容器本体が非接触の状態で前記被吸入流動体を吸引することを特徴とする。
請求項17に記載の吸引装置は、前記誘導体が誘導用固体であり、前記状態変化手段は前記誘導用固体を熱により膨張・収縮させる熱膨張・収縮手段であることを特徴とする。
請求項18に記載の吸引装置は、前記誘導用固体が圧電素子であることを特徴とする。
請求項19に記載の吸引装置は、前記状態変化手段が、前記誘導体を静電力により可動させる手段であることを特徴とする。
請求項20に記載の吸引排出装置は、マトリックス状に配列された多数の開口を有しかつ被吸入流動体に対して濡れ性が大きく該被吸入流動体に接触される誘導体を収容ししかも前記開口に向かって通じる吸引空間を有する容器本体と、前記誘導体の状態を選択的に変化させて該誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させかつ該誘導体を元の状態に戻す状態変化手段とを備え、選択的に前記誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させることにより前記誘導体を前記被吸入流動体に接触させ、前記誘導体を元の状態に戻すことにより浸透現象を用いて前記被吸入流動体を前記吸引空間内に選択的に吸引すると共に、選択的に前記誘導体の開口に臨む部分を前記外部に向かって露呈させることにより前記被吸入流動体を外部に排出することを特徴とする。
請求項21に記載の吸引排出装置は、マトリックス状に配列されて被吸入流動体に臨む多数の開口と該多数の開口に向かって通じる吸引空間とを有し、前記被吸入流動体に臨む容器本体の開口周壁が該被吸入流動体に対する濡れ性を小さくするために撥水処理され、前記吸引空間を形成する内周壁が前記被吸入流動体に対する濡れ性を高めるために親水処理され、前記吸引空間には前記被吸入流動体に対して濡れ性の高い誘導体が設けられると共に、前記誘導体に前記被吸入流動体を接触させて浸透現象により該被吸入流動体を吸引するためと吸引された被吸入流動体を排出するためとに前記誘導体の状態を選択的に変化させて該誘導体の前記開口に臨む部分を該開口から露呈させかつ前記誘導体を元の状態に復元する状態変化手段が設けられていることを特徴とする。
請求項22に記載の吸引排出装置は、前記開口周壁には、一の開口を包囲する非撥水処理領域と他の開口を包囲する非撥水処理領域とを画成する撥水処理領域がマトリックス状に形成され、前記被吸入流動体は前記開口に前記撥水処理領域に包囲されるようにして吸引保持されることを特徴とする。
請求項23に記載の分注装置は、請求項20〜請求項22のいずれか一項に記載の吸引排出装置を有して、被吸入流動体を分配することを特徴とする。
請求項24に記載の画像形成装置は、前記被吸入流動体がインク材料であり、請求項20〜請求項22のいずれか一項に記載の吸引排出装置を用いて画像を形成することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、濡れ性が大きな誘導体を被吸入流動体に直接接触させて浸透現象により被吸入流動体を吸引空間内に吸入することにしたので、小さな圧力で被吸入流動体を吸入することができる。
請求項2に記載の発明によれば、被吸入流動体を選択的に吸引することができる。
請求項3に記載の発明によれば、濡れ性の高いプレートに被吸入流動体を直接接触させて排出する方法であるので、小さな圧力で被吸入流動体を排出することができる。
請求項4に記載の発明によれば、選択的に被吸入流動体を排出することができる。
請求項5に記載の発明によれば、選択的に吸引空間内に吸引された被吸入流動体を選択的に排出できる。
請求項6に記載の発明によれば、小さな圧力で被吸入流動体を超精密に吸引できる。
請求項7に記載の発明によれば、被吸入流動液体を超小型の装置を用いて超精密に吸引できる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項7のものに較べてより消費電力を小さくして超精密に吸引できる。
請求項9、請求項10に記載の発明によれば、被吸入流動体の吸引調節量の制御が請求項6〜請求項8のものに較べてより一層容易となる。
請求項11に記載の発明によれば、被吸入流動体の吸引力をより一層大きくすることができる。
請求項12〜請求項19に記載の発明によれば、請求項6〜請求項11に記載の発明と同様の効果を奏する。
請求項20〜請求項22に記載の発明によれば、被吸入流動体を選択的に超精密に吸引することができ、超精密に選択的に排出することのできる超小型の装置を提供できる。
請求項23に記載の発明によれば、被吸入流動体を超精密に選択的に吸引して超精密に選択的に分配できる。
請求項24に記載の発明によれば、超精密に画像を形成できる。
以下に、本発明に係わる被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置の発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
(実施例1)
図1〜図3は本発明に係わる被吸入流動体の吸引方法及び吸引装置の第1実施例を示す説明図であって、この図1において、1は被吸入流動体2を貯留する貯留容器、3は被吸入流動体を吸引する吸引装置である。
その吸引装置3は容器本体4を有する。この容器本体4は被吸入流動体2を保持する吸引空間5を有し、この吸引空間5は開口6に通じている。その容器本体4は例えばシリコーンゴムから構成され、その容器本体4の内周壁4aは親水処理が施されてされている。その親水処理は例えば放電処理により行い、その被吸入流動体2に対する接触角はほぼ0度である。
その容器本体4の開口周壁4bで、被吸入流動体2に臨む面には撥水処理が施されている。この撥水処理は、例えば、フッ素被膜を形成することにより行う。
その吸引空間5には被吸入流動体2を浸透現象を利用して吸入するための誘導体7が貯留されている。その誘導体7には被吸入流動体2に対して濡れ性の高い材料が用いられる。ここでは、その誘導体7には被吸入流動体2と同一材料が用いられ、その接触角は0度である。容器本体4の大きさは、例えば、縦、横が0.05mm(ほぼ開口6の大きさと同じ)でかつ高さが0.2mmである。
容器本体4にはマイクロヒータ8が埋設されている。このマイクロヒータ8は誘導体7の状態を変化させて誘導体7の開口6に臨む部分を開口6から外部に向かって露呈させかつ誘導体7を元の状態に戻す状態変化手段(相変化手段)として機能する。そのマイクロヒータ8にはリード線9を介して通電され、この通電制御により誘導体7が気化される。
誘導体7はその吸引空間5に被吸入流動体2を吸引する量を予め見込んで貯留され、ここでは、高さ0.2mmに対して0.18mmの深さとなるように誘導体7が貯留され、被吸入流動体2のその吸入量は約40ピコリットルである。
この容器本体4は、図1(a)に示す待機位置から可動棒10によって貯留容器1に向かって図1(b)に示すように下降され、図1(c)に示すようにその容器本体4が貯留容器1に接触した状態で、マイクロヒータ8に通電される。これにより、誘導体7が加熱されて気化され、誘導体7に気泡11が生成される。
マイクロヒータ8に通電を続けると、図1(d)に示すように、誘導体7がその開口6に向かって移動されると共にその一部が開口6から外部に向かって露呈され、これにより、誘導体7は被吸入流動体2に接触する。誘導体7と被吸入流動体2とは同一材料であるので、その接触角は理論的に0であり、互いに親和する。
ついで、マイクロヒータ8への通電を絶つと、誘導体7が冷却されて図1(e)に示すように気泡11が消失方向に向かう状態となる。これにより、誘導体7は元の状態に戻される。その際、図2に拡大して示すように、吸引空間5の内周壁4aに親水処理が施されているので、被吸入流動体2は浸透現象により小さな力で吸引空間5内に引き込まれる。
ついで、容器本体4を上昇させると、図1(f)に示すように、被吸入流動体2は貯留容器1から引き離される状態となり、図1(g)に示すように、被吸入流動体2が容器本体4に吸引保持される。
この実施例1によれば、被吸入流動体2に対して濡れ性が大きくかつ被吸入流動体2に臨む開口6に向かって通じる吸引空間5内に収容された誘導体7の状態を変化させてこの誘導体7の開口6に臨む部分を開口6から外部に向かって露呈させることにより被吸入流動体2を誘導体7に接触させ、ついで誘導体7を元の状態に戻すことにより浸透現象を用いて被吸入流動体2が吸引空間5内に吸引される。
この実施例1に吸引装置では、容器本体4の開口周壁4bを貯留容器1の端面1aに接触させて、被吸入流動体2を容器本体4の吸引空間5内に吸引させる構成としたが、図3(a)〜図3(e)に示すように、容器本体4の開口周壁4bを貯留容器1の端面1aに非接触の状態で被吸入流動体7を吸引する構成としたものである。
この図3(a)〜図3(e)に示す吸引方法を採用すると、容器本体4の開口6の先方部分に存在する空気を外部に向かって容易に押し出すことができるので、より一層超精密に吸引量を調節できる。
(変形例)
図4に示す吸引装置3は、図1に示す吸引装置の変形例を示すもので、誘導体7を開口6に臨んで被吸入流動体2が付着される誘導用ゲル体7aとこの誘導用ゲル体7aを開口6に向かって露呈させるための補助液体7bとから構成したものである。
補助液体7bは誘導用ゲル体7aよりも低い温度で気化される物理的特性を有し、ここでは、補助液体7bには沸点が約67度Cのノルマルヘキサンが用いられ、誘導用ゲル体7aにはポリビニールアルコールの架橋体が用いられている。その他の構造は図1に示す構造と同一であるので、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。この変形例によれば、消費電力を小さくして超精密に吸引できる。
(実施例2)
図5は本発明に係わる吸引装置3の実施例2を示し、この図5において、実施例1と同一構成要素については、同一符号を付してその詳細な説明は省略することとし、異なる部分についてのみ説明する。
この吸引装置3では、誘導体7が誘導用液体7cと誘導用固体7dとから構成され、誘導用固体7dには被吸入流動体2に対して親水性、すなわち、被吸入流動体2に対して濡れ性の大きな線状圧電素子が用いられている。この線状圧電素子は開口6に向かって延在され、この線状圧電素子の先端部は誘導用液体7cから露呈する寸前の状態に配置されている。
状態変化手段は線状圧電素子を熱により膨張・収縮させる熱膨張・収縮手段から構成され、ここでは、線状圧電素子はリード線9を介して通電制御することにより膨張・収縮される。
容器本体4は、実施例1と同様に、図5(a)に示す待機位置から可動棒10によって貯留容器1に向かって図5(b)に示すように下降され、図5(c)に示すようにその容器本体4が貯留容器1に接触した状態で、線状圧電素子に通電される。これにより、線状圧電素子が線膨張され、その線状圧電素子の先端が被吸入流動体2に接触する。被吸入流動体2と線状圧電素子とは親水性を有するので、被吸入流動体2が線状圧電素子に付着し、図5(d)に示すように、被吸入流動体2が吸引空間5内に吸引される。
線状圧電素子への通電を絶つと、図5(e)に示すように、線状圧電素子が収縮される。ついで、容器本体4を上昇させると、図5(f)に示すように、被吸入流動体2は貯留容器1から引き離される状態となり、図5(g)に示すように、被吸入流動体2が容器本体4に吸引保持される。
この実施例2では、誘導体7を誘導用液体7cと誘導用固体7dとから構成したが、誘導用液体7cは必ずしも必要とするものではない。
(実施例3)
図6は図5に示す吸引装置を用いた被吸入流動体2の排出方法の一例を示すもので、容器本体4は、図6(a)に示す待機位置から可動棒10によってプレート(例えば、印刷用紙)11に向かって図6(b)に示すように下降され、図6(c)に示すようにその容器本体4がプレート11に接触した状態で、線状圧電素子に通電し、線状圧電素子を線膨張させて、その線状圧電素子の先端をプレート11に接触させ、プレート11に対する被吸入流動体2の親水性を利用して、被吸入流動体2をプレート11に吸引させ、図6(d)に示すように、被吸入流動体2をプレート10に排出する構成としたものである。
線状圧電素子はその通電が絶たれると、図6(e)に示すように、収縮され、容器本体4を上昇させると、図6(f)に示すように、被吸入流動体2が容器本体4から引き離される状態となり、図6(g)に示すように、被吸入流動体2がプレート11に吸引保持される。
この図6では、線状圧電素子を用いて吸引装置に吸引保持された被吸入流動体2をプレート10の親水力を利用してプレート10に排出させる方法について説明したが、マイクロヒータ8を用いても良い。
この吸引装置によれば、被吸入流動体2に臨む開口6に向かって通じる吸引空間5内に収容された誘導体7の状態を変化させて誘導体7の開口6に臨む部分を開口6から外部に向かって露呈させることにより誘導体7に付着している被吸入流動体2を、被吸入流動体2に対する濡れ性の高いプレート11に付着させ、誘導体7を元の状態に戻すことにより浸透現象を用いて被吸入流動体2をプレート11に排出できる。
(実施例4)
図7Aは本発明の吸引排出方法に係わる吸引排出装置12Aを示し、この吸引排出装置12Aは、その開口6が図8に示すようにマトリックス状に多数配列されている。容器本体4はマトリックス状に配設された多数のセルからなり、各セルを構成する吸引空間5内には被吸入流動体2に対して濡れ性が大きくてこの被吸入流動体2が付着する誘導体7が収容されている。
誘導体7は、誘導用液体7cと誘導用固体7dとから構成され、誘導用固体7dには、ここでは線状圧電素子が用いられ、状態変化手段はこの線状圧電素子の状態を選択的に変化させてこの線状圧電素子の開口6に臨む部分を開口6から外部に向かって露呈させかつ誘導体7を元の状態に戻すために行線と桁線とからなるマトリックス状のリード線9から構成されている。その開口周壁4bは撥水処理され、その内周壁4aは親水処理されている。
この図7Aに示す吸引排出装置12Aによれば、図7A(a)に待機位置から容器本体4を下降させ、図7A(b)に示すように容器本体4を貯留容器1に接近させた状態で停止させ、ついで、行線と桁線とからなるリード線9の交点に存在する線状圧電素子に通電すれば、線状圧電素子が膨張されて、被吸入流動体2に接触される。
このようにして、選択的に線状圧電素子の開口6に臨む部分が開口6から外部に向かって露呈され、これにより線状圧電素子が被吸入流動体2に接触される。
ついで、この線状圧電素子を元の状態に戻すと、浸透現象により被吸入流動体が吸引空間5内に選択的に吸引される。ついで、図7A(c)に示すように容器本体4を上昇させると、貯留容器1から被吸入流動体2が引き離される。
図7Aに示す貯留容器1に貯留されている被吸入流動体(例えば、赤色インキ材料)2とは別の被吸入流動体(例えば、青色インキ材料)2を選択的に吸引させる場合には、上述の線状圧電素子とは異なる線状圧電素子を選択的に駆動して吸引させることができる。
また、この被吸入流動体2を選択的に吸引保持した被吸入流動体2を排出させる場合には、同様の手順で選択的に線状圧電素子を膨張収縮させて、被吸入流動体2を排出させる構成とすれば良い。
従って、この吸引排出装置は、被吸入流動体を分配する分注装置、プレート11に画像を形成する画像形成装置に応用できる。
また、図7Bに示すように、吸引排出装置12Aをマイクロヒータ8をマトリックス状に配設して構成しても良い。この図7Bに示す吸引排出装置12Aの作用・効果は図7Aに示す吸引搬出装置12Aと大略同一である。
(実施例5)
図7Aに示す吸引排出装置では、被吸入流動体2に臨む面が被吸入流動体2に対する濡れ性を小さくするために撥水処理され、吸引空間5を形成する周壁が被吸入流動体2に対する濡れ性を高めるために親水処理され、吸引空間5には被吸入流動体2に対して濡れ性の高い誘導用液体7cと誘導用固体7dが設けられると共に、誘導用液体7dに被吸入流動体2を接触させて浸透現象により被吸入流動体2を吸引するためと吸引された被吸入流動体2を排出するためとに誘導用固体7dの状態を選択的に変化させて誘導用固体7dの開口6に臨む部分を開口6から露呈させかつ誘導用固体7dの状態に復元する状態変化手段を用いたが、図9に示すように、開口6間の境界面にのみ撥水処理を施し、吸引空間5内には誘導用液体7cをほぼ開口6と面位置になるように充満させて、被吸入流動体2を吸引させる構成とすることもできる。
すなわち、開口周壁4bには一の開口6を包囲する非撥水処理領域4cと他の開口6を包囲する非撥水処理領域4cとを画成する撥水処理領域4dがマトリックス状に形成され、被吸入流動体2は開口6に撥水処理領域4dに包囲されるようにして吸引保持されることを特徴とする。
この実施例5によれば、図9(a)に待機位置から容器本体4を下降させ、図9(b)に示すように容器本体4を貯留容器1に接近させた状態で停止させ、ついで、行線と桁線とからなるリード線9の交点に存在する線状圧電素子に通電すれば、線状圧電素子が膨張されて、被吸入流動体2に接触される。このようにして、選択的に線状圧電素子の開口6に臨む部分が開口6から外部に向かって露呈され、これにより線状圧電素子が被吸入流動体2に接触される。ついで、この線状圧電素子を元の状態に戻すと、浸透現象により被吸入流動体が吸引空間5内に選択的に吸引される。ついで、図9(c)に示すように容器本体4を上昇させると、貯留容器1から被吸入流動体2が引き離され、被吸入流動体2は開口周壁に吸引保持された状態となる。
この実施例5による場合も、被吸入流動体2を選択的に吸引排出できる。実施例4、実施例5においては、状態変化手段として線状圧電素子を用いたが、図1、図2に示すマイクロヒータ8を用いても被吸入流動体2を選択的に吸入排出させることができる。
(実施例6)
以下に、本発明に係わる吸引排出装置12Aの製作の一例を説明する。ここでは、説明の便宜のため、図7Bに示すマイクロヒータ8を用いた吸引排出装置の製作例について説明する。
まず、図10に示すように、絶縁性基盤(ポリイドフィルム)12にリード線9としてのソース線9aを形成する。これを行線ともいう。ここでは、銅ペースト材料を用いて凹版印刷によりゲート線9aを形成した。品質向上のため、このゲート線9aに銅メッキを施しても良い。
ついで、図11に示すように、後述するリード線9としてのデータ線9bとゲート線9aの交差箇所に相当する部分に絶縁膜13を形成する。この絶縁膜13の材料には例えば炭化珪素、酸化珪素、酸化アルミニウム等が用いられ、絶縁機能を有するものであれば、これらの材料に限られるものではない。なお、データ線9bを桁線ともいう。
次に、図12、図13に示すように、データ線9bを銅ペースト材料を用いて凹版印刷により形成する。そのゲート線9aとデータ線9bとは図13、図14に示すように架橋接続部9cを有する。この架橋接続部9cに抵抗発熱体(マイクロヒータ8)を形成する。
この抵抗発熱体の材料には、プラチナ、タングステン、タンタル等の金属材料を用いる。この抵抗発熱体の形成に際しては、形成箇所以外の部分の絶縁性基盤12をマスキングし、例えば、印刷やスパッタリング法や真空蒸着法、気相成長方法等の方法を用いて行う。
ついで、このようにリード線9、抵抗発熱体が形成された絶縁性基盤12を図15に示す金型14にセットする。この金型14に絶縁性基盤12がセットされた組立体を真空容器(ベルジャー)に配置し、真空条件下でシリコーンゴム材料をキャビティ15に流し込む。なお、真空条件下でシリコーンゴムを流し込む変わりに、この金型14を高速回転させてシリコーンゴムに含まれた気泡を除去する方法を採用することもできる。
そして、その真空条件下でシリコーンゴムを硬化させて、図16に示すように、多数のセルを有する容器本体4を形成する。その硬化条件は、例えば、150度Cで20分程度である。その後、このシリコーンゴムを冷却し、親水処理、撥水処理を既述の方法により行い、その後、液状又はゲル状の誘導体7をこのセルの吸引空間5に真空条件下で満たす。
これにより、図7B、図8に示す吸引排出装置12Aが形成される。
なお、マトリックス状に交差した行線と桁線の交点への通電手段については、既存の駆動回路を流用できるので、その説明は省略する。
以上、発明の実施の形態においては、状態変化手段としてマイクロヒータ8又は圧電素子を用いたが、これに限られるものではなく、誘導体に静電界を与えて静電気現象により誘導体を吸引空間から出入させる構成としても良い。
本発明に係わる被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置は、凹版印刷、凸版印刷、インクジェットプリンター等の印刷技術分野に産業上利用できるものである。
例えば、吸引排出装置を円筒形状に形成し、その円筒形状の外周面に等間隔に周回り方向にかつ軸方向に等間隔に開口を形成して、マトリックス状に形成されたセルにインキを選択的に吸引させ、選択的に排出させる構成とすれば、印刷用の転写ローラに用いることができる。
本発明の実施例1に係わる吸引方法を説明するための図であって、(a)は吸引装置が待機位置にある状態を示し、(b)は吸引装置を下降させて貯留容器に密着させた状態を示し、(c)は誘導体に気泡が生成された状態を示し、(d)は気泡が成長して誘導体が吸入空間から外部に押し出された状態を示し、(e)は気泡が消失しかかって被吸入流動体が吸入空間に吸入された状態を示し、(f)は吸引装置の上昇途中状態を示し、(g)は吸引装置を元の状態に戻して被吸入流動体を吸引空間に保持させた状態を示す図である。 図1に示す容器本体の開口部分の部分拡大図であって、被吸入流動体の吸引途中状態を示す説明図である。 本発明の実施例1に係わる吸引方法の他の例を説明するための図であって、(a)は吸引装置が待機位置にある状態を示し、(b)は吸引装置を下降させて貯留容器に対して所定間隔を開けて対向させた状態を示し、(c)は誘導体に気泡が成長して誘導体が吸入空間から外部に押し出された状態を示し、(d)は気泡が消失して被吸入流動体が吸入空間に吸入される過程を示し、(e)は吸引装置を元の状態に戻して被吸入流動体を吸引空間に保持させた状態を示す図である。 本発明の実施例1に係わる吸引方法に用いる吸引装置の変形例を示し、吸引空間に収納する誘導体を誘導用ゲル体と誘導用液体とから構成した例を示す断面図である。 本発明の実施例2に係わる吸引方法を説明するための図であって、(a)は吸引装置が待機位置にある状態を示し、(b)は吸引装置を下降させて貯留容器に密着させた状態を示し、(c)は誘導用固体を線膨張させた状態を示し、(d)はその誘導用固体の線膨張により被吸入流動体が吸入空間に吸入された状態を示し、(e)は誘導用固体が元の状態に戻された状態を示し、(f)は吸引装置の上昇途中状態を示し、(g)は吸引装置を元の状態に戻して被吸入流動体を吸引空間に保持させた状態を示す図である。 本発明の実施例3に係わる排出方法を説明するための図であって、(a)は吸引装置が待機位置にある状態を示し、(b)は吸引装置を下降させてプレートに対して所定間隔を開けて対向させた状態を示し、(c)は誘導用固体を線膨張させてプレートに接触させた状態を示し、(d)はその誘導用固体の線膨張により吸入空間に保持されている被吸入流動体がプレートに一部移動した状態を示し、(e)は誘導用固体が元の状態に戻された状態を示し、(f)は吸引装置の上昇途中状態を示し、(g)は吸引装置を元の状態に戻すと共に、被吸入流動体がプレートに付着された状態を示す図である。 本発明の実施例4に係わる吸引排出装置の説明図であって、(a)は吸引排出装置が待機位置にある状態を示し、(b)は吸引排出装置を下降させて貯留容器に対して一定間隔で対向させ、かつ、選択的に誘導用固体を線膨張させて被吸入流動体に接触させた状態を示し、(c)はその選択的に線膨張された誘導用固体が属する吸引空間に被吸入流動体を吸引保持させた状態を示す図である。 本発明の実施例4に係わる吸引排出装置の他の例の説明図であって、(a)は吸引排出装置が待機位置にある状態を示し、(b)は吸引排出装置を下降させて貯留容器に対して一定間隔で対向させ、かつ、選択的に気泡を成長させて誘導体を被吸入流動体に接触させた状態を示し、(c)はその選択的に気泡を成長させた誘導固体が属する吸引空間に被吸入流動体を吸引保持させた状態を示す図である。 図7A、図7Bに示す吸引排出装置の容器本体の外観形状を模式的に示す斜視図である。 本発明の実施例5に係わる吸引排出装置の説明図であって、(a)は吸引排出装置が待機位置にある状態を示し、(b)は吸引排出装置を下降させて貯留容器に対して一定間隔で対向させ、かつ、選択的に誘導用固体を線膨張させて被吸入流動体に接触させた状態を示し、(c)はその選択的に線膨張された誘導用固体が属する開口周壁に被吸入流動体を吸引保持させた状態を示す図である。 本発明に係わる吸引排出装置の容器本体の製造工程の説明図であって、基盤の表面に桁線を形成する工程を説明するための模式図である。 本発明に係わる吸引排出装置の容器本体の製造工程の説明図であって、基盤の表面に形成された桁線の上に絶縁膜を形成する工程を説明するための模式図である。 本発明に係わる吸引排出装置の容器本体の製造工程の説明図であって、基盤の表面に形成された桁線に交差する行線を形成する工程を説明するための模式図である。 図12に示す行線と桁線とに抵抗発熱体が架橋形成された状態を示す部分拡大平面図である。 図13の矢印A−A線に沿う断面図である。 抵抗体が形成された基盤に金型を用いてシリコーンゴムを流し込んで、容器本体を形成する工程を説明する模式図である。 図10から図14の工程を経て形成された吸引排出装置の部分断面図である。
符号の説明
2…被吸入流動体
5…吸引空間
6…開口
7…誘導体

Claims (24)

  1. 被吸入流動体に対して濡れ性が大きくかつ該被吸入流動体に臨む開口に向かって通じる吸引空間内に収容された誘導体の状態を変化させて該誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させることにより前記被吸入流動体に前記誘導体を接触させ、ついで該誘導体を元の状態に戻すことにより浸透現象を用いて前記被吸入流動体を前記吸引空間内に吸引することを特徴とする被吸入流動体の吸引方法。
  2. 前記誘導体が複数個準備され、該複数個の誘導体を選択してその状態を変化させることにより選択的に被吸入流動体を吸入することを特徴とする請求項1に記載の被吸入流動体の吸引方法。
  3. 被吸入流動体に臨む開口に向かって通じる吸引空間内に収容された誘導体の状態を変化させて該誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させることにより前記誘導体に付着している被吸入流動体を、該被吸入流動体に対する濡れ性の高いプレートに接触させ、ついで該誘導体を元の状態に戻すことにより浸透現象を用いて前記被吸入流動体を前記プレートに排出することを特徴とする被吸入流動体の排出方法。
  4. 前記誘導体が複数個準備され、該複数個の誘導体を選択してその状態を変化させることにより選択的に前記被吸入流動体を排出することを特徴とする請求項3に記載の被吸入流動体の排出方法。
  5. 請求項2に記載の被吸入流動体の吸引方法により選択的に前記吸引空間内に吸引された被吸入流動体を選択的に排出することを特徴とする請求項4に記載の被吸入流動体の排出方法。
  6. 被吸入流動体に対して濡れ性が大きく該被吸入流動体に接触される誘導体を収容しかつ開口に向かって通じる吸引空間を有する容器本体と、
    前記誘導体の状態を変化させて該誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させかつ該誘導体を元の状態に戻す状態変化手段とを備え、
    前記誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させることにより前記被吸入流動体に前記誘導体を接触させ、該誘導体を元の状態に戻すことにより浸透現象を用いて前記被吸入流動体を前記吸引空間内に吸引する吸引装置。
  7. 前記誘導体は誘導用液体であり、前記状態変化手段は前記誘導用液体を気化させるマイクロヒータであることを特徴とする請求項6に記載の吸引装置。
  8. 前記誘導体が前記開口に臨んで前記被吸入流動体が付着される誘導用ゲル体と該誘導用ゲル体を前記開口に向かって露呈させるための補助液体とから構成され、前記状態変化手段は前記補助液体を気化させるマイクロヒータであり、前記補助液体は前記誘導用ゲル体よりも低い温度で気化される物理的特性を有していることを特徴とする請求項6に記載の吸引装置。
  9. 前記誘導体が誘導用固体であり、前記状態変化手段は前記誘導用固体を熱により膨張・収縮させる熱膨張・収縮手段であることを特徴とする請求項6に記載の吸引装置。
  10. 前記誘導用固体が圧電素子であることを特徴とする請求項9に記載の吸引装置。
  11. 前記容器本体の開口周壁は濡れ性が小さくかつ前記吸引空間を構成する内周壁は濡れ性が大きいことを特徴とする請求項6に記載の吸引装置。
  12. 被吸入流動体に臨む開口と該開口に向かって通じる吸引空間とを有し、前記被吸入流動体に臨む容器本体の開口周壁が該被吸入流動体に対する濡れ性を小さくするために撥水処理され、前記吸引空間を形成する内周壁が前記被吸入流動体に対する濡れ性を高めるために親水処理され、前記吸引空間には前記被吸入流動体に対して濡れ性の高い誘導体が設けられると共に、前記誘導体を前記被吸入流動体に接触させて浸透現象により該被吸入流動体を吸引するために該誘導体の状態を変化させて該誘導体の前記開口に臨む部分を該開口から露呈させかつ前記誘導体を元の状態に復元する状態変化手段が設けられていることを特徴とする吸引装置。
  13. 前記誘導体が誘導用液体であり、前記状態変化手段が前記誘導用液体を気化状態と液化状態との間で前記誘導用液体の相を変化させる相変化手段であることを特徴とする請求項12に記載の吸引装置。
  14. 前記相変化手段が前記誘導用液体を加熱することにより気泡を発生させるマイクロヒータであることを特徴とする請求項13に記載の吸引装置。
  15. 前記誘導用液体が前記開口から露呈されて前記被吸入流動体に接触される誘導用ゲル体と、前記気化状態と前記液化状態との間で相変化されて前記誘導ゲル体の位置を変位させる補助液体とからなり、前記補助液体の気化する温度が前記誘導用ゲル体が気化する温度よりも低いことを特徴とする請求項14に記載の吸引装置。
  16. 前記被吸入流動体が収納容器に収納され、該収納容器に前記容器本体が非接触の状態で前記被吸入流動体を吸引することを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の吸引装置。
  17. 前記誘導体が誘導用固体であり、前記状態変化手段は前記誘導用固体を熱により膨張・収縮させる熱膨張・収縮手段であることを特徴とする請求項12に記載の吸引装置。
  18. 前記誘導用固体が圧電素子であることを特徴とする請求項17に記載の吸引装置。
  19. 前記状態変化手段が、前記誘導体を静電力により可動させる手段であることを特徴とする請求項6に記載の吸引装置。
  20. マトリックス状に配列された多数の開口を有しかつ被吸入流動体に対して濡れ性が大きく該被吸入流動体に接触される誘導体を収容ししかも前記開口に向かって通じる吸引空間を有する容器本体と、
    前記誘導体の状態を選択的に変化させて該誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させかつ該誘導体を元の状態に戻す状態変化手段とを備え、
    選択的に前記誘導体の開口に臨む部分を前記開口から外部に向かって露呈させることにより前記誘導体を前記被吸入流動体に接触させ、前記誘導体を元の状態に戻すことにより浸透現象を用いて前記被吸入流動体を前記吸引空間内に選択的に吸引すると共に、選択的に前記誘導体の開口に臨む部分を前記外部に向かって露呈させることにより前記被吸入流動体を外部に排出することを特徴とする吸引排出装置。
  21. マトリックス状に配列されて被吸入流動体に臨む多数の開口と該多数の開口に向かって通じる吸引空間とを有し、前記被吸入流動体に臨む容器本体の開口周壁が該被吸入流動体に対する濡れ性を小さくするために撥水処理され、前記吸引空間を形成する内周壁が前記被吸入流動体に対する濡れ性を高めるために親水処理され、前記吸引空間には前記被吸入流動体に対して濡れ性の高い誘導体が設けられると共に、前記誘導体に前記被吸入流動体を接触させて浸透現象により該被吸入流動体を吸引するためと吸引された被吸入流動体を排出するためとに前記誘導体の状態を選択的に変化させて該誘導体の前記開口に臨む部分を該開口から露呈させかつ前記誘導体を元の状態に復元する状態変化手段が設けられていることを特徴とする吸引排出装置。
  22. 前記開口周壁には、一の開口を包囲する非撥水処理領域と他の開口を包囲する非撥水処理領域とを画成する撥水処理領域がマトリックス状に形成され、前記被吸入流動体は前記開口に前記撥水領域に包囲されるようにして吸引保持されることを特徴とする請求項21に記載の吸引排出装置。
  23. 請求項20〜請求項22のいずれか一項に記載の吸引排出装置を有して、被吸入流動体を分配することを特徴とする分注装置。
  24. 前記被吸入流動体がインク材料であり、請求項20〜請求項22のいずれか一項に記載の吸引排出装置を用いて画像を形成する画像形成装置。
JP2004204747A 2004-07-12 2004-07-12 被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置 Expired - Fee Related JP4549761B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004204747A JP4549761B2 (ja) 2004-07-12 2004-07-12 被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004204747A JP4549761B2 (ja) 2004-07-12 2004-07-12 被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006026929A JP2006026929A (ja) 2006-02-02
JP4549761B2 true JP4549761B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=35893848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004204747A Expired - Fee Related JP4549761B2 (ja) 2004-07-12 2004-07-12 被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4549761B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5899697B2 (ja) * 2011-08-09 2016-04-06 株式会社リコー 液体描画装置および吸入排出体

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04238053A (ja) * 1991-01-21 1992-08-26 Fujitsu Ltd 電界吸引・転写式記録装置
JPH0516403A (ja) * 1991-07-11 1993-01-26 Sony Corp プリント装置
JPH11304666A (ja) * 1998-04-24 1999-11-05 Hitachi Ltd 試料ハンドリングツールおよびその使用方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04238053A (ja) * 1991-01-21 1992-08-26 Fujitsu Ltd 電界吸引・転写式記録装置
JPH0516403A (ja) * 1991-07-11 1993-01-26 Sony Corp プリント装置
JPH11304666A (ja) * 1998-04-24 1999-11-05 Hitachi Ltd 試料ハンドリングツールおよびその使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006026929A (ja) 2006-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0428770Y2 (ja)
JP5632964B2 (ja) プリントヘッド及び関連する方法及びシステム
EP1308282B1 (en) Thermal actuator drop-on-demand apparatus and method for high frequency
JP4549761B2 (ja) 被吸入流動体の吸引方法及びその排出方法及び被吸入流動体の吸引装置及び吸引排出装置及びこれを用いた分注装置並びにこれを用いた画像形成装置
EP1442887B1 (en) Droplet ejector and ink-jet printhead using the same
US6497476B1 (en) Liquid injection device, manufacturing method therefor, liquid injection method and manufacturing method for piezo-electric actuator
KR100707843B1 (ko) 열전도 통로를 구비한 열탄성 잉크젯 액츄에이터
JP2004042399A (ja) インクジェット記録ヘッド
CN104608493A (zh) 用于高频率高温热气动致动的工作流体
JP6615048B2 (ja) ノズルエリアに高粘度材料を補充するように構成されるプリントヘッド
US7365279B2 (en) System and method of loading liquid metal switches
JP2006247841A (ja) インクジェット式記録装置、そのインクジェット式記録装置に用いるインクジェットヘッド、および、そのインクジェット式記録装置によるインク記録方法
GB2298395A (en) Ink jet recording head
JP2005001104A (ja) マイクロアクチュエータ及びこれを利用した流体移送装置
JP2002011875A (ja) ノズル形成部材及びその製造方法並びに液滴吐出ヘッド
JP2016531779A (ja) インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド
JPH1110874A (ja) 紫外線硬化型インク用のインクジェット式記録ヘッド
JP2010280069A (ja) 液体吐出ヘッドおよびその製造方法
JP4356063B2 (ja) パターン製造装置およびパターン製造方法
JPH11277755A (ja) 凹部を有するシリコン基板とインクジェットヘッドの製造方法およびそのシリコン基板とインクジェットヘッド
JP2004209723A (ja) 液滴噴射装置
JP4100447B2 (ja) 凹部を有するシリコン基板およびインクジェットヘッド
JP4671525B2 (ja) インクジェットヘッド
US20220184957A1 (en) Orifice shield
TW201501955A (zh) 含括具有主體層及磊晶層之基體的流體噴出裝置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070628

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100706

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees