JP2002011875A - ノズル形成部材及びその製造方法並びに液滴吐出ヘッド - Google Patents

ノズル形成部材及びその製造方法並びに液滴吐出ヘッド

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JP2002011875A
JP2002011875A JP2000195433A JP2000195433A JP2002011875A JP 2002011875 A JP2002011875 A JP 2002011875A JP 2000195433 A JP2000195433 A JP 2000195433A JP 2000195433 A JP2000195433 A JP 2000195433A JP 2002011875 A JP2002011875 A JP 2002011875A
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Katsuyuki Okubo
克之 大窪
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 大面積化と高周波吐出が可能なノズル形成部
材及びその製造方法、高速記録が可能な液滴吐出ヘッド
の提供。 【解決手段】 ノズル形成部材であるノズル板4は、フ
レーム部材41に形成された貫通のフレーム孔42内に
ノズル5となる孔を形成するノズル孔部材43を保持
し、このノズル孔部材43が紫外線硬化材料からなる構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はノズル形成部材及びその
製造方法並びに液滴吐出ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プ
ロッタ等の画像記録装置或いは画像形成装置として用い
るインクジェット記録装置において使用する液滴吐出ヘ
ッドであるインクジェットヘッドとしては、インク滴を
吐出するノズルと、このノズルが連通するインク流路
(加圧液室、圧力室、吐出室、液室等とも称される。)
と、インク流路内のインクを加圧する圧電素子などの電
気機械変換素子、或いはヒータなどの電気熱変換素子、
若しくはインク流路の壁面を形成する振動板とこれに対
向する電極からなる圧力発生手段(エネルギー発生手
段)とを備えて、圧力発生手段で発生した圧力でインク
流路内インクを加圧することによってノズルからインク
滴を吐出させる。
【0003】ここで、ノズルを形成したノズル形成部材
としては、特開平1−108056号公報、特開平2−
121842号公報等に記載されているように、有機樹
脂材料からなるプレートにエキシマレーザーによってノ
ズルとなる孔(ノズル孔)を形成したもの、或いは、特
開昭63−3963号公報、特開平1−42939号公
報等に記載されているように、電鋳支持基板上にドライ
フィルムレジスト等の感光性樹脂材料を用いてノズル径
に応じたレジストパターンを形成した後、このレジスト
パターンを用いてニッケル等の金属材料を電鋳工法で析
出してノズルプレートを形成するもの、その他プレス加
工でノズル孔を形成するものなどが知られている。
【0004】さらに、特開平8−34119号公報に記
載されているように、予めノズル孔を電鋳工法で形成し
た金属層にエポキシ系接着剤で高分子層を積層したノズ
ルプレート基体を用いて、エキシマレーザーで高分子層
にノズル孔に連通する孔部を形成したもの(ノズル表面
が金属層)、或いは特開平8−85212号公報に記載
されているように、電鋳で孔部を形成した金属プレート
上に樹脂フィルムを接着積層し、金属プレート側からレ
ーザー光を照射して樹脂フィルムにノズル孔を形成した
もの(ノズル表面が樹脂層)なども知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の各種ノズル形成部材では、高速プリント対応のイン
クジェットヘッドに対応することが困難になっている。
すなわち、高速プリントを実現するためには、ノズル数
を増加し、吐出駆動周波数を高くすることが必要にな
り、これを生産技術的に見ると、母型(ピン)を多数用
意する、大面積ノズル形成部材を製作する、ノズル形成
部材の剛性を上げることになるが、現状の技術ではこう
した課題をすべて達成することが困難である。
【0006】もっとも単純に金属板にプレス加工でノズ
ル孔を形成する場合、プレス加工で用いるピンは金属を
高精度に打ち抜くために高い耐摩耗性を必要とする。こ
のため、多くの場合、ピン作製は加工時間のかかる放電
加工で行われ、多数のピンを準備するには膨大な時間を
必要とする。また、ノズル形状を維持するにはピンの定
期的なメンテナンスが必要であり、プレス加工ではこの
間隔を他の加工法に比べて短くする必要がある。ピン数
が増えるとメンテナンスの手間は飛躍的に増加し、生産
性の低下を招くことになる。
【0007】そこで、プレス加工よりも成形加工やレー
ザー穿孔加工の方がノズル数増加には有利に思われる
が、ノズル形成部材の大面積化には成形加工では重大な
問題がある。成形加工やレーザー穿孔加工では多くの場
合樹脂が用いられるが、ノズルが連通するインク流路に
はセラミックス、半導体など無機物が圧倒的に多く用い
られるため、ノズル形成部材が大面積化すると、樹脂と
無機物の熱膨張率差が無視できなくなって接着部に負荷
がかかったり、ヘッドのマクロな形状変形をもたらす場
合がある。これは、ヘッドの信頼性を著しく低下させ
る。
【0008】また、ノズル形成部材が樹脂である場合、
剛性が低く、高周波の圧力波に対する応答性が低下する
ことになる。特に、高周波吐出に有利な静電型インクジ
ェットヘッドではインク流路部の大型化は避けられず、
ノズル形成部材がインク流路部材の天板を兼ねるような
構造を採用した場合、剛性の低下は致命的な問題にな
る。
【0009】そのため、上述したように、流路部となる
金属板に樹脂前駆体をキャストしてこれを金属板上で高
分子化させ、剥離の起こりにくい強い金属−樹脂接合を
有する積層板を作り、これを金属側からエッチングして
樹脂部をむき出してこれにレーザー光を照射してノズル
孔を穿孔することが行われている(上記特開平8−85
212号)が、エッチングによってむき出しになる樹脂
部分の形状の精度が確保しにくいという課題がある。
【0010】すなわち、理想的にはレーザーによって穿
孔する領域だけが形成できればよいが、実際には、余裕
を見て穿孔領域よりも大きめに樹脂面を露出させておく
必要がある。形状精度が低い理由は片面からのエッチン
グであることと、樹脂面が撥水性を持っているのでエッ
チャントとの接触状態が変化することに起因しているも
のと考えられる。
【0011】また、エッチング表面は微小ピットが多く
気泡排出性が必ずしも良くない。また、レーザー穿孔に
よって形成されたノズル孔内壁は、カーボンが堆積した
り、壁面微細形状が粗れるために、インクとの親和性が
制御できない状態になっている。
【0012】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、大面積化と高周波吐出が可能なノズル形成部材
及びその製造方法、高速記録が可能な液滴吐出ヘッドを
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係るノズル形成部材は、フレーム部材に形
成された貫通のフレーム孔内にノズルとなる孔を形成す
るノズル孔部材を保持し、このノズル孔部材が紫外線硬
化材料からなる構成としたものである。
【0014】ここで、ノズル孔部材の高分子組成が全体
の70%を越えないことが好ましい。また、ノズル孔部
材には紫外線を透過する微粒子が分散されていることが
好ましい。この微粒子の平均粒径がノズルとなる孔の1
0%を越えないことが好ましい。さらに、ノズル孔部材
の吐出面側及び/又はその反対面側の断面形状がなだら
かな凹部形状であることが好ましい。さらにまた、フレ
ーム部材のフレーム孔の壁面粗さがこのフレーム部材の
他の表面よりも粗いことが好ましい。
【0015】本発明に係る液滴吐出ヘッドは、液滴を吐
出するノズルを有する本発明に係るノズル形成部材と、
ノズルが連通する流路と、この流路内の液体を加圧して
ノズルから液滴を吐出させる圧力を発生させる圧力発生
手段とを有する構成としたものである。
【0016】本発明に係るノズル形成部材の製造方法
は、フレーム部材に形成された貫通のフレーム孔内にノ
ズルとなる孔を形成するノズル孔部材を保持したノズル
形成部材の製造方法であって、工程1:フォトファブリ
ケーションを用いて母型支持部材上に樹脂を材質とする
ノズル孔形状の母型を製作する工程、工程2:フレーム
孔を形成したフレーム部材を、フレーム孔内に母型が配
置される状態で母型支持部材上に仮固定する工程、工程
3:フレーム部材上及びフレーム孔内にノズル孔部材と
なる紫外線硬化材料を塗布充填して硬化させた後、フレ
ーム部材を母型支持部材から分離する工程、工程4:フ
レーム部材の少なくとも吐出面側を研磨する工程、工程
5:フレーム部材の研磨した面に撥水性処理を施す工
程、工程6:フレーム部材のフレーム孔内の母型を除去
してノズル孔を形成する工程を順次行う構成としたもの
である。
【0017】ここで、工程1で母型支持部材上にポジ型
レジストによる薄層を形成した後母型を形成することが
好ましい。また、工程3で紫外線硬化材料を硬化させる
ときに吐出面側から先に紫外光照射を行うことが好まし
い。さらに、工程3で紫外線硬化材料をディッピング又
は転写方法で塗布することが好ましい。さらにまた、工
程3の紫外線硬化材料は紫外硬化型のゾルゲルガラスで
あることが好ましい。
【0018】また、工程5で機械的研磨を行うことが好
ましい。或いは、工程5でフレーム部材よりも紫外線硬
化材料の方が研磨されるメカノケミカルポリッシングが
生じる研磨を行うことが好ましい。さらに、撥水性処理
は撥水性材料を塗布方式でコーティングすることが好ま
しい。さらにまた、工程6で剥離液に浸漬するとともに
超音波衝撃を与えて母型を剥離することが好ましい。ま
た、工程1で母型とともに接合用アライメントマークを
形成することが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明を適用した静電
型インクジェットヘッドの分解斜視説明図、図2は同ヘ
ッドの透過状態で示す上面説明図、図3は同ヘッドの液
室長辺方向に沿う模式的断面説明図、図4は同ヘッドの
液室短辺方向に沿う模式的断面説明図である。
【0020】このインクジェットヘッドは、インク流路
形成部材である振動板/液室基板1と、振動板/液室基
板1の下側に設けた電極基板3と、振動板/液室基板1
の上側に設けた本発明に係るノズル形成部材であるノズ
ル板4とを備え、複数のノズル5、各ノズル5が連通す
るインク流路である液室(吐出室)6、液室6に流体抵
抗部となるインク供給路7を介して連通する共通インク
室8などを形成している。
【0021】振動板/液室基板1には、液室6及びこの
液室6の底部となる振動板10、各液室6を隔てる隔壁
11を形成する凹部、共通インク室8を形成する凹部な
どを形成している。このような振動板/液室基板1は、
例えばシリコン基板に振動板となる厚み(深さ)にボロ
ンなどの不純物を拡散し、この不純物拡散層をエッチン
グストップ層として異方性エッチングを行って液室6と
なる凹部等を形成することで得られる。
【0022】電極基板3には、凹部14を形成して、こ
の凹部14の底面に振動板10に所定のギャップ16を
置いて対向する電極15を形成し、この電極15と振動
板10によって、振動板15を変位させて液室16の内
容積を変化させるアクチュエータ部を構成している。こ
の電極基板3の電極15上には振動板10との接触によ
って電極15が破損するのを防止するためのSiO2など
の絶縁層17を成膜している。なお、電極15を電極基
板3の端部付近まで延設して外部駆動回路と接続手段を
介して接続するための電極パッド部15aを形成してい
る。
【0023】この電極基板3は、ガラス基板、また表面
に熱酸化膜3aを形成したSi基板上に、HF水溶液な
どでエッチングにより凹部14を形成し、この凹部14
に窒化チタンなどの高耐熱性を有する電極材料をスパッ
タ、CVD、蒸着などの成膜技術で所望の厚さに成膜
し、その後、フォトレジストを形成してエッチングする
ことにより、凹部14にのみ電極15を形成したもので
ある。この電極基板3と振動板/液室基板1とは陽極接
合、直接接合などのプロセスで接合している。
【0024】ノズル板4にはノズル5及び液室6と共通
インク室38との間のインク供給路7となる溝部及び図
示しないヘッド外部のインクタンクと接続するためのイ
ンクタンク接続口19も形成している。このノズル板3
4は、後述するようにフレーム部材の貫通穴(フレーム
孔)内にノズル5となるノズル孔を形成するノズル孔部
材を保持したものであり、また、ノズル面(吐出方向の
表面)には、インクとの撥水性を確保するため、メッキ
被膜、あるいは撥水剤コーティングなどの周知の方法で
撥水膜を形成している。
【0025】このインクジェットヘッドにおいては、振
動板10と電極15との間(いずれかを共通電極、他方
を個別電極とする。)に駆動電圧を印加することによっ
て充電して、静電力によって振動板10を電極15側に
変形させ、続いて振動板10と電極15間の電荷を放電
させることによって振動板10が復帰変形して、液室6
の内容積(体積)/圧力が変化することによって、ノズ
ル5からインク滴が吐出され、インク供給路7を通じて
共通インク室8からインクが補充される。
【0026】そこで、このインクジェットヘッドにおけ
るノズル形成部材であるノズル板4の詳細について図5
及び図6をも参照して説明する。ノズル板4は、図5及
び図6に示すように、フレーム部材41に形成した貫通
穴であるフレーム孔42内にノズル5となるノズル孔4
4を形成したノズル孔部材43を保持し、表面に撥水層
45を成膜している。
【0027】フレーム部材41としては、ヤング率が高
く(好ましくは10GPa以上)、また、熱膨張率はフ
レーム部材41を接合する部材であるセラミック基板を
用いた振動板/液室基板1の線膨張係数に対して50〜
300%の熱膨張率であことが好ましく、特に好ましく
は80〜125%である。例えば、このフレーム部材4
1としては、ステンレススチールに代表される金属、ジ
ルコニアに代表されるセラミックスなどを用いることが
好ましい。
【0028】これにより、インク流路部材である振動板
/液室基板1と同等の高剛性を得ることができて、大面
積化と高周波吐出に対応することができる。この場合、
フレーム部材41自体は上述したようにノズル孔を形成
しないため、フレーム孔42の加工精度は穴径、形状と
もに10%程度の誤差を許容することができるようにな
る。
【0029】このフレーム部材41のフレーム孔42内
壁面の表面粗さは、フレーム部材41の他の表面の粗さ
よりも粗くしている。これにより、ノズル孔部材43と
フレーム孔42内壁面との結合強度が向上し、界面での
剥離が防止されて信頼性が向上する。
【0030】また、ノズル孔部材43としては、例えば
紫外線硬化のゾルゲルガラスなどの紫外線硬化材料を硬
化させたものである。紫外線硬化材料は、フレーム孔4
2への充填が容易であることから、工程の安定化を図る
ことができる。
【0031】このノズル孔部材43として硬化後の高分
子組成が全体の70%を越えない材料を用いている。こ
れにより、ノズル孔44の周縁部形状の劣化のないノズ
ルを形成することができ、品質上の安定性が得られる。
【0032】また、ノズル部材43には紫外線を透過す
る微粒子を分散している。この微粒子としては、例えば
シリカパウダーなどSi−O結合を含む材料又はフッ化
カルシウム粉末などのフッ化物が適している。これによ
り、品質上安定している高分子紫外線硬化樹脂を用いて
もノズル孔44の周縁部形状の劣化のないノズルを形成
することができ、品質上の安定性が得られる。この場
合、微粒子の平均粒径がノズルとなる孔の10%を越え
ないものを用いていることで、微粒子によるノズル形状
の不良を回避できる。
【0033】また、ノズル孔部材43は、吐出面側を断
面形状でなだらかな凹部形状43aに、吐出面側と反対
側の面でもなだらかな凹部形状43bに形成している。
吐出面側をなだらかな凹部形状にすることにより、信頼
性維持回復動作における吐出面のワイピングなどの際に
ノズル孔44のエッジにチッピングが生じることを防止
できる。また、吐出面と反対側の面(ヘッドの流路側の
面となる)をなだらかな凹部形状にすることにより、気
泡排出性が向上して吐出安定性が得られる。
【0034】このように、ノズル形成部材をフレーム部
材とノズル孔部材の2種類の材料によって構成し、フレ
ーム部材の大まかな貫通穴内部に充填されている別材料
によってノズルを形成する構造にすることにより、大面
積化と高周波吐出に対応でき、また、ノズル周辺部分は
高い形状精度を維持しつつ高いノズル生産性を達成する
ことができる。
【0035】上述した構成の大面積ノズル板4を用いて
インクジェットヘッドを作製し、印字させたところ、樹
脂や金属で作製された従来構成の小面積のノズル板を用
いたヘッドと同等の吐出特性を全面において達成できた
ばかりか、高周波吐出条件においても金属性ノズル板と
同等の性能を得られた。
【0036】そこで、このノズル板4のようにフレーム
部材のフレーム孔にノズル孔部材を保持して、このノズ
ル孔部材にノズルとなる孔を形成した本発明に係るノズ
ル形成部材の製造方法の第1実施形態について図7をも
参照して説明する。なお、上記インクジェットヘッドの
ノズル板4と対応する部分には説明を容易にするため、
同じ符号を用いる。
【0037】このノズル板は、以下の工程によって製作
した。 工程1:ドライフィルムレジストによる円柱母型の作成 同図(a)に示すように、まず、フレーム部材41の厚
さ以上の厚さを有するポジ型またはネガ型ドライフィル
ムレジストを紫外線を透過する材料で構成した母型支持
部材であるベースプレート51上にラミネートし、適当
なマスクを介しての露光、適当な現像剤による現像、必
要に応じてポストベークを行って、任意のテーパー形状
を有する断面円錐柱状の微細な円柱母型52を多数作成
した(図では1個のみ図示している。)。
【0038】この円柱母型52の高さ、上部円と下部円
の半径は上記フォトファブリケーションの条件を必要に
応じて設定することで容易に制御可能である。また、フ
ォトファブリケーションを用いることで、この円柱母型
52の形状精度は1μmに、相互配置は円柱母型52の
列の両端で3μm以内に制御することができる。なお、
このとき、同時にノズル板4を振動板/液室基板1と接
合する際に必要なアライメントマークの母型も作製すこ
とで、精度の高いヘッド組立が可能になる。
【0039】工程2:穿孔されたフレーム部材のベース
プレート上への設置 同図(b)に示すように、ノズル板4の剛性確保とノズ
ル板4の熱膨張による変形防止を達成する材料によって
形成したフレーム部材41には、ノズル孔部分にエッチ
ングによってノズルピッチの2/3以下の直径を有する
貫通孔であるフレーム孔42を明けている。このフレー
ム部材41を上記工程1で作成した円柱母型52を並べ
てあるベースプレート51上に設置し、各々のフレーム
孔42内部に工程1で作成した円柱母型52が配置され
た状態にして、適当な冶具で仮固定した。
【0040】このフレーム部材41のフレーム孔42を
形成するためのエッチングの精度はフレーム部材41の
厚さの10%以内で構わないので工程管理上のメリット
が高い。また、フレーム部材41を設置するときのアラ
イメントも7μm程度で十分であるので、設置工程も管
理が容易である。
【0041】なお、ここでは、フレーム孔42の穿孔工
程にエッチングを用いたが、同等の孔精度を保証し、コ
スト的にもリーズナブルな工程であれば、他の工法を用
いることもできる。ただし、エッチングのように孔側面
が粗面化されている方が、後工程で紫外線硬化材料を硬
化する工程や円柱母型52を除去する工程において、ノ
ズル孔部材43がフレーム孔42壁面に食いつきやす
く、ノズル孔部材43との界面での剥離が発生しにくい
ことは上述したとおりである。
【0042】また、フレーム部材41のフレーム孔42
はノズル吐出面側の口径が液室側の口径よりも大きくな
るように形成している。これは、紫外光照射による硬化
工程において、硬化収縮による剥離を防止するためであ
る。なお、ここでは、ベースプレート51側が液室側に
なるようにフレーム部材41を設置しているが、逆にす
ることもできる。ただし、後工程で説明する両面研磨を
行わないのであれば、研磨しない面をベースプレート5
1側に設定することが好ましい。
【0043】工程3:紫外線硬化材料の充填塗布と硬化 同図(c)に示すように、ノズル孔部材43となる紫外
線硬化材料53をフレーム部材41とベースプレート5
1の積層体上にディッピングによって塗布し、円柱母型
52とフレーム孔42との間隙に充填した。塗布方法は
ディッピング以外の塗布方法、スピンコートやスプレ
ー、適当な材料からの転写法なども用いることができ
る。ただし、ディッピング又は転写法が厚さの管理が不
要になる点及び気泡残留が少ない点並びに塗布材料の利
用効率の上で適している。
【0044】その後、図8に示す工程で紫外線硬化材料
53を硬化させた。すなわち、同図(a)に示す紫外線
硬化材料53をフレーム部材41上及び円柱母型52と
フレーム孔42との間隙に塗布充填したワークに対し、
同図(b)に示すように、先ず、ノズル吐出面側から紫
外光の照射を照射すると、フレーム孔42の壁面はテー
パーの影に隠れるため硬化の程度が遅く、円柱母型52
周辺がまず硬化収縮する(なお、硬化した状態の紫外線
硬化材料53を紫外線硬化材料54として図示す
る。)。
【0045】更に、硬化が進行すると、同図(c)に示
すように、硬化の遅い領域55とフレーム孔42壁面と
の間に空隙56が発生する。しかし、この隙間56は図
に示すほど大きな隙間ではなく、実際には毛細管現象で
フレーム孔42周辺から硬化材料が供給されて空隙56
は再充填される。
【0046】そして、硬化がある程度進んだ後、同図
(d)に示すように、ワークを反転させて、または、紫
外光照射装置を液室側に配置して、フレーム部材41の
液室側からも紫外光を照射することで、同図(e)に示
すように紫外線硬化材料54の硬化を完了させた。
【0047】このように、吐出側からまず硬化させるこ
とでノズル形状精度を高くすることができる。また、時
間差を付けて両面から紫外線を照射することで、硬化に
よる収縮でノズル孔部材(ノズル材料)とフレーム孔側
面(壁面)の界面に発生しやすい剥離を防止することが
できる。また、ワーク全体を反転させることによってこ
の再充填を確実なものにすることができる。この状態で
液室側からも照射すると、この照射で硬化する体積が少
ないため、界面での剥離の発生をほぼ完全に防止するこ
とができる。
【0048】なお、ここでは紫外線硬化材料としてゾル
ゲルガラスを用いたが、高分子またはゾルゲルガラスと
高分子のハイブリッド材料などを用いることもできる。
ただし、硬化後の材料における高分子の体積率が70%
以下になると後工程、特に研磨工程でノズル形状精度が
劣化することがある。
【0049】工程4:研磨 工程3によって作製したベースプレート51、フレーム
部材41、紫外線硬化材料54からなるノズル孔部材4
3の積層体からベースプレート51を剥離して、図7
(d)に示すようになフレーム部材41とノズル孔部材
43の積層体57を得る。このとき、工程1で作製した
円柱母型51は壁面をノズル孔部材43に取り囲まれて
いるのでベースプレート51からはずれてこの積層体5
7に埋め込まれた状態になる。
【0050】この状態で積層体57の表面を研磨する。
この研磨においては、予めノズル孔部材43の硬度をフ
レーム部材41の硬度より低く設定して通常の機械的な
研磨を行うか、ノズル孔部材43の構成材料の少なくと
も一つが優先的に除去されるメカノケミカルポリッシン
グを生じるような研磨を行う。フレーム部材41にステ
ンレスを用い、ノズル孔部材43にSi−Oを含む材料
を用いて、研磨砥粒として酸化セリウムを用いることで
所望のメカノケミカルポリッシングを実現することがで
きる。
【0051】これによって、同図(e)に示すように、
研磨後の表面構造をフレーム孔41の内側でノズル孔部
材43が充填された領域をフレーム部材41の表面より
も若干低くすることができ、中央の円柱母型52の部分
を底とした緩やかな凹部43aが形成される。
【0052】この凹部43aの深さは研磨条件や砥粒、
メカノケミカルポリッシングではこれに加えて研磨液を
適当に設定することで任意に設定することが可能であ
る。この凹部43aがインク吐出面にあることで、吐出
面クリーニングの際に発生するおそれのあるノズル面の
チッピングを防止することができ、逆の流路や液室側に
あると気泡排出性を上げて吐出特性の安定化に寄与す
る。そこで、ここでは両面研磨することで液室側にも凹
部43bを形成した。
【0053】工程5:撥インク層(撥水層)の形成 上述したようなフレーム孔42内部にノズル孔部材43
が円柱母型52を包み込んで充填されてなる構造体列を
有するフレーム部材41の吐出面側に、同図(f)に示
すように、撥インク層である撥水層45をスパッタなど
のドライプレーティング、又はスピンコート、ディッピ
ングによるウエット塗布によって形成した。ウエット塗
布では、塗布面以外を剥離可能な保護材料で塗布し、撥
水層45を塗布後必要に応じて乾燥固化させたのちに保
護材料を除去する。
【0054】なお、ウエット塗布において、円柱母型5
3との密着性が低く、かつ、フレーム部材41およびノ
ズル孔部材43の少なくとも一つには密着力が高い特性
を持つ撥インク材料(撥水材料)をコーティングするこ
とが好ましい。これにより、引き続いて行う円柱母型5
2の除去工程によって得られる撥水層45のノズル孔周
縁部の形状精度を高くすることができる。
【0055】この場合、フレーム部材41に金属や酸化
物セラミックス、ガラスのいずれかから選ばれた材料ま
たはその複合体を用い、ノズル孔部材43の少なくとも
一部に酸化物を用い、撥インク材料として、分子内にカ
ルボニル基やエーテル基、水酸基やアミノ基に代表され
る電子供与性基またはシロキサン結合を有する材料を用
いることで精度の高いノズル周縁部構造を有する撥水層
45を形成できる。
【0056】工程6:円柱母型の除去 円柱母型52を構成する樹脂材料を適当な剥離溶液中に
浸漬して円柱母型52を除去することで、同図(g)に
示すようにノズル5となるノズル孔44を形成したノズ
ル板4を得た。この際、超音波衝撃などの物理的な処理
も同時に行うことが除去を確実に行うためには好まし
い。
【0057】以上の工程で得られたノズル板4を用いた
インクジェットヘッドで吐出試験を行うと、ノズル5の
形状精度が高いので吐出方向のばらつきが少なく、ノズ
ル板4としての剛性が高いので相互干渉が起こりにく
く、かつ高周波駆動においても安定した吐出性能を示す
ことを確認できた。
【0058】次に、本発明に係るノズル形成部材の製造
方法の第2実施形態について説明する。この実施形態で
は、上記の第1実施形態の工程3で充填塗布する紫外線
硬化材料53に微粒子を分散したものを用いた。この微
粒子の必要条件は、少なくとも硬化材料53を硬化する
ために必要な波長の紫外光について、少なくともフレー
ム部材41の半分以上の厚さでも硬化材料53全体を硬
化させる程度の透過率を有することである。
【0059】微粒子を分散することで、光硬化材料とし
て高分子材料を選択することができる。前記第1実施形
態では、ノズル孔部材として硬化収縮や研磨性の観点か
ら構成材料の少なくとも一部としてゾルゲルガラスを含
む必要があり、これは工程管理がやや難しい。微粒子を
分散させることで、高分子材料だけでは実現できない硬
化収縮量の減少と、研磨工程でのノズル周縁部の形状精
度維持を実現できる。
【0060】なお、微粒子として、平均20nmのヒュ
ームドシリカを用いたが、コロイダルシリカでもフッ化
カルシウムのようなフッ化物でも良い。ただし、その平
均径がノズル直径の10%以上の大きさになるとノズル
形状に影響を及ぼし、噴射特性を劣化させることがある
ので、これを越えないことが好ましい。また、分散させ
る微粒子の体積率は30%以上になるように設定するこ
とが好ましい。これ以下では、後工程において微粒子分
散の効果が十分に発現できなかった。
【0061】次に、本発明に係るノズル形成部材の第3
実施形態について図9をも参照して説明する。この実施
形態では、上記第1或いは第2実施形態の工程1に次の
工程を追加した。すなわち、同図(a)に示すように、
円柱母型52となるドライフィルムレジストをベースプ
レート51上にラミネートする前に、ベースプレート5
1上にポジ型レジストを2μmの厚さで積層後ベークし
て硬化させてレジスト膜61を成膜した後、同図(b)
に示すようにレジスト膜61上に円柱母型52を形成し
た。
【0062】これにより、工程3の前の構成として、ベ
ースプレート51と円柱母型52、及びベースプレート
51とフレーム部材41の間にレジスト膜61が介在す
る構成とした。なお、レジスト膜61の厚さは、工程3
においてベースプレート51からの紫外線透過率が下が
り、光硬化材料の硬化の妨げにならない程度あれば2μ
mに限らず、これより厚くても良い。
【0063】したがって、この工程を追加することで、
同図(c)に示すように、工程3においてベースプレー
ト51から紫外線を照射した後のレジスト膜62は適当
な剥離液に容易に溶解し、ベースプレート51とフレー
ム部材41の剥離を容易に行うことができ、工程が安定
化する。
【0064】なお、上記実施形態においては、本発明を
静電型インクジェットヘッドのノズル形成部材に適用し
た例で説明したが、インクジェットヘッド以外のノズル
形成部材にも適用することができ、またピエゾ型インク
ジェットヘッドやバブル型インクジェットヘッドなどの
ノズル形成部材にも適用することができ、さらにインク
ジェットヘッドの液体レジスト等の液体を吐出させる液
滴吐出ヘッドにも適用することができる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るノズ
ル形成部材によれば、フレーム部材に形成された貫通の
フレーム孔内にノズルとなる孔を形成するノズル孔部材
を保持し、このノズル孔部材が紫外線硬化材料からなる
構成としたので、フレーム部材に高剛性材料を用いるこ
とができて、大面積化と高周波駆動に対応することがで
きるとともに、ノズルは高い形状精度を得ることができ
て、安定した液滴吐出性が得られる。
【0066】ここで、ノズル孔部材の高分子組成が全体
の70%を越えないようにすることで、ノズル周縁部の
形状劣化を防止できる。また、ノズル孔部材に紫外線を
透過する微粒子を分散することで、高分子紫外線硬化材
料を用いてもノズル周縁部の形状劣化を防止できる。こ
の微粒子の平均粒径はノズルとなる孔の10%を越えな
いようにすることで、微粒子分散によるノズル形状不良
を防止できる。
【0067】さらに、ノズル孔部材の吐出面側及び/又
はその反対面側の断面形状がなだらかな凹部形状とする
ことにより、ノズル面のチッピングを防止することがで
きる。さらにまた、フレーム部材のフレーム孔の壁面粗
さをこのフレーム部材の他の表面よりも粗くすることに
より、フレーム部材とノズル孔部材との界面剥離を防止
して信頼性を向上することができる。
【0068】本発明に係る液滴吐出ヘッドによれば、液
滴を吐出するノズルを有する本発明に係るノズル形成部
材と、ノズルが連通する流路と、この流路内の液体を加
圧してノズルから液滴を吐出させる圧力を発生させる圧
力発生手段とを有する構成としたので、ノズル数を増加
しても高周波駆動で安定した液滴吐出行うことができ、
高速記録が可能になる。
【0069】本発明に係るノズル形成部材の製造方法に
よれば、フレーム部材に形成された貫通のフレーム孔内
にノズルとなる孔を形成するノズル孔部材を保持したノ
ズル形成部材を安定して製造することができる。
【0070】ここで、母型支持部材上にポジ型レジスト
による薄層を形成した後母型を形成することによって母
型支持部材とフレーム部材との剥離が容易になる。ま
た、紫外線硬化材料を硬化させるときに吐出面側から先
に紫外光照射を行うことで、フレーム部材とノズル孔部
材との剥離を防止できる。さらに、紫外線硬化材料をデ
ィッピング又は転写方法で塗布することにより、ノズル
孔部材への気泡残留を防止できる。さらにまた、紫外線
硬化材料として紫外硬化型のゾルゲルガラスを用いるこ
とで、ノズル周縁部の劣化を防止できる。
【0071】また、フレーム部材の機械的研磨を行うこ
とにより、フレーム部材をノズル孔部材よりも機械的強
度の高い材料とすることで、ノズル孔部材になだらかな
凹部を形成できる。或いは、フレーム部材よりも紫外線
硬化材料の方が研磨されるメカノケミカルポリッシング
が生じる研磨を行うことでも、ノズル孔部材になだらか
な凹部を形成できる。
【0072】さらに、撥水性処理は撥水性材料を塗布方
式でコーティングすることにより、撥水性材料の密着性
が向上する。さらにまた、剥離液に浸漬するとともに超
音波衝撃を与えて母型を剥離することで、高精度に確実
に母型を剥離できる。また、母型とともに接合用アライ
メントマークを形成することで、液滴吐出ヘッドの液室
部材との位置合せが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した静電型インクジェットヘッド
の分解斜視説明図
【図2】同ヘッドの透過状態で示す上面説明図
【図3】同ヘッドの液室長辺方向に沿う模式的断面説明
【図4】同ヘッドの液室短辺方向に沿う模式的断面説明
【図5】本発明に係るノズル板の斜視説明図
【図6】同ノズル板の要部拡大断面説明図
【図7】本発明に係るノズル形成部材の製造方法の第1
実施形態を説明する説明図
【図8】図7(c)から(d)に至る工程の詳細を説明
する説明図
【図9】本発明に係るノズル形成部材の製造方法の第3
実施形態を説明する説明図
【符号の説明】
1…振動板/液室基板、3…電極基板、4…ノズル板、
5…ノズル、6…液室、10…振動板、15…電極、4
1…フレーム部材、42…フレーム孔、43…ノズル孔
部材、44…ノズル孔、45…撥水層、51…ベースプ
レート、52…円柱母型、53…紫外線硬化材料。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴を吐出するノズルを有するノズル形
    成部材において、フレーム部材に形成された貫通のフレ
    ーム孔内に前記ノズルとなる孔を形成するノズル孔部材
    を保持し、このノズル孔部材が紫外線硬化材料からなる
    ことを特徴とするノズル形成部材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のノズル形成部材におい
    て、前記ノズル孔部材の高分子組成が全体の70%を越
    えないことを特徴とするノズル形成部材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のノズル形成部材
    において、前記ノズル孔部材には紫外線を透過する微粒
    子が分散されていることを特徴とするノズル形成部材。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のノズル形成部材におい
    て、前記微粒子の平均粒径がノズルとなる孔の10%を
    越えないことを特徴とするノズル形成部材。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のノズ
    ル形成部材において、前記ノズル孔部材の吐出面側及び
    /又はその反対面側の断面形状がなだらかな凹部形状で
    あることを特徴とするノズル形成部材。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載のノズ
    ル形成部材において、前記フレーム部材のフレーム孔の
    壁面粗さがこのフレーム部材の他の表面よりも粗いこと
    を特徴とするノズル形成部材。
  7. 【請求項7】 液滴を吐出するノズルを有するノズル形
    成部材と、前記ノズルが連通する流路と、この流路内の
    液体を加圧して前記ノズルから液滴を吐出させる圧力を
    発生させる圧力発生手段とを有する液滴吐出ヘッドにお
    いて、前記ノズル形成部材が前記請求項1乃至6のいず
    れかに記載のノズル形成部材であることを特徴とする液
    滴吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 フレーム部材に形成された貫通のフレー
    ム孔内にノズルとなる孔を形成するノズル孔部材を保持
    したノズル形成部材の製造方法であって、 工程1:フォトファブリケーションを用いて母型支持部
    材上に樹脂を材質とするノズル孔形状の母型を製作する
    工程 工程2:フレーム孔を形成したフレーム部材を、前記フ
    レーム孔内に前記母型が配置される状態で前記母型支持
    部材上に仮固定する工程 工程3:前記フレーム部材上及びフレーム孔内にノズル
    孔部材となる紫外線硬化材料を塗布充填して硬化させた
    後、前記フレーム部材を母型支持部材から分離する工程 工程4:前記フレーム部材の少なくとも吐出面側を研磨
    する工程 工程5:前記フレーム部材の研磨した面に撥水性処理を
    施す工程 工程6:前記フレーム部材のフレーム孔内の母型を除去
    してノズル孔を形成する工程 を順次行うことを特徴とするノズル形成部材の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のノズル形成部材の製造
    方法において、前記工程1で母型支持部材上にポジ型レ
    ジストによる薄層を形成した後母型を形成することを特
    徴とするノズル形成部材の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8又は9に記載のノズル形成部
    材の製造方法において、前記工程3で紫外線硬化材料を
    硬化させるときに吐出面側から先に紫外光照射を行うこ
    とを特徴とするノズル形成部材の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至10のいずれかに記載の
    ノズル形成部材の製造方法において、前記工程3で紫外
    線硬化材料をディッピング又は転写方法で塗布すること
    を特徴とするノズル形成部材の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8乃至11のいずれかに記載の
    ノズル形成部材の製造方法において、前記工程3の紫外
    線硬化材料は紫外硬化型のゾルゲルガラスであることを
    特徴とするノズル形成部材の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項8乃至12のいずれかに記載の
    ノズル形成部材の製造方法において、前記工程5で機械
    的研磨を行うことを特徴とするノズル形成部材の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項8乃至12のいずれかに記載の
    ノズル形成部材の製造方法において、前記工程5で前記
    フレーム部材よりも紫外線硬化材料の方が研磨されるメ
    カノケミカルポリッシングが生じる研磨を行うことを特
    徴とするノズル形成部材の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項8乃至14のいずれかに記載の
    ノズル形成部材の製造方法において、前記撥水性処理は
    撥水性材料を塗布方式でコーティングすることを特徴と
    するノズル形成部材の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項8乃至15のいずれかに記載の
    ノズル形成部材の製造方法において、前記工程6で剥離
    液に浸漬するとともに超音波衝撃を与えて母型を剥離す
    ることを特徴とするノズル形成部材の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項8乃至16のいずれかに記載の
    ノズル形成部材の製造方法において、前記工程1で母型
    とともに接合用アライメントマークを形成することを特
    徴とするノズル形成部材の製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004520981A (ja) * 2001-06-05 2004-07-15 ザール テクノロジー リミテッド 液滴付着装置用ノズル板
CN100404260C (zh) * 2004-12-24 2008-07-23 精工爱普生株式会社 成膜方法、液体供给头及液体供给装置
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