JP4549401B2 - 抵抗記憶素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、抵抗値の異なる複数の抵抗状態を記憶する抵抗記憶素子及びその製造方法に関する。
近年、新たなメモリ素子として、ReRAM(Resistance Random Access Memory:抵抗変化メモリ)と称される不揮発性半導体記憶装置が注目されている。ReRAMは、抵抗値が異なる複数の抵抗状態を有し、外部から電気的刺激を与えることにより抵抗状態が変化する抵抗記憶素子を用い、抵抗記憶素子の高抵抗状態と低抵抗状態とを例えば情報の“0”と“1”とに対応づけることにより、メモリ素子として利用するものである。ReRAMは、高速性、大容量性、低消費電力性等を実現可能なため、将来性が期待されている。
抵抗記憶素子は、電圧の印加により抵抗状態が変化する抵抗記憶材料を一対の電極間に挟持したものである。抵抗記憶材料として、遷移金属を含む酸化物材料を用いることが提案されている。
図29は、提案されている抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフである。図示するように、高抵抗状態にある抵抗記憶素子に印加する電圧を徐々に高くしていくと、電圧がある値(セット電圧Vset)を超えたところで急激に抵抗値が減少し、抵抗記憶素子は低抵抗状態に遷移する。このような動作は、一般に「セット」と称される。なお、ReRAMでは、セット動作の際に抵抗記憶素子や周辺回路に大電流が流れて抵抗記憶素子や周辺回路が破壊されるのを防止するべく、選択トランジスタ等を利用した電流制限が行われる。
一方、低抵抗状態にある抵抗記憶素子に印加する電圧を徐々に高くして抵抗記憶素子に流れる電流を徐々に高くしていくと、電流がある値(リセット電流Ireset)を超えたところで急激に抵抗値が増加し、抵抗記憶素子は高抵抗状態に遷移する。このような動作は、一般に「リセット」と称される。
このように、抵抗記憶素子は、高抵抗状態にあるときにセット電圧以上の電圧を印加することにより低抵抗状態に遷移し、低抵抗状態にあるときにリセット電流以上の電流を流すことにより高抵抗状態に遷移する。低抵抗状態にある抵抗記憶素子の抵抗値は数kΩ程度であるのに対して、高抵抗状態にある抵抗記憶素子の抵抗値は数10kΩ〜1000kΩ程度である。このような動作により、抵抗記憶素子の抵抗状態を制御することができる。
また、データの読み出しは、抵抗記憶素子に所定の読み出し電流を流したときに抵抗記憶素子に流れる電流値を測定することにより可能である。
なお、本願発明の背景技術としては以下のようなものがある。
特開2004−363604号公報 特開2007−84935号公報 特開2007−53125号公報 特開平10−149797号公報 特開2005−191354号公報 S. Seo et al., "Reproducible resistance switching in polycrystalline NiO films", Applied Physics Letters, Volume 85, Number 23, p. 5655-5657 (2004) S. Seo et al., "Conductivity switching characteristics and reset currents in NiO films", Applied Physics Letters, 86, 093509 (2005)
かかる抵抗記憶素子を用いたメモリデバイスは、高集積化に伴い微細化が要求されている。また、その動作に必要な電圧及び電流の低減も要求されている。
抵抗記憶素子の微細化には、電極間に挟持される抵抗記憶材料としての酸化物材料の薄膜化が不可欠である。また、酸化物材料の膜厚が厚いと、動作に必要な電圧及び電流が高くなってしまう。したがって、動作に必要な電圧及び電流を低減するという観点からも、酸化物材料の薄膜化が不可欠である。
しかしながら、単にスパッタ法等により酸化物材料を薄く成膜したのでは、膜厚の均一性が劣化する場合があった。膜厚の均一性が劣化すると、電極間の絶縁性を確保することができずに短絡が生じ、抵抗記憶素子としての特性を確保することが困難になる。
本発明の目的は、低電圧、低電流で動作し得る抵抗記憶素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、半導体基板の上方に、下部電極層を形成する工程と、前記下部電極層上に、遷移金属膜を形成する工程と、前記遷移金属膜上に、貴金属酸化膜を含む上部電極層を形成する工程と、前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を前記遷移金属膜に供給して前記遷移金属膜を酸化し、遷移金属酸化膜より成り、電圧の印加によって高抵抗状態と低抵抗状態とが切り換わる抵抗変化層を形成する工程とを有する抵抗記憶素子の製造方法が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、半導体基板の上方に、貴金属酸化膜を含む下部電極層を形成する工程と、前記貴金属酸化膜上に、遷移金属膜を形成する工程と、前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を前記遷移金属膜に供給して前記遷移金属膜を酸化し、遷移金属酸化膜より成り、電圧の印加によって高抵抗状態と低抵抗状態とが切り換わる抵抗変化層を形成する工程と、前記抵抗変化層上に、上部電極層を形成する工程とを有する抵抗記憶素子の製造方法が提供される。
本発明によれば、上部電極層又は下部電極層を構成する貴金属酸化膜に含まれる酸素を遷移金属膜に供給して遷移金属膜を酸化し、抵抗記憶層を構成する遷移金属酸化膜を形成するので、比較的薄く、しかも膜厚の均一性が良好な遷移金属酸化膜を形成することができる。したがって、本発明によれば、低電圧及び低電流で動作し得る抵抗記憶素子を提供することができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による抵抗記憶素子並びにその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法について図1乃至図11を用いて説明する。
まず、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置について図1を用いて説明する。図1(a)は、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図1(b)は、抵抗記憶素子のみを拡大して示したものである。
図1に示すように、半導体基板10上には、素子領域を画定する素子分離領域12が形成されている。
素子領域が画定された半導体基板10上には、ゲート絶縁膜を介して、ゲート電極14が形成されている。ゲート電極14は、ワード線を兼ねるものである。ワード線14は、図1における紙面垂直方向に延在している。
ゲート電極14の両側の半導体基板10内には、ソース/ドレイン拡散層16,18が形成されている。
ゲート電極14とソース/ドレイン拡散層16,18とにより選択トランジスタ20が構成されている。ここでは、1つの活性領域内に、ソース/ドレイン拡散層16を共用する2つの選択トランジスタ20が形成されている。
選択トランジスタ20が形成された半導体基板10上には、層間絶縁膜22が形成されている。
層間絶縁膜22には、ソース/ドレイン拡散層16に接続されたコンタクトプラグ28と、ソース/ドレイン拡散層18に接続されたコンタクトプラグ30とが埋め込まれている。
コンタクトプラグ28,30が埋め込まれた層間絶縁膜22上には、コンタクトプラグ28を介してソース/ドレイン拡散層16(ソース端子)に電気的に接続されたソース線(グラウンド線)32と、コンタクトプラグ30を介してソース/ドレイン拡散層(ドレイン端子)18に電気的に接続された中継配線34とが形成されている。ソース線32は、ワード線14に並行するように形成されており、図1における紙面垂直方向に延在している。
ソース線32及び中継配線34が形成された層間絶縁膜22上には、層間絶縁膜36が形成されている。層間絶縁膜36には、中継配線34に接続されたコンタクトプラグ40が埋め込まれている。
コンタクトプラグ40が埋め込まれた層間絶縁膜36上には、抵抗記憶素子42が形成されている。抵抗記憶素子42は、コンタクトプラグ40、中継配線34及びコンタクトプラグ30を介してソース/ドレイン拡散層18に電気的に接続された下部電極層44と、下部電極層44上に形成された抵抗記憶層48と、抵抗記憶層48上に形成された上部電極層50とを有している。
下部電極層44は、密着層52と貴金属膜54との積層膜により構成されている。密着層52の材料としては、例えばチタン(Ti)が用いられている。また、貴金属膜54の材料としては、例えばプラチナ(Pt)が用いられている。
抵抗記憶層48は、酸化ニッケル(NiO)より成る遷移金属酸化膜により構成されている。抵抗記憶層を構成する遷移金属酸化膜48は、後述するように、ニッケル(Ni)より成る遷移金属膜46上に上部電極層50を構成する貴金属酸化膜58を形成した後、熱処理を行うことにより、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化することにより形成されたものである。
このように、遷移金属酸化膜58は、上部電極層50を構成する貴金属酸化膜58に含まれる酸素を用いた酸化方法により形成されているため、遷移金属酸化膜48における酸素濃度には傾斜が生じている。すなわち、遷移金属酸化膜48は、上部電極層50側から下部電極層44側に向かって酸素濃度が低くなっている。
また、遷移金属酸化膜48は、スパッタ法等により直接成膜したものではなく、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を用いて遷移金属膜46を酸化することにより形成されている。このため、遷移金属酸化膜48は、化学量論的組成よりも酸素の組成比が少なくなっている。従来、スパッタ法によりNiO膜を直接成膜した場合には、組成比X=1、すなわちNi:O=1:1の化学量論的組成を有するNiO膜(NiO膜)が形成され、これとは異なる組成を有するNiO膜を形成することが困難であった。これに対して、本実施形態では、抵抗記憶層を構成する遷移金属酸化膜48として、例えば、組成比X=0.8〜0.9、すなわちNi:O=1:0.8〜0.9の組成を有するNiO膜が形成されている。
遷移金属酸化膜48の膜厚は、比較的薄く設定されており、例えば10nm以下、具体的には1〜10nmに設定されている。
上部電極層50は、酸化プラチナ(PtO)より成る貴金属酸化膜58と、貴金属酸化膜58と遷移金属酸化膜48との間に形成され、貴金属酸化膜58を構成する貴金属であるPtより成る貴金属膜56とにより構成されている。貴金属膜56は、後述するように、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化することにより遷移金属酸化膜48を形成する際に形成されたものである。
本実施形態では、抵抗記憶素子42の抵抗記憶層としての遷移金属酸化膜48を、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化することにより形成する。このため、本実施形態によれば、例えば膜厚が10nm以下と比較的薄く、しかも膜厚の均一性が良好な遷移金属酸化膜48を形成することができ、低電圧及び低電流で動作し得る抵抗記憶素子を提供することができる。
抵抗記憶素子42が形成された層間絶縁膜36上には、層間絶縁膜60が形成されている。層間絶縁膜60には、抵抗記憶素子42の上部電極層50に接続されたコンタクトプラグ64が埋め込まれている。
コンタクトプラグ64が埋め込まれた層間絶縁膜60上には、コンタクトプラグ64を介して抵抗記憶素子42の上部電極50に電気的に接続されたビット線66が形成されている。ビット線66は、図1における紙面左右方向に延在している。
こうして本実施形態による抵抗記憶素子及びその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置が構成されている。
次に、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法について図2乃至図6を用いて説明する。図2乃至図6は、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。
まず、半導体基板10内に、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法により、素子領域を画定する素子分離領域12を形成する。半導体基板10としては、例えばシリコン基板を用いる。
次いで、半導体基板10上に、通常のMOSトランジスタの製造方法と同様にして、ゲート電極14とソース/ドレイン拡散層16,18とを有する選択トランジスタ20を形成する(図2(a)参照)。
次いで、選択トランジスタ20が形成された半導体基板10上に、例えばCVD法によりシリコン酸化膜を堆積した後、このシリコン酸化膜の表面を例えばCMP法により研磨し、シリコン酸化膜より成り表面が平坦化された層間絶縁膜22を形成する。
次いで、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、層間絶縁膜22に、ソース/ドレイン拡散層16,18に達するコンタクトホール24,26を形成する。
次いで、例えばCVD法によりバリアメタル及びタングステン膜を堆積後、これら導電膜をエッチバックし、コンタクトホール24,26内に、ソース/ドレイン拡散層16,18に電気的に接続されたコンタクトプラグ28,30を形成する(図2(b)参照)。
次いで、コンタクトプラグ28,30が埋め込まれた層間絶縁膜22上に、例えばCVD法により導電膜を堆積後、フォトリソグラフィ及びドライエッチングによりこの導電膜をパターニングし、コンタクトプラグ28を介してソース/ドレイン拡散層16に電気的に接続されたソース線32と、コンタクトプラグ30を介してソース/ドレイン拡散層18に電気的に接続された中継配線34とを形成する(図2(c)参照)。
次いで、ソース線32及び中継配線34が形成された層間絶縁膜22上に、例えばCVD法によりシリコン酸化膜を堆積した後、このシリコン酸化膜の表面を例えばCMP法により研磨し、シリコン酸化膜より成り表面が平坦化された層間絶縁膜36を形成する。
次いで、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、層間絶縁膜36に、中継配線34に達するコンタクトホール38を形成する。
次いで、例えばCVD法によりバリアメタル及びタングステン膜を堆積後、これら導電膜をエッチバックし、コンタクトホール38内に、中継配線34、コンタクトプラグ30を介してソース/ドレイン拡散層18に電気的に接続されたコンタクトプラグ40を形成する(図3(a)参照)。
次いで、コンタクトプラグ40が埋め込まれた層間絶縁膜36上に、例えばスパッタ法により、例えば膜厚10nmのTi膜を堆積し、Ti膜より成る密着層52を形成する。なお、密着層52としては、Ti膜のほか、窒化チタン(TiN)膜を堆積してもよい。密着層52は、下部電極層44を構成する貴金属膜54とシリコン酸化膜より成る層間絶縁膜36との間の密着性を高めるためのものである。
次いで、密着層52上に、例えばスパッタ法により、例えば膜厚50nmのPt膜を堆積し、Pt膜より成る貴金属膜54を形成する。
次いで、貴金属膜54上に、例えばスパッタ法により、例えば膜厚8nmのNi膜を堆積し、Ni膜より成る遷移金属膜46を形成する。遷移金属膜46は、例えば酸素等の酸化性ガスを含まない雰囲気中で形成する。
次いで、遷移金属膜46上に、例えばスパッタ法により、例えば膜厚10nmのPtO膜を堆積し、PtO膜より成る貴金属酸化膜58を形成する(図3(b)参照)。貴金属酸化膜58は、非晶質状態(アモルファス状態)であってもよいし、結晶化されていてもよい。遷移金属膜46上に形成する貴金属酸化膜を結晶化する場合については、第6実施形態において述べる。
次いで、例えば、不活性ガス雰囲気中又は不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気中で、200〜750℃、より好ましくは300〜500℃の温度で熱処理を行う。この熱処理により、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給し、遷移金属膜46の全部を酸化する。
具体的な熱処理条件としては、例えば次の第1乃至第3の熱処理条件を用いることができる。すなわち、第1の熱処理条件は、熱処理装置として抵抗加熱電気炉を用い、熱処理温度を400℃、熱処理時間を30分間、熱処理雰囲気をアルゴン雰囲気、熱処理圧力を大気圧としたものである。また、第2の熱処理条件は、熱処理装置として減圧加熱炉を用い、熱処理温度を400℃、熱処理時間を3分間、熱処理雰囲気をアルゴン雰囲気、熱処理圧力を1Paとしたものである。また、第3の熱処理条件は、熱処理装置として急速ランプ加熱装置(RTA装置)を用い、熱処理温度を400℃、熱処理時間を1分間、熱処理雰囲気を5%の酸素を含むアルゴンと酸素の混合ガス雰囲気、熱処理圧力を大気圧としたものである。第3の熱処理条件のように熱処理雰囲気に酸素等の酸化性ガスを含めると、遷移金属膜46の酸化速度が上昇するため、熱処理時間を短縮することができる。
なお、遷移金属膜46の全部を酸化せずに、遷移金属酸化膜48と貴金属膜54との間に遷移金属膜46を残存させてもよい。この場合は、上記の場合よりも熱処理時間を短縮すればよい。遷移金属膜46を残存させる場合については第2実施形態において述べる。
図4は、本実施形態において、遷移金属膜46が酸化される様子を拡大して示している。
図4(a)に示すように遷移金属膜46上に貴金属酸化膜58を形成した後、熱処理を行うと、図4(b)に示すように、貴金属酸化膜58に含まれる酸素が解離し、遷移金属膜46に供給される。遷移金属膜46は、貴金属酸化膜58から供給される酸素により表面から酸化されていき、遷移金属膜46上に遷移金属酸化膜48が形成されていく。また、貴金属酸化膜58の下部には、貴金属酸化膜58が還元されることにより、貴金属酸化膜58を構成する貴金属より成る貴金属膜56が形成されていく。
さらに熱処理を継続することにより、貴金属酸化膜58から供給される酸素による遷移金属膜46の酸化が進行し、図4(c)に示すように、遷移金属膜46の全部が酸化されて遷移金属酸化膜48が形成される。こうして形成された遷移金属酸化膜48の膜厚は、例えば10nm以下、具体的には1〜10nmである。また、貴金属酸化膜58に含まれる酸素が解離することにより貴金属酸化膜58の下部に形成された貴金属膜56の膜厚は、例えば5nm程度である。
こうして、層間絶縁膜36上に、密着層52、貴金属膜54、遷移金属酸化膜48、貴金属膜56、及び貴金属酸化膜58から成る積層膜が形成される(図5(a)参照)。
このように、本実施形態では、抵抗記憶素子42の抵抗記憶層となる遷移金属酸化膜48を、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化することにより形成する。このため、本実施形態によれば、例えば膜厚が10nm以下と比較的薄く、しかも膜厚の均一性が良好な遷移金属酸化膜48を形成することができ、低電圧及び低電流で動作し得る抵抗記憶素子を提供することができる。
さらに、このような酸化方法により形成された遷移金属酸化膜48は、化学量論的組成よりも酸素の組成が少なくなっている。かかる遷移金属酸化膜48は、化学量論的組成の遷移金属酸化膜と比較して、フォーミング処理、セット動作、及びリセット動作の際の反応が容易に進行するため、抵抗記憶素子の動作に要する電圧及び電流を低減するできるものと考えられる。
次いで、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、貴金属酸化膜58、貴金属膜56、遷移金属酸化膜48、貴金属膜54、及び密着層52をパターニングする。これにより、密着層52と貴金属膜54との積層膜より成る下部電極層44と、遷移金属酸化膜より成る抵抗記憶層48と、貴金属膜56と貴金属酸化膜58とから成る上部電極層50とを有する抵抗記憶素子42を形成する(図5(b)参照)。
次いで、抵抗記憶素子42が形成された層間絶縁膜36上に、例えばCVD法によりシリコン酸化膜を堆積した後、このシリコン酸化膜の表面を例えばCMP法により研磨し、シリコン酸化膜より成り表面が平坦化された層間絶縁膜60を形成する。
次いで、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、層間絶縁膜60に、抵抗記憶素子42の上部電極層50に達するコンタクトホール62を形成する。
次いで、例えばCVD法によりバリアメタル及びタングステン膜を堆積後、これら導電膜をエッチバックし、コンタクトホール62内に、抵抗記憶素子42の上部電極層50に接続されたコンタクトプラグ64を形成する(図6(a)参照)。
次いで、コンタクトプラグ64が埋め込まれた層間絶縁膜60上に、導電膜を堆積後、フォトリソグラフィ及びドライエッチングによりこの導電膜をパターニングし、コンタクトプラグ64を介して抵抗記憶素子42の上部電極層50に電気的に接続されたビット線66を形成する(図6(b)参照)。
この後、必要に応じて更に上層の配線層等を形成し、不揮発性半導体記憶装置を完成する。
次に、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の評価結果について図7乃至図11を用いて説明する。図7乃至図9は、本実施形態による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフである。また、図10(a)は、スパッタ法により形成されたNiO膜を抵抗記憶層に用いた比較例による抵抗記憶素子を示す断面図であり、図10(b)はその電流−電圧特性を示すグラフである。図11は、スパッタ法により形成されたNiO膜を抵抗記憶層に用いた抵抗記憶素子の断面構造の電子顕微鏡写真を示す図である。
図7乃至図9、及び図10(b)における点線は、フォーミング処理の際の電流−電圧特性を示している。フォーミング処理とは、抵抗記憶素子に、高抵抗状態と低抵抗状態とを可逆的に変化可能な抵抗記憶特性を付与するために行うものであり、抵抗記憶層に絶縁破壊電圧相当の電圧を印加するものである。抵抗記憶素子に電圧を印加して抵抗記憶層をソフトブレークダウンさせることにより、抵抗記憶層中にフィラメント状の電流パスが形成され、この電流パスによって抵抗記憶特性が発現されるものと考えられている。フォーミング処理は、初期段階において一度行えばよく、その後に行う必要はない。なお、フォーミング処理に要する電圧を、フォーミング電圧と呼ぶ。
また、図7乃至図9、及び図10(b)における実線は、抵抗記憶素子に対してセットとリセットを3回繰り返した際の電流−電圧特性を示している。高抵抗状態の抵抗記憶素子に印加する電圧を徐々に高くしていくと、電圧がある値のときに、抵抗記憶素子が高抵抗状態から低抵抗状態に遷移し、急激に電流が増加する現象(セット動作)が生じる。なお、セット動作が生じる電圧を、セット電圧と呼ぶ。また、低抵抗状態の抵抗記憶素子に印加する電圧を徐々に高くして抵抗記憶素子に流れる電流を徐々に高くしていくと、電流がある値のときに、抵抗記憶素子が低抵抗状態から高抵抗状態に遷移し、電流が減少する現象(リセット動作)が生じる。なお、リセット動作が生じる電流を、リセット電流と呼ぶ。
図7は、上述した第1の熱処理条件で熱処理を行って形成した遷移金属酸化膜48を抵抗記憶層に用いた実施例1による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示している。実施例1の場合、フォーミング電圧は、1.32Vであった。また、セットとリセットの3回の繰り返しにおけるセット電圧は、順に1.32V、1.30V、0.80Vであり、リセット電流は、順に0.91mA、0.71mA、0.64mAであった。
また、図8は、上述した第2の熱処理条件で熱処理を行って形成した遷移金属酸化膜48を抵抗記憶層に用いた実施例2による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示している。実施例2の場合、フォーミング電圧は、0Vであった。また、セットとリセットの3回の繰り返しにおけるセット電圧は、順に1.04V、1.06V、1.08Vであり、リセット電流は、順に1.01mA、0.75mA、0.88mAであった。
また、図9は、上述した第3の熱処理条件で熱処理を行って形成した遷移金属酸化膜48を抵抗記憶層に用いた実施例3による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示している。実施例3の場合、フォーミング電圧は、0Vであった。また、セットとリセットの3回の繰り返しにおけるセット電圧は、順に1.26V、1.40V、1.46Vであり、リセット電流は、順に0.75mA、1.05mA、1.15mAであった。
なお、実施例2、3による抵抗記憶素子は、フォーミングせずにセット動作及びリセット動作した。初期状態の抵抗記憶素子の抵抗が低いと、フォーミングしないことがある。例えばNiを全てNiOにさせずにNiを残すと、素子全体の抵抗が下がりフォーミングなしで機能する。また、NiOの酸化度が低いと、この場合も素子全体の抵抗が下がりフォーミングなしで機能することがある。
他方、図10(b)は、図10(a)に示すように、Ptより成る下部電極層68と、スパッタ法により形成された膜厚20nmのNiO膜より成る抵抗記憶層70と、Ptより成る上部電極層72とを有する比較例による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示している。比較例の場合、フォーミング電圧は、5Vであった。また、セットとリセットの3回の繰り返しにおけるセット電圧は、順に1.20V、1.40V、1.60Vであり、リセット電流は、順に10mA、20mA、20mAであった。
図7乃至図9、及び図10(b)から分かるように、実施例1乃至3の場合には、比較例の場合と比較して動作に要する電圧及び電流、特にフォーミング電圧及びリセット電流が低くなっている。本実施形態による抵抗記憶素子は、3.3V以下、更には1.5V以下のフォーミング電圧を遷移金属酸化膜48に印加すれば、抵抗記憶特性を発現させることができることが分かっている。
以上の評価結果より、本実施形態によれば、低電圧、低電流で動作し得る抵抗記憶素子を提供することができることが分かる。
なお、比較例のように抵抗記憶層として用いる遷移金属酸化膜をスパッタ法により形成したのでは、遷移金属酸化膜を比較的薄く形成した場合に遷移金属酸化膜に段切れが生じ、電極間に短絡が生じてしまう虞がある。
図11は、スパッタ法により形成された膜厚10nmのNiO膜を抵抗記憶層に用いた抵抗記憶素子の断面構造の電子顕微鏡写真を示している。図示するように、タングステンプラグ74が埋め込まれた層間絶縁膜76上には、Pt膜より成る下部電極層78と、膜厚10nmのNiO膜より成る抵抗記憶層80と、Pt膜より成る上部電極層82とを有する抵抗記憶素子が形成されている。上部電極層82には、アルミニウム配線84が接続されている。
図11から分かるように、抵抗記憶層を構成するNiO膜80は、膜厚が10nmのように薄いと、下地である層間絶縁膜76やタングステンプラグ74の凹凸を反映した波状の起伏を有するものとなっている。このため、スパッタ法によりNiO膜80を単に薄く形成したのでは、NiO膜80に段切れが生じ、下部電極層78と上部電極層82との間に短絡が生じてしまう虞がある。
これに対し、本実施形態では、上部電極層50を構成する貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化することにより、抵抗記憶層となる遷移金属酸化膜48を形成する。これにより、遷移金属酸化膜48を例えば膜厚10nm以下と比較的薄く形成する場合においても、遷移金属酸化膜48の段切れを防止することができ、短絡による不良の発生を回避しつつ、低電圧及び低電流で動作し得る抵抗記憶素子を得ることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による抵抗記憶素子並びにその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を図12乃至図15を用いて説明する。なお、第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
まず、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置について図12を用いて説明する。図12(a)は、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図12(b)は、抵抗記憶素子のみを拡大して示したものである。
本実施形態による抵抗記憶素子は、第1実施形態による抵抗記憶素子の製造方法において、遷移金属膜46を酸化する際に、遷移金属膜46の全部を酸化せずに遷移金属膜46を残存させたものであり、貴金属膜54と遷移金属酸化膜48との間に、遷移金属膜46を有することに特徴がある。
図12に示すように、コンタクトプラグ40が埋め込まれた層間絶縁膜36上には、抵抗記憶素子42aが形成されている。抵抗記憶素子42aは、コンタクトプラグ40、中継配線34及びコンタクトプラグ30を介してソース/ドレイン拡散層18に電気的に接続された下部電極層44aと、下部電極層44a上に形成された抵抗記憶層48と、抵抗記憶層48上に形成された上部電極層50とを有している。
下部電極層44aは、密着層52と貴金属膜54とNiより成る遷移金属膜46との積層膜により構成されている。遷移金属膜46は、後述するように、遷移金属膜46を酸化することにより遷移金属酸化膜48を形成する際に、遷移金属膜46の全部を酸化せずに残存させたものである。
抵抗記憶層48は、NiOより成る遷移金属酸化膜により構成されている。抵抗記憶層を構成する遷移金属酸化膜48は、後述するように、遷移金属膜46上に上部電極層50を構成する貴金属酸化膜58を形成した後、熱処理を行うことにより、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46の一部を酸化することにより形成されたものである。
上部電極層50は、PtOより成る貴金属酸化膜58と、貴金属酸化膜58と遷移金属酸化膜48との間に形成され、貴金属酸化膜58を構成する貴金属であるPtより成る貴金属膜56とにより構成されている。
こうして、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置が構成されている。
本実施形態のように、貴金属膜54と遷移金属酸化膜48との間に遷移金属膜46が形成されていると、リセット電流を更に低減することができることが分かっている。リセット電流が低減されるメカニズムの詳細は明らかでないが、遷移金属膜46が形成されていると、貴金属膜54から遷移金属酸化膜48への元素の拡散や、遷移金属酸化膜48から貴金属膜54への酸素の拡散が発生しないためであると考えられる。
次に、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法について図13乃至図15を用いて説明する。図13乃至図15は、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。
まず、図2(a)乃至図3(a)に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法と同様にして、コンタクトプラグ40までを形成する。
次いで、第1実施形態と同様にして、コンタクトプラグ40が埋め込まれた層間絶縁膜36上に、例えばスパッタ法により、Ti膜より成る密着層52と、Pt膜より成る貴金属膜54と、Ni膜より成る遷移金属膜46と、PtO膜より成る貴金属酸化膜58とを順次形成する(図13(a)参照)。
次いで、例えば、不活性ガス雰囲気中又は不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気中で、200〜750℃、より好ましくは300〜500℃の温度で熱処理を行う。この熱処理により、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給し、遷移金属膜46の一部を酸化する。本実施形態では、熱処理時間を第1実施形態による場合と比較して短縮する等、熱処理条件を適宜調整して遷移金属膜46の全部を酸化せずに、遷移金属膜46を残存させる。
図14は、本実施形態において、遷移金属膜46の一部が酸化される様子を拡大して示している。
図14(a)に示すように遷移金属膜46上に貴金属酸化膜58を形成した後、熱処理を行うと、図14(b)に示すように、貴金属酸化膜58に含まれる酸素が解離し、遷移金属膜46に供給される。遷移金属膜46は、貴金属酸化膜58から供給される酸素により表面から酸化されていき、遷移金属膜46上に遷移金属酸化膜48が形成されていく。また、貴金属酸化膜58の下部には、貴金属酸化膜58が還元されることにより、貴金属酸化膜58を構成する貴金属より成る貴金属膜56が形成されていく。
ここで、本実施形態では、熱処理条件を適宜調整することにより、図14(c)に示すように、遷移金属膜46の一部を酸化して遷移金属酸化膜48を形成し、遷移金属酸化膜48下に遷移金属膜46を残存させる。
こうして、層間絶縁膜36上に、密着層52、貴金属膜54、遷移金属膜46、遷移金属酸化膜48、貴金属膜56、及び貴金属酸化膜58から成る積層膜が形成される(図13(b)参照)。
次いで、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、貴金属酸化膜58、貴金属膜56、遷移金属酸化膜48、遷移金属膜46、貴金属膜54、及び密着層52をパターニングする。これにより、密着層52と貴金属膜54と遷移金属膜46との積層膜より成る下部電極層44aと、遷移金属酸化膜より成る抵抗記憶層48と、貴金属膜56と貴金属酸化膜58とから成る上部電極層50とを有する抵抗記憶素子42aを形成する(図15(a)参照)。
以後、図6(a)及び図6(b)に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法と同様にして、コンタクトプラグ64、ビット線66等を形成し、不揮発性半導体装置を完成する(図15(b)参照)。
本実施形態のように、遷移金属膜46の一部を酸化して遷移金属酸化膜48を形成し、貴金属膜54と遷移金属酸化膜48との間に遷移金属膜46を残存させてもよい。遷移金属膜46を残存させることにより、抵抗記憶素子のリセット電流を更に低減することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による抵抗記憶素子並びにその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を図16乃至図19を用いて説明する。なお、第1及び第2実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
まず、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置について図16を用いて説明する。図16(a)は、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図16(b)は、抵抗記憶素子のみを拡大して示したものである。
本実施形態による抵抗記憶素子は、第1実施形態による抵抗記憶素子の製造方法において、遷移金属膜46を酸化する際に、貴金属酸化膜58に含まれる酸素の全部を解離させることにより、貴金属酸化膜58を貴金属膜56に変化させたものであり、貴金属膜56より成る上部電極層50aを有することに特徴がある。
図16に示すように、コンタクトプラグ40が埋め込まれた層間絶縁膜36上には、抵抗記憶素子42bが形成されている。抵抗記憶素子42bは、コンタクトプラグ40、中継配線34及びコンタクトプラグ30を介してソース/ドレイン拡散層18に電気的に接続された下部電極層44と、下部電極層44上に形成された抵抗記憶層48と、抵抗記憶層48上に形成された上部電極層50aとを有している。
下部電極層44は、密着層52と貴金属膜54との積層膜により構成されている。
抵抗記憶層48は、NiOより成る遷移金属酸化膜により構成されている。抵抗記憶層を構成する遷移金属酸化膜48は、後述するように、遷移金属膜46上に上部電極層50を構成する貴金属酸化膜58を形成した後、熱処理を行うことにより、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化することにより形成されたものである。
上部電極層50aは、Ptより成る貴金属膜56により構成されている。上部電極層50aを構成する貴金属膜56は、後述するように、遷移金属膜46を酸化することにより遷移金属酸化膜48を形成する際に、PtOより成る貴金属酸化膜58に含まれる酸素の全部を解離させることにより、貴金属酸化膜58から形成されたものである。
こうして、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置が構成されている。
次に、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法について図17乃至図19を用いて説明する。図17乃至図19は、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。
まず、図2(a)乃至図3(a)に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法と同様にして、コンタクトプラグ40までを形成する。
次いで、第1実施形態と同様にして、コンタクトプラグ40が埋め込まれた層間絶縁膜36上に、例えばスパッタ法により、Ti膜より成る密着層52と、Pt膜より成る貴金属膜54と、Ni膜より成る遷移金属膜46と、PtO膜より成る貴金属酸化膜58とを順次形成する(図17(a)参照)。
次いで、例えば、不活性ガス雰囲気中又は不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気中で、200〜750℃、より好ましくは300〜500℃の温度で熱処理を行う。この熱処理により、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給し、遷移金属膜46を酸化する。本実施形態では、熱処理条件を適宜調整して貴金属酸化膜58に含まれる酸素の全部を解離させる。
図18は、本実施形態において、遷移金属膜46が酸化される様子を拡大して示している。
図18(a)に示すように遷移金属膜46上に貴金属酸化膜58を形成した後、熱処理を行うと、図18(b)に示すように、貴金属酸化膜58に含まれる酸素が解離し、遷移金属膜46に供給される。遷移金属膜46は、貴金属酸化膜58から供給される酸素により表面から酸化されていき、遷移金属膜46上に遷移金属酸化膜48が形成されていく。また、貴金属酸化膜58の下部には、貴金属酸化膜58が還元されることにより、貴金属酸化膜58を構成する貴金属より成る貴金属膜56が形成されていく。
ここで、本実施形態では、熱処理条件を適宜調整することにより、貴金属酸化膜58に含まれる酸素の全部を解離させる。これにより、図18(c)に示すように、遷移金属膜46を酸化して遷移金属酸化膜48を形成するとともに、貴金属酸化膜58を還元して貴金属膜56に変化させる。
こうして、層間絶縁膜36上に、密着層52、貴金属膜54、遷移金属酸化膜48、及び貴金属膜56から成る積層膜が形成される(図17(b)参照)。
次いで、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、貴金属膜56、遷移金属酸化膜48、貴金属膜54、及び密着層52をパターニングする。これにより、密着層52と貴金属膜54との積層膜より成る下部電極層44と、遷移金属酸化膜より成る抵抗記憶層48と、貴金属膜56より成る上部電極層50aとを有する抵抗記憶素子42bを形成する(図19(a)参照)。
以後、図6(a)及び図6(b)に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法と同様にして、コンタクトプラグ64、ビット線66等を形成し、不揮発性半導体装置を完成する(図19(b)参照)。
本実施形態のように、遷移金属膜46を酸化することにより遷移金属酸化膜48を形成する際に、貴金属酸化膜58に含まれる酸素の全部を解離させることにより、貴金属酸化膜58から貴金属膜56を形成し、貴金属膜56により上部電極層50aを構成してもよい。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法について図20及び図21を用いて説明する。図20及び図21は、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。なお、第1乃至第3実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、密着層52、貴金属膜54、遷移金属膜46、及び貴金属酸化膜58から成る積層膜を形成し、この積層膜を抵抗記憶素子の形状にパターニングしてから、遷移金属酸化膜48を形成するための熱処理を行うことに特徴がある。
まず、図2(a)乃至図3(b)に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法と同様にして、コンタクトプラグ40までを形成する。
次いで、第1実施形態と同様にして、コンタクトプラグ40が埋め込まれた層間絶縁膜36上に、例えばスパッタ法により、Ti膜より成る密着層52と、Pt膜より成る貴金属膜54と、Ni膜より成る遷移金属膜46と、PtO膜より成る貴金属酸化膜58とを順次形成する(図20(a)参照)。
次いで、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、貴金属酸化膜58、遷移金属膜46、貴金属膜54、及び密着層52からなる積層膜を抵抗記憶素子の形状にパターニングする(図20(b)参照)。
次いで、例えば、不活性ガス雰囲気中又は不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気中で、200〜750℃、より好ましくは300〜500℃の温度で熱処理を行う。これにより、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化し、遷移金属酸化膜48を形成する。貴金属酸化膜58の下部には、貴金属酸化膜58が還元されることにより、貴金属酸化膜58を構成する貴金属より成る貴金属膜56が形成される。
なお、本実施形態では、このように積層膜を抵抗記憶素子の形状にパターニングした後に熱処理を行う。このため、熱処理雰囲気中に酸化性ガスが含まれていると、密着層52が酸化され、下部電極層44とコンタクトプラグ40との間の電気的接続が劣化する虞がある。したがって、酸化性ガスを含む理雰囲気中で熱処理を行う場合には、酸化性ガスの濃度を低濃度に設定する等、熱処理条件を適宜調整することが望ましい。
こうして、密着層52と貴金属膜54との積層膜より成る下部電極層44と、遷移金属酸化膜より成る抵抗記憶層48と、貴金属膜56と貴金属酸化膜58とから成る上部電極層50とを有する抵抗記憶素子42cが形成される(図21(a)参照)。
以後、図6(a)及び図6(b)に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法と同様にして、コンタクトプラグ64、ビット線66等を形成し、不揮発性半導体装置を完成する(図21(b)参照)。
本実施形態のように、密着層52、貴金属膜54、遷移金属膜46、及び貴金属酸化膜58から成る積層膜を形成し、この積層膜を抵抗記憶素子の形状にパターニングしてから、遷移金属酸化膜48を形成するための熱処理を行ってもよい。
次に、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の評価結果について図22を用いて説明する。図22は、本実施形態による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフである。図22における点線は、フォーミング処理の際の電流−電圧特性を示している。また、図22における実線は、抵抗記憶素子に対してセットとリセットを3回繰り返した際の電流−電圧特性を示している。
図22は、上述のように積層膜を抵抗記憶素子の形状にパターニングした後に熱処理を行って形成した遷移金属酸化膜48を抵抗記憶層に用いた実施例4による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示している。実施例4の場合、フォーミング電圧は、1.20Vであった。また、セットとリセットの3回の繰り返しにおけるセット電圧は、順に0.88V、1.20V、1.42Vであり、リセット電流は、順に1.01mA、0.37mA、0.57mAであった。
図22及び前述の図10(b)から分かるように、実施例4の場合にも、比較例の場合と比較して動作に要する電圧及び電流、特にフォーミング電圧及びリセット電流が低くなっている。
以上の評価結果より、本実施形態によれば、低電圧、低電流で動作し得る抵抗記憶素子を提供することができることが分かる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態による抵抗記憶素子並びにその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を図23乃至図25を用いて説明する。なお、第1乃至第4実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
まず、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置について図23を用いて説明する。図23(a)は、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図23(b)は、抵抗記憶素子のみを拡大して示したものである。
本実施形態による抵抗記憶素子は、第1実施形態による抵抗記憶素子において、貴金属酸化膜58上に、貴金属酸化膜58からの酸素の上方への拡散を防止するための貴金属膜86が形成されており、貴金属膜56と貴金属酸化膜58と貴金属膜86とから成る上部電極層50bを有することに特徴がある。
図23に示すように、コンタクトプラグ40が埋め込まれた層間絶縁膜36上には、抵抗記憶素子42dが形成されている。抵抗記憶素子42dは、コンタクトプラグ40、中継配線34及びコンタクトプラグ30を介してソース/ドレイン拡散層18に電気的に接続された下部電極層44と、下部電極層44上に形成された抵抗記憶層48と、抵抗記憶層48上に形成された上部電極層50bとを有している。
下部電極層44は、密着層52と貴金属膜54との積層膜により構成されている。
抵抗記憶層48は、NiOより成る遷移金属酸化膜により構成されている。抵抗記憶層を構成する遷移金属酸化膜48は、後述するように、遷移金属膜46上に上部電極層50を構成する貴金属酸化膜58を形成した後、熱処理を行うことにより、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化することにより形成されたものである。
上部電極層50bは、PtOより成る貴金属酸化膜58と、貴金属酸化膜58と遷移金属酸化膜48との間に形成され、貴金属酸化膜58を構成する貴金属であるPtより成る貴金属膜56と、貴金属酸化膜58上に形成され、Ptより成る貴金属膜86とにより構成されている。
上部電極層50bを構成する貴金属膜86は、後述するように、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化する際に、貴金属酸化膜58からの酸素の上方への拡散を防止する拡散防止層として機能する。なお、貴金属膜86の材料としては、Ptのほか、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)を用いてもよい。また、かかる拡散防止層としては、貴金属膜86に代えて、遷移金属膜46の材料よりも酸化されにくい材料より成る導電膜を用いることができる。すなわち、遷移金属膜46がNiより成る場合には、拡散防止層としてTiN等のNiよりも酸化されにくい材料より成る導電膜を用いることができる。拡散防止層の材料として遷移金属膜46の材料よりも酸化されにくい材料を用いるのは、例えばアルミニウム(Al)、Ti等のNiよりも酸化されやすい材料では、Niより成る遷移金属膜46を酸化する際に、Niより成る遷移金属膜46よりも先に酸化されてしまうためである。
こうして、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置が構成されている。
次に、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法について図24及び図25を用いて説明する。図24及び図25は、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。
まず、図2(a)乃至図3(a)に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法と同様にして、コンタクトプラグ40までを形成する。
次いで、第1実施形態と同様にして、コンタクトプラグ40が埋め込まれた層間絶縁膜36上に、例えばスパッタ法により、Ti膜より成る密着層52と、Pt膜より成る貴金属膜54と、Ni膜より成る遷移金属膜46と、PtO膜より成る貴金属酸化膜58とを順次形成する。
次いで、貴金属酸化膜58上に、例えばスパッタ法によりPt膜を堆積し、Pt膜より成る貴金属膜86を形成する(図24(a)参照)。
次いで、例えば、不活性ガス雰囲気中又は不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気中で、200〜750℃、より好ましくは300〜500℃の温度で熱処理を行う。これにより、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化し、遷移金属酸化膜48を形成する。貴金属酸化膜58の下部には、貴金属酸化膜58が還元されることにより、貴金属酸化膜58を構成する貴金属より成る貴金属膜56が形成される。
ここで、本実施形態では、貴金属酸化膜58上に、貴金属酸化膜58からの酸素の上方への拡散を防止する拡散防止層として機能する貴金属膜86が形成されている。このため、本実施形態によれば、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に効率よく供給することができ、遷移金属膜46を酸化するための熱処理に要する時間を短縮することができる。
こうして、層間絶縁膜36上に、密着層52、貴金属膜54、遷移金属酸化膜48、貴金属膜56、貴金属酸化膜58、及び貴金属膜86から成る積層膜が形成される(図24(b)参照)。
次いで、フォトリソグラフィ及びドライエッチングにより、貴金属膜86、貴金属酸化膜58、貴金属膜56、遷移金属酸化膜48、貴金属膜54、及び密着層52をパターニングする。これにより、密着層52と貴金属膜54との積層膜より成る下部電極層44と、遷移金属酸化膜より成る抵抗記憶層48と、貴金属膜56と貴金属酸化膜58と貴金属膜86とから成る上部電極層50bとを有する抵抗記憶素子42dを形成する(図25(a)参照)。
以後、図6(a)及び図6(b)に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法と同様にして、コンタクトプラグ64、ビット線66等を形成し、不揮発性半導体装置を完成する(図25(b)参照)。
本実施形態のように、貴金属酸化膜58上に、貴金属酸化膜58からの酸素の上方への拡散を防止する拡散防止層として機能する貴金属膜86を形成してもよい。かかる貴金属膜86を形成することにより、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に効率よく供給することができ、遷移金属膜46を酸化するための熱処理に要する時間を短縮することができる。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法について図26を用いて説明する。図26は、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。なお、第1乃至第5実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法において、遷移金属膜46上に、加熱しながら貴金属酸化膜58を形成することにより、結晶化された貴金属酸化膜58cを形成することに特徴がある。
まず、図2(a)乃至図3(a)に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法と同様にして、コンタクトプラグ40までを形成する。
次いで、第1実施形態と同様にして、コンタクトプラグ40が埋め込まれた層間絶縁膜36上に、例えばスパッタ法により、Ti膜より成る密着層52と、Pt膜より成る貴金属膜54と、Ni膜より成る遷移金属膜46とを順次形成する。
次いで、遷移金属膜46上に、例えばスパッタ法により、例えば350℃以下の温度で加熱しながらPtO膜を堆積し、PtO膜より成る貴金属酸化膜58cを形成する(図26(a)参照)。貴金属酸化膜58cは、形成する際の加熱により結晶化される。
次いで、例えば、不活性ガス雰囲気中又は不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気中で、200〜750℃、より好ましくは300〜500℃の温度で熱処理を行う。これにより、結晶化された貴金属酸化膜58cに含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化し、遷移金属酸化膜48を形成する。貴金属酸化膜58cの下部には、貴金属酸化膜58cが還元され、貴金属酸化膜58cを構成する貴金属より成る貴金属膜56が形成される。
ここで、本実施形態では、遷移金属膜46上に、結晶化された貴金属酸化膜58cを形成している。結晶化された貴金属酸化膜58cから解離した酸素は、アモルファス状態の貴金属酸化膜58から解離した酸素に比べて活性化されている。このため、本実施形態によれば、遷移金属膜46の酸化を効率よく進行させることができ、遷移金属膜46を酸化するための熱処理に要する時間を短縮することができる。
こうして、層間絶縁膜36上に、密着層52、貴金属膜54、遷移金属酸化膜48、貴金属膜56、及び貴金属酸化膜58cから成る積層膜が形成される(図26(b)参照)。
以後の工程は、図5(b)乃至図6(b)に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態のように、遷移金属膜46上に結晶化された貴金属酸化膜58cを形成してもよい。結晶化された貴金属酸化膜58cを形成することにより、遷移金属膜46の酸化を効率よく進行させることができ、遷移金属膜46を酸化するための熱処理に要する時間を短縮することができる。
[第7実施形態]
本発明の第7実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法について図27を用いて説明する。図27は、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。なお、第1乃至第6実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
上記実施形態では、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化する場合について説明したが、その酸化の前に、遷移金属膜46の表面を酸化しておいてもよい。本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、遷移金属膜46上に貴金属酸化膜58を形成する際に、酸素等の酸化性ガスを含む雰囲気中で加熱しながら貴金属酸化膜58を形成することにより遷移金属膜46の表面を酸化し、遷移金属膜46の表面に、薄い遷移金属酸化膜48aを形成することに特徴がある。
図27(a)に示すように、第1実施形態と同様にして、例えばスパッタ法により、Ti膜より成る密着層52と、Pt膜より成る貴金属膜54と、Ni膜より成る遷移金属膜46を順次形成する。
次いで、図27(b)に示すように、遷移金属膜46上に、例えばスパッタ法により、酸素等の酸化性ガスを含む雰囲気中で例えば350℃以下の温度で加熱しながらPtO膜を堆積し、PtO膜より成る貴金属酸化膜58を形成する。このとき、遷移金属膜46の表面が酸化され、遷移金属膜46の表面には、薄い遷移金属酸化膜48aが形成される。
次いで、例えば、不活性ガス雰囲気中又は不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気中で、200〜750℃、より好ましくは300〜500℃の温度で熱処理を行う。これにより、図27(c)に示すように、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を更に酸化し、抵抗記憶層となる遷移金属酸化膜48を形成する。貴金属酸化膜58の下部には、貴金属酸化膜58が還元されることにより、貴金属酸化膜58を構成する貴金属より成る貴金属膜56が形成される。
本実施形態のように、遷移金属膜46上に貴金属酸化膜58を形成する際に、酸化性ガスを含む雰囲気中で加熱しながら貴金属酸化膜58を形成することにより遷移金属膜46の表面を酸化し、遷移金属膜46の表面に、薄い遷移金属酸化膜48aを形成してもよい。
[第8実施形態]
本発明の第8実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法について図28を用いて説明する。図28は、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。なお、第1乃至第7実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
上記実施形態では、遷移金属膜46上に上部電極層を構成する貴金属酸化膜58を形成し、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化する場合について説明したが、下部電極層を構成する貴金属酸化膜に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化してもよい。本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の製造方法は、下部電極層を構成する貴金属酸化膜88上に遷移金属膜46を形成し、熱処理により貴金属酸化膜88に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化することにより、抵抗記憶層となる遷移金属酸化膜48を形成することに特徴がある。
第1実施形態と同様にして、例えばスパッタ法により、Ti膜より成る密着層52と、Pt膜より成る貴金属膜54とを順次形成する。
次いで、図28(a)に示すように、貴金属膜54上に、PtO膜より成る貴金属酸化膜88を形成する。貴金属酸化膜88は、抵抗記憶素子の下部電極層を構成するものである。なお、貴金属酸化膜88としては、PtO膜のほか、酸化イリジウム(IrO)膜、酸化ルテニウム(RuO)膜等を形成してもよい。
次いで、図28(b)に示すように、貴金属酸化膜88上に、例えばスパッタ法により、Ni膜より成る遷移金属膜46を形成する。このとき、加熱しながら成膜すると、Ni膜より成る遷移金属膜46の初期に成膜される層が酸化され、遷移金属膜46と貴金属酸化膜88との界面に、NiO膜より成る遷移金属酸化膜48bが形成される。しかしながら、加熱しながら成膜した場合には、遷移金属膜46の平坦性が悪くなる。このため、遷移金属膜46は、室温で成膜することがのぞましい。室温で成膜した場合には、遷移金属膜46と貴金属酸化膜88との界面に、極薄い遷移金属酸化膜48bが形成される。遷移金属膜46は、第1実施形態と同様に、例えば酸素等の酸化性ガスを含まない雰囲気中で形成する。
次いで、例えば、不活性ガス雰囲気中又は不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気中で、200〜750℃、より好ましくは300〜500℃の温度で熱処理を行う。具体的な熱処理条件としては、第1実施形態における第1乃至第3の熱処理条件と同様の条件を用いることができる。これにより、図27(c)に示すように、貴金属酸化膜88に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化し、抵抗記憶層を構成する遷移金属酸化膜48を形成する。貴金属酸化膜88の上部には、貴金属酸化膜88が還元されることにより、貴金属酸化膜88を構成する貴金属より成る貴金属膜90が形成される。なお、図27(c)では、遷移金属酸化膜48上に遷移金属膜46が残存している場合を示しているが、熱処理条件を適宜調整することにより、遷移金属膜46の全部を酸化してもよい。
このように、抵抗記憶素子の下部電極層を構成する貴金属酸化膜88に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化し、抵抗記憶層を構成する遷移金属酸化膜48を形成してもよい。この場合においても、例えば膜厚が10nm以下と比較的薄く、しかも膜厚の均一性が良好な遷移金属酸化膜48を形成することができ、低電圧及び低電流で動作し得る抵抗記憶素子を提供することができる。
また、こうして形成された遷移金属酸化膜48は、化学量論的組成よりも酸素の組成が少ないとともに、下部電極層側から上部電極層側に向かって酸素濃度が低くなっている。
次いで、図28(d)に示すように、残存している遷移金属膜46上に、抵抗記憶素子の上部電極層を構成する導電膜92を形成する。なお、第1実施形態と同様に、遷移金属膜46上に貴金属酸化膜58を形成した後、貴金属酸化膜58に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給し、残存している遷移金属膜46を更に酸化してもよい。
本実施形態のように、抵抗記憶素子の下部電極層を構成する貴金属酸化膜88に含まれる酸素を遷移金属膜46に供給して遷移金属膜46を酸化し、抵抗記憶層を構成する遷移金属酸化膜48を形成してもよい。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、遷移金属膜46の材料としてNiを用い、NiOより成る遷移金属酸化膜48を形成する場合を例に説明したが、遷移金属膜46の材料はNiに限定されるものではない。遷移金属膜46の材料として種々の遷移金属を適宜用い、その酸化物より成る遷移金属酸化膜48を形成することができる。例えば、遷移金属膜46の材料としてTiを用い、TiOより成る遷移金属酸化膜48を形成してもよい。
また、上記実施形態では、遷移金属膜46上に形成する貴金属酸化膜58の材料としてPtOを用いる場合を例に説明したが、貴金属酸化膜58の材料はPtOに限定されるものではなく、種々の貴金属酸化物を適宜用いることができる。例えば、貴金属酸化膜58の材料として、IrO又はRuO等を用いることができる。
また、上記実施形態では、下部電極層44を構成する貴金属膜54の材料としてPtを用いる場合を例に説明したが、貴金属膜54の材料はPtに限定されるものではなく、種々の貴金属を適宜用いることができる。例えば、貴金属膜54の材料として、Ir又はRu等を用いることができる。また、下部電極層44の材料は、貴金属に限定されるものではなく、導電性を有する種々の材料を適宜用いることができる。例えば、下部電極層44の材料として、遷移金属や遷移金属窒化物等を用いることができる。
以上詳述したように、本発明の特徴をまとめると以下の通りとなる。
(付記1) 半導体基板の上方に、下部電極層を形成する工程と、
前記下部電極層上に、遷移金属膜を形成する工程と、
前記遷移金属膜上に、貴金属酸化膜を含む上部電極層を形成する工程と、
前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を前記遷移金属膜に供給して前記遷移金属膜を酸化し、遷移金属酸化膜より成る抵抗記憶層を形成する工程と
を有することを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記2) 付記1記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記抵抗記憶層を形成する工程では、前記遷移金属酸化膜と前記貴金属酸化膜との間に、前記貴金属酸化膜を構成する貴金属より成る貴金属膜が形成される
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記3) 付記1記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記抵抗記憶層を形成する工程では、前記遷移金属膜の全部を酸化することにより、前記遷移金属酸化膜を形成する
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記4) 付記1記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記抵抗記憶層を形成する工程では、前記遷移金属膜の一部を酸化することにより、前記遷移金属酸化膜を形成し、前記遷移金属酸化膜と前記下部電極層との間に、前記遷移金属膜を残存させる
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記5) 付記1記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記抵抗記憶層を形成する工程では、前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を解離させ、前記貴金属酸化膜を、前記貴金属酸化膜を構成する貴金属より成る貴金属膜に変化させる
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記6) 付記1乃至5のいずれかに記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記上部電極層を形成する工程では、前記貴金属酸化膜上に、前記遷移金属膜の材料よりも酸化されにくい材料より成る導電膜を形成する
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記7) 付記6記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記導電膜は、貴金属を含む
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記8) 付記1乃至7のいずれかに記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記上部電極層を形成する工程では、加熱しながら前記貴金属酸化膜を形成することにより、結晶化された前記貴金属酸化膜を形成する
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記9) 付記8記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記上部電極層を形成する工程では、350℃以下の温度で加熱しながら前記貴金属酸化膜を形成する
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記10) 付記1乃至7のいずれかに記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記上部電極層を形成する工程では、酸化性ガスを含む雰囲気中で加熱しながら前記貴金属酸化膜を形成することにより、前記遷移金属膜の表面を酸化する
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記11) 付記10記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記上部電極層を形成する工程では、350℃以下の温度で加熱しながら前記貴金属酸化膜を形成する
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記12) 半導体基板の上方に、貴金属酸化膜を含む下部電極層を形成する工程と、
前記貴金属酸化膜上に、遷移金属膜を形成する工程と、
前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を前記遷移金属膜に供給して前記遷移金属膜を酸化し、遷移金属酸化膜より成る抵抗記憶層を形成する工程と、
前記抵抗記憶層上に、上部電極層を形成する工程と
を有することを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記13) 付記1乃至12のいずれかに記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記抵抗記憶層を形成する工程では、熱処理を行うことにより、前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を前記遷移金属膜に供給する
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記14) 付記13記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記熱処理の温度は、200〜750℃である
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記15) 付記14記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記熱処理の温度は、300〜500℃である
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記16) 付記13乃至15のいずれかに記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記抵抗記憶層を形成する工程では、不活性ガス雰囲気中、又は不活性ガスと酸化性ガスとの混合ガス雰囲気中で前記熱処理を行う
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記17) 付記1乃至16のいずれかに記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
前記遷移金属酸化膜は、化学量論的組成よりも酸素の組成比が少ない
ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
(付記18) 下部電極層と、前記下部電極層上に形成された抵抗記憶層と、前記抵抗記憶層上に形成された上部電極層とを有し、高抵抗状態と低抵抗状態とを記憶し、電圧の印加によって前記高抵抗状態と前記低抵抗状態とを切り換える抵抗記憶素子であって、
前記抵抗記憶層は、化学量論的組成よりも酸素の組成比が少ない遷移金属酸化膜より成る
ことを特徴とする抵抗記憶素子。
(付記19) 付記18記載の抵抗記憶素子において、
前記遷移金属酸化膜は、前記上部電極層側から前記下部電極側に向かって酸素濃度が低くなっている
ことを特徴とする抵抗記憶素子。
(付記20) 付記18記載の抵抗記憶素子において、
前記遷移金属酸化膜は、前記下部電極層側から前記上部電極側に向かって酸素濃度が低くなっている
ことを特徴とする抵抗記憶素子。
本発明の第1実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 本発明の第1実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 本発明の第1実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 本発明の第1実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 本発明の第1実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その4)である。 本発明の第1実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その5)である。 本発明の第1実施形態による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その1)である。 本発明の第1実施形態による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その2)である。 本発明の第1実施形態による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その3)である。 スパッタ法により形成されたNiO膜を抵抗記憶層に用いた抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフである。 スパッタ法により形成されたNiO膜を抵抗記憶層に用いた抵抗記憶素子の断面構造の電子顕微鏡写真を示す図である。 本発明の第2実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 本発明の第2実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 本発明の第2実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 本発明の第2実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 本発明の第3実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 本発明の第3実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 本発明の第3実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 本発明の第3実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 本発明の第4実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 本発明の第4実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 本発明の第4実施形態による抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフである。 本発明の第5実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 本発明の第5実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 本発明の第5実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 本発明の第6実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明の第7実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明の第8実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。 提案されている抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフである。
符号の説明
10…半導体基板
12…素子分離領域
14…ゲート電極
16,18…ソース/ドレイン拡散層
20…選択トランジスタ
22…層間絶縁膜
24,26…コンタクトホール
28,30…コンタクトプラグ
32…ソース線
34…中継配線
36…層間絶縁膜
38…コンタクトホール
40…コンタクトプラグ
42、42a、42b、42c、42d…抵抗記憶素子
44、44a…下部電極層
46…遷移金属膜
48…抵抗記憶層
48a…遷移金属酸化膜
50、50a、50b…上部電極層
52…密着層
54…貴金属膜
56…貴金属膜
58…貴金属酸化膜
58c…結晶化された貴金属酸化膜
60…層間絶縁膜
62…コンタクトホール
64…コンタクトプラグ
66…ビット線
68、78…下部電極層
70、80…抵抗記憶層
72、82…上部電極層
74…タングステンプラグ
76…層間絶縁膜
84…アルミニウム配線
86…貴金属膜
88…貴金属酸化膜
90…貴金属膜
92…導電膜

Claims (10)

  1. 半導体基板の上方に、下部電極層を形成する工程と、
    前記下部電極層上に、遷移金属膜を形成する工程と、
    前記遷移金属膜上に、貴金属酸化膜を含む上部電極層を形成する工程と、
    前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を前記遷移金属膜に供給して前記遷移金属膜を酸化し、遷移金属酸化膜より成り、電圧の印加によって高抵抗状態と低抵抗状態とが切り換わる抵抗変化層を形成する工程と
    を有することを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
  2. 請求項1記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
    前記抵抗変化層を形成する工程では、前記遷移金属酸化膜と前記貴金属酸化膜との間に、前記貴金属酸化膜を構成する貴金属より成る貴金属膜が形成される
    ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
  3. 請求項1記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
    前記抵抗変化層を形成する工程では、前記遷移金属膜の全部を酸化することにより、前記遷移金属酸化膜を形成する
    ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
  4. 請求項1記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
    前記抵抗変化層を形成する工程では、前記遷移金属膜の一部を酸化することにより、前記遷移金属酸化膜を形成し、前記遷移金属酸化膜と前記下部電極層との間に、前記遷移金属膜を残存させる
    ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
  5. 請求項1記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
    前記抵抗変化層を形成する工程では、前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を解離させ、前記貴金属酸化膜を、前記貴金属酸化膜を構成する貴金属より成る貴金属膜に変化させる
    ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
    前記上部電極層を形成する工程では、前記貴金属酸化膜上に、前記遷移金属膜の材料よりも酸化されにくい材料より成る導電膜を形成する
    ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
  7. 半導体基板の上方に、貴金属酸化膜を含む下部電極層を形成する工程と、
    前記貴金属酸化膜上に、遷移金属膜を形成する工程と、
    前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を前記遷移金属膜に供給して前記遷移金属膜を酸化し、遷移金属酸化膜より成り、電圧の印加によって高抵抗状態と低抵抗状態とが切り換わる抵抗変化層を形成する工程と、
    前記抵抗変化層上に、上部電極層を形成する工程と
    を有することを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
    前記抵抗変化層を形成する工程では、熱処理を行うことにより、前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を前記遷移金属膜に供給する
    ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
  9. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
    前記上部電極層を形成する工程の後、前記抵抗変化層を形成する工程の前に、少なくとも前記下部電極層と前記遷移金属膜と前記上部電極層とを前記抵抗記憶素子の形状にパターニングする工程を更に有し、
    前記抵抗変化層を形成する工程では、熱処理を行うことにより、前記貴金属酸化膜に含まれる酸素を前記遷移金属膜に供給する
    ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
  10. 請求項8又は9記載の抵抗記憶素子の製造方法において、
    前記熱処理の温度は、200〜750℃である
    ことを特徴とする抵抗記憶素子の製造方法。
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