JP5345052B2 - 抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置 Download PDF

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Description

本発明は、抵抗値の異なる複数の抵抗状態を記憶する抵抗記憶素子及びその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置に関する。
近年、新たなメモリ素子として、ReRAM(Resistance Random Access Memory:抵抗変化メモリ)と称される不揮発性半導体記憶装置が注目されている。ReRAMは、抵抗値が異なる複数の抵抗状態を有し、外部から電気的刺激を与えることにより抵抗状態が変化する抵抗記憶素子を用い、抵抗記憶素子の高抵抗状態と低抵抗状体とを例えば情報の“0”と“1”とに対応づけることにより、メモリ素子として利用するものである。ReRAMは、高速性、大容量性、低消費電力性等を実現可能なため、将来性が期待されている。
抵抗記憶素子は、電圧の印加により抵抗状態が変化する抵抗記憶材料を一対の電極間に挟持したものである。抵抗記憶材料として、遷移金属を含む酸化物材料を用いることが提案されている。また、電極の材料として、例えばPt等の貴金属を用いることが提案されている。
図20は、提案されている抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフである。図20に示すように、高抵抗状態にある抵抗記憶素子に印加する電圧を徐々に高くしていくと、電圧がある値(セット電圧Vset)を超えたところで急激に抵抗値が減少し、抵抗記憶素子は低抵抗状態に遷移する。このような動作は、一般に「セット」と称される。一方、低抵抗状態にある抵抗記憶素子に印加する電圧を徐々に高くしていくと、電圧がある値(リセット電圧Vreset)を超えたところで急激に抵抗値が増加し、抵抗記憶素子は高抵抗状態に遷移する。このような動作は、一般に「リセット」と称される。
これら動作により、抵抗記憶素子に単純に電圧を印加するだけで、抵抗記憶素子の抵抗状態を制御することができる。
また、データの読み出しは、抵抗記憶素子に所定の読み出し電流を流したときに抵抗記憶素子に流れる電流値を測定することにより可能である。
なお、本願発明の背景技術としては以下のようなものがある。
特開2006−140464 特開2004−363604
しかしながら、提案されている抵抗記憶素子では、電極の材料として高価な材料である貴金属が用いられており、このことは、低コスト化における阻害要因となっていた。また、提案されている抵抗記憶素子は、必ずしも良好な繰り返し特性が得られなかった。
本発明の目的は、低コスト化を実現し得る抵抗記憶素子及びその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子及びその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置を提供することにある。
本発明の一観点によれば、下部電極と、前記下部電極上に形成された抵抗記憶層と、前記抵抗記憶層上に形成された上部電極とを有し、高抵抗状態と低抵抗状態とを記憶し、電圧の印加によって前記高抵抗状態と前記低抵抗状態とを切り換える抵抗記憶素子であって、前記下部電極又は前記上部電極は、前記抵抗記憶層側に形成された貴金属より成る第1の導電膜と、前記第1の導電膜に接し、前記第1の導電膜より膜厚が厚い、非貴金属より成る第2の導電膜とを有することを特徴とする抵抗記憶素子が提供される。
また、本発明の他の観点によれば、下部電極と、前記下部電極上に形成された抵抗記憶層と、前記抵抗記憶層上に形成された上部電極とを有し、高抵抗状態と低抵抗状態とを記憶し、電圧の印加によって前記高抵抗状態と前記低抵抗状態とを切り換える抵抗記憶素子であって、前記下部電極又は前記上部電極は、前記抵抗記憶層側に形成された貴金属より成る第1の導電膜と、前記第1の導電膜に接し、金属酸化物より成る第2の導電膜とを有することを特徴とする抵抗記憶素子が提供される。
また、本発明の更に他の観点によれば、下部電極と、前記下部電極上に形成された抵抗記憶層と、前記抵抗記憶層上に形成された上部電極とを有し、高抵抗状態と低抵抗状態とを記憶し、電圧の印加によって前記高抵抗状態と前記低抵抗状態とを切り換える抵抗記憶素子と、前記抵抗記憶素子の前記下部電極又は前記上部電極に接続された選択トランジスタとを有し、前記下部電極又は前記上部電極は、前記抵抗記憶層側に形成された貴金属より成る第1の導電膜と、前記第1の導電膜に接し、前記第1の導電膜より膜厚が厚い、非貴金属より成る第2の導電膜とを有することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置が提供される。
また、本発明の更に他の観点によれば、下部電極と、前記下部電極上に形成された抵抗記憶層と、前記抵抗記憶層上に形成された上部電極とを有し、高抵抗状態と低抵抗状態とを記憶し、電圧の印加によって前記高抵抗状態と前記低抵抗状態とを切り換える抵抗記憶素子と、前記抵抗記憶素子の前記下部電極又は前記上部電極に接続された選択トランジスタとを有し、前記下部電極又は前記上部電極は、前記抵抗記憶層側に形成された貴金属より成る第1の導電膜と、前記第1の導電膜に接し、金属酸化物より成る第2の導電膜とを有することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置が提供される。
本発明によれば、高価な貴金属より成る第1の導電膜が薄く形成されている一方、比較的安価な非貴金属より成る第2の導電膜が厚く形成されているため、十分な厚さの上部電極又は下部電極を比較的安価に形成することができる。このため、本発明によれば、抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の低コスト化を実現することが可能となる。
また、本発明によれば、金属酸化物より成る導電膜が下部電極又は上部電極の一部に用いられているため、抵抗記憶素子に対して書き込みを行う際に、金属酸化物より成る導電膜中の酸素が抵抗記憶層中に十分に供給される。このため、本発明によれば、繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 図2は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その1)である。 図3は、本発明の第1実施形態による抵抗記憶素子の断面構造の電子顕微鏡写真を示す図である。 図4は、本発明の第1実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 図5は、本発明の第1実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 図6は、本発明の第1実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 図7は、本発明の第2実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 図8は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その2)である。 図9は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その3)である。 図10は、本発明の第3実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 図11は、本発明の第4実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 図12は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その4)である。 図13は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その5)である。 図14は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その6)である。 図15は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その7)である。 図16は、抵抗記憶層における電流像を示す図である。 図17は、抵抗記憶層に高抵抗状態又は低抵抗状態を書き込む際の電圧の印加方法を示す図である。 図18は、高抵抗状態及び低抵抗状態が書き込まれた抵抗記憶層の成分の分析結果を示す図である。 図19は、本発明の第5実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。 図20は、提案されている抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフである。
符号の説明
10、10a〜10d…抵抗記憶素子
12、12a〜12d…下部電極
14、14a…抵抗記憶層
16、16a〜16c…上部電極
20…半導体基板
22…素子分離領域
24…ゲート電極、ワード線
26…ソース/ドレイン拡散層
28…ソース/ドレイン拡散層
29…転送トランジスタ
30…層間絶縁膜
32…コンタクトホール
34…コンタクトホール
36…コンタクトプラグ
38…コンタクトプラグ
40…ソース線
42…中継配線
44…層間絶縁膜
46…コンタクトホール
48…コンタクトプラグ
66…層間絶縁膜
68…コンタクトホール
70…コンタクトプラグ
72…ビット線
74…貴金属より成る導電膜
76、76a…非貴金属より成る導電膜
78…非貴金属より成る導電膜
80…貴金属より成る導電膜
82、82a…金属酸化物より成る導電膜
84、84a…金属酸化物より成る導電膜
86…下部電極
88…抵抗記憶層
90…探針
92…ロジウム膜
94…高抵抗状態が書き込まれた領域
96…低抵抗状態が書き込まれた領域
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による抵抗記憶素子並びにその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法を図1乃至図6を用いて説明する。図1は、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図1(b)は、抵抗記憶素子のみを拡大して示したものである。
(抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置)
まず、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置について図1を用いて説明する。
図1に示すように、半導体基板20上には、素子領域を確定する素子分離領域22が形成されている。
素子領域が画定された半導体基板20上には、ゲート絶縁膜を介して、ゲート電極が形成されている。ゲート電極24は、ワード線を兼ねるものである。ワード線24は、図1における紙面垂直方向に延在している。
ゲート電極24の両側の半導体基板20内には、ソース/ドレイン拡散層26,28が形成されている。
ゲート電極24とソース/ドレイン拡散層26,28とにより選択トランジスタ29が構成されている。ここでは、1つの活性領域内に、ソース/ドレイン拡散層26を共用する2つの選択トランジスタ29が形成されている。
選択トランジスタ29が形成された半導体基板20上には、層間絶縁膜30が形成されている。
層間絶縁膜30には、ソース/ドレイン拡散層26に接続されたコンタクトプラグ36と、ソース/ドレイン拡散層28に接続されたコンタクトプラグ38とが埋め込まれている。
層間絶縁膜30上には、コンタクトプラグ36を介してソース/ドレイン拡散層26(ソース端子)に電気的に接続されたソース線(グラウンド線)40と、コンタクトプラグ38を介してソース/ドレイン拡散層(ドレイン端子)28に電気的に接続された中継配線42とが形成されている。ソース線40は、ワード線24に並行するように形成されており、図1における紙面垂直方向に延在している。
ソース線40及び中継配線42が形成された層間絶縁膜30上には、層間絶縁膜44が形成されている。層間絶縁膜44には、中継配線42に接続されたコンタクトプラグ48が埋め込まれている。
コンタクトプラグ48が埋め込まれた層間絶縁膜44上には、抵抗記憶素子10が形成されている。抵抗記憶素子10は、コンタクトプラグ48等を介してソース/ドレイン拡散層28に電気的に接続された下部電極12と、下部電極12上に形成された抵抗記憶材料より成る抵抗記憶層14と、抵抗記憶層14上に形成された上部電極16とを有している。
下部電極12の材料としては、例えば窒化チタン(TiN)が用いられている。下部電極12の厚さは、例えば150nm程度とする。
抵抗記憶層14の材料としては、遷移金属の酸化物を用いる。ここでは、抵抗記憶層14の材料として、酸化チタン(TiO)を用いる。抵抗記憶層14の厚さは例えば70nm程度とする。
上部電極16は、貴金属より成る導電膜(第1の導電膜)74と、非貴金属より成る導電膜(第2の導電膜)76との積層膜により構成されている。
貴金属とは、容易に化学的変化を受けず、空気中で熱しても酸化されにくい金属のことであり、イオン化傾向が大きい。一般に、金、銀、及び、白金族(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)が貴金属に属する。
また、非貴金属とは、一般に、貴金属以外の金属のことである。本明細書中では、貴金属以外の金属の化合物も、非貴金属に含まれるものとする。例えば、貴金属以外の金属の酸化物や窒化物等も、非貴金属に含まれるものとする。即ち、卑金属の酸化物や窒化物等も、非貴金属に含まれるものとする。なお、卑金属とは、貴金属に対する語であり、空気中で容易に酸化され、イオン化傾向が大きく、酸化物を加熱しても酸素を放たないなどの共通性を有する。アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛、鉛などが卑金属に属する。
貴金属より成る導電膜74の材料としては、プラチナ(Pt)が用いられている。非貴金属より成る導電膜76の材料としては、Alがドープされた酸化亜鉛(Al−ZnO)が用いられている。なお、導電膜76において酸化亜鉛にAlをドープしているのは、Alをドープすることにより酸化亜鉛に導電性を付与することができるためである。
貴金属より成る導電膜(第1の導電膜)74の膜厚は比較的薄く設定されている。具体的には、導電膜74の膜厚は20nm以下に設定されている。ここでは、導電膜74の膜厚は、10nmとする。本実施形態において導電膜74の膜厚を比較的薄く設定しているのは、高価な貴金属より成る導電膜74を薄く形成することにより、低コスト化を実現するためである。
但し、貴金属より成る導電膜74の膜厚を過度に薄く設定した場合には、所望の電気的特性を有する抵抗記憶素子10を得ることができなくなる。所望の電気的特性を得るためには、導電膜74の膜厚は10nm以上に設定することが必要である。従って、導電膜74の膜厚は10nm以上、20nm以下とすることが好ましい。
一方、導電膜(第2の導電膜)76の膜厚は十分に厚く設定されている。このため、導電膜76の膜厚は、導電膜74の膜厚より厚くなっている。具体的には、導電膜76の膜厚は20nmより厚く設定されている。ここでは、導電膜76の膜厚は、50nmとする。本実施形態において導電膜76の膜厚を比較的厚く設定しているのは、上部電極16全体の厚さを十分に確保し、信頼性を確保するためである。
上部電極16が十分に厚く形成されていない場合、即ち、導電膜76が十分に厚く形成されていない場合には、コンタクトプラグ70を埋め込むためのコンタクトホールを上部電極16に達するように形成する際に、コンタクトホールが導電膜76を貫いて抵抗記憶層14に達してしまう虞がある。また、上部電極16が十分に厚く形成されていない場合、即ち、導電膜76が十分に厚く形成されていない場合には、抵抗記憶素子10を埋め込むように形成された層間絶縁膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing、化学的機械的研磨)法により平坦化する際に、導電膜76が除去され、導電膜74までもが除去されてしまう虞もある。従って、導電膜76の厚さは、十分に厚く設定する必要がある。具体的には、導電膜76の膜厚を50nm以上に設定することが好ましい。より望ましくは、上部電極16の総膜厚が100〜300nm程度となるように、導電膜76の膜厚を設定することが好ましい。
本実施形態では、高価な貴金属より成る導電膜74が薄く形成されている一方、比較的安価な非貴金属より成る導電膜76が厚く形成されているため、信頼性が十分に高く、電気的特性の良好な抵抗記憶素子を低コストで提供することが可能となり、ひいては、かかる抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置を低コストで低供することが可能となる。
抵抗記憶素子10が形成された層間絶縁膜44上には、層間絶縁膜70が形成されている。層間絶縁膜70には、抵抗記憶素子10の上部電極16に接続されたコンタクトプラグ70が埋め込まれている。
コンタクトプラグ70が埋め込まれた層間絶縁膜66上には、コンタクトプラグ70を介して抵抗記憶素子10の上部電極16に電気的に接続されたビット線72が形成されている。ビット線72は、図1における紙面左右方向に延在している。
こうして本実施形態による抵抗記憶素子及びその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置が構成されている。
(評価結果)
次に、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の評価結果について用いて説明する。
図2は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフである。図2において破線は、貴金属より成る導電膜74の膜厚が50nmの場合を示している、また、点線は、貴金属より成る導電膜74の膜厚が20nmの場合を示している。また、実線は、貴金属より成る導電膜74の膜厚が10nmの場合を示している。
図2に示すように、高抵抗状態の抵抗記憶素子10に負方向の電圧を印加していくと、急激に電圧が増加する現象(セット動作)が生じる。即ち、抵抗記憶素子10は、高抵抗状態から低抵抗状態に変化する。なお、セット動作が生じる電圧は、セット電圧と称される。
低抵抗状態の抵抗記憶素子10に正方向の電圧を印加していくと、電流が急激に減少する現象が(リセット動作)が生じる。即ち、抵抗記憶素子10は、低抵抗状態から高抵抗状態に変化する。リセット動作は、負方向の電圧印加では生じない。なお、リセット電圧が生じる電圧は、リセット電圧と称される。
印加電圧がセット電圧とリセット電圧との間では、抵抗記憶素子10はそのままの状態を維持する。即ち、抵抗記憶素子10は、高抵抗状態又は低抵抗状態を記憶する記憶素子として機能する。
このように、本実施形態による抵抗記憶素子は、負方向の電圧印加でセット動作を行い、正方向の電圧印加でリセット動作を行うことが可能である。なお、極性の異なる印加電圧でセット動作及びリセット動作を行う動作モードは、バイポーラ動作と称される。
図2から分かるように、貴金属より成る導電膜74の膜厚を50nmと比較的厚く設定した場合には、リセット動作の際の電流が比較的大きい。即ち、貴金属より成る導電膜74の膜厚が50nm程度と比較的厚い場合には、不揮発性半導体記憶装置を動作させる際の消費電流が比較的大きい。
一方、図2から分かるように、貴金属より成る導電膜74の膜厚を20nmと比較的薄く設定した場合には、リセット動作の際に抵抗記憶素子に流れる電流が比較的小さくなる。即ち、貴金属より成る導電膜74の膜厚を比較的薄く設定した場合には、不揮発性半導体記憶装置を動作させる際の消費電流を低減することが可能となる。
更に、図2から分かるように、貴金属より成る導電膜74の膜厚を10nmと更に薄く設定した場合には、リセット動作の際の電流を更に小さくなる。即ち、貴金属より成る導電膜74の膜厚を更に薄く設定した場合には、不揮発性半導体記憶装置を動作させる際の消費電流を更に低減することが可能となる。
これらのことから、貴金属より成る導電膜74の膜厚を10nm〜20nmに設定すれば、低コスト化のみならず、低消費電力化をも実現し得ることが分かる。
図3は、本実施形態による抵抗記憶素子の断面構造の電子顕微鏡写真を示す図である。貴金属より成る導電膜74としては、膜厚10nmのPt膜を形成した。また、非貴金属より成る導電膜76としては、膜厚50nmのAl−ZnO膜を形成した。
図3から分かるように、貴金属より成る導電膜74を10nm程度と比較的薄く形成した場合であっても、良質な導電膜74が得られる。
このように、本実施形態では、高価な貴金属より成る導電膜74が薄く形成されている一方、比較的安価な非貴金属より成る導電膜76が厚く形成されているため、十分な厚さの上部電極16を比較的安価に形成することが可能となる。このため、本実施形態によれば、抵抗記憶素子及びその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置の低コスト化を実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、貴金属より成る導電膜74の膜厚が比較的薄く設定されているため、リセット動作の際に抵抗記憶素子に流れる電流を比較的小さくすることが可能となる。このため、本実施形態によれば、不揮発性半導体記憶装置の低消費電力化を図ることも可能となる。
(不揮発性半導体記憶装置の製造方法)
次に、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を図4乃至図6を用いて説明する。図4乃至図6は、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置の製造方法を示す工程断面図である。
まず、図4(a)に示すように、半導体基板20内に、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法により、素子領域を確定する素子分離領域22を形成する。半導体基板20としては、例えばシリコン基板を用いる。
次に、半導体基板20上に、通常のMOSトランジスタの製造方法と同様にして、ゲート電極24とソース/ドレイン拡散層26,28とを有する転送トランジスタ29を形成する。
次に、例えばCVD法により、転送トランジスタ29が形成された半導体基板20上に、シリコン酸化膜を形成する。
次に、例えばCMP法により、シリコン酸化膜の表面を平坦化する。こうして、シリコン酸化膜より成る層間絶縁膜30が形成される。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、ソース/ドレイン拡散層26に達するコンタクトホール32、ソース/ドレイン拡散層28に達するコンタクトホール34を、層間絶縁膜30に形成する。
次に、例えばCVD法により、バリア膜及びタングステン膜を形成する。
次に、例えばエッチバックを行うことにより、コンタクトホール32,34内に、タングステンより成るコンタクトプラグ36,38をそれぞれ埋め込む(図4(b)参照)。
次に、例えばCVD法により、コンタクトプラグ36,38が埋め込まれた層間絶縁膜30上に、導電膜を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、導電膜をパターニングする。これにより、導電膜より成るソース線40及び中継配線42が形成される(図4(c)参照)。
次に、例えばCVD法により、ソース線40及び中継配線42が形成された層間絶縁膜30上に、シリコン酸化膜を形成する。
次に、例えばCMP法により、シリコン酸化膜の表面を平坦化する。これにより、シリコン酸化膜より成る層間絶縁膜44が形成される。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、層間絶縁膜44に、中継配線42に達するコンタクトホール46を形成する。
次に、例えばCVD法により、バリア膜及びタングステン膜を形成する。
次に、例えばエッチバックを行うことにより、コンタクトホール46内に、タングステンより成るコンタクトプラグ48を埋め込む(図5(a)参照)。
次に、例えばスパッタリング法により、コンタクトプラグ48が埋め込まれた層間絶縁膜44上に、窒化チタン膜12を形成する。かかる窒化チタン膜12は、抵抗記憶素子10の下部電極となるものである。
次に、例えば熱酸化法により、窒化チタン膜12上に、酸化チタン膜14を形成する。熱酸化法により酸化チタン膜14を形成する際における雰囲気は、酸素雰囲気とする。基板温度は、例えば500〜600℃とする。熱酸化時間は、例えば30分程度とする。かかる酸化チタン膜14は、抵抗記憶素子10の抵抗記憶層となるものである。
なお、RTA(Rapid Thermal Annealing)法により、酸化チタン膜14を形成することも可能である。RTA法により酸化チタン膜14を形成する際における雰囲気は、酸素雰囲気とする。基板温度は、例えば550℃とする。熱処理時間は、例えば1分間とする。
こうして、窒化チタン膜12上に、酸化チタン膜14が形成される。
次に、例えばスパッタリング法により、酸化チタン膜14上に、貴金属より成る導電膜74を形成する。かかる導電膜74としては、例えばプラチナ膜を形成する。かかる導電膜74は、抵抗記憶素子10の上部電極16の一部となるものである。
次に、例えばスパッタリング法により、導電膜74上に、非貴金属より成る導電膜76を形成する。かかる導電膜76としては、例えばAlがドープされたZnO膜を形成する。かかる導電膜76は、抵抗記憶素子10の上部電極16の一部となるものである。
こうして、窒化チタン膜12と酸化チタン膜14とプラチナ膜74とAl−ZnO膜76とから成る積層膜が形成される(図5(b)参照)。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、かかる積層膜をパターニングする。こうして、窒化チタン膜より成る下部電極12と、酸化チタン膜より成る抵抗記憶層14と、プラチナ膜とAl−ZnO膜との積層膜より成る上部電極16とを有する抵抗記憶素子10が形成される(図6(a)参照)。
次に、例えばCVD法により、抵抗記憶素子10が形成された層間絶縁膜44上に、シリコン酸化膜を形成する。
次に、例えばCMP法により、シリコン酸化膜の表面を平坦化する。こうして、シリコン酸化膜より成る層間絶縁膜70が形成される。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、抵抗記憶素子10の上部電極16に達するコンタクトホール68を形成する。
次に、例えばCVD法により、バリア膜及びタングステン膜を形成する。
次に、エッチバックを行うことにより、コンタクトホール68内にタングステン膜より成るコンタクトプラグ70を埋め込む。
次に、例えばスパッタリング法により、コンタクトプラグ70が埋め込まれた層間絶縁膜66上に、導電膜を形成する。
次に、フォトリソグラフィ技術を用い、導電膜をパターニングする。これにより、導電膜より成るビット線72が形成される(図6(b)参照)。
こうして、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置が製造される。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置を図7乃至図9を用いて説明する。図7は、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図7(b)は、抵抗記憶素子のみを拡大して示したものである。図1乃至図6に示す第1実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による不揮発性半導体記憶装置は、抵抗記憶層14aの材料として酸化ニッケルが用いられていることに主な特徴がある。
図7に示すように、コンタクトプラグ48が埋め込まれた層間絶縁膜44上には、抵抗記憶素子10aが形成されている。抵抗記憶素子10aは、コンタクトプラグ48等を介してソース/ドレイン拡散層28に電気的に接続された下部電極12aと、下部電極12a上に形成された抵抗記憶材料より成る抵抗記憶層14aと、抵抗記憶層14a上に形成された上部電極16aとを有している。
下部電極12aの材料としては、例えばニッケル(Ni)が用いられている。下部電極12aの厚さは、例えば100nm程度とする。
抵抗記憶層14aの材料としては、遷移金属の酸化物を用いる。ここでは、抵抗記憶層14aの材料として、酸化ニッケル(NiO)を用いる。抵抗記憶層14aの厚さは例えば50nm程度とする。
上部電極16aは、貴金属より成る導電膜(第1の導電膜)74と、非貴金属より成る導電膜(第2の導電膜)76aとの積層膜により構成されている。導電膜74の材料としては、例えばプラチナが用いられている。導電膜76aの材料としては、窒化チタン(TiN)が用いられている。
貴金属より成る導電膜(第1の導電膜)74の膜厚は比較的薄く設定されている。具体的には、導電膜74の膜厚は20nm以下に設定されている。ここでは、導電膜74の膜厚は、10nmとする。本実施形態において導電膜74の膜厚を比較的薄く設定しているのは、第1実施形態と同様に、高価な貴金属より成る導電膜74を薄く形成することにより、低コスト化を実現するためである。
但し、貴金属より成る導電膜74の膜厚を過度に薄く設定した場合には、後述するように、所望の電気的特性を有する抵抗記憶素子10を得ることができなくなる。所望の電気的特性を得るためには、導電膜74の膜厚は10nm以上に設定することが必要である。従って、導電膜74の膜厚は10nm以上、20nm以下とすることが好ましい。
一方、導電膜(第2の導電膜)76aの膜厚は十分に厚く設定されている。このため、導電膜76aの膜厚は、導電膜74の膜厚より厚くなっている。具体的には、導電膜76aの膜厚は20nmより厚く設定されている。ここでは、導電膜76aの膜厚は、50nmとする。本実施形態において導電膜76aの膜厚を比較的厚く設定しているのは、上部電極16a全体の厚さを十分に確保し、十分な信頼性を得るためである。
上部電極16aが十分に厚く形成されていない場合、即ち、導電膜76aが十分に厚く形成されていない場合には、コンタクトプラグ70を埋め込むためのコンタクトホールを上部電極16aに達するように形成する際に、コンタクトホールが導電膜76を貫いて抵抗記憶層14に達してしまう虞がある。また、上部電極16aが十分に厚く形成されていない場合、即ち、導電膜76aが十分に厚く形成されていない場合には、抵抗記憶素子10を埋め込むように形成された層間絶縁膜をCMP法により平坦化する際に、導電膜76aが除去され、導電膜74までもが除去されてしまう虞もある。従って、導電膜76aの厚さは、十分に厚く設定する必要がある。具体的には、導電膜76aの膜厚を50nm以上に設定することが好ましい。より望ましくは、上部電極16aの総膜厚が100〜300nm程度となるように、導電膜76aの膜厚を設定することが好ましい。
こうして本実施形態による抵抗記憶素子及びその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置が構成されている。
(評価結果)
次に、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置の評価結果について図8及び図9を用いて説明する。
図8は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その1)である。図8において破線は、貴金属より成る導電膜74の膜厚が50nmの場合を示している、また、実線は、貴金属より成る導電膜74の膜厚が10nmの場合を示している。
図8から分かるように、導電膜74の膜厚を10nmと比較的薄く設定した場合でも、導電膜74の膜厚が50nmの場合とほぼ同様の電流−電圧特性が得られる。
抵抗記憶素子を高抵抗状態から低抵抗状態に変化させるセット動作を行う場合には、抵抗値の急激な低下によって抵抗記憶素子に流れる電流が急増する。セット動作の際に抵抗記憶素子や周辺回路に大電流が流れると、抵抗記憶素子や周辺回路が破壊される虞がある。このため、抵抗記憶素子や周辺回路の破壊を防止すべく、選択トランジスタ等を利用した電流制限が行われる。
導電膜74の膜厚を10nmに設定した場合の電流−電圧特性が、導電膜74の膜厚を50nmに設定した場合の電流−電圧特性とほぼ同様であるため、導電膜74の膜厚を10nmに設定した場合の電流制限値は、導電膜74の膜厚が50nmの場合の電流制限値と同様となる。即ち、導電膜74の膜厚を10nmと比較的薄く設定した場合にも、電流制限値を比較的低く設定することが可能である。電流制限値を比較的低く設定し得ることは、消費電流を比較的小さく設定し得ることを意味する。
図9は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その2)である。図9において実線は、貴金属より成る導電膜74の膜厚が50nmの場合を示している、また、点線は、貴金属より成る導電膜74の膜厚が5nmの場合を示している。
図9から分かるように、導電膜74の膜厚を5nmと非常に薄く設定した場合には、導電膜74の膜厚が50nmの場合とは著しく異なった電流−電圧特性が得られる。
導電膜74の膜厚を5nmに設定した場合には、図9に示すように、セット動作の際の電流値が比較的高いため、電流制限値を高く設定せざるをえない。このことから、導電膜74の膜厚を過度に薄く設定すると、消費電流が過度に大きくなってしまうことが分かる。
これらのことから、所望の電気的特性を得るためには、導電膜74の膜厚は10nm以上に設定することが必要であるということが分かる。
但し、導電膜74の膜厚を比較的厚く設定した場合には、低コスト化を実現し得ないため、導電膜74の膜厚は10nm以上、20nm以下とすることが好ましい。
本実施形態のように、抵抗記憶層14aの材料として酸化ニッケルを用いてもよい。本実施形態においても、高価な貴金属より成る導電膜74が薄く形成されている一方、比較的安価な非貴金属より成る導電膜76aが厚く形成されているため、第1実施形態と同様に、信頼性が高く、電気的特性の良好な抵抗記憶素子を低コストで形成することができ、ひいては、不揮発性半導体記憶装置の低コスト化を実現することが可能となる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置について図10を用いて説明する。図10は、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図10(b)は、抵抗記憶素子のみを拡大して示したものである。図1乃至図9に示す第1又は第2実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による不揮発性半導体記憶装置は、貴金属より成る導電膜74と非貴金属より成る導電膜76aとから成る電極構造が上部電極16に適用されているのみならず、貴金属より成る導電膜80と非貴金属より成る導電膜78とから成る電極構造が下部電極12にも適用されていることに主な特徴がある。
図10に示すように、コンタクトプラグ48が埋め込まれた層間絶縁膜44上には、抵抗記憶素子10bが形成されている。抵抗記憶素子10bは、コンタクトプラグ48等を介してソース/ドレイン拡散層28に電気的に接続された下部電極12bと、下部電極12b上に形成された抵抗記憶材料より成る抵抗記憶層14aと、抵抗記憶層14a上に形成された上部電極16aとを有している。
下部電極12bは、非貴金属より成る導電膜(第2の導電膜)78と、貴金属より成る導電膜(第1の導電膜)80との積層膜により構成されている。非貴金属より成る導電膜78の材料としては、窒化チタン(TiN)が用いられている。導電膜78の膜厚は、例えば50nm程度とする。貴金属より成る導電膜80の材料としては、例えばプラチナ(Pt)が用いられている。貴金属より成る導電膜80の膜厚は、比較的薄く設定されている。具体的には、導電膜80の膜厚は20nm以下に設定されている。ここでは、導電膜80の膜厚は、例えば10nm程度とする。本実施形態において導電膜80の膜厚を比較的薄く設定しているのは、高価な貴金属より成る導電膜80を薄く形成することにより、低コスト化を実現するためである。但し、貴金属より成る導電膜80の膜厚を過度に薄く設定した場合には、所望の電気的特性を有する抵抗記憶素子10bを得ることができなくなる。所望の電気的特性を得るためには、導電膜80の膜厚は10nm以上に設定することが必要である。従って、導電膜80の膜厚は10nm以上、20nm以下とすることが好ましい。また、導電膜78の膜厚が比較的薄い場合には、十分に信頼性の高い抵抗記憶素子10bを得ることが困難である。従って、導電膜78の厚さは、十分に厚く設定する必要がある。具体的には、導電膜78の膜厚を50nm以上に設定することが好ましい。より望ましくは、下部電極12bの総膜厚が100〜300nm程度となるように、導電膜78の膜厚を設定することが好ましい。
抵抗記憶層14aの材料としては、遷移金属の酸化物を用いる。ここでは、抵抗記憶層14aの材料として、酸化ニッケル(NiO)を用いる。抵抗記憶層14aの厚さは例えば50nm程度とする。
上部電極16aは、貴金属より成る導電膜(第1の導電膜)74と、非貴金属より成る導電膜(第2の導電膜)76aとの積層膜により構成されている。導電膜74の材料としては、例えばプラチナが用いられている。導電膜76aの材料としては、窒化チタン(TiN)が用いられている。
貴金属より成る導電膜74の膜厚は比較的薄く設定されている。具体的には、導電膜74の膜厚は20nm以下に設定されている。ここでは、導電膜74の膜厚は、10nmとする。本実施形態において導電膜74の膜厚を比較的薄く設定しているのは、高価な貴金属より成る導電膜74を薄く形成することにより、低コスト化を実現するためである。
一方、非貴金属より成る導電膜76aの膜厚は十分に厚く設定されている。このため、導電膜76aの膜厚は、導電膜74の膜厚より厚くなっている。具体的には、導電膜76aの膜厚は20nmより厚く設定されている。ここでは、導電膜76aの膜厚は、50nmとする。本実施形態において導電膜76aの膜厚を比較的厚く設定しているのは、第1実施形態において上述したように、上部電極16a全体の厚さを十分に確保し、十分な信頼性を確保するためである。
こうして本実施形態による抵抗記憶素子及びその抵抗記憶素子を用いた不揮発性半導体記憶装置が構成されている。
本実施形態のように、貴金属より成る導電膜74と非貴金属より成る導電膜76aとから成る電極構造を上部電極16に適用するのみならず、貴金属より成る導電膜80と非貴金属より成る導電膜78とから成る電極構造を下部電極12にも適用してもよい。本実施形態によれば、より電気的特性の良好な抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置を提供することが可能となる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置を図11乃至図18を用いて説明する。図11は、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図11(b)は、抵抗記憶素子のみを拡大して示したものである。図1乃至図10に示す第1乃至第3実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による不揮発性半導体記憶装置は、下部電極及び上部電極が、貴金属より成る導電膜と金属酸化物より成る導電膜とにより構成されていることに主な特徴がある。
図11に示すように、コンタクトプラグ48が埋め込まれた層間絶縁膜44上には、抵抗記憶素子10cが形成されている。抵抗記憶素子10cは、コンタクトプラグ48等を介してソース/ドレイン拡散層28に電気的に接続された下部電極12cと、下部電極12c上に形成された抵抗記憶材料より成る抵抗記憶層14aと、抵抗記憶層14a上に形成された上部電極16bとを有している。
下部電極12cは、金属酸化物より成る導電膜(第2の導電膜)82と、貴金属より成る導電膜(第1の導電膜)80との積層膜により構成されている。金属酸化物より成る導電膜82の材料としては、酸化イリジウム(IrO)が用いられている。導電膜82の膜厚は、例えば50nm程度とする。貴金属より成る導電膜80の材料としては、例えばプラチナ(Pt)が用いられている。貴金属より成る導電膜80の膜厚は、比較的薄く設定されている。具体的には、導電膜80の膜厚は20nm以下に設定されている。ここでは、導電膜80の膜厚は、例えば10nm程度とする。
抵抗記憶層14aの材料としては、遷移金属の酸化物を用いる。ここでは、抵抗記憶層14aの材料として、酸化ニッケル(NiO)を用いる。抵抗記憶層14aの厚さは例えば50nm程度とする。
上部電極16bは、貴金属より成る導電膜(第1の導電膜)74と、金属酸化物より成る導電膜(第2の導電膜)84との積層膜により構成されている。導電膜74の材料としては、例えばプラチナが用いられている。貴金属より成る導電膜80の膜厚は、比較的薄く設定されている。具体的には、導電膜80の膜厚は20nm以下に設定されている。ここでは、導電膜80の膜厚は、例えば10nm程度とする。導電膜84の材料としては、酸化イリジウム(IrO)が用いられている。導電膜84の膜厚は、例えば50nm程度とする。
本実施形態において金属酸化物より成る導電膜82,84を下部電極12cや上部電極16bの一部に用いているのは、金属酸化物より成る導電膜82,84を用いることにより、後述するように、繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子を得ることが可能となるためである。
こうして、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置が構成されている。
(評価結果)
図12は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その1)である。図13は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その2)である。図12は、Ptより成る導電膜72,80の膜厚が10nmの場合を示している。図13(a)は、Ptより成る導電膜72,80の膜厚が50nmの場合を示している。図13(b)は、Ptより成る導電膜72,80の膜厚が20nmの場合を示している。図12及び図13における点線は、フォーミング処理の際の電流−電圧特性を示している。フォーミング処理とは、抵抗記憶素子に、高抵抗状態と低抵抗状態とを可逆的に変化可能な抵抗記憶特性を付与するために行うものであり、抵抗記憶層に絶縁破壊電圧相当の電圧を印加するものである。抵抗記憶素子に電圧を印加して抵抗記憶層をソフトブレークダウンさせることにより、抵抗記憶層中にフィラメント状の電流パスが形成され、この電流パスによって抵抗記憶特性が発現されるものと考えられている。フォーミング処理は、初期段階において一度行えばよく、その後に行う必要はない。図12及び図13における実線は、抵抗記憶素子に対してセットとリセットを繰り返した際の電流−電圧特性を示している。
図12及び図13から分かるように、導電膜72,80の膜厚を10nmと比較的薄く設定した場合には、電流−電圧特性のばらつきが極めて小さい抵抗記憶素子が得られる。
また、図13(a)と図13(b)とから分かるように、導電膜72,80の膜厚が20nm以上の場合には、ほぼ同様の電流−電圧特性が得られる。
図14は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その3)である。図15は、抵抗記憶素子の電流−電圧特性を示すグラフ(その4)である。図14は、本実施形態による抵抗記憶素子の電流−電圧特性、即ち、Ptより成る導電膜とIrOより成る導電膜との積層膜により上部電極を構成した場合の電流−電圧特性を示している。図15は、比較例による抵抗記憶素子の電流−電圧特性、即ち、Ptより成る導電膜とTiNより成る導電膜との積層膜により上部電極を構成した場合の電流−電圧特性を示している。図14は、1回目、20回目、40回目、60回目、80回目及び100回目のスイッチングにおける電流−電圧特性を示している。また、図15は、1回目〜11回目のスイッチングにおける電流−電圧特性を示している。
図15から分かるように、比較例による抵抗記憶素子では、スイッチング回数が比較的少ない段階であるにもかかわらず、電流−電圧特性が大きくばらついている。
一方、図14から分かるように、本実施形態による抵抗記憶素子では、スイッチングを多数回繰り返した場合であっても、電流−電圧特性のばらつきは比較的小さい。
これらのことから、本実施形態によれば、信頼性の極めて高い抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置を提供しうることが分かる。
図16は、抵抗記憶層における電流像を示す図である。図16(a)は、大気中で抵抗記憶層に高抵抗状態及び低抵抗状態を書き込んだ場合の電流像を示している。図16(b)は、真空中で抵抗記憶層に高抵抗状態及び低抵抗状態を書き込んだ場合の電流像を示している。図17(a)は、抵抗記憶層に高抵抗状態を書き込む際の電圧の印加方法を示しており、図17(b)は、抵抗記憶層に低抵抗状態を書き込む際の電圧の印加方法を示している。図17に示すように、試料としては、Ptより成る下部電極86上に酸化ニッケル(NiO)より成る抵抗記憶層88が形成された試料を用いた。上部電極90としては、ロジウム(Rh)膜92がコーティングされたSiより成るAFM(Atomic Force Microscope、原子間力顕微鏡)の探針90を用いた。図17(a)に示すように、抵抗記憶層に低抵抗状態を書き込む際には、AFMの探針90を接地し、下部電極86に−7Vの電圧を印加した。一方、図17(b)に示すように、抵抗記憶層に高抵抗状態を書き込む際には、AFMの探針90を接地し、下部電極86に+7Vの電圧を印加した。
図16(b)から分かるように、真空中で抵抗記憶層に高抵抗状態及び低抵抗状態を書き込んだ場合には、高抵抗状態が書き込まれた領域94と低抵抗状態が書き込まれた領域96とにおける電流値の差が比較的小さい。
一方、図16(a)から分かるように、大気中で抵抗記憶層に高抵抗状態及び低抵抗状態を書き込んだ場合には、高抵抗状態が書き込まれた領域94と低抵抗状態が書き込まれた領域96とにおける電流値の差が比較的大きい。
図18は、高抵抗状態及び低抵抗状態が書き込まれた抵抗記憶層の成分の分析結果を示す図である。抵抗記憶層に高抵抗状態及び低抵抗状態を書き込む際には、酸素18の雰囲気中にて書き込みを行った。抵抗記憶層の成分を分析する際には、飛行時間型二次イオン質量分析(Time Of Flight - Secondary Ion Mass Spectrometry、TOF−SIMS)法を用いた。
図18(a)は、抵抗記憶層に含まれる酸素16の分布像であり、図18(b)は、抵抗記憶層に含まれる酸素18の分布像である。酸素16は大気中に一般的に含まれている酸素であり、酸素18は大気中に殆ど含まれていない同位元素である。
図18(a)から分かるように、低抵抗状態が書き込まれた領域において、酸素16が減少している。
一方、図18(b)から分かるように、低抵抗状態が書き込まれた領域96において、酸素18が増加している。
これらのことから、抵抗記憶層に低抵抗状態等を書き込む際に、抵抗記憶層の外部に存在する酸素が抵抗記憶層中に導入されることが分かる。
これらのことを総合して考えると、本実施形態において繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子が得られる理由は、抵抗記憶素子10cに対して書き込みを行う際に、金属酸化物より成る導電膜84,82中に含まれる酸素が抵抗記憶層14a中に供給されるためと考えられる。
このように、本実施形態によれば、酸素を含む導電膜、具体的には、金属酸化物より成る導電膜82,84が下部電極12cや上部電極16bの一部に用いられているため、抵抗記憶素子10cに対して書き込みを行う際に、導電膜82,84中の酸素が抵抗記憶層14a中に十分に供給される。このため、本実施形態によれば、繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置について図19を用いて説明する。図19は、本実施形態による不揮発性半導体記憶装置を示す断面図である。図19(b)は、抵抗記憶素子のみを拡大して示したものである。図1乃至図18に示す第1乃至第4実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置等と同一の構成要素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にする。
本実施形態による不揮発性半導体記憶装置は、貴金属より成る導電膜74,80と金属酸化物より成る導電膜82a,84aとが比較的薄く形成されており、非貴金属より成る比較的厚い導電膜76a、78が更に形成されていることに主な特徴がある。
図19に示すように、コンタクトプラグ48が埋め込まれた層間絶縁膜44上には、抵抗記憶素子10dが形成されている。抵抗記憶素子10dは、コンタクトプラグ48等を介してソース/ドレイン拡散層28に電気的に接続された下部電極12dと、下部電極12d上に形成された抵抗記憶材料より成る抵抗記憶層14aと、抵抗記憶層14a上に形成された上部電極16cとを有している。
下部電極12dは、非貴金属(卑金属)より成る導電膜(第3の導電膜)78と、金属酸化物より成る導電膜(第2の導電膜)82aと、貴金属より成る導電膜(第1の導電膜)80との積層膜により構成されている。金属酸化物より成る導電膜82aの材料としては、酸化イリジウム(IrO)が用いられている。金属酸化物より成る導電膜82aの膜厚は、比較的薄く設定されている。具体的には、導電膜82aの膜厚は20nm以下に設定されている。本実施形態において導電膜82aの膜厚を比較的薄く設定しているのは、高価な材料より成る導電膜82aを薄く形成することにより、低コスト化を実現するためである。但し、導電膜82aの膜厚を過度に薄く設定した場合には、抵抗記憶素子10dに対して書き込みを行う際に、導電膜82a中から抵抗記憶層14a中に十分な酸素を供給し得ず、繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子を得ることができない。繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子を得るためには、導電膜82aの膜厚は10nm以上に設定することが必要である。従って、導電膜82aの膜厚は10nm以上、20nm以下とすることが好ましい。ここでは、導電膜82aの膜厚は、例えば10nm程度とする。貴金属より成る導電膜80の材料としては、例えばプラチナ(Pt)が用いられている。貴金属より成る導電膜80の膜厚は、比較的薄く設定されている。具体的には、導電膜80の膜厚は20nm以下に設定されている。ここでは、導電膜80の膜厚は、例えば10nm程度とする。非貴金属より成る導電膜78の材料としては、窒化チタン(TiN)が用いられている。導電膜78の膜厚は、比較的厚く設定されている。本実施形態において導電膜78の膜厚を比較的厚く設定しているのは、高価な材料より成る導電膜82a及び導電膜80の厚さを薄く設定する一方で、十分な厚さの下部電極12dを得るためである。このため、導電膜78の膜厚は、導電膜80及び導電膜82aのいずれの膜厚より厚くなっている。ここでは、導電膜78の膜厚は、例えば50nmとする。また、導電膜78の膜厚が比較的薄い場合には、十分に信頼性の高い抵抗記憶素子10dを得ることが困難である。従って、導電膜78の厚さは、十分に厚く設定する必要がある。具体的には、導電膜78の膜厚を50nm以上に設定することが好ましい。より望ましくは、下部電極12dの総膜厚が100〜300nm程度となるように、導電膜78の膜厚を設定することが好ましい。
なお、本実施形態において金属酸化物より成る導電膜82aを形成しているのは、抵抗記憶素子10dに対して書き込みを行う際に、導電膜82a中の酸素を抵抗記憶層14a中に供給し、繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子を得るためである。
抵抗記憶層14aの材料としては、遷移金属の酸化物を用いる。ここでは、抵抗記憶層14aの材料として、酸化ニッケル(NiO)を用いる。抵抗記憶層14aの厚さは例えば50nm程度とする。
上部電極16bは、貴金属より成る導電膜(第1の導電膜)74と、金属酸化物より成る導電膜(第2の導電膜)84aと、非貴金属(卑金属)より成る導電膜(第3の導電膜)76aとの積層膜により構成されている。導電膜74の材料としては、例えばプラチナが用いられている。貴金属より成る導電膜80の膜厚は、比較的薄く設定されている。具体的には、導電膜80の膜厚は20nm以下に設定されている。ここでは、導電膜80の膜厚は、例えば10nm程度とする。金属酸化物より成る導電膜84aの材料としては、酸化イリジウム(IrO)が用いられている。導電膜84aの膜厚は、比較的薄く設定されている。具体的には、導電膜84aの膜厚は20nm以下に設定されている。但し、導電膜84aの膜厚を過度に薄く設定した場合には、抵抗記憶素子10dに対して書き込みを行う際に、導電膜84a中から抵抗記憶層14a中に十分な酸素を供給し得ず、繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子を得ることができない。繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子を得るためには、導電膜84aの膜厚は10nm以上に設定することが必要である。従って、導電膜84aの膜厚は10nm以上、20nm以下とすることが好ましい。ここでは、導電膜84aの膜厚は、例えば10nm程度とする。非貴金属より成る導電膜76aの材料としては、窒化チタン(TiN)が用いられている。導電膜76aの膜厚は、比較的厚く設定されている。導電膜76aの膜厚を比較的厚く設定するのは、高価な材料より成る導電膜84a及び導電膜74の厚さを薄く設定する一方で、十分な厚さの上部電極16cを得るためである。このため、導電膜76aの膜厚は、導電膜74及び導電膜84aのいずれの膜厚より厚くなっている。上部電極16cが十分に厚く形成されていない場合、即ち、導電膜76aが十分に厚く形成されていない場合には、コンタクトプラグ70を埋め込むためのコンタクトホールを上部電極16cに達するように形成する際に、コンタクトホールが導電膜76aを貫いて抵抗記憶層14aに達してしまう虞がある。また、上部電極16cが十分に厚く形成されていない場合、即ち、導電膜76aが十分に厚く形成されていない場合には、抵抗記憶素子10dを埋め込むように形成された層間絶縁膜をCMP法により平坦化する際に、導電膜76aが除去され、導電膜84aまでもが除去されてしまう虞もある。従って、導電膜76aの厚さは、十分に厚く設定する必要がある。具体的には、導電膜76aの膜厚を50nm以上に設定することが好ましい。より望ましくは、上部電極16cの総膜厚が100〜300nm程度となるように、導電膜76aの膜厚を設定することが好ましい。ここでは、導電膜76aの膜厚は、例えば50nmとする。
なお、本実施形態において金属酸化物より成る導電膜84aを形成しているのは、抵抗記憶素子10dに対して書き込みを行う際に、導電膜84a中の酸素を抵抗記憶層14a中に供給し、繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子を得るためである。
こうして、本実施形態による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置が構成されている。
このように、本実施形態によれば、酸素を含む導電膜、具体的には、金属酸化物より成る導電膜82a,84aが下部電極12dや上部電極16cの一部に用いられているため、抵抗記憶素子10dに対して書き込みを行う際に、導電膜82a,84a中の酸素が抵抗記憶層14a中に十分に供給される。このため、本実施形態によれば、繰り返し特性の良好な抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
しかも、本実施形態によれば、高価な材料より成る導電膜74,80や導電膜82a,84aが比較的薄く形成されている一方、比較的安価な材料より成る導電膜78,76aが厚く形成されているため、信頼性が高く、電気的特性の良好な抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置を低コストで提供することができる。
[変形実施形態]
本発明は上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、第1及び第2実施形態では、貴金属より成る導電膜74と非貴金属より成る導電膜76とから成る電極構造を抵抗記憶素子10の上部電極16に適用する場合を例に説明したが、貴金属より成る導電膜と非貴金属より成る導電膜とから成る電極構造を抵抗記憶素子10の下部電極12に適用してもよい。この場合には、抵抗記憶層14の下面側に貴金属より成る導電膜を形成し、かかる貴金属より成る導電膜の下面側に非貴金属より成る導電膜を形成すればよい。
また、上記実施形態では、抵抗記憶層14,14aの材料としてNiO又はTiOを用いる場合を例に説明したが、抵抗記憶層14,14aの材料はNiO又はTiOに限定されるものではない。例えば、抵抗記憶層14,14aの材料として、遷移金属の酸化物を適宜用いることができる。例えば、抵抗記憶層14,14aの材料として、SrTiO、YO、CeO、CoO、MgO、ZnO、ZrO、WO、NbO、TaO、CrO、MnO、AlO、VO又はSiO等を用いることも可能である。
また、上記実施形態では、貴金属より成る導電膜74,80の材料として、プラチナを用いる場合を例に説明したが、貴金属より成る導電膜74,80の材料はプラチナに限定されるものではない。例えば、貴金属より成る導電膜74,80の材料として、Ir、Ru、Rh又はPd等を用いることも可能である。
また、第1実施形態では、非貴金属より成る導電膜76の材料としてAlがドープされたZnOを用いる場合を例に説明したが、非貴金属より成る導電膜76の材料はAlがドープされたZnOに限定されるものではない。例えば、非貴金属より成る導電膜76の材料として、TiN、Al、W、WN、Ni、Ti又はMo等を用いてもよい。
また、第2実施形態では、非貴金属より成る導電膜76aの材料としてTiNを用いる場合を例に説明したが、非貴金属より成る導電膜76aの材料はTiNに限定されるものではない。例えば、非貴金属より成る導電膜76aの材料として、AlがドープされたZnO、Al、W、WN、Ni、Ti又はMo等を用いてもよい。
また、第3実施形態では、非貴金属より成る導電膜78の材料としてTiNを用いる場合を例に説明したが、非貴金属より成る導電膜78の材料はTiNに限定されるものではない。例えば、非貴金属より成る導電膜78の材料として、AlがドープされたZnO、Al、W、WN、Ni、Ti又はMo等を用いてもよい。
また、第4及び第5実施形態では、金属酸化物より成る導電膜82,82a,84,84aの材料としてIrOを用いる場合を例に説明したが、金属酸化物より成る導電膜82,82a,84,84aの材料はIrOに限定されるものではない。例えば、金属酸化物より成る導電膜82,82a,84,84aの材料として、InO、RuO又はSrRuO等を用いてもよい。
また、第5実施形態では、非貴金属より成る導電膜76a,78の材料としてTiNを用いる場合を例に説明したが、非貴金属より成る導電膜76a,78の材料はTiNに限定されるものではない。例えば、非貴金属より成る導電膜76a,78の材料として、AlがドープされたZnO、Al、W、WN、Ni、Ti又はMo等を用いてもよい。
本発明による抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置は、低コスト化、繰り返し特性の向上等を実現し得る抵抗記憶素子及び不揮発性半導体記憶装置を提供するのに有用である。

Claims (9)

  1. 下部電極と、前記下部電極上に形成された抵抗記憶層と、前記抵抗記憶層上に形成された上部電極とを有し、高抵抗状態と低抵抗状態とを記憶し、電圧の印加によって前記高抵抗状態と前記低抵抗状態とを切り換える抵抗記憶素子であって、
    前記下部電極又は前記上部電極は、前記抵抗記憶層側に形成された貴金属より成る第1の導電膜と、前記第1の導電膜に接し、前記第1の導電膜より膜厚が厚い、非貴金属より成る第2の導電膜とが積層されてなり、
    前記上部電極はビット線に接続されており、
    前記第1の導電膜の膜厚は、20nm以下である
    ことを特徴とする抵抗記憶素子。
  2. 下部電極と、前記下部電極上に形成された抵抗記憶層と、前記抵抗記憶層上に形成された上部電極とを有し、高抵抗状態と低抵抗状態とを記憶し、電圧の印加によって前記高抵抗状態と前記低抵抗状態とを切り換える抵抗記憶素子であって、
    前記下部電極又は前記上部電極は、前記抵抗記憶層側に形成された貴金属より成る第1の導電膜と、前記第1の導電膜に接し、金属酸化物より成る第2の導電膜とを有し、
    前記第1の導電膜の膜厚は、20nm以下である
    ことを特徴とする抵抗記憶素子。
  3. 請求項2記載の抵抗記憶素子において、
    前記第2の導電膜は、貴金属の酸化物より成る
    ことを特徴とする抵抗記憶素子。
  4. 請求項2又は3記載の抵抗記憶素子において、
    前記下部電極又は前記上部電極は、前記第2の導電膜に接し、前記第1の導電膜と前記第2の導電膜のいずれよりも膜厚が厚い、非貴金属より成る第3の導電膜を更に有する
    ことを特徴とする抵抗記憶素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の抵抗記憶素子において、
    前記第1の導電膜は、Pt、Ir、Ru、Rh又はPdより成る
    ことを特徴とする抵抗記憶素子。
  6. 請求項1記載の抵抗記憶素子において、
    前記第2の導電膜は、AlがドープされたZnO、TiN、Al、W、WN、Ni、Ti又はMoより成る
    ことを特徴とする抵抗記憶素子。
  7. 下部電極と、前記下部電極上に形成された抵抗記憶層と、前記抵抗記憶層上に形成された上部電極とを有し、高抵抗状態と低抵抗状態とを記憶し、電圧の印加によって前記高抵抗状態と前記低抵抗状態とを切り換える抵抗記憶素子と、
    前記抵抗記憶素子の前記下部電極又は前記上部電極に接続された選択トランジスタとを有し、
    前記下部電極又は前記上部電極は、前記抵抗記憶層側に形成された貴金属より成る第1の導電膜と、前記第1の導電膜に接し、前記第1の導電膜より膜厚が厚い、非貴金属より成る第2の導電膜とが積層されてなり、
    前記上部電極はビット線に接続されており、
    前記第1の導電膜の膜厚は、20nm以下である
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  8. 下部電極と、前記下部電極上に形成された抵抗記憶層と、前記抵抗記憶層上に形成された上部電極とを有し、高抵抗状態と低抵抗状態とを記憶し、電圧の印加によって前記高抵抗状態と前記低抵抗状態とを切り換える抵抗記憶素子と、
    前記抵抗記憶素子の前記下部電極又は前記上部電極に接続された選択トランジスタとを有し、
    前記下部電極又は前記上部電極は、前記抵抗記憶層側に形成された貴金属より成る第1の導電膜と、前記第1の導電膜に接し、金属酸化物より成る第2の導電膜とを有し、
    前記第1の導電膜の膜厚は、20nm以下である
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
  9. 請求項8記載の不揮発性半導体記憶装置において、
    前記下部電極又は前記上部電極は、前記第2の導電膜に接し、前記第1の導電膜と前記第2の導電膜のいずれよりも膜厚が厚い、非貴金属より成る第3の導電膜を更に有する
    ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。
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