JP4548807B2 - 空圧式起伏ゲート - Google Patents

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この発明は、水路の底に起伏自在に設置された扉体が、起立して水路の流水を堰上げあるいは倒伏して放流する目的で使用される起伏ゲートの一種であり、鋼製の扉体の下流側の根元部に位置する枕状の空気袋に、陸上の空気操作装置から空気管を接続して圧縮空気を送入すれば空気袋が膨張して扉体を起立させ、逆に空気袋から圧力を有する空気を排出すれば、空気袋が平らに収縮して扉体が倒伏するようにした空圧式起伏ゲートに関するものである。
空圧式起伏ゲートでは、扉体の下流側根元部に位置して枕状に扉体を支持する空気袋が扉体の幅全体に分布している。このため上流側の面に水圧荷重を受け、下流側の根元部の空気袋によって支持される扉体に作用する縦方向の曲げモーメントは、堰幅方向においてほぼ均等に分布する。
このため堰上高の小さい小形ゲートの場合では扉体は適当な板厚の鋼板を使用すれば、格別の加工をしなくても必要な強度が確保される。
また堰上高の大きいゲートの場合においても、帯状の鋼板を止水板の上流面に直角の姿勢で倒伏時の水流の方向に平行に溶接取付した縦リブによって曲げ剛性を強化した簡単な構造の縦リブ付鋼板によって必要な強度が確保される。すなわち、経済性に優れた起伏ゲートである。
さらに、空圧式起伏ゲートでは、堰幅を等分割した堰幅の小さい単位ゲートを堰幅方向に並べて設置し、境界を中間水密ゴムで連結して堰幅の大きい水路の起伏ゲートを構成することが可能であるから、設計、製作、運搬、据付、管理の全般において非常に優れた経済性が得られる。
このように優れた経済性を有することに加え、鋼板製の扉体が流下する砂礫や岩石に対して空気袋を保護するという安全性、耐久性にも優れた特性を有しているので、最近は空圧式起伏ゲートの利用が多くなっている。
特にありません。
このように優れた特性を有する反面、この形式の空圧式起伏ゲートには、扉体の下流側の根元部に位置して枕状に扉体を支持する空気袋の上部に堆積した砂礫が排出され難いという欠点がある。
特に、扉体の下流側と空気袋が接触する面の上端付近は、接触面から離れて自由に膨張する空気袋の部分より低く谷状となっているため、入った土砂や礫が自然に排出されることはほとんど不可能である。
ところで平常時には起立した扉体を越流する水が流芥を一緒に越流させることはあっても、比重の重い砂礫を越流させることはないのであるが、増水して越流水深が大きくなると、上流側の水路底から砂礫を巻き上げて、多量の砂礫が水と一緒に扉体を越えて流下するようになる。
この時、扉体が倒伏あるいは倒伏に近い姿勢であれば、扉体の上を越える水の勢いは下流方向への成分が十分に大きく、扉体の下流側に礫が入り込む可能性は無い。
しかし、扉体が起立あるいは起立に近い姿勢の場合には、扉体を越える水は、扉体天端を越えた直後から落下を開始するので、水路底に到達する時には鉛直下向きの流れの成分の大きい水流となる。
この時、水路底が緩やかな排水勾配であると、水流は落下点の上流側と下流側に2分されて跳ね上る。すなわち、落下点の下流側では下流方向に分割された水流は下流方向に跳ね上った後に波立ちながら下流方向に流れ去るのであるが、落下点の上流側では上流方向に分割された水流が枕状の空気袋の方向に跳ね上り、一緒に越流してきた砂礫を空気袋の上に堆積させることになるのである。
この時、扉体の下流側に空気を補給する機能が不充分であると、扉体と越流する水による閉じた空間に負圧が発生して扉体の下流側の水面が上昇して空気袋を水没させるから、上流方向に分割され空気袋の方向に跳ね上った水に含まれる砂礫が空気袋の上に堆積する可能性が一層高まることになる。
このようにして扉体の下流側と空気袋の接触面に入り込んだ礫は、扉体の起立、倒伏の運動に伴って空気袋の表面に圧迫痕を生ずることがあり、空気袋の耐久性に悪影響が生ずると考えられて改良が求められていた。
そこでこの発明の空圧式起伏ゲートにおいては、倒伏した扉体の頭部を支持する倒伏時支持台の直下流の水路の底に十分な高低差を有し、下流方向に向う急斜面部を設けて増水時や倒伏操作の初期に深い越流水深となって扉体を越流する水流がこの急斜面部に落下することにより上流方向に跳ね上ることなく下流方向に吸引、誘導されるようにした。
このようにすれば、水流に巻き上げられて扉体頭部を越えた砂礫は水と一緒に下流方向に移動するから、空気袋の上や扉体と空気袋の接触面の上端近くの谷状の部分に堆積することは無い。
この落下する水流を下流方向に誘導するための急斜面部の寸法は、ゲートの堰上高の大小によって変動はあるものの、急斜面部の上流端と下流端の高低差が0.2〜0.5m以上で、斜面の傾きは鉛直1に対し水平2〜4で十分な効果が得られることが、経験的に知られている。
また砂礫を巻き上げつつ扉体頭部を越流する水流が倒伏時支持台を越えて下流側の急斜面部に落下するためには、完全起立時の起立角が過大とならぬようにする必要がある。完全起立時の起立角が大きくなると、扉体の頭部が上流側に移動するので扉体頭部を越流する水流が倒伏時支持台を越えて下流側の急斜面部に落下しない場合が発生する。完全起立時の上限の角度を水平に対して45°〜60°と小さくすると同時に、扉体の上端に下流方向に向けて折り曲げた曲げ形状を設けて、扉体の頭部から越流する水流が扉体から離れる位置を下流方向に寄せることにより、深い越流水深の場合には、扉体を越流する水流が倒伏時支持台より下流側の急斜面部に落下するようにするとよい。
また小形のゲートで半開放流時の扉体の振動に関する配慮が必要で無い場合には、扉体頭部に設けた横桁の上面あるいは導流板によって越流する水流が扉体頭部を離れて落下を開始する位置を必要な距離だけ下流方向に移動させることも、扉体を越流する水流が倒伏時支持台より下流側の急斜面部に落下するように設定するのに有効である。
加えて、起伏ゲートを越流する水流が扉体の下流面と水路底によって閉じた空間を形成する時、負圧が発生して扉体の直下流側の水面が上昇する現象に対する対策も必要である。扉体の下流側の根元部に設置した枕状の空気袋によって扉体の起立、倒伏の操作を行なう形式のゲートにおいて、この負圧が発生すると、空気袋が負圧によって上昇した水面以下となって水没するので空気袋の上に土砂が堆積することになり、扉体と空気袋の接触に異常が発生する。この問題に対しては、水路の側壁面に給気用の縦の溝状の凹部を設けたり、扉体頭部に所定の幅と高さとを有するスポイラを設けて越流する水流を堰幅方向に連続しないよう分断するなどして、扉体の背面と越流する水流の間に外部から豊富に空気が供給されるようにして負圧の発生するのを防止すれば効果がある。
以上のようにすることにより、扉体頭部を越流する水流が落下点において空気袋の位置する上流方向に跳ね上ることや負圧によって水面が上昇して空気袋が水没することを防止するので、越流する水と一緒に流下する砂礫が空気袋の上や扉体と空気袋の接触面の上端付近に堆積するのを防止することができるから、扉体と空気袋の接触面に入り込んだ礫が空気袋の外層のゴム層に圧痕を刻むことによる空気袋の耐久性の劣化を防止する効果がある。
以下、この発明に係る空圧式起伏ゲートの実施の形態を、図面に基いて詳細に説明する。
図1、図2、図3ならびに図4はこの発明の空圧式起伏ゲートの1実施例を示すものであり、図1は空圧式起伏ゲートの正面図、図2は断面図でともに起立状態を示し、図3は断面図で倒伏状態を示し、図4は側壁面の縦の溝状凹部の断面図である。
図1、図2および図3において、断面が長方形の水路の底のコンクリートの上面1に、水路を横断して並べたアンカーボルト2が主押え板3によって、3辺が閉じ、1辺が開いた平らな長方形に製作したゴム引布製の空気袋4の開いた辺の縁5,6ならびにゴム引布製の繋留板7の上流の縁8の3枚を一緒に、水路底のコンクリートの上面1に押し付けることによって空気袋4の開いた辺を密閉すると同時に、空気袋4と繋留板7を水路底に固定する。
この空気袋4の開いた辺の下方のゴム引布の縁5の端部には、樹脂製のロッド9によって補強繊維の折曲げ半径が過小とならないよう保護した縁端の折返し定着部10があり、水路底のコンクリートの上面1の上流側にある溝状部分の下流側の角11に掛かって、縁5が作用する張力によって所定位置から引抜かれないようにする。
また繋留板7の上流の縁8の端には、樹脂製のロッド12によって補強繊維の折曲げ半径が過小とならないよう保護した縁端の折返し定着部13があり、主押え板3の上流の縁の角14に掛かって、繋留板7が作用する張力によって所定の位置から引抜かれないようにする。
同時に空気袋4の開いた辺の上方のゴム引布の縁6の端には、樹脂製のロッド15によって補強繊維の折曲げ半径が過小とならないよう保護した縁端の折返し定着部16があり、繋留板7の上流の縁8の端にある折返し定着部13の上流端17に掛かって、縁6が作用する張力によって所定の位置から引抜かれないようにする。
すなわち、繋留板7の上流の縁8と、空気袋4の上方の縁6は主押え板3とアンカーボルト2によって所定の位置から引抜かれないようになる。
このように構成した上でアンカーボルト2にねじ込むナット18によって主押え板3を、繋留板7と空気袋4の開いた辺の2枚のゴム引布の計3枚のゴム引布に強く押し付ければ、空気袋4の開いた辺が密閉されると同時に、空気袋4と繋留板7が水路底のコンクリートの上面1に固定される。
次に、繋留板7の下流側の縁19を、鋼板製の扉体の下部の厚鋼板20の下端の半円形断面部21に添う位置において、下部の厚鋼板20の上流面に押え板22とボルト23によって固定し、鋼板製の扉体を繋留板7によって水路底のコンクリートの上面1に起伏自在に繋留する。
この場合も繋留板7の下流の縁19の縁端には、樹脂製のロッド24によって補強繊維の折曲げ半径が過小にならないよう保護した縁端の折返し定着部25があり、繋留板7が作用する張力によって所定の位置から引抜かれないようにする。
このように構成すれば、鋼板製の扉体の下部の厚鋼板20の下端の半円形断面部21が、主押え板3の下流側の縁に添う位置において、空気袋4の上に載った状態となるので、空気袋4が膨張すれば下部の厚鋼板20の下流面を押して扉体全体を起立させ、逆に空気袋4が平らに収縮すれば扉体が倒伏することになる。
すなわち、空気袋4は鋼製の扉体の下流側の根元部において枕状に設置されているのである。
図2ならびに図3に示す如く、アンカーボルト2より下流側で空気袋4を支持しつつ倒伏時支持台26に到るコンクリートの上面27は緩やかな排水勾配を有しているが、倒伏時支持台26の直下流部には急斜面部28が設けられてゲートの下流側の排水性を改善して水と一緒に流下する砂礫や流芥がこの部分に滞留しないようにしている。
急斜面部28より下流側の水叩面は従来の起伏ゲートにおける下流水叩と同様、水平あるいは緩やかな排水勾配で洗掘防止のためコンクリート仕上げとする。
図2に示す如く、下部の厚鋼板20、上部の鋼板29、上端丸棒鋼30で構成される扉体は、下流側の根元部に設置した空気袋4に支持されて起立状態である。
この時水圧荷重による扉体の曲げモーメントは扉体の下流面と空気袋4の接触面の上端付近で最大となるから下部の厚鋼板20の厚い板厚が必要であるが、扉体の上方では曲げモーメントが小さくなるので上部の鋼板29は小さい板厚で十分である。上部の鋼板29の上端には上端丸棒鋼30を取り付けて扉体の横方向の剛性を補っている。
板厚の異なる下部の厚鋼板20と、上部の鋼板29を接合するために下部の厚鋼板20の上流面の折曲点31より上方で削加工して板厚を減少させ、下部の厚鋼板20の上端の板厚を上部の鋼板29の板厚と一致した所で削加工した面と上部の鋼板29の上流面が一致する状況で両者を接合する。
この結果、上流面の折曲点31を境に扉体の上端に下流方向に向けて折り曲げられた曲げ形状が形成され、扉体の頭部の上端丸棒鋼30から越流する水流が扉体から離れる位置を下流方向に寄せている。
加えて、下部の厚鋼板20の水平に対する起立角αを45°と小さく設定してあるから上端丸棒鋼30は越流する水流32が倒伏時支持台26の直ぐ下流側の急斜面部28に落下してその一部が上流方向に跳ね上ることなく、下流方向に誘導される。したがって越流水深が深くなって水流が上流の砂礫を巻き上げている状態においても砂礫を空気袋4の上に堆積させることが無い。
さらに、扉体の上端丸棒鋼30には適当な間隔で所定の幅と高さを有するスポイラ33を設けて越流する水流が堰幅方向に連続しないよう分断することに加えて、側壁面の扉体の頭部から越流する水流が通過する部分に給気用の縦の溝状凹部34を設けてあるから、扉体を越流する水流が扉体の背面に負圧を発生させることを防止している。
また水路の底の空気袋4より下流側の適当な位置のコンクリートの上面27に設置したアンカーボルト35と押え板36で一端をコンクリートの上面27に固定した十分な強度を有する引留帯37の他端を下部の厚鋼板20の下流側の面の空気袋4の接触するより上の適当な位置にボルト38と押え板39で固定することにより扉体が所定の姿勢まで起立した時には、この引留帯37に作用する張力によって停止するようにする。
この引留帯37においても、その端部には樹脂製のロッド40,41によって補強繊維の折曲げ半径が過小とならないよう保護した補強繊維の折返し定着部42,43があって、引留帯37が作用する張力によって所定の位置から引抜かれないようにする。
図3に示すように、扉体が倒伏姿勢となり、上端丸棒鋼30が倒伏時支持台26に支持された時には空気袋4と引留帯37は扉体の下に保護されており、越流する水流は上部の鋼板29と上端丸棒鋼30を過ぎると直ちに急斜面部28に入って下流方向に誘導されるので、砂礫が扉体の付近に滞留することはない。
このように構成した上で、空気袋4の下部の口金44に接続した空気管45を水路のコンクリートに埋設するなどして陸上に導き、空気操作装置の排気用開閉弁46、排気用流量調整弁47、排気放出部48、給気用開閉弁49、給気用流量調整弁50、空気圧縮機51に図1、図2ならびに図3のように接続する。
その上で、空気圧縮機51から給気用流量調整弁50、給気用開閉弁49、空気管45、口金44を経由して空気袋4の内部に空気を圧入した結果、空気袋4が膨張して扉体の下流面を押し起して、扉体が起立した状態の断面図が図2である。
この状態を上流から見たのが図1であり、空気袋4が扉体の下流側根元部において枕状に位置して、扉体をほぼ全幅において支持しており、扉体の上端丸棒鋼30からは3箇所において所定の幅と高さを有するスポイラ33が立ち上がって越流する水流を分断している。
他方、空気圧縮機51を停止し、給気用開閉弁49を閉じ、排気用開閉弁46を開いて、空気袋4の内部の圧力を有する空気を排気用流量調整弁47によって制御しつつ、排気放出部48から大気中へ放出した結果、扉体が倒伏した状態の断面図が図3である。
図4は側壁面の縦の溝状凹部の断面図である。
縦の溝状凹部34は側壁面52の扉体の頭部から越流する水流32が通過する部分に設けた凹部である。
扉体背面が負圧となった時には、この断面を通って空気が外部から供給されるため負圧が進行しないのである。
図5ならびに図6はこの発明の空圧式起伏ゲートの他の実施例を示すものであり、図5は断面図で起立状態を示し、図6は断面図で倒伏状態を示す。
図5および図6において、コンクリートの上面1、アンカーボルト2、主押え板3、空気袋4、ゴム引布製の繋留板7、下部の厚鋼板20等の構成は前述の第1の実施例と同一である。
図5に示す如く、起立時の扉体の下部の厚鋼板20の起立角αは45°と小さく設定してあることに加えて、下部の厚鋼板20の上流面が扉体の起立高となる点60より上方でほぼ水平となるよう切削し、加えてこの切削部より下流方へほぼ水平姿勢の導流板61を突出させて、扉体の頭部から越流する水流が扉体から離れる位置を下流方向に寄せている。
図6に示す如く、倒伏時には、下部の厚鋼板20の頭部に取付けた導流板61の先端が倒伏時支持台26に支持されて空気袋4と引留帯37を扉体の下に保護する。加えて導流板61の先端にはスポイラ62が設けられ、扉体を越流する水流が扉体の背面に負圧を発生させないようにしている。
図7ならびに図8はこの発明の空圧式起伏ゲートの第3の実施例を示すものであり、図7は断面図で起立状態を示し、図8は断面図で倒伏状態を示す。
図7および図8において、コンクリートの上面1、アンカーボルト2、主押え板3、空気袋4、ゴム引布製の繋留板7、下部の厚鋼板20等の構成は前述の第1の実施例と同一である。
図7に示す如く、起立時の扉体の下部の厚鋼板20の起立角αは45°と小さく設定してあることに加えて、下部の厚鋼板20は、上流面が所定の起立高となる位置70において切断され、その下流面には角形鋼管による横桁71が取付けられて扉体の横方向の剛性を補っている。この横桁71の上側のウエブ72は導流板としての効果も有し、扉体の頭部から越流する水流が扉体から離れる位置を下流方向に寄せる効果も有している。
また横桁71の上側のウエブ72にはスポイラ73が設けられ、扉体を越流する水流が、扉体の背面に負圧を発生させないようにしている。
図8に示す如く、倒伏時には、横桁71を倒伏時支持台26が支持して空気袋4と引留帯37等が下部の厚鋼板20に押し潰されないよう保護している。
この発明の空圧式起伏ゲートでは、扉体を越流する水流と一緒に扉体背面に入り込んだ砂礫が空気袋の上に堆積することを防止できるので、扉体と空気袋の間に入った礫が空気袋の耐久性を劣化することを防止できる。
その結果、空圧式起伏ゲートの信頼性が向上して、空圧式起伏ゲートの応用範囲を大きく広げることが可能となる。
この発明の空圧式起伏ゲートの一実施例を示し、空圧式起伏ゲートが起立した状態の正面図である。 空圧式起伏ゲートが起立した状態の断面図である。 空圧式起伏ゲートが倒伏した状態の断面図である。 側壁面の縦の溝状凹部の断面図である。 この発明の空圧式起伏ゲートの他の実施例を示し、空圧式起伏ゲートが起立した状態の断面図である。 空圧式起伏ゲートが倒伏した状態の断面図である。 この発明の空圧式起伏ゲートの第3の実施例を示し、空圧式起伏ゲートが起立した状態の断面図である。 空圧式起伏ゲートが倒伏した状態の断面図である。
1 コンクリートの上面
2 アンカーボルト
3 主押え板
4 空気袋
5 縁
6 縁
7 繋留板
8 縁
9 ロッド
10 折返し定着部
11 角
12 ロッド
13 折返し定着部
14 角
15 ロッド
16 折返し定着部
17 上流端
18 ナット
19 縁
20 下部の厚鋼板
21 半円形断面部
22 押え板
23 ボルト
24 ロッド
25 折返し定着部
26 倒伏時支持台
27 コンクリートの上面
28 急斜面部
29 上部の鋼板
30 上端丸棒鋼
31 上流面の折曲点
32 水流
33 スポイラ
34 縦の溝状凹部
35 アンカーボルト
36 押え板
37 引留帯
38 ボルト
39 押え板
40 ロッド
41 ロッド
42 折返し定着部
43 折返し定着部
44 口金
45 空気管
46 排気用開閉弁
47 排気用流量調整弁
48 排気放出部
49 給気用開閉弁
50 給気用流量調整弁
51 空気圧縮機
52 側壁面
60 起立高となる点
61 導流板
62 スポイラ
70 起立高となる位置
71 横桁
72 ウエブ
73 スポイラ

Claims (4)

  1. 断面が長方形の水路の底に起伏自在に設置した鋼製扉体の下流側の根元部に設置した枕状の空気袋に陸上の空気操作装置から空気管を接続して、空気袋に圧縮空気を送入すれば空気袋が膨張して扉体を起立させ、
    逆に空気袋から圧力を有する空気を排出すれば空気袋が平らに収縮して扉体が倒伏するようにした空圧式起伏ゲートにおいて、
    扉体を起立させた場合の上限の角度を45°〜60°と小さくすると同時に、扉体の上端に下流方向に向けて折り曲げた曲げ形状を設けて、扉体の頭部から越流する水流が扉体から離れる位置を下流方向に寄せることにより、
    深い水深で越流する場合の水流が、倒伏した扉体の頭部を支持する倒伏時支持台より下流側に落下するようにすることに加えて、前記倒伏時支持台の直下流の水路の底に十分な高低差を有し下流方向に向かう急斜面部を設けることにより、増水時や倒伏操作時に扉体を越流する水と砂礫が前記の急斜面部によって下流方向に吸引、誘導されるようにしたことを特徴とする空圧式起伏ゲート。
  2. 請求項1の空圧式起伏ゲートにおいて、扉体頭部に設けた横桁の上面あるいは、扉体頭部から下流方向に突き出した導流板によって、扉体の頭部から越流する水流が扉体から離れる位置をさらに下流方向に寄せたことを特徴とする空圧式起伏ゲート。
  3. 請求項1または2の空圧式起伏ゲートにおいて、側壁面の扉体の頭部から越流する水流が通過する部分に給気用の縦の溝状凹部を設け、あるいは扉体の頭部に所定の幅と高さを有するスポイラを設けることにより、扉体を越流する水流が扉体の背面に負圧を発生させることを防止するようにしたことを特徴とする空圧式起伏ゲート。
  4. 請求項1、2あるいは3の空圧式起伏ゲートにおいて、堰幅の小さい空圧式起伏ゲートを扉体の回転中心の延長方向に並べて設置することにより、幅の大きい水路の起伏ゲートとしたことを特徴とする空圧式起伏ゲート。
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