JP4410660B2 - 空圧式起伏ゲート - Google Patents
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Description
したがって、空気袋が水路の幅全体に分布して存在しており、鋼板製の扉体を下流側の根元部から支持するに際して荷重が分散し、集中しないから、扉体は折り曲げた鋼板、あるいは上流面に溶接取付けしたリブによって補強した鋼板等による簡単な構造によって必要な強度が満足される。
したがって、経済性に非常に優れている。
従来の空圧式起伏ゲートにおいては、これを特許第3546383号公報(特許文献1参照)に示すように、扉体を基礎コンクリートに繋ぐ引留帯によって具体化してきた。
すなわち、基礎コンクリートの上面に一端を強固にボルトで固定したゴム引布製の帯の他端を鋼板製の扉体の下流面にもボルトで固定して、扉体が水平に対して60°程度起立した時に、この帯に発生する張力により停止させるのである。
しかし、空気袋を大きくすると、その下流側に位置して基礎コンクリートの上面と鋼板製扉体の下流面とを繋いで、起立角を制限する引留帯の長さが大きくなって、倒伏時に折れ曲がった引留帯の先端が、倒伏した鋼板製扉体の先端より外に出てしまう不具合が発生することがある。
このように、空圧式起伏ゲートの断面の設計においては、空気袋の断面を大きくするという要請と、空気袋と引留帯がともに鋼板製扉体によって常時保護されるという要請が相反しており、設計者にとって困難な作業である。
したがって、適正な大きさの空気袋を使用し、かつ起立高も適正に制限する設計方法が求められていた。
このようにすれば、鋼製横桁は起立倒伏運動に際して空気袋が必要とする空間と扉体天端との中間に配置することになり、引留帯が起立倒伏運動に際して必要とする空間と比較して非常に小さい空間に縮小するので、ゲートの設計に好都合である。
特に堰幅が有効高の1.5倍以下の場合には空気袋の鋼板製の扉体を支持する面の効率が悪く、大きい空気袋が必要となるので、引留帯の廃止は優れた効果がある。
言い換えると、引留帯とこれに関連する部品類の価格は鋼製横桁や側面戸当の突起より著しく高価である。
さらに引留帯の廃止は空圧式起伏ゲートの背面側の景観を著しく単純にしてその景観を改善することができた。
図1、図2、図3、図4、図5ならびに図6はこの発明の空圧式起伏ゲートの1実施例を示すものであり、図1は空圧式起伏ゲートの正面図、図2は空圧式起伏ゲートの背面図、図3は空圧式起伏ゲートの断面図で、ともに起立状態を示し、図4は空圧式起伏ゲートの断面図で倒伏状態を示し、図5は扉体の説明図であり、図6は空気袋の説明図である。
その結果、主押え板3の下流側のふちに沿う位置に鋼板製の扉体9の下端部の起伏運動時に回転中心となる丸棒鋼12が位置し、同時に空気袋4は鋼板製の扉体9の下流側の根元部分に位置して枕状に鋼板製の扉体9を支持することになる。
この時、鋼板製の扉体9の鋼製横桁15は、その中心を側面戸当13の突起14が鋼板製の扉体9を支持する時の接触点を結ぶ線に平行な線の上に位置させており、加えて充分な強度を有するので、空気袋4が内部の空気圧によって鋼板製の扉体9に加える起立モーメントに対抗することができる。
いま、空気袋4の内部の空気圧=P
空気袋4と鋼板製の扉体9との接触面の一次モーメント=J
とすれば、空気袋4が鋼板製の扉体9に加える起立モーメント=Mは
M=P×J
である。この時、
鋼板製の扉体9の下端から突起14の中心までの距離=L
とすれば、突起14の一箇所の反力=Rは
R=M÷L÷2
である。したがって、起立モーメント=Mが、ゲートの径間=Bに均等に分布するとして概略計算すれば、
鋼製横桁15に曲げを発生させる分布荷重=qは
q=(2×R)÷B
となる。
鋼製横桁15の断面係数=Z、断面二次モーメント=I、鋼のヤング率=Eとして、鋼製横桁15の支間中央の曲げ応力度=σと撓み=δは
σ=(q×B2÷8)÷Z
δ=(5×q×B4)÷(384×E×I)
と求めることができるから、鋼製横桁15の強度設計が可能となる。
図5に示すように、鋼板製の扉体9は、堰幅より少し小さい横方向の寸法と、起立時に必要な起立高を確保するために必要な長さを有するものであって、起立時に、側面戸当13に設けた突起14と接触する点を結ぶ線に平行な線の上にその中心線を置く鋼製横桁15が溶接されている。
また鋼板製の扉体9の下端には、主押え板3の厚さとほぼ等しい直径の丸棒鋼12を溶接取付して、起伏運動する時にこの部分が空気袋4の上面18を滑りやすくする。
加えて、鋼板製の扉体9の下端の丸棒鋼12に沿う部分には繋留板6を固定するボルト10をねじ込む雌ねじ19が1列に並んでいる。
そして主押え板3で押えるべき、開いて製作された辺以外の3辺では、ゴム引布が連続して折れ曲り閉じている。また、開いた辺の長さは、起伏ゲートの堰幅より少し小さい寸法を有し、この開いて製作された辺の縁5に平行してアンカーボルト2が貫通するための孔20が2枚のゴム引布を貫いている。また空気袋4の基礎コンクリートの上面1に接する部分の中央付近には、空気配管に接続するための口金21が取付けられる。
側面戸当13の突起14が、鋼板製の扉体9の上流面の天端に近い位置において、これに接触して、それ以上の起立運動を制止しており、その下流側には鋼製横桁15が溶接取付されて空気袋4による起立モーメントに対抗している。鋼製横桁15の上方では、鋼板が若干折り曲げられて扉体頭部17となり、必要な起立高を確保すると同時に、越流する水や流木が鋼製横桁15や空気袋4を直接打たないよう保護している。
この状態の空圧式起伏ゲートを上流から見たのが図1の正面図であり、下流から見たのが図2の背面図である。
図1においては、両岸に設けた側面戸当13の突起14が鋼板製の扉体9の上流面の両側端を支持している状態が確認される。
図2においては、鋼板製の扉体9の上方に溶接取付した鋼製横桁15と下流側の根元部に枕状に存在する空気袋4が確認される。
鋼製横桁15が倒伏時支持台16によって支持され、同時に下端の丸棒鋼12が空気袋4の上面18によって支持されて鋼板製の扉体9は安定しており、その下方に、空気袋4を格納する空間を確保している。
特に堰幅の小さい起伏ゲートにおいては、引留帯を使用しないことにより空気袋を大きく設計することが可能となり、必要な空気圧が低くなり空気袋が安価となる。
加えて起伏ゲートの背面景観が単純化されて好評である。
2 アンカーボルト
3 主押え板
4 空気袋
5 開いた辺の縁
6 繋留版
7 ボルト
8 押え板
9 扉体
10 ボルト
11 押え板
12 丸棒鋼
13 側面戸当
14 突起
15 鋼製横桁
16 倒伏時支持台
17 扉体頭部
18 上面
19 雌ねじ
20 孔
21 口金
22 空気管
23 排気用開閉弁
24 排気用流量調節弁
25 排気放出部
26 給気用開閉弁
27 給気用流量調節弁
28 空気圧縮機
Claims (2)
- 断面が長方形の水路の底を横断して並べて設置したアンカーボルトと押え板とが、3辺が閉じ1辺が開いた平らな長方形に製作したゴム引布製の空気袋の開いた辺を水路の底に押し付けることによって、開いた辺を密閉しつつ、水路の底に空気袋を固定し、この空気袋の上の押え板の下流側のふちに沿う位置に鋼板製扉体の下端部の起伏運動時の回転中心を置くことによって、空気袋が鋼板製扉体の下流側の根元部分に位置し、枕状に鋼板製扉体を支持するようにするとともに、
この空気袋に陸上の空気操作装置から空気管を接続して圧縮空気を送入すれば、空気袋が膨張して鋼板製扉体を起立させ、逆に空気袋から圧力を有する空気を排出すれば、空気袋が平らに収縮して鋼板製扉体が倒伏するようにした空圧式起伏ゲートにおいて、
扉体が所定の姿勢まで起立した時には、両岸の側面戸当に設けた突起が扉体の側端部を支持して、それ以上の起立運動を制止すると同時に、扉体のこの突起に支持される位置を結ぶ線の平行線の上に中心を有する充分な強度の鋼製横桁を配置して空気袋による起立モーメントに対抗させるようにしたことを特徴とする空圧式起伏ゲート。 - 請求項1の空圧式起伏ゲートにおいて、水路の底を横断して並べて設置したアンカーボルトの代わりの、水路の底を横断して設置したアンカー金物に並べて設けた雌ねじにねじ込むボルトと押え板とが、3辺が閉じ1辺が開いた平らな長方形に製作したゴム引布製の空気袋の開いた辺をアンカー金物に押し付けることによって、開いた辺を密閉しつつ、アンカー金物に空気袋を固定したことを特徴とする空圧式起伏ゲート。
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