JP4545457B2 - 回転伝達装置 - Google Patents

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この発明は、動力の伝達経路において、動力の伝達と遮断の切換えに用いられる回転伝達装置に関するものである。
4輪駆動車(4WD)の補助駆動輪に対して動力の伝達と遮断の切換えに用いられる回転伝達装置として、入力側部材の外側に出力側部材を設けて相対的に回転自在に支持し、その入力側部材と出力側部材の相互間に、両部材を結合および係合解除する2方向ローラクラッチと、その2方向ローラクラッチの係合および係合解除を制御する電磁クラッチとを設けたものが従来から知られている。
ここで、2方向ローラクラッチは、入力側部材の外周に出力側部材の内周に形成された円筒面との間でくさび形空間を形成する複数のカム面を設け、各カム面と円筒面間に係合子を組込み、その係合子を保持する保持器と入力側部材の相互間にスイッチばねを組込んで、係合子が円筒面およびカム面に対して係合解除される中立位置に保持器を弾性保持し、その保持器と入力側部材の相対回転により、係合子を円筒面およびカム面に係合させるようにしている。
一方、電磁クラッチは、電磁石を有し、その電磁石の電磁コイルに対する通電により、保持器に回り止めされ、かつ軸方向に移動可能なアーマチュアを出力側部材に回り止めされたロータに吸着し、その吸着面に作用する摩擦抵抗により入力側部材と保持器とを相対回転させて係合子を円筒面およびカム面に係合させるようにしている。
ところで、上記従来の回転伝達装置においては、出力側部材の内側に2方向ローラクラッチと、その2方向ローラクラッチに並設された電磁クラッチを組込んだ構成であるため、出力側部材の軸方向長さが長く、しかも出力側部材の内側に非磁性体から成るロータガイドを嵌合して回り止めし、そのロータガイド内にロータを嵌合してロータの内部に流れる磁束の外部への漏洩を防止する構成であるため、出力側部材の外径も大きく、回転伝達装置の重量が重いという問題がある。
そのような問題点を解決するため、特許文献1に記載された回転伝達装置においては、出力側部材を外輪と外方部材とに分割し、その外方部材を合成樹脂等の非磁性体により形成し、その外方部材を外輪に対して回転不能に連結すると共に、前記外輪と入力側部材の相互間に2方向ローラクラッチを設け、前記外方部材によって電磁クラッチのロータを支持するようにしている。
上記のように、出力側部材を外輪と外方部材とに分割し、その外方部材を非磁性体によって形成することにより、回転伝達装置の軽量化を図ることができる。
特開2001−311438号公報
ところで、特許文献1に記載された回転伝達装置においては、外輪と外方部材の連結に、外輪と外方部材とを半径方向に延びるピンによって回転不能に、かつ軸方向に非分離に連結する連結手段や、外輪と外方部材の嵌合面に平坦面を形成して外方部材を回り止めし、外輪の外周に形成されたリング溝に止め輪を取付けて外方部材の軸方向への移動を防止するようにした連結手段が示されているが、ピンや止め輪を用いる連結においては、外輪が高速回転した場合に、遠心力によってピンや止め輪が外れるおそれがあり、連結の信頼性を高めるうえにおいて改善すべき点が残されている。
なお、ピンをねじに置き換えたり、ピンが挿入されるピン挿入孔の開口端縁に加締めを施してピンを抜け止めすることも考えられるが、この場合、コストを高めるという問題が発生する。
この発明の課題は、出力側部材を外輪と非磁性体から成るカバーとに分割し、外輪と入力側部材の相互間に2方向ローラクラッチを組込み、カバーと入力側部材の相互間に上記2方向ローラクラッチを制御する電磁クラッチを組込んだ回転伝達装置において、外輪に対するカバーの連結の信頼性を高めることである。
上記の課題を解決するために、この発明においては、入力側部材の外側に設けられて相対的に回転自在に支持された出力側部材を外輪と非磁性体から成るカバーとに分割し、前記入力側部材と外輪の対向面における一方に円筒面を形成し、他方にその円筒面との間でくさび形空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面間に組込まれた係合子を保持器で保持し、この保持器とカム面が形成された部材の相互間に、係合子が円筒面およびカム面に対して係合解除される中立位置に保持器を弾性保持するスイッチばねを設け、前記カバーと入力側部材の相互間に、電磁石を有し、その電磁石の電磁コイルに対する通電により保持器に回転抵抗を負荷してカム面が形成された部材に対する保持器の相対回転により係合子を円筒面およびカム面に係合させる電磁クラッチを組込んだ回転伝達装置において、前記外輪とカバーの対向端面における一方に切欠部を形成し、他方にその切欠部内に嵌合される突出部を設け、その突出部と切欠部の嵌合部における内径側にカバーを軸方向に非分離とする連結手段を設け、その連結手段を、外輪の開口端部の内周と突出部の内周にリング溝を形成し、このリング溝に半径方向に弾性変形可能な止め輪を係合させた構成としたのである。
ここで、前記電磁クラッチとして、保持器に回り止めされて軸方向に移動可能なアーマチュアと、円筒面が形成された部材側に回り止めされて前記アーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、電磁コイルに対する通電によってロータにアーマチュアを吸着させる電磁石とから成るものを採用することができ、外輪の内周に円筒面を形成する回転伝達装置においては、カバーの内側にロータを嵌合して回り止めし、一方、入力側部材の外周に円筒面を形成する回転伝達装置においては、その入力側部材の外側にロータを嵌合して回り止めする。
この発明に係る回転伝達装置において、切欠部と突出部の軸方向で対向する端面間に潤滑油の排出孔を形成すると、後加工による排油通路の形成を不要とすることができるため、コストの低減を図ることができる。
また、前記ロータのアーマチュアと対向する吸着面に複数の円弧状のスリットを同一円周上に形成し、各スリット内に非磁性体から成る弾性部材を取付けて、一部を前記吸着面より突出させると、スリットから内部に異物が侵入するのを防止することができると共に、ロータからアーマチュアを離反させる離反ばねの組込みを不要とすることができるため、回転伝達装置の組立ての容易化を図ることができる。
ここで、電磁クラッチのロータをカバーの内周に嵌合して回り止めする回転伝達装置において、ロータの内径側から内部に異物が侵入し、その異物がアーマチュアとロータ間に侵入すると、アーマチュアの吸着が不能となり、2方向ローラクラッチを係合させることができなくなるおそれが生じる。
そこで、ロータの内径側に密封手段を設けて異物の侵入を防止するのが好ましい。
また、係合子を保持する保持器を、入力側部材の外周に嵌合され、止め輪の取付けによって軸方向に移動するのが防止されたプレートで回転自在に支持する構成であると、入力側部材の高速回転時に、遠心力によって止め輪が外れてプレートを軸方向に保持することができなくなる。
そこで、入力側部材の外周にリング溝を形成し、そのリング溝に取付けた止め輪によって保持器の端部内周を支持することにより、遠心力によって止め輪が外れるのを防止することができ、その止め輪によって保持器を安定よく支持することができる。
また、入力側部材の大径部の外周にカム面を設けた回転伝達装置においては、上記大径部の端面に凹部を形成し、その凹部内にスイッチばねを組込むようにする。この場合、スイッチばねが凹部から抜け出ると、スイッチばねの機能を発揮させることができなくなるため、上記凹部の外周壁における内周にリング溝を形成し、このリング溝内にスイッチばねを組込んでスイッチばねを軸方向に規制するのが好ましい。
さらに、出力側部材である外輪の内周に円筒面を形成し、入力側部材の外周にカム面を形成した回転伝達装置において、外輪の内周に、その外輪を入力側部材に対して回転自在に支持する軸受の軸受嵌合面を形成し、その軸受嵌合面と前記円筒面とを同一径とすると、外輪の内周の加工が容易となり、コストの低減を図ることができる。
以上のように、この発明に係る回転伝達装置においては、外輪とカバーの対向面における一方に切欠部を形成し、他方に突出部を形成し、この突出部を切欠部に嵌合したので、外輪に対してカバーを回り止めすることができる。
また、突出部の内周と外輪の開口端部の内周にリング溝を形成し、そのリング溝に止め輪を係合させたことにより、高速回転時の遠心力によって止め輪がリング溝から外れるという不都合の発生はなく、外輪とカバーとを確実に連結状態に保持することができ、信頼性の高い連結状態を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、入力側部材1は大径部2aを有し、その大径部2aの先端部に段付きの突軸部2bが設けられている。
大径部2aの外側には出力側部材3が設けられている。出力側部材3は図1および図6に示すように、外輪4とカバー5とに分割されている。外輪4は金属から成る。この外輪4は軸受嵌合面6を内周に有し、その軸受嵌合面6と前記突軸部2b間に組込まれた軸受7によって入力側部材1と外輪4は相対的に回転自在とされている。
図4に示すように、外輪4の開口端部には第1円筒部4aと、第2円筒部4bが軸方向に位置をずらして設けられ、第1円筒部4aの内径は第2円筒部4bの内径より大径とされ、その第2円筒部4b内に前記カバー5が嵌合されている。
カバー5は合成樹脂等の非磁性体から成り、そのカバー5の内径は第2円筒部4bの内径とほぼ同一径とされている。
カバー5の外輪4に対する対向端面には複数の突出部8が周方向に等間隔に形成され、各突出部8は第1円筒部4aおよび第2円筒部4bに形成された切欠部9に嵌合されている。その嵌合によってカバー5は外輪4に回り止めされている。
ここで、突出部8の軸方向長さは第2円筒部4bの軸方向長さより短く、突出部8と切欠部9の対向端面間に潤滑油の排出孔10が形成されている。
複数の突出部8の内周と第2円筒部4bの内周にはリング溝11が形成され、そのリング溝11に取付けた止め輪12によってカバー5は外輪4に対して軸方向に非分離とされている。
図1に示すように、入力側部材1と外輪4の相互間には、その両部材1、4を結合および結合解除する2方向ローラクラッチ20が組込まれている。
図1および図2に示すように、2方向ローラクラッチ20は、外輪4の内周に前記軸受嵌合面6と同一径の円筒面21を形成し、入力側部材1における大径部2aの外周には上記円筒面21との間でくさび形空間を形成する複数のカム面22を設け、各カム面22と円筒面21との間にローラから成る係合子23を組込み、各係合子23を大径部2aと外輪4間に組込まれた保持器24で保持し、前記入力側部材1に対する保持器24の相対回転によって係合子23を円筒面21およびカム面22に対して係合および係合解除させるようにしている。
また、図2および図4に示すように、大径部2aの端面に凹部25を設け、その凹部25の外周壁の内径面にリング溝26を形成し、そのリング溝26内にC形のスイッチばね27を嵌合し、そのスイッチばね27の両端から外向きに形成された一対の押圧片27aを上記凹部25の外周壁に形成された切欠部28から保持器24の端面に設けられた切欠き29内に挿入して、切欠部28および切欠き29の周方向で対向する端面を相反する方向に押圧し、その押圧によって係合子23が円筒面21およびカム面22に対して係合解除される中立位置に保持器24を弾性保持している。
ここで、保持器24は、図1に示すように、その他端部から内向き延びるフランジ24aを有し、そのフランジ24aの内周面が段付き突軸部2bの大径部2cによって回転自在に支持されている。一方、大径部2aの外周には図4に示すように、リング溝30が形成され、そのリング溝30に取付けた止め輪31によって保持器24の一端部内周が回転自在に支持されている。
また、スイッチばね27が取付けられたリング溝26は、そのスイッチばね27が最も縮径した状態でスイッチばね27を保持し得る深さとされている。
図1に示すように、入力側部材1とカバー5の相互間には、上記2方向ローラクラッチ20の係合および係合解除を制御する電磁クラッチ40が設けられている。
図4に示すように、電磁クラッチ40は、保持器24と軸方向で対向するアーマチュア41と、そのアーマチュア41と軸方向で対向するロータ42と、そのロータ42と軸方向で対向する電磁石43およびアーマチュア41をロータ42から離反させる離反ばね44とから成る。
アーマチュア41は複数の係合孔45を有し、その係合孔45に保持器24の一端面に形成された突片46が係合し、その係合により保持器24に対してアーマチュア41が回り止めされ、かつ軸方向に移動可能とされている。
ロータ42は、外周および内周に円筒部42a、42bを有し、外側円筒部42aがカバー5の内径面に圧入されてカバー5に回り止めされ、かつ、カバー5の開口端部の内周に取付けた止め輪47によって軸方向に非可動とされている。一方、内側円筒部42bの内径面には非磁性体から成るスリーブ48が圧入され、そのスリーブ48と入力側部材1との間に組込まれた軸受49によってロータ42は入力側部材1に対して回転自在とされている。また、スリーブ48と入力側部材1の対向面間には異物の侵入を防止するシール部材50が組込まれている。
また、ロータ42には、図3および図4に示すように、アーマチュア41に対する対向面に複数の円弧状のスリット51が同一円上に形成され、各スリット51内に弾性部材52が取付けられている。この弾性部材52は非磁性体から成り、各スリット51から内部に異物が侵入するのを防止している。
ここで、図5に示すように、弾性部材52をロータ42のアーマチュア41に対する対向面(吸着面)より外方に突出させておくと、離反ばね44を省略することができる。
電磁石43は、ロータ42に設けられた円筒部42a、42b内に位置する組込みとされている。この電磁石43は電磁コイル43aを有し、その電磁コイル43aに対する通電によってアーマチュア41がロータ42に吸着されるようになっている。
電磁石43は支持プレート53により支持されている。一方、支持プレート53は入力側部材1を回転自在に支持する軸受54の外輪54aに支持されている。このように、軸受54の外輪54aによって電磁石43を支持することによって、入力側部材1と同軸上に電磁石43を精度よく支持することができる。
図1に示すように、支持プレート53はアーム53aを外周に有し、そのアーム53aの先端部が静止部材55にねじ止めされている。アーム53aは細長いスリット53bを有し、そのスリット53bに電磁コイル43aのリード線43bが嵌合され、固着されている。固着に際しては、接着による手段、合成樹脂によってモールドする手段等を採用することができる。
図1に示すように、入力側部材1には給油通路60が形成されている。給油通路60は入力側部材1の端面に入口60aを有し、その入口60aから給油通路60に供給される潤滑油はスリーブ48を支持する軸受49内に流れてその軸受49を潤滑すると共に、スリーブ48と入力側部材1の対向面間より内部に流入して、アーマチュア41とロータ42の対向面間および2方向ローラクラッチ20を潤滑するようになっており、上記入口60a内にはフィルタ61が組込まれ、そのフィルタ61によって潤滑油に含まれる異物が捕捉されるようになっている。
実施の形態で示す回転伝達装置は上記の構造から成り、電磁石43の電磁コイル43aに対する通電の遮断時、2方向ローラクラッチ20の係合子23は、図2に示すように、円筒面21およびカム面22に対して係合解除された中立位置に保持されている。
このため、入力側部材1が回転しても、その回転は出力側部材3に伝達されずに入力側部材1が空転する。このとき、入力側部材1と保持器24の相互間にはスイッチばね27が組込まれているため、保持器24および係合子23も入力側部材1と共に回転する。
入力側部材1の回転状態において、電磁コイル43aに通電すると、ロータ42とアーマチュア41の相互間に磁気吸引力が作用してアーマチュア41が離反ばね44の弾性に抗してロータ42側に移動し、上記ロータ42にアーマチュア41が吸着される。その吸着面に作用する摩擦抵抗は保持器24の回転抵抗となるため、入力側部材1と保持器24とが相対回転し、その相対回転により係合子23が円筒面21およびカム面22に係合する。このため、入力側部材1の回転は係合子23を介して出力側部材3に伝達される。
また、入力側部材1と保持器24の相対回転により、スイッチばね27が弾性変形する。このとき、スイッチばね27は縮径するが、リング溝26の深さは、スイッチばね27が最も縮径する状態でも、そのスイッチばね27を保持することができる深さとされているため、スイッチばね27がリング溝26から外れることが防止される。
電磁コイル43aに対する通電を遮断すると、スイッチばね27の弾性により保持器24が回転し、係合子23は円筒面21およびカム面22に対して係合解除される中立位置に戻される。
実施の形態における回転伝達装置においては、外輪4の開口端部に連結したカバー5によってロータ42を支持し、そのカバー5を非磁性体によって形成しているため、外輪4は2方向ローラクラッチ20を覆うことができる程度の軸方向長さの短いものでよいため、回転伝達装置の軽量化を図ることができる。
また、外輪4に設けられた第1円筒部4aおよび第2円筒部4bに切欠部9を設け、その切欠部9にカバー5の端面に形成された突出部8を嵌合してカバー5を回り止めし、その突出部8と第2円筒部4bを軸方向に連結する止め輪12を第2円筒部4bの内径側に設けたことによって、出力側部材3が高速回転しても止め輪12が外れるという不都合の発生はなく、信頼性の高い連結状態を得ることができる。
さらに、突出部8と切欠部9の対向端面間に潤滑油の排出孔10を形成することにより、後加工によって排出孔を形成する必要がなくなり、外輪4又はカバー5の加工コストの低減を図ることができる。
なお、図7および図8に示すように、外輪4に後加工によって排出孔62を形成する場合は、外輪4の回転による遠心力によって排出孔62を開放する弁体63を組込んで、出力側部材3の回転停止時、弁体63で排出孔62を閉鎖して、排出孔62から内部に異物が侵入するのを防止するのが好ましい。
ここで、図7においては、排出孔62の外径側端部に円錐形のシート面64を形成し、そのシート面64に対して接離可能な球形の弁体63を引張りばね65によってシート面64に接触させるようにしている。
一方、図8において、排出孔62内に2枚の弾性体63a、63bから成る弁体63を組込み、その弾性体63a、63bの弾性接触によって異物の侵入を防止し、回転時の遠心力や内部圧力の上昇により弾性体63a、63bの接触部を開放させて、その開放部から外部に潤滑油を流出させるようにしている。
図5に示すように、ロータ42に形成されたスリット51内に弾性部材52を組込み、その弾性部材52をロータ42のアーマチュア41に対する対向面より突出させることによって、その弾性部材52はアーマチュア41をロータ42から離反させるばねの機能を有するため、図4に示す離反ばね44の組込みを不要とすることができ、コストの低減を図ることができる。
また、図4に示すように、ロータ42の内径面にスリーブ48を圧入し、そのスリーブ48の内側に密封手段としてのシール部材50を組込むことによって、スリーブ48と入力側部材1間を密封することができるため外部からの異物の侵入を防止することができる。
さらに、図1に示すように、大径部2aの外周にリング溝30を形成し、そのリング溝30に装着した止め輪31によって保持器24の内径面を支持することにより、入力側部材1が高速回転しても止め輪31が外れるという不都合の発生はなく、保持器24を常に安定よく支持することができる。
また、図1に示すように、外輪4の内周に形成された軸受嵌合面6と2方向ローラクラッチ20を形成する円筒面21の内径を同一径とすることにより、外輪4の内周の加工が容易となり、加工コストの低減を図ることができる。
実施の形態では、外輪4の内周に円筒面21を形成し、大径部2aの外周にカム面22を設けたが、外輪4の内周にカム面を設け、大径部2aの外周に円筒面を形成してもよい。この場合、外輪4と保持器24の相互間に係合子23を中立位置に保持するスイッチばねを組込むと共に、電磁クラッチ40のロータ42を入力側部材1に嵌合して回り止めする。また、ロータ42とカバー5の相互間に異物の侵入を防止する密封手段を組込むようにする。
この発明に係る回転伝達装置の実施の形態を示す縦断正面図 図1のII−II線に沿った断面図 図1のIII −III 線に沿った断面図 図1に示す電磁クラッチ部の拡大断面図 電磁クラッチの他の例を示す断面図 図1に示す回転伝達装置の出力側部材とカバーとを示す分解斜視図 図1に示す回転伝達装置の排出孔の他の例を示す断面図 図1に示す回転伝達装置の排出孔のさらに他の例を示す断面図
符号の説明
1 入力側部材
2a 大径部
3 出力側部材
4 外輪
5 カバー
6 軸受嵌合面
8 突出部
9 切欠部
10 排出孔
11 リング溝
12 止め輪
21 円筒面
22 カム面
23 係合子
24 保持器
25 凹部
26 リング溝
27 スイッチばね
30 リング溝
31 止め輪
40 電磁クラッチ
41 アーマチュア
42 ロータ
43 電磁石
50 シール部材
51 スリット
52 弾性部材

Claims (9)

  1. 入力側部材の外側に設けられて相対的に回転自在に支持された出力側部材を外輪と非磁性体から成るカバーとに分割し、前記入力側部材と外輪の対向面における一方に円筒面を形成し、他方にその円筒面との間でくさび形空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面間に組込まれた係合子を保持器で保持し、この保持器とカム面が形成された部材の相互間に、係合子が円筒面およびカム面に対して係合解除される中立位置に保持器を弾性保持するスイッチばねを設け、前記カバーと入力側部材の相互間に、電磁石を有し、その電磁石の電磁コイルに対する通電により保持器に回転抵抗を負荷してカム面が形成された部材に対する保持器の相対回転により係合子を円筒面およびカム面に係合させる電磁クラッチを組込んだ回転伝達装置において、前記外輪とカバーの対向端面における一方に切欠部を形成し、他方にその切欠部内に嵌合される突出部を設け、その突出部と切欠部の嵌合部における内径側にカバーを軸方向に非分離とする連結手段を設け、その連結手段が、外輪の開口端部の内周と突出部の内周にリング溝を形成し、このリング溝に半径方向に弾性変形可能な止め輪を係合させた構成から成ることを特徴とする回転伝達装置。
  2. 入力側部材の外側に設けられて相対的に回転自在に支持された出力側部材を外輪と非磁性体から成るカバーとに分割し、前記入力側部材に設けられた大径部の外周には前記外輪の内周に形成された円筒面との間でくさび形空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面間に組込まれた係合子を保持器で保持し、その保持器と入力側部材の相互間に係合子が円筒面およびカム面に対して係合解除される中立位置に保持器を弾性保持するスイッチばねを設け、前記カバーと入力側部材の相互間に、電磁石を有し、その電磁石の電磁コイルに対する通電により保持器に回転抵抗を負荷して、その保持器と入力側部材の相対回転により係合子を円筒面およびカム面に係合させる電磁クラッチを組込んだ回転伝達装置において、前記外輪とカバーの対向面における一方に切欠部を形成し、他方にその切欠部内に嵌合される突出部を設け、その突出部と切欠部の嵌合部における内径側にカバーを軸方向に非分離とする連結手段を設け、その連結手段が、外輪の開口端部の内周と突出部の内周にリング溝を形成し、このリング溝に半径方向に弾性変形可能な止め輪を係合させた構成から成ることを特徴とする回転伝達装置。
  3. 前記電磁クラッチが、保持器に回り止めされて軸方向に移動可能なアーマチュアと、円筒面が形成された部材側に回り止めされて前記アーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータと軸方向で対向し、電磁コイルに対する通電によってロータにアーマチュアを吸着させる電磁石とから成る請求項1又は2に記載の回転伝達装置。
  4. 前記切欠部と突出部の軸方向で対向する端面間に潤滑油の排出孔を形成した請求項1乃至3のいずれかに記載の回転伝達装置。
  5. 前記ロータのアーマチュアと対向する吸着面に複数の円弧状のスリットを同一円周上に形成し、各スリット内に非磁性体から成る弾性部材を取付けて、一部を前記吸着面より突出させた請求項3又は4に記載の回転伝達装置。
  6. 前記ロータの内径側に密封手段を設けた請求項乃至5のいずれかに記載の回転伝達装置。
  7. 前記入力側部材の外周にリング溝を形成し、そのリング溝に取付けた止め輪の外周によって保持器の端部内周を支持した請求項乃至6のいずれかに記載の回転伝達装置。
  8. 前記入力側部材における大径部の端面に凹部を形成し、その凹部の外周壁における内径面にリング溝を設け、そのリング溝内にスイッチばねを取付けた請求項乃至7のいずれかに記載の回転伝達装置。
  9. 前記外輪の内周に、その外輪を入力側部材に対して回転自在に支持する軸受の軸受嵌合面を形成し、その軸受嵌合面と前記円筒面とを同一径とした請求項2乃至8のいずれかに記載の回転伝達装置。
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