JP2005054873A - 回転伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2方向クラッチを制御する電磁クラッチの吸着面にすべりを生じさせることができない事態が生じても、両クラッチの連結部の変形や破損を防止することができるようにした回転伝達装置を提供することである。
【解決手段】内輪1と外輪2間に保持器14に保持された係合子13の噛み込み力を結合力として両輪1、2を結合する2方向クラッチ10と、係合子13が係合解除された中立位置に保持器14を弾性保持するスイッチばね17と、2方向クラッチ10を制御する電磁クラッチ20とを組込む。保持器14とこれに対して回り止めされ、かつ軸方向に移動可能に設けられた電磁クラッチ20のアーマチュア22間に弾性部材を組込み、電磁クラッチ20のアーマチュア22とロータ23との接触面において保持器14と係合子13の干渉を吸収することができない事態が生じた際に、弾性部材を弾性変形させて保持器14と係合子13の干渉を吸収する。
【選択図】図1

Description

この発明は、主として、4輪駆動車の補助駆動輪に対して駆動力の伝達と遮断とを行なう回転伝達装置に関するものである。
FRベースの4輪駆動車において、補助駆動輪としての前輪に駆動力の伝達と遮断とを行なう回転伝達装置として、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。
上記特許文献1に記載された回転伝達装置においては、入力軸にカムリングを取付け、そのカムリングとその外側に設けられた外輪との間に2方向クラッチと、電磁クラッチとを組込み、上記電磁クラッチにより2方向クラッチのオン、オフを制御し、その2方向クラッチをオンすることによって入力軸の回転トルクを外輪に伝達し、その外輪の回転トルクを前輪に伝えるようにしている。
ここで、2方向クラッチはカムリングの外周に外輪の内周に形成された円筒面との間でくさび形空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面との間にローラを組込み、そのローラを保持器によって保持しており、その保持器にスイッチばねの弾性力を付与して、ローラが円筒面およびカム面に対して係合解除される中立位置に保持器を弾性保持している。
一方、電磁クラッチは、保持器に対して回り止めされ、かつ軸方向に移動可能に支持されたアーマチュアと、外輪に嵌合されてアーマチュアと軸方向で対向するロータと、そのロータに対向配置された電磁石とを有し、前記電磁石の電磁コイルに対する通電によりアーマチュアをロータに吸着して保持器にスイッチばねのばね力を超えるスイッチトルクを負荷し、保持器とカムリングの相対回転によりローラを円筒面およびカム面に係合させるようにしている。
上記のように、電磁クラッチはアーマチュアの吸着により保持器にスイッチばねのばね力を超えるスイッチトルクを負荷してローラを係合位置にスイッチされるため、電磁クラッチによって保持器に負荷されるスイッチトルクは大きければ大きいほどスイッチングへの信頼性が向上することになる。
特開平10−211828号公報
ところで、従来の回転伝達装置に組込まれた2方向クラッチにおいては、負荷トルクの増加に伴い、ローラが公転する角度に対して保持器の回転角度が大きいため、保持器に形成されたポケットの周方向で対向する側面とそのポケット内に収納されたローラの接触部で干渉が生じる。通常、この干渉分をアーマチュアとロータの吸着面ですべりを生じさせて吸収しているが、電磁クラッチから保持器に負荷されるスイッチトルクが非常に大きい場合、あるいは吸着面の潤滑不良等によってアーマチュアとロータの相互間で吸着が生じた場合、アーマチュアとロータの吸着面間で滑りを生じさせることができなくなる。
この場合、2方向クラッチの保持器と電磁クラッチの連結部に過大な荷重が負荷されることになり、その負荷によって連結部に曲げ等の変形が生じ、あるいは破損する可能性がある。
この発明の課題は、電磁クラッチのオン時に、アーマチュアとロータの吸着面においてすべりを生じさせることができずに保持器と係合子の干渉を吸収することができない事態が発生したとしても、2方向クラッチと電磁クラッチの連結部の変形や破損を防止することができるようにした耐久性に優れた回転伝達装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、第1の発明においては、入力側部材と出力側部材を内外に配置して相対的に回転自在に支持し、その入力側部材と出力側部材の相互間に、係合子およびその係合子を保持する保持器を有し、その保持器と入力側部材の相対回転により係合子を入力側部材と出力側部材間に噛み込ませて両部材を結合する2方向クラッチと、その2方向クラッチの保持器を係合子が係合解除される中立位置に弾性保持するスイッチばねと、電磁石を有し、その電磁石に対する通電により保持器に対して回り止めされたアーマチュアを出力側部材に接続されたロータに吸着させて保持器の回転を制御する電磁クラッチとを組込んだ回転伝達装置において、前記アーマチュアと保持器の連結部間に、その両部材の相対回転により弾性変形すると共に、その弾性力が前記スイッチばねのばね力より大きい弾性部材を組込んだ構成を採用している。
上記のように構成すれば、電磁クラッチのアーマチュアとロータの吸着面ですべりが生じず保持器と係合子の干渉を吸収することができない事態が発生すると、弾性部材が弾性変形し、その弾性変形によって保持器と係合子の干渉を吸収することができる。その結果、電磁クラッチと2方向クラッチの連結部の変形や破損を防止することができる。
上記の課題を解決するため、第2の発明においては、入力側部材と出力側部材を内外に配置して相対的に回転自在に支持し、その入力側部材と出力側部材の相互間に、係合子およびその係合子を保持する保持器を有し、その保持器と入力側部材の相対回転により係合子を入力側部材と出力側部材間に噛み込ませて両部材を結合する2方向クラッチと、その2方向クラッチの保持器を係合子が係合解除される中立位置に弾性保持するスイッチばねと、電磁石を有し、その電磁石に対する通電により保持器に対して回り止めされたアーマチュアを出力側部材に接続されたロータに吸着させて保持器の回転を制御する電磁クラッチとを組込んだ回転伝達装置において、前記アーマチュアと保持器の連結部間に回転方向のすべり接触面を設け、そのすべり接触面の摩擦抵抗をスイッチばねのばね力より大きくした構成を採用したのである。
上記第2の発明に回転伝達装置において、回転方向のすべり接触面の形成に際しては、保持器に摩擦プレートを回り止めし、前記アーマチュアに対して回り止めされたスイッチプレートを弾性部材により軸方向に押圧して前記摩擦プレートに圧接させる構成を採用することができる。
第2の発明に係る回転伝達装置において、アーマチュアとロータの吸着面ですべりが生じない事態が発生すると、スイッチプレートと摩擦プレート間のすべり接触面ですべりが生じ、そのすべりによって保持器と係合子の干渉を吸収することができる。
前記の課題を解決するために、第3の発明においては、入力側部材と出力側部材を内外に配置して相対的に回転自在に支持し、その入力側部材と出力側部材の相互間に、係合子およびその係合子を保持する保持器を有し、その保持器と入力側部材の相対回転により係合子を入力側部材と出力側部材に噛み込ませて両部材を結合する2方向クラッチと、その2方向クラッチの保持器を係合子が係合解除される中立位置に弾性保持するスイッチばねと、電磁石を有し、その電磁石に対する通電により保持器に対して回り止めされたアーマチュアを出力側部材に接続されたロータに吸着させて保持器の回転を制御する電磁クラッチとを組込んだ回転伝達装置において、前記ロータと出力側部材の接続部間に回転方向のすべり接触面を設け、そのすべり接触面の摩擦抵抗をスイッチばねのばね力より大きくした構成を採用したのである。
前記第3の発明に係る回転伝達装置において、ロータとアーマチュアの吸着面で滑りが生じない事態が発生すると、すべり接触面においてすべりが生じ、そのすべりによって保持器と係合子の干渉を吸収することができる。
この発明は以上の構成としたので下記に示す効果を奏する。
請求項1に記載の発明においては、ロータとアーマチュアの相互間ですべりが発生せず保持器と係合子の干渉を吸収することができない事態が生じた場合に弾性部材が弾性変形して保持器と係合子の干渉を吸収するため、2方向クラッチと電磁クラッチの連結部の変形や破損を防止することができ、耐久性に優れた回転伝達装置を得ることができる。
請求項2および請求項3に記載の発明においては、ロータとアーマチュアの相互間ですべりが発生せず保持器と係合子の干渉を吸収することができない事態が生じた場合にすべり接触面においてすべりが生じて保持器と係合子の干渉を吸収するため、2方向クラッチと電磁クラッチの連結部の変形や破損を防止することができ、耐久性に優れた回転伝達装置を得ることができる。
請求項4に記載の発明においては、ロータとアーマチュアの相互間ですべりが発生せず保持器と係合子の干渉を吸収することができない事態が生じた場合にロータと出力側部材の接続部間に設けられたすべり接触面においてすべりが生じて保持器と係合子の干渉を吸収するため、2方向クラッチと電磁クラッチの連結部の変形や破損を防止することができ、耐久性に優れた回転伝達装置を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図4はこの発明に係る回転伝達装置の第1の実施形態を示す。
図1乃至図3に示すように、入力側部材としての内輪1とその外側に設けられた出力側部材としての外輪2は軸受3を介して相対的に回転自在に支持されている。
内輪1の内側に挿入された第1軸4はセレーションを介して内輪1に回り止めされている。一方外輪2には閉塞端に第2軸5が一体に設けられている。
内輪1は大径のカムリング部6を外周に有し、そのカムリング部6と外輪2間に2方向クラッチ10が組込まれている。
2方向クラッチ10は、外輪2の内周に円筒面11を形成し、カムリング部6の外周にはその円筒面11との間でくさび形空間を形成する複数のカム面12を周方向に等間隔に設け、各カム面12と円筒面11との間にローラから成る係合子13を組込み、その係合子13を内輪1と外輪2間に組込まれた保持器14によって保持している。15は保持器14に形成された係合子収納用のポケットを示す。
図2に示すようにカムリング部6の端面にはばね嵌合凹部16が形成され、そのばね嵌合凹部16内にはスイッチばね17が嵌合されている。スイッチばね17はC形をなし、その両端から外向きに形成された一対の押圧片17aはばね嵌合凹部16の外周壁に形成された切欠き19内に挿入されて、切欠部18および切欠き19の周方向で対向する端面を相反する方向に押圧し、その押圧によって係合子13が円筒面11およびカム面12に係合解除された中立位置に保持器14を弾性保持している。
図1に示すように、外輪2の端部にはロータガイド7が嵌合され、そのロータガイド7内に2方向クラッチ10のオン、オフを制御する電磁クラッチ20が組込まれている。
電磁石クラッチ20は、保持器14の端部開口内に嵌合されてスイッチばね17を抜け止めするスイッチプレート21と、そのスイッチプレート21に対して軸方向に対向配置されたアーマチュア22と、そのアーマチュア22に対して軸方向に対向配置されたロータ23と、そのロータ23にアーマチュア22を吸着させる電磁石24とから成っている。
図1および図4に示すように、スイッチプレート21は一対のL形の係合片25を外周対向位置に有し、各係合片25は図2に示すように、保持器14の端部開口に形成された前記切欠き19に嵌合され、その嵌合によってスイッチプレート21は保持器14に対して回り止めされている。
また、係合片25はアーマチュア22に形成された係合孔26内に挿入され、その係合孔26の周方向で対向する端面と係合片25の両側面間に弾性部材27が組込まれている。この弾性部材27はスイッチばね17のばね力より大きい弾性力を有している。
実施の形態では、係合片25の両側に弾性部材27を接着等の手段を介して固着しているが、係合孔26の端面に弾性部材27を固着してもよい。
図1に示すように、アーマチュア22は係合孔26に対する係合片25の係合により保持器14に対して回り止めされ、かつ軸方向に移動可能とされている。このアーマチュア22はロータ23との間に組込まれた離反ばね28によってロータ23から離反する方向に押圧されている。
ロータ23は断面がコの字形とされている。このロータ23はロータガイド7内に嵌合されてロータガイド7と共に回転するようになっている。
電磁石24は固定部材29に支持されてロータガイド7内に配置され、その電磁石24の電磁コイル24aに対する通電によりアーマチュア22はロータ23に吸着されるようになっている。
第1の実施形態で示す回転伝達装置は上記の構成から、その回転伝達装置を4輪駆動車に組込む場合、トランスミッションの出力軸の回転が第1軸4に伝達され、第2軸5の回転が補助駆動輪に伝達される組込みとする。
上記のような回転伝達装置の組込みにおいて、第1軸4が回転すると、内輪1も共に回転する。このとき、電磁石24の電磁コイル24aに対して通電が遮断されていると、スイッチばね17のばね力によって保持器14は、係合子13が円筒面11およびカム面12に対して係合解除された中立位置に保持された状態で回転する。
このため、内輪1の回転は外輪2に伝達されず、補助駆動輪に駆動力が伝達されることもないため、車両は2輪駆動状態で走行する。
2輪駆動状態での走行状態において、電磁クラッチ20の電磁コイル24aに通電すると、アーマチュア22がロータ23に吸着される。その吸着によって保持器14は外輪2に対して回り止めされ、内輪1と保持器14の相対回転により、係合子13が円筒面11およびカム面12に係合する。
このため、内輪1の回転は係合子13を介して外輪2に伝達され、その外輪2の回転は補助駆動輪に伝達されるため、車両は4輪駆動状態で走行する。
ここで、電磁クラッチ20の電磁コイル24aに通電し、ロータ23にアーマチュア22を吸着させて保持器14に係合子13が円筒面11およびカム面12に係合する方向のスイッチトルクを負荷するとき、2方向クラッチ10は負荷トルクの増加に伴ない、係合子13が公転する角度に対して保持器14の回転角度の方が大きいため、保持器14のポケット15の側面と係合子13の接触部で干渉が生じる。通常、この干渉分をロータ23とアーマチュア22の吸着面が滑ることによって吸収するようにしている。
しかしながら、電磁クラッチ20から保持器14に負荷されるスイッチトルクが非常に大きい場合、あるいは潤滑不良等によってアーマチュア22とロータ23の相互間で吸着等が発生した場合は、ロータ23とアーマチュア22の吸着面で滑りを生じさせることができなくなる。
このとき、スイッチプレート21の係合片25とアーマチュア22の係合孔26間に組込まれた弾性部材27が弾性変形し、その変形によって保持器14のポケット15と係合子13の干渉が吸収される。
このため、保持器14のポケット15間に形成された柱部や、保持器14とスイッチプレート21との係合部、あるいはスイッチプレート21とアーマチュア22の係合部に衝撃が負荷されるのを防止することができ、これらの部品が変形したり、破損するのを防止することができる。
図5および図6は、この発明に係る回転伝達装置の第2の実施形態を示す。この実施形態では、内輪1のカムリング部6の外周に円筒面30を形成し、外輪2の内周に設けられた突出部31の内周に上記円筒面30との間でくさび形空間を形成するカム面32を設けている点、および外輪2を入力側部材とし、内輪1を出力側部材としている点で第1の実施形態で示す回転伝達装置と相違している。
このため、第1の実施形態で示す回転伝達装置と同一の部品には同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態で示すように、外輪2を入力側部材とする場合には、外輪2の突出部31の端面にばね収納凹部32を形成し、そのばね収納凹部32内にスイッチばね33を組込み、そのスイッチばね33の両端から内向きに形成された押圧片33aをばね収納凹部32の内周壁に形成された切欠部34から保持器14の端面に設けられた切欠き19内に挿入して、切欠部34および切欠き19の周方向で対向する端面を相反する方向に押圧する。
また、電磁クラッチ20のロータ23を内輪1の外周に嵌合する。
上記第2の実施形態における回転伝達装置において、外輪2の回転状態で電磁クラッチ20に通電すると、ロータ23にアーマチュア22が吸着され、その吸着により外輪2と保持器14が相対回転して係合子13がカム面32および円筒面30に係合し、外輪2の回転が係合子13を介して内輪1に伝達される。
ここで、ロータ23とアーマチュア22の吸着面ですべりが発生せず、係合子13と保持器14の干渉を吸収することができない事態が生じると、弾性部材27が弾性変形し、その弾性変形によって上記干渉分が吸収される。
図7および図8は、この発明に係る回転伝達装置の第3の実施形態を示す。この実施形態で示す回転伝達装置は、内輪1のカムリング部6の外周に円筒面34を設け、その円筒面34と外輪2の円周に形成された円筒面11間にスプラグから成る係合子13を組込んでいる点で第1の実施形態で示す回転伝達装置と相違する。
このため、第1の実施形態で示す回転伝達装置と同一の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
スプラグを係合子13とする場合は、円筒面11、34間に径の異なる二つの保持器35、36を組込み、各保持器35、36に係合子13を収納するポケット35a、36aを設け、小径保持器35のポケット35a内に一対の弾性片37を設けて係合子13を中立位置に保持する。
また、小径保持器35を内輪1に固定し、その小径保持器35に対して回転可能な大径保持器36にスイッチばね17の弾性力を付与すると共に、スイッチプレート21の係合片25を大径保持器36の端面に形成された切欠き38に係合させて、ロータ23がアーマチュア22を吸着する吸着時に、小径保持器34と大径保持器35を相対回転させて、係合子13を円筒面11、34に係合させるようにする。
図9および図10は、この発明に係る回転伝達装置の第4の実施形態を示す。この実施形態で示す回転伝達装置においては、保持器14に設けられた切欠き19とスイッチプレート1の係合片25間に弾性部材39を組込んでいる点で第1の実施形態で示す回転伝達装置と相違しており、他の構成は第1の実施形態と同一であるため、図では省略している。
上記第4の実施形態においても、図1に示す回転伝達装置の電磁クラッチ20のオン時にアーマチュア22とロータ23の接触面で滑りが生じず、保持器14と係合子13の干渉を吸収することができない事態が生じると、弾性部材39が弾性変形して、保持器14と係合子13の干渉を吸収する。
図11乃至図13はこの発明に係る回転伝達装置の第5の実施形態を示す。この実施形態で示す回転伝達装置においては、保持器14の端部開口内に摩擦プレート40を嵌合し、その摩擦プレート40の外周に設けられた一対の係合片41を保持器14の端部に形成された切欠き19に係合して摩擦プレート40を回り止めし、その摩擦プレート40に形成された円筒部42にスイッチプレート21をスライド自在に嵌合し、このスイッチプレート21を円筒部42に取付けられた弾性部材43により摩擦プレート40に圧接させ、その圧接面をすべり接触面44としており、そのすべり接触面44の摩擦抵抗をスイッチばね17のばね力より高くしている。
他の構成は図1に示す第1の実施形態における回転伝達装置と同一であるため、同一の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
第5の実施形態で示すように、保持器14に回り止めされた摩擦プレート40にスイッチプレート21を圧接させ、その圧接面をすべり接触面44とすることにより、電磁クラッチ20がオンされてアーマチュア22がロータ23に吸着され、そのアーマチュア22とロータ23との間ですべりが発生せず、保持器14と係合子13の干渉を吸収することができない事態が生じると、摩擦プレート40とスイッチプレート21とのすべり接触面44ですべりが生じ、そのすべりによって保持器14と係合子13の干渉を吸収する。
このため、保持器14のポケット15間に形成された柱部や、摩擦プレート40と保持器14の係合部、スイッチプレート21とアーマチュア22の係合部に衝撃が負荷されるのを防止することができ、これらの部品が変形したり、破損するのを防止することができる。
図14乃至図16は、この発明に係る回転伝達装置の第6の実施形態を示す。この実施形態で示す回転伝達装置においては、スイッチプレート45を弾性部材で形成し、そのスイッチプレート45の外周部をアーマチュア22に連結している点で第5の実施形態で示す回転伝達装置と相違している。このため、第5の実施形態で示す回転伝達装置と同一の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
第6の実施形態で示すように、スイッチプレート45を弾性部材で形成することにより、図2に示す離反ばね28を省略することができる。この第6の実施形態の回転伝達装置においても、摩擦プレート40とスイッチプレート45のすべり接触面44のすべりによって保持器14と係合子13の干渉を吸収するようにしているが、スイッチプレート45の周方向の弾性変形によって保持器14と係合子13の干渉を吸収する構成としてもよい。
図17は、この発明に係る回転伝達装置の第7の実施形態を示す。この実施形態で示す回転伝達装置においては、外輪2に対してロータガイド7を回転自在に嵌合し、そのロータガイド7と外輪2の嵌合面間に弾性部材46を組込み、その弾性部材46と外輪2の接触面又は弾性部材46とロータガイド7の接触面をすべり接触面とし、そのすべり接触面の摩擦抵抗をスイッチばね17のばね力より大きくしている。他の構成は第1の実施形態と同一であるため、同一の部品には同一の符号を付して説明を省略する。
第7の実施形態における回転伝達装置においては、アーマチュア22とロータ23の接触面ですべりが発生せず、保持器14と係合子13の干渉を吸収することができない事態が生じたとき、外輪2とロータガイド7が相対回転し、その相対回転によって保持器14と係合子13の干渉を吸収する。このため、2方向クラッチ10と電磁クラッチ20の連結部間の部品の変形や破損を防止することができる。
図18は、この発明に係る回転伝達装置の第8の実施形態を示す。この実施形態で示す回転伝達装置においては、ロータガイド7に対してロータ23を回転自在に嵌合し、その嵌合面間に弾性部材47を組込み、この弾性部材47とロータガイド7の嵌合面又は弾性部材47とロータ23の嵌合面をすべり接触面とし、このすべり接触面の摩擦抵抗をスイッチばね17のばね力より大きくしている。
他の構成は第1の実施形態と同一であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
第8の実施形態における回転伝達装置においては、アーマチュア22とロータ23の吸着面がすべりが発生せず保持器14と係合子13の干渉を吸収することができない事態が生じたとき、ロータガイド7とロータ23が相対回転し、その相対回転によって保持器14と係合子13の干渉を吸収する。その結果、2方向クラッチ10と電磁クラッチ20の連結部の変形や破損を防止することができる。
図19は、この発明に係る回転伝達装置の第9の実施形態を示す。この実施形態における回転伝達装置においては、外輪2に対してロータガイド7を回転自在とし、そのロータガイド7を弾性部材48により軸方向に押圧して、ロータガイド7の端部に設けられた内向きのフランジ7aを外輪2の外周に設けられた大径部2aの端面に圧接し、その圧接面をすべり接触面49として、このすべり接触面49の摩擦抵抗をスイッチばね17のばね力より大きくしている点で第1の実施形態における回転伝達装置と相違している。
上記第9の実施形態における回転伝達装置においては、すべり接触面49のすべりによって保持器14と係合子13の干渉を吸収し、2方向クラッチ10と電磁クラッチ30の連結部の変形や破損を防止するようにしている。
図20は、この発明に係る回転伝達装置の第10の実施形態を示している。この第10の実施形態における回転伝達装置においては、ロータガイド7に対してロータ23を回転自在とし、そのロータ23を弾性部材50により軸方向に押圧して、ロータ23をロータガイド7の内周に設けられた肩部51に圧接し、その圧接面をすべり接触面52とし、このすべり接触面52の摩擦抵抗をスイッチばね17のばね力より大きくしている点で第1の実施形態における回転伝達装置と相違している。
上記第10の実施形態における回転伝達装置においては、アーマチュア22とロータ23の吸着面ですべりが生じない場合に、すべり接触面52においてすべりを生じさせ、そのすべりによって保持器14と係合子13の干渉を吸収し、2方向クラッチ10と電磁クラッチ20の連結部の変形や破損を防止するようにしている。
この発明に係る回転伝達装置の第1の実施形態を示す縦断正面図 図1のII−II線に沿った断面図 図1のIII−III線に沿った断面図 図1のスイッチプレートとアーマチュアを示す分解斜視図 この発明に係る回転伝達装置の第2の実施形態を示す断面図 図5のVI−VI線に沿った断面図 この発明に係る回転伝達装置の第3の実施形態を示す断面図 図7のVIII−VIII線に沿った断面図 この発明に係る回転伝達装置の第4の実施形態を示す断面図 保持器とアーマチュアを示す分解斜視図 この発明に係る回転伝達装置の第5の実施形態を示す一部切欠正面図 図11の一部分を拡大して示す断面図 図11のXIII −XIII 線に沿った断面図 この発明に係る回転伝達装置の第6の実施形態を示す一部切欠正面図 図14の一部分を拡大して示す断面図 図14のXVI−XVI線に沿った断面図 この発明に係る回転伝達装置の第7の実施形態を示す一部切欠正面図 この発明に係る回転伝達装置の第8の実施形態を示す一部切欠正面図 この発明に係る回転伝達装置の第9の実施形態を示す一部切欠正面図 この発明に係る回転伝達装置の第10の実施形態を示す一部切欠正面図
符号の説明
1 内輪
2 外輪
10 2方向クラッチ
13 係合子
14 保持器
17 スイッチばね
20 電磁クラッチ
21 スイッチプレート
22 アーマチュア
23 ロータ
24 電磁石
40 摩擦プレート
44 すべり接触面
45 スイッチプレート
46、47、48 弾性部材
49 すべり接触面
50 弾性部材
52 すべり接触面

Claims (4)

  1. 入力側部材と出力側部材を内外に配置して相対的に回転自在に支持し、その入力側部材と出力側部材の相互間に、係合子およびその係合子を保持する保持器を有し、その保持器と入力側部材の相対回転により係合子を入力側部材と出力側部材間に噛み込ませて両部材を結合する2方向クラッチと、その2方向クラッチの保持器を係合子が係合解除される中立位置に弾性保持するスイッチばねと、電磁石を有し、その電磁石に対する通電により保持器に対して回り止めされたアーマチュアを出力側部材に接続されたロータに吸着させて保持器の回転を制御する電磁クラッチとを組込んだ回転伝達装置において、前記アーマチュアと保持器の連結部間に、その両部材の相対回転により弾性変形すると共に、その弾性力が前記スイッチばねのばね力より大きい弾性部材を組込んだことを特徴とする回転伝達装置。
  2. 入力側部材と出力側部材を内外に配置して相対的に回転自在に支持し、その入力側部材と出力側部材の相互間に、係合子およびその係合子を保持する保持器を有し、その保持器と入力側部材の相対回転により係合子を入力側部材と出力側部材間に噛み込ませて両部材を結合する2方向クラッチと、その2方向クラッチの保持器を係合子が係合解除される中立位置に弾性保持するスイッチばねと、電磁石を有し、その電磁石に対する通電により保持器に対して回り止めされたアーマチュアを出力側部材に接続されたロータに吸着させて保持器の回転を制御する電磁クラッチとを組込んだ回転伝達装置において、前記アーマチュアと保持器の連結部間に回転方向のすべり接触面を設け、そのすべり接触面の摩擦抵抗をスイッチばねのばね力より大きくしたことを特徴とする回転伝達装置。
  3. 前記保持器に摩擦プレートを回り止めし、前記アーマチュアに対して回り止めされたスイッチプレートを弾性部材により軸方向に押圧して前記摩擦プレートに圧接し、その圧接面をすべり接触面とした請求項2に記載の回転伝達装置。
  4. 入力側部材と出力側部材を内外に配置して相対的に回転自在に支持し、その入力側部材と出力側部材の相互間に、係合子およびその係合子を保持する保持器を有し、その保持器と入力側部材の相対回転により係合子を入力側部材と出力側部材に噛み込ませて両部材を結合する2方向クラッチと、その2方向クラッチの保持器を係合子が係合解除される中立位置に弾性保持するスイッチばねと、電磁石を有し、その電磁石に対する通電により保持器に対して回り止めされたアーマチュアを出力側部材に接続されたロータに吸着させて保持器の回転を制御する電磁クラッチとを組込んだ回転伝達装置において、前記ロータと出力側部材の接続部間に回転方向のすべり接触面を設け、そのすべり接触面の摩擦抵抗をスイッチばねのばね力より大きくしたことを特徴とする回転伝達装置。
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