JP4543911B2 - 自動車のカウル部遮音構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のカウル部及びその周辺の構造に関し、車室の遮音技術の分野に属する。
自動車においては、例えば、フロントガラスの下辺部にインストルメントパネルの前部が近接して配設されると共に、該インストルメントパネルの前部下方に車幅方向に延びる閉断面構造のカウル本体が設けられる構造とされることがあるが、このような構造の場合、インストルメントパネル前部とフロントガラス下辺部、及びインストルメントパネル前部とカウル本体との間にそれぞれ隙間が生じるので、これらの隙間を介してエンジンや車外の騒音が車室内に侵入し、静粛性を悪化させてしまう。
これに対処するものとして、例えば特許文献1には、図8に示すように、ダッシュパネル101に沿って設けられた遮音用のインシュレータ102をカウル本体103沿いにフロントガラス104の下辺部まで延長し、その上端部をインストルメントパネル105の前端部によりフロントガラス104の下辺部及びカウル本体103の上端部に押し付け、これにより上記各隙間を塞ぐようにしたものが開示されている。
特開2003−72593号公報
しかし、上記特許文献1に記載の遮音構造によると、インシュレータ102の上端部が車外からフロントガラス104越しに見え、見栄えが悪くなるという問題がある。
図9に示す構造は、他の自動車においてこの見栄えの問題に対処した例を示すもので、カウル本体111の上面に、インストルメントパネル112の前部の下面に対向するように設けられたインシュレータ113をフロントガラス114の下辺部まで延ばさずに途中で切断し、かつ、見栄えを損ないにくいウレタンシール部材115,116をインストルメントパネル112の前端部上面及び下面にそれぞれ設け、これらシール部材115,116によりフロントガラス114とインストルメントパネル112との間の隙間、及びカウル本体111とインストルメントパネル112との間の隙間を塞ぐようにしたものである。
しかし、上記例においては、カウル本体111が、上方に延びるフランジ部121a,122a,123a同士を接合した複数のパネル121,122,123からなるものであることに起因して、以下のような問題が生じる。
すなわち、従来よく用いられるインストルメントパネル取付装置は、インストルメントパネル112を取付位置まで車両前方側に水平に移動させるように構成されているが、上記図9に示す構造では、上記フランジ部121a,122a,123aが上方に突出していることにより、該部位ではインシュレータ113の上端がカウル部用ウレタンシール部材116の下端よりも高くなり、インストルメントパネル112を取付に際して水平移動させたときに、両者が干渉してしまうのである。つまり、従来の取付装置では対応できないのである。
この問題の解決手段として、まず、上記フランジ121a,122a,123aを無くすことが考えられるが、諸々の理由によりそうできない場合がある。その場合、例えば、インストルメントパネル112を、上記カウル部用ウレタンシール部材116とインシュレータ113とが干渉しないような高い位置に持ち上げた状態でフランジ部121a,122a,123aの前方まで移送し、その後、取付位置に向けて降下させることが可能な取付装置を開発することが考えられるが、この開発には膨大なコストを要するという問題がある。
これに対し、新たな取付装置の開発をしないで上記干渉の問題を解決しようとすると、例えば、インストルメントパネル112の配設高さを該パネル112の水平移動時に上記カウル部用ウレタンシール部材116とインシュレータ113とが干渉しないような高い位置に変更する等の根本的な変更が必要となるだけでなく、仮にこのように高くすると、運転席からの前方視界が悪くなるという問題が生じる。
そこで、本発明は、カウル本体がフロントパネル及びリアパネルを有すると共に、これら両パネルを接合するフランジ部がインストルメントパネル前部の下方で上向きに突出した構造とされている場合において、運転席からの前方視界を悪化させることなく上記インストルメントパネル取付時の問題を解決でき、かつ見栄えを損なうことなく良好な遮音性を達成することができるカウル部遮音構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明(以下、第1発明という)は、後上がりに傾斜するフロントガラスの下辺部にインストルメントパネルの前部が近接して配設されていると共に、該インストルメントパネルの前部下方に車幅方向に延びる閉断面構造のカウル本体が設けられて上記フロントガラスの下辺部内面に接合され、該接合部の車両後方側で、上記インストルメントパネルの前部とフロントガラスの下辺部との間、及び該インストルメントパネルの前部と上記カウル本体との間に、それぞれ隙間が生じる構造とされ、かつ、上記カウル本体がフロントパネルとリアパネルとを有すると共に、これら両パネルを接合するフランジ部が上記インストルメントパネル前部の下方で、かつ該パネルとカウル本体との間の上記隙間より車両後方側で上向きに突出した構造とされた自動車のカウル部遮音構造であって、上記インストルメントパネルの前部の上面に、該パネルの前部とフロントガラスの下辺部との間に生じる上記隙間をシールするシール部材が固着されており、かつ、上記カウル本体における上記フランジ部よりも車両前方側で上記フロントパネルに上面が設けられ、該フロントパネル上面に、上記インストルメントパネル前部の下面と対向し、かつ前端が上記インストルメントパネル前端より後方に位置するように、車幅方向に延びるフロントインシュレータが設けられていると共に、該フロントインシュレータの前部は、上記カウル本体の上記フランジ部上端よりも高くされ、後部は上記フランジ部上端よりも低くされており、かつ、上記インストルメントパネルの前部下面には、上記カウル本体のフランジ部より車両前方側で、下向きに突出した突出部が車幅方向に形成され、該突出部の下端が上記フランジ部の上端よりも高くされていると共に、フロントインシュレータの前部上端よりも低くされて、上記インストルメントパネルを取り付けるに際して該パネルを上記フロントガラスに接近する方向に水平移動させることで上記フロントインシュレータの前部に圧接され、該突出部とフロントインシュレータとにより、インストルメントパネルの前部とカウル本体との間に生じる上記隙間をシールするように構成されていることを特徴とする。
また、本願の請求項2に記載の発明(以下、第2発明という)は、第1発明において、上記カウル本体の上記フランジ部は所定幅を有すると共に後方に傾斜していることを特徴とする。
そして、本願の請求項3に記載の発明(以下、第3発明という)は、第2発明において、上記カウル本体の上面は略後下がりに傾斜していると共に、上記カウル本体の上記フランジ部は上記カウル本体の上面に対して略直交する方向に延びていることを特徴とする。
さらに、本願の請求項4に記載の発明(以下、第4発明という)は、第1発明から第3発明のいずれかにおいて、上記カウル本体の上記フランジ部の直後方にデフロスタダクトが配設されていることを特徴とする。
また、本願の請求項5に記載の発明(以下、第5発明という)は、第1発明から第4発明のいずれかにおいて、上記カウル本体における上記フランジ部後方の上記フロントパネル上面に、上記インストルメントパネル前部の下面と対向するように、車幅方向に延びるリアインシュレータが設けられていると共に、該リアインシュレータは、上記フランジ部上端よりも低くされていることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、第1発明によれば、カウル本体とインストルメントパネルとの隙間が、該パネル下面に形成されてフロントインシュレータの前部に圧接される下向きの突出部で塞がれるので、この隙間を介してエンジンルームや車外からの騒音が車室内に侵入するのが防止され、良好な遮音性が達成される。
また、フロントインシュレータの前部は、カウル本体のフランジ部上端よりも高くされ、後部はフランジ部上端よりも低くされ、かつ、突出部は、先端がフランジ部の上端よりも高くされているので、インストルメントパネルを取付に際して水平移動させたときに突出部がフランジ部の上方でフロントインシュレータと干渉することがないだけでなく、フランジ部と干渉することもない。したがって、インストルメントパネルを水平に移動させる従来のインストルメントパネル取付装置を利用することができるようになると共に、フランジ部の上方にインシュレータが存在する場合よりもインストルメントパネルを下方に配置することができるようになって、運転席からの前方視界を損なうことがなくなる。
加えて、フロントインシュレータの前端は、インストルメントパネルの前端よりも後方に位置するので、車外からフロントガラス越しにほぼ見えなくなり、見栄えが悪くなることがない。
しかも、インストルメントパネルの前端部下面に遮音用のシール部材を別途設ける必要がなくなるので、部品数の増加を招くことなく、上記複数の作用効果を達成することができる。
なお、インストルメントパネルの前部下面に設けられた突出部は、先端がフランジ部の上端よりも高くされていることから、該インストルメントパネルを取付に際して水平移動させたときにフランジ部と干渉することはないが、その突出量を少なくすれば、インストルメントパネルの上面の高さを一層低くすることができる。
そして、第2発明によれば、フランジ部の幅(下端(基部)から上端までの長さ)を十分に確保しながらその高さを抑制する(上端位置を低くする)ことができ、この結果、インストルメントパネル前部の高さをより低くすることができる。
ところで、上記フランジ部を例えばスポット溶接により接合する場合には、スポットガンを挿入可能な程度にカウル本体の上面とフランジ部との挟角を十分に確保する必要があるが、第3発明によれば、カウル本体の上面は略後下がりに傾斜していると共に、カウル本体のフランジ部は該カウル本体の上面に対して略直交する方向に延びているから、カウル本体の上面とフランジ部との挟角が略直角になってスポットガンを挿入しやすくなり、溶接がしやすくなる。
そして、第4発明によれば、デフロスタダクトがフロントガラスの下辺部に接近することとなり、フロントガラスに対するデフロスト性能が向上する。
さらに、第5発明によれば、インストルメントパネル前部下面の突出部との干渉を招くことなく、車室に対する遮音性を一層向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1、図2(図1は本発明に係るカウル部遮音構造が適用された自動車の前部の外観を示す斜視図、図2は図1においてボンネットフードを取り外してエンジンルーム内を露出させた状態の要部斜視図(エンジン6については便宜上2点鎖線で表し、形状を単純化している)、図3は図1のA−A線による要部断面図である)に示すように、この自動車1の前部(図面上で左側が車両前方側)には、ボンネットフード2の後端部の下方で該後端部に近接して車幅方向に延びるカウル部3が設けられていると共に、該カウル部3とその下方に設けられたダッシュパネル4とによって車室側(ダッシュパネル4の右側)と仕切られ、ボンネットフード2により開閉されるエンジンルーム5が設けられている。該エンジンルーム5のほぼ中央にはエンジン6が配設されている。
図3、図4(車室前部、特にインストルメントパネル及びその周辺の構造を示す斜視図)に示すように、ダッシュパネル4の後方にはエアコンユニット7が配設されている。該エアコンユニット7の上方から後方にわたってインストルメントパネルユニット8(以下、インパネユニット8という)が配設されている。このインパネユニット8のセンターコンソール9には、オーディオユニット10や、上記エアコンユニット7を制御するコントロールユニット11が備えられている。また、インパネユニットのフレームを構成する樹脂製のインストルメントパネル本体12(以下、インパネ本体12という)には、上記エアコンユニット7にセンターダクト13を介して接続され、上記センターコンソール9の直上方から車室内に空調風を吹出す複数のセンターグリル14が設けられていると共に、同じくインパネ本体12の前部上面には、車幅方向に延び、エアコンユニット7にデフロスタダクト15を介して接続され、フロントガラス16の下部に向けて空調風を吹き出すデフロスタグリル17が設けられている。
カウル部3は、金属製で中空閉断面形状のカウル本体21と、該カウル本体21の前方に設けられて樋状で金属製のカウルメンバ22と、該カウルメンバ22の上方に設けられてフロントガラス16の下辺部を後端側の二股部で挟持する樹脂製のカウルトップパネル23とを有する。
カウル本体21は、図5(カウル部周辺の拡大図である)に示すように、上記インパネ本体12の下方で該インパネ本体12の前部に近接して配設されている。また、このカウル本体21は、前方斜め上方に膨出する本体部31a及び上下のフランジ部31b,31cを有する断面ハット状のフロントパネル31と、後方に膨出する本体部32a及び上下のフランジ部32b,32cを有する断面ハット状のリアパネル32と、本体部33a及び上下のフランジ部33b,33cを有するレインフォースメント33とからなり、各パネル31,32,33の上部フランジ部31b,32b,33b同士及び下部フランジ部31c,32c,33c同士がスポット溶接により接合されている。なお、リアパネル32は、上記上部フランジ32bが形成された第1パネル34と上記下部フランジ部32cが形成された第2パネル35とが接合されたものであり、第1パネル34の下端部は上記ダッシュパネル4の上端部に接合されている。
カウル本体21のフロントパネル31の本体部31aの頂部31dとフロントガラス16の下辺部内面とが接着剤45を用いて接合されている。
カウル本体21の上面(フロントパネル31における本体部31aの頂部31dと上側フランジ31bとを接続する面31e、及びリアパネル32における本体部32aの頂部32dと上側フランジ32bとを接続する面32e)はほぼ後下がりに傾斜している。また、上記各フランジ部31b,32b,33bは、下端(基部)から上端までの長さすなわちフランジ部31b,32b,33bの幅が所要の接合強度を達成するための所定の幅とされていると共に、後方に傾斜して上記カウル本体21の上面31e,32eに対して略直交する方向に延びている。
また、図6(インストルメントパネルを取り外した状態のカウル部の要部平面図である)にも併せて示すように、フロントパネル31の上面31eには、車幅方向に延びる遮音用のフロントインシュレータ41が複数のファスナ42…42を用いて取り付けられていると共に、リアパネル32の上面32eには、車幅方向に延びる遮音用のリアインシュレータ43が複数のファスナ44…44を用いて取り付けられている。また、このリアインシュレータ43は、リアパネル32の頂部32d、ダッシュパネル4の車室側の面、及び該ダッシュパネル4の下端部に接合されたフロアパネル45前部の車室側の面に沿って車両前後方向及び車幅方向に延び、これらの面をほぼ全面的に覆っている。
フロントインシュレータ41は、車外からフロントガラス16越しに見えにくくなるように、前端がインパネ本体12の前端よりも後方に位置している。 また、フロントインシュレータ41は、前部が上記フランジ部31b,32b,33b上端よりも高くされ、後部が上記フランジ部31b,32b,33b上端よりも低くされている。
他方、リアインシュレータ43は、上記フランジ部31b,32b,33b上端よりも低くされている。
インパネ本体12は、骨格材としての基材層12aとクッション性を有するウレタン材及び化粧用の表皮からなる表皮層12bとを有し、前部が上記フロントガラス16の下辺部に近接して配設されている。
また、インパネ本体12の前端部上面すなわち表皮層12bの前端部上面には、該インパネ本体12とフロントガラス16との間をシールするウレタンシール部材51が固着され、フロントガラス16の内面に圧接されている。
また、インパネ本体12の前部下面すなわち基材層12aの前部下面には、車両前方側斜め下方に向かって延びる下向きのリブ52が上記フロントインシュレータ41の車幅方向左端側から右端側にわたって壁状に一体形成されている。その場合に、このリブ52は、上記カウル本体21のフランジ部31b,32b,33bよりも車両前方側に配置され、先端が上記カウル本体21のフランジ部31b,32b,33bの上端よりも高くされ、かつフロントインシュレータ41の前部上端よりも車両後方側で該フロントインシュレータ41の前部上端よりも低くされ、該インシュレータ41の前部を圧接している。
デフロスタダクト15は、カウル本体21のフランジ部31b,32b,33bの直後方で該フランジ部31b,32b,33bに近接して配設されている。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
まず、フロントガラス16とインパネ本体12の前部との隙間は該インパネ本体12の前端部上面に固着されてフロントガラス16に圧接されるウレタンシール部材51で塞がれ、カウル本体21とインパネ本体12との隙間は、該インパネ本体12の前部下面に形成されてフロントインシュレータ41の前部に圧接される下向きのリブ52により塞がれるので、これらの隙間を介してエンジンルーム5や車外からの騒音が車室内に侵入するのが防止され、良好な遮音性が達成される。
また、フロントインシュレータ41の前部は、上記フランジ部31b,32b,33b上端よりも高くされ、後部は上記フランジ部31b,32b,33b上端よりも低くされていると共に、リアインシュレータ43は上記フランジ部31b,32b,33b上端よりも低くされ、しかも、図7(インストルメントパネルの取付の説明図である)に示すように、リブ52は、先端がフランジ部31b,32b,33bの上端よりも高くされている(図7に一点鎖線で示す高さ)ので、インパネユニット8を取付に際して矢印アで示すように水平移動させたときに、インパネ本体12のリブ52がフランジ部31b,32b,33bの上方でインシュレータと干渉することがないだけでなく、フランジ部31b,32b,33bと干渉することもない。したがって、インストルメントパネルユニットを水平に移動させる従来のインストルメントパネル取付装置を利用することができるようになると共に、フランジ部31b,32b,33bの上方にインシュレータが存在する場合よりもインパネ本体12を下方に配置することができるようになって、運転席からの前方視界を損なうことがなくなる。
しかも、このようにインパネユニット8(インパネ本体12)を水平に移動させた場合に、フロントガラス16が後上がりに傾斜しているので、必ずウレタンシール部材51がフロントガラス16に当接すると共に、インパネユニット12の前部下面に設けられたリブ52の先端が、該ユニット8の取付け状態でフロントインシュレータ41の前部上端よりも車両後方側で該フロントインシュレータ41の前部上端よりも低くなるように設けられているので、該リブ52がフロントインシュレータ41に当接することとなり、この結果、シールが確実なものなり、確実に遮音されることとなる。


加えて、フロントインシュレータ41の前端は、インパネ本体12の前端よりも後方に位置するので、車外からフロントガラス16越しにほぼ見えなくなり、見栄えが悪くなることがない。
しかも、インパネ本体12の前端部下面に別途遮音用のウレタンシールを設ける必要がなくなるので、部品数の増加を招くことなく、上記複数の作用効果を達成することができる。
なお、インパネ本体12の前部下面に設けられたリブ52は、先端がフランジ部31b,32b,33bの上端よりも高くされていることから、インパネユニット8(インパネ本体12)を取付に際して水平移動させたときに該フランジ部31b,32b,33bと干渉することはないが、その突出量を少なくすれば、インパネ本体12の上面の高さを一層低くすることができる。
また、上記カウル本体21の上記フランジ部31b,32b,33bは所定幅を有すると共に後方に傾斜しているから、フランジ部31b,32b,33bの幅(下端(基部)から上端までの長さ)を十分に確保しながらその高さを抑制する(上端位置を低くする)ことができ、この結果、インパネ本体12の前部の高さをより低くすることができる。
そして、カウル本体21の上面は略後下がりに傾斜していると共に、フランジ部31b,32b,33bは該カウル本体21の上面に対して略直交する方向に延びているから、カウル本体21の上面とフランジ部31b,32b,33bとの挟角が略直角になってスポットガンを挿入しやすくなり、溶接がしやすくなる。
さらに、カウル本体21のフランジ部31b,32b,33bの直後方にデフロスタダクト15が配設されているから、デフロスタダクト15がフロントガラス16の下辺部近傍に接近することとなり、フロントガラス16に対するデフロスト性能が向上する。
また、リアインシュレータ43が設けられていることにより、車室に対する遮音性を一層向上させることができる。
本発明は、カウル本体が、フロントパネル及びリアパネルを有し、これら両パネルを接合するフランジ部がインストルメントパネル前部の下方で上向きに突出した構造の自動車に広く適用することができる。
本発明の実施の形態に係る自動車前部の外観斜視図である。 図1においてボンネットを取り外してエンジンルーム内を露出させた状態の要部斜視図である。 図1のA−A線による要部断面図である。 インストルメントパネル及びその周囲の構造を示す斜視図である。 図3に示すカウル部周辺の拡大図である。 インストルメントパネルを取り外した状態のカウル部の要部平面図である。 インストルメントパネルの取付の説明図である。 背景技術に係るカウル部遮音構造の説明図である。 改良技術に係るカウル部遮音構造の問題点の説明図である。
符号の説明
1 自動車
3 カウル部
8 インストルメントパネルユニット
12 インストルメントパネル本体
15 デフロスタダクト
16 フロントガラス
21 カウル本体
31 フロントパネル
32 リアパネル
31b,32b、33b フランジ部
41 フロントインシュレータ
43 リアインシュレータ
51 ウレタンシール部材
52 リブ(突出部)

Claims (5)

  1. 後上がりに傾斜するフロントガラスの下辺部にインストルメントパネルの前部が近接して配設されていると共に、該インストルメントパネルの前部下方に車幅方向に延びる閉断面構造のカウル本体が設けられて上記フロントガラスの下辺部内面に接合され、該接合部の車両後方側で、上記インストルメントパネルの前部とフロントガラスの下辺部との間、及び該インストルメントパネルの前部と上記カウル本体との間に、それぞれ隙間が生じる構造とされ、かつ、上記カウル本体がフロントパネルとリアパネルとを有すると共に、これら両パネルを接合するフランジ部が上記インストルメントパネル前部の下方で、かつ該パネルとカウル本体との間の上記隙間より車両後方側で上向きに突出した構造とされた自動車のカウル部遮音構造であって、上記インストルメントパネルの前部の上面に、該パネルの前部とフロントガラスの下辺部との間に生じる上記隙間をシールするシール部材が固着されており、かつ、上記カウル本体における上記フランジ部よりも車両前方側で上記フロントパネルに上面が設けられ、該フロントパネル上面に、上記インストルメントパネル前部の下面と対向し、かつ前端が上記インストルメントパネル前端より後方に位置するように、車幅方向に延びるフロントインシュレータが設けられていると共に、該フロントインシュレータの前部は、上記カウル本体の上記フランジ部上端よりも高くされ、後部は上記フランジ部上端よりも低くされており、かつ、上記インストルメントパネルの前部下面には、上記カウル本体のフランジ部より車両前方側で、下向きに突出した突出部が車幅方向に形成され、該突出部の下端が上記フランジ部の上端よりも高くされていると共に、フロントインシュレータの前部上端よりも低くされて、上記インストルメントパネルを取り付けるに際して該パネルを上記フロントガラスに接近する方向に水平移動させることで上記フロントインシュレータの前部に圧接され、該突出部とフロントインシュレータとにより、インストルメントパネルの前部とカウル本体との間に生じる上記隙間をシールするように構成されていることを特徴とする自動車のカウル部遮音構造。
  2. 上記カウル本体の上記フランジ部は所定幅を有すると共に後方に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の自動車のカウル部遮音構造。
  3. 上記カウル本体の上面は略後下がりに傾斜していると共に、上記カウル本体の上記フランジ部は上記カウル本体の上面に対して略直交する方向に延びていることを特徴とする請求項2に記載の自動車のカウル部遮音構造。
  4. 上記カウル本体の上記フランジ部の直後方にデフロスタダクトが配設されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の自動車のカウル部遮音構造。
  5. 上記カウル本体における上記フランジ部後方の上記フロントパネル上面に、上記インストルメントパネル前部の下面と対向するように、車幅方向に延びるリアインシュレータが設けられていると共に、該リアインシュレータは、上記フランジ部上端よりも低くされていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の自動車のカウル部遮音構造。
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