JP5985454B2 - カウルサイレンサ - Google Patents
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Description
車両前部に配置されるインパネ2の内部には、カウルアッパ5とカウルインナ6を接合してなるカウル3が配置されている。
このカウル3は、ダッシュパネル7とともに、エンジンルームと車室内とを区画する。そこで、図7(a)に示すダッシュサイレンサ16の上端を上方へ延長し、ダッシュサイレンサ16によってカウル3の表面を覆うことが考ええられる。
その具体的な理由を説明する。
(i)図7(b)に示すように、「接合フランジ8の後端」と「デフロスタノズル18」までの隙間が小さく、ダッシュサイレンサ16を接合フランジ8の下部までしか設けることができなかった。
(ii)図7(c)に示すように、「接合フランジ8の後端」と「インパネ組付部10(インパネ組付片9の装着部)」までの隙間が小さく、ダッシュサイレンサ16を接合フランジ8の下部までしか設けることができなかった。
(iii)図7(c)に示すように、「接合フランジ8の一部に部分的に設けられるインパネ組付片9」が邪魔となるため、ダッシュサイレンを接合フランジ8の下部までしか設けることができなかった。
即ち、従来技術では、ダッシュサイレンサ16の上部に遮音材や吸音材が設けられていないカウル3が存在するため、エンジンルーム内の音がカウル3を介して車室内へ侵入する不具合があった。
カウルサイレンサは、別々に設けたアッパパーツとロアパーツをフランジ挟持部の後端縁で接合した構造を採用する。そして、フランジ挟持部には、インパネ組付片を貫通させる貫通穴が設けられる。
この構造により、インパネとカウルとの間の狭い空間にカウルサイレンサを設けることができ、エンジンルームの音がカウルを介して車室内へ侵入するのを抑えることができる。
ロアパーツは、カウルインナの下部に設けられるダッシュパネルの表面を覆うダッシュサイレンサと別体に設けられる。
これにより、ロアパーツとダッシュサイレンサの組合せの自由度が大きくなる。
ロアパーツは、カウルインナの下部に設けられるダッシュパネルの表面を覆うダッシュサイレンサと1部品で設けられる。
これにより、部品点数を少なくでき、コストを抑えることができる。
図1〜図5を参照して実施例1を説明する。
カウルサイレンサ1は、車両前部のインパネ2内のカウル3に装着される。
このカウル3は、フロントガラス4の下部に配置されるカウルアッパ5と、このカウルアッパ5の下部に配置されるカウルインナ6とからなる。
このカウル3(カウルアッパ5とカウルインナ6)は、カウル3の下部に設けられるダッシュパネル7とともに、エンジンルームと車室内とを区画する隔壁材であり、カウルアッパ5、カウルインナ6、ダッシュパネル7は鉄板等により設けられている。
この接合フランジ8には、インパネ2を装着するための複数のインパネ組付片9が接合フランジ8から後方へ向かって部分的に突出して設けられている。
このインパネ2は、上述したインパネ組付片9に組み付けられる。
具体的に、インパネ2の内部には、各インパネ組付片9が挿入されるスリット状の挿入穴を有するインパネ組付部10が部分的に設けられている。そして、各インパネ組付片9を各インパネ組付部10に挿入することで、インパネ2がカウル3に組み付けられる。
アッパパーツ11とロアパーツ12は、繋がって設けられるものであり、アッパパーツ11とロアパーツ12の境界部には、「接合フランジ8の上面と下面と後端」を覆うフランジ挟持部13が設けられている。
なお、図3(b)における符合15は、アッパパーツ11とロアパーツ12を接合する接合機の一部であり、アッパパーツ11とロアパーツ12の接合代を加圧するとともに熱を加え、材料を溶かしてアッパパーツ11とロアパーツ12を接合するものである。もちろん、接合技術は限定するものではなく、タッカーやホットメルトなど他の接合技術を用いても良い。
ロアパーツ12とダッシュサイレンサ16の重なり方向は限定するものではなく、図4(a)に示すように、ロアパーツ12がダッシュサイレンサ16の前方で重なるものであっても良いし、図4(b)に示すように、ロアパーツ12がダッシュサイレンサ16の後方で重なるものであっても良い。
ここで、図5(b)では、カウルサイレンサ1を左右で分割して設けることを説明するために、左右のカウルサイレンサ1の間に隙間を設けているが、実際には左右のカウルサイレンサ1の間に隙間は設けられないものである。
なお、図5中の符号18はデフロスタダクトを示し、符号19はサイドダクトを示し、符号20はスピーカを示す。
これだけで、カウル3に対してカウルサイレンサ1の上下方向、左右方向、前後方向の位置決めが成される。そのため、カウルサイレンサ1をカウル3に固定する手段(貼着等の手段)を不要にでき、その後、カウル3にインパネ2を組付けることで、カウル3とインパネ2の間でカウルサイレンサ1を挟持できる。もちろん、限定するものではなく、カウルサイレンサ1をカウル3に固定技術(貼着等)を用いて固定しても良い。
実施例1のカウルサイレンサ1は、上述したように、アッパパーツ11とロアパーツ12を繋げて設け、アッパパーツ11とロアパーツ12の境界部に接合フランジ8を覆うフランジ挟持部13を設け、このフランジ挟持部13にインパネ組付片9を貫通させる貫通穴14を設けている。
この構造により、インパネ2とカウル3との間の狭い空間にカウルサイレンサ1を設けることができ、エンジンルームの音がカウル3を介して車室内へ侵入するのを抑えることができる。
同様に、「接合フランジ8の後端」と「インパネ組付部10(インパネ組付片9の装着部)」までの隙間が小さくても、フランジ挟持部13を有するアッパパーツ11とロアパーツ12よりなるカウルサイレンサ1をカウル3に設けることができる。
さらに、従来技術において邪魔になっていた「インパネ組付片9」を貫通穴14で貫通配置するため、「インパネ組付片9」が存在してもカウルサイレンサ1をカウル3に設けることができる。
この実施例1では、アッパパーツ11とロアパーツ12を別々に設け、フランジ挟持部13の後端縁で接合する構造を採用する。
これにより、アッパパーツ11とロアパーツ12の組合せの自由度が大きくなる。その結果、車両の一部が変更された場合などにおいて、アッパパーツ11またはロアパーツ12の一方のみを変更することで対応することが可能になり、汎用性が高まる。
この実施例1では、ロアパーツ12がダッシュサイレンサ16と別体に設けられる。
これにより、ロアパーツ12とダッシュサイレンサ16の組合せの自由度が大きくなる。その結果、車両の一部が変更された場合などにおいて、ロアパーツ12またはダッシュサイレンサ16の一方のみを変更することで対応することが可能になり、汎用性が高まる。
図6を参照して実施例2を説明する。
上記実施例1では、ロアパーツ12とダッシュサイレンサ16を別体で設けた。
これに対し、この実施例3は、ロアパーツ12とダッシュサイレンサ16を1部品で設けたものである。即ち、この実施例1のカウルサイレンサ1は、図6に示すように、アッパパーツ11と、ロアパーツ12の機能を兼ねるダッシュサイレンサ16とを、フランジ挟持部13の後端縁で接合して設けられる。
この実施例2では、ロアパーツ12とダッシュサイレンサ16が1部品(共通部品)で設けられる。
これにより、カウルサイレンサ1の部品点数を少なくでき、カウルサイレンサ1のコストを抑えることができる。
2 インパネ
3 カウル
4 フロントガラス
5 カウルアッパ
6 カウルインナ
7 ダッシュパネル
8 接合フランジ
9 インパネ組付片
11 アッパパーツ
12 ロアパーツ
13 フランジ挟持部
14 貫通穴
16 ダッシュサイレンサ
Claims (3)
- 車両前部のインパネ(2)内のカウル(3)に装着されるカウルサイレンサ(1)において、
前記カウル(3)は、フロントガラス(4)の下部に配置されるカウルアッパ(5)と、このカウルアッパ(5)の下部に配置されるカウルインナ(6)とからなり、前記カウルアッパ(5)の後端縁と前記カウルインナ(6)の上端縁とが接合されて接合フランジ(8)が形成されるものであり、
この接合フランジ(8)には、前記インパネ(2)を装着するためのインパネ組付片(9)が前記接合フランジ(8)から後方へ向かって部分的に突出して設けられるものであり、
前記カウルサイレンサ(1)は、前記カウルアッパ(5)を覆うアッパパーツ(11)と、前記カウルインナ(6)の少なくとも一部を覆うロアパーツ(12)とを備え、
前記アッパパーツ(11)と前記ロアパーツ(12)は、繋がって設けられ、
前記アッパパーツ(11)と前記ロアパーツ(12)の境界部には、前記接合フランジ(8)の上面と下面と後端を覆うフランジ挟持部(13)が設けられ、
前記フランジ挟持部(13)には、前記インパネ組付片(9)を貫通させる貫通穴(14)が設けられ、
前記カウルサイレンサ(1)は、別々に設けた前記アッパパーツ(11)と前記ロアパーツ(12)を前記フランジ挟持部(13)の後端縁で接合した構造を採用し、前記フランンジ挟持部(13)には前記フランジ挟持部(13)を車幅方向へ湾曲させる手段として用いられる上下方向にカットされた縦スリットが存在しないことを特徴とするカウルサイレンサ(1)。 - 請求項1に記載のカウルサイレンサ(1)において、
前記ロアパーツ(12)は、前記カウルインナ(6)の下部に設けられるダッシュパネル(7)の表面を覆うダッシュサイレンサ(16)と別体に設けられることを特徴とするカウルサイレンサ(1)。 - 請求項1に記載のカウルサイレンサ(1)において、
前記ロアパーツ(12)は、前記カウルインナ(6)の下部に設けられるダッシュパネル(7)の表面を覆うダッシュサイレンサ(16)と1部品で設けられることを特徴とするカウルサイレンサ(1)。
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- 2013-09-13 JP JP2013190562A patent/JP5985454B2/ja active Active
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