JP6458997B2 - 吸音材の取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、吸音材の取付構造に関する。
従来、ドアトリム本体に対する吸音材の取付構造として、特許文献1に記載のものが知られている。下記特許文献1においては、ドアトリム本体に対して吸音材を位置決めセットした後に、吸音材の周縁に沿って適宜間隔毎に設定された固定ポイントにおいて吸音材がドアトリム本体の裏面に超音波溶着加工により一体化されることが記載されている。
特開2011−207380号公報
しかしながら、特許文献1のような吸音材の取付構造では、ドアトリム本体(車両用内装基材)に対して吸音材を配置する作業において、吸音材の位置を決めるための基準となる構造に乏しいため、吸音材の位置決め作業に係る作業性が悪く、問題がある。
また、特許文献1のような吸音材の取付構造では、吸音材の車両用内装基材に対する取付箇所が、全て吸音材をドアトリム本体に対して固着する態様とされているから、各取付箇所を固着する作業に手間が掛かり、問題がある。一方、各取付箇所を固着する作業の手間を省くために、単にそのような取付箇所を削減した場合には、車両用内装基材と吸音材の接合力が低下する虞があり、問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、車両用内装基材と吸音材の接合力を確保しつつ、吸音材の取り付けに係る作業性を向上することが可能な吸音材の取付構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の吸音材の取付構造は、車両用内装基材に対する吸音材の取付構造であって、前記吸音材は、貫通孔を有し、前記車両用内装基材は、車室の側面をなすボード部材と、前記ボード部材の車室外側の面に立設されたフック状の係止部と、前記ボード部材の車室外側の面に立設された柱状のボスと、を備え、前記貫通孔に前記係止部を挿通して、前記貫通孔の孔縁を前記係止部に対して係止するとともに、前記孔縁を前記係止部に対して係止した状態で前記吸音材において前記ボスと車室内外方向について重なる部分を、前記ボスに対して固着することに特徴を有する。
本発明によれば、車両用内装基材に対して吸音材を取り付けるための一の取付箇所が、貫通孔の孔縁を係止部に対して係止する態様とされるから、係止部を貫通孔に挿通することで当該取付箇所を吸音材を配置する際の基準とすることができ、吸音材を車両用内装基材に対して位置決めすることが容易である。そして、吸音材を2箇所以上の取付箇所で車両用内装基材に対して取り付ける構成において、少なくとも一の取付箇所では係止する態様で取り付けることで、仮に全ての取付箇所を固着する態様で取り付ける場合に比べて、固着すべき取付箇所の数を低減することができるとともに、他の取付箇所では、固着する態様で取り付けることで、その接合力を十分なものとすることができる。このため、車両用内装基材と吸音材の接合力を確保しつつ、吸音材の取り付けに係る作業性を向上することができる。
上記構成において、前記係止部は、前記ボード部材から車室外側に向けて突出する基部と、前記基部の突出端から車両上方に向けて屈曲する屈曲部とを有するとともに、前記ボスより車両上方に配されているものであってもよい。
ところで、吸音材は、車両上下方向に沿って延在する姿勢では、自重により変形する虞がある。このため、複数の取付箇所のうち、仮に、車両上方の取付箇所を固着する態様で取り付ける場合には、吸音材に変形が生じて貫通孔の位置が下がると、車両下方の係止する態様の取付箇所において、貫通孔から係止部が脱落してその係合が解除される虞がある。一方、上記のような構成では、固着する態様の取付箇所の数を低減した場合であっても、複数の取付箇所のうち、車両上方の取付箇所に対して係止する態様の取付箇所を設定するとともに、係止部に屈曲部を設けているから、吸音材に変形が生じて貫通孔の位置が下がる場合であっても、貫通孔と係止部の係合が解除され難く、好適に吸音材の取付状態を維持することができる。
本発明によれば、車両用内装基材と吸音材の接合力を確保しつつ、吸音材の取り付けに係る作業性を向上することが可能な吸音材の取付構造を提供することができる。
本発明の実施形態1に係るドアトリムの正面図 図1のドアトリム本体を示す裏面図(車室外側から視た状態) 図1のドアトリムを示す裏面図(図2のドアトリム本体に吸音材を取り付けた状態を示す図) 係止部と貫通孔の係止状態を示す斜視図 係止部に貫通孔を係止する態様を示す説明図 ボスに固着部を固着する態様を示す説明図 ドアトリムの断面図(図3のVII−VII線で切断した図に対応) 本発明の実施形態2に係るドアトリムの裏面図(車室外側から視た状態)
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図7によって説明する。本実施形態では、車両用内装材として、ドアパネル(車両パネル)に取り付けられることで車両用ドアを構成するドアトリム10を例示する。なお、図1における左側を車両前方(車両進行方向)、右側を車両後方とし、上側を車両上方、下側を車両下方とし、紙面手前側を車室内側、紙面奥側を車室外側として説明する。
ドアトリム10は、図3に示すように、ドアトリム本体11(車両用内装基材)の裏面11B(車室外側の面、意匠面11A側とは反対側の面)に吸音材40が貼着されることで構成されている。この吸音材40は、ドアトリム本体11の裏面11Bと、ドアインナパネルとの間に介在して、主に車室外から車室内への騒音の伝播を低減する役目を果たす。
ドアトリム本体11は、図1に示すように、車室の側面11Aをなすトリムボード12(ボード部材)を主体に構成されている。トリムボード12は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂材料などによって構成されている。なお、トリムボード12の材質は、合成樹脂材料に限定されず、例えば、木質系材料と合成樹脂を混合したものなどを用いてもよい。また、トリムボード12には、その表面を覆う形で、図示しない表皮材が適宜貼り付けられていてもよい。
トリムボード12は、図1に示すように、正面視略方形状をなし、その上部を構成するアッパーボード20(第1のボード部材)と、その下部を構成するロアボード30(第2のボード部材)と、に分割して構成されている。つまり、トリムボード12は、複数のボード部材を互いに接合することで、1の板状に構成されている。本実施形態では、複数のボード部材として、アッパーボード20とロアボード30を例示するが、トリムボードは、板状のオーナメント(加飾部材)や、いわゆるミドルボードと呼ばれる他のボード部材を更に備えて構成されていてもよい。また、トリムボード12は、単一のボード部材で構成されていてもよい。
ロアボード30には、図2に示すように、その上端部における裏面30B(車室外側の面)に、柱状(円筒状)のボス31が立設されている。ボス31は、ロアボード30の上端部に沿って分散して、複数配設されている。ボス31は、熱可塑性樹脂製とされ、ロアボード30と一体的に成形されている。一方、アッパーボード20には、その下端部に、ロアボード30が取り付けられるロアボード取付部21が形成されている(図7参照)。なお、ドアトリム10が車両に搭載された状態では、図7の左側が車両上方、右側が車両下方に位置し、上側が車室外側、下側が車室内側に位置する姿勢となる。このロアボード取付部21には、ボス31と位置を整合させて複数の取付孔21Aが貫通形成されている。そして、各ボス31は、取付孔21Aに挿通されて、例えば、超音波溶着(熱溶着、USカシメとも呼ばれる)などの溶着手段によって、ロアボード取付部21に対して溶着される。このような構成により、トリムボード12は、ロアボード30とアッパーボード20とが、互いに接合されている。このようなボス31のうち、4つのボス31Aに対して吸音材40(後述する第1吸音材41)が溶着されている。ボス31Aに対して吸音材40を溶着する態様については、後に説明する。
アッパーボード20には、図2に示すように、裏面20B(車室外側の面)にフック状(鉤状、L字状)の係止部22,23が立設されている。係止部22,23は、それぞれボス31Aより車両上方に配され、係止部22がアッパーボード20の車両後側に配されるとともに、係止部23がアッパーボード20の車両前側に配されている。係止部22と係止部23は、互いに同様の構成とされており、以下の説明においては、共通の構成については係止部22について説明して、係止部23についての説明を省略する。
係止部22は、図4及び図5に示すように、全体としては、車両前後方向に沿って延在する板片状をなす。そして、係止部22は、トリムボード12(アッパーボード20)から車室外側に向けて突出する基部24と、基部24の突出端から車両上方に向けて屈曲する屈曲部25とを有している。屈曲部25には、基部24側とは反対側の端部に、後述する貫通孔42内に係止部22をガイドするガイド部26が設けられている。ガイド部26は、車両上方に向かうにつれてアッパーボード20から離れる方向、すなわち、車室外側に向けて延びる形をなす。
また、ドアトリム本体11には、図1に示すように、各種機能部品が設けられている。具体的には、ドアトリム本体11は、車室内側に張り出す形状をなすアームレスト13を備えている。また、ドアトリム本体11におけるアームレスト13の車両前方には、スイッチベース14が取り付けられている。さらに、ドアトリム本体11には、アッパーボード20にインサイドハンドル15が設けられるとともに、ロアボード30にドアポケット16、スピーカグリル17が設けられている。
ドアポケット16は、図2に示すように、ロアボード30に、ロアボード30とは別体的に形成された板状のドアポケット部16Aが取り付けられる形で構成されている。ドアポケット部16Aは、ロアボード30(第2のボード部材)に対して接合される第3のボード部材とも言える。詳細には、ロアボード30にはポケット開口33が設けられ(図1参照)、ドアポケット部16Aは、ポケット開口33を車室外側から覆うとともに、ポケット開口33から下方に広がる収容空間を形成する形でロアボード30に対して取り付けられている。これにより、車室内側からポケット開口33を通じて、ドアポケット16の内部(ロアボード30とドアポケット部16Aに囲まれた空間)に収容物を収容可能となっている。
ドアポケット部16Aは、図2に示すように、車両前後方向に長い方形状をなし、その外周縁に、外側に向かって延びるフランジ部16Bが形成されている。このフランジ部16Bには、ロアボード30のポケット用ボス34と位置を整合させて複数のポケット取付孔16Cが貫通形成されている。そして、各ポケット用ボス34は、ポケット取付孔16Cに挿通されて、例えば、超音波溶着(熱溶着、USカシメとも呼ばれる)などの溶着手段によって、フランジ部16Bに対して溶着される。このような構成により、ロアボード30に対してドアポケット部16Aが接合されている。このようなポケット用ボス34のうち、2つのポケット用ボス34Aに対して吸音材40(後述する第2吸音材46)が溶着されている。ポケット用ボス34Aに対して吸音材40を溶着する態様については、後に説明する。
ドアトリム本体11の裏面11Bには、図3に示すように、当該裏面11Bを覆う形で吸音材40が取り付けられている。本実施形態では、ドアトリム10の車室外側に配されたドアインナパネルやリンフォース(共に不図示)との干渉を避けるために、吸音材40は、主にアッパーボード20(一の機能部品)を覆う第1吸音材41と、主にドアポケット16(他の機能部品)を覆う第2吸音材46とに分割して構成されている。吸音材40は、その吸音性能の観点からトリムボード12を広範囲に亘って覆うことが好ましい一方で、車両を構成する他の部品との干渉を避けて配置する必要があり、その形状を十分に大きくしたうえで、ドアトリム本体11に対して精度よく配置することが求められる部品であると言える。
吸音材40は、図3に示すように、例えばフエルト、不織布、発泡成形シート等とされ、可撓性を有するとともに、内部に空隙を有する嵩高なシート状(板状)の部材からなる。吸音材40は、そのようなシート状の部材を、ドアトリム本体11における被覆範囲の外形に合わせてトリミングするとともに、所定の孔(例えば、ドアインナパネルとの当てボスが挿通される孔40A等)を適宜貫通形成することで、成形されている。
第1吸音材41には、図3に示されるように、その厚さ方向に貫通する形で貫通孔42,43が形成されている。貫通孔42,43は、第1吸音材41の車両上端部付近において、車両後側と車両前側にそれぞれ形成されている。言い換えれば、貫通孔42,43は、略方形状をなす第1吸音材41の車両上側の両隅部41A,41Bにそれぞれ形成されている。
貫通孔42,43には、図3に示すように、係止部22,23がそれぞれ挿通される。貫通孔42(貫通孔43)は、図4に示すように、係止部22(係止部23)の外形より一回り大きい略方形状をなし、係止部22(係止部23)をクリアランスを有して挿通可能な構成とされている。貫通孔42と貫通孔43は、互いに同様の構成とされており、以下の説明においては、共通の構成については貫通孔42について説明して、貫通孔43についての説明を省略する。
貫通孔42は、図4に示すように、その車両上側の内周面42Aが、水平方向(車両前後方向)に沿って延びる形をなし、内周面42Aが係止部22の基部24の上側板面に載置されるとともに、その孔縁42Bが係止部22の屈曲部25とアッパーボード20とで挟持される構成とされている。
一方、第1吸音材41には、図3に示すように、車両下側の両隅部41C,41Dに、ボス31A,31Aに固着される固着部44,44が設定されている。固着部44は、車両下側の両隅部41C,41Dを含む第1吸音材41の下端部に沿って計4箇所に配されている。なお、本実施形態では、固着部44は第1吸音材41における固着部44以外の部分である一般部と同様の構成とされており、固着部44には、例えばボス31を挿通するスリット等は形成されていない。また、第2吸音材46には、車両上側の隅部46A,46Bに、ポケット用ボス34A,34Aに固着される固着部47,47が設定されている。
続いて、第1吸音材41をドアトリム本体11に対して取り付ける態様について説明する。
まず、作業者は、図6に示すように、貫通孔42,43に係止部22,23を挿通して、貫通孔42,43の孔縁42B,43Bを係止部22,23に対して係止する。具体的には、作業者は、第1吸音材41を作業台等に載置されたドアトリム本体11の裏面11B側に配して、貫通孔42,43を係止部22,23の位置と整合させる。この際、ドアトリム本体11側の取付箇所(係止部22,23)は、第1吸音材41に対して作業者側とは反対側に配されるから、作業者は、ドアトリム本体11側の取付箇所と第1吸音材41側の取付箇所の位置を整合させる作業を、第1吸音材41を手探りで移動しつつ行うことになる。本実施形態では、作業者は、第1吸音材41側の取付箇所である貫通孔42,43を視認し易く、また、貫通孔42,43を介して、係止部22,23を視認することができ、これらの位置を整合することが容易である。そして、作業者は、係止部22,23をガイド部26、26側からそれぞれ貫通孔42,43に挿通する。図5に示すように、ガイド部26は、トリムボード12(アッパーボード20)の裏面20Bから離れる方向に立ち上がっているから、その先端が貫通孔42の内周面42Aに引っ掛かり易くなっており、係止部22はガイド部26が誘い込まれるようにして貫通孔42に挿通される。
貫通孔42,43の孔縁42B,43Bを係止部22,23に対して係止した状態では、図3に示すように、この取付箇所が基準となって、第1吸音材41とドアトリム本体11との位置が整合した状態となる。ここで、仮に、吸音材が1つの貫通孔のみを有する構成では、吸音材は、当該貫通孔の位置を軸として、そのシート面の面方向に沿って回動した複数の姿勢で、ドアトリム本体に対して配置可能となってしまう。一方、本実施形態では、第1吸音材41が2つの貫通孔42,43を有するから、第1吸音材41は一義的に定まる姿勢でドアトリム本体11に対して配置されることになる。なお、本実施形態では、吸音材が貫通孔を複数(2つ)有する構成を例示したが、吸音材が貫通孔を1つ有する構成であっても、吸音材が貫通孔を有しない構成に比べて、吸音材とドアトリム本体との位置を整合させ易いことはもちろんである。
次に、作業者は、図6及び図7に示すように、第1吸音材41においてボス31Aと車室内外方向について重なる部分である固着部44を、ボス31Aに対して固着する。具体的には、作業者は、固着部44の車室外側から超音波を発生するホーン49を近づけて、第1吸音材41に対して押し付ける(図6参照)。すると、超音波による振動で摩擦熱が発生して、ボス31Aが溶融し、第1吸音材41の内部の空隙が溶融した樹脂で満たされる。この溶融した樹脂が冷却されて固まると、アンカー効果により、固着部44がボス31Aに対して固着された接合部48となる(図7参照)。すると、第1吸音材41は、その車両上側の隅部41A,41Bが係止する態様の取付箇所で、その車両下側の隅部41C,41Dが固着する態様の取付箇所で、それぞれ係止部22,23とボス31A,31Aに対して取り付けられた状態となる。なお、本実施形態では、全6箇所の取付箇所のうち、2箇所の取付箇所が係止する態様とされ、4箇所の取付箇所が固着する態様とされている。以上の態様により、第1吸音材41のドアトリム本体11に対する取り付けが完了する。
この接合部48は、図7に示すように、アッパーボード20におけるロアボード取付孔21Aの孔縁に対して係止された状態となっており、第1吸音材41をボス31Aに対して溶着することで、ロアボード30とアッパーボード20の締結も同時に行われる。つまり、第1吸音材41とアッパーボード20(第1のボード部材)は、ロアボード30(第2のボード部材)に対して、共に固着される態様となっている。
なお、第2吸音材46をドアトリム本体11に対して取り付ける場合には、ドアトリム本体11の裏面11Bにおける所定の位置に、第2吸音材46を配置して、第2吸音材46においてポケット用ボス34Aと車室内外方向について重なる部分である固着部47を、ポケット用ボス34Aに対して固着する。ポケット用ボス34Aに対して固着部47を固着する態様は、上記したボス31Aに対して固着部44を固着する態様と同様であり、説明を省略する。つまり、第2吸音材46とドアポケット部16A(第3のボード部材)は、ロアボード30(第2のボード部材)に対して、共に固着される態様となっている。
続いて、本実施形態の作用・効果について説明する。
本実施形態の第1吸音材41の取付構造は、ドアトリム本体11に対する第1吸音材41の取付構造であって、第1吸音材41は、貫通孔42,43を有し、ドアトリム本体11は、車室の側面11Aをなすトリムボード12と、トリムボード12の車室外側の面20Bに立設されたフック状の係止部22,23と、トリムボード12の車室外側の面30Bに立設された柱状のボス31Aと、を備え、貫通孔42,43に係止部22,23を挿通して、貫通孔42,43の孔縁42B,43Bを係止部22,23に対して係止するとともに、孔縁42B,43Bを係止部22,23に対して係止した状態で第1吸音材41においてボス31Aと車室内外方向について重なる固着部44を、ボス31Aに対して固着するものである。
本実施形態によれば、ドアトリム本体11に対して第1吸音材41を取り付けるための一の取付箇所が、貫通孔42,43の孔縁42B,43Bを係止部22,23に対して係止する態様とされるから、係止部22,23を貫通孔42,43に挿通することで当該取付箇所を第1吸音材41を配置する際の基準とすることができ、第1吸音材41をドアトリム本体11に対して位置決めすることが容易である。そして、第1吸音材41を2箇所以上の取付箇所でドアトリム本体11に対して取り付ける構成において、少なくとも一の取付箇所(本実施形態では2箇所)では係止する態様で取り付けることで、仮に全ての取付箇所を固着する態様で取り付ける場合に比べて、固着すべき取付箇所の数を低減することができるとともに、他の取付箇所(本実施形態では4箇所)では、固着する態様で取り付けることで、その接合力を十分なものとすることができる。このため、ドアトリム本体11と第1吸音材41の接合力を確保しつつ、第1吸音材41の取り付けに係る作業性を向上することができる。
また、本実施形態では、係止部22(係止部23)は、トリムボード12から車室外側に向けて突出する基部24と、基部24の突出端から車両上方に向けて屈曲する屈曲部25とを有するとともに、ボス31Aより車両上方に配されている。ところで、第1吸音材41は、車両上下方向に沿って延在する姿勢では、自重により変形する虞がある。このため、複数の取付箇所のうち、仮に、車両上方の取付箇所を固着する態様で取り付ける場合には、第1吸音材に変形が生じて貫通孔の位置が下がると、車両下方の係止する態様の取付箇所において、貫通孔から係止部が脱落してその係合が解除される虞がある。一方、本実施形態では、固着する態様の取付箇所の数を低減した場合であっても、複数の取付箇所のうち、車両上方の取付箇所に対して係止する態様の取付箇所を設定するとともに、係止部22(係止部23)に屈曲部25を設けているから、第1吸音材41に変形が生じて貫通孔42(貫通孔43)の位置が下がる場合であっても、貫通孔42(貫通孔43)と係止部22(係止部23)の係合が解除され難く、好適に第1吸音材41の取付状態を維持することができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図8によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態の吸音材の取付構造においては、吸音材140の構成が上記実施形態と相違する。
吸音材140は、実施形態1の第1吸音材41と第2吸音材46とが一体的に形成された形をなす。つまり、吸音材140は、概ねドアトリム本体11の外形より一回り小さい形をなし、1枚でドアトリム本体11を広範囲に亘って覆う構成とされている。そして、吸音材140は、その車両上側の隅部140A,140Bが係止する態様の取付箇所で、その車両下側の隅部140C,140Dが固着する態様の取付箇所で、それぞれ係止部22,23とドアポケット用ボス34A,34Aに対して取り付けられた状態となっている。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、吸音材が複数の係止部及び複数のボスに対して取り付けられる構成を例示したが、係止部又は/及びボスは単数であってもよい。
(2)上記実施形態では、吸音材において、2つの貫通孔が車両上側の両隅部に配されるとともに、少なくとも2つの固着部が車両下側の両隅部に配される構成を例示したが、貫通孔及び固着部の数及び配置はこれに限られない。貫通孔及び固着部の数及び配置は、吸音材の大きさ、形状、及び材質等により適宜設定可能である。なお、吸音材を安定的にドアトリム本体に取り付けるうえで、貫通孔や固着部で構成される取付箇所は、吸音材の外周縁部に沿って配されることが好ましい。
(3)上記実施形態では、固着部が吸音材における固着部以外の部分である一般部と同様の構成とされるものを例示したが、固着部の構成はこれに限られない。例えば、固着部には、ボスが挿通される十字状のスリットが形成されていてもよい。
(4)上記実施形態以外にも、吸音材の大きさ、形状、数、及び配置は適宜設定可能である。
(5)上記実施形態では、ボスと固着部との接合部として、吸音材の内部で溶融樹脂が固まる態様のものを例示したが、接合部の態様はこれに限られない。たとえば、接合部は、溶融した樹脂が吸音材のドアトリム本体と反対側の面で傘状の頭部を形成し、頭部が当該反対側の面に係止される態様のものであってもよい。
(6)上記実施形態以外にも、ボスの形状、数、及び配置は適宜設定可能である。また、上記実施形態では、吸音材を固着するためのボスとして、アッパーボードとロアボードとの締結用のボス、または、ロアボードとドアポケット部との締結用のボスをそれぞれ例示したが、ボスの構成はこれらに限られない。例えば、ボスは吸音材をドアトリム本体に対して取り付けるための吸音材専用のものであってもよい。
(7)上記実施形態では、係止部がボスより車両上方に配されるものを例示したが、ボスと係止部の配置はこれに限らない。例えば、水平方向に沿って長手状をなす吸音材において、係止部を挟んで水平方向における両側にボスが配される構成であってもよい。
(8)上記実施形態以外にも、係止部の形状、数、及び配置は適宜設定可能である。例えば、上記実施形態では、屈曲部が車両上方に向けて屈曲するものを例示したが、ボスが係止部の車両下方以外の位置に配されている場合において、屈曲部はボスと反対側に向けて屈曲するものであってもよい。
(9)上記実施形態では、車両用内装基材として、ドアトリムを構成するドアトリム本体を例示したが、車両用内装基材はこれに限られない。例えば、車両用内装基材は、吸音材とともに、デッキサイドトリムを構成するデッキサイドトリム本体や、バックドアトリムを構成するバックドアトリム本体であってもよい。
11…ドアトリム本体(車両用内装基材)、11A…側面、12…トリムボード、20B…裏面(ボード部材の車室外側の面)、22…係止部、23…係止部、24…基部、25…屈曲部、30B…裏面(ボード部材の車室外側の面)、31A…ボス、40,140…吸音材、41…第1吸音材(吸音材)、42…貫通孔、42B…孔縁、43…貫通孔、43B…孔縁、44…固着部(ボスと車室内外方向について重なる部分)

Claims (1)

  1. 車両用内装基材に対する吸音材の取付構造であって、
    前記吸音材は、貫通孔を有し、
    前記車両用内装基材は、
    車室の側面をなすボード部材と、
    前記ボード部材の車室外側の面に立設されたフック状の係止部と、
    前記ボード部材の車室外側の面に立設された柱状のボスと、を備え、
    前記ボード部材は、第1のボード部材と、前記第1のボード部材よりも車両下方に配される第2のボード部材とを備え、
    前記係止部は、前記第1のボード部材に備えられるとともに、前記ボード部材から車室外側に向けて突出する基部と、前記基部の突出端から車両上方に向けて屈曲する屈曲部とを有し、
    前記ボスは、前記第2のボード部材に備えられ、
    前記第1のボード部材には、前記ボスが挿通される取付孔が備えられ、
    前記取付孔に前記ボスを挿通させた状態で、前記貫通孔に前記係止部を挿通して、前記貫通孔の孔縁を前記係止部に対して係止するとともに、前記孔縁を前記係止部に対して係止した状態で前記吸音材において、前記取付孔から突出した前記ボスと車室内外方向について重なる部分を、前記ボスに対して固着することで、前記第1のボード部材と前記第2のボード部材との締結がなされていることを特徴とする吸音材の取付構造。
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