JP6459897B2 - 車両の後部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の車室内側壁面を形成するトランクサイドトリムと、該トランクサイドトリムの車室内側壁面に近接して配置される車載備品とを備えたような車両の後部構造に関する。
一般に、SUV(スポーツ ユーティリティ ビークル)等の車両には、例えば、タイヤ径が19インチ、20インチ等の大径タイヤが採用され、車両後部のスペアタイヤパンにも同径程度の大径タイヤが格納可能とされることが多い。
このように、大径タイヤを採用する車両では、ホイールハウスが車幅方向内側に配されると共に、スペアタイヤパンも大型化する関係上、ジャッキ等の車載備品の搭載スペースが狭小となる。
上述の車載備品を車両前後方向に向けてレイアウトしようとすると、車載備品がホイールハウスと干渉し、車載備品を車幅方向に真横に向けてレイアウトしようとすると、車載備品がスペアタイヤやスペアタイヤパン等と干渉する。
そこで、上述の車載備品を斜め方向に向け、車両の車室内側壁面を形成するトランクサイドトリムに対して該車載備品を近接させて配置することが考えられる。
この場合、予め車載備品が車体に取付けられた状態下において、トランクサイドトリムを車室内側から車体側壁に組付ける組付け過程において、トランクサイドトリムが車載備品と干渉する。この干渉を回避する目的で、上記トランクサイドトリムにトリム開口を設けると、このトリム開口から車外騒音が侵入するという問題点があった。
ところで、特許文献1には、リヤサイドトリムにバッテリ冷却ファン用の開口を設け、その縦壁に吸音材を配置したものが開示されている。
しかしながら、該特許文献1には、開口を覆う技術思想については全く開示されていない。
特開2010−64625号公報
そこで、この発明は、レイアウトの関係上、車載備品に近接してトランクサイドトリムを組付ける際、車載備品がトランクサイドトリムに干渉しないようトリム開口を設け、トランクサイドトリムの着脱性を確保しつつ、吸音材にて吸音/遮音性能を確保することができ、また、トランクサイドトリムの組付け後における車載備品の着脱時においてもトランクサイドトリムが傷付くことを防止することができる車両の後部構造の提供を目的とする。
この発明による車両の後部構造は、車両の車室内側壁面を形成するトランクサイドトリムと、該トランクサイドトリムの車室内側壁面に近接して配置される車載備品とを備えた車両の後部構造であって、上記トランクサイドトリムは車室内側から車体側壁に組付けられると共に、該トランクサイドトリムには上記車載備品と近接する部位にトリム開口が設けられ、上記トランクサイドトリムには、該トリム開口の少なくとも一部を覆う吸音材が設けられ、該吸音材には、上記トランクサイドトリムの組付け時に上記トリム開口内で上記車載備品の相対的な挿通を許容する複数かつ平行な切込み部が形成され、上記切込み部は、上記吸音材の下端から車両上方へ延出形成され、かつ、上記切込み部は、上記トリム開口の上端よりも上方まで延出形成され、上記トリム開口内への上記車載備品の相対的な挿通の際、上記切込み部により複数に分割された吸音材の下部が厚み方向に可撓変形した後に、自重で鉛直姿勢に戻るようにされ、上記車載備品は、ジャッキ、パンク修理キット、工具箱の何れかであることを特徴とする。
上記構成によれば、レイアウトの関係上、車載備品に近接してトランクサイドトリムを組付ける際、車載備品がトランクサイドトリムに干渉しないようにトリム開口を設けて、トランクサイドトリムの着脱性を確保しつつ、上記吸音材にて吸音/遮音性能を確保することができる。
また、トランクサイドトリムの組付け後における車載備品の着脱時においてもトランクサイドトリムが傷付くことを防止することができる。
また、上記吸音材の切込み部は、該吸音材の下端から車両上方へ延出形成されている。このため、上記構成によれば、下端から車両上方へ延出形成された切込み部により、吸音材をすだれ状と成すことができ、トランクサイドトリムおよび吸音材を車体側壁に対して車室内側から組付ける時、吸音材の切込み部により複数に分割された吸音材下部が可撓変形した後に、自重で鉛直姿勢に戻るので、容易に車載備品を相対的に挿通させることができ、また、切込み部の端面でも吸音できるので、吸音性能が向上する。
この発明の一実施態様においては、上記トリム開口の近傍位置における車体には、車室内の空気を車外に挿通させる車体開口が配設されたものである。
上述の車体開口は、ドア閉時に車室内圧が高くなるのを防止する目的や、車室内空気を換気する目的で、車室内空気を車外に逃がすためのエキストラクタ用の開口に設定してもよい。
上記構成によれば、トリム開口の近傍位置に上述の車体開口が設けられていても、上記吸音材にて吸音/遮音性を確保することができる。
この発明によれば、レイアウトの関係上、車載備品に近接してトランクサイドトリムを組付ける際、車載備品がトランクサイドトリムに干渉しないようトリム開口を設け、トランクサイドトリムの着脱性を確保しつつ、吸音材にて遮音性能を確保することができ、また、トランクサイドトリムの組付け後における車載備品の着脱時においてもトランクサイドトリムが傷付くことを防止することができる効果がある。
本発明の車両の後部構造を示す斜視図 後部車体構造を示す斜視図 トランクボード、トランクマットを取外して、車両の後部構造を車室内側から見た状態で示す側面図 車両の後部構造を車両後方右外方から見た状態で示す斜視図 図3のA−A線矢視断面図 一方の支持部材および他方の支持部材の斜視図 一方の支持部材と他方の支持部材の分解斜視図 図1のB−B線に沿う要部拡大矢視断面図 図8の状態から他方の支持部材を取外した状態で示す平面図 図9の斜視図 吸音材を車幅方向外側から見た状態で示す側面図
レイアウトの関係上、車載備品に近接してトランクサイドトリムを組付ける際、車載備品のトランクサイドトリムとの干渉を回避し、また、トランクサイドトリムの着脱性を確保しつつ、吸音材にて吸音/遮音性能を確保することができ、さらに、トランクサイドトリムの組付け後における車載備品の着脱時においてもトランクサイドトリムが傷付くことを防止するという目的を、車両の車室内側壁面を形成するトランクサイドトリムと、該トランクサイドトリムの車室内側壁面に近接して配置される車載備品とを備えた車両の後部構造であって、上記トランクサイドトリムは車室内側から車体側壁に組付けられると共に、該トランクサイドトリムには上記車載備品と近接する部位にトリム開口が設けられ、上記トランクサイドトリムには、該トリム開口の少なくとも一部を覆う吸音材が設けられ、該吸音材には、上記トランクサイドトリムの組付け時に上記トリム開口内で上記車載備品の相対的な挿通を許容する複数かつ平行な切込み部が形成され、上記切込み部は、上記吸音材の下端から車両上方へ延出形成され、かつ、上記切込み部は、上記トリム開口の上端よりも上方まで延出形成され、上記トリム開口内への上記車載備品の相対的な挿通の際、上記切込み部により複数に分割された吸音材の下部が厚み方向に可撓変形した後に、自重で鉛直姿勢に戻るようにされ、上記車載備品は、ジャッキ、パンク修理キット、工具箱の何れかであるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の後部構造を示し、図1は当該後部構造の斜視図、図2は図1からリヤシート、ボディサイドトリム、トランクサイドトリム、トランクボード、トランクマット、支持部材を取外した状態で後部車体構造を示す斜視図、図3は図1からトランクボードおよびトランクマットを取外して、車両の後部構造を車室内側から見た状態で示す側面図、図4は車両の後部構造を車両後方右外方から見た状態で示す斜視図である。
車両の後部構造の説明に先立って、まず、図1〜図4を参照して後部車体構造について説明する。
図1〜図4において、リヤフロア1(詳しくは、リヤフロアパネル)の後部には収納凹部としてのスペアタイヤパン2を下方に段下げ形成し、このスペアタイヤパン2にスペアタイヤ3を搭載している。
図3に示すように、上述のリヤフロア1の後端部1aには、リヤエンドパネル4を立設固定し、このリヤエンドパネル4の上部前側にはリヤエンドメンバ5を接合固定して、該リヤエンドメンバ5とリヤエンドパネル4との間には、車幅方向に延びるリヤエンド閉断面6を形成すると共に、リヤエンドパネル4およびリヤエンドメンバ5の上部を、車幅方向に延びるリヤエンドガーニッシュ7で上方から覆っている。
図1に示すように、上述のリヤフロア1の前部左右両側には、サイドシル8(但し、図1では車両右側のサイドシルインナのみを示す)を連結固定する一方で、サイドシル8の後部とリヤエンドパネル4との間におけるリヤフロア1の左右両側には、図3に示すように、リヤサイドフレームアッパ9とリヤサイドフレームロア10とを連結固定している。
リヤフロア1の上面に固定されたリヤサイドフレームアッパ9は、図3に示すように、複数の部材9a,9b,9cから成り、該リヤサイドフレームアッパ9は車両前後方向に延びて、リヤフロア1との間に、前後方向に延びる閉断面を形成している。
リヤフロア1の下面に固定されたリヤサイドフレームロア10は、図3に示すように、複数の部材10a,10bから成り、該リヤサイドフレームロア10は車両前後方向に延びて、リヤフロア1との間に、前後方向に延びる閉断面を形成している。
図2に示すように、リヤフロア1の左右両側部にはホイールハウスインナ11,11(但し、図面では車両右側のホイールハウスインナ11のみを示す)を接合固定しており、このホイールハウスインナ11の車幅方向外側にはホイールハウスアウタ12(図8〜図10参照)を接合固定しており、これらホイールハウスインナ11とホイールハウスアウタ12とで、リヤホイールハウスを形成している。ここで、上述のホイールハウスアウタ12には車体側壁を構成するサイドパネル13が一体形成されている。
図2に示すように、上述のサイドパネル13からホイールハウスインナ11の頂部および車幅方向内側面にかけてダンパ支持ブラケット14を取付けると共に、このダンパ支持ブラケット14の車幅方向内側かつ後部において、ホイールハウスインナ11とリヤサイドフレームアッパ9とを上下方向に連結する脚部15を設けている。
この脚部15は複数の部材15a,15bから成り、該脚部15とホイールハウスインナ11およびリヤサイドフレームアッパ9との間には、上下方向に延びる閉断面が形成されている。
図2に示すように、スペアタイヤパン2の前方におけるリヤフロア1には、車幅方向に延びて左右一対のリヤサイドフレームアッパ9,9を連結するリヤクロスメンバ16を設け、このリヤクロスメンバ16とリヤフロア1との間には、車幅方向に延びる閉断面を形成している。
上述のダンパ支持ブラケット14の車両前側の接合フランジ部14aに沿うように、サイドパネル13からホイールハウスインナ11の頂部、ホイールハウスインナ11の車幅方向内側面およびリヤクロスメンバ16の車幅方向端部にかけて上下方向に延びる補強部材(いわゆるガセット)17を設けている。
この補強部材17は複数の部材17a,17b,17cから成り、該補強部材17とホイールハウスインナ11、リヤサイドフレームアッパ9、リヤクロスメンバ16との間には、上下方向に延びる閉断面が形成されている。そして、この補強部材17と上述の脚部15との両者により、ホイールハウスインナ11の内倒れを防止すべく構成している。
図5は図3のA−A線に沿う要部の矢視断面図、図6は一方の支持部材および他方の支持部材の斜視図、図7は一方の支持部材と他方の支持部材の分解斜視図、図8は図1のB−B線に沿う要部拡大矢視断面図、図9は図8の状態から他方の支持部材を取外した状態で示す平面図、図10は図9の斜視図、図11は吸音材を車幅方向外側から見た状態で示す側面図である。
図8〜図10において、リヤエンドパネル4の車幅方向端部を車両上方に向けて屈曲してリヤエンドサイドパネルアウタ18を一体形成すると共に、リヤエンドメンバ5の車幅方向端部も車両上方に向けて屈曲してリヤエンドサイドパネルインナ19を一体形成している。
そして、リヤエンドサイドパネルインナ19とリヤエンドサイドパネルアウタ18とを接合固定すると共に、これら両リヤエンドサイドパネル間には、レインフォースメント20を取付けている。
図8〜図10で示したリヤエンドサイドパネルアウタ18およびリヤエンドサイドパネルインナ19を、車両後部上側のリヤヘッダ部に連結するリヤピラー21を設けている(図2,図4参照)。
図2,4に示すように、このリヤピラー21はリヤピラーインナ22とリヤピラーアウタ23とを接合固定して、当該リヤピラー21の延設方向に沿って延びるリヤピラー閉断面を備えた車体強度部材である。
図4に示すように、車体後部の車幅方向外側は、車体外板としてのリヤフェンダ24で覆われると共に、このリヤフェンダ24とリヤエンドパネル4およびリヤエンドサイドパネルアウタ18の車幅方向外端部との間は、リヤフェンダロア25で覆われている。
図2,図4に示すように、上述のリヤフェンダロア25には、車室内の空気を車外に挿通させる車体開口としてのエキストラクタ用の開口26が形成されている。
この開口26には図示しないエキストラクタが取付けられる。該エキストラクタは、ヒンジドアのドア閉時に車室内圧が高くなるのを防止する目的や、車室内空気を換気する目的で、車室内空気を車外に逃すためのものである。
一方、図2に示すように、ホイールハウスインナ11の後部と、リヤエンドサイドパネルインナ19の前部との間に対応すべく、リヤサイドフレームアッパ9よりも車幅方向外方へ突出するようリヤフロアサイドパネル27が設けられている。
このリヤフロアサイドパネル27は、リヤフロア1と一体または一体的に形成されるもので、このリヤフロアサイドパネル27には車載備品としてのジャッキ28が搭載される。図8〜図10に示すように、このジャッキ28の長手方向は、平面視で車両前方かつ車幅方向外方に位置するようにスラント配置されている。
ところで、図1,図3に示すように、上述のリヤフロア1には左右一対のリヤシート29,29が取付けられている。
これらの各リヤシート29,29は、後席乗員の着座部を形成するシートクッション29Cと、後席乗員の背もたれ部を形成するシートバック29Bと、後席乗員の頭部を保持するヘッドレスト29Hと、をそれぞれ有するものである。
次に、車両の後部構造について詳述する。
ボディサイドトリムおよびトランクサイドトリムを取外して示す図2と、ボディサイドトリムおよびトランクサイドトリムを組付けて示す図1との対比から明らかなように、サイドパネル13、ホイールハウスインナ11、ダンパ支持ブラケット14、補強部材17、脚部15を車室内側から一体的に覆うボディサイドトリム30を設けている。
また、図2と図1との対比から明らかなように、サイドパネル13の後側下部と、ホイールハウスインナ11の後壁と、リヤエンドサイドパネルインナ19の前面および車幅方向内側の面を車室内側から一体的に覆うトランクサイドトリム31を設けている。
図8〜図10に示すように、このトランクサイドトリム31は、ホイールハウスインナ11の後壁を覆う前部31aと、サイドパネル13の後側下部およびリヤフェンダロア25を覆う側部31bと、リヤエンドサイドパネルインナ19の前面を覆う後部31cと、リヤエンドサイドパネルインナ19の車幅方向内側の面を覆う延長部31dとを備えており、これら各部31a,31b,31c,31dがリヤフロアサイドパネル27の周縁近傍に位置するよう車両平面視で車幅方向外側へ突出する凸形状に一体形成されている。
図3,図4,図8〜図10に示すように、上述のトランクサイドトリム31の後部31cには、スリット状の複数の開口32a…を備えたカバー部材32が取付けられている。
上述のトランクサイドトリム31は、図1に示すように、車両の車室内側壁面を形成するものであって、このトランクサイドトリム31の当該車室内側壁面に近接して車載備品としてのジャッキ28が配置されている。
上述のトランクサイドトリム31は車室内側から車体側壁(この実施例では、ホイールハウスインナ11の後壁、サイドパネル13の後側下部、リヤエンドサイドパネルインナ19)に組付けられると共に、このトランクサイドトリム31には上述のジャッキ28と近接する部位、つまり下方部位には、これら両者28,31の干渉を回避する目的で、トリム開口31eが設けられている。
図5,図8〜図10に示すように、上述のトランクサイドトリム31の車幅方向外側部には、トリム開口31eの少なくとも一部を覆う吸音材33が設けられている。
この実施例では、車両の吸音/遮音性を高めるために、該吸音材33はトランクサイドトリム31の車幅方向外方側部31bからリヤシート29のシートクッション29Cおよびリヤホイールハウスと対応するボディサイドトリム30の車幅方向外側面にわたる広範囲にかけて設けられている(図11参照)。
上述の吸音材33は、不織布や積層部材などの可撓性部材で構成されており、車室外からの音を吸収したり遮る機能を有している。また、該吸音材33はボディサイドトリム30およびトランクサイドトリム31に対して予めサブアセンブリされている。
しかも、図4,図10,図11に示すように、吸音材33においてトランクサイドトリム31のトリム開口31eと対応する部位には、トランクサイドトリム31の取付け時にトリム開口31e内でジャッキ28の相対的な挿通を許容する複数かつ平行な切込み部33aが形成されており、図4,図10,図11に示すように、この切込み部33aは、吸音材33の下端から車両上方へ延出形成されている。詳しくは、該切込み部33aはトリム開口31eの上端よりもさらに上方まで延出形成されている。
また、図10に示すように、上述の車体開口としてのエキストラクタ用の開口26は、トリム開口31eの近傍位置におけるリヤフェンダロア25に配設されている。
要するに、SUV(スポーツ ユーティリティ ビークル)のようにホイールハウスインナ11が車幅方向内方へ大きく張り出す構造の車両において、レイアウトの関係上、車載備品であるジャッキ28に近接してトランクサイドトリム31を組付ける際、ジャッキ28がトランクサイドトリム31に干渉しないようにトリム開口31eを設けて、トランクサイドトリム31の車体組付け時およびメンテナンス時の着脱性を確保しつつ、上述の吸音材33により吸音/遮音性能を確保するよう構成したものである。
また、トランクサイドトリム31の車体への組付け後におけるジャッキ28の着脱時においてもトランクサイドトリム31が傷付くことを防止し得るよう構成したものである。
さらに、トリム開口31eの近傍位置にエキストラクタ用の開口26が設けられていても、上述の吸音材33により遮音性を確保するよう構成したものである。
しかも、吸音材33の切込み部33aが当該吸音材33の下端から車両上方へ延出形成されていることにより、吸音材33をすだれ状と成すことができ、吸音材33が予めサブアセンブリされたトランクサイドトリム31を、図2で示した状態の車体側壁に対して車室内側から取付ける時、吸音材33の切込み部33aにより複数に分割された吸音材33の下部が可撓変形した後に、自重で鉛直姿勢に戻ることにより、ジャッキ28を容易にトリム開口31eに相対的に挿通させるように構成したものであり、加えて、上述の切込み部33aの端面でも吸音できるため、吸音性能のさらなる向上を図るよう構成したものである。
ところで、図3,図8〜図10に示すように、リヤサイドフレームアッパ9の上部にはサイドポケットを構成する支持部材41,42を設けている。
図5に示すように、上述の支持部材41,42はトランクボード43およびトランクマット44の車幅方向外方端部を下方から支持するものである。なお、図面では車両右側の支持部材41,42のみを図示しているが、車両左側にも左右対称構造の支持部材が設けられる。
図1,図5に示すように、上述のトランクボード43およびトランクマット44は、車両後部の収納凹部としてのスペアタイヤパン2を上方から覆うもので、スペアタイヤパン2の直上方にトランクマット44を設け、このトランクマット44よりもさらに上方にトランクボード43を設けている。
図5に示すように、上述のジャッキ28は支持部材42の下方で車両に対して着脱可能に配設された車載備品である。
さらに、上述の支持部材41,42は、図6,図7に示すように、少なくとも車両前後方向に二分割されており、この実施例では、一方の支持部材41と他方の支持部材42との2部品により当該支持部材が構成されている。
図6,図7に示すように、一方の支持部材41は他方の支持部材42に対して、車両前後方向の前側で、かつ上下方向の下側に位置しており、他方の支持部材42は一方の支持部材41に対して、車両前後方向の後側で、かつ上下方向の上側に位置しており、他方の支持部材42を独立して取外すことができるように構成している。
図6,図7に示すように、一方の支持部材41は、リヤサイドフレームアッパ9の直上部に位置し、かつ、トランクマット44の車幅方向外方端部を載置するマット載置部41aと、このマット載置部41aの一部に隆起形成されたマット位置決め部41bと、マット載置部41aの車幅方向外側において上方に立上がる断面門形状の縦壁部41c(図5参照)と、この縦壁部41cの頂部に形成されトランクボード43の車幅方向外方端部を載置するボード載置部41dと、このボード載置部41dから下方に凹設され、かつ上方および車幅方向内方が開放されたトランクボード43立設保持用の凹部41eと、上述のマット載置部41aの後部に位置し当該マット載置部41aよりも一段低い段下げ部41fと、この段下げ部41fから下方に凹設された嵌合凹部41gと、支持部材41を対向する車体に対して支持する複数の支持脚部41h,41hと、を一体形成したものである。
図6,図7に示すように、他方の支持部材42は、リヤサイドフレームアッパ9の直上部に位置し、かつ、トランクマット44の車幅方向外方端部を載置するマット載置部42aと、このマット載置部42aの車幅方向外側において上方に立上がり、かつ一方の支持部材41側の縦壁部41cに対して上方から装着可能な断面門形状の縦壁部42b(図5参照)と、この縦壁部42bの頂部前後に形成されトランクボード43の車幅方向外方端部を載置するボード載置部42c,42dと、前側のボード載置部42cの後端から下方に凹設されたトノカバーユニット収納保持用の凹部42eと、上述の縦壁部42bの下部から車幅方向外方に向けて形成され、かつ深底部42f、浅底部42g、周壁部42h、および周壁部42h周辺のフランジ部42iを有するトレー部42jと、上述のマット載置部42aから下方に凹設され一方の支持部材41側の嵌合凹部41gに嵌合する嵌合凸部42kと、支持部材42を対向する車体に対して支持する複数の支持脚部42lと、を一体形成したものである。
一方の支持部材41に形成された上述の凹部41eは、スペアタイヤパン2を上方から覆っていたトランクボード43をスペアタイヤパン2上方から取外した後に、当該トランクボード43を図3に仮想線αで示すように立設保持する立設手段である。
また、他方の支持部材42に形成された上述の凹部42eは、図3に仮想線で示すトノカバーユニット45を車幅方向に向けて収納保持する収納保持手段である。
さらに、図3に示すように、車載備品としてのジャッキ28は、車両側面視で上述の各支持部材41,42に重合するよう配設されると共に、図8に示す状態から図9,図10に示すように、単独で他方の支持部材42のみを取外すことで、上述のジャッキ28を着脱可能なアクセス開口50が形成されるよう構成している。
要するに、スペアタイヤパン2上方から取外した後のトランクボード43を、図3に示すように、一方の支持部材41の凹部41eで立設保持することができると共に、図9,図10に示すように、他方の支持部材42を取外すことにより、ジャッキ28の着脱が可能となるアクセス開口50が形成されることで、レイアウトの関係上、ジャッキ28を収納凹部であるスペアタイヤパン2の外方に配設する場合においても、トランクボード43およびトランクマット44を取外してスペアタイヤパン2にアクセスできるように成した状態下において、他方の支持部材42を取外すと、ジャッキ28にもアクセスすることができ、当該ジャッキ28の着脱操作が容易となるうえ、スペアタイヤ3とジャッキ28とを併せて着脱し得るよう構成したものである。
また、一方の支持部材41と他方の支持部材42との両者は、図8に平面図で示すように、一部重合しており、該重合部の少なくとも一部において両支持部材41,42が嵌合凹部41gと嵌合凸部42kとで嵌合するよう形成しており、支持部材41,42上に物品を搭載しても、これら物品の荷重を両支持部材41,42に伝達して、荷重分散を図るよう構成したものである。
さらに、図8〜図10に示すように、上述の各支持部材41,42は平面視でリヤサイドフレームアッパ9と重合するよう配設されており、支持部材41,42上の荷重を車体強度部材であるリヤサイドフレームアッパ9に伝達して、荷重分散を図るよう構成したものである。
加えて、上述のジャッキ28は、図8〜図10に示すように、その長手方向が、平面視で車両前方ほど車幅方向外方に位置するよう配設されており、ホイールハウスインナ11が車幅方向内側に大きく張り出し、かつスペアタイヤパン2が大型化する場合であっても、ジャッキ28のレイアウトが確保でき、この状態下において、トランクボード43の立設保持とジャッキ28の着脱性確保との両立を図るよう構成したものである。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例の車両の後部構造は、車両の車室内側壁面を形成するトランクサイドトリム31と、該トランクサイドトリム31の車室内側壁面に近接して配置される車載備品(ジャッキ28参照)とを備えた車両の後部構造であって、上記トランクサイドトリム31は車室内側から車体側壁(ホイールハウスインナ11、サイドパネル13、リヤエンドサイドパネルインナ19参照)に組付けられると共に、該トランクサイドトリム31には上記車載備品(ジャッキ28)と近接する部位にトリム開口31eが設けられ、上記トランクサイドトリム31には、該トリム開口31eの少なくとも一部を覆う吸音材33が設けられ、該吸音材33には、上記トランクサイドトリム31の組付け時に上記トリム開口31e内で上記車載備品(ジャッキ28)の相対的な挿通を許容する切込み部33aが形成されたものである(図8〜図11参照)。
この構成によれば、レイアウトの関係上、車載備品(ジャッキ28)に近接してトランクサイドトリム31を組付ける際、車載備品(ジャッキ28)がトランクサイドトリム31に干渉しないようにトリム開口31eを設けて、トランクサイドトリム31の着脱性を確保しつつ、上記吸音材33にて遮音性能を確保することができる。
また、トランクサイドトリム31の組付け後における車載備品(ジャッキ28)の着脱時においてもトランクサイドトリム31が傷付くことを防止することができる。
この発明の一実施形態においては、上記トリム開口31eの近傍位置における車体(リヤフェンダロア25参照)には、車室内の空気を車外に挿通させる車体開口(エキストラクタ用の開口26参照)が配設されたものである(図4,図10参照)。
この実施例においては、上述の車体開口は、ドア閉時に車室内圧が高くなるのを防止する目的で、車室内空気を車外に逃がすためのエキストラクタ用の開口26に設定されている。
この構成によれば、トリム開口31eの近傍位置に上述の車体開口(開口26参照)が設けられていても、上記吸音材33にて吸音/遮音性を確保することができる。
この発明の一実施形態においては、上記吸音材33の切込み部33aは、該吸音材33の下端から車両上方へ延出形成されたものである(図11参照)。
この構成によれば、下端から車両上方へ延出形成された切込み部33aにより、吸音材33をすだれ状と成すことができ、トランクサイドトリム31および吸音材33を車体側壁に対して車室内側から組付ける時、吸音材33の切込み部33aにより複数に分割された吸音材33下部が可撓変形した後に、自重で鉛直姿勢に戻るので、容易に車載備品(ジャッキ28)を相対的に挿通させることができ、また、切込み部33aの端面でも吸音できるので、吸音性能が向上する。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の車載備品は、実施例のジャッキ28に対応し、
以下同様に、
車体側壁は、ホイールハウスインナ11、サイドパネル13、リヤエンドサイドパネルインナ19に対応し、
車体開口は、エキストラクタ用の開口26に対応し、
車体開口が配設された車体は、リヤフェンダロア25に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、吸音材としては、少しでも吸音する機能を有する材料であれば十分であり、吸音ではなく遮音に重きをおいた材料であっても良い。また、車載備品としては、ジャッキ28に代えて、工具、パンク修理キット、工具箱などの他の車載備品であってもよい。
以上説明したように、本発明は、車両の車室内側壁面を形成するトランクサイドトリムと、該トランクサイドトリムの車室内側壁面に近接して配置される車載備品とを備えた車両の後部構造について有用である。
11…ホイールハウスインナ(車体側壁)
13…サイドパネル(車体側壁)
19…リヤエンドサイドパネルインナ(車体側壁)
25…リヤフェンダロア(車体)
26…開口(車体開口)
28…ジャッキ(車載備品)
31…トランクサイドトリム
31e…トリム開口
33…吸音材
33a…切込み部

Claims (2)

  1. 車両の車室内側壁面を形成するトランクサイドトリムと、
    該トランクサイドトリムの車室内側壁面に近接して配置される車載備品とを備えた車両の後部構造であって、
    上記トランクサイドトリムは車室内側から車体側壁に組付けられると共に、
    該トランクサイドトリムには上記車載備品と近接する部位にトリム開口が設けられ、
    上記トランクサイドトリムには、該トリム開口の少なくとも一部を覆う吸音材が設けられ、
    該吸音材には、上記トランクサイドトリムの組付け時に上記トリム開口内で上記車載備品の相対的な挿通を許容する複数かつ平行な切込み部が形成され、
    上記切込み部は、上記吸音材の下端から車両上方へ延出形成され
    かつ、上記切込み部は、上記トリム開口の上端よりも上方まで延出形成され、
    上記トリム開口内への上記車載備品の相対的な挿通の際、上記切込み部により複数に分割された吸音材の下部が厚み方向に可撓変形した後に、自重で鉛直姿勢に戻るようにされ、
    上記車載備品は、ジャッキ、パンク修理キット、工具箱の何れかである
    車両の後部構造。
  2. 上記トリム開口の近傍位置における車体には、車室内の空気を車外に挿通させる車体開口が配設された
    請求項1に記載の車両の後部構造。
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