JP5518494B2 - エアバッグ取付部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、エアバッグ取付部構造に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の前部にコックピット部が設置されている。このコックピット部は、ほぼ車幅方向へ延びて車室の左右の車体パネル間を連結する金属製の車体強度部材と、この車体強度部材を上方から覆うと共にコックピット部の表面形状をほぼ構成する樹脂製のインストルメントパネル(車室前部内装パネル)とを備えている。
なお、上記コックピット部には、上記した車体強度部材やインストルメントパネルなどの各コックピット構成部品を車体に対して順番に直接組立てて行くようにした直接組立型のものと、上記各構成部品を予め別工程で組立てて一体のコックピットモジュールとし、このコックピットモジュールを車体に対して一気に搭載するようにしたモジュール搭載型のものとが存在している。
そして、上記コックピット部におけるインストルメントパネルの助手席側の部分には、緊急時に助手席乗員を保護するための安全装置として、助手席用のエアバッグ装置が設置されている。また、インストルメントパネルの助手席側の部分における助手席用のエアバッグ装置の下側には、グローブボックスなどの車両用収納装置が設けられている。
上記した助手席用のエアバッグ装置は、袋状のエアバッグ本体を折畳んだ状態でバッグ収納容器に収納してなるエアバッグモジュールと、このエアバッグモジュールの(バッグ収納容器の)上面に形成された開口部(エアバッグ本体膨出用開口部)を覆うように取付けられたエアバッグリッド部とを備えている。
なお、エアバッグリッド部には、インストルメントパネルと一体に設けられたもの(いわゆるインスト一体型リッド部)や、インストルメントパネルとは別体に設けられて、インストルメントパネルに形成されたリッド取付用開口部にほぼ面一状態となるように取付けられたもの(いわゆるインスト別体型リッド部)などが存在している。
そのため、インスト一体型リッド部の場合、エアバッグモジュールは、インストルメントパネルにおけるインスト一体型リッド部の内面に対して直接取付けられる(直接取付型)。また、インスト別体型リッド部の場合、エアバッグモジュールは、インスト別体型リッド部の内面に取付けられた状態で、インスト別体型リッド部を介して、インストルメントパネルに間接的に取付けられる(間接取付型)。
そして、エアバッグモジュールは、その下部を、インストルメントパネルの内部に配設された上記車体強度部材に対し、締結用部材を介して締結固定される。この締結用部材には、インストルメントパネル内の他の部品との間に干渉が生じないこと、取付性が良いこと、取外性が良いこと、位置規定機能を有していることなど、各種の機能が要求される。
上記した締結用部材は、少なくとも、エアバッグモジュールの下部に固定されたモジュール側締結用部材と、車体強度部材に固定された車体側締結用部材とを備えている。
そして、通常の場合、モジュール側締結用部材と車体側締結用部材とは、車体強度部材に対し、これを覆うようにインストルメントパネルを設置した後に、インストルメントパネルの助手席側の下部に形成されたグローブボックス用の開口部(グローブボックス取付用開口部)などを作業口として、この作業口を通した車両後方側からの締結作業によって、直接締結固定されている。なお、このように車両後方側からの締結作業を行うのは、上記した直接組立型のコックピット部の場合には、上記開口部(グローブボックス取付用開口部)しか上記締結固定部分に対して有効にアクセスできる箇所がないことによる。また、コックピットモジュールの場合にも、直接組立型の場合と同様にしている。
そして、エアバッグモジュールが、車体強度部材の上方で且つ車両後方寄りに設置されると共に、モジュール側締結用部材が車体強度部材よりも車両後方側に位置された場合には、特に大きな支障は生じていないが、設計上の都合などにより、エアバッグモジュールが、車体強度部材の上方で且つ車両前方寄りに設置された場合などには、これに応じてモジュール側締結用部材が車体強度部材よりも車両前方側に位置されることによって、モジュール側締結用部材と車体側締結用部材との締結部が車体強度部材の奥方になってしまい、上記開口部(グローブボックス取付用開口部)からでは、工具が届き難くなるため、車両後方側からの締結作業(および取外作業)が困難になる。
このようなものとして、例えば、特許文献1では、車体強度部材の車体前側に固定された車体側締結用部材(固定ブラケット)の前部に、水平面と垂直面とを有する側面視ほぼL字型の中間部材(可動ブラケット)を上下方向に昇降自在に仮止めしておき、予めエアバッグモジュールが取付けられたインストルメントパネルを車体に固定した後、中間部材を上方へ持上げて、中間部材上端の水平面とモジュール側締結用部材(ブラケット)の下面とを(グローブボックス取付用開口部などを通して)真下から上下方向に締結固定してエアバッグモジュールの上下方向の位置規定を行い、更に、エアバッグモジュールの下部から車体斜下後方へ向けて突設した別のモジュール側締結用部材(ステー)と車体強度部材の車体後部との間を、(グローブボックス取付用開口部などを通して)車両後方から別の車体側締結用部材(連結ブラケット)で連結固定するようにしている。
実用新案登録第2578578号
しかしながら、上記特許文献1に記載されたエアバッグ取付部構造では、以下のような問題があった。
即ち、中間部材上端の水平面とモジュール側締結用部材(ブラケット)の下面とを、(グローブボックス取付用開口部を通して)真下から上下方向に締結固定するようにしているため、狭いスペースでの目視できない手探作業となるので、実際には作業ができないのではないかと懸念される程、極めて取付け及び取外しの際の作業性が悪い。
また、中間部材とモジュール側締結用部材との間の締結は、上下方向の位置規定を主な目的としており、中間部材は車体側締結用部材に対して昇降自在な状態のままで残されるので、エアバッグモジュールと車体強度部材との間の固定にはさほど寄与しておらず、そのため、エアバッグモジュールと車体強度部材との間には、別のモジュール側締結用部材(ステー)と別の車体側締結用部材(連結ブラケット)とによる締結固定が必要になる。即ち、位置規定と固定とが別々の構成となっていることから、余計に部品コストや着脱の手間がかかる。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、インストルメントパネルの内面部分に取付けられたエアバッグモジュールを、インストルメントパネルの内部に配設された車体強度部材に対し、締結用部材を介して締結固定すると共に、該締結用部材が、少なくとも、エアバッグモジュールに固定されたモジュール側締結用部材と、車体強度部材に固定された車体側締結用部材とを備えたエアバッグ取付部構造において、前記車体強度部材、インストルメントパネル、エアバッグモジュールが、車体とは別工程にて予め一体に組立てられたコックピットモジュールとされ、モジュール側締結用部材と車体側締結用部材との間に、両者を連結可能な中間連結部材が介在され、該中間連結部材とモジュール側締結用部材との間の締結部が、車両前方側からの締結固定が可能な前方向締結部を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、上記において、前記中間連結部材とモジュール側締結用部材との間の締結部が、車体強度部材の車両前方側に位置していることを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、上記において、前記中間連結部材とモジュール側締結用部材との間の締結部が、上下方向、車幅方向、車両前後方向に対する位置の規定が可能な位置規定部を有することを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、上記において、前記中間連結部材と車体側締結用部材との間の別の締結部が、インストルメントパネルからエアバッグモジュールを取外す際にガイドとなるガイド部を有することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、車体強度部材、インストルメントパネル、エアバッグモジュールが、車体とは別工程にて予め一体に組立てられたコックピットモジュールを構成するものである場合に、エアバッグモジュールと車体強度部材とを締結固定するための締結用部材を、モジュール側締結用部材と車体側締結用部材とに中間連結部材を加えた構成とすることにより、締結用部材の設計上の自由度を向上して、車体強度部材に対してインストルメントパネルを設置する搭載作業と、エアバッグモジュールを車体強度部材に締結固定する取付作業と、車体強度部材からエアバッグモジュールを取外す取外作業との、全ての作業を有利なものとすることができる。即ち、エアバッグモジュールと車体強度部材との間に設けられる締結用部材の総合的な機能を格段に高めることが可能となる。この際、中間連結部材とモジュール側締結用部材との間の締結部を、前方向締結部とすることにより、これまで行われていなかった車両前方側からの締結固定が可能となるため、上記取付作業を格段に容易化することができるようになる。
請求項2の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、前記中間連結部材とモジュール側締結用部材との間の締結部が、車体強度部材の車両前方側に位置していることにより、上記した作用効果をより一層有効なものとすることができる。
請求項3の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、前記中間連結部材とモジュール側締結用部材との間の締結部に、位置規定部を設けることにより、中間連結部材とモジュール側締結用部材とを当接させるだけで上下方向、車幅方向、車両前後方向に対する位置の規定を直接且つ確実に行わせることができ、中間連結部材とモジュール側締結用部材との取付作業を容易化することが可能となる。
請求項4の発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、中間連結部材と車体側締結用部材との間の別の締結部にガイド部を設けることにより、インストルメントパネルからエアバッグモジュールを取外す際にガイド部に沿ってガイドしつつエアバッグモジュールを動かすことで、インストルメントパネルから容易にエアバッグモジュールを取外すことが可能となる。
本発明の実施例にかかるコックピット部の側方断面図である。 図1の車体強度部材を車両後方側から見た背面図である。 コックピットモジュール組立ラインの斜視図である。 図3の側面図である。 図1のエアバッグ装置を車両前方側から見た斜視図である。 図1のエアバッグ装置を車両後方側から見た斜視図である。 図5の分解斜視図である。 図5の取付時の状態を示す分解斜視図である。 図5の取外時の状態を示す分解斜視図である。 モジュール側締結用部材を車両後方側から見た斜視図である。 図10を車両前方側から見た斜視図である。 車体側締結用部材を車両後方側から見た斜視図である。 中間連結部材を車両前方側から見た斜視図である。 図13を車両後方側から見た斜視図である。 前側作業空間を示す正面図である。 後側作業空間を示す後面図である。 インストルメントパネルの搭載状態を示す作動図である。 図17に続く作動図である。 図18に続く作動図である。 エアバッグモジュールを取外す状態を示す作動図である。 図20に続く作動図である。 図21に続く作動図である。 図22に続く作動図である。 図23に続く作動図である。 図24に続く作動図である。
本発明は、主に、エアバッグモジュールと車体強度部材との間に設けられる締結用部材の総合的な機能を高められることを目的としている。
以下、本発明を具体化した実施例について、図示例と共に説明する。
図1〜図25は、この発明の実施例を示すものである。
<構成>まず、構成について説明する。
図1、図2に示すように、自動車などの車両には、車室1内の前部にコックピット部2が設置される。このコックピット部2は、ほぼ車幅方向3へ延びて車室1の前部を構成する左右の車体パネル4間を連結する金属製の車体強度部材5(いわゆるステアリングサポートメンバ)と、この車体強度部材5を上方から覆うと共にコックピット部2の表面形状をほぼ構成する樹脂製のインストルメントパネル6(車室前部内装パネル)とを備えている。
なお、上記コックピット部2には、上記した車体強度部材5やインストルメントパネル6などの各コックピット構成部品を(車両製造ラインの中で)車体に対して順番に直接組立てて行くようにした直接組立型のものと、図3、図4に示すように、上記各コックピット構成部品を予め別工程(コックピットモジュール組立ライン)で組立てて一体の(或いは一体部品としての)コックピットモジュール7とし、このコックピットモジュール7を(車両製造ラインで)車体に対して一気に搭載するようにしたモジュール搭載型のものとが存在している。
そして、図5(〜図7)に示すように、上記コックピット部2におけるインストルメントパネル6の助手席側の部分には、緊急時に助手席乗員を保護するための安全装置として、助手席用のエアバッグ装置8が設置されている。また、インストルメントパネル6の助手席側の部分における助手席用のエアバッグ装置8の下側には、グローブボックス9などの車両用収納装置が設けられている(図1参照)。
上記した助手席用のエアバッグ装置8は、袋状のエアバッグ本体を折畳んだ状態でエアバッグ収納容器(エアバッグモジュール本体)に収納してなるエアバッグモジュール11(なお、詳細な構造については、図示を省略している)と、このエアバッグモジュール11の(エアバッグ収納容器の)上面に形成された開口部(エアバッグ本体膨出用開口部)を覆うように取付けられたエアバッグリッド部12(図1参照)とを備えている。
なお、エアバッグリッド部12には、図1に示すように、インストルメントパネル6と一体に設けられたもの(いわゆるインスト一体型リッド部)や、特に図示しない、インストルメントパネル6とは別体に設けられて、インストルメントパネル6に形成されたリッド取付用開口部にほぼ面一状態となるように取付けられたもの(いわゆるインスト別体型リッド部)などが存在している。
そのため、インスト一体型リッド部の場合、エアバッグモジュール11は、インストルメントパネル6におけるインスト一体型リッド部の内面に対して直接的に取付けられる(直接取付型)。また、インスト別体型リッド部の場合、エアバッグモジュール11は、インスト別体型リッド部の内面に取付けられた状態で、インスト別体型リッド部を介して、インストルメントパネル6に間接的に取付けられる(間接取付型)。この場合には、直接取付型となっている。
そして、エアバッグモジュール11は、その下部を、インストルメントパネル6の内部に配設された上記車体強度部材5に対し、締結用部材13(下部取付部)を介して締結固定される。
上記した締結用部材13は、少なくとも、エアバッグモジュール11の下部に固定されたモジュール側締結用部材14(モジュール側エアバッグ取付用ブラケット)と、車体強度部材5に固定された車体側締結用部材15(車体側エアバッグ用取付ブラケット)とを備えている。
なお、上記は、背景技術の欄などで既に記載したものとほぼ同様である。以下に、上記についての若干の補足説明を行う。
先ず、図2に示すように、車体強度部材5は、主に、車幅方向3へ延びる車体強度部材本体5aを有している。この車体強度部材本体5aには、通常、鉄製の丸パイプなどが使用されている。この車体強度部材本体5aには、上記した車体側締結用部材15の他にも各種のコックピット構成部品を取付けるための構成部品取付部材(ブラケット類)が各種設けられている。例えば、車体強度部材本体5aの両端部には、左右の車体パネル4に対して取付けるためのサイドブラケット5bが設けられている。また、車体強度部材本体5aの中間部には、車体のフロアパネルに対して支持し得るようにするためのステー5cが設けられている。更に、車体強度部材本体5aの運転席側の部分には、ステアリングコラムを取付けるためのコラムブラケット5dが設けられている。これらの構成部品取付部材は、通常、車体強度部材本体5aに対して溶接固定される。
また、インストルメントパネル6には、硬質樹脂製の芯材層のみからなる単層構造のものや、図1に示すように、芯材層6aの表面に柔軟なクッション層6bや表皮層6cなどを設けた多層構造のものなどが存在する。この場合、インストルメントパネル6は、多層構造のものとされている。
図3、図4に示すように、コックピットモジュール組立ラインでは、コックピットモジュール7は、例えば、ラインを流れる組立用台車を用いて組立てられる。組立用台車の上部には、車体強度部材5を保持するための作業台18と、この作業台18に立設されたスタンド19とが設けられ、このスタンド19に保持された車体強度部材5に対して、インストルメントパネル6や、その他の各種のコックピット構成部品を、順番に組付けて行くことにより、コックピットモジュール7を製造するようにしている。この場合には、コックピット部2は、コックピットモジュール組立ラインで組立てられたコックピットモジュール7とされている。
図2の場合、エアバッグ装置8(およびグローブボックス9)は、車体強度部材5の右側に取付けられているので、左ハンドル仕様車のものとされている。但し、右ハンドル仕様車のものなどとしても良いことは勿論である。
エアバッグ収納容器は、図5、図6などに概略として示すように、底面と、車両前後方向21の前後の側面と、車幅方向3の左右の側面とを有するものとされている。エアバッグ収納容器の内部には、緊急時に、エアバッグ本体を膨張展開させるための作動流体を発生するインフレータが収容されている。
図1に示すように、エアバッグリッド部12とエアバッグモジュール11との取付部22(上部取付部)は、以下のようになっている。即ち、エアバッグリッド部12の内面からエアバッグ本体の膨出方向23とは反対の方向へ向けて、少なくとも前後一対の取付用脚部24が、エアバッグモジュール11の車両前後方向21の寸法よりも所要量だけ広い間隔を有して突設される。この場合、取付用脚部24は、インストルメントパネル6の芯材層6aに対して、エアバッグリッド部12を構成するために取付けられたドア部材12aから一体に延設形成されている。この取付用脚部24の内側に、上面の開口部をエアバッグ本体の膨出方向23へ向けた状態(後傾させた状態)でエアバッグモジュール11の少なくとも上部が収容配置される。そして、前後一対の取付用脚部24に形成された係止用孔部24aに、エアバッグモジュール11の前後の側面(の係止用孔部24aと対応する位置)から突設されたフック部25が遊嵌状態で挿入されることにより、係止可能とされている。フック部25は、エアバッグモジュール11の前後の側面とほぼ面直な方向へ延びる横張出部と、この横張出部の先端部をほぼ面直下方へ向けて屈曲された短い縦屈曲部とを有する鈎状をしている。横張出部は、同じ側の係止用孔部24aへの挿入係止が可能な所要の長さを有するものとされている。この場合、係止用孔部24aに対する係合離脱が容易となるように、前側のフック部25は、横張出部が相対的に長い長フック25aとされ、後側のフック部25は、横張出部が相対的に短い短フック25bとされている。また、上記各係止用孔部24aは、フック部25を遊嵌状態で挿入保持し得るようにするために、各取付用脚部24に沿ってほぼ上下方向26に、縦屈曲部の上下方向26の寸法よりも長い間隔に形成されている。上記したエアバッグ本体の膨出方向23は、車両後方で且つ斜め上方に設定されている。
そして、この場合には、エアバッグモジュール11は、車体強度部材5の上方で且つ車両前方(即ち、車体強度部材5の上斜め前)に、車体強度部材5から僅かの間隔を有して離間した位置に近接状態で設置される。そして、モジュール側締結用部材14は、エアバッグモジュール11の下部に固定され、車体強度部材5のほぼ車両前方の位置(上下方向26に対して車体強度部材5の上側と重なる位置)に設置される。また、車体側締結用部材15は、車体強度部材5の車両前側部分(この場合には、車体側締結用部材15の下側の位置)に固定されている。
一方、車体強度部材5の近傍には、メインハーネスなどと呼ばれるハーネス部品27が、車体強度部材5にほぼ沿うように配索される。このハーネス部品27は、車両の各部に電力や信号を供給するのに用いられる電線等の束などとして構成されている。この場合には、ハーネス部品27は、車体強度部材5の上方で且つ車両後方側(即ち、上斜め後)の位置に車体強度部材5から僅かに離した状態で設置される。
また、エアバッグモジュール11のほぼ車両前方側の位置には、エアバッグモジュール11から僅かに離して空調ダクト28が配設されている。この場合には、空調ダクト28として、デフロスターダクト28aと、ベンチレーターダクト28bとが、上下に離して配置されている。
そして、上記した基本構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
(1)図5、図7に示すように、上記したモジュール側締結用部材14と車体側締結用部材15との間に、(締結用部材13の一部を構成するものとして、)両者を(間接的に)連結可能な中間連結部材31が介在される。そして、中間連結部材31とモジュール側締結用部材14との間の締結部32(上部締結部)が、車両前方側からの締結固定が可能な前方向締結部となるようにする。
ここで、中間連結部材31は、図8に示すように、エアバッグモジュール11の取付時(搭載時、設置時)においては、車体側締結用部材15に予め取付けた状態にすると共に、最後にモジュール側締結用部材14を締結固定するものとし、図9に示すように、エアバッグモジュール11の取外時(解体時)においては、車体側締結用部材15との間の締結状態を解除するものとして構成する。
そして、モジュール側締結用部材14と、車体側締結用部材15と、中間連結部材31とは、それぞれ、金属板をプレス加工することによって形成されるものとしている。
モジュール側締結用部材14は、図10、図11に示すように、左右一対の横面部14aと、この一対の横面部14a間を車幅方向3に連結する連結部14bとを一体に備えたものとされている。モジュール側締結用部材14は、連結部14bに対し、その両端の横面部14aを、車両前方側へ曲げ加工したものとされている。一対の横面部14aは、車幅方向3とほぼ面直な面とされている。そして、一対の横面部14a(の上縁部に形成された横向フランジ部(前後方向両端側の内向フランジ部およびこれらの中間部分に位置する外向フランジ部))をエアバッグモジュール11の底面に対する取付部(ボルト固定部および当接保持部)として、エアバッグモジュール11にボルト固定および当接保持させるようにしている。なお、一対の横面部14aは、十分な大きさの横向フランジ部を確保するため上半部が拡径形状とされている。また、連結部14bには中間連結部材31に対する締結面14cが車幅方向の中央部分に形成されている。
車体側締結用部材15は、図12に示すように、左右一対の横面部15aと、この一対の横面部15a間を車幅方向3に連結する連結部15bとを一体に備えたものとされている。車体側締結用部材15は、連結部15bに対し、その両端の横面部15aを、車両後方側へ曲げ加工したものとされている。一対の横面部15aは、車幅方向3とほぼ面直な面とされている。そして、一対の横面部15a(の上縁部)が車体強度部材5に対する取付部(溶接固定部)として車体強度部材5に溶接固定されている。また、連結部15bには中間連結部材31に対する締結面15cが車幅方向の中央部分に形成されている。なお、この場合には、連結部15bの上縁部も、車体強度部材5に対する取付部(溶接固定部)とされている。
中間連結部材31は、図13、図14に示すように、ほぼ上下方向26へ延びる短冊状の金属板を面外方向へほぼクランク形状に曲げ加工したものとされている。そして、中間連結部材31の上端部分にはモジュール側締結用部材14に対する締結面31aが形成され、その下端部分には車体側締結用部材15に対する締結面31bが形成され、その中間部分には、両締結面31a,31bを繋ぐ連結部31cとされている。なお、中間連結部材31の両側縁部には、強度を向上させるための強度向上部31dが形成されている。この強度向上部31dは、中間連結部材31の車幅方向3の両側縁部を車両前方側へ曲げ加工することによって形成した補強用のフランジ部とされている。この補強用のフランジ部は中間連結部材31の上下方向26のほぼ全域に亘ってほぼ均一幅となるように形成されている。そして、中間連結部材31の上端側の締結面31aは、モジュール側締結用部材14の連結部14b(の締結面14c)に対し、車両前面側に当接配置されるようになっている。また、中間連結部材31の下端側の締結面31bは、車体側締結用部材15の連結部15b(の締結面15c)の車両前面側に当接配置されるようになっている。
そして、中間連結部材31とモジュール側締結用部材14との間の締結部32(前方向締結部)は、車体強度部材5の車両前方側に位置している。この締結部32には、ほぼ中央部にそれぞれボルト孔32aが設けられ、このボルト孔32aに対しボルト32bおよびナット32c(図11参照)などの締結具を装着することにより締結固定されるようになっている。この場合、前方向締結部(締結部32)の後側(モジュール側締結用部材14の締結面14c)のボルト孔32aの背面にナット32c(ウェルドナット)を予め溶接固定しておき、このナット32cに車両前方側からボルト孔32aへ通したボルト32bを螺着することによって、前方向締結部(締結部32)の締結が行われるように構成している。
ここで、前方向締結部(締結部32)による車両前方側からの締結固定は、コックピット部2がコックピットモジュール7として構成された場合にのみ採用が可能なものであり、コックピットモジュール7の組立途中で、図1(併せて図15も参照のこと)に示すように、車両前方側に形成される前側作業空間34を利用することによって行うことができる。この前側作業空間34は、ほぼ、車体強度部材5よりも車両前方側で、且つ、空調ダクト28(この場合には、ベンチレーターダクト28b)の下面よりも下側の範囲の部分に形成される。そして、この前側作業空間34では、ボルト32bの締結作業方向は、空調ダクト28の下面の高さとほぼ等しい位置から締結部32(ボルト孔32a)へ向かう上限作業方向から、真下からボルト孔32aへ向かう下限作業方向までの間のいずれかに設定することができる。好ましくは、覗き込み姿勢による作業負担をできるだけ軽減するために、可能な限り上限作業方向に近い方向に設定する。この場合には、ほぼ上限作業方向(ほぼ水平方向)としている。そして、前方向締結部(締結部32)、即ち、モジュール側締結用部材14の締結面14cおよび中間連結部材31の上端側の締結面31aは、採用した締結作業方向に対して面直な面となるように向きを設定する。
これに対し、中間連結部材31と車体側締結用部材15との間の別の締結部41(下部締結部)が、車両後方側からの締結固定が可能な後方向締結面部となるようにする。
この中間連結部材31と車体側締結用部材15との間の別の締結部41(後方向締結面部)には、ほぼ中央部にボルト孔41aが設けられ、このボルト孔41aに対して、ボルト41bおよびナット41cなどの締結具を装着することにより締結固定されるようになっている。この場合、後方向締結面部(別の締結部41)の前側(中間連結部材31の下端側の締結面31b)のボルト孔41aにナット41c(ウェルドナット)を予め溶接固定しておき、このナット41cに車両後方側からボルト孔41aへ通したボルト41bを螺着することによって、後方向締結面部(別の締結部41)の締結固定が行われるように構成している。
ここで、上記した車両後方側からの締結固定は、コックピット部2の構成に拘らず広く採用が可能で、図1(併せて図16も参照のこと)に示すように、車両後方側に形成される後側作業空間42を利用することによって行うことができる。この後側作業空間42は、ほぼ、車体強度部材5よりも車両後方側で、且つ、インストルメントパネル6の助手席側の下部に形成されたグローブボックス9用の開口部(グローブボックス取付用開口部9a)の上縁部の位置から車体強度部材5を臨む線42bよりも下側の範囲の部分に形成される。そして、この後側作業空間42では、ボルト41bの締結作業方向は、上記線42bに沿って別の締結部41(ボルト孔41a)へ向かう上限作業方向から、真下からボルト孔41aへ向かう下限作業方向までの間のいずれかに設定することができる。好ましくは、覗き込み姿勢による作業負担をできるだけ軽減するために、可能な限り上限作業方向に近い方向に設定する。この場合には、ほぼ上限作業方向bとしている。そして、後方向締結面部(別の締結部41)、即ち、車体側締結用部材15の締結面15cおよび中間連結部材31の下端側の締結面31bは、採用した締結作業方向に対して面直な面となるように向きを設定する。
(2)上記において、中間連結部材31とモジュール側締結用部材14との間の締結部32と、中間連結部材31と車体側締結用部材15との間の別の締結部41との少なくともどちらかが、上下方向26、車幅方向3、車両前後方向21の少なくともどれかの方向に対する位置の規定が可能な位置規定部45,46を有するようにする。
この場合、中間連結部材31とモジュール側締結用部材14との間の締結部32には、上下方向26、車幅方向3、車両前後方向21の全てに対して位置の規定が可能な位置規定部45がそれぞれ設けられている。
上下方向26に対する位置規定部45として、中間連結部材31は、図13、図14に示すように、中間の連結部31cに、モジュール側締結用部材14の連結部14bの下縁部を載置状態で位置保持する載置保持面部を有している。これに対し、モジュール側締結用部材14の締結面14cの下縁部には、図10、図11に示すように、載置保持面部に対して位置保持される被載置保持部14dが設けられている。この被載置保持部14dは、モジュール側締結用部材14の連結部14bの下縁部を曲げ加工してなるフランジ部などとされている。
車幅方向3に対する位置規定部45として、モジュール側締結用部材14の連結部14bは、中間連結部材31の連結部31cを収容した状態で連結部31cの両側部を挟持可能な挟持部14eを備えている。この挟持部14eはモジュール側締結用部材14の連結部14bを車両後方側へ突出するハット形状に曲げ加工することによって構成されている。
車両前後方向21に対する位置規定部45として、中間連結部材31とモジュール側締結用部材14とは、互いに車両前後方向21に対して当接係止可能な締結面31aと締結面14cとを備えている。
また、中間連結部材31と車体側締結用部材15との間の別の締結部41には、上下方向26、車幅方向3、車両前後方向21の全てに対して位置の規定が可能な位置規定部46がそれぞれ設けられている。
上下方向26に対する位置規定部46として、車体側締結用部材15は、図12に示すように、連結部15bの下縁部に、中間連結部材31の締結面31bの下縁部を上下方向26に係止保持する係止部15dを備えている。これに対し、中間連結部材31の締結面31bの下縁部には、図13、図14に示すように、係止部15dに係止される被係止部31fが設けられている。係止部15dおよび被係止部331fは、連結部15bおよび締結面31bの下縁部を曲げ加工してなるフランジ部などとされている。
車幅方向3に対する位置規定部46として、車体側締結用部材15の連結部15bは、中間連結部材31の締結面31bの両側部を挟持可能な挟持部15eを備えている。この挟持部15eは車体側締結用部材15の連結部15bにほぼ車両後方へ突出する切起部を設けることによって構成されている。
車両前後方向21に対する位置規定部46として、中間連結部材31と車体側締結用部材15とは、互いに車両前後方向21に対して当接係止可能な締結面31bと締結面15cとを備えている。
なお、締結用部材13は、モジュール側締結用部材14と、車体側締結用部材15と、中間連結部材31との3つの部材のみによって、即ち、これら以外の部材を特に用いずに締結固定と位置規定との両方ができるものとされている。
(3)上記において、モジュール側締結用部材14が、車体強度部材5の近傍に配索されたハーネス部品27と近接するハーネス近接部分51に、ハーネス部品27との接触によってハーネス部品27に損傷を与えるのを防止可能なハーネス損傷防止部52を有するようにする。
この場合、図10に示すように、ハーネス近接部分51は、モジュール側締結用部材14の左右一対の横面部14aの下縁部となっている。
ハーネス損傷防止部52は、モジュール側締結用部材14のハーネス近接部分51(横面部14aの下縁部)を、接触によってハーネス部品27に損傷を引起し難い形状とすることによって構成することができる(損傷防止用形状部)。例えば、ハーネス近接部分51(横面部14aの下縁部)に損傷防止用形状部として折曲加工を施し、ハーネス近接部分51のハーネス部品27に対する当りをエッジ当り(点当りや線当り)から、面当り(平面当りや曲面当り)などに変更し得るようにすることができる(縁部折曲加工部)。この場合には、横面部14aの下縁部を、ほぼ全域に亘って、ほぼ等しい幅の横フランジとなるように曲げ加工している。また、ハーネス近接部分51に、接触を生じた場合にハーネス部品27がエアバッグモジュール11から離れる方向(例えば、下方など)へ逃げるようにガイドするガイド形状部を損傷防止用形状部として設けることができる。この場合、ガイド形状部として、ハーネス近接部分51(横面部14aの下縁部)を後下がりに傾斜すると共に、最下端部(後端部)が、搭載時にハーネス部品27の上方を接触せずに通過し得るように設定された傾斜部などとしている(傾斜形状部)。更に、傾斜部の前側の部分に、導入ガイド形状部として、曲率の大きなアール部を形成している。なお、これらの損傷防止用形状部は、モジュール側締結用部材14をプレス加工する際に同時に加工形成することが可能なものである。
或いは、ハーネス損傷防止部52として、ハーネス近接部分51に面取加工や、アール加工などによるエッジ鈍化部を設けるようにすることもできる。また、ハーネス損傷防止部52として、ハーネス近接部分51を柔らかい部材で被覆したり、テープで巻回したりすることによる、保護部を設けるようにしても良い。なお、上記各ハーネス損傷防止部52は、適宜組合せて使用することができる。
(4)上記において、中間連結部材31と車体側締結用部材15との間の別の締結部41が、インストルメントパネル6からエアバッグモジュール11を取外す際にガイドとなるガイド部55(モジュール取外用ガイド部)を有するものとする。
このガイド部55として、別の締結部41(車体側締結用部材15の締結面15cおよび中間連結部材31の締結面31b)が、エアバッグ本体の膨出方向23と平行な方向へ向くようにする。そして、ガイド部55(締結面15cと締結面31bと)が、車体強度部材5と干渉しないようにするために、車体強度部材5の前側部分と接する位置か、または、それよりも車両前側となる位置に配置されるようにする。この場合には、車体強度部材5の前側部分と接する位置に配置するようにしている。
<作用>次に、この実施例の作用について説明する。
先ず、車体強度部材5を、車幅方向3へ延びる車体強度部材本体5aに対し、サイドブラケット5bやステー5cやコラムブラケット5dや車体側締結用部材15やその他の構成部品取付部材を溶接固定することによって構成する。そして、好ましくは、この車体強度部材5の製造時に、車体側締結用部材15に対して中間連結部材31を締結固定しておくようにする(図8参照)。或いは、車体側締結用部材15と中間連結部材31とを予め締結固定した状態で、車体側締結用部材15を車体強度部材本体5aに溶接固定するようにしても良い。なお、中間連結部材31は、遅くとも車体強度部材5にインストルメントパネル6を被着する前までに締結固定しておくようにする。
また、インストルメントパネル6に対して、予めエアバッグモジュール11を取付けておくようにする。このインストルメントパネル6に対するエアバッグモジュール11の取付けは、例えば、インスト一体型リッド部の場合、エアバッグリッド部12の内面から突設された少なくとも前後一対の取付用脚部24の内側に、上面(の開口部)をエアバッグ本体の膨出方向23へ向けた状態(後傾させた状態)にしてエアバッグモジュール11の少なくとも上部を収容配置させ、前後一対の取付用脚部24に形成された係止用孔部24aに、エアバッグモジュール11の前後の側面(の対応する位置)から突設されたフック部25を遊嵌状態で挿入させることによって行われる。なお、係止用孔部24aに対するフック部25の挿入係止は、片側ずつ行うようにする(例えば、前側の長フック25aから先に行うようにする)。なお、エアバッグモジュール11は、遅くとも車体強度部材5にインストルメントパネル6を被着する前までに取付けておくようにする。なお、モジュール側締結用部材14は、エアバッグモジュール11の製造時に、予めエアバッグモジュール11に対して締結固定されている。
そして、図3、図4に示すように、コックピットモジュール組立ラインで、ラインを流れる組立用台車の作業台18に立設されたスタンド19に対して車体強度部材5を設置し、スタンド19に支持された車体強度部材5に対し、インストルメントパネル6を被着する。
この際、図17〜図19に順に示すように、インストルメントパネル6は、エアバッグモジュール11のモジュール側締結用部材14がハーネス部品27に対して接触しないように予め設定された高さを有する搭載軌跡(図17〜図19中一点鎖線で示す、モジュール側締結用部材14のハーネス近接部分51の通過経路を参照)に従って搭載される(前方向水平移動(図17、図18)と前斜め下方移動(図19))。この際、モジュール側締結用部材14と車体側締結用部材15との間に、中間連結部材31を介在させるようにしているので、その分、モジュール側締結用部材14の上下方向26の寸法を小さくすることができるようになり、以て、インストルメントパネル6の搭載軌跡の高さレベルを限界まで低くしてインストルメントパネル6の搭載作業性を向上することを可能とし、同時に、モジュール側締結用部材14がハーネス部品27に対してより接触し難くなるようにすることができる。即ち、図17〜図19中一点鎖線で示す、ハーネス部品27の周囲の一定圏内に、モジュール側締結用部材14のハーネス近接部分51の通過経路が入り込まない(または重ならない)ようにすることができる。
そして、車体強度部材5にインストルメントパネル6を被せたら、図1に示すように、車両前方側から中間連結部材31とモジュール側締結用部材14との締結部32を締結用工具(図1の仮想線参照)などを用いて締結固定することにより、エアバッグモジュール11の下部を車体強度部材5に固定する。なお、この状態では、エアバッグモジュール11の上部の取付部22は、係止用孔部24aとフック部25とが遊嵌した状態となる。即ち、エアバッグモジュール11の荷重が直接インストルメントパネル6に作用しない状態となる。更に、その他のコックピット構成部品を取付けたり検査を行ったりするなどの各種の作業を行ってコックピットモジュール7を完成する。その後、完成したコックピットモジュール7は、車体製造ラインで車体に搭載される。
そして、車体に搭載された状態のインストルメントパネル6からエアバッグモジュール11を取外す(解体する)場合には、先ず、インストルメントパネル6からグローブボックス9を取外し、グローブボックス9を取外してできた開口部を通して、図1および図9に示すように、車両後方側から車体側締結用部材15と中間連結部材31との間の別の締結部41の締結を、締結用工具(図1の仮想線参照)などを用いて解除する。
その後、図20〜図25に順に示すように、中間連結部材31と車体側締結用部材15との間の別の締結部41に設けたガイド部55にガイドさせて、インストルメントパネル6からエアバッグモジュール11を取外す。このエアバッグモジュール11の取外しは、別の締結部41(車体側締結用部材15の締結面15cおよび中間連結部材31の締結面31b)を、エアバッグ本体の膨出方向23と平行な方向へガイドさせつつエアバッグモジュール11をほぼ上方へ持上げてから(図20、図21)、エアバッグモジュール11をほぼ車両前方側へ僅かに移動して、一方のフック部25(車両後側の短フック25b)を係止用孔部24aから外し(図22)、他方のフック部25(車両前側の長フック25a)と係止用孔部24aとを中心にエアバッグモジュール11を自重で図中時計廻りに回動させることによって(図23、図24)、他方のフック部25と係止用孔部24aとの係合を解除させるようにする(図25)。このエアバッグモジュール11の取外作業は、目視できない手探作業ではあるが、極めて簡単且つ確実に行うことができる。
そして、この実施例によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)車体強度部材5、インストルメントパネル6、エアバッグモジュール11が、車体とは別工程にて予め一体に組立てられたコックピットモジュール7を構成するものである場合に、エアバッグモジュール11と車体強度部材5とを締結固定するための締結用部材13を、モジュール側締結用部材14と車体側締結用部材15とに中間連結部材31を加えた構成とすることにより、締結用部材13の設計上の自由度を向上して、車体強度部材5に対してインストルメントパネル6を設置する搭載作業と、エアバッグモジュール11を車体強度部材5に締結固定する取付作業と、車体強度部材5からエアバッグモジュール11を取外す取外作業との、全ての作業を有利なものとすることができる。即ち、エアバッグモジュール11と車体強度部材5との間に設けられる締結用部材13の総合的な機能を格段に高めることが可能となる。この際、中間連結部材31とモジュール側締結用部材14との間の締結部32を、前方向締結部(締結部32)とすることにより、これまで行われていなかった車両前方側からの締結固定が可能となるため、上記取付作業を格段に容易化することができるようになる。
例えば、上記したように、モジュール側締結用部材14の上下方向26の寸法を小さくして、インストルメントパネル6の搭載作業性を向上すると共に、モジュール側締結用部材14がハーネス部品27に対して接触による損傷を起こし難くすることができる。
中間連結部材31とモジュール側締結用部材14との間の締結部32が、車体強度部材5の車両前方側に位置していることにより、上記した作用効果をより一層有効なものとすることができる。
(2)中間連結部材31とモジュール側締結用部材14との間の締結部32と、中間連結部材31と車体側締結用部材15との間の別の締結部41との少なくともどちらかに、位置規定部45,46を設けることにより、中間連結部材31とモジュール側締結用部材14とを当接させるだけで、或いは、中間連結部材31と車体側締結用部材15とを当接させるだけで、上下方向26、車幅方向3、車両前後方向21の少なくともどれかの方向に対する位置の規定を直接且つ確実に行わせることができ、中間連結部材31とモジュール側締結用部材14との取付作業や、中間連結部材31と車体側締結用部材15との取付作業を容易化することが可能となる。
(3)モジュール側締結用部材14のハーネス近接部分51に、ハーネス損傷防止部52を設けることにより、車体強度部材5に対してインストルメントパネル6と共にエアバッグモジュール11を設置する際や設置後に、ハーネス近接部分51がハーネス部品27と接触した場合であっても、ハーネス部品27に損傷を与えるのを防止し、ハーネス部品27を保護することができる。
(4)中間連結部材31と車体側締結用部材15との間の別の締結部41にガイド部55を設けることにより、インストルメントパネル6からエアバッグモジュール11を取外す際にガイド部55に沿ってガイドしつつエアバッグモジュール11を動かすことで、インストルメントパネル6から容易にエアバッグモジュール11を取外すことが可能となる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
3 車幅方向
5 車体強度部材
6 インストルメントパネル
11 エアバッグモジュール
13 締結用部材
14 モジュール側締結用部材
15 車体側締結用部材
21 車両前後方向
25 上下方向
27 ハーネス部品
31 中間連結部材
32 締結部(前方向締結部)
41 別の締結部
45 位置規定部
46 位置規定部
51 ハーネス近接部分
52 ハーネス損傷防止部
55 ガイド部

Claims (4)

  1. インストルメントパネルの内面部分に取付けられたエアバッグモジュールを、インストルメントパネルの内部に配設された車体強度部材に対し、締結用部材を介して締結固定すると共に、
    該締結用部材が、少なくとも、エアバッグモジュールに固定されたモジュール側締結用部材と、車体強度部材に固定された車体側締結用部材とを備えたエアバッグ取付部構造において、
    前記車体強度部材、インストルメントパネル、エアバッグモジュールが、車体とは別工程にて予め一体に組立てられたコックピットモジュールとされ、
    モジュール側締結用部材と車体側締結用部材との間に、両者を連結可能な中間連結部材が介在され、
    該中間連結部材とモジュール側締結用部材との間の締結部が、車両前方側からの締結固定が可能な前方向締結部を備えたことを特徴とするエアバッグ取付部構造。
  2. 前記中間連結部材とモジュール側締結用部材との間の締結部が、車体強度部材の車両前方側に位置していることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ取付部構造。
  3. 前記中間連結部材とモジュール側締結用部材との間の締結部、上下方向、車幅方向、車両前後方向に対する位置の規定が可能な位置規定部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエアバッグ取付部構造。
  4. 前記中間連結部材と車体側締結用部材との間の別の締結部が、インストルメントパネルからエアバッグモジュールを取外す際にガイドとなるガイド部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のエアバッグ取付部構造。
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