JP2009241810A - 後突用エアバッグ装置の車両搭載構造 - Google Patents

後突用エアバッグ装置の車両搭載構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 車室天井が低くなることを抑制できる後突用エアバッグ装置の車両搭載構造の提供。
【解決手段】エアバッグ11が上下方向に折り畳まれるとともに左右両端部11aを左右内側に折り返した状態で車両に搭載されている。そのため、エアバッグ11の左右内側に折り返した部分は、エアバッグ11のその他の部分に比べて厚くなっている。しかし、バックドアヒンジ61が、エアバッグ11の左右内側に折り返した部分と、車幅方向で異なる位置に設けられている。そのため、バックドアヒンジ61がエアバッグ11の左右内側に折り返した部分の上方に設けられている場合に比べて、車室天井を高くできる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、後突用エアバッグ装置の車両搭載構造に関する。
特許文献1は、車両のルーフの後方端部で車幅方向に延びるリヤヘッダーパネルにバックドアがバックドアヒンジを用いて上下方向に回動可能に取付けられており、エアバッグを備える後突用エアバッグ装置を、リヤヘッダーパネルと該リヤヘッダーパネルより下側に配置される車室の天井材との間に搭載する、後突用エアバッグ装置の車両搭載構造を開示している。
上記特許文献1では、バックドアヒンジは折り畳んだ状態のエアバッグの上方に設けられている。エアバッグは上下方向に折り畳まれるとともに左右両端部を左右内側に折り返した状態で、リヤヘッダーパネルと天井材との間に搭載されている。
ここで、一般的に、図10に示すように、リヤヘッダーパネル3のバックドアヒンジ6部分におけるインナーパネル3aは、バックドアヒンジ6をリヤヘッダーパネル3に取付けるためのボルト・ナット6aがエアバッグ1等に干渉しないようにするために、車幅方向のその他の部分3bに比べて車室側に(下方に)出っ張っている。
しかし、上記特許文献1には、バックドアヒンジとエアバッグとの車幅方向での位置関係をどのようにするのかについては開示されていない。そのため、つぎの問題点がある。
図10に示すように、バックドアヒンジ6が、エアバッグ1の左右内側に折り返されている部分1aの真上に設けられている場合、バックドアヒンジ6とエアバッグ1の厚い部分とが重なり、車室の天井材5の位置が下がり車室天井が低くなってしまう。車室天井が低くなると、車室内寸法(ヘッドクリアランス)が損なわれ、居住空間が減少し、乗員が圧迫感を受けてしまう。
特開2004−338639号公報
本発明の目的は、車室天井が低くなることを抑制できる後突用エアバッグ装置の車両搭載構造を提供することにある。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 車両のルーフの後方端部で車幅方向に延びるリヤヘッダーパネルにバックドアがバックドアヒンジを用いて上下方向に回動可能に取付けられており、エアバッグを備える後突用エアバッグ装置を、前記リヤヘッダーパネルと該リヤヘッダーパネルより下側に配置される車室の天井材との間に搭載する、後突用エアバッグ装置の車両搭載構造であって、
前記エアバッグは、上下方向に折り畳まれるとともに左右両端部を左右内側に折り返した状態で前記リヤヘッダーパネルと前記天井材との間に搭載されており、
前記バックドアヒンジは、前記エアバッグの左右内側に折り返した部分と、車幅方向で異なる位置に設けられている、後突用エアバッグ装置の車両搭載構造。
(2) 前記エアバッグは、展開時に最後部座席のヘッドレストの車両後方に位置し膨張しない非膨張部を備えており、
前記バックドアヒンジは、前記非膨張部と車幅方向で同じ位置または略同じ位置に設けられている、(1)記載の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造。
(3) 前記バックドアのうち前記バックドアヒンジの上方に位置する部分は、前記リヤヘッダーパネルのうち前記バックドアよりも車両前方に位置する部分の上面より上方に突出する突出部となっている、(1)または(2)記載の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造。
(4) 前記突出部は、前記バックドアの上部に設けられるリヤスポイラーの一部を構成している、(3)記載の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造。
上記(1)の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造によれば、つぎの効果を得ることができる。
エアバッグが上下方向に折り畳まれるとともに左右両端部を左右内側に折り返した状態で車両に搭載されている。そのため、エアバッグの左右内側に折り返した部分は、エアバッグのその他の部分に比べて厚くなっている。しかし、本発明では、バックドアヒンジが、エアバッグの左右内側に折り返した部分と、車幅方向で異なる位置に設けられている。そのため、バックドアヒンジがエアバッグの左右内側に折り返した部分の上方に設けられている場合(バックドアヒンジとエアバッグの厚い部分とが重なっている場合)に比べて、車室天井を高くでき、車室内寸法(ヘッドクリアランス)を確保でき、居住空間を広くでき、乗員に圧迫感を与えることを抑制できる。
上記(2)の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造によれば、つぎの効果を得ることができる。
エアバッグが展開時に膨張しない非膨張部を備えているため、エアバッグが折り畳まれているとき、非膨張部を備える部分のエアバッグの厚みを非膨張部を備えていない部分の厚みに比べて薄くすることができる。ここで、バックドアヒンジが、エアバッグの非膨張部と車幅方向で同じ位置または略同じ位置に設けられている。そのため、上記(1)で得られる効果に加えて、さらに車室天井を高くできる。
上記(3)の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造によれば、つぎの効果を得ることができる。
バックドアのうちバックドアヒンジの上方に位置する部分が、リヤヘッダーパネルのうちバックドアよりも車両前方に位置する部分の上面より上方に突出する突出部となっているため、バックドアのうちバックドアヒンジの上方に位置する部分が突出部となっていない場合に比べて、バックドアヒンジの位置を上方にすることができる。その結果、リヤヘッダーパネルの一部を、バックドアヒンジをリヤヘッダーパネルに取付けるためのボルト・ナットがエアバッグ等に干渉しないようにするために車幅方向のその他の部分に比べて車室側に(下方に)出っ張らせる必要がない。よって、リヤヘッダーパネルの一部が車室側に出っ張っている場合に比べて、車室天井を高くでき、車室内寸法(ヘッドクリアランス)を確保でき、居住空間を広くでき、乗員に圧迫感を与えることを抑制できる。
上記(4)の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造によれば、つぎの効果を得ることができる。
突出部がバックドアの上部に設けられるリヤスポイラーの一部を構成しているため、突出部でリヤスポイラー効果を得ることができる。
以下に、本発明実施例の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造を説明する。
図1〜図5は、本発明実施例1のエアバッグ装置の車両搭載構造を示しており、図6〜図9は、本発明実施例2のエアバッグ装置の車両搭載構造を示している。なお、図中、矢印Frは車両前方側を示し、矢印Upは車両上方を示す。
本発明全実施例にわたって共通する部分には、本発明全実施例にわたって同じ符号を付してある。
〔実施例1〕(図1〜図5)
本発明実施例1について説明する。
まず、エアバッグ11を備える後突用エアバッグ装置(以下、単にエアバッグ装置ともいう)10が搭載される車両20について説明する。
車両20は、図1に示すように2列シート車両であってもよく、図示略の3列シート車両や、ピックアップトラック等の1列車両であってもよい。
車両20は、図2に示すように、リヤヘッダーパネル30と、天井材(ルーフヘッドライニング)50と、リヤヘッダーパネル30にバックドアヒンジ61を用いて取付けられるバックドア60と、を備える。
リヤヘッダーパネル30は、車両20のルーフRの後方端部で車幅方向に延びて設けられている。リヤヘッダーパネル30は、本実施例では鋼板(金属板)で製作される、車両のルーフパネル(外板)31と、ルーフパネル31に固定されるインナーパネル32と、を備える。
ルーフパネル31は、一枚構成であってもよく、互いに溶接等で固定される複数枚構成であってもよい。ルーフパネル31の車両後方端部には、下方に折れ曲り、下方に所定量延びた後、車両後方に折れ曲り、車両後方に延びる、折れ曲り部31aが設けられている。折れ曲がり部31aには、図3に示すように、車幅方向で2箇所、上方に張り出す張り出し部31cが設けられている。
張り出し部31cの上面には、リヤウインド60eを備えるバックドア60がバックドアヒンジ61を用いて上下方向に回動可能に取付けられている。
インナーパネル32は、図2に示すように、ルーフパネル31の下側に配置される。インナーパネル32は、ルーフパネル31と車室の天井材50との上下方向間に設けられる。インナーパネル32は、車両前方端部に設けられる前方フランジ部32aで、溶接痕を無くすためにマスチック(接着剤)等を用いて、ルーフパネル31の一般部31bの下面に接合されている。インナーパネル32は、車両後方端部に設けられる後方フランジ部32bで、溶接(スポット溶接)等で、ルーフパネル31の折れ曲り部31aに接合されている。
車両前後方向で、インナーパネル32の、前方フランジ部32aと後方フランジ部32bとの間の部分の一部は、ルーフパネル31と上下方向に間隔をおいて設けられている。
インナーパネル32が、前方フランジ部32a及び後方フランジ部32bでルーフパネル31に接合されており、両フランジ部32a、32b間部分の一部がルーフパネル31と上下方向に間隔をおいて設けられているため、ルーフパネル31とインナーパネル32とで閉断面を形成している。その結果、リヤヘッダーパネル30の剛性(車両20のリヤ上部の剛性)が高められている。なお、図2において、符号33は、リヤヘッダーパネル30の剛性を高めるために設けられるリインホースメントである。
リヤヘッダーパネル30の車両後方端部には、バックドア60とのシール用のウエザーストリップ62が設けられている。ウエザーストリップ62は、天井材50を保持する保持部62aを備えている。
天井材50は、可撓性を有する樹脂製である。天井材50は、ルーフパネル31の車室側面のほぼ全体を覆っている。天井材50の後方端部は、ウエザーストリップ62の保持部62aに、エアバッグ11が展開膨張した際に容易に外れるように保持されている。天井材50の、車両後方端部以外の部分の少なくとも一部は、リヤヘッダーパネル30及びリインホースメント33と上下方向に間隔をおいて設けられている。この天井材50とリヤヘッダーパネル30及びリインホースメント33との間の空間S内にエアバッグ装置10が搭載される。
天井材50の、最後部座席(リヤシート)63のヘッドレスト63aの上方近傍には、車幅方向に沿って(延びて)脆弱部(インテグラルヒンジ部)51が形成されている。脆弱部51は、その他の部位に比べて天井材50の厚みを薄くして形成される。天井材50の、脆弱部51より車両後方の部分は、エアバッグ11が展開膨張したとき、ウエザーストリップ62の保持部62aから外れて脆弱部51を中心に下方に回動する。天井材50の脆弱部51より車両後方に位置する部分が下方に回動することにより、エアバッグ11は車室内に展開可能となる。
天井材50の下面には、意匠性向上のため表皮が設けられていてもよい。
つぎに、エアバッグ装置10について説明する。
エアバッグ装置10は、エアバッグ11と、インフレータ12と、を備える。
エアバッグ11は、2枚以上の布(基布)を重ねて縫合または溶着して形成、或いは袋折りにて形成されている。エアバッグ11は、空間S内に折り畳まれて配置(収容、搭載)されている。
エアバッグ11は、上下方向に折り畳まれて、空間S内に搭載されている。エアバッグ11の上下方向への折り畳み方は、蛇腹折りであってもよく、ロール折りであってもよく、蛇腹折りとロール折りの複合折りであってもよく、その他の折りであってもよい。
エアバッグ11は、図3に示すように、左右両端部11aを左右方向内側に折り返した状態で、空間S内に搭載されている。エアバッグ11の左右両端部11aの左右方向内側への折り返し回数は、折り畳んだときにエアバッグ11の厚みが厚くなることを抑制するために、1回とされていることが望ましい。
エアバッグ11は、上下方向に折り畳んだ後に左右両端部11aを左右方向内側に折り返した状態で空間S内に搭載されていてもよく、左右両端部11aを左右方向内側に折り返した後に上下方向に折り畳んだ状態で空間S内に搭載されていてもよい。
エアバッグ11は、図2に示す状態から、車両の後突時または後突予知時に、インフレータ12からのガスが供給されたときに、下方に最後部座席63とバックドア60との間の空間に、リヤウインド60eに沿ってカーテン状に展開膨張する。
エアバッグ11は、図4に示すように、エアバッグ11を車両に取付けるための取付け部11cと、展開膨張時(折り畳まれていないとき)のエアバッグ11の上部で車幅方向(左右方向)に沿う(延びる)横セル11dと、展開膨張時の横セル11dより下方に位置し車幅方向に複数設けられる縦セル11eと、非膨張部11fと、を備える。
取付け部11cは、エアバッグ11の上端から上方に突出して設けられる。取付け部11cは、車幅方向に複数設けられる。取付け部11cは、リヤヘッダーパネル30またはリインホースメント33にボルト、クリップ等を用いて固定して取付けられる。
横セル11dは、取付け部11cより下方に設けられている。横セル11dは、1個のみ設けられている。ただし、横セル11dは、複数設けられていてもよい。
縦セル11eは、エアバッグ11が折り畳まれた状態(展開していないとき)では、横セル11dより車両後方に配置されている。各縦セル11eは、インフレータ12からエアバッグ11にガスが供給されたとき、横セル11dから車両後方かつ下方へ展開膨張する。各縦セル11eは、展開時、上下方向に延びている。
非膨張部11fは、図5に示すように、インフレータ12からエアバッグ11内にガスが供給されても膨張しない部分である。非膨張部11fは、エアバッグ11が2枚以上の基布を重ねて形成されている場合、基布一枚で構成されている。非膨張部11fは、縦セル11e間に設けられており、図4に示すように、展開時に最後部座席63のヘッドレスト63aの車両後方に位置する。非膨張部11fは、エアバッグ11が折り畳まれた状態にあるとき、エアバッグ11の左右両端部11aを左右方向内側に折り返した部分より、車幅方向内側に設けられている。
インフレータ12は、図2に示すように、エアバッグ11とともに空間S内に搭載される。インフレータ12は、折り畳まれて空間S内に搭載されるエアバッグ11の横セル11d及び縦セル11eより車両前方に配置されており、最後部座席63のヘッドレスト63aよりも車両前方に配置されている。インフレータ12は、リヤヘッダーパネル30またはリインホースメント33に固定して取付けられる。インフレータ12は、図1に示すように、車両のリヤ下部に配置したセンサ70からの検知信号に基づいてエアバッグECU71が実際に後突が生じたかまたは後突が生じると判断したときに、ガスをエアバッグ11に供給する。
つぎに、エアバッグ11とバックドアヒンジ61との位置関係について説明する。
バックドアヒンジ61は、図2に示すように、折り畳まれた状態にあるエアバッグ11の鉛直上方に設けられている。また、バックドアヒンジ61は、図3に示すように、エアバッグ11の左右内側に折り返した部分と、車幅方向で異なる位置に設けられている。さらにまた、バックドアヒンジ61は、エアバッグ11の非膨張部11fと車幅方向で同じ位置または略同じ位置に設けられている。
以上の構成は、本発明実施例2にも適用可能である。
本発明実施例1では、さらにつぎの構成を有する。
(i)ルーフパネル31に設けられる張り出し部31cの張り出し量(上方への突出量)は、図3に示すように、ボルト・ナット61aが張り出し部31cから下方に突出しルーフパネル31より下方に突出する量である。
(ii)インナーパネル32において、バックドアヒンジ61の下方に位置する部分32cは、車幅方向のその他の部分32dに比べて下方に出っ張っている。これは、ルーフパネル31の張り出し部31cを上方に張り出させ、インナーパネル32の部分32cを下方に出っ張らせることで、バックドアヒンジ61をリヤヘッダーパネル30に取付けるためのボルト・ナット61aが両部分31c、32c内に位置しエアバッグ11等に干渉することを抑制するためである。
(iii)バックドア60の上端は、図2に示すように、ルーフパネル31の折れ曲り部31aより車両前方に位置する一般部31bの上面と面一または略面一になっている。
つぎに、本発明実施例1の作用を説明する。
(a)エアバッグ11が上下方向に折り畳まれるとともに左右両端部11aを左右内側に折り返した状態で車両に搭載されている。そのため、エアバッグ11の左右内側に折り返した部分は、エアバッグ11のその他の部分に比べて厚くなっている。
しかし、本発明実施例1では、バックドアヒンジ61が、エアバッグ11の左右内側に折り返した部分と、車幅方向で異なる位置に設けられている。
したがって、バックドアヒンジがエアバッグの左右内側に折り返した部分の上方に設けられている場合(バックドアヒンジとエアバッグの厚い部分とが重なっている場合、図10の場合)に比べて、バックドアヒンジ61の下方に位置するインナーパネル部分32cが車幅方向のその他のインナーパネル部分32dより下方に出っ張っていても、車室天井を高くできる。
その結果、車室内寸法(乗員頭部と天井材50との間の上下方向のヘッドクリアランス)を確保でき、居住空間を広くでき、乗員に圧迫感を与えることを抑制できる。
(b)エアバッグ11が展開時に膨張しない非膨張部11fを備えているため、エアバッグ11が折り畳まれているとき、非膨張部11fを備える部分のエアバッグの厚みを、非膨張部11fを備えていない部分の厚みに比べて薄くすることができる。ここで、バックドアヒンジ61が、エアバッグ11の非膨張部11fと車幅方向で同じ位置または略同じ位置に設けられている。そのため、上記(a)で得られる作用・効果に加えてさらに車室天井を高くできる。
(c)エアバッグ11の非膨張部11fが設けられている部分では、エアバッグ11の縦セル11eが設けられている部分に比べて乗員頭部を保護する効果が低減する。しかし、非膨張部11fは最後部座席63のヘッドレスト63aの車両後方に位置するため、ヘッドレスト63aにて乗員頭部を保護することができる。
以上の(a)〜(c)の作用は、本発明実施例2にも適用可能である。
〔実施例2〕
つぎに、本発明実施例2に特有な部分を、図6〜図9を参照して、説明する。
本発明実施例2では、以下の特有な構成を有する。
(i)ルーフパネル31に設けられる張り出し部31cの張り出し量(上方への突出量)は、図9に示すように、バックドアヒンジ61をリヤヘッダーパネル30に取付けるためのボルト・ナット61aが張り出し部31c内に位置し、ボルト・ナット61aがルーフパネル31より下方に突出しない量とされている。
(ii)インナーパネル32において、バックドアヒンジ61の下方に位置する部分は、車幅方向のその他の部分と面一または略面一とされており、車室側に出っ張っていない。これは、ルーフパネル31の張り出し部31cの張り出し量が、ボルト・ナット61aが張り出し部31c内に位置しルーフパネル31より下方に突出しない量とされているため、バックドアヒンジ61の下方に位置するインナーパネル部分を車幅方向のその他の部分に比べて車室側に出っ張らせなくても、ボルト・ナット61aがエアバッグ11等に干渉するおそれが無いためである。
(iii)バックドア60のうち、バックドアヒンジ61の上方に位置する部分は、図7に示すように、バックドア60が閉状態にあるときに上方に突出する突出部60aとなっている。突出部60aは、図8に示すように、バックドア60のバックドア外板60bとバックドア内板60cの一部を上方に折り曲げて突出させることで形成される。突出部60aは、リヤヘッダーパネル30のうちバックドア60よりも車両前方に位置する部分(一般部31b)の上面より上方に突出している。
(iv) バックドア60の、突出部60aの左右に位置する部分も図7に示すように上方に突出している。以下、この突出部60aの左右に位置し上方に突出する部分を第2の突出部60dという。
第2の突出部60dは、突出部60aと同様に、バックドア外板60bとバックドア内板60cとを上方に折り曲げて突出させることで形成されていてもよく、バックドア外板60bとは別体の金属製または樹脂製の部材をバックドア外板60bに固定して取付けることで形成されていてもよい。第2の突出部60dが突出部60aと同様にバックドア内外板60b、60cを上方に折り曲げて形成されている場合、第2の突出部60dは、突出部60aと一体に形成されていてもよい。
第2の突出部60dの車幅方向両側面以外の外形状は、突出部60aの車幅方向両側面以外の外形状と同じかまたは略同じとされている。また、車幅方向で第2の突出部60dと突出部60aとの間には、隙間が無いかまたは無視できる程度の隙間しかない。したがって、突出部60aと第2の突出部60bとで、図6に示すように、車幅方向に延びるリヤスポイラー60fの働きをしている。すなわち、突出部60aと第2の突出部60dとで、リヤスポイラー60fを構成している。
つぎに、本発明実施例2に特有な部分の作用を説明する。
(d)バックドア60のうちバックドアヒンジ61の上方に位置する部分が上方に突出する突出部60aとなっているため、バックドア60のうちバックドアヒンジ61の上方に位置する部分が突出部60aとなっていない場合に比べて、バックドアヒンジ61の位置を上方にすることができる(バックドアヒンジ61をルーフパネル31の一般部31bの上面より上方に突出させることができる)。
バックドアヒンジ61の位置を上方にすることができるため、ルーフパネル31の張り出し部31cの張り出し量を、ボルト・ナット61aが張り出し部31c内に位置しルーフパネル31より下方に突出しない量とすることができ(大きくすることができ)、バックドアヒンジ61の下方に位置するインナーパネル32部分を、車幅方向のその他の部分と面一または略面一とすることができる。
したがって、バックドアヒンジ61の下方に位置するインナーパネル32部分が、車幅方向のその他の部分より下方に出っ張っている場合に比べて、車室天井を高くできる。
また、バックドアヒンジ61の下方に位置するインナーパネル32部分を、車幅方向のその他の部分と面一または略面一にすることができるため、バックドアヒンジ61の下方に位置するインナーパネル32部分が下方に出っ張っている場合と異なり、エアバッグ11を車両20に搭載する際にインナーパネル32によって制約を受けることを抑制できる。
(e)突出部60aがバックドア60の上部に設けられるリヤスポイラー60fの一部を構成しているため、突出部60aでリヤスポイラー効果を得ることができる。
本発明実施例1の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造が搭載される車両の一例の、斜め前方から見たときの斜視図である。 本発明実施例1の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造の、エアバッグが展開していないときの、エアバッグとその近傍を示す縦断面図である。 本発明実施例1の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造の、バックドアヒンジ部位でのバックドアを除いた車幅方向に沿った断面図である。ただし、エアバッグは外形のみを示している。 本発明実施例1の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造の、エアバッグの展開膨張時(または折り畳まれていないとき)の正面図である。 図4のA−A線断面図である。 本発明実施例2の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造が搭載される車両の一例の、斜め前方から見たときの斜視図である。 図6のリヤスポイラーとその近傍のみの、車両後方から見たときの部分斜視図である。 本発明実施例2の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造の、エアバッグが展開していないときの、エアバッグとその近傍を示す縦断面図である。 本発明実施例2の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造の、バックドアヒンジ部位でのバックドアを除いた車幅方向に沿った断面図である。ただし、エアバッグは外形のみを示している。 従来の一般的な車両の、バックドアヒンジ部位でのバックドアを除いた車幅方向に沿った断面図である。ただし、エアバッグは外形のみを示している。
符号の説明
10 エアバッグ装置
11 エアバッグ
11a エアバッグの展開時における左右両端部
11c 取付け部
11d 横セル
11e 縦セル
11f 非膨張部
12 インフレータ
20 車両
30 リヤヘッダーパネル
31 ルーフパネル
31a ルーフパネルの折れ曲がり部
31b ルーフパネルの一般部
31c 張り出し部
32 インナーパネル
33 リインホースメント
50 天井材
51 脆弱部
60 バックドア
60a 突出部
60b バックドア外板
60c バックドア内板
60d 第2の突出部
60e リヤウインド
60f リヤスポイラー
61 バックドアヒンジ
61a ボルト・ナット
63 最後部座席
63a ヘッドレスト
70 センサ
71 エアバッグECU
R ルーフ
S リヤヘッダーパネル及びリインホースメントと天井材との間の空間

Claims (4)

  1. 車両のルーフの後方端部で車幅方向に延びるリヤヘッダーパネルにバックドアがバックドアヒンジを用いて上下方向に回動可能に取付けられており、エアバッグを備える後突用エアバッグ装置を、前記リヤヘッダーパネルと該リヤヘッダーパネルより下側に配置される車室の天井材との間に搭載する、後突用エアバッグ装置の車両搭載構造であって、
    前記エアバッグは、上下方向に折り畳まれるとともに左右両端部を左右内側に折り返した状態で前記リヤヘッダーパネルと前記天井材との間に搭載されており、
    前記バックドアヒンジは、前記エアバッグの左右内側に折り返した部分と、車幅方向で異なる位置に設けられている、後突用エアバッグ装置の車両搭載構造。
  2. 前記エアバッグは、展開時に最後部座席のヘッドレストの車両後方に位置し膨張しない非膨張部を備えており、
    前記バックドアヒンジは、前記非膨張部と車幅方向で同じ位置または略同じ位置に設けられている、請求項1記載の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造。
  3. 前記バックドアのうち前記バックドアヒンジの上方に位置する部分は、前記リヤヘッダーパネルのうち前記バックドアよりも車両前方に位置する部分の上面より上方に突出する突出部となっている、請求項1または請求項2記載の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造。
  4. 前記突出部は、前記バックドアの上部に設けられるリヤスポイラーの一部を構成している、請求項3記載の後突用エアバッグ装置の車両搭載構造。
JP2008092158A 2008-03-31 2008-03-31 後突用エアバッグ装置の車両搭載構造 Expired - Fee Related JP5151621B2 (ja)

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