JP4724582B2 - カーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造 - Google Patents

カーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造 Download PDF

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Description

本発明は、車両の側突時またはロールオーバ時等に、車室の側面部を覆うように展開して乗員を保護するカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造に関するものである。
従来、下記特許文献1に示されるように、下から上にロール状に折り畳んだエアバッグ(カーテン部材)の上辺をピラーおよびルーフの側辺部に沿って固定し、車両の衝突時等にインフレータが発生するガス圧に応じて上記エアバッグを膨張させることにより、車室の側部内面、具体的にはルーフトリムの車幅方向の側部から後部ピラーの前辺部における所定の下方位置にかけた範囲を覆うように、上記エアバッグをカーテン状に展開させることにより、車両の側突時またはロールオーバ時等の衝撃から乗員を保護することが行われている。
特開2004−189099号公報
上記特許文献1に開示されているように、ルーフトリムの車幅方向の外側辺部から後部ピラーの前辺部における所定の下方位置にかけて車室の側部内面を覆うようにカーテン部材(エアバッグ)を展開させるように構成した場合には、カーテン部材の前端下方部を前部ピラーに係止するとともに、後端下方部を後部ピラーに係止することにより、その展開状態を安定して保持できるため、車両の側突時またはロールオーバ時等に、上記カーテン部材により乗員、もしくはその体の一部が側方移動すること等を効果的に抑制できるという利点がある。
しかし、上記ルーフトリムの後端部と後部ピラートリムの前辺上端部との境界部から上記カーテン部材を車室側に向けて展開させる際に、上記後部ピラートリムを充分に変形させることができないと、この後部ピラートリムによって上記カーテン部材の展開が阻害されるという問題がある。また、寒冷地域等では、ポリプロピレン等の合成樹脂材からなる後部ピラートリムの温度が低下することに起因してその強度が著しく低下する傾向があるため、カーテン部材の展開時にその押圧力に応じて上記後部ピラートリムの前辺上端部等が破断し易という問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、所定条件の成立時に、後部ピラートリムの前辺上端部が破断するのを効果的に抑制しつつ、カーテン部材を適正に展開させることができるカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、車両の天井部下面に沿って設置される柔軟な素材からなるルーフトリムと、このルーフトリムよりも硬質な合成樹脂材で形成されて車両の後方に位置する後部ピラーを覆うように設置される後部ピラートリムと、この後部ピラートリムの前方側に配設されて上端部がルーフトリムの車幅方向外側に位置するサイドウインドガラスとを有する車両において、車体に固定されて所定条件の成立時に供給されるガス圧に応じて膨張状態となることにより、少なくともルーフトリムの車幅方向の側部から後部ピラーの前辺部における所定の下方位置にかけてサイドウインドガラスの内面を覆うように展開するカーテン部材が設けられたエアバッグ装置を備え、上記サイドウインドガラスの上端部近傍とルーフトリムとの間にルーフサイドトリムが配設され、このルーフサイドトリムの後辺部が、後部ピラートリムの前辺上端部と車室側から重合するように設置されるとともに、上記ルーフサイドトリムの後端部近傍を車体側に対して係脱可能に固定するクリップ材を備え、格納状態の上記カーテン部材は、上記ルーフトリムとルーフサイドトリムとの境界部に沿ってルーフサイドレールに配設され、かつその後方部がルーフサイドトリムの後辺部と後部ピラートリムの前辺上端部との境界部に沿って後部ピラーに配設され、上記カーテン部材は、その膨張時に、上記ルーフトリムを下方に押圧しながら車室側に向けて展開するとともに、上記ルーフサイドトリムの後辺部を押圧しながら車室側に向けて展開するように構成され、かつ上記クリップ材が車体側から離脱するのに応じてルーフサイドトリムの後端部近傍を車体側から離脱させるように構成されたものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造において、上記カーテン部材は、車幅方向内方側からルーフサイドトリムの後辺部と後部ピラートリムの前辺上端部との境界部を通り車幅方向外方側に向けて展開するように構成されたものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項2に記載のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造において、上記カーテン部材の展開指向方向が、その延長線上に上記ルーフサイドトリムの後辺部の車幅方向内側部位が位置するように設定されたものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項3に記載のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造において、上記ルーフサイドトリムの後端部近傍を車体側に固定するクリップ材が金属材により形成されたものである。
請求項5に係る発明は、上記請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造において、上記後部ピラートリムの上部後方部位が位置決めされた状態で車体側に固定されるとともに、その上部前方部位が熱膨張に起因して変位可能な状態で車体側に支持されたものである。
請求項6に係る発明は、上記請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造において、カーテン部材には、その展開時に後部ピラーとサイドウインドガラスとの間で膨張する膨張部が設けられたものである。
請求項1に係る発明によれば、カーテン部材の展開状態を安定して保持することにより、車両の側突時またはロールオーバ時等に乗員が側方移動すること等を上記カーテン部材により効果的に抑制できるとともに、上記カーテン部材の展開圧に応じて上記ルーフサイドトリムの後辺部を下方に押圧して上記クリップ材によるルーフサイドリムの係止状態を解除することにより、後部ピラートリムの前辺上端部が大きく変形するのを防止して過大な応力が作用するのを抑制しつつ、カーテン部材を車室側に展開させることができる。したがって、寒冷時車外の冷気により上記後部ピラートリムが冷やされてこの後部ピラートリムが破断し易くなった場合においても、カーテン部材の展開時に上記ルーフサイドトリムや後部ピラートリムの前辺上端部が破断して飛散するという事態の発生を効果的に防止することができる。しかも、上記後部ピラートリムの上部前方部位を後部ピラーに対して強固に固定する等の手段を講じることなく、通常時において上記後部ピラートリムの上部前方部位を安定した取付状態に保持できるとともに、ルーフサイドトリムの後辺部を、上記後部ピラートリムの前辺上端部とを付き合わせた状態で設置した場合等のように、製作誤差または熱膨伸縮等に起因する見栄えの悪化、例えば両部材を突き合わせた際に必要となる段差の隙間が形成されること等効果的に防止し、外観を良好状態に維持できるという利点がある。
請求項2に係る発明によれば、上記カーテン部材の展開圧に応じて上記ルーフサイドトリムの後辺部における車幅方向内方側部位を車室側に変位させることにより、上記クリップ材によるルーフサイドリムの係止状態を解除することができるため、後部ピラートリムの前辺上端部が過大な応力を受けるのを効果的に抑制しつつ、カーテン部材を車室内へスムーズに展開させることができる。
請求項3に係る発明によれば、カーテン部材の展開指向方向を、その延長線上に上記ルーフサイドトリムの後辺部の車幅方向内側部位が位置するように設定したため、上記カーテン部材の展開圧に応じて後部ピラートリムの前辺上端部が変形するのを効果的に抑制しつつ、上記ルーフサイドトリムの後辺部における車幅方向内方側部位を車室側に変位させることにより、上記クリップ材によるルーフサイドリムの係止状態を容易に解除することができる。
請求項4に係る発明によれば、金属材からなるクリップ材により上記ルーフサイドトリムの後端部近傍を車体側に対して係脱可能に係止するように構成したため、上記クリップ材を合成樹脂材により形成した場合のように、低温下でその弾力性が失われることに起因して上記カーテン部材の展開時に上記クリップ材による係止状態を解除することができなくなるという事態の発生を効果的に防止することができる。したがって、上記クリップ材の温度が、例えばマイナス30°程度に低下した場合等においても、車両の側突時等に、車幅方向内方側からルーフサイドトリムの後辺部と後部ピラートリムの前辺上端部との間から上記カーテン部材を車幅方向外方側に展開させる際に、その押圧力に応じ、上記クリップ材による係止状態を確実かつスムーズに解除して上記ルーフサイドトリムの後端部を車体側部材から離脱させることできる。
請求項5に係る発明によれば、後部ピラートリムの上部後方部位を、上記位置決めクリップ材等により位置決めした状態で車体側に固定するとともに、その前方部位の熱膨張に起因した変位を許容しつつ車体側に支持するように構成したため、車両の側突時等に、上記後部ピラートリムの上部後方部位を位置決めした状態に保持しつつ、上記カーテン部材の展開圧に応じて後部ピラートリムの上部前方部位の係止状態を解除することにより、その前辺上端部をスムーズに変形させてカーテン部材を車室側に展開させることができる。
請求項6に係る発明によれば、カーテン部材の展開時に、後部ピラーとサイドウインドガラスとの間で膨張する膨張部を上記カーテン部材に設けたため、このカーテン部材を利用して後列シートに着座した乗員を効果的に保護することができるとともに、後部ピラーとサイドウインドガラスとの間で上記カーテン部材を膨張させることにより、このカーテン部材の展開時における張力を効果的に増大させることができるため、このカーテン部材により車両の側突時またはロールオーバ時等に乗員の側方移動等を効果的に抑制できるという利点がある。
図1〜図4は、本発明に係るカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造の実施形態を示している。このカーテンエアバッグ装置は、車両の側突事故またはロールオーバ等が発生したことを検出し、またはこれらの発生を予知する図示を省略したセンサの検出信号に応じて作動するインフレータ1と、車両のルーフサイドレール2等に沿って蛇腹状に折畳まれた状態で格納配置されたカーテン部材3と、上記インフレータ1の作動時に発生したガスを上記カーテン部材3に供給することにより、このカーテン部材3を拡張展開させるガス供給パイプ4とを有している。
上記車両には、前列シート5、中列シート6および後列シート7からなる3列の乗員用シートが配設されている。また、上記車体の側面前方部にはAピラー8からなる前部ピラーが配設されるとともに、その後方にはBピラー9およびCピラー10からなる中間ピラーが所定間隔を置いて配設され、かつ上記車体の側面後方部にはDピラー11からなる後部ピラーが配設されている。上記車両の天井部には、その下面に沿ってウレタンフォーム材または発泡ポリエチレン等の柔軟な素材からなるルーフトリム12が設置されるとともに、上記Dピラー11の前方側には、上端部が上記ルーフトリム12の車幅方向外側に位置するクォータウインドガラスからなるサイドウインドガラス13が配設されている。
また、上記車体の側面部には、上記ルーフトリム12よりも硬質なABSまたはポリプロピレン等の合成樹脂材からなるAピラートリム14、Bピラートリム15、Cピラートリム16およびDピラートリム17が、上記各ピラー8〜11の車室側壁面を覆うように設置されている。さらに、上記サイドウインドガラス13の上端部近傍と、ルーフトリム12との間には、このルーフトリム12よりも硬質なポリプロピレン等の合成樹脂材からなるルーフサイドトリム18が配設され、このルーフサイドトリム18により上記Cピラートリム16とDピラートリム17との間に位置するルーフサイドレール2の下面部が覆われるように構成されている。なお、側面視において、ルーフサイドトリム18とDピラートリム1の前辺部とがなす角は、120°以下となるように設定されることにより、後列シートに7に着座した乗員の居住性(視界等)が確保されるようになっている。
上記ルーフサイドトリム18は、図3に示すように、その後端部近傍が金属製の後部クリップ材19により位置決めされた状態でルーフサイドレール2のインナパネル2aに対して係脱可能に係止されるとともに、その前方部が合成樹脂製の前部クリップ材20により前後移動が可能な状態でルーフサイドレール2のインナパネル2aに対して係脱可能に係止されている。上記前部クリップ材20の設置部には、組付時の位置決めピン21が突設されるとともに、後述するルーフサイドトリム18の離脱時に、このルーフサイドトリム18を、離間前の状態が略1〜10cm程度、下方に移動した位置に係止してその完全な脱落を防止するための紐状体等からなる飛散防止部材(図示せず)が設けられている。
また、上記ルーフサイドトリム18は、その前辺部18bがCピラートリム16の後辺上端部16bと車室側(下方側)から重合するように設置されるとともに、ルーフサイドトリム18の後辺部18cが車室側(下方側)からDピラートリム17の前辺上端部17cと重合するように設置されている。上記ルーフサイドトリム18は、図4に示すように、その内側辺部18aが上記ルーフトリム12の側辺部12aと車室側(下方側)から重合するように設置されることにより、このルーフトリム12の側辺部12aを下方から支持するように構成されている。
さらに、図5に示すように、上記Dピラートリム17の前辺上端部17cおよび上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cは、それぞれ平面視でその車幅方向外方部が後方に位置するように傾斜した形状となっている。なお、このようなルーフサイドトリム17は、その見栄えを向上させるために用いられる。また、車室の上壁略全体を覆うルーフトリム12の取付作業時において、車体開口部を介してルーフトリム12を車室側へ容易に搬入できない場合には、ルーフサイドトリム18に相当する部分を切り欠いて、ルーフトリム12を車室内へ搬入できるようにして上壁に取り付け、上記切り欠いた部分にルーフサイドトリム18を設置することで、ルーフリムの取付性を向上させるためにも用いられる場合もある。
上記Dピラートリム17は、Dピラー11のインナパネル11aの内壁面に沿って上下方向に延びるように設置されるとともに、その前辺上端部17cが、サイドウインドガラス13の後端部に近接した位置に配設されている(図6参照)。このサイドウインドガラス13の後端部に近接した上記Dピラートリム17の前辺上端部17cおよびその後方部には、図5に示すように、粘着テープ材22,23が貼付されている。この粘着テープ材22,23は、上記カーテン部材3の展開圧力に応じてDピラートリム17の前辺上端部17が破断した場合に、その飛散を防止する飛散抑制部としての機能を有するものである。
また、上記Dピラートリム17の上方部には、図6に示すように、上記Dピラートリム17の前方部位をDピラー11のインナパネル11aに係脱可能に係止することにより、熱膨張に起因したDピラートリム17の変位を許容しつつ、Dピラー11のインナパネル11aに対してDピラートリム17の前方部位を取り付ける上部クリップ材24が設けられるとともに、その後方側には、Dピラートリム17の後方部位を位置決めした状態でDピラー11のインナパネル11aに取り付ける位置決めクリップ材25が設けられている。
上記Dピラートリム17の下方部には、図8に示すように、Dピラートリム17をDピラー11のインナパネル11aに取り付ける下部クリップ材26,27が設けられている。この下部クリップ材26,27、特にバックドア34に近いクリップ材27は、上記上部クリップ材24と比較して、剛性の高い素材により形成され、あるいは弾性変形用のスリットの個数が少なく形成される等により、強固な係止力を有している。これにより、上記Dピラートリム17は、その下方部において安定した取付状態に保持されるとともに、上方前方部位が容易に離脱可能な状態で車体側に支持されている。なお、上記Dピラートリム17の上下方向中間部には、図7に示すように、後列シート7に着座した乗員が使用する図外のシートベルトを支持するベルトアンカ28を、上記Dピラー11のインナパネル11aに取り付けるための取付具29用の設置孔30が形成されている。
上記カーテン部材3は、図4に示すように、取付ブラケット31を介してルーフサイドレール2のインナパネル2a等からなる車体側部材に固定されることにより、Aピラー8の上方部からルーフサイドレール2の車室側壁面に沿って車体の後方側に延びるように格納配置されている。そして、上記カーテン部材3は、ルーフトリム12とルーフサイドトリム18との境界部、つまりルーフサイドトリム18の内側辺部18aとルーフトリム12の側辺部12aとの重合部に対向した位置においてその上方に配設されることにより、このカーテン部材3が上記境界部を通って車幅方向外方側に展開するように構成されている。
すなわち、上記カーテン部材3は、ルーフトリム12とルーフサイドトリム18との境界部近傍において下向きに展開するように設置され、車両の側突時等に、上記カーテン部材3にインフレータ1からガス圧が導入されて図4の仮想線で示すように膨張することにより、ルーフサイドトリム18の内側辺部18aとルーフトリム12の側辺部12aとの重合部を下方に押圧するように構成されている。このカーテン部材3の展開圧に応じ、上記ルーフサイドトリム18によるルーフトリム12の支持状態が解除されてその側辺部12aが下方に変位することにより、このルーフトリム12の側辺部12aをガイド部として、上記カーテン部材3がルーフトリム12とルーフサイドトリム18との境界部から車室側に展開するようになっている。なお、図4において、符号32は、インフレータ1の取付具であり、この取付具32と、上記カーテン部材3の取付ブラケット31とが一体の状態でルーフサイドレール2のインナパネル2aに固定されている。また、図6〜図8において、符号34は、車両のバッグドアである。
上記カーテン部材3の後方部3aは、図5〜図8に示すように、取付ブラケット33を介してDピラー11のインナパネル11aに固定されることにより、このDピラー11の前辺部に沿って上下方向に延びるように格納配置されるとともに、このカーテン部材3の格納配置部が、上記Dピラートリム17によって覆われている。そして、上記カーテン部材3の後方部3aは、車幅方向内方側からルーフサイドトリム18の後辺部18cと、Dピラートリム17からなる後部ピラートリムの前辺上端部17cとの境界部を通って車幅方向外方側に展開するように、その展開指向方向αが設定されている。この展開指向方向αは、本実施形態のように、カーテン部材3が蛇腹状に折り畳まれている場合には、折り畳まれる元の部分から、折り畳まれたその先端を指向する方向に対応し、またカーテン部材3がロール状に巻かれている場合には、カーテン部材3を延設方向に対して垂直な断面から見て、その取付近傍位置からロールの中心を通る方向に対応している。
すなわち、上記カーテン部材3の後方部3aには、平面視で車幅方向外方部が後方に位置するように傾斜した傾斜部3bが上端部に連設されている。このカーテン部材3の傾斜部3bは、上記Dピラートリム17の前辺上端部17cとルーフサイドトリム18の後辺部18cとの重合部に沿うように配設されるとともに、この傾斜部3bにおける上記カーテン部材3の展開指向方向αが、図9に示すように斜め外向きとなるように捩られることにより、その展開指向方向αの延長線上に上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cの車幅方向内側部位Xが位置するように設定されている。
そして、車両の側突時等に、上記カーテン部材3の後方部3aが膨張すると、上記ルーフサイドリム18の後辺部18cが車幅方向内方側から斜め下向きに押圧されて上記後部クリップ材19および前部クリップ材20によるルーフサイドトリム18の係止状態が解除されることにより、このルーフサイドトリム18がルーフサイドレール2から離脱した後に、上記カーテン部材3の後方部3aが、図6の仮想線で示すように、Dピラートリム17の前辺上端部17cを車幅方向内方側から外向きに変形させつつ、車室側に展開するように構成されている。なお、この時にクリップ材24がその係合が解除されるようになっていてもよい。
また、上記のようにDピラー11の前辺部に沿って上下方向に延びるように格納配置されたカーテン部材3の後方部3aは、上記傾斜部3bよりもさらに大きく捩られることにより、その展開指向方向αが、図6および図7に示すように車体外側を向くように設置された状態で、上記取付ブラケット33を介してDピラー11のインナパネル11aに取り付けられている。そして、上記カーテン部材3の後方部3aが、Dピラー11の前辺部に設けられたフランジ部11bに向けて膨張するとともに、このフランジ部11bに案内されてDピラートリム17の側辺部17bを前方側に押動しつつ、車室内に進入することにより、図10に示すように、少なくとも上記ルーフトリム12の外側辺部からDピラー11の前辺部における所定の下方位置にかけてサイドウインドガラス13の内面がカーテン部材3により覆われることになる。
上記カーテン部材3の前端部には、カーテン部材3を展開状態に保持するための帯状部材からなる保持部材35が設けられるとともに、この保持部材35の先端部がAピラー8に固定されている。上記カーテン部材3の展開状態において、乗員保護に関係のない位置、つまり上記各シート5〜7に着座した乗員の頭部から離れた位置には、表裏のシート材が互いに縫合される等により非膨張部36〜38が形成され、上記Dピラー11からなる後部ピラーとサイドウインドガラス13との間で展開する上記カーテン部材3の後方部3aを含む部分、つまり上記非膨張部36〜38以外の部分が上記インフレータ1からのガス圧に応じて膨出する膨張部となっている。
上記構成において、車両の側突事故またはロールオーバ等が発生したことが検出され、またはこれらの発生が予知された場合には、上記インフレータ1が作動して上記ガス供給パイプ4から、上記ルーフサイドレール2の内側面部およびDピラー11の前辺部に沿って蛇腹状に折り畳まれた状態で格納配置されたカーテン部材3の膨張部にガス圧が供給され、このカーテン部材3が上記格納位置から車室側に膨出することにより、図10に示すように、車両の側面部を所定範囲に亘って覆うように展開する。このように、カーテン部材3は、Aピラー8の下部とDピラー11の下部で支持されて車室の側面部を覆うため、Aピラー8の下部とDピラー11の下部との間でカーテン部材3の前後方向に張力が付与された状態で展開され、しかも上記のようにその上下方向中間部部分には、非膨張部36〜38が形成されているが、その下部には、略全体に亘って膨張部が形成されていることで、カーテン部材3の下部における車幅方向の膨張量を上中部に比べて大きくして、カーテン部材3の前後方向における張力を、より高めて乗員の保護性を効果的に強化することができる。
上記Aピラー8とDピラー11との間に格納配置された上記カーテン部材3が、図4の仮想線で示すように、下向きに膨出することにより、上記ルーフトリム12とルーフサイドトリム18との境界部を下方に押圧する。上記ルーフトリム12は、ルーフサイドトリム18に比べ柔軟な素材で形成されて変形し易いため、このルーフサイドトリム18により下方から支持された上記ルーフトリム12の側辺部12aが下方に変形して、このルーフトリム12の側辺部12aによりガイドされつつ、上記カーテン部材3が車室側に展開する。また、上記Dピラー11の前辺部に沿って格納配置されたカーテン部材3が膨出するのに応じ、上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cが下方に押圧されてルーフサイドレール2からルーフサイドトリム18が離脱することにより、このルーフサイドトリム18の後辺部18cによるDピラートリム17の前辺上端部17cの保持状態が解除されるため、図6の仮想線で示すように、このDピラートリム17の前辺部を変形させつつ、上記カーテン部材3の後方部3aが車室側に展開することになる。
上記のように車両の天井部下面に沿って設置される柔軟な素材からなるルーフトリム12と、このルーフトリム12よりも硬質な合成樹脂材で形成されて車両の後方に位置するDピラー11からなる後部ピラーを覆うように設置されるDピラートリム17と、このDピラートリム17の前方側に配設されて上端部がルーフトリム12の車幅方向外側に位置するクォータウインドガラスからなるサイドウインドガラス13とを有するとともに、車体に固定されて所定条件の成立時に供給されるガス圧に応じて膨張状態となることにより、少なくともルーフトリム12の外側辺部からDピラー11の前辺部における所定の下方位置にかけて上記サイドウインドガラス13の内面を覆うように展開するカーテン部材3を設けたため、上記保持部材35等を介してAピラー8からなる前部ピラーにカーテン部材3の前端下方部を係止するとともに、上記ブラケット33等を介してDピラー11に上記カーテン部材3の後端下方部を係止することにより、このカーテン部材3の展開状態を安定して保持することができ、車両の側突時またはロールオーバ時等に乗員が側方移動すること等を、上記カーテン部材3により効果的に抑制できるという利点がある。
そして、上記サイドウインドガラス13の上端部近傍とルーフトリム12との間にルーフサイドトリム18を配設し、このルーフサイドトリム18の後辺部18cを、上記Dピラートリム17の前辺上端部17cと車室側から重合するように設置するとともに、上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cを下方に押圧しながらカーテン部材3を車室側に向けて展開させるように構成し、かつ上記クリップ材19,20を介してルーフサイドトリム18の後端部近傍を車体側に係脱可能に固定するように構成したため、上記カーテン部材3の展開圧に応じて上記ルーフサイドトリム18をルーフサイドレール2から離脱させてルーフサイドトリム18による上記Dピラートリム17の支持状態を解除することにより、その前辺上端部17cを大きく変形させることなく、かつDピラートリム17の前辺上端部17cに過大な応力が作用するのを防止しつつ、カーテン部材3の後方部3aを車室側へスムーズに展開させることができる。
したがって、寒冷時に、車外の冷気により上記サイドウインドガラス13等を介してDピラートリム17が冷やされ、その温度が例えばマイナス30°程度に低下する等により、Dピラートリム17等が破断し易くなった場合においても、カーテン部材3の展開時に上記ルーフサイドトリム18やDピラートリム17の前辺上端部17cが破断するという事態の発生を効果的に防止することができる。しかも、上記のようにルーフサイドトリム18の後辺部18cを、上記Dピラートリム17の前辺上端部17cと車室側から重合するように設置するように構成したため、上記Dピラートリム17の上部前方部位をDピラー11に対して強固に固定する等の手段を講じることなく、通常時において上記Dピラートリム17の上部前方部位を安定した取付状態に保持できるとともに、ルーフサイドトリム18の後辺部18cを、上記Dピラートリム17の前辺上端部17cとを付き合わせた状態で設置した場合等のように、製作誤差または熱膨伸縮等に起因して両部材の間に突き合わせによる段差の隙間が形成されるのを効果的に防止し、外観を良好状態に維持できるという利点がある。
特に、本実施形態に示すように、上記Dピラートリム17が側面視でその前辺上端部17cが前方に傾斜した略平行四辺形に形成されるとともに、Dピラートリム17の後部が位置決めされてクリップで固定されている場合には、前辺上端部17が片持ち状態になるが、上述のような構成により上記隙間が形成されるのを効果的に防止することができる。
また、上記実施形態に示すように、ルーフサイドトリム18の後端部近傍を上記後部クリップ材19により位置決めした状態で、ルーフサイドレール2のインナパネル2aに対して係脱可能に係止するように構成した場合には、上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cと、Dピラートリム17の前辺上端部17cとの重合量が製作誤差等に起因して大きく変化するという事態の発生を効果的に防止することができる。このため、通常時には、上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cによりDピラートリム17の前辺上端部17cを適正に支持することができる。しかも、車両の側突時等には、車幅方向内方側からルーフサイドトリム18の後辺部18cとDピラートリム17の前辺上端部17cとの間から上記カーテン部材3を確実に展開させることができる。
なお、上記ルーフサイドトリム18の後端部近傍をルーフサイドレール2のインナパネル2aに対して係脱可能に係止するように構成した上記実施形態に代え、所定の強度を有する硬質トリム材からなる車体側部材に上記ルーフサイドトリム18の後端部近傍を係脱可能に係止するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、車幅方向内方側からルーフサイドトリム18の後辺部18cとDピラートリム17の前辺上端部17cとの境界部を通り上記カーテン部材3が車幅方向外方側に向けて展開するように構成したため、上記カーテン部材3の展開圧に応じて上記ルーフサイドトリム18をルーフサイドレール2から容易に離脱させることができるとともに、これによって上記Dピラートリム17の前辺上端部17cが変形するのを効果的に抑制しつつ、カーテン部材3の後方部3aを車室側に展開させることができるという利点がある。
また、上記実施形態に示すようにカーテン部材3の展開指向方向αを、その延長線上に上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cの車幅方向内側部位Xが位置するように設定した場合には、上記カーテン部材3の展開圧に応じて上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cを車室側へ容易に変位させることができるため、Dピラートリム17の前辺上端部17cが破断するという事態の発生を、さらに効果的に防止できるという利点がある。
なお、上記カーテン部材3の展開指向方向αが、図9に示すように斜め外向きとなるように、カーテン部材3の傾斜部3bを捩ることにより、その展開指向方向αの延長線上に上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cの車幅方向内側部位Xを位置させるようにした上記実施形態に代え、カーテン部材3の展開指向方向αを規制するガイド部材を設け、このガイド部材によりカーテン部材3を案内して上記方向に展開させるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態では、ルーフサイドトリム18の後辺部18cと、Dピラートリム17からなる後部ピラートリムの前辺上端部17cとの重合部に沿って上記カーテン部材3の傾斜部3bを配設したため、その膨張時に、カーテン部材3の展開圧を上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cに対して効果的に集中させることができる。したがって、上記カーテン部材3が膨張するのに応じて上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cをルーフサイドレール2から容易に離脱させることにより、上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cとDピラートリム17の前辺上端部17cとの間から車室側へカーテン部材3をスムーズに展開させることができる。
また、上記実施形態に示すように、Dピラートリム17からなる後部ピラートリムの前辺上端部17cを、平面視で斜め後方かつ車幅方向外側に向くように傾斜させた場合には、上記カーテン部材3の膨張時に、最も大きな応力が作用する上記前辺上端部17cの前方側および車幅方向外側への突出量を極力小さくして、この部分の破断を、より効果的に防止できるという利点がある。しかも、図5に示すように、ルーフサイドトリム18の側辺部18aに沿って配設されたカーテン部材3の設置方向を、上記ルーフサイドトリム18の後辺部18cとDピラートリム17からなる後部ピラートリムの前辺上端部17cとの重合部に沿わせるように屈曲させる際に、その屈曲角度が過大になるのを防止できるため、上記屈曲部においてカーテン部材3の展開が阻害されるという事態の発生を効果的に防止できるという利点がある。
また、上記実施形態では、金属製の後部クリップ材19により上記ルーフサイドトリム18の後端部近傍を車体側に対して係脱可能に係止するように構成したため、上記後部クリップ材19を合成樹脂材により形成した場合のように、低温下でその弾力性が失われることに起因して上記カーテン部材3の展開時に上記後部クリップ材19による係止状態をスムーズに解除することができなくなるという事態の発生を効果的に防止することができる。したがって、上記後部クリップ材19の温度が、例えばマイナス30°程度に低下した場合等においても、車両の側突時等に、車幅方向内方側からルーフサイドトリム18の後辺部18cとDピラートリム17の前辺上端部17cとの間から上記カーテン部材3を車幅方向外方側に展開させる際に、その押圧力に応じ、上記後部クリップ材19による係止状態を確実かつスムーズに解除して上記ルーフサイドトリム18の後端部を車体側部材から離脱させることできる。
さらに、上記実施形態では、図4に示すように、上記ルーフサイドトリム18の内側辺部18aを、ルーフトリム12の側辺部12aと車室側から重合させるように設置したため、通常時に、柔軟な素材からなるルーフトリム12の側辺部12aを上記ルーフサイドトリム18により支持してその変形を効果的に抑制することができる。そして、車両の側突時等には、上記柔軟な素材からなるルーフトリム12と、硬質な素材からなるルーフサイドトリム18との間から、上記カーテン部材3を車室側に展開させるように設置したため、上記ルーフトリム12の側辺部12aを容易に変形させることにより、このルーフトリム12の側辺部12aに沿って格納配置されたカーテン部材3を車室側にスムーズに展開させることができる。しかも、上記ルーフサイドトリム18の内側辺部18aに沿って設置されたカーテン部材3と、上記Dピラートリム17の前辺上端部17cに沿って格納配置されたカーテン部材3の傾斜部3bとを互いに連動させて車室側に展開させることができるため、このカーテン部材3の展開動作をスムーズに行わせることができる。
また、上記実施形態に示すように、上記Dピラー11からなる後部ピラーの前方側にCピラー10からなる中間ピラーが配置されるとともに、このCピラー10を覆うCピラートリム16からなる中間ピラートリムが配置された車両において、上記ルーフサイドトリム18の前辺部18bを、車内側からCピラートリム16の後辺上端部16bと重合させるように配置した場合には、上記カーテン部材3の展開圧に応じて上記ルーフサイドトリム18を大きく変形させ、あるいはルーフサイドトリム18をルーフサイドレール2から離脱させることにより、上記Cピラートリム16の後辺上端部16bに過大な変形が生じるのを抑制しつつ、上記カーテン部材3を、よりスムーズに車室側へ展開させることができる。しかも、通常時には、上記Cピラートリム16の上部前方部位をルーフサイドトリム18により支持して安定した取付状態に維持できるとともに、ルーフサイドトリム18の前辺部18bと、上記Cピラートリム16の後辺上端部16bとを付き合わせた状態で設置した場合のように、製作誤差または熱膨伸縮等に起因して両部材の間に突き合わせによる段差の隙間が形成されるのを効果的に防止し、外観を良好状態に維持できるという利点がある。
また、上記実施形態では、Dピラートリム17からなる後部ピラートリムの上部後方部位を、上記位置決めクリップ材25により位置決めした状態で車体側に固定するとともに、その前方部位を、上部クリップ材24により熱膨張に起因した変位を許容しつつ車体側に支持するように構成したため、車両の側突時等に、上記Dピラートリム17の上部後方部位を位置決めした状態に保持しつつ、上記カーテン部材3の展開圧に応じて上記上部クリップ材24によるDピラートリム17の上部前方部位の係止状態を解除することにより、その前辺上端部17cをスムーズに変形させてカーテン部材3の後方部3aを車室側に展開させることができる。
さらに、上記実施形態に示すように、カーテン部材3の展開時に、Dピラー11からなる後部ピラーとサイドウインドガラス13との間で膨張する膨張部を上記カーテン部材3の後方部3aに設けた構造とした場合には、このカーテン部材3の後方部3aを利用して後列シート7に着座した乗員を効果的に保護することができる。しかも、上記カーテン部材3の後方部3aを膨張させることにより、カーテン部材3の展開時における張力を効果的に増大させることができるため、このカーテン部材3により車両の側突時またはロールオーバ時等に乗員、もしくはその体の一部が側方移動すること等を、さらに効果的に抑制できるという利点がある。このようにDピラートリム17の前辺部17bとルーフサイドトリム18との境界部においてカーテン部材3が膨張しながら展開する場合には、ルーフサイドトリム18付近のカーテン部材3が下方を指向しながらDピラートリム17の前辺部付近を展開することになり、この境界部分のトリム材は大きな展開圧力を受け易くなる。こうした場合であっても、上記のような各構成により、Dピラートリム17やーフサイドレール18の破断を防止することができる。
また、上記実施形態では、Dピラートリム17の前辺上端部17cの周辺部位に、粘着テープ材22,23を貼付したため、車両の側突時等に、上記のようにカーテン部材3の後方部3aが膨張部となって上記Dピラー11からなる後部ピラーとサイドウインドガラス13との間で膨張することに起因して上記Dピラートリム17の前辺上端部17cが破断するという実態が発生した場合においても、この破断部位が飛散するのを、上記粘着テープ材22,23からなる飛散抑制部材により効果的に抑制できるという利点がある。
なお、上記実施形態では、前後3列の乗員用シート6〜9が配設された車両に本発明を適用した例について説明したが、前後2列の乗員用シートが配設された車両においても本発明を適用可能である。この場合には、車両の最後方に配設されたCピラーが上記後部ピラーとなり、このCピラーと、その前方に位置するBピラーからなる中間ピラーとの間に位置するルーフサイドレール2の下面部をルーフサイドトリム18により覆うように構成してもよい。また、上記サイドウインドガラス13が側面視で逆三角形状に形成されている場合においても、本発明を適用可能である。
本発明に係るカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造の実施形態を示す側面図である。 後部車体の側面部を示す斜視図である。 図2のIII−III線断面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 後部車体の側面部を上方から見た状態を示す説明図である。 後部ピラーの上方部の取付状態を示す水平断面図である。 後部ピラーの中間部を示す水平断面図である。 後部ピラーの下方部の取付状態を示す水平断面図である。 カーテン部材の設置状態を示す斜視図である。 カーテン部材の展開状態を示す説明図である。
符号の説明
2 ルーフサイドレール
3 カーテン部材
10 中間ピラー
11 後部ピラー
12 ルーフトリム
13 サイドウインドガラス
17 後部ピラートリム
17 後部ピラートリムの前辺上端部
18 ルーフサイドトリム
18a ルーフサイドトリムの内側辺部
18b ルーフサイドトリムの前辺部
18c ルーフサイドトリムの後辺部
20 クリップ材

Claims (6)

  1. 車両の天井部下面に沿って設置される柔軟な素材からなるルーフトリムと、このルーフトリムよりも硬質な合成樹脂材で形成されて車両の後方に位置する後部ピラーを覆うように設置される後部ピラートリムと、この後部ピラートリムの前方側に配設されて上端部がルーフトリムの車幅方向外側に位置するサイドウインドガラスとを有する車両において、車体に固定されて所定条件の成立時に供給されるガス圧に応じて膨張状態となることにより、少なくともルーフトリムの車幅方向の側部から後部ピラーの前辺部における所定の下方位置にかけてサイドウインドガラスの内面を覆うように展開するカーテン部材が設けられたエアバッグ装置を備え、上記サイドウインドガラスの上端部近傍とルーフトリムとの間にルーフサイドトリムが配設され、このルーフサイドトリムの後辺部が、後部ピラートリムの前辺上端部と車室側から重合するように設置されるとともに、上記ルーフサイドトリムの後端部近傍を車体側に対して係脱可能に固定するクリップ材を備え、格納状態の上記カーテン部材は、上記ルーフトリムとルーフサイドトリムとの境界部に沿ってルーフサイドレールに配設され、かつその後方部がルーフサイドトリムの後辺部と後部ピラートリムの前辺上端部との境界部に沿って後部ピラーに配設され、上記カーテン部材は、その膨張時に、上記ルーフトリムを下方に押圧しながら車室側に向けて展開するとともに、上記ルーフサイドトリムの後辺部を押圧しながら車室側に向けて展開するように構成され、かつ上記クリップ材が車体側から離脱するのに応じてルーフサイドトリムの後端部近傍を車体側から離脱させるように構成されたことを特徴とするカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  2. 上記カーテン部材は、車幅方向内方側からルーフサイドトリムの後辺部と後部ピラートリムの前辺上端部との境界部を通り車幅方向外方側に向けて展開するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  3. 上記カーテン部材の展開指向方向が、その延長線上に上記ルーフサイドトリムの後辺部の車幅方向内側部位が位置するように設定されたことを特徴とする請求項2に記載のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  4. 上記ルーフサイドトリムの後端部近傍を車体側に固定するクリップ材が金属材により形成されたことを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  5. 上記後部ピラートリムは、その上部後方部位が位置決めされた状態で車体側に固定されるとともに、その上部前方部位が熱膨張に起因して変位可能な状態で車体側に支持されたことを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
  6. カーテン部材には、その展開時に後部ピラーとサイドウインドガラスとの間で膨張する膨張部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置を備えた車両の後部構造。
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