JP4802972B2 - 車両の内装構造 - Google Patents

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Description

本発明は、コートフック等の内装部材と、カーテンエアバッグ等の乗員保護手段とを備えた車両の内装構造に関する技術分野に属する。
従来より、車両の側突時や横転時に、該車両のウインドを覆うようにエアバッグ(カーテンエアバッグ)を膨張展開させるカーテンエアバッグ装置が知られている。このカーテンエアバッグ装置においては、エアバッグが、車両のルーフサイドレールのインナパネルとルーフトリムとの間に折り畳まれた状態で収容されており、エアバッグの展開時には、その展開圧によってルーフトリムを車室側に押圧変形させて、ルーフトリムの端部と、ピラートリムやウインド周辺に設けたガーニッシュ等との係合を解除して、その間の隙間からエアバッグが車室内に向かって膨張展開するようになっている。
上記のようなカーテンエアバッグ装置が搭載された車両においてサイドウインドの枠体の上部に沿わせてピラーガーニッシュを配置し、このピラーガーニッシュに、ハンガー用のフック(コートフック)を設けるようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。このものでは、ピラーガーニッシュにハンガー用のケーシングを一体に形成し、このケーシングをサイドウインドの枠体の上部に取付けるとともに、ケーシングにハンガー用のフックを取り付けることで、ピラーガーニッシュにエアバッグの展開圧が作用した際に、ピラーガーニッシュを確実に保持するようにしている。
特開2003−226199号公報
上記従来例のものでは、ハンガー用のフックが、エアバッグの展開時に殆ど変形しない硬質のガーニッシュに設けられているため、エアバッグの展開時にフックが外れるといった問題は生じない。
一方、上記フック等の内装部材を、配置スペース等の観点から、硬質のガーニッシュではなくて、エアバッグの展開時に変形する軟質のルーフトリムに取り付けることが考えられる。この場合、内装部材の取付強度を或る程度確保するために、内装部材を、ルーフトリムを介して、該ルーフトリムの車両外側にある車体に取り付けるようにする。すなわち、ルーフトリムと車体との間に取付基部を配置し、この取付基部の車体側の面にクリップ等を設けて、このクリップ等を介して取付基部を車体に係合固定するとともに、ルーフトリムよりも車室側に設置する内装部材のルーフトリム側の面にもクリップ等を設けて、このクリップ等を介して内装部材を取付基部に係合固定する。そして、ルーフトリムには、内装部材のルーフトリム側の面に設けたクリップ等が挿通される貫通孔を形成し、この貫通孔を、その周縁が乗員から見えないように、内装部材のルーフトリム側の面で覆うようにする。こうすることで、内装部材を、乗員が力を加えても外れない程度の取付強度でもって車体に固定することができるとともに、上記貫通孔が乗員から見えず、見映えを向上させることができる。
しかしながら、上記のような内装部材の取付方法では、ルーフトリムがエアバッグにより車室側に押圧されたときに、そのルーフトリムを介して内装部材が車室側に押圧されて、内装部材と取付基部との係合が解除される可能性が高くなる。このように内装部材と取付基部との係合が解除されると、内装部材が取付基部(つまりルーフトリム)から外れて飛んでいくという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エアバッグ等の乗員保護手段により車室側に押圧変形されるルーフトリムに内装部材を取り付ける場合に、その構成を工夫することによって、その乗員保護手段がルーフトリムを押圧変形させたときに、内装部材がルーフトリムから外れて飛んでいくのを防止しようとすることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、乗員保護手段がルーフトリムを押圧変形させる際に、取付基部の係合部の車体に対する係合の解除を促進するための係合解除促進部材を備え、この係合解除促進部材が、上記乗員保護手段から押圧力を受けて移動する受圧移動部と、該受圧移動部の移動に伴って、上記係合部の上記車体に対する係合を解除するように取付基部の取付基部本体を押圧する押圧部とを有するものとし、乗員保護手段がルーフトリムを押圧変形させたときに、内装部材が取付部を介して取付基部の取付基部本体に取付固定された状態で、取付基部の係合部の車体に対する係合が解除されるように構成した。
具体的には、請求項1の発明では、車両の内装構造を対象として、
車両ルーフ部の車室側を覆うルーフトリムと、
上記ルーフトリムよりも車両外側に配置された車体と、
上記ルーフトリム及び車体間に配置された取付基部本体と、該取付基部本体の該車体側の面に設けられかつ該車体に係合する係合部とを有し、該係合部の該車体への係合により車体に取付固定された取付基部と、
上記ルーフトリムよりも車室側に設置されかつ該ルーフトリム側の面が、該ルーフトリムに設けた貫通孔を覆う内装部材本体と、該内装部材本体のルーフトリム側の面に設けられかつ上記貫通孔に挿通された取付部とを有し、該取付部を介して上記取付基部本体に取付固定された内装部材と、
上記ルーフトリム及び車体間に配置され、車両衝突時に上記ルーフトリムを車室側に押圧変形させる乗員保護手段と
上記乗員保護手段が上記ルーフトリムを押圧変形させる際に、上記係合部の上記車体に対する係合の解除を促進するための係合解除促進部材とを備え、
上記係合解除促進部材は、上記乗員保護手段から押圧力を受けて移動する受圧移動部と、該受圧移動部の移動に伴って、上記係合部の上記車体に対する係合を解除するように上記取付基部本体を押圧する押圧部とを有し、
上記乗員保護手段が上記ルーフトリムを押圧変形させたときに、上記内装部材が上記取付部を介して上記取付基部本体に取付固定された状態で、上記係合部の上記車体に対する係合が解除されるように構成されているものとする。
上記の構成により、乗員保護手段がルーフトリムを押圧変形させても、内装部材が取付部を介して取付基部本体に取付固定された状態にあるので、内装部材がルーフトリムから外れて飛んでいくようなことはない。すなわち、係合解除促進部材によって、乗員保護手段のルーフトリムを押圧する押圧力を、係合部の車体に対する係合の解除を促進するための、取付基部本体を押圧する押圧力に変換することができ、その係合の解除を早期に行うことができる。この結果、内装部材の取付部が取付基部本体から外れる前に、係合部の車体に対する係合の解除を確実に行うことができ、内装部材が取付基部本体から外れるのを確実に防止することができる。また、係合部が車体から外れ難く構成したとしても、係合解除促進部材によって容易にその係合を解除することができるようになる。このように係合部が車体から外れ難く構成すれば、内装部材の取付強度を向上させることができ、内装部材に対して乗員が力を加えても、係合部が車体から外れないように確実に固定することができる。一方、係合部の車体に対する係合が解除されるので、ルーフトリムは、乗員保護手段により押圧されて、内装部材及び取付基部と共に車室側に変形し、乗員保護手段がカーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグである場合には、そのルーフトリムの変形によりルーフトリムの端部とピラートリム等との係合を解除して、その間の隙間からカーテンエアバッグが車室内に向かって確実に展開して乗員を保護することができるようになる。また、乗員保護手段がパッド等のエネルギー吸収部材である場合には、車室側に進入してくる車体により、そのエネルギー吸収部材が車室側に移動してルーフトリムを変形させるが、該エネルギー吸収部材が乗員の頭部等と車体との間に介在して乗員を保護する。
請求項の発明では、請求項の発明において、上記ルーフトリムにおける上記貫通孔の形成部分及び上記車体における上記係合部が係合する部分は、上下方向に延びており、上記取付基部本体は、上記乗員保護手段の上側に位置し、上記係合解除促進部材の受圧移動部の少なくとも一部が、上記取付基部本体と乗員保護手段との間に位置しているものとする。
このことで、乗員保護手段の押圧力が取付基部本体に直接作用するのを防止することができ、これにより、取付基部本体に大きな衝撃力が作用して破損するのを防止することができる。この結果、そのような破損に起因して内装部材が取付基部本体から外れるのを防止することができる。また、取付基部本体を、乗員保護手段の上側に設けることで、取付基部本体が、車両衝突時における乗員保護手段の作動の邪魔にならないようにすることができる。
請求項の発明では、請求項の発明において、上記係合部は、上記車体に形成された係合孔に挿入係合されるクリップ部で構成され、上記クリップ部は、該クリップ部の少なくとも上側及び下側部分に設けられかつ上記係合孔に係合される係合突部を有していて、該クリップ部に対し、上記係合孔との係合を解除するように該係合孔の軸心方向に係合解除力を作用させたときに、上記下側の係合突部の方が上記上側の係合突部よりも小さい上記係合解除力で係合孔との係合が解除されるように構成されているものとする。
このことにより、下側の係合突部の方が上側の係合突部よりも係合孔から外れ易くなり、クリップ部(係合部)の車体に対する係合の解除をより一層良好に促進することができる。すなわち、取付基部本体が乗員保護手段の上側に位置しているので、乗員保護手段によりルーフトリムが車室側に押圧される部分は、貫通孔よりも下側に位置する。このため、取付基部本体においては、上側よりも下側に大きな力(クリップ部の車体に対する係合を解除する力)が作用する。この結果、取付基部本体が車体の車室側の面に垂直な方向に対して傾いた状態となって、クリップ部が車体から外れることになる。このとき、下側の係合突部の方が上側の係合突部よりも係合孔から外れ易く構成しておくことで、取付基部本体の上記傾きに対応してクリップ部が車体(係合孔)からスムーズに外れることになる。
請求項の発明では、請求項のいずれか1つの発明において、上記係合解除促進部材の押圧部は、上記取付基部本体の車体側の面と上記車体との間に挟持されているものとする。
こうすることで、簡単な構成で、係合部の車体に対する係合の解除を早期にかつ確実に行うようにすることができる。
以上説明したように、本発明の車両の内装構造によると、乗員保護手段がルーフトリムを押圧変形させる際に、取付基部の係合部の車体に対する係合の解除を促進するための係合解除促進部材を備え、この係合解除促進部材が、上記乗員保護手段から押圧力を受けて移動する受圧移動部と、該受圧移動部の移動に伴って、上記係合部の上記車体に対する係合を解除するように取付基部の取付基部本体を押圧する押圧部とを有するものとし、乗員保護手段がルーフトリムを押圧変形させたときに、内装部材が取付部を介して取付基部の取付基部本体に取付固定された状態で、取付基部の係合部と車体との係合が解除されるように構成したことにより、乗員保護手段がルーフトリムを押圧変形させても、内装部材がルーフトリムから外れて飛んでいくのを防止することができるとともに、乗員保護手段による乗員の保護を確実に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る内装構造が適用された車両(自動車)の要部を示す。同図において、1は運転席シートの横に位置するフロントサイドウインド、2は後席シートの横に位置するリヤサイドウインド、3はフロントピラー、4はセンタピラー、5はリヤピラーである。
上記車両には、カーテンエアバッグ装置が搭載されており、このカーテンエアバッグ装置は、当該車両のフロントサイドウインド1及びリヤサイドウインド2を覆うように構成されたものである。
具体的には、カーテンエアバッグ装置は、ガスが注入されて膨張するカーテンエアバッグ21(乗員保護手段)と、このカーテンエアバッグ21にガスを供給するインフレータ(図示せず)とを備えている。このカーテンエアバッグ21は、図2に示すように、蛇腹状に折り畳まれていて、フロントサイドウインド1及びリヤサイドウインド2の上側において車両前後方向に延びるルーフサイドレール11(車体)に沿って収容されている。そして、カーテンエアバッグ21は、上記ガスの注入による膨張によってフロントサイドウインド1及びリヤサイドウインド2を同時に覆うようにカーテン状に展開する。尚、カーテンエアバッグ21は、折り畳まれた状態が維持されるように、膨張展開時に破れ易い紙等のシート状部材(図示せず)で覆われている。
上記インフレータは、車両が所定の状態になったときに作動してガスを発生してカーテンエアバッグ21に供給するものである。上記所定の状態とは、例えば車両の衝突(特に側突)が予知されたとき、該車両の衝突が検出されたとき、又は該車両の横転が判定されたときであり、当該車両にはそれらの状態を検知するためのセンサと、該センサの出力を受けてそれら状態の発生を判定し、インフレータ21を作動させるコントローラとが設けられている。
上記ルーフサイドレール11は、インナパネル11a、アウタパネル11b及びレインフォースメント11cからなっていて、これらの上下方向両端部が互いに重ね合わされた状態で、車両ルーフ部の車幅方向の端部にて車両前後方向に延びるように配設されている。
尚、図2中、12はルーフパネルであり、13はリヤサイドウインド2に設けられたウインドガラスであり、14はシール部材、15はリヤサイドウインド2の上縁部に設けられたウェザーストリップである。このウェザーストリップ15は、フロントサイドウインド1の上縁部にも配設されている。
上記カーテンエアバッグ21の上端縁は、クリップ等の固定用部材22によって、複数箇所で、上記ルーフサイドレール11のインナパネル11aに固定されている。上記固定用部材22によるカーテンエアバッグ21の固定箇所は、車両側面視で、後述の係合解除促進部材25の受圧移動部25aと重ならない位置にある(図5参照)。
上記折り畳まれたカーテンエアバッグ21の車室側は、車両ルーフ部の車室側を覆うルーフトリム18によって覆われている。このルーフトリム18は、カーテンエアバッグ21の膨張展開圧によって変形可能な発泡性ウレタン樹脂等の軟質材からなっている。このルーフトリム18は、車幅方向において中央部18aと端部18bとでは高さ位置が異なっていて、中央部18aが端部18cよりも高い位置にある。このため、中央部18a及び端部18bは水平状に延びているが、中央部18aと端部18bとの間の境界部18cは、上下方向(本実施形態では、下側に向かって車幅方向外側に傾斜した斜め鉛直方向)に延びている。上記中央部18aは、ルーフパネル12に対し隙間があいた状態で略沿うように配置され、上記端部18b及び境界部18cは、上記ルーフサイドレール11のインナパネル11aに対し隙間があいた状態で略沿うように配置されている。そして、上記折り畳まれたカーテンエアバッグ21は、上記境界部18cとインナパネル11aとの間に位置することになる。
上記ルーフトリム18の車幅方向の端縁は、上記ウェザーストリップ15に脱離可能に係合していて、カーテンエアバッグ21が膨張展開すると、その膨張展開圧によって、その係合が解除される。すなわち、カーテンエアバッグ21が膨張展開すると、そのカーテンエアバッグ21により上記ルーフトリム18の端部18b及び境界部18cが車室側に押圧変形される(ルーフトリム18の端部18bは下側に押圧変形され、境界部18cは車幅方向内側に押圧変形される)。これにより、ルーフトリム18の上記端縁がウェザーストリップ15から外れることになる。この結果、ルーフトリム18とウェザーストリップ15との間に隙間が形成され、この隙間からカーテンエアバッグ21が車室内に展開する。尚、上記ルーフトリム18の車幅方向の端縁は、センタピラー4の箇所では、該センタピラー4の車室側の面を構成するピラートリム7(図1参照)と脱離可能に係合しており、カーテンエアバッグ21が膨張展開してルーフトリム18の端部18b及び境界部18cが車室側に押圧変形されると、ピラートリム7と係合している上記端縁がピラートリム7から外れるようになっている。このピラートリム7は、ルーフトリム18よりも硬質の合成樹脂(例えばポリプロピレンやサーモプラスチックオレフィン(TPO)等)からなっている。
上記リヤサイドウインド2の上側におけるルーフトリム18の境界部18cの上部(上記折り畳まれたカーテンエアバッグ21よりも上側の位置)には、内装部材としてのコートフック31が設けられている。このコートフック31は、取付基部32を介して上記ルーフサイドレール11のインナパネル11aに取付固定されている。
具体的には、図2に示すように、上記取付基部32は、ルーフトリム18及びインナパネル11a間に配置された取付基部本体32aと、この取付基部本体32aの該インナパネル11a側の面に設けられかつ該インナパネル11aに係合する係合部32bとを有していて、この係合部32bのインナパネル11aへの係合によりインナパネル11aに取付固定されている。このインナパネル11aにおける係合部32bが係合する部分は、ルーフトリム18と同様に、上下方向(本実施形態では、下側に向かって車幅方向外側に傾斜した斜め鉛直方向)に延びていて、インナパネル11aを厚み方向(インナパネル11aの車室側の面に垂直な方向)に貫通する車体係合孔11dを有しており、この車体係合孔11dに、クリップ部で構成された上記係合部32bが挿入係合されている。
上記係合部32b(クリップ部)は、該クリップ部の上側及び下側部分に設けられかつ上記車体係合孔11dに係合される係合突部32c,32dを有している。この下側の係合突部32cは、図3に示すように、基端部がクリップ部の先端側部分に接続されかつ該基端部から取付基部本体32a側に延びて先端部が車体係合孔11dの軸心と垂直な方向に撓むことが可能な片持ちはり状の可撓部で構成されている。この可撓部の基端側部分には、該可撓部の先端側に向かって車体係合孔11dの軸心から離れる側に傾斜する基端側傾斜面32eが形成され、該可撓部の先端側部分には、基端側傾斜面32eの先端から該可撓部の先端側に向かって車体係合孔11dの軸心に接近する先端側傾斜面32fが形成されている。また、上側の係合突部32dは、図4に示すように、係合突部32cと同様の可撓部で構成され、この可撓部の基端側部分には、該可撓部の先端側に向かって車体係合孔11dの軸心から離れる側に傾斜する基端側傾斜面32gが形成され、該可撓部の先端側部分には、基端側傾斜面32gの先端から該可撓部の先端側に向かって車体係合孔11dの軸心に接近する先端側傾斜面32hが形成されている。
そして、上記係合部32b(クリップ部)を車体係合孔11dに係合させる際には、該係合部32bを車体係合孔11dに対しその軸心に沿って移動させて挿入する。このとき、基端側傾斜面32e,32gが車体係合孔11dの車室側の開口縁に当接することで、係合突部32c,32dが車体係合孔11dの軸心に接近するように撓み、これにより、係合突部32c,32dが車体係合孔11dを通り抜けて車体係合孔11dの車幅方向外側へ移動し、この通り抜け後は、係合突部32c,32dが元の状態に復帰するため、係合突部32c,32dの先端側傾斜面32f,32hが車体係合孔11dの車幅方向外側の開口縁と係合する。このとき、取付基部本体32aのインナパネル11a側の面が、インナパネル11aの車室側の面に接触する(より詳しくは、後述の係合解除促進部材25を介してインナパネル11aの車室側の面に接触する)。上記係合状態で当該車両の乗員が係合部32bに対し、車体係合孔11dとの係合を解除するように該車体係合孔11dの軸心方向に係合解除力を作用させても、その係合は解除されない。すなわち、人が出せるような所定値以下の上記係合解除力では、係合突部32c,32dを車体係合孔11dの軸心に接近するように撓ませることはできないようになっている。尚、上記クリップ部の上側及び下側部分以外の部分にも、係合突部32c,32dと同様の係合突部を設けるようにしてもよい。
一方、カーテンエアバッグ21が展開したときには、後述の如く、係合部32bの車体係合孔11dに対する係合が解除されるようになっている。ここで、係合部32bに対し上記係合解除力を作用させたときに、下側の係合突部32cの方が上側の係合突部32dよりも小さい上記係合解除力で車体係合孔11dとの係合が解除されるようになっている。このようにするためには、例えば、下側の係合突部32cの方が上側の係合突部32dよりも厚みが小さいことで撓み易くしたり、下側の係合突部32cにおける先端側傾斜面32fの車体係合孔11dの軸心に対する傾斜角を、上側の係合突部32dにおける先端側傾斜面32hの車体係合孔11dの軸心に対する傾斜角よりも小さくしたりすればよい。この構成により、下側の係合突部32cの方が上側の係合突部32dよりも車体係合孔11dから外れ易くなり、係合部32bが車体係合孔11dの軸心に対して斜めの状態(つまり、取付基部本体32aのインナパネル11a側の面における下側部分が上側部分よりもインナパネル11aの車室側の面から大きく離れる状態)になって車体係合孔11dから外れる。このように係合部32bが斜めの状態で車体係合孔11dから外れるので、係合部32bの先端は、車体係合孔11dにこじれないように斜めにカットされている。
上記取付基部本体32aは、上記折り畳まれたカーテンエアバッグ21の上側に位置していて、インナパネル11aの車室側の面からルーフトリム18(車室側)に向かって延びている。この取付基部本体32aのルーフトリム18側の面は、ルーフトリム18の境界部18cが接触している。このルーフトリム18側の面には、上記コートフック31に設けた後述の取付部31bが係合する基部係合孔32iが形成されており、ルーフトリム18の境界部18cにおける上記基部係合孔32iの開口と対向する部分には、該ルーフトリム18の厚み方向に貫通する貫通孔18dが形成されている。
上記コートフック31は、ルーフトリム18よりも車室側に設置されかつ該ルーフトリム18側の面が上記貫通孔18dを覆うフック本体31a(内装部材本体に相当)と、このフック本体31aのルーフトリム18側の面に設けられかつ上記貫通孔18dに挿通された取付部31bとを有していて、この取付部31bを介して上記取付基部本体32aに取付固定されている。本実施形態では、取付部31bは、上記基部係合孔32iに挿入係合される鶏卵状のクリップ部(変形可能なように部分的に孔が開けられている)で構成されており、この取付部31bの基部係合孔32iへの係合によりコートフック31が取付基部本体32aに取付固定される。こうして、コートフック31が取付基部32を介してインナパネル11aに取付固定されることになる。
上記フック本体31aのルーフトリム18側の面は、上記貫通孔18dよりも大きい外径を有していて、ルーフトリム18に接触した状態で該貫通孔18dを覆っている。これにより、ルーフトリム18における貫通孔18dや該貫通孔18dの周縁が乗員からは見えず、見映えが向上する。
上記カーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグ21が上記インフレータからのガスの供給により膨張して展開したとき、上述の如く、そのカーテンエアバッグ21の膨張展開圧によって、ルーフトリム18の端部18b及び境界部18cが車室側に押圧変形される。このとき、コートフック31がルーフトリム18によって車室側に押圧されるため、上記取付部31bと取付基部本体32aの基部係合孔32iとの係合、及び上記係合部32bとインナパネル11aの車体係合孔11dとの係合の少なくとも一方が解除されようとする。
ここで、これら両係合のうち少なくとも一方が解除されなければ、ルーフトリム18が大きく変形することができず、このため、ルーフトリム18とウェザーストリップ15との係合が解除されないか、解除されたとしても、ルーフトリム18とウェザーストリップ15との間に十分な隙間が形成されず、カーテンエアバッグ21の展開性に影響を及ぼす。一方、少なくとも取付部31bと基部係合孔32iとの係合が解除されると、コートフック31がルーフトリム18から外れて飛んでいくという問題がある。そこで、本実施形態では、カーテンエアバッグ21がルーフトリム18を押圧変形させたときに、コートフック31が取付部31bを介して取付基部本体32aに取付固定された状態で、係合部32bの車体係合孔11dに対する係合が解除されるように構成している。
具体的には、係合部32bの車体係合孔11dに対する該車体係合孔11dの軸心方向の係合解除力を、取付部31bの基部係合孔32iに対する該基部係合孔32iの軸心方向の係合解除力よりも小さくするとともに、カーテンエアバッグ21がルーフトリム18を押圧変形させる際に、係合部32bの車体係合孔11dに対する係合の解除を促進するための係合解除促進部材25を設けている。この係合解除促進部材25は、上記展開時のカーテンエアバッグ21から押圧力を受けて移動する受圧移動部25aと、この受圧移動部25aの移動に伴って、上記係合部32bの車体係合孔11dに対する係合を解除するように上記取付基部本体32aを押圧する押圧部25bとを有する板材からなっている。
上記係合解除促進部材25は、基端部(上端部)がクリップ等の固定用部材26によりインナパネル11aに固定されかつ該基端部から下側に延びて先端部(下端部)が車幅方向に撓むことが可能な片持ちはり状に構成されたものである。そして、係合解除促進部材25の先端部側に上記受圧移動部25aが設けられ、基端部側に上記押圧部25bが設けられている。受圧移動部25aは、上記折り畳まれたカーテンエアバッグ21の車室側(車幅方向内側)及び上側を覆うように配設され、押圧部25bは、受圧移動部25aと接続されかつインナパネル11aの車室側の面に沿って延びているとともに、取付基部本体32aのインナパネル11a側の面とインナパネル11aの車室側の面との間に挟持されている。これにより、取付基部本体32aのインナパネル11a側の面は、係合解除促進部材25の押圧部25bを介してインナパネル11aと接触していることになる。尚、押圧部25bには、上記係合部32bが挿通される挿通孔25cが形成されている。
上記受圧移動部25aは、カーテンエアバッグ21の膨張展開時に、その膨張展開圧によって車室側でかつ上側へ押圧されて移動する。この移動に伴って、上記押圧部25bは、取付基部本体32aを車室側でかつ上側へ押圧する。また、カーテンエアバッグ21は、受圧移動部25aをルーフトリム18に接触するまで移動させた直後においては、受圧移動部25aを押圧しながら、ルーフトリム18の端部18b及び境界部18cを車室側へ押圧するが、このルーフトリム18が押圧される部分は、上記貫通孔18d(コートフック31)よりも下側に位置する。このため、取付基部本体32aにおいては、上側よりも下側に大きな力(係合部32bの車体係合孔11dに対する係合を解除する力)が作用する。この結果、取付基部本体32aのインナパネル11a側の面における下側部分が上側部分よりもインナパネル11aの車室側の面から大きく離れるように、取付基部本体32aが傾いた状態で、係合部32bが車体係合孔11dから外れることになる。このとき、上記の如く、係合部32bにおいて下側の係合突部32cの方が上側の係合突部32dよりも車体係合孔11dから外れ易くなっているとともに、押圧部25bが取付基部本体32aを車室側でかつ上側へ押圧するので、取付基部本体32aの上記傾きに対応して係合部32bが車体係合孔11dからスムーズに外れることになる。
上記受圧移動部25aにおける上記カーテンエアバッグ21の上側に位置する部分は、取付基部本体32aとカーテンエアバッグ21との間に位置していることになり、これにより、カーテンエアバッグ25の押圧力が取付基部本体32aに直接作用するのを防止して、取付基部本体32aの破損、延いては、この破損による取付部31bと基部係合孔32iとの係合の解除を防止するようにしている。
また、上記受圧移動部25aにおける上記カーテンエアバッグ21の車室側に位置する部分は、カーテンエアバッグ21が展開しない程度の車両軽衝突時に乗員の頭部がインナパネル11aに衝突するのを防止する役割を果たす。すなわち、車両軽衝突時において乗員の頭部が車幅方向外側に移動したときに、乗員の頭部がルーフトリム18を介して上記受圧移動部25aに衝突する。そして、予め受圧移動部25aと折り畳まれたカーテンエアバッグ21との間に隙間を形成しておけば、乗員の頭部と衝突した受圧移動部25aが車幅方向外側に移動しながら、その衝突エネルギーを吸収する。そして、たとえ受圧移動部25aで衝突エネルギーを吸収できなくて該受圧移動部25aが、折り畳まれたカーテンエアバッグ21に衝突したとしても、そのカーテンエアバッグ21と受圧移動部25aとで衝突エネルギーを吸収して、乗員の頭部がインナパネル11aに衝突するのを防止することができる。尚、受圧移動部25aにおけるカーテンエアバッグ21の車室側に位置する部分は、必ずしも必要ではなく、受圧移動部25aの全ての部分が、取付基部本体32aとカーテンエアバッグ21との間に位置するように構成してもよい。この場合であっても、車両軽衝突時においては、折り畳まれたカーテンエアバッグ21により、乗員の頭部がインナパネル11aに衝突するのを防止することができる。
上記カーテンエアバッグ21が膨張展開した場合には、このカーテンエアバッグ21が最初に係合解除促進部材25の受圧移動部25aに当接して該受圧移動部25aを車室側でかつ上側へ押圧し、この受圧移動部25aをルーフトリム18に接触するまで移動させた直後に、受圧移動部25aを更に車室側へ押圧移動させながら、ルーフトリム18の端部18b及び境界部18cを車室側へ押圧変形させる。このとき、受圧移動部25aの移動に伴って押圧部25bが取付基部本体32aを車室側でかつ上側へ押圧する。また、コートフック31及び取付基部32には、取付部31bと取付基部本体32aの基部係合孔32iとの係合、及び係合部32bとインナパネル11aの車体係合孔11dとの係合を解除する力が作用するが、係合部32bの車体係合孔11dに対する該車体係合孔11dの軸心方向の係合解除力を、取付部31bの基部係合孔32iに対する該基部係合孔32iの軸心方向の係合解除力よりも小さくしているととともに、係合解除促進部材25が、取付基部本体32aを車室側でかつ上側へ押圧することで、係合部32bと車体係合孔11dとの係合の解除が促進されるので、コートフック31が取付部31bを介して取付基部本体32aに取付固定された状態で、係合部32bの車体係合孔11dに対する係合が解除される(図6参照)。
そして、ルーフトリム18の変形により、ルーフトリム18とウェザーストリップ15との係合(及びルーフトリム18とピラートリム7との係合)が解除されて、カーテンエアバッグ21が車室内に膨張展開して、フロントサイドウインド1及びリヤサイドウインド2を覆う。
したがって、本実施形態では、カーテンエアバッグ21が膨張展開してルーフトリム18を押圧変形させたときに、コートフック31が取付部31bを介して取付基部本体32aに取付固定された状態で、係合部32bの車体係合孔11dに対する係合が解除されるように構成したので、コートフック31がルーフトリム18から外れて飛んでいくようなことはない。一方、係合部32bが車体係合孔11dから外れるので、ルーフトリム18は、展開したカーテンエアバッグ21により押圧されて、コートフック31及び取付基部32と共に車室側に変形し、そのルーフトリム18の変形によりルーフトリム18とウェザーストリップ15及びピラートリム7との係合を解除して、その間の隙間からカーテンエアバッグ21が車室内に展開する。この結果、乗員を確実に保護することができるようになる。
また、本実施形態では、カーテンエアバッグ21がルーフトリム18を押圧変形させる際に、係合解除促進部材25によって、係合部32bの車体係合孔11dに対する係合を促進するようにしたので、該係合の解除を早期にかつ確実に行うことができ、コートフック31が取付基部本体32aから外れるのを確実に防止することができる。
さらに、固定用部材22によるカーテンエアバッグ21の固定箇所が、車両側面視で、係合解除促進部材25の受圧移動部25aと重ならない位置にあるので、カーテンエアバッグ21の展開が固定用部材22に邪魔されずに早期に受圧移動部25aを押圧することができ、これにより、係合部32bの車体係合孔11dに対する係合の解除をより一層早期に行うことができる。
また、取付基部32が、インナパネル11aに対し、クリップ部で構成された係合部32bを介して取付固定されるので、取付基部32を、螺着や溶着等の手段によらずに取付固定することができ、取付作業性を向上させることができる。
(実施形態2)
図7は、本発明の実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図2と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、係合解除促進部材25の構成を、上記実施形態1とは異ならせたものである。
すなわち、本実施形態では、係合解除促進部材25の受圧移動部25aは、折り畳まれたカーテンエアバッグ21の車幅方向外側に位置して該カーテンエアバッグ21と略接触した状態にある。また、係合解除促進部材25は、受圧移動部25aと押圧部25bとの間の部分で、固定用部材26によりインナパネル11aに固定されている。この固定用部材26の頭部26aと係合解除促進部材25との間には、リング状の弾性部材27が配設されている。さらに、インナパネル11aの受圧移動部25aと対向する部分は、受圧移動部25aとの間に隙間が形成されるように車幅方向外側に凹んでいる。このことにより、受圧移動部25aは車幅方向外側へ移動することができ、この移動に伴って、押圧部25bは、上記弾性部材27の上側部分が圧縮変形することで、シーソーのように車室側へ移動することができるようになっている。
そして、カーテンエアバッグ21が膨張展開すると、その膨張展開圧によって、受圧移動部25aが車幅方向外側へ押圧されて移動する(図7の二点鎖線で示す状態を参照)。この移動に伴って、押圧部25bが車室側へ移動しようとして取付基部本体32aを車室側へ押圧する。このことで、係合解除促進部材25は、上記実施形態1と同様に、カーテンエアバッグ21がルーフトリム18を押圧変形させる際に、係合部32bとインナパネル11aの車体係合孔11dとの係合の解除を促進する。尚、本実施形態では、上記実施形態1とは異なり、係合部32bに対し、車体係合孔11dの軸心方向に係合解除力を作用させたときに、下側の係合突部32cと上側の係合突部32dとは同じ上記係合解除力で車体係合孔11dとの係合が解除される。
したがって、本実施形態においても、上記実施形態1と同様に、カーテンエアバッグ21が膨張展開してルーフトリム18を押圧変形させたときに、コートフック31が取付部31bを介して取付基部本体32aに取付固定された状態で、係合部32bの車体係合孔11dに対する係合が解除され、よって、コートフック31がルーフトリム18から外れて飛んでいくのを防止することができる。
尚、上記実施形態1,2では、係合部32bの車体係合孔11dに対する該車体係合孔11dの軸心方向の係合解除力を、取付部31bの基部係合孔32iに対する該基部係合孔32iの軸心方向の係合解除力よりも小さくしたが、両係合解除力の大小関係が逆になっていてもよく、両係合解除力の大きさは、係合解除促進部材25の押圧部25bの取付基部本体32aに対する押圧力を考慮して設定すればよい(後述の実施形態3においても同様)。
また、係合部32bの車体係合孔11dに対する該車体係合孔11dの軸心方向の係合解除力が、取付部31bの基部係合孔32iに対する該基部係合孔32iの軸心方向の係合解除力よりもかなり小さい場合には、係合解除促進部材25を設ける必要はない。例えば取付部31bがねじ部で構成されている場合には、取付部31bの基部係合孔32iに対する該基部係合孔32iの軸心方向の係合解除力が非常に大きくなるので、係合解除促進部材25を設けなくても、係合部32bの車体係合孔11dに対する係合を確実に解除することができるようになる(後述の実施形態3においても同様)。
(実施形態3)
図8は、本発明の実施形態3を示し、空調ダクト51における車室内に空調空気を吹き出すための開口部に、本発明を適用したものである。
すなわち、本実施形態では、ルーフトリム18に、上記実施形態1,2におけるコートフック31の代わりに、上記開口部の見映えを向上させるための、内装部材としての開口部材41が設けられている。この開口部材41は、取付基部42を介してルーフサイドレール11のインナパネル11a(車体係合孔11d)に取付固定されている。
上記取付基部42は、上記実施形態1,2における取付基部32と同様に、ルーフトリム18及びインナパネル11a間に配置された取付基部本体42aと、この取付基部本体42aの該インナパネル11a側の面に設けられかつ該インナパネル11aに係合する係合部42bとを有していて、この係合部42bのインナパネル11aへの係合によりインナパネル11aに取付固定されている。
上記取付基部本体42aは、空調ダクト51の端部開口ないしその近傍部の周囲(空調ダクト51の通る部分を除く)を囲むように配設されている。また、上記係合部42bは、複数設けられていて(これに対応して車体係合孔11dも複数設けられている)、その構成は上記実施形態1における係合部31bと同様である。
上記開口部材41は、ルーフトリム18よりも車室側に設置される開口部材本体41a(内装部材本体に相当)と、この開口部材本体41aのルーフトリム18側の面の外周部に設けられかつ該ルーフトリム18の貫通孔18dに挿通された取付部41bとを有していて、この取付部41bを介して、上記取付基部本体42aのルーフトリム18側の面に設けられた基部係合孔42iに取付固定されている。取付部41bは、複数設けられていて(これに対応して貫通孔18d及び基部係合孔42iも複数設けられている)、その構成は上記実施形態1における取付部31bと同様である。また、複数の貫通孔18dは、開口部材本体41aのルーフトリム18側の面により覆われている。
上記開口部材本体41aのルーフトリム18側の面の中央部には、ルーフトリム18に設けたダクト開口用孔18eを通って先端が空調ダクト51の端部開口に挿入された突出部41cが形成され、この突出部41cの中心部には、開口部材本体41aを貫通して開口部材本体41aの車室側の面に開口する空気通路41dが形成されており、空調ダクト51の端部開口から吹き出された空調空気を空気通路41dを通して車室内に導くようにしている。尚、空気通路41dの車室側の端部には、空調空気の吹出し方向を変えることが可能なルーバー(図示せず)が配設されている。また、上記ダクト開口用孔18eの周縁は、開口部材本体41aのルーフトリム18側の面により覆われて乗員からは見えないようになされている。
本実施形態においても、上記実施形態1,2と同様に、カーテンエアバッグ21がルーフトリム18を押圧変形させたときに、開口部材41が取付部41bを介して取付基部本体42aに取付固定された状態で、係合部42bの車体係合孔11dに対する係合が解除されるように構成している。すなわち、全ての係合部42bの車体係合孔11dに対する該車体係合孔11dの軸心方向の係合解除力の合計を、全ての取付部41bの基部係合孔42iに対する該基部係合孔42iの軸心方向の係合解除力の合計よりも小さくするとともに、係合部42bの車体係合孔11dに対する係合の解除を促進するための係合解除促進部材25を設けている。この係合解除促進部材25の構成は、上記実施形態1のものと同様である。
したがって、本実施形態においても、上記実施形態1,2と同様に、カーテンエアバッグ21が膨張展開してルーフトリム18を押圧変形させたときに、開口部材41が取付部41bを介して取付基部本体42aに取付固定された状態で、係合部42bの車体係合孔11dに対する係合が解除され、よって、開口部材41がルーフトリム18から外れて飛んでいくのを防止することができる。
尚、上記実施形態1〜3では、乗員保護手段としてカーテンエアバッグ21の例を示したが、乗員保護手段は、ルーフトリム18及び車体間に配置されかつ車両衝突時にルーフトリム18を車室側に押圧変形させるものであればどのようなものであってもよい。例えば、乗員保護手段は、パッド等のエネルギー吸収部材であってもよく、この場合、車室側に進入してくる車体により、エネルギー吸収部材が車室側に移動してルーフトリム18を変形させるが、このエネルギー吸収部材が乗員の頭部等と車体との間に介在して乗員を保護する。このとき、ルーフトリム18の変形により、コートフック31や開口部材41がルーフトリム18から外れる可能性があるが、上記実施形態1〜3で説明した内装構造を採用することで、コートフック31や開口部材41がルーフトリム18から外れるのを防止することができる。
また、内装部材としては、コートフック31や開口部材41に限らず、ルーフトリム18に取り付けることができるものであれば、どのようなものであってもよい。
さらに、インナパネル11aの車体係合孔11dの周辺部を車室側に突出した突部とし、この突部の車室側面上に取付基部32(42)を配置するようにしてもよく、こうすれば、ルーフトリム18とインナパネル11aとの間の隙間が小さくなるので、取付基部32(42)の取付基部本体32a(42a)を小型化することができ、この結果、取付基部32(42)の慣性が小さくなって、カーテンエアバッグ21の展開性をより一層向上させることができる。
本発明は、エアバッグ等の乗員保護手段により車室側に押圧変形されるルーフトリムに、コートフック等の内装部材を取り付ける場合に有用である。
本発明の実施形態1に係る内装構造が適用された車両の車室内側から見た側面図である。 図1のII−II線断面図である。 図2のIII方向矢示図である。 図2のIV方向矢示図である。 図2のV−V線断面図である。 カーテンエアバッグの展開完了状態を示す図2相当図である。 本発明の実施形態2を示す図2相当図である。 本発明の実施形態3を示す図2相当図である。
11 ルーフサイドレール(車体)
11d 車体係合孔
18 ルーフトリム
18d 貫通孔
21 カーテンエアバッグ(乗員保護手段)
25 係合解除促進部材
25a 受圧移動部
25b 押圧部
31 コートフック(内装部材)
31a フック本体(内装部材本体)
31b 取付部
32 取付基部
32a 取付基部本体
32b 係合部
32c 係合突部
32d 係合突部
32i 基部係合孔
41 開口部材(内装部材)
41a 開口部材本体(内装部材本体)
41b 係合部
42 取付基部
42a 取付基部本体
42b 係合部

Claims (4)

  1. 車両ルーフ部の車室側を覆うルーフトリムと、
    上記ルーフトリムよりも車両外側に配置された車体と、
    上記ルーフトリム及び車体間に配置された取付基部本体と、該取付基部本体の該車体側の面に設けられかつ該車体に係合する係合部とを有し、該係合部の該車体への係合により車体に取付固定された取付基部と、
    上記ルーフトリムよりも車室側に設置されかつ該ルーフトリム側の面が、該ルーフトリムに設けた貫通孔を覆う内装部材本体と、該内装部材本体のルーフトリム側の面に設けられかつ上記貫通孔に挿通された取付部とを有し、該取付部を介して上記取付基部本体に取付固定された内装部材と、
    上記ルーフトリム及び車体間に配置され、車両衝突時に上記ルーフトリムを車室側に押圧変形させる乗員保護手段と
    上記乗員保護手段が上記ルーフトリムを押圧変形させる際に、上記係合部の上記車体に対する係合の解除を促進するための係合解除促進部材とを備え、
    上記係合解除促進部材は、上記乗員保護手段から押圧力を受けて移動する受圧移動部と、該受圧移動部の移動に伴って、上記係合部の上記車体に対する係合を解除するように上記取付基部本体を押圧する押圧部とを有し、
    上記乗員保護手段が上記ルーフトリムを押圧変形させたときに、上記内装部材が上記取付部を介して上記取付基部本体に取付固定された状態で、上記係合部の上記車体に対する係合が解除されるように構成されていることを特徴とする車両の内装構造。
  2. 請求項記載の車両の内装構造において、
    上記ルーフトリムにおける上記貫通孔の形成部分及び上記車体における上記係合部が係合する部分は、上下方向に延びており、
    上記取付基部本体は、上記乗員保護手段の上側に位置し、
    上記係合解除促進部材の受圧移動部の少なくとも一部が、上記取付基部本体と乗員保護手段との間に位置していることを特徴とする車両の内装構造。
  3. 請求項記載の車両の内装構造において、
    上記係合部は、上記車体に形成された係合孔に挿入係合されるクリップ部で構成され、
    上記クリップ部は、該クリップ部の少なくとも上側及び下側部分に設けられかつ上記係合孔に係合される係合突部を有していて、該クリップ部に対し、上記係合孔との係合を解除するように該係合孔の軸心方向に係合解除力を作用させたときに、上記下側の係合突部の方が上記上側の係合突部よりも小さい上記係合解除力で係合孔との係合が解除されるように構成されていることを特徴とする車両の内装構造。
  4. 請求項のいずれか1つに記載の車両の内装構造において、
    上記係合解除促進部材の押圧部は、上記取付基部本体の車体側の面と上記車体との間に挟持されていることを特徴とする車両の内装構造。
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