JP5985240B2 - 車両用内装材の基材、それを用いた内装材、および車両用内装材の製造方法 - Google Patents

車両用内装材の基材、それを用いた内装材、および車両用内装材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、表皮材によって被覆された車両用内装材に関し、特に、ステッチ加工を施された表皮材によって被覆された車両用内装材に関する。
自動車などの車両を構成する車体パネルの乗員室側を覆うように取り付けられている車両用内装材としては、インストルメントパネルやドアトリムのように、一般的に、樹脂製の基材の表面を合成皮革やPVC(polyvinyl chloride)等の表皮材によって被覆されたものが採用されている。表皮材で基材を被覆することによって、内装材として好適な意匠性を付加したり、高級感を高めたりするとともに、乗員が触れた際に好適な手触り感やクッション性を付与することができる。
車両用内装材の表皮材として、さらに、意匠性を高め、高級感を付与するために、2枚の表皮材を縫い合わせ、その接合部の近傍にダブルステッチまたはシングルステッチと呼ばれるステッチ加工を施してなる表皮材を適用したものが知られている。
このステッチ加工は、2枚の表皮材の各端部を折り返し、重なった部分をそれぞれ個別に縫い付けることにより形成されているため、ステッチが施された部分(ステッチ加工部)と他の部分とは厚みが異なり、表皮材の、ステッチ加工部と非ステッチ加工部との間には必然的に段差が生じる。この結果、表皮材を基材に被覆した際にステッチ加工部が非ステッチ加工部に比べて膨らんでしまい、見栄えが悪化する。
このような課題を解決する手段として、例えば、特許文献1−3には、内装材の基材に凹状の溝を形成し、表皮材のステッチ加工部をこの溝に挿入することによって、厚みの差を吸収して見栄えの悪化を防止する方法が開示されている。
特開2007−38845号公報 特許第4419301号公報 特公平7−45189号公報
しかしながら、上述の従来技術では、凹状に形成した溝の底部に接着剤を塗布するとともに、表皮材のステッチを施して肉厚となった部分を内装材の基材に形成した凹状の溝に挿入して貼り付けるという煩雑な手作業を作業者に強いることになる。そのため、作業のバラツキによる位置ズレや波うちといった外観性が低下した不具合品が発生する場合があることが課題となっている。また、このような不具合品が生じないようにするためには、作業者により注意深い繊細な作業を強いることになり、製造工数が著しく増加する。
本発明は、上記課題を解決するものであり、製造工数の増加を抑えつつ、外観の見栄えをよくすることができる、車両用内装材の基材、それを用いた内装材、および車両用内装材の製造方法を提供することである。
本発明の車両用内装材の基材は、ステッチ加工の施されたステッチ加工部と非ステッチ加工部とを有しており、かつステッチ加工部が非ステッチ加工部よりも厚くなっている表皮材によって被覆される。基材の表面の周縁部には、周縁部から基材の内側へ向かってステッチ加工部と嵌合するための溝部が少なくとも1つ設けられている。一実施態様では、溝部は、基材の表面から凹状となるように形成されており、基材の周縁部から基材の内側に向かうにつれて、溝部の深さが徐々に減っており、溝部の底部は、基材の表面の一般面となだらかにつながっている。他の実施態様では、基材の表面の周縁部に沿って、一般面よりも表面側に盛り上がるように突出した突出部が形成されており、溝部は、突出部に凹状となるように設けられており、溝部の底部は、基材の表面の一般面となだらかにつながっている。
本発明の車両用内装材は、上記基材の溝部に表皮材のステッチ加工部が嵌った状態で、基材の表面が表皮材で覆われている。
本発明の車両用内装材の製造方法は、表面の周縁部に、周縁部の内側から外側に向かって少なくとも1つの溝部が形成されるように、熱可塑性樹脂材料を用いて基材を成形する工程と、表皮材にステッチ加工を施す工程と、基材の表面に接着剤を塗布する工程と、表皮材のステッチ加工が施された部分の一部を基材の溝部に嵌合わせて、表皮材を基材に対して位置合わせする工程と、表皮材と基材とを貼り合わせる工程と、を含む。基材を成形する工程では、溝部が基材の表面から凹状となり、基材の周縁部から基材の内側に向かうにつれて、溝部の深さが徐々に減り、溝部の底部が、基材の表面の一般面となだらかにつながるように基材を形成する。
本発明によれば、表皮材のステッチ加工部の一部のみを基材の溝に嵌合させるだけで表皮材を基材へ貼り合せることができるため、作業者の負担が著しく軽減されるとともに、製造工数を低減することができる。
本発明の車両用内装材を有するドアトリムの概略構成図である。 アームレストの基材を表面側から見た概略斜視図である。 第1の溝部の拡大概略図である。 表皮材のステッチ加工部の拡大正面図である。 図4のCC断面の概略図である。 基材に表皮材が貼り合わされた状態における、図3のAA断面の概略図である。 基材に表皮材が貼り合わされた状態における、図3のBB断面の概略図である。 表皮材の他の構成例を示す概略図である。 基材に他の構成の表皮材が貼り合わされた状態における、図3のAA断面の概略図である。
以下に、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態の詳細について説明する。なお、同一の機能を有する構成には添付図面中、同一の番号を付与し、その説明を省略することがある。
以降の説明では、車両の一例として自動車を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されず、本発明の内装材を適用できれば、いずれの車両であっても構わない。
図1は、本発明の車両用内装材を有するドアトリムの概略構成図であり、ドアトリムをドアパネルに配設したときに乗員室に面する側から見た正面図である。
ドアトリム1は、乗員の乗降のために、自動車の左右側部に設けられた開閉式のドアパネルの乗員室側を被覆する内装部品である。通常、熱可塑性樹脂を加熱成形してなる基材を不織布やレザーなどの表皮材で被覆したものや、表皮材で被覆しない樹脂無垢仕様の成形品が使用されている。
ドアトリム1は、アッパートリム1a、ロアトリム1b、アームレスト1c、スイッチパネル1d、およびドアポケット1eなどの複数の内装材を組み合わせることによって形成されている。なお、本発明の内装材の一例として、アームレスト1cを挙げて説明する。
ロアトリム1bは、ドアトリム1の概形を構成する構成部品であって、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂を一体成形して得られる比較的大型の成形品である。ロアトリム1bの、アッパートリム1a、アームレスト1c、スイッチパネル1d、およびドアポケット1eが組みつけられる部分には、これらの構成部品に相似の開孔が形成されている。
また、ロアトリム1bには、多数の微小孔が形成されてなるスピーカグリル1fが形成されており、ドアトリム1とドアパネルとの間に配設される不図示のスピーカから出た音を乗員室内へと導く機能を担っている。
また、ドアトリム1の凹部1gは、ドアパネルに設けられたインサイドドアハンドルを露出させるためのものであり、インサイドドアハンドルは、凹部1gから進退自在となっている。
ドアトリム1のドアパネルに面する側には、図示しないが、衝撃吸収パッドやフェルトなどが取り付けられている。衝撃吸収パッドは、ビーズ法発泡ポリプロピレン(EPP)からなる成形品であって、側突事故の際に乗員の腰部に対する衝撃を吸収して傷害値を低減する目的で配設されている。衝撃吸収パッドには、位置決め用の突起が一体形成されており、突起を、ロアトリム1bの裏面に一体形成されている櫓状のリブの挿し込み、位置決めをおこなった状態で、衝撃吸収パッドをロアトリム1bにビスにより締結している。フェルトは、板厚10mmほどの平らな成形品であって、溶着作業用に、または、係止爪の係止確認検査のために、あるいは、他の構成部品等との干渉を避けるために部分的に開孔が形成されている。フェルトを配設することによって、吸音機能を付加することができ、乗員室内の静粛性を高めることができる。
次に、図1から図3を用いて、本発明の内装材の一例であるアームレストについて説明する。図2は、アームレスト1cの基材1c’を表面側から見た概略斜視図である。また、図3は、第1の溝部の拡大概略図である。
アームレスト1cは、ロアトリム1bとアッパートリム1aとの間に形成された開孔を塞ぐように組みつけられる。アームレスト1cは、基材1c’と表皮材14(図4から図7参照)とからなる。アームレスト1cの基材1c’は、例えばポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を射出成形して得られる成形品である。
基材1c’は、第1意匠面10aと第1意匠面10aに連続する第2意匠面10bとを有する。第1意匠面10aと第2意匠面10bは、ドアトリム1の略平坦状に延びる一般面25とほぼ平行となるように、即ち、ドアトリム1を車両に組み付けた状態で、車両の上下方向に略平行となるように形成されている。また、第1意匠面10aと第2意匠面10bとが階段状となるように湾曲形成され、第1意匠面10aと第2意匠面10bとの間に水平面11が一体的に形成されている。水平面11は、スイッチパネル1dの表面とで同一の水平面を構成し、乗員の肘掛けとして利用できるように設計されている。
また、基材1c’の外周端部には、意匠面10a、10bと直交する方向に、基材1c’の裏面を囲むように立壁12が形成されて、アームレスト1cの剛性が高められている。
さらに、立壁12の先端には、断続的に複数のフランジ部13が一体形成されている。フランジ部13には、ロアトリム1bの裏面に形成された不図示のボスを挿通可能なボス孔13a、または、ロアトリム1bの裏面に形成された位置決め用係止爪を挿通可能な位置決め孔13bが形成されている。
アームレスト1cの基材1c’の表面の周縁部には、基材1c’の一般面25よりも厚みの大きい厚肉部20が形成されている。なお、この厚肉部20は、厚さが一定の基材1c’の周縁部を、表面から突出させるように(盛り上がるように)湾曲させた突出部でもよい。厚肉部20は、基材1c’の周縁部から内側(一般面)へ向かうにしたがってその厚み(突出量)が漸減するように徐々に変化する形状となっていることを特徴としている。後述する表皮材14で基材1c’の表面を被覆して、表皮材14の端部を基材1c’の裏面へと巻き込む際に、基材1c’の表面の周縁部に位置する表皮材14が引っ張られて、この部分のみ厚みが低減して見栄えが悪化するが、厚肉部20を設けることによって、表皮材14の厚みの低減分を補うことができるため、見栄えの悪化を防止できる。
また、厚肉部20のうち、後述する表皮材14のステッチ加工部15(図4から図6参照)が位置する場所に、第1の溝部18と第2の溝部19とが切欠形成されている。
第1の溝部18と第2の溝部19とは同様の構造であるため、第1の溝部18についてのみ説明する。厚肉部20に凹状に窪んで形成される第1の溝部18は、底部18bと、底部18bと厚肉部20をつなぐ1対の立壁部18a、18a’とで構成されている。
アームレスト1cをロアトリム1bに組み付ける手順は、先ず、ロアトリム1bに一体形成されたボスをアームレスト1cのボス孔13aに挿通させると同時に、ロアトリム1bの位置決め用係止爪をアームレスト1cの位置決め孔13bに挿通し、アームレスト1cを係止させて仮組みを行う。次に、アームレスト1cとロアトリム1bの仮組み品を受け治具にセットし、ボスを超音波溶着することによって、アームレスト1cがロアトリム1bに組みつけられる。
次に表皮材14について、図4および図5を用いて説明する。図4は、表皮材のステッチ加工部の拡大正面図であり、図5は、図4のCC断面の概略図である。
アームレスト1cの表皮材14としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)などの合成樹脂製のシート、不織布、織布、牛革などの本革(天然皮革)、あるいは人工皮革などを用いることができる。本実施例では、厚さ0.8mmのPVCシート16、16’の裏面にポリウレタンフォーム23をラミネートすることによって形成された、厚さが約3.0mmの積層品を表皮材14として使用している。
本実施例に使用した表皮材14の一部には、ステッチが施されたステッチ加工部15が設けられていて、アームレスト1cの意匠性が高められている。例えば、2枚のPVCシート16、16’の端部をそれぞれ折り返され、折り部21、21’同士をステッチ(縫い糸)17aで縫い付けるとともに、各PVCシート16、16’の折り返し部16a、16a’を、折り部21、21’から一定距離だけ離間した位置でステッチ(縫い糸)17b、17b’で繋ぎ合わせる。そして、このPVCシート16、16’の裏面を、ポリウレタンフォーム23で覆う。このようにして、表皮材14が形成されるとともに。表皮材14にはステッチ加工部15が形成される。
ステッチ加工部15を設けることによって、内装材(アームレスト1c)に高級感を付与することができる一方、折り返し部16a、16a’でPVCシート16が重なり合うため、表皮材14の他の部分(非ステッチ加工部)に比べて折り返し部16、16’では厚さが大きくなる。そのため、一定の厚さの基材1c’に表皮材14を貼り合せると、ステッチ加工部15の部分だけ浮き上がるため、外観上、違和感を覚えることになり、見栄えが悪化する。
しかしながら、本発明では、基材1c’に第1の溝部18および第2の溝部19を形成することで、この課題を解決している。
図6は、基材1cに表皮材14が貼り合わされた状態における、図3のAA断面の概略図である。図7は、基材1cに表皮材14が貼り合わされた状態における、図3のBB断面の概略図である。なお、図7は、アームレスト1cがドアトリム1に取り付けられた状態である。
表皮材14のステッチ加工部15は、基材1c’の第1の溝部18と第2の溝部19に位置する。ここでは、第1の溝部18の位置についてのみ説明する。第2の溝部19の位置の様子は第1の溝部18の位置での様子と同様である。
表皮材14のステッチ加工部15は、その両端のみ第1の溝部18と第2の溝部19とに嵌合された状態で基材へ貼り合わされている。
本願発明は、ステッチ加工部15の全てが嵌合するような溝部を基材1c’へ設けるのではなく、基材1c’の表面の周縁部にのみ第1の溝部18と第2の溝部19とを設けたことを特徴とする。
このような構成とすることによって、ステッチ加工部15の両端のみを溝部18、19へと嵌合させることで、表皮材14を基材1c’へ貼り合わせる作業をおこなうことができるだけでなく、ステッチ加工部15の両端で表皮材14の位置合わせをおこなうことができる。そのため、表皮材14を基材1c’へ貼り合わせる作業が極めて容易となり、作業者の負担を著しく低減することが可能となる。これにより、製造工数を削減できるとともに、従来技術で問題となっていた、ステッチ加工部15が溝部から外れたり、波うちしたりする不良品の発生を低減することが可能となる。
ここで、表皮材14におけるステッチ加工部15とその他の部分の厚み差は、ステッチ加工部15の両端部のみでしか解消されていないことになる。しかしながら、本発明者らが鋭意試作、研究を重ねた結果、基材1c’の表面の周縁部のみ、表皮材14の厚み差を解消すれば、ステッチ加工部15全体が嵌合するような従来技術の溝部を設けた構成の場合と略同等の意匠性が得られることが分かった。このことは、従来技術では全く開示されていない新規の技術思想である。
このように、第1の溝部18および第2の溝部19は、厚肉部20の一部を切り欠くことによって形成されているとともに、第1の溝部18および第2の溝部19の板厚は、基材1c’の一般面25と同じ厚さで、底部18bは基材1cの一般面25と面一となるように形成されている。ここで、厚肉部20は、基材1cの表面の周縁部から内側に向かうにしたがってその厚みが漸減するように形成されているため、第1の溝部18および第2の溝部19も必然的にその深さが基材1cの表面の周縁部から内側に向かうにしたがって漸減するように形成されている。この構造により、第1の溝部18および第2の溝部19によって、表皮材14の、ステッチ加工部15とそれ以外の部分の厚み差が解消または低減された部分と厚み差が解消されていない部分との境界部での違和感や見栄えの悪化を防止することが可能となり、アームレスト1cの意匠性がより高められる。
また、アームレスト1cの基材1c’において、厚肉部20を切欠きすることで溝部18、19が形成されている。そのため、基材1c’に溝部形成による薄肉部を形成する必要がなく、基材1c’の剛性を確保することができる。
本発明による車両用内装材の実施例であるアームレスト1cの製造方法を説明する。まず、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂材料を射出成形することによってアームレスト1cの基材1c’を成形する。そして基材1c’の表面および裏面に接着剤を塗布する。次に、予め裁断し縫製してステッチ加工を施した表皮材14を用意する。そして、基材1c’に形成された第1の溝部18と第2の溝部19に表皮材14のステッチ加工部15の両端部を嵌合させて、位置合わせするとともに、表皮材14を基材1c’の表面へ貼り合せて、表皮材14を基材1c’へ圧着させる。その後、表皮材14の端部を基材1c’の裏面へと巻き込ませて、基材1c’の裏面に表皮材14の端部を貼り合わせる。
表皮材14の端部の巻き込みは、図7の断面図を見て分かるように、表皮材14の端部のみアームレスト1cの裏面に接着剤で固着されている。また、アームレスト1cがドアトリム1に取り付けられた状態では、アームレスト1cの立壁12の先端から延長して形成されている合わせ面20と、ロアトリム1bの立壁12の先端から延長して形成されている合わせ面21との間に表皮材14が挟持される。
このような巻き込み態様とすることによって、表皮材14の巻き込み部分の見栄えが向上するとともに、表皮材14の基材への位置合わせ精度が向上する。
上記の製造方法によって作製されたアームレスト1cは、受け治具に予めセットしたロアトリム1bの開孔に嵌め合わされて一体化されるが、この際に、アームレスト1cの立壁12の先端から延長して形成された位置決め孔13bにロアトリム1bの裏面に一体形成された係止ツメを挿通、係止させるとともに、ボス孔13aにロアトリム1bの裏面に一体形成されたボスを挿通させる。続いて、ボスを超音波溶着によって、溶着し、アームレスト1cをロアトリム1bに固着する。この際の超音波溶着機のホーンの加圧設定値を0.15MPa、発信器周波数は40kHzにて超音波溶着をおこなった。これにより、ドアトリム1に意匠面10a、10bによる意匠を付加するとともに、水平面11によって肘掛け部を付加することができる。
なお、表皮材は他の構成も挙げられる。表皮材の他の構成例を図8に示す。具体的には、PVCシート16a、16bに、予めポリウレタンフォーム23a、23bをラミネートし、積層体51a、51bを形成しておく。この状態から、2枚の積層体51a、51bを、上述した表皮材14の作成工程と同様にして、ステッチ加工部15aを形成して、表皮材14aが出来上がる。
このようにして形成された表皮材14aも、図9に示すように、基材1c’の溝部18、19に嵌りこむため、表皮材14aの、ステッチ加工部15aとそれ以外の部分の厚み差が解消または低減された部分と厚み差が解消されていない部分との境界部での違和感や見栄えの悪化を防止することが可能となり、アームレスト1cの意匠性がより高められる。
1c アームレスト(内装材)
1c’ 基材
14、14a 表皮材
15、15a ステッチ加工部
18 第1の溝部
18b 底部
19 第2の溝部
20 厚肉部(突出部)
25 一般面

Claims (6)

  1. ステッチ加工の施されたステッチ加工部と非ステッチ加工部とを有しており、かつ前記ステッチ加工部が前記非ステッチ加工部よりも厚くなっている表皮材によって被覆される、車両用内装材の基材であって、
    前記基材の表面の周縁部には、前記周縁部から前記基材の内側へ向かって前記ステッチ加工部と嵌合するための溝部が少なくとも1つ設けられており、
    前記溝部は、前記基材の表面から凹状となるように形成されており、前記基材の前記周縁部から前記基材の内側に向かうにつれて、前記溝部の深さが徐々に減っており、前記溝部の底部は、前記基材の表面の一般面となだらかにつながっていく、車両用内装材の基材。
  2. ステッチ加工の施されたステッチ加工部と非ステッチ加工部とを有しており、かつ前記ステッチ加工部が前記非ステッチ加工部よりも厚くなっている表皮材によって被覆される、車両用内装材の基材であって、
    前記基材の表面の周縁部には、前記周縁部から前記基材の内側へ向かって前記ステッチ加工部と嵌合するための溝部が少なくとも1つ設けられており、
    前記基材の表面の前記周縁部に沿って、前記一般面よりも表面側に盛り上がるように突出した突出部が形成されており、
    前記溝部は、前記突出部に凹状となるように設けられており、前記溝部の底部は、前記基材の表面の一般面となだらかにつながっている、車両用内装材の基材。
  3. 前記突出部は、前記基材の前記周縁部から前記一般面に向かうにつれて、突出量が徐々に減っていく、請求項に記載の車両用内装材の基材。
  4. 前記溝部の底部は、前記基材の表面の前記一般面と面一になっている、請求項からのいずれか1項に記載の車両用内装材の基材。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の基材の前記溝部に前記表皮材の前記ステッチ加工部が嵌った状態で、前記基材の表面が前記表皮材で覆われている、車両用内装材。
  6. 表面の周縁部に、前記周縁部の内側から外側に向かって少なくとも1つの溝部が形成されるように、熱可塑性樹脂材料を用いて基材を射出成形する工程と、
    表皮材にステッチ加工を施す工程と、
    前記基材の表面に接着剤を塗布する工程と、
    前記表皮材のステッチ加工が施された部分の一部を前記基材の前記溝部に嵌合わせて、前記表皮材を前記基材に対して位置合わせする工程と、
    前記表皮材と前記基材とを貼り合わせる工程と、を含み、
    前記基材を射出成形する工程では、前記溝部が前記基材の表面から凹状となり、前記基材の前記周縁部から前記基材の内側に向かうにつれて、前記溝部の深さが徐々に減り、前記溝部の底部が、前記基材の表面の一般面となだらかにつながるように前記基材を形成する、車両用内装材の製造方法。
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