JP2007126064A - 車両のフロア構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両底部を形成するフロア上に、車幅方向に延び、該フロア上面とで閉断面を形成するクロスメンバが設けられていると共に、該クロスメンバの車両前面側及び後面側における車体前後方向の対応する位置に切欠が設けられた車両のフロア構造において、フロアパネルに補強用ビードを設けることなく、良好な耐側突性能を実現し、かつ切欠等のレイアウトの自由度を向上させることができる車両のフロア構造を提供する。
【解決手段】クロスメンバ4の両切欠4e,4fに跨りかつその縁部に接した状態で、前後端が開口する閉断面構造の切欠補強部材10を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両底部を形成するフロアの構造に関し、車体構造の技術分野に属する。
車両の底部を形成するフロアパネル上には、車幅方向に延び、該パネル上面とで閉断面を形成するクロスメンバを、該パネルの補強等を目的として設けることがある。また、このパネル上には、車両前部に設けられた空調装置から後部座席等に空調風を導く空調ダクトが敷設されることがある。
ここで、クロスメンバを車体前後方向において例えば空調装置と後部座席との間に設けた場合、前記空調ダクトは、例えばクロスメンバの上方を通過させることが考えられるが、この場合、クロスメンバ上に設けられる例えばシート装置等の設置位置を高くしなければならなくなる。そこで、クロスメンバの車両前面側及び後面側における車体前後方向の対応する位置にそれぞれ開口を形成し、該開口に前記空調ダクトを挿通することが考えられる。しかし、このように開口を設けると、開口近傍の強度が低下して、側突時に、クロスメンバが開口を中心として変形しやすくなる等の耐側突性能の低下を招くこととなる。
この問題に対処するものとして、例えば、特許文献1には、前記開口の近傍前方及び後方において、フロアパネルに、車幅方向に延びる補強用ビードを設け、これにより、開口周辺の強度を向上させるようにしたものが開示されている。
特開平11−208520号公報
ところで、通常、空調ダクトにおける後部座席への空調風吹き出し口の車幅方向配設位置は、後部座席の乗員位置や、後部座席全体への空調風の循環等を考慮して設定され、空調ダクトの配設ルートは、空調ダクト上での放熱ロス等ができるだけ少なくなるように、空調風吹き出し口まで迂回等することなくできるだけ最短距離となるように設定される。つまり、クロスメンバにおける空調ダクト挿通用開口の適切な設置位置は、前述のような条件から自ずと定まってくるのであるが、特許文献1に記載のものにおいては、この位置に設けるのが困難な場合がある。
すなわち、特許文献1に記載のものにおいては、車体のベースとなるフロアパネルに前述のようにして定まった開口位置にあわせて補強用ビードを設ける必要があるわけであるが、フロアパネルには、該ビード以外にも様々な装備の取付部や補強構造等も設ける必要があるので、これらと干渉して補強用ビードを設けるのが困難な場合があるのである。したがって、このような場合、特許文献1に記載のものにおいては、フロアパネル上の補強用ビード位置を先に設定し、クロスメンバの開口位置を補強用ビード位置にあわせて設定することとなるが、その場合、前述のような理由により、空調ダクトやその空調風吹き出し口を適切な位置に配設するのが困難となる。また、従来の構造においては、空調ダクトが貫通する開口を直接補強するものではないので、大きな側突荷重が入力された場合には、結果として、前記開口周縁に応力集中が生じてしまい、側突に対する十分な耐力が得られない。更に、従来の構造では、補強用ビードが車幅方向に延びていることから、前後突荷重に対してはビード部周辺が脆弱になってしまい、前後突に対する耐力が低くなる。
そこで、本発明は、車両底部を形成するフロア上に、車幅方向に延び、該フロア上面とで閉断面を形成するクロスメンバが設けられていると共に、該クロスメンバの車両前面側及び後面側における車体前後方向の対応する位置に切欠が設けられた車両のフロア構造において、フロアパネルに補強用ビードを設けることなく、良好な耐側突性能及び耐前後突性能を実現し、かつ切欠等のレイアウトの自由度を向上させることができる車両のフロア構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、車両底部を形成するフロアパネル上に、車幅方向に延び、該フロアパネル上面とで閉断面を形成するクロスメンバが設けられていると共に、該クロスメンバの車両前面側及び後面側における車体前後方向の対応する位置にそれぞれ切欠が設けられた車両のフロア構造であって、前記両切欠に跨りかつその縁部に接した状態で、前後端が開口する閉断面構造の切欠補強部材が設けられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記フロアパネルの下面には、車体前後方向に延び、該フロアパネル下面とで閉断面を形成するフレームが、前記切欠補強部材と平面視で重合して設けられていると共に、前記切欠補強部材は、該フレームにフロアパネルを介して結合されていることを特徴とする。
そして、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の発明において、前記クロスメンバ内には、その長手方向に沿って、一端が前記切欠補強部材に結合され、他端がサイドシル近傍まで延びる荷重伝達部材が設けられていることを特徴とする。
さらに、請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の発明において、前記クロスメンバには、車載装置を取り付ける取付部が設けられていると共に、該取付部の内面には該取付部を補強する補強部材が設けられており、前記荷重伝達部材は、該補強部材に結合されていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明において、前記切欠補強部材に、空調ダクトが挿通されていることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、請求項1に記載の発明によれば、クロスメンバにおける切欠が設けられた部位が、前記両切欠に跨りかつその縁部に接した状態で設けられた閉断面構造の切欠補強部材により直接的に強固に補強されることとなる。したがって、側突時に(車体側方から衝撃荷重が作用したときに)大きな側突荷重が入力されても、切欠周辺に応力集中が生じることがなくなり、その結果、クロスメンバが切欠を中心として撓む等の変形が防止される等、側突に対する耐力が向上することとなる。また、背景技術のようにフロアパネルに車幅方向に延びる補強用ビードを設けるものではないので、フロアパネルが脆弱となることがなく、前後突に対する耐力が低下することがない。また、本発明においては、前記補強は、背景技術のようにフロアパネルに補強用ビードを設けることによってではなく、切欠内に切欠補強部材を設けることによって行われるので、切欠の配設位置の設定に当たってフロアパネルとの関係を考慮する必要がなくなり、切欠のレイアウト自由度が向上する。なお、前記切欠には、背景技術で説明したような開口を含む。
また、請求項2に記載の発明によれば、前記フロアパネルの下面には、車体前後方向に延び、該フロアパネル下面とで閉断面を形成するフレームが、前記切欠補強部材と平面視で重合して設けられていると共に、前記切欠補強部材は、該フレームにフロアパネルを介して結合されているから、側突時に、クロスメンバに入力された側突荷重を、切欠補強部材を介してフレームに伝達して分散することができる。また、前後突時に、フレームに入力された前後突荷重を、切欠補強部材を介してクロスメンバに伝達して分散することができるようになり、耐前後突性能もさらに向上することとなる。
そして、請求項3に記載の発明によれば、前記クロスメンバ内には、その長手方向に沿って、一端が切欠補強部材に結合され、他端がサイドシル近傍まで延びる荷重伝達部材が設けられているから、側突時に、サイドシルが、車幅方向内方に変位して、荷重伝達部材におけるサイドシル側の端部に当接した場合、クロスメンバだけでなく、荷重伝達部材によっても、切欠補強部材及びフレームに側突荷重を伝達することができる。
さらに、請求項4に記載の発明によれば、前記荷重伝達部材は、クロスメンバへの車載装置の取付部を補強する補強部材に結合されているから、クロスメンバに対する荷重伝達部材の取付強度を向上させることができる。また、クロスメンバに対する車載装置の取付強度を高めることにもなる。
また、請求項5に記載の発明によれば、前記切欠補強部材に、空調ダクトが挿通されるから、空調ダクトをクロスメンバの切欠に挿通する際における、該ダクトとクロスメンバの切欠の縁部との接触や干渉によるダクトの損傷を回避することができる。また、請求項1において説明したように、切欠のレイアウトが自由になるので、ダクトの車幅方向位置も自由に設定することができるようになり、空調性能も向上することとなる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態に係る車両のフロア1における前部右側座席配設位置付近を右斜め前方から見た斜視図、図2は、図1のA−A断面図、図3は、図2の矢印Bによる矢視図(平面図)、図4は、図2のC−C断面図である。図1に示すように、この車両の底部を形成するフロアパネル2の車幅方向中央には、車体前後方向に延び、上方に膨出するトンネル部2aが設けられている。また、フロアパネル2の車幅方向両端部は、図2、図3にも示すように、サイドシル3,3(各図においては、車体幅方向の右側のサイドシル3しか図示していないが、トンネル部を2aを中心として左右対称に設けられている。なお、以後説明する特徴部分等についても同様である)に接合されている。なお、本実施の形態においては、接合とは、特に説明する場合を除き、溶接による接合をいう。また、単に前後というときは、車体前後方向のことをいい、左右というときは、車幅方向左右のことをいう。
フロアパネル2の上面には、両サイドシル3,3間で車幅方向に延びるクロスメンバ4が設けられている。このクロスメンバ4は、図4に示すように、断面ハット状とされ、前後のフランジ部4a,4bがフロアパネル2に接合されて、フロアパネル2とで閉断面を形成している。また、その車幅方向両端部には、図2、図3に示すようにフランジ部が設けられ、サイドシル3,3に接合されている。
図1、図2に示すように、フロアパネル2の下面には、サイドシル3,3とトンネル部2aとの車幅方向ほぼ中央において、車体前後方向に延びる断面ハット状のフレーム5が接合されている。
ここで、図1〜図3に示すように、前記クロスメンバの4の前側の側壁4c及び後側の側壁4dには、車体前後方向において対応する位置において、詳しくはサイドシル33とトンネル部2aとの車幅方向ほぼ中央において、側面視概略四角形の切欠4e,4fが設けられている。そして、該切欠4e,4fには、前後端が開口した四角筒状で金属製の切欠補強部材10がはめ込まれている。この切欠補強部材10は、前記フレーム5と平面視で重合して配置されていると共に、下壁10aが、フロアパネル2とフレーム5のフランジ部5a,5aとに重なる部位で図2に符号aで示すようにスポット溶接により接合されている。なお、このスポット溶接に際して溶接ガンを挿入可能なように、切欠補強部材10の上壁10bの前後端部には前記各溶接部に対応して複数の半円状切欠が設けられている。
切欠補強部材10の前後方向長は、図3、図4に示すように、該切欠補強部材10が配設される部位において、クロスメンバ4の幅(車体前後方向長)よりも長くされている。また、クロスメンバ4の切欠4e,4fの縁部には前記フランジ部4a,4bに連なるフランジ部4g,4hがそれぞれ設けられており、これらのフランジ部4g,4hが、切欠補強部材10の上壁10b及び縦壁10c,10cの前後端部外面に、図2〜図4に符号bで示すように、アーク溶接により接合されている。
図2に示すように、クロスメンバ4とフロアパネル2とで囲まれた閉断面空間内には、サイドシル3と切欠補強部材10との間において、クロスメンバ4の長手方向に(車幅方向に)沿って、断面四角形(図4参照)の金属製角パイプ11が配設され、その一端が、図2、図4に符号cで示すように、切欠補強部材10におけるサイドシル側の縦壁10c外面にアーク溶接により接合されている。一方、他端は、サイドシル3の内壁3aには接合されず、隙間が設けられている。また、角パイブ11の下壁11aの下面とフロアパネル2の上面との間には、例えば5〜10mm程度の隙間が設けられている。これは、走行中の車体振動等により、角パイブ11の下壁11aとフロアパネル2とが接触するのを防止することを目的としている。また、角パイプ11の上壁11bと切欠補強部材10の上壁10bとは、ほぼ面一となるように突き合わされている。これは、側突(図2の矢印ア方向から衝撃荷重が作用すること)によってサイドシル3側から角パイプ11のサイドシル3側端部に衝撃荷重が伝達されたときに、切欠補強部材10の縦壁10cが該荷重により変形するのを極力抑制することを目的としている。
図2、図4に示すように、クロスメンバ4の前側側壁4cの上部左右には、前部右側座席を構成するシート装置20の固定用ブラケット21,21がボルト・ナットで固定されている。その場合に、クロスメンバ4の側壁4c内面における前記固定用ブラケット21,21が取り付けられる部分には該取付部を補強するシート取付部補強部材22,23が設けられている。ここで、前記ナットは、該シート取付部補強部材22,23に予め溶着されている。
その場合に、サイドシル3側のシート取付部補強部材22は、図2〜図4に示すように、クロスメンバ4の前側側壁4c内面に符号d(図3参照)で示すようにスポット溶接により接合される前壁部22aと、該前壁部22aにおけるサイドシル3側の端から後方に延び、サイドシル3内面とほぼ平行な面でなる側壁部22bと、該側壁部22bの下端から角パイプ11側に延び、ほぼ水平な面でなる下壁部22cとを有している。下壁部22cにおける角パイプ11側の端部は、角パイプ11内の空間にまで延び、角パイプ11の下壁部11a内面に符号e(図4参照)で示すようにアーク溶接により接合されている。シート取付部補強部材22の側壁部22bとサイドシル3の内壁3aとの間には、所定の隙間Zが設けられている。この所定の隙間Zの間隔は、車両走行時等の振動によってはシート取付部補強部材22の側壁部22bとサイドシル3の内壁3aとが接触しないが、側突によってサイドシル3が車幅方向内方に変位したときには、速やかに側壁部22bに接触するような間隔に設定されている(例えば3mm程度)。また、下壁部22cと角パイプ11の下壁部11aとの溶接は、端部同士を突き合わせた状態でなく、重ね合わされた状態で行われるので、例えば、角パイプ11の車幅方向長等に若干誤差があったしても、隙間Zの間隔に誤差が生じることがない。
図1に示すように、本車両の車室前部に設けられた図示しないインストルメントパネルの内部には、車幅方向ほぼ中央のトンネル部2aの上方において、空調装置31が設けられており、該空調装置31からの空調風が、前部座席にはインストルメントパネルの開口を通して直接吹き出し、前記シート装置20後方の後部座席には、左右一対の空調ダクト32,32(図1には、右側のダクト32のみ示されている)を介して導かれるようになっている。これらの空調ダクト32,32は、樹脂製で、扁平な形状とされており、例えば右側のダクト32は、空調装置31の下部から下方に延び、トンネル部2a側方で後方に折曲し、該トンネル部2a側部に沿って同方向に延び、クロスメンバ4の直前方で車幅方向外方に折曲し、フロアパネル2の平面部2b上面に沿って同方向に延び、トンネル部2aとサイドシル3との車幅方向ほぼ中央で(切欠補強部材10の開口前方で)後方に折曲し、該切欠補強部材10内部の空間を通って、シート装置20の下方にまで延びている。なお、左側のダクト32については、右側ダクト32と左右対称な構成とされており、説明は省略する。
次に、本実施の形態に係るフロア構造の作用効果について説明する。
まず、本実施の形態においては、クロスメンバ4の前側の側壁4c及び後側の側壁4dにおける車体前後方向の対応する位置に切欠4e,4fが設けられているが、これら両切欠4e,4fに跨りかつその縁部に接して、前後端が開口する閉断面構造の切欠補強部材10が設けられているので、クロスメンバ4が切欠補強部材10により強固に補強されることとなる。したがって、側突時に(図2に矢印アで示すようにサイドシル3等に車体側方から衝撃力が作用したときに)大きな側突荷重が入力されても、切欠4e,4f周辺に応力集中が生じることがなくなり、その結果、この側突によりクロスメンバ4が切欠4e,4fを中心として変形するのが抑制される等、側突に対する耐力が向上することとなる。また、背景技術のようにフロアパネルに車幅方向に延びる補強用ビードを設けるものではないので、フロアパネル2が脆弱となることがなく、前後突に対する耐力が低下することがない。また、本実施の形態においては、前記補強は、背景技術のようにフロアパネルにビードを設けることによってではなく、切欠4e,4f内に直接切欠補強部材10を設けることによって行われるので、該切欠4e,4fの配設位置の設定に当たってフロアパネル2との関係を考慮する必要がなくなり、切欠4e,4fのレイアウト自由度が向上する。
クロスメンバが切欠を中心として撓む等の変形が防止されることとなる。
また、フロアパネル2の下面には、車体前後方向に延び、該フロアパネル2下面とで閉断面を形成するフレーム5が、前記切欠補強部材10と平面視で重合して設けられていると共に、前記切欠補強部材10は、該フレーム5上にフロアパネル2を介して結合されているから、側突時に、クロスメンバ4に入力された側突荷重を、切欠補強部材10を介してフレーム5に伝達して分散することができる。また、前後突時に、フレーム5に入力された前後突荷重を、切欠補強部材10を介してクロスメンバ4に伝達して分散することができるようになり、耐前後突性能も向上することとなる。
そして、前記クロスメンバ4内には、その長手方向に沿って、一端が前記切欠補強部材10に結合され、他端がサイドシル近傍まで延びる荷重伝達部材11が設けられているから、側突時に、サイドシル3が車幅方向内方に変位して、荷重伝達部材11におけるサイドシル2側の端部に当接した場合、クロスメンバ4だけでなく、荷重伝達部材11によっても、切欠補強部材10及びフレーム5に側突荷重を伝達することができる。
さらに、前記荷重伝達部材11は、クロスメンバ4へのシート装置20の取付部を補強するシート取付部補強部材22に結合されているから、クロスメンバ4に対する荷重伝達部材11の取付強度を向上させることができる。また、クロスメンバ4に対するシート装置20の取付強度を高めることにもなる。
また、空調ダクト32は、前記切欠補強部材10に挿通されるから、空調ダクト32をクロスメンバ4の切欠4e,4f内に挿通する際における、空調ダクト32とクロスメンバ4の切欠4e,4fの縁部との接触や干渉によるダクト32の損傷を回避することができる。また、前述のように、切欠4e,4fの車幅方向位置のレイアウトが自由になるので、ダクト32の車幅方向位置も自由に設定することができるようになり、空調性能も向上することとなる。
ここで、切欠補強部材10等の取付について簡単に説明しておく。まず、切欠補強部材10におけるサイドシル側の縦壁10c外面の所定位置にアーク溶接により角パイプ11の一端を接合する。また、クロスメンバ4の前側の側壁4c内面の所定位置にシート取付部補強部材22をスポット溶接により接合する。次に、角パイプ11の固定された切欠補強部材10をクロスメンバ4の切欠4e,4fに嵌め込み、切欠4e,4fの縁部のフランジ部4g,4hと切欠補強部材10の上壁10b,縦壁10c,10cとをアーク溶接により接合する。一方、角パイプ11は、その下壁部11a内面に、シート取付部補強部材22の下壁部22cと重ね合わされてアーク溶接により接合される。この時、角パイプ11の下壁部11aとシート取付部補強部材22の下壁部22cとは突き合わせではなく重ね合わせとされるため、製造精度や組み付け精度のばらつきが生じたとしても、その誤差を吸収し、調整することができる。そして、切欠補強部材10が固定された状態のクロスメンバ4をフロアパネル2の所定位置に載置して、クロスメンバ4のフランジ部4a,4bとフロアパネル2とをスポット溶接により接合すると共に、切欠補強部材10の下壁10aとフロアパネル2とフレーム5のフランジ部5a,5aとが重なる部位をスポット溶接により接合する。これによれば、容易に本フロア構造を形成することができる。
なお、本実施の形態の構成要素と特許請求の範囲の構成要素との対応について説明しておくと、特許請求の範囲の請求項1におけるフロアパネルはフロアパネル2に対応し、クロスメンバはクロスメンバ4に対応し、切欠は切欠4e,4fに対応し、切欠補強部材は切欠補強部材10に対応し、請求項2におけるフレームはフレーム5に対応し、請求項3におけるサイドシルはサイドシル3に対応し、荷重伝達部材は角パイプ11に対応し、請求項4における車載装置はシート装置20に対応し、補強部材はシート取付部補強部材22に対応し、空調ダクトは空調ダクト32に対応する。なお、特許請求の範囲における切欠には、背景技術のような開口を含む。
本発明は、車両底部を形成するフロア上に、車幅方向に延び、該フロア上面とで閉断面を形成するクロスメンバが設けられていると共に、該クロスメンバの車両前面側及び後面側における車体前後方向の対応する位置に切欠が設けられた車両のフロア構造に広く適用することができる。
本発明の実施の形態に係る車両のフロア構造の斜視図である。 図1のA−A線による断面図である。 図2の矢印Bによる矢視図である。 図2のC−C線による断面図である。
符号の説明
1 フロア
2 フロアパネル
3 サイドシル
4 クロスメンバ
4e,4f 切欠
5 フレーム
10 切欠補強部材
11 角パイプ(荷重伝達部材)
20 シート装置(車載装置)
22 シート取付部補強部材(補強部材)
32 空調ダクト

Claims (5)

  1. 車両底部を形成するフロアパネル上に、車幅方向に延び、該フロアパネル上面とで閉断面を形成するクロスメンバが設けられていると共に、該クロスメンバの車両前面側及び後面側における車体前後方向の対応する位置にそれぞれ切欠が設けられた車両のフロア構造であって、
    前記両切欠に跨りかつその縁部に接した状態で、前後端が開口する閉断面構造の切欠補強部材が設けられていることを特徴とする車両のフロア構造。
  2. 前記請求項1に記載の車両のフロア構造において、
    前記フロアパネルの下面には、車体前後方向に延び、該フロアパネル下面とで閉断面を形成するフレームが、前記切欠補強部材と平面視で重合して設けられていると共に、
    前記切欠補強部材は、該フレームにフロアパネルを介して結合されていることを特徴とする車両のフロア構造。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の車両のフロア構造において、
    前記クロスメンバ内には、その長手方向に沿って、一端が前記切欠補強部材に結合され、他端がサイドシル近傍まで延びる荷重伝達部材が設けられていることを特徴とする車両のフロア構造。
  4. 前記請求項3に記載の車両のフロア構造において、
    前記クロスメンバには、車載装置を取り付ける取付部が設けられていると共に、
    該取付部の内面には該取付部を補強する補強部材が設けられており、
    前記荷重伝達部材は、該補強部材に結合されていることを特徴とする車両のフロア構造。
  5. 前記請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両のフロア構造において、
    前記切欠補強部材に、空調ダクトが挿通されていることを特徴とする車両のフロア構造。
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