JP5001409B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車体前部構造に関するものである。
一般に、エンジンルームとキャビン(車室)とを仕切るダッシュボードロア(ダッシュロアパネル)には、エンジンルーム内の騒音や振動によるキャビン側への影響を抑制するために、制振材(遮音材)が貼付される。制振材としては、例えばアスファルシート等の粘着性、および弾性を有する所謂メルシート(melting sheet)が用いられる。そして、ダッシュボードロアに制振材を貼付するために補強板を設け、この補強板とダッシュボードロアとの間に制振材を挟み込んだ状態で、ダッシュボードロアに補強板をスポット溶接により固定している。
ここで、ダッシュボードロアに貼付する場合、制振材に重力が作用し、ずれ下がってしまう虞がある。このため、制振材のずれを防止するためのさまざまな技術が開示されている。
例えば、ダッシュボードロアに接合したレインフォースの所要部位に、このレインフォースをダッシュボードロア側に凹設して閉断面内に突出する隆起部を形成し、その頂部に開孔を設け、その周縁に先端がダッシュボードロアに近接するフランジ部を形成し、制振材のロケート部を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
これによれば、制振材がロケート部を構成する隆起部と、開孔周縁のフランジとに係合し、制振材のずれが防止される。
特開平7−309253号公報
しかしながら、上述の従来技術にあっては、制振材のずれを防止するために開孔を設けているだけなので、ダッシュボードロアに、制振材を間に挟み込むようにして補強板を固定した状態では、外部から制振材の有無を確認しにくい。このため、制振材の付け忘れ、および制振材がずれているか否かの確認作業が煩わしいものになるという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、制振材の付け忘れを防止できると共に、制振材のずれ確認作業を容易に行うことができる車体前部構造を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、ダッシュボードロア(例えば、実施形態におけるダッシュボードロア10)に制振パネル(例えば、実施形態における制振パネル90)を接合し、前記制振パネルは、制振材(例えば、実施形態におけるメルシート76)と、この制振材を前記ダッシュボードロアとの間で挟み込む補強板(例えば、実施形態における制振材固定パネル26)とにより構成され、前記補強板に、前記制振材を所望の位置にセットするためのセット用孔(例えば、実施形態におけるセット用孔106)と、前記ダッシュボードロアと前記補強板との間に、前記制振材が存在しているか否かを確認するための有無確認用孔(例えば、実施形態におけるシート有無確認用孔108)と、前記制振材が所望の位置に配置されているか否かを確認するためのずれ確認用孔(例えば、実施形態におけるシートずれ確認用孔109)とを形成し、前記有無確認用孔と前記ずれ確認用孔とを近接配置したことを特徴とする。
このように構成することで、制振材の付け忘れを防止でき、かつ制振材を確実に所望の位置にセットすることができる。また、有無確認用孔とずれ確認用孔とによって、第三者による制振材の取付有無、およびずれの有無を容易に確認することができる。
請求項2に記載した発明は、前記制振材の前記ずれ確認用孔に対応する位置に、このずれ確認用孔の孔径(例えば、実施形態における孔径D1)と略同一径の孔(例えば、実施形態におけるシート孔110)が形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、制振材が所望の位置にセットされている場合、ずれ確認用孔から制振材が露出しない一方、制振材がずれている場合、ずれ確認用孔から制振材が露出した状態になる。このように、制振材のずれを容易に確認することが可能になる。
請求項3に記載した発明は、前記補強板の前記有無確認用孔、および前記ずれ確認用孔の左右方向側方に、上下方向に延びるビード(例えば、実施形態における上下ビード111,112)を形成し、このビードは、これに対応する前記ダッシュボードロアのボード湾曲部(例えば、実施形態における湾曲部10a)の形状よりも緩やかに湾曲形成されたビード湾曲部(例えば、実施形態における湾曲部102a)を有していることを特徴とする。
このように構成することで、ダッシュボードロアの湾曲形成している部分の折れ変形を、補強板のビードにより抑制することができる。また、ビードを形成することにより、補強板の剛性を高めることができる。このため、補強板の肉厚や制振材の肉厚を薄肉化しつつ、ダッシュボードロアの膜振動を抑制することが可能になる。
請求項4に記載した発明は、前記ダッシュボードロアの上縁に、前後方向に沿って屈曲延出された屈曲部(例えば、実施形態における屈曲部27)を形成し、前記ビードの上端は、前記屈曲部の先端に至るまで延びていることを特徴とする。
このように構成することで、屈曲部の剛性を高めることができ、さらにダッシュボードロアの膜振動を抑制することが可能になる。
請求項5に記載した発明は、前記制振パネルに、エアコン配管(例えば、実施形態におけるエアコン配管86a)を取り付けるための配管取付用開口部(例えば、実施形態における配管取付用開口部86)を有する取付面(例えば、実施形態における配管取付面103)を前記ダッシュボードロア側に向かって突出形成すると共に、前記配管取付用開口部の左右方向側方に、前記ビードを形成したことを特徴とする。
このように構成することで、ダッシュボードロアに配管取付用開口部を形成した場合であってもビードを上下方向に長く形成することができる。この長く形成できる分、さらにダッシュボードロアの剛性を高めることが可能になる。
本発明によれば、制振材の付け忘れを防止でき、かつ制振材を確実に所望の位置にセットすることができる。また、有無確認用孔とずれ確認用孔とによって、第三者による制振材の取付有無、およびずれの有無を容易に確認することができる。
本発明の実施形態におけるダッシュボードロアをキャビン側からみた斜視図である。 本発明の実施形態におけるダッシュボードロアをキャビン側からみた平面図である。 本発明の実施形態における制振パネルの平面図である。 本発明の実施形態における制振パネルの要部斜視図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 図4のB−B線に沿う断面図である。 図4のC−C線に沿う断面図である。 本発明の実施形態におけるメルシートの状態説明図であって、(a)は正常状態、(b)はメルシートがずれている状態、(c)はメルシートが存在していない状態を示す。
(車体前部構造)
(ダッシュボードロア)
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、車両の進行方向前方を単に前方、進行方向後方を単に後方、車幅方向右方を単に右方、車幅方向左方を単に左方、重力方向上方を単に上方、重力方向下方を単に下方などと表現して説明する場合がある。
図1は、ダッシュボードロアをキャビン側からみた斜視図、図2は、ダッシュボードロアをキャビン側からみた平面図である。
図1、図2に示すように、車体前部構造1は、エンジンルーム2と、このエンジンルーム2の後方に配置されているキャビン3と、これらエンジンルーム2とキャビン3とを仕切るダッシュボードロア10と、ダッシュボードロア10の左右両側に配置され、上下方向に延びるフロントピラー5a,5bと、ダッシュボードロア10の下縁に接合されているフロアパネル9とを備えている。
ダッシュボードロア10は、平板状の金属部材にプレス加工等を施して形成されたものであって、上下方向に沿う縦壁11と、縦壁11の下部から後方に向けて下り勾配に延出する傾斜壁12とを有し、左右両側にそれぞれホイールハウス部16a,16bが設けられている。
各ホイールハウス部16a,16bは、それぞれキャビン3側に向かって膨出形成されており、これらホイールハウス部16a,16bの上部に、それぞれガセット18a,18bが設けられている。
各ガセット18a,18bの車幅方向中央側端部には、ダッシュボードロア10を挟んで前方に設けられている不図示のフロントサイドフレームがスポット溶接により接合されている。一方、各ガセット18a,18bの車幅方向外側端部には、それぞれフロントピラー5a,5bがスポット溶接により接合されている。
ダッシュボードロア10における縦壁11の上縁には、後方に向かって屈曲延出する屈曲部27が形成されている。この屈曲部27には、上方に向かって突出し、かつ前後方向に沿うビード49が屈曲部27の長手方向に沿って複数形成されている。
一方、傾斜壁12の車幅方向中央には、上方に向かって膨出するトンネル部13が一体形成されている。このトンネル部13を挟んで左側を運転席側ステップ部14とし、右側を助手席側ステップ部15としている。
また、縦壁11の屈曲部27とトンネル部13との間には、上下方向に沿って延在するセンタフレーム28が設けられている。このセンタフレーム28は、ダッシュボードロア10の剛性を高めるための補強部材であって、断面略コの字状に形成されたフレーム本体36と、フレーム本体36の両側縁から外側に向かって屈曲延出するフランジ部29とにより構成されている。そして、センタフレーム28は、開口側を縦壁11側に向けた状態で固定され、縦壁11とセンタフレーム28との間に閉断面構造が形成されるようになっている。
また、センタフレーム28の上端には、縦壁11の屈曲部27に重ね合わさるように、後方に向かって屈曲延出する上端フランジ部34aが形成されている。この上端フランジ部34aと屈曲部27とを互いに重ね合わせ、スポット溶接により接合されている。これにより、センタフレーム28と屈曲部27との間に閉断面構造が形成される。
運転席側ステップ部14における、縦壁11と傾斜壁12との境界部には、エンジンルーム2とキャビン3とを連通するステアリング用開口部20が形成されている。このステアリング用開口部20は、不図示のステアリングシャフトやステアリングシャフトに連結されているユニバーサルジョイントを挿通するためのものである。ステアリング用開口部20には、これを閉塞するステアリングジョイントカバー21がエンジンルーム2側から取り付けられている。
ステアリングジョイントカバー21は、エンジンルーム2側に向かって膨出形成されたカップ状のものであって、不図示のステアリングシャフトやユニバーサルジョイントを挿通するためのジョイント挿入口22が形成されている。
また、ダッシュボードロア10のエンジンルーム2側の面には、ステアリングジョイントカバー21に対応する位置に、不図示のダッシュボードクロスメンバが設けられている。このダッシュボードクロスメンバは、ステアリングジョイントカバー21を挟んで左右に分割構成されており、このステアリングジョイントカバー21を介して左右のクロスメンバが連結された状態になっている。
ここで、ダッシュボードロア10のキャビン3側の面には、右側のクロスメンバ(不図示)に対応する部位に、左右方向に長くなるように凹部31が形成されている。凹部31は、ダッシュボードロア10をエンジンルーム2側に向かって膨出形成することにより形成される。これにより、ダッシュボードロア10のダッシュボードクロスメンバに対応する部位の剛性をさらに高めることができる。
また、ダッシュボードロア10の縦壁11におけるキャビン3側の面には、ステアリング用開口部20よりも右上側に、不図示のアクセルペダルを取り付けるためのアクセルペダルブラケット32が設けられている。さらに、縦壁11には、ステアリング用開口部20よりも左上側に、不図示のブレーキマスタシリンダを取り付けるための取付孔33が形成されている。
縦壁11のキャビン3側の面には、取付孔33に対応する位置に、マスタシリンダスチフナ25が設けられている。マスタシリンダスチフナ25は、平板状の金属部材にプレス加工等を施して凹凸が形成されているものであって、ここに不図示のブレーキマスタシリンダが取り付けられるようになっている。
さらに、縦壁11の上部には、センタフレーム28よりも右側にエアコン用開口部82が形成され、さらにこのエアコン用開口部82よりも右側に配管取付用開口部86が形成されている。エアコン用開口部82は、不図示のエアコンユニットのエアコン配管を挿通するためのものである。ダッシュボードロア10のエアコン用開口部82が形成されている箇所の周辺はブーツ取付面81とされており、キャビン3側に向かって突出形成されている。ブーツ取付面81は、ブーツ取付面81は、エアコン用開口部82のシール性を確保するための不図示のエアコンブーツが取り付けられる面である。
ブーツ取付面81と、ダッシュボードロア10の屈曲部27との間には、両者81,27に跨るようにダッシュボードビード83が形成されている。ダッシュボードビード83は、左右方向中央に向かうに従って段差により突出高さが高くなるように、2段構成のビードになっている。屈曲部27のビード49の稜線49aと、ダッシュボードビード83の稜線83aは、互いに連続するように形成されている。
また、縦壁11のキャビン3側の面には、センタフレーム28の右側に近接配置された制振パネル90が接合されている。
(制振パネル)
(制振材固定パネル)
図3は、制振パネルの平面図、図4は、制振パネルの斜視図であって、配管取付用開口部近傍を示す。図5は、図3のA−A線に沿う断面図、図6は、図4のB−B線に沿う断面図、図7は、図4のC−C線に沿う断面図である。
図3〜図7に示すように、制振パネル90は、ダッシュボードロア10の縦壁11に貼付されたメルシート76と、このメルシート76をダッシュボードロア10との間で挟み込む制振材固定パネル26とにより構成されている。
制振材固定パネル26は、平板状の金属部材にプレス加工等を施して凹凸が形成されたものであって、ダッシュボードロア10の縦壁11における配管取付用開口部86の周辺、およびその下方全体を覆うように形成されたパネル本体101と、パネル本体101の右側に一体形成されているビード部102とにより構成されている。
(パネル本体)
パネル本体101の配管取付用開口部86に対応する部位には、エアコン配管86a(図4参照)を取り付けるための配管取付面103がダッシュボードロア10側に向かって僅かに突出するように形成されている。これにより、配管取付面103が配管取付用開口部86の周辺に当接するようになっている。
また、配管取付面103には、配管取付用開口部86よりも僅かに大きく形成された開口部104が形成されており、この開口部104を介して配管取付用開口部86が露出した状態になっている。
パネル本体101の配管取付面103よりも左側には、ダッシュボードロア10のブーツ取付面81に対応する部位に、切り欠き部72が形成されている。この切り欠き部72を介してブーツ取付面81が露出した状態になっている。そして、ブーツ取付面81の下側は、パネル本体101の切り欠き部72の下縁と接合した状態になっている。
また、パネル本体101の配管取付面103よりも上部には、ダッシュボードロア10の屈曲部27に沿うように、パネルフランジ部101aが形成されている。パネルフランジ部101aは、切り欠き部72側に向かうに従って、後方に屈曲延出するように形成されている。そして、パネルフランジ部101aの左側(切り欠き部72側)は、ダッシュボードロア10の屈曲部27に重ね合わさった状態になっている。この重ね合わさった部分は、スポット溶接により接合されている。
一方、パネル本体101の配管取付面103、および切り欠き部72よりも下側は、シート取付部105として設定されている。このシート取付部105とダッシュボードロア10との間に、メルシート76が挟み込まれている。
シート取付部105の中央部、および左上側には、それぞれセット用孔106,106が形成されている。これらセット用孔106は、メルシート76の位置を決定するためのものであって、ダッシュボードロア10側に向かって突出形成されている。一方、メルシート76には、セット用孔106に対応する位置に不図示の嵌合孔が形成されている。この嵌合孔とセット用孔106とが嵌合することにより、制振材固定パネル26にメルシート76が係合され、メルシート76の位置が決定される。
また、シート取付部105の右側には、シート確認面107がキャビン3側に向かって突出形成されている。シート確認面107は、メルシート76の取付状態を確認するためのものである。シート確認面107には、シート有無確認用孔108と、シートずれ確認用孔109とが形成されており、これら確認用孔108,109が近接配置されている。
シート有無確認用孔108は、ダッシュボードロア10と制振材固定パネル26のシート取付部105との間に、メルシート76が存在しているか否かを確認するためのものである。
一方、シートずれ確認用孔109は、メルシート76が所定の位置に配置されているか否か、つまり、メルシート76がずれているか否かを確認するためのものである。メルシート76のシートずれ確認用孔109に対応する位置には、このシートずれ確認用孔109の孔径D1と略同一径の孔径D2に設定されたシート孔110が形成されている。これにより、メルシート76の取り付け状態が確認できる(詳細は後述する)。
(ビード部)
ビード部102は、制振材固定パネル26におけるパネル本体101の右側であって、かつ上下方向略中央からダッシュボードロア10の屈曲部27に至る間に延在するように形成されている。
ここで、図6に詳示するように、ビード部102は、ダッシュボードロア10のビード部102に対応する部位の湾曲部10aの形状よりも緩やかに形成された湾曲部102aを有している。これにより、ダッシュボードロア10とビード部102との間に閉断面構造116が形成される。
また、ビード部102には、この全体に亘って上下方向に沿って延在する2つの上下ビード111,112が形成されている。すなわち、2つの上下ビード111,112は、ダッシュボードロア10に形成されている配管取付用開口部86の右側に形成されていることになる。2つの上下ビード111,112のうち、パネル本体101側に形成されている上下ビード112の上部は、パネル本体101に形成されているパネルフランジ部101aと連結部113を介して滑らかに連結されている。
さらに、ビード部102の連結部113よりも上部には、ダッシュボードロア10の屈曲部27に沿うように延出する平板状のビードフランジ部114が形成されている。このビードフランジ部114は、屈曲部27に重ね合わさっており、この屈曲部27にスポット溶接により接合されている。
なお、ビードフランジ部114は、平板状に延出形成されているが、上下ビード111,112の上端を、ビードフランジ部114の先端まで延出させてもよい。また、ビードフランジ部114に、上下ビード111,112とは別に、複数のビードを形成してもよい。
この他に、図5に詳示するように、ダッシュボードロア10の屈曲部27は、ダッシュボードアッパアッシー40の周縁に形成されているフランジ部41にスポット溶接により接合されている。ダッシュボードアッパアッシー40は、平板状の金属部材にプレス加工等を施すことによって形成されたロアパネル40a、およびアッパーパネル40bを互いに上下に重ね合わせてなり、これらロアパネル40aとアッパーパネル40bとにより閉断面構造を形成している。
(メルシートの取り付け状態確認方法)
次に、図8に基づいて、ダッシュボードロア10と制振材固定パネル26との間に挟み込まれたメルシート76が、正常に取り付けられているか否かの確認方法について説明する。
図8は、制振材固定パネル26のパネル本体101に形成されている各確認用孔108,109から視認されるメルシート76の状態説明図であって、(a)は正常状態、(b)はメルシート76がずれている状態、(c)はメルシート76が存在していない状態を示す。
まず、図8(a)に示すように、ダッシュボードロア10とシート取付部105との間に、メルシート76が正常に配置されている場合について説明する。
このような場合、シート有無確認用孔108を介してメルシート76を視認することができる。一方、シートずれ確認用孔109からメルシート76を視認することができない。これは、シートずれ確認用孔109とメルシート76のシート孔110とが重なっているためである。
次に、図8(b)に示すように、ダッシュボードロア10とシート取付部105との間にメルシート76が挟み込まれているが、メルシート76の取り付け位置がずれている場合について説明する。
このような場合、シート有無確認用孔108を介してメルシート76を視認することができる。一方、シートずれ確認用孔109からメルシート76のシート孔110周縁を視認することができる。すなわち、シートずれ確認用孔109とシート孔110との位置がずれていることになり、メルシート76がずれていることが確認できる。
続いて、図8(c)に示すように、ダッシュボードロア10とシート取付部105との間に、メルシート76が存在していない場合、つまり、メルシート76を付け忘れた場合について説明する。
このような場合、シート有無確認用孔108、およびシートずれ確認用孔109からメルシート76を視認することができず、メルシート76が存在していないことを確認できる。これにより、メルシート76を付け忘れてしまったことを確認できる。
(効果)
したがって、上述の実施形態によれば、ダッシュボードロア10の縦壁11との間にメルシート76を挟んで固定するための制振材固定パネル26において、この制振材固定パネル26のパネル本体101に、シート有無確認用孔108と、シートずれ確認用孔109とが形成されているので、制振材固定パネル26の外側からメルシート76の取り付け状態を確認することができる(図8参照)。しかも、各確認用孔108,109が近接配置されているので、一度にメルシート76の有無、メルシート76のずれを確認することができる。このため、メルシート76の付け忘れを確実に防止でき、かつ確実に所定の位置にメルシート76をセットすることができる。
また、メルシート76のシートずれ確認用孔109に対応する位置には、このシートずれ確認用孔109の孔径D1と略同一径の孔径D2に設定されたシート孔110が形成されている。このため、図8(a)に示すように、ダッシュボードロア10とシート取付部105との間にメルシート76が正常に配置されている場合、シートずれ確認用孔109からメルシート76を視認することができない一方、図8(b)に示すように、メルシート76がずれている場合、シートずれ確認用孔109からメルシート76のシート孔110周縁を視認することができる。このように、メルシート76のずれを容易に確認することができる。
さらに、制振材固定パネル26のビード部102は、ダッシュボードロア10のビード部102に対応する部位の湾曲部10aの形状よりも緩やかに形成された湾曲部102aを有している。このため、ダッシュボードロア10の湾曲部10aの折れ変形をビード部102により抑制することができる。これに加え、ビード部102には、上下ビード111,112が形成されているので、ビード部102自体の剛性を高めることができる。よって、制振材固定パネル26の肉厚を薄肉化しつつ、ダッシュボードロア10の膜振動を抑制することが可能になる。
また、ダッシュボードロア10の上縁に屈曲部27を形成すると共に、ビード部102の上部に屈曲部27に沿うように延出するビードフランジ部114を形成している。そして、このビードフランジ部114と屈曲部27とを重ね合わせ、互いにスポット溶接により接合している。このため、屈曲部27の剛性を高めることができ、さらにダッシュボードロア10の膜振動を抑制することが可能になる。
また、制振材固定パネル26のパネル本体101には、配管取付用開口部86に対応する部位に、エアコン配管86aを取り付けるための配管取付面103が僅かにダッシュボードロア10側に向かって突出形成されていると共に、ダッシュボードロア10の配管取付用開口部86の右側に、上下ビード111,112が形成されている。このため、ダッシュボードロア10に配管取付用開口部86を形成した場合であっても上下ビード111,112を上下方向に長く形成することができる。この長く形成できる分、さらにダッシュボードロア10の剛性を高めることが可能になる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、制振材固定パネル26を構成するビード部102に2つの上下ビード111,112を形成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ビード部102に上下ビードを3つ以上形成してもよいし、1つだけ形成してもよい。
また、上述の実施形態では、各部の金属接合をスポット溶接により行う場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、TIG(タングステン・イナート・ガス)溶接、MIG(メタル・イナート・ガス)溶接、プラズマ溶接のようなアーク溶接、レーザ溶接、電子ビーム溶接等の、従来公知の金属溶接方法を適宜採用することができる。
さらに、上述の実施形態では、ダッシュボードロア10における縦壁11の上縁に、後方に向かって屈曲延出する屈曲部27が形成されている場合について説明した。しかしながら、屈曲部27は、前後方向に沿って屈曲延出されていればよく、縦壁11の上縁から前方に向かって屈曲延出されていてもよい。
1…車体前部構造 10…ダッシュボードロア 10a…湾曲部(ボード湾曲部) 26…制振材固定パネル(補強板) 27…屈曲部 76…メルシート(制振材) 86…配管取付用開口部 86a…エアコン配管 90…制振パネル 101…パネル本体 101a…パネルフランジ部 102…ビード部 102a…湾曲部(ビード湾曲部) 103…配管取付面(取付面) 104…開口部 106…セット用孔 108…シート有無確認用孔(有無確認用孔) 109…シートずれ確認用孔(ずれ確認用孔) 110…シート孔(孔) 111,112…上下ビード(ビード) 114…ビードフランジ部 D1,D2…孔径

Claims (5)

  1. ダッシュボードロアに制振パネルを接合し、
    前記制振パネルは、制振材と、この制振材を前記ダッシュボードロアとの間で挟み込む補強板とにより構成され、
    前記補強板に、
    前記制振材を所望の位置にセットするためのセット用孔と、
    前記ダッシュボードロアと前記補強板との間に、前記制振材が存在しているか否かを確認するための有無確認用孔と、
    前記制振材が所望の位置に配置されているか否かを確認するためのずれ確認用孔とを形成し、
    前記有無確認用孔と前記ずれ確認用孔とを近接配置したことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記制振材の前記ずれ確認用孔に対応する位置に、このずれ確認用孔の孔径と略同一径の孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記補強板の前記有無確認用孔、および前記ずれ確認用孔の左右方向側方に、上下方向に延びるビードを形成し、
    このビードは、これに対応する前記ダッシュボードロアのボード湾曲部の形状よりも緩やかに湾曲形成されたビード湾曲部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 前記ダッシュボードロアの上縁に、前後方向に沿って屈曲延出された屈曲部を形成し、
    前記ビードの上端は、前記屈曲部の先端に至るまで延びていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の車体前部構造。
  5. 前記制振パネルに、エアコン配管を取り付けるための配管取付用開口部を有する取付面を前記ダッシュボードロア側に向かって突出形成すると共に、前記配管取付用開口部の左右方向側方に、前記ビードを形成したことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の車体前部構造。
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