JP2012011960A - 車体前部構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダッシュボードロア10に制振パネル90を接合し、制振パネル90は、メルシート76と、このメルシート76をダッシュボードロア10との間で挟み込む制振材固定パネル26とにより構成され、制振材固定パネル26に、メルシート76を所望の位置にセットするためのセット用孔106と、ダッシュボードロア10と制振材固定パネル26との間に、メルシート76が存在しているか否かを確認するためのシート有無確認用孔108と、メルシート76が所望の位置に配置されているか否かを確認するためのシートずれ確認用孔109とを形成し、各確認用孔108,109を近接配置した。
【選択図】図3
Description
例えば、ダッシュボードロアに接合したレインフォースの所要部位に、このレインフォースをダッシュボードロア側に凹設して閉断面内に突出する隆起部を形成し、その頂部に開孔を設け、その周縁に先端がダッシュボードロアに近接するフランジ部を形成し、制振材のロケート部を形成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
これによれば、制振材がロケート部を構成する隆起部と、開孔周縁のフランジとに係合し、制振材のずれが防止される。
このように構成することで、制振材の付け忘れを防止でき、かつ制振材を確実に所望の位置にセットすることができる。また、有無確認用孔とずれ確認用孔とによって、第三者による制振材の取付有無、およびずれの有無を容易に確認することができる。
このように構成することで、制振材が所望の位置にセットされている場合、ずれ確認用孔から制振材が露出しない一方、制振材がずれている場合、ずれ確認用孔から制振材が露出した状態になる。このように、制振材のずれを容易に確認することが可能になる。
このように構成することで、ダッシュボードロアの湾曲形成している部分の折れ変形を、補強板のビードにより抑制することができる。また、ビードを形成することにより、補強板の剛性を高めることができる。このため、補強板の肉厚や制振材の肉厚を薄肉化しつつ、ダッシュボードロアの膜振動を抑制することが可能になる。
このように構成することで、屈曲部の剛性を高めることができ、さらにダッシュボードロアの膜振動を抑制することが可能になる。
このように構成することで、ダッシュボードロアに配管取付用開口部を形成した場合であってもビードを上下方向に長く形成することができる。この長く形成できる分、さらにダッシュボードロアの剛性を高めることが可能になる。
(ダッシュボードロア)
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、車両の進行方向前方を単に前方、進行方向後方を単に後方、車幅方向右方を単に右方、車幅方向左方を単に左方、重力方向上方を単に上方、重力方向下方を単に下方などと表現して説明する場合がある。
図1は、ダッシュボードロアをキャビン側からみた斜視図、図2は、ダッシュボードロアをキャビン側からみた平面図である。
各ガセット18a,18bの車幅方向中央側端部には、ダッシュボードロア10を挟んで前方に設けられている不図示のフロントサイドフレームがスポット溶接により接合されている。一方、各ガセット18a,18bの車幅方向外側端部には、それぞれフロントピラー5a,5bがスポット溶接により接合されている。
一方、傾斜壁12の車幅方向中央には、上方に向かって膨出するトンネル部13が一体形成されている。このトンネル部13を挟んで左側を運転席側ステップ部14とし、右側を助手席側ステップ部15としている。
また、ダッシュボードロア10のエンジンルーム2側の面には、ステアリングジョイントカバー21に対応する位置に、不図示のダッシュボードクロスメンバが設けられている。このダッシュボードクロスメンバは、ステアリングジョイントカバー21を挟んで左右に分割構成されており、このステアリングジョイントカバー21を介して左右のクロスメンバが連結された状態になっている。
また、縦壁11のキャビン3側の面には、センタフレーム28の右側に近接配置された制振パネル90が接合されている。
(制振材固定パネル)
図3は、制振パネルの平面図、図4は、制振パネルの斜視図であって、配管取付用開口部近傍を示す。図5は、図3のA−A線に沿う断面図、図6は、図4のB−B線に沿う断面図、図7は、図4のC−C線に沿う断面図である。
制振材固定パネル26は、平板状の金属部材にプレス加工等を施して凹凸が形成されたものであって、ダッシュボードロア10の縦壁11における配管取付用開口部86の周辺、およびその下方全体を覆うように形成されたパネル本体101と、パネル本体101の右側に一体形成されているビード部102とにより構成されている。
パネル本体101の配管取付用開口部86に対応する部位には、エアコン配管86a(図4参照)を取り付けるための配管取付面103がダッシュボードロア10側に向かって僅かに突出するように形成されている。これにより、配管取付面103が配管取付用開口部86の周辺に当接するようになっている。
また、配管取付面103には、配管取付用開口部86よりも僅かに大きく形成された開口部104が形成されており、この開口部104を介して配管取付用開口部86が露出した状態になっている。
シート取付部105の中央部、および左上側には、それぞれセット用孔106,106が形成されている。これらセット用孔106は、メルシート76の位置を決定するためのものであって、ダッシュボードロア10側に向かって突出形成されている。一方、メルシート76には、セット用孔106に対応する位置に不図示の嵌合孔が形成されている。この嵌合孔とセット用孔106とが嵌合することにより、制振材固定パネル26にメルシート76が係合され、メルシート76の位置が決定される。
一方、シートずれ確認用孔109は、メルシート76が所定の位置に配置されているか否か、つまり、メルシート76がずれているか否かを確認するためのものである。メルシート76のシートずれ確認用孔109に対応する位置には、このシートずれ確認用孔109の孔径D1と略同一径の孔径D2に設定されたシート孔110が形成されている。これにより、メルシート76の取り付け状態が確認できる(詳細は後述する)。
ビード部102は、制振材固定パネル26におけるパネル本体101の右側であって、かつ上下方向略中央からダッシュボードロア10の屈曲部27に至る間に延在するように形成されている。
ここで、図6に詳示するように、ビード部102は、ダッシュボードロア10のビード部102に対応する部位の湾曲部10aの形状よりも緩やかに形成された湾曲部102aを有している。これにより、ダッシュボードロア10とビード部102との間に閉断面構造116が形成される。
なお、ビードフランジ部114は、平板状に延出形成されているが、上下ビード111,112の上端を、ビードフランジ部114の先端まで延出させてもよい。また、ビードフランジ部114に、上下ビード111,112とは別に、複数のビードを形成してもよい。
次に、図8に基づいて、ダッシュボードロア10と制振材固定パネル26との間に挟み込まれたメルシート76が、正常に取り付けられているか否かの確認方法について説明する。
図8は、制振材固定パネル26のパネル本体101に形成されている各確認用孔108,109から視認されるメルシート76の状態説明図であって、(a)は正常状態、(b)はメルシート76がずれている状態、(c)はメルシート76が存在していない状態を示す。
このような場合、シート有無確認用孔108を介してメルシート76を視認することができる。一方、シートずれ確認用孔109からメルシート76を視認することができない。これは、シートずれ確認用孔109とメルシート76のシート孔110とが重なっているためである。
このような場合、シート有無確認用孔108を介してメルシート76を視認することができる。一方、シートずれ確認用孔109からメルシート76のシート孔110周縁を視認することができる。すなわち、シートずれ確認用孔109とシート孔110との位置がずれていることになり、メルシート76がずれていることが確認できる。
このような場合、シート有無確認用孔108、およびシートずれ確認用孔109からメルシート76を視認することができず、メルシート76が存在していないことを確認できる。これにより、メルシート76を付け忘れてしまったことを確認できる。
したがって、上述の実施形態によれば、ダッシュボードロア10の縦壁11との間にメルシート76を挟んで固定するための制振材固定パネル26において、この制振材固定パネル26のパネル本体101に、シート有無確認用孔108と、シートずれ確認用孔109とが形成されているので、制振材固定パネル26の外側からメルシート76の取り付け状態を確認することができる(図8参照)。しかも、各確認用孔108,109が近接配置されているので、一度にメルシート76の有無、メルシート76のずれを確認することができる。このため、メルシート76の付け忘れを確実に防止でき、かつ確実に所定の位置にメルシート76をセットすることができる。
例えば、上述の実施形態では、制振材固定パネル26を構成するビード部102に2つの上下ビード111,112を形成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ビード部102に上下ビードを3つ以上形成してもよいし、1つだけ形成してもよい。
Claims (5)
- ダッシュボードロアに制振パネルを接合し、
前記制振パネルは、制振材と、この制振材を前記ダッシュボードロアとの間で挟み込む補強板とにより構成され、
前記補強板に、
前記制振材を所望の位置にセットするためのセット用孔と、
前記ダッシュボードロアと前記補強板との間に、前記制振材が存在しているか否かを確認するための有無確認用孔と、
前記制振材が所望の位置に配置されているか否かを確認するためのずれ確認用孔とを形成し、
前記有無確認用孔と前記ずれ確認用孔とを近接配置したことを特徴とする車体前部構造。 - 前記制振材の前記ずれ確認用孔に対応する位置に、このずれ確認用孔の孔径と略同一径の孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
- 前記補強板の前記有無確認用孔、および前記ずれ確認用孔の左右方向側方に、上下方向に延びるビードを形成し、
このビードは、これに対応する前記ダッシュボードロアのボード湾曲部の形状よりも緩やかに湾曲形成されたビード湾曲部を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車体前部構造。 - 前記ダッシュボードロアの上縁に、前後方向に沿って屈曲延出された屈曲部を形成し、
前記ビードの上端は、前記屈曲部の先端に至るまで延びていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の車体前部構造。 - 前記制振パネルに、エアコン配管を取り付けるための配管取付用開口部を有する取付面を前記ダッシュボードロア側に向かって突出形成すると共に、前記配管取付用開口部の左右方向側方に、前記ビードを形成したことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の車体前部構造。
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